JP2013245422A - 柔軟剤組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】濯ぎ液に硬度成分が含まれる場合においても、繊維製品に対して吸水性を損なうことなく柔軟性を付与でき、且つ、防臭効果の優れる柔軟剤組成物を提供することを目的とする。
【解決手段】(a)分子中に、四級アンモニウム基及びアミノ基からなる群から選ばれる基を2つ以上有し、かつ炭素数8〜36のアルキル基及び炭素数8〜36のアルケニル基からなる群から選ばれる基を1つ以上有する化合物、
(b)陰イオン界面活性剤、及び
(c)アミノカルボン酸系キレート剤、
を含有し、(a)成分中のカチオン性基と(b)成分中のアニオン性基の割合が、モル当量比で80/20〜30/70である、柔軟剤組成物を提供する。
【選択図】なし
【解決手段】(a)分子中に、四級アンモニウム基及びアミノ基からなる群から選ばれる基を2つ以上有し、かつ炭素数8〜36のアルキル基及び炭素数8〜36のアルケニル基からなる群から選ばれる基を1つ以上有する化合物、
(b)陰イオン界面活性剤、及び
(c)アミノカルボン酸系キレート剤、
を含有し、(a)成分中のカチオン性基と(b)成分中のアニオン性基の割合が、モル当量比で80/20〜30/70である、柔軟剤組成物を提供する。
【選択図】なし
Description
本発明は、衣類等の繊維製品に使用するのに好適な柔軟剤組成物に関する。より詳細には、濯ぎ液に硬度成分が含まれる場合においても、繊維製品に対して吸水性を損なうことなく柔軟性を付与でき、且つ、防臭効果の優れる柔軟剤組成物に関する。
従来、柔軟化のために用いられる主な柔軟化成分として、長鎖アルキル基と、1つの四級アンモニウム基又は三級アンモニウム基とを有する化合物が一般に用いられている。このような柔軟化成分は、繊維製品に吸着し、ふっくら柔らかく仕上げる反面、吸水性を損なうという欠点があった。
一方、特許文献1及び特許文献2に開示されるように、長鎖疎水基を少なくとも一つ有するポリ四級カチオン(以下、「ポリカチオン」とも言う)と陰イオン界面活性剤を用いることで、吸水性を損なわず柔軟性を向上させる技術が知られている。また、特許文献3には、ポリカチオンと陰イオン界面活性剤だけでなく、特定の抗菌剤を併用することで、良好な風合いを付与すると供に、菌による代謝を抑えて菌由来の臭いについて防臭効果を付与できることが記載されている。
しかしながら、これらの技術において、カルシウムイオンやマグネシウムイオンなどの硬度成分を含む水を濯ぎ液に用いた場合、柔軟性が著しく低下するという問題があった。
一方、特許文献1及び特許文献2に開示されるように、長鎖疎水基を少なくとも一つ有するポリ四級カチオン(以下、「ポリカチオン」とも言う)と陰イオン界面活性剤を用いることで、吸水性を損なわず柔軟性を向上させる技術が知られている。また、特許文献3には、ポリカチオンと陰イオン界面活性剤だけでなく、特定の抗菌剤を併用することで、良好な風合いを付与すると供に、菌による代謝を抑えて菌由来の臭いについて防臭効果を付与できることが記載されている。
しかしながら、これらの技術において、カルシウムイオンやマグネシウムイオンなどの硬度成分を含む水を濯ぎ液に用いた場合、柔軟性が著しく低下するという問題があった。
洗濯機に利用される洗濯用水は、通常、水道水や地下水、井戸水などであり、その水質は洗濯機を使用する場所によって大きく異なる。洗濯においては、そのような洗濯用水の水質の影響を大きく受けるものである。特に、洗濯用水中に含まれるカルシウムイオン、マグネシウムイオンなどの硬度成分は、上記のような技術において柔軟性を低下させる原因である。更に、濯ぎ液中の硬度成分は単に洗濯用水中に含まれているもののみならず、被洗物や汚れに付着しているものも洗浄の過程で濯ぎ液中に溶出するため、それら全てを含めた硬度成分が良好な柔軟性発現の阻害要因となっている。
また、近年環境に対する意識が高まってきており、洗濯においても従来よりも洗浄、すすぎにおいて水の使用量を減らした節水型洗濯機が多く普及している。そのような節水型洗濯機中のすすぎ水は、従来と比較して、相対的に洗濯物等から取り込まれる硬度成分が濃縮される傾向にあり、結果として洗濯水の高硬度化を招くことがある。
従って、本発明は、濯ぎ液に硬度成分が含まれる場合においても、繊維製品に対して吸水性を損なうことなく柔軟性を付与でき、且つ、防臭効果の優れる柔軟剤組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは、柔軟剤組成物中に、ポリカチオンと陰イオン界面活性剤に加えてアミノカルボン酸系キレート剤を配合することにより、濯ぎ液に硬度成分が含まれる場合においても、衣類等の繊維製品に対して吸水性を損なうことなく柔軟性を付与でき、且つ、防臭効果の優れる柔軟剤組成物を提供できることを見出した。本発明は、このような新規な知見に基づいて完成されたものである。
本発明は、
(a)分子中に、四級アンモニウム基及びアミノ基からなる群から選ばれる基を2つ以上有し、かつ炭素数8〜36のアルキル基及び炭素数8〜36のアルケニル基からなる群から選ばれる基を1つ以上有する化合物、
(b)陰イオン界面活性剤、及び
(c)アミノカルボン酸系キレート剤、
を含有し、(a)成分中のカチオン性基と(b)成分中のアニオン性基の割合が、モル当量比で80/20〜30/70である柔軟剤組成物を提供する。
(a)分子中に、四級アンモニウム基及びアミノ基からなる群から選ばれる基を2つ以上有し、かつ炭素数8〜36のアルキル基及び炭素数8〜36のアルケニル基からなる群から選ばれる基を1つ以上有する化合物、
(b)陰イオン界面活性剤、及び
(c)アミノカルボン酸系キレート剤、
を含有し、(a)成分中のカチオン性基と(b)成分中のアニオン性基の割合が、モル当量比で80/20〜30/70である柔軟剤組成物を提供する。
本発明の柔軟剤組成物において、アミノカルボン酸系キレート剤は、カルシウムイオンやマグネシウムイオンなどの硬度成分を捕捉するため、本発明の柔軟剤組成物を、硬度成分を含む水を濯ぎ液に用いて使用した場合にも、十分な柔軟性をもたらすことができる。更に、アミノカルボン酸系キレート剤は、布に吸着し、悪臭の代表であるアミンや脂肪酸を吸着する。そのため、防臭効果が発現すると考えられ、本発明の柔軟剤組成物は菌由来でない臭いに対しても有効である。従って、抗菌剤を併用しても十分な消臭効果が認められないような場合においても、本発明の柔軟剤組成物は有効であり得る。
よって、本発明の柔軟剤組成物によれば、硬度成分を含む水を濯ぎ液に用いた場合にも、繊維製品に対して吸水性を損なうことなく柔軟性を付与でき、且つ、優れた防臭効果を提供することができる。
よって、本発明の柔軟剤組成物によれば、硬度成分を含む水を濯ぎ液に用いた場合にも、繊維製品に対して吸水性を損なうことなく柔軟性を付与でき、且つ、優れた防臭効果を提供することができる。
[(a)成分]
本発明の柔軟剤組成物に含まれる(a)成分は、分子中に、4級アンモニウム基及び3級アミノ基からなる群から選ばれる2つ以上、より好ましくは2つ又は3つ、最も好ましくは2つの基と、炭素数8〜36のアルキル基及び炭素数8〜36のアルケニル基からなる群から選ばれる1つ以上、より好ましくは1つ又は2つ、最も好ましくは1つの基を有する化合物である。特に、下記一般式(1)の化合物が好ましい。
R1-[A-P]n-[B-Q]m-C-R2 ・ aX- (1)
〔式中、R1、R2は、同一でも異なっていてもよく、両方又はいずれか一方は、エステル基又はアミド基で分断されていてもよい炭素数8〜36、好ましくは10〜24、特に好ましくは14〜24のアルキル基又はアルケニル基であり、他方は、炭素数1〜5、好ましくは1〜3のアルキル基又はヒドロキシアルキル基であってもよい。A、B、Cは、同一でも異なっていてもよく、それぞれ-N+(R3)(R4)-又は-N(R5)-で表される基である。ここでR3、R4、R5は、同一でも異なっていてもよく、炭素数1〜5、好ましくは1〜3のアルキル基又はヒドロキシアルキル基である。P、Qは、同一でも異なっていてもよく、エステル基、エーテル基又はアミド基で分断されていてもよく、また、ヒドロキシ基又はエーテル基で置換されていてもよい炭素数1〜5のアルキレン基である。aは、A、B、C中の-N+(R3)(R4)-で表される基の数と同じ数である。nは、1〜3、好ましくは1又は2の数、mは0〜2、好ましくは0又は1の数である。X-は、陰イオンであり、好ましくは、ハロゲンイオン、硫酸イオン、リン酸イオン、炭素数1〜3のアルキル硫酸エステルイオン、炭素数1〜12の脂肪酸イオン及び炭素数1〜3のアルキル基で置換していても良いアリールスルホン酸イオンからなる群から選ばれる一種以上である。〕
本発明の柔軟剤組成物に含まれる(a)成分は、分子中に、4級アンモニウム基及び3級アミノ基からなる群から選ばれる2つ以上、より好ましくは2つ又は3つ、最も好ましくは2つの基と、炭素数8〜36のアルキル基及び炭素数8〜36のアルケニル基からなる群から選ばれる1つ以上、より好ましくは1つ又は2つ、最も好ましくは1つの基を有する化合物である。特に、下記一般式(1)の化合物が好ましい。
R1-[A-P]n-[B-Q]m-C-R2 ・ aX- (1)
〔式中、R1、R2は、同一でも異なっていてもよく、両方又はいずれか一方は、エステル基又はアミド基で分断されていてもよい炭素数8〜36、好ましくは10〜24、特に好ましくは14〜24のアルキル基又はアルケニル基であり、他方は、炭素数1〜5、好ましくは1〜3のアルキル基又はヒドロキシアルキル基であってもよい。A、B、Cは、同一でも異なっていてもよく、それぞれ-N+(R3)(R4)-又は-N(R5)-で表される基である。ここでR3、R4、R5は、同一でも異なっていてもよく、炭素数1〜5、好ましくは1〜3のアルキル基又はヒドロキシアルキル基である。P、Qは、同一でも異なっていてもよく、エステル基、エーテル基又はアミド基で分断されていてもよく、また、ヒドロキシ基又はエーテル基で置換されていてもよい炭素数1〜5のアルキレン基である。aは、A、B、C中の-N+(R3)(R4)-で表される基の数と同じ数である。nは、1〜3、好ましくは1又は2の数、mは0〜2、好ましくは0又は1の数である。X-は、陰イオンであり、好ましくは、ハロゲンイオン、硫酸イオン、リン酸イオン、炭素数1〜3のアルキル硫酸エステルイオン、炭素数1〜12の脂肪酸イオン及び炭素数1〜3のアルキル基で置換していても良いアリールスルホン酸イオンからなる群から選ばれる一種以上である。〕
上記式(I)〜(VI)中、R1〜R5及びX-は前述と同一の意味を示し、R6は水素原子又は炭素数1〜12のアルキル基、もしくは平均縮合度1〜20のオキシエチレン基である。Yは-COO-、-OCO-、-CONH-、-NHCO-及び-O-からなる群から選ばれる基である。l、kは同一でも異なっていてもよい1〜5の数である。
本発明では、上記化合物の中でも式(I)、(II)、(IV)、(V)で表される化合物が好ましく、特に式(II)又は(V)で表される化合物が好ましい。
本発明では、上記化合物の中でも式(I)、(II)、(IV)、(V)で表される化合物が好ましく、特に式(II)又は(V)で表される化合物が好ましい。
さらに本発明では、R1及びR2の両方又はいずれか一方が、好ましくはいずれか一方が、エステル基又はアミド基あるいはその両方で分断されている炭素数14〜24のアルキル基又はアルケニル基であることが望ましく、特に、
R7-COZ-R8-及びR7-ZCO-R8-
〔式中、R7は炭素数13〜19のアルキル基又はアルケニル基であり、R8は炭素数1〜5、好ましくは1〜3のアルキレン基である。Zは-O-又は-NH-を示す。〕
からなる群から選ばれる基であることが望ましい。
R7-COZ-R8-及びR7-ZCO-R8-
〔式中、R7は炭素数13〜19のアルキル基又はアルケニル基であり、R8は炭素数1〜5、好ましくは1〜3のアルキレン基である。Zは-O-又は-NH-を示す。〕
からなる群から選ばれる基であることが望ましい。
なお、(a)成分の化合物のうち3級アミノ基を有する化合物は、柔軟剤組成物に配合する前に酸剤により3級アミノ基を中和したものを用いることもできる。中和のための酸としては、塩酸、硫酸、リン酸、脂肪酸が好ましく、特に塩酸、硫酸が好ましい。
また、(a)成分の含有量は、本発明の柔軟剤組成物の全質量に対して、1〜30質量%であるのが好ましく、より好ましくは3〜25質量%、特に好ましくは5〜20質量%である。このような範囲内であると、製品の安定性、使用時の使いやすさの点で望ましい。
また、(a)成分の含有量は、本発明の柔軟剤組成物の全質量に対して、1〜30質量%であるのが好ましく、より好ましくは3〜25質量%、特に好ましくは5〜20質量%である。このような範囲内であると、製品の安定性、使用時の使いやすさの点で望ましい。
[(b)成分]
本発明の柔軟剤組成物に含まれる(b)成分は、陰イオン界面活性剤であり、炭素数10〜28の直鎖又は分岐アルキル若しくはアルケニル基を有するアニオン界面活性剤であることが好ましく、スルホン酸型、硫酸エステル型、燐酸エステル型、脂肪酸型のいずれでもよく、無機塩型でも酸型でもよい。(b)成分の具体例を以下に示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。例えば、α-スルホ脂肪酸酸メチル(酸型)、その金属塩(Na、K、Li、Ca、Mg塩等)、アンモニウム塩又は置換アンモニウム塩などがあり、具体例としては、α-スルホステアリン酸メチルNa塩、α-スルホパルミチン酸エチルNa塩、α-スルホミリスチン酸メチルK塩があげられる。アルキルアルコキシル硫酸、その金属塩(Na、K、Li、Ca、Mg塩等)、アンモニウム塩又は置換アンモニウム塩などがあり、具体例としては、オクタデシル硫酸Na塩、モノエチレングリコールオクタデシルエーテル硫酸Na塩、ジエチレングリコールヘキサデシルエーテル硫酸K塩があげられる。α-オレフィンスルホン酸、その金属塩(Na、K、Li、Ca、Mg塩等)、アンモニウム塩又は置換アンモニウム塩などがあり、具体例としては、C14-α-オレフィンスルホン酸Na塩、C18-α-オレフィンスルホン酸Na塩、C16-α-オレフィンスルホン酸K塩があげられる。
本発明の柔軟剤組成物に含まれる(b)成分は、陰イオン界面活性剤であり、炭素数10〜28の直鎖又は分岐アルキル若しくはアルケニル基を有するアニオン界面活性剤であることが好ましく、スルホン酸型、硫酸エステル型、燐酸エステル型、脂肪酸型のいずれでもよく、無機塩型でも酸型でもよい。(b)成分の具体例を以下に示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。例えば、α-スルホ脂肪酸酸メチル(酸型)、その金属塩(Na、K、Li、Ca、Mg塩等)、アンモニウム塩又は置換アンモニウム塩などがあり、具体例としては、α-スルホステアリン酸メチルNa塩、α-スルホパルミチン酸エチルNa塩、α-スルホミリスチン酸メチルK塩があげられる。アルキルアルコキシル硫酸、その金属塩(Na、K、Li、Ca、Mg塩等)、アンモニウム塩又は置換アンモニウム塩などがあり、具体例としては、オクタデシル硫酸Na塩、モノエチレングリコールオクタデシルエーテル硫酸Na塩、ジエチレングリコールヘキサデシルエーテル硫酸K塩があげられる。α-オレフィンスルホン酸、その金属塩(Na、K、Li、Ca、Mg塩等)、アンモニウム塩又は置換アンモニウム塩などがあり、具体例としては、C14-α-オレフィンスルホン酸Na塩、C18-α-オレフィンスルホン酸Na塩、C16-α-オレフィンスルホン酸K塩があげられる。
また、脂肪酸、その金属塩(Na、K、Li、Ca、Mg塩等)、アンモニウム塩又は置換アンモニウム塩などがあり、具体例としては、ステアリン酸Na塩、パルミチン酸K塩、ミリスチン酸Na塩があげられる。アルキルアルコキシエ−テルカルボン酸、その金属塩(Na、K、Li、Ca、Mg塩等)、アンモニウム塩又は置換アンモニウム塩などがあり、具体例としては、オクタデシルエーテル酢酸Na塩、(2-ヘキサデシルオキシーエトキシ)エーテル酢酸Na塩、テトラデシルエーテル酢酸K塩があげられる。N-アルカノイルアミノ酸、その金属陽イオン塩(Na、K、Li、Ca、Mg塩等)、アンモニウム塩又は置換アンモニウム塩などがあり、具体例としては、N-オクタデカノイル-β-アラニンNa塩、N-ヘキサデカノイルグリシンK塩、N-オクタデカノイルアスパラギン酸Na塩があげられる。アルキル燐酸エステル、その金属塩(Na、K、Li、Ca、Mg塩等)、アンモニウム塩又は置換アンモニウム塩などがあり、具体例としては、オクタデシル燐酸エステルNa塩、ヘキサデシル燐酸エステル2Na塩、テトラデシル燐酸エステルK塩があげられる。上記アニオン界面活性剤中、これらの中でも、吸水性を損なわず柔軟性を付与するという観点から、アルキルベンゼンスルホン酸、アルキル硫酸、アルキルスルホン酸、α-スルホ脂肪酸エステル及びこれらの塩からなる群から選ばれる1種以上を配合することが好ましく、より好ましくはアルキルベンゼンスルホン酸、α-スルホ脂肪酸エステル、特に好ましくはα-スルホ脂肪酸エステルを配合することが好ましい。さらにこれらの中でも炭素数は、10〜30、好ましくは12〜24、特に好ましくは14〜24のアルキル基またはアルケニル基を有することが好ましく、これらの陰イオン界面活性剤から選ばれる1種以上を配合することが好ましい。
また、(b)成分の含有量は、本発明の柔軟剤組成物の全質量に対して、1〜50質量%、好ましくは3〜40質量%、特に好ましくは5〜30質量%である。このような範囲内であると、製品の安定性、使用時の使いやすさの点で望ましい。
本発明の柔軟剤組成物における(a)成分と(b)成分の混合比率は、任意とすることができるが、(a)成分と(b)成分の混合比率を、(a)成分中のカチオン性基と(b)成分中のアニオン性基の割合が、モル当量比で80/20〜30/70となるようにするのが好ましく、より好ましくは70/30〜45/55である。アニオン性基の割合が大きい場合は、カチオン荷電が少なすぎて木綿繊維に対する柔軟基剤としての吸着量が低下して柔軟付与効果が劣る傾向がある。また、カチオン性基の割合が大きい場合は親水性が強すぎて、水分散液としたときに多分子膜の会合状態はとらずにミセル溶液となるため、柔軟付与効果が劣る傾向がある。
[(c)成分]
本発明の柔軟剤組成物に含まれる(c)成分は、アミノカルボン酸系キレート剤である。アミノカルボン酸系キレート剤とは、同一分子内にアミノ基とカルボキシル基を有し、かつキレート作用を奏するために分子中に2以上のカルボキシル基を含む化合物である。
ここで、本発明においてアミノカルボン酸系キレート剤として使用可能な物質を例示すると、ジヒドロキシエチルグリシン(DEG:N-(2-hydroxylethyl) glycine)、N-(2-ヒドロキシエチル)イミノ二酢酸(HEIDA: N-(2-hydroxyethyl) iminodiacetic acid)、ヒドロキシエチルエチレンジアミン四酢酸(HEDTA:N-(hydroxyethyl)ethylenediamine tetraacetic acid)、NTA(ニトリロ三酢酸:Nitrilo Triacetic Acid)、DTPA(ジエチレントリアミン五酢酸:Diethylene Triamine Pentaacetic Acid)、HEDTA(ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸:Hydroxyethyl Ethylene Diamine Triacetic Acid)、EDTA(エチレンジアミン四酢酸:Ethylene Diamine Tetraacetic Acid)、MGDA(メチルグリシン二酢酸:MethylGlycineDiacetic Acid)、GLDA(Lグルタミン酸二酢酸:Dicarboxymethyle Glutamic Acid)、ASDA(アスパラギン酸二酢酸:Aspartate Diacetic Acid)、EDDS(エチレンジアミンコハク酸:Ethylenediamine Disuccinic Acid)、HIDS(ヒドロキシイミノジコハク酸:Hydroxye Iminodisuccinic Acid)、IDS(イミノジコハク酸:Iminodisuccinic Acid)等、又はそれらのアルカリ金属塩、好ましくはナトリウム塩であるカルボン酸系キレート剤が挙げられる。上記の中でも、生分解性が良好な、MGDA、GLDA、ASDA、EDDS、HIDS等、又はそれらのアルカリ金属塩が、環境負荷低減の面から好ましく、性能の観点からMGDA、GLDA、HIDS、又はそれらのアルカリ金属塩がより好ましい。
本発明の柔軟剤組成物に含まれる(c)成分は、アミノカルボン酸系キレート剤である。アミノカルボン酸系キレート剤とは、同一分子内にアミノ基とカルボキシル基を有し、かつキレート作用を奏するために分子中に2以上のカルボキシル基を含む化合物である。
ここで、本発明においてアミノカルボン酸系キレート剤として使用可能な物質を例示すると、ジヒドロキシエチルグリシン(DEG:N-(2-hydroxylethyl) glycine)、N-(2-ヒドロキシエチル)イミノ二酢酸(HEIDA: N-(2-hydroxyethyl) iminodiacetic acid)、ヒドロキシエチルエチレンジアミン四酢酸(HEDTA:N-(hydroxyethyl)ethylenediamine tetraacetic acid)、NTA(ニトリロ三酢酸:Nitrilo Triacetic Acid)、DTPA(ジエチレントリアミン五酢酸:Diethylene Triamine Pentaacetic Acid)、HEDTA(ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸:Hydroxyethyl Ethylene Diamine Triacetic Acid)、EDTA(エチレンジアミン四酢酸:Ethylene Diamine Tetraacetic Acid)、MGDA(メチルグリシン二酢酸:MethylGlycineDiacetic Acid)、GLDA(Lグルタミン酸二酢酸:Dicarboxymethyle Glutamic Acid)、ASDA(アスパラギン酸二酢酸:Aspartate Diacetic Acid)、EDDS(エチレンジアミンコハク酸:Ethylenediamine Disuccinic Acid)、HIDS(ヒドロキシイミノジコハク酸:Hydroxye Iminodisuccinic Acid)、IDS(イミノジコハク酸:Iminodisuccinic Acid)等、又はそれらのアルカリ金属塩、好ましくはナトリウム塩であるカルボン酸系キレート剤が挙げられる。上記の中でも、生分解性が良好な、MGDA、GLDA、ASDA、EDDS、HIDS等、又はそれらのアルカリ金属塩が、環境負荷低減の面から好ましく、性能の観点からMGDA、GLDA、HIDS、又はそれらのアルカリ金属塩がより好ましい。
また、(c)成分の含有量は、本発明の柔軟剤組成物の全質量に対して、0.05〜10質量%、好ましくは0.5〜8質量%、特に好ましくは1〜4質量%である。このような範囲内であると、性能および安定性、使用時の使いやすさの点で望ましい。
なお、本発明の柔軟剤組成物に含まれる(c)成分であるアミノカルボン酸系キレート剤に代えて、クエン酸等の非アミノカルボン酸系キレート剤を配合しても、本発明の柔軟剤組成物と同等の優れた吸水性、柔軟性及び防臭効果をもたらすことのできる柔軟剤組成物は得られない。
なお、本発明の柔軟剤組成物に含まれる(c)成分であるアミノカルボン酸系キレート剤に代えて、クエン酸等の非アミノカルボン酸系キレート剤を配合しても、本発明の柔軟剤組成物と同等の優れた吸水性、柔軟性及び防臭効果をもたらすことのできる柔軟剤組成物は得られない。
(a)成分、(b)成分、(c)成分の配合量の合計は、好ましくは3〜50質量%であり、残部については水や各種添加剤を配合することができる。このように水や各種添加剤を配合すると、製品の安定性、使用時の使いやすさの点で望ましい。
本発明の柔軟剤組成物の形態については任意でよく、例えば液状、ペースト状、ゲル状、固体などの任意の形態をとることができる。
本発明の柔軟剤組成物の形態については任意でよく、例えば液状、ペースト状、ゲル状、固体などの任意の形態をとることができる。
本発明の柔軟剤組成物はさらに、通常、繊維製品用柔軟剤組成物に含まれる任意の成分を含有することができる。具体的には、水、溶剤、無機又は有機の水溶性塩類、染料、香料、紫外線吸収剤、抗菌剤、消臭剤、スキンケア成分などを含有することができる。
[任意成分:水]
本発明の柔軟剤組成物は、好ましくは水性組成物であり、使用水としては、水道水、イオン交換水、純水、蒸留水など、いずれも用いることができるが、イオン交換水が好適である。
本発明の柔軟剤組成物は、好ましくは水性組成物であり、使用水としては、水道水、イオン交換水、純水、蒸留水など、いずれも用いることができるが、イオン交換水が好適である。
[任意成分:無機塩]
無機塩としては、塩化ナトリウム、硫酸ナトリウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウムが好ましく、特に貯蔵安定性の点から塩化ナトリウムと硫酸ナトリウムが好ましい。無機塩は、本発明の柔軟剤組成物中、0〜3質量%、好ましくは0.01〜2質量%添加することが好ましい。但し、脂肪酸塩類などの界面活性剤にはナトリウム塩やカリウム塩が含まれているが、このような界面活性剤の使用によって組成物に混入する無機塩は上記制限を受けるものではない。
無機塩としては、塩化ナトリウム、硫酸ナトリウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウムが好ましく、特に貯蔵安定性の点から塩化ナトリウムと硫酸ナトリウムが好ましい。無機塩は、本発明の柔軟剤組成物中、0〜3質量%、好ましくは0.01〜2質量%添加することが好ましい。但し、脂肪酸塩類などの界面活性剤にはナトリウム塩やカリウム塩が含まれているが、このような界面活性剤の使用によって組成物に混入する無機塩は上記制限を受けるものではない。
[任意成分:溶剤]
溶剤としては、低級(炭素数1〜4)アルコール、グリコールエーテル系溶剤、多価アルコールからなる群から選ばれる1種又は2種以上の水性溶剤が好ましい。具体的には、エタノール、イソプロパノール、グリセリン、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ヘキシレングリコール、ポリオキシエチレンフェニルエーテル、及び下記一般式(X)で表わされる水溶性溶剤からなる群から選ばれる溶媒成分を配合することがより好ましい。
RX-O-(C2H4O)y-(C3H6O)z-H (X)
〔式中、RXは、炭素数1〜6、好ましくは2〜4のアルキル基又はアルケニル基である。yおよびzは平均付加モル数であり、yは1〜10、好ましくは2〜5、zは0〜5、好ましくは0〜2の数を示す。〕
中でも好ましい例としては、エタノール、エチレングリコール、ブチルカルビトール、プロピレングリコール、ジエチレングリコールモノプロピレングリコールモノブチルエーテル等が挙げられる。
これらの溶剤は、本発明の柔軟剤組成物中、0〜30質量%、好ましくは0.01〜25質量%、より好ましくは0.1〜20質量%配合される。
溶剤としては、低級(炭素数1〜4)アルコール、グリコールエーテル系溶剤、多価アルコールからなる群から選ばれる1種又は2種以上の水性溶剤が好ましい。具体的には、エタノール、イソプロパノール、グリセリン、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ヘキシレングリコール、ポリオキシエチレンフェニルエーテル、及び下記一般式(X)で表わされる水溶性溶剤からなる群から選ばれる溶媒成分を配合することがより好ましい。
RX-O-(C2H4O)y-(C3H6O)z-H (X)
〔式中、RXは、炭素数1〜6、好ましくは2〜4のアルキル基又はアルケニル基である。yおよびzは平均付加モル数であり、yは1〜10、好ましくは2〜5、zは0〜5、好ましくは0〜2の数を示す。〕
中でも好ましい例としては、エタノール、エチレングリコール、ブチルカルビトール、プロピレングリコール、ジエチレングリコールモノプロピレングリコールモノブチルエーテル等が挙げられる。
これらの溶剤は、本発明の柔軟剤組成物中、0〜30質量%、好ましくは0.01〜25質量%、より好ましくは0.1〜20質量%配合される。
[任意成分:染料及び/又は顔料]
本発明の柔軟剤組成物の外観を向上する目的で、任意の染料及び/又は顔料を配合することができる。染料及び/又は顔料としては、好ましくは、酸性染料、直接染料、塩基性染料、反応性染料及び媒染・酸性媒染染料からなる群から選ばれる、赤色、青色、黄色もしくは紫色系の水溶性染料の1種以上である。添加できる染料の具体例は、染料便覧(有機合成化学協会編、昭和45年7月20日発行、丸善株式会社)などに記載されている。柔軟剤組成物の保存安定性や繊維に対する染着性の観点からは、分子内に水酸基、スルホン酸基、アミノ基、アミド基から選ばれる少なくとも1種類の官能基を有する酸性染料、直接染料、反応性染料が好ましく、その配合量は組成物全体に対し、好ましくは1〜50ppm、より好ましくは1〜30ppmである。
本発明の柔軟剤組成物に用いられる染料としては、特開平6-123081号公報、特開平6-123082号公報、特開平7-18573号公報、特開平8-27669号公報、特開平9-250085号公報、特開平10-77576号公報、特開平11-43865号公報、特開2001-181972号公報、特開2001-348784号公報に記載されている染料を用いることもできる。
本発明の柔軟剤組成物の外観を向上する目的で、任意の染料及び/又は顔料を配合することができる。染料及び/又は顔料としては、好ましくは、酸性染料、直接染料、塩基性染料、反応性染料及び媒染・酸性媒染染料からなる群から選ばれる、赤色、青色、黄色もしくは紫色系の水溶性染料の1種以上である。添加できる染料の具体例は、染料便覧(有機合成化学協会編、昭和45年7月20日発行、丸善株式会社)などに記載されている。柔軟剤組成物の保存安定性や繊維に対する染着性の観点からは、分子内に水酸基、スルホン酸基、アミノ基、アミド基から選ばれる少なくとも1種類の官能基を有する酸性染料、直接染料、反応性染料が好ましく、その配合量は組成物全体に対し、好ましくは1〜50ppm、より好ましくは1〜30ppmである。
本発明の柔軟剤組成物に用いられる染料としては、特開平6-123081号公報、特開平6-123082号公報、特開平7-18573号公報、特開平8-27669号公報、特開平9-250085号公報、特開平10-77576号公報、特開平11-43865号公報、特開2001-181972号公報、特開2001-348784号公報に記載されている染料を用いることもできる。
[任意成分:香料]
本発明の柔軟剤組成物には、芳香を付与するために香料を添加することができる。特に限定されるものではないが、使用される香料原料のリストは、様々な文献、例えば「Perfume and Flavor Chemicals 」,Vol.Iand II,Steffen Arctander,Allured Pub.Co.(1994)および「合成香料 化学と商品知識」、印藤元一著、化学工業日報社(1996)および「Perfume and Flavor Materials of Natural Origin 」,Steffen Arctander,Allured Pub.Co.(1994)および「香りの百科」、日本香料協会編、朝倉書店(1989)および「Perfumery Material Performance V.3.3」,Boelens Aroma Chemical Information Service(1996)および「Flower oils and Floral Compounds In Perfumery」,Danute Lajaujis Anonis,Allured Pub.Co.(1993)等に記載されている。
本発明の柔軟剤組成物には、芳香を付与するために香料を添加することができる。特に限定されるものではないが、使用される香料原料のリストは、様々な文献、例えば「Perfume and Flavor Chemicals 」,Vol.Iand II,Steffen Arctander,Allured Pub.Co.(1994)および「合成香料 化学と商品知識」、印藤元一著、化学工業日報社(1996)および「Perfume and Flavor Materials of Natural Origin 」,Steffen Arctander,Allured Pub.Co.(1994)および「香りの百科」、日本香料協会編、朝倉書店(1989)および「Perfumery Material Performance V.3.3」,Boelens Aroma Chemical Information Service(1996)および「Flower oils and Floral Compounds In Perfumery」,Danute Lajaujis Anonis,Allured Pub.Co.(1993)等に記載されている。
[任意成分:防腐剤]
本発明の柔軟剤組成物には、主に長期保存中の防腐性を保つために防腐剤を使用することができ、具体的には、イソチアゾロン系の有機硫黄化合物、ベンズイソチアゾロン系の有機硫黄化合物、安息香酸類、2−ブロモ−2−ニトロプロパン−1,3−ジオールなどが挙げられる。イソチアゾロン系の有機硫黄化合物の例としては、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、2−n−ブチル−3−イソチアゾロン、2−ベンジル−3−イソチアゾロン、2−フェニル−3−イソチアゾロン、2−メチル−4,5−ジクロロイソチアゾロン、5−クロロ−2−メチル−3−イソチアゾロン、2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、およびそれらの混合物があげられる。より好ましい防腐剤は、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンと2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンとの水溶性混合物であり、さらに好ましくは約77%の5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンと約23%の2−メチル-4−イソチアゾリン−3−オンとの水溶性混合物である。また、ベンズイソチアゾリン系の有機硫黄化合物の例としては、1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン、2−メチル−4,5−トリメチレン−4−イソチアゾリン−3−オンなどがあげられ、類縁化合物としてジチオ−2,2−ビス(ベンズメチルアミド)なども使用できそれらを任意の混合比で使用することができる。このうち1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オンが特に好ましい。安息香酸類の例としては、安息香酸又はその塩、パラヒドロキシ安息香酸又はその塩、パラオキシ安息香酸メチル、パラオキシ安息香酸エチル、パラオキシ安息香酸プロピル、パラオキシ安息香酸ブチル、パラオキシ安息香酸ベンジル等を挙げることができ、防腐剤の配合量は、組成物全体に対して、好ましくは0〜1質量%である。
本発明の柔軟剤組成物には、主に長期保存中の防腐性を保つために防腐剤を使用することができ、具体的には、イソチアゾロン系の有機硫黄化合物、ベンズイソチアゾロン系の有機硫黄化合物、安息香酸類、2−ブロモ−2−ニトロプロパン−1,3−ジオールなどが挙げられる。イソチアゾロン系の有機硫黄化合物の例としては、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、2−n−ブチル−3−イソチアゾロン、2−ベンジル−3−イソチアゾロン、2−フェニル−3−イソチアゾロン、2−メチル−4,5−ジクロロイソチアゾロン、5−クロロ−2−メチル−3−イソチアゾロン、2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、およびそれらの混合物があげられる。より好ましい防腐剤は、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンと2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンとの水溶性混合物であり、さらに好ましくは約77%の5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンと約23%の2−メチル-4−イソチアゾリン−3−オンとの水溶性混合物である。また、ベンズイソチアゾリン系の有機硫黄化合物の例としては、1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン、2−メチル−4,5−トリメチレン−4−イソチアゾリン−3−オンなどがあげられ、類縁化合物としてジチオ−2,2−ビス(ベンズメチルアミド)なども使用できそれらを任意の混合比で使用することができる。このうち1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オンが特に好ましい。安息香酸類の例としては、安息香酸又はその塩、パラヒドロキシ安息香酸又はその塩、パラオキシ安息香酸メチル、パラオキシ安息香酸エチル、パラオキシ安息香酸プロピル、パラオキシ安息香酸ブチル、パラオキシ安息香酸ベンジル等を挙げることができ、防腐剤の配合量は、組成物全体に対して、好ましくは0〜1質量%である。
本発明の柔軟剤組成物には、前記の化合物以外に、香気や色調の安定性を向上させるための酸化防止剤や還元剤、ポリスチレンエマルジョンなどの乳濁剤、不透明剤、機能向上剤として、縮み防止剤、洗濯じわ防止剤、形状保持剤、ドレープ性保持剤、アイロン性向上剤、酸素漂白防止剤、増白剤、白化剤、布地柔軟化クレイ、帯電防止剤、ポリビニルピロリドンなどの移染防止剤、高分子分散剤、汚れ剥離剤、スカム分散剤、4,4−ビス(2−スルホスチリル)ビフェニルジナトリウム(チバスペシャルティケミカルズ製チノパールCBS-X)などの蛍光増白剤、染料固定剤、1,4−ビス(3−アミノプロピル)ピペラジンなどの退色防止剤、染み抜き剤、繊維表面改質剤としてセルラーゼ、アミラーゼ、プロテアーゼ、リパーゼ、ケラチナーゼなどの酵素、抑泡剤、水分吸放出性など絹の風合い・機能を付与できるものとしてシルクプロテインパウダー、それらの表面改質物、乳化分散液があり、具体的にはK-50、K-30、K-10、A-705、S-702、L-710、FPシリーズ(出光石油化学)、加水分解シルク液(上毛)、シルクゲンGソルブルS(一丸ファルコス)、アルキレンテレフタレートおよび/またはアルキレンイソフタレート単位とポリオキシアルキレン単位からなる非イオン性高分子化合物、例えば互応化学工業製FR627、クラリアントジャパン製SRC-1などの汚染防止剤などを配合することができる。
前記任意成分は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよく、本発明の効果を損なわない範囲内で、目的に応じて適宜選択することができる。
前記任意成分は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよく、本発明の効果を損なわない範囲内で、目的に応じて適宜選択することができる。
[物性:pH、粘度]
<pH>
本発明の柔軟剤組成物のpHは特に限定されないが、保存経日に伴う(a)成分の分子中に含まれるエステル基の加水分解を抑制する目的で、pHを1〜6の範囲に調整することが好ましく、2〜4の範囲であることがより好ましい。pH調整には、塩酸、硫酸、リン酸、アルキル硫酸、安息香酸、パラトルエンスルホン酸、クエン酸、リンゴ酸、コハク酸、乳酸、グリコール酸、ヒドロキシエタンジホスホン酸、フィチン酸、エチレンジアミン四酢酸、トリエタノールアミン、ジエタノールアミン、ジメチルアミン、N−メチルエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミン等の短鎖アミン化合物、水酸化ナトリウム等のアルカリ金属水酸化物、アルカリ金属炭酸塩、アルカリ金属珪酸塩などのpH調整剤を用いることができる。
<pH>
本発明の柔軟剤組成物のpHは特に限定されないが、保存経日に伴う(a)成分の分子中に含まれるエステル基の加水分解を抑制する目的で、pHを1〜6の範囲に調整することが好ましく、2〜4の範囲であることがより好ましい。pH調整には、塩酸、硫酸、リン酸、アルキル硫酸、安息香酸、パラトルエンスルホン酸、クエン酸、リンゴ酸、コハク酸、乳酸、グリコール酸、ヒドロキシエタンジホスホン酸、フィチン酸、エチレンジアミン四酢酸、トリエタノールアミン、ジエタノールアミン、ジメチルアミン、N−メチルエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミン等の短鎖アミン化合物、水酸化ナトリウム等のアルカリ金属水酸化物、アルカリ金属炭酸塩、アルカリ金属珪酸塩などのpH調整剤を用いることができる。
<粘度>
本発明の柔軟剤組成物の粘度は1000mPa・s(B型粘度計、TOKIMEC社製、25℃、以下同様)未満であることが好ましい。保存経日による粘度上昇を考慮すると、配合直後の粘度は800mPa・s未満であるのがより好ましく、500mPa・s未満であるのがさらに好ましい。このような範囲にあると、洗濯機への投入の際のハンドリング性等の使用性が良好であるので好ましい。
本発明の柔軟剤組成物の粘度は1000mPa・s(B型粘度計、TOKIMEC社製、25℃、以下同様)未満であることが好ましい。保存経日による粘度上昇を考慮すると、配合直後の粘度は800mPa・s未満であるのがより好ましく、500mPa・s未満であるのがさらに好ましい。このような範囲にあると、洗濯機への投入の際のハンドリング性等の使用性が良好であるので好ましい。
本発明の柔軟剤組成物の調製方法については特に制限がなく、種々の方法を用いることができる。例えば、(b)成分を水に溶解させ、60℃まで昇温し、60℃で攪拌羽を用いて攪拌しながら(a)成分を添加し、その後(c)成分を添加することによって本発明の柔軟剤組成物を調製し得る。適宜、香料成分及び任意成分を添加することができ、pH調整剤を添加して所定のpHに調整することができる。
本発明の柔軟剤組成物の使用方法については特に限定されないが、例えば、本発明の柔軟剤組成物は、繊維製品を洗濯する際、例えば洗濯機、好ましくは家庭用洗濯機を使用する場合、すすぎの際に添加することにより使用することができる。処理布1.5kgに対して、本発明の柔軟剤組成物10gとなる量で、本発明の柔軟剤組成物をすすぎ浴中に添加して使用するのが好ましい。
以下において、本発明について、実施例により更に詳細に説明するが、本発明の範囲は、これらに限定されるものではない。
なお、実施例において成分配合量は全て質量%(指定のある場合を除き、純分換算)を示す。
なお、実施例において成分配合量は全て質量%(指定のある場合を除き、純分換算)を示す。
[(a)成分]
実施例で使用した(a)成分及び比較例で使用した(a)成分に対応する化合物を下記表1に示す。
A-1成分中、「牛脂アルキル」は、C12〜C18の混合物(C18が主体)である。
A-2成分は、常法に従い、ライオンアクゾ社の商品名デュオミンCD(1モル)をホルムアルデヒド(4モル)と蟻酸(過剰)で処理してメチル化を行い、4級化前の第3級アミンを得、このもの1モルを塩化メチル(2.2モル)で4級化反応することにより調製した。A-2成分中、ヤシアルキルは、C8〜C18の混合物(C12が主体)である。
実施例で使用した(a)成分及び比較例で使用した(a)成分に対応する化合物を下記表1に示す。
A-2成分は、常法に従い、ライオンアクゾ社の商品名デュオミンCD(1モル)をホルムアルデヒド(4モル)と蟻酸(過剰)で処理してメチル化を行い、4級化前の第3級アミンを得、このもの1モルを塩化メチル(2.2モル)で4級化反応することにより調製した。A-2成分中、ヤシアルキルは、C8〜C18の混合物(C12が主体)である。
〈B-2成分の製造方法〉
パーム油をメチルアルコールでエステル交換して得られた脂肪酸エステルを分留して得られたC18脂肪酸エステルを、流下型薄膜反応器にて、窒素ガスで希釈したSO3ガスで反応モル比(SO3/脂肪酸エステル)=1.2、反応温度80℃の条件にてスルホン化し、α-スルホ脂肪酸メチルエステルを得た。次いで得られたα-スルホ脂肪酸メチルエステル100質量部に対して、メタノールを30質量部導入した後、35%過酸化水素を8.6質量部導入して、80℃で60分間漂白を行った。この漂白されたα-スルホ脂肪酸メチルエステルを、水酸化ナトリウム水溶液を用いて中和温度40〜70℃でpH=7となるように中和した。次いで過剰のメタノールを減圧下で除去してMES-Naの水性スラリーを得た。MES-Na分66質量%、水分27質量%である。残余は、少量の副生物のα-スルホ脂肪酸ジナトリウム塩、未反応の脂肪酸メチルエステル、硫酸ナトリウム、メチルサルフェート、過酸化水素等を含む。
パーム油をメチルアルコールでエステル交換して得られた脂肪酸エステルを分留して得られたC18脂肪酸エステルを、流下型薄膜反応器にて、窒素ガスで希釈したSO3ガスで反応モル比(SO3/脂肪酸エステル)=1.2、反応温度80℃の条件にてスルホン化し、α-スルホ脂肪酸メチルエステルを得た。次いで得られたα-スルホ脂肪酸メチルエステル100質量部に対して、メタノールを30質量部導入した後、35%過酸化水素を8.6質量部導入して、80℃で60分間漂白を行った。この漂白されたα-スルホ脂肪酸メチルエステルを、水酸化ナトリウム水溶液を用いて中和温度40〜70℃でpH=7となるように中和した。次いで過剰のメタノールを減圧下で除去してMES-Naの水性スラリーを得た。MES-Na分66質量%、水分27質量%である。残余は、少量の副生物のα-スルホ脂肪酸ジナトリウム塩、未反応の脂肪酸メチルエステル、硫酸ナトリウム、メチルサルフェート、過酸化水素等を含む。
<柔軟剤組成物の調製方法>
下記表6に示す実施例1〜10及び比較例1〜5の柔軟剤組成物を、下記の通り調製した。
(b)成分を水に溶解させ、60℃まで昇温し、60℃で攪拌羽を用いて攪拌しながら(a)成分を添加し、その後(c)成分を添加した。その後、香料成分及び任意成分を添加し、35%塩酸水溶液と48%水酸化ナトリウム水溶液で所定のpHに調整し、室温に冷却した。
下記表6に示す実施例1〜10及び比較例1〜5の柔軟剤組成物を、下記の通り調製した。
(b)成分を水に溶解させ、60℃まで昇温し、60℃で攪拌羽を用いて攪拌しながら(a)成分を添加し、その後(c)成分を添加した。その後、香料成分及び任意成分を添加し、35%塩酸水溶液と48%水酸化ナトリウム水溶液で所定のpHに調整し、室温に冷却した。
<液体柔軟剤組成物の評価方法>
(柔軟剤による柔軟処理)
市販の綿タオルを市販洗剤「トップ」(ライオン(株)製)により乾燥機付洗濯機(CW-C30A1-H、三菱電機製)を用いて3回前処理を行った後、30代男性に1日使用してもらったものを試験布として用いた。なお、前処理では、洗剤標準使用量で、浴比15倍、45℃の水道水を使用して、洗浄10分→注水すすぎ10分×2回を1セットとしてこれを3回行った。
試験布約1000g(12枚)を乾燥機能付洗濯機(洗乾白い約束 NW-D8BX 日立製作所製)を用いて、市販洗剤「トップ」(ライオン(株)製)で洗浄し(洗剤標準使用量、浴比15倍、25℃の水道水使用、10分)、すすぎ2回目に下記表6に示す柔軟剤組成物を、それぞれ水量20Lに対して10ml加えて、試験布の柔軟処理(浴比20倍、25℃)を、イオン交換水に塩化カルシウムを添加し調製した硬度100ppmの水を使用して3分間行った。
(柔軟剤による柔軟処理)
市販の綿タオルを市販洗剤「トップ」(ライオン(株)製)により乾燥機付洗濯機(CW-C30A1-H、三菱電機製)を用いて3回前処理を行った後、30代男性に1日使用してもらったものを試験布として用いた。なお、前処理では、洗剤標準使用量で、浴比15倍、45℃の水道水を使用して、洗浄10分→注水すすぎ10分×2回を1セットとしてこれを3回行った。
試験布約1000g(12枚)を乾燥機能付洗濯機(洗乾白い約束 NW-D8BX 日立製作所製)を用いて、市販洗剤「トップ」(ライオン(株)製)で洗浄し(洗剤標準使用量、浴比15倍、25℃の水道水使用、10分)、すすぎ2回目に下記表6に示す柔軟剤組成物を、それぞれ水量20Lに対して10ml加えて、試験布の柔軟処理(浴比20倍、25℃)を、イオン交換水に塩化カルシウムを添加し調製した硬度100ppmの水を使用して3分間行った。
なお、水中の硬度成分とは、カルシウム及びマグネシウムであり、全硬度成分量は、ドイツ硬度、アメリカ硬度等により単位水量中のカルシウム化合物の濃度で表現される。ドイツ硬度は、全硬度成分をCaOに換算した量をmg/水100mLで表す(単位:°DH)。アメリカ硬度は、全硬度成分をCaCO3に換算した量をmg/Lで表す(ppm)。両者には、アメリカ硬度(ppm) = ドイツ硬度(°DH)×17.85の関係がある。本実施例では、硬度をアメリカ硬度で示す。
(柔軟性評価)
上記方法で柔軟処理した試験布を20℃、40%RHの条件で24時間自然乾燥し、柔軟性の評価を行った。
柔軟性について10人の熟練パネラーにより、以下のような基準で官能評価を行った。
これらの平均点を求め、平均点が4以上を◎、3以上4未満を○、2以上3未満を△、2未満を×として評価した。
判定基準
5点:非常に柔らかく感じる
4点:柔らかく感じる
3点:やや柔らかく感じる
2点:やや硬く感じる
1点:未処理と同程度に硬く感じる
上記方法で柔軟処理した試験布を20℃、40%RHの条件で24時間自然乾燥し、柔軟性の評価を行った。
柔軟性について10人の熟練パネラーにより、以下のような基準で官能評価を行った。
これらの平均点を求め、平均点が4以上を◎、3以上4未満を○、2以上3未満を△、2未満を×として評価した。
判定基準
5点:非常に柔らかく感じる
4点:柔らかく感じる
3点:やや柔らかく感じる
2点:やや硬く感じる
1点:未処理と同程度に硬く感じる
(不快臭の抑制試験)
上記方法で柔軟処理した試験布を濡れた状態で30℃、80%RH下に24時間放置し、放置後の被処理物のにおいを10人のパネラーで以下の基準にて判定した。これらの平均点を求め、平均点が0.5未満を◎、0.5以上1.0未満を○、1以上2未満を△、2以上3以下を×として評価した。
判定基準
0点:ほとんど不快臭を感じない
1点:かすかに不快臭を感じる
2点:不快臭がする
3点:顕著に不快臭がする
上記方法で柔軟処理した試験布を濡れた状態で30℃、80%RH下に24時間放置し、放置後の被処理物のにおいを10人のパネラーで以下の基準にて判定した。これらの平均点を求め、平均点が0.5未満を◎、0.5以上1.0未満を○、1以上2未満を△、2以上3以下を×として評価した。
判定基準
0点:ほとんど不快臭を感じない
1点:かすかに不快臭を感じる
2点:不快臭がする
3点:顕著に不快臭がする
(吸水性評価)
JIS L1096-1979 B 法(バイレック法)に準拠し、上記方法にて柔軟処理・乾燥させた試験布の一部を1.5cm×24cmの短冊状に切り取り、垂直に吊り下げた状態で着色した水にその下端を浸し、10分間に吸水した高さを測定し、平均値(n=3)を求め、吸水長が25mm未満を×、25mm以上50mm未満を△、50mm以上75mm未満を○、100mm以上を◎とした。尚、測定は、20℃、45%RH 恒温調湿室にて行った。
JIS L1096-1979 B 法(バイレック法)に準拠し、上記方法にて柔軟処理・乾燥させた試験布の一部を1.5cm×24cmの短冊状に切り取り、垂直に吊り下げた状態で着色した水にその下端を浸し、10分間に吸水した高さを測定し、平均値(n=3)を求め、吸水長が25mm未満を×、25mm以上50mm未満を△、50mm以上75mm未満を○、100mm以上を◎とした。尚、測定は、20℃、45%RH 恒温調湿室にて行った。
Claims (2)
- (a)分子中に、四級アンモニウム基及びアミノ基からなる群から選ばれる基を2つ以上有し、かつ炭素数8〜36のアルキル基及び炭素数8〜36のアルケニル基からなる群から選ばれる基を1つ以上有する化合物、
(b)陰イオン界面活性剤、及び
(c)アミノカルボン酸系キレート剤、
を含有し、(a)成分中のカチオン性基と(b)成分中のアニオン性基の割合が、モル当量比で80/20〜30/70である、柔軟剤組成物。 - (c)成分が、ジヒドロキシエチルグリシン、N-(2-ヒドロキシエチル)イミノ二酢酸、ヒドロキシエチルエチレンジアミン四酢酸、ニトリロ三酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸、エチレンジアミン四酢酸、メチルグリシン二酢酸、Lグルタミン酸二酢酸、アスパラギン酸二酢酸、エチレンジアミンコハク酸、ヒドロキシイミノジコハク酸及びイミノジコハク酸、並びにそれらのアルカリ金属塩からなる群から選択される、請求項1記載の柔軟剤組成物。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2017172075A (ja) * | 2016-03-24 | 2017-09-28 | ライオン株式会社 | 液体柔軟剤組成物 |
CN109322150A (zh) * | 2018-08-24 | 2019-02-12 | 宁波润禾高新材料科技股份有限公司 | 一种低粘度环保型片状柔软剂及其制备方法 |
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2012
- 2012-05-28 JP JP2012121158A patent/JP2013245422A/ja active Pending
Cited By (3)
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JP2017172075A (ja) * | 2016-03-24 | 2017-09-28 | ライオン株式会社 | 液体柔軟剤組成物 |
WO2017164363A1 (ja) * | 2016-03-24 | 2017-09-28 | ライオン株式会社 | 液体柔軟剤組成物 |
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