JP2013538478A - エコーキャンセラ - Google Patents
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Abstract
Description
− インターネットプロトコル電話端末装置T1が、ローカルエリアネットワークまたはワイドエリアネットワークN1にリンクされる。
− ゲートウェイG1が、アナログ回線AL1によってデジタルネットワークN1を従来の公衆電話網N2にリンクしている。
− アナログ電話端末装置T2が、アナログ回線AL2によって従来の公衆電話網N2にリンクされる。
1)呼セットアップ中、呼出音が全くない短い期間が存在する。エコー減衰は、従来のエコーキャンセラが、発呼者とアナログネットワークの間のリンクに挿入される場合でさえ、−6dBである(受信される信号のレベルは、エコーキャンセラの適応フィルタの活性化を可能にするのに十分ではないため)。すると、発呼者は、受信される信号のレベルが−41dBであるため、騒音を明瞭に知覚する。発呼者の注意は、待たれている応答に特に集中しているので、発呼者は、この騒音の中のいくらかの機密情報を知覚する可能性がある。
2)呼出段階中、エコー減衰は、−6dBである(受信される信号のレベルは、依然として、エコーキャンセラの適応フィルタの活性化を可能にするのに十分ではないため)。すると、発呼者は、受信された信号のレベルが−41dBであるため、呼出音期間の合間に騒音を明瞭に知覚し、さらに、呼出音期間中、発呼者は、−41dBのレベルの騒音のエコーによって劣化させられた呼出音を知覚する。
3)被呼者が呼出に応答するとすぐに、発呼者の注意は、今や、被呼者の応答に向けられ、したがって、発呼者は、騒音にそれほど敏感ではない。さらに、エコーキャンセラが、今や、エコーを減衰させるエコーキャンセラの適応フィルタを調整している。エコーは、今や、−20dB、減衰させられる。したがって、発呼者は、もはや騒音を知覚しない。
− エコーキャンセラが、端末装置において、またはデジタルネットワークのいずれかにおいて、接続パスに挿入され得る。そうすることは、受信された信号が高いレベルを有する場合、うまく機能する。音声信号が全く存在しない場合でさえ、良好なエコー除去を実現するためにエコーキャンセルフィルタをセットアップすることを考えることができる。しかし、そうすることは、特に、遠隔のユーザの環境に背景雑音が存在する場合、不安定および発散につながる。この不安定は、エコーを生じさせる。この理由で、従来のエコーキャンセラにおいて、適応フィルタリングは、不安定を回避するように、雑音などの低レベルの信号には適用されない。したがって、従来のエコーキャンセラは、エコーキャンセラ自らの背景のエコーを低減しない。
− 端末装置によって送られた信号TXiを受信する入力。
− 信号TXiを受信する入力に直接にリンクされ、端末装置から受信された信号TXiと同一の信号TXoをネットワークに転送する出力。
− ネットワークによって供給されるとともに、ネットワークによって送り返される、ネットワークに送られた信号TXoの一部分であるエコー信号Eを含む信号RXiを受信する入力。
− エコー信号Eを減衰させるために信号XRiを処理することによって獲得された信号RXoを端末装置に供給する出力。
− 適応フィルタとも呼ばれ、以下、すなわち、制御入力と、信号TXiを受信する入力に結合された信号入力と、出力とを有する線形プロセッサAF1。線形プロセッサAF1は、エコー信号Eと同一であり、エコー信号Eをキャンセルするために受信された信号RXiから減算されるべき信号を生成することを目的とする。
− 以下、すなわち、信号RXiを受信する入力にリンクされた第1の入力と、適応フィルタAF1の出力にリンクされた第2の入力と、エコー信号Eの残余部分を含む信号RXrを供給する出力とを有する減算器S1。
− 以下、すなわち、減算器S1の出力にリンクされた信号入力と、制御入力と、信号RXoを供給する出力にリンクされた第1の出力とを有する非線形プロセッサNLP1。
− 以下、すなわち:
− 近端ユーザが話している場合、
− 近端ユーザと遠端ユーザがともに話している場合、
− いずれも話していない場合
を検出するためのシングルトーク検出器STDおよびダブルトーク検出器DTD。
− シングルトーク検出器STDおよびダブルトーク検出器DTDから信号を受信するための入力を有し、さらに非線形プロセッサNLP1および適応フィルタAF1に制御信号を供給するための出力を有する制御ユニットCU。
− エコーによって影響される信号を受信するための、さらにエコーの推定であるフィルタリングされた信号を供給するための適応フィルタと、
− 受信された信号からこの推定を減算して、さらに残差信号を供給するための減算器とを備えるエコーキャンセラであって、
− 以下、すなわち:
− 受信された信号のエネルギーと送信された信号のエネルギーの間の差を第1のしきい値と比較し、次に、この差がこの第1のしきい値より大きい場合、呼出音が検出されたと結論付けるための手段、および
− 送信された信号のエネルギーを第2のしきい値と比較し、さらにこのエネルギーが第2のしきい値より大きい期間の累積時間を第4のしきい値と比較し、次に、この累積時間がこの第4のしきい値より大きい場合、呼出段階が経過したものと想定するための手段を備える、この残差信号の中で呼出音を検出するための手段と、
− 受信された信号の中で呼出音が検出された場合、受信された信号を阻止して、受信された信号をローカルで生成される呼出音に置き換えるための手段とをさらに備えることを特徴とする、エコーキャンセラである。
− 時間間隔を決定するタイマと、
− 呼出音が全く存在しない場合、前記時間間隔中、残差信号を何らかの合成した快適雑音によって置き換えるための手段とをさらに備える。
− 非線形プロセッサNLP1と同様の従来の非線形プロセッサCNLP。この従来の非線形プロセッサCNLPは、強化された非線形プロセッサENによって供給される信号を受け取り、さらに処理済みの受信された信号RXoを近端の端末装置に供給する。
− 前処理モジュールPM2は、呼出音を検出するための信号クオリファイア、および強化された非線形プロセッサENを備える。
− 受信された信号RXiが、安定したフィルタリングへの収束を可能にするには低過ぎるため、エコーキャンセラEC3が「適応段階」にあり得ないこと、すなわち、適応フィルタAF2が適応させられることが可能でないことを制御ユニットCU2が検出した場合、0。
− エコーキャンセラEC3が「適応段階」にあることを制御ユニットCU2が検出した場合、1。
− 適応フィルタAF2が「適応段階」を終えたばかりである、すなわち、電話会話の開始時であることを制御ユニットCU2が検出した場合、2。
− エネルギーしきい値:Eth
− 収束ステータス、時間しきい値:CTth。
− さらに、呼出音が全く存在しない間隔中である場合、前処理モジュールPM1が、受信された信号を完全にキャンセルし、さらにキャンセルされた、受信された信号をローカルで生成された快適雑音に置き換え、
− さらに、呼出音中である場合、前処理モジュールPM1が、受信された信号を完全にキャンセルし、さらにキャンセルされた、受信された信号をローカルで生成された呼出音に置き換える。
ステップ1:処理の開始:
− 適応段階が終わったと考えられる時点、すなわち、適応フィルタの収束のために、呼出段階の終わりの後にいくらかの時間を許すために、電話会話が開始してからいくらか後に、フィルタ適応プロセスを停止するために使用されるタイマTadaptの値をリセットすること、および
− 送信された信号TXoのエネルギーEtxと受信された信号RXiのエネルギーErxを比較するために使用される可変のしきい値Tthの値をリセットすること。Tthの初期化値は、この実施例において6dBである。
ステップ2:新たに受信された信号フレームに関する処理を開始すること。
ステップ3:「適応信号」ADの値を確認すること。値が0である場合、このことは、エコーキャンセラが、「適応段階」にはないことを意味し、処理は、ステップ7に進む。値が0ではない場合、このことは、エコーキャンセラが「適応段階」にあること(値が1である場合)、またはこの適応段階を最近、終えたこと(値が2である場合)を意味し、処理は、ステップ4に進む。
ステップ4:信号「Adaptation」の値が1であるか、2であるかを区別すること。値が1である場合、このことは、エコーキャンセラが「適応段階」にあることを意味し、処理は、ステップ5に進む。値が2である場合、このことは、エコーキャンセラが「適応段階」を最近、終えたことを意味し、処理は、ステップ6に進む。
ステップ5:タイマTadaptが、1フレーム周期(この実施例において、Tframe=10ミリ秒)、インクリメントされる。処理は、ステップ7に進む。
ステップ6:タイマTadaptが、最大値Tth(この実施例において、1秒)に設定される。値Tthは、後のステップで適応プロセスを停止させるしきい値として使用される。したがって、処理は、100の信号フレームを処理している間にタイマが100回、インクリメントされていると、この後のステップによって停止させられる。処理は、ステップ7に進む。
ステップ7:強化された非線形プロセッサENによって受信された残差信号RXrの中で呼出音を検出すること。
ステップ8:信号クオリファイアSQによって強化された非線形プロセッサENに供給された信号SNを確認すること。信号SNが、受信された信号RXrの中で呼出音が検出されたことを示す場合、処理は、ステップ9に進む。検出されたことを示さない場合、処理は、ステップ10に進む。
ステップ9:受信された信号RXrが、ユーザが全くエコーなしに呼出音を明瞭に聞くように、ローカルで生成された呼出音によって置き換えられる。
ステップ10:送信された信号TXoのエネルギーEtx、および残差信号RXrのエネルギーErxを算出すること。
ステップ11:タイマ値Tadaptを、しきい値Tth=1秒と比較すること。TadaptがTth以上である場合、処理は、前処理モジュールPM2において、ステップ12で終了する。TadaptがTthより小さい場合、処理は、ステップ13に進む。
ステップ12:前処理モジュールPM2がバイパスされ、エコーキャンセラが、この場合、従来の仕方で機能する。出力信号RXoは、適応フィルタAF2および従来の非線形プロセッサCNLPによって従来どおりにフィルタリングされた、受信された信号RXiである。処理は、次のフレームに関して同一のステップ12に進む。
ステップ13:送信された信号TXoのエネルギーEtxと残差信号RXrのエネルギーErxの差が、しきい値Ethの現在の値と比較される。この差がEth以下である場合、残差信号RXrのレベルが十分に高く、したがって、エコーがもはや邪魔となっている可能性がないため、処理は、ステップ14で終了する。Ethを超えている場合、残差信号RXrが、送信された信号よりはるかに小さく、したがって、残差信号RXrは、大部分、エコーによって構成されていると想定することができるため、ステップ15に進む。
ステップ14:前処理モジュールPM2がバイパスされ、エコーキャンセラが、この場合、従来の仕方で機能する。出力信号RXoは、適応フィルタAF2および従来の非線形プロセッサCNLPによって従来どおりにフィルタリングされた、受信された信号RXiである。処理は、次のフレームに関してステップ2に進む。
ステップ15:送信された信号TXoのエネルギーEtxと残差信号RXrのエネルギーErxの差が、しきい値Ethの現在の値と増分Ethmargの合計と比較される。この差がEth以下である場合、処理は、ステップ17で終了する。この差がEthを超えている場合、処理は、ステップ16に進む。
ステップ16:しきい値Ethの現在の値が、この実施例において1dBである増分Ethmargだけインクリメントされる。その後、処理は、ステップ17で終了する。
ステップ17:残差信号RXrが阻止される。近端の端末装置に供給される元に戻された信号RXoは、残差信号RXrに置き換わる合成した快適雑音である。その後、処理は、次のフレームに関してステップ2に進む。
− ラップトップ/デスクトップPCベースのソフト電話機
− ハードウェアIP電話機、スマートフォン、PDA電話機
− VoIPメディアゲートウェイ
− IP PBX
に組み込まれ得る。
Claims (4)
- エコーによって影響される信号を受信するため、およびエコーの推定であるフィルタリングされた信号を供給するための適応フィルタと、
受信された信号からこの推定を減算して、さらに残差信号を供給するための減算器と、
受信された信号のエネルギーと送信された信号のエネルギーの間の差を第1のしきい値と比較し、次に、この差がこの第1のしきい値より大きい場合、呼出音が検出されたと結論付けるための手段、および
送信された信号のエネルギーを第2のしきい値と比較し、さらにこのエネルギーが第2のしきい値より大きい期間の累積時間を第4のしきい値と比較し、次に、この累積時間がこの第4のしきい値より大きい場合、呼出段階が経過したものと想定するための手段を備える、前記残差信号の中で呼出音を検出するための手段と、
受信された信号の中で呼出音が検出された場合、呼出段階が経過したと想定されるまで、受信された信号を阻止して、受信された信号をローカルで生成される呼出音に置き換えるための手段とを備える、エコーキャンセラ。 - 時間間隔を決定するタイマと、
呼出音が全く存在しない場合、前記時間間隔中、残差信号を何らかの合成した快適雑音によって置き換えるための手段とをさらに備える、請求項1に記載のエコーキャンセラ。 - 残差信号を何らかの合成した快適雑音によって置き換えるための前記手段が、送信された信号のエネルギーと残差信号のエネルギーの間の差がしきい値の現在の値より大きい場合に限って、受信された信号を何らかの合成した快適雑音によって置き換えるための手段を備える、請求項1に記載のエコーキャンセラ。
- 残差信号を何らかの合成した快適雑音によって置き換えるための前記手段が、前記しきい値の現在の値を所定の増分でインクリメントすることを、送信された信号のエネルギーと残差信号のエネルギーの間の差がしきい値の現在の値と前記増分の合計より大きい場合に行うための手段を備える、請求項1に記載のエコーキャンセラ。
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