JP2013537148A - 保護補強材を有するタイヤ - Google Patents
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Abstract
本発明は、半径方向カーカス補強材(2)を有するタイヤ(1)に関し、タイヤは、それ自体トレッド(6)によって半径方向に覆われたクラウン補強材(5)を有し、トレッドは、2つのサイドウォールによって2つのビード(3)に連結されている。本発明によれば、クラウン補強材は、軸方向に沿って互いに接触関係をなして配置されると共に各々が少なくとも1つの多層ラミネートで形成された少なくとも2本のバンド(8)によって形成された少なくとも1つの軸方向に連続した(7)層を有し、少なくとも2本のバンドの側縁は、実質的に円周方向に差し向けられている。少なくとも1つの軸方向連続層の幅は、トレッドの幅の半分よりも大きく、各ラミネートは、ゴム配合物の2つの層に接触した状態でこれら2つのゴム配合物層相互間に配置された少なくとも1つの多軸延伸熱可塑性ポリマーフィルムを有する。
【選択図】図2
【選択図】図2
Description
本発明は、半径方向カーカス補強材を備えたタイヤ、特に、重量物を運搬し、持続速度で駆ける車両、例えばローリ、トラクタ、トレーラ又は路上を走行するバスに取り付けられるようになったタイヤに関する。
一般に、重量物運搬型のタイヤでは、カーカス補強材は、ビードの領域で各側が繋留され、半径方向上側には、互いに重ね合わされた少なくとも2つの層により構成されるクラウン補強材が設けられ、これら層は、各層内で互いに平行であり、1つの層から次の層にクロス掛けされ、円周方向と10°〜45°の角度をなす細線又はコードで形成されている。実働補強材を形成する実働層も又、補強要素で作られていて保護層と呼ばれる少なくとも1つの層で覆われるのが良く、これら補強要素は、有利には、金属であり且つ伸長性であり、弾性補強要素と呼ばれている。保護層は、円周方向と45°〜90°の角度をなす伸長性の低い金属コード又は細線の層を更に含み、三角形構造形成プライと呼ばれるこのプライは、カーカス補強材と絶対値でせいぜい45°の角度をなして互いに平行な細線又はコードで作られた第1のいわゆる実働クラウンプライとの間に半径方向に位置する。三角形構造形成プライは、少なくとも実働プライと一緒になって三角形構造補強材を形成し、この三角形構造補強材は、これが受ける種々の応力下において、生じる変形量が非常に僅かであり、三角形構造形成プライの本質的役割は、補強要素の全てがタイヤのクラウンの領域で受ける横方向圧縮力に反作用することにある。
「重」車両用のタイヤの場合、通常、保護層が1つだけ設けられ、その保護要素は、大抵の場合、同一方向に且つ半径方向最も外側の、それ故に半径方向に隣接した実働層の補強要素の角度と絶対値として同一の角度で差し向けられている。幾分凸凹の路面上を走行するようになった土木工学作業車両用のタイヤの場合、2枚の保護プライが存在することは、有利であり、補強要素は、或る1つの層から次の層にクロス掛けされ、半径方向内側の保護層の補強要素は、半径方向外部に位置すると共にこの半径方向内側保護層に隣接して位置する実働層の非伸長性補強要素とクロス掛け関係をなしている。
コードは、かかるコードが破断強さの10%に等しい引張り力を受けたときに、せいぜい0.2%の相対伸び率を示す場合に非伸長性であると呼ばれる。
コードはかかるコードが、破断強さに等しい引張り力を受けたときに、150GPa未満の最大接線モジュラスで少なくとも3%に等しい相対伸び率を示す場合に弾性であると呼ばれる。
円周方向補強要素は、円周方向と0°±8°の角度をなす補強要素である。
タイヤの円周方向又は長手方向は、タイヤの周囲に対応すると共にタイヤの走行方向によって定められる方向である。
タイヤの回転軸線は、タイヤが通常の使用中に回転する中心となる軸線である。
半径方向面又は子午面は、タイヤの回転軸線を含む平面である。
円周方向中間平面又は赤道面は、タイヤの回転軸線に垂直であり且つタイヤを2つの半部に区分する平面である。
タイヤの横方向又は軸方向は、タイヤの回転軸線に平行である。軸方向距離は、軸方向に測定される。「〜の軸方向内側又は〜の軸方向外側」という表現は、それぞれ、「赤道面から測定した〜の軸方向距離が〜よりも小さい又は大きい」ことを意味する。
半径方向は、タイヤの回転軸線と交差し且つこれに垂直な方向である。半径方向距離は、半径方向に測定される。「〜の半径方向内側又は〜の半径方向外側」という表現は、それぞれ、「タイヤの回転軸線から測定した〜の半径方向距離が〜よりも小さい又は大きい」ことを意味している。
「ロード(road)」タイヤと呼ばれている或る現行のタイヤは、道路ネットワークが向上していると共に自動車専用道路ネットワークワールドワイドが広がっているので、高速で且つますます長い距離にわたって走行するようになっている。タイヤが問題なく走行するための必要条件の全てにより、走行可能距離数を増大させることができるが、タイヤ耐摩耗性が低くなるので、このことによりタイヤの耐久性、特にクラウン補強材の耐久性が犠牲になっている。
検討中の形式のタイヤのクラウン補強材の耐久性を向上させるため、プライの端部、特に軸方向に最も短いプライの端部相互間且つ/或いはこれらの周りに位置決めされた層の構造及び品質並びに/或いはゴムコンパウンドの異形要素に関する解決策が既に提案されている。
仏国特許第1,389,428号明細書は、クラウン補強材の縁部の近くに位置するゴムコンパウンドの耐劣化性を向上させるため、低ヒステリシストレッドと連携して、クラウン補強材の少なくとも側部及び辺縁部を覆い、低ヒステリシスゴムコンパウンドから成るゴム異形要素の使用を推奨している。
仏国特許第2,222,232号明細書は、クラウン補強材プライ相互間の分離を回避する目的で、ショアAスケール硬度が、クラウン補強材を包囲しているトレッドのショアAスケール硬度とは異なり、しかもクラウン補強材の縁部とカーカス補強プライとの間に配置されたゴムコンパウンドの異形要素のショアAスケール硬度よりも高いゴムのクッションで補強材の端部を被覆することを教示している。
仏国特許第2,728,510号明細書は、一方において、カーカス補強材と回転軸線の半径方向最も近くに位置するクラウン補強材実働プライとの間に、円周方向と少なくとも60°の角度をなす非伸長性金属コードで形成され、少なくとも最短の実働クラウンプライの軸方向幅に等しい軸方向幅の軸方向に連続したプライを配置し、他方において、2枚の実働クラウンプライ相互間に、実質的に円周方向に全く平行に差し向けられた金属要素で作られた追加のプライを配置することを提案している。
かかる欠点を解決すると共にこれらタイヤのクラウン補強材の耐久性を向上させるため、実質的に円周方向に平行な補強要素の少なくとも1つの追加の層を角度をなして実働クラウン層と組み合わせることが提案された。国際公開第99/24269号パンフレットは、特に、赤道面の各側で且つ円周方向に実質的に平行な補強要素の追加のプライの直近の軸方向連続部として、或る1つのプライから次のプライにクロス掛けされた補強要素で形成されている2つの実働クラウンプライが、或る特定の軸方向距離にわたって互いに結合され、次に、少なくとも2つの実働プライに共通の幅の残部にわたってゴムコンパウンドの異形要素により互いに分離され又は結合解除されることを提案している。
円周方向補強要素の層は、通常、円周方向に対して8°未満の角度で布設されたターンを形成するよう巻かれた少なくとも1本の金属コードから成る。
このようにして製造されたタイヤは、特に、タイヤが摩耗状態になったときにタイヤの更生(リトレッド)を計画することができるようにする向上した耐久性を有する。種々の更生ステップ中、タイヤが更生できない事態が発生する場合がある。というのは、タイヤがクラウン補強材を損傷させた機械的又は化学的攻撃をトレッドを介して受けるからである。上述したように、これら潜在的な攻撃形態に対処しようとして、かかるタイヤは、少なくとも1つの保護層を有し、この保護層の本質的な機能は、クラウン補強材及びカーカス補強材の残部を保護することにある。
これら保護層の性状、特に保護層を構成する補強要素の性状により、タイヤのコスト及び重量の増大が取るに足りないほどとは言えないようになる。
したがって、本発明者は、耐久性及び耐摩耗性を保たれるが製造コストが低く、有利には重量を減少させた「重量物運搬」型の重車両用のタイヤを供給するという目的を達成する仕事に取り組んだ。
この目的は、本発明によれば、金属補強要素の少なくとも1つの層で構成された半径方向カーカス補強材を有するタイヤであって、タイヤは、それ自体トレッドによって半径方向に覆われたクラウン補強材を有し、トレッドは、2つのサイドウォールを経て2つのビードに連結されている、タイヤにおいて、クラウン補強材は、軸方向において互いに接触関係をなして配置されると共に各々が少なくとも1つの多層ラミネートで形成された少なくとも2本のバンドから成る少なくとも1つの軸方向に連続した層を有し、少なくとも2本のバンドの側縁部は、実質的に円周方向に差し向けられており、少なくとも1つの軸方向連続層の幅は、トレッドの幅の半分よりも大きく、各ラミネートは、ゴム配合物の2つの層に接触した状態で2つのゴム配合物層相互間に配置された少なくとも1つの多軸延伸熱可塑性ポリマーフィルムを有することを特徴とするタイヤによって達成される。
軸方向連続層の軸方向幅は、タイヤの横断面に関して測定され、従って、タイヤは、非インフレート状態にある。
トレッドの軸方向幅は、タイヤがその常用リムに取り付けられてその公称圧力までインフレートされたときに2つのショルダ端相互間で測定される。
ショルダ端は、タイヤのショルダゾーン内において、一方においてトレッドの軸方向外端(トレッドブロックの頂部)の表面及び他方においてサイドウォールの半径方向外端の表面の接線の交点のタイヤの外面上への正投影(直角投影)像によって定められる。
本発明の意味の範囲内において、「側縁部が実質的に円周方向に差し向けられている」という表現は、縁部が円周方向に対して0°±2.5°の範囲内の角度をなしているということを意味している。
本発明の意味の範囲内において、「側縁部が実質的に円周方向に差し向けられている」という表現は、縁部が円周方向に対して0°±2.5°の範囲内の角度をなしているということを意味している。
本発明の意味の範囲内において、「ラミネート」又は「多層ラミネート」は、互いに接触状態にある偏平な又は偏平でない形状の少なくとも2つの層を有する製品に対応しており、これら層を互いに連接し又は連結しても良く又はそうではないようにすることが可能であり、「連接され」又は「連結され」という表現は、特に結合による全ての連接又は組み立て手段を含むものとして広く解されるべきである。
有利には、本発明によれば、少なくとも1つの軸方向連続層は、クラウン補強材の半径方向最も外側の層を構成する。
また、有利には、本発明によれば、少なくとも2本のバンドの側縁部は、半径方向に重ね合わされている。換言すると、中間平面で見て、軸方向に隣り合う2本のバンドの軸方向端部は、半径方向に重ね合わされる。
タイヤを硬化させた後、端部のこの重ね合わせは、有利には、依然として少なくとも4mmである。バンドの縁のかかる重ね合わせ状態により、層の軸方向連続性を保証することができる。さらに、この重なり合いは、軸方向連続層の良好な結合性に寄与し、種々の構成要素相互間のインターフェース、この場合、バンドは、タイヤの耐久性を損なう潜在的な問題の考えられる源であることが知られている。
本発明者は、本発明に従ってこのように製造されたタイヤにより、クラウン補強材及びカーカス補強材の保護の点で、十分に満足の行く結果が効果的に得られることを実証することができた。多層ラミネートは、予期せぬこととして、穿通力に対して高い耐性をもたらすことが判明した柔軟性且つ高い変形性の構造を有する。得られる保護は、金属コードで補強された上述の保護層の保護と同等であることが判明した。
軸方向に互いに接触関係をなして配置されると共に各々が多層ラミネートで形成された数本のバンドを用いて軸方向連続層を構成することにより、軸方向曲率の大きさとは無関係にタイヤの曲率に完全に適合した層を得ることができる。具体的に言えば、バンドは、構造的変形の面における特性を制限することができるラミネートで構成される。軸方向における曲率半径の或る特定の大きさを超えると、幅が広すぎるバンド、特に、幅が層の幅である単一のバンドは、タイヤの構成そのものを損なう場合がある。
本発明の好ましい実施形態によれば、軸方向連続層を形成するバンドの幅は、20〜40mmである。これらの値を下回ると、軸方向連続層を構成するのに必要なバンドの本数が多すぎることになり、バンド相互間のインターフェースの数は、有利には、最適なタイヤ耐久性を維持するためにできるだけ少ない。
さらに、軸方向連続層を構成するバンドの本数が制限されることにより、タイヤ成型中の製品布設作業の数を制限することができ、従って、これは、生産費をできるだけ低く保つ一因となる。
また、有利には、タイヤの軸方向連続層を構成するバンドは、全て、タイヤの工業規模の成型を単純化するために同一の幅を有する。
また、有利には、タイヤの軸方向連続層を構成するバンドは、全て、タイヤの工業規模の成型を単純化するために同一の幅を有する。
また、試験結果の実証するところによれば、多層ラミネートは又、水及び酸素に対するバリヤを形成する機能を有し、かかる水と酸素の両方は、クラウン補強材及びカーカス補強材を構成する層中に存在する金属コードに対して腐食性である。
本発明者は又、軸方向に互いに接触関係をなして配置されると共に各々が多層ラミネートで形成された数本のバンドにより構成される軸方向連続層の存在により、補強要素で構成された保護層を不要にすることができると同時にトレッドを介する攻撃に対してクラウン及びカーカス補強材の十分な保護を維持することができる。
さらに、このラミネートの厚さ及びその重量は、保護層の厚さ及び重量よりも著しく小さい。本発明のラミネートの最後に述べる利点は、そのコストであり、かかるコストは、保護層として用いられるようになった補強要素の層のコストよりも著しく低い。
本発明の好ましい一実施形態によれば、トレッドが少なくとも2つの円周方向に連続した切欠きを有する場合、中間平面で見て、軸方向連続層の軸方向端は、それぞれ、2つの互いに異なる円周方向に連続した切れ目の軸方向最も外側の箇所の軸方向外側に位置する。
トレッドの円周方向連続切欠きは、例えば、例えば重量物運搬車両用タイヤに見受けられる円周方向溝である。これら溝は、溝を除去するという注目すべき機能を有し、更に、タイヤが接触パッチで良好に偏平化することができるようにする。
「円周方向に連続した」という表現は、切欠きが中断なくタイヤに沿ってぐるりと延びていることを意味している。
これら溝は、特にかかる溝が形成するボイド内でトレッドを損傷させる恐れのある要素に通路を提供する機能をこれら溝が実行することができる幅及び深さを有する。トレッドの厚さが特にこれら溝付きゾーンの深さに鑑みてかかる溝付きゾーンにおいて小さいので、クラウン補強材及びカーカス補強材補強要素が損傷状態になる恐れは、これらゾーンにおいて特に高い。
本発明の好ましい一実施形態によれば、ラミネートの各軸方向端は、軸方向最も外側の円周方向切欠きの軸方向最も外側の箇所の軸方向外側に位置している。
特に、車両の被動アクスルに取り付けられるようになったタイヤの場合、この好ましい実施形態により、ラミネートをタイヤの溝の全ての下に配置することが可能である。
車両の操舵アクスルに取り付けられるようになったタイヤの場合、試験結果の示すところによれば、多層ラミネートと溝のうちのほんの幾つか、特に、タイヤの各側に位置し、ラミネートと半径方向には重ね合わされていない少なくとも2つの軸方向最も外側の溝との半径方向重ね合わせは、クラウン補強材及びカーカス補強材の補強要素を保護するのに十分である。
本発明の好ましい一実施形態によれば、ラミネートの軸方向端とラミネートの軸方向端の軸方向最も近くに位置する円周方向連続切欠きの軸方向最も外側の箇所との間の軸方向距離は、12mm未満である。
本発明のこの好ましい実施形態によれば、上述したようなラミネートの端部の配置により、タイヤの耐久性を一段と向上させることができ、ラミネートの端部は、加熱状態になるのが最も低いタイヤトレッドのゾーン内に位置する。
本発明の好ましい一実施形態によれば、ラミネートの軸方向端とラミネートの軸方向端の軸方向最も近くに位置する円周方向連続切欠きの軸方向最も外側の箇所との間の軸方向距離は、4mmを超える。かかる値は、特に、円周方向連続切欠きの内側からやって来る場合のある攻撃に対する保護を保証する。
ラミネートの各軸方向端が軸方向最も外側の円周方向切欠きの軸方向最も外側の箇所の軸方向外側に位置する場合、ラミネートの軸方向端とラミネートの軸方向端の軸方向最も近くに位置する円周方向連続切欠きの軸方向最も外側の箇所との間の軸方向距離は、4mmを超え、有利には12mm未満である。
本発明の有利な一実施形態によれば、タイヤのクラウン補強材は、円周方向に連続したバンドを形成するよう互いに接触関係をなして円周方向に配置された少なくとも2つのラミネートを有する。
かかる構成により、ラミネートは、特にタイヤ硬化段階中、これらの特性が変えられることなくタイヤシェーピング作業を受けることができる。
また、有利には、少なくとも2つのラミネートの端部は、周囲全体にわたって効果的な保護を保証するために円周方向において半径方向に重ね合わされる。タイヤを硬化させた後、端部のこの重なり合いは、有利には、依然として少なくとも4mmである。
本発明のこれら有利な実施形態としての幾つかの好ましい形態によれば、少なくとも2つのラミネートは、円周方向において実質的に同等な長さを有する。
また、有利には、円周方向における少なくとも2つの多層ラミネートの端部は、円周方向と、少なくとも2つのラミネートの半径方向最も近くに位置するクラウン補強層の補強要素の角度と実質的に等しい角度をなす切欠きを有する。
また、好ましくは、本発明によれば、軸方向連続層を構成すると共に軸方向に隣接して位置し、各々が円周方向バンドを形成するよう互いに対して接触関係をなして円周方向に配置された少なくとも2つのラミネートを有する少なくとも2本のバンドの場合、ラミネートの重ね合わせゾーンは、一方のバンドから他方のバンドに円周方向にオフセットしている。本発明のこの好ましい実施形態によれば、2本の隣り合うバンド相互間の2つのラミネート相互間のインターフェースを周囲に沿ってオフセットさせ、かくしてバンドの幅を超える軸方向における長さを有するかかるインターフェースを回避することが可能である。
本発明によれば、多軸延伸熱可塑性ポリマーフィルム(かかる熱可塑性ポリマーフィルムは、延伸されると共に2つ以上の方向に配向された熱可塑性ポリマーフィルムであることを意味する)を使用するのが良い。かかる多軸延伸熱可塑性ポリマーフィルムは、周知であり、本質的には今日、包装業界、食品業界、電気分野において又は磁気コーティング用支持体として用いられている。
多軸延伸熱可塑性ポリマーフィルムは、種々の周知の延伸技術を用いて調製され、これら延伸技術は全て、かかるフィルムを溶融状態で延伸させたときに周知のように単軸延伸される従来型熱可塑性ポリマー(例えば、PET又はナイロン)繊維の場合と同様、たった1つの方向ではなく、幾つかの主要な方向に優れた機械的性質をフィルムに与えることを目的としている。
かかる技術は、幾つかの方向における多数の延伸、即ち長手方向の延伸、横方向の延伸、平面状延伸を必要とする。一例を挙げると、特に、二軸吹き込み延伸技術に言及することができる。この延伸作業は、単一の作業で、多数の作業として及び多数が同時に又は順序だって行われる延伸作業として実施できる。加えられる1つの又は複数の延伸部は、標的の最終機械的性質で決まり、一般的には2を超える。
多軸延伸熱可塑性ポリマーフィルム及び熱可塑性ポリマーフィルムを得る方法は、多くの特許文献、例えば、仏国特許第2,539,349号明細書(又は英国特許第2,134,442号明細書)、独国特許第3,621,205号明細書、欧州特許第229,346号明細書(又は米国特許第4,876,137号明細書)、欧州特許第279,611号明細書(又は米国特許第4,867,937号明細書)、欧州特許第539,302号明細書(又は米国特許第5,409,657号明細書)及び国際公開第2005/011978号パンフレット(又は米国特許出願公開第2007/0031691号明細書)に記載されている。
好ましくは、用いられる熱可塑性ポリマーフィルムは、どの引張り方向に関しても500MPa(特に500〜4000MPa)、好ましくは1000MPaを超え(特に、1000〜4000MPa)、より好ましくは2000MPaを超えるEで示された引張り弾性率を有する。弾性率Eの値が2000〜4000MPa、特に3000〜4000MPaであることが特に望ましい。
別の好ましい実施形態によれば、熱可塑性ポリマーフィルムのσmaxで示された最大引張り応力は、どの引張り方向に関しても好ましくは80MPaを超え(特に、80〜200MPaである)、より好ましくは100MPaを超える(特に100〜200MPaである)。応力σmaxの値が150MPaを超え、特に150〜200MPaであることが特に望ましい。
別の好ましい実施形態によれば、どの引張り方向に関しても、熱可塑性ポリマーフィルムのYpで示された塑性変形しきい値(これは「降伏点」とも呼ばれる)は、3%伸び率を超える値、特に3〜15%の伸び率である。Ypの値が4%を超え、特に4〜12%であることが特に望ましい。
別の好ましい実施形態によれば、考慮される引張り方向がどのような方向であれ、熱可塑性ポリマーフィルムは、40%を超え(特に40〜200%)、より好ましくは50%を超えるArで示された破断点伸び率を有する。Arの値が50〜200%であることが特に望ましい。
上述の機械的性質は、当業者には周知であり、かかる機械的性質は、例えば1mmを超える厚さのストリップについて規格ASTM・F638‐02に従って測定され又は変形例として厚さがせいぜい1mmの薄いシート又はフィルムについて規格ASTM・D882‐09に従って測定された力‐伸び率曲線から導き出され、MPaで表された弾性率E及び応力σmaxに関する上述の値は、引張り試験用試験体の初期断面に関して計算される。
用いられる熱可塑性ポリマーフィルムは、好ましくは、熱安定化型のものであり、このことは、延伸後、周知の仕方で熱可塑性ポリマーフィルムがその高温熱収縮(又は縮み)を制限することを目的とする熱処理を1回又は2回以上受けたことを意味しており、かかる熱処理は、アニーリング(焼なまし)又はテンパリング(焼もどし)作業又はかかるアニーリング作業とテンパリング作業の組み合わせから成るのが良い。
かくして、好ましくは、用いられる熱可塑性ポリマーフィルムは、150℃において30分後には5%未満、好ましくは3%未満のその長さの相対的収縮率を呈する(これは、別段の指定がなければASTM・D1204に従って測定される)。
用いられる熱可塑性ポリマーの融点は、好ましくは、100℃を超え、より好ましくは150℃を超え、特に200℃を超えるよう選択される。
熱可塑性ポリマーは、好ましくは、ポリアミド、ポリエステル及びポリイミドから成る群から選択され、特に、ポリアミド及びポリエステルから成る群から選択される。ポリアミドの中では、特に、ポリアミドナイロン4‐6、ナイロン‐6、ナイロン6‐6、ナイロン‐11又はナイロン‐12を挙げることができる。ポリエステルの中では、例えばPET(ポリエチレンテレフタレート)、PEN(ポリエチレンナフタレート)、PBT(ポリブチレンテレフタレート)、PBN(ポリブチレンナフタレート)、PPT(ポリプロピレンテレフタレート)、PPN(ポリプロピレンナフタレート)を挙げることができる。
熱可塑性ポリマーは、好ましくは、ポリエステルであり、より好ましくはPET又はPENである。
多軸延伸PET熱可塑性ポリマーフィルムの例は、例えば、“Mylar”及び“Melinex”(デュポン・テイジン・フィルムズ(DuPont Teijin Films)社製)又は変形例として“Hostaphan”(ミツビシ・ポリエステル・フィルム(Mitsubishi Polyester Film )社製)という名称で市販されている二軸延伸PETフィルムである。
本発明の多層ラミネートでは、熱可塑性ポリマーフィルムの厚さは、好ましくは、0.05〜1mm、より好ましくは0.1〜0.7mm、更により好ましくは0.20〜0.60mmである。
熱可塑性ポリマーフィルムは、特に熱可塑性ポリマーフィルムの形成時にポリマーに添加された添加剤を含むのが良く、これら添加剤は、老化に対する保護をもたらす作用剤であるのか良く、例えば、可塑剤、充填剤、例えばシリカ、クレイ、タルク、カオリン又は単繊維であり、充填剤は、例えば、フィルムの表面を粗くし、かくしてフィルムが接着剤を保持すると共に/或いはこれが接触するようになったゴムの層へのくっつき具合の向上に寄与する。
本発明の好ましい一実施形態によれば、本発明の多層ラミネートを構成する各ゴム配合物層(以下「ゴム層」という)は、少なくとも1つのエラストマーを主成分とする。
好ましくは、エラストマーは、ジエンエラストマーである。公知のように、ジエンエラストマーは、2つのカテゴリ、即ち、「本質的に飽和していない」ジエンエラストマーと呼ばれるカテゴリ及び「本質的に飽和している」ジエンエラストマーと呼ばれるカテゴリに分類可能である。一般に、「本質的に飽和していない」ジエンエラストマーとは、本明細書では、少なくとも一部が15%(mol%)より高い含有量のジエンオリジンのブロック又はユニット(共役ジエン)を有する共役ジエンモノマーに由来するジエンエラストマーを意味するものと理解されるべきであり、それ故、例えば、ブチルゴム又はジエン及びEPDM型のアルファ‐オレフィンコポリマーのようなジエンエラストマーは、上述の定義には含まれず、特に、「本質的に飽和している」ジエンエラストマー(ジエンオリジンブロックの含有量が低く又は極めて低く、常に15%未満のジエンエラストマー)と呼ばれる場合がある。「本質的に飽和していない」ジエンエラストマーのカテゴリ内において、「高度に飽和していない」ジエンエラストマーとは、特に、50%よりも高い原含有量のジエンユニット(共役ジエン)を有するジエンエラストマーを意味するものと理解されるべきである。
本発明は、任意種類のジエンエラストマーに利用されるが、本発明は、好ましくは、特に高度に飽和していない種類のジエンエラストマーを用いて実施される。
このジエンエラストマーは、より好ましくは、ポリブタジエン(BR)、天然ゴム(NR)、合成ポリイソプレン(IR)、種々のブタジエンコポリマー、種々のイソプレンコポリマー及びこれらのエラストマーの配合物から成る群から選択され、かかるコポリマーは、特に、ブタジエン‐スチレンコポリマー(SBR)、イソプレン‐ブタジエンコポリマー(BIR)、イソプレン‐スチレンコポリマー(SIR)及びイソプレン‐ブタジエン‐スチレンコポリマー(SBIR)から成る群から選択される。
特に好ましい一実施形態は、「イソプレン」エラストマーを用いることであり、イソプレンエラストマーは、イソプレンのホモポリマー又はコポリマー、換言すると、天然ゴム(NR)、合成ポリイソプレン(IR)、種々のイソプレンコポリマー及びこれらエラストマーの混合物から成る群から選択されたジエンエラストマーであることを意味している。イソプレンエラストマーは、好ましくは、天然ゴム又はシス−1,4系の合成ポリイソプレンである。これら合成ポリイソプレンのうち、好ましくは、シス−1,4結合の含有量(mol%)が90%以上、より好ましくは98%以上のポリイソプレンが用いられる。好ましい一実施形態によれば、ゴム配合物の各層は、天然ゴムの50〜100phrを含む。他の好ましい実施形態によれば、ジエンエラストマーは、全体又は一部が別のジエンエラストマー、例えば、BR系の別のエラストマーと配合されても良く又はそうでなくても良い場合があるSBRエラストマーから成る場合があるのが良い。
ゴム配合物は、ちょうど1つ又は幾つかのジエンエラストマーを含む場合があり、この(これら)をジエンエラストマー以外の任意種類の合成エラストマー又はそれどころかエラストマー以外のポリマーと組み合わせて使用できる。ゴム配合物は、タイヤの成型向きのゴム母材中に通常用いられる添加剤、例えば補強充填剤、例えばカーボンブラック又はシリカ、結合剤、老化防止剤、酸化防止剤、可塑化剤又は増量油(後者は、性質上芳香性であれ非芳香性であれいずれであってもよく(特に、極めて弱い芳香性であり或いは全く芳香性ではないものであっても良く、例えば、粘度の高い又は好ましくは低いナフテン系の油又はパラフィン系の油、MES又はTDAE油である))、30℃よりも高いTgの可塑化樹脂、生状態の組成物の処理又は加工を容易にする加工助剤、粘着性樹脂、加硫戻り防止剤、メチレン受容体及び供与体、例えばHMT(ヘキサメチレンテトラミン)又はH3M(ヘキサ(メトキシメチル)メラミン)、補強樹脂(例えばレソルチノール又はビスマレイミド)、金属塩、特にコバルト、ニッケル又はランタニド系の公知の密着性促進(定着)系、架橋系又は加硫系のうち全て又は幾つかを更に含むのが良い。
好ましくは、ゴムシースの架橋系は、加硫系と呼ばれる系であり、即ち、硫黄(又は硫黄供与体)及び第一加硫促進剤を主成分とする系である。この主成分としての加硫系には、種々の公知の第二促進剤又は加硫活性剤を添加できる。硫黄は、0.5〜10phr、より好ましくは1〜8phrの好ましい量で使用され、第一加硫促進剤、例えば、スルフォンアミドは、0.5〜10phrの好ましい量で使用される。補強充填剤、例えばカーボンブラック又はシリカのレベルは、好ましくは50phrよりも高く、具体的には50〜150phrである。
カーボンブラックとして、全ての種類のカーボンブラック、特にタイヤに従来用いられているHAF、ISAF及びSAF系のカーボンブラック(タイヤ用ブラックと呼ばれている)が適している。これらのうちで、等級(ASTM等級)300、600又は700のカーボンブラック(例えば、N326、N330、N347、N375、N683、N772)が特に挙げられる。シリカとして、BET表面積が450m2/g以下、好ましくは30〜400m2/gの沈降又は熱分解法シリカが特に適している。
当業者であれば本明細書から分かるように、所望の特性レベル(特に、弾性率)を達成するためにゴム配合物の処方をどのように調整すべきか及び補強層の性状及び/又は周りのポリマーコンパウンド、例えば特にクラウン補強材及びトレッド中の補強要素の層の性状に合うよう処方をどのように適合させるかを知っているであろう。
好ましくは、ゴム配合物は、架橋状態において4〜25MPa、より好ましくは4〜20MPaの10%伸び率における割線伸びモジュラスを有し、特に5〜15MPaの値がタイヤカバーのベルトを補強するのに特に適していることが判明した。弾性率(モジュラス)の測定は、別段の指定がなければ1998年の規格ASTM・D・412(試験体“C”)に従って引張り下で実施され、即ち、「真」の割線モジュラス(試験体の実断面に関する割線モジュラス)を10%伸び率における第2の伸びで(即ち、1回の適合サイクル後に)測定し、これは本明細書ではMsで示されると共にMPaで表される(1999年の規格ASTM・D・1349に従って通常の温度及び湿度条件下で測定される)。
本発明の多層ラミネートでは、各ゴム層の厚さは、好ましくは0.05〜2mm、より好ましくは0.1〜1mm、更により好ましくは0.2〜0.8mmである。
本発明の好ましい一実施形態によれば、本発明の多層ラミネートでは、熱可塑性ポリマーフィルムは、これが接触関係をなすゴム配合物の各層に向いた接着剤の層を有する。
ゴムを熱可塑性ポリマーフィルムに結合するため、適当な接着系、例えば少なくとも1つのジエンエラストマー、例えば天然ゴムを含むRFL(レソルシノール‐ホルムアルデヒド‐ラテックス)系の単純なテキスタイルグルー又はゴムと従来型熱可塑性繊維、例えばポリエステル又はポリアミド繊維との間に満足の行く接着を提供することが知られている任意の同等なグルーを用いることが可能である。
一例を挙げると、グルー塗布プロセスは、本質的には、以下の連続して行われるステップ、即ち、グルーの浴の通過ステップ、次に過度のグルーを除去するための排出ステップ(例えば、ブローイング(blowing)、キャリブレーティング(calibrating )による)、次いで例えばオーブンに通す(例えば、180℃で30分間)ことによる乾燥ステップ、最後に熱処理ステップ(例えば、230℃で30分間)を含むのが良い。
上述のグルー塗布前に、例えば、フィルムによるグルーの保持具合及び/又はゴムへのフィルムの最終の接着具合を向上させるよう機械的且つ/或いは物理的且つ/或いは化学的プロセスによりフィルムの表面を活性化することが有利な場合がある。機械的処理では、例えば、表面を艶消しし又は引っ掻き、物理的処理では、例えば、放射線、例えば電子ビームで処理し、化学的処理では、例えば、フィルムをエポキシ樹脂及び/又はイソシアネート化合物の浴に事前に通す。
熱可塑性ポリマーフィルムの表面は、一般的に言って特に滑らかなので、フィルムをグルーで被覆しているときにフィルムによるグルーの全体的保持具合を向上させるために増粘剤を用いられるグルーに追加することも又有利な場合がある。
当業者であれば容易に理解されるように、多層ラミネートでは、熱可塑性ポリマーフィルムとこれが接触関係をなす各ゴム層との連結は、タイヤの最終の硬化(架橋)時点において最終的に得られる。
本発明の実施形態の変形形態によれば、クラウン補強材は、一方の層と他方の層との間でクロス掛け関係をなしていて、円周方向と10°〜45°の角度をなす非伸長性補強要素の少なくとも2つの実働クラウン層で形成される。
本発明の実施形態の他の変形形態によれば、クラウン補強材は、円周方向補強要素の少なくとも1つの層を更に有する。
本発明の上述の実施形態のうちの任意の1つによれば、クラウン補強材には、カーカス補強材とこのカーカス補強材の最も近くに位置する半径方向内側実働層との間で半径方向内側には、半径方向最も近くのカーカス補強材層の補強要素のなす角度と同一の方向に円周方向と60°を超える角度をなす非伸長性スチール金属補強要素の三角形構造形成層が更に補足的に設けられるのが良い。
本発明の有利な一実施形態によれば、軸方向連続層は、幅の最も狭い実働層の軸方向幅よりも小さい軸方向幅を有する。この実施形態によれば、最も幅の狭い実働層の端とラミネートの端との間の軸方向に測定した距離は、10mm以上である。かかる実施形態は、経済的に有益なものである。というのは、これは、軸方向連続層の幅を制限すると共にタイヤの重量に対して有益であるからである。さらに本発明者は、タイヤにおける攻撃がトレッドの中央部分においてより頻繁であることを実証することができた。かくして、クラウン補強材の他の層の幅よりも小さい幅の軸方向連続層を設けると、他の層の保護の点で十分であると言える。
本発明の別の実施形態によれば、軸方向連続層は、これが幅の最も狭い実働層の縁部とオーバーラップするよう幅の最も狭い実働層の軸方向幅よりも大きな軸方向幅を有する。
また、本発明のラミネートに対して行われた試験結果の示すところによれば、特にその厚さが補強要素を含む保護層の厚さよりも小さい結果として、軸方向連続層は、極めて低いヒステリシスを示すという利点を有する。タイヤを構成しているこの要素のヒステリシス特性のかかる減少により、タイヤの転がり抵抗を減少させることができる。
本発明の他の有利な細部及び特徴は、図1〜図4を参照して与えられる本発明の幾つかの例示の実施形態の説明から以下において明らかになろう。
理解しやすくするために、図は、同一縮尺では描かれていない。
図1では、サイズ315/70R22.5のタイヤ1がビードワイヤ4周りに2つのビード3内に繋留された半径方向カーカス補強材2を有している。カーカス補強材2は、金属コードの単一層で形成されている。カーカス補強材2は、それ自体トレッド9で覆われたクラウン補強材5によってたが掛けされている。
図2に示されているように、クラウン補強材5は、次のように内側から外側に半径方向に、
‐プライの幅全体にわたって連続していて、18°の角度をなして差し向けられた非たが掛け状態の非伸長性金属コード11.35で作られた第1の実働層51、
‐スチールで作られた金属コード21×23で形成されている円周方向補強要素の「バイモジュラス」型の層52、
‐プライの幅全体にわたって連続していて、18°の角度をなして差し向けられると共に第1の実働層の金属コードとクロス掛け関係をなす非たが掛け状態の非伸長性金属コード11.35で形成された第2の実働層53、
‐互いに接触関係をなして軸方向に配置され、各々が本発明の多層ラミネート9で形成された7本のバンド8で構成されている軸方向に連続した層7で作られている。
‐プライの幅全体にわたって連続していて、18°の角度をなして差し向けられた非たが掛け状態の非伸長性金属コード11.35で作られた第1の実働層51、
‐スチールで作られた金属コード21×23で形成されている円周方向補強要素の「バイモジュラス」型の層52、
‐プライの幅全体にわたって連続していて、18°の角度をなして差し向けられると共に第1の実働層の金属コードとクロス掛け関係をなす非たが掛け状態の非伸長性金属コード11.35で形成された第2の実働層53、
‐互いに接触関係をなして軸方向に配置され、各々が本発明の多層ラミネート9で形成された7本のバンド8で構成されている軸方向に連続した層7で作られている。
バンド8の各々は、約180mmの軸方向連続層の全幅を形成するよう30mmの幅を有する。本発明のバンド8の幅は、20〜40mmである。
層7の軸方向連続性は、バンド8の縁の半径方向重ね合わせによって得られる。かくして、図2では、2本の隣り合うバンドの軸方向端は、5mmに等しい長さLにわたって半径方向に重ね合わされている。本発明によれば、かかる値は、有利には、4mmを超える。
バンド8の各々は、多層ラミネート9で形成され、この多層ラミネートはそれ自体、これが接触しているゴムの2つの層92,93相互間に配置された多軸延伸熱可塑性ポリマーフィルム91で構成されている。
トレッド6は、円周方向に連続している6つの溝10又は切欠きを有する。
軸方向連続層7の軸方向外端11は、溝8の軸方向最も外側の箇所12から10mmに等しい距離dだけ軸方向に離れたところに位置し、この距離は、本発明によれば4〜12mmである。
図3に詳細に示されている多層ラミネート9は、約0.4mmに等しい厚さe2のゴム配合物の2つの層92,93相互間に「サンドイッチ」された約0.35mmに等しい厚さe1の二軸延伸PETフィルム91から成り、従って、ラミネート9は、約1.15mmの全厚(e1+2e2)を有する。用いられるゴム配合物は、天然ゴム、カーボンブラック、加硫系及び通常の添加剤を主成分とする空気圧タイヤカバー用の金属ベルトプライの圧延において従来の配合物である。PETフィルムと各ゴム層との付着性は、上述したような公知の仕方で塗布されるRFL系のグルーで行われる。
図4は、ホイールの1回転にわたりバンド8を構成する2つのセグメント9a,9b相互間の接合部を極めて概略的に示しており、セグメントの各々は、この特定の場合、約180°のセクタに及んでいる。図を理解しやすくするために、2つのセグメントの縁部は、僅かにオフセットされている。硬化後においては、セグメント9a,9bの端部は、円周方向CC′で測定して5mmの長さlにわたって半径方向に重ね合わされたままである。
本発明によれば、セグメント9a,9bの端部は、円周方向CC′に対して、円周方向に対して実働層53の補強要素のなす角度と同一の18°に等しい角度αをなして差し向けられている。
多軸延伸熱可塑性ポリマーフィルムは、どの引張り方向に関しても以下の機械的性質を有する。
‐500MPaを超える引張り弾性率E、
‐100MPaを超える最大引張り応力σmax、
‐5〜10%の塑性変形しきい値Yp、
‐50%を超えるArで示された破断時伸び率。
‐500MPaを超える引張り弾性率E、
‐100MPaを超える最大引張り応力σmax、
‐5〜10%の塑性変形しきい値Yp、
‐50%を超えるArで示された破断時伸び率。
多層ラミネートにより与えられる保護の質は、穿通試験と呼ばれている手法で評価され、この穿通試験では、穿通プローブによる穿通し対する耐性を測定する。この試験の背後にある原理は、周知であり、例えば規格ASTM・F1306‐90に記載されている。
比較穿通試験の際、以下を試験した。
‐一方において、上述したような多層ラミネート9、
‐他方において、比較のため、重量物運搬車両用タイヤの保護層として通常用いられている補強要素の層。これは、約2.5mmの布設間隔をなして平面内に互いに平行に布設された金属補強要素で構成されている。補強要素は、コードの裏側にe2、即ち約0.4mmに等しい厚さを形成するよう圧延ゴムの2つの層で覆われている。
‐一方において、上述したような多層ラミネート9、
‐他方において、比較のため、重量物運搬車両用タイヤの保護層として通常用いられている補強要素の層。これは、約2.5mmの布設間隔をなして平面内に互いに平行に布設された金属補強要素で構成されている。補強要素は、コードの裏側にe2、即ち約0.4mmに等しい厚さを形成するよう圧延ゴムの2つの層で覆われている。
保護層として習慣的に用いられるこの層の補強要素は、いわゆる“6×0.35”又は“3×2×0.35”構成のマルチストランドロープであり、かかるロープは、各々が弾性金属コードを形成するよう撚り合わせにより互いに組み立てられた直径0.35mmの2本の細線の3本のストランドで構成されたロープであることを意味している。これらコードの全直径(又はエンベロープ直径)は、約1.4mmであり、このことは、最終の金属ファブリックが約2.2mmの全厚を有することを意味している。
用いられる金属穿通プローブは、端部が円錐形であり(30°±2の円錐角度)及び1mmの直径に切頭された円筒形の形状のものである(直径4.5±0.05mm)。試験した複合試験体(本発明の多層ラミネート又はコントロール金属ファブリック)を厚さ18mmの金属支持体に固定し、これに穿通プローブと一線をなして直径12.7mmの穴をあけたが、その目的は、穿通プローブが有孔試験体及びその支持板を自由に通過することができるようにすることにあった。
耐穿通性を特徴付けるため、10cm/分の速度で試験体を通過した上述の穿通プローブ(引張り試験機に接続されたセンサを備える)の力‐変位曲線を記録した。
以下の表は、記録された測定値の詳細を提供しており、ベース100は、コントロール複合材について採用されており、曲げ弾性率は、力‐変位曲線の初期勾配を表し、穿通力は、穿通プローブの先端部が試験体を穿通する前に記録された最大力であり、穿通時の伸び率は、穿通時点で記録された相対的伸び率である。
この表の検討から注目されるように、本発明の多層ラミネートは、コントロール手段と比較して厚さが実際に半分であり且つ補強細線が存在しないにもかかわらず、従来型金属ファブリックの耐穿通性とほぼ同等な耐穿通性を有している。
走行試験を図示のような本発明に従って製造されたタイヤについて実施し、他の試験をいわゆる基準タイヤを用いて行った。
基準タイヤは、多層ラミネートに代えて上述したような保護層の存在によって本発明のタイヤとは異なっている。
ドラム走行耐久性試験をタイヤに4415daNの荷重及び40km/時の速度を加える試験機械で実施した。基準タイヤに適用された条件と同一の条件下で本発明のタイヤに対して試験を行なった。走行試験をタイヤが劣化を示すやいなや停止させた。
このようにして実施した試験結果の示すところによれば、これら試験の各々で走行した距離は、本発明のタイヤ及び基準タイヤについて実質的に同一であり、走行距離は、250,000kmのオーダのものである。
さらに、試験中に考慮されたサイズに関し、ラミネートの質量は、保護層の質量の約1/10であり、これにより、タイヤの質量に関して約3%の削減が得られている。
同様に、ラミネートのコストは、補強要素の層のコストの少なくとも1/3であり、それにより、タイヤの原価に関して約3%の削減が得られる。
Claims (19)
- 金属補強要素の少なくとも1つの層で構成された半径方向カーカス補強材を有するタイヤであって、前記タイヤは、それ自体トレッドによって半径方向に覆われたクラウン補強材を有し、前記トレッドは、2つのサイドウォールを経て2つのビードに連結されている、タイヤにおいて、前記クラウン補強材は、軸方向において互いに接触関係をなして配置されると共に各々が少なくとも1つの多層ラミネートで形成された少なくとも2本のバンドから成る少なくとも1つの軸方向に連続した層を有し、前記少なくとも2本のバンドの側縁部は、実質的に円周方向に差し向けられており、前記少なくとも1つの軸方向連続層の幅は、前記トレッドの幅の半分よりも大きく、各ラミネートは、ゴム配合物の2つの層に接触した状態で前記2つのゴム配合物層相互間に配置された少なくとも1つの多軸延伸熱可塑性ポリマーフィルムを有する、タイヤ。
- 前記少なくとも2本のバンドの前記側縁部は、半径方向に重ね合わされている、請求項1記載のタイヤ。
- 前記トレッドは、少なくとも2つの円周方向に連続した切欠きを有し、中間平面において、前記軸方向連続層の軸方向端は、それぞれ、2つの互いに異なる円周方向に連続した切れ目の軸方向最も外側の箇所の軸方向外側に位置している、請求項1又は2記載のタイヤ。
- 前記軸方向連続層の各軸方向端は、前記軸方向に最も外側の円周方向切欠きの前記軸方向最も外側の箇所の軸方向外側に位置している、請求項3記載のタイヤ。
- 前記軸方向連続層の軸方向端と、前記軸方向連続層の軸方向端の軸方向最も近くに位置する前記円周方向連続切欠きの前記軸方向最も外側の箇所との間の軸方向距離は、12mm未満である、請求項3又は4記載のタイヤ。
- 前記軸方向連続層の軸方向端と、前記軸方向連続層の軸方向端の軸方向最も近くに位置する前記円周方向連続切欠きの前記軸方向最も外側の箇所との間の軸方向距離は、4mmを超える、請求項3〜5のうちいずれか一に記載のタイヤ。
- 少なくとも1本のバンドは、円周方向に連続したバンドを形成するよう互いに接触関係をなして円周方向に配置された少なくとも2つの多層ラミネートを有する、請求項1〜6のうちいずれか一に記載のタイヤ。
- 円周方向における前記少なくとも2つの多層ラミネートの前記端は、円周方向と、前記少なくとも2つのラミネートの半径方向最も近くに位置するクラウン補強層の前記補強要素の角度と実質的に等しい角度をなす切欠きを有する、請求項7記載のタイヤ。
- 前記熱可塑性ポリマーフィルムは、どの引張り方向に関しても500MPaを超える、Eで表される引張り弾性率を有する、請求項1〜8のうちいずれか一に記載のタイヤ。
- 前記熱可塑性ポリマーフィルムは、どの引張り方向に関しても80MPaを超える、σmaxで示される最大引張り応力を有する、請求項1〜9のうちいずれか一に記載のタイヤ。
- 前記熱可塑性ポリマーフィルムは、どの引張り方向に関しても40%よりも高い、Arで示される破断時伸び率を有する、請求項1〜10のうちいずれか一に記載のタイヤ。
- 前記熱可塑性ポリマーフィルムは、熱安定化されている、請求項1〜11のうちいずれか一に記載のタイヤ。
- 前記熱可塑性ポリマーは、ポリエステルである、請求項1〜12のうちいずれか一に記載のタイヤ。
- 前記ポリエステルは、ポリエチレンテレフタレート又はポリエチレンナフタレートである、請求項13記載のタイヤ。
- 前記熱可塑性ポリマーフィルムの厚さは、0.05〜1mmである、請求項1〜14のうちいずれか一に記載のタイヤ。
- 各ゴム配合物層の厚さは、0.05〜2mmである、請求項1〜15のうちいずれか一に記載のタイヤ。
- 前記クラウン補強材は、一方の層と他方の層との間でクロス掛け関係をなしていて且つ円周方向と10°〜45°の角度をなす非伸長性補強要素の少なくとも2つの実働クラウン層で形成されている、請求項1〜16のうちいずれか一に記載のタイヤ。
- 前記クラウン補強材は、円周方向補強要素の少なくとも1つの層を有する、請求項1〜17のうちいずれか一に記載のタイヤ。
- 前記クラウン補強材は、円周方向と60°を超える角度をなす金属補強要素で形成された三角形構造形成層を更に有する、請求項1〜18のうちいずれか一に記載のタイヤ。
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