JP2013245572A - 排気ガス還流装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明の排気ガス還流装置は、吸気スロットル7の下流側を流れる吸気とEGRガスとを混合させる混合部として、吸気スロットル7の下流側を流れる吸気の一部を吸気通路5外へ導く導入路18と、吸気通路5の外部に設けられ、EGR通路11からのEGRガスと導入路18からの吸気とを受け、吸気通路5外でEGRガスと吸気とを混合させる混合室15と、混合室15内で混合した混合ガスを吸気通路5へ戻す戻し路19とを有して構成される外部混合構造を用いた。同構成により、EGRガスと吸気とは、吸気通路5外で混合されてから、再び吸気通路5に戻るから、混合に求められる距離や時間は、吸気通路5の外部で稼げ、エンジンから吸気スロットル7までの配置を変更せずに、十分にEGRガスと吸気との混合が行える。
【選択図】図2
Description
近時のディーゼルエンジンでは、こうしたEGRガスの還流が効率良く行えるよう、吸気通路に吸気スロットルを設け、この吸気スロットルの下流側へEGRガスを導入させることが行われつつある(最適な混合比率でEGRガスと吸気とを混合させるため)。
ところで、吸気スロットルを搭載したディーゼルエンジンは、EGR制御性(応答性)の要求から、インテークマニホルドから近い位置に吸気スロットルを配置させている。このため、この短い区間で、EGRガスと吸気とを混合することが求められる。
このため、特許文献1,2のような技術だと、吸気スロットルをエンジンから遠ざけるという変更をしないと、EGRガスと吸気とを十分に混合させるのは難しく、ディーゼルエンジンの吸気側(インテークマニホルド廻り)のコンパクト性が損なわれやすい。
請求項2に記載の排気ガス還流装置は、さらにコンパクトな構造で、バタフライ弁が開いたときには、空気流の抵抗になるのが抑えられ、バタフライ弁が閉じたときでも、EGRガスとの混合が果たせるよう、吸気スロットルは、開閉可能なバタフライ弁を有し、混合室は、吸気通路の外周面のうち、バタフライ弁が開閉する開閉方向側に配置され、内部に混合流を誘起する誘起空間を有した室を有し、EGR通路は、誘起空間につながり、導入路は、誘起空間の一部を吸気通路の壁部に開口させた入口路を有し、戻し路は、誘起空間の一部を吸気通路の壁部に開口させた戻し路を有するものとした。
請求項4に記載の排気ガス還流装置は、さらにできる限り占有スペースを抑えた構造でEGRガスと吸気との混合が行えるよう、誘起空間は、混合室へ導入されるEGRガス流、吸気流により、旋回流を誘起する空間で形成されるものとした。
それ故、エンジンから吸気スロットルまでが短い吸気通路で、十分にEGRガスと吸気とを混合させることができる。
請求項4の発明によれば、旋回流を誘起する空間により、EGRガスと吸気とを混合させるため、占有スペースを抑えた構造で、混合に求められる距離、時間が十分に確保でき、コンパクトな構造で、EGRガスと吸気との混合が行える。
図1は、本発明を適用したエンジン、例えば多気筒のディーゼルエンジンの周辺を示していて、図中1は同エンジンのエンジン本体、2は同エンジン本体1の吸気側に装着されたインテークマニホルド、3は同エンジン本体1の排気側に装着されたエキゾーストマニホルドを示している。5は、インテークマニホルド2に接続された吸気管(本願の吸気通路に相当)、6は、エキゾーストマニホルド3に接続された排気管(本願の排気通路に相当)であり、吸入空気たる外気(新気)が、吸気管5およびインテークマニホルド2を通じ、エンジン本体1の各気筒(図示しない)へ導入されたり、各気筒から排出された排気ガスが、エキゾーストマニホルド3、排気管6を通じ、外部へ排出される構造となっている。
一方、図中10は、気筒内の燃焼温度を下げるため(排気ガス中のNOxの低減)に用いられる排気ガス還流装置を示している。排気ガス還流装置10は、エンジン本体1から排気管6へ排出された排気ガスの一部を排気管6から分岐したEGR通路11へ導き、同排気ガスをガスEGRガスとして吸気スロットル7の下流側の吸気管部分からディーゼルエンジンへ還流させる装置である。ちなみに11aは、EGRガス流量を制御するEGRバルブを示す。排気ガス還流装置10は、これらEGRガスと吸気(新気)とを混合させる混合部13を有している。
そのため、排気ガス還流装置10の混合部13には、吸気管5(吸気通路)の外部でEGRガスと吸気とを混合させてから、吸気管5の下流側へ戻す外部混合構造が用いられている。この混合部13には、吸気管5の外部に混合室15を設け、この混合室15にEGR通路11を接続し、さらに混合室15に、吸気の一部を導く導入路18を設けて、外部の混合室15内でEGRガスと吸気とを混合させる構造とし、さらに混合室15に戻し路19を設けて、混合を終えた混合ガスを吸気スロットル7の下流側の吸気管部分へ戻す構造が用いられる。
このとき、EGRガスは円筒形空間21へ導入される。具体的にはEGRガスは、接線方向から円筒形空間21へ導入される。これにより、EGRガスは、円筒形空間21を旋回し、円筒形空間21内で旋回流を誘起する。
このとき、図2および図3に示されるように吸気スロットル7(バタフライ弁)が閉じられている状態(例えば全閉)であれば、入口24aに形成したコアンダ面25によって、例えば図2中の矢印に示されるように吸気スロットル7(バタフライ弁)の開閉方向側の端と吸気管5の内面との隙間αを通過する吸気管5の内面に沿う層流aが、入口路24内(導入路18)へ引き寄せられて、混合室15内へ供給される。
こうした排気ガス還流装置10の構造、すなわち吸気管5外でEGRガスと吸気(新気)とを混合してから吸気管5に戻す排気ガス還流装置10だと、EGRガスと吸気(新気)との混合に求められる距離や時間は、吸気管5の外部で十分に稼げるから、ディーゼルエンジンから吸気スロットル7(バタフライ弁)までの配置はそのまま、すなわちエンジンから吸気スロットルまでの配置を変更せずに、十分にEGRガスと吸気(新気)とを混合させることができる。
しかも、混合構造には、吸気管5(吸気通路)の外周面に、混合を促す円筒形空間21(誘起空間)を形成し、円筒形空間21に、EGR通路11や入口路24(導入路)や戻し路19を設ける構造を採用したので、コンパクトな構造で、十分にEGRガスと吸気(新気)とを混合させることができる。加えて、吸気スロットル7(バタフライ弁)が開いたときは、空気流の抵抗になるのが抑えられ、吸気スロットル7(バタフライ弁)が閉じたときは、吸気スロットル7(バタフライ弁)の端と吸気管5の壁面との間(隙間)を通過する吸気流が混合室15へ導けるから、どのような吸気スロットル7(バタフライ弁)の状態でも、吸気スロットル7(バタフライ弁)の開度に応じた十分な混合ができる。特に入口路24の入口24aにコアンダ面25を形成すると、吸気スロットル7(バタフライ弁)が閉じた状態のとき、コアンダ効果により、混合に用いる吸気が十分に確保され、良好なるEGRガスとの混合が約束できる。
特に、混合室15の下流直近にA/Fセンサ28を設けると、混合されたEGRガスと吸気(新気)との混合比率を正確に検知でき、高い精度で各種制御(EGR制御、燃料噴射量、噴射時期など)ができる。
本実施形態は、入口24aの、コアンダ面25とは反対の下流側の開口縁部に、同開口縁部から吸気管5内へ突き出る円弧形のガイド部30を設けて、吸気管5を流れる吸気を取り込むようにしたものである。
ガイド部30を設ける構造は、吸気スロットル27(バタフライ弁)の全開時、多くの吸気量が取り込めるので、多くのEGRガスと混合させる場合には有効である。
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲内で種々可変して実施しても構わない。例えば上述した実施形態では、円筒形空間で誘起される旋回流で、EGRガスと吸気(新気)とを混合させたが、これに限らず、他の構造や手段でEGRガスと吸気(新気)とを混合させても構わない。また上述の実施形態では、一対の混合室を用いた例を挙げたが、これに限らず、一つの混合室でも環状の混合室でもよく、その構造には限定されるものではない。
2 インテークマニホルド
3 エキゾーストマニホルド
5 吸気管(吸気通路)
6 排気管(排気通路)
7 吸気スロットル(バタフライ弁)
11 EGR通路
15 混合室
18 導入路
19 戻し路
Claims (5)
- エンジンへ吸気を導く、途中に吸気スロットルを有する吸気通路と、前記エンジンの排気ガスの一部をEGRガスとして前記吸気通路の吸気スロットル下流側へ導くEGR通路と、前記吸気スロットルの下流側を流れる吸気と前記EGRガスとを混合させる混合部とを有する排気ガス還流装置であって、
前記混合部は、
前記吸気スロットルの下流側を流れる吸気の一部を吸気通路外へ導く導入路と、
前記吸気通路の外部に設けられ、前記EGR通路からのEGRガスと前記導入路からの吸気とを受け、前記吸気通路外で前記EGRガスと前記吸気とを混合させる混合室と、
前記混合室内で混合した混合ガスを前記吸気通路へ戻す戻し路と
を有して形成されることを特徴とする排気ガス還流装置。 - 前記吸気スロットルは、開閉可能なバタフライ弁を有してなり、
前記混合室は、前記吸気通路の外周面のうち、前記バタフライ弁が開閉する開閉方向側に配置され、内部に混合流を誘起する誘起空間を有した室を有して構成され、
前記EGR通路は、前記誘起空間につながり、
前記導入路は、前記誘起空間の一部を前記吸気通路の壁部に開口させた入口路を有して形成され、
前記戻し路は、前記誘起空間の一部を前記吸気通路の壁部に開口させた戻し路を有して形成される
ことを特徴とする請求項1に記載の排気ガス還流装置。 - 前記入口路は、前記吸気通路の壁部に開口する開口部の縁部のうち、前記バタフライ弁に近い側の開口縁部分が、前記吸気通路の内面沿いに流れる吸気の層流を前記入口路内へ引き寄せるコアンダ面で形成してあることを特徴とする請求項2に記載の排気ガス還流装置。
- 前記誘起空間は、前記混合室へ導入されるEGRガス流、吸気流により、旋回流を誘起する空間で形成されることを特徴とする請求項2ないし請求項3に記載の排気ガス還流装置。
- 前記混合室から下流側の吸気通路には、前記EGRガスと前記吸気とが混合した混合ガスの空燃比を検知するA/Fセンサが設けられることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか一つに記載の排気ガス還流装置。
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