JP2014016057A - 空気調和機 - Google Patents

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Abstract

【課題】冷房運転時において、より簡易なシステムで、運転始動時等の高負荷時から安定運転時等の低負荷時まで消費電力を低減することができる空気調和機を提供する。
【解決手段】空気調和機1は、圧縮機2、室外熱交換器4、過冷却用熱交換器9、膨張弁5、及び室内熱交換器6が冷媒配管により順次接続して冷媒を循環させる主回路12と、室外熱交換器4と過冷却用熱交換器9との間の主回路12から分岐して、過冷却用膨張弁8及び過冷却用熱交換器9を介して、室内熱交換器6と圧縮機2との間の主回路12に接続するバイパス回路13と、を備え、過冷却用熱交換器8は、過冷却用熱交換器8内を流れる主回路12及びバイパス回路13の冷媒と熱交換する蓄熱槽10を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、冷媒を過冷却する過冷却用熱交換器を備えた空気調和機に関する。
近年、地球温暖化の観点から空気調和機に対する省エネ運転が求められている。又、電力需要の増加に伴う電力使用ピーク時の供給不足が問題となっており、夏季の酷暑日などの使用ピーク時間帯における空気調和機の消費電力の削減、すなわち高負荷時における冷凍サイクルの高効率化が求められている。
冷凍サイクルの効率向上を図る従来の手段として、特許文献1は、凝縮した冷媒を過冷却する過冷却用熱交換器を備えた冷凍サイクルを開示する。具体的には、特許文献1は、圧縮機からの冷媒を、凝縮器、二重管式の過冷却器、主膨張機構、蒸発器、四路切換弁およびアキュムレータの順に流す主回路と、凝縮器と過冷却器との間で主回路から分岐し、バイパス膨張機構と過冷却器を経て四路切換弁とアキュムレータとの間の主回路に合流するバイパス回路と、を有する冷媒回路を開示する。圧縮機から吐出された冷媒は、室外空気に放熱する凝縮器によって凝縮された後、主回路とバイパス回路とに分岐される。バイパス回路を流れるバイパス流冷媒は、バイパス膨張機構にて減圧された後、過冷却器に流れ、主回路を流れる主流冷媒は、過冷却器に流れると共に、バイパス流冷媒と熱交換されて過冷却される。過冷却器は、伝熱管と、この伝熱管の外側に同心円状に設けられた外管とを有する二重管状に形成されており、外管と伝熱管の間に主流冷媒を流すと共に、伝熱管内にバイパス流冷媒を流す。また、過冷却器は、対向流型熱交換器からなり、主流冷媒とバイパス流冷媒を、伝熱性を持つ伝熱管の管壁を挟んで互いに反対方向に流すように設定される。尚、冷媒を過冷却する手段として、氷に蓄えられた冷熱を用いる方法も記載されている。
一方、特許文献2は、冷熱を蓄えた蓄熱槽の蓄熱媒体により冷媒の過冷却を行う蓄熱式空気調和機を開示する。具体的には、特許文献2は、圧縮機、室外熱交換器、過冷却用熱交換器、第1自動膨張弁、室内熱交換器、アキュムレータで構成された主冷凍回路に冷媒が循環し、冷凍回路の過冷却用熱交換器には、ポンプを介して蓄熱槽が接続され、蓄熱媒体が過冷却用熱交換器で冷媒と熱交換するとともに、配管により循環する空気調和機を開示する。また、主冷凍回路の室外熱交換器−過冷却用熱交換器間の液管と吸入管との間にはバイパス管が設けられ、バイパス管には、第2自動膨張弁、蓄熱用コイルが設けられる。蓄熱用コイルは蓄熱槽に設けられ、冷媒−蓄熱媒体で熱交換される。主冷凍回路を流れる冷媒の過冷却作用は、蓄熱用コイルで冷却された蓄熱媒体を介して行われる。
特開平10−054616号公報 特開平1−10063号公報
しかしながら特許文献1では、主流冷媒が過冷却器でバイパス流冷媒により冷却されることでエンタルピを低下させるが、冷却された主流冷媒は室外空気よりも温度が低いため、外側の空気と接している外管表面より空気の熱量を吸熱してしまい、所望のエンタルピまで低下せず、性能の向上率が低下してしまう。また、特許文献1のような過冷却サイクルでは、冷媒循環量が多く蒸発側の圧力損失が大きいほど過冷却サイクルをしない場合に対する効率向上効果が大きいが、循環量が少なく蒸発側圧力損失が小さい冷房能力が小さく領域では効果が小さい。すなわち、負荷が大きい始動時などで効果が大きいものの、安定運転時などでは効果が小さくなってしまう。
また、特許文献2では蓄熱媒体を介して熱の授受が行われるため、媒体を循環させるためのポンプなどの動力源が必要となり、構成部品が増加し、構造が複雑になるだけでなく、システム全体の消費電力低減とならない。
本発明は、冷房運転時において、より簡易なシステムで、運転始動時等の高負荷時から安定運転時等の低負荷時まで消費電力を低減することができる空気調和機を提供することを課題とする。
本発明の空気調和機は、圧縮機、室外熱交換器、過冷却用熱交換器、膨張弁、及び室内熱交換器が冷媒配管により順次接続して冷媒を循環させる主回路と、室外熱交換器と過冷却用熱交換器との間の主回路から分岐して、過冷却用膨張弁及び過冷却用熱交換器を介して、室内熱交換器と圧縮機との間の主回路に接続するバイパス回路と、を備え、過冷却用熱交換器は、過冷却用熱交換器内を流れる主回路及びバイパス回路の冷媒と熱交換する蓄熱槽を備える。
本発明によれば、冷房運転時において、より簡易なシステムで、運転始動時等の高負荷時から安定運転時等の低負荷時まで空気調和機の消費電力を低減することができる。
空気調和機の冷媒回路構成図 過冷却用熱交換器の構成図 空気調和機の運転モード毎の要素機器動作テーブル 通常の冷凍サイクルと過冷却サイクルを示したモリエル線図 空気調和機の運転モード選択フローチャート 冷房運転における室内温度、蓄熱材温度、圧縮機回転数の時間変化を示した図
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。本実施例の空気調和機は、圧縮機、室外熱交換器、過冷却用熱交換器、膨張弁、及び室内熱交換器が冷媒配管により順次接続して冷媒を循環させる主回路と、室外熱交換器と過冷却用熱交換器との間の主回路から分岐して、過冷却用膨張弁及び過冷却用熱交換器を介して、室内熱交換器と圧縮機との間の主回路に接続するバイパス回路と、を備え、過冷却用熱交換器は、過冷却用熱交換器内を流れる主回路及びバイパス回路の冷媒と熱交換する蓄熱槽を備える。過冷却用熱交換器が備える蓄熱槽と主回路及びバイパス回路の冷媒とが熱交換するので、バイパス回路の運転に応じて、高負荷時にはバイパス回路の冷媒により主回路の冷媒を過冷却するとともに蓄熱槽に冷熱を蓄冷して、低負荷時には蓄冷された冷熱を主回路の冷媒に付与することができるので、冷房運転時において、運転始動時などの高負荷時から安定運転時の低負荷時まで、空気調和機の消費電力を低減することができる。
図1は空気調和機の冷媒回路構成図であり、空気調和機1を構成する各構成要素とそれらの接続関係を表す基本構成図である。空気調和機1は、圧縮機2、流路切換弁(例えば四方弁)3、室外熱交換器4、過冷却用熱交換器(例えば二重管熱交換器)10および膨張弁5、室内熱交換器6、サクションタンク7を環状に接続した主回路12と、室外熱交換器4と過冷却用熱交換器9との間の分岐点13aで分岐し、過冷却用膨張弁8、過冷却用熱交換器9を通り、サクションタンク7と流路切換弁3との間の合流点13b(室外熱交換器4と圧縮機2との間の合流点13b)で主回路12と合流するバイパス回路13で構成される。過冷却用熱交換器9は周囲が蓄熱槽10で覆われており、蓄熱槽10内は蓄熱材11が充填される。
図2は過冷却用熱交換器の構成図であり、蓄熱槽10と過冷却用熱交換器9の構成例の詳細図を示す。過冷却用熱交換器9は二重管であり内管9aと外管9bで構成される。蓄熱槽10は二重管全体を覆うように構成され、内部に蓄熱材11が充填される。内管9aおよび外管9bは熱伝導性のよい銅などの金属で作られており、冷媒の熱伝達率向上のため内管の内面あるいは外面に流体攪拌と伝熱面積拡大のための螺旋溝などを設けてもよい。さらに、内管と外管の流路方向は過冷却利用時に対向流となるよう構成することが望ましい。これにより、内外を流れる冷媒の温度差を大きくとることができ効率よく熱交換できる。
蓄熱材11は、蓄熱時に相変化しない水やエチレングリコールなど液体状の顕熱蓄熱材やブチレンゴムなどの固体状の顕熱蓄熱材、蓄熱時に相変化するパラフィンなどの潜熱蓄熱材を用いることができる。尚、本実施例で用いられる蓄熱材の蓄熱時の温度は15〜20℃程度であるため、この温度帯で相変化(液体〜固体)するパラフィンなどの潜熱蓄熱材を用いることで、蓄熱材の単位体積あたりの熱容量を増大させることができる。
外気への放熱損失低減のため、蓄熱槽10は汎用プラスチックなどの比較的熱伝導性の低いものが望ましい。さらに蓄熱槽10にウレタンフォームなどの断熱材で覆ってもよい。
空気調和機1の動作について説明する。図3は空気調和機の運転モード毎の要素機器動作テーブルであり、運転モードおよび各モードにおける主な要素の動作テーブルを示す。冷房運転は、室内外の負荷が大きい場合に冷房過冷却蓄熱運転104を行い、負荷が小さい場合に冷房蓄熱利用運転105に切換える。暖房運転時は、過冷却用膨張弁9を閉じる動作以外は一般的なサイクルと同様のため、説明を省略する。
次に、冷房過冷却蓄熱運転104及び冷房蓄熱利用運転105におけるサイクル各要素の動作について、図1、図3、図4を用いて説明する。
まず、図3に示すとおり、冷房過冷却蓄熱運転104では、流路切換弁3は冷房方向すなわち実線矢印方向に流れるように切り換えられ、膨張弁5は空調負荷に応じた適度な開度に調整され、過冷却用膨張弁8は適度な開度に調整される。図1の空気調和機1において、冷媒(例えば、R22やR410Aを用いることができる。)は図1の実線矢印方向(図1の反時計廻り方向)に、圧縮機2、流路切換弁3(圧縮機2吐出と室外熱交換器4を結ぶ経路)、凝縮器として働く室外熱交換器4、過冷却用熱交換器9の内管、膨張弁5、蒸発器として働く室内熱交換器6、流路切換弁3(室内熱交換器6とサクションタンク7を結ぶ経路)、サクションタンク7の順に主回路12を流れる。
また、室外熱交換器4を通過後の冷媒の一部は分岐点15bで、破線で示すバイパス回路13に分岐する。分岐した冷媒は、過冷却用膨張弁8、過冷却用熱交換器9の外管の順に、バイパス回路13を流れ、サクションタンク7上流の合流点13bで主回路12と合流する。
さらに、蓄熱槽10内の蓄熱材11はバイパス回路を流れる冷媒と熱交換する。
図4は通常の冷凍サイクルと過冷却サイクルを示したモリエル線図である。冷房過冷却蓄熱運転104における空気調和機1のサイクルの効果について図4に示すモリエル線図で説明する。図4では、通常(一般)の冷凍サイクルを符号A1〜A4を付した破線で示し、空気調和機1の冷房過冷却蓄熱運転時の過冷却サイクルは符号C1〜C4を付した実線で示す。
過冷却サイクル(図3の実線)では、C1からC20で凝縮器である室外熱交換器4でガス冷媒を液冷媒に凝縮する。室外熱交換器4で十分に凝縮して液化した冷媒は、主回路12とバイパス回路13に分岐点13aで分岐する。すなわち、バイパス回路13へ流入した液冷媒は、過冷却用膨張弁8で減圧(C22)され、過冷却用熱交換器9の外管で、内管を流れる主回路12の冷媒と熱交換(C23)し、ガス化する。その後、合流点13bで主回路12の冷媒と合流する。一方、主回路12へ流入する液冷媒は、過冷却用熱交換器9の内管で、外管を流れるバイパス回路13の冷媒と熱交換(C20〜C21)し、液冷媒の温度が低下する。その後、膨張弁5で減圧膨張(C21〜C3)して、蒸発器である室内熱交換器6でガス化して合流点13bでバイパス回路13の冷媒と合流し、サクションタンク7へ流入、圧縮機2へ戻る。これにより、凝縮出口の比エンタルピがh1からh2へ減少し、それに伴って、蒸発側の比エンタルピ差が大きく(h3−h2>h3−h1)なって、室内熱交換器6における単位質量あたりの冷却能力が増加する。
このとき、バイパス回路13に分岐される冷媒の量は過冷却用膨張弁8の開度により全冷媒流量の10〜20%に調整される。したがって、蒸発器である室内熱交換器6への冷媒流量が10〜20%減少し、冷媒の圧力損失が低減する。このことにより、圧縮機1の吸込み圧力がp1からp2へ上昇し、圧力比が減少する。この結果、通常の冷凍サイクルと比較して、空気調和機1の圧縮機2の動力が低減でき、効率が向上する。一般にこのような過冷却サイクルでは、冷媒循環量が多く、蒸発側の圧力損失が大きい冷房能力の大きい場合ほど過冷却サイクルでない場合に対する効率向上効果が大きい。
このとき、蓄熱槽10内の蓄熱材11は前述の過冷却用膨張弁8で減圧(C22)された外管を流れる二相冷媒と熱交換し、冷却される。
次に、図3に示すとおり、冷房蓄熱利用運転105では、流路切換弁3は冷房方向すなわち実線矢印方向に流れるように切り換えられ、膨張弁5は空調負荷に応じた適度な開度に調整され、過冷却用膨張弁8は冷媒が流れないよう閉止される。図1の空気調和機1において、冷媒は図1の実線矢印方向(図1の反時計廻り方向)に、圧縮機2、流路切換弁3(圧縮機2吐出と室外熱交換器4を結ぶ経路)、凝縮器として働く室外熱交換器4、過冷却用熱交換器9の内管、膨張弁5、蒸発器として働く室内熱交換器6、流路切換弁3(室内熱交換器6とサクションタンク7を結ぶ経路)、サクションタンク7の順に主回路12を流れる。過冷却用膨張弁8が閉止されているため、バイパス回路13内に冷媒は流れない。
さらに、蓄熱槽10内の蓄熱材11はバイパス回路13内の冷媒を介して主回路12を流れる冷媒と熱交換する。冷房蓄熱利用運転105では後述するとおり、前述の冷房過冷却蓄熱運転104後に行われるため、運転開始時、蓄熱材11は冷却されている。
運転開始後、圧縮機2を出た高温のガス冷媒は、凝縮器である室外熱交換器4で凝縮し、液冷媒となった後、過冷却用熱交換器9の内管内でバイパス回路13内の冷媒を介して蓄熱材11と熱交換して温度が低下する。その後冷媒は、膨張弁5で減圧膨張し、蒸発器である室内熱交換器6で蒸発して、ガス冷媒になった後、圧縮機2へ戻る。
蓄熱槽10内の蓄熱材11は主回路12内の冷媒と熱交換することで、冷媒と同じ温度になるまで温度が上昇する。
ここで、凝縮出口で蓄熱材によって冷却されることで、凝縮出口の比エンタルピが減少し、それに伴って、蒸発側の比エンタルピ差が大きくなって、室内熱交換器6における単位質量あたりの冷却能力が増加する。この効果は蓄熱材の熱容量分だけ持続する。効果が持続している間、同じ圧縮機動力で冷却能力が増加するため効率が向上する。すなわち、蓄熱材の量が多く、冷媒との伝熱面が大きいほど効果は持続するが、実装体積は限られているため、冷房能力の小さい領域で用いることで大きな効果を期待できる。
以上、説明した運転方式の具体的な切換方法について、図5及び図6を用いて説明する。図5は空気調和機の運転モード選択フローチャートである。図6は冷房運転における室内温度、蓄熱材温度、圧縮機回転数の時間変化を示した図であり、冷房運転における室内温度Tin、蓄熱材温度Tm、圧縮機回転数Rの時間変化を示している。
運転開始100後、室内外負荷およびユーザの好みに応じて、運転モードが選択される(101)。例えば、冷房運転102が選択されると図示しない判定手段、例えば設定室内温度Tsetと現在室内温度Tinの差dTに応じて(例えばdT>7℃)、指令圧縮機回転数Rが決められ(例えばR=6000min−1)、運転が開始される。このときの指令圧縮機回転数Rが、あらかじめ定められた圧縮機回転数Rc(例えばR=3000min−1)以上(103)であれば、過冷却サイクルでの効率向上が大きいため運転モードは冷房過冷却蓄冷運転104が選択される。冷房過冷却蓄冷運転104は、過冷却サイクルを用いない場合に比べ高い効率で運転するとともに、低温のバイパス冷媒により蓄熱材は冷却される(例えばTm=20℃)。
一定時間経過後、設定室内温度と現在室内温度の差が小さくなると、図6に示すように指令圧縮回転数Rは徐々に減少し(図中の区間104後半)、圧縮機回転数Rc未満(103)(例えばR=2900min−1<Rc)になる。このとき、過冷却サイクルによるサイクル効率向上効果が少なくなるため、運転モードは冷房蓄熱利用運転105が選択される。
蒸発側の比エンタルピ差拡大による効果は、蓄熱材11の熱容量分だけ持続する(例えば、300mLの水で10分程度)。すなわち蓄熱材11は図6に示すように冷房蓄熱利用運転(105)後、冷媒と同じ温度(例えばTm=35℃)になるまで徐々に温度が上昇する(図中の区間105)。効果が持続している間、同じ圧縮機動力で冷却能力が増加するため、本実施例を適用しない場合に比べ設定温度までの到達時間が同じ消費電力で短くなる。
尚、冷媒として従来のR22やR410Aを適用したが、本実施例の冷媒サイクルにおいては、R32冷媒を適用することがより好ましい。つまり、R32冷媒はR22やR410A冷媒よりもGWP(GWP:CO2=1とした場合の地球温暖化係数)が小さい。さらに、R32冷媒は、R410AやR22よりも同じ温度での蒸発潜熱が大きいため、同じ冷媒循環流量でより大きな能力を得られる。R32冷媒を適用する場合、冷媒循環流量が多い高い能力では吐出温度の高さが問題となるが、バイパス流量を増加させることにより、蒸発能力を維持したまま、吸込冷媒の乾き度を下げ、吐出温度を下げることができる。さらにバイパス流量が増加することで蓄熱槽への熱交換が促進される。
また、本実施例では、流路切換弁を設けた冷房・暖房運転可能な空気調和機における効果を示したが、流路切換弁のない冷房専用の空気調和機や冷凍装置においても同様の効果が得られる。
以上説明したように本実施例の空気調和機は、圧縮機、室外熱交換器、過冷却用熱交換器、膨張弁、及び室内熱交換器が冷媒配管により順次接続して冷媒を循環させる主回路と、室外熱交換器と過冷却用熱交換器との間の主回路から分岐して、過冷却用膨張弁及び過冷却用熱交換器を介して、室内熱交換器と圧縮機との間の主回路に接続するバイパス回路と、を備え、過冷却用熱交換器は、過冷却用熱交換器内を流れる主回路及びバイパス回路の冷媒と熱交換する蓄熱槽を備える。過冷却用熱交換器が備える蓄熱槽と主回路及びバイパス回路の冷媒とが熱交換するので、バイパス回路の運転に応じて、高負荷時にはバイパス回路の冷媒により主回路の冷媒を過冷却するとともに蓄熱槽に冷熱を蓄冷して、低負荷時には蓄冷された冷熱を主回路の冷媒に付与することができるので、冷房運転において、運転始動時などの高負荷時から安定運転時の低負荷時まで、空気調和機の消費電力を低減することができる。
特に、冷房運転時、膨張弁及び過冷却用膨張弁を所定の開度に開くことにより、過冷却用熱交換器において、主回路の冷媒とバイパス回路の冷媒とが熱交換するとともに、バイパス回路の冷媒の冷熱を蓄熱槽に蓄冷する過冷却蓄冷運転モードと、膨張弁を所定の開度に開くとともに過冷却用膨張弁を閉じることにより、過冷却用熱交換器において、蓄熱槽に蓄冷された冷熱を主回路の冷媒に付与する蓄冷利用運転モードと、を備えることにより、上述のように、冷房運転において、運転始動時などの高負荷時から、安定運転時の低負荷時まで、空気調和機の消費電力を低減することができる。
また、過冷却蓄冷運転モードで運転した後、蓄冷利用運転モードに移行することにより、蓄冷利用運転モードの前の過冷却蓄冷運転モードにおいて蓄熱槽が蓄冷されるため、過冷却蓄冷運転モードにおいて確実に蓄熱槽の蓄冷を主回路の冷媒に付与することができる。
また、特に、高負荷時である冷房運転起動時に過冷却蓄冷運転モードで運転し、その後、低負荷時になると蓄冷利用運転モードに移行するようにすることで、過冷却運転及び蓄冷利用運転の効果を考慮して、より効果的に、運転始動時などの高負荷時から安定運転時の低負荷時まで、空気調和機の消費電力を低減することができる。
1…空気調和機、2…圧縮機、3…流路切換弁、4…室外熱交換器、5…膨張弁、6…室内熱交換器、7…サクションタンク、8…過冷却用膨張弁、9…過冷却用熱交換器、9a…内管、9b…外管、10…蓄熱槽、11…蓄熱材、12…主回路、13…バイパス回路、13a…分岐点、13b…合流点、

Claims (9)

  1. 圧縮機、室外熱交換器、過冷却用熱交換器、膨張弁、及び室内熱交換器が冷媒配管により順次接続して冷媒を循環させる主回路と、
    前記室外熱交換器と前記過冷却用熱交換器との間の前記主回路から分岐して、過冷却用膨張弁及び前記過冷却用熱交換器を介して、前記室内熱交換器と前記圧縮機との間の前記主回路に接続するバイパス回路と、を備え、
    前記過冷却用熱交換器は、前記過冷却用熱交換器内を流れる前記主回路及び前記バイパス回路の冷媒と熱交換する蓄熱槽を備える空気調和機。
  2. 請求項1において、
    前記過冷却用熱交換器は、内側流路と前記内側流路を覆うように構成された外側流路とを有する二重管であり、
    前記主回路が前記内側流路を構成し、
    前記バイパス回路が前記外側流路を構成し、
    前記蓄熱槽が前記外側流路を覆うように配置された空気調和機。
  3. 請求項2において、前記二重管における前記主回路と前記バイパス回路とが対抗流となるように構成された空気調和機。
  4. 請求項1乃至3の何れかにおいて、冷房運転時、前記蓄熱槽に蓄冷された冷熱を、前記過冷却用熱交換器を介して冷媒に付与する空気調和機。
  5. 請求項4において、冷房運転時、
    前記膨張弁及び前記過冷却用膨張弁を所定の開度に開くことにより、前記過冷却用熱交換器において、前記主回路の冷媒と前記バイパス回路の冷媒とが熱交換するとともに、前記バイパス回路の冷媒の冷熱を前記蓄熱槽に蓄冷する過冷却蓄冷運転モードと、
    前記膨張弁を所定の開度に開くとともに前記過冷却用膨張弁を閉じることにより、前記過冷却用熱交換器において、前記蓄熱槽に蓄冷された冷熱を前記主回路の冷媒に付与する蓄冷利用運転モードと、を備える空気調和機。
  6. 請求項5において、前記過冷却蓄冷運転モードで運転し、その後、前記蓄冷利用運転モードに移行する空気調和機。
  7. 請求項6において、冷房運転起動時に前記過冷却蓄冷運転モードで運転し、その後、前記蓄冷利用運転モードに移行する空気調和機。
  8. 請求項6又は7において、前記過冷却蓄冷運転モードで運転中に、前記圧縮機の回転数が所定値以下となると、前記蓄冷利用運転モードに移行する空気調和機。
  9. 請求項1乃至8の何れかにおいて、前記冷媒としてR32を用いる空気調和機。
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