JP2013257132A - 空気調和装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】冷房運転時に室外ファンの回転数を変更することによって高圧制御を行う空気調和装置において、低外気条件においても、高圧を維持できるようにする。
【解決手段】空気調和装置(1)は、冷房運転時に室外ファン(36)の回転数を変更することによって高圧制御を行うものである。高圧制御では、所定の制御時間間隔で、高圧と目標高圧との圧力関係に応じて室外ファン(36)の回転数を変更する。そして、高圧制御時に、室外ファン(36)を最低回転数まで低下させても、冷房運転における高圧を目標高圧以上に維持できない場合には、制御時間間隔内に最低回転数以上の所定回転数における運転と停止とを1回以上行うように室外ファン(36)を制御することによって、室外ファン(36)の回転数を見かけ上最低回転数よりも小さい回転数である疑似回転数に設定するファンDuty制御を行う。
【選択図】図8
【解決手段】空気調和装置(1)は、冷房運転時に室外ファン(36)の回転数を変更することによって高圧制御を行うものである。高圧制御では、所定の制御時間間隔で、高圧と目標高圧との圧力関係に応じて室外ファン(36)の回転数を変更する。そして、高圧制御時に、室外ファン(36)を最低回転数まで低下させても、冷房運転における高圧を目標高圧以上に維持できない場合には、制御時間間隔内に最低回転数以上の所定回転数における運転と停止とを1回以上行うように室外ファン(36)を制御することによって、室外ファン(36)の回転数を見かけ上最低回転数よりも小さい回転数である疑似回転数に設定するファンDuty制御を行う。
【選択図】図8
Description
本発明は、空気調和装置、特に、冷房運転時に室外ファンの回転数を変更することによって高圧制御を行う空気調和装置に関する。
従来より、特許文献1(特開平4−363554号公報)に示すように、送風機の回転数を変更することによって凝縮圧力の制御を行う冷凍装置がある。
特許文献1に記載の冷凍装置では、送風機を駆動するモータの特性上の制限により設定されている最低回転数以上の範囲内で送風機の回転数を変更することによって凝縮圧力を維持するようにしている。そして、送風機を最低回転数にしても凝縮圧力を維持することが難しい低外気条件になった場合には、送風機の運転台数を減らす運転台数制御を行うようにしている。これにより、凝縮圧力を維持するようにしている。
しかし、上記のような送風機の運転台数制御を伴う凝縮圧力の制御は、複数の送風機が設けられた構成に対して採用可能であるが、例えば、室外ユニットに1台の室外ファンが設けられた構成の空気調和装置に対して採用することができない。また、凝縮圧力を精度良く制御するためには、小風量の送風機を数多く設ける必要があるが、例えば、コンパクト化が要求されている空気調和装置に対して多くの室外ファンを設けることはスペース上の問題から難しい。
このように、特許文献1に記載の低外気条件における凝縮圧力を維持するための制御は、種々の冷凍装置に対して共通する技術である。しかし、冷房運転時に室外ファンの回転数を変更することによって高圧制御を行う空気調和装置では、上記のように、室外ファンが1台だけの場合があり、また、数多くの室外ファンを設けることも難しい。このため、複数の室外ファンが設けられた構成を採用しなくても、低外気条件において、高圧を維持できるようにすることが望まれる。
本発明の課題は、冷房運転時に室外ファンの回転数を変更することによって高圧制御を行う空気調和装置において、低外気条件においても、高圧を維持できるようにすることにある。
第1の観点にかかる空気調和装置は、圧縮機、室外熱交換器、膨張弁、室内熱交換器が接続されることによって構成された冷媒回路と、室外熱交換器を流れる冷媒の冷却源としての室外空気を室外熱交換器に供給する室外ファンと、を有している。空気調和装置は、圧縮機、室外熱交換器、膨張弁、室内熱交換器の順に冷媒を循環させる冷房運転時において、冷媒回路の冷房運転における高圧が目標高圧になるように、室外ファンの回転数を変更する高圧制御を行う。高圧制御では、所定の制御時間間隔で、高圧と目標高圧との圧力関係に応じて室外ファンの回転数を変更する。そして、高圧制御時に、室外ファンを最低回転数まで低下させても、冷房運転における高圧を目標高圧以上に維持できない場合には、制御時間間隔内に最低回転数以上の所定回転数における運転と停止とを1回以上行うように室外ファンを制御することによって、室外ファンの回転数を見かけ上最低回転数よりも小さい回転数である疑似回転数に設定するファンDuty制御を行う。
低外気条件において、高圧制御時に、室外ファンの回転数を最低回転数まで低下させても、高圧を目標高圧以上に維持できない場合に、室外ファンを停止させることが考えられる。しかし、室外ファンを停止させると、室外熱交換器における冷媒の冷却能力が大幅に低下するため、高圧を上昇させることができるものの、高圧が目標高圧よりも非常に高い圧力になるおそれがある。これに対して、再び、室外ファンを最低回転数で運転させると、高圧を低下させることができるものの、再び、高圧が目標高圧よりも低下することになる。このように、単に、室外ファンを停止させる操作を伴う形態で高圧制御を行っただけでは、概ね高圧制御の制御時間間隔ごとに、高圧が目標高圧を挟んで上下に大きくハンチングしてしまい、高圧を目標高圧で安定的に維持することが難しくなる。このようなハンチング現象は、最低回転数における運転と停止との間で室外熱交換器における冷媒の冷却能力の変化幅が大きいほど大きくなるため、空気調和装置が有する室外ファンが1台である場合に特に顕著に現れる。
そこで、ここでは、制御時間間隔内に最低回転数以上の所定回転数における運転と停止とを1回以上行うように室外ファンを制御することによって、室外ファンの回転数を見かけ上最低回転数よりも小さい回転数である疑似回転数に設定するファンDuty制御を行うようにしている。ここで、最低回転数以上の所定回転数とは、最低回転数であってもよいし、最低回転数よりも大きい回転数であってもよい。すなわち、高圧制御の制御時間間隔内に、室外ファンの回転数を最低回転数以上の所定回転数と停止(回転数ゼロ)との間で1回以上繰り返す制御(室外ファンDuty)を行い、制御時間間隔の時間範囲全体で室外ファンの回転数を平均化する。そうすると、室外ファンは、見かけ上は、制御時間間隔中、最低回転数以上の所定回転数における運転時間と停止時間との時間比率に応じて平均化した回転数(疑似回転数)で運転されているものということができる。このように、ここでは、機器保護の観点で制限されている最低回転数以上で室外ファンを運転しつつ、ファンDuty制御によって見かけ上最低回転数よりも小さい疑似回転数を設定できるようにしている。そして、高圧制御時に、室外ファンを最低回転数まで低下させても、高圧を目標高圧以上に維持できない場合には、疑似回転数を含む形で室外ファンの回転数を変更することができるようになっている。
これにより、この空気調和装置では、高圧制御において、ファンDuty制御によって、最低回転数以上で室外ファンを運転しつつ、見かけ上最低回転数よりも小さい疑似回転数を設定しているため、低外気条件においても、高圧を維持することができる。
第2の観点にかかる空気調和装置は、第1の観点にかかる空気調和装置において、ファンDuty制御では、最低回転数以上の所定回転数における運転時間と停止時間との時間比率を変更することによって、見かけ上最低回転数よりも小さい複数の疑似回転数が設定される。
ここでは、最低回転数以上の所定回転数における運転時間と停止時間との時間比率を、停止時間に対して運転時間を長くすることによって、最低回転数に近い疑似回転数を得ることができる。また、停止時間に対して運転時間を短くすることによって、回転数ゼロに近い疑似回転数を得ることができる。このように、ここでは、ファンDuty制御によって、最低回転数よりも小さい複数の疑似回転数が設定されている。
これにより、この空気調和装置では、低外気条件における高圧制御の制御性を向上させることができる。
第3の観点にかかる空気調和装置は、第1又は第2の観点にかかる空気調和装置において、ファンDuty制御が、室外空気温度が所定の低外気閾温度以下の場合に行われる。
ここでは、室外空気温度が低外気閾温度よりも低く、最低回転数以下の回転数で室外ファンを運転することが考えられる低外気条件だけ、ファンDuty制御を伴う高圧制御を行うようにすることができる。
これにより、この空気調和装置では、外気条件によって、ファンDuty制御を伴う高圧制御を行うかどうかを適切に選択することができる。
以上の説明に述べたように、本発明によれば、以下の効果が得られる。
第1の観点にかかる空気調和装置では、高圧制御において、ファンDuty制御によって、最低回転数以上で室外ファンを運転しつつ、見かけ上最低回転数よりも小さい疑似回転数を設定しているため、低外気条件においても、高圧を維持することができる。
第2の観点にかかる空気調和装置では、低外気条件における高圧制御の制御性を向上させることができる。
第3の観点にかかる空気調和装置では、外気条件によって、ファンDuty制御を伴う高圧制御を行うかどうかを適切に選択することができる。
以下、本発明にかかる空気調和装置の実施形態及びその変形例について、図面に基づいて説明する。尚、本発明にかかる空気調和装置の具体的な構成は、下記の実施形態及びその変形例に限られるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で変更可能である。
(1)空気調和装置の構成
図1は、本発明の一実施形態にかかる空気調和装置1の概略構成図である。
図1は、本発明の一実施形態にかかる空気調和装置1の概略構成図である。
空気調和装置1は、蒸気圧縮式の冷凍サイクルを行うことによって、建物等の室内の冷房及び暖房を行うことが可能な装置である。空気調和装置1は、主として、室外ユニット2と、室内ユニット4とが接続されることによって構成されている。ここで、室外ユニット2と室内ユニット4とは、液冷媒連絡管5及びガス冷媒連絡管6を介して接続されている。すなわち、空気調和装置1の蒸気圧縮式の冷媒回路10は、室外ユニット2と、室内ユニット4とが冷媒連絡管5、6を介して接続されることによって構成されている。
<室内ユニット>
室内ユニット4は、室内に設置されており、冷媒回路10の一部を構成している。室内ユニット4は、主として、室内熱交換器41を有している。
室内ユニット4は、室内に設置されており、冷媒回路10の一部を構成している。室内ユニット4は、主として、室内熱交換器41を有している。
室内熱交換器41は、冷房運転時には冷媒の蒸発器として機能して室内空気を冷却し、暖房運転時には冷媒の放熱器として機能して室内空気を加熱する熱交換器である。室内熱交換器41の液側は液冷媒連絡管5に接続されており、室内熱交換器41のガス側はガス冷媒連絡管6に接続されている。
室内ユニット4は、室内ユニット4内に室内空気を吸入して、室内熱交換器41において冷媒と熱交換させた後に、供給空気として室内に供給するための室内ファン42を有している。すなわち、室内ユニット4は、室内熱交換器41を流れる冷媒の加熱源又は冷却源としての室内空気を室内熱交換器41に供給するファンとして、室内ファン42を有している。ここでは、室内ファン42として、室内ファン用モータ43によって駆動される遠心ファンや多翼ファン等が使用されている。
室内ユニット4には、各種のセンサが設けられている。具体的には、室内熱交換器41には、室内熱交換器41における冷媒の温度Trrを検出する室内熱交温度センサ44が設けられている。室内ユニット4には、室内ユニット4内に吸入される室内空気の温度Traを検出する室内空気温度センサ45が設けられている。
室内ユニット4は、室内ユニット4を構成する各部の動作を制御する室内側制御部46を有している。そして、室内側制御部46は、室内ユニット4の制御を行うために設けられたマイクロコンピュータやメモリ等を有しており、リモコン(図示せず)との間で制御信号等のやりとりを行ったり、室外ユニット2との間で伝送線7を介して制御信号等のやりとりを行うことができるようになっている。
<室外ユニット>
室外ユニット2は、室外に設置されており、冷媒回路10の一部を構成している。室外ユニット2は、主として、圧縮機21と、四路切換弁22と、室外熱交換器23と、膨張弁24と、アキュムレータ25と、液側閉鎖弁26と、ガス側閉鎖弁27とを有している。
室外ユニット2は、室外に設置されており、冷媒回路10の一部を構成している。室外ユニット2は、主として、圧縮機21と、四路切換弁22と、室外熱交換器23と、膨張弁24と、アキュムレータ25と、液側閉鎖弁26と、ガス側閉鎖弁27とを有している。
圧縮機21は、冷凍サイクルにおける低圧の冷媒を高圧になるまで圧縮する機器である。圧縮機21は、ロータリ式やスクロール式等の容積式の圧縮要素(図示せず)をインバータにより制御される圧縮機用モータ21aによって回転駆動する密閉式構造となっている。圧縮機21は、吸入側に吸入管31が接続されており、吐出側に吐出管32が接続されている。吸入管31は、圧縮機21の吸入側と四路切換弁22の第1ポート22aとを接続する冷媒管である。吐出管32は、圧縮機21の吐出側と四路切換弁22の第2ポート22bとを接続する冷媒管である。
四路切換弁22は、冷媒回路10における冷媒の流れの方向を切り換えるための切換弁である。四路切換弁22は、冷房運転時には、室外熱交換器23を圧縮機21において圧縮された冷媒の放熱器として機能させ、かつ、室内熱交換器41を室外熱交換器23において放熱した冷媒の蒸発器として機能させる冷房サイクル状態への切り換えを行う。すなわち、四路切換弁22は、冷房運転時には、第2ポート22bと第3ポート22cとを連通させ、かつ、第1ポート22aと第4ポート22dとを連通させる切り換えを行う。これにより、圧縮機21の吐出側(ここでは、吐出管32)と室外熱交換器23のガス側(ここでは、第1ガス冷媒管33)とが接続される(図1の四路切換弁22の実線を参照)。しかも、圧縮機21の吸入側(ここでは、吸入管31)とガス冷媒連絡管6側(ここでは、第2ガス冷媒管34)とが接続される(図1の四路切換弁22の実線を参照)。また、四路切換弁22は、暖房運転時には、室外熱交換器23を室内熱交換器41において放熱した冷媒の蒸発器として機能させ、かつ、室内熱交換器41を圧縮機21において圧縮された冷媒の放熱器として機能させる暖房サイクル状態への切り換えを行う。すなわち、四路切換弁22は、暖房運転時には、第2ポート22bと第4ポート22dとを連通させ、かつ、第1ポート22aと第3ポート22cとを連通させる切り換えを行う。これにより、圧縮機21の吐出側(ここでは、吐出管32)とガス冷媒連絡管6側(ここでは、第2ガス冷媒管34)とが接続される(図1の四路切換弁22の破線を参照)。しかも、圧縮機21の吸入側(ここでは、吸入管31)と室外熱交換器23のガス側(ここでは、第1ガス冷媒管33)とが接続される(図1の四路切換弁22の破線を参照)。第1ガス冷媒管33は、四路切換弁22の第3ポート22cと室外熱交換器23のガス側とを接続する冷媒管である。第2ガス冷媒管33は、四路切換弁22の第4ポート22dとガス冷媒連絡管6側とを接続する冷媒管である。
室外熱交換器23は、冷房運転時には室外空気を冷却源とする冷媒の放熱器として機能し、暖房運転時には室外空気を加熱源とする冷媒の蒸発器として機能する熱交換器である。室外熱交換器23は、液側が液冷媒管35に接続されており、ガス側が第1ガス冷媒管33に接続されている。液冷媒管35は、室外熱交換器23の液側と液冷媒連絡管5側とを接続する冷媒管である。
膨張弁24は、冷房運転時には、室外熱交換器23において放熱した冷凍サイクルにおける高圧の冷媒を冷凍サイクルにおける低圧まで減圧する弁である。また、膨張弁24は、暖房運転時には、室内熱交換器41において放熱した冷凍サイクルにおける高圧の冷媒を冷凍サイクルにおける低圧まで減圧する弁である。膨張弁24は、液冷媒管35の液側閉鎖弁26寄りの部分に設けられている。ここでは、膨張弁24として、電動膨張弁が使用されている。
アキュムレータ25は、圧縮機21に吸入される低圧の冷媒を一時的に溜める容器である。アキュムレータ25は、吸入管31に設けられている。
液側閉鎖弁26及びガス側閉鎖弁27は、外部の機器・配管(具体的には、液冷媒連絡管5及びガス冷媒連絡管6)との接続口に設けられた弁である。液側閉鎖弁26は、液冷媒管35の端部に設けられている。ガス側閉鎖弁27は、第2ガス冷媒管34の端部に設けられている。
室外ユニット2は、室外ユニット2内に室外空気を吸入して、室外熱交換器23において冷媒と熱交換させた後に、外部に排出するための室外ファン36を有している。すなわち、室外ユニット2は、室外熱交換器23を流れる冷媒の冷却源又は加熱源としての室外空気を室外熱交換器23に供給するファンとして、室外ファン36を有している。ここでは、室外ファン36として、室外ファン用モータ37によって駆動されるプロペラファン等が使用されている。室外ファン用モータ37は、インバータ装置(図示せず)を介して電力の供給を受けて駆動されるようになっており、回転数をステップ的に変化させることによって、室外ファン36の風量を変化させることができるようになっている。尚、ここでは、室外ファン36は1台だけ設けられており、これに対応して、室外ファン用モータ37も1台だけ設けられている。
室外ユニット2には、各種のセンサが設けられている。具体的には、室外熱交換器23には、室外熱交換器23における冷媒の温度Torを検出する室外熱交温度センサ38が設けられている。室外ユニット2には、室外ユニット2内に吸入される室外空気の温度Toaを検出する室外空気温度センサ39が設けられている。吸入管31又は圧縮機21には、圧縮機21に吸入される冷凍サイクルにおける低圧の冷媒の温度Tsを検出する吸入温度センサ47が設けられている。吐出管32又は圧縮機21には、圧縮機21から吐出される冷凍サイクルにおける高圧の冷媒の温度Tdを検出する吐出温度センサ48が設けられている。吐出管32又は圧縮機21には、圧縮機21から吐出される冷凍サイクルにおける高圧の冷媒の圧力Pdを検出する吐出圧力センサ49が設けられている。
室外ユニット2は、室外ユニット2を構成する各部の動作を制御する室外側制御部40を有している。そして、室外側制御部40は、室外ユニット2の制御を行うために設けられたマイクロコンピュータやメモリ等を有しており、室外ユニット2との間で伝送線7を介して制御信号等のやりとりを行うことができるようになっている。
<冷媒連絡管>
冷媒連絡管5、6は、空気調和装置1を建物等の設置場所に設置する際に、現地にて施工される冷媒管であり、設置場所や室外ユニットと室内ユニットとの組み合わせ等の設置条件に応じて種々の長さや管径を有するものが使用される。
冷媒連絡管5、6は、空気調和装置1を建物等の設置場所に設置する際に、現地にて施工される冷媒管であり、設置場所や室外ユニットと室内ユニットとの組み合わせ等の設置条件に応じて種々の長さや管径を有するものが使用される。
以上のように、室外ユニット2と、室内ユニット4と、冷媒連絡管5、6とが接続されることによって、空気調和装置1の冷媒回路10が構成されている。空気調和装置1は、四路切換弁22を冷房サイクル状態に切り換えることによって、圧縮機21、室外熱交換器23、膨張弁24、室内熱交換器41の順に冷媒を循環させる冷房運転を行うようになっている。また、空気調和装置1は、四路切換弁22を暖房サイクル状態に切り換えることによって、圧縮機21、室内熱交換器41、膨張弁24、室外熱交換器23の順に冷媒を循環させる暖房運転を行うようになっている。尚、ここでは、冷房運転と暖房運転とを切り換えて運転することが可能な構成になっているが、四路切換弁を有しておらず、冷房運転だけが可能な構成であってもよい。
<制御部>
空気調和装置1は、室内側制御部46と室外側制御部40とから構成される制御部8によって、室外ユニット2及び室内ユニット4の各機器の制御を行うことができるようになっている。すなわち、室内側制御部46と室外側制御部40との間を接続する伝送線7とによって、上記の冷房運転や暖房運転等を含む空気調和装置1全体の運転制御を行う制御部8が構成されている。
空気調和装置1は、室内側制御部46と室外側制御部40とから構成される制御部8によって、室外ユニット2及び室内ユニット4の各機器の制御を行うことができるようになっている。すなわち、室内側制御部46と室外側制御部40との間を接続する伝送線7とによって、上記の冷房運転や暖房運転等を含む空気調和装置1全体の運転制御を行う制御部8が構成されている。
制御部8は、図3に示すように、各種センサ38、39、44、45、47〜49等の検出信号を受けることができるように接続されるとともに、これらの検出信号等に基づいて各種機器及び弁21、22、24、37、43等を制御することができるように接続されている。
(2)空気調和装置の基本動作
次に、空気調和装置1の基本動作(後述の高圧制御を除く動作)について、図1を用いて説明する。空気調和装置1は、基本動作として、冷房運転及び暖房運転を行うことが可能である。
次に、空気調和装置1の基本動作(後述の高圧制御を除く動作)について、図1を用いて説明する。空気調和装置1は、基本動作として、冷房運転及び暖房運転を行うことが可能である。
<暖房運転>
暖房運転時には、四路切換弁22が暖房サイクル状態(図1の破線で示される状態)に切り換えられる。
暖房運転時には、四路切換弁22が暖房サイクル状態(図1の破線で示される状態)に切り換えられる。
冷媒回路10において、冷凍サイクルにおける低圧のガス冷媒は、圧縮機21に吸入され、冷凍サイクルにおける高圧になるまで圧縮された後に吐出される。
圧縮機21から吐出された高圧のガス冷媒は、四路切換弁22、ガス側閉鎖弁27及びガス冷媒連絡管6を通じて、室内熱交換器41に送られる。
室内熱交換器41に送られた高圧のガス冷媒は、室内熱交換器41において、室内ファン42によって冷却源として供給される室内空気と熱交換を行って放熱して、高圧の液冷媒になる。これにより、室内空気は加熱され、その後に、室内に供給されることで室内の暖房が行われる。
室内熱交換器41で放熱した高圧の液冷媒は、液冷媒連絡管5及び液側閉鎖弁26を通じて、膨張弁24に送られる。
膨張弁24に送られた高圧の液冷媒は、膨張弁24によって冷凍サイクルにおける低圧まで減圧されて、低圧の気液二相状態の冷媒になる。膨張弁24で減圧された低圧の気液二相状態の冷媒は、室外熱交換器23に送られる。
室外熱交換器23に送られた低圧の気液二相状態の冷媒は、室外熱交換器23において、室外ファン36によって加熱源として供給される室外空気と熱交換を行って蒸発して、低圧のガス冷媒になる。
室外熱交換器23で蒸発した低圧の冷媒は、四路切換弁22を通じて、再び、圧縮機21に吸入される。
<冷房運転>
冷房運転時には、四路切換弁22が冷房サイクル状態(図1の実線で示される状態)に切り換えられる。
冷房運転時には、四路切換弁22が冷房サイクル状態(図1の実線で示される状態)に切り換えられる。
冷媒回路10において、冷凍サイクルにおける低圧のガス冷媒は、圧縮機21に吸入され、冷凍サイクルにおける高圧になるまで圧縮された後に吐出される。
圧縮機21から吐出された高圧のガス冷媒は、四路切換弁22を通じて、室外熱交換器23に送られる。
室外熱交換器23に送られた高圧のガス冷媒は、室外熱交換器23において、室外ファン36によって冷却源として供給される室外空気と熱交換を行って放熱して、高圧の液冷媒になる。
室外熱交換器23において放熱した高圧の液冷媒は、膨張弁24に送られる。
膨張弁24に送られた高圧の液冷媒は、膨張弁24によって冷凍サイクルにおける低圧まで減圧されて、低圧の気液二相状態の冷媒になる。膨張弁24で減圧された低圧の気液二相状態の冷媒は、液側閉鎖弁26及び液冷媒連絡管5を通じて、室内熱交換器41に送られる。
室内熱交換器41に送られた低圧の気液二相状態の冷媒は、室内熱交換器41において、室内ファン42によって加熱源として供給される室内空気と熱交換を行って蒸発する。これにより、室内空気は冷却され、その後に、室内に供給されることで室内の冷房が行われる。
室内熱交換器41において蒸発した低圧のガス冷媒は、ガス冷媒連絡管6、ガス側閉鎖弁27及び四路切換弁22を通じて、再び、圧縮機21に吸入される。
(3)高圧制御
上記の冷房運転時においては、室外空気の温度Toaの変動に応じて室外熱交換器23における冷媒と室外空気との温度差が変動するため、室外熱交換器23における冷媒の冷却能力が変動することになる。これに対して、冷媒回路10の冷房運転における高圧Ph(ここでは、吐出圧力Pdや室外熱交換器23における冷媒の温度Torを飽和圧力に換算した圧力)が目標高圧Phsになるように、室外ファン36の回転数を変更する高圧制御を行うようにしている。
上記の冷房運転時においては、室外空気の温度Toaの変動に応じて室外熱交換器23における冷媒と室外空気との温度差が変動するため、室外熱交換器23における冷媒の冷却能力が変動することになる。これに対して、冷媒回路10の冷房運転における高圧Ph(ここでは、吐出圧力Pdや室外熱交換器23における冷媒の温度Torを飽和圧力に換算した圧力)が目標高圧Phsになるように、室外ファン36の回転数を変更する高圧制御を行うようにしている。
具体的には、室外ファン用モータ37によって駆動される室外ファン36の回転数は、図3のファンステップの表に示すように、基本的に、Step1からStep8までの8段階のファンステップごとに変更することが可能になっている。ここで、Step1は、室外ファン用モータ37の内部発熱等の特性上の制限から設定されている最低回転数(ここでは、200rpm)であり、室外ファン36は、Step1の最低回転数よりも低い回転数で運転することはできない。尚、図3においては、Step1の最低回転数よりも見かけ上低い回転数100rpm、150rpm(疑似回転数)に対応するStep1−X、1−Yも設定されているが、これらのファンステップについては、後述するものとする。また、これらのファンステップは、制御部8のメモリ等に記憶されており、各ファンステップにおける回転数の具体的な値は、図3に示したものに限定されるものではない。
そして、高圧制御では、図4のフローチャートに示すように、所定の制御時間間隔Δtcで(ステップST1参照)、高圧Phと目標高圧Phsとの圧力関係に応じて室外ファン36の回転数を変更するようになっている。例えば、ステップST1における制御時間間隔Δtc経過後に、高圧Phが目標高圧Phsよりも高いと判定された場合には(ステップST2参照)、室外ファン36の回転数を低下させるために、ファンステップを下げる制御を行う(ステップST3参照)。また、ステップST1における制御時間間隔Δtc経過後に、高圧Phが目標高圧Phsよりも低いと判定された場合には(ステップST4参照)、室外ファン36の回転数を上昇させるために、ファンステップを挙げる制御を行う(ステップST5参照)。すなわち、高圧制御では、直前のファンステップの変更処理(ステップST3、ST5)から制御時間間隔Δtc経過した後に(ステップST1)、次のファンステップの変更処理(ステップST3、ST5)が行われるようになっている。ここで、制御時間間隔Δtcは、10sec〜60sec程度に設定される。尚、高圧制御は、制御部8によって行われる。
しかし、低外気条件においては、上記の高圧制御時に、室外ファン36の回転数を最低回転数(Step1)まで低下させても、高圧Phを目標高圧Phs以上に維持できない場合がある。例えば、空気調和装置1がサーバールーム等の空調用に設置される場合には、室外空気の温度Toaが0℃以下になる場合であっても、冷房運転が要求されることがある。この場合には、室外ファン36の回転数を最低回転数まで低下させても、室外熱交換器23における冷媒の冷却能力が大きいため、高圧Phを目標高圧Phsよりも低下する場合がある。
このような低外気条件において、高圧制御時に、室外ファン36の回転数を最低回転数まで低下させても、高圧Phを目標高圧Phs以上に維持できない場合に、室外ファン36を停止させることが考えられる。しかし、室外ファン36を停止させると、室外熱交換器23における冷媒の冷却能力が大幅に低下するため、図5に示すように、高圧Phを上昇させることができるものの、高圧Phが目標高圧Phsよりも非常に高い圧力になるおそれがある。これに対して、再び、室外ファン36を最低回転数(Step1)で運転させると、高圧Phを低下させることができるものの、再び、高圧Phが目標高圧Phsよりも低下することになる。このように、単に、室外ファン36を停止させる操作を伴う形態で高圧制御を行っただけでは、概ね高圧制御の制御時間間隔Δtcごとに、高圧Phが目標高圧Phsを挟んで上下に大きくハンチングしてしまい(ハンチング幅ΔP)、高圧Phを目標高圧Phsで安定的に維持することが難しくなる。このようなハンチング現象は、最低回転数(Step1)における運転と停止との間で室外熱交換器23における冷媒の冷却能力の変化幅が大きいほど大きくなるため、空気調和装置1のように、室外ファン36が1台である場合に特に顕著に現れる。
そこで、ここでは、制御時間間隔Δtc内に最低回転数以上の所定回転数における運転と停止とを1回以上行うように室外ファン36を制御することによって、室外ファン36の回転数を見かけ上最低回転数よりも小さい回転数である疑似回転数に設定するファンDuty制御を行うようにしている。ここで、最低回転数以上の所定回転数とは、最低回転数(Step1)であってもよいし、最低回転数(Step1)よりも大きい回転数(Step2〜8)であってもよい。ここでは、所定回転数として最低回転数を使用して、図6に示すように、高圧制御の制御時間間隔Δtc内に、室外ファン36の回転数を所定回転数としての最低回転数(200rpm)と停止(0rpm)との間で1回以上(ここでは、運転と停止とを1回ずつ)繰り返す制御(室外ファンDuty)を行う。そして、制御時間間隔Δtcの時間範囲全体で室外ファン36の回転数を平均化する。そうすると、室外ファン36は、見かけ上は、制御時間間隔Δtc中、所定回転数としての最低回転数における運転時間Δt−duty1と停止時間Δt−duty2との時間比率に応じて平均化した回転数Step1−X、1−Y(疑似回転数)で運転されているものということができる。例えば、制御時間間隔Δtcを20secとし、図7に示すように、所定回転数としての最低回転数における運転時間Δt−duty1を10secとし、停止時間Δt−duty2を10secとすると、制御時間間隔Δtc中の平均回転数、すなわち、疑似回転数が約100rpmのStep1−Xが得られる(図3参照)。また、制御時間間隔Δtcを20secとし、図7に示すように、所定回転数としての最低回転数における運転時間Δt−duty1を15secとし、停止時間Δt−duty2を5secとすると、制御時間間隔Δtc中の平均回転数、すなわち、疑似回転数が約150rpmのStep1−Yが得られる(図3参照)。ここで、Step1−X、1−Yのいずれにおいても、最低回転数における運転時間Δt−duty1と停止時間Δt−duty2との合計値が制御時間間隔Δtcに一致するように設定している。これは、時間Δt−duty1、Δt−duty2の合計値を整数倍(ここでは、1倍)した値が高圧制御の制御時間間隔Δtcからずれていると、制御時間間隔Δtc中における回転数の平均値が疑似回転数として設定している値(ここでは、100rpmや150rpm)からずれてしまうからである。このため、室外ファンDutyは、制御時間間隔Δtc内に所定回転数としての最低回転数における運転と停止とを1回ずつ行うものに限定されるものではなく、運転と停止とを複数回繰り返すものであってもよい。尚、ファンDuty制御は、制御部8によって行われる。また、これらのファンステップStep1−X、1−Yも、制御部8のメモリ等に記憶されており、各ファンステップStep1−X、1−Yにおける回転数の具体的な値は、図3及び図7に示したものに限定されるものではない。
このように、ここでは、機器保護の観点で制限されている最低回転数(200rpm)以上で室外ファン36を運転しつつ、ファンDuty制御によって見かけ上最低回転数よりも小さい疑似回転数1−X(100rpm)、1−Y(150rpm)を設定できるようにしている。そして、高圧制御時に、室外ファン36を最低回転数まで低下させても、高圧Phを目標高圧Phs以上に維持できない場合には、疑似回転数100rpm、150rpmのファンステップStep1−X、1−Yを含む形で室外ファン36の回転数を変更することができるようになっている。このため、ファンDuty制御を伴わない高圧制御を行った場合(図5参照)とは異なり、図8に示すように、高圧Phが目標高圧Phsを挟んで上下に大きくハンチングするような状況が生じにくくなる。そして、例えば、ファンステップがStep1−XとStep1−Yとの間で変更されるような状態で、高圧Phを目標高圧Phsで安定的に維持されるようになる。
これにより、空気調和装置1では、高圧制御において、ファンDuty制御によって、最低回転数以上で室外ファン36を運転しつつ、見かけ上最低回転数よりも小さい疑似回転数Step1−X、1−Yを設定しているため、低外気条件においても、高圧Phを維持することができる。
しかも、ここでは、図7及び図8に示すように、停止時間Δt−duty2に対して運転時間Δt−duty1を長くすることによって、最低回転数(=200rpm)に近い疑似回転数(=150rpm)のStep1−Yを得ることができる。また、停止時間Δt−duty2に対して運転時間Δt−duty1を短くすることによって、0rpmに近い疑似回転数(=100rpm)のStep1−Xを得ることができる。このように、ここでは、ファンDuty制御において、所定回転数としての最低回転数における運転時間Δt−duty1と停止時間Δt−duty2との時間比率を変更することによって、最低回転数よりも小さい複数(ここでは、2つ)の疑似回転数が設定されている。
これにより、空気調和装置1では、低外気条件における高圧制御の制御性を向上させることができる。
また、ここでは、室外空気温度Toaが所定の低外気閾温度Toasよりも低く、最低回転数(=200rpm)以下の回転数で室外ファン36を運転することが考えられる低外気条件だけ、ファンDuty制御を伴う高圧制御を行うようにすることができる。例えば、室外空気温度Toaが25℃以上の場合には、室外ファン36の回転数を最低回転数以下で運転することが考えにくいため、低外気閾温度Toasを25℃に設定することができる。
これにより、空気調和装置1では、外気条件によって、ファンDuty制御を伴う高圧制御を行うかどうかを適切に選択することができる。
(4)変形例1
上記の実施形態では、図6及び図7に示すように、所定回転数としての室外ファン36のStep1における最低回転数が200rpmで一定であるものと仮定して、Step1−X、1−Yにおける疑似回転数(100rpm、150rpm)を得るようにしている。
上記の実施形態では、図6及び図7に示すように、所定回転数としての室外ファン36のStep1における最低回転数が200rpmで一定であるものと仮定して、Step1−X、1−Yにおける疑似回転数(100rpm、150rpm)を得るようにしている。
しかし、室外ファン36をStep1で起動する際の回転数は、図9に示すように、起動直後は0rpmで、その後、200rpmよりも高い回転数まで一時的に上昇し、その後、200rpmまで低下するような経時変化を示す場合がある。
そこで、ここでは、Step1−X、1−Yにおける疑似回転数(100rpm、150rpm)を得る際の時間比率を、図9のような室外ファン36を起動する際の回転数特性を考慮して、図10のような時間比率に設定するようにしている。すなわち、ここでは、図9における室外ファン36を起動する際の回転数特性を、回転数を時間によって積分し、この積分値に基づいて、室外ファン36の運転時間Δt−duty1と停止時間Δt−duty2との時間比率を設定するようにしている。
これにより、本変形例では、室外ファン36を起動する際の回転数特性を考慮して、Step1−X、1−Yにおける疑似回転数をさらに正確に設定することができる。
(5)変形例2
上記実施形態及び変形例1では、最低回転数以上の所定回転数として、最低回転数(Step1)を使用して、ファンDuty制御を行うようにしている。しかし、所定回転数としては、上述したように、最低回転数(Step1)に限らず、最低回転数(Step1)よりも大きい回転数(Step2〜8)を使用してもよい。例えば、所定回転数としてStep3の回転数(250rpm)を使用して、高圧制御の制御時間間隔Δtc内に、室外ファン36の回転数を所定回転数としてのStep3の回転数(250rpm)と停止(0rpm)との間で1回以上(ここでは、運転と停止とを1回ずつ)繰り返す制御(室外ファンDuty)を行って、上記実施形態及び変形例1と同様に、見かけ上最低回転数よりも小さい疑似回転数Step1−X(約100rpm)、1−Y(約150rpm)を得るようにしてもよい。例えば、制御時間間隔Δtcを20secとし、図11に示すように、所定回転数としてのStep3の回転数(250rpm)における運転時間Δt−duty1を8secとし、停止時間Δt−duty2を12secとすると、制御時間間隔Δtc中の平均回転数、すなわち、疑似回転数が約100rpmのStep1−Xが得られる。また、制御時間間隔Δtcを20secとし、図11に示すように、所定回転数としてのStep3の回転数(250rpm)における運転時間Δt−duty1を12secとし、停止時間Δt−duty2を8secとすると、制御時間間隔Δtc中の平均回転数、すなわち、疑似回転数が約150rpmのStep1−Yが得られる。また、上記変形例1と同様に、室外ファン36を起動する際の回転数特性を考慮する場合には、室外ファン36のStep3等の回転数を時間によって積分し、この積分値に基づいて、運転時間Δt−duty1と停止時間Δt−duty2との時間比率を設定するようにしてもよい。
上記実施形態及び変形例1では、最低回転数以上の所定回転数として、最低回転数(Step1)を使用して、ファンDuty制御を行うようにしている。しかし、所定回転数としては、上述したように、最低回転数(Step1)に限らず、最低回転数(Step1)よりも大きい回転数(Step2〜8)を使用してもよい。例えば、所定回転数としてStep3の回転数(250rpm)を使用して、高圧制御の制御時間間隔Δtc内に、室外ファン36の回転数を所定回転数としてのStep3の回転数(250rpm)と停止(0rpm)との間で1回以上(ここでは、運転と停止とを1回ずつ)繰り返す制御(室外ファンDuty)を行って、上記実施形態及び変形例1と同様に、見かけ上最低回転数よりも小さい疑似回転数Step1−X(約100rpm)、1−Y(約150rpm)を得るようにしてもよい。例えば、制御時間間隔Δtcを20secとし、図11に示すように、所定回転数としてのStep3の回転数(250rpm)における運転時間Δt−duty1を8secとし、停止時間Δt−duty2を12secとすると、制御時間間隔Δtc中の平均回転数、すなわち、疑似回転数が約100rpmのStep1−Xが得られる。また、制御時間間隔Δtcを20secとし、図11に示すように、所定回転数としてのStep3の回転数(250rpm)における運転時間Δt−duty1を12secとし、停止時間Δt−duty2を8secとすると、制御時間間隔Δtc中の平均回転数、すなわち、疑似回転数が約150rpmのStep1−Yが得られる。また、上記変形例1と同様に、室外ファン36を起動する際の回転数特性を考慮する場合には、室外ファン36のStep3等の回転数を時間によって積分し、この積分値に基づいて、運転時間Δt−duty1と停止時間Δt−duty2との時間比率を設定するようにしてもよい。
本発明は、冷房運転時に室外ファンの回転数を変更することによって高圧制御を行う空気調和装置に対して、広く適用可能である。
1 空気調和装置
10 冷媒回路
21 圧縮機
23 室外熱交換器
41 室内熱交換器
24 膨張弁
36 室外ファン
Ph 高圧
Phs 目標高圧
Step1 最低回転数
Step1−X、1−Y 疑似回転数
Toa 室外空気温度
Toas 低外気閾温度
Δtc 制御時間間隔
10 冷媒回路
21 圧縮機
23 室外熱交換器
41 室内熱交換器
24 膨張弁
36 室外ファン
Ph 高圧
Phs 目標高圧
Step1 最低回転数
Step1−X、1−Y 疑似回転数
Toa 室外空気温度
Toas 低外気閾温度
Δtc 制御時間間隔
本発明は、空気調和装置、特に、冷房運転時に室外ファンの回転数を変更することによって高圧制御を行う空気調和装置に関する。
従来より、特許文献1(特開平4−363554号公報)に示すように、送風機の回転数を変更することによって凝縮圧力の制御を行う冷凍装置がある。
特許文献1に記載の冷凍装置では、送風機を駆動するモータの特性上の制限により設定されている最低回転数以上の範囲内で送風機の回転数を変更することによって凝縮圧力を維持するようにしている。そして、送風機を最低回転数にしても凝縮圧力を維持することが難しい低外気条件になった場合には、送風機の運転台数を減らす運転台数制御を行うようにしている。これにより、凝縮圧力を維持するようにしている。
しかし、上記のような送風機の運転台数制御を伴う凝縮圧力の制御は、複数の送風機が設けられた構成に対して採用可能であるが、例えば、室外ユニットに1台の室外ファンが設けられた構成の空気調和装置に対して採用することができない。また、凝縮圧力を精度良く制御するためには、小風量の送風機を数多く設ける必要があるが、例えば、コンパクト化が要求されている空気調和装置に対して多くの室外ファンを設けることはスペース上の問題から難しい。
このように、特許文献1に記載の低外気条件における凝縮圧力を維持するための制御は、種々の冷凍装置に対して共通する技術である。しかし、冷房運転時に室外ファンの回転数を変更することによって高圧制御を行う空気調和装置では、上記のように、室外ファンが1台だけの場合があり、また、数多くの室外ファンを設けることも難しい。このため、複数の室外ファンが設けられた構成を採用しなくても、低外気条件において、高圧を維持できるようにすることが望まれる。
本発明の課題は、冷房運転時に室外ファンの回転数を変更することによって高圧制御を行う空気調和装置において、低外気条件においても、高圧を維持できるようにすることにある。
第1の観点にかかる空気調和装置は、圧縮機、室外熱交換器、膨張弁、室内熱交換器が接続されることによって構成された冷媒回路と、室外熱交換器を流れる冷媒の冷却源としての室外空気を室外熱交換器に供給する室外ファンと、を有している。空気調和装置は、圧縮機、室外熱交換器、膨張弁、室内熱交換器の順に冷媒を循環させる冷房運転時において、冷媒回路の冷房運転における高圧が目標高圧になるように、室外ファンの回転数を変更する高圧制御を行う。高圧制御では、所定の制御時間間隔で、高圧と目標高圧との圧力関係に応じて室外ファンの回転数を変更する。そして、高圧制御時に、室外ファンを最低回転数まで低下させても、冷房運転における高圧を目標高圧以上に維持できない場合には、制御時間間隔内に最低回転数以上の所定回転数における運転と停止とを1回以上行うように室外ファンを制御することによって、室外ファンの回転数を見かけ上最低回転数よりも小さい回転数である疑似回転数に設定するファンDuty制御を行う。
低外気条件において、高圧制御時に、室外ファンの回転数を最低回転数まで低下させても、高圧を目標高圧以上に維持できない場合に、室外ファンを停止させることが考えられる。しかし、室外ファンを停止させると、室外熱交換器における冷媒の冷却能力が大幅に低下するため、高圧を上昇させることができるものの、高圧が目標高圧よりも非常に高い圧力になるおそれがある。これに対して、再び、室外ファンを最低回転数で運転させると、高圧を低下させることができるものの、再び、高圧が目標高圧よりも低下することになる。このように、単に、室外ファンを停止させる操作を伴う形態で高圧制御を行っただけでは、概ね高圧制御の制御時間間隔ごとに、高圧が目標高圧を挟んで上下に大きくハンチングしてしまい、高圧を目標高圧で安定的に維持することが難しくなる。このようなハンチング現象は、最低回転数における運転と停止との間で室外熱交換器における冷媒の冷却能力の変化幅が大きいほど大きくなるため、空気調和装置が有する室外ファンが1台である場合に特に顕著に現れる。
そこで、ここでは、制御時間間隔内に最低回転数以上の所定回転数における運転と停止とを1回以上行うように室外ファンを制御することによって、室外ファンの回転数を見かけ上最低回転数よりも小さい回転数である疑似回転数に設定するファンDuty制御を行うようにしている。ここで、最低回転数以上の所定回転数とは、最低回転数であってもよいし、最低回転数よりも大きい回転数であってもよい。すなわち、高圧制御の制御時間間隔内に、室外ファンの回転数を最低回転数以上の所定回転数と停止(回転数ゼロ)との間で1回以上繰り返す制御(室外ファンDuty)を行い、制御時間間隔の時間範囲全体で室外ファンの回転数を平均化する。そうすると、室外ファンは、見かけ上は、制御時間間隔中、最低回転数以上の所定回転数における運転時間と停止時間との時間比率に応じて平均化した回転数(疑似回転数)で運転されているものということができる。このように、ここでは、機器保護の観点で制限されている最低回転数以上で室外ファンを運転しつつ、ファンDuty制御によって見かけ上最低回転数よりも小さい疑似回転数を設定できるようにしている。そして、高圧制御時に、室外ファンを最低回転数まで低下させても、高圧を目標高圧以上に維持できない場合には、疑似回転数を含む形で室外ファンの回転数を変更することができるようになっている。
これにより、この空気調和装置では、高圧制御において、ファンDuty制御によって、最低回転数以上で室外ファンを運転しつつ、見かけ上最低回転数よりも小さい疑似回転数を設定しているため、低外気条件においても、高圧を維持することができる。
しかも、ここでは、ファンDuty制御が、室外空気温度が所定の低外気閾温度以下の場合に行われる。
ここでは、室外空気温度が低外気閾温度よりも低く、最低回転数以下の回転数で室外ファンを運転することが考えられる低外気条件だけ、ファンDuty制御を伴う高圧制御を行うようにすることができる。
これにより、この空気調和装置では、外気条件によって、ファンDuty制御を伴う高圧制御を行うかどうかを適切に選択することができる。
第2の観点にかかる空気調和装置は、第1の観点にかかる空気調和装置において、ファンDuty制御では、最低回転数以上の所定回転数における運転時間と停止時間との時間比率を変更することによって、見かけ上最低回転数よりも小さい複数の疑似回転数が設定される。
ここでは、最低回転数以上の所定回転数における運転時間と停止時間との時間比率を、停止時間に対して運転時間を長くすることによって、最低回転数に近い疑似回転数を得ることができる。また、停止時間に対して運転時間を短くすることによって、回転数ゼロに近い疑似回転数を得ることができる。このように、ここでは、ファンDuty制御によって、最低回転数よりも小さい複数の疑似回転数が設定されている。
これにより、この空気調和装置では、低外気条件における高圧制御の制御性を向上させることができる。
第3の観点にかかる空気調和装置は、第2の観点にかかる空気調和装置において、室外ファンの回転数が、最低回転数以上の複数のファンステップ、及び、見かけ上最低回転数よりも小さい複数の疑似回転数のファンステップのいずれかに設定可能であり、高圧制御は、高圧が目標高圧よりも高い場合には、ファンステップを下げ、高圧が目標高圧よりも低い場合には、ファンステップを上げることによって行われる。
以上の説明に述べたように、本発明によれば、以下の効果が得られる。
第1の観点にかかる空気調和装置では、高圧制御において、ファンDuty制御によって、最低回転数以上で室外ファンを運転しつつ、見かけ上最低回転数よりも小さい疑似回転数を設定しているため、低外気条件においても、高圧を維持することができる。しかも、外気条件によって、ファンDuty制御を伴う高圧制御を行うかどうかを適切に選択することができる。
第2及び第3の観点にかかる空気調和装置では、低外気条件における高圧制御の制御性を向上させることができる。
以下、本発明にかかる空気調和装置の実施形態及びその変形例について、図面に基づいて説明する。尚、本発明にかかる空気調和装置の具体的な構成は、下記の実施形態及びその変形例に限られるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で変更可能である。
(1)空気調和装置の構成
図1は、本発明の一実施形態にかかる空気調和装置1の概略構成図である。
図1は、本発明の一実施形態にかかる空気調和装置1の概略構成図である。
空気調和装置1は、蒸気圧縮式の冷凍サイクルを行うことによって、建物等の室内の冷房及び暖房を行うことが可能な装置である。空気調和装置1は、主として、室外ユニット2と、室内ユニット4とが接続されることによって構成されている。ここで、室外ユニット2と室内ユニット4とは、液冷媒連絡管5及びガス冷媒連絡管6を介して接続されている。すなわち、空気調和装置1の蒸気圧縮式の冷媒回路10は、室外ユニット2と、室内ユニット4とが冷媒連絡管5、6を介して接続されることによって構成されている。
<室内ユニット>
室内ユニット4は、室内に設置されており、冷媒回路10の一部を構成している。室内ユニット4は、主として、室内熱交換器41を有している。
室内ユニット4は、室内に設置されており、冷媒回路10の一部を構成している。室内ユニット4は、主として、室内熱交換器41を有している。
室内熱交換器41は、冷房運転時には冷媒の蒸発器として機能して室内空気を冷却し、暖房運転時には冷媒の放熱器として機能して室内空気を加熱する熱交換器である。室内熱交換器41の液側は液冷媒連絡管5に接続されており、室内熱交換器41のガス側はガス冷媒連絡管6に接続されている。
室内ユニット4は、室内ユニット4内に室内空気を吸入して、室内熱交換器41において冷媒と熱交換させた後に、供給空気として室内に供給するための室内ファン42を有している。すなわち、室内ユニット4は、室内熱交換器41を流れる冷媒の加熱源又は冷却源としての室内空気を室内熱交換器41に供給するファンとして、室内ファン42を有している。ここでは、室内ファン42として、室内ファン用モータ43によって駆動される遠心ファンや多翼ファン等が使用されている。
室内ユニット4には、各種のセンサが設けられている。具体的には、室内熱交換器41には、室内熱交換器41における冷媒の温度Trrを検出する室内熱交温度センサ44が設けられている。室内ユニット4には、室内ユニット4内に吸入される室内空気の温度Traを検出する室内空気温度センサ45が設けられている。
室内ユニット4は、室内ユニット4を構成する各部の動作を制御する室内側制御部46を有している。そして、室内側制御部46は、室内ユニット4の制御を行うために設けられたマイクロコンピュータやメモリ等を有しており、リモコン(図示せず)との間で制御信号等のやりとりを行ったり、室外ユニット2との間で伝送線7を介して制御信号等のやりとりを行うことができるようになっている。
<室外ユニット>
室外ユニット2は、室外に設置されており、冷媒回路10の一部を構成している。室外ユニット2は、主として、圧縮機21と、四路切換弁22と、室外熱交換器23と、膨張弁24と、アキュムレータ25と、液側閉鎖弁26と、ガス側閉鎖弁27とを有している。
室外ユニット2は、室外に設置されており、冷媒回路10の一部を構成している。室外ユニット2は、主として、圧縮機21と、四路切換弁22と、室外熱交換器23と、膨張弁24と、アキュムレータ25と、液側閉鎖弁26と、ガス側閉鎖弁27とを有している。
圧縮機21は、冷凍サイクルにおける低圧の冷媒を高圧になるまで圧縮する機器である。圧縮機21は、ロータリ式やスクロール式等の容積式の圧縮要素(図示せず)をインバータにより制御される圧縮機用モータ21aによって回転駆動する密閉式構造となっている。圧縮機21は、吸入側に吸入管31が接続されており、吐出側に吐出管32が接続されている。吸入管31は、圧縮機21の吸入側と四路切換弁22の第1ポート22aとを接続する冷媒管である。吐出管32は、圧縮機21の吐出側と四路切換弁22の第2ポート22bとを接続する冷媒管である。
四路切換弁22は、冷媒回路10における冷媒の流れの方向を切り換えるための切換弁である。四路切換弁22は、冷房運転時には、室外熱交換器23を圧縮機21において圧縮された冷媒の放熱器として機能させ、かつ、室内熱交換器41を室外熱交換器23において放熱した冷媒の蒸発器として機能させる冷房サイクル状態への切り換えを行う。すなわち、四路切換弁22は、冷房運転時には、第2ポート22bと第3ポート22cとを連通させ、かつ、第1ポート22aと第4ポート22dとを連通させる切り換えを行う。これにより、圧縮機21の吐出側(ここでは、吐出管32)と室外熱交換器23のガス側(ここでは、第1ガス冷媒管33)とが接続される(図1の四路切換弁22の実線を参照)。しかも、圧縮機21の吸入側(ここでは、吸入管31)とガス冷媒連絡管6側(ここでは、第2ガス冷媒管34)とが接続される(図1の四路切換弁22の実線を参照)。また、四路切換弁22は、暖房運転時には、室外熱交換器23を室内熱交換器41において放熱した冷媒の蒸発器として機能させ、かつ、室内熱交換器41を圧縮機21において圧縮された冷媒の放熱器として機能させる暖房サイクル状態への切り換えを行う。すなわち、四路切換弁22は、暖房運転時には、第2ポート22bと第4ポート22dとを連通させ、かつ、第1ポート22aと第3ポート22cとを連通させる切り換えを行う。これにより、圧縮機21の吐出側(ここでは、吐出管32)とガス冷媒連絡管6側(ここでは、第2ガス冷媒管34)とが接続される(図1の四路切換弁22の破線を参照)。しかも、圧縮機21の吸入側(ここでは、吸入管31)と室外熱交換器23のガス側(ここでは、第1ガス冷媒管33)とが接続される(図1の四路切換弁22の破線を参照)。第1ガス冷媒管33は、四路切換弁22の第3ポート22cと室外熱交換器23のガス側とを接続する冷媒管である。第2ガス冷媒管33は、四路切換弁22の第4ポート22dとガス冷媒連絡管6側とを接続する冷媒管である。
室外熱交換器23は、冷房運転時には室外空気を冷却源とする冷媒の放熱器として機能し、暖房運転時には室外空気を加熱源とする冷媒の蒸発器として機能する熱交換器である。室外熱交換器23は、液側が液冷媒管35に接続されており、ガス側が第1ガス冷媒管33に接続されている。液冷媒管35は、室外熱交換器23の液側と液冷媒連絡管5側とを接続する冷媒管である。
膨張弁24は、冷房運転時には、室外熱交換器23において放熱した冷凍サイクルにおける高圧の冷媒を冷凍サイクルにおける低圧まで減圧する弁である。また、膨張弁24は、暖房運転時には、室内熱交換器41において放熱した冷凍サイクルにおける高圧の冷媒を冷凍サイクルにおける低圧まで減圧する弁である。膨張弁24は、液冷媒管35の液側閉鎖弁26寄りの部分に設けられている。ここでは、膨張弁24として、電動膨張弁が使用されている。
アキュムレータ25は、圧縮機21に吸入される低圧の冷媒を一時的に溜める容器である。アキュムレータ25は、吸入管31に設けられている。
液側閉鎖弁26及びガス側閉鎖弁27は、外部の機器・配管(具体的には、液冷媒連絡管5及びガス冷媒連絡管6)との接続口に設けられた弁である。液側閉鎖弁26は、液冷媒管35の端部に設けられている。ガス側閉鎖弁27は、第2ガス冷媒管34の端部に設けられている。
室外ユニット2は、室外ユニット2内に室外空気を吸入して、室外熱交換器23において冷媒と熱交換させた後に、外部に排出するための室外ファン36を有している。すなわち、室外ユニット2は、室外熱交換器23を流れる冷媒の冷却源又は加熱源としての室外空気を室外熱交換器23に供給するファンとして、室外ファン36を有している。ここでは、室外ファン36として、室外ファン用モータ37によって駆動されるプロペラファン等が使用されている。室外ファン用モータ37は、インバータ装置(図示せず)を介して電力の供給を受けて駆動されるようになっており、回転数をステップ的に変化させることによって、室外ファン36の風量を変化させることができるようになっている。尚、ここでは、室外ファン36は1台だけ設けられており、これに対応して、室外ファン用モータ37も1台だけ設けられている。
室外ユニット2には、各種のセンサが設けられている。具体的には、室外熱交換器23には、室外熱交換器23における冷媒の温度Torを検出する室外熱交温度センサ38が設けられている。室外ユニット2には、室外ユニット2内に吸入される室外空気の温度Toaを検出する室外空気温度センサ39が設けられている。吸入管31又は圧縮機21には、圧縮機21に吸入される冷凍サイクルにおける低圧の冷媒の温度Tsを検出する吸入温度センサ47が設けられている。吐出管32又は圧縮機21には、圧縮機21から吐出される冷凍サイクルにおける高圧の冷媒の温度Tdを検出する吐出温度センサ48が設けられている。吐出管32又は圧縮機21には、圧縮機21から吐出される冷凍サイクルにおける高圧の冷媒の圧力Pdを検出する吐出圧力センサ49が設けられている。
室外ユニット2は、室外ユニット2を構成する各部の動作を制御する室外側制御部40を有している。そして、室外側制御部40は、室外ユニット2の制御を行うために設けられたマイクロコンピュータやメモリ等を有しており、室外ユニット2との間で伝送線7を介して制御信号等のやりとりを行うことができるようになっている。
<冷媒連絡管>
冷媒連絡管5、6は、空気調和装置1を建物等の設置場所に設置する際に、現地にて施工される冷媒管であり、設置場所や室外ユニットと室内ユニットとの組み合わせ等の設置条件に応じて種々の長さや管径を有するものが使用される。
冷媒連絡管5、6は、空気調和装置1を建物等の設置場所に設置する際に、現地にて施工される冷媒管であり、設置場所や室外ユニットと室内ユニットとの組み合わせ等の設置条件に応じて種々の長さや管径を有するものが使用される。
以上のように、室外ユニット2と、室内ユニット4と、冷媒連絡管5、6とが接続されることによって、空気調和装置1の冷媒回路10が構成されている。空気調和装置1は、四路切換弁22を冷房サイクル状態に切り換えることによって、圧縮機21、室外熱交換器23、膨張弁24、室内熱交換器41の順に冷媒を循環させる冷房運転を行うようになっている。また、空気調和装置1は、四路切換弁22を暖房サイクル状態に切り換えることによって、圧縮機21、室内熱交換器41、膨張弁24、室外熱交換器23の順に冷媒を循環させる暖房運転を行うようになっている。尚、ここでは、冷房運転と暖房運転とを切り換えて運転することが可能な構成になっているが、四路切換弁を有しておらず、冷房運転だけが可能な構成であってもよい。
<制御部>
空気調和装置1は、室内側制御部46と室外側制御部40とから構成される制御部8によって、室外ユニット2及び室内ユニット4の各機器の制御を行うことができるようになっている。すなわち、室内側制御部46と室外側制御部40との間を接続する伝送線7とによって、上記の冷房運転や暖房運転等を含む空気調和装置1全体の運転制御を行う制御部8が構成されている。
空気調和装置1は、室内側制御部46と室外側制御部40とから構成される制御部8によって、室外ユニット2及び室内ユニット4の各機器の制御を行うことができるようになっている。すなわち、室内側制御部46と室外側制御部40との間を接続する伝送線7とによって、上記の冷房運転や暖房運転等を含む空気調和装置1全体の運転制御を行う制御部8が構成されている。
制御部8は、図3に示すように、各種センサ38、39、44、45、47〜49等の検出信号を受けることができるように接続されるとともに、これらの検出信号等に基づいて各種機器及び弁21、22、24、37、43等を制御することができるように接続されている。
(2)空気調和装置の基本動作
次に、空気調和装置1の基本動作(後述の高圧制御を除く動作)について、図1を用いて説明する。空気調和装置1は、基本動作として、冷房運転及び暖房運転を行うことが可能である。
次に、空気調和装置1の基本動作(後述の高圧制御を除く動作)について、図1を用いて説明する。空気調和装置1は、基本動作として、冷房運転及び暖房運転を行うことが可能である。
<暖房運転>
暖房運転時には、四路切換弁22が暖房サイクル状態(図1の破線で示される状態)に切り換えられる。
暖房運転時には、四路切換弁22が暖房サイクル状態(図1の破線で示される状態)に切り換えられる。
冷媒回路10において、冷凍サイクルにおける低圧のガス冷媒は、圧縮機21に吸入され、冷凍サイクルにおける高圧になるまで圧縮された後に吐出される。
圧縮機21から吐出された高圧のガス冷媒は、四路切換弁22、ガス側閉鎖弁27及びガス冷媒連絡管6を通じて、室内熱交換器41に送られる。
室内熱交換器41に送られた高圧のガス冷媒は、室内熱交換器41において、室内ファン42によって冷却源として供給される室内空気と熱交換を行って放熱して、高圧の液冷媒になる。これにより、室内空気は加熱され、その後に、室内に供給されることで室内の暖房が行われる。
室内熱交換器41で放熱した高圧の液冷媒は、液冷媒連絡管5及び液側閉鎖弁26を通じて、膨張弁24に送られる。
膨張弁24に送られた高圧の液冷媒は、膨張弁24によって冷凍サイクルにおける低圧まで減圧されて、低圧の気液二相状態の冷媒になる。膨張弁24で減圧された低圧の気液二相状態の冷媒は、室外熱交換器23に送られる。
室外熱交換器23に送られた低圧の気液二相状態の冷媒は、室外熱交換器23において、室外ファン36によって加熱源として供給される室外空気と熱交換を行って蒸発して、低圧のガス冷媒になる。
室外熱交換器23で蒸発した低圧の冷媒は、四路切換弁22を通じて、再び、圧縮機21に吸入される。
<冷房運転>
冷房運転時には、四路切換弁22が冷房サイクル状態(図1の実線で示される状態)に切り換えられる。
冷房運転時には、四路切換弁22が冷房サイクル状態(図1の実線で示される状態)に切り換えられる。
冷媒回路10において、冷凍サイクルにおける低圧のガス冷媒は、圧縮機21に吸入され、冷凍サイクルにおける高圧になるまで圧縮された後に吐出される。
圧縮機21から吐出された高圧のガス冷媒は、四路切換弁22を通じて、室外熱交換器23に送られる。
室外熱交換器23に送られた高圧のガス冷媒は、室外熱交換器23において、室外ファン36によって冷却源として供給される室外空気と熱交換を行って放熱して、高圧の液冷媒になる。
室外熱交換器23において放熱した高圧の液冷媒は、膨張弁24に送られる。
膨張弁24に送られた高圧の液冷媒は、膨張弁24によって冷凍サイクルにおける低圧まで減圧されて、低圧の気液二相状態の冷媒になる。膨張弁24で減圧された低圧の気液二相状態の冷媒は、液側閉鎖弁26及び液冷媒連絡管5を通じて、室内熱交換器41に送られる。
室内熱交換器41に送られた低圧の気液二相状態の冷媒は、室内熱交換器41において、室内ファン42によって加熱源として供給される室内空気と熱交換を行って蒸発する。これにより、室内空気は冷却され、その後に、室内に供給されることで室内の冷房が行われる。
室内熱交換器41において蒸発した低圧のガス冷媒は、ガス冷媒連絡管6、ガス側閉鎖弁27及び四路切換弁22を通じて、再び、圧縮機21に吸入される。
(3)高圧制御
上記の冷房運転時においては、室外空気の温度Toaの変動に応じて室外熱交換器23における冷媒と室外空気との温度差が変動するため、室外熱交換器23における冷媒の冷却能力が変動することになる。これに対して、冷媒回路10の冷房運転における高圧Ph(ここでは、吐出圧力Pdや室外熱交換器23における冷媒の温度Torを飽和圧力に換算した圧力)が目標高圧Phsになるように、室外ファン36の回転数を変更する高圧制御を行うようにしている。
上記の冷房運転時においては、室外空気の温度Toaの変動に応じて室外熱交換器23における冷媒と室外空気との温度差が変動するため、室外熱交換器23における冷媒の冷却能力が変動することになる。これに対して、冷媒回路10の冷房運転における高圧Ph(ここでは、吐出圧力Pdや室外熱交換器23における冷媒の温度Torを飽和圧力に換算した圧力)が目標高圧Phsになるように、室外ファン36の回転数を変更する高圧制御を行うようにしている。
具体的には、室外ファン用モータ37によって駆動される室外ファン36の回転数は、図3のファンステップの表に示すように、基本的に、Step1からStep8までの8段階のファンステップごとに変更することが可能になっている。ここで、Step1は、室外ファン用モータ37の内部発熱等の特性上の制限から設定されている最低回転数(ここでは、200rpm)であり、室外ファン36は、Step1の最低回転数よりも低い回転数で運転することはできない。尚、図3においては、Step1の最低回転数よりも見かけ上低い回転数100rpm、150rpm(疑似回転数)に対応するStep1−X、1−Yも設定されているが、これらのファンステップについては、後述するものとする。また、これらのファンステップは、制御部8のメモリ等に記憶されており、各ファンステップにおける回転数の具体的な値は、図3に示したものに限定されるものではない。
そして、高圧制御では、図4のフローチャートに示すように、所定の制御時間間隔Δtcで(ステップST1参照)、高圧Phと目標高圧Phsとの圧力関係に応じて室外ファン36の回転数を変更するようになっている。例えば、ステップST1における制御時間間隔Δtc経過後に、高圧Phが目標高圧Phsよりも高いと判定された場合には(ステップST2参照)、室外ファン36の回転数を低下させるために、ファンステップを下げる制御を行う(ステップST3参照)。また、ステップST1における制御時間間隔Δtc経過後に、高圧Phが目標高圧Phsよりも低いと判定された場合には(ステップST4参照)、室外ファン36の回転数を上昇させるために、ファンステップを上げる制御を行う(ステップST5参照)。すなわち、高圧制御では、直前のファンステップの変更処理(ステップST3、ST5)から制御時間間隔Δtc経過した後に(ステップST1)、次のファンステップの変更処理(ステップST3、ST5)が行われるようになっている。ここで、制御時間間隔Δtcは、10sec〜60sec程度に設定される。尚、高圧制御は、制御部8によって行われる。
しかし、低外気条件においては、上記の高圧制御時に、室外ファン36の回転数を最低回転数(Step1)まで低下させても、高圧Phを目標高圧Phs以上に維持できない場合がある。例えば、空気調和装置1がサーバールーム等の空調用に設置される場合には、室外空気の温度Toaが0℃以下になる場合であっても、冷房運転が要求されることがある。この場合には、室外ファン36の回転数を最低回転数まで低下させても、室外熱交換器23における冷媒の冷却能力が大きいため、高圧Phを目標高圧Phsよりも低下する場合がある。
このような低外気条件において、高圧制御時に、室外ファン36の回転数を最低回転数まで低下させても、高圧Phを目標高圧Phs以上に維持できない場合に、室外ファン36を停止させることが考えられる。しかし、室外ファン36を停止させると、室外熱交換器23における冷媒の冷却能力が大幅に低下するため、図5に示すように、高圧Phを上昇させることができるものの、高圧Phが目標高圧Phsよりも非常に高い圧力になるおそれがある。これに対して、再び、室外ファン36を最低回転数(Step1)で運転させると、高圧Phを低下させることができるものの、再び、高圧Phが目標高圧Phsよりも低下することになる。このように、単に、室外ファン36を停止させる操作を伴う形態で高圧制御を行っただけでは、概ね高圧制御の制御時間間隔Δtcごとに、高圧Phが目標高圧Phsを挟んで上下に大きくハンチングしてしまい(ハンチング幅ΔP)、高圧Phを目標高圧Phsで安定的に維持することが難しくなる。このようなハンチング現象は、最低回転数(Step1)における運転と停止との間で室外熱交換器23における冷媒の冷却能力の変化幅が大きいほど大きくなるため、空気調和装置1のように、室外ファン36が1台である場合に特に顕著に現れる。
そこで、ここでは、制御時間間隔Δtc内に最低回転数以上の所定回転数における運転と停止とを1回以上行うように室外ファン36を制御することによって、室外ファン36の回転数を見かけ上最低回転数よりも小さい回転数である疑似回転数に設定するファンDuty制御を行うようにしている。ここで、最低回転数以上の所定回転数とは、最低回転数(Step1)であってもよいし、最低回転数(Step1)よりも大きい回転数(Step2〜8)であってもよい。ここでは、所定回転数として最低回転数を使用して、図6に示すように、高圧制御の制御時間間隔Δtc内に、室外ファン36の回転数を所定回転数としての最低回転数(200rpm)と停止(0rpm)との間で1回以上(ここでは、運転と停止とを1回ずつ)繰り返す制御(室外ファンDuty)を行う。そして、制御時間間隔Δtcの時間範囲全体で室外ファン36の回転数を平均化する。そうすると、室外ファン36は、見かけ上は、制御時間間隔Δtc中、所定回転数としての最低回転数における運転時間Δt−duty1と停止時間Δt−duty2との時間比率に応じて平均化した回転数Step1−X、1−Y(疑似回転数)で運転されているものということができる。例えば、制御時間間隔Δtcを20secとし、図7に示すように、所定回転数としての最低回転数における運転時間Δt−duty1を10secとし、停止時間Δt−duty2を10secとすると、制御時間間隔Δtc中の平均回転数、すなわち、疑似回転数が約100rpmのStep1−Xが得られる(図3参照)。また、制御時間間隔Δtcを20secとし、図7に示すように、所定回転数としての最低回転数における運転時間Δt−duty1を15secとし、停止時間Δt−duty2を5secとすると、制御時間間隔Δtc中の平均回転数、すなわち、疑似回転数が約150rpmのStep1−Yが得られる(図3参照)。ここで、Step1−X、1−Yのいずれにおいても、最低回転数における運転時間Δt−duty1と停止時間Δt−duty2との合計値が制御時間間隔Δtcに一致するように設定している。これは、時間Δt−duty1、Δt−duty2の合計値を整数倍(ここでは、1倍)した値が高圧制御の制御時間間隔Δtcからずれていると、制御時間間隔Δtc中における回転数の平均値が疑似回転数として設定している値(ここでは、100rpmや150rpm)からずれてしまうからである。このため、室外ファンDutyは、制御時間間隔Δtc内に所定回転数としての最低回転数における運転と停止とを1回ずつ行うものに限定されるものではなく、運転と停止とを複数回繰り返すものであってもよい。尚、ファンDuty制御は、制御部8によって行われる。また、これらのファンステップStep1−X、1−Yも、制御部8のメモリ等に記憶されており、各ファンステップStep1−X、1−Yにおける回転数の具体的な値は、図3及び図7に示したものに限定されるものではない。
このように、ここでは、機器保護の観点で制限されている最低回転数(200rpm)以上で室外ファン36を運転しつつ、ファンDuty制御によって見かけ上最低回転数よりも小さい疑似回転数1−X(100rpm)、1−Y(150rpm)を設定できるようにしている。そして、高圧制御時に、室外ファン36を最低回転数まで低下させても、高圧Phを目標高圧Phs以上に維持できない場合には、疑似回転数100rpm、150rpmのファンステップStep1−X、1−Yを含む形で室外ファン36の回転数を変更することができるようになっている。このため、ファンDuty制御を伴わない高圧制御を行った場合(図5参照)とは異なり、図8に示すように、高圧Phが目標高圧Phsを挟んで上下に大きくハンチングするような状況が生じにくくなる。そして、例えば、ファンステップがStep1−XとStep1−Yとの間で変更されるような状態で、高圧Phを目標高圧Phsで安定的に維持されるようになる。
これにより、空気調和装置1では、高圧制御において、ファンDuty制御によって、最低回転数以上で室外ファン36を運転しつつ、見かけ上最低回転数よりも小さい疑似回転数Step1−X、1−Yを設定しているため、低外気条件においても、高圧Phを維持することができる。
しかも、ここでは、図7及び図8に示すように、停止時間Δt−duty2に対して運転時間Δt−duty1を長くすることによって、最低回転数(=200rpm)に近い疑似回転数(=150rpm)のStep1−Yを得ることができる。また、停止時間Δt−duty2に対して運転時間Δt−duty1を短くすることによって、0rpmに近い疑似回転数(=100rpm)のStep1−Xを得ることができる。このように、ここでは、ファンDuty制御において、所定回転数としての最低回転数における運転時間Δt−duty1と停止時間Δt−duty2との時間比率を変更することによって、最低回転数よりも小さい複数(ここでは、2つ)の疑似回転数が設定されている。
これにより、空気調和装置1では、低外気条件における高圧制御の制御性を向上させることができる。
また、ここでは、室外空気温度Toaが所定の低外気閾温度Toasよりも低く、最低回転数(=200rpm)以下の回転数で室外ファン36を運転することが考えられる低外気条件だけ、ファンDuty制御を伴う高圧制御を行うようにすることができる。例えば、室外空気温度Toaが25℃以上の場合には、室外ファン36の回転数を最低回転数以下で運転することが考えにくいため、低外気閾温度Toasを25℃に設定することができる。
これにより、空気調和装置1では、外気条件によって、ファンDuty制御を伴う高圧制御を行うかどうかを適切に選択することができる。
(4)変形例1
上記の実施形態では、図6及び図7に示すように、所定回転数としての室外ファン36のStep1における最低回転数が200rpmで一定であるものと仮定して、Step1−X、1−Yにおける疑似回転数(100rpm、150rpm)を得るようにしている。
上記の実施形態では、図6及び図7に示すように、所定回転数としての室外ファン36のStep1における最低回転数が200rpmで一定であるものと仮定して、Step1−X、1−Yにおける疑似回転数(100rpm、150rpm)を得るようにしている。
しかし、室外ファン36をStep1で起動する際の回転数は、図9に示すように、起動直後は0rpmで、その後、200rpmよりも高い回転数まで一時的に上昇し、その後、200rpmまで低下するような経時変化を示す場合がある。
そこで、ここでは、Step1−X、1−Yにおける疑似回転数(100rpm、150rpm)を得る際の時間比率を、図9のような室外ファン36を起動する際の回転数特性を考慮して、図10のような時間比率に設定するようにしている。すなわち、ここでは、図9における室外ファン36を起動する際の回転数特性を、回転数を時間によって積分し、この積分値に基づいて、室外ファン36の運転時間Δt−duty1と停止時間Δt−duty2との時間比率を設定するようにしている。
これにより、本変形例では、室外ファン36を起動する際の回転数特性を考慮して、Step1−X、1−Yにおける疑似回転数をさらに正確に設定することができる。
(5)変形例2
上記実施形態及び変形例1では、最低回転数以上の所定回転数として、最低回転数(Step1)を使用して、ファンDuty制御を行うようにしている。しかし、所定回転数としては、上述したように、最低回転数(Step1)に限らず、最低回転数(Step1)よりも大きい回転数(Step2〜8)を使用してもよい。例えば、所定回転数としてStep3の回転数(250rpm)を使用して、高圧制御の制御時間間隔Δtc内に、室外ファン36の回転数を所定回転数としてのStep3の回転数(250rpm)と停止(0rpm)との間で1回以上(ここでは、運転と停止とを1回ずつ)繰り返す制御(室外ファンDuty)を行って、上記実施形態及び変形例1と同様に、見かけ上最低回転数よりも小さい疑似回転数Step1−X(約100rpm)、1−Y(約150rpm)を得るようにしてもよい。例えば、制御時間間隔Δtcを20secとし、図11に示すように、所定回転数としてのStep3の回転数(250rpm)における運転時間Δt−duty1を8secとし、停止時間Δt−duty2を12secとすると、制御時間間隔Δtc中の平均回転数、すなわち、疑似回転数が約100rpmのStep1−Xが得られる。また、制御時間間隔Δtcを20secとし、図11に示すように、所定回転数としてのStep3の回転数(250rpm)における運転時間Δt−duty1を12secとし、停止時間Δt−duty2を8secとすると、制御時間間隔Δtc中の平均回転数、すなわち、疑似回転数が約150rpmのStep1−Yが得られる。また、上記変形例1と同様に、室外ファン36を起動する際の回転数特性を考慮する場合には、室外ファン36のStep3等の回転数を時間によって積分し、この積分値に基づいて、運転時間Δt−duty1と停止時間Δt−duty2との時間比率を設定するようにしてもよい。
上記実施形態及び変形例1では、最低回転数以上の所定回転数として、最低回転数(Step1)を使用して、ファンDuty制御を行うようにしている。しかし、所定回転数としては、上述したように、最低回転数(Step1)に限らず、最低回転数(Step1)よりも大きい回転数(Step2〜8)を使用してもよい。例えば、所定回転数としてStep3の回転数(250rpm)を使用して、高圧制御の制御時間間隔Δtc内に、室外ファン36の回転数を所定回転数としてのStep3の回転数(250rpm)と停止(0rpm)との間で1回以上(ここでは、運転と停止とを1回ずつ)繰り返す制御(室外ファンDuty)を行って、上記実施形態及び変形例1と同様に、見かけ上最低回転数よりも小さい疑似回転数Step1−X(約100rpm)、1−Y(約150rpm)を得るようにしてもよい。例えば、制御時間間隔Δtcを20secとし、図11に示すように、所定回転数としてのStep3の回転数(250rpm)における運転時間Δt−duty1を8secとし、停止時間Δt−duty2を12secとすると、制御時間間隔Δtc中の平均回転数、すなわち、疑似回転数が約100rpmのStep1−Xが得られる。また、制御時間間隔Δtcを20secとし、図11に示すように、所定回転数としてのStep3の回転数(250rpm)における運転時間Δt−duty1を12secとし、停止時間Δt−duty2を8secとすると、制御時間間隔Δtc中の平均回転数、すなわち、疑似回転数が約150rpmのStep1−Yが得られる。また、上記変形例1と同様に、室外ファン36を起動する際の回転数特性を考慮する場合には、室外ファン36のStep3等の回転数を時間によって積分し、この積分値に基づいて、運転時間Δt−duty1と停止時間Δt−duty2との時間比率を設定するようにしてもよい。
本発明は、冷房運転時に室外ファンの回転数を変更することによって高圧制御を行う空気調和装置に対して、広く適用可能である。
1 空気調和装置
10 冷媒回路
21 圧縮機
23 室外熱交換器
41 室内熱交換器
24 膨張弁
36 室外ファン
Ph 高圧
Phs 目標高圧
Step1 最低回転数
Step1−X、1−Y 疑似回転数
Toa 室外空気温度
Toas 低外気閾温度
Δtc 制御時間間隔
10 冷媒回路
21 圧縮機
23 室外熱交換器
41 室内熱交換器
24 膨張弁
36 室外ファン
Ph 高圧
Phs 目標高圧
Step1 最低回転数
Step1−X、1−Y 疑似回転数
Toa 室外空気温度
Toas 低外気閾温度
Δtc 制御時間間隔
Claims (3)
- 圧縮機(21)、室外熱交換器(23)、膨張弁(24)、室内熱交換器(41)が接続されることによって構成された冷媒回路(10)と、前記室外熱交換器を流れる冷媒の冷却源としての室外空気を前記室外熱交換器に供給する室外ファン(36)と、を有しており、前記圧縮機、前記室外熱交換器、前記膨張弁、前記室内熱交換器の順に冷媒を循環させる冷房運転時において、前記冷媒回路の冷房運転における高圧(Ph)が目標高圧(Phs)になるように、前記室外ファンの回転数を変更する高圧制御を行う空気調和装置において、
前記高圧制御では、所定の制御時間間隔(Δtc)で、前記高圧と前記目標高圧との圧力関係に応じて前記室外ファンの回転数を変更しており、
前記高圧制御時に、前記室外ファンを最低回転数(Step1)まで低下させても、前記冷房運転における高圧を前記目標高圧以上に維持できない場合には、前記制御時間間隔内に前記最低回転数以上の所定回転数における運転と停止とを1回以上行うように前記室外ファンを制御することによって、前記室外ファンの回転数を見かけ上前記最低回転数よりも小さい回転数である疑似回転数(Step1−X、1−Y)に設定するファンDuty制御を行う、
空気調和装置(1)。 - 前記ファンDuty制御では、前記最低回転数以上の所定回転数における運転時間(Δt−duty1)と前記停止時間(Δt−duty2)との時間比率を変更することによって、見かけ上前記最低回転数よりも小さい複数の疑似回転数(Step1−X、1−Y)が設定される、
請求項1に記載の空気調和装置(1)。 - 前記ファンDuty制御は、室外空気温度(Toa)が所定の低外気閾温度(Toas)以下の場合に行われる、
請求項1又は2に記載の空気調和装置(1)。
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