JP2013250204A - ピンタイプ保持器の荷重測定装置および測定方法 - Google Patents

ピンタイプ保持器の荷重測定装置および測定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ピンに作用する力をより正確に算出できて、ピンの破損をより正確に予測できるピンタイプ保持器の荷重測定装置および測定方法を提供すること。
【解決手段】貫通穴を有する環状部1に固定される固定部4と、固定部4から円錐ころ32のピン挿通穴55の延在方向の中央に到達しない位置までピン挿通穴55内を延在する軸部41と、軸部41の外周面から軸部41の径方向の外方に延在すると共に、ピン挿通穴55の内周面に接触してその内周面から荷重が付与される環状のフランジ部42と、軸部41の外周面に固定された歪みゲージ5とを備えたピンタイプ保持器の荷重測定装置で実測を行う。そして、この実測値と、モデルとの合わせ込みを行って、ピンに生じる歪み分布を予測する。
【選択図】図1

Description

本発明は、ピンタイプ保持器の荷重測定装置および測定方法に関する。
従来、軸受部品にかかる荷重を測定する荷重測定装置としては、特開2011−149538号公報(特許文献1)に記載されているものがある。この荷重測定装置は、ピンタイプ保持器によって保持されるころが受ける荷重を測定するようになっている。この荷重測定装置は、歪ゲージと、位置センサと、データロガーとを備え、上記歪みゲージは、ころの貫通穴の内周面に貼り付けられている。
この荷重測定装置は、ころに付与された荷重を歪みゲージによって検出し、その検出信号をデータロガーに記録・蓄積するようになっており、また、位置センサによって、検出信号がデータロガーに記録されたころの公転方向の回転位置を検出できるようになっている。この荷重測定装置は、歪みゲージによって検出された検出信号と、ころの公転方向の回転位置とを対応させることができるから、解析結果の信頼性を向上させることができる。
しかしながら、上記従来の荷重測定装置では、ころの貫通穴の内面の歪みを検出しているため、ピンへ作用する力を実測できなくて、それに基づく解析を行うことができず、ピン型保持器において従来、長年慢性的に発生しているピンの破損を予測できないという問題がある。
また、他の装置で、ピンへ作用する力を実測しようとしても、センサを取り付ける部位が軸受の内部になるという理由や、センサの取付先が保持器等の回転体でありデータ出力が複雑になるという理由で、実測が実現していないという問題がある。
また、ピンと中空ころ内径の接触状態により、同じ作用力でも多数の測定出力パターンが考えられ、検出が困難であるといった理由から、解析手法も確立していないという問題がある。
したがって、ピンタイプ保持器のピンへ作用する力の実測・解析が困難であり、現在、ピンへ作用する力を実測する手段が、存在していないという問題がある。
特開2011−149538号公報
そこで、本発明の課題は、ピンタイプ保持器のピンに作用する力をより正確に算出できて、ピンの破損をより正確に予測できるピンタイプ保持器の荷重測定装置および測定方法を提供することにある。
上記課題を解決するため、この発明のピンタイプ保持器の荷重測定装置は、
貫通穴を有する環状部に固定される固定部と、
上記固定部からころのピン挿通穴内に延在可能な軸部と、
上記軸部の外周面から上記軸部の径方向の外方に延在すると共に、上記ピン挿通穴の内周面内に位置して、その内周面に接触可能な円環状のフランジ部と、
上記軸部の外周面に固定された荷重センサと
を備えることを特徴としている。
本発明によれば、ころと接触する部分が、円環状のフランジ部の縁部であるから、ころと、フランジ部とで点接触に近い接触を実現できて、フランジ部に点荷重(集中荷重)に近い荷重を付与できる。したがって、ピンの歪み分布のモデルを単純化できると共に、そのモデルにおける境界条件をより正確に決めることができる。したがって、ピンに作用する力をより正確に算出できて、ピンの破損をより正確に予測できる。仮に、フランジ部に付与する荷重が、広範囲に広がる分布荷重であれば、モデルが構築しにくくなり、境界条件も正確に定めることができなくなるのである。
また、一実施形態では、
上記環状部に固定されると共に、上記荷重センサからの信号を記録する記録装置を備える。
上記実施形態によれば、スリップリングやテレメータを使用した信号の抽出に比べて、簡易な構成で信号の抽出を行うことができると共に、コストを低減することができる。また、ノイズの影響を小さくすることができて、断線の危険性も格段に低減することができる。
また、本発明のピンタイプ保持器の荷重測定方法は、
一端に円環状のフランジ部を有する一方、他端に固定部を有する軸部に荷重センサを設けた荷重検出ピンを用意するステップと、
上記荷重検出ピンの固定部を、ピンタイプ保持器の環状部に固定すると共に、上記フランジ部を、ころのピン挿通穴内に配置するステップと、
上記フランジ部が上記ピン挿通穴の内周面から受ける荷重を表す上記荷重センサの出力に基づいてピンタイプ保持器のピンが受ける荷重分布モデルの境界条件を決定するステップと
を備えることを特徴としている。
本発明によれば、ころと接触する部分が、円環状のフランジ部の縁部であるから、ころと、フランジ部とで点接触に近い接触を実現できて、フランジ部に点荷重(集中荷重)に近い荷重を付与できる。したがって、ピンの歪み分布のモデルを単純化できると共に、そのモデルにおける境界条件をより正確に決めることができる。したがって、ピンに作用する力をより正確に算出できて、ピンの破損をより正確に予測できる。仮に、フランジ部に付与する荷重が、広範囲に広がる荷重であれば、モデルが構築しにくくなり、境界条件も正確に定めることができなくなるのである。
また、一実施形態では、
上記荷重分布モデルは、上記ピンと上記ころとの摩擦係数と、上記ころと内輪の鍔とのすべり接触部の摩擦係数と、上記ころと軌道との転がり摩擦部の摩擦係数とを含むパラメータで構築され、
上記境界条件を決定するステップは、上記三つの摩擦係数を含むパラメータを実測に合うように決定することにより行う。
上記実施形態によれば、解析条件設定をより適切に行うことができて、保持器の寿命検証をより正確に行うことができる。
本発明によれば、ピンタイプ保持器のピンに作用する力をより正確に算出できて、ピンの破損をより正確に予測できるピンタイプ保持器の荷重測定装置および測定方法を実現できる。
本発明の一実施形態の荷重測定装置を示す図である。 荷重測定装置が取り付けられていない円錐ころの軸中心を通過する軸方向の断面図である。 歪み用データロガーの取り付け前において、第2ピンが存在する周方向の位相において、小径環状部の軸方向の端面の軸方向の外方側からその端面を見たときの模式図である。 図3のAA線断面図である。 図4のBB線断面図である。 図1および図2に示す実機を、その実機の小径環状部の軸方向の外方側から見たときの図である。 本実施形態の荷重測定装置の測定系統図である。
以下、本発明を図示の形態により詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態のピンタイプ保持器の荷重測定装置を示す図であり、荷重測定装置が取り付けられている一の円錐ころ32の軸方向の断面図を含む断面図である。
この荷重測定装置は、外輪30と内輪31との間に配置された複数の中空の円錐ころ32のうちの一の円錐ころ32に取り付けられるようになっている。図1に示すように、この荷重測定装置は、大径環状部1と、小径環状部2と、荷重検出ピンとしての第1ピン3と、荷重検出ピンとしての第2ピン4と、荷重センサの一例としての第1歪みゲージ5および第2歪みゲージ6と、記録装置の一例としての歪み用データロガー7とを備える。
上記大径環状部1は、円錐ころ32の大径端面側に位置する一方、小径環状部2は、円錐ころ32の小径端面側に位置している。上記大径環状部1は、複数の貫通穴を有し、それら複数の貫通穴は、大径環状部1の周方向に互いに間隔をおいて配置されている。また、上記小径環状部2も、複数の貫通穴を有し、それら複数の貫通穴は、小径環状部2の周方向に互いに間隔をおいて配置されている。
上記第1ピン3は、固定部40と、軸部41と、フランジ部42とを有する。固定部40は、円板状の形状を有し、固定部40の直径は、大径環状部1の貫通穴の内径よりも大きくなっている。上記固定部40は、大径環状部1の複数の貫通穴のうちの一の貫通穴の小径環状部2側とは反対側の開口を塞ぐように配置されている。上記軸部41は、大径円筒部50と、小径円筒部51とを有し、大径円筒部50は、固定部40の大径環状部1側の端面から小径環状部2側に突出している。上記大径円筒部50は、上記一の貫通穴に嵌合している。
上記小径円筒部51の外径は、大径円筒部50の外径よりも小さくなっている。上記小径円筒部51は、大径円筒部50の固定部40側とは反対側の端面から小径環状部2側に突出している。上記フランジ部42は、円環状である。上記フランジ部42は、小径円筒部51の小径環状部2側の端部から径方向に延在している。上記小径円筒部51の上記端部およびフランジ部42の両方は、円錐ころ32の貫通穴55内における延在方向の中央よりも大径環状部1側に位置している。
上記フランジ部42は、探触子の役割を果たしている。上記フランジ部42が、円錐ころ32の貫通穴55の内周面に接触することで、第1ピン3が荷重を受けるようになっている。そして、この荷重に基づいて、第1ピン3に発生する歪みを算出するようになっている。
一方、上記第2ピン4は、小径環状部2の複数の貫通穴のうちの一の貫通穴の大径環状部1とは反対側の開口を塞ぐように配置されている。上記第2ピン4と、第1ピン3とは、内外輪30,31の間に配置されている円錐ころ32の軸方向に対向している。図1に示すように、上記第2ピン4は、固定部60の形状のみが、第1ピン3と異なっている。上記第2ピン4は、軸方向の外方側の端面61が、内輪31の軸方向に向いている。上記第2ピン4の軸方向の端面61の法線方向は、内輪31の軸方向に略一致している。上記第2ピン4の他の構成は、第1ピン3と一致している。
上記第1歪みゲージ5は、第1ピン3の小径円筒部51に接着剤等により貼り付けられている。上記第1歪みゲージ5は、周知の構成からなり、薄い絶縁体上にジグザグ形状にレイアウトされた金属の抵抗体(金属箔)を取り付けてなっている。上記第1歪みゲージ5は、変形による電気抵抗の変化を測定することによりひずみ量に換算するようになっている。第1ピン3の小径円筒部51が、変形すると、第1歪みゲージ5も同率で変形する。上記第1歪みゲージ5は、細い金属抵抗体を有し、この細い金属抵抗体は、伸びにより断面積が減るとともに長さが長くなり、その結果抵抗値が増える。上記第1歪みゲージ5は、この抵抗変化を測定に利用するようになっている。この抵抗変化は微小であり、その検出は、所謂ストレインアンプと呼ばれるブリッジ回路と、電圧増幅器とを使用して行う。上記第2歪みゲージ6は、第2ピン4の小径円筒部に接着剤等により貼り付けられている。上記第2歪みゲージ6は、第1歪みゲージ5と同一である。また、上記歪み用データロガー7は、第1および第2歪みゲージ5,6の夫々に存在するリード線を通じて、第1および第2歪みゲージ5,6からの信号を受けて、歪み情報を記録するようになっている。
図2は、荷重測定装置が取り付けられていない円錐ころ32の軸中心を通過する軸方向の断面図である。
図2に示すように、周方向において第1歪みゲージ5(第1ピン3)が存在しない箇所では、大径環状部1の貫通穴は、ねじ穴になっており、大径環状部1と、小径環状部2とは、一体型のピン(ピンタイプ保持器で使用されるピン)70によって結合されている。大径環状部1のねじ穴と、ピン70の一端部とは、螺合により固定されている。一方、小径環状部2と、ピン70の他端部とは、フランジ付きナット71によって、固定されている。詳しくは、ピン70の他端部の外周面に環状の圧入ブッシュ72を外嵌した後、圧入ブッシュ72の軸方向の外方側からフランジ付きナット71を、螺合させて、更に、フランジ付きナット71のフランジ面を、小径環状部2の貫通穴に存在する段部に押圧している。このようにして、ピン70と、圧入ブッシュ72と、小径環状部2の貫通穴の内周面と、フランジ付きナット71とを、互いに相対移動不可にし、ピン70の他端部が小径環状部2に対して相対移動不可になるようにしている。
通常のピンタイプ保持器では、溶接による熱影響で、環状部に反りや曲がりが発生し、この環状部の反りや曲がりが、このころのP.C.Dの真円度を狂わせたり、保持器と、ころとの軸方向すきまを変動させたりする。その結果、ころの挙動が変化し、ころと保持器との衝突力に影響ができることがある。この実施形態では、小径環状部2側の固定を、フランジ付きナット71で行い、溶接を使用していないので、溶接の影響を排除した寿命測定を行うことができて、より正確なピンの寿命の検証を行うことができる。
図3は、歪み用データロガー7の取り付け前において、第2ピン4が存在する周方向の位相において、小径環状部2の軸方向の端面の軸方向の外方側からその端面を見たときの模式図である。
図3に示すように、第2ピン4の固定部60は、圧入ガイド用穴80と、リード線引出し用穴81とを有し、小径環状部2は、引抜き用タップ穴82を有する。上記歪みゲージ5,6の貼り付け部は、目視確認できないため、計測用の第1および第2ピン3,4を環状部1,2に圧入する際、何の方策も講じないと、歪みゲージ5,6の歪みの測定方向が、円筒部上の歪みを測定したい方向に一致しないことになる。
本実施形態では、第2ピン4の固定部60に圧入ガイド穴80を設けると共に、小径環状部2の側面に引抜き用タップ穴82を設けているから、キャップボルトをガイドにして第2ピン4を圧入することができて、第2ピン4の周方向の位置ずれを防止することができる。
図4は、図3のAA線断面図であり、図5は、図4のBB線断面図である。図4および図5に示すように、第2歪みゲージ6は、歪みの測定方向が、円錐ころ軸受の径方向に略平行になるように配置されている。第2歪みゲージ6は、このようにして、径方向に垂直である図5に矢印Aで示す荷重作用方向の歪みを、正確かつ効率良く検出できるようにしている。
図6は、図1および図2に示す実機を、その実機の小径環状部の軸方向の外方側から見たときの図である。尚、図6においては、外輪30および内輪31の図示を省略している。
図6に示すように、小径環状部2には、歪み用データロガー7と、振動用データロガー88と、データロガー用電池89とが固定されている。上記振動用データロガー88は、保持器の振動加速度を測定するために設けられ、これによって、ピンに及ぼされる作用力に対する保持器の振動の寄与を調査できるようになっている。また、データロガー用電池89は、歪み用データロガー7と、振動用データロガー88とに電力を供給するために設けられている。尚、図6において、参照番号102は、3軸振動加速度ピックアップを示している。
図7は、本実施形態の測定系統図である。
図7に示すように、この荷重測定装置では、歪み計測は、第1,2歪みゲージ5,6からの信号を、リード線を介して歪み用データロガー7に記憶するようになっている。そして、歪み用データロガー7に記憶された情報を解析する際には、通信ケーブルを介して歪み用データロガー7に記憶された情報を通信アダプタ100に取り出し、更に、その情報を、USBケーブルを介してパソコン101に取り込んで解析するようになっている。
また、本実施形態の荷重測定装置では、振動加速度計測は、3軸振動加速度ピックアップ102からの信号を、ローノイズケーブルを介して振動用データロガー88に記憶するようになっている。そして、振動用データロガー88に記憶された情報を解析する際には、通信ケーブルを介して振動用データロガー88に記憶された情報を通信アダプタ103に取り出し、更に、その情報を、USBケーブルを介してパソコン101に取り込んで解析するようになっている。尚、歪みゲージ5,6および3軸振動加速度ピックアップ102の位置の計測は、特開2011−149538号公報等に記載の周知の方法で、レーザポインタ105によって行うようになっている。そして、歪みゲージ5,6および3軸振動加速度ピックアップ102の位置と、歪みおよび振動とを照合できるようになっている。
この荷重測定装置では、第1および第2ピン3,4の円板状のフランジ部42の径方向の外方側の端部を、円錐ころ32の貫通穴の内周面に点接触に近い接触をさせることにより、第1および第2ピン3,4の局所に付与される荷重を精密に計測するようになっている。そして、実測された測定値と、モデルで予測される当該局所的な箇所における荷重が一致するように、二つの片持ち梁構造の第1および第2ピン3,4においてモデルの境界条件を求めるようになっている。
そして、この境界条件に矛盾しないように、一体型のピンに作用する荷重を、上記境界条件を含む複数のパラメータで一般化して表すようになっている。尚、この一般化は、機構解析ソフトで行うことができる。そして、最後に、実際に一体型のピンを用いて、試験を行い、FEM(有限要素法:Finite Element Method)解析により、破損起点部の応力を求め、モデルと、実測とが、矛盾しないか否かを確認するようになっている。すなわち、この実施形態では、梁要素モデルを採用し、目的であるピンへの作用力のアウトプットを算出できるようにしている。尚、今回の解析は、動解析におけるピン部のモデルは、剛体で行っている。
以下は、本実施形態において、測定値と、解析値との合わせこみを行う各ステップについての簡単な説明である。
(1)先ず、円錐ころ軸受において、ピンを、周方向の一箇所において、二分割の実測形状のピン(二つの片持ち梁構造のピン)とし、歪みゲージを貼り付けている箇所の歪みを実測し、モデルにおいて対応する箇所での計算上の歪みを、その実測した歪みに合わせるように、モデルのパラメータを決定する。
(2)ここで、実測値に対し、モデルの計算歪みが合わない場合には、保持器の公転速度を合わせるようにする。この合わせ込みは、モデルに存在するパラメータのうちの、ピンところとの接触部の摩擦係数、ころと内輪鍔とのすべり接触部の摩擦係数、および、ころと軌道との転がり摩擦における摩擦係数をチューニングして行う。
(3)二つの片持ち梁構造での歪みの合せ込みが完了したら、続いて、実機での構造(通常の一本のピン。両端固定梁。)で、これまでのステップで決定した境界条件が適用可能かどうかを確認する。詳しくは、二つの片持ち梁構造での歪みの合せ込みで決定した境界条件を、全数、通常の一本のピンの機構解析モデルに適用し、ピンところの作用力(最大衝突力)と各作用力の発生頻度を算出する。尚、このステップからは、歪みは使用しない。また、この時の算出条件は、過去に実機やベンチでの再現耐久試験で起こった破損事例での運転条件(回転速度、回転速度の加減速、軸受荷重)を使用する。一方、作用力とピンの破損回数のS−N線図(以下、この線図を(A)の線図という)を、別の試験で事前に作成しておく。ここで、作用力は、FEM解析により破損起点部の応力を算出し、ピンの疲労度と比較し、線図の妥当性を確認する。この結果、縦軸が応力、横軸が破損までの繰返し数の一般解化されたS−N線図(データベース)を別に用意することができる(例えば、特開2004−286066号公報など)。そして、機構解析により求めた作用力・発生頻度から、上記(A)の線図を元に、マイナー則を用いて、破損までの時間を求め、実機や試験機での時間と合致すれば、計算条件が妥当と判断する。
(4)計算値が妥当であれば、動解析の計算モデルの解析条件設定を決定し、現実の設計を行う。そして、この解析条件設定に基づいて保持器の強度や寿命を算出する。尚、風力発電機用の円錐ころ軸受は、通常、20〜25年の計算寿命検証が必要になる。本実施形態の手法により、現状で行われている軌道輪の疲労寿命検証に加えて、保持器の寿命検証も可能になる。
上記実施形態の荷重測定装置および方法によれば、従来、存在しなかった、実測のステップを組み込んだモデルを、構築することができる。したがって、風力発電機等の主軸を支持する軸受等の大型の軸受のピンの破損等の予言を、従来よりも格段に正確に行うことができる。
また、上記実施形態の荷重測定装置および方法によれば、円錐ころ32と接触する部分が、円環状のフランジ部42の縁部であるから、円錐ころ32と、フランジ部42とで点接触に近い接触を実現できて、フランジ部42に点荷重(集中荷重)に近い荷重を作用させることができる。したがって、ピンの歪み分布のモデルを格段に単純化できると共に、そのモデルにおける境界条件をより正確に決めることができる。したがって、ピンに作用する力をより正確に算出できて、ピンの破損をより正確に予測できる。仮に、フランジ部に付与する荷重が、広範囲に広がる分布荷重であれば、モデルが構築しにくくなり、境界条件も正確に定めることができなくなるのである。
また、上記実施形態の荷重測定装置および方法によれば、スリップリングやテレメータを使用した信号の抽出に比べて、簡易な構成で信号の抽出を行うことができると共に、コストを低減することができる。また、ノイズの影響を小さくすることができて、断線の危険性も格段に低減することができる。
尚、上記実施形態では、3軸振動加速度ピックアップ102を有して、振動測定が可能であったが、この発明では、振動測定装置が存在しなくて、振動の測定ができなくても良い。
また、上記実施形態では、実測と、モデルとの合わせ込みを行うのに、ピンところとの接触部の摩擦係数、ころと内輪鍔とのすべり接触部の摩擦係数、および、ころと軌道との転がり摩擦における摩擦係数を、パラメータとしてチューニングを行ったが、この発明では、これらのパラメータにころの自転速度をパラメータとして加えて、モデルと実測のチューニングを行っても良い。また、二本の片持ち梁ピンの荷重差があり、ころのスキューの影響が大きそうな場合などには、ころの挙動(スキュー)の状態の合わせ込みを行っても良い。また、計測ピンの剛性も、常識の範囲で調整しても良い。また、実測と、モデルとの合わせ込みを行うパラメータとして、上記記載のもの以外のものを使用しても良いことは、言うまでもない。
また、上記実施形態では、測定用の二分割ピン(第1,2ピン3,4)を、実測機の周方向の位相の一箇所に配置したが、この発明では、測定用の二分割ピン(第1,2ピン)を、実測機の周方向の位相の複数箇所に配置しても良い。
また、歪みの分布を計算するための機構解析ソフトは、公知の如何なるソフトを使用しても良い。
また、上記実施形態では、測定したのが、中空の円錐ころ32の内周面に接触するピンの歪み分布であったが、この発明では、測定するのが、中空の円筒ころの内周面に接触するピンの歪み分布であっても良く、または、中空の凸面ころの内周面に接触するピンの歪み分布であっても良い。
1,2 環状部
3 第1ピン
4 第2ピン
5 第1歪みゲージ
6 第2歪みゲージ
7 歪み用データロガー
32 円錐ころ
40,60 固定部
41 軸部
42 フランジ部
55 ピン挿通穴

Claims (4)

  1. 貫通穴を有する環状部に固定される固定部と、
    上記固定部からころのピン挿通穴内に延在可能な軸部と、
    上記軸部の外周面から上記軸部の径方向の外方に延在すると共に、上記ピン挿通穴の内周面内に位置して、その内周面に接触可能な円環状のフランジ部と、
    上記軸部の外周面に固定された荷重センサと
    を備えることを特徴とするピンタイプ保持器の荷重測定装置。
  2. 請求項1に記載の荷重測定装置において、
    上記環状部に固定されると共に、上記荷重センサからの信号を記録する記録装置を備えることを特徴とするピンタイプ保持器の荷重測定装置。
  3. 一端に円環状のフランジ部を有する一方、他端に固定部を有する軸部に荷重センサを設けた荷重検出ピンを用意するステップと、
    上記荷重検出ピンの固定部を、ピンタイプ保持器の環状部に固定すると共に、上記フランジ部を、ころのピン挿通穴内に配置するステップと、
    上記フランジ部が上記ピン挿通穴の内周面から受ける荷重を表す上記荷重センサの出力に基づいてピンタイプ保持器のピンが受ける荷重分布モデルの境界条件を決定するステップと
    を備えることを特徴とするピンタイプ保持器の荷重測定方法。
  4. 請求項3に記載のピンタイプ保持器の荷重測定方法において、
    上記荷重分布モデルは、上記ピンと上記ころとの摩擦係数と、上記ころと内輪の鍔とのすべり接触部の摩擦係数と、上記ころと軌道との転がり摩擦部の摩擦係数とを含むパラメータで構築され、
    上記境界条件を決定するステップは、上記三つの摩擦係数を含むパラメータを実測に合うように決定することにより行うことを特徴とするピンタイプ保持器の荷重測定方法。
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