JP3963264B2 - 自動車用内装部品及びその製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、ドアトリム、リヤサイドトリム等、車両の側壁パネルに装着される自動車用内装部品及びその製造方法に係り、軽量でかつ取付工数を低減できる自動車用内装部品及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
通常、車室内には各種自動車用内装部品が装着されており、この内装部品の代表的なものとして車両の側壁パネルに装着される自動車用ドアトリムが挙げられる。
【0003】
この自動車用ドアトリムの構成について、図12,図13を基に説明すると、自動車用ドアトリム1は、室内側に膨出し、乗員が肘を掛けて休めるようにアームレスト1aがそのほぼ中央に車両の長手方向に沿って膨出形成されており、その下方には、備品を収容できるドアポケット1bが形成され、かつそのフロント側にスピーカグリル1cが形成されている。
【0004】
この自動車用ドアトリム1は、図13に示すように、所要形状に成形され、保形性及びドアパネル2に対する取付剛性を備えた樹脂芯材3と、その表面側に積層され、良好な表面風合い並びに手触り感を備えた表皮4とから構成されている。
【0005】
更に、車両に側方からの衝撃が加わった際、乗員の腰部や肩部がぶつかり易い部位に、側突パット5がドアトリム1の裏面に固着されている。この側突パット5は、ウレタンフォーム、あるいは発泡ビーズ成形体などブロック形状に型内成形されたモールド発泡成形体、あるいは合成樹脂成形体が従来から使用されているが、コスト的にモールドウレタンが多用されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0006】
そして、この側突パット5をドアトリム1の裏面に固着する手段としては、熱溶着固定、ホットメルト溶着固定、ビス止め固定等が採用されている。尚、ドアトリム1の製造方法の概要としては、成形型内に予め表皮4の原反シートをセットしておき、型締め後、製品キャビティ内に溶融樹脂を射出充填することにより、所要の曲面形状に樹脂芯材3を成形するとともに、樹脂芯材3の表面側に表皮4を積層一体化してドアトリム1を製造している。
【0007】
【特許文献1】
特開平10−278709号公報 (第2頁、図8,図9)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
このように、従来のドアトリム1においては、樹脂芯材3の表面に表皮4が積層一体化され、乗員の腰部、あるいは肩部がぶつかり易いインパクトエリアには、その裏面側に側突パット5が取り付けられるという構成であるため、部品点数が多く、ドアトリム1の成形型の他に側突パット5を成形する成形型も必要となり、型設備を多く必要とするとともに、取付工数も嵩み、コストアップを招来するという不具合が指摘されている。
【0009】
更に、ドアトリム1は、重量の嵩む樹脂芯材3、更に、側突パット5の素材として重量の嵩むモールドウレタンが使用されているため、ドアトリム1全体の重量が嵩み、ドアトリム1の重量が嵩めば、ドアパネル2への取付作業性の支障になるとともに、燃費効率の低下に繋がるという不具合がある。かつ、素材として、樹脂芯材3としてポリオレフィン系樹脂を使用し、側突パット5としてモールドウレタンを使用した場合、リサイクルを行なうには一括した処理が困難であり、両者を剥離する必要があり、リサイクル費用が嵩むという問題点があった。
【0010】
この発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、車両の側壁パネルに取り付けられる自動車用内装部品及びその製造方法に係り、部品点数を低減でき、かつ取付工数も少なくて済むとともに、軽量化が図れ、しかもリサイクル面においても好適な自動車用内装部品及びその製造方法を提供することを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決するために、鋭意研究の結果、従来から表皮として使用していた発泡樹脂シートに保形性を付与することで、芯材としての機能をもたせ、より以上に剛性が必要な箇所には樹脂リブを配設するとともに、この樹脂リブと一体に側突衝撃吸収体を設けることで本発明を完成するに至った。
【0012】
すなわち、本願発明に係る自動車用内装部品は、発泡樹脂シートを圧縮加工してなり、軽量で、かつ保形性を有する発泡樹脂基材と、この発泡樹脂基材の裏面に積層一体化される投影面積が低減化された所定のパターンに沿う樹脂リブと、該樹脂リブの成形時に、この樹脂リブと一体成形され、車体パネルと当接、あるいは対峙して、側突時の衝撃吸収を行なう軽量な側突衝撃吸収体とから構成されていることを特徴とする。
【0013】
ここで、自動車用内装部品としては、車両の側壁パネルに装着されるドアトリム、リヤサイドトリム等に適用できる。
【0014】
保形性を有する発泡樹脂基材は、フラット形状に近い場合は、加熱軟化工程を省略して、成形型により所望形状に成形するが、三次元形状の製品に適用する場合は、発泡樹脂シートを加熱軟化処理した後、成形金型内で所望の曲面形状に成形され、その形状を保持する。また、製品形状が高展開率を含む場合には、発泡樹脂シートを加熱軟化処理した後、成形金型に真空吸引機構を配設して真空吸引力で成形金型の内面に沿って真空吸引力を作用するようにしても良い。
【0015】
上記発泡樹脂シートとしては、熱可塑性樹脂に発泡剤を添加した素材を使用する。尚、熱可塑性樹脂は、1種類の熱可塑性樹脂でも2種類以上の熱可塑性樹脂からなっても良い。好ましくは、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、塩化ビニル系樹脂、アイオノマー系樹脂、アクリロニトリル/ブタジエン/スチレン(ABS)樹脂などが使用できる。
【0016】
また、発泡剤としては、アゾ化合物、スルホヒドラジド化合物、ニトロソ化合物、アジド化合物等の有機発泡剤、あるいは重炭酸ナトリウム等の無機発泡剤の使用が可能である。
【0017】
上記発泡樹脂シートを加熱軟化処理後、所要形状に成形して得た発泡樹脂基材は、製品の重量と強度とのバランスを考慮した場合、2〜10倍の発泡倍率が好ましい。そのときの発泡樹脂基材のセル径は、0.1μm〜2mmの範囲であることが好ましく、厚みは0.5〜30mm、好ましくは1〜10mmのものが良い。
【0018】
一方、樹脂リブとして使用する熱可塑性樹脂材料は、広範な熱可塑性樹脂から適宜選択することができる。通常好ましく使用できるものとして、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、塩化ビニル系樹脂、アイオノマー系樹脂、ポリアミド系樹脂、アクリロニトリル/ブタジエン/スチレン(ABS)樹脂、ポリカーボネート樹脂等が使用できる。
【0019】
また、これら熱可塑性樹脂中に各種充填剤を混入しても良い。使用できる充填剤としては、ガラス繊維、カーボン繊維等の無機繊維、タルク、クレイ、シリカ、炭酸カルシウム等の無機粒子などがある。また、酸化防止剤、紫外線吸収剤、着色剤、難燃剤、低収縮剤等の各種の添加剤が配合されても良い。
【0020】
そして、本願発明に係る自動車用内装部品によれば、保形性を有する発泡樹脂基材と、この発泡樹脂基材の裏面側に積層一体化される樹脂リブ及び側突衝撃吸収体とから構成され、従来の投影面積の非常に広い樹脂芯材を廃止することで軽量化を図ることができ、樹脂材料を節約できる。また、従来別途成形され、ホットメルト、溶着、ビス止め等により取り付けられていた側突パットの代わりに樹脂リブに側突衝撃吸収体を一体成形したため、成形型設備を節約でき、部品点数並びに取付工数も削減できる。
【0021】
また、発泡樹脂基材の多孔質吸音機能により、吸音性能に優れた自動車用内装部品が得られるとともに、発泡樹脂基材、樹脂リブ、及び側突衝撃吸収体の素材として、ポリオレフィン系樹脂を使用した場合、オールオレフィン系樹脂により分離工程が廃止できるため、リサイクル作業を簡素化できる。
【0022】
また、本願発明の好ましい実施態様としては、樹脂リブは、発泡樹脂基材の裏面に当接部位がプレート部となるように断面L字状、あるいは断面逆T字状のリブ形状を採用すれば、内装部品表面に筋目が現れず、外観見栄えが良いとともに、製品の形状保持性を高めることができる。
【0023】
更に、樹脂リブのリブ厚みは、例えば、内装部品に外力が大きく加わる部位などはリブ厚みを厚く設定し、比較的外力が加わりにくい部位はリブ厚みを薄肉にするなど、リブ厚みを適宜可変させることができる。従って必要最小限度の樹脂材料を使用すれば足り、製品の軽量化やコストダウンに寄与できる。
【0024】
加えて、樹脂リブにクリップ座、あるいは各種エスカッション部品を取り付けるための取付座を一体に形成することもできる。また、発泡樹脂基材の表面に外観意匠性を高める表皮を積層することもできる。表皮としては、織布、不織布、編布、シート、フィルム、発泡体、網状物等が使用できる。これら表皮を構成する材料は特に限定されないが、織布、不織布、編布等、通気性を有する素材を使用したほうが発泡樹脂基材の吸音性能を生かす意味で好ましい。
【0025】
次いで、樹脂リブと一体化される側突衝撃吸収体としては、樹脂リブと同一素材で一体成形した格子状リブから構成しても良く、また、樹脂リブとは別材料のエラストマーを使用しても良い。
【0026】
格子状リブの場合には、樹脂リブの射出成形時に一体成形され、格子状リブは、発泡樹脂基材の裏面に当接するプレート部から車体パネル側に突出する縦横方向に延びるように立設されている。
【0027】
また、エラストマーを使用する場合には、樹脂リブと一体にパネル側に向く開口を設けたケース体を成形し、このケース体内部に発泡体等のエラストマー素材を充填したものが考えられる。
【0028】
次いで、本願発明に係る自動車用内装部品の製造方法は、発泡樹脂シートを圧縮加工してなり、軽量で、かつ保形性を有する発泡樹脂基材と、該発泡樹脂基材の裏面に積層一体化される投影面積が低減化された樹脂リブ及び樹脂リブと一体成形され、軽量な側突衝撃吸収体とからなる自動車用内装部品の製造方法において、成形金型内に、発泡樹脂基材の素材である発泡樹脂シートをセットする発泡樹脂シートのセット工程と、成形金型同士を型締めして、成形金型のキャビティ形状に沿って発泡樹脂基材を所要形状に成形するとともに、成形金型のキャビティ内に溶融樹脂を射出充填して、樹脂リブ及びプレート部と格子状リブを発泡樹脂基材の裏面側に積層一体化する一体化工程とからなることを特徴とする。
【0029】
ここで、成形金型は、上下動可能な成形上型と、成形上型の下方側に位置する成形下型と、成形下型に連結される射出機から構成され、射出機から供給される溶融樹脂は、成形下型に設けられたマニホールド、ゲート等の樹脂通路を通じて成形下型の型面上に供給されるが、成形上型が下死点まで下降して、成形上下型を型締めした後、溶融樹脂が所定の射出圧でキャビティ内に射出充填される。
【0030】
従って、成形上下型の型締めにより、発泡樹脂シートは、成形金型の型面形状に沿って成形されるとともに、溶融樹脂がキャビティ内に射出充填されることにより、樹脂リブ及び側突衝撃吸収体が形成され、これら樹脂リブ及び側突衝撃吸収体が発泡樹脂基材の裏面側に積層一体化される。
【0031】
そして、製品形状が三次元形状に設定されている場合には、前工程でヒーター等により加熱軟化処理を行なった後、発泡樹脂シートを成形金型内にセットする。
【0032】
更に、成形金型内に加熱軟化状態の発泡樹脂シートを供給した後、成形金型を型締めすれば、発泡樹脂シートが所要形状に成形され、保形性を有する発泡樹脂基材が得られる。
【0033】
従って、保形性を有する軽量な発泡樹脂基材の裏面に樹脂リブ及び側突衝撃吸収体を積層一体化できる。尚、最終製品形状が高展開状であれば、成形金型の型締めを複数回行ない、最終の型締め工程で溶融樹脂の射出を行なうと良い。
【0034】
更に、製品形状が高展開率部分を含む場合には、成形上型に真空吸引機構を配設し、成形上型の型面に沿って真空吸引力により発泡樹脂基材を所要形状に成形するようにしても良い。
【0035】
従って、本発明方法によれば、従来の投影面積の広い樹脂芯材に比べ、樹脂リブ及び側突衝撃吸収体だけを成形するため、成形金型の負荷が小さくて済むとともに、樹脂量も少なく、材料費を節約でき、しかも従来の樹脂芯材に比べ冷却時間も少ないため、製品の成形サイクルも短縮化できる。
【0036】
更に、本発明方法によれば、樹脂リブと一体に側突衝撃吸収体として格子状リブを一体成形するため、従来のように別工程で成形した側突パットを内装部品の成形後に別工程で取り付ける手間が省け、金型設備も少なくて済み、工数的にも短縮化できる。
【0037】
次いで、本発明方法の別の実施態様は、発泡樹脂シートを圧縮加工してなり、軽量で、かつ保形性を有する発泡樹脂基材と、該発泡樹脂基材の裏面に積層一体化される投影面積が低減化された樹脂リブ及び樹脂リブと一体成形されるケース体内に衝撃吸収機能に優れ、軽量なエラストマーを充填してなる側突衝撃吸収体とからなる自動車用内装部品の製造方法において、成形金型内に、発泡樹脂基材の素材である発泡樹脂シートをセットする発泡樹脂シートのセット工程と、成形金型同士を型締めして、成形金型のキャビティ形状に沿って発泡樹脂基材を所要形状に成形するとともに、第1の射出機から樹脂通路を経て、発泡樹脂基材の裏面に溶融樹脂を供給して、樹脂リブ及びこれと連設するケース体を発泡樹脂基材の裏面に積層一体化する工程と、第2の射出機から樹脂通路を経てケース体内に発泡性溶融樹脂を射出充填して、ケース体内にエラストマーを装填することで、側突衝撃吸収体を形成する工程とからなることを特徴とする。
【0038】
そして、この実施態様によれば、2シリンダによる1ショット一体成形であり、側突衝撃吸収体として、樹脂リブと一体成形したケース体内部に発泡体等のエラストマーを充填するという構成であるため、衝撃吸収に優れたエラストマー樹脂を用いることで高衝撃吸収の対応が可能となる。
【0039】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る自動車用内装部品及びその製造方法の好適な実施の形態について、自動車用ドアトリム及びその製造方法を例示して説明する。
【0040】
図1乃至図8は本発明の第1実施形態を示し、図1は本発明に係る自動車用内装部品を自動車用ドアトリムに適用した第1実施形態を示す正面図、図2は同ドアトリムの構成を示す断面図、図3は同ドアトリムにおける発泡樹脂基材を取り外し、樹脂リブ及び側突衝撃吸収体の形状を示す正面図、図4は同ドアトリムにおける側突衝撃吸収体の構成を示す断面図である。また、図5は同自動車用ドアトリムを成形する成形金型の構成を示す全体図、図6乃至図8は同自動車用ドアトリムの成形工程における各工程を示すもので、図6は発泡樹脂シートの加熱軟化工程、図7は発泡樹脂シートのセット工程を示す説明図、図8は同自動車用ドアトリムの成形工程を示す説明図である。
【0041】
図1乃至図8に基づいて、本発明の第1実施形態について説明する。まず、図1乃至図4において、自動車用ドアトリム10は、所望の曲面形状に成形された保形性を有する発泡樹脂基材20と、この発泡樹脂基材20の裏面側に積層される縦横方向にそれぞれ交差状に延びる樹脂リブ30と、この樹脂リブ30と一体化した側突衝撃吸収体40とから構成されている。
【0042】
更に詳しくは、発泡樹脂基材20の表面の全面には、装飾性を付与する表皮21がラミネートされているが、発泡樹脂基材20の表面の一部に部分的に貼付されても良い。また、ドアトリム10には、インサイドハンドルエスカッション11、パワーウインドウスイッチフィニッシャー12、スピーカグリル13、ポケットエスカッション14等の各種樹脂部品が取り付けられている。
【0043】
ところで、上記発泡樹脂基材20は、保形性を備えるように発泡樹脂シートを加熱軟化処理後、所望形状に熱成形、例えば、所望の型面を有する成形金型でコールドプレス成形されるが、更に高展開率部分については、真空成形により発泡樹脂基材20を賦形しても良い。
【0044】
上記発泡樹脂シートは、汎用の熱可塑性樹脂に発泡剤を添加した構成であり、熱可塑性樹脂としては、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、塩化ビニル系樹脂、アイオノマー系樹脂、アクリロニトリル/ブタジエン/スチレン(ABS)樹脂等が使用でき、発泡剤としては、アゾジカルボンアミド等の有機発泡剤や重炭酸ナトリウム等の無機発泡剤が使用できる。この実施形態では、ポリプロピレン系樹脂に重炭酸ナトリウムを適宜添加した発泡樹脂シートを使用している。また、この発泡樹脂基材20の発泡倍率は、2〜10倍に設定され、厚みは0.5〜30mm、特に1〜10mmの範囲に設定されている。
【0045】
次いで、樹脂リブ30は、汎用の合成樹脂成形体からなり、通常好ましく使用できる合成樹脂として、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、塩化ビニル系樹脂、アイオノマー系樹脂、ポリアミド系樹脂、アクリロニトリル/ブタジエン/スチレン(ABS)樹脂、ポリカーボネート樹脂等から適宜選択されて良く、本実施形態では、環境面、リサイクル面を考慮してポリプロピレン系樹脂が使用されている。
【0046】
また、この樹脂リブ30には、上記熱可塑性樹脂中に適宜フィラー、例えば、ガラス繊維、カーボン繊維等の無機繊維や、タルク、クレイ、シリカ、炭酸カルシウム等の無機粒子等の充填剤が混入されていても良い。
【0047】
更に、この樹脂リブ30は、図3に示すように、発泡樹脂基材20を取り外した状態では、製品のほぼ全面に亘り縦横方向に延びるように配設されており、所望ならば、ドアトリム10の外周縁に沿う外周フレームを追加して、ドアトリム10周縁部の剛性を補強するようにしても良く、その場合には、車体パネル50との間にスキ等が発生することがない。
【0048】
更に、図3に示すように、縦横方向に延びる樹脂リブ30を成形する際、例えば、インサイドハンドルエスカッション11、パワーウインドウスイッチフィニッシャー12、スピーカグリル13、ポケットエスカッション14等の機能部品を取り付けるための取付座(図示せず)を一体に形成することもできるとともに、樹脂リブ30の裏面側に車体パネル50に取り付けるクリップを装着するためのクリップ座を一体成形することもできる。
【0049】
ところで、本発明に係る第1実施形態で示されるドアトリム10においては、樹脂リブ30と一体に側突衝撃吸収体40が一体化されている。この側突衝撃吸収体40は、図3,図4に示すように、発泡樹脂基材20の裏面に当接するプレート部41と、このプレート部41の裏面から車体パネル50側に向けて突出する縦横方向に延びる格子状リブ(縦方向リブ42、横方向リブ43として符号化する)が形成されている。
【0050】
従って、この格子状リブ42,43のリブ厚み及びリブ高さ及びリブ間隔等を適宜調節することで、側突時における衝撃荷重を有効に制御できる。また、このプレート部41は、側突時、側突衝撃吸収体40が破断しても、プレート部41があるため、格子状リブ42,43のシャープエッジが表皮21を突き破ることがない。
【0051】
このように、図1乃至図4に示すドアトリム10は、保形性を有する発泡樹脂基材20と、発泡樹脂基材20の裏面に積層一体化される樹脂リブ30及び側突衝撃吸収体40とから構成されているため、従来のように製品の全面に亘り占有していた樹脂芯材を廃止でき、かつ軽量な発泡樹脂基材20を使用する関係で、製品の重量について、従来例に比し40%以上の軽量化を図ることができるとともに、樹脂材料も大幅に節約でき、コストダウンにも貢献できる。
【0052】
加えて、側突衝撃吸収体40が樹脂リブ30と一体成形されているため、従来のように、別途、成形金型により側突パットを成形する工程や、側突パットをドアトリムに取り付ける工程を廃止することができ、しかも、格子状リブ42,43をベースとして構成されているため、従来のモールドウレタン等に比べ軽量化できるとともに、リサイクル性に優れる。
【0053】
更に、発泡樹脂基材20は、多孔質構造であるため、ドアトリム10は、吸音性能に優れ、車室内の騒音を低減することができる。また、発泡樹脂基材20の吸音性を維持するために、発泡樹脂基材20の表面に積層一体化される表皮21は、織布、不織布、編布等の通気性を備えたシート材料が好ましい。尚、表皮21は、織布、不織布、編布等の通気性シート以外にも合成樹脂シート、合成樹脂フィルム、発泡体、網状体等を使用することができる。
【0054】
次に、上記自動車用ドアトリム10の製造方法の一実施形態について、図5乃至図8を基に説明する。まず、図5に示すように、ドアトリム10の成形に使用する成形金型60は、所定ストローク上下動可能な成形上型61と、成形上型61と対をなす固定側の成形下型62と、成形下型62に接続される射出機63とから大略構成されている。
【0055】
更に詳しくは、成形上型61は、製品形状に合致したキャビティ部611が形成されており、成形上型61の上面に連結された昇降シリンダ612により所定ストローク上下駆動される。また、成形上型61の4隅部には、ガイド機構となるガイドブッシュ613が設けられている。
【0056】
一方、成形下型62には、成形上型61のキャビティ部611に対応するコア部621が設けられている。また、このコア部621の型面に溶融樹脂を供給するために、マニホールド622、ゲート623が設けられており、このマニホールド622、ゲート623の樹脂通路を経て射出機63から供給される溶融樹脂Mがコア部621の上面に供給される。尚、このコア部621の上面には、樹脂リブ30のパターンに対応する溝部624が形成されており、樹脂リブ30と一体成形される側突衝撃吸収体40のプレート部41や格子状リブ42,43を成形するための入子型64が成形下型62に嵌め込まれている。
【0057】
また、成形下型62の4隅部には、ガイド機構となるガイドポスト625が突設され、このガイドポスト625は、成形上下型61,62が型締めされる際、ガイドブッシュ613内に案内されることで成形上型61のプレス姿勢を適正に維持できる。
【0058】
そして、まず、ドアトリム10を成形する第1の工程として、発泡樹脂基材20の素材である発泡樹脂シートSを成形上下型61,62が型開き状態にあるとき、成形上下型61,62内にセットするが、この実施形態では、発泡樹脂シートSとして、ポリプロピレン製発泡シート(住友化学工業製、商品名:スミセラー発泡PPシート、発泡倍率=3倍、厚み2mm)が使用され、図6に示すように、ヒーター装置65により、発泡樹脂シートSが130℃に加熱軟化処理された状態で成形上下型61,62内に供給される。
【0059】
次いで、成形上下型61,62内に発泡樹脂シートSが供給された後(図7参照)、昇降シリンダ612が駆動して、成形上型61が所定ストローク下降し、図8に示すように、成形上型61が下死点まで下降して、成形上下型61,62が型締め状態になったとき、射出機63からマニホールド622、ゲート623を通じてドアトリム10における樹脂リブ30及び側突衝撃吸収体40を成形するための溶融樹脂Mが供給される。
【0060】
この溶融樹脂Mとしては、住友ノーブレンAX568(住友化学工業製ポリプロピレン、メルトインデックス=65g/10分)でタルクが適宜割り合いで混入されている。
【0061】
従って、この成形上下型61,62による型締め状態において、発泡樹脂シートSは成形上型61のキャビティ部611の形状に即して賦形され、発泡樹脂基材20が所望形状に成形されるとともに、発泡樹脂基材20の内面側に樹脂リブ30及び側突衝撃吸収体40が積層一体化される。
【0062】
このように、発泡樹脂基材20と樹脂リブ30、並びに側突衝撃吸収体40の成形が一成形工程で行なえ、特に、従来の樹脂芯材に比べ、樹脂リブ30及び側突衝撃吸収体40を成形するだけの溶融樹脂Mの供給量で済むため、溶融樹脂量を節約でき、同時に成形上下型61,62の負荷も低減できるとともに、射出機63が小容量で済み、射出機63の小型化を図れる。尚、発泡樹脂基材20の表面に表皮21をラミネートする仕様においては、発泡樹脂シートSの片面に表皮21の原反シートを予めラミネート処理しておけば良い。
【0063】
また、発泡樹脂シートSから発泡樹脂基材20を成形する場合には、上述したように予めヒーター装置65により所定温度に加熱軟化処理した後、成形上下型61,62の型締め時、溶融樹脂Mの射出時に所要形状に賦形することもできるが、より高展開率で複雑な曲面形状が要求される場合には、成形上型61に真空吸引機構を付設し、成形上下型61,62の型締め前、あるいは型締め時に成形上型61から真空吸引力を作用させて発泡樹脂基材20を真空成形することもできる。
【0064】
更に、成形上型61を2段階制御することもできる。すなわち、第1段階の成形上下型61,62の型締めにより、発泡樹脂シートSのプレス成形を行ない、発泡樹脂基材20を一次成形し、その後、成形上型61を上昇させ、再度成形上型61を下降させて、第2の成形工程で溶融樹脂Mをキャビティ内に射出充填することで、樹脂リブ30及び側突衝撃吸収体40を発泡樹脂基材20と一体成形することもできる。
【0065】
次に、図9乃至図11は、本発明の第2実施形態を示すもので、図9は第2実施形態における自動車用ドアトリム10の発泡樹脂基材20を透視して、樹脂リブ30及び側突衝撃吸収体40の構成を示す透視正面図、図10は同側突衝撃吸収体40の第2実施形態の構成を示す断面図、図11は第2実施形態におけるドアトリム10の成形方法を示す概要図である。尚、この第2実施形態においては、第1実施形態と同一部分には同一符号を付し、その詳細な説明は省略する。
【0066】
この第2実施形態においては、側突衝撃吸収体40の構成を変更するだけであるため、その他の発泡樹脂基材20や樹脂リブ30の構成は第1実施形態と全く同一である。
【0067】
すなわち、この第2実施形態における側突衝撃吸収体40は、車体パネル50側に向けて開口を有するケース体44と、このケース体44内に充填されるエラストマー45とから構成されている。上記ケース体44は、樹脂リブ30と一体化しており、樹脂リブ30の射出成形時に一体成形されるとともに、このケース体44の成形が完了した後に、ケース体44の内部スペースにエラストマー45の素材である発泡樹脂液を注入することで構成される。
【0068】
従って、この第2実施形態においては、衝撃吸収機能に優れたエラストマー45を使用することで、側突時における衝撃吸収機能を高めることができるとともに、発泡樹脂をベースとした軽量な素材を使用することで、軽量な側突衝撃吸収体40を提供することができる。
【0069】
次いで、図11に基づいて、第2実施形態におけるドアトリム10の成形工程の概要について、特に側突衝撃吸収体40を構成するケース体44及びエラストマー45の成形方法について、主に説明する。尚、成形金型60については、変更点のみについて説明する。
【0070】
すなわち、第2実施形態に使用する成形金型60は、成形上型61については、第1実施形態と同一の構造の成形上型61を使用するが、成形下型62の構成については、コア部621には、第1実施形態同様、樹脂リブ30の配設パターンに応じた溝部624が形成されており、これと連通するように、側突衝撃吸収体40の一部を構成するケース体44に即した溝部66がコア部621に設けられており、この溝部66内にスライドブロック67が図示しないシリンダ駆動により進退可能に設けられている。
【0071】
そして、成形下型62には、2基の射出機63a,63bが連結されており、第1の射出機63aからは樹脂リブ30及び側突衝撃吸収体40におけるケース体44の素材である溶融樹脂M1がマニホールド622a、ゲート623aを通じて供給される。
【0072】
一方、第2の射出機63bからは、ケース体44内に充填されるエラストマー45の素材である発泡性溶融樹脂M2がマニホールド622b、ゲート623bを通して供給される。尚、2基の射出機63a,63bからの溶融樹脂M1と発泡性溶融樹脂M2との供給は、成形上下型61,62が型締めされたとき、まず、第1の射出機63aから溶融樹脂M1が型内に供給され、所要形状に成形されている発泡樹脂基材20の裏面側に所望のパターン形状に沿って樹脂リブ30及びケース体44が一体成形される。
【0073】
その後、間隔をおいて第2の射出機63bから発泡性溶融樹脂M2がマニホールド622b、ゲート623bを通じて供給されるが、このとき、スライドブロック67が後退してケース体44の内部スペースが形成され、このスペース内に発泡性溶融樹脂M2が供給され、発泡硬化することにより、発泡樹脂基材20の裏面側に樹脂リブ30とケース体44、エラストマー45からなる側突衝撃吸収体40とが一体成形される。
【0074】
以上説明したドアトリム10については、アッパー部、ロア部を一体に形成したタイプであるが、例えば、ドアトリムアッパー部を積層構造体、ドアトリムロア部を樹脂成形体から構成するツートンタイプのドアトリムに適用する場合には、ドアトリムアッパー部を発泡樹脂基材20とその裏面側に積層一体化する縦横方向に延びる樹脂リブ30とから構成し、ドアトリムロア部を合成樹脂成形体から構成するとともに、この合成樹脂成形体に上述した側突衝撃吸収体40を一体成形するという構成を採用すれば良い。
【0075】
また、リヤサイドトリムについても、第1実施形態、第2実施形態で記載したドアトリム10の構成を準用することもできる。
【0076】
【発明の効果】
以上説明した通り、本発明に係る自動車用内装部品は、軽量でかつ保形性を有する発泡樹脂基材の裏面に積層される樹脂リブに側突衝撃吸収体を一体化するという構成であるため、従来の重量の嵩む樹脂芯材を廃止できるとともに、別途成形する側突パットが不要となり、軽量かつ低コストで吸音性能に優れた自動車用内装部品を提供できるという効果を有する。
【0077】
更に、本発明に係る自動車用内装部品の製造方法は、発泡樹脂基材を所要形状に成形すると同時に発泡樹脂基材の裏面側に樹脂リブ及び側突衝撃吸収体を一体化するという工程を採用しており、従来の樹脂芯材に比べ、樹脂リブや側突衝撃吸収体の投影面積が少ないため、成形金型にかかる負荷も少なく、かつ冷却時間も短縮化でき、別途金型で成形した側突パットを内装部品裏面に接着、あるいは機械止めする方法に比べ、作業能率を高めることができるとともに、金型設備の簡素化や工数短縮化に伴ない、大幅なコストダウンを招来できるという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用したドアトリムの第1実施形態を示す正面図である。
【図2】図1中II−II線断面図である。
【図3】図1に示す自動車用ドアトリムにおける発泡樹脂基材を取り外した樹脂リブの配設パターンと側突衝撃吸収体とを示す正面図である。
【図4】図1に示すドアトリムにおける側突衝撃吸収体の構成を示す断面図である。
【図5】図1に示すドアトリムを成形する成形金型の全体構成を示す説明図である。
【図6】図1に示すドアトリムの製造方法における発泡樹脂シートの加熱軟化工程を示す説明図である。
【図7】図1に示すドアトリムの製造方法における発泡樹脂シートのセット工程を示す説明図である。
【図8】図1に示すドアトリムの製造方法における射出成形工程を示す説明図である。
【図9】本発明を適用したドアトリムの第2実施形態における樹脂リブの配設パターンと側突衝撃吸収体とを示す正面図である。
【図10】本発明の第2実施形態における側突衝撃吸収体の構成を示す断面図である。
【図11】本発明の第2実施形態におけるドアトリムの製造方法の概要を示す説明図である。
【図12】従来のドアトリムを示す正面図である。
【図13】図12中XIII−XIII線断面図である。
【符号の説明】
10 ドアトリム
20 発泡樹脂基材
21 表皮
30 樹脂リブ
40 側突衝撃吸収体
41 プレート部
42,43 格子状リブ
44 ケース体
45 エラストマー
50 車体パネル
60 成形金型
61 成形上型
611 キャビティ部
612 昇降シリンダ
62 成形下型
621 コア部
622 マニホールド
623 ゲート
63 射出機
63a 第1の射出機
63b 第2の射出機
64 入子型
65 ヒーター装置
66 溝部
67 スライドブロック
M,M1 溶融樹脂
M2 発泡性溶融樹脂
S 発泡樹脂シート

Claims (7)

  1. 発泡樹脂シート(S)を圧縮加工してなり、軽量で、かつ保形性を有する発泡樹脂基材(20)と、この発泡樹脂基材(20)の裏面に積層一体化される投影面積が低減化された所定のパターンに沿う樹脂リブ(30)と、該樹脂リブ(30)の成形時に、この樹脂リブ(30)と一体成形され、車体パネル(50)と当接、あるいは対峙して、側突時の衝撃吸収を行なう軽量な側突衝撃吸収体(40)とから構成されていることを特徴とする自動車用内装部品。
  2. 前記側突衝撃吸収体(40)は、発泡樹脂基材(20)の裏面に当接するプレート部(41)と、このプレート部(41)から車体パネル(50)側に向けて立設され、縦横方向に延びる格子状リブ(42,43)とから構成され、側突衝撃吸収体(40)の破断時、プレート部(41)により、シャープエッジが表面側に露出するのを回避することを特徴とする請求項1に記載の自動車用内装部品。
  3. 前記側突衝撃吸収体(40)は、車体パネル(50)側に開口を有するケース体(44)と、該ケース体(44)内に充填されている衝撃吸収機能に優れ、軽量なエラストマー(45)とから構成されていることを特徴とする請求項1に記載の自動車用内装部品。
  4. 発泡樹脂シート(S)を圧縮加工してなり、軽量で、かつ保形性を有する発泡樹脂基材(20)と、該発泡樹脂基材(20)の裏面に積層一体化される投影面積が低減化された樹脂リブ(30)及び樹脂リブ(30)と一体成形され、軽量な側突衝撃吸収体(40)とからなる自動車用内装部品の製造方法において、
    成形金型(61,62)内に、発泡樹脂基材(20)の素材である発泡樹脂シート(S)をセットする発泡樹脂シート(S)のセット工程と、
    成形金型(61,62)同士を型締めして、成形金型(61,62)のキャビティ(C)形状に沿って発泡樹脂基材(20)を所要形状に成形するとともに、成形金型(61,62)のキャビティ(C)内に溶融樹脂(M)を射出充填して、樹脂リブ(30)及びプレート部(41)と格子状リブ(42,43)を発泡樹脂基材(20)の裏面側に積層一体化する一体化工程と、
    からなることを特徴とする自動車用内装部品の製造方法。
  5. 発泡樹脂シート(S)を圧縮加工してなり、軽量で、かつ保形性を有する発泡樹脂基材(20)と、該発泡樹脂基材(20)の裏面に積層一体化される投影面積が低減化された樹脂リブ(30)及び樹脂リブ(30)と一体成形されるケース体(44)内に衝撃吸収機能に優れ、軽量なエラストマー(45)を充填してなる側突衝撃吸収体(40)とからなる自動車用内装部品(10)の製造方法において、
    成形金型(61,62)内に、発泡樹脂基材(20)の素材である発泡樹脂シート(S)をセットする発泡樹脂シート(S)のセット工程と、
    成形金型(61,62)同士を型締めして、成形金型(61,62)のキャビティ形状に沿って発泡樹脂基材(20)を所要形状に成形するとともに、第1の射出機(63a)から樹脂通路を経て、発泡樹脂基材(20)の裏面に溶融樹脂(M1)を供給して、樹脂リブ(30)及びこれと連設するケース体(45)を発泡樹脂基材(20)の裏面に積層一体化する工程と、第2の射出機(63b)から樹脂通路を経てケース体(44)内に発泡性溶融樹脂(M2)を射出充填して、ケース体(44)内にエラストマー(45)を装填することで、側突衝撃吸収体(40)を形成する工程と、
    からなることを特徴とする自動車用内装部品の製造方法。
  6. 前記発泡樹脂シート(S)のセット工程前に、予備加熱工程で該発砲樹脂シート(S)を加熱軟化処理するとともに、成形金型(61,62)の型締め時に、発泡樹脂シート(S)が所要形状に成形されることにより、保形性を有する発泡樹脂基材(20)が形成され、該発泡樹脂基材(20)の裏面側に樹脂リブ(30)と側突衝撃吸収体(40)を積層一体化することを特徴とする請求項4又は5に記載の自動車用内装部品の製造方法。
  7. 前記成形金型(61)に真空吸引機構が付設され、加熱軟化処理された発泡樹脂シート(S)を成形金型(61,62)の型締め時に成形金型(61,62)の型面形状に沿って賦形する際、上記真空吸引機構を動作させ、真空吸引力により発泡樹脂基材(20)を所要形状に真空成形する工程を付加したことを特徴とする請求項4乃至6のいずれかに記載の自動車用内装部品の製造方法。
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