JP2014008801A - 車両用ドアライニング - Google Patents

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Abstract

【課題】車両用ドアライニングを一層軽量化させ、かつ表面のソフト感を向上させる。
【解決手段】車両用ドアの外表面をなすドアパネルに取り付けられるドアライニング10は、シート状の表皮から形成される閉鎖された中空体からなり、室内側部11と、室外側部12と、上側部13と、下側部14とから構成される。ドアライニング10は、この中空体内部の空間15にガスが注入されて形成される。この中空体には、中空体の形状を保持する形状保持部材40が、中空体内側の面であって、中空体の外側又は内側に向かって表皮が曲がる部分に設けられる。ドアライニング10は、ドアパネル係止部材50を介してドアパネルに直接取り付けられる。
【選択図】図2

Description

本発明は、車両用ドアの車室内側に設けられる車両用ドアライニングに関する。
従来、車両用ドアの車室内側に設けられるドアライニングの製造方法として、ブロー成形を用いる製造方法が知られている(例えば特許文献1)。
特許文献1の製造方法は、開かれた状態の成形用金型の間に押出成形機によりパリソンと呼ばれる筒状の硬質樹脂基材を押出し、成形用金型を閉じた後、成形用金型の空気吹込み口より空気を吹込んで成形し、横断面が略矩形の中空成形体からなるドアライニングを製造する方法である。
車両用ドアライニングは、従来、ドアライニング裏面側が開放された略板状のプラスチック成形体で構成することが一般的であったが、特許文献1では、横断面が略矩形で閉鎖された形状の中空成形体で構成することにより、ドアライニングの剛性を強化していた。
特開昭59−89211号公報
しかし、特許文献1のようなブロー成形による製造方法は、ドアライニングを構成する中空成形体を硬質樹脂基材から成形するために、硬質樹脂基材の厚みが増して重量化していた。そのため中空成形体の更なる軽量化が望まれていた。
また、この中空成形体は硬質樹脂基材から構成されるために、ドアライニングの車室内側表面が硬質な触感となり、中空成形体の車室内側表面にソフトな触感が望まれていた。
さらに、この硬質樹脂基材の中空成形体にソフトな触感を付与させる場合には、通常、車室内側表面にクッションパッドを載置して、クッションパッドの上から表皮を貼り合わせる必要があったため、その場合、部品点数が多くなり、作業性の向上が望まれていた。
その上、この中空成形体の中空内部の空間を利用して、ガスなどを注入して閉鎖させることにより、車室内側においてガス層による断熱効果や遮音効果を向上させたドアライニングの開発が望まれていた。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、車両用ドアの車室内側に設けられるドアライニングであって、一層軽量化された車両用ドアライニングを提供することにある。
本発明の他の目的は、表面のソフト感の向上及び力が加わったときのエネルギー吸収性の向上を可能とする車両用アライニングを提供することにある。
本発明の他の目的は、部品点数を少なくし、作業性の向上を可能とする車両用ドアライニングを提供することにある。
本発明の他の目的は、中空成形体の内部にガスが満たされることにより、ガス層による断熱効果や遮音効果を向上させた車両用ドアライニングを提供することにある。
前記課題は、請求項1の車両用ドアライニングによれば、車両用ドアの外表面をなすドアパネルに取り付けられるドアライニングであって、シート状の表皮から形成される閉鎖された中空体を備え、該中空体にはガスが注入されてなること、により解決される。
このように、シート状の表皮から形成される閉鎖された中空体にガスが注入されてなるため、車両用ドアライニングは、一層軽量化でき、かつ表面のソフト感を向上できる。
また、シート状の表皮から形成される閉鎖された中空体にガスが注入されてなるため、ドアライニングに力が加わったときのエネルギーを吸収する効果を向上できる。
さらに、シート状の表皮から形成される閉鎖された中空体にガスが注入されてなるため、中空体内部にガスが満たされることにより、ガス層が断熱層の役割を果たし、断熱効果を向上できる。同時に、このガス層が遮音層の役割を果たし、遮音効果を向上できる。
このとき、請求項2のように、前記中空体は、前記表皮が一体成形されてなると好適である。
このように、中空体は、シート状の表皮が一体成形されてなるため、作業工程を大幅に削減することができ、作業性に優れる。同時に、ソフト感を付与させたい場合にも部品点数を少なくすることができ、一層作業性に優れる。
このとき、請求項3のように、前記表皮は、ブロー成形されてなると好適である。
このように、中空体は、シート状の表皮をブロー成形することにより一体成形されてなるため、作業工程を大幅に削減することができ、作業性に優れる。
このとき、請求項4のように、前記中空体は、複数の前記表皮の端部が相互に固着されることにより閉鎖され、前記複数の表皮のうち、少なくとも一つは予め形状賦形されてなると好適である。
このように、予め形状賦形された複数の表皮の端部が相互に固着されてなるために、複数の表皮の素材をそれぞれ変更させて車両用ドアライニングを形成することができる。例えば、ドアライニングの車室内側を軟質な表皮から形成することで、力が加わったときのエネルギー吸収性を向上でき、一方、車室外側を硬質な表皮から形成することで、ドアパネルへの取付性を向上でき、作業性が向上する。
また、予め形状賦形された複数の表皮の端部が相互に固着されてなるために、ブロー成形された中空体よりも厚みが薄い中空体を形成でき、一層軽量化できる。
このとき、請求項5のように、予め形状賦形された前記表皮は、真空成形されてなると好適である。
このように、予め真空成形により形状賦形された複数の表皮の端部が相互に固着されてなるために、厚みのコントロールが容易になる。
このとき、請求項6のように、前記中空体は、前記中空体の形状を保持する形状保持部材を備えると好適である。
このように、中空体は、形状を保持する形状保持部材を備えるため、中空体にガスが注入される際に、中空体の形状保持力が向上し、形状が安定する。
このとき、請求項7のように、前記形状保持部材は、前記中空体内側の面であって、前記中空体の外側又は内側に向かって前記表皮が曲がる部分に設けられていると好適である。
このように、形状保持部材は、中空体内側の面であって、中空体の外側又は内側に向かって表皮が曲がる部分に設けられているため、中空体にガスが注入される際に、中空体の外側又は内側に向かって表皮が曲がる部分が、外側に過度に膨張することを抑制し、中空体の形状が一層安定する。
同時に、表皮が曲がる部分が中空体内側から形状保持部材で保持されるので、使用中に表皮が曲がる部分が痛むことを抑制できる。
このとき、請求項8のように、前記ドアパネルに直接取り付けるための取付部材を備えると好適である。
このように、ドアパネルに直接取り付けるための係止部材を備えるため、ドアパネルに容易に装着可能な構造となり、作業性が向上する。
請求項1の発明によれば、シート状の表皮から形成される閉鎖された中空体にガスが注入されてなるため、車両用ドアライニングは、一層軽量化でき、かつ表面のソフト感を向上できる。
また、シート状の表皮から形成される閉鎖された中空体にガスが注入されてなるため、ドアライニングに力が加わったときのエネルギーを吸収する効果を向上できる。
さらに、シート状の表皮から形成される閉鎖された中空体にガスが注入されてなるため、中空体内部にガスが満たされることにより、ガス層が断熱層の役割を果たし、断熱効果を向上できる。同時に、このガス層が遮音層の役割を果たし、遮音効果を向上できる。
請求項2の発明によれば、中空体は、シート状の表皮が一体成形されてなるため、作業工程を大幅に削減することができ、作業性に優れる。同時に、ソフト感を付与させたい場合にも部品点数を少なくすることができ、一層作業性に優れる。
請求項3の発明によれば、中空体は、シート状の表皮をブロー成形することにより一体成形されてなるため、作業工程を大幅に削減することができ、作業性に優れる。
請求項4の発明によれば、予め形状賦形された複数の表皮の端部が相互に固着されてなるために、複数の表皮の素材をそれぞれ変更させて車両用ドアライニングを形成することができる。例えば、ドアライニングの車室内側を軟質な表皮から形成することで、力が加わったときのエネルギー吸収性を向上でき、一方、車室外側を硬質な表皮から形成することで、ドアパネルへの取付性を向上でき、作業性が向上する。
また、予め形状賦形された複数の表皮の端部が相互に固着されてなるために、ブロー成形された中空体よりも厚みが薄い中空体を形成でき、一層軽量化できる。
請求項5の発明によれば、予め真空成形により形状賦形された複数の表皮の端部が相互に固着されてなるために、厚みのコントロールが容易になる。
請求項6の発明によれば、中空体は、形状を保持する形状保持部材を備えるため、中空体にガスが注入される際に、中空体の形状保持力が向上し、形状が安定する。
請求項7の発明によれば、形状保持部材は、中空体内側の面であって、中空体の外側又は内側に向かって表皮が曲がる部分に設けられているため、中空体にガスが注入される際に、中空体の外側又は内側に向かって表皮が曲がる部分が、外側に過度に膨張することを抑制し、中空体の形状が一層安定する。
同時に、表皮が曲がる部分が中空体内側から形状保持部材で保持されるので、使用中に表皮が曲がる部分が痛むことを抑制できる。
請求項8の発明によれば、ドアパネルに直接取り付けるための係止部材を備えるため、ドアパネルに容易に装着可能な構造となり、作業性が向上する。
車両用ドアライニングの外観斜視図である。 本発明の第1実施形態に係る図1のドアライニングA−A断面図である。 ブロー成形装置と成形金型の型締め前の状態を示す断面図である。 図3の状態から型締めをした状態を示す断面図である。 本発明の第2実施形態に係る図1のドアライニングA−A断面図である。 真空成形装置と成形金型の型締め前の状態を示す断面図である。 図6の状態から型締めをした状態を示す断面図である。
以下、本発明の実施形態に係る車両用ドアライニングについて、図1乃至図7を参照しながら説明する。
本実施形態は、シート状の軟質な合成樹脂表皮から形成される閉鎖された中空体を備え、この中空体の開口部より中空体内部にガスが注入されて形状を膨らませて形成される車両用ドアライニングに関する。
車両用ドアライニングは、車両用ドアの外表面をなす図示しない車両用ドアパネルの車室内側に取り付けられる内装部材である。
図1は、車両用ドアライニングの外観斜視図である。図2は、本発明の第1実施形態に係る図1のドアライニングA−A断面図である。図3は、ブロー成形装置と成形金型の型締め前の状態を示す断面図である。図4は、図3の状態から型締めをした状態を示す断面図である。図5は、本発明の第2実施形態に係る図1のドアライニングA−A断面図である。図6は、真空成形装置と成形金型の型締め前の状態を示す断面図である。図7は、図6の状態から型締めをした状態を示す断面図である。
以下、図1、図2に基づいて、本発明の第1実施形態を説明する。
本実施形態に係る車両用ドアライニング10は、シート状の表皮がブロー成形により閉鎖された中空体に一体成形され、この中空体の開口部より中空体内部にガスが注入されて形状を膨らませて形成されている。
図1、図2に示すように、ドアライニング10は、オレフィン系熱可塑性エラストマー(TPO)の表皮材から一体成形された中空体からなり、室内側部11と、室外側部12と、上側部13と、下側部14と、を有する。
なお、この図1の手前側が車室内側となる。
ドアライニング10は、TPOの他、軟質塩化ビニル樹脂、又はスチレン系エラストマー、塩ビ系エラストマー、ウレタン系エラストマー、ポリエステル系エラストマー、ニトリル系エラストマー、ポリアミド系エラストマー、フッ素系エラストマーを含む軟質エラストマーである熱可塑性エラストマー等の素材からなることも勿論可能である。
室内側部11、室外側部12は、共に略平面状のシートからなり、空間15を介して対向して設けられる。上側部13、下側部14も同様に対向して設けられる。
図1に示すように、室内側部11には、車室内側に突出したアームレスト本体部16と、車室外側に貫通した穴部17、穴部18と、凹部19と、が設けられる。
アームレスト本体部16は、車両前後方向に長尺な凸部からなり、室内側部11の略中央が車室内側に突出するように設けられる。アームレスト本体部16は、TPO表皮材から成形された中空体の凸部として形成される。
穴部17、穴部18は、それぞれ室外側部12まで達して車室外側まで貫通する四角柱状、円柱状の穴として形成される。
穴部17、穴部18の図示しない壁面は、車両用ドアライニング10の密封性を保つため、車両用ドアライニング10と一体成形された表皮から形成されている。
穴部17、穴部18と空間15の間は、表皮で形成された壁により区画されている。
凹部19は、アームレスト本体部16の上方に四角柱状の凹として形成される。
凹部19と空間15の間は、表皮で形成された壁により区画されている。
穴部17、穴部18、凹部19には、それぞれ公知の構成からなるインサイドハンドル部17a、スピーカー18a、パワーウインドウスイッチ19a、が嵌入される。
インサイドハンドル部17aは、室内側部11の略中央かつアームレスト本体部16の上方に設けられる。
スピーカー18aは、室内側部11の下方かつ車両前方側に設けられる。
インサイドハンドル部17a、スピーカー18aは、共に室内側部11、室外側部12を貫通する穴部17、穴部18に嵌入され、図示しない取付部材を用いて固定される。
パワーウインドウスイッチ19aは、アームレスト本体部16の上方に設けられており、凹部19に嵌入され、図示しない取付部材を用いて固定される。
室内側部11の面には、図示しない凹凸パターンからなる公知なシボ模様が設けられている。シボ模様は、室内側部11の室内側の面に好適な外観と風合い、触感等を与える。
図2に示すように、下側部14の略中央には、開口部20が設けられ、この開口部20を閉鎖するように栓30が設けられる。
開口部20は、下側部14の略中央に設けられているが、必ずしも限定されることなく、室内側部11、室外側部12、上側部13、下側部14の何れかに設けられても良い。
栓30は、公知な硬質樹脂素材の略円柱形状からなり、空間15に注入されたガスの漏出を防止するために開口部20に嵌入されて接着される。
栓30は、図2に示すように、略円柱形状の栓本体部33の上部にフランジ形状からなる栓上部31、底部にフランジ形状からなる栓底部32が設けられた構造からなり、空間15に入り込まず、かつ容易に外れない構造である。
栓30の栓上部31と栓底部32は、略円柱形状からなるが、楕円形状、四角形状からなる構造でも良い。また、栓30中央の栓本体部33の形状も開口部20を閉鎖可能な形状に形成されていれば良い。
栓30が嵌入された開口部20を封緘するために、図示しない公知なロック機構付の封緘バンドが設けられても良い。
この封緘バンドは、長尺のシート体からなり、バンドの一端にストッパを有し、他端にストッパと嵌合する凹凸形状を有するロック部を略全体にわたって有する。
このストッパに設けられた挿入口にロック部を挿入して嵌合させ、ストッパからロック部が送出されることのない構成とする。
この封緘バンドはTPO素材からなることで、栓30が嵌入された開口部20もソフトな触感にできる。
栓30が嵌入された開口部20全体を下方から覆うために、図示しない公知素材からなるカバーが溶着されて設けられても良い。
カバーがTPO素材からなることで、栓30が嵌入された開口部20もソフトな触感にできる。
図2に示すように、室内側部11内側の面であって、室内側部11が外側又は内側に向かって屈曲又は湾曲する部分には、複数の形状保持部材40が設けられる。
形状保持部材40は、ポリプロピレン(PP)樹脂の板状体からなり、室内側部11内側の面が外側又は内側に向かって屈曲又は湾曲する形状に沿うように屈曲又は湾曲している。
形状保持部材40は、室内側部11内側の面であって、室内側部11が外側又は内側に向かって屈曲又は湾曲する部分に接着される。
形状保持部材40は、室内側部11の室内側に露出しないように、室内側部11内側の面に設けたほうがデザインに優れる。
室内側部11外側の面に設けることも勿論可能である。
形状保持部材40の樹脂素材は、PPの他、ポリエチレン、ウレタン等の公知素材からなることも勿論可能である。
図2に示すように、室外側部12の車室外側の面には、ドアパネル係止座53と、ドアパネル係止部材50と、が設けられる。
ドアパネル係止座53は、公知な樹脂素材の略平板形状からなり、室外側部12とドアパネルを組み付ける係止座となる。
ドアパネル係止座53は、室外側部12外面に接着される。
ドアパネル係止部材50は、可撓性を有する公知な樹脂素材からなり、略円柱形状の係止本体部51と、係止本体部51の車室外側の面に設けられた膨出形状の係止頭部52と、を有する。
ドアパネル係止部材50は、係止本体部51底面が、ドアパネル係止座53の車室外側の面に熱可塑性ホットメルト接着剤により接着される。
ドアパネル係止部材50は、ドアパネル係止座53を介して室外側部12外面に取り付けられる。
ドアパネル係止部材50上部の係止頭部52は、図示しないドアパネル内側に設けられた係止ボスの係止穴に弾性変形させて填め込まれることで、ドアパネルに組み付けられる。
なお、室外側部12は、ドアパネル係止部材50の代わりに接着剤を用いてドアパネルに直接組み付けても良いし、その他の公知方法で組み付けることが勿論可能である。
以下、図3、図4に基づいて、本発明の第1実施形態に係る車両用ドアライニングの製造方法を説明する。
図3に示すように、本実施形態の車両用ドアライニング10を製造するブロー成形装置60は、多層ブロー成形装置からなり、押出成形機61と、押出ダイ62と、成形金型63a、63bと、ガス吹き込み管64と、形状保持部材40を成形するための図示しない押出成形機と、から構成される。
成形金型63aはドアライニング車室内側を成形し、成形金型63bはドアライニング車室外側を成形するものである。
このブロー成形装置60を用い、表皮材を押出成形機61で溶融混練し、押出ダイ62より筒状のパリソン65として押し出す。
図4に示すように、パリソン65は、対向する成形金型63a、63bにより挟み込まれ、ガス吹き込み管64よりガスが吹き込まれることにより、膨張して金型内面に押圧されて、成形金型63a、63bの輪郭に従って形状賦形される。
また、図示しない押出成形機を用いてPP樹脂を押し出し、同様に形状保持部材40が形状賦形される。
形状賦形されたパリソン65の金型内面が冷却された後、成形金型63a、63bが開かれ、表皮からなる閉鎖された形状の中空成形体が取り出される。
また、形状賦形された形状保持部材40は、閉鎖された中空成形体の内側の面であって、中空成形体が外側又は内側に向かって屈曲又は湾曲する部分に溶着されて成形されている。
なお、成形金型63a、63b内面の所定部位に成形シボ模様を形成するための図示しない凹凸形状が形成されており、この凹凸形状に基づくシボ模様が、パリソン65の中空体の外面に転写されて成形される。
その後、ブロー成形により成形された表皮で閉鎖された中空体は、開口部20からガスが注入されて、風船の様に形状を膨らませて形成される。
栓30が開口部20に嵌入されて接着され、ドアライニング10が形成される。
上記の実施形態の他、複数の独立した中空体を成形して互いに固着することにより、車両用ドアライニング10を製造することも可能である。
このような車両用ドアライニング10は、多様な素材、形状、色、模様を有する独立した中空体が組み合わされて形成されるために、多様なデザイン及び機能を備えた車両用ドアライニング10となる。
例えば、ドアライニング10の略上半分を構成する独立した中空体と、略下半分を構成する独立した中空体と、をそれぞれ成形した後に、相互に固着させて車両用ドアライニング10を製造しても良い。
アームレスト本体部16を構成する独立した中空体を成形した後に、室内側部11の車室内側の面にアームレスト本体部16を構成する独立した中空体を固着させて車両用ドアライニング10を製造しても良い。
公知素材の略矩形状からなるドアポケットを構成する独立した中空体を成形した後に、室内側部11の車室内側の面の下方に、このドアポケットを構成する独立した中空体を固着させて車両用ドアライニング10を製造しても良い。
ドアポケットが設けられることにより、地図等の小物を収納可能な機能を備えた車両用ドアライニング10となる。
また、下側部14の略中央の開口部20に、栓30の代わりに空調装置から導かれるエアを流入する流入パイプと、エアを流出する流出パイプとが接続されて設けられても良い。
なお、開口部20は、必ずしも下側部14の略中央に設けられる必要はない。
以下、この流入パイプと流出パイプとが開口部20に接続された形態を説明する。
車両用ドアライニング10内部の空間15には、開口部20に接続された流入パイプを通じて、空調装置からエアが流入される。
同時に開口部20に接続された流出パイプを通じて、空間15からエアが流出される。
流入パイプ、流出パイプには、それぞれバルブが接続されて設けられ、空間15内のエアの流入、流出を調整する。
空間15内のエアを循環させるために、流入パイプ、流出パイプは、それぞれ異なる開口部20に接続されて、離れた位置に配置されることが望ましい。
空調装置は、車室内の空調に対応させて、冷たいエア又は暖かいエアを流入する。
そのため、暖かい夏の時期にはドアライニング10内部の空間15に空調装置から冷たいエアが流入され、寒い冬の時期には空間15に暖かいエアが流入されることにより、ドアライニング10の表面温度が連動されて車室内の快適性が向上する。
以下、図5に基づいて本発明の第2実施形態を説明する。
本実施形態に係る車両用ドアライニング10は、真空成形により形状賦形された複数の表皮が、相互に固着されて閉鎖された中空体に形成され、この中空体の開口部より中空体内部にガスが注入されて形状を膨らませて形成される。
図5に示すように、ドアライニング10は、複数のTPO表皮材からなり、室内側表皮111と、室外側表皮112と、を有する。
室内側表皮111は、室内側部11´と、上側部13´と、下側部14´とを一体的に備え、真空成形によりドアライニング10の車室内側の内装に形状賦形される。
室内側部11´、上側部13´、下側部14´については、室内側部11、上側部13、下側部14と同様の素材及び形状であるため説明を省略する。
室外側表皮112は、略平面状のシートからなり、真空成形によりドアライニング10の車室外側の内装に形状賦形される。
室内側表皮111と室外側表皮112は、室内側表皮111端部の全周と、室外側表皮112端部の全周とが相互に固着されて、閉鎖された中空体に形成される。
固着された面の固着部70は略矩形からなる。
この閉鎖された中空体内部の空間15にはガスが注入されており、形状を膨らませて形成されている。
固着部70の固着方法には、熱溶着、振動溶着、高周波溶着又は超音波溶着等、公知な方法を用いることが可能である。接着材で接着されていても良い。
図6、図7に基づいて、本発明の第2実施形態に係る車両用ドアライニング10の製造方法を説明する。
図6に示すように、本実施形態の車両用ドアライニング10を製造する真空成形装置80は、成形金型81と、成形金型81内部に形成された空洞82にパイプ83を介して接続された真空ポンプ84と、シート状表皮85と、シート状表皮85を挟持する挟持枠86と、形状保持部材40を成形するための図示しない成形金型と、から構成される。
成形金型81の金型内面には、室内側表皮111の形状に成形するための凹凸が形成されており、金型内面には空洞82に通じる小孔が形成されている。
シート状表皮85は、加熱軟化された後、挟持枠86を介して成形金型81側に相対移動され、成形金型81内面外周部に押し当てられる。
シート状表皮85と金型内面との間の空間が密閉された後、真空ポンプ84を駆動させて空洞82内の空気を真空吸引させる。
図7に示すように、シート状表皮85は、金型内面に形成された空洞82に通じる小孔を介して、密閉空間内の空気を真空吸引させることにより、金型内面側に吸引される。
シート状表皮85は、金型内面に密着されて、室内側表皮111の形状に賦形される。
形状賦形された室内側表皮111は、ドアライニング10の車室内側の内装となる。
本実施形態に係る真空成形方法は、この形状賦形されたシート状表皮85を金型内面に密着させた状態で、さらに金型内面上にPP樹脂を注入させる。
成形金型81内面の対向側から図示しない成形金型を押圧させることにより、注入されたPP樹脂が形状保持部材40の形状に成形されて、成形金型81の内面側に密着される。
PP樹脂の成形の際に加熱して発泡成形させることにより、形状保持部材40が、形状賦形されたシート状表皮85の内面に積層接着されて一体成形される。
同様の真空成形方法を用いることにより、シート状表皮85は、室外側表皮112の形状にも賦形される。
形状賦形された室外側表皮112は、ドアライニング10の車室外側の内装となる。
その後、真空成形により形状賦形された複数の表皮は、互いに固着されて閉鎖された中空体に形成される。
この閉鎖された中空体内部にガスを注入して風船の様に形状を膨らませて、ドアライニング10が形成される。
形状賦形された複数の表皮は素材をそれぞれ変更させても良い。
例えば、室内側表皮111を軟質な表皮から形成し、室外側表皮112を硬質な表皮から形成した後、互いに固着させて閉鎖された中空体とし、この中空体内部にガスを注入してドアライニング10が形成されても良い。
このようにすれば、室内側表皮111は、ソフト感と力が加わったときのエネルギー吸収性を向上でき、室外側表皮112は、図示しない車両用ドアパネルに対する取付性を向上できるようになる。
このとき、室外側表皮112は、硬質な表皮の他に板状基材などから形成されても良い。このようにすれば、車両用ドアパネルに対する取付性を一層向上できるようになる。
上記の実施形態では、車両用フロントドア、リアドアの室内側に設けられるドアライニングに関して説明したが、限定されることなく、車両用バックドア、車両用ルーフドアの車室内側に設けられるドアライニングが含まれることは勿論である。
10 ドアライニング
11、11´ 室内側部
12 室外側部
13、13´ 上側部
14、14´ 下側部
15 空間
16 アームレスト本体部
17 穴部
17a インサイドハンドル部
18 穴部
18a スピーカー
19 凹部
19a パワーウインドウスイッチ
20 開口部
30 栓
31 栓上部
32 栓底部
33 栓本体部
40 形状保持部材
50 ドアパネル係止部材
51 係止本体部
52 係止頭部
53 ドアパネル係止座
60 ブロー成形装置
61 押出成形機
62 押出ダイ
63a、63b 成形金型
64 ガス吹き込み管
65 パリソン
70 固着部
80 真空成形装置
81 成形金型
82 空洞
83 パイプ
84 真空ポンプ
85 シート状表皮
86 挟持枠
111 室内側表皮
112 室外側表皮

Claims (8)

  1. 車両用ドアの外表面をなすドアパネルに取り付けられるドアライニングであって、
    シート状の表皮から形成される閉鎖された中空体を備え、
    該中空体には、ガスが注入されてなることを特徴とする車両用ドアライニング。
  2. 前記中空体は、前記表皮が一体成形されてなることを特徴とする請求項1記載の車両用ドアライニング。
  3. 前記表皮は、ブロー成形されてなることを特徴とする請求項2記載の車両用ドアライニング。
  4. 前記中空体は、複数の前記表皮の端部が相互に固着されることにより閉鎖され、
    前記複数の表皮のうち、少なくとも一つは予め形状賦形されてなることを特徴とする請求項1記載の車両用ドアライニング。
  5. 予め形状賦形された前記表皮は、真空成形されてなることを特徴とする請求項4記載の車両用ドアライニング。
  6. 前記中空体は、前記中空体の形状を保持する形状保持部材を備えることを特徴とする請求項1乃至5いずれか記載の車両用ドアライニング。
  7. 前記形状保持部材は、前記中空体内側の面であって、前記中空体の外側又は内側に向かって前記表皮が曲がる部分に設けられていることを特徴とする請求項6記載の車両用ドアライニング。
  8. 前記ドアパネルに直接取り付けるための係止部材を備えることを特徴とする請求項1乃至7いずれか記載の車両用ドアライニング。
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