JP2007124163A - 通話装置 - Google Patents

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恵一 ▲吉▼田
Keiichi Yoshida
Minoru Fukushima
実 福島
Hiroaki Takeyama
博昭 竹山
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公士 京面
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Abstract

【課題】ハンドセット通話と拡声通話を切り換えたときにも快適な通話を可能とする。
【解決手段】通話モード切換部20によってハンドセット通話モードに切り換えられているときに送話側フィルタ21並びに受話側フィルタ22を動作させて送話信号並びに受話信号をフィルタリングする。その結果、拡声通話モードにおける音声信号の周波数特性とハンドセット通話モードにおける音声信号の周波数特性の差が送話側フィルタ21並びに受話側フィルタ22によって補正されるので、ハンドセット通話モードと拡声通話モードを切り換えたときでも通話音声の音質が変化しないために話者に違和感や不快感を与えることがなくなって快適な通話が行える。
【選択図】 図1

Description

本発明は、マイクロホン並びにスピーカによる拡声通話とハンドセットによる通話の双方を行うインターホン等の通話装置に関するものである。
従来より、ハンドセットを使った通話(ハンドセット通話)と、ハンドセットの代わりに通話装置本体に設けられたマイクロホンとスピーカを使う通話(拡声通話)とを使用者が択一的に切り換えて行うことができる通話装置が提供されている(例えば、特許文献1参照)。
実開平6−48260号公報
しかしながら、ハンドセットに内蔵されたマイクロホン及びスピーカの入力特性(周波数特性)と通話装置本体に内蔵されたマイクロホン及びスピーカの入力特性(周波数特性)とが異なっていると、ハンドセット通話と拡声通話を切り換えたときに音質が変化して話者に違和感や不快感を与えてしまう虞があった。
本発明は上記事情に鑑みて為されたものであり、その目的は、ハンドセット通話と拡声通話を切り換えたときにも快適な通話が行える通話装置を提供することにある。
請求項1の発明は、上記目的を達成するために、通話装置本体に設けられ集音した音声を送話信号として出力するマイクロホンと、通話装置本体に設けられ相手側の通話端末からの受話信号に応じて鳴動するスピーカと、相手側の通話端末から送られてくる受話信号が伝送される受話側信号経路と、相手側の通話端末に送る送話信号が伝送される送話側信号経路と、通話装置本体と別体に設けられるハンドセットと、受話側信号経路並びに送話側信号経路をスピーカ及びマイクロホンに接続する拡声通話モードと受話側信号経路並びに送話側信号経路をハンドセットに接続するハンドセット通話モードとを択一的に切り換える通話モード切換手段と、拡声通話モードにおける音声信号の周波数特性とハンドセット通話モードにおける音声信号の周波数特性の差を補正する周波数特性補正手段とを備えたことを特徴とする。
請求項2の発明は、請求項1の発明において、ハンドセット通話モードにおいて送話側信号経路と受話側信号経路の間を繋いで側音を生成する側音生成手段と、相手側の通話端末における音響結合や相手側の通話端末との間の回線における信号の回り込みによって生じる回線エコーを消去するエコーキャンセラとを備え、エコーキャンセラは、回線エコー経路のインパルス応答を適応的に同定して当該回線エコー経路への入力信号から擬似エコー成分を推定する適応フィルタと、適応フィルタで推定された擬似エコー成分を回線エコー経路からの出力信号より減算する減算器とを具備し、側音生成手段は、受話側信号経路に出力する側音信号の信号レベルを適応フィルタで推定された擬似エコー成分に応じて増減することを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項1の発明において、受話側信号経路及び送話側信号経路に損失を挿入するとともに各信号経路に挿入する損失量を調整することで受話モードと送話モードを切り換える音声スイッチと、少なくとも受話信号を録音する録音手段とを備え、該録音手段は、音声スイッチによって損失が挿入される前の受話信号を録音することを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項1の発明において、通話相手に聞かせて通話を中止するための口実とする特定音を発生する特定音発生手段と、通話モード切換手段を介さずに特定音発生手段からスピーカに特定音を送る信号経路とを備えたことを特徴とする。
請求項1の発明によれば、周波数特性補正手段によって拡声通話モードにおける音声信号の周波数特性とハンドセット通話モードにおける音声信号の周波数特性の差を補正するので、ハンドセット通話モードと拡声通話モードを切り換えたときでも通話音声の音質が変化しないために話者に違和感や不快感を与えることがなくなって快適な通話が行える。
請求項2の発明によれば、エコーキャンセラによる受話信号の信号レベルの増減に応じて側音生成手段が生成する側音信号の信号レベルが増減されるので、受話音声に対する側音の音量変化を抑えて快適な通話が行える。
請求項3の発明によれば、録音手段は音声スイッチによって損失が挿入される前の受話信号を録音するので、ハンドセット通話で録音した音声と拡声通話で録音した音声との間で録音音量に差が生じない。
請求項4の発明によれば、例えば、相手の通話端末と通話している場合に電話機の呼出音や子供の泣き声などの特定音を通話相手に聞かせることで通話を中止させる口実が作り出せ、通話したくない相手との通話を早急に中止することができる。しかも、通話装置本体に設けられたスピーカから特定音を鳴動させることにより、相手の通話端末からは反響や雑音を伴った特定音が鳴動されるため、送話側信号経路に直接重畳する場合に比較して特定音を本物らしく聞かせることができる。
以下、集合住宅用のインターホンシステムにおいて各住戸に設置される住戸機(インターホン親機や住宅情報盤など)に本発明の技術思想を適用した実施形態について、図面を参照しつつ詳細に説明する。
本実施形態は、図1に示すように通話装置本体(図示せず)に設けられ集音した音声を送話信号として出力するマイクロホン1と、通話装置本体に設けられ相手側の通話端末からの受話信号に応じて鳴動するスピーカ2と、相手側の通話端末から送られてくる受話信号が伝送される受話側信号経路と相手側の通話端末に送る送話信号が伝送される送話側信号経路とを後述する通話線L1,L2,L3との間で伝送するための2線−4線変換部3と、通話装置本体と別体に設けられるハンドセット4と、受話側信号経路並びに送話側信号経路をスピーカ2及びマイクロホン1に接続する拡声通話モードと受話側信号経路並びに送話側信号経路をハンドセット4に接続するハンドセット通話モードとを択一的に切り換える通話モード切換部20と、拡声通話モードにおける音声信号の周波数特性とハンドセット通話モードにおける音声信号の周波数特性の差を補正する周波数特性補正手段たる送話側フィルタ21並びに受話側フィルタ22とを備えている。
2線−4線変換部3には通話線切換部50を介して3系統の通話線L1,L2,L3が接続されている。第1の通話線L1には、各住戸の外玄関に設置されたドアホン子器(図示せず)が接続され、第2の通話線L2には、同一住戸内に設置されている別の住戸機(インターホン副親機など)が接続され、第3の通話線L3には、共用玄関に設置されているロビーインターホン(図示せず)や管理室に設置されている警報監視盤(図示せず)などが接続され、何れかの通話線L1〜L3と2線−4線変換部3とが通話線切換部50によって択一的に切換接続されるようになっている。つまり、第1の通話線L1が接続されればドアホン子器との間で通話が可能となり、第2の通話線L2が接続されれば宅内の他の住戸機との間で通話が可能となり、第3の通話線L3が接続されればロビーインターホンや警報監視盤との間で通話が可能となる。
通話モード切換部20はアナログスイッチからなり、受話側信号経路の接点20aを、スピーカ2に接続された接点20b又はハンドセット4の受話口に内蔵されているスピーカ(図示せず)に接続された接点20cに択一的に切換接続するものであって、通話装置本体に設けられた操作釦(図示せず)の操作に応じて切換動作を行う。
また本実施形態は、ソフトウェアを搭載したDSP若しくはCPUからなり、通話のための信号処理を行う信号処理部Mと、マイクロホン1で集音したアナログの送話信号をディジタルの送話信号に変換するA/Dコンバータ5と、信号処理部Mから出力されるディジタルの受話信号をアナログの受話信号に変換して通話モード切換部20に出力するD/Aコンバータ6と、ハンドセット4の送話口に内蔵されているマイクロホン(図示せず)で集音したアナログの送話信号をディジタルの送話信号に変換するA/Dコンバータ9と、信号線L1,L2,L3を通して送られてくるアナログの受話信号をディジタルの受話信号に変換するA/Dコンバータ8と、信号処理部Mから出力されるディジタルの送話信号をアナログの送話信号に変換するD/Aコンバータ7とを備えている。
信号処理部Mは、送話側フィルタ21並びに受話側フィルタ22と、第1及び第2のエコーキャンセラ30A,30Bと、音声スイッチ10と、側音生成部40とで構成される。まず、図2及び図3を参照して音声スイッチ10と第1及び第2のエコーキャンセラ30A,30Bについて、さらに詳しく説明する。但し、図2においては送話側フィルタ21や受話側フィルタ22などの説明に不要な構成要素は図示していない。
第1のエコーキャンセラ30Aは適応フィルタ31Aと減算器32Aからなる従来周知の構成を有し、スピーカ2−マイクロホン1間の音響結合により形成される帰還経路(音響エコー経路)HACのインパルス応答を適応フィルタ31Aにより適応的に同定し、参照信号(スピーカ2への入力信号)から推定した擬似エコー成分(音響エコー)を減算器32Aによりマイクロホン1の出力信号から減算することで音響エコーを抑制するものである。また、第2のエコーキャンセラ30Bも適応フィルタ31Bと減算器32Bからなる従来周知の構成を有し、2線−4線変換部3と伝送路との間のインピーダンスの不整合による反射および相手の通話端末(ドアホン子器など)におけるスピーカ−マイクロホン間の音響結合とにより形成される帰還経路(回線エコー経路)HLINのインパルス応答を適応フィルタ31Bにより適応的に同定し、参照信号(2線−4線変換部3への入力信号、すなわち送話信号)から推定した擬似エコー成分(回線エコー)を減算器32Bにより受話信号から減算することで回線エコーを抑制するものである。
音声スイッチ10は、送話側の信号経路に損失を挿入する送話側損失挿入部11と、受話側の信号経路に損失を挿入する受話側損失挿入部12と、送話側及び受話側の各損失挿入部11,12から挿入する損失量を制御する挿入損失量制御部13とを具備する。挿入損失量制御部13は、受話側損失挿入部12の出力点Routから音響エコー経路HACを介して送話側損失挿入部11の入力点Tinへ帰還する経路(以下、「音響側帰還経路」という)の音響側帰還利得αを推定するとともに、送話側損失挿入部11の出力点Toutから回線エコー経路HLINを介して受話側損失挿入部12の入力点Rinへ帰還する経路(以下、「回線側帰還経路」という)の回線側帰還利得βを推定し、音響側及び回線側の各帰還利得α,βの推定値α’,β’に基づいて閉ループに挿入すべき損失量の総和(送話側損失挿入部11の挿入損失量と受話側損失挿入部12の挿入損失量の和)を算出する総損失量算出部14と、送話信号及び受話信号を監視して通話状態を推定し、この推定結果と総損失量算出部14の算出値に応じて送話側損失挿入部11及び受話側損失挿入部12の各挿入損失量の配分を決定する挿入損失量分配処理部15とからなる。なお、上述のように本実施形態における第1及び第2のエコーキャンセラ30A,30B並びに音声スイッチ10は、DSPのハードウェアをエコーキャンセラ用並びに音声スイッチ用のソフトウェア(プログラム)で制御することによって実現されている。従って、以下の説明における音声スイッチ10並びに第1及び第2のエコーキャンセラ30A,30Bの入出力信号(受話信号及び送話信号)は所定のサンプリング周期でサンプリングされ、且つA/Dコンバータ5,8により量子化されている。
総損失量算出部14では、整流平滑器や低域通過フィルタ等を用いて送話側損失挿入部11の入力信号の短時間における時間平均パワーを推定し、同じく整流平滑器や低域通過フィルタ等を用いて受話側損失挿入部12の出力信号の短時間における時間平均パワーを推定し、音響側帰還経路HACにて想定される最大遅延時間において受話側損失挿入部12の出力信号の時間平均パワーの推定値の最小値を求め、この最小値で送話側損失挿入部11の入力信号の時間平均パワーの推定値を除算した値を音響側帰還利得αの推定値α’とするとともに、整流平滑器や低域通過フィルタ等を用いて受話側損失挿入部12の入力信号の短時間における時間平均パワーを推定し、同じく整流平滑器や低域通過フィルタ等を用いて送話側損失挿入部11の出力信号の短時間における時間平均パワーを推定し、回線側帰還経路HLINにて想定される最大遅延時間において送話側損失挿入部11の出力信号の時間平均パワーの推定値の最小値を求め、この最小値で受話側損失挿入部12の入力信号の時間平均パワーの推定値を除算した値を回線側帰還利得βの推定値β’とする。そして、総損失量算出部14は音響側帰還利得α及び回線側帰還利得βの各推定値α’,β’から所望の利得余裕MGを得るために必要な総損失量Ltを算出し、その値Ltを挿入損失量分配処理部15に出力する。
挿入損失量分配処理部15では、送話側損失挿入部11の入出力信号及び受話側損失挿入部12の入出力信号を監視し、これらの信号のパワーレベルの大小関係並びに音声信号の有無などの情報から通話状態(受話状態、送話状態等)を判定するとともに、判定された通話状態に応じた割合で総損失量Ltを送話側損失挿入部11と受話側損失挿入部12に分配するように各損失挿入部11,12の挿入損失量を調整する。
ところで本実施形態における総損失量算出部14は、上述のように各帰還利得α,βの推定値α’,β’に基づいて閉ループに挿入すべき損失量の総和を算出して適応更新する更新モード、並びに総損失量を所定の初期値に固定する固定モードの2つの動作モードを有し、相手側の通話端末との通話開始から第1及び第2のエコーキャンセラ30A,30Bが充分に収束するまでの期間には固定モードで動作するとともに第1及び第2のエコーキャンセラ30A,30Bが充分に収束した後の期間には更新モードで動作する。すなわち、総損失量算出部14では音響側帰還利得α及び回線側帰還利得βの推定値α’,β’がともに通話開始から所定時間(数百ミリ秒)以上継続して所定の閾値ε(例えば、通話開始時における各推定値α’,β’に対して10dB〜15dB小さい値)を下回った時点で第1及び第2のエコーキャンセラ30A,30Bが充分に収束したものとみなし、上記時点以前には総損失量を初期値に固定する固定モードで動作し、上記時点以降には各推定値α’,β’に基づいて総損失量を適応更新する更新モードに動作モードを切り換える。なお、固定モードにおける総損失量の初期値は更新モードにおいて随時更新される総損失量よりも充分に大きな値に設定される。
而して、通話開始直後の第1及び第2のエコーキャンセラ30A,30Bが充分に収束していない状態においては、固定モードで動作する総損失量算出部14によって充分に大きな値に設定される初期値の総損失量が閉ループに挿入されるため、不快なエコー(音響エコー並びに回線エコー)やハウリングの発生を抑制して安定した半二重通話を実現することができる。また、通話開始から時間が経過して第1及び第2のエコーキャンセラ30A,30Bが充分に収束した状態においては、総損失量算出部14の動作モードが固定モードから更新モードに切り換わって閉ループに挿入する総損失量が初期値よりも充分に低い値に減少するため、双方向の同時通話が実現できるものである。
ここで、更新モードにおける総損失量算出部14の具体的な動作を図3のフローチャートを参照して説明する。
総損失量算出部14は、固定モードから更新モードに移行した時点(t=t1)から所定のサンプリング周期で音響側帰還利得α並びに回線側帰還利得βの推定処理を実行してその推定値α'(n),β'(n)を算出し(ステップ1)、これら2つの推定値α'(n),β'(n)の積と利得余裕MGとから、閉ループの利得余裕をMG[dB]に保つために必要とされる総損失量所望値Lr(n)を下式により算出する(ステップ2)。
Lr(n)=20log|α'(n)・β'(n)|+MG[dB]
なお、α'(n),β'(n),Lr(n)はそれぞれ更新モード移行時点からn回目のサンプリングによって算出された帰還利得の推定値並びに総損失量所望値を示す。さらに、総損失量算出部14は上式から算出したn回目の総損失量所望値Lr(n)と、前回(n−1回目)の総損失量Lt(n-1)、すなわち前回の処理で決定されて実際に挿入された総損失量に対して今回算出した総損失量所望値Lr(n)が大きい場合、前回の総損失量Lt(n-1)に微少な増加量Δi[dB]を加算した値を今回の総損失量Lt(n)=Lt(n-1)+Δiとし(ステップ3、ステップ4)、前回の総損失量Lt(n-1)に対して今回算出した総損失量所望値Lr(n)が小さい場合、前回の総損失量Lt(n-1)から微少な減少量Δd[dB]を減算した値を今回の総損失量Lt(n)=Lt(n-1)−Δdとする(ステップ5、ステップ6)。
このように総損失量算出部14による総損失量の増減をΔi又はΔdの微少な値に抑えることにより、相手側の通話端末との通話開始直後のように第1及び第2のエコーキャンセラ30A,30Bが収束に向かって活発に係数を更新しているために音響側帰還利得α及び回線側帰還利得βの変化が激しい状態においても、聴感上の違和感をなくすことができる。
次に、送話側フィルタ21並びに受話側フィルタ22について説明する。図4(a)はマイクロホン1の入力特性(周波数特性)H^、同図(b)はハンドセット4に内蔵されたマイクロホンの入力特性(周波数特性)H^’をそれぞれ示しており、各々の入力をX,X’、出力をY,Y’としたときに、Y=H^・X、Y’=H^’・X’の関係が成立する。したがって、マイクロホン1の出力Yとハンドセット4に内蔵されたマイクロホンの出力Y’を等しくするためには、Y’=Z・Yとなるフィルタ係数Z(=H^’・H^-1、図4(c)参照))を持ったフィルタ(送話側フィルタ21)でハンドセット4に内蔵されたマイクロホンの出力Y’をフィルタリングしてやればよい。同様に、ハンドセット4に内蔵されたスピーカの入力特性にスピーカ2の入力特性の逆特性を掛けたフィルタ係数を持ったフィルタ(受話側フィルタ22)でハンドセット4に内蔵されたスピーカへの入力をフィルタリングすれば、スピーカ2の出力とハンドセット4に内蔵されたスピーカの出力とを等しくすることができる。
而して本実施形態では、通話モード切換部20によってハンドセット通話モードに切り換えられているときに上述のフィルタ係数を持った送話側フィルタ21並びに受話側フィルタ22を動作させて送話信号並びに受話信号をフィルタリングすることにより、拡声通話モードにおける音声信号の周波数特性とハンドセット通話モードにおける音声信号の周波数特性の差を補正するので、ハンドセット通話モードと拡声通話モードを切り換えたときでも通話音声の音質が変化しないために話者に違和感や不快感を与えることがなくなって快適な通話が行えるものである。但し、通話モード切換部20によって拡声通話モードに切り換えられているときには送話側フィルタ21並びに受話側フィルタ22の動作を停止して送話信号及び受話信号をスルーさせる必要がある。
次に側音生成部40について説明する。側音生成部40は、第1のエコーキャンセラ30Aから出力されて音声スイッチ10に入力する送話信号から音声の周波数帯域成分のみを通過させるフィルタ41と、フィルタ41を通過した送話信号(以下、側音信号という。)を増幅する可変増幅器42とで構成され、可変増幅器42で増幅した側音信号を音声スイッチ10から出力される受話信号に重畳している。ここで、第2のエコーキャンセラ30Bによる回線エコーの抑圧量に応じて音声スイッチ10から出力される受話信号の信号レベルが増減するため、受話信号に対する側音信号の相対的な信号レベルも増減してしまい、スピーカ2やハンドセット4から聞こえる側音の音量が必要以上に大きく又は小さくなることで話者に違和感や不快感を与えてしまう可能性がある。そこで本実施形態においては、第2のエコーキャンセラ30Bの減算器32Bで受話信号から減算する擬似エコー成分のレベルに応じて側音生成部40における可変増幅器42の増幅度を調整することにより、受話音声に対する側音の音量変化を抑えて快適な通話が行えるようにしている。
ところで本実施形態においては、通話信号(受話信号及び送話信号)を録音し且つ録音した通話信号を再生してスピーカ2若しくはハンドセット4に内蔵されたスピーカで鳴動させるための録音・再生処理部60並びにメモリ部61を備えている。録音・再生処理部60は、送話側信号経路及び受話側信号経路から入力する通話信号をADPCM(Adaptive Differential Pulse Code Moudulation)によりディジタルデータに圧縮し、圧縮した通話データをメモリ部61に書き込んで保存(録音)するとともに、メモリ部61から読み出した通話データを伸長し復元した通話信号を受話側信号経路に出力するものである。ここで録音・再生処理部60においては、音声スイッチ10によって損失が挿入される前の受話信号及び送話信号を録音することにより、ハンドセット通話で録音した音声と拡声通話で録音した音声との間で再生時の録音音量に差が生じないようにしている。
また本実施形態は、通話相手に聞かせて通話を中止するための口実とする特定音を発生する特定音発生部70を備えている。例えば、ロビーインターホンからの呼出に在宅者が応答したところ、その相手(通話相手)がセールスマン等の招かれざる訪問者であったため、早々に通話を中止して当該訪問者にお引き取り願いたいと在宅者が望む場合がある。このような場合に電話機の呼出音や子供の泣き声などの音(これを「特定音」と名付ける)を通話相手に聞かせることで通話を中止する口実が作り出せ、例えば「今電話が鳴っているのでお引き取り下さい。」とか「子供が泣いていて手が離せないのでお引き取り下さい。」というように伝えて通話したくない相手との通話を早急に中止することができる。なお、上述のような特定音は図示しないメモリにディジタルデータとして圧縮して格納されており、話者(在宅者)が通話装置本体に設けられた操作スイッチを操作したときに特定音発生部70がメモリから読み出したディジタルデータを伸長しアナログ信号に変換してスピーカ2に出力するようになっている。而して、スピーカ2から特定音を鳴動させることにより、相手の通話端末(ロビーインターホンなど)からは宅内の反響や雑音を伴った特定音が鳴動されるため、送話側信号経路に特定音を直接重畳する場合に比較して特定音を本物らしく聞かせることができるという利点がある。
本発明の実施形態を示すブロック図である。 同上における音声スイッチ、第1及び第2のエコーキャンセラを示すブロック図である。 同上における音声スイッチの動作説明用のフローチャートである。 (a)〜(c)は同上における送話側フィルタの動作説明図である。
符号の説明
1 マイクロホン
2 スピーカ
4 ハンドセット
10 音声スイッチ
20 通話モード切換部
21 送話側フィルタ
22 受話側フィルタ
30A 第1のエコーキャンセラ
30B 第2のエコーキャンセラ

Claims (4)

  1. 通話装置本体に設けられ集音した音声を送話信号として出力するマイクロホンと、通話装置本体に設けられ相手側の通話端末からの受話信号に応じて鳴動するスピーカと、相手側の通話端末から送られてくる受話信号が伝送される受話側信号経路と、相手側の通話端末に送る送話信号が伝送される送話側信号経路と、通話装置本体と別体に設けられるハンドセットと、受話側信号経路並びに送話側信号経路をスピーカ及びマイクロホンに接続する拡声通話モードと受話側信号経路並びに送話側信号経路をハンドセットに接続するハンドセット通話モードとを択一的に切り換える通話モード切換手段と、拡声通話モードにおける音声信号の周波数特性とハンドセット通話モードにおける音声信号の周波数特性の差を補正する周波数特性補正手段とを備えたことを特徴とする通話装置。
  2. ハンドセット通話モードにおいて送話側信号経路と受話側信号経路の間を繋いで側音を生成する側音生成手段と、相手側の通話端末における音響結合や相手側の通話端末との間の回線における信号の回り込みによって生じる回線エコーを消去するエコーキャンセラとを備え、
    エコーキャンセラは、回線エコー経路のインパルス応答を適応的に同定して当該回線エコー経路への入力信号から擬似エコー成分を推定する適応フィルタと、適応フィルタで推定された擬似エコー成分を回線エコー経路からの出力信号より減算する減算器とを具備し、
    側音生成手段は、受話側信号経路に出力する側音信号の信号レベルを適応フィルタで推定された擬似エコー成分に応じて増減することを特徴とする請求項1記載の通話装置。
  3. 受話側信号経路及び送話側信号経路に損失を挿入するとともに各信号経路に挿入する損失量を調整することで受話モードと送話モードを切り換える音声スイッチと、少なくとも受話信号を録音する録音手段とを備え、
    該録音手段は、音声スイッチによって損失が挿入される前の受話信号を録音することを特徴とする請求項1記載の通話装置。
  4. 通話相手に聞かせて通話を中止するための口実とする特定音を発生する特定音発生手段と、通話モード切換手段を介さずに特定音発生手段からスピーカに特定音を送る信号経路とを備えたことを特徴とする請求項1記載の通話装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010028570A (ja) * 2008-07-22 2010-02-04 Panasonic Electric Works Co Ltd 対話型ハンズフリー話速変換通話装置
JP2012129941A (ja) * 2010-12-17 2012-07-05 Panasonic Corp 拡声通話装置

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