JP2013540787A - 単一ユニットイオン交換クロマトグラフィー抗体精製 - Google Patents

単一ユニットイオン交換クロマトグラフィー抗体精製 Download PDF

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Abstract

本発明は、中間精製およびポリッシングの工程を少なくとも含む、バイオリアクターにおいて生成されたタンパク質混合物からの抗体の精製方法であって、その中間およびポリッシング工程は、インラインのフロースルー様式でのアニオン交換クロマトグラフィー(AEX)クロマトグラフィー工程およびカチオン交換クロマトグラフィー(CEX)クロマトグラフィー工程をいずれかの順序で含む、方法に関する。本発明はさらに、アニオン交換クロマトグラフィー部分およびカチオン交換クロマトグラフィー部分の両方をいずれかの順序で連続的に連結して含む単一操作ユニットであって、当該ユニットは、第1のイオン交換クロマトグラフィー部分の上流端において入口を含みかつ第2のイオン交換クロマトグラフィー部分の下流端において出口を含み、当該ユニットはまた、第1のイオン交換クロマトグラフィー部分と第2のイオン交換クロマトグラフィー部分との間にも入口を含む、単一操作ユニットに関する。

Description

発明の詳細な説明
本発明は、抗体の単一ユニット精製のための方法および本方法において使用され得る装置に関する。
薬学的用途における使用のための、細胞培養によって産生されるモノクローナル抗体の精製は、多数の工程を要するプロセスである。こうした抗体は、基本的に、あらゆる潜在的に有害な汚染物質(例えば、抗体を産生する細胞に由来するタンパク質およびDNA)、培地成分(例えば、インスリン、PEGエーテルおよび消泡剤)ならびに存在する可能性のあるあらゆる感染因子(例えば、ウイルスおよびプリオン)から分離されるべきものである。
抗体をこれらのタンパク質を産生する細胞の培養物から精製するための典型的なプロセスは、BioPharm International June 1,2005,“Downstream Processing of Monoclonal Antibodies:from High Dilution to High Purity”に記載されている。
抗体は細胞(例えば、ハイブリドーマ細胞または形質転換宿主細胞(チャイニーズハムスター卵巣(Chinese Hamster Ovary:CHO)細胞、マウス骨髄腫由来NS0細胞、ベビーハムスター腎臓(Baby Hamster Kidney)細胞およびヒト網膜由来PER.C6(登録商標)細胞など))により産生されるので、粒状細胞物質が、精製プロセスの好ましくは初期に、細胞ブロスから除去されなければならないであろう。プロセスのこの部分は、本明細書において、「清澄化」として示される。その後にまたは清澄化工程の一部として、抗体は、およそ少なくとも約80%まで、通常は結合と溶出のクロマトグラフィー工程(IgGの場合はしばしば固定化プロテインAを使用)を用いて、精製される。本明細書において「捕捉」として示されるこの工程は、抗体の最初のかなりの精製をもたらすだけでなく、体積のかなりの減少、したがって生成物の濃縮ももたらし得る。代替的な捕捉方法は、例えば、膨張床吸着(Expanded Bed Adsorption:EBA)、二液相分離(2−phase liquid separation)(例えばポリエチレングリコールを使用)またはリオトロピック塩(例えば、硫酸アンモニウム)による分画沈殿である。
清澄化および捕捉に続いて、抗体は、さらに精製される。一般的に、少なくとも2つのクロマトグラフィー工程が、残留不純物を十分に除去するために、捕捉後に必要とされる。捕捉に続くクロマトグラフィー工程は、しばしば中間精製工程と呼ばれ、最後のクロマトグラフィー工程は、一般にポリッシング工程と呼ばれる。一般的に、これらの工程は、各々、バッチ方式で単一ユニット操作として行われ、これらの工程のうちの少なくとも1つは、結合と溶出の様式で実施される。さらに、それぞれのクロマトグラフィー工程は、例えばpH、導電率などに関して、特異的な負荷条件を必要とする。したがって、負荷物(load)を要求条件に合うように調整するために、追加の処理が、それぞれのクロマトグラフィー工程に先立って行われなければならない。この上述の全てにより、プロセスが複雑かつ時間のかかるものとなっている。これらの工程の間に一般に実質的に除去される不純物は、プロセス由来の汚染物質(例えば、宿主細胞タンパク質、宿主細胞核酸、培地成分(存在する場合)、プロテインA(存在する場合)、菌体内毒素(存在する場合)、および微生物(存在する場合))である。抗体のそのような精製のための多くの方法が、最近の特許文献において記載されている。
国際公開第2010/062244号パンフレット。この発明は、モノクローナル抗体などのタンパク質の単離および精製のための水性二相抽出強化沈殿法(aqueous two phase extraction augmented precipitation procss)に関するものである。その後の抗体のさらなる精製について、2つの選択肢、すなわち、(1)結合および溶出の様式でのカチオン交換クロマトグラフィーと、それに続くフロースルー様式でのアニオン交換、または(2)最初のフロースルー様式でのマルチモードクロマトグラフィーと、それに続くフロースルー様式でのアニオン交換が記載されている。
国際公開第2010/048183号パンフレット。この発明は、連続した酸性pHでのイオン交換とHICクロマトグラフィーとによる、抗体からのHCPの除去に関するものである。
国際公開第2009/138484号パンフレット。一読したところ、この発明は、明細書および特許請求の範囲からは明確でない。この発明は、プロテインA(誘導体)カラムでの抗体の捕捉およびその後のこのカラムからの抗体の放出による、混合物からの抗体の精製に関するものである。この後者の抗体含有物質は、例えば連続したアニオンクロマトグラフィーとカチオンクロマトグラフィーとにより、さらに精製され得る。
欧州特許出願公開第2027921号明細書。この発明は、ポリマー第一級アミンベースの膜イオン交換クロマトグラフィー用媒体、および、例えば抗体の精製における、その使用に関するものである。
国際公開第2005/044856号パンフレットは、ヒドロキシアパタイト樹脂を任意選択でアニオン交換クロマトグラフィーと組み合わせて用いる、抗体調製物からの高分子量凝集体の除去に関するものである。
国際公開第2008/145351号パンフレットは、共にフロースルー様式である、連続するアニオン交換クロマトグラフィーおよびカチオン交換クロマトグラフィーについて記載している。
上記の方法の不利点は、長い操作時間、高い変動費(例えば、結合と溶出の工程に本来的に必要とされる大きいカラム容量の必要性、したがって費用がかさむ多量の樹脂が必要とされることによる)および高い固定費(人件費による)である。
本発明の1つの実施形態によれば、細胞培養産生抗体からの残留不純物の非常に効率的な除去は、共にフロースルー様式でありかつ好ましくは1つの単一ユニット操作として動作する、連続的インラインのアニオン交換クロマトグラフィー(AEX)およびカチオン交換クロマトグラフィー(CEX)を使用することによって達成され得る。したがって、AEX後かつCEXクロマトグラフィー工程前の好適な緩衝液のインライン混合が、pHおよび導電率に関してCEXクロマトグラフィーに適した条件を整えるために使用され得る。
本発明のさらなる実施形態によれば、細胞培養産生抗体からの残留不純物の非常に効率的な除去は、共にフロースルー様式でありかつ好ましくは1つの単一ユニット操作として動作する、連続的インラインのカチオン交換クロマトグラフィー(CEX)およびアニオン交換クロマトグラフィー(AEX)を使用することによって達成され得る。したがって、CEX後かつAEXクロマトグラフィー工程前の好適な緩衝液のインライン混合が、pHおよび導電率に関してAEXクロマトグラフィーに適した条件を整えるために使用され得る。
この新規方法の利点は、操作時間および人件費の大きな削減、したがってより低い操作費用である。また、十分な結合容量を不純物に対してのみ必要とし生成物に対しては必要としないフロースルー様式で全てのユニットを操作するので、より小さい(したがってより費用がかさまない)クロマトグラフィーユニットが必要とされる。
したがって、本発明は、中間精製およびポリッシングの工程を少なくとも含む、バイオリアクターにおいて生成された細胞ブロスからの抗体の精製方法であって、その新規精製工程が、合わせた連続的インラインのAEXおよびCEXクロマトグラフィーを含む、方法として定義され得る。これは、2つの代替的な方法のいずれか、すなわち、(1)分離混合物をフロースルー画分として生成するアニオン交換(AEX)クロマトグラフィーと、連続的インラインで、それに続く、精製抗体調製物をフロースルー画分として生成するカチオン交換(CEX)クロマトグラフィーとして、または(2)分離混合物をフロースルー画分として生成するカチオン交換(CEX)クロマトグラフィーと、連続的インラインで、それに続く、精製抗体調製物をフロースルー画分として生成するアニオン交換(AEX)クロマトグラフィーとして実施され得、これらの代替的な方法のうちのいずれかの結果として生じる精製抗体調製物は、少なくとも1つのさらなる精製工程に供される。
国際公開第2008/145351号パンフレットもまた、共にフロースルー様式である、任意の順序での、連続するアニオン交換クロマトグラフィーおよびカチオン交換クロマトグラフィーについて記載している。しかしながら、その開示内容は、第1の分離工程からの分離混合物を第2の分離工程に向けて整えるためのその分離混合物のコンディショニングがオフラインで実施される点で本発明とは異なる。本発明によれば、両方のクロマトグラフィープロセスの統合が両方のイオン交換プロセス流れが互いに調整され得るようにうまく行われ得たと同時に、凝集体の完全な除去が達成されるほどに的確な第2のクロマトグラフィー工程のための緩衝液条件の調整が実施され得たことは、驚くべきことである。
本発明の文脈において、「分離混合物」は、本発明に従う第1のイオン交換工程の結果として生じる溶液であり、「精製抗体調製物」は、本発明に従う第2のイオン交換工程の結果として生じる溶液である。本出願の全体にわたってこの用語法に従うことが意図される。
概してバイオリアクターにおいて生成された細胞ブロスは、第1のイオン交換クロマトグラフィー工程に先立って、清澄化される(すなわち、あらゆる細胞物質(例えば、全細胞および細胞破片)から分離される)であろう。
また、第1のイオン交換クロマトグラフィー工程に先立って、pHおよび導電率についてこの第1のイオン交換工程に最適な条件を確保するために、コンディショニング溶液が、細胞ブロスにまたは抗体含有溶液に添加され得る。
特定の実施形態において、本発明に従う方法は、AEXおよびCEXによる合わせたクロマトグラフィーを、単一ユニット操作として行うことを含む。
本明細書において、「フロースルー画分」により、実質的に溶出流体と同じ速度でクロマトグラフィーカラムから出て行く、負荷された抗体含有画分の少なくとも一部が意味される。この画分は、溶出の間、カラムには実質的に保持されない。したがって、条件は、抗体ではなく不純物が、アニオン交換材料およびカチオン交換材料に結合されるように選択される。
アニオン交換およびカチオン交換相互作用クロマトグラフィーでのタンパク質混合物の連続クロマトグラフィーを使用したタンパク質の分離は、例えば上述の国際公開第2009/138484号パンフレットに開示されている。そこにおいて、その2つのイオン交換工程は、2つの別個の工程として実施された。
大規模生産目的のために、本発明に従う(フロースルー様式を用いた)方法は、結合および溶出を用いた先行開示された方法よりもはるかに速い、所望の抗体の分離を提供することが見出された。
有利には、抗体を含有する分離混合物に、本発明に従う第2のイオン交換クロマトグラフィー工程において最適な性能が得られるようにpHおよび導電率を調整するために適量の溶液が補充される。
驚くべきことに、非常に良好な分離結果が、第2のイオン交換工程に入る前の流体のインラインでのコンディショニングにより達成され得ることが見出された。
AEXクロマトグラフィーが第1の工程である場合、概して、AEXは、僅かにアルカリ性のpHおよび低導電率で実施される。我々は、フロースルー様式でのCEXの性能が、低導電率で僅かに酸性の条件において最良であることを見出した。そこで、したがって、AEXクロマトグラフィーからのフロースルー生成物に、それがCEXクロマトグラフィーに供される前に、pHを所望の値に低下させかつ最適な導電率を調整または維持する酸性溶液がインラインで補充される。適切なpHの低下および導電率の調整をもたらす任意の溶液または緩衝液が、この目的のために使用され得る。好ましくは、pHは、少なくとも約3.5の値、より好ましくは少なくとも約4の値、より好ましくは少なくとも約5の値に修正される。好ましくは、pHは、最大約7のpH値に修正される。導電率は、好ましくは、少なくとも約2mSに維持または修正され、最大約10mSである。好ましくは、当該溶液は、補充されて生成物の最低限の希釈をもたらすのに少量を必要とする酸性成分を含有する。当該酸性成分は、クエン酸(またはその一塩基性もしくは二塩基性ナトリウム塩もしくはカリウム塩)、リン酸(またはその一塩基性もしくは二塩基性ナトリウム塩もしくはカリウム塩)、酢酸、塩酸、硫酸などの化合物から選択され得る。
好ましくは、この場合の分離混合物への適量のpHおよび導電率調整用溶液の補充は、単一ユニット操作の一部であり、例えば、CEXクロマトグラフィー工程前のプロセス流れへの(例えば、混合チャンバーへの)上述の酸性溶液のインライン混合による。
本明細書において、「適量の酸性溶液」により、CEX材料への関連不純物の大部分の吸着をもたらすのに十分な上述の溶液ではあるが、生成物の結合を引き起こさないほど十分に少ない量が意味される。それぞれの精製プロセスについて、酸性成分の最適な量および好ましい種類が確立されなければならない。
代替的に、AEXとCEXとの順序が変更され得る。この場合、プロセスは、CEXクロマトグラフィーユニットから始まり、このCEXクロマトグラフィーからの抗体含有溶液は、最適な精製がこのCEXユニットにおいてフロースルー様式で行われるようなpHおよび導電率で事前にコンディショニングされるべきである。概して、これは、僅かに酸性のpHおよび低導電率で行われるであろう。その後のAEX工程は、その特定の工程に最適な精製条件で実施されなければならない。好ましくは、pHは、最大約9の値、より好ましくは最大約9.5の値に修正される。好ましくは、pHは、少なくとも約7のpH値に修正される。導電率は、好ましくは、少なくとも約2mSに維持または修正され、最大約10mSである。概して、これは、僅かにアルカリ性のpHおよび低導電率で行われるであろう。この目的のために、最適なAEX性能が得られるようにpHおよび導電率を調整するために適量の溶液がCEX後かつAEXクロマトグラフィー前の抗体含有溶液にインラインで補充される。そこで、実際には、分離混合物のpHを所望の値に上昇させるためのかつAEXクロマトグラフィーユニットの操作に最適な導電率を調整または維持するアルカリ性溶液が、CEXクロマトグラフィーからのフロースルー生成物にインラインで補充される。適切なpHの低下および導電率の調整をもたらす任意の溶液または緩衝液が、この目的のために使用され得る。好ましくは、当該溶液は、補充されて生成物の最低限の希釈をもたらすのに少量を必要とするアルカリ性成分を含有する。そのようなアルカリ性成分の一部の例は、水酸化ナトリウムもしくはカリウム、(またはその一もしくは二塩基性ナトリウム塩もしくはカリウム塩)、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンであるが、当該技術分野において知られている任意の他のアルカリ性成分が、この目的のために使用され得る。
本発明に従うAEXクロマトグラフィーは、樹脂を含有する典型的な充填床カラム、モノリス材料を含有するカラム、適切なクロマトグラフィー媒体を含有するラジアルカラム、吸着膜ユニット、または、アニオン交換体として機能するのに適切な媒体およびリガンドを用いる当該技術分野において知られている任意の他のアニオン交換クロマトグラフィーデバイスによって具現化され得るAEXユニットにおいて行われ得る。AEXカラムにおいて、クロマトグラフィー材料は、強カチオン性または弱カチオン性リガンドが結合した粒状保持体として存在し得る。膜型アニオン交換体は、強カチオン性または弱カチオン性リガンドが結合した1枚以上のシートの形態の保持体からなる。保持体は、有機材料もしくは無機材料または有機および無機材料の混合物からなり得る。好適な有機材料は、アガロースベースの媒体およびメタクリレートである。好適な無機材料は、シリカ、セラミックおよび金属である。膜形のアニオン交換体は、親水性ポリエーテルスルホン含有AEXリガンドからなり得る。好適な強AEXリガンドは、例えば第四級アミン基に基づく。好適な弱AEXリガンドは、例えば第一級、第二級もしくは第三級アミン基に基づくか、または当該技術分野において知られている任意の他の好適なリガンドである。
本発明に従うCEXクロマトグラフィーは、樹脂を含有する典型的なカラム、モノリス材料ベースのカラム、適切なクロマトグラフィー媒体を含有するラジアルカラム、吸着膜ユニット、または、カチオン交換材料として機能するのに適切なリガンドを用いる当該技術分野において知られている任意の他のカチオン交換クロマトグラフィーデバイスによって具現化され得るCEXユニットにおいて行われ得る。CEXカラムにおいて、クロマトグラフィー材料は、CEXリガンドが結合した粒状保持体として存在し得る。膜様のクロマトグラフィーデバイスは、CEXリガンドが結合した1枚以上のシートの形態の保持体からなる。保持体は、有機材料もしくは無機材料または有機および無機材料の混合物からなり得る。好適な有機保持体は、例えば、親水性炭水化物(例えば、架橋アガロース、セルロースまたはデキストラン)または合成コポリマー材料(例えば、ポリ(アルキルアスパルトアミド)(poly(alkylaspartamide))、2−ヒドロキシエチルメタクリレートおよびエチレンジメタクリレートのコポリマー、またはアシル化ポリアミン)からなる。好適な無機保持体は、例えば、シリカ、セラミックおよび金属である。膜形のCEXは、親水性ポリエーテルスルホン含有CEXリガンドからなり得る。CEXリガンドの好適な例は、スルホン酸、カルボン酸、ホスフィン酸、または、強もしくは弱カチオン交換体として機能することが当該技術分野において知られている任意の他のリガンドである。
本発明の方法に従って精製され得る抗体は、6.0以上、好ましくは7.0以上、より好ましくは7.5以上の等電点pHを有する抗体である。これらの抗体は、Gクラス、AクラスまたはMクラスの免疫グロブリンであり得る。抗体は、ヒトもしくは非ヒト(例えば、齧歯類)またはキメラ(例えば、「ヒト化」)抗体であり得るか、上述の免疫グロブリンのサブユニットであり得るか、免疫グロブリン部分と別の(非免疫グロブリン)タンパク質由来のまたはそのような別のタンパク質と同一の部分とからなるハイブリッドタンパク質であり得る。
驚くべきことに、合わせたAEXおよびCEXクロマトグラフィーの結果としてもたらされる抗体材料は、概して、少なくとも98%、好ましくは少なくとも99%、より好ましくは少なくとも99.9%、さらにより好ましくは少なくとも99.99%という、非常に高い純度(タンパク質含有量をいう)を有するであろう。
本発明に従うアニオン交換クロマトグラフィー工程は、好ましくは、中性または僅かにアルカリ性のpHで実施される。この工程は、DNA、宿主細胞タンパク質、プロテインA(存在する場合)、ウイルス(存在する場合)、タンパク質培地成分(例えば、インスリンおよびインスリン様成長因子)(存在する場合)などの、負に帯電した不純物を除去するであろう。
カチオン交換クロマトグラフィー工程の間に、主要な残りの大分子不純物(large molecular impurities)(主として生成物凝集体)が、適切なpH条件および導電率条件を適用すればそれらは生成物が貫流する間にクロマトグラフィーデバイスに結合するという性質を利用して、除去されるであろう。
続いて、あらゆる残留低分子量不純物を除去し、緩衝液を最終製剤緩衝液(final formulation buffer)と交換し、所望の最終生成物濃度を調整するために、その(高度に)精製された抗体調製物は、概して、限外濾過およびダイアフィルトレーションによって処理されなければならないであろう。
さらに、その精製された抗体調製物は、概して、存在する可能性のある感染因子(例えば、ウイルスおよび/またはプリオン)の完全な除去を確実なものにするためにも処理されなければならないであろう。
本発明はまた、アニオン交換クロマトグラフィー部分(AEX)およびカチオン交換クロマトグラフィー部分(CEX)の両方を連続的に連結して含む単一操作ユニットに関する。この単一操作ユニットはさらに、第1のイオン交換クロマトグラフィー部分の上流端において入口を含み、かつ第2のイオン交換クロマトグラフィー部分の下流端において出口を含む。この単一操作ユニットはまた、第1のイオン交換クロマトグラフィー部分と第2のイオン交換クロマトグラフィー部分との間に連結部も含み、これが、分離混合物へのコンディショニング溶液の供給のための入口をさらに含む。
したがって、その1つの実施形態において、本発明は、アニオン交換クロマトグラフィー部分およびカチオン交換クロマトグラフィー部分の両方をこの順序で連続的に連結して含む、本発明に従う方法において使用され得る単一操作ユニットであって、アニオン交換クロマトグラフィー部分の出口は、カチオン交換クロマトグラフィー部分の入口に連結されており、当該ユニットは、アニオン交換クロマトグラフィー部分の上流端において入口を含みかつカチオン交換クロマトグラフィー部分の下流端において出口を含み、当該ユニットはまた、アニオン交換クロマトグラフィー部分とカチオン交換クロマトグラフィー部分との間にも、酸性コンディショニング溶液を分離混合物に供給するための入口を含む、単一操作ユニットに関する。
さらなる実施形態において、本発明は、カチオン交換クロマトグラフィー部分およびアニオン交換クロマトグラフィー部分の両方をこの順序で連続的に連結して含む、本発明に従う方法において使用され得る単一操作ユニットであって、カチオン交換クロマトグラフィー部分の出口は、アニオン交換クロマトグラフィー部分の入口に連結されており、当該ユニットは、カチオン交換クロマトグラフィー部分の上流端において入口を含みかつアニオン交換クロマトグラフィー部分の下流端において出口を含み、当該ユニットはまた、カチオン交換クロマトグラフィー部分とアニオン交換クロマトグラフィー部分との間にも、アルカリ性コンディショニング溶液を分離混合物に供給するための入口を含む、単一操作ユニットに関する。
本発明に従うプロセスの間の液体流れは、任意の市販のデュアルポンプクロマトグラフィーシステム(例えば、AKTAエクスプローラー(GE)、BIOPROCESS(GE)の任意のデュアルポンプHPLCシステム)または図1もしくは図2の図に従う任意の特製のデバイスによって確立され得る。こうしたクロマトグラフィーデバイスの多くは、単一のクロマトグラフィーユニット(すなわち、カラムまたは膜)を操作するように設計されている。簡単な改造により、追加の連結が、ポンプA後かつ混合チャンバー前に第1のイオン交換ユニットを設けるために行われ得る。
図1および図2は、基本構成を示すものである。図1および図2に示されるような位置の任意選択のプレフィルターを加えた2つのクロマトグラフィーデバイスの連続的なインライン連結は、望ましくない圧力増大に繋がり得る。したがって、状況によっては、追加の技術的改良(例えば、AEXユニット後の追加のポンプおよびAEXユニット前の減圧デバイス)が、この図に含まれなければならないことがあり得る。
図1は、基本構成を示すものである。 図2は、基本構成を示すものである。
[図面の説明]
図1は、アニオン交換クロマトグラフィー部分およびカチオン交換クロマトグラフィー部分の両方を含む単一操作ユニットを示している。緩衝液Aは、AEX工程の最適な操作に適したコンディショニングおよび洗浄用緩衝液である。緩衝液Bは、酸性溶液を含有しており、CEX工程の操作に最適な条件を得るために必要とされる、負荷物/緩衝液Aに対する比で混合される。この混合比は、一定の体積混合流量(fixed volumetric mixing flow)を用いて達成され得る、またはフィードバックループによって例えばpH出力に基づき自動制御され得る。MCは、任意の種類の静的混合機を含有し得る、任意選択の混合チャンバーである。
L=負荷物
PA=ポンプA
PB=ポンプB
AEX=アニオン交換ユニット
CEX=カチオン交換ユニット
pH=pHセンサー
σ=導電率センサー
PF=任意選択のプレフィルター
図2は、カチオン交換クロマトグラフィー部分およびアニオン交換クロマトグラフィー部分の両方を含む単一操作ユニットを示している。緩衝液Aは、CEX工程の最適な操作に適したコンディショニングおよび洗浄用緩衝液である。緩衝液Bは、アルカリ性溶液を含有しており、AEX工程の操作に最適な条件を得るために必要とされる、負荷物/緩衝液Aに対する比で混合される。この混合比は、一定の体積混合流量を用いて達成され得る、またはフィードバックループによって例えばpH出力に基づき自動制御され得る。MCは、任意の種類の静的混合機を含有し得る、任意選択の混合チャンバーである。
L=負荷物
PA=ポンプA
PB=ポンプB
AEX=アニオン交換ユニット
CEX=カチオン交換ユニット
pH=pHセンサー
σ=導電率センサー
PF=任意選択のプレフィルター
[材料および方法]
全ての実験を、哺乳動物細胞株によって産生されたIgG1を用いて実施した。
培養を、化学的に規定された培地を用い、XD(登録商標)培養(Genetic Engineering & Biotechnology News,Apr 1 2010 Vol.30,No.7参照)を適用して実施し、その後、採取物を希釈し、ZetaPlus 10M02P、ZetaPlus 60ZA05およびSterAssure PSA020(全てCuno(3M)から)の三段デプス濾過フィルター列によって細胞を除去した。
この清澄化した採取物は、およそ4.0g/LのIgGを含有するものであり、−20℃にてアリコートで貯蔵した。これを、プロテインA精製に先立って解凍し、室温に平衡させた。
まず、標準的なプロテインAクロマトグラフィーによる初期精製を、MabSelect(GE)を使用し、標準的な手順(清澄化採取物を負荷し、まず20mM Tris+150mM NaClで洗浄し、次にpH5.5の100mM 酢酸ナトリウム緩衝液で洗浄し、100mM アセテート緩衝液pH3.0を用いて溶出させる)を用いて実施した。
MabSelect溶出後、溶出ピークを回収し、1時間にわたりpH3.5で維持した。その後、試料を、2M Tris pH9.0を用いてpH7.4に中和し、0.22μmで濾過した。
こうして得られた材料を用いて、次の3つの一連の実験を実施した。1.フロースルー様式でのAEXクロマトグラフィーについてのHCP除去性能を確立する(実験1)。2.フロースルー様式でCEXクロマトグラフィーを使用して最適条件を確立する(実験2)。3.最適化されたAEX条件およびCEX条件の両方を1つの単一ユニット操作実験において組み合わせる(実施例1)。
HCPは、多クローン性抗PerC6 HCPを用いてELIZAによって測定した。単量体IgGおよび凝集体の濃度は、標準的な手順に従って、サイズ排除クロマトグラフィー(HP−SEC)によって測定した。
[実験1]
[フロースルー様式でのアニオン交換クロマトグラフィーの良好な性能のための条件の確立]
フロースルー様式でのAEXクロマトグラフィーを、上述のアセテートTris緩衝液中の予備精製したIgGを使用して実施した。以下のAEX媒体を試験した:Mustang Qコイン(0.35mL)(Pall)、Sartobind Qカプセル(1mL)およびChromaSorbカプセル(0.08mL)(Millipore)(全て膜吸着体)。
全てのAEX媒体を、40床容積/時間でAKTAエクスプローラーを使用して、フロースルーで実施した。試料を、最終導電率が5mSとなるまで脱塩水で希釈した。コンディショニングおよび洗浄用緩衝液は、100mMアセテートTris pH7.4であった。各AEX媒体上に負荷した生成物の量は、1.5g IgG/mL膜床容積であった。
HCPを、クロマトグラフィー工程の前後で測定した。出発物質は、3305ng/mg IgGを含有していた。溶出した物質は、上述したMustang Q、Sartobind QおよびChromasorb膜について、それぞれ39、57および71ng/mg IgGを含有していた。これらの結果は、試験した全てのAEXクロマトグラフィー媒体が、適用した条件下でHCPを十分に除去することを明確に示していた。
[実験2]
[フロースルー様式でCEXクロマトグラフィーを使用しての凝集体除去のための条件の確立]
これらの実験のために、予備精製したIgGをpH8.0に調整し、導電率が2mSとなるように希釈した。16cmの床長さのPoros 50HS(Applied Biosystems)を充填したVL11(Millipore)カラムを、AKTAエクスプローラーで使用した。洗浄および平衡用緩衝液は、5.35ml/分の流量での50mM Tris HCl pH7.4であった。この洗浄後、生成物を、同様の流量で負荷した。負荷の間中、カラムに入る前にpHおよび導電率を調整するために、そのカラムの前において、50mM NaHPOの溶液(緩衝液B)を、第2のポンプを用いてインライン混合した。生成物流れおよび緩衝液Bの種々の固定比を、カラムを通る全流量を一定に維持して試験した。フロースルー物の試料をそれぞれの比において採取し、その後、UVシグナルを安定させた。
Figure 2013540787

これらの試料の分析結果(表1に示す)は、pHを十分に低下させた場合、フロースルー物はIgGを依然として含有しつつもそれは凝集体をもはや含有しないということを明確に示している。
[1つの単一ユニット操作における最適化されたAEXおよびCEX条件でのIgGの精製]
AKTAエクスプローラーを使用して、AEXユニットおよびCEXユニットを、図1の図に示されるように、連続的にインライン連結した。AEXには、Sartobind Qカプセル(1mL)を使用し、CEXには、16cmの床長さのPoros 50HS(Applied Biosystems)を充填したVL11(Millipore)カラムを使用した。生成物負荷前のコンディショニングには、50mM Tris HCl緩衝液(pH7.4、導電率4.0mS)を使用した(緩衝液A)。同時に、緩衝液Bを、AEX膜後かつCEX樹脂前に、27.5%の体積比でインライン混合した。緩衝液Bは、50mM NaHPOを含有するものであった。CEXユニットを通る全流量は、5.35mL/分であった。
この実験のために、予備精製したIgGを、導電率が2.98mSとなるように脱塩水で希釈した。予備精製したIgGの負荷は、緩衝液Aのポンプ輸送を停止している間に、IgGを緩衝液Aと同様の流量でポンプ輸送することによって開始した。緩衝液Bは、27.5%の体積比の流量で維持した。1.96gのIgGを含有する602.5mLの量を負荷した。負荷の完了後、このシステムから全ての生成物を回収するために、流れを緩衝液Aに切り替えて戻した(洗浄)。洗浄後、2M NaClをポンプAにより添加することによってAEX−CEXユニットをストリッピングし、ポンプBを停止した。ストリッピング物(strip)は別個に回収した。全試験の間中、CEXを通る流量は、5.35mL/分であった。合計時間(コンディショニング、洗浄およびストリッピングを含む)は、3時間未満であった。負荷物およびフロースルー物の両方を、IgG凝集体比、ならびにHCP含有量およびタンパク質(生成物)含有量(A280)について分析した。HCP濃度は、出発物質中は2697ng/mg IgGであり、フロースルー物と洗液との画分中は?47ng/mg IgGであった。凝集体の量は、付加物(出発物質)においては3.66%であり、フロースルー物と洗液とにおいては、完全な凝集体除去を示す0.00%であった。ストリッピング物は、30.4%の凝集体を含有していた。フロースルー物と洗液とにおける全生成物回収率は評価しなかったが、以前に実施した同様の試験において、全生成物回収率は、フロースルー物と洗液とではおよそ86%であり、フロースルー物と洗液とストリッピング物とでは92%であった。
[1つの単一ユニット操作における最適化されたCEXおよびAEX条件でのIgGの精製]
AKTAエクスプローラーを使用して、CEXユニットおよびAEXユニットを、図2の図に示されるように、連続的にインライン連結する。CEXには、16cmの床長さのPoros 50HS(Applied Biosystems)を充填したVL11(Millipore)カラムを使用し、AEXユニットには、Sartobind Qカプセル(1mL)を使用する。生成物負荷前のコンディショニングには、50mM Tris−アセテート緩衝液(pH6.6、導電率4.0mS)を使用する(緩衝液A)。同時に、緩衝液Bを、AEX膜後かつCEX樹脂前に、20%の体積比でインライン混合した。緩衝液Bは、200mM Tris pH9.0を含有するものである。AEXユニットを通る全流量は、5.4mL/時間である。
この実験のためには、予備精製したIgGのpHを、7.4ではなく6.6に調整し、次いで、導電率が4mSとなるように脱塩水で希釈する。このpH6.6に調整した予備精製したIgGの負荷は、緩衝液Aの流れを停止している間に、IgGを緩衝液Aと同様の流量でポンプ輸送することによって開始する。緩衝液Bは、20%の体積比の流量で維持する。1.5gのIgGを含有する600mLの量を負荷する。負荷の完了後、このシステムから全ての生成物を回収するために、流れを緩衝液Aに切り替えて戻す(洗浄)。洗浄後、2M NaClをポンプAにより添加することによってCEX−AEXユニットをストリッピングし、ポンプBを停止する。ストリッピング物は別個に回収する。全試験の間中、AEXを通る流量は、5.4mL/時間である。合計時間(コンディショニング、洗浄およびストリッピングを含む)は、3時間未満である。負荷物およびフロースルー物の両方を、IgG凝集体比、ならびにHCP含有量およびタンパク質(生成物)含有量(A280)について分析する。
[使用した略語]
280 280nmでの(光)吸収
AEX アニオン交換
CEX カチオン交換
CHO細胞 チャイニーズハムスター卵巣細胞
EBA 膨張床吸着
HCP 宿主細胞タンパク質
HPLC 高圧液体クロマトグラフィー
IgG 免疫グロブリンG
LoD 検出限界
TFF 接線流濾過
Tris トリス(ヒドロキシメチル)メチルアミン

Claims (11)

  1. 中間精製およびポリッシングの工程を少なくとも含む、バイオリアクターにおいて生成された細胞ブロスからの抗体の精製方法であって、前記新規精製工程は、合わせた連続的インラインのAEXおよびCEXクロマトグラフィーを含む、方法。
  2. 分離混合物をフロースルー画分として生成する前記アニオン交換(AEX)クロマトグラフィー工程が最初に行われ、続いて連続的インラインで、精製抗体調製物をフロースルー画分として生成するカチオン交換(CEX)クロマトグラフィー工程が行われ、前記精製抗体調製物は、少なくとも1つのさらなる精製工程に供される、請求項1に記載の方法。
  3. 分離混合物をフロースルー画分として生成する前記カチオン交換(CEX)クロマトグラフィー工程が最初に行われ、続いて連続的インラインで、精製抗体調製物をフロースルー画分として生成するアニオン交換(AEX)クロマトグラフィー工程が行われ、前記精製抗体調製物は、少なくとも1つのさらなる精製工程に供される、請求項1に記載の方法。
  4. 前記連続的インラインのAEXおよびCEXクロマトグラフィー工程が、単一ユニット操作として行われる、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 第2のイオン交換工程前の前記分離混合物に、前記第2のイオン交換クロマトグラフィー工程において最適な性能が得られるようにpHおよび導電率を調整するために適量の溶液が補充される、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
  6. CEXクロマトグラフィー前の前記分離混合物に、適量の酸性溶液が補充される、請求項2に記載の方法。
  7. CEXクロマトグラフィー前の前記分離混合物に、クエン酸(またはその一塩基性もしくは二塩基性ナトリウム塩もしくはカリウム塩)、リン酸(またはその一塩基性もしくは二塩基性ナトリウム塩もしくはカリウム塩)、酢酸、塩酸または硫酸を含有する適量の溶液が補充される、請求項6に記載の方法。
  8. AEXクロマトグラフィー前の前記分離混合物に、適量のアルカリ性溶液が補充される、請求項3に記載の方法。
  9. AEXクロマトグラフィー前の前記分離混合物に、水酸化ナトリウムもしくはカリウム、(またはその一もしくは二塩基性ナトリウム塩もしくはカリウム塩)またはトリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンを含有する適量の溶液が補充される、請求項8に記載の方法。
  10. アニオン交換クロマトグラフィー部分およびカチオン交換クロマトグラフィー部分の両方を連続的に連結して含む請求項2に記載の方法において使用され得る単一操作ユニットであって、前記アニオン交換クロマトグラフィー部分の出口は、前記カチオン交換クロマトグラフィー部分の入口に連結されており、前記ユニットは、前記アニオン交換クロマトグラフィー部分の上流端において入口を含みかつ前記カチオン交換クロマトグラフィー部分の下流端において出口を含み、前記ユニットはまた、前記アニオン交換クロマトグラフィー部分と前記カチオン交換クロマトグラフィー部分との間にも入口を含む、単一操作ユニット。
  11. カチオン交換クロマトグラフィー部分およびアニオン交換クロマトグラフィー部分の両方を連続的に連結して含む請求項3に記載の方法において使用され得る単一操作ユニットであって、前記カチオン交換クロマトグラフィー部分の出口は、前記アニオン交換クロマトグラフィー部分の入口に連結されており、前記ユニットは、前記カチオン交換クロマトグラフィー部分の上流端において入口を含みかつ前記アニオン交換クロマトグラフィー部分の下流端において出口を含み、前記ユニットはまた、前記カチオン交換クロマトグラフィー部分と前記アニオン交換クロマトグラフィー部分との間にも入口を含む、単一操作ユニット。
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