JP2014013269A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】経済性を損なうことなく、現像条件を適切に設定すること。
【解決手段】感光体ドラム上に、所定領域内に一様にトナーが付着したベタパッチと、所定領域内にトナー付着部および非付着部が混在した非ベタパッチとの両方を、複数の異なる現像バイアス電圧でそれぞれ形成し、それぞれのパッチのトナー量をIDCセンサー41Yによって検出する。パッチ選択部42dは、同じ現像バイアス電圧で形成されたベタパッチと非ベタパッチのうち、現像特性を決定するためのパッチを、予め設定されたIDCセンサー41Yの出力電圧の有効範囲に基づいて選択する。トナー付着量算出部42eは、選択されたパッチの出力電圧からそのパッチのトナー付着量を算出し、現像特性決定部42gは、算出されたトナー付着量と、現像バイアス電圧との関係に基づいて現像特性を決定する。
【選択図】図6

Description

本発明は、トナー画像を形成する画像形成装置に関する。
電子写真方式の複写機やプリンター等の画像形成装置においては、装置内の温湿度の変化や像担持体の一例としての感光体ドラムや他の部品の劣化等により、同一の画像形成条件で画像形成を行っても、感光体ドラムへのトナー付着量が変化し、形成された画像におけるトナー濃度が一定にならず、画像品質が安定しないという問題がある。
このため、画像形成装置には、トナー付着量を調整するための画像安定化制御の機能が設けられているものが多い。
画像安定化制御は、例えば目標とするトナー付着量に対応するベタのトナーパッチ(ベタパッチ)を像担持体上に形成し、像担持体上に形成されたベタパッチに光を照射させ、その反射光をセンサーで受光することにより、ベタパッチにおけるトナー付着量を光学的に検出し、その検出結果に基づいてトナー付着量が目標値になるように、帯電電圧や現像バイアス電圧などの画像形成条件を調整する制御である。
ところが、この制御方法では、目標とするトナー付着量が多い(高濃度の)場合、トナー付着量を精度良く検出できない場合がある。
なぜなら、ベタパッチが高濃度になるほど、高さ(厚み)方向にのみトナー粒子が積み重なる傾向が強くなり、ベタパッチの濃度が濃くなっても、ベタパッチからの反射光の光量がほとんど変化しなくなるからである。
このような高濃度のベタパッチにおけるトナー付着量を精度良く検出する技術として、特許文献1には、ベタパッチからの反射光を受光する複数の受光素子を有する撮像手段によって、ベタパッチの高さ(厚さ)と、トナー濃度に関する情報とを取得して、それらに基づいて、ベタパッチのトナー付着量を算出する構成が開示されている。
このような構成により、ベタパッチにおけるトナー付着量が増加した場合にも、トナー付着量の検出精度を向上することができる。
特開2010−49233号公報
しかしながら、特許文献1に開示された構成では、ベタパッチの高さに関する情報を取得するために、複数の受光素子を有する撮像手段が必要になる。このような複数の受光素子を有する撮像手段は高価であるために、経済性が損なわれるおそれがある。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、経済性を損なうことなく、画像形成条件を適切に設定することにより、目標とするトナー付着量の画像を形成することができる画像形成装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明に係る画像形成装置は、像担持体上にトナー画像を形成する画像形成装置であって、画像形成条件を異ならせて、前記像担持体上の第1領域に一様にトナーが付着したベタパッチと、前記像担持体上の第2領域に、前記ベタパッチよりも単位面積当たりのトナー付着量の多いトナー付着部とトナーが付着されない非付着部とが混在する非ベタパッチとを形成するパッチ形成手段と、前記像担持体上のベタパッチと非ベタパッチのそれぞれのトナー付着量を光学的に検出する検出手段と、前記ベタパッチの形成時の画像形成条件と前記ベタパッチの検出結果によるトナー付着量の関係と、前記非ベタパッチの形成時の画像形成条件と前記非ベタパッチの検出結果によるトナー付着量の関係との両方の関係に基づき、画像形成条件とトナー付着量の関係を示す画像濃度特性を決定する決定手段と、決定された画像濃度特性から、前記像担持体上にトナー画像を形成する際の目標濃度に対する画像形成条件を設定する設定手段と、を備えることを特徴とする。
また、前記パッチ形成手段は、前記ベタパッチと非ベタパッチをそれぞれ、異なる画像形成条件で複数個、形成し、前記決定手段は、前記ベタパッチの検出結果として、前記複数個のベタパッチのうち、前記画像濃度特性の低濃度域の設定に適したものとして予め決められた第1有効範囲内に入るものを用い、前記非ベタパッチの検出結果として、前記複数個の非ベタパッチのうち、前記画像濃度特性の高濃度域の設定に適したものとして予め決められた第2有効範囲内に入るものを用いるとしても良い。
さらに、前記検出手段は、前記像担持体に向かって光を出射する発光部と、前記発光部から出射された光の、前記像担持体上に形成されているベタパッチからの反射光と非ベタパッチからの反射光とを別々に受光し、または前記照射された光のうち、前記像担持体の、前記ベタパッチが形成されている部分を透過した透過光と前記非ベタパッチが形成されている部分を透過した透過光とを別々に受光する受光部を有し、受光した反射光または透過光の光量に基づき、それぞれのパッチのトナー付着量を検出するとしても良い。
また、前記発光部から出射された光の、前記像担持体上におけるビームスポットの全部が、前記第1領域内に入り、かつ第2領域内に入ると共に、当該ビームスポットの中に、前記非ベタパッチを構成するトナー付着部の少なくとも一部と非付着部の少なくとも一部が含まれるように、前記ビームスポットの大きさが設定されているとしても良い。
ここで、前記非ベタパッチは、トナー付着部が格子状に形成されてなる、または、複数個のトナー付着部がその隣り合うもの同士が間隔を開けて配列してなるドット状に形成されてなるとしても良い。
さらに、前記非ベタパッチは、トナー付着部の、前記第2領域に対する面積の比率が50〔%〕になるように形成されているとしても良い。
また、前記設定手段は、トナー画像を形成するジョブごとに、当該ジョブに適用される目標濃度を取得して、取得した目標濃度に対する画像形成条件を設定するとしても良い。
さらに、前記像担持体上の静電潜像をトナーで現像する現像手段を備え、前記画像形成条件は、前記現像手段の現像バイアス電圧であり、前記画像濃度特性は、現像特性であり、前記像担持体上へのトナー画像の形成は、前記像担持体上の静電潜像を前記現像手段により、前記現像特性から算出される目標濃度に対する現像バイアス電圧を用いてトナーで現像することであるとしても良い。
上記の構成をとれば、画像濃度特性のうち、例えば高濃度域の特性を非ベタパッチの検出結果を用いて決定しつつ、低濃度域の特性をベタパッチの検出結果を用いて決定することが可能になり、従来のようにベタパッチのみを用いて濃度域全体の特性を決定する構成に比べて、画像形成条件を適切に設定することができる。
また、ベタパッチと非ベタパッチの付着量を検出できるセンサー等を備えれば足り、従来のようにベタパッチの厚みを検出するために高価な撮像手段を備える必要がなく、経済性を損なうことも防止できる。
プリンターの概略構成を示す模式図である。 感光体ドラム上に形成されたトナーパッチの例を示す図である。 Y色用のIDCセンサーの構成を説明するための模式図である。 IDCセンサーの発光部から照射されるレーザー光が感光体ドラム表面に照射されたときに形成されるビームスポットの様子を示す図である。 K色用のIDCセンサーの構成を説明するための模式図である。 制御部に設けられた画像形成ユニットに対する制御系の構成を示すブロック図である。 トナーパッチの形成制御の内容を示すフローチャートである。 電圧テーブルの構成例を示す図である。 現像バイアス電圧とトナーパッチに対するIDCセンサーの平均出力電圧との対応関係の例を示すグラフである。 ベタパッチに対するIDCセンサーの平均出力電圧とベタパッチのトナー付着量との対応関係の例を示すグラフである。 非ベタパッチに対するIDCセンサーの平均出力電圧と、非ベタパッチのトナー付着部の付着量をベタパッチのトナー付着量に変換したものとの対応関係を示すグラフである。 決定された現像特性を表すグラフ(実線)の例を示す図である。
以下、本発明に係る画像形成装置の実施の形態について説明する。
<画像形成装置の構成>
図1は、本発明の実施の形態に係る画像形成装置の一例であるタンデム型カラープリンター(以下、単に「プリンター」とする)100の概略構成を示す模式図である。
プリンター100は、ネットワーク(例えばLAN)を介して外部の端末装置から入力される画像データ等に基づいて、周知の電子写真方式により画像形成ジョブを実行するものであり、画像プロセス部10と、給紙搬送部20と、定着部30と、操作部40および制御部50を備える。
画像プロセス部10は、画像形成ユニット10Y、10M、10C、10K、中間転写ベルト18などを備える。
中間転写ベルト18は、無端円筒形状であり、プリンター100の上下方向の略中央部に配置され、水平方向に間隔をあけて配置された駆動ローラー17aとテンションローラー17bとに巻き掛けられて、周回移動域(走行域)が水平方向に沿って長くなっている。中間転写ベルト18は、一方の端部(図1において右側の端部)に配置された駆動ローラー17aが回転されることによって、矢印Xで示す方向に周回移動する。
画像形成ユニット10Y、10M、10C、10Kは、中間転写ベルト18の下側のベルト走行部の走行方向に沿って、その順番で配置されている。
各画像形成ユニット10Y、10M、10C、10Kには、中間転写ベルト18に対向した状態で矢印Z方向に回転する感光体ドラム11Y、11M、11C、11Kがそれぞれ設けられている。各画像形成ユニット10Y、10M、10C、10Kは、感光体ドラム11Y、11M、11C、11Kを用いて、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)およびブラック(K)色のトナー画像を形成する。
画像形成ユニット10Y、10M、10C、10Kのそれぞれは、トナー画像を形成するために使用されるトナーの色のみがそれぞれ異なっていること以外は概略同様の構成になっていることから、画像形成ユニット10Yの構成のみを説明して、他の画像形成ユニット10M〜10Kの構成についてはその説明を省略する。
画像形成ユニット10Yは、感光体ドラム11Yの下部に対向して配置された露光器13Yと、露光器13Yに対して感光体ドラム11Yの回転方向上流側に隣接して配置された帯電器12Yとを有している。
感光体ドラム11Yは、帯電器12Yによって表面が一様に帯電されて、帯電された感光体ドラム11Yの表面が露光器13Yから照射されるレーザー光によって露光されることにより、感光体ドラム11Yの表面に静電潜像が形成される。
露光器13Yに対して感光体ドラム11Yの回転方向下流側には、現像器14Yが配置されている。現像器14Yは、感光体ドラム11Yに対向して配置された現像ローラー14aの回転によって、現像器14Yの内部に収容されたY色のトナーが搬送される。
現像ローラー14aには、現像バイアス電圧Vbが印加されるようになっており、現像ローラー14aによって搬送されるトナーは、現像ローラー14aに印加された現像バイアス電圧Vbと感光体ドラム11Y表面の露光後の電圧との差によって現像ローラー14aと感光体ドラム11Yとの間に形成される電界の作用により、感光体ドラム11Yの表面に形成された静電潜像に付着する。これにより、感光体ドラム11Yの静電潜像がトナーによって現像されて、感光体ドラム11Yの表面にY色のトナー画像が形成される。
現像バイアス電圧Vbが現像ローラー14aに印加されることは、他の現像器14M、14C、14Kでも同様である。
画像形成ユニット10Yにおける帯電器12Y、露光器13Y、現像器14Yのそれぞれは、ユニット制御部45Y(図6参照)によって制御されて、画像形成ジョブごとに設定されるプロセス条件により、感光体ドラム11Y上にY色のトナー画像を形成するようになっている。
現像器14Yに対して感光体ドラム11Yの回転方向下流側には、現像器14Yの現像特性を決定する際に用いられるIDCセンサー41Yが設けられている。
IDCセンサー41Yは、感光体ドラム11Yの近傍であり、感光体ドラム11Yの回転方向に沿って、現像器14Yから、中間転写ベルト18に対向する感光体ドラム11Yの上部(1次転写位置)までの間の位置に配置されている。
IDCセンサー41Yは、感光体ドラム11Y上に形成されるトナーパッチを検出する。なお、トナーパッチの検出は、画像形成ユニット10Yだけでなく、他の画像形成ユニット10M、10C、10Kのそれぞれでも、IDCセンサー41M、41C、41Kにより個別に実行される。
中間転写ベルト18の走行域の内側の領域には、中間転写ベルト18を挟んで感光体ドラム11Yに対向する1次転写ローラー15Yが配置されている。1次転写ローラー15Yには、1次転写バイアス電圧が印加されるようになっており、感光体ドラム11Y上に形成されたトナー画像は、1次転写バイアス電圧が印加された1次転写ローラー15Yと感光体ドラム11Y間の電界の作用により、中間転写ベルト18上に1次転写される。
他の画像形成ユニット10M、10C、10Kのそれぞれの上方にも、中間転写ベルト18を挟んでそれぞれの感光体ドラム11M、11C、11Kに対向する1次転写ローラー15M、15C、15Kがそれぞれ設けられており、各感光体ドラム11M、11C、11K上に形成されたトナー画像が、1次転写ローラー15M、15C、15Kと感光体ドラム11M、11C、11Kとの間に形成される電界の作用により、中間転写ベルト18上に1次転写される。
フルカラー画像が形成される場合には、感光体ドラム11Y、11M、11C、11K上に形成された各色のトナー画像が、周回走行される中間転写ベルト18上の同一の領域に多重転写されるように、画像形成動作の開始タイミングが画像形成ユニット10Yを基準に、10M、10C、10Kの順にずらして行われるようになっている。
中間転写ベルト18上に多重転写された各色トナー画像は、中間転写ベルト18の周回走行によって、中間転写ベルト18と、中間転写ベルト18を介して駆動ローラー17aに圧接される2次転写ローラー19との圧接位置(2次転写位置)Ntに移動する。
中間転写ベルト18上に多重転写された各色トナー画像の2次転写位置Ntへの移動タイミングに合わせて、給紙搬送部20に設けられる給紙カセット22から記録シートPがシート搬送経路21に沿って2次転写位置Ntに向けて搬送される。
搬送される記録シートPが2次転写位置Ntを通過する際に、中間転写ベルト18上に多重転写されたトナー画像が、2次転写バイアス電圧が印加された2次転写ローラー19と中間転写ベルト18との間に形成される電界の作用によりに記録シートP上に2次転写される。
2次転写位置Ntを通過した記録シートPは、2次転写位置Ntよりもシート搬送方向下流に配置された定着部30へ搬送される。
定着部30は、相互に圧接された加熱ローラー32と加圧ローラー33とを備えており、加熱ローラー32と加圧ローラー33との圧接により定着ニップNfが形成されている。また、加熱ローラー32の軸心部には、ハロゲンヒーターランプ35が配置されており、ハロゲンヒーターランプ35により加熱ローラー32が定着温度に維持される。
2次転写位置Ntを通過した記録シートPが、定着温度に維持されている加熱ローラー32と加圧ローラー33との間である定着ニップNfを通過する際に、加熱および加圧によって、記録シートP上に2次転写された後の各色トナー画像が記録シートPに定着される。定着部30を通過した記録シートPは、排紙ローラー24によって排紙トレイ23上に排出される。
なお、上記では、フルカラー画像を形成する画像形成ジョブの場合を説明したが、モノクロ画像を形成するジョブの場合には、選択された1つの画像形成ユニット(例えば、K色用の画像形成ユニット10K)のみが駆動されて、その画像形成ユニットに設けられた感光体ドラム上に形成されたトナー画像が、中間転写ベルト18上に1次転写され、2次転写位置Ntで記録シートPに2次転写された後、定着部30において記録シートPに定着された後、その記録シートPが排紙トレイ23に排出される。
操作部40は、プリンター100の装置本体正面側の上部であり、ユーザーの操作し易い位置に配置されている。操作部40には、フルカラーやモノクロの画像形成モードの切り替えや、記録シートPのサイズの設定、再現画像の画質モードの選択などのユーザーからの指示を受け付けるキー群が設けられている。
ここで、再現画像の画質モードの選択は、例えば文字原稿の文字の再現性を向上させる文字モード、写真などの中間調の再現性を向上させる写真モードなどが含まれる。
操作部40は、ユーザーによる指示を受け付けると、その受け付けた指示を制御部50に送る。
制御部50は、操作部40で受け付けられたユーザーの指示に基づき、画像プロセス部10、給紙搬送部20、定着部30などを統括的に制御して、指示された画像形成ジョブを円滑に実行させる。また、ユーザーにより画質モードが選択された場合には、その選択されたモードに対して設定されるプロセス条件に基づいて画像形成を実行する。
プロセス条件の設定は、画像形成ジョブとは別に実行される画像安定化制御により決定された現像特性に基づいて、画像形成ジョブごとに、実行される。
画像安定化制御は、画像形成ユニット10Y〜10K別に、そのユニットの現像特性を決定する制御である。
画像形成ユニット10Yについて説明すると、(a)感光体ドラム11Y上に、画像形成条件としての現像バイアス電圧Vbを異なる値に可変させて複数個のY色のトナーパッチを形成し、(b)形成された複数個のトナーパッチに光を照射させ、その反射光をIDCセンサー41Yで受光して、その受光結果から複数個のトナーパッチの単位面積当たりのトナー付着量〔g/m2〕を求め、(c)各トナーパッチを形成したときの現像バイアス電圧Vbと、そのトナーパッチのトナー付着量との対応関係を現像特性として求めるものである。画像安定化制御で求められた現像特性を用いて、画像形成ジョブごとに、そのジョブに適したプロセス条件が設定される。他の画像形成ユニット10M〜10Kについても同様である。
画像安定化制御は、所定のタイミング、例えばプリンター100の電源オン時や所定枚数(1000枚など)の画像形成が実行される毎などに繰り返し実行される。
<トナーパッチの構成>
図2は、感光体ドラム11Y上に形成されたトナーパッチの例を示す図である。なお、同図は、感光体ドラム11Yの表面を展開して示しており、矢印Zで示す方向が、感光体ドラム11Yの回転方向に相当する。
同図に示すようにトナーパッチは、感光体ドラム11Yの回転方向に沿って複数個、ここでは回転方向下流側から上流側に沿って、PS1、PC1・・・PS5、PC5の全10個がそれぞれ間隔をおいて形成されている。
トナーパッチPS1、PS2、PS3、PS4、PS5は、1辺が1〜2〔cm〕程度の一定の大きさの長方形状の第1領域(パッチ領域)の全体に、Y色のトナーが一様に付着されたベタのトナーパッチ(以下、「ベタパッチ」という。)である。
一方、トナーパッチPC1、PC2、PC3、PC4、PC5は、ベタパッチと同じ一定の大きさの長方形状の第2領域(パッチ領域)内に、トナーの付着部とトナーが付着されていない非付着部とが混在してなる非ベタのトナーパッチ(以下、「非ベタパッチ」という。)である。
ここでは、非ベタパッチのそれぞれは、複数本の縦のラインと複数本の横のラインが直交してなる格子状(図4(b)参照)に形成されており、縦のラインと横のラインの幅さが同じ、かつ隣り合うライン同士の間隔も各ラインの幅と同じ幅になっている。ラインの幅の大きさは、例えば100〔μm〕程度であるが、これに限られることはない。以下、ベタパッチPS1〜PS5を特に区別する必要がないときは、総称してベタパッチPSといい、同様に、非ベタパッチPC1〜PC5を特に区別する必要がないときは、非ベタパッチPCという。また、ベタパッチと非ベタパッチを区別する必要がないときは、総称してトナーパッチという。
1つのベタパッチPSは、パッチ領域の全域がトナー付着部であるので、パッチ領域に対するトナー付着部の面積の割合(B/W比)は、100〔%〕になり、1つの非ベタパッチPCは、パッチ領域内におけるトナーの付着部の面積と非付着部の面積とが同じになるように形成されるので、B/W比は、50〔%〕になる。
ベタパッチPS1と非ベタパッチPC1の組をパッチP1、ベタパッチPS2と非ベタパッチPC2の組をパッチP2、ベタパッチPS3と非ベタパッチPC3の組をパッチP3、ベタパッチPS4と非ベタパッチPC4の組をパッチP4、ベタパッチPS5と非ベタパッチPC5の組をパッチP5とすると、組ごとに、その1組に含まれるベタパッチのトナー付着部と、非ベタパッチのトナー付着部の単位面積当たりのトナー付着量〔g/m2〕が同じ、かつ、パッチP1からP5に移るに連れて段階的に単位面積当たりのトナー付着量が多く(濃度が濃く)なるような条件で形成される。
具体的には、パッチP1〜P5に対して、帯電と露光を同じ条件としつつ、現像条件、ここでは現像バイアス電圧Vbの値をパッチP1〜P5のそれぞれで相互に異なる値に切り替えて、Y色のトナーで現像する制御を実行する。
より具体的には、パッチP1は、現像バイアス電圧Vbを−100〔V〕にして形成され、パッチP2は、現像バイアス電圧Vbを−200〔V〕にして形成され、パッチP3は、現像バイアス電圧Vbを−300〔V〕にして形成され、パッチP4は、現像バイアス電圧Vbを−400〔V〕にして形成され、パッチP5は、現像バイアス電圧Vbを−500〔V〕にして形成される。
同じ組に含まれるベタパッチPSと非ベタパッチPCとは、それぞれの感光体ドラム11Y上における静電潜像が同じ現像バイアス電圧Vbを用いて現像されるので、ベタパッチPSのトナー付着部の単位面積当たりのトナー付着量と、非ベタパッチPCにおけるトナー付着部の単位面積当たりのトナー付着量とが同じになる。
現像バイアス電圧Vbの切り替えは、感光体ドラム11Y上に形成されたパッチP1〜P5の静電潜像がP1〜P5の順に、現像ローラー14aと対向する位置(現像位置)を通過するタイミングに応じて実行される。
感光体ドラム11Y上に形成された、現像後のパッチP1〜P5は、それぞれが感光体ドラム11の回転によりIDCセンサー41Yの検出領域を通過するごとに、IDCセンサー41Yにより検出される。同図の一点鎖線で示すラインLsは、回転する感光体ドラム11上におけるIDCセンサー41Yによるトナーパッチの検出ラインを示している。
<IDCセンサー41Yの構成>
図3は、IDCセンサー41Yの構成を説明するための模式図である。
同図に示すようにIDCセンサー41Yは、発光部41aと受光部41bと差分回路41cを備える。
発光部41aは、レーザー光源411と、第1偏光プリズム412と、第1集光レンズ413と、光吸収素子414を備える。
レーザー光源411は、感光体ドラム11Yの表面における所定領域に向かって、可視光〜赤外光の範囲の波長のレーザー光を照射する。この波長のレーザー光は、K色のトナーに吸収されるが、Y、M、C色のそれぞれのトナーには吸収されずに反射される特性を有する。
第1偏光プリズム412は、レーザー光源411から照射されたレーザー光をp波とs波とに分離する。
第1集光レンズ413は、第1偏光プリズム412によって分離されたp波を集光して感光体ドラム11Yの表面に導く。
図4は、第1集光レンズ413による集光されたレーザー光のp波が感光体ドラム11Y表面に照射されたときに形成されるビームスポットSの様子を示す図であり、(a)は、ベタパッチPS上に照射されたときを、(b)は、非ベタパッチPC上に照射されたときをそれぞれ示している。
ビームスポットSの径は、ベタパッチPSと非ベタパッチPCの形成領域よりも小さく(ビームスポットSの全部が形成領域内に入り)、非ベタパッチPCに含まれる縦と横の複数本のライン(トナー付着部)がビームスポットS内に入るような大きさに、大小関係が設定されている。例えば、パッチ形成領域の一辺が1〜2〔cm〕、非ベタパッチPCの縦と横のラインの幅が100〔μm〕程度であれば、ビームスポットSの径は、1〜2〔mm〕程度とすることができる。
図3に戻って、光吸収素子414は、第1偏光プリズム412によって分離されたs波を吸収する。
第1集光レンズ413を通過して感光体ドラム11Yの表面に向かうレーザー光のp波は、(a)感光体ドラム11Yの表面にY色のトナーが付着していれば、そのトナー付着部に含まれるY色のトナー粒子に当たって正反射および拡散反射するものと、隣接する2つのトナー粒子の隙間を通り抜けて感光体ドラム11Yの表面に当たって正反射するものがあり、(b)Y色のトナーが付着していなければ、感光体ドラム11Yの表面のみにて正反射された後、受光部41bに向かう。なお、正反射したp波は、偏光せず、拡散反射したp波は偏光される。
受光部41bは、第1受光素子415と、第2受光素子416と、第2偏光プリズム417と、第2集光レンズ418を備える。
第2集光レンズ418は、感光体ドラム11Yの表面とY色のトナーに当たって反射されたレーザー光を集光して、第2偏光プリズム417に導く。
第2偏光プリズム417は、正反射された反射光(p波)を直進させて第1受光素子415に導き、拡散反射によって偏光された反射光(s波)を直角方向に屈折させて第2受光素子416に導く。
第1受光素子415は、第2偏光プリズム417を直進した反射光(p波)を受光し、第2受光素子416は、第2偏光プリズム417からの反射光(s波)を受光する。
第1受光素子415と第2受光素子416は、それぞれ、受光量に対応した電圧を光電変換するフォトダイオードなどの光電変換素子によって構成されており、その変換後の電圧を差分回路41cに送る。
差分回路41cは、第1受光素子415の出力電圧から第2受光素子416の出力電圧を減じて得られる差分の電圧VYを出力する。この差分をとるのは、次の理由による。
すなわち、感光体ドラム11Y上におけるY色のトナーパッチは、複数個のトナー粒子が層状に形成されてなり、Y色のトナー層に光を照射した場合、その反射光は、上記のように隣接する2つのトナー粒子の隙間を通り抜けて感光体ドラム11Yの表面で反射する正反射光L1と、Y色のトナー粒子の表面で反射した正反射光L2と、Y色のトナー粒子の表面で反射した拡散反射光L3の3つに分けられる。
トナー粒子の隙間は、通常、単位面積当たりのトナー付着量が多くなるほど狭くなるという関係があり、トナー粒子の隙間が狭くなれば、これを通り抜けるレーザー光の、感光体ドラム11Yの表面からの反射光(上記の正反射光L1に相当)も少なくなる。つまり、正反射光L1とトナーの付着量とは、付着量が多くなるほど正反射光L1が少なくなるという関係を有し、正反射光L1の光量を正確に検出できれば、それだけトナーの付着量をより正確に検出することができることになる。
ところが、正反射光L1は、正反射光L2と一緒に第1受光素子415で受光されるので、第1受光素子415だけでは、正反射光L1の光量だけを検出することができない。
そこで、正反射光L2の光量と拡散反射光L3の光量の大小関係を予め実験から求めておき、ここではこれらを略同じとして、上記の差分をとることにより、Y色のトナーによる反射光の影響を除外して、正反射光L1の光量だけをとりだして、トナーの付着量をより正確に検出することができるようになるからである。
なお、正反射光L2と拡散反射光L3に看過できない程度の光量差がある場合には、その差分を考慮して、第1受光素子415の出力電圧を補正する補正方法を予め実験などから求めておくことにより、上記同様に検出精度の向上を図れる。
差分回路41cの出力電圧VYは、制御部50に送られる。なお、M色用のIDCセンサー41M、C色用のIDCセンサー41Cも、Y色用のIDCセンサー41Yと構成は、同じであり、それぞれ出力電圧VM、VCが制御部50に送られる。
<IDCセンサー41Kの構成>
図5は、画像形成ユニット10Kに設けられたIDCセンサー41Kの構成を示す模式図である。
同図に示すようにIDCセンサー41Kは、偏光プリズムや差分回路が設けられておらず、発光部としてレーザー光源411と第1集光レンズ413を備え、受光部として第1受光素子415と第2集光レンズ418を備える構成になっている。このように偏光プリズムや差分回路を設けていないのは、レーザー光源411から照射される可視光〜赤外光の範囲の波長のレーザー光がK色のトナーに当たると、そのほとんどがK色のトナーに吸収されるので、トナー粒子による正反射と拡散反射を考慮しなくても良いからである。
感光体ドラム11Yの表面にK色のトナーが付着している場合、レーザー光源411から照射されるレーザー光は、第1集光レンズ413を介して感光体ドラム11Kの表面に向かって導かれ、感光体ドラム11K上のK色のトナーの形成部分に照射される。
照射されたレーザー光は、感光体ドラム11Kの表面に付着しているK色のトナー粒子の隙間を通り抜けて、感光体ドラム11Yの表面にて反射され、その反射光(正反射光)が第2集光レンズ418を介して第1受光素子415で受光される。第1受光素子415は、その受光量に対応した電圧VKを制御部50に出力する。
制御部50は、IDCセンサー41Y〜41Kからの出力電圧VY〜VKをそれぞれ個別にモニターし、Y〜K色ごとに、ベタパッチPSと非ベタパッチPCの形成部分に対応する出力電圧値の大きさに基づき各パッチのトナー付着量を検出する。
なお、Y〜K色ごとに、トナーパッチの付着量を検出する際には、検出の直前にレーザー光源411から出射される出射光の光量補正が実行される。例えば、Y色の場合、レーザー光源411からのレーザー光を感光体ドラム11Yの表面におけるパッチP1〜P5のいずれも形成されていない領域に照射して、その反射光量に対応したIDCセンサー41Yからの出力電圧VYが所定の基準値になるように、レーザー光源411から出射されるレーザー光の光量が補正される。この光量補正により、感光体ドラム11Yの劣化等によって、感光体ドラム11Yの表面におけるレーザー光の反射光量のバラツキ、IDCセンサー41Yの個体差による反射光量に対する出力電圧VYのバラツキ等が生じても、そのバラツキを低減することができる。他のM〜K色の場合についても同様である。
<画像形成ユニットの制御系>
図6は、制御部50に設けられた画像形成ユニット10Yに対する制御系の構成を示すブロック図である。なお、他の、画像形成ユニット10M〜10Kにも、同様の構成の制御系が設けられているが、基本的に同じ構成なので、ここでは画像形成ユニット10Yについてのみ説明し、10M〜10Kに対する制御系についてはその説明を省略する。
同図に示すように、画像形成ユニット10Yに対する制御系には、信号処理部42Yと、ユニット制御部45Yが設けられている。
信号処理部42Yは、IDCセンサー41Yからの出力電圧VYに基づき画像安定化制御において現像特性を決定する。また、通常の画像形成ジョブを実行する際には、現像特性に基づき、当該ジョブに適したプロセス条件を設定する。
ユニット制御部45Yは、信号処理部42Yで設定されたプロセス条件に基づき、帯電器12Yの帯電量、露光器13Yのレーザー光の露光量、現像器14Yの現像バイアス電圧Vbを制御して、画像形成ジョブを実行する。
また、ユニット制御部45Yは、画像安定化制御の実行の際に、トナーパッチP1〜P5を感光体ドラム11Y上に形成する。
図7は、トナーパッチの形成制御の内容を示すフローチャートである。
同図に示すように、回転する感光体ドラム11Yの表面を、帯電器12Yによって、予め設定された所定の帯電電位になるように、一様に帯電させる(ステップS11)。
次いで、回転している感光体ドラム11Yに対して、露光器13Yから、予め設定された所定の光量でレーザー光を出射して、トナーパッチP1〜P5のそれぞれに対応する静電潜像を形成する(ステップS12)。ここでは、予めトナーパッチP1〜P5を形成するための画像データが記憶されており、トナーパッチの形成の際に、その画像データに基づき、露光器13Yによる感光体ドラム11Yの露光を実行することにより、感光体ドラム11Y上にトナーパッチP1〜P5の静電潜像が形成されるようになっている。
トナーパッチP1には、図2に示すようにベタパッチPS1と非ベタパッチPC1が含まれ、これらの2つのパッチを形成するための静電潜像が感光体ドラム11Y表面にその回転方向に沿って所定の間隔をおいて形成される。このことは、トナーパッチP2〜P5についても同様である。なお、トナーパッチP1〜P5に対応する全ての静電潜像は、同一の露光条件で形成される。
そして、トナーパッチP1〜P5に対応する静電潜像が現像位置を通過するタイミングに合わせて、現像ローラー14aに印加される現像バイアス電圧Vbを、トナーパッチP1〜P5に対応する電圧値に順次切り替えて、それぞれの静電潜像をY色のトナーで現像する(ステップS13〜S17)。
すなわち、トナーパッチP1に対応する静電潜像が現像位置を通過するタイミングでは、現像バイアス電圧Vbが−100〔V〕になり(ステップS13)、トナーパッチP2に対応する静電潜像が現像位置を通過するタイミングでは、現像バイアス電圧Vbが−200〔V〕になり(ステップS14)、トナーパッチP3に対応する静電潜像が現像位置を通過するタイミングでは、現像バイアス電圧Vbが−300〔V〕になり(ステップS15)、トナーパッチP4に対応する静電潜像が現像位置を通過するタイミングでは、現像バイアス電圧Vbが−400〔V〕になり(ステップS16)、トナーパッチP5に対応する静電潜像が現像位置を通過するタイミングでは、現像バイアス電圧Vbが−500〔V〕になるように(ステップS17)、順次切り替える。
トナーパッチP1〜P5に対応する静電潜像が順次、現像位置を通過する際に、その静電潜像がその時点での現像バイアス電圧VbによりY色のトナーで現像され、可視像化される。図2には、この現像後のトナーパッチP1〜P5の例が示されている。
感光体ドラム11Y上に形成されたトナーパッチP1〜P5は、IDCセンサー41Yにより順次、検出され、その検出結果が信号処理部42Yに送られる。
図6に戻って、信号処理部42Yは、パッチ出力算出部42aと、A/D変換器42bと、電圧テーブル42cと、パッチ選択部42dと、トナー付着量算出部42eと、トナー付着量LUT42fと、現像特性決定部42gと、プロセス条件設定部42mおよびプロセス条件LUT42hを備える。
<IDCセンサー41Yの出力電圧の平均値の算出>
パッチ出力算出部42aは、ベタパッチPSおよび非ベタパッチPCのそれぞれ毎に、IDCセンサー41Yの出力電圧VYを一定時間に亘ってサンプリングして、サンプリングされた電圧値の平均値を算出する。以下、算出された平均値を平均出力電圧という。
ここで、ベタパッチPSに対する平均出力電圧の算出は、図4(a)に示すようにIDCセンサー41YによるビームスポットSの全域がベタパッチPSの形成領域内に入っている状態でサンプリングされた電圧値が平均されることにより実行される。
また、非ベタパッチPCに対する平均出力電圧の算出は、図4(b)に示すようにIDCセンサー41YによるビームスポットSの全域が非ベタパッチPCの形成領域内に入っている状態でサンプリングされた電圧値が平均されることにより実行される。
なお、ベタパッチPSには、トナー非付着部が含まれないが、非ベタパッチPCには、トナー非付着部が含まれる。このため、ベタパッチPSにおけるトナー付着部の単位面積当たりの付着量と、非ベタパッチPCにおけるトナー付着部の単位面積当たりの付着量とが同じであっても、ベタパッチPSの平均出力電圧と非ベタパッチPSの平均出力電圧とは、異なる値になる。
パッチP1〜P5は、この順に形成されるので、ベタパッチPS1の平均出力電圧Vsa1、非ベタパッチPC1の平均出力電圧Vca1、ベタパッチPS2の平均出力電圧Vsa2、非ベタパッチPC2の平均出力電圧Vca2・・・ベタパッチPS5の平均出力電圧Vsa5、非ベタパッチPC5の平均出力電圧Vca5の順に、平均化された電圧がそれぞれパッチ出力算出部42aからA/D変換器42bに出力される。
A/D変換器42bは、各トナーパッチの平均出力電圧VsaまたはVcaを受け付けるごとに、A/D変換して、変換後の平均出力電圧VsまたはVcを電圧テーブル42cに書き込む。
図8は、電圧テーブル42cの構成例を示す図である。
同図に示すように、電圧テーブル42cは、パッチP1〜P5ごとに、ベタパッチPSの平均出力電圧Vsと非ベタパッチPCの平均出力電圧Vcが対応付けられてなり、電圧テーブル42mを参照することにより、ベタパッチPSと非ベタパッチPCに対する平均出力電圧Vs、Vcを知ることができる。
<現像特性の決定に用いるパッチの選択>
図6に戻って、パッチ選択部42dは、電圧テーブル42cを参照し、パッチP1〜P5ごとに、ベタパッチPSと非ベタパッチPCのうち、現像特性の決定に用いる方のパッチを選択する処理を行う。
具体的には、トナーの再現画像の濃度域(階調値に相当)のうち、低濃度域については、ベタパッチPSを選択し、高濃度域については、非ベタパッチPCを選択する。
このような選択を行うのは、低濃度域については、ベタパッチPSの方が非ベタパッチPCよりも検出精度が良く、逆に、高濃度域については、非ベタパッチPCの方がベタパッチPSよりも検出精度が良いといえるからである。以下、具体的に説明する。
<現像バイアス電圧Vbと平均出力電圧Vsa、Vcaの関係>
図9は、現像バイアス電圧Vbを異なる値に可変させて、それぞれの値に対応するベタパッチPCと非ベタパッチPSを形成し、形成されたベタパッチPCと非ベタパッチPSをIDCセンサー41Yで検出して、その検出結果から平均出力電圧Vsa、Vcaを求めたときの、現像バイアス電圧Vbと平均出力電圧Vsa、Vcaの対応関係の例を示すグラフである。
同図の3本の実線は、非ベタパッチPCを異なる現像条件A、B、Cで形成した場合の例を、3本の破線は、ベタパッチPSを現像条件A、B、Cで形成した場合の例をそれぞれ示している。
ここで、異なる現像条件A〜Cとは、感光体ドラム11Yと現像ローラー14aとの間隔(D−S間距離)、現像ローラー14a上の現像剤量、トナーの帯電量を、それぞれ装置の組み立てや部品のバラツキなどを含む器差が生じたと仮定した場合の範囲内で異ならせたものをいう。
このようにベタパッチPSと非ベタパッチPCについて、異なる現像条件による3本のグラフを併記しているのは、器差によって現像条件が変わっても、現像バイアス電圧Vbと平均出力電圧Vsa、Vcaの関係が大きく変化しないことを確認するためである。
同図に示すように現像バイアス電圧Vbの絶対値が大きくなるほど、IDCセンサー41Yの平均出力電圧VsaおよびVcaが低下していることが判る。
これは、次の理由による。すなわち、現像バイアス電圧Vbの絶対値が大きくなると、トナーパッチのトナー付着量(濃度)が増加し、トナー付着量が増加すると、トナーパッチからの反射光の光量が少なくなる。IDCセンサー41Yは、反射光の受光量が少なくなるほど出力電圧が低くなり、反射光の受光量が多くなるほど出力電圧が高くなる特性を有しているので、現像バイアス電圧Vbの絶対値が大きくなってトナー付着量が増加すると、トナーパッチからの反射光の光量が少なくなって、IDCセンサー41Yの出力電圧が下がるからである。
また、実線と破線のグラフを比べると、非ベタパッチPCに対するIDCセンサー41Yの平均出力電圧Vca(実線)が、ベタパッチPSに対するIDCセンサー41Yの平均出力電圧Vsa(破線)よりも全体的に高くなっていることが判る。このようになるのは、非ベタパッチPCには、パッチ領域内にトナー非付着部分が存在し、感光体ドラム11Yの表面からの反射光の光量がベタパッチPSよりも多くなるので、ベタパッチPSと非ベタパッチPCとが現像バイアス電圧Vbを同じ条件にして形成されたとしても、非ベタパッチPCの方がベタパッチPSよりも平均出力電圧が高くなるからである。
さらに、現像バイアス電圧Vbの全範囲のうち、−300〔V〕〜−600〔V〕の範囲を見ると、現像条件に関わらず、ベタパッチPSの平均出力電圧Vsaを示す破線のグラフは、傾きがほとんどない状態になっているのに対し、非ベタパッチPCの平均出力電圧Vcaを示す実線のグラフは、ベタパッチに比べると傾きが大きくなっていることが判る。これは、次の理由によるものと考えられる。
すなわち、ベタパッチPSは、パッチ領域の全域にトナーがほぼ均一に付着しており、トナーの非付着部が存在せず、現像バイアス電圧Vbの絶対値が大きくなってトナー付着量が多くなると、ベタパッチPSのトナー層が厚くなり、感光体ドラム11Yの表面は厚いトナー層によって被覆される。
トナー層が厚くなるほど、IDCセンサー41Yの発光部41aから発せられるレーザー光がトナー層のトナー粒子の隙間を通り、感光体ドラム11Yの表面で反射して、受光部41bに戻って来る反射光の光量が少なくなるが、ある厚さを超えると、ほとんど反射光がなくなり、その結果、現像バイアス電圧Vbが増加してもIDCセンサー41Yの平均出力電圧がほとんど変化しなくなる。
一方、非ベタパッチPCには、パッチ領域内にトナーの付着部と非付着部が複数、混在し、現像バイアス電圧Vbの絶対値が大きくなってトナー付着部の付着量が多くなったときに、ベタパッチPSと単位面積当たりの付着量が同じであっても、トナー付着部の一つ一つに、所謂エッジ効果により、その外縁であるエッジで厚みが厚くなり、エッジよりも内側の中央部で厚みが薄くなる現象が生じる。
ベタパッチPSがIDCセンサー41Yで検出されるときには、図4(a)に示したように発光部41aからのレーザー光のビームスポットSの径がベタパッチPSよりも小さいので、ビームスポットSの中には、ベタパッチPSのエッジが含まれず、トナー付着部からの反射光だけが検出される。
これに対して、非ベタパッチPCは、図4(b)に示したようにビームスポットSの中には、複数本のラインからなるトナー付着部と、隣り合うライン間の隙間に当たるトナー非付着部が含まれ、それぞれのトナー付着部と非付着部からの反射光が検出される。
つまり、ベタパッチPSは、トナー付着量が多くなってもエッジ効果の影響を受けないので、厚みが一様に厚いトナー層からの反射光だけを検出せざるを得ないが、非ベタパッチPCは、それぞれのトナー付着部がエッジ効果の影響により、ベタパッチPSと同じ付着量であっても、厚みの薄い部分が生じるので、その薄い部分からの反射光を検出することができることになるからである。
上記のようにトナー層の厚みがある厚みを超えると、IDCセンサー41Yからのレーザー光がトナー層を構成するトナー粒子の隙間を通り抜けることが困難になって、反射光も光量がほとんど変化しなくなるという理由から、ベタパッチPSについては高濃度域での検出精度が低下してしまう。
一方、非ベタパッチPCについては、ベタパッチPSと同じ付着量でもエッジ効果により、それぞれのトナー付着部における厚みの薄い部分をレーザー光が通り抜けることができることにより、高濃度域においてベタパッチPSよりも濃度(付着量)の変化に対して反射光の光量が変化し易くなる。
このことから、図9に示す非ベタパッチPCに対する実線のグラフの方が、ベタパッチPSに対する破線のグラフよりも、平均出力電圧が高く、かつ、高濃度域での傾きが大きくなっているものと考えられる。
グラフの傾きは、現像バイアス電圧Vbの変化量、すなわちトナー付着量(濃度)の変化量に対する平均出力電圧Vca、Vsaの変化量の検出感度を示すので、グラフの傾きの大きい方が、より検出精度が高いといえる。このことから、現像バイアス電圧Vbの、−300〔V〕〜−600〔V〕の範囲では、トナー付着量が多く(濃度が高く)なることにより、非ベタパッチPCの方がベタパッチPSよりもトナー付着量をより精度よく検出できることになる。
一方、現像バイアス電圧Vbの、−100〔V〕〜−300〔V〕の範囲を見ると、現像条件に関わらず、ベタパッチPSに対する破線のグラフの方が、非ベタパッチPCに対する実線のグラフよりもやや傾きが大きくなっている。
これは、−100〔V〕の最も低い濃度では、ベタパッチPSも非ベタパッチPCも平均出力電圧が略同じであるのに対し、−300〔V〕の付近では、非ベタパッチPCの方がベタパッチPSよりも平均出力電圧が高くなっており、−100〔V〕〜−300〔V〕の範囲では、非ベタパッチPCの方がベタパッチPSよりも平均出力電圧の差が大きいからである。
また、−200〔V〕〜−300〔V〕付近では、非ベタパッチPCに対する実線のグラフの方が現像条件によるバラツキが大きくなっていることが判る。これは、次の理由によるものと考えられる。
すなわち、非ベタパッチPCに含まれる格子状のトナー付着部の縦または横の1本のラインのある特定の線分に注目し、その線分の、感光体ドラム11Y上に形成される潜像部分の面積(現像前の面積)をα、その潜像部分の外縁(エッジ)の全長(現像前のエッジ長)をβとしたとき、画像の再現性の観点からすれば、トナーで現像した後も、その線分の面積がαになり、エッジ長がβになっていることが理想である。
ところが、非ベタパッチPCの場合、現像バイアス電圧Vbの絶対値が小さいと、潜像部分に対するトナー付着量が少ない(濃度が低い)ために、現像しても潜像部分の本来のエッジに沿ってトナーが付着することができず、現像前の潜像部分のエッジの位置よりも内側に入った位置に、現像後のトナー付着部のエッジが形成される現象が生じ易い。
上記の特定した線分の形状を長方形としたとき、現像前の潜像部分のエッジは直線で表されるが、現像後の線分のエッジは、直線にならずに、例えばぎざぎざ形状のようになり、現像後の線分の面積が現像前のαよりも少なくなり、現像後のエッジ長が現像前のβよりも長くなる。例えば、αとβの関係を比率β/α(トナーエッジ部比率)で表せば、トナーエッジ部比率は、現像後の方が現像前よりも大きくなる。
このような現象は、トナー付着量が少なくなるほど生じ易くなり、現像条件が変われば、同じトナー付着量でも、現像条件の違いによりエッジの再現性も変わることから、平均出力電圧もバラツキが大きくなる。
一方、ベタパッチPSは、上記の如くIDCセンサー41Yによる検出時にはビームスポットS内にエッジが存在しないことから、トナー付着量に関係なく、エッジの再現性による平均出力電圧のバラツキが生ぜず、平均出力電圧のバラツキが非ベタパッチPSよりも小さくなると考えられるからである。
このようにIDCセンサー41Yで光学的にトナー付着量を検出する場合、低濃度域ではベタパッチPSの方が検出精度を向上することができ、高濃度域では非ベタパッチPCの方が検出精度を向上できることが判る。
このことを、図10と図11を用いて検証する。
図10は、ベタパッチPSに対するIDCセンサー41Yの平均出力電圧VsaとベタパッチPSのトナー付着量との対応関係の例を示すグラフである。
このグラフは、予め実験により得られたものである。ここでは、実験として、現像を除く帯電や露光などの条件を同一にしつつ、異なる現像条件1〜3ごとに、別々に、感光体ドラム11Y上にベタパッチPSの静電潜像を複数個、形成し、それぞれのベタパッチPSの静電潜像を、現像バイアス電圧Vbを、−150〔V〕、−200〔V〕、−300〔V〕、−400〔V〕、−500〔V〕、−600〔V〕の順に切り替えて、現像器14によりトナーで現像して、感光体ドラム11Yの表面上にトナーによるベタパッチPSを形成した。なお、現像条件1〜3は、上記の現像条件A〜Cに相当するが、異なる条件であっても同様の結果が得られたことが確認されている。
現像条件ごとに、形成されたそれぞれのベタパッチPSのトナー付着量をIDCセンサー41Yで検出して、それぞれのベタパッチPSに対する平均出力電圧VSaを算出した。また、感光体ドラム11Y上に付着しているベタパッチPSの実際のトナー付着量を、IDCセンサー41Yを用いずに別の方法で実測した。
この別の実測方法としては、例えば感光体ドラム11Y上のベタパッチPSを1つずつ別の記録シートPに転写して、記録シートPごとに、転写前後での記録シートPの質量を計測して、前後における質量差を求める方法が用いられたが、他の方法であっても良い。
図10のグラフは、実験により得られた平均出力電圧Vsaとトナー付着量の関係を現像条件1〜3ごとに、実測値をプロットして得られたものである。
図10のグラフに示すように、現像条件が異なっても、それぞれのベタパッチPSに対するトナー付着量が4〔g/m2〕付近より少ない範囲では、IDCセンサー41Yの平均出力電圧Vsaのバラツキがほとんどないことが判る。これは、図9に示すように低濃度域におけるベタパッチPSのグラフ(破線)にバラツキが少ないことと同じである。
また、図10のグラフに示すように、トナー付着量が4〔g/m2〕付近より少ない範囲では、トナー付着量の減少に連れて平均出力電圧Vsaが反比例的に増加しており、この範囲では、略直線補間を行うことが可能になる。
一方、トナー付着量が4〔g/m2〕付近より多くなると、トナー付着量が変化しても平均出力電圧Vsaの変化がほとんどなくなっている。これは、図9に示すように高濃度域におけるベタパッチPSのグラフ(実線)に傾きがほとんどないことと同じである。
図11は、非ベタパッチPCに対するIDCセンサー41Yの平均出力電圧Vcaと、非ベタパッチPCのトナー付着部の付着量をベタパッチPSのトナー付着量に変換したものとの対応関係の例を示すグラフである。
このようなトナー付着量の変換を行うのは、次の理由による。
すなわち、図2に示すようにパッチP1〜P5のそれぞれは、そのパッチに含まれるベタパッチPSと非ベタパッチPCが同じ現像バイアス電圧Vbで形成されるので、ベタパッチPSのトナー付着部の付着量〔g/m2〕と、非ベタパッチPCのトナー付着部の付着量〔g/m2〕とが同じになるが、非ベタパッチPCにはトナー非付着部が含まれることから、上記のように付着量〔g/m2〕が同じでもIDCセンサー41Yの平均出力電圧Vcaは、Vsaと異なる値になる。
平均出力電圧Vsaは、ベタパッチPSのトナー付着部だけの付着量〔g/m2〕を示すが、仮に、トナー付着量の変換を行わなければ、平均出力電圧Vcaは、非ベタパッチPCのトナー付着部と非付着部を平均した付着量〔g/m2〕を示すものになり、同じ条件で付着量を比較できないことになる。
本実施の形態では、ベタパッチPSと非ベタパッチPCとを同じ付着量の条件で所定値、ここでは後述のように4〔g/m2〕を境に濃度域を低濃度域と高濃度域に分けて、低濃度域についてはベタパッチPSに対する平均出力電圧Vsaを用い、高濃度域については非ベタパッチPCに対する平均出力電圧Vcaを用いて現像特性を決定する構成をとっている。
このように低濃度域と高濃度値に分ける場合は、ベタパッチPSに対する平均出力電圧Vsaと、非ベタパッチPCに対する平均出力電圧Vcaとを同じ条件で比較した方が行い易いので、ベタパッチPSと同じ条件に合わせるべく、非ベタパッチPCについては、その付着量をベタパッチPSの付着量に変換した上で、平均出力電圧Vcaとの対応関係を求めたものである。
図11に示すグラフも、予め実験により得られたものであり、実験条件は、上記のベタパッチPSに対する場合と同じである。
図11のグラフに示すように、現像条件が異なっても、それぞれの非ベタパッチPCに対するトナー付着量が4〔g/m2〕付近より多い範囲では、IDCセンサー41Yの平均出力電圧Vcaのバラツキがあまりなく、平均出力電圧Vcaに対するトナー付着量の傾きが大きくなっていることが判る。これは、図9に示すように高濃度域における非ベタパッチPCのグラフ(破線)の傾きが大きいことと同じ理由によるものと考えられる。
また、トナー付着量が4〔g/m2〕付近より少ない範囲では、バラツキが多いことが判る。これは、図9に示すように低濃度域における非ベタパッチPCのグラフ(破線)にバラツキが大きいことと同じ理由によるものと考えられる。
図10と図11のグラフから、トナー付着量として4〔g/m2〕を境に、低濃度域と高濃度域に分けたときに、ベタパッチPSについては、図10に示すように4〔g/m2〕に対応する平均出力電圧Vsa(=0.2〔V〕)以上の低濃度域であれば、ベタパッチPSのトナー付着量を高精度で検出でき、非ベタパッチPCについては、図11に示すように4〔g/m2〕に対応する平均出力電圧Vca(=0.8〔V〕)より小さくなる高濃度域であれば、非ベタパッチPCのトナー付着量を高精度で検出できることが判る。
そこで、本実施の形態では、予め、ベタパッチPSについては、平均出力電圧Vsaが0.2〔V〕以上になる低濃度域の範囲を第1有効範囲と規定し、非ベタパッチPCについては、平均出力電圧Vcaが0.8〔V〕より小さくなる高濃度域の範囲を第2有効範囲と規定している。
なお、図10に示すベタパッチPSに対するグラフのデータと、図11に示す非ベタパッチPCに対するグラフのデータは、それぞれ現像条件1〜3のうち、自装置に最も近い条件を示すものが、ベタパッチPSについては、ベタパッチ平均出力電圧/付着量対応情報として、非ベタパッチPCについては、非ベタパッチ平均出力電圧/付着量対応情報として、そのデータがそれぞれトナー付着量LUT42fに予め格納されている。
図6に戻って、パッチ選択部42dは、パッチP1〜P5ごとに、そのパッチに含まれるベタパッチPSに対する平均出力電圧Vsと非ベタパッチPCに対する平均出力電圧Vcのうち、平均出力電圧Vsが第1有効範囲内に入っているか否かを確認すると共に、平均出力電圧Vcが第2有効範囲内に入っているか否かを確認して、有効範囲内に入っている方のパッチを選択する。
例えば、第1有効範囲≧0.2〔V〕、第2有効範囲<0.8〔V〕であり、パッチP1のベタパッチPS1に対する平均出力電圧Vs1≧0.2〔V〕、かつ、非ベタパッチPC1に対する平均出力電圧Vc1≧0.8〔V〕であれば、第1有効範囲内に入っており、第2有効範囲内に入っていないことになり、ベタパッチPS1と非ベタパッチPC1のうち、ベタパッチPS1が選択される。
同様に、ベタパッチPS5に対する平均出力電圧Vs5<0.2〔V〕、かつ、非ベタパッチPC5に対する平均出力電圧Vc5<0.8〔V〕であれば、第1有効範囲内に入っておらず、第2有効範囲内に入っていることになり、ベタパッチPS5と非ベタパッチPC5のうち、非ベタパッチPC5が選択される。
パッチP1〜P5ごとに、選択されたパッチと、その平均出力電圧VM1〜VM5を示す情報がトナー付着量算出部42eに出力される。
なお、平均出力電圧VsとVcの両方が有効範囲内に入っている場合、または、両方が有効範囲内に入っていない場合には、現像バイアス電圧Vbが−100〔V〕〜−300〔V〕の範囲では、ベタパッチPSが選択され、現像バイアス電圧Vbが−300〔V〕〜−500〔V〕の範囲では、非ベタパッチPCが選択される。
これは、次の理由による。
すなわち、図9のグラフに示すように、現像バイアス電圧Vbが−100〔V〕〜−300〔V〕の範囲では、ベタパッチPSに対する平均出力電圧Vsaは、現像条件の変化によるバラツキが、非ベタパッチPCに対する平均出力電圧Vcaよりも小さく安定しているためにトナー付着量をより精度良く測定することができる。
一方、現像バイアス電圧Vbが−300〔V〕〜−500〔V〕の範囲では、グラフの傾きの大きさの違いにより、非ベタパッチPCの方がベタパッチPSよりもトナー付着量をより高精度で測定することができるからである。
<トナー付着量の算出>
図6に戻り、トナー付着量算出部42eは、パッチ選択部42dにより選択されたパッチの平均出力電圧VM1〜VM5に対応するトナー付着量〔g/m2〕を、トナー付着量LUT42fに格納されているベタパッチ平均出力電圧/付着量対応情報と非ベタパッチ平均出力電圧/付着量対応情報(図10と図11のグラフに相当)に基づき求める。
例えば、パッチP1〜P3では、ベタパッチPS1〜PS3が選択され、パッチP4〜P5では、非ベタパッチPC4〜PC5が選択されたと仮定すると、ベタパッチPS1〜PS3に対しては、ベタパッチ平均出力電圧/付着量対応情報が参照され、非ベタパッチPC4〜PC5に対しては、非ベタパッチ平均出力電圧/付着量対応情報が参照される。
具体的に、図10のグラフにおいて、ベタパッチPS1に対する出力電圧VM1が1〔V〕であれば、トナー付着量が2〔g/m2〕と求められ、図11のグラフにおいて、非ベタパッチPC5に対する出力電圧VM5が0.7〔V〕であれば、トナー付着量が4.3〔g/m2〕と求められる。
これにより、パッチP1〜P5ごとに、ベタパッチPSと非ベタパッチPCのうち選択された方のパッチに対するトナー付着量X1〜X5を求めることができる。
なお、パッチP1〜P5を形成したときの現像バイアス電圧Vbは、予め−100〔V〕〜−500〔V〕であることが判っているので、トナー付着量Xと現像バイアス電圧Vbの対応関係、例えばトナー付着量X1に対して現像バイアス電圧Vbが−100〔V〕といった関係も予め決められている。
<現像特性の決定>
現像特性決定部42gは、パッチP1〜P5ごとに、そのパッチを形成したときの現像バイアス電圧Vbと、ベタパッチPSと非ベタパッチPCのうち、選択された方のパッチに対するトナー付着量X1〜X5に基づいて、現像バイアス電圧Vbとトナー付着量Xとの関係(現像特性)を決定する。
図12は、決定された現像特性を表すグラフ(実線)の例を示す図であり、現像特性を示すグラフ(実線)は、パッチP1〜P5ごとに、ベタパッチPSと非ベタパッチPCのうちパッチ選択部42dで選択されたパッチに対して、トナー付着量算出部42eで算出されたトナー付着量X1〜X5を○印でプロットし、その各点間を直線で結んでなる。
同図では、ベタパッチPS1〜PS3、非ベタパッチPC4、PC5が選択された場合の例が示されているが、この例の比較として、選択されなかった非ベタパッチPC1〜PC3、ベタパッチPS4、PS5についても、その付着量を×印でプロットすると共に各点を破線で結んだグラフも参考に併記している。
なお、各点を直線で結んだのは、現像バイアス電圧Vbとトナー付着量Xとが、現像バイアス電圧Vbの絶対値の増加によってトナー付着量Xが比例的に変化する関係にあることが予め求められているからである。比例的な関係がない構成であれば、その構成に適した補間方法を予め求めておくことにより、各点を結んでグラフを生成することができる。
現像特性決定部42gは、トナー付着量算出部42eで算出されたトナー付着量X1〜X5に基づき、同図に示すグラフのような現像バイアス電圧Vbとトナー付着量Xとの対応関係を求め、求めた対応関係を現時点での自装置の現像特性と決定して、このデータを記憶する。
記憶された現像特性は、以降、通常のプリントなどの画像形成ジョブを実行する際に、プロセス条件設定部42mにより利用される。なお、現像特性は、画像安定化制御の実行ごとに、その時点で求められたものに決定されるので、時々更新されていくことになる。
<プロセス条件の設定>
図6に戻り、プロセス条件設定部42mは、画像形成ジョブごとに、そのジョブに適したプロセス条件を設定するものであり、現像特性決定部42gに記憶されている現像特性に基づき、その画像形成ジョブに適した現像バイアス電圧Vbを求めると共に、現像以外の帯電や露光などの条件を必要に応じて補正する。
具体的には、(a)実行すべき画像形成ジョブの画質モードを操作部40から取得する。画質モードは、ユーザーにより操作部40から指定される。
(b)取得した画質モードに適したトナー付着量を求める。
画質モードに適したトナー付着量は、予め決められており、例えば文字モードであれば、5〔g/m2〕、写真モードであれば、3〔g/m2〕といった具合である。文字モードの場合、文字画像を高濃度で再現した方がシャープに見え、写真モードの場合、中間調の再現性を上げるためにトナー付着量(濃度)を少し抑えるものである。他のモードがある場合には、そのモードに適したトナー付着量の値が予め設定される。
ここで求めたトナー付着量が、その画質モードで感光体ドラム11Y上にトナー画像を形成する際の目標濃度になる。
(c)求めたトナー付着量(目標濃度)に対する現像バイアス電圧Vb(画像形成条件)を、現像特性決定部42gに現に記憶されている現像特性から求める。例えば、図12に示すグラフの例であれば、文字モードの5〔g/m2〕に対し、現像バイアス電圧Vbが−400〔V〕、写真モードの3〔g/m2〕に対し、現像バイアス電圧Vbが−280〔V〕になる。
(d)現像バイアス電圧Vb以外の画像形成条件、例えば帯電量(帯電電圧または電流)と露光量(発光量)を、求めたトナー付着量に基づき補正する。このような補正を行うのは、ユーザーにより指定された画質モードにできるだけ適した画質の画像形成を行えるようにするためである。
すなわち、本実施の形態の画像形成ユニット10Yでは、基準のトナー付着量X0の画像を形成するのに適した帯電量と露光量の基準値Zsが予め決められている。ところが、画質モードの指定によってトナー付着量が基準のX0から変更された場合、帯電量と露光量が基準値Zsのままでは、変更後のトナー付着量の画像を得られないおそれが生じる。
そこで、帯電量と露光量を変更後のトナー付着量に適した値に補正して、補正後の帯電量と露光量に基づき画像形成を行うとするものである。トナー付着量と、帯電量と露光量の関係は、予め実験から求められて、その情報がプロセス条件LUT42hに格納されており、帯電量と露光量の補正の際に読み出されて利用される。なお、画質モードに対するトナー付着量が基準のX0のまま変わらなければ、帯電量と露光量の補正は不要なので、基準値Zsがそのまま用いられる。
プロセス条件設定部42mは、実行すべき画像形成ジョブの画質モードに適した現像バイアス電圧Vbと帯電量と露光量(画像形成条件)を求めると、これらの全ての画像形成条件を、当該画像形成ジョブを実行するためのプロセス条件として設定し、設定したプロセス条件をユニット制御部45Yに送る。
ユニット制御部45Yは、当該画像形成ジョブの実行に際し、プロセス条件設定部42mで設定されたプロセス条件で帯電、露光、現像が行われるように、帯電器12Y、露光器13Y、現像器14Yを制御する。これにより、ユーザーにより指定された画質モードに適したプロセス条件に基づく画像形成動作が実行される。
なお、上記では、画像形成ユニット10Yの制御について説明したが、他の画像形成ユニット10M〜10Kについても同様の制御が実行される。また、感光体ドラム11Y上にトナー画像を形成する際の目標濃度に対する画像形成条件として、現像バイアス電圧Vb、帯電量、露光量の3つの条件を設定するとしたが、これに限られず、例えば帯電量と露光量の補正が不要であれば、これらの設定を行わずに、現像バイアス電圧Vbだけを設定する構成としても良い。
以上説明したように、本実施の形態では、低濃度域についてはベタパッチPSの検出結果を用い、高濃度域については非ベタパッチPCの検出結果を用いて現像特性を設定する構成としたので、従来のようにベタパッチのみの検出結果を用いることにより高濃度域の検出精度の低下により画像形成条件を適切に設定することができないといったことがなく、再現画像の画質向上を図ることができる。
そして、ベタパッチPSと非ベタパッチPCの付着量を検出できるセンサー等を備えれば足り、従来のようにベタパッチPSの厚みを検出するために高価な撮像手段を備える必要がなく、経済性を損なうことも防止できる。
本発明は、画像形成装置に限られず、例えば現像特性などの画像濃度特性を決定する方法であるとしてもよい。また、その方法をコンピュータが実行するプログラムであるとしてもよい。また、本発明に係るプログラムは、例えば磁気ディスク、DVD−ROM、DVD−RAMなどの光記録媒体、フラッシュメモリ系記録媒体等、コンピュータ読み取り可能な各種記録媒体に記録することが可能であり、当該記録媒体の形態で生産、譲渡等がなされる場合もあるし、プログラムの形態でインターネットを含む有線、無線の各種ネットワーク、放送、電気通信回線、衛星通信等を介して伝送、供給される場合もある。
(変形例)
以上、本発明を実施の形態に基づいて説明してきたが、本発明は、上述の実施の形態に限定されないのは勿論であり、以下のような変形例が考えられる。
(1)上記実施の形態では、現像バイアス電圧Vbを−100〔V〕〜−500〔V〕の範囲内で100〔V〕単位で切り替えて、1つの現像バイアス電圧Vbに対してベタパッチPSと非ベタパッチPCの両方を形成する構成としたが、これに限られない。
例えば、低濃度域については、ベタパッチPSのみ、高濃度域については非ベタパッチPCのみを形成する構成をとることもできる。ベタパッチPSについては第1有効範囲に入らないことが明らかなもの、上記の図2では、例えばPS4やPS5などを形成しないとしても良い。同様に、非ベタパッチPCについては第2有効範囲に入らないことが明らかなもの、例えばPC1やPC2などを形成しないとしても良い。
(2)上記実施の形態では、画質モードとジョブ実行の際の目標濃度とを予め対応付けておき、ジョブごとに、ユーザーが画質モードを指定すると、指定された画質モードに対応する目標濃度を、当該ジョブに適用される目標濃度とする構成例を説明したが、画像形成の際の目標濃度を取得することができれば、画質モードの指定に限られることはない。
例えば、ジョブに適用される目標濃度を、ユーザーが手動で指定する構成や、画像データに基づき自動的にページ単位で文字画像や写真画像の画像属性を判別し、判別した画像属性に対して予め決められた目標濃度を取得する構成などが考えられる。
また、目標濃度を可変にする構成に限られず、予め決められた固定の目標濃度を用いる構成とすることもできる。この構成をとる場合、現像特性は、画像安定化制御ごとに更新されるので、ジョブ実行ごとに、その時点での現像特性から、固定の目標濃度に対応する現像バイアス電圧Vbを決定する構成をとれば良い。
(3)上記実施の形態では、異なる現像バイアス電圧VbでベタパッチPSと非ベタパッチPCをそれぞれ複数個、形成するとしたが、これに限られない。例えば、ベタパッチPSと非ベタパッチPCを1個ずつ形成する構成をとることもできる。
具体的には、(a)1個のベタパッチPSを、低濃度域に相当する現像バイアス電圧Vb(例えば、−200〔V〕)を用いて形成すると共に、1個の非ベタパッチPCを、ベタパッチPSよりも単位面積当たりのトナー付着量が多い条件である高濃度域に相当する現像バイアス電圧Vb(例えば、−400〔V〕)を用いて形成する。
(b)形成されたベタパッチPSの単位面積当たりのトナー付着量と、形成された非ベタパッチPCにおけるトナー付着部の単位面積当たりのトナー付着量を検出する。
(c)当該ベタパッチPSの形成時の現像バイアス電圧Vbと検出されたベタパッチPSのトナー付着量の関係と、当該非ベタパッチPCの形成時の現像バイアス電圧Vbと検出された非ベタパッチPCのトナー付着部のトナー付着量の関係との両方の関係に基づき、現像特性を決定する。
この決定方法としては、例えば図12に示すようなグラフの生成により行うことができる。すなわち、ベタパッチPSの形成時の現像バイアス電圧Vb(例えば−200〔V〕)に対するベタパッチPSのトナー付着量Xaと、非ベタパッチPCの形成時の現像バイアス電圧Vb(例えば−400〔V〕)に対する非ベタパッチPSのトナー付着量Vbの2点をプロットし、各点を直線で結んだグラフを、当該現像特性と決定するものである。
この2点をプロットする方法を、従来のベタパッチだけを用いる方法と比較すると、次のようになる。
すなわち、従来のようにベタパッチだけを用いれば、図12の例では、点(PS3)〜(PS5)を結ぶ線が現像特性になり、これでは4〔g/m2〕でも5〔g/m2〕でも現像バイアス電圧Vbを−400〔V〕にしか設定できない。
これに対し、上記の2点をプロットする構成をとる場合、図12の例では、点(PS2)と点(PC4)を結ぶ直線のグラフを得ることができ、4〔g/m2〕以上の高濃度域でもトナー付着量Xと現像バイアス電圧Vbの関係が比例的になる。
従って、従来よりもトナー付着量Xに適した現像バイアス電圧Vbの値を決定することができるようになり、ジョブ実行時にその目標濃度により近い濃度のトナー画像を得ることができ、再現画像の画質向上を図れる。
(4)上記実施の形態では、非ベタパッチPCの形状を格子状としたが、格子状に限られず、所定領域内にトナー付着部と非付着部とが混在する形状であれば良い。例えば、円形や角形のトナー付着部が孤立点として、その隣り合うもの同士が間隔を開けて配列してなるドット状のものとすることができる。
また、非ベタパッチPCのトナー付着部および非付着部と、ビームスポットSとの大小関係は、エッジ効果が得られるように、ビームスポットS内に、トナー付着部の少なくとも一部と非付着部の少なくとも一部が入るような大きさに設定される。すなわち、ビームスポットSの径がトナー付着部の幅よりも狭くならず、トナー付着部のエッジがビームスポットS内に入るように工夫される。
また、所定領域に対するトナー付着部の面積の比率(B/W比)を50〔%〕としたが、これに限られず、装置構成に応じてB/W比が50〔%〕よりも大きいまたは小さい値の非ベタパッチPCを用いることもできる。
さらに、現像バイアス電圧Vbの値(−100〔V〕〜−500〔V〕)、低濃度域と高濃度域の境界を示すトナー付着量の所定値(=4〔g/m2〕)などが、上記の値に限られないことはいうまでもない。
(5)上記実施の形態では、現像バイアス電圧(画像形成条件)とトナー付着量との関係に基づく現像特性を決定する構成例を説明したが、現像特性に限られず、例えば帯電特性や露光特性などの画像濃度特性を決定する構成にも適用することができる。
具体的には、Y色の帯電特性の場合、帯電以外の露光や現像条件を一定にしつつ、画像形成条件として帯電電圧または帯電電流を、相互に異なるTc1〜Tcnのn段階に切り替えて、Y色のベタパッチPSと非ベタパッチPCを一対とするパッチP1〜Pnを感光体ドラム11Y上に順次、形成し、形成されたパッチP1〜Pnのパッチごとに、そのパッチに含まれるベタパッチPSと非ベタパッチPCをIDCセンサー41Yで検出する。
ベタパッチPSと非ベタパッチPCのそれぞれがIDCセンサー41Yで検出されると、上記の現像特性の決定方法と同様に、低濃度域についてはベタパッチPSの検出結果を用い、高濃度域については非ベタパッチの検出結果を用いて、帯電電圧または電流とトナー付着量との関係(帯電特性)を求めることができる。露光についても同様である。
(6)上記実施の形態では、感光体ドラム上にトナーパッチを形成し、感光体ドラム上に形成されたトナーパッチのトナー付着量をIDCセンサーによって検出する構成例を説明したが、トナーパッチの形成は、像担持体であれば感光体ドラムに限られず、例えば感光体ベルト、中間転写ベルトや中間転写ドラム等の中間転写体であっても良い。
また、IDCセンサーとして、発光部からレーザー光を感光体ドラム上に向けて出射し、感光体ドラム表面からの反射光を受光部で受光する、所謂反射型の光学センサーを用いた例を説明したが、反射型に限られず、例えば像担持体が透光性を有するものである場合には、透過型の光学センサーを用いることもできる。
(7)上記実施の形態では、本発明に係る画像形成装置をタンデム型カラープリンターに適用した場合の例を説明したが、これに限られない。カラーやモノクロのいずれの画像形成を実行可能であるかに関わらず、感光体ドラムや中間転写体などの像担持体にトナーパッチを形成し、像担持体上に形成されたトナーパッチを光学的に検出して、その検出結果に基づき画像濃度特性を設定する構成の画像形成装置であれば、例えば複写機、ファクシミリ装置、MFP(Multiple Function Peripheral)等に適用できる。
また、上記実施の形態及び上記変形例の内容をそれぞれ組み合わせるとしても良い。
本発明は、トナー画像を形成する画像形成装置において、画像濃度特性を設定する技術として有用である。
11Y、11M、11C、11K 感光体ドラム
12Y 帯電器
13Y 露光器
14Y、14M、14C、14K 現像器
41a 発光部
41b 受光部
41Y、41M、41C、41K IDCセンサー
42Y 信号処理部
42d パッチ選択部
42e トナー付着量算出部
42g 現像特性決定部
42m プロセス条件設定部
100 プリンター
PS ベタパッチ
PC 非ベタパッチ
S ビームスポット

Claims (8)

  1. 像担持体上にトナー画像を形成する画像形成装置であって、
    画像形成条件を異ならせて、前記像担持体上の第1領域に一様にトナーが付着したベタパッチと、前記像担持体上の第2領域に、前記ベタパッチよりも単位面積当たりのトナー付着量の多いトナー付着部とトナーが付着されない非付着部とが混在する非ベタパッチとを形成するパッチ形成手段と、
    前記像担持体上のベタパッチと非ベタパッチのそれぞれのトナー付着量を光学的に検出する検出手段と、
    前記ベタパッチの形成時の画像形成条件と前記ベタパッチの検出結果によるトナー付着量の関係と、前記非ベタパッチの形成時の画像形成条件と前記非ベタパッチの検出結果によるトナー付着量の関係との両方の関係に基づき、画像形成条件とトナー付着量の関係を示す画像濃度特性を決定する決定手段と、
    決定された画像濃度特性から、前記像担持体上にトナー画像を形成する際の目標濃度に対する画像形成条件を設定する設定手段と、
    を備えることを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記パッチ形成手段は、
    前記ベタパッチと非ベタパッチをそれぞれ、異なる画像形成条件で複数個、形成し、
    前記決定手段は、
    前記ベタパッチの検出結果として、前記複数個のベタパッチのうち、前記画像濃度特性の低濃度域の設定に適したものとして予め決められた第1有効範囲内に入るものを用い、
    前記非ベタパッチの検出結果として、前記複数個の非ベタパッチのうち、前記画像濃度特性の高濃度域の設定に適したものとして予め決められた第2有効範囲内に入るものを用いることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記検出手段は、
    前記像担持体に向かって光を出射する発光部と、
    前記発光部から出射された光の、前記像担持体上に形成されているベタパッチからの反射光と非ベタパッチからの反射光とを別々に受光し、または前記照射された光のうち、前記像担持体の、前記ベタパッチが形成されている部分を透過した透過光と前記非ベタパッチが形成されている部分を透過した透過光とを別々に受光する受光部を有し、
    受光した反射光または透過光の光量に基づき、それぞれのパッチのトナー付着量を検出することを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。
  4. 前記発光部から出射された光の、前記像担持体上におけるビームスポットの全部が、前記第1領域内に入り、かつ第2領域内に入ると共に、
    当該ビームスポットの中に、前記非ベタパッチを構成するトナー付着部の少なくとも一部と非付着部の少なくとも一部が含まれるように、前記ビームスポットの大きさが設定されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  5. 前記非ベタパッチは、
    トナー付着部が格子状に形成されてなる、または、複数個のトナー付着部がその隣り合うもの同士が間隔を開けて配列してなるドット状に形成されてなることを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
  6. 前記非ベタパッチは、
    トナー付着部の、前記第2領域に対する面積の比率が50〔%〕になるように形成されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  7. 前記設定手段は、
    トナー画像を形成するジョブごとに、当該ジョブに適用される目標濃度を取得して、取得した目標濃度に対する画像形成条件を設定することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  8. 前記像担持体上の静電潜像をトナーで現像する現像手段を備え、
    前記画像形成条件は、前記現像手段の現像バイアス電圧であり、
    前記画像濃度特性は、現像特性であり、
    前記像担持体上へのトナー画像の形成は、
    前記像担持体上の静電潜像を前記現像手段により、前記現像特性から算出される目標濃度に対する現像バイアス電圧を用いてトナーで現像することであることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の画像形成装置。
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