JP2014014502A - 内視鏡 - Google Patents

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Abstract

【課題】1つの湾曲部において湾曲長を変更できる内視鏡において、各湾曲長における各部位の曲率あるいは曲率半径を等しく若しくは略等しくできる内視鏡を提供する。
【解決手段】内視鏡は、挿入部と、操作部と、湾曲部7と、を備え、かつ、湾曲部7の先端側の第1湾曲部7aだけが湾曲する第1の状態と、第1湾曲部7aと湾曲部7の基端側の第2湾曲部7bとが湾曲する第2の状態とを切り替え可能である。内視鏡は、さらに、湾曲部7を覆うように設けられ、弾性を有する円筒状の被覆部材21を有する。被覆部材21は、第1湾曲部7aを覆う第1の部分21aと、第2湾曲部7bを覆う第2の部分21bとを有し、第2の状態において第1湾曲部7aと第2湾曲部7bの曲率半径が等しく若しくは略等しくなるように、第1の部分21aと第2の部分21bは、円筒状の薄肉部の厚さが異なる。
【選択図】図2

Description

本発明は、内視鏡に関し、特に、湾曲部の湾曲長を変更できる内視鏡に関する。
従来より、医療分野及び工業分野では内視鏡が広く利用されている。例えば、医療分野では、術者が被検体内に内視鏡の挿入部を挿入し、挿入部の先端部に設けた撮像部において撮像された被検体内の画像をモニタに表示させ、被検体内の検査を行うことができる。
さらに、内視鏡の挿入部の先端側には、湾曲部が設けられており、術者は、例えば、内視鏡の操作部の湾曲ノブを操作することにより、湾曲部を所望の方向に湾曲させることができる。
また、近年、被検体への挿入性の向上のために、例えば特開2005−46279号公報及び特開2002−177201号公報に開示のように、1つの湾曲部において湾曲長を変更することができる内視鏡が提案されている。
例えば、特許第4856289号公報には、挿入部内に設けられた柔軟な外側ガイドパイプの先端は可撓管部の先端部に固定され、さらに挿入部内に設けられワイヤが挿通された柔軟な内側ガイドパイプの先端は、湾曲部の途中位置に固定され、内側ガイドパイプの基端の状態を固定状態又は非固定状態に切り換えることができるようにした内視鏡が、提案されている。
その提案によれば、内側ガイドパイプの基端の状態を固定状態にすると、湾曲部の先端側の第1の部位だけを湾曲させることができ、内側ガイドパイプの基端の状態を非固定状態にすると、湾曲部の先端側の第1の部位と基端側の第2の部位の両方を湾曲させることができる。
従って、このような内視鏡によれば、挿入部の1つの湾曲部において湾曲長を変更させることができるため、内視鏡の挿入性を向上させることができる。
特開2005−46279号公報 特開2002−177201号公報 特許第4856289号公報
しかし、1つの湾曲部において湾曲長を変更できるようにしても、上記の提案に係る内視鏡のように、第2の部位に内側ガイドパイプが挿通されているような場合、湾曲部の先端側の第1の部位と基端側の第2の部位の両方を湾曲させると、第2の部位には第1の部位には無い内側ガイドパイプが挿通されているので、第2の部位は第1の部位よりも曲がり難い。
そのため、第1と第2の部位の両方を湾曲させた湾曲状態において、第2の部位の曲率半径は、第1の部位の曲率半径よりも大きくなってしまう。言い換えれば、第1の部位の曲率は、第2の部位の曲率よりも大きくなる。
例えば、大腸検査のとき、挿入部を曲がりくねった大腸内で前進させたい場合がある。その場合、小さな曲率の湾曲部(すなわち大きな曲率半径の湾曲部)の状態で挿入部を大腸内に押し込むと、その曲がりくねった大腸が伸展することなく、挿入部を、大腸内で前進させることができる。逆に、大きな曲率の湾曲部(すなわち小さな曲率半径の湾曲部)の状態で挿入部を大腸内に押し込むと、大腸が伸展してしまって、挿入部を、大腸内でスムーズに前進させることが困難な場合がある。
従って、上記のように、第2の部位に内側ガイドパイプが挿通されているような内視鏡の場合、第1と第2の部位の両方の部位を湾曲させて、湾曲部全体を湾曲させても、曲率の大きな第1の部位が腸壁を強く押し付けてしまい、大腸が伸展して、挿入部を大腸内で前進させることが困難な場合が生じ得る。
以上のように、1つの湾曲部において湾曲長を変更できるようにしても、第1と第2の部位で曲率あるいは曲率半径が異なると、挿入性の向上が十分に図れないという問題がある。
そこで、本発明は、上述した問題に鑑みてなされたものであり、1つの湾曲部において湾曲長を変更できる内視鏡において、各湾曲長における各部位の曲率あるいは曲率半径を等しく若しくは略等しくできる内視鏡を提供することを目的とする。
本発明の一態様によれば、管腔内に挿入可能な挿入部と、前記挿入部の基端側に設けられ、湾曲操作部材を有する操作部と、前記挿入部の先端側に設けられ、前記湾曲操作部材を操作することによって湾曲する湾曲部と、を備え、前記湾曲部の先端側の第1湾曲部分だけが湾曲する第1の状態と、前記第1湾曲部分と前記湾曲部の基端側の第2湾曲部分とが湾曲する第2の状態とを切り替え可能な内視鏡であって、前記湾曲部を覆うように設けられ、弾性を有する円筒状の被覆部材を有し、前記被覆部材は、前記第1湾曲部分を覆う第1の部分と、前記第2湾曲部分を覆う第2の部分とを有し、前記第2の状態において前記第1湾曲部分と前記第2湾曲部分の曲率半径が等しく若しくは略等しくなるように、前記第1の部分と前記第2の部分は、円筒状の薄肉部の厚さ及びヤング率の少なくとも1つにおいて異なる内視鏡を提供することができる。
本発明によれば、1つの湾曲部において湾曲長を変更できる内視鏡において、各湾曲長における各部位の曲率あるいは曲率半径を等しく若しくは略等しくできる内視鏡を提供することができる。
本発明の第1の実施の形態に係わる内視鏡の構成を示す構成図である。 本発明の第1の実施の形態に係わる挿入部2の湾曲部7の断面図である。 本発明の第1の実施の形態に係わる湾曲部7の先端側の部分断面図である。 本発明の第1の実施の形態に係わる湾曲部7の基端側の部分断面図である。 本発明の第1の実施の形態に係わる湾曲部7の中央部分の部分断面図である。 本発明の第1の実施の形態に係わる、湾曲部7の第1湾曲部7aと第2湾曲部7bが湾曲した状態を模式的かつ概略的に説明するための図である。 本発明の第1の実施の形態に係わる、湾曲部7の第1湾曲部7aのみが湾曲した状態を模式的かつ概略的に説明するための図である。 本発明の第1の実施の形態に係わる被覆部材21の構成を説明するための模式的な断面図である。 従来の内視鏡の湾曲状態を模式的かつ概略的に説明するための図である。 本発明の第2の実施の形態に係わる被覆部材71の構成を説明するための模式的な断面図である。 本発明の第2の実施の形態に係わる、被覆部材71の外周面に施す表面コート処理を説明するための図である。 本発明の変形例2に係る、湾曲部7の第1湾曲部7aと第2湾曲部7bの外径が異なる場合における被覆部材81の構成を説明するための模式的な断面図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
なお、以下の説明に用いる各図においては、各構成要素を図面上で認識可能な程度の大きさとするため、各構成要素毎に縮尺を異ならせてあるものであり、本発明は、これらの図に記載された構成要素の数量、構成要素の形状、構成要素の大きさの比率、及び各構成要素の相対的な位置関係のみに限定されるものではない。
(第1の実施の形態)
図1は、本実施の形態に係わる内視鏡の構成を示す構成図である。図1に示すように、内視鏡1は、管腔内に挿入可能な挿入部2と、挿入部の基端側に連設された操作部3と、操作部3の側部から延設されたユニバーサルコード4と、ユニバーサルコード4の延出端に設けられたコネクタ5とを有して構成されている。
挿入部2は、先端部6と、先端部6の基端側に連設された湾曲部7、及び湾曲部7の基端側に連設された可撓管部8とを有する。湾曲部7は、先端側に第1湾曲部7aを、基端側に第2湾曲部7bを有して構成されている。
操作部3は、挿入部2の基端側に設けられ、湾曲操作部材を有する。具体的には、操作部3は、術者が内視鏡1を把持するためのグリップ部9と、湾曲操作部材としての湾曲操作ノブ10a、10b、湾曲範囲切り換え部材としての湾曲範囲切り換えレバー11とを有する。湾曲操作ノブ10aは、湾曲部7を上下方向に湾曲させるために湾曲操作部材あり、湾曲操作ノブ10bは、湾曲部7を左右方向に湾曲させるための湾曲操作部材である。
よって、湾曲部7は、挿入部2の先端側に設けられ、湾曲操作部材である湾曲操作ノブ10a、10bが操作されることによって湾曲する。
コネクタ5は、内視鏡1を光源装置(図示せず)とビデオプロセッサ(図示せず)に接続するためのコネクタである。光源装置からの照明光は、ユニバーサルコード4及び操作部3及び挿入部2内に挿通された光ファイバを通して、先端部6から出射される。照明光により照射された被写体からの反射光が、先端部6の観察窓を介して撮像素子(図示せず)により受光され、撮像素子からの映像信号は、挿入部2、操作部3及びユニバーサルコード4内に挿通された信号線を介して、ビデオプロセッサに供給される。
術者は、操作部3に設けられた湾曲操作ノブ10a、10bを操作することによって、湾曲部7を所望の方向へ所望の量だけ湾曲させることができる。また、術者は、湾曲範囲切り換えレバー11を操作することによって、湾曲部7の先端側の湾曲部7aのみを湾曲させるか、第1湾曲部7aと第2湾曲部7bの両方を湾曲させるかを選択できる。
よって、内視鏡1は、湾曲部7の先端側の第1湾曲部分である第1湾曲部7aだけが湾曲する第1の状態と、第1湾曲部7aと湾曲部7の基端側の第2湾曲部分である第2湾曲部7bとが湾曲する第2の状態とを切り替え可能な内視鏡である。
図2〜図5は、湾曲部7の構成を説明するための図である。図2は、挿入部2の湾曲部7の断面図である。図3は、湾曲部7の先端側の部分断面図であり、図4は、湾曲部7の基端側の部分断面図であり、図5は、湾曲部7の中央部分の部分断面図である。
図2に示すように、湾曲部7の内部には、複数の湾曲駒7cが、挿入方向Sに沿って連結されて設けられている。また、複数の湾曲駒7cの外周に、ブレード7dが被覆されており、該ブレード7dの外周に、被覆部材21が被覆されている。
被覆部材21は、湾曲部7を覆うように設けられ、弾性を有する円筒状の部材である。
上述したように、湾曲部7の内、挿入方向Sにおける前半部に位置する部位が、第1湾曲部7aであり、挿入方向Sにおける後半部に位置する部位が、第2湾曲部7bである。
操作部3及び挿入部2内には、湾曲部7の湾曲状態を変更するための、複数のワイヤ、ここでは4本のワイヤ30が挿通されている。具体的には、挿入方向Sの前後方向に移動自在な4本のワイヤ30が互いに挿入部2の円周方向に略90°ずれて挿通されており、第1湾曲部7aに位置する複数の湾曲駒7cには、4本のワイヤ30を保持するワイヤガイド(図示せず)がそれぞれ設けられている。
また、湾曲部7の先端側は、先端部6の金属製の先端硬質部材6aに固定されており、先端硬質部材6aには、樹脂製の先端キャップ6bが被せられている。
各ワイヤ30の先端は、複数の湾曲駒7cの内、挿入方向Sの最も先端側に位置する湾曲駒7cに対し固定されている。
さらに、上下湾曲用の2本のワイヤ30の各基端は、上下湾曲用の湾曲操作ノブ10aに連結された図示しないスプロケットに巻回され、左右湾曲用の2本のワイヤ30の各基端は、湾曲操作ノブ10aに連結されたスプロケットとは別の左右湾曲用の湾曲操作ノブ10bに連結された図示しないスプロケットに巻回されている。
即ち、上下湾曲用の湾曲操作ノブ10aが操作されると、2本の上下用のワイヤ30は、一方が挿入方向Sの後方に移動され、他方が挿入方向Sの前方に移動される、即ち、一方が牽引され他方が弛緩されることにより、湾曲部7は上下方向いずれかに湾曲する。
また、左右湾曲用の湾曲操作ノブ10bが操作されると、2本の左右用のワイヤ30は、一方が後方に移動され、他方が前方に移動される、即ち、一方が牽引され他方が弛緩されることにより、湾曲部7は左右方向いずれかに湾曲する。
また、第2湾曲部7bにおいて、複数の湾曲駒7cの内、最も基端側に位置する湾曲駒7cには、連結部材31の先端部が固定されており、連結部材31の基端部の内周には可撓管部8を構成する内層8bの先端部が固定されていて、内層8bの外周には、外皮チューブ8cが被覆されている。最も基端側の湾曲駒7cと連結部材31との固定はビスにより、連結部材31と内層8bとの固定は接着剤によりそれぞれ行われる。
また、操作部3、挿入部2内に挿通された4本のワイヤ30のそれぞれの外周は、例えば柔軟であって挿入方向Sに沿って細長なコイルパイプから構成された、湾曲部7の湾曲状態を切り換えるための移動部材である内側ガイドシース40によって被覆されている。
即ち、操作部3、挿入部2内においては、各内側ガイドシース40は、挿入部4の円周方向においてずれた位置に4本挿通されている。尚、各内側ガイドシース40は、例えばステンレスのコイルパイプから形成されている。そして、各内側ガイドシース40内において、各ワイヤ30は、前後に移動自在となっている。
さらに、各内側ガイドシース40が柔軟なコイルパイプから構成されているのは、例えば通常の金属製の硬質なパイプを各ワイヤ30の外周に被覆してしまうと、湾曲部7が湾曲しなくなってしまうばかりか、可撓管部8の可撓性が低下してしまうためである。
よって、各内側ガイドシース40は、湾曲部7の湾曲性及び可撓管部8の可撓性を低下させないものであって、湾曲部7の湾曲の際、各内側ガイドシース40の延在方向に沿って働く圧縮力に抗することができるものであれば、各内側ガイドシース40を構成する部材は、コイルパイプに限定されない。
また、図2及び図5に示すように、各内側ガイドシース40の先端部40sは、湾曲部7の挿入方向Sにおける中途位置、例えば、第2湾曲部7bの先端位置の湾曲駒7cに対して、例えばロウ付けにより固定されている。
尚、内視鏡1は、湾曲操作切り換えレバー11により、操作部3内に設けられた移動部材固定機構3a(図6)において各内側ガイドシース40の基端部40kが固定状態と非固定状態とが切り換え可能となるように、構成されている。即ち、移動部材固定機構3aは、各内側ガイドシース40が挿入方向Sに沿って移動しないように、各内側ガイドシース40を固定する機構である。
尚、移動部材固定機構3aの構造については、例えば、特許第4856289号公報を参照されたし。
さらに、図2に示すように、可撓管部8内に位置する4本の内側ガイドシース40のそれぞれの外周は、例えば柔軟なコイルパイプから構成された外側ガイドシース50によって被覆されている。尚、各外側ガイドシース50内に挿通されている各内側ガイドシース40は、挿入方向Sに対して進退自在となっている。また、各外側ガイドシース50も、例えばステンレスのコイルパイプから形成されている。
よって、各外側ガイドシース50は、可撓管部8の可撓性を低下させないものであって、湾曲部7の湾曲の際、各外側ガイドシース50の延在方向に働く圧縮力に抗することができるものであれば、各外側ガイドシース50を構成する部材は、コイルパイプに限定されない。
また、図2及び図4に示すように、連結部材31の先端部が、湾曲部7の基端側の最終湾曲駒7cの肩口端部に固定され、連結部材31の基端部は、内層8bの先端部に固定され、連結部材31の先端部には各外側ガイドシース50の先端部50sが固定されている。よって、湾曲部7の基端側の最終湾曲駒7cの肩口端部よりも先端側の部分が、湾曲部として湾曲する。
各外側ガイドシース50の先端部50sは、可撓管部8の先端、具体的には、連結部材31に対して、例えばロウ付けによって固定されている。
なお、各外側ガイドシース50の基端部50kは、可撓管部8よりも後方に位置する止め部材(図示せず)に対して、例えばロウ付けにより固定されている。
すなわち、可撓管部8内に、先端部50s及び基端部50kが固定された状態において各外側ガイドシース50が挿通されていることにより、4本のワイヤ30の内、いずれかが牽引されて湾曲部7を湾曲させる際、各外側ガイドシース50が該外側ガイドシース50の延在方向に沿って可撓管部8に働く圧縮力に抗する。これにより、可撓性を有する可撓管部8までもが、湾曲部7とともに湾曲してしまうことが防止されている。
尚、各外側ガイドシース50の先端部50sと基端部50kとが固定された状態において、各内側ガイドシース40の先端部40sは、第2湾曲部7bの先端に固定されている。そして、各内側ガイドシース40は、各内側ガイドシース40の基端部40kが各外側ガイドシース50の基端部50kよりも先端側に引き込まれない長さを有している。
また、被覆部材21が湾曲部7に装着される前の状態では、筒状の被覆部材21の内径は、ブレード7dを含む湾曲部7の外径よりもわずかに小さい。そのため、筒状の被覆部材21は、治具を用いて拡径された状態で、湾曲部7に装着され、装着されると、湾曲部7の外周面に密着する。そして、湾曲部7を覆う被覆部材21の先端部と基端部は、それぞれ、糸が巻かれさらにその糸が巻かれた部分に接着剤が塗布された固定部60により、先端部6と可撓管部8に対して固定されている。
湾曲部7に装着された被覆部材21において、内側ガイドシース40の先端部40sの位置Mよりも先端側の部分が第1の部位21aであり、内側ガイドシース40の先端部40sの位置Mよりも基端側の部分が第2の部位21bである。
後述するように、円筒状の第1の部位21aの薄肉部の厚さは、第2の部位21bの薄肉部の厚さよりも厚くなっており、第1の部位21aは、第2の部位21bよりも曲がり難くなっている。すなわち、第1の部分21aと第2の部分21bが円筒状の薄肉部の厚さにおいて異なっており、第2の部分21bの薄肉部の厚さは、第1の部分21aの薄肉部の厚さより薄い。
次に、図6及び図7を用いて湾曲部7の湾曲動作について説明する。図6は、湾曲部7の第1湾曲部7aと第2湾曲部7bが湾曲した状態を模式的かつ概略的に説明するための図、図7は、湾曲部7の第1湾曲部7aのみが湾曲した状態を模式的かつ概略的に説明するための図である。
先ず、図6に示すように、湾曲部7を第2湾曲部7bの基端側から湾曲させたい場合は、即ち、湾曲部7全体を湾曲させたい場合は、操作者は、湾曲範囲切り換えレバー11の操作を行わず、移動部材固定機構3aを用いた各内側ガイドシース40の基端部40kの固定を解除しておく。図6は、湾曲部7の湾曲長が長い長湾曲状態を示す。
この長湾曲状態において、操作者は、上下湾曲用の湾曲操作ノブ10a及び左右湾曲用の湾曲操作ノブ10bのいずれかを操作して、4本のワイヤ30の内、いずれかのワイヤ30を牽引すると、各内側ガイドシース40は、基端部40kが固定されていないことから、湾曲部7の第2湾曲部7bにおいて各内側ガイドシース40の延在方向に沿って作用する圧縮力に抗することができず、基端部40kが後方に移動する。
また、可撓管部8内においては、各外側ガイドシース50は、先端部50sと基端部50kとが固定されていることから、各外側ガイドシース50は、各外側ガイドシース50の延在方向に沿って作用する圧縮力に抗する。
その結果、図6に示すように、湾曲部7は、各外側ガイドシース50の先端部50sを起点として、第2湾曲部7bの基端側から、第1湾曲部7a及び第2湾曲部7bが湾曲する。即ち、湾曲部7全体が湾曲する。
次に、湾曲部7において、第1湾曲部7aだけを湾曲させたい場合には、操作者は、湾曲範囲切り換えレバー11の操作を行って、移動部材固定機構3aを用いて各内側ガイドシース40の基端部40kを固定する。図7では、各内側ガイドシース40の基端部40kを固定するパイプ止め部材3bが、移動部材固定機構3a内において移動部材(図示せず)により押圧されることによって、各内側ガイドシース40の基端部40kは固定される。図7は、湾曲部7の湾曲長が短い短湾曲状態を示す。
この短湾曲状態において、操作者は、上下湾曲用の湾曲操作ノブ10a及び左右湾曲用の湾曲操作ノブ10bのいずれかを操作して、4本のワイヤ30の内、いずれかのワイヤ30を牽引すると、各内側ガイドシース40は基端部40kが固定されていることから、湾曲部7の第2湾曲部7bにおいて各内側ガイドシース40の延在方向に沿って作用する圧縮力に抗する。
その結果、図7に示すように、湾曲部7は、各内側ガイドシース40の先端部40sを起点として、第1湾曲部7aの基端側から、第1湾曲部7aが湾曲する。即ち、湾曲部7の第1湾曲部7aのみが湾曲する。
以上により、各内側ガイドシース40の基端部40kの固定、非固定を切り換えることにより、湾曲部7の湾曲状態を切り替えすなわち湾曲部7の湾曲長を変更することができる。
湾曲部7には、被覆部材21が被覆されている。
図8は、被覆部材21の構成を説明するための模式的な断面図である。被覆部材21は、弾性を有する部材であり、例えば、フッ素ゴム、ウレタンゴム、ウレタン系エラストマー等からなる。
図8に示すように、被覆部材21は、湾曲部7全体を被覆するような長さを有する筒状部材である。被覆部材21は、第1湾曲部7aを覆う第1の部分21aと、第2湾曲部7bを覆う第2の部分21bとを有する。図8に示すように、第1の部分21aの薄肉部の厚さd1は、第2の部分21bの薄肉部の厚さd2よりも厚い。すなわち、被覆部材21は、第2の部分21bよりも肉厚な第1の部分21aを有する円筒状部材である。
被覆部材21は、弾性を有するので、応力が掛かると曲がるが、第1の部分21aは、第2の部分21bよりも、薄肉部の厚さが厚いため、曲がり難い。逆に、第2の部分21bは、第1の部分21aよりも、薄肉部の厚さが薄いため、曲がり易い。
湾曲部7の第1湾曲部7aの曲がり易さと、被覆部材21の第1の部分21aの曲がり難さとが相殺され、さらに内蔵物である4つの内側ガイドシース40が内蔵された湾曲部7の第2湾曲部7bの曲がり難さと、被覆部材21の第2の部分21bの曲がり易さとが相殺され、湾曲部7は、全体として、図6に示すように、同じ若しくは略同じ曲率半径で湾曲するように、被覆部材21は、第1の部分21aの厚さd1と第2の部分21bの厚さd2を有する。言い換えると、被覆部材21により、第1湾曲部7aと第2湾曲部7bの湾曲し易さの差が可能な限り低減されて、湾曲部7は、全体として、図6に示すように、同じ若しくは略同じ曲率半径で湾曲する。
発明者の実験によれば、内視鏡の挿入部2の直径が、12mmで、内側ガイドシース40の材質がステンレス(SUS)製で、太さ(直径)が1.3mmのときに、第1の部分21aの薄肉部の厚さd1に対する第2の部分21bの薄肉部の厚さd2の比率(d2/d1)は、0.6〜0.8が好ましい。すなわち、第2の部分21bの薄肉部の厚さは、第1の部分21aの薄肉部の厚さの0.6〜0.8倍であることが好ましい。

特に、2つの厚さの比率(d2/d1)は、0.65〜0.75が好ましい。例えば、被覆部材21の第1の部分21aの厚さd1が0.7mmで、第2の部分21bの厚さd2が0.5mmであるときに、湾曲部7は、全体として、図6に示すように、同じ若しくは略同じ曲率半径で湾曲した。
もしも、第1の部分21aが第2の部分21bよりも肉厚でなく、第1の部分21aが曲がり難くないと、例えば、図9に示すように、湾曲部7全体を湾曲させた場合に、湾曲部7の第1湾曲部7aと、第2湾曲部7bの曲率半径は、異なる状態が生じる。
図9は、従来の内視鏡の湾曲状態を模式的かつ概略的に説明するための図である。湾曲部7の第2湾曲部7bには、第1湾曲部7aには無い内蔵物(例えば内側ガイドシース)が内蔵されているため、第2湾曲部7bは、第1湾曲部7aに比べて曲がり難い。そのため、第2湾曲部7bの曲率半径は、第1湾曲部7aの曲率半径よりも大きくなってしまう。言い換えれば、第1湾曲部7aの曲率は、第2湾曲部7bの曲率よりも大きくなってしまう。
例えば、図9のような湾曲部7の湾曲状態で、大腸検査のとき、挿入部を曲がりくねった大腸内で前進させようとしても、曲率の大きな第1湾曲部7aが腸壁を強く押し付けてしまい、大腸が伸展して、挿入部2を大腸内で前進させることができない場合が生じ得る。
また、図9に示すように、従来の内視鏡の場合、先端部6を反転視の状態にした場合、可撓管部8と先端部6間の距離D1は、図6に示す内視鏡1の先端部6を反転視の状態にした場合における可撓管部8と先端部6間の距離D2よりも短くなっている。そのため、長湾曲状態と短湾曲状態における視野範囲の差が大きくならない。
これに対して、本実施の形態の内視鏡1では、被覆部材21は、第1湾曲部分7aを覆う第1の部分21aと、第2湾曲部分7bを覆う第2の部分21bとを有し、長湾曲状態において第1湾曲部分7aと第2湾曲部分7bの曲率半径が等しく若しくは略等しくなるように、第1の部分21aと第2の部分21bは、円筒状の薄肉部の厚さが異なっている。
すなわち、本実施の形態の内視鏡1は、湾曲部7に図8に示すような被覆部材21が設けられているため、長湾曲状態において、湾曲部7は、図6に示すように、湾曲する。よって、例えば、大腸検査のとき、挿入部を曲がりくねった大腸内で前進させたい場合、湾曲部7全体を湾曲させると、図6に示すように、湾曲部7は、湾曲部7全体が小さな曲率(すなわち大きな曲率半径)の状態にすることができる。その結果、挿入部2を大腸内に押し込むと、その曲がりくねった大腸が伸展することなく、挿入部2を、大腸内で前進させることができるので、挿入部2の挿入性はよい。
以上のように、本実施の形態によれば、本発明は、1つの湾曲部において湾曲長を変更できる内視鏡において、各湾曲長における各部位の曲率あるいは曲率半径を等しく若しくは略等しくできる内視鏡を提供することができる。
(第2の実施の形態)
第1の実施の形態では、被覆部材は、先端側の第1の部分と基端側の第2の部分の薄肉部の厚さを変えることにより、湾曲部7の第1湾曲部7aと第2湾曲部7bの両方が湾曲したときに、同じ若しくは略同じ曲率になるようにしているが、第2の実施の形態では、被覆部材の第1の部分と基端側の第2の部分の薄肉部の厚さは同じで、第1の部分と基端側の第2の部分のヤング率を変えることにより、湾曲部7の第1湾曲部7aと第2湾曲部7bの両方が湾曲したときに、同じ若しくは略同じ曲率になるようにしている。
本実施の形態の内視鏡の構成は、被覆部材の構成以外は、第1の実施の形態の内視鏡の構成と同じであるので、説明は省略し、被覆部材の構成についてのみ説明する。
図10は、本実施の形態に係る被覆部材71の構成を説明するための模式的な断面図である。被覆部材71は、第1湾曲部7aを覆う第1の部分71aと、第2湾曲部7bを覆う第2の部分71bとを有する。被覆部材71は、弾性を有する部材であり、例えば、フッ素ゴム、ウレタンゴム、ウレタン系エラストマー、等である。本実施の形態の筒状の被覆部材21も、治具を用いて拡径された状態で、湾曲部7に装着され、湾曲部7に密着する。
本実施の形態の被覆部材71では、湾曲部7の第1湾曲部7aと第2湾曲部7bの両方を湾曲させたときに、図6に示すように第1湾曲部7aと第2湾曲部7bが同じ若しくは略同じ曲率半径で湾曲するように、第1湾曲部7aを覆う第1の部分71aのヤング率E1は、第2湾曲部7bを覆う第2の部分71bのヤング率E2よりも大きい。
発明者の実験によれば、内視鏡の挿入部2の直径が、12mmで、内側ガイドシース40の材質がステンレス(SUS)製で、太さ(直径)が1.3mmのときに、第1の部分21aのヤング率E1と第2の部分21bのヤング率E2の比率(E2/E1)は、0.6〜0.8が好ましい。特に、2つのヤング率の比率(E2/E1)は、0.65〜0.75が好ましい。
本実施の形態では、被覆部材71は、第1湾曲部分7aを覆う第1の部分71aと、第2湾曲部分7bを覆う第2の部分71bとを有し、長湾曲状態において第1湾曲部分7aと第2湾曲部分7bの曲率半径が等しく若しくは略等しくなるように、第1の部分71aと第2の部分71bは、円筒状の薄肉部のヤング率が異なっている。そして、第2の部分71bのヤング率は、第1の部分71aのヤング率よりも小さい。
被覆部材71における第1の部分71aのヤング率E1と第2の部分71bのヤング率E2とを異ならせる方法には、次の方法がある。
(第1の方法)
第1の方法は、被覆部材71の外周面と内周面の少なくとも一方の第1の部分71aに対して、又は被覆部材71の外周面と内周面の少なくとも一方の第1の部分71aと第2の部分71bの両方に対して、表面コート処理を施すことにより、第1の部分71aのヤング率E1を、第2の部分71bのヤング率E2よりも大きくする方法である。
図11は、被覆部材71の外周面に施す表面コート処理を説明するための図である。図11において実線で示すように、被覆部材71の第1の部分71aの外周面71sを、所定のコーティング材81aでコートし、被覆部材71の第2の部分71bの外周面71sは、コーティング材81aでコートしない。
コーティング材81aは、例えば、フッ素である。コーティング材81aによりコートされた部分は、硬くなり、コーティング材81aによりコートされていない部分よりも、ヤング率は大きくなる。第1の部分71aにコートされるコーティング材81aの厚さは、湾曲部7の第1湾曲部7aと第2湾曲部7bの両方を湾曲させたときに、図6に示すように第1湾曲部7aと第2湾曲部7bが同じ若しくは略同じ曲率半径で湾曲するような厚さである。
なお、コーティング材81aを、図11において点線で示すように、第2の部分71bの外周面71sにもコートしてもよい。その場合、第2の部分71bにコートされるコーティング材81aの厚さは、第1の部分71aにコートされるコーティング材81aの厚さよりも薄く、湾曲部7の第1湾曲部7aと第2湾曲部7bの両方を湾曲させたときに、図6に示すように第1湾曲部7aと第2湾曲部7bが同じ若しくは略同じ曲率半径で湾曲するような厚さの差がある。
なお、その場合、第2の部分71bにコートされるコーティング材の種類を、第1の部分71aにコートされるコーティング材81aと異なるようにしてもよい。ヤング率は、コートするコーティング材の種類とコートする厚さの少なくとも一方により変更することができる。
さらになお、以上の例では、コーティング材81aは、被覆部材71の外周面71sにコートされるが、被覆部材71の内周面71tにコートするようにしてもよい。その場合も、コーティング材81aを、第1の部分71aの内周面71tにのみコートしてもよいし、あるいは第1の部分71aと第2の部分71bの両方の内周面71tにコートするようにしてもよい。
また、コーティング材81aを、外周面71sと内周面71tの両方をコートするようにしてもよい。なお、その場合も、第2の部分71bの内周面71tにコートされるコーティング材の種類を、第1の部分71aの内周面71tにコートされるコーティング材81aと異なるようにしてもよい。
いずれの場合にしても、湾曲部7の第1湾曲部7aと第2湾曲部7bの両方を湾曲させたときに、図6に示すように第1湾曲部7aと第2湾曲部7bが同じ若しくは略同じ曲率半径で湾曲するように、コーティング材81aが、少なくとも第1の部分71aの外周面71s又は内周面71tにコートされる。
(第2の方法)
第2の方法は、被覆部材71の第1の部分71aに対して、又は第1の部分71aと第2の部分71bの両方に対して、熱処理を施すことにより、第1の部分71aのヤング率E1を、第2の部分71bのヤング率E2よりも大きくする方法である。
ナイロン系のエラストマー等の材料は、熱処理により、硬くなるので、第1の部分71aに対して所定の温度で所定の時間だけ熱処理を施すと、第1の部分71aは、熱処理されない第2の部分71bよりも、ヤング率は大きくなる。熱処理時の温度及び加熱する時間は、湾曲部7の第1湾曲部7aと第2湾曲部7bの両方を湾曲させたときに、図6に示すように第1湾曲部7aと第2湾曲部7bが同じ若しくは略同じ曲率半径で湾曲するような、温度及び時間である。
なお、熱処理は、第2の部分71bに対しても施してもよい。その場合、第2の部分71bに対する熱処理における温度は、第1の部分71aに対する熱処理における温度よりも低くし、あるいは同じ温度であっても、第2の部分71bを熱処理する時間は第1の部分71aを熱処理時間よりも短くして、湾曲部7の第1湾曲部7aと第2湾曲部7bの両方を湾曲させたときに、図6に示すように第1湾曲部7aと第2湾曲部7bが同じ若しくは略同じ曲率半径で湾曲するような、熱処理を、第1の部分71aと第2の部分71bに施す。
(第3の方法)
第3の方法は、被覆部材71の第1の部分71aと第2の部分71bを互いに異なる材料にすることによって、第1の部分71aのヤング率E1を、第2の部分71bのヤング率E2よりも大きくする方法である。
被覆部材71の第1の部分71aと第2の部分71bの材質が互いに異なり、第1の部分71aには、第2の部分71bよりもヤング率が大きな材料を用いる。
被覆部材71は、例えば、フッ素ゴム、ウレタンゴム、ウレタン系エラストマー等の材質からなる部材であり、例えば同じ材料であっても、製法あるいは成分により、ヤング率が異なる。そこで、第1の部分71aには、第2の部分71bのヤング率よりも大きい材質のものを用いる。さらに、湾曲部7の第1湾曲部7aと第2湾曲部7bの両方を湾曲させたときに、図6に示すように第1湾曲部7aと第2湾曲部7bが同じ若しくは略同じ曲率半径で湾曲するようなヤング率をそれぞれ有する第1の部分71aと第2の部分71bの材質が選択される。
互いに異なるヤング率を有する第1の部分71aと第2の部分71bは、端部が溶着又は接着されて、1つの被覆部材71となる。
なお、被覆部材71は、二色成形により、第1の部分71aと第2の部分71bを形成するようにしてもよい。
さらになお、第1の部分71aと第2の部分71bは、溶着等されずに、それぞれ別個に湾曲部7の第1湾曲部7aと第2湾曲部7bに装着されてもよい。
以上のように、本実施の形態によれば、被覆部材の第1の部分と基端側の第2の部分のヤング率を変えることにより、湾曲部7の第1湾曲部7aと第2湾曲部7bの両方が湾曲したときに、同じ若しくは略同じ曲率になるようにしている。
よって、本実施の形態によれば、1つの湾曲部において湾曲長を変更できる内視鏡において、各湾曲長における各部位の曲率あるいは曲率半径を等しく若しくは略等しくできる内視鏡を実現することができる。
次に、上述した2つの実施の形態の変形例を説明する。
(変形例1)
第1の実施の形態では、被覆部材21の先端側の第1の部分21aと基端側の第2の部分21bの薄肉部の厚さを変え、第2の実施の形態では、被覆部材71の第1の部分71aと基端側の第2の部分71bのヤング率を変えることにより、湾曲部7の第1湾曲部7aと第2湾曲部7bの両方が湾曲したときに、同じ若しくは略同じ曲率になるようにしている。
本変形例1では、第1の実施の形態と第2の実施の形態を組み合わせて、被覆部材21の被覆部材21の先端側の第1の部分21aと基端側の第2の部分21bの薄肉部の厚さを変えると共に、被覆部材21の第1の部分21aと基端側の第2の部分21bのヤング率を変えることにより、湾曲部7の第1湾曲部7aと第2湾曲部7bの両方が湾曲したときに、同じ若しくは略同じ曲率になるようにしている。
このような構成によっても、第1及び第2の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
(変形例2)
上述した2つの実施の形態及び変形例1では、湾曲部7の第1湾曲部7aと第2湾曲部7bの外径が同じであるが、第1湾曲部7aと第2湾曲部7bの外径が異なる場合がある。本変形例では、第1湾曲部7aと第2湾曲部7bの外径が異なる場合は、第1湾曲部7aの外径と第1の部分の内径との差と、第2湾曲部7bの外径と第2の部分の内径との差とが等しくなるように、被覆部材は形成される。
図12は、変形例2に係る、湾曲部7の第1湾曲部7aと第2湾曲部7bの外径が異なる場合における被覆部材81の構成を説明するための模式的な断面図である。被覆部材81は、弾性を有する部材であり、第1の実施の形態の被覆部材21と同じ、例えば、フッ素ゴム、ウレタンゴム、ウレタン系エラストマー、等の材質からなる。
図12に示すように、被覆部材81は、湾曲部7全体を被覆するような長さを有する筒状部材である。被覆部材81は、第1湾曲部7aを覆う第1の部分81aと、第2湾曲部7bを覆う第2の部分81bとを有する。図12に示すように、第1の部分81aの薄肉部の厚さは、第2の部分81bの薄肉部の厚さよりも厚い。
なお、第2の実施の形態で説明したように、第1の部分81aと第2の部分81bのヤング率が異なる場合は、第1の部分81aの薄肉部の厚さと、第2の部分81bの薄肉部の厚さは同じであってもよい。
被覆部材81は、外径R1の第1湾曲部7aと、外径R1よりも大きな外径R2を有する第2湾曲部7bからなる湾曲部7に装着される。なお、湾曲部7に装着する前の状態における被覆部材81の内径r1とr2は、それぞれ湾曲部7の第1湾曲部7aの外径R1と第2湾曲部7aのR2よりも小さい。ここでは、第1湾曲部7aの外径R1と第2湾曲部7aの外径R2は、ブレード7dを含む外径である。
そして、湾曲部7に装着する前における被覆部材81の第1の部分81aの内径r1は、第2の部分81bの内径r2よりも小さく、かつ、第1の部分81aの内径r1と第1湾曲部7aの外径R1との差dd1と、第2の部分81bの内径r2と第2湾曲部7bの外径R2との差dd2が等しく若しくは略等しくなるように、被覆部材81は形成されている。
すなわち、第2湾曲部7bを被覆する、湾曲部7に装着する前における第2の部分81bの円筒状の内径と、第2湾曲部7bの外径との第1の差は、第1湾曲部7aを被覆する、湾曲部7に装着する前における第1の部分81aの円筒状の内径と、第1湾曲部7aの外径との第2の差と、等しい若しくは略等しい。
差dd1と差dd2が等しいので、被覆部材81による湾曲部7の第1の部分81aと第2の部分81bへの締め付け力の差による曲がり難さの差が生じない。
よって、このような構成によっても、第1及び第2の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
以上のように、上述した各実施の形態及び各変形例によれば、1つの湾曲部において湾曲長を変更できる内視鏡において、各湾曲長における各部位の曲率あるいは曲率半径を等しく若しくは略等しくできる内視鏡を実現することができる。
本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を変えない範囲において、種々の変更、改変等が可能である。
1 内視鏡、2 挿入部、3 操作部、3a 移動部材固定機構、3b パイプ止め部材、4 ユニバーサルコード、5 コネクタ、6 先端部、6a 先端硬質部材、6b 先端キャップ、7 湾曲部、7a 第1湾曲部、7b 第2湾曲部、7c 湾曲駒、7d ブレード、8 可撓管部、9 グリップ部、10a、10b 湾曲操作ノブ、11 湾曲範囲切り換えレバー、21 被覆部材、21a 第1の部分、21b 第2の部分、30 ワイヤ、40 内側ガイドシース、50 外側ガイドシース、60 固定部。

Claims (5)

  1. 管腔内に挿入可能な挿入部と、
    前記挿入部の基端側に設けられ、湾曲操作部材を有する操作部と、
    前記挿入部の先端側に設けられ、前記湾曲操作部材を操作することによって湾曲する湾曲部と、を備え、
    前記湾曲部の先端側の第1湾曲部分だけが湾曲する第1の状態と、前記第1湾曲部分と前記湾曲部の基端側の第2湾曲部分とが湾曲する第2の状態とを切り替え可能な内視鏡であって、
    前記湾曲部を覆うように設けられ、弾性を有する円筒状の被覆部材を有し、
    前記被覆部材は、前記第1湾曲部分を覆う第1の部分と、前記第2湾曲部分を覆う第2の部分とを有し、前記第2の状態において前記第1湾曲部分と前記第2湾曲部分の曲率半径が等しく若しくは略等しくなるように、前記第1の部分と前記第2の部分は、円筒状の薄肉部の厚さ及びヤング率の少なくとも1つにおいて異なることを特徴とする内視鏡。
  2. 前記第1の部分と前記第2の部分が前記円筒状の薄肉部の厚さにおいて異なる場合、前記第2の部分の前記薄肉部の厚さは、前記第1の部分の前記薄肉部の厚さより薄いことを特徴とすることを特徴とする請求項1に記載の内視鏡。
  3. 前記第1の部分と前記第2の部分が前記円筒状の薄肉部の厚さにおいて異なる場合、前記第2の部分の前記薄肉部の厚さは、前記第1の部分の前記薄肉部の厚さの0.6〜0.8倍であることを特徴とすることを特徴とする請求項2に記載の内視鏡。
  4. 前記第1の部分と前記第2の部分が前記ヤング率において異なる場合、前記第2の部分のヤング率は、前記第1の部分のヤング率よりも小さいことを特徴とすることを特徴とする請求項1に記載の内視鏡。
  5. 前記第2湾曲部分を被覆する、前記湾曲部に装着される前における前記第2の部分の円筒状の内径と前記第2湾曲部分の外径との第1の差は、前記第1湾曲部分を被覆する、前記湾曲部に装着される前における前記第1の部分の円筒状の内径と前記第1湾曲部分の外径との第2の差と、等しい若しくは略等しいことを特徴とする請求項1から4のいずれか1つに記載の内視鏡。
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