JP2014033507A - 発電装置 - Google Patents

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憲一 古河
Takayuki Numakunai
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Abstract

【課題】本発明の目的は、良好な操作感が得られるとともに、バラつきの少ない発電量で発電を行い得る発電装置を提供することにある。
【解決手段】本発明の発電装置1は、筐体2と、筐体2内に設けられ、磁歪棒と、磁歪棒の伸縮に基づいて電圧が発生するよう磁歪棒の外周側に設けられたコイルとを備える長尺状の発電素子10Aと、発電素子10Aを筐体2に対して回動可能に支持する軸3と、筐体2に対する発電素子10Aの回動操作を行う操作部4と、発電素子10Aの回動運動に要する運動エネルギーに変換される、弾性エネルギーおよび磁気エネルギーの少なくとも一方を貯蔵するエネルギー貯蔵部5と、発電素子10Aの筐体2に対する回動運動を規制する規制部6とを有している。
【選択図】図3

Description

本発明は、発電装置に関する。
近年、磁歪材料で構成された磁歪棒の透磁率の変化を利用して発電する発電素子が検討されている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載の発電部(発電素子)は、例えば、棒状の超磁歪部材(磁歪棒)と、この超磁歪部材の両端に貼り付けられた2つの永久磁石と、超磁歪部材の周りに巻かれたコイルとを備えている。そして、超磁歪部材を、その軸方向へ圧縮変形させたり、その軸方向と垂直な方向に曲げ変形(圧縮変形および伸長変形)させることにより、超磁歪部材の透磁率を変化させる。これにより、超磁歪部材周りの磁界を変化させ、コイルに電圧を発生させる。
かかる構成の発電部を用いて、使用者の入力操作で発電する発電装置を構成する場合、この入力操作を、直接、発電部に伝達して超磁歪部材の変形に利用することが考えられる。しかしながら、この場合、使用者が入力操作する際の力加減に応じて、発電部における発電量が変動する。また、使用者にとっては、自身の入力操作が正確に発電部に伝達されたのか否かを認識し難い、すなわち、良好な操作感が得難い。
特開平9−90065号公報
本発明は、上記従来の問題点を鑑みたものであり、その目的は、良好な操作感が得られるとともに、バラつきの少ない発電量で発電を行い得る発電装置を提供することにある。
このような目的は以下の(1)〜(12)の本発明により達成される。
(1) 筐体と、
該筐体内に設けられ、磁歪材料で構成された磁歪棒と、該磁歪棒の伸縮に基づいて電圧が発生するよう配置されたコイルとを備える長尺状の発電素子と、
該発電素子を前記筐体に対して回動可能に支持するための軸と、
前記筐体に対する前記発電素子の回動操作を行う操作部と、
前記発電素子の回動運動に要する運動エネルギーに変換される、弾性エネルギーおよび磁気エネルギーの少なくとも一方のエネルギーを貯蔵するエネルギー貯蔵部と、
前記発電素子の前記筐体に対する回動運動を規制する規制部とを有し、
前記エネルギー貯蔵部に貯蔵された前記エネルギーを前記運動エネルギーに変換することにより、前記発電素子を前記筐体に対して回動運動させ、その後、該発電素子の回動運動を前記規制部により規制し、前記運動エネルギーを前記磁歪棒の伸縮に利用するよう構成したことを特徴とする発電装置。
(2) 前記規制部は、前記発電素子の回動方向において互いに対向する前記筐体の内面および前記発電素子の外面の一方に設けられた凸部を備える上記(1)に記載の発電装置。
(3) 前記操作部は、前記筐体に対して、前記軸を中心として回動可能である上記(1)または(2)に記載の発電装置。
(4) 前記操作部は、前記軸に対して、前記発電素子の重心と反対側の端部を押圧することにより、該発電素子を回動させる上記(1)ないし(3)のいずれかに記載の発電装置。
(5) 前記発電素子は、さらに、前記軸に対して、前記発電素子の重心側の端部に設けられ、該発電素子から離間して前記操作部に係合することにより前記操作部による前記発電素子の回動操作を許容する第1の状態と、前記発電素子に近接して前記操作部との係合を解除することにより前記操作部による前記発電素子の回動操作を禁止する第2の状態とに変位可能な係合片を備える上記(1)ないし(4)のいずれかに記載の発電装置。
(6) 前記エネルギー貯蔵部は、前記操作部による前記発電素子の回動操作に伴って前記弾性エネルギーを貯蔵するばね部材を備える上記(1)ないし(4)のいずれかに記載の発電装置。
(7) 前記ばね部材は、前記発電素子の回動方向において互いに対向する前記筐体の内面および前記発電素子の外面の一方に設けられたクリックばねを含む上記(6)に記載の発電装置。
(8) 前記規制部は、前記筐体の内面および前記発電素子の外面の他方に設けられた凸部を備え、該凸部と前記クリックばねとが互いに対向するように配置されている上記(7)に記載の発電装置。
(9) 前記ばね部材は、前記軸に巻回され、一端が前記発電素子に固定され、他端が前記筐体に固定されたアルファばねを含む上記(6)ないし(8)のいずれかに記載の発電装置。
(10) 前記ばね部材は、一端が前記発電素子に固定され、他端が前記軸を介して反対側の前記筐体に固定されたコイルばねを含む上記(6)ないし(9)のいずれかに記載の発電装置。
(11) 前記エネルギー貯蔵部は、前記発電素子の回動方向において、前記発電素子を介して互いに対向して配置され、前記発電素子と前記筐体とが接近するよう作用する一対の磁石を備える上記(1)ないし(10)のいずれかに記載の発電装置。
(12) 前記規制部は、前記磁石で構成された凸部を含む上記(11)に記載の発電装置。
本発明によれば、エネルギー貯蔵部に貯蔵されたエネルギーを発電素子の運動エネルギーに変換し、この運動エネルギーを利用して発電する。すなわち、使用者の入力操作を直接利用することなく発電を行う。このため、発電量のバラつきが少ない発電を行うことができる。また、使用者が操作部を介して発電素子を操作している間に、エネルギー貯蔵部に貯蔵されたエネルギーが発電素子の運動エネルギーへ変換されるので、このエネルギー変換の際に、使用者には、良好な操作感が得られる。
本発明の発電装置に用いられる発電素子の構成例を示す斜視図である。 発電素子の他の構成例を示す斜視図である。 本発明の発電装置の第1実施形態を示す断面図である。 本発明の発電装置の第2実施形態を示す断面図である。 本発明の発電装置の第2実施形態の他の構成例を示す断面図である。 本発明の発電装置の第3実施形態を示す断面図である。 本発明の発電装置の第4実施形態を示す断面図である。 本発明の発電装置の第5実施形態を示す断面図である。 本発明の発電装置の第5実施形態の他の構成例を示す断面図である。 本発明の発電装置の第5実施形態の他の構成例を示す断面図である。
以下、本発明の発電装置を添付図面に示す好適な実施形態に基づいて説明する。
本発明の発電装置の説明に先立って、この発電装置に用いられる発電素子について説明する。
図1は、本発明の発電装置に用いられる発電素子の構成例を示す斜視図、図2は、発電素子の他の構成例を示す斜視図である。
なお、以下の説明では、図1および図2中の上側を「上」または「上方」と言い、下側を「下」または「下方」と言う。図1および図2中の紙面右奥側を「先端」と言い、紙面左手前側を「基端」と言う。
図1に示す発電素子10Aは、本体部20と、本体部20に設けられた発電部30および永久磁石40とを有している。
本体部20は、基部201と、基部201から先端方向に突出して、基部201と一体的に形成された右側梁部202および左側梁部203とで構成されている。
基部201は、直方体状(または立方体状)をなし、その右側面および左側面には、それぞれ、円柱状の突部2011、2012が形成されている。突部2011、2012は、同心的に配置されており、発電装置1を後述する筐体2に対して回動可能に支持するための軸3を構成する。
右側梁部202および左側梁部203は、それぞれ、長尺の平板状をなしている。また、右側梁部202と左側梁部203とはほぼ平行となるように配置されている。
右側梁部202の長手方向の途中には、下方に凹没する切欠部2021が形成されている。また、右側梁部202の先端部および基端部には、それぞれ、切欠部2021に連通し、右側梁部202の厚さ方向に貫通する先端側溝部2022および基端側溝部2023が形成されている。先端側溝部2022および基端側溝部2023は、右側梁部202の高さ方向においてほぼ等しい位置に形成されている。
本体部20の構成材料としては、発電部30を確実に固定することができ、発電部30にバイアス磁界を付与し得る強磁性を備える材料であれば、特に限定されない。上記の特性を備える材料としては、例えば、純鉄(例えば、JIS SUY)、軟鉄、炭素鋼、電磁鋼(ケイ素鋼)、高速度工具鋼、構造鋼(例えば、JIS SS400)、ステンレスマーマロイ等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
かかる本体部20には、発電部30が設けられている。この発電部30は、磁歪棒301と、この磁歪棒301の外周側に配置されたコイル302とで構成されている。磁歪棒301は、長尺の平板状をなしており、その先端部および基端部がそれぞれ、本体部20の先端側溝部2022および基端側溝部2023に挿入、固定されている。これにより、発電部30が本体部20に保持されている。
また、磁歪棒301は、磁歪材料で構成され、磁化が生じ易い方向(磁化容易方向)を軸方向として配置され、その軸方向に磁力線を通過させる。かかる発電部30では、磁歪棒301の基端に対して先端を、その軸方向とほぼ垂直な方向(上下方向)に相対的に変位させて、磁歪棒301を伸縮させる。このとき、逆磁歪効果により磁歪棒301の透磁率が変化し、磁歪棒301を通過する磁力線の密度(コイル302を貫く磁力線の密度)が変化することにより、コイル302に電圧が発生する。
磁歪棒301の平均厚さは、特に限定されないが、0.3〜10mm程度であるのが好ましく、0.5〜5mm程度であるのがより好ましい。
また、磁歪材料のヤング率は、40〜100GPa程度であるのが好ましく、50〜90GPa程度であるのがより好ましく、60〜80GPa程度であるのがさらに好ましい。かかるヤング率を有する磁歪材料で磁歪棒301を構成することにより、磁歪棒301をより大きく伸縮させることができる。このため、磁歪棒301の透磁率をより大きく変化させることができるので、発電素子10A(コイル302)の発電効率をより向上させることができる。
かかる磁歪材料としては、特に限定されないが、例えば、鉄−ガリウム系合金、鉄−コバルト系合金、鉄−ニッケル系合金等が挙げられ、これらの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。これらの中でも、鉄−ガリウム系合金(ヤング率:約70GPa)を主成分とする磁歪材料が好適に用いられる。鉄−ガリウム系合金を主成分とする磁歪材料は、前述したようなヤング率の範囲に設定し易い。
また、以上のような磁歪材料は、Y、Pr、Sm、Tb、Dy、Ho、Er、Tmのような希土類金属のうちの少なくとも1種を含むのが好ましい。これにより、磁歪棒301の透磁率の変化をより大きくすることができる。
かかる磁歪棒301の外周に線材を巻回することにより、コイル302が形成されている。このコイル302には、磁歪棒301の透磁率の変化、すなわち、磁歪棒301を通過する磁力線の密度(磁束密度)の変化に基づいて、電圧が発生する。
線材としては、特に限定されないが、例えば、銅製の基線に絶縁被膜を被覆した線材や、銅製の基線に融着機能を付加した絶縁被膜を被覆した線材等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。線材の巻き数は、線材の横断面積等に応じて適宜設定され、特に限定されないが、100〜500程度であるのが好ましく、150〜450程度であるのがより好ましい。また、線材の横断面積は、5×10−4〜0.126mm程度であるのが好ましく、2×10−3〜0.03mm程度であるのがより好ましい。
なお、線材の横断面形状は、例えば、三角形、正方形、長方形、六角形のような多角形、円形、楕円形等のいかなる形状であってもよい。
本体部20の先端部には、右側梁部202と左側梁部203との間に、永久磁石40が配置されている。
図1に示すように、永久磁石40は、S極を右側梁部202側に、N極を左側梁部203側にして配置されている。これにより、発電素子10Aには、反時計周りの磁界ループが形成されている。
永久磁石40には、例えば、アルニコ磁石、フェライト磁石、ネオジム磁石、サマリウムコバルト磁石や、それらを粉砕して樹脂材料やゴム材料に混練した複合素材を成形してなる磁石(ボンド磁石)等を用いることができる。なお、永久磁石40は、例えば、接着剤等による接着により、右側梁部202および左側梁部203に固定されるのが好ましい。
次に、発電素子の他の構成例について説明する。
以下、図2に示す発電素子10Bについて、図1に示す発電素子10Aとの相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。発電素子10Bは、発電部30の構成が異なり、それ以外は、発電素子10Aと同様である。
すなわち、図2に示す発電素子10Bは、一対の磁歪棒301、301と、各磁歪棒301、301の外周側に配置されたコイル302、302と、磁歪棒301、301を先端部において連結する連結ヨーク303と、磁歪棒301、301を基端部において連結する連結ヨーク304とを備えている。
また、磁歪棒301、301の先端部と連結ヨーク303とがピン305により固定され、磁歪棒301、301の基端部と連結ヨーク304とがピン306により固定されている。かかる構成の発電部30は、連結ヨーク303および連結ヨーク304が、本体部20の先端側溝部2022および基端側溝部2023に挿入、固定されることにより、本体部20に保持されている。
なお、本構成例において、右側梁部202は、先端側の部分と基端側の部分とに分断されているが、これらは、図1と同様に連結されていてもよい。
また、連結ヨーク303、304の構成材料としては、本体部20の構成材料と同様の材料を用いることができる。
次に、以上のような発電素子を備える本発明の発電装置について説明する。
<第1実施形態>
まず、本発明の発電装置の第1実施形態について説明する。
図3は、本発明の発電装置の第1実施形態を示す断面図である。
なお、以下の説明では、図3中の上側を「上」または「上方」と言い、下側を「下」または「下方」と言う。また、図3中の左側を「先端」と言い、右側を「基端」と言う。
図3に示す発電装置1は、筐体2と、筐体2内に設けられた長尺状の発電素子10Aと、発電素子10Aを筐体2に対して回動可能に支持するための軸3と、筐体2に対する発電素子10Aの回動操作を行う操作部4と、発電素子10Aの回動運動に要する運動エネルギーに変換される、弾性エネルギーを貯蔵するエネルギー貯蔵部5と、発電素子10Aの筐体2に対する回動運動を規制する規制部6とを有している。
以下、各部の構成について説明する。
<筐体2>
筐体2は、箱状をなし、その内腔部には、発電素子10A、エネルギー貯蔵部5等が収納されている。
筐体2の上壁には、その厚さ方向(上下方向)に貫通する貫通孔21が形成されている。この貫通孔21には、操作部4の押下棒41が挿通されている。また、筐体2の下壁には、その内面の基端側に凹部22が形成されている。この凹部22には、エネルギー貯蔵部5を構成するクリックばね51が収納(固定)されている。
筐体2内には、軸3を介して、発電素子10Aが回動可能に支持されている。
<発電素子10A>
発電素子10Aは、前述した通りである。
この発電素子10Aの上方には、操作部4が設けられている。
<操作部4>
操作部4は、押下棒41と、発電装置1の使用者が押圧して、押下棒41を下方に移動させる押圧部42とで構成されている。
押下棒41は、筐体2の上壁に形成された貫通孔21に挿通されている。また、押下棒41は、その下端が発電素子10Aの軸3より先端側の部分、すなわち、発電素子10Aの重心側の部分に接触している。これにより、使用者が押圧部42を押圧することにより、押下棒41が押下げられ、この押下げられた押下棒41が、発電素子10Aを、軸3を中心として筐体2に対して回動させる。
なお、操作部4および筐体2の構成材料としては、それぞれ、例えば、金属材料、半導体材料、セラミックス材料、樹脂材料等が挙げられ、これらの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
また、発電素子10Aの下方には、弾性エネルギーを貯蔵するエネルギー貯蔵部5と、発電素子10Aの筐体2に対する回動運動を規制する規制部6が設けられている。
<エネルギー貯蔵部5>
エネルギー貯蔵部5は、クリックばね(ばね部材)51で構成されている。このクリックばね51は、中央部が突出するように形成されたドーム状をなす板バネであり、筐体2の下壁の内面に形成された凹部22内に、上に凸となるようにして配置されている。
後述するように、クリックばね51は、発電素子10Aの下面に設けられた突起部61で下方に向かって押圧されても、その押圧力に抗して、所定の荷重が付加されるまで、その自然状態での形状を維持し、所定以上の荷重が付加されると、一気に変形する特性を備えている。したがって、クリックばね51は、その変形が生じるまで、弾性エネルギーを貯蔵する。
<規制部6>
規制部6は、発電素子10Aの下面に設けられた突起部61で構成されている。突起部61は、クリックばね51に対向して配置されている。
この突起部61は、発電素子10Aが下方に向かって回動運動を始めると、クリックばね51を押圧しつつ、下方に向かって移動するが、クリックばね51が変形して頂部付近が筐体2の下壁の内面(凹部22の底面)に当接すると、それ以上の下方への移動が阻止される。これにより、発電素子10Aの回動(回動運動)が規制される。
次に、このような発電装置1の動作(使用方法)について説明する。
[1−1] まず、図3(a)に示す状態から、使用者が操作部4の押圧部42を押圧すると、押下棒41が下方に移動する。この押下棒41により、発電素子10Aは、その先端側の部分が押下げられて、軸3を中心として、筐体2に対して下方に向かって回動を開始する。
このとき、発電素子10Aの下面に設けられた突起部61は、クリックばね51の上面の頂部付近に当接しており、発電素子10Aの回動によりクリックばね51を下方に向かって押圧する。クリックばね51は、突起部61によって下方に押圧されても、その押圧力に抗して、所定の荷重が付加されるまでその自然状態での形状を維持する。この間に、クリックばね51は、使用者によって押圧部42に付加される押圧力、すなわち、突起部61を介して付加される荷重を弾性エネルギーとして貯蔵する。
[1−2] クリックばね51は、さらに突起部61で押圧され、所定の荷重を超える荷重が付加されると、図3(b)に示すように、その頂部付近の形状が下に凸となるように一気に変形する。これにより、クリックばね51に貯蔵された弾性エネルギーが、発電素子10Aの運動エネルギーに変換され、発電素子10Aは、筐体2に対して下方に向かって回動運動を開始する。また、発電素子10Aの回動運動に伴って、突起部61も下方に向かって移動する。
[1−3] 一方、クリックばね51の頂部付近が筐体2の下壁の内面に当接すると、突起部61は、それ以上の下方への移動が阻止される。なお、このとき、操作部4の押圧部42は、使用者により押圧された状態である。このため、発電素子10Aの基端部は、押下棒41と筐体2の下壁とにより固定されるが、発電素子10Aの先端部は、慣性力により回動運動を持続し、発電素子10Aは、その基端部を固定端、先端部を自由端として上下方向に振動するようになる。このとき、磁歪棒301は伸縮して、その透磁率が逆磁歪効果により変化する。このため、磁歪棒301を通過する磁力線の密度(コイル302を貫く磁力線の密度)が変化して、コイル302に電圧が発生する(発電部30が発電する)。
[1−4] その後、使用者が押圧部42を押圧するのを止めると、クリックばね51がほぼ元の形状に復元する。このとき、クリックばね51が突起部61を上方に向かって押し上げ、発電素子10Aが、軸3を中心として、筐体2に対して上方に向かって回動する。これにより、発電素子10Aは、図3(a)に示す操作前の状態となる。
上述したように、発電装置1では、使用者が行う押圧部42の押圧操作を直接利用することなく、クリックばね51に貯蔵された弾性エネルギーを発電素子10Aの運動エネルギーに変換し、この運動エネルギーを利用して発電する。このため、使用者が押圧部42を押圧する条件(例えば、押圧部42を押し込む速さ等)によらず、発電量のバラつきの少ない安定した発電を行うことができる。
特に、本実施形態では、クリックばね51が凹没するように変形する際に、操作部4が筐体2に向かって吸い込まれる感覚(クリック感)を得ることができる。このため、使用者は、このクリック感により、発電装置1の発電操作が完了したことを認識することができる。すなわち、使用者には、良好な操作感が得られる。
このように、本実施形態の発電装置1では、使用者が行う押圧部42の押圧操作によって、クリックばね51(エネルギー蓄積器)に弾性エネルギーが貯蔵され、その弾性エネルギーによって発電素子10Aを回動させることができる。このとき、クリックばね51に蓄積(貯蔵)される弾性エネルギーEは、クリックばね51のばね定数をkとし、クリックばね51の変位量をxとすると、使用者の押圧操作によって加えられる操作力F(=kx)を用いて、下記式(1)のように表される。
E=∫Fdx=1/2Fx (1)
ここで、図3(a)に示す状態、すなわち、使用者が押圧部42を押圧していない状態において、突起部61によりクリックばね51に、予め、所定の荷重(プリテンション)が付加されている構成としてもよい。クリックばね51にプリテンションを付加するためには、例えば、自然状態で図3(a)に示すクリックばね51より深さ(高さ)が大きいクリックばね51を用意し、これを、突起部61の押圧により若干変形した状態となるように凹部22内に固定すればよい。この場合、使用者が押圧部42の押圧操作をすることにより、クリックばね51に蓄積される弾性エネルギーE’は、クリックばね51にかかるプリテンションをF’とすると、下記式(2)のように表される。
E’=∫(F’+F)dx=1/2(F’+F)x (2)
したがって、クリックばね51にプリテンションが付加されていると、クリックばね51が変形するまでに、より大きな弾性エネルギーを貯蔵させ得ることが判る。
<第2実施形態>
次に、本発明の発電装置の第2実施形態について説明する。
図4は、本発明の発電装置の第2実施形態を示す断面図、図5は、本発明の第2実施形態の他の構成例を示す断面図である。
なお、以下の説明では、図4および図5中の上側を「上」または「上方」と言い、下側を「下」または「下方」と言う。また、図4および図5中の左側を「先端」と言い、右側を「基端」と言う。
以下、第2実施形態の発電装置について、前記第1実施形態の発電装置との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
第2実施形態の発電装置1では、操作部4、エネルギー貯蔵部5および規制部6の配置位置が異なり、それ以外は、前記第1実施形態の発電装置1と同様である。
すなわち、図4に示すように、操作部4は、押下棒41の下端が発電素子10Aの軸3より基端側の部分、すなわち、軸3に対して発電素子10Aの重心と反対側の端部に接触するように、筐体2に設けられている。また、規制部6を構成する突起部61が、軸3に対して、発電素子10Aの重心と反対側に設けられ、これに対向してエネルギー貯蔵部5を構成するクリックばね51が配置されている。
かかる第2実施形態の発電装置1によっても、前記第1実施形態の発電装置1と同様の作用・効果を生じる。
特に、本実施形態では、軸3から押下棒41までの距離と、軸3から突起部61までの距離とが近接している。このため、クリックばね51を変形させるまでに比較的大きな荷重を必要とするが、押圧部42を押し込む量(ストローク)を短くすることができる。
また、図5に示すように、押圧部42(押下棒41)と突起部61との位置関係を変更することもできる。すなわち、図5に示す構成例では、軸3から押下棒41までの距離が、軸3から突起部61までの距離より大きく設計されている。かかる構成の発電装置1では、クリックばね51が変形に至るまで、押圧部42を押し込むストロークが長くなるが、てこの原理により、付加する荷重を小さくすることができる。
このように、操作部4、エネルギー貯蔵部5および規制部6の配置位置を適宜変更することで、押圧部42を押し込むストロークの長さや、発電部30が発電するのに要する荷重を調整することができる。
また、第1実施形態と同様に、クリックばね51にプリテンションを付加するように構成してもよい。本実施形態の場合は、例えば、第1実施形態と同様に、自然状態で図4および図5に示すクリックばね51より深さ(高さ)が大きいクリックばね51を用意し、これを、突起部61の押圧により若干変形した状態となるように凹部22内に固定すればよい。
<第3実施形態>
次に、本発明の発電装置の第3実施形態について説明する。
図6は、本発明の発電装置の第3実施形態を示す断面図である。
なお、以下の説明では、図6中の上側を「上」または「上方」と言い、下側を「下」または「下方」と言う。また、図6中の左側を「先端」と言い、右側を「基端」と言う。
以下、第3実施形態の発電装置について、前記第1および第2実施形態の発電装置との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
第3実施形態の発電装置1では、操作部4、エネルギー貯蔵部5および規制部6の構成が異なり、それ以外は、前記第1実施形態と同様である。
<操作部4>
押圧部42と、押圧部42の下面から下方に向かって突出する一対の固定部43、43とで構成されている。押圧部42の上端部は、貫通孔21を介して筐体2の外部に露出し、下面は、発電素子10Aの基端部の上面に当接している。また、固定部43、43には、貫通孔431、431が形成されており、この貫通孔431、431に突部2011、2012(軸3)が挿通されている。
かかる構成により、操作部4は、発電素子10Aの軸3を同軸として、筐体2に対して回動可能となっている。
<エネルギー貯蔵部5>
エネルギー貯蔵部5は、発電素子10Aを介して、紙面手前側および紙面奥側に設けられた一対のコイルばね52で構成されている。また、筐体2の基端壁の内面には、発電素子10Aに向かって突出するように突片23が形成され、この突片23の紙面手前側および紙面奥側には、一対のバー231が形成されている。一方、発電素子10Aの両側面にも、一対のバー2013が形成されている。各コイルばね52の一端は、バー231に固定され、他端は、バー2013に固定されている。
各コイルばね52は、図6(a)および図6(c)に示す状態で、自然長となっており、一方、図6(b)に示す状態で、最大長となっている。
なお、かかるコイルばね52は、発電素子10Aの自重によっても、伸長しないようなばね定数に設定されている。このため、コイルばね52は、図6(c)に示す状態において、発電素子10Aが、その自重によって下方に回動しようとする力に抗して、発電素子10Aをその位置に留まらせることができる。
<規制部6>
規制部6は、筐体2の上壁の内面および下壁の内面に、発電素子10Aを介して互いに対向するように設けられた一対の凸部62で構成される。
かかる第3実施形態の発電装置1によっても、前記第1実施形態の発電装置1と同様の効果を生じる。
次に、このような発電装置1の動作(使用方法)について説明する。
[2−1] まず、図6(a)に示す状態では、発電素子10Aが筐体2の下壁側に設けられた凸部62と接触している。この状態から、操作部4の押圧部42の基端側を下方に向かって押圧すると、操作部4とともに発電素子10Aが、軸3を中心として、筐体2に対して上方に向かって回動を開始する。
発電素子10Aが、上方に向かって回動して、図6(a)に示す状態から、筐体2の上壁(または下壁)とほぼ平行となる図6(b)に示す状態となるまでに、コイルばね52は、自然長から最大長まで伸長される。これにより、コイルばね52は、弾性エネルギーを貯蔵する。
[2−2] そして、押圧部42の押圧操作によって、発電素子10Aがさらに上方に回動すると、コイルばね52が、最大長から自然長となるように一気に収縮する。これにより、コイルばね52に貯蔵された弾性エネルギーが、発電素子10Aの運動エネルギーに変換され、発電素子10Aは、筐体2に対して上方に向かって回動運動を開始する。
[2−3] その後、図6(c)に示すように、発電素子10Aが凸部62に衝突すると、それ以上の上方への回動運動が阻止される。なお、このとき、操作部4の押圧部42は、使用者により押圧された状態である。このため、発電素子10Aの基端部は固定されるが、発電素子10Aの先端部は、慣性力により回動運動を持続し、発電素子10Aは、凸部62を支点とし、その基端部を固定端、先端部を自由端として上下方向に振動するようになる。その結果、磁歪棒301が伸縮して、コイル302に電圧が発生する。
その後、使用者が押圧部42の押圧操作を中止しても、コイルばね52は、そのばね力により、発電素子10Aを凸部62と接触した状態に維持する。
[2−4] 一方、上記とは逆に、操作部4の押圧部42の先端側を下方に向かって押圧すると、発電素子10Aが、図6(c)に示す状態から、図6(b)に示す状態を経由して、図6(a)に示す状態に変位し、上記[2−1]−[2−3]と同様の作用によって、発電素子10Aが発電する。
したがって、第3実施形態の発電装置1によれば、操作部4の押圧部42の先端側または基端側を交互に押圧することによって連続して発電することができる。
特に、本実施形態では、コイルばね52を、図6(b)に示す状態とするまでは、操作者は、操作部4の押圧部42を押圧するのに比較的大きな力(荷重)を必要とするが、図6(b)に示す状態を超えると、コイルばね52の収縮力により発電素子10Aが回動運動するので、操作部4の押圧部42を押圧する力が不要となる。このため、使用者は、この押圧部42の押圧に要する力の変化により、発電装置1の発電操作が完了したことを認識することができる。すなわち、使用者には、良好な操作感が得られる。
また、できる限り大きく磁歪棒301が伸縮し得るように設計するのが好ましい。かかる観点から、凸部62は、発電素子10Aの磁歪棒301の基端部に対応する位置に当接し得るように、筐体2に配置するのが好ましい。
<第4実施形態>
次に、本発明の発電装置の第4実施形態について説明する。
図7は、本発明の発電装置の第4実施形態を示す断面図である。
なお、以下の説明では、図7中の上側を「上」または「上方」と言い、下側を「下」または「下方」と言う。また、図7中の左側を「先端」と言い、右側を「基端」と言う。
以下、第4実施形態の発電装置について、前記第1〜第3実施形態の発電装置との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
第4実施形態の発電装置1では、エネルギー貯蔵部5の構成が異なる以外は、前記第3実施形態と同様である。
<エネルギー貯蔵部5>
エネルギー貯蔵部5は、発電素子10Aを介して互いに対向するように配置された一対の永久磁石531および永久磁石532で構成されている。永久磁石531は、筐体2の上壁の内面に固定され、永久磁石532は、筐体2の下壁の内面に固定されている。
前述したように、発電素子10Aの本体部20は、磁性材料で構成されているため、各永久磁石531、532は、その磁力(磁気エネルギー)により発電素子10Aを吸着するように作用する。したがって、発電素子10Aは、図7(a)に示す状態で、筐体2の下壁の内面に設けられた永久磁石532に吸着され、一方、図7(c)に示す状態で、筐体2の上壁の内面に設けられた永久磁石531に吸着される。
また、本実施形態では、各永久磁石531、532が、発電素子10Aの回動運動を規制する規制部6としても機能する。
かかる永久磁石531、532には、それぞれ、永久磁石40で挙げたのと同様の磁石を用いることができる。
かかる第4実施形態の発電装置1によっても、前記第1〜第3実施形態の発電装置1と同様の効果を生じる。
次に、このような発電装置1の動作(使用方法)について説明する。
[3−1] まず、図7(a)に示す状態で、前記[2−1]と同様の操作を行う。
なお、図7(b)に示す状態で、発電素子10Aと永久磁石531および永久磁石532との距離がほぼ等しく、かつ、最も大きくなる。このため、永久磁石531、532の発電素子10Aに作用する磁力の影響は、最も小さくなる。
[3−2] そして、押圧部42の押圧操作によって、発電素子10Aがさらに上方に回動すると、発電素子10Aに対する永久磁石531の磁力による吸着力(吸引力)が、永久磁石532の磁力による吸着力よりも大きくなる。これにより、永久磁石531に貯蔵された磁気エネルギーが、発電素子10Aの運動エネルギーに変換され、発電素子10Aは、筐体2に対して上方に向かって回動運動を開始する。
[3−3] その後、図7(c)に示すように、発電素子10Aが永久磁石531に衝突することにより、コイル302に電圧が発生する。
その後、使用者が押圧部42の押圧操作を中止しても、発電素子10Aは、永久磁石531に吸着されているため、永久磁石531と接触した状態を維持する。
[3−4] 一方、前記[2−4]と同様の操作を行うことにより、上記[3−1]−[3−3]と同様の作用によって、発電素子10Aが発電する。
したがって、第4実施形態の発電装置1によれば、操作部4の押圧部42の先端側または基端側を交互に押圧することによって連続して発電することができる。
特に、本実施形態では、発電素子10Aを、図7(b)に示す状態とするまでは、操作者は、操作部4の押圧部42を押圧するのに比較的大きな力(荷重)を必要とするが、図7(b)に示す状態を超えると、永久磁石531の磁力により発電素子10Aが回動運動するので、操作部4の押圧部42を押圧する力が不要となる。このため、使用者は、この押圧部42の押圧に要する力の変化により、発電装置1の発電操作が完了したことを認識することができる。すなわち、使用者には、良好な操作感が得られる。
<第5実施形態>
次に、本発明の発電装置の第5実施形態について説明する。
図8は、本発明の発電装置の第5実施形態を示す断面図、図9および図10は、本発明の発電装置の第5実施形態の他の構成例を示す断面図である。
なお、以下の説明では、図8〜図10中の上側を「上」または「上方」と言い、下側を「下」または「下方」と言う。また、図8〜図10中の左側を「基端」と言い、右側を「先端」と言う。
以下、第5実施形態の発電装置について、前記第1〜第4実施形態の発電装置との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
第5実施形態の発電装置1では、発電素子10Aに代えて発電素子10Bが用いられ、かつ、操作部4、エネルギー貯蔵部5および規制部6の構成が異なり、それ以外は、前記第1実施形態と同様である。
<発電素子10B>
発電素子10Bは、前述した通りである。
また、発電素子10Bの左側梁部203の先端(軸3に対して発電素子10Bの重心側の端部)には、後述する操作部4の係合板45と係合する爪部205を備える係合片204が、左側梁部203と一体的に形成されている。
この係合片204は、その下端部に爪部205を備え、上端部が左側梁部203に接続されている。これにより、係合片204は、発電素子10Bに片持ち支持され、爪部205が発電素子10Bから離間した第1の状態と、発電素子10Bに近接する第2の状態とに変位可能となっている。
また、爪部205は、その左右方向(発電素子10Bの軸方向)の長さが、下端側から上端側に向かって漸増しており、下端側の面2051が傾斜面を構成し、上端側の面2052が上下方向にほぼ垂直な平坦面を構成している。この上端側の面2052に係合板45が係合する。
<操作部4>
操作部4は、押下棒41の外周側であって、筐体2と押圧部42との間に設けられたコイルばね44と、押下棒41の下端部に設けられ、係合片204の爪部205に係合する係合板45とを備えている。
コイルばね44は、下端が筐体2の上壁の上面に当接し、上端が押圧部42の下部に当接するように配置されている。このコイルばね44は、図8(c)に示す収縮状態で、操作部4の押圧部42を上方に向かって付勢する。このため、操作部4を押圧する押圧力を解除すると、コイルばね44が伸長することにより、操作部4を上方に向かって移動させる。
係合板45は、その右端が筐体2の基端壁の内面に接触するように配置されている。このため、操作部4が上下方向に移動する際には、係合板45は、その右端が筐体2の基端壁の内面に摺接しつつ移動する。また、係合板45の左側の上端角部は面取りされている。
<エネルギー貯蔵部5>
エネルギー貯蔵部5は、軸3に巻回されたアルファばね54で構成されている。このアルファばね54は、一端が発電素子10Bに固定され、他端が筐体2の上壁に固定されている。アルファばね54は、発電素子10Bが軸3を中心に筐体2に対して、下方に回動すると、その両端部のなす角度が小さくなることにより、弾性エネルギーを貯蔵する。
<規制部6>
規制部6は、筐体2の上壁の内面に設けられた凸部62で構成されている。
かかる第5実施形態の発電装置1によっても、前記第1〜第4実施形態の発電装置1と同様の効果を生じる。
次に、このような発電装置1の動作(使用方法)について説明する。
[4−1] まず、図8(a)に示す状態から、使用者が操作部4の押圧部42を押圧すると、押下棒41とともに係合板45が下方に移動する。このとき、係合片204の爪部205は、発電素子10Bから離間しており、これに係合板45が係合する。さらに、押圧部42を押圧すると、係合板45が爪部205を下方に押圧する。これにより、発電素子10Bは、その先端側が押下げられ、軸3を中心として、筐体2に対して下方に回動を開始する。
[4−2] さらに、押圧部42を押圧すると、図8(b)に示すように、係合板45が爪部205を左斜め下方に押圧するようになり、爪部205が発電素子10Bに徐々に接近する。これにより、係合板45は、爪部205の頂部を乗り越え、係合板45と爪部205との係合が解除され、操作部4による発電素子10Bの回動操作が禁止(阻止)される。かかる状態に至るまで、発電素子10Bの回動に伴い、軸3に巻回されたアルファばね54は、その両端部のなす角度が徐々に小さくなり、この間に、アルファばね54は、使用者によって押圧部42に付加された押圧力(荷重)を、弾性エネルギーとして貯蔵する。
また、図8(c)に示すように、係合板45と爪部205との係合が解除されることにより、アルファばね54に貯蔵された弾性エネルギーが、発電素子10Bの運動エネルギーに変換され、発電素子10Bは、筐体2に対して上方に向かって回動運動を開始する。
[4−3] その後、発電素子10Bが凸部62に衝突すると、それ以上の上方への回動運動が阻止される。このとき、発電素子10Bの基端部は、凸部62とアルファばね54の付勢力とにより固定されるが、発電素子10Bの先端部は、慣性力により回動運動を持続し、発電素子10Bは、その基端部を固定端、先端部を自由端として上下方向に振動するようになる。その結果、磁歪棒301が伸縮して、コイル302に電圧が発生する。
[4−4] その後、使用者が押圧部42を押圧するのを止めると、押圧部42は、コイルばね44の復元力により上方に移動する。この際、係合板45は、係合片204の爪部205に接触するが、この爪部205を左方に押圧して、発電素子10Bに接近するように変位させることができる。これにより、係合板45は、爪部205より上方に移動して、図8(a)に示す元の位置に戻る。なお、この係合板45の移動は、爪部205の下端側の面2051が傾斜面を構成し、係合板45の左側の上端角部が面取りされているので、これらが引っ掛かることなく、円滑になされる。
本実施形態では、係合板45と爪部205との係合が解除されるまでは、操作者は、操作部4の押圧部42を押圧するのに比較的大きな力(荷重)を必要とするが、係合板45と爪部205との係合が解除されると、操作部4の押圧部42を押圧する力が不要となる。このため、使用者は、この押圧部42の押圧に要する力の変化により、発電装置1の発電操作が完了したことを認識することができる。すなわち、使用者には、良好な操作感が得られる。
また、第1実施形態と同様に、アルファばね54にプリテンションを付加するように構成してもよい。本実施形態の場合、アルファばね54にプリテンションを付加するためには、例えば、自然状態で両端部同士のなす角度が、鈍角のアルファばね54を用意し、これを、両端部間が接近するように変形させた状態で、発電素子10Bと筐体2とに固定すればよい。
なお、本実施形態では、エネルギー貯蔵部5を、アルファばね54に代えて、その他のばね部材で構成することもできる。
ばね部材としては、例えば、図9に示すようなコイルばね55や、図10に示すような板ばね56で構成することができる。ここで、コイルばね55は、伸長状態で、発電素子10Bと筐体2の下壁との間に配置され、その一端が発電素子10Bに固定され、他端が筐体2に固定されている。また、コイルばね55は、凸部62と対向している。一方、板ばね56は、長手方向の途中で屈曲または湾曲させた長尺状のばね板で構成されている。この板ばね56は、両端部が離間した状態で、発電素子10Bと筐体2の下壁との間に配置され、その一端が発電素子10Bに固定され、他端が筐体2に固定されている。かかる構成においても、上述した本実施形態と同様の作用・効果を生じる。
以上、本発明の発電装置を図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明は、これに限定されるものではなく、各構成は、同様の機能を発揮し得る任意のものと置換することができ、あるいは、任意の構成のものを付加することができる。
例えば、前記第1〜第5実施形態の任意の構成を組み合わせることもできる。
また、第3実施形態の発電装置1において、規制部6を構成する一対の凸部62を、永久磁石で構成してもよい。この場合、発電素子10Aの本体部20に対して働く凸部62の吸着力によって、図6(a)(または図6(c))の状態から図6(b)の状態となるまでは、第3実施形態の発電装置1よりも大きな力(荷重)が必要となるが、図6(b)の状態から図6(c)(または図6(a))の状態への変位は、変位方向(回動方向)の凸部62の吸着力によって、より速い速度で変位(回動)する。そのため、発電素子10Aが凸部62に衝突した際の磁歪棒の伸縮が大きくなり、コイルにより大きな電圧を発生させることができる。
また、第4実施形態において、永久磁石531、532のうちのいずれか一方を、省略してもよい。
また、発電素子が備える永久磁石を、電磁石に置き換えることもできる。
また、発電素子が備える磁歪棒は、その横断面形状が長方形状をなしているが、例えば、円形状、楕円形状、三角形状、正方形状、六角形状のような多角形状であってもよい。ただし、磁歪棒と補強棒との接合強度を確保する観点からは、磁歪棒および補強棒の双方が平坦な接合面を有する形状、特に、長方形状が好ましい。
また、規制部を構成する凸部は、発電素子に設けるようにしてもよい。
1…発電装置 2…筐体 21…貫通孔 22…凹部 23…突片 231…バー 3…軸 4…操作部 41…押下棒 42…押圧部 43…固定部 431…貫通孔 44…コイルばね 45…係合板 5…エネルギー貯蔵部 51…クリックばね 52…コイルばね 531、532…永久磁石 54…アルファばね 55…コイルばね 56…板ばね 6…規制部 61…突起部 62…凸部 10A、10B…発電素子 20…本体部 201…基部 2011、2012…突部 2013…バー 202…右側梁部 2021…切欠部 2022…先端側溝部 2023…基端側溝部 203…左側梁部 204…係合片 205…爪部 2051…爪部の下端側の面 2052…爪部の上端側の面 30…発電部 301…磁歪棒 302…コイル 303、304…連結ヨーク 305、306…ピン 40…永久磁石

Claims (12)

  1. 筐体と、
    該筐体内に設けられ、磁歪材料で構成された磁歪棒と、該磁歪棒の伸縮に基づいて電圧が発生するよう配置されたコイルとを備える長尺状の発電素子と、
    該発電素子を前記筐体に対して回動可能に支持するための軸と、
    前記筐体に対する前記発電素子の回動操作を行う操作部と、
    前記発電素子の回動運動に要する運動エネルギーに変換される、弾性エネルギーおよび磁気エネルギーの少なくとも一方のエネルギーを貯蔵するエネルギー貯蔵部と、
    前記発電素子の前記筐体に対する回動運動を規制する規制部とを有し、
    前記エネルギー貯蔵部に貯蔵された前記エネルギーを前記運動エネルギーに変換することにより、前記発電素子を前記筐体に対して回動運動させ、その後、該発電素子の回動運動を前記規制部により規制し、前記運動エネルギーを前記磁歪棒の伸縮に利用するよう構成したことを特徴とする発電装置。
  2. 前記規制部は、前記発電素子の回動方向において互いに対向する前記筐体の内面および前記発電素子の外面の一方に設けられた凸部を備える請求項1に記載の発電装置。
  3. 前記操作部は、前記筐体に対して、前記軸を中心として回動可能である請求項1または2に記載の発電装置。
  4. 前記操作部は、前記軸に対して、前記発電素子の重心と反対側の端部を押圧することにより、該発電素子を回動させる請求項1ないし3のいずれかに記載の発電装置。
  5. 前記発電素子は、さらに、前記軸に対して、前記発電素子の重心側の端部に設けられ、該発電素子から離間して前記操作部に係合することにより前記操作部による前記発電素子の回動操作を許容する第1の状態と、前記発電素子に近接して前記操作部との係合を解除することにより前記操作部による前記発電素子の回動操作を禁止する第2の状態とに変位可能な係合片を備える請求項1ないし4のいずれかに記載の発電装置。
  6. 前記エネルギー貯蔵部は、前記操作部による前記発電素子の回動操作に伴って前記弾性エネルギーを貯蔵するばね部材を備える請求項1ないし5のいずれかに記載の発電装置。
  7. 前記ばね部材は、前記発電素子の回動方向において互いに対向する前記筐体の内面および前記発電素子の外面の一方に設けられたクリックばねを含む請求項6に記載の発電装置。
  8. 前記規制部は、前記筐体の内面および前記発電素子の外面の他方に設けられた凸部を備え、該凸部と前記クリックばねとが互いに対向するように配置されている請求項7に記載の発電装置。
  9. 前記ばね部材は、前記軸に巻回され、一端が前記発電素子に固定され、他端が前記筐体に固定されたアルファばねを含む請求項6ないし8のいずれかに記載の発電装置。
  10. 前記ばね部材は、一端が前記発電素子に固定され、他端が前記軸を介して反対側の前記筐体に固定されたコイルばねを含む請求項6ないし9のいずれかに記載の発電装置。
  11. 前記エネルギー貯蔵部は、前記発電素子の回動方向において、前記発電素子を介して互いに対向して配置され、前記発電素子と前記筐体とが接近するよう作用する一対の磁石を備える請求項1ないし10のいずれかに記載の発電装置。
  12. 前記規制部は、前記磁石で構成された凸部を含む請求項11に記載の発電装置。
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