JP2014016228A - 反射型ロータリーエンコーダにおけるスリット板のマスタリング原盤の製造方法 - Google Patents

反射型ロータリーエンコーダにおけるスリット板のマスタリング原盤の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】反射型エンコーダにおける低反射率部と高反射率部との明暗のはっきりした境界を有する、反射型ロータリーエンコーダにおけるスリット板のマスタリング原盤の製造方法を提供すること。
【解決手段】円板状の基材と該基材上に積層されたフォトリソグラフー処理が可能なレジスト層とを有する円板状のレジスト基板を用意する工程と、前記レジスト基板を露光する工程と、露光された前記レジスト基板を現像する工程と、を有し、前記露光する工程では、制御手段を備えた露光機が使用され、該露光機により前記円板状のレジスト基板に対してレーザー照射により微細な凸部と微細な凹部との繰り返し構造からなるマスター用低反射率部を形成するに際し、前記露光機の前記レジスト基材の回転制御をCAV(Constant Angular Velocity)制御により行うことを特徴としている。
【選択図】図4

Description

本発明は、可動物体の機械的な変位を、光源から放出した光の反射光を用いて電気的なパルスに変換する反射型ロータリーエンコーダにおけるスリット板のマスタリング原盤の製造方法に関する。
現在使用されている、エンコーダは光学式、磁気式が一般的である。光学式には透過型(特許文献1)と反射型(特許文献2)とがある。
このようなエンコーダのうち、図12に示したように、スリット板10の反射光を受光する反射型ロータリーエンコーダ80では、発光素子3からスリット板10に光を投射し、そのスリット板10の低反射率部7と高反射率部2とから構成される光学変調トラック8より反射されてきた光を、受光素子4で受光するものである。
ところで、反射型ロータリーエンコーダ80において、スリット板10からの情報をより正確に読み取るには、図13に示したように、低反射率部7と高反射率部2との境界、すなわち高反射率部2の終端から低反射率部7に至るA−A線における反射光量の変化を、より正確に読み取る必要がある。
そこで、今日では、このA−A線位置における反射光量の変化を正確に読み取ることのできるロータリーエンコーダのスリット板が求められている。
そのため、このような反射型ロータリーエンコーダにおけるスリット板を提供するためのマスタリング原盤の好ましい製造方法の提供が望まれている。
特開2008−298593号公報 特開2006−105708号公報
本発明は、このような実情に鑑み、反射型ロータリーエンコーダにおける低反射率部と高反射率部との明暗のはっきりした境界を有する、反射型ロータリーエンコーダにおけるスリット板を提供することのできるマスタリング原盤の製造方法を提供することを目的としている。
本発明に係る反射型ロータリーエンコーダにおけるスリット板のマスタリング原盤の製造方法は、
円板状の基材と該基材上に積層されたフォトリソグラフー処理が可能なレジスト層とを有する円板状のレジスト基板を用意する工程と、
前記レジスト基板を露光する工程と、
露光された前記レジスト基板を現像する工程と、
を有し、
前記露光する工程では、制御手段を備えた露光機が使用され、該露光機により前記円板状のレジスト基板に対してレーザー照射により微細な凸部と微細な凹部との繰り返し構造からなるマスター用低反射率部を形成するに際し、前記露光機の前記レジスト基材の回転制御をCAV(Constant Angular Velocity)制御により行うことを特徴としている。
このような方法であれば、マスター用低反射率部の境界が明確な反射型ロータリーエンコーダのマスタリング原盤を提供することができる。
すなわち、低反射率部の各トラックの最初の位置に凸部を形成することができるので、マスター用低反射率部の境界(図13におけるA−A線)を明確にすることができる。
また、本発明は、
前記マスタリング原盤の前記マスター用低反射率部における前記凸部の周方向の長さが、前記エンコーダにおける光源波長(λ)を超えない範囲とし、
かつ、前記マスタリング原盤の前記マスター用低反射率部における半径方向の位置r1〜r2、r2〜r3、r3〜r4、rn-1〜…rnの1つの領域内では、
前記マスター用低反射率部の1つの凸部の周方向の物理的長さを、P1から始めて外側のトラックに向かうほど大きくなるように設定し、さらに前記凸部の周方向の最大の物理的長さはP2(但し、P1<P2<λであり、P2はλを超えない所定の長さである)とし、
さらに、前記凸部の周方向の物理的長さが、P2になったら、再びP1の長さに戻って、P1〜P2のパターンが繰り返されるように、前記露光機の露光周期が制御されていることが好ましい。
このような構成であれば、マスタリング原盤のマスター用低反射率部における低反射を維持することができる。
さらに、本発明は、前記露光機では、前記レジスト基板に対する前記レーザー光による露光が、光リソグラフィにより行なわれることが好ましい。
また、本発明は、前記露光機では、前記レジスト基板に対する前記レーザー光による露光が、熱リソグラフィにより行われても良い。
さらに、本発明は、前記レジスト基板には、ポジ型のレジスト膜が形成されていても良い。
また、本発明は、前記レジスト基板には、ネガ型のレジスト膜が形成されても良い。
さらに、本発明は、前記レジスト基板で前記レジスト基板に対し露光後に前記現像工程でレジストが除去された後、さらにこの除去された部分がエッチングにより削られ、そのエッチングにより削られた部分が、微細な凸部と微細な凹部との繰り返し構造からなるマスター用低反射率部として形成されても良い。
本発明に係る反射型ロータリーエンコーダにおけるスリット板のマスタリング原盤の製造方法によれば、露光機の露光の制御をCAV(Constant Angular Velocity)制御により行うことにより、微細構造の凹部と凸部との繰り返し構造からなるマスター用低反射率部の周方向の始まりを全て凸部として整合することができ、これにより、マスター用低反射率部の境界を明確に識別することができる。
このような方法で製造されたマスタリング原盤を用いることにより、高反射率部と低反射率部との境界部を明確に識別することができるロータリーエンコーダにおけるスリット板を提供することができる。
また、露光機における露光周期を光源波長(λ)を超えない範囲としたことにより、マスタリング原盤の半径位置が周方向のどの位置であるとしても低反射率部を維持することができる。
図1(A)は本発明の一実施例により製造された反射型ロータリーエンコーダにおけるスリット板の正面図、図1(B)は図1(A)のB−B線方向の拡大断面図である。 図2は、図1のスリット板に形成された微細な凹凸部からなる低反射率部の拡大斜視図である。 図3は図2の低反射率部に光が入射された場合の原理説明図である。 図4は、図1に示した低反射率部の模式的平面図である。 図5は、図1に示したスリット板を製造するためのマスタリング原盤の平面図である。 図6(A)〜図6(F)は、光フォトリソグラフィーの原理により、反射型ロータリーエンコーダにおけるスリット板のマスタリング原盤を製造するときの手順を示す断面図である。 図7(A)、(B)は図6に示したマスタリング原盤の製造方法から製造されたマスタリング原盤を用いて反射型ロータリーエンコーダのスリット板を射出成形するときの工程を説明する断面図である。 図8は図6(B)に示した光フォトリソグラフィーの露光工程において、露光機により露光するときの、円板状のレジスト基板と露光機との関係を示す概略図である。 図9は図8に示した露光機による露光のON−OFFと露光周期時間Tとの関係を示す図である。 図10は、図4に示した扇状の低反射率部における半径位置と、低反射率部を構成する凸部のラジアン方向の長さとの繰り返しパターンの関係を示す表である。 図11はレジスト層としてネガ型のフォトレジストを使用して露光機で露光するときのスリット板と露光との関係を示す概略図である。 図12は従来の反射型ロータリーエンコーダの概略斜視図である。 図13は図12に示した反射型ロータリーエンコーダのスリット板の高反射率部と低反射率部との境界部分の拡大図である
以下、図面を参照しながら本発明に係る反射型ロータリーエンコーダにおけるスリット板のマスタリング原盤の製造方法について説明する。
先ず、図1(A)、(B)を参照しながら反射型ロータリーエンコーダのスリット板10について説明する。
反射型ロータリーエンコーダのスリット板10は、円板状の基板11上に、高反射率部12と低反射率部14とが交互に形成されたもので、高反射率部12または低反射率部14のいずれか一方は、扇状の領域に形成される。なお、以下の説明では、扇状の領域が低反射率部14であり、それ以外の領域が高反射率部12であるとする。
スリット板10の低反射率部14は、図1、図2、図3に示したように、微細な凸部18と微細な凹部19とが周期的に形成されることにより構成されている。
このような凸部18と凹部19は、先ず、ポリカーボネートなどの基材11上に基本となる形状が形成され、その上層に同一形状の金属膜20を設けることにより形成されている。
すなわち、低反射率部14の凸部18は、図2に示したように、断面形状が二等辺三角形の円錐形であり、そのアスペクト比(高さH/底面の長さP)は0.5〜3.0の範囲に設定されている。
このように微細な凹凸が周期的に形成された構造体は、モスアイ構造として知られている。このような構造体は、例えば、図3において矢印C方向に光が照射されてきた場合に、凹凸部での反射が低反射となることが知られている。また、アスペクト比が大きい程、反射防止効果が高いことが知られている。また、低反射となる場合の凸部18の長さPは、反射型ロータリーエンコーダにおける光源波長(λ)を超えない範囲である必要がある。すなわち、この長さPが光源波長(λ)を超えてしまうと、低反射率部として機能しなくなる。
一方、図1(A)、(B)における高反射率部12は、平滑なミラー面により構成されている。
図4は、図1(A)、(B)における扇状領域の低反射率部14の一部を模式的に示したものである。なお、図4における白丸は1つの凸部18の底面を表しており、実際にはその上方(紙面の上方)に向かって、円錐形状に立体的に形成されている。
低反射率部14は、このように微細な凸部18が周期的に並ぶ構造を有しており、このような凸部18とその間の凹部19とにより、低反射となる構造になっている。
なお、低反射率部14における凸部18の周方向の長さ(図4においてP1またはP2で表されている)は、スリット板10の内周側から外周側に向かうにしたがって径方向に対して滑らかに大きくされている。
ここで、凸部18の周方向の長さが、エンコーダの光源波長λを超えてしまうと、低反射率部14を構成することができないことから、凸部18の周方向の最大長さP2は光源波長λを超えない大きさとなっている。そして、図4では、光源波長λを超えない範囲に設定された所定の長さP2になったら、元のP1の長さに戻される構造パターンを有している(但し、P1<P2<λであり、P2はλを超えない所定の長さである。)
すなわち、図4に示したように、半径位置r1〜r2、r2〜r3、r3〜r4、rn-1〜…rnの領域で、P1〜P2の構造パターンが繰り返されている。
なお、同一トラックでの周方向には、同じ大きさの凸部18が並んで形成されている。
上記のようなスリット板10を形成するには、先ず、図5(A)、(B)に示したようなマスタリング原盤27が用意される。
このマスタリング原盤27は、スリット板10の低反射率部14の表面形状が反転して形成されたものである。すなわち、スリット板10はこのようなマスタリング原盤27が用意されてから当該原盤を元にして、工業的に大量生産されている。
スリット板10の原盤となるマスタリング原盤27は、円板状の基板260上に、マスター用高反射率部120とマスター用低反射率部140とが交互に形成されている。マスター用低反射率140は、スリット板10の低反射率部14の微細パターンが反転した形状の微細パターンが周期的に形成されている。すなわち、図1(B)に示したスリット板10の凸部18がマスタリング原盤27では凹部190とされ、スリット板10の凹部19がマスタリング原盤27では凸部180とされている。
なお、図5(B)における符号25は円板状の基板260の上層に形成された導電化膜を示している。
また、マスタリング原盤27のマスター用高反射率部120は、スリット板10の高反射率部12と同様にミラー面である。
以下に、本発明に係る反射型ロータリーエンコーダのスリット板10を形成するためのマスタリング原盤27の一般的な製造方法について、図6を参照して説明する。
高反射率部12と低反射率部14とを有する反射型ロータリーエンコーダのスリット板10を形成するためのマスタリング原盤27は、リソグラフィの原理を利用して図6(A)〜(F)の手順で製造されている。
先ず、図6(A)に示したように、一方の面22aが極めて平滑に研磨されたガラスなどの基板22の当該一方の面22a上にフォトトレジストを塗布することによりレジスト層23を形成する。
次いで、図6(B)に示したように、これら基板22およびレジスト層23からなるレジスト基板24のレジスト層23を記録信号に応じてレーザー光で露光し、現像することによりレジスト基板24の一方の面22aに、マスター用低反射率部140を構成するための凹凸パターンを形成する(図6(C))。
なお、このとき、図外では、ミラー面からなるマスター用高反射率部120も形成される。
続いて、図6(D)に示したように、マスター用低反射率部140の凹凸パターンの表面上(すなわちレジスト層23および当該レジスト層23から露出する基板22の一方の面22aの表面上)に無電解メッキ等により導電化膜層25を形成し、その後、この導電化膜層25上に電解メッキ等により所定厚のメッキ層26を形成する(図6(E))。
さらに、その後、導電化膜層25およびメッキ層26を一体にレジスト基板24から剥離する。これにより、図6(F)に示したように、マスタリング原盤27を得ることができる。
なお、図6では、凸部180が角柱状に図示されているが、これは説明のための模式図であり、実際には、凸部180が尖塔状に形成される。
なお、このマスタリング原盤27のマスター用低反射率部140に形成された凸部180と凹部190とからなる微細な凹凸構造は、前述したスリット板10における低反射率部14の微細な凸部18と凹部19とからなる凹凸構造が反転した形状となっている。
図6(F)に示したようなマスタリング原盤27が得られれば、例えば、図7(A)、(B)に示したように、上型28と下型29金型とからなる金型30内に、図6(F)で形成されたマスタリング原盤27を上下反転した姿勢で載置し、その状態から図7(B)に示したように、キャビティ内に樹脂を射出し、上型28と下型29とを離型することにより、反射型ロータリーエンコーダのスリット板10を得ることができる。
ところで、本発明に係る製造方法の特徴部分は、マスタリング原盤27をリソグラフィの原理で製造する図6(B)の露光工程で行われている。
すなわち、図6(B)に示した露光工程においては、レーザービームレコーダー(LBR)として称されている図8の露光機31が使用されている。この露光機31は、ガラスなどの基板22上に成膜したレジスト層23に、高速に微細なナノパターンを直接描画(ナノ露光)する装置である。このような露光機31を利用して、図6(F)に示したような微細な凸部180と微細な凹部190との周期構造からなるマスター用低反射率部140を、扇状の領域に形成することができる。
このような露光機31の光源としては、半導体レーザーや、ガスレーザーなどを使用することができる。また、このような露光機31には、記録データに基づいてレジスト層23を露光するための、制御手段32が具備されている。
このような制御手段32のプログラム制御により、露光機31では、図9に示したように、露光がONのときに周方向に向かって露光が行われ、OFFのときに露光が停止する。このような露光を図8に示したレジスト基板24を回転させながら行うことにより、半径同一の1つのトラック上に、同一の凹凸部を形成するための露光を行うことができる。このような露光を行うことにより、微細な凹凸構造からなるマスター用低反射率部140を、マスター用高反射率部120、120の間に形成することができる。
そして、1つのトラック上での露光が完了したら、露光機31のレーザー照射位置を外周側の次のトラックに移動し、その円周上を露光する。その場合、露光はスパイラル状でも同心円状でもどちらを選択しても良い。
このような動作を繰り返すことにより、レジスト基板24の円盤上に、微細な凹凸構造からなるマスター用高反射率部120と、ミラー面からなるマスター用低反射率部140とを全面的に形成することができる。
このような露光機31を使用することにより、図1に示したスリット板10の元となるマスタリング原盤27が形成される。
ここで、本発明のマスタリング原盤27では、マスター用高反射率部120と低反射率部140との境界が明確でなければならない。すなわち、図4のA−A線における反射光量の変化を明確にする必要がある。
そこで、本発明では、A−A線での明暗がはっきり識別できるように、角速度一定の条件で露光を行うようにしている。すなわち、カッティングマシーン31における制御手段32を、CAV制御している。
角速度一定のCAV制御であれば、図8においてレジスト基板24の半径方向の位置が外周側であるとしても内周側であるとしても、図4におけるA−A線の境界部では、全て凸部180を並べることができる。
このようなマスタリング原盤27を利用してスリット板10を製造した場合についての効果をスリット板10で説明すれば、露光機31から照射された光が、図4において、相対的に矢印F方向に進んでいく場合に、A−A線では、全て凸部18を走査することになる。よって、高反射率部と低反射率部との境界の明暗を明確に識別することが可能となる。
また、本発明のマスタリング原盤27では、マスター用低反射率部140での反射防止機能が低下しないように、制御手段32のプログラムが設定されている。すなわち、角速度一定(CAV)である場合、マスタリング原盤27では、レジスト基板24の外周に近い程、凸部180の周方向の長さP2が長くなってしまう。しかしながら、凸部180の長さP2が、光源波長(λ)を超えてしまうと、前述したように光を反射してしまうことになる。
そこで、本実施例のマスタリング原盤27では、マスター用低反射率部120の凸部180の底面の周方向の長さP2がλを超えないように設定されている。すなわち、半径位置r1〜r2、半径位置r2〜r3、半径位置r3〜r4において、凸部の周方向の長さをP1からP2とまでとし、これを繰り返すように設定している。
なお、図10の表に示したように、半径位置r1〜r2の露光周期をT1、半径位置r2〜r3の露光周期をT2、半径位置r3〜r4の露光周期をT3としたとき、T1>T2>T3である。
本発明では、このようなパターンを露光機31の制御手段32に組み込むことにより、図4に示したように、マスタリング原盤のマスター用低反射率部140における1つの凸部180の周方向の物理的長さを径方向に対して滑らかに大きくし、かつその長さがP2を超えない所定の長さとしている。
このような本発明の製造方法を採用することにより、図4のA−A線における明暗をはっきりさせるとともに、反射防止効果を損なわないようにしている。
このようなマスタリング原盤27を用いれば、図13に示した反射型ロータリーエンコーダにおけるスリット板10を製造した場合に、低反射率部7と高反射率部2との境界、すなわち高反射率部2の終端から低反射率部7に至るA−A線における反射光量の変化を、より正確に読み取ることができる。
以上、本発明の一実施例について説明したが、本発明は上記実施例に何ら限定されない。
例えば、露光機31の熱源は、ガスレーザーであっても半導体レーザーであっても良い。
また、図6に示したレジスト層23を光リソグラフィに代えて熱リソグラフィにより凸部18を形成することもできる。
すなわち、電子ビームや遠紫外レーザーによる高密度記録で使用されるフォトレジストの代わりに、金属酸化物から成る無機レジストを使用し、アモルファスから結晶への熱による相変化を利用して微細な凹凸部を形成する。この熱源には、波長405ナノメートルの青紫色半導体レーザーを採用する。熱リソグラフィであれば、光リソグラフィに比べて、解像度の高いピットの微細加工を実現することができる。
さらに、上記実施例では、レジスト層23としてポジ型のフォトレジスト組成物が使用され、これにより、露光された部分が現像工程で削除されている。
しかし、このポジ型のフォトレジスト組成物に代えて、図11(A)に示したように、ネガ型のフォトレジスト層35を設けても良い。
このようにネガ型のフォトレジスト層35を使用する場合、レジスト層35がマスクとなり、図11(B)の露光工程で露光されなかった部分が、図11(C)に示した現像工程で削除される。
そして、ネガ型のフォトレジスト層35を設けた場合には、図11(C)の現像工程で露光されなかった部分のフォトレジスト層35が除去されるので、現像工程が完了した後には、図11(D)に示したように、基板22の表面に、微細な凹凸パターンを形成することができる。
したがって、このようにネガ型のフォトレジスト層35を設けることによっても、図6(F)に示したようなマスタリング原盤27を製造することができる。このようなマスタリング原盤27を、スタンパとして使用すれば、所望とする反射型ロータリーエンコーダのスリット板を大量にかつ安価に製造することが可能となる。
以上、本発明に係る反射型ロータリーエンコーダにおけるインクリメンタルタイプのスリット板の製造方法について説明したが、アブソリュートタイプのスリット板の製造にも適用できる。又、本発明は上記実施例に何ら限定されない。
例えば、露光機31で露光する場合に、光リソグラフィや熱リソグラフィに代わる他の技術が将来的に開発されれば、その技術を用いて露光することも可能である。
2 高反射率部
7 低反射率部
8 光学変調トラック
10 スリット板
11 基板
12 高反射率部
14 低反射率部
18 凸部
19 凹部
22 基板
23 レジスト層
24 レジスト基板
25 導電化膜層
26 メッキ層
27 マスタリング原盤
31 カッティングマシーン
32 制御手段
35 フォトレジスト層
80 反射型のロータリーエンコーダ
120 マスター用高反射率部
140 マスター用低反射率部
180 凸部
190 凹部
T 露光周期時間
λ 光源波長

Claims (7)

  1. 円板状の基材と該基材上に積層されたフォトリソグラフー処理が可能なレジスト層とを有する円板状のレジスト基板を用意する工程と、
    前記レジスト基板を露光する工程と、
    露光された前記レジスト基板を現像する工程と、
    を有し、
    前記露光する工程では、制御手段を備えた露光機が使用され、該露光機により前記円板状のレジスト基板に対してレーザー照射により微細な凸部と微細な凹部との繰り返し構造からなるマスター用低反射率部を形成するに際し、前記露光機の前記レジスト基材の回転制御をCAV(Constant Angular Velocity)制御により行うことを特徴とする反射型ロータリーエンコーダにおけるスリット板のマスタリング原盤の製造方法。
  2. 前記マスタリング原盤の前記マスター用低反射率部における前記凸部の周方向の長さが、前記エンコーダにおける光源波長(λ)を超えない範囲とし、
    かつ、前記マスタリング原盤の前記マスター用低反射率部における半径方向の位置r1〜r2、r2〜r3、r3〜r4、rn-1〜…rnの1つの領域内では、
    前記マスター用低反射率部の1つの凸部の周方向の物理的長さを、P1から始めて外側のトラックに向かうほど大きくなるように設定し、さらに前記凸部の周方向の最大の物理的長さはP2(但し、P1<P2<λであり、P2はλを超えない所定の長さである)とし、
    さらに、前記凸部の周方向の物理的長さが、P2になったら、再びP1の長さに戻って、P1〜P2のパターンが繰り返されるように、前記露光機の露光周期が制御されていることを特徴とする反射型ロータリーエンコーダにおけるスリット板のマスタリング原盤の製造方法。
  3. 前記露光機では、前記レジスト基板に対する前記レーザー光による露光が、光リソグラフィにより行なわれることを特徴とする請求項1に記載の反射型ロータリーエンコーダにおけるスリット板のマスタリング原盤の製造方法。
  4. 前記露光機では、前記レジスト基板に対する前記レーザー光による露光が、熱リソグラフィにより行われることを特徴とする請求項1または2に記載の反射型ロータリーエンコーダにおけるスリット板のマスタリング原盤の製造方法。
  5. 前記レジスト基板には、ポジ型のレジスト膜が形成されていることを特徴とする請求項3または4に記載の反射型ロータリーエンコーダにおけるスリット板のマスタリング原盤の製造方法。
  6. 前記レジスト基板には、ネガ型のレジスト膜が形成されていることを特徴とする請求項3または4に記載の反射型ロータリーエンコーダにおけるスリット板のマスタリング原盤の製造方法。
  7. 前記レジスト基板で前記レジスト基板に対し露光後に前記現像工程でレジストが除去された後、さらにこの除去された部分がエッチングにより削られ、そのエッチングにより削られた部分が、微細な凸部と微細な凹部との繰り返し構造からなるマスター用低反射率部として形成されることを特徴とする請求項3または4に記載の反射型ロータリーエンコーダにおけるスリット板のマスタリング原盤の製造方法。
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