JP2014003459A - ゲートウェイ装置、及びパケット通信方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】移動端末が異なる無線システムに接続先を切り替えた際に、その移動端末に関わる通信中のTCP通信に対して、誤制御によるパケットロスを低減する。
【解決手段】通信パケットを中継するゲートウェイ装置105が、一時的に、移動端末100aからのTCP通信のACKパケットの受信ウィンドウサイズのパラメータを書き換えて、対向端末107からの送信量を調整する。これにより、移動端末100aにも対向端末107にも改造を加えることなく、誤制御によるパケットロスを低減することが可能となる。
【選択図】図10

Description

本発明は、ゲートウェイ装置、及び通信方法に係わり、特に移動端末が異なる無線システムに接続先を切り替える際に、パケットロスを低減するパケット通信技術に関する。
スマートフォンやタブレット端末の利用者数が急速に増加し、また動画コンテンツが拡充するなどといったことを要因に、移動体通信網における通信トラヒックが爆発的に増大している。3G(3rd Generation)やLTE(Long Term Evolution)の単体の無線システムだけでは、この通信トラヒックの増大に追いつけないと予測されている。
上記を背景に、3GPP(3rd Generation Partnership Project)やIETF(Internet Engineering Task Force)の標準化団体において、3GやLTEだけでなく、無線LAN(WLAN:Wireless Local Access Network)やモバイルWiMAX(Worldwide Interoperability for Microwave Access)といった他の無線システムも統合的に運用し、移動体通信の通信トラヒックを収容するパケット通信システムが議論されている。このパケット通信システムでは、移動端末は複数の無線システムに接続可能であり、状況に応じて接続先を切り替えることができる。これにより、通信トラヒックを1つの無線システムだけでなく、他の無線システムにも逃がすことができる。この技術をトラヒックオフロード技術と呼ぶ。
このようなパケット通信システムにおいて、移動端末が接続する無線システムを切り替える際に、シームレスに切り替えられることが望ましい。シームレスな切り替えには、2つの要件がある。1つの要件は、移動端末が接続する無線システムを切り替えても、通信中のいずれのパケット通信セッションも切断されることなく、引き続き通信することができることである。このための仕組みは、既にアーキテクチャとして標準化されている。もう1つの要件は、パケット通信のほとんどに用いられるプロトコルであるTCP(Transport Contorol Protocol)の誤制御を最小限に抑えることである。こちらについては、標準化団体では議論されていない。
TCPでは、通信相手である対向端末との通信帯域幅と往復遅延時間を計測、または予測し、これらをパラメータとして制御に用いている。移動端末が接続する無線システムを切り替えると、帯域幅と遅延時間の値も大きく変動する。しかしながら、TCPは、これらの変動にすぐには追従できず、誤制御によってパケットロス、およびパケット再送が発生し、その結果、スループットが低下するという問題が発生する。例えば、移動端末がWLANから3Gに切り替えた場合、帯域幅は小さくなり、遅延時間は大きくなる。対向端末のTCP制御は、移動端末がまだWLANに接続していると仮定しているので、3Gでは処理しきれない量のパケットを送信してくる。その結果、移動端末にパケットが到達する前に、3G内で大量のパケットロスが発生する。一方、移動端末が3GからWLANに切り替えた場合、帯域幅は大きくなり、遅延時間は小さくなる。対向端末のTCP制御は、3G接続時のパラメータに引きずられ、WLANにとっては過小な量のパケットを送信する。その結果、WLAN本来の帯域幅を使い切れないといった問題も発生する。
この問題に対して、特許文献1では、移動網における異種網ハンドオーバ処理中のデータ転送量を抑制する技術を開示している。移動端末が、異種網間ハンドオーバ、即ち、接続する無線システムの切り替えが実施されることを予測、または実施された場合に、無線インタフェースの能力に基づいて、TCPの制御パラメータの1つである受信ウィンドウサイズを設定する。また、特許文献2では、コグニティブ基地局を介した通信において、最適なTCPパラメータを選択する技術を開示している。移動端末が、接続する無線システムの切り替えを実施すると、切り替え先の無線インタフェースに最適なTCPの制御パラメータを算出し、対向端末である送信サーバに制御信号を送信する。送信サーバは、その制御パラメータを用いて、TCPパケットの送信量を決定する。
特開2009−188666号公報 特開2010−213013号公報
特許文献1の方法では、移動端末のTCPスタックへの改造が必要となる。そのため、全ての移動端末に適用できる方法ではない。また、移動端末では、実際に通信をしばらく行わないと適切な受信ウィンドウサイズが分かないため、移動端末が接続する無線システムを切り替えた直後から適切なTCPの制御を行うことが難しい。移動端末が、あらかじめ各無線システムに対して測定を行っておく方法も考えられるが、全移動端末がこれを行うのは無線システムへの負荷が大きすぎる。また、特許文献2の方法では、送信サーバとコグニティブ基地局との連携が必要であるため、送信サーバのTCPスタックへの改造が必要となる。この方法も全ての送信サーバに対して適用できる方法ではない。
以上から、移動端末にも対向端末にも改造を加えることなく、移動端末が異なる無線システムに接続先を切り替えた際に、その移動端末に関わる通信中のTCPなどの通信に対して、誤制御によるパケットロスを低減することが課題となる。
本発明の目的は、上記の課題を解決し、移動端末が異なる通信システムに接続先を切り替えた際に、誤制御によるパケットロスを低減可能なゲートウェイ装置、及びパケット通信方法を提供することにある。
上記の目的を達成するため、本発明においては、ゲートウェイ装置であって、第1の無線システム、または第2の無線システムに接続して無線通信可能な移動端末と、IPサービス網を介して通信可能な対向端末との間で通信パケットの送受信を仲介し、移動端末が第1の無線システムに接続して、対向端末と通信を行っている際に、移動端末が第2の無線システムに接続を切り替えた場合に、当該切り替え後に移動端末から送信された通信のACKパケット内の受信パラメータを書き換えて対向端末に転送し、対向端末から送信される通信のパケットの送信量を調整可能な処理部を備える構成のゲートウェイ装置を提供する。
また、上記の目的を達成するため、本発明においては、ゲートウェイ装置のパケット通信方法であって、第1の無線システム、または第2の無線システムに接続して無線通信可能な移動端末と、IPサービス網を介して通信可能な対向端末との間で通信パケットの送受信を仲介し、移動端末が第1の無線システムに接続して、対向端末と通信を行っている際に、移動端末が第2の無線システムに接続を切り替えた場合に、当該切り替え後に移動端末から送信された通信のACKパケット内の受信パラメータを書き換えて対向端末に転送し、対向端末から送信される通信のパケットの送信量を調整するパケット通信方法を提供する。
本発明によれば、移動端末にも対向端末にも改造を加えることなく、移動端末が異なる無線システムに接続先を切り替えた際に、その移動端末に関わる通信中の通信に対して、誤制御による性能劣化を抑制し、通信を安定化させることができる。
第1の実施例に係る、パケット通信システムの一構成を示す図である。 第1の実施例に係る、サービス網ゲートウェイの概略構成を示す図である。 第1の実施例に係る、ゲートウェイ装置のハードウェア一構成例を示す図である。 第1の実施例に係る、サービス網ゲートウェイのソフトウェアプログラムの一例を示す図である。 第1の実施例に係る、サービス網ゲートウェイが保持する統計情報テーブルを更新するシーケンスの一例を示す図である。 第1の実施例に係る、統計情報テーブルのデータ構成の一例を示す図である。 第1の実施例に係る、移動端末が異なる無線システムに接続先を切り替えた後に、新規TCP通信を開始するシーケンスの一例を示す図である。 第1の実施例に係る、経路更新通知メッセージのフォーマットの一例を示す図である。 第1の実施例に係る、移動端末情報テーブルのデータ構成の一例を示す図である。 第1の実施例に係る、新規フローテーブルのデータ構成の一例を示す図である。 第1の実施例に係る、移動端末がWLANから3Gへ接続先無線システムを切り替えた後に、既存TCP通信を継続するシーケンスの一例を示す図である。 第1の実施例に係る、書換フローテーブルのデータ構成の一例を示す図である。 第1の実施例に係る、移動端末がWLANから3Gへ接続先無線システムを切り替えた後に、既存TCP通信を終了するシーケンスの一例を示す図である。 第1の実施例に係る、移動端末が3GからWLANへ接続先無線システムを切り替えた後に、既存TCP通信を継続するシーケンスの一例を示す図である。 第1の実施例に係る、サービス網ゲートウェイが経路更新通知メッセージを受信して処理するフローチャート例の図である。 第1の実施例に係る、サービス網ゲートウェイがTCP通信のパケットを受信して処理するフローチャート例の図である。 第1の実施例に係る、サービス網ゲートウェイがTCP通信のACKパケットの受信ウィンドウサイズパラメータ(rwnd)を書き換えるフローチャート例の図である。 第1の実施例に係る、TCPヘッダのフォーマットの一例を示す図である。
以下、本発明の実施例を図面に従い説明する。なお、以下の実施例の説明においては、パケット通信のプロトコルとしてTCPを用いる場合を例に説明するが、本発明はTCP通信に限定されるものでない。
第1の実施例として、パケット通信システムの場合のゲートウェイ装置、及びパケット通信方法を、そのシステム、処理の順に説明する。
<システム>
図1を用いて本実施例のパケット通信システムの一構成例を説明する。同図示す第1の移動端末100a、第2の移動端末100b、測定端末101それぞれは、複数の無線インタフェースを搭載し、それらの無線インタフェースを介して、無線信号を有線信号に相互変換するLTE基地局102a、3G基地局102b、WiMAX基地局102c、WLAN基地局102dのいずれかと無線通信を行う。LTE基地局102aは、LTE無線システム103aの基地局である。同様に、3G基地局102bは、3G無線システム103bの基地局である。WiMAX基地局102cは、WiMAX無線システム103cの基地局である。WLAN基地局102dは、WLAN無線システム103dの基地局である。
LTE無線システム103aは、LTEアクセスゲートウェイ104aを介して、外部装置とパケット通信を行う。同様に、3G無線システム103bは、3Gアクセスゲートウェイ104bを介して、外部装置とパケット通信を行う。WiMAX無線システム103cは、WiMAXアクセスゲートウェイ104cを介して、外部装置とパケット通信を行う。WLAN無線システム103dは、WLANアクセスゲートウェイ104dを介して、外部装置とパケット通信を行う。各アクセスゲートウェイ104a〜104dは、サービス網ゲートウェイ105とパケット通信を行う。
サービス網ゲートウェイ105は、移動端末100a、100bや測定端末101から送信された通信パケットを適切なIPサービス網106に転送する。また、移動端末100a、100bや測定端末101宛の通信パケットを適切な無線システムのアクセスゲートウェイに転送する。サービス網ゲートウェイ105と各アクセスゲートウェイ104a〜104dとの間の接続プロトコルには、モバイルIP、またはGTP(GPRS(General Packet Radio Service) Tunneling Protocol)が用いられる。
IPサービス網106とは、インターネットや企業網などのことである。対向端末107は、IPサービス網106に接続し、上述したパケット通信システムを介して、移動端末100a、100bとエンド−エンド間の通信を行う。最後に、管理装置108は、サービス網ゲートウェイ105とパケット通信を行い、サービス網ゲートウェイ105に対する設定を行う。また、管理装置108は、上述したパケット通信システムを介して、測定端末101とエンド−エンド間の通信を行う。
次に、図2A、図2Bを用いて、本実施例のサービス網ゲートウェイの一構成を説明する。図2Aに示すように、サービス網ゲートウェイ105は、処理部として機能する中央処理部(Central Processing Unit:CPU)200、記憶部として機能するメモリ201やFROM(Flash Read Only Memory)202、更にはインタフェース部として機能する有線インタフェース(Interface:I/F)を備える。本構成において、サービス網ゲートウェイとしての機能を提供するためのソフトウェアプログラムはFROM202に記憶されており、装置の起動時にメモリ201に展開される。
処理部であるCPU200は、メモリ201内に展開されたソフトウェアプログラムを順次読み出して実行する。有線I/F203aは、各無線システムのアクセスゲートウェイ104a〜104dと接続されており、各アクセスゲートウェイと通信パケットの送受信を行う。有線I/F203bは、IPサービス網106に接続されており、IPサービス網に接続された他の装置と通信パケットの送受信を行う。有線I/F203cは、管理装置108と接続されており、管理装置と通信パケットの送受信を行う。
図2Bは、サービス網ゲートウェイ105であるゲートウェイ装置のより具体的なハードウェア構成の一例を示している。同図にみるように、ゲートウェイ装置205は、シグナリング処理やユーザトラフィック転送処理を実現する複数のCPUブレード210、レイヤー2(L2)スイッチ機能と機能するスイッチブレード220で構成される。同図においては、スイッチブレード220のインタフェース(I/F)226、227・・・が、図2Aの有線I/F203a、203b、203cに対応する。また、各ブレード中のCPU212−1、212−2、229が図2AのCPU200に対応し、その各種の処理を分担する。同様に、メモリ211−1、211−2、228が、メモリ201に、FROM215−1、215−2、230が、FROM202に対応する。なお、数番213−1、213−2、214−1、214−2、221〜224は、各ブレード間のインタフェース(I/F)を示す。以下においては、図2Aのサービス網ゲーウェイ105の概略構成を用いて説明を行う。
図3は、本実施例のサービス網ゲートウェイのメモリ201に展開され、図2AのCPU200で実行されるソフトウェアプログラム、及び各種のテーブルの構成図である。メモリ201内には、プログラム領域300とテーブル領域310が形成される。
プログラム領域300は、パケット転送部301、最適パラメータ設定部302、TCPパケット書換部303、シェーピング実行部304の各機能ブロックから構成される。これらの機能ブロックは、それぞれ図2AのCPU200で実行されるが、図2Bの構成の場合、CPU429がパケット転送部301を、CPU412−1、412−2がその以外の機能ブロックを実行するよう構成できる。
パケット転送部301は、移動端末宛の通信パケットを適切な無線システムのアクセスゲートウェイに転送し、また移動端末から送信された通信パケットを各無線システムのアクセスゲートウェイから受け取り、適切なIPサービス網に転送する。最適パラメータ設定部302は、各無線システムの統計情報から、移動端末と対向端末の間で行われるTCP通信に対して最適な受信ウィンドウサイズと、移動端末宛の通信パケットの最適送信レートを決定する。TCPパケット書換部303は、移動端末から送信されたTCP通信のACKパケット内の受信ウィンドウサイズを、最適なパラメータに書き換える。シェーピング実行部304は、移動端末宛の通信パケットの送信レートが最適送信レートを超える場合に、一時的に通信パケットをバッファリングし、最適送信レートになるように通信パケットの送信間隔を調整する。
テーブル領域310は、統計情報テーブル311、移動端末情報テーブル312、新規フローテーブル313、書換フローテーブル314の各種のテーブルから構成される。統計情報テーブル311は、各無線システムに対する帯域幅と往復遅延時間に関する統計情報を格納する。移動端末情報テーブル312は、移動端末が接続する無線システムに関する接続情報を格納する。新規フローテーブル313は、移動端末が異なる無線システムに接続先を切り替えてから新規に開始したTCP通信の情報を格納する。書換フローテーブル314は、移動端末が異なる無線システムに接続先を切り替える前から通信していたTCP通信の情報と、そのTCP通信に対する最適な受信ウィンドウサイズ情報を格納するTCP通信の情報を記憶する。なお、各テーブルのデータ構成については、以下で説明する<処理(シーケンス)>にて詳細を説明する。
以上が、本実施例のパケット通信システムの一全体構成例である。
<処理(シーケンス)>
本実施例のサービス網ゲートウェイが、その内部のCPU200の動作により、通信パケットを中継するゲートウェイ装置として機能する場合に、一時的に、移動端末からのTCP通信の確認応答(ACK)パケットの受信ウィンドウサイズパラメータを書き換えて、対向端末からの送信量を調整する処理について、5つの手順を説明する。具体的には、(A)サービス網ゲートウェイが保持する統計情報テーブルを更新する処理、(B)移動端末が異なる無線システムに接続先を切り替えた後に、新規TCP通信を開始する処理、(C)移動端末がWLANから3Gへ接続先無線システムを切り替えた後に、既存TCP通信を継続する処理、(D)移動端末がWLANから3Gへ接続先無線システムを切り替えた後に、既存TCP通信を終了する処理、(E)移動端末が3GからWLANへ接続先無線システムを切り替えた後に、既存TCP通信を継続する処理の手順である。
(A)サービス網ゲートウェイが保持する統計情報テーブルを更新する処理
図4は、サービス網ゲートウェイ105が保持する統計情報テーブル311を更新する手順である。測定端末101は、各無線システムに接続し、管理端末108とパケット通信を行い、通信帯域幅(スループット)と往復遅延時間(Round Trip Time:RTT)を測定する。測定には、iperfやpingなどの通常のツールを用いる。
例えば、WLAN無線システムに関して、測定端末101はWLAN基地局102dに接続し、WLANアクセスゲートウェイ104d、サービス網ゲートウェイ105を介して、管理装置108との間で測定を行う(ステップ400〜403)。また、例えば、3G無線システムに関して、測定端末101は3G基地局102bに接続し、3Gアクセスゲートウェイ104b、サービス網ゲートウェイ105を介して、管理装置108との間で測定を行う(ステップ404〜407)。他の無線システムに関しても、同様に測定を行う。
測定端末101は、ある程度の測定を行うと、管理装置108に対して測定結果を報告する(ステップ408)。これは、いずれかの無線システムを介してオンラインで報告しても良いし、別途イーサネット(登録商標)接続を用意してオフラインで報告しても良い。管理装置108は、システム管理者が初期値としてあらかじめ設定した事前設定と、報告された測定結果と、測定時の通信ログを併せて、統計情報を作成する(ステップ409)。そして、作成した統計情報をサービス網ゲートウェイに送ることにより、サービス網ゲートウェイが保持する統計情報テーブル311を更新する(ステップ410)。
図5は、サービス網ゲートウェイ105が保持する統計情報テーブル311のデータ構成の一例を示す図である。統計情報テーブル311は、無線システム種別500、時間帯501、基地局識別子502、スループット期待値503、RTT期待値504の項目から構成される。例えば、1つ目のエントリは、無線システムが3Gに関しての情報であり、測定端末によって測定された時間帯が18:00〜19:00であり、測定端末が接続した3G基地局の識別子がNB101であり、スループットの測定値から推定される期待値(例えば測定平均値)が240kbpsであり、RTTの測定値から推定される期待値(例えば測定平均値)が400msであることを表す。また、3つ目と5つ目のエントリは、無線システムが3GとWLANに関して、利用する時間帯や接続する基地局に寄らない標準値(デフォルトデータ)を表す。ここでは便宜上、無線システム種別500を3GとWLANのみ示しているが、LTEやWiMAXなどの他の無線システムについても同様に統計情報を格納する。
本実施例のパケット通信システムにおいて、図4の統計情報の更新の手順は、定期的に繰り返して実施される。これにより、統計情報テーブルは、管理者による静的な事前設定だけでなく、運用中も動的な更新が可能になる。また、個々の移動端末ではなく、サービス網ゲートウェイが統計情報を持つことで、より多くの情報を収集することができる。したがって、個々の移動端末が測定を行って情報を収集するよりも、移動端末と無線システムに対する負荷を低くすることができる。
(B)移動端末が異なる無線システムに接続先を切り替えた後に、新規TCP通信を開始する処理
図6は、本実施例のパケット通信システムにおいて、移動端末が異なる無線システムに接続先を切り替えた後に、新規TCP通信を開始するときの手順である。ここでは、移動端末がWLANから3Gへ接続先無線システムを切り替える場合を例にとる。第1の移動端末100aは、3G基地局102bに対して接続処理を行う(ステップ600)。これを契機に3G基地局と3Gアクセスゲートウェイ104bの間でも移動端末1に対する接続処理の制御信号がやり取りされる(ステップ601)。接続処理が完了すると、3Gアクセスゲートウェイは、経路更新通知メッセージをサービス網ゲートウェイに送信する(ステップ602)。
図7は、経路更新通知メッセージの構成情報の一例を示す図である。経路更新通知メッセージ700は、このメッセージの送信元のアクセスゲートウェイのIPアドレス701、このメッセージの宛先のサービス網ゲートウェイのIPアドレス702、接続処理を行った移動端末に割り当てられているIPアドレス703、移動端末の識別子704、移動端末が接続している無線システムの種別705、移動端末が接続している基地局の識別子706から構成される。移動端末が接続している無線システムの種別705と、移動端末が接続している基地局の識別子706は、オプションであり、付加しなくても良い。この経路更新通知メッセージ700は、各アクセスゲートウェイとサービス網ゲートウェイの間の接続プロトコルであるモバイルIP、またはGTPの制御メッセージの一部である。
図6に戻ると、サービス網ゲートウェイ105のCPU200は、ステップ602の経路更新通知メッセージを受け取ると、メッセージ内の移動端末の識別子704をインデックスとして、図3に示した移動端末情報テーブル312を参照し、接続情報を更新する。
図8は、移動端末情報テーブル312のデータ構成の一例を示す図である。移動端末情報テーブル312は、移動端末識別子800、移動端末IPアドレス801、現在の接続情報810、過去の接続情報820の項目から構成される。さらに、現在の接続情報810は、無線システム種別811、接続する無線システムのアクセスゲートウェイのIPアドレス812、接続する基地局の識別子813、無線システム切り替えからの経過時間814、接続する無線システムのスループット期待値815、接続する無線システムのRTT期待値816の小項目から構成される。また、過去の接続情報820は、切り替え前に接続していた無線システムのスループット期待値821、切り替え前に接続していた無線システムのRTT期待値822の小項目から構成される。
例えば第1移動端末100aの識別子を1111として、経路更新通知メッセージを受け取った際のエントリの更新方法を説明する。1つ目のエントリについて、移動端末IPアドレス801には、経路更新通知メッセージの移動端末のIPアドレス703を格納する。現在の無線システム種別811には、経路更新通知メッセージの移動端末が接続する無線システム種別705を格納する、または送信元のアクセスゲートウェイのIPアドレス701から無線システム種別を割り出して格納する。現在のアクセスゲートウェイIPアドレス812には、送信元のアクセスゲートウェイのIPアドレス701を格納する。現在の基地局識別子813には、経路更新通知メッセージの移動端末が接続する基地局の識別子706を格納する。現在の経過時間814は、経路更新通知メッセージを受け取ってからの時間であり、参照するたびに更新する。現在のスループット期待値815とRTT期待値816には、現在の無線システム種別811と、現在の時刻と、現在の基地局識別子813を元に統計情報テーブル311を参照して格納する。
例えば、無線システム種別が3G、現在の時刻が1200、現在の基地局がNB101としたとき、図5の統計情報テーブル311を参照すると、3つ目のエントリ(標準値)と一致する。このとき、スループット期待値503は800kbpsであり、RTT期待値504は200msと求まる。これらの求めた値を移動端末情報テーブルの現在のスループット期待値815とRTT期待値816に格納する。過去のスループット期待値821とRTT期待値822には、経路更新通知メッセージを受信する以前に現在のスループット期待値815とRTT期待値816に格納していた値を複製して格納する。したがって、この例の場合は、移動端末1が無線システム切り替え前のWLANに接続していたときのスループット期待値とRTT期待値が格納されることになる。以上の手順で、移動端末1に対するエントリが更新される。
図6に戻ると、サービス網ゲートウェイ105のCPU200は、ステップ602の経路更新通知メッセージを受け取り、移動端末情報テーブル312を更新した後、移動端末1宛の通信パケットの転送経路を3Gアクセスゲートウェイに切り替える(ステップ603)。その後、サービス網ゲートウェイが備えるシェーピング(ペーシングとも言う)機能のパラメータを変更する(ステップ604)。シェーピング機能とは、移動端末宛に瞬間的に大量の通信パケットを受け取った場合に、その通信パケットをバッファリングし、既定の送信レートになるように、通信パケットの送信間隔を調整しながら転送する機能であり、シェーピング実行部304が対応する。これにより、無線システムの容量を超える大量の通信パケットが流入し、パケットロスの発生を抑制する。
シェーピング機能のパラメータは、上述した既定の送信レートのことである。サービス網ゲートウェイ105は、移動端末情報テーブル312の現在のスループット期待値815をパラメータとして設定する。こうすることで、移動端末が接続する無線システムに応じて、最適なシェーピング機能のパラメータを選択することができ、パケットロスを抑制することができる。その後、移動端末1はWLANを切断する(ステップ605)。
次に、移動端末1は、対向端末107と新たにTCP通信を始めるために、対向端末を宛先として、SYNパケットを3G基地局に送信する(ステップ610)。SYNパケットとは、TCPヘッダのSYNフラグを立てた、TCP通信開始要求を意味する通信パケットである。SYNパケットは、3G基地局と3Gアクセスゲートウェイを介して、サービス網ゲートウェイ105に到達する(ステップ611、612)。サービス網ゲートウェイ105は、SYNパケットを受け取ると、SYNパケット内に記述された移動端末100aのIPアドレスとポート番号、対向端末のIPアドレスとポート番号を抽出し、新規フローテーブル313にエントリを追加する。
図9は、図3に示した新規フローテーブル313のデータ構成の一例を示す図である。新規フローテーブル313は、移動端末の識別子900、移動端末のIPアドレス901、移動端末のポート番号902、対向端末のIPアドレス903、対向端末のポート番号904の項目から構成される。例えば、1つ目のエントリは、移動端末100aに対する新規のTCP通信フローを表し、移動端末識別子が1111であり、移動端末のIPアドレスが110.1.1.1であり、移動端末のポート番号が31001であり、対向端末のIPアドレスが2.3.4.5であり、対向端末のポート番号が80であることを表す。移動端末識別子900については、移動端末のIPアドレス901を元に、移動端末情報テーブル312を参照して求め、格納する。これ以外の項目については、SYNパケットから抽出した情報を格納する。
図6に戻り、ステップ613の後、サービス網ゲートウェイ105は、SYNパケットを対向端末107に転送する(ステップ614)。対向端末107は、SYNパケットの応答として、移動端末100a宛に、SYN/ACKパケットを返す(ステップ615)。SYN/ACKパケットとは、TCPヘッダのSYNフラグとACKフラグを立てた、TCP通信開始応答を意味する通信パケットである。SYN/ACKパケットは、サービス網ゲートウェイ105、3Gアクセスゲートウェイ102b、3G基地局102bを介して、移動端末100aに到達する(ステップ616〜618)。移動端末100aは、SYN/ACKパケットの応答として、対向端末宛に、ACKパケットを返す(ステップ619)。ACKパケットとは、TCPヘッダのACKフラグを立てた、応答を意味する通信パケットである。ACKパケットは、3G基地局102b、3Gアクセスゲートウェイ104b、サービス網ゲートウェイ105を介して、対向端末107に達する(ステップ620〜622)。ステップ610〜622の手順によって、移動端末100aと対向端末107の間でTCPセッションが確立される。
その後、対向端末107が確立したTCPセッションを用いて、移動端末100a宛にデータパケットを送信する(ステップ630)。データパケットは、サービス網ゲートウェイ、3Gアクセスゲートウェイ、3G基地局を介して、移動端末100aに到達する(ステップ631〜633)。移動端末100aは、データパケットを受信すると、ACKパケットを返す(ステップ634)。ACKパケットは、3G基地局、3Gアクセスゲートウェイを介して、サービス網ゲートウェイ105に達する(ステップ635、636)。サービス網ゲートウェイ105は、ACKパケットを受け取ると、ACKパケット内に記述された移動端末100aのIPアドレスとポート番号、対向端末107のIPアドレスとポート番号を抽出し、図9の新規フローテーブル313を参照する(ステップ637)。ここでは、1つ目のエントリに一致する。新規フローテーブル313に一致するエントリを見つけると、サービス網ゲートウェイ105は、ACKパケット内の情報を何も書き換えずに、対向端末107に転送する(ステップ638)。
以上の手順によって、本実施例のパケット通信システムにおいて、移動端末が異なる無線システムに接続先を切り替えた後に新規に開始したTCP通信に関しては、サービス網ゲートウェイは、移動端末からのTCP通信のACKパケットのパラメータ書き換えを回避する。
(C)移動端末がWLANから3Gへ接続先無線システムを切り替えた後に、既存TCP通信を継続する処理
図10は、移動端末1がWLANから3Gへ接続先無線システムを切り替えた後に、既存TCP通信を継続するときの手順である。ここでは、移動端末1がWLANから3Gへ接続先を切り替える場合を例にとるが、スループット期待値とRTT期待値を乗算した帯域幅遅延積が大きい無線システムから小さい無線システムに切り替えた場合は、図10と同様の手順になる。一般に、LTE、WiMAX、WLANは比較的に帯域幅遅延積が大きい無線システムであり、3Gは比較的に帯域幅遅延積が小さい無線システムである。LTE、WiMAX、WLANのうちどれが一番大きいかは接続状況に左右される。
ステップ1000〜1005までは、図6のステップ600〜605までと同じ手順であるので、ここでは説明を省略する。
対向端末107は、移動端末100aが3Gに接続先無線システムを切り替える前に確立したTCPセッションを用いて、データパケットを送信する(ステップ1010)。このとき、対向端末107は、移動端末100aがWLANから3Gに接続先無線システムを切り替えたことを知ることができないので、依然として、WLANの無線システムにとっては標準量だが、3Gの無線システムにとっては大量のデータパケットを送信してくる。サービス網ゲートウェイ105がこれらのデータパケットを受け取ると、シェーピング実行部304によるシェーピング機能によって、ステップ1004で設定したシェーピングパラメータ、即ち3G無線システムのスループット期待値に合うように送信間隔を調整しながらデータパケットを転送する(ステップ1011)。データパケットは、3Gアクセスゲートウェイ、3G基地局を介して、移動端末100aに達する(ステップ1012、1013)。このようにすることで、本実施例のパケット通信システムにおいては、瞬間的に大量のパケットが送られてきても、無線システム内でのパケットロスの可能性を低減することができる。
移動端末100aは、データパケットを受信すると、ACKパケットを応答として送信する(ステップ1014)。ACKパケットのTCPヘッダには、移動端末1が一度に受信したい最大パケットバイト数を表す受信ウィンドウサイズ(rwnd)がパラメータとして記述される。
図17は、TCPヘッダのフォーマットの一例を示す図である。TCPヘッダ1700は、送信元端末が使用するポート番号1701、送信先端末が使用するポート番号1702、送信データバイト数を示すシーケンス番号1703、受信データバイト数を示すACK番号1704、TCPヘッダのヘッダ長1705、SYNフラグやACKフラグなどを示すフラグ1706、受信ウィンドウサイズ(rwnd)1707、TCPヘッダ全体に対するチェックサム1708をパラメータとして持つ。
移動端末100aは、ACKパケットによって、受信ウィンドウサイズをパラメータとして対向端末107に通知できる。対向端末107は、移動端末から次のACKパケットを受信するまで、この受信ウィンドウサイズ分だけTCP通信のデータパケットを送信できる。即ち、この受信ウィンドウサイズは、対向端末が一度に送信できるデータバイト数の上限値として働く。TCP通信においては、理論的には、受信ウィンドウサイズを、移動端末と対向端末との間のスループットとRTTの乗算である帯域幅遅延積とした場合に、パケットロスも最小にでき、また通信帯域を有効に使うことができる。
したがって、移動端末がWLANに接続して通信を行っている場合、受信ウィンドウサイズは比較的大きな値になる。一方、移動端末が3Gに接続して通信を行っている場合、受信ウィンドウサイズは比較的小さな値になる。一部のOS(Operating System)のTCPスタックは、この受信ウィンドウサイズを自動的に調整する機能を有するが、しばらく通信を続けてスループットとRTTを測定する必要がある。したがって、移動端末が異なる無線システムに接続先を切り替えたとしても、移動端末ではすぐには適切な受信ウィンドウサイズを設定することができない。
図10に示すように、ステップ1014のACKパケットに記述される受信ウィンドウサイズ(rwnd)は、46kバイトである。これは、移動端末100aがWLANの無線システムに接続していた際に使用していた受信ウィンドウサイズである。移動端末100aより送信されたACKパケットは、3G基地局、3Gアクセスゲートウェイを介して、サービス網ゲートウェイ105に達する(ステップ1015、1016)。サービス網ゲートウェイ105は、ACKパケットを受け取ると、ACKパケット内に記述された移動端末100aのIPアドレスとポート番号、対向端末のIPアドレスとポート番号を抽出し、書換フローテーブル314にエントリを追加する。
図11は、書換フローテーブルのデータ構成の一例を示す図である。同図に示すように、書換フローテーブル314は、移動端末の識別子1100、移動端末のIPアドレス1101、移動端末のポート番号1102、対向端末のIPアドレス1103、対向端末のポート番号1104、移動端末が接続先無線システムを切り替える前後での最適な受信ウィンドウサイズ(rwnd)の変化率1105、ACKパケット内の受信ウィンドウサイズ(rwnd)パラメータを実際に書き換えた値1106の項目から構成される。移動端末識別子1100については、移動端末のIPアドレス1101を元に、図8の移動端末情報テーブル312を参照して求め、格納する。1101〜1104の項目については、ACKパケットから抽出した情報を格納する。
最適rwnd変化率1105については、図8の移動端末情報テーブル312の対象移動端末のエントリを参照して、計算式「(現在のスループット期待値815×現在のRTT期待値816)/(過去のスループット期待値821×過去のRTT期待値822)」によって求める。この算出は、最適パラメータ設定部302が行う。rwnd書換値1106については、図10のステップ1016で受け取ったACKパケットに記述された受信ウィンドウサイズの値に、最適rwnd変化率1105を乗算して計算する。この算出も、最適パラメータ設定部302が行う。このように最適rwnd変化率を乗算して書換値を計算することで、ACKパケットに記述する受信ウィンドウサイズパラメータを、実際の受信ウィンドウサイズよりも2のべき乗分の1だけ小さく記述するTCPスケーリングオプションにも対応できる。また、最適rwnd変化率が一定値を超える場合には、上限値を設定する。対向端末が現在の受信ウィンドウサイズの数倍もの通信パケットを送信してきても、移動端末が受信しきれなくなる可能性があるためである。大抵の場合、最適rwnd変化率の上限値は2倍程度が良い。
以上により、書換フローテーブル314にエントリを作成する。例えば、1つ目のエントリは、移動端末100aに対するTCP通信フローを表し、移動端末識別子が1111であり、移動端末のIPアドレスが110.1.1.1であり、移動端末のポート番号が31000であり、対向端末のIPアドレスが1.2.3.4であり、対向端末のポート番号が80であり、最適rwnd変化率が0.43倍であり、rwnd書換値が0x4E20(16進数表記)であることを表す。
図10に戻り、サービス網ゲートウェイ105のCPU200は、TCPパケット書換部303を実行して、書換フローテーブル314にエントリを追加した後、ステップ1016で受け取ったACKパケットの受信ウィンドウサイズパラメータを、計算した書換値で書き換えを開始する(ステップ1017)。ここでは書換値は20kバイトである。サービス網ゲートウェイ105は、書き換えたACKパケットを対向端末107に転送する(ステップ1018)。対向端末は、ACKパケットを受信すると、移動端末100aを宛先として再びデータパケットを送信する(ステップ1019)。このとき、ステップ1018で受信したACKパケットの受信ウィンドウサイズパラメータが小さな値になっているので、ここでの送信データパケット量は先程よりも抑制される。これにより、サービス網ゲートウェイに何度も大量のデータパケットが到達し、サービス網ゲートウェイのバッファを使用し尽くして、パケットロスが発生するのを防ぐことができる。
対向端末107が送信したデータパケットは、サービス網ゲートウェイ、3Gアクセスゲートウェイ、3G基地局を介して、移動端末100aに達する(ステップ1020〜1022)。移動端末100aは、データパケットを受信すると、対向端末107を宛先として再びACKパケットを送信する(ステップ1023)。このときの受信ウィンドウサイズは、自動調整によって若干減少し、44kバイトである。ACKパケットは、3G基地局、3Gアクセスゲートウェイを介して、サービス網ゲートウェイに達する(ステップ1024、1025)。サービス網ゲートウェイ105のCPU200は、TCPパケット書換部303を実行し、ACKパケット内に記述された移動端末100aのIPアドレスとポート番号、対向端末107のIPアドレスとポート番号を抽出し、図11の書換フローテーブル314のエントリを参照し、rwnd書換値1106を参照する。そして、ACKパケットの受信ウィンドウサイズパラメータを、rwnd書換値で書き換える(ステップ1026)。サービス網ゲートウェイ105は、パケット転送部301の機能により、書き換えたACKパケットを対向端末107に転送する(ステップ1027)。その後、しばらく、ステップ1019〜1027と同様の手順が実行される。
その後、対向端末107から移動端末100a宛に、ステップ1019〜1022と同様にデータパケットが送信される(ステップ1030〜1033)。移動端末100aは、データパケットを受信すると、対向端末107を宛先として再びACKパケットを送信する(ステップ1034)。このときの受信ウィンドウサイズは、自動調整によって20kバイトとなっている。ACKパケットは、3G基地局、3Gアクセスゲートウェイを介して、サービス網ゲートウェイ105に達する(ステップ1035、1036)。サービス網ゲートウェイ105は、ACKパケット内に記述された移動端末1のIPアドレスとポート番号、対向端末のIPアドレスとポート番号を抽出し、図11の書換フローテーブル314のエントリを参照し、rwnd書換値1106を参照する。ACKパケットの受信ウィンドウパラメータの値がrwnd書換値以下になったので、ここでは書き換えを行わず、ACKパケットを対向端末107に転送する(ステップ1037)。最後に、サービス網ゲートウェイ105は、書換フローテーブル314の参照エントリを削除し、TCPパケット書換部303による受信ウィンドウサイズパラメータの書き換え処理を終了する(ステップ1038)。
以上の手順では、移動端末100aのTCPスタックが、受信ウィンドウサイズを自動調整する場合を説明したが、先に説明した様に、OSによっては自動調整されない。この場合、サービス網ゲートウェイ105は、ACKパケットの受信ウィンドウサイズの書き換え処理時に、移動端末情報テーブル312の現在の経過時間814を参照する。接続先切り替えから一定時間が経過している場合には、新規フローテーブル312と書換フローテーブル314から、移動端末100aに対するTCP通信フローの全エントリを削除して、受信ウィンドウサイズパラメータの書き換え処理を終了しても良い。上記一定時間としては、例えば、TCP通信の平均継続時間に標準偏差の2倍を加えた時間を設定しておけば、95%以上のTCP通信に対して、本実施例のパケット通信システムの効果を期待できる。
以上の手順によって、本実施例のパケット通信システムにおいては、移動端末にも対向端末にも改造を加えることなく、移動端末が異なる無線システムに接続先を切り替えた際に、その移動端末に関わる通信中のTCP通信に対して、誤制御による性能劣化を抑制し、TCP通信を安定化させることができる。また、サービス網ゲートウェイが、恒常的ではなく、一時的に、移動端末からのTCP通信のACKパケットの受信ウィンドウサイズパラメータを書き換えるので、サービス網ゲートウェイの恒常的なリソース浪費を抑制することができる。
(D)移動端末がWLANから3Gへ接続先無線システムを切り替えた後に、既存TCP通信を終了する処理
図12は、本実施例のパケット通信システムにおいて、移動端末100aがWLANから3Gへ接続先無線システムを切り替えた後に、既存TCP通信をしばらく継続し、その後、既存TCP通信を終了する手順である。ここでは、移動端末100aがWLANから3Gへ接続先を切り替える場合を例にとるが、スループット期待値とRTT期待値を乗算した帯域幅遅延積が大きい無線システムから小さい無線システムに切り替えた場合は、図12と同様の手順になる。
ステップ1200〜1227までは、図10のステップ1000〜1027までと同じ手順であるので、ここでは説明を省略する。
しばらくTCP通信を続けた後、対向端末は、TCP通信を終了するため、移動端末100a宛に、FINパケットを送信する(ステップ1230)。FINパケットとは、TCPヘッダのFINフラグとACKフラグを立てた、TCP通信終了要求を意味する通信パケットである。サービス網ゲートウェイ105は、FINパケット内に記述された移動端末100aのIPアドレスとポート番号、対向端末のIPアドレスとポート番号を抽出し、図11の書換フローテーブル314のエントリを参照し、そのエントリを削除して、受信ウィンドウサイズパラメータの書き換え処理を終了する(ステップ1231)。サービス網ゲートウェイ105は、FINパケットを3Gアクセスゲートウェイに転送する(ステップ1232)。FINパケットは、3Gアクセスゲートウェイ、3G基地局を介して、移動端末100aに達する(ステップ1233、1234)。移動端末100aは、FINパケットを受信すると、対向端末宛にACKパケットを送信する(ステップ1235)。ACKパケットは、3G基地局、3Gアクセスゲートウェイを介して、サービス網ゲートウェイ105に達する(ステップ1236、1237)。サービス網ゲートウェイは、このACKパケットには書き換え行わず、対向端末107にACKパケットを転送する(1238)。
以上の手順によって、本実施例のパケット通信システムにおいては、移動端末にも対向端末にも改造を加えることなく、移動端末が異なる無線システムに接続先を切り替えた際に、その移動端末に関わる通信中のTCP通信に対して、誤制御による性能劣化を抑制し、TCP通信を安定化させ、終了することができる。また、サービス網ゲートウェイが、恒常的ではなく、一時的に、移動端末からのTCP通信のACKパケットの受信ウィンドウサイズパラメータを書き換えるので、サービス網ゲートウェイの恒常的なリソース浪費を抑制することができる。
(E)移動端末が3GからWLANへ接続先無線システムを切り替えた後に、既存TCP通信を継続する処理
図13は、本実施例のパケット通信システムにおいて、第2移動端末100bが3GからWLANへ接続先無線システムを切り替えた後に、既存TCP通信を継続するときの手順である。ここでは、移動端末100bが3GからWLANへ接続先を切り替える場合を例にとるが、スループット期待値とRTT期待値を乗算した帯域幅遅延積が小さい無線システムから大きい無線システムに切り替えた場合は、図13と同様の手順になる。
移動端末100bは、WLAN基地局102dに対して接続処理を行う(ステップ1300)。これを契機にWLAN基地局とWLANアクセスゲートウェイ104dの間でも移動端末100bに対する接続処理の制御信号がやり取りされる(ステップ1301)。接続処理が完了すると、WLANアクセスゲートウェイは、経路更新通知メッセージをサービス網ゲートウェイに送信する(ステップ1302)。サービス網ゲートウェイは、ス経路更新通知メッセージを受け取ると、メッセージ内の移動端末の識別子704をインデックスとして、移動端末情報テーブル312を参照し、接続情報を更新する。
図8の移動端末情報テーブル312の2つ目のエントリが、移動端末100bのものである。移動端末の識別子が2222であり、移動端末のIPアドレスが110.1.1.2であり、現在接続する無線システムの種別がWLANであり、現在の現在接続する無線システムのアクセスゲートウェイのIPアドレスが220.40.0.4であり、現在接続する基地局の識別子は未通知状態であり、経路更新通知メッセージを受け取ってからの経過時間が10sであり、現在接続の無線システムのスループット期待値が4Mbpsであり、現在接続の無線システムのRTT期待値が100msであり、切り替え前の無線システムのスループット期待値が800kbpsであり、切り替え前の無線システムのRTT期待値が200msである。
図13に戻り、サービス網ゲートウェイ105は、ステップ1302の経路更新通知メッセージを受け取り、移動端末情報テーブル312を更新した後、移動端末100b宛の通信パケットの転送経路をWLANアクセスゲートウェイ104dに切り替える(ステップ1303)。その後、サービス網ゲートウェイ105が備えるシェーピング機能のパラメータを変更する(ステップ1304)。サービス網ゲートウェイ105は、移動端末情報テーブル312の現在のスループット期待値815をパラメータとして設定する。こうすることで、移動端末100bが接続する無線システムに応じて、最適なシェーピング機能のパラメータを選択することができ、無線帯域を有効利用できる。その後、移動端末100bは、3G基地局に対して一時切断処理を行う(ステップ1305)。これを契機に3G基地局と3Gアクセスゲートウェイの間でも移動端末100bに対する一時切断処理の制御信号がやり取りされる(ステップ1306)。
対向端末107は、移動端末100bがWLANに接続先無線システムを切り替える前に確立したTCPセッションを用いて、データパケットを送信する(ステップ1310)。このとき、対向端末107は、移動端末100bが3GからWLANに接続先無線システムを切り替えたことを知ることができないので、依然として、3Gの無線システムにとっては標準量だが、WLANの無線システムにとっては少量のデータパケットを送信してくる。このとき、データパケット量が少ないので、サービス網ゲートウェイはシェーピング機能を実行する必要がない。データパケットは、サービス網ゲートウェイ、WLANアクセスゲートウェイ、WLAN基地局を介して、移動端末100bに達する(ステップ1311〜1313)。
移動端末100bは、データパケットを受信すると、ACKパケットを応答として送信する(ステップ1314)。ACKパケットに記述される受信ウィンドウサイズ(rwnd)は、20kバイトである。これは、移動端末100bが3Gの無線システムに接続していた際に使用していた受信ウィンドウサイズである。移動端末100bより送信されたACKパケットは、WLAN基地局、WLANアクセスゲートウェイを介して、サービス網ゲートウェイに達する(ステップ1315、1316)。サービス網ゲートウェイは、ACKパケットを受け取ると、ACKパケット内に記述された移動端末100bのIPアドレスとポート番号、対向端末のIPアドレスとポート番号を抽出し、書換フローテーブル314にエントリを追加する。
図11の書換フローテーブル314の2つ目のエントリが、移動端末100bに対するTCP通信フローを表す。移動端末識別子が2222であり、移動端末のIPアドレスが110.1.1.2であり、移動端末のポート番号が32000であり、対向端末のIPアドレスが4.5.6.7であり、対向端末のポート番号が443であり、最適rwnd変化率が2.56倍であり、rwnd書換値が0x9C40(16進数表記)である。ここで、最適rwndが2倍以上なので、rwnd書換値の計算には、図13のステップ1316で受け取ったACKパケットに記述された受信ウィンドウサイズの値に、上限値の2倍を乗算して計算している。
図13に戻り、サービス網ゲートウェイ105は、書換フローテーブル314にエントリを追加した後、ステップ1316で受け取ったACKパケットの受信ウィンドウサイズパラメータを、計算した書換値で書き換えを開始する(ステップ1317)。ここでは書換値は40kバイトである。サービス網ゲートウェイ105は、書き換えたACKパケットを対向端末に転送する(ステップ1318)。対向端末107は、ACKパケットを受信すると、移動端末100bを宛先として再びデータパケットを送信する(ステップ1319)。このとき、ステップ1318で受信したACKパケットの受信ウィンドウサイズパラメータが大きく値になっているので、ここでの送信データパケット量は先程よりも増えている。これにより、移動端末100bがWLANに接続先無線システムを切り替えた場合でも、すぐにWLANの通信帯域幅を有効利用することができる。
対向端末107が送信したデータパケットは、サービス網ゲートウェイ、WLANアクセスゲートウェイ、WLAN基地局を介して、移動端末100bに達する(ステップ1320〜1322)。移動端末100bは、データパケットを受信すると、対向端末107を宛先として再びACKパケットを送信する(ステップ1323)。このときの受信ウィンドウサイズは、自動調整によって若干増加し、21kバイトである。ACKパケットは、WLAN基地局、WLANアクセスゲートウェイを介して、サービス網ゲートウェイに達する(ステップ1324、1325)。サービス網ゲートウェイ105は、ACKパケット内に記述された移動端末100bのIPアドレスとポート番号、対向端末のIPアドレスとポート番号を抽出し、図11の書換フローテーブル314のエントリを参照し、rwnd書換値1106を参照する。そして、ACKパケットの受信ウィンドウサイズパラメータを、rwnd書換値で書き換える(ステップ1326)。サービス網ゲートウェイ105は、書き換えたACKパケットを対向端末107に転送する(ステップ1327)。その後、しばらく、ステップ1319〜1327と同様の手順が実行される。
その後、対向端末107から移動端末100b宛に、ステップ1319〜1322と同様にデータパケットが送信される(ステップ1330〜1333)。移動端末100bは、データパケットを受信すると、対向端末を宛先として再びACKパケットを送信する(ステップ1334)。このときの受信ウィンドウサイズは、自動調整によって40kバイトとなっている。ACKパケットは、WLAN基地局、WLANアクセスゲートウェイを介して、サービス網ゲートウェイに達する(ステップ1335、1336)。サービス網ゲートウェイ105は、ACKパケット内に記述された移動端末100bのIPアドレスとポート番号、対向端末のIPアドレスとポート番号を抽出し、図11の書換フローテーブル314のエントリを参照し、rwnd書換値1106を参照する。ACKパケットの受信ウィンドウパラメータの値がrwnd書換値以上になったので、ここでは書き換えを行わず、ACKパケットを対向端末107に転送する(ステップ1337)。最後に、サービス網ゲートウェイ105は、書換フローテーブル314の参照エントリを削除し、受信ウィンドウサイズパラメータの書き換え処理を終了する(ステップ1338)。
以上の手順では、移動端末100bのTCPスタックが、受信ウィンドウサイズを自動調整する場合を説明したが、先に説明した様に、OSによっては自動調整されない。この場合、サービス網ゲートウェイ105は、ACKパケットの受信ウィンドウサイズの書き換え処理時に、移動端末情報テーブル312の現在の経過時間814を参照する。接続先切り替えから一定時間が経過している場合には、新規フローテーブルと書換フローテーブルから、移動端末100bに対するTCP通信フローの全エントリを削除して、受信ウィンドウサイズパラメータの書き換え処理を終了しても良い。上記一定時間としては、例えば、TCP通信の平均継続時間に標準偏差の2倍を加えた時間を設定しておけば、95%以上のTCP通信に対して、本実施例のパケット通信システムの効果を期待できる。
以上の手順によって、本実施例のパケット通信システムにおいては、移動端末にも対向端末にも改造を加えることなく、移動端末が異なる無線システムに接続先を切り替えた際に、その移動端末に関わる通信中のTCP通信に対して、誤制御による性能劣化を抑制し、TCP通信を高効率化させることができる。また、サービス網ゲートウェイが、恒常的ではなく、一時的に、移動端末からのTCP通信のACKパケットの受信ウィンドウサイズパラメータを書き換えるので、サービス網ゲートウェイの恒常的なリソース浪費を抑制することができる。
<処理(フローチャート)>
本実施例のパケット通信システムのサービス網ゲートウェイが行う処理動作は3つの動作から成る。具体的には、サービス網ゲートウェイが経路更新通知メッセージを受信して処理する動作、サービス網ゲートウェイがTCP通信のパケットを受信して処理する動作、サービス網ゲートウェイがTCP通信のACKパケットの受信ウィンドウサイズパラメータ(rwnd)を書き換える動作である。以下、図14〜図16を用いて、このサービス網ゲートウェイの動作の処理フローを説明する。
図14は、サービス網ゲートウェイ105が経路更新通知メッセージを受信して処理する動作フローである。まず、いずれかの無線システムのアクセスゲートウェイが送信した経路更新通知メッセージを受信する(ステップ1400)。これは、移動端末が異なる無線システムに接続先を切り替えたことを契機に発生する。次に、サービス網ゲートウェイ105は、経路更新通知メッセージの情報から統計情報テーブル311を参照して、移動端末が接続した無線システムにおけるスループット期待値とRTT期待値を求める(ステップ1401)。経路更新通知メッセージの情報と、ステップ1401で求めたスループット期待値とRTT期待値を用いて、対象の移動端末に対する移動端末情報テーブル312のエントリを更新する(ステップ1402)。そして、対象の移動端末宛の通信パケットの転送経路を、経路更新通知メッセージを送信してきたアクセスゲートウェイに切り替える(ステップ1403)。最後に、サービス網ゲートウェイ105が備えるシェーピング機能の送信レートパラメータを、ステップ1401で求めたスループット期待値に変更し(ステップ1404)、処理動作を終了する(ステップ1405)。
図15は、サービス網ゲートウェイ105がTCP通信のパケットを受信して処理する動作フローである。まず、TCP通信の通信パケットを受信する(ステップ1500)。通信パケットの送信元IPアドレス、または宛先IPアドレスから移動端末情報テーブル312を参照し、そのTCP通信の対象となる移動端末を特定する(ステップ1501)。移動端末情報テーブル312の経過時間814を参照する(ステップ1502)。一定時間以上経過している場合、サービス網ゲートウェイ105の通常処理として、通信パケットを適切な網、または適切な装置に転送し(ステップ1511)、処理動作を終了する(ステップ1512)。
ステップ1502に戻り、経過時間が一定時間以下であれば、通信パケットのTCPヘッダ内のフラグパラメータを調べる(ステップ1503)。ACKフラグが立っている場合、即ちACKパケットである場合、送信元が移動端末であるかを調べる(ステップ1504)。送信元が移動端末でない場合、サービス網ゲートウェイの通常処理として、通信パケットを適切な網、または適切な装置に転送し(ステップ1511)、処理動作を終了する(ステップ1512)。
ステップ1504に戻り、送信元が移動端末である場合、新規フローテーブル313に対象のTCP通信フローのエントリがあるか調べる(ステップ1505)。新規フローテーブルにエントリがある場合、対象のTCP通信のACKパケットは受信ウィンドウサイズパラメータの書き換え処理対象外であるので、サービス網ゲートウェイの通常処理として、通信パケットを適切な網、または適切な装置に転送し(ステップ1511)、処理動作を終了する(ステップ1512)。
ステップ1505に戻り、新規フローテーブルにエントリがない場合、対象のTCP通信のACKパケットは受信ウィンドウサイズパラメータの書き換え処理対象であるので、受信ウィンドウサイズ(rwnd)書き換え処理に進む(ステップ1506)。この処理動作の詳細は、後述の図16で説明する。
ステップ1503に戻り、SYNフラグが立っている場合、即ちSYNパケットである場合、新規フローテーブル313に対象のTCP通信フローのエントリを追加する(ステップ1507)。そして、サービス網ゲートウェイの通常処理として、通信パケットを適切な網、または適切な装置に転送し(ステップ1511)、処理動作を終了する(ステップ1512)。
ステップ1503に戻り、FINフラグが立っている場合、即ちFINパケットである場合、新規フローテーブル313に対象のTCP通信フローのエントリがあるか調べる(ステップ1508)。新規フローテーブルにエントリがある場合、該当エントリをテーブルから削除する(ステップ1510)。そして、サービス網ゲートウェイの通常処理として、通信パケットを適切な網、または適切な装置に転送し(ステップ1511)、処理動作を終了する(ステップ1512)。
ステップ1508に戻り、新規フローテーブルにエントリがない場合、さらに書換フローテーブル314に対象のTCP通信フローのエントリがあるか調べる(ステップ1509)。書換フローテーブルにエントリがある場合、該当エントリをテーブルから削除する(ステップ1510)。そして、サービス網ゲートウェイの通常処理として、通信パケットを適切な網、または適切な装置に転送し(ステップ1511)、処理動作を終了する(ステップ1512)。
ステップ1509に戻り、書換フローテーブルにエントリがない場合、特別な処理はせず、サービス網ゲートウェイの通常処理として、通信パケットを適切な網、または適切な装置に転送し(ステップ1511)、処理動作を終了する(ステップ1512)。
図16は、TCP通信のACKパケットの受信ウィンドウサイズパラメータ(rwnd)を書き換える動作である。この動作は、図15のステップ1506が契機となって開始される。まず、書換フローテーブル314に対象のTCP通信フローのエントリがあるか調べる(ステップ1600)。書換フローテーブル314にエントリがない場合、対象の移動端末に対する移動端末情報テーブル312のエントリを参照する。そして、現在のスループット期待値815とRTT期待値816、過去のスループット期待値821とRTT期待値822を参照して、接続先無線システムの切り替え前後での帯域幅遅延積を計算する(ステップ1601)。現在と過去における無線システム接続時の最適受信ウィンドウサイズはそれぞれ計算した帯域幅遅延積であるから、これらを用いて最適な受信ウィンドウサイズ(rwnd)の変化率を計算する(ステップ1602)。ACKパケットに記述された受信ウィンドウサイズの値に、最適rwnd変化率を乗算して、受信ウィンドウサイズ(rwnd)書換値を計算する(ステップ1603)。書換フローテーブル314に、対象のTCP通信フローのエントリを追加し、計算した最適rwnd変化率とrwnd書換値を格納する(ステップ1604)。その後、ACKパケットの受信ウィンドウサイズパラメータをrwnd書換値で書き換える(ステップ1610)。そして、サービス網ゲートウェイ105の通常処理として、通信パケットを適切な網、または適切な装置に転送し(ステップ1611)、処理動作を終了する(ステップ1612)。
ステップ1600に戻り、書換フローテーブル314にエントリがある場合、最適rwnd変化率1105を調べる(ステップ1605)。変化率が1倍以上である場合、ACKパケットの受信ウィンドウサイズパラメータの値が、rwnd書換値1106以上であるか調べる(ステップ1607)。rwnd書換値より小さい場合、ACKパケットの受信ウィンドウサイズパラメータをrwnd書換値で書き換える(ステップ1610)。そして、サービス網ゲートウェイの通常処理として、通信パケットを適切な網、または適切な装置に転送し(ステップ1611)、処理動作を終了する(ステップ1612)。
ステップ1607に戻り、rwnd書換値以上であれば、該当エントリを書換フローテーブルから削除する(ステップ1608)。そして、サービス網ゲートウェイの通常処理として、通信パケットを適切な網、または適切な装置に転送し(ステップ1611)、処理動作を終了する(ステップ1612)。
ステップ1605に戻り、変化率が1倍以下である場合、ACKパケットの受信ウィンドウサイズパラメータの値が、rwnd書換値1106以下であるか調べる(ステップ1609)。rwnd書換値より大きい場合、ACKパケットの受信ウィンドウサイズパラメータをrwnd書換値で書き換える(ステップ1610)。そして、サービス網ゲートウェイ105の通常処理として、通信パケットを適切な網、または適切な装置に転送し(ステップ1611)、処理動作を終了する(ステップ1612)。
ステップ1609に戻り、rwnd書換値以下であれば、該当エントリを書換フローテーブルから削除する(ステップ1608)。そして、サービス網ゲートウェイの通常処理として、通信パケットを適切な網、または適切な装置に転送し(ステップ1611)、処理動作を終了する(ステップ1612)。
以上の手順によって、本実施例のパケット通信システムにおいては、移動端末にも対向端末にも改造を加えることなく、移動端末が異なる無線システムに接続先を切り替えた際に、その移動端末に関わる通信中のTCP通信に対して、誤制御による性能劣化を抑制し、TCP通信を安定化・高効率化させることができる。また、サービス網ゲートウェイが、恒常的ではなく、一時的に、移動端末からのTCP通信のACKパケットの受信ウィンドウサイズパラメータを書き換えるので、サービス網ゲートウェイの恒常的なリソース浪費を抑制することができる。
なお、本発明は上述した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明のより良い理解のために詳細に説明したのであり、必ずしも説明の全ての構成を備えるものに限定されものではない。また、上述したシステムの各構成、機能、処理部等は、それらの一部又は全部を、プログラムを実行するCPUによるソフトウェア処理で実現する場合を中心に説明したが、それらの一部又は全部を例えば集積回路で設計する等によりハードウェアで実現しても良いことは言うまでもない。
100a 第1移動端末
100b 第2移動端末
101 測定端末
102a LTE基地局
103a LTE無線システム
104a LTEアクセスゲートウェイ
102b 3G基地局
103b 3Gシステム
104b 3Gアクセスゲートウェイ
102c WiMAX基地局
103c WiMAXシステム
104c WiMAXアクセスゲートウェイ
102d WLAN基地局
103d WLANシステム
104d WLANアクセスゲートウェイ
105 サービス網ゲートウェイ
106 IPサービス網
107 対向端末
108 管理装置
200 CPU
201 メモリ
202 FROM
203a、203b、203c 有線I/F
300 プログラム領域
301 パケット転送部
302 最適パラメータ設定部
303 TCPパケット書換部
304 シェーピング実行部
310 テーブル領域
311 統計情報テーブル
312 移動端末情報テーブル
313 新規フローテーブル
314 書換フローテーブル
700 経路変更通知メッセージ
1700 TCPヘッダ。

Claims (15)

  1. ゲートウェイ装置であって、
    第1の無線システム、または第2の無線システムに接続して無線通信可能な移動端末と、IPサービス網を介して通信可能な対向端末との間で通信パケットの送受信を仲介し、
    前記移動端末が前記第1の無線システムに接続して、前記対向端末と通信を行っている際に、前記移動端末が前記第2の無線システムに接続を切り替えた場合に、当該切り替え後に前記移動端末から送信された前記通信のACKパケット内の受信パラメータを書き換えて前記対向端末に転送し、前記対向端末から送信される前記通信のパケットの送信量を調整可能な処理部を備える
    ことを特徴とするゲートウェイ装置。
  2. 請求項1に記載のゲートウェイ装置であって、
    前記第1の無線システムと前記第2の無線システムに関する統計情報を保持する記憶部を更に備え、
    前記処理部は、
    前記統計情報から前記第2の無線システムに最適な受信ウィンドウサイズを算出し、前記ACKパケット内の受信パラメータを、前記算出した受信ウィンドウサイズの値に書き換える
    ことを特徴とするゲートウェイ装置。
  3. 請求項2に記載のゲートウェイ装置であって、
    前記統計情報は帯域幅と遅延時間であり、
    前記処理部は、
    前記第1の無線システムの帯域幅遅延積と、前記第2の無線システムの帯域幅遅延積の変化率を計算し、前記ACKパケット内の受信パラメータの値に前記変化率を乗算して、前記第2の無線システムに最適な受信ウィンドウサイズを算出する
    ことを特徴とするゲートウェイ装置。
  4. 請求項3に記載のゲートウェイ装置であって、
    前記処理部は、
    前記移動端末の位置情報、または現時刻、または両方を利用して、記憶された前記統計情報の帯域幅と遅延時間を参照する
    ことを特徴とするゲートウェイ装置。
  5. 請求項2に記載のゲートウェイ装置であって、
    前記処理部は、
    前記書き換え後、予め設定した一定条件を検知した場合、前記移動端末から送信される前記ACKパケット内の受信パラメータの書き換えを終了する
    ことを特徴とするゲートウェイ装置。
  6. 請求項5に記載のゲートウェイ装置であって、
    前記一定条件は、前記移動端末から送信される前記ACKパケット内の受信パラメータが、前記算出した受信ウィンドウサイズの値と同程度となった場合である
    ことを特徴とするゲートウェイ装置。
  7. 請求項5に記載のゲートウェイ装置であって、
    前記一定条件は、前記移動端末から前記対向端末へ、または前記対向端末から前記移動端末へ前記通信の終了通知パケットが送信された場合である
    ことを特徴とするゲートウェイ装置。
  8. 請求項5に記載のゲートウェイ装置であって、
    前記一定条件は、前記移動端末が前記第2の無線システムに接続を切り替えてから一定時間経過した場合である
    ことを特徴とするゲートウェイ装置。
  9. 請求項1に記載のゲートウェイ装置であって、
    前記処理部は、
    前記移動端末への連続する通信パケットの送信間隔を調整可能であり、
    前記移動端末が前記第2の無線システムに接続を切り替えた場合に、前記第1の無線システムと前記第2の無線システムの帯域幅に関する統計情報に基づき、前記連続する通信パケットの送信間隔を決定する
    ことを特徴とするゲートウェイ装置。
  10. 請求項1に記載のゲートウェイ装置であって、
    前記通信は、TCP(Transport Control Protocol)である
    ことを特徴とするゲートウェイ装置。
  11. ゲートウェイ装置のパケット通信方法であって、
    第1の無線システム、または第2の無線システムに接続して無線通信可能な移動端末と、IPサービス網を介して通信可能な対向端末との間で通信パケットの送受信を仲介し、
    前記移動端末が前記第1の無線システムに接続して、前記対向端末と通信を行っている際に、前記移動端末が前記第2の無線システムに接続を切り替えた場合に、当該切り替え後に前記移動端末から送信された前記通信のACKパケット内の受信パラメータを書き換えて前記対向端末に転送し、前記対向端末から送信される前記通信のパケットの送信量を調整する
    ことを特徴とするパケット通信方法。
  12. 請求項11に記載のパケット通信方法であって、
    前記第1の無線システムと前記第2の無線システムに関する統計情報から、前記第2の無線システムに最適な受信ウィンドウサイズを算出し、前記ACKパケット内の受信パラメータを、前記算出した受信ウィンドウサイズの値に書き換える
    ことを特徴とするパケット通信方法。
  13. 請求項12に記載のパケット通信方法であって、
    前記統計情報は帯域幅と遅延時間であり、
    前記第1の無線システムの帯域幅遅延積と、前記第2の無線システムの帯域幅遅延積の変化率を計算し、前記ACKパケット内の受信パラメータの値に前記変化率を乗算して、前記第2の無線システムに最適な受信ウィンドウサイズを算出する
    ことを特徴とするパケット通信方法。
  14. 請求項13に記載のパケット通信方法であって、
    前記移動端末の位置情報、または現時刻、または両方に基づき、前記統計情報の帯域幅と遅延時間を参照する
    ことを特徴とするパケット通信方法。
  15. 請求項11に記載のパケット通信方法であって、
    前記ゲートウェイ装置は、前記移動端末への連続する通信パケットの送信間隔を調整可能であり、
    前記移動端末が前記第2の無線システムに接続を切り替えた場合に、前記第1の無線システムと前記第2の無線システムの帯域幅に関する統計情報に基づき、前記連続する通信パケットの送信間隔を決定する
    ことを特徴とするパケット通信方法。
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