JP2010118121A - 光ディスク用原盤の製造方法、光ディスク用原盤、スタンパ、及び光ディスク - Google Patents
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Abstract
【課題】より精度良く、凹凸パターンを形成することができ、且つ、様々な規格の光ディスクの光ディスク用原盤が形成可能な光ディスク用原盤の製造方法、及び、光ディスク用露光原盤を提供する。また、その光ディスク用露光原盤を用いて形成された光ディスクを提供する。
【解決手段】基板1を準備する工程、基板1上に、所定の膜厚の中間層2を形成する工程、中間層2の膜厚と、無機レジスト層3の膜厚との比が、1:1〜1.5:1の範囲である無機レジスト層3を、中間層2上に形成する工程、無機レジスト層3上に、レーザ光を照射して、無機レジスト層3を選択的に露光する工程、露光された無機レジスト層3を現像する工程により形成する。
【選択図】図1
【解決手段】基板1を準備する工程、基板1上に、所定の膜厚の中間層2を形成する工程、中間層2の膜厚と、無機レジスト層3の膜厚との比が、1:1〜1.5:1の範囲である無機レジスト層3を、中間層2上に形成する工程、無機レジスト層3上に、レーザ光を照射して、無機レジスト層3を選択的に露光する工程、露光された無機レジスト層3を現像する工程により形成する。
【選択図】図1
Description
本発明は、無機レジストを用いて形成する光ディスク用原盤の製造方法に関する。また、その光ディスク用原盤の製造方法により形成される光ディスク用原盤、スタンパ、及び光ディスクに関する。
従来、情報記録媒体として用いられる光ディスクは、その用途に応じて、CD、DVD等、様々なフォーマットが提案されている。いずれのフォーマットで使用される光ディスク基板も、一般的には、樹脂材料の射出成型により形成され、また、その表面にはピットやグルーブ等の凹凸パターンを具備するように形成される。
光ディスク基板に形成されるピットやグルーブ等の凹凸パターンは、情報信号を示すものであり、この凹凸パターンを微細化し、高密度化することにより、高容量の光情報記録媒体を形成することができる。
ところで、このような光ディスク基板に形成されるピットやグルーブ等の凹凸パターンは、光ディスク用原盤に形成された凹凸パターンを光ディスク基板に転写することにより形成される。以下に、DVDの形成に用いられる光ディスク用原盤の一般的な形成方法を、図6及び図7を用いて説明する。
まず、図6Aに示すように、表面が十分に平坦化されたガラス基板101を準備する。次に、図6Bに示すように、ガラス基板101上に、感光性の有機レジスト層102を形成する。この有機レジスト層102は、ガラス基板101を、図示しない回転基台に載置し、所定の回転数で回転させた状態で、有機レジスト材料を全面に供給して塗布することにより形成される。
次に、図6Cに示すように、露光用のレーザ光103を用いて、有機レジスト層102に、ピットやグルーブとなる所望のパターンを露光する。有機レジスト層102では、露光用のレーザ光103による光化学反応により、レーザ光103のスポット径に対応する部分が露光される。
次に、これを現像液で現像し、露光部、又は非露光部を薬液除去する。これにより、図6Dに示すように、ガラス基板101上の有機レジスト層102が所定の凹凸パターンを具備する、光ディスク用原盤110が得られる。
上述の露光・現像工程において、感光性の有機レジスト層102を用いることにより形成される最短ピット長(スポット径)Pは、以下の式により決定される。
P=K×λ/NA
P=K×λ/NA
上式において、λは、露光に使用するレーザ光の波長であり、NAは、光源から出た光束を有機レジスト層上に収束させるための対物レンズの開口数である。また、比例定数Kは、使用するレーザ光の波長と、有機レジスト層102の材料との組み合わせで決まる数値であり、概ね0.5〜0.8程度となる。この例において、Kを0.87、使用するレーザ光の波長λを413nmとし、NAを0.9とすると、最短ピット長(スポット径)Pは、0.87×413/0.9=399nm程度となる。
次に、図7Eに示すように、この光ディスク用原盤110の凹凸面上に、電鋳法により金属ニッケル膜104を析出させる。そして、金属ニッケル膜104を光ディスク用原盤110から剥離させた後に、所定の加工を施すことにより、図7Fに示すスタンパ104aが完成される。
このようにして形成されたスタンパ104aを、射出成型装置のキャビティ内に配設し、図7Gに示すように、熱可塑性樹脂であるポリカーボネートにより射出成型する。これにより、図7Hに示すように、スタンパ104aに形成された凹凸パターンが転写された光ディスク基板105を形成することができる。
このような光ディスク用原盤の形成方法において、最短ピット長0.4μm、トラックピット0.74μmのピット列が形成された光ディスク用原盤が形成される。この光ディスク用原盤110は、例えば、読み取り専用DVD(DVD−ROM)形成に用いられるものである。このような構成により形成されるDVDは、直径12cmの光ディスクの片面に、4.7GBの情報容量を有する。
ところで、このように、有機レジスト層を用いて光化学反応により形成される光ディスク用原盤の凹凸パターンにおいては、その凹凸パターンを構成する溝部側面が、所望の形状よりも広がってしまったり、その溝部側面が平坦に形成されないという問題がある。また、凹凸パターンとして、くの字形状のグルーブを形成する際には、くの字形状の角部が、所定の角形状に形成されず、多少丸みを帯びるように形成されてしまう。このように、凹凸パターンが所望の形状に形成されないと、凹凸パターンを高密度化して、高容量の光ディスクを作製しようとした場合には、マージンが取れない等の問題が出てくる。
また、近年、高密度光ディスクとして、例えば片面単層で約25Gバイト、片面2層で、約50Gバイトの記録容量を有する、Blu−ray Disc(登録商標。以下、BDと記載)規格が普及している。直径12cmの光ディスクの片面に、25Gバイトの情報容量を持たせるためには、最短ピット長を0.17μm、トラックピッチを、0.32μm程度にまで微細化する必要がある。
そうすると、上述した従来の光ディスク用原盤の形成方法により、BD用の光ディスク用原盤を形成するには、比例定数Kを一定とすると、例えば、NA=0.95の場合、レーザ光の波長λ=180nmの光源が必要となる。すなわち、DVD用の光ディスク用原盤の露光装置をそのまま用いることができない。波長180nmは、次世代半導体リソグラフィ用の光源として開発されている波長193nmのArFレーザよりも短波長である。このような短波長を実現する露光装置は、光源となるレーザのみならず、レンズ等の光学部品についても特殊なものが必要となり、非常に高価となる。
ところで、下記特許文献1には、BD規格の高密度光ディスク用原盤の露光と、BD規格よりも記録密度の低いDVD等の低密度光ディスク用原盤の露光に兼用できる露光装置が記載されている。特許文献1では、露光用レーザ光の光路中に、スポット成型光学素子を配置することにより、所望のスポット径でレーザ光が照射され、レジスト層が露光される。そして、スポット径を調整することにより、BD用の光ディスク用原盤と、DVD用の光ディスク用原盤とが、同一の露光装置により形成可能とされている。
しかしながら、特許文献1では、露光装置の露光用レーザ光の光路中に、スポット成型光学素子が必要であり、また、そのスポット径のサイズの切り換え作業は、煩雑である。
特開2006−185529号公報
上述の点に鑑み、本発明の光ディスク用原盤の製造方法は、より精度良く、凹凸パターンを形成することができ、且つ、様々な規格の光ディスクの光ディスク用原盤が形成可能な光ディスク用原盤の製造方法、及び、光ディスク用露光原盤を提供するものである。また、その光ディスク用露光原盤を用いて形成されたスタンパ及び光ディスクを提供するものである。
上記課題を解決し、本発明の目的を達成するため、本発明の光ディスク用原盤の製造方法は、基板を準備する工程、基板上に、所定の膜厚の中間層を形成する工程を有する。そして、中間層の膜厚と、無機レジスト層の膜厚との比が、0.8:1〜1.5:1の範囲である無機レジスト層を、中間層上に形成する工程を有する。また、無機レジスト層上に、レーザ光を照射して、無機レジスト層を選択的に露光する工程、露光された無機レジスト層を現像する工程を有する。
本発明の光ディスク用原盤の製造方法において、無機レジスト層の膜厚は、製造される光ディスク用原盤に形成される、ピットやグルーブとなる凹凸パターンの溝深さに対応するものである。また、本発明の中間層は蓄熱層となるものである。
本発明の光ディスク用原盤の製造方法では、中間層の膜厚と、無機レジスト層の膜厚との比を、0.8:1〜1.5:1の範囲とすることで、無機レジスト層のレーザ光照射により露光される部分は、所望の線幅を有するように露光される。
本発明の光ディスク用原盤の製造方法では、中間層の膜厚と、無機レジスト層の膜厚との比を、0.8:1〜1.5:1の範囲とすることで、無機レジスト層のレーザ光照射により露光される部分は、所望の線幅を有するように露光される。
また、本発明の光ディスク用原盤は、基板上に、所定の膜厚の中間層が形成され、中間層の膜厚と、無機レジスト層の膜厚との比が、0.8:1〜1.5:1の範囲である無機レジスト層が、中間層上に形成されることにより、形成される。また、その無機レジスト層上に、レーザ光が照射されることにより、無機レジスト層が選択的に露光され、露光された無機レジスト層が現像されて形成された凹凸パターンを有するように形成される。
本発明の光ディスク用原盤では、無機レジスト層を露光・現像することにより、凹凸パターンが形成されるので、露光部、非露光部の境界がより明瞭になされ、精度良く凹凸パターンが形成される。
本発明のスタンパは、上述の光ディスク用原盤を用いることにより形成される。すなわち、本発明のスタンパは、光ディスク用原盤の凹凸パターンが形成された無機レジスト層上に、スタンパ材料を成膜、剥離することにより形成される。
また、本発明の光ディスクは、上述したスタンパを用いて形成される。すなわち、本発明の光ディスクは、スタンパに形成された凹凸パターンが、ディスク基板に転写されることにより形成される。
本発明のスタンパは、無機レジスト層を露光・現像することにより、凹凸パターンが形成されるので、露光部、非露光部の境界がより明瞭になされ、精度良く形成された凹凸パターンを有する光ディスク用原盤により形成される。これにより、本発明のスタンパでは、ピットやグルーブが、精度良く形成される。
また、このスタンパを用いた本発明の光ディスクでは、ピットやグルーブが精度良く形成される。
また、このスタンパを用いた本発明の光ディスクでは、ピットやグルーブが精度良く形成される。
本発明によれば、無機レジスト層を用いることにより、高精度の凹凸パターンを有する光ディスク用原盤、スタンパ及び光ディスクを形成することができる。また、中間層の膜厚を、中間層と無機レジスト層の膜厚の比が、0.8:1〜1.5:1となるように形成することにより、同一の露光装置にて、様々な規格の光ディスク用原盤、スタンパ、及び光ディスクを容易に作製することができる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
図1〜図4を用いて、本発明の一実施形態における光ディスク用原盤の製造方法、及び、その光ディスク用原盤を用いた光ディスクの製造方法を説明する。
また、以下の説明において、光ディスク用原盤が、特に、ピットやグルーブが高密度なBD形成に用いられる光ディスク用原盤である場合には、高密度光ディスク用原盤という。また、光ディスク用原盤が、特に、ピットやグルーブが低密度なDVDやCD等の形成に用いられる光ディスク用原盤である場合には、低密度光ディスク用原盤という。
また、以下の説明において、光ディスク用原盤が、特に、ピットやグルーブが高密度なBD形成に用いられる光ディスク用原盤である場合には、高密度光ディスク用原盤という。また、光ディスク用原盤が、特に、ピットやグルーブが低密度なDVDやCD等の形成に用いられる光ディスク用原盤である場合には、低密度光ディスク用原盤という。
まず、図1Aに示すように、表面が平坦な基板1を準備する。基板1としては、ガラス、シリコン、プラスチック(ポリカーボネート)等を用いることができる。本実施形態例では、基板1として、シリコンからなる基板を用いる例とする。シリコンからなる基板を用いるときは、他のガラス基板や、プラスチック基板に比べて、洗浄を含む前処理工程が簡略化され、工程数が少なくなる。
そして、図1Bに示すように、基板1上に、アモルファスシリコンからなる中間層2を、スパッタリング法または、その他の蒸着法を用いて形成し、続いて図1Cに示すように、無機レジスト層3を成膜する。無機レジスト層3は、膜厚が50nm〜150nmの範囲内となるように成膜されるものであり、その膜厚は、高密度光ディスク用原盤を形成するか、低密度光ディスク用原盤を形成するかにより決まる。
この中間層2は、基板1上に、熱伝導率の低い層を形成する必要があるために設けられるものであり、また、蓄熱効果を最適にするために設けられるものである。この中間層2の膜厚W1は、無機レジスト層3の膜厚W2との比が、W1:W2=0.8:1〜1.5:1となるように形成されるものである。BD規格の高密度光ディスク用原盤を形成する場合にはW1:W2=0.8:1〜1.2:1、ピットやグルーブが低密度なDVDやCD等の形成に用いられる光ディスク用原盤である場合にはW1:W2=1.1:1〜1.5:1の範囲で決定されるのが好ましい。
例えば、本実施形態例において、例えばBD規格の高密度光ディスク用原盤を形成する際には、図1Cで示す工程で形成される無機レジスト層3は、約70nm程度の膜厚に形成される。このため、中間層2の膜厚W1は、W1:W2=0.8:1〜1.2:1となるように、例えば、56〜84nmに形成される。
また、低密度光ディスク用原盤を形成する際には、図1Cで示す工程で形成される無機レジスト層3は、高密度光ディスク用原盤を形成する際に必要な無機レジスト層3の膜厚W2よりも厚く、90〜150nm程度の厚みに形成される。このため、無機レジスト層3が、例えば130nmの厚みに形成される場合は、中間層2の膜厚W1は、W1:W2=1.1:1〜1.5:1となるように、例えば143nm〜195nmに形成される。
この中間層2の膜厚W1と、無機レジスト層3の膜厚W2の好ましい比は、無機レジスト層3の膜厚W2と、露光に必要な蓄熱量に関係するものであり、適宜決定されるものである。
BD規格の高密度光ディスク用原盤を形成する場合には、中間層2の膜厚W1が無機レジスト層3の膜厚W2の0.8倍よりも小さい場合は、露光に必要な蓄熱量が得られない問題がある。また、中間層2の膜厚W1が無機レジスト層3の膜厚W2の1.2倍より大きい場合には、露光に必要以上の蓄熱量が得られピットサイズが肥大化してしまうという問題がある。
同じく、CDやDVD規格の低密度光ディスク用原盤を形成する場合には、中間層2の膜厚W1が無機レジスト層3の膜厚W2の1.1倍よりも小さい場合は、露光に必要な蓄熱量が得らない問題がある。また、中間層2の膜厚W1が無機レジスト層3の膜厚W2の1.5倍より大きい場合には、中間層2の成膜に時間がかかってしまうという問題と露光に必要以上の蓄熱量が得られピットサイズが肥大化してしまうという問題がある。
BD規格の高密度光ディスク用原盤を形成する場合には、中間層2の膜厚W1が無機レジスト層3の膜厚W2の0.8倍よりも小さい場合は、露光に必要な蓄熱量が得られない問題がある。また、中間層2の膜厚W1が無機レジスト層3の膜厚W2の1.2倍より大きい場合には、露光に必要以上の蓄熱量が得られピットサイズが肥大化してしまうという問題がある。
同じく、CDやDVD規格の低密度光ディスク用原盤を形成する場合には、中間層2の膜厚W1が無機レジスト層3の膜厚W2の1.1倍よりも小さい場合は、露光に必要な蓄熱量が得らない問題がある。また、中間層2の膜厚W1が無機レジスト層3の膜厚W2の1.5倍より大きい場合には、中間層2の成膜に時間がかかってしまうという問題と露光に必要以上の蓄熱量が得られピットサイズが肥大化してしまうという問題がある。
ここで、低密度光ディスク用原盤の中間層2の膜厚の設定が、同一の光学系を用いた場合、高密度光ディスク用原盤の中間層2の膜厚の設定よりも厚くなる。これは、低密度光ディスク用原盤のピットサイズが大きいため、高密度光ディスク用原盤よりも中間層2による蓄熱効果を必要とするからである。
そして、図1Cに示す工程で形成される無機レジスト層3は、スパッタリング法または、その他の蒸着法により中間層2上に均一に成膜されるものであり、所定の無機系レジスト材料で構成されるものである。この無機レジスト層3を構成する無機レジスト材料としては、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Nb、Cu、Ni、Co、Mo、Ta、W、Zr、Ru、Ag等が挙げられる。この中でも、Mo、W、Cr、Fe、Nbを用いることが好ましい。本実施形態例では、無機系レジスト材料として、Mo、Wを用い、成膜ガスにアルゴン(Ar)並びに酸素(O2)を導入してスパッタリングする。これにより、WとMoの不完全酸化物からなる無機レジスト層3を成膜することができる。
無機レジスト層3の膜厚は、形成される光ディスク用原盤の凹凸パターンの溝深さに対応するものである。したがって、高密度光ディスク用原盤を形成する場合には、無機レジスト層3の膜厚が、50〜90nm程度に形成され、また、低密度光ディスク用原盤を形成する場合には、無機レジスト層3の膜厚が、90〜150nm程度に形成される。
次に、無機レジスト層3が成膜された基板1(以下、レジスト基板8)を、図4に示す露光装置のターンテーブル上に、無機レジスト層3が上側に配置されるようにセッティングする。図4は、本実施形態例で使用される露光装置の一例を示す概略構成図である。この露光装置は、無機レジスト層3を露光するためのレーザ光を発生するビーム発生源12と、ビーム発生源12から出射されるレーザ光がコリメータレンズ13と、ビームスプリッタ14と、対物レンズ15とから構成される。このビーム発生源12から出射されるレーザ光は、それらのレンズ系を通じてレジスト基板8の無機レジスト層3にフォーカシングされて照射される。また、この露光装置は、レジスト基板8からの反射光をビームスプリッタ14及び集光レンズ16を介して分割フォトディテクタ17上で結ぶ構成を有する。分割フォトディテクタ17は、レジスト基板8からの反射光を検出し、この検出結果から得られるフォーカス誤差信号18を生成し、フォーカスアクチュエータ19に送る。フォーカスアクチュエータ19は、対物レンズ15の高さ方向の位置制御を行うものである。
ターンテーブル11には、送り機構が設けられており、レジスト基板8の露光位置を精度良く変えることができる。
また、この露光装置においては、データ信号20は、反射光量信号21、及びトラッキング誤差信号22に基づいて、レーザ駆動回路23がビーム発生源12を制御しながら露光またはフォーカシングを行う。さらに、ターンテーブル11の中心軸には、スピンドルモータ制御系24が設けられ、光学系の半径位置と所望の線速度とに基づいて、最適なスピンドル回転数を設定し、スピンドルモータの制御を行う。
また、この露光装置においては、データ信号20は、反射光量信号21、及びトラッキング誤差信号22に基づいて、レーザ駆動回路23がビーム発生源12を制御しながら露光またはフォーカシングを行う。さらに、ターンテーブル11の中心軸には、スピンドルモータ制御系24が設けられ、光学系の半径位置と所望の線速度とに基づいて、最適なスピンドル回転数を設定し、スピンドルモータの制御を行う。
本実施形態例では、ビーム発生源12から出射されるレーザ光の波長は、短波長のレーザ光を出射するものが好ましい。具体的には、405nmの波長の青色半導体レーザでビーム発生源が構成される。ビーム発生源12は、記録信号に応じてオン/オフされる。ここで、ビーム発生源12のオフは、レーザ光の強度が無機レジスト層3に対してピットを熱記録しない程度とされることを意味する。
そして、この露光工程において、図2Dに示すように、無機レジスト層3の所望の位置に、レーザ光Lを照射することにより、露光部3a、非露光部3bが形成され、光ディスク用原盤のピットやグルーブを形成するための露光パターンが描画される。
本実施形態例において、無機レジスト層3下層には、レーザ光Lの熱を蓄熱することのできる中間層2が形成されている。すなわち、この中間層2の膜厚W1により、蓄熱される熱量を変化させることができるので、中間層2の膜厚W1を厚くして、蓄熱量を大きくすることにより、無機レジスト層3の描画される露光パターンの線幅を大きくすることができる。
低密度光ディスク用原盤を形成する際には、前述したように、無機レジスト層3が、 90〜150nmに形成されるのに対して、中間層2の膜厚W1と、無機レジスト層3の膜厚W2との比が、W1:W2=1.1:1〜1.5:1となるように中間層2を形成する。これにより、高密度光ディスク用原盤を作製するときよりも厚い中間層2が形成されるので、高密度光ディスク用原盤を形成する際の露光装置と同一の装置で、低密度光ディスク用原盤に必要なパターンを、無機レジスト層3上に描画することができる。従来、波長が405nmのレーザ光Lを無機レジスト層3に照射した場合には、高密度光ディスクに必要な線幅を有するように、露光パターンが形成されていた。本実施形態例では、中間層2の膜厚W1を、無機レジスト層3の膜厚W2に対応させて厚くすることにより、中間層2に蓄積されるレーザ光Lの熱の蓄積量を大きくすることができる。これにより、熱記録される無機レジスト層3の範囲を広くすることができるので、低密度光ディスクに必要な線幅を有する露光パターンを形成することができる。
さらに、高密度光ディスク用原盤を形成する場合においては、無機レジスト層が、50〜90nmに形成されるのに対して、中間層2の膜厚W1と無機レジスト層3の膜厚W2の比が、W1:W2=0.8:1〜1.2:1となるように中間層2を形成する。これにより、最短ピット長が0.17μm、トラックピッチが、0.32μmとなるような微細パターンを、無機レジスト層3に露光することができる。従来の有機レジスト層を用いた露光工程においては、レーザ光の光化学反応により露光が行われていたので、405nmの波長のレーザ光を用いて、高密度光ディスク用原盤を形成することはできなかった。
本実施形態例では、無機材料からなる無機レジスト層3を用いた、レーザ光Lの熱記録による露光であるから、従来の有機レジスト層を用いた光化学反応による露光よりもスポット径の小さい部分で露光が可能となる。かつ、中間層2の膜厚W1と無機レジスト層3の膜厚W2の比が、W1:W2=0.8:1〜1.2:1となるように構成することにより、高密度光ディスク用原盤に必要な微細な露光パターンを無機レジスト層3上に描画することができる。
本実施形態例では、無機材料からなる無機レジスト層3を用いた、レーザ光Lの熱記録による露光であるから、従来の有機レジスト層を用いた光化学反応による露光よりもスポット径の小さい部分で露光が可能となる。かつ、中間層2の膜厚W1と無機レジスト層3の膜厚W2の比が、W1:W2=0.8:1〜1.2:1となるように構成することにより、高密度光ディスク用原盤に必要な微細な露光パターンを無機レジスト層3上に描画することができる。
本実施形態例では、高密度光ディスク用原盤と、低密度光ディスク用原盤とを形成する際に、ピットやグルーブの高さを決定する無機レジスト層3の膜厚W2のみならず、中間層2の膜厚W1の構成を変える。これにより、無機レジスト層3上に描画される露光パターンの線幅を、適宜変化させることができる。また、本実施形態例の露光工程においては、レーザ光Lの波長や、スポット径などの構成は、高密度光ディスク用原盤を形成する場合と、低密度光ディスク用原盤を形成する場合とで、変える必要がない。すなわち、BD若しくはBD以上の高密度光ディスクの為の高密度光ディスク用原盤及び、DVD、CDのような低密度光ディスクの為の低密度光ディスク用原盤とを、同一の露光装置で作製することができる。さらに、その露光装置の仕様や、レジスト基板8の材料も変える必要がない。すなわち、レーザ波長、光学系を変えずに、同一のレーザ光及び、同一のレーザスポット径により、露光処理が行われる。
図5A,Bに、本実施形態例における露光工程において、高密度光ディスク用原盤(図5A)と、低密度光ディスク用原盤(図5B)を形成する際の概略工程図を示す。図5A,Bに示すように、高密度光ディスク用原盤を形成する際には、低密度光ディスク用原盤を形成する場合よりも、中間層2、無機レジスト層3が薄く形成される。このような状態で、同じ波長、例えば405nmで、かつ、同じスポット径φ1のレーザ光Lを、それぞれの無機レジスト層3に照射する。そうすると、図5A,Bに示すように、同じ波長及びスポット径φ1に対して、それぞれの無機レジスト層3において露光される露光部3aの幅は異なる。すなわち、中間層2における蓄熱量の違いにより、高密度光ディスク用原盤を形成するための露光部3aの幅W3よりも、低密度光ディスク用原盤を形成するための露光部3aの幅W4のほうが大きく形成されるのである。
そして、上述の工程において露光が終了したレジスト基板8を、アルカリ現像液によるウェットプロセスにより現像する。現像方法は、レジスト基板8をアルカル現像液に浸漬させるディッピング法や、スピナーにて、レジスト基板8を回転させて、アルカリ現像液を塗布する方法等を用いることができる。無機レジスト層3の膜厚が厚い場合は、アルカル現像液の浸漬時間、または塗布時間等を調節することにより効率良く、低コストで現像処理を行うことができる。さらに、レジスト基板8をアルカリ現像液に浸した状態で、エッチングの均一性を向上させるために、超音波を加えた状態で現像することもある。
アルカリ現像液としては、テトラメチルアンモニウム水酸化溶液等の有機アルカリ現像液や、水酸化カリウム(KOH)、水酸化ナトリウム(NaOH)、燐酸系等の無機アルカリ現像液などを用いることができる。
高密度光ディスク用原盤を形成する場合の現像工程においては、現像時間は10〜30分程度である。一方、低密度光ディスク用原盤を形成する場合の無機レジスト層3は、高密度光ディスク用原盤を形成する場合の無機レジスト層3よりも膜厚が厚く形成される。このため、低密度光ディスク用基板を形成する場合の、現像工程における現像時間は、高密度光ディスク用基板を形成する場合の1.5〜2倍長い時間で行われる。
本実施形態例では、タングステン(W)の不完全酸化物からなるポジ型の無機レジスト層3を用いているので、非露光部のエッチング速度は、露光部のエッチング速度に比較して遅い。このため、露光部の無機レジスト層3がエッチングにより除去され、図2Eに示すように、露光部の下層にある中間層2表面が露出される。
現像終了後には、純水により十分に洗浄し、高速回転による振切り乾燥により乾燥させる。
以上の工程により、光ディスク用原盤9が完成する。低密度光ディスク用原盤を形成した場合には、最も小さなピットのサイズは、0.4〔μm〕×0.37〔μm〕である。また、高密度光ディスク用原盤として、BD規格の光ディスク用原盤を形成した場合には、最も小さなピットのサイズは、0.15〔μm〕×0.16〔μm〕である。そして、本実施形態例で形成された光ディスク用原盤のピットやグルーブを構成する凹凸パターンのエッジは、高精度に形成される。
以上の工程により、光ディスク用原盤9が完成する。低密度光ディスク用原盤を形成した場合には、最も小さなピットのサイズは、0.4〔μm〕×0.37〔μm〕である。また、高密度光ディスク用原盤として、BD規格の光ディスク用原盤を形成した場合には、最も小さなピットのサイズは、0.15〔μm〕×0.16〔μm〕である。そして、本実施形態例で形成された光ディスク用原盤のピットやグルーブを構成する凹凸パターンのエッジは、高精度に形成される。
本実施形態例で作製される光ディスク用原盤9の凹凸パターンは、無機レジスト層を用いて形成されるものである。従来の有機レジスト層に、レーザ光を照射させることによって、光化学反応させて形成される凹凸パターンは、化学結合の為、分子サイズに左右されてしまい、溝部側面が、蛇行して形成されてしまっていた。それに比較し、本実施形態例では、無機レジスト層3を用いて、レーザ光Lの熱記録により無機レジスト層3が露光される。このため無機レジスト層3の露光部3aと非露光部3bとの境界が明瞭にされ、これにより、光ディスク用原盤9に形成される凹凸パターンの溝部側面は平坦に形成される。また、従来、有機レジスト層を用いて、くの字形状のグルーブとなる凹凸パターンを形成する場合においては、そのくの字形状の角部が、所定の角形状に形成されず、多少丸みを帯びるように形成されてしまっていた。それに比較し、本実施形態例では、分子サイズに影響されることがなく、所望の形状のグルーブとなる凹凸パターンを形成することができる。このため、本実施形態例のように、無機レジスト層3を用いた場合では、凹凸パターンが高精度に形成されるので、規格に則ったマージンを確保することができる。
すなわち、本実施形態例では、分子サイズの小さい遷移金属の不完全酸化物をレジスト材料として用いるので、良好なエッジパターンが得られ、高精度なパターニングが可能となる。
すなわち、本実施形態例では、分子サイズの小さい遷移金属の不完全酸化物をレジスト材料として用いるので、良好なエッジパターンが得られ、高精度なパターニングが可能となる。
次に、図2Fに示すように、電鋳法によって光ディスク用原盤9の凹凸パターン上面に、金属膜4を析出させる。必要に応じて、電鋳を行う前に、光ディスク用原盤9の無機レジスト層3の表面に離型処理を行い、離型性を改善する工程を設けてもよい。
本実施形態例では、光ディスク用原盤9の凹凸パターン上面に、金属ニッケル膜を析出させる例とする。電鋳後、析出された金属膜4を光ディスク用原盤9から剥離して、図3Gに示すように、光ディスク用原盤9の凹凸パターンが転写された成型用スタンパ4aを得る。この成型用スタンパ4a形成後、光ディスク用原盤は、水洗、乾燥状態で保存しておき、必要に応じて、所望の枚数の成型用スタンパ4aを繰り返し作製する。
本実施形態例では、光ディスク用原盤9の凹凸パターン上面に、金属ニッケル膜を析出させる例とする。電鋳後、析出された金属膜4を光ディスク用原盤9から剥離して、図3Gに示すように、光ディスク用原盤9の凹凸パターンが転写された成型用スタンパ4aを得る。この成型用スタンパ4a形成後、光ディスク用原盤は、水洗、乾燥状態で保存しておき、必要に応じて、所望の枚数の成型用スタンパ4aを繰り返し作製する。
また、光ディスク用原盤9から剥離して形成された成型用スタンパ4aを原盤として、新たに、電鋳工程及び剥離工程を行い、凹凸パターンが、光ディスク用原盤と同じであるマザー原盤を作製することもできる。このマザー原盤を新たな原盤として、さらに、電鋳工程、剥離工程を行い、成型用スタンパ4aと同じ凹凸パターンを有するスタンパを作製することもできる。
そして、図3Hに示すように、この成型用スタンパ4aを用いて、射出成形法により、熱可塑性樹脂であるポリカーボネートからなる樹脂製のディスク基板5を成形する。そうすると、成型用スタンパ4aに形成された凹凸パターンが転写されたディスク基板5が形成される。そして、図3Iに示すように、この成型用スタンパ4aを剥離し、そのディスク基板5の凹凸パターン面上に、図3Jに示すように、Al合金からなる反射膜6を形成する。そして、図3Kに示すように、反射膜6を被覆して、保護膜7を成膜することにより、12cm径の光ディスクが完成される。
本発明によれば、レジスト層として、無機レジスト層3を用いることにより、エッジパターンが良好な凹凸パターンを有する光ディスク用原盤が形成され、これにより、ピットや、グルーブのエッジパターンが良好な高精度の光ディスクが形成される。また、本発明では、無機レジスト層3の膜厚W2と、中間層2の膜厚W1との比が、高密度光ディスク用原盤を形成する場合にはW1:W2=0.8:1〜1.2:1、低密度光ディスク用原盤を形成する場合にはW1:W2=1.1:1〜1.5:1となる様に形成する。
これにより、BD等の高密度光ディスクの製造に用いられる高密度光ディスク用原盤と、CDやDVD等の低密度光ディスクの製造に用いられる低密度光ディスク用原盤とを、同一工程で形成することができる。また、露光装置の仕様も変える必要がなく、同一の露光装置により、露光することができる。そして、低密度光ディスク用原盤と高密度光ディスク用原盤とを同一露光装置により作製することができるので、コストの低減を図ることができる。
これにより、BD等の高密度光ディスクの製造に用いられる高密度光ディスク用原盤と、CDやDVD等の低密度光ディスクの製造に用いられる低密度光ディスク用原盤とを、同一工程で形成することができる。また、露光装置の仕様も変える必要がなく、同一の露光装置により、露光することができる。そして、低密度光ディスク用原盤と高密度光ディスク用原盤とを同一露光装置により作製することができるので、コストの低減を図ることができる。
1・・基板、2・・中間層、3・・無機レジスト層、4・・金属膜、4a・・成型用スタンパ、5・・ディスク基板、6・・反射膜、7・・保護膜、8・・レジスト基板、9・・光ディスク用原盤
Claims (5)
- 基板を準備する工程、
前記基板上に、所定の膜厚の中間層を形成する工程、
前記中間層の膜厚と、無機レジスト層の膜厚との比が、0.8:1〜1.5:1の範囲である無機レジスト層を、前記中間層上に形成する工程、
前記無機レジスト層上に、レーザ光を照射して、前記無機レジスト層を選択的に露光する工程、
前記露光された無機レジスト層を現像する工程、
とを含む光ディスク用原盤の製造方法。 - 前記無機レジスト層の膜厚は、50nm〜150nmである
請求項1記載の光ディスク用原盤の製造方法。 - 基板上に、所定の膜厚の中間層が形成され、
前記中間層の膜厚と、無機レジスト層の膜厚との比が、0.8:1〜1.5:1の範囲である無機レジスト層が、前記中間層上に形成され、
前記無機レジスト層上に、レーザ光が照射されることにより、前記無機レジスト層が選択的に露光され、
前記露光された無機レジスト層が現像されて形成された凹凸パターン
を有する光ディスク用原盤。 - 基板上に、所定の膜厚の中間層が形成され、
前記中間層の膜厚と、無機レジスト層の膜厚との比が、0.8:1〜1.5:1の範囲である無機レジスト層が、前記中間層上に形成され、
前記無機レジスト層上に、レーザ光を照射して、前記無機レジスト層が選択的に露光され、
前記露光された無機レジスト層が現像されて、所望の凹凸パターンを有する光ディスク用原盤が形成され、
前記光ディスク用原盤の凹凸パターン上に、スタンパ材料が成膜され、
前記凹凸パターンが転写されたスタンパ材料を、前記光ディスク用原盤から剥離されることにより形成されたスタンパ。 - 基板上に、所定の膜厚の中間層が形成され、
前記中間層の膜厚と、無機レジスト層の膜厚との比が、0.8:1〜1.5:1の範囲である無機レジスト層が、前記中間層上に形成され、
前記無機レジスト層上に、レーザ光を照射して、前記無機レジスト層が選択的に露光され、
前記露光された無機レジスト層が現像されて、所望の凹凸パターンを有する光ディスク用原盤が形成され、
前記光ディスク用原盤の凹凸パターン上に、スタンパ材料が成膜され、
前記凹凸パターンが転写されたスタンパ材料を、前記光ディスク用原盤から剥離されることにより、スタンパが形成され、
前記スタンパに形成された凹凸パターンが、ディスク基板に転写される
ことにより形成された光ディスク。
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