JP5914937B2 - 消臭剤組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、衣類等の繊維製品に適用して消臭効果を付与することができる消臭剤組成物に関する。
トリアミンは高い除菌・抗菌機能を有することから、繊維製品に適用すると繊維の除菌・抗菌が期待できる。また、アミドアミンは、繊維に柔軟性を付与できることが知られ、液体洗剤等に使用されている。しかし、製品に配合すると、トリアミンやアミドアミン製剤由来の刺激臭が感じられ、さらには洗濯後の衣類にも刺激臭が残存し、香料増量等によるマスキングなどでは解決が難しい。
国際公開第2009/110590号パンフレット
従って、本発明により、トリアミンやアミドアミンを含有しながらも、その特有の刺激臭を感じさせない消臭剤組成物を提供することを目的とする。
本発明はまた、上記消臭剤組成物を含有する繊維製品用処理剤組成物を提供することを目的とする。
本発明はまた、上記消臭剤組成物を含有する液体洗浄剤組成物を提供することを目的とする。
本発明者らが、トリアミン及び、またはアミドアミン化合物にメチルグリシンジ酢酸−亜鉛錯体(MGDA-Zn錯体)を組み合わせて繊維製品に適用したところ、トリアミン及び、またはアミドアミン特有の刺激臭が低減し、さらには消臭効果が高まることを新たに見出した。本発明は、係る知見に基づいてなされたものである。すなわち、本発明により、下記(A)〜(C)を含有することを特徴とする消臭剤組成物を提供する。
(A)銅の水溶性塩、亜鉛の水溶性塩及び銀の水溶性塩からなる群から選択される1種以上の水溶性金属塩;
(B)下記式(I)〜(IV)で表される少なくとも一種の化合物;
Figure 0005914937
(式(I)中、AIはアルキル基、スルホ基、アミノ基、水酸基、水素原子又はCOOMIを表し、MIは互いに同一でも異なっていてもよく、それぞれ水素原子、アルカリ金属、アルカリ土類金属、カチオン性アンモニウム基及びアルカノールアミンからなる群より選ばれる1種を示し、mI及びnIは、それぞれ0〜2の整数である。
式(II)中、XII-1〜XII-4はそれぞれ同一でも異なっていてもよく、それぞれ独立して水素原子、アルカリ金属、アルカリ土類金属、カチオン性アンモニウム基及びアルカノールアミンからなる群より選ばれる1種を示し、QIIは水素原子またはアルキル基を表し、RIIは水素原子または水酸基を表し、 II は0または1の整数を表す。
式(III)中、RIIIは直鎖あるいは分岐を有する炭素数C8−C22のアルキルおよびアルケニル基、AIIIはH、メチル基、又は(CH2)nIII−COOXIII、XIII-1はそれぞれH、アルカリ金属原子、アルカリ土類金属原子、アルカノールアミン、又はNH4を表わす。nIIIは1〜3のいずれかを示す。
式(IV)中、XIVは水素原子、アルカリ金属、またはアルカリ土類金属を表す。nIVは1または2の整数を表し、nIVが2の場合、XIVは同一でも異なっていても良い。)
(C)下記式(c1)で表される化合物、下記式(c2)で表される化合物、及びこれらの塩からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物;
Figure 0005914937
[式中、nは2〜6の整数である。R1は炭素数8〜18のアルキル基であり、R2は(CH2mNH2である。mは2〜6の整数である。]
Figure 0005914937
[式中、R5は直鎖又は分岐したC7~27炭化水素基を表し、ここでR5はヒドロキシ基及びアミノ基からなる群より選ばれた置換基を有していてもよく、またR5は炭素鎖中に連結基を有していてもよく、R6は直鎖又は分岐したC1~25炭化水素基を表し、ここでR6はヒドロキシル基を有していてもよく、またR6は炭素鎖中に連結基を有していてもよく、R7は直鎖又は分岐したC1~4アルキル基、直鎖又は分岐したC1~4ヒドロキシアルキル基、又はエチレンオキサイド付加モル数1〜25のポリオキシエチレン基を表す。]
本発明はまた、上記消臭剤組成物と、4級アンモニウム塩又はシリコーン化合物とを含有する繊維製品用処理剤組成物を提供する。
本発明はまた、上記消臭剤組成物と、アニオン界面活性剤及び/又はノニオン界面活性剤とを含有する、液体洗浄剤組成物を提供する。
本発明により、(C)成分特有の刺激臭を感じさせずに、繊維製品に消臭効果を付与できる消臭剤組成物を提供することができる。
(A)水溶性金属塩
(A−1)銅の水溶性塩
銅の水溶性塩としては、水に溶解するものであり、その際に亜鉛イオンを放出するものであれば特に種類は限定されない。銅の水溶性塩の例としては、硝酸銅、硫化銅、硫酸銅、塩化銅、酢酸銅、過塩素酸銅、シアン化銅、塩化アンモニウム銅、酒石酸銅、グルコン酸銅などが挙げられ、これらの水和物も用いることができる。取り扱い性、コスト、安全性等の点で硫酸銅5水和物が好ましい。
(A−2)亜鉛の水溶性塩
亜鉛の水溶性塩としては、水に溶解するものであり、その際に亜鉛イオンを放出するものであれば特に種類は限定されない。亜鉛の水溶性塩の例としては、硝酸亜鉛、硫酸亜鉛、硫化亜鉛、塩化亜鉛、酢酸亜鉛、シアン化亜鉛、塩化アンモニウム亜鉛、酒石酸亜鉛、過塩素酸亜鉛などが挙げられるが、取り扱い性、コスト、原料供給性等の点で硫酸亜鉛が好ましい。
(A−3)銀の水溶性塩
銀の水溶性塩としては、水に溶解するものであり、その際に銀イオンを放出するものであれば特に種類は限定されない。銀の水溶性塩の例としては、硫酸銀、硝酸銀、酢酸銀、フッ化銀、過塩素酸銀などが挙げられるが、取り扱い性および臭気の点で硫酸銀が好ましい。
(A)成分としては、(A−2)が特に好ましい。硫酸亜鉛がより好ましい。硫酸亜鉛7水和物が最も好ましい。
(A)成分の含有量は、本発明の消臭剤組成物又は繊維製品用処理剤組成物中、0.01〜10質量%であることが好ましく、0.05〜5質量%であることが更に好ましい。(A)成分の割合が0.01質量%未満であると消臭効果が充分でなくなる。10質量%を超えると、組成物の保存安定性が悪化したり、対象となる繊維にしみや変色等の不具合が起こる可能性が高くなる。
液体洗浄剤組成物中の前記水溶性金属塩の配合量は、特に限定はしないが、0.05質量%以上となるように配合することが好ましく、0.1質量%以上であるとより好ましく、0.2質量%以上であると特に好ましい。洗浄剤組成物中に前記水溶性金属塩が0.05質量%以上配合されていれば、十分な衣類の消臭性能の向上効果が得られる。一方、前記水溶性金属塩の配合量の上限値については特に限定されないが、5質量%以下が好ましく、3質量%以下がより好ましい。前記水溶性金属塩の配合量が5質量%以下であれば、安定性の良好な組成物が得られる。なお、前記水溶性金属塩の配合量が5質量%を超えても、それに見合う衣類の消臭性能の向上効果は得られにくく、経済的にも不利となる。
(B)成分は、下記式(I)〜(IV)で表される化合物である。(B)成分は、1種単独で又は2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。
Figure 0005914937
(式(I)中、AIはアルキル基、スルホ基、アミノ基、水酸基、水素原子又はCOOMIを表し、MIは互いに同一でも異なっていてもよく、それぞれ水素原子、アルカリ金属、アルカリ土類金属、カチオン性アンモニウム基及びアルカノールアミンからなる群より選ばれる1種を示し、mI及びnIは、それぞれ0〜2の整数である。
式(II)中、XII-1〜XII-4はそれぞれ同一でも異なっていてもよく、それぞれ独立して水素原子、アルカリ金属、アルカリ土類金属、カチオン性アンモニウム基及びアルカノールアミンからなる群より選ばれる1種を示し、QIIは水素原子またはアルキル基を表し、RIIは水素原子または水酸基を表し、 II は0または1の整数を表す。
式(III)中、RIIIは直鎖あるいは分岐を有する炭素数C8−C22のアルキルおよびアルケニル基、AIIIはH、メチル基、又は(CH2)nIII−COOXIII、XIII-1はそれぞれH、アルカリ金属原子、アルカリ土類金属原子、アルカノールアミン、又はNH4を表わす。nIIIは1〜3のいずれかを示す。
式(IV)中、XIVは水素原子、アルカリ金属、またはアルカリ土類金属を表す。nIVは1または2の整数を表し、nIVが2の場合、XIVは同一でも異なっていても良い。)
成分(B)においては、水に溶解した際、電離により−COO-が生成する。この−COO-の部分が、成分(A)から放出される金属イオンと錯体を形成すると考えられる。
Figure 0005914937
式(I)中、AIは炭素数8〜22の直鎖又は分岐アルキル基、スルホ基、アミノ基、水酸基、水素原子又はCOOMIを表す。AIとしては、CH3、OH、H、COOMIが好ましく、CH3、Hがより好ましく、CH3が特に好ましい。
Iは、互いに同一でも異なっていてもよく、それぞれ水素原子、アルカリ金属、アルカリ土類金属、カチオン性アンモニウム基、アルカノールアミンからなる群より選ばれる1種を示す。アルカリ金属としては、ナトリウム、カリウムが好ましい。アルカノールアミンとしては、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミンが好ましい。MIとしては、アルカリ金属が好ましく、ナトリウムが特に好ましい。
I及びnIは、それぞれ0〜2の整数である。mIは、好ましくは0又は1である。nIは、好ましくは0又は1である。
前記式(I)で表される化合物のなかで好適なものとしては、メチルグリシンジ酢酸(MGDA)、アスパラギン酸ジ酢酸(ASDA)、イソセリンジ酢酸(ISDA)、β−アラニンジ酢酸(ADAA)、セリンジ酢酸(SDA)、グルタミン酸ジ酢酸(GLDA)、又はこれらの塩が挙げられる。なかでもMGDA又はその塩が好ましい。
Figure 0005914937
式(II)中、XII-1〜XII-4は同一でも異なっていてもよく、それぞれ水素原子、アルカリ金属、アルカリ土類金属、カチオン性アンモニウム基、アルカノールアミンからなる群より選ばれる1種を表す。アルカリ金属としては、ナトリウム、カリウムが好ましい。
アルカノールアミンとしては、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミンが好ましい。MIIとしては、アルカリ金属が好ましく、ナトリウムが特に好ましい。
IIは水素原子または炭素数8〜22の直鎖又は分岐アルキル基を表す。
IIは水素原子または水酸基を表す。nIIは0または1を表す。
前記式(II)で表される化合物のなかで好適なものとしては、イミノジコハク酸(IDS)、ヒドロキシイミノジコハク酸(HIDS)、又はこれらの塩が挙げられ、なかでもIDS又はその塩がより好ましい。
Figure 0005914937
式(III)中、RIIIは、炭素数8−22、好ましくは12−18の直鎖又は分岐アルキル又はアルケニル基を表す。
IIIは、H、メチル基又は(CH2)mIII−COOXIIIを表す。AIIIとしては、(CH2)mIII−COOXIIIが好ましい。
IIIは、1〜3のいずれかの数を表す。
IIIは、H、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アルカノールアミン又はNH4を表わす。アルカリ金属としては、ナトリウム、カリウムが好ましい。アルカノールアミンとしては、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミンが好ましい。
IIIは1〜3のいずれかを表す。
前記式(III)で表わされる化合物の具体例としては、オクチルアミノ酢酸ナトリウム、ラウリルアミノ酢酸ナトリウム、ミリスチルアミノ酢酸ナトリウム、パルミチルアミノ酢酸ナトリウム、オレイルアミノ酢酸ナトリウム等のアルキル及びアルケニルアミノ酢酸塩;
オクチルアミノプロピオン酸ナトリウム、デシルアミノプロピオン酸ナトリウム、ラウリルアミノプロピオン酸ナトリウム、ミリスチルアミノプロピオン酸ナトリウム、パルミチルアミノプロピオン酸ナトリウム、オレイルアミノプロピオン酸ナトリウム等のアルキル及びアルケニルアミノプロピオン酸塩;
N‐オクチルグリシンナトリウム、N‐デシルグリシンナトリウム、N‐ラウリルグリシンナトリウム、N‐ミリスチルグリシンナトリウム、N‐パルミチルグリシンナトリウム、N‐オレイルグリシンナトリウム等のN‐アルキル及びアルケニルグリシン塩;
N‐オクチル‐N‐メチル‐β‐アラニンナトリウム、N‐デシル‐N‐メチル‐β‐アラニンナトリウム、N‐ドデシル‐N‐メチル‐β‐アラニンナトリウム、N‐ミリスチル‐N‐メチル‐β‐アラニンナトリウム、N‐パルミチル‐N‐メチル‐β‐アラニンナトリウム、N‐オレイル‐N‐メチル‐β‐アラニンナトリウム等のN‐アルキル及びアルケニル‐N‐メチル‐β‐アラニン塩;
オクチルアミノジ酢酸ナトリウム、デシルアミノジ酢酸ナトリウム、ラウリルアミノジ酢酸ナトリウム、ミリスチルアミノジ酢酸ナトリウム、パルミチルアミノジ酢酸ナトリウム、オレイルアミノジ酢酸ナトリウム等のアルキル及びアルケニルアミノジ酢酸塩;及び オクチルアミノジプロピオン酸ナトリウム、デシルアミノジプロピオン酸ナトリウム、ラウリルアミノジプロピオン酸ナトリウム、ミリスチルアミノジプロピオン酸ナトリウム、パルミチルアミノジプロピオン酸ナトリウム、オレイルアミノジプロピオン酸ナトリウム等のアルキル及びアルケニルアミノジプロピオン酸塩等が挙げられる。
これらの中では、保存安定性から考えて、アルキル及びアルケニルアミノジ酢酸塩が好ましく、その中でもデシルアミノジ酢酸、ラウリルアミノジ酢酸、ミリスチルアミノジ酢酸、パルミチルアミノジ酢酸又はその塩が好ましく、特にラウリルアミノジ酢酸、ミリスチルアミノジ酢酸、パルミチルアミノジ酢酸又はその塩がより好ましい。
Figure 0005914937
式(IV)中、XIVは水素原子、アルカリ金属またはアルカリ土類金属を表す。nIVは1又は2を表し、nIVが2の場合、XIVは同一でも異なっていても良い。(COOXIV)nIV基の置換位置は、特に限定されないが、α位が好ましい。
(B)成分としては、式(I)で表される化合物及び式(III)で表される化合物が特に好ましく、さらに特に、MGDA、ラウリルアミノジ酢酸及びこれらの塩が好ましい。MGDA及びその塩が最も好ましい。
(B)成分の配合量は、本発明の消臭剤組成物又は繊維製品用処理剤組成物中、0質量%を超え、好ましくは15質量%以下、より好ましくは10質量%以下であって、特に好ましくは5質量%以下であって、好ましくは0.05質量%以上、より好ましくは0.1質量%以上である。(B)成分の配合量を10質量%以下とすることにより、本発明の組成物を適用した繊維製品にしみ等の変色が発生することを効果的に防ぐことができる。
成分(B)の配合量は、液体洗浄剤組成物の総質量に対して0.1〜10質量%が好ましく、0.2〜5質量%がより好ましく、0.5〜3質量%がさらに好ましい。0.1〜10質量%の範囲内であると、衣類の消臭性能の良好な組成物が得られる。一方、成分(B)の含有量が0.1質量%未満であると、衣類の消臭性能が不充分となる場合がある。また、含有量が10質量%を超えても、それに見合う衣類の消臭性能の向上効果は得られにくく、経済的にも不利となる。
また、成分(A)の質量に対する成分(B)の質量の比(B/A)は、好ましくは0.5〜10.0であり、より好ましくは0.8〜1.8であり、最も好ましくは約1.5である。
(C)成分
本発明において用いるアミドアミン又はトリアミンは、以下の式(c1)又は(c2)で表される化合物またはその塩である。(c)成分は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
Figure 0005914937
式(c1)中、nは2〜6の整数であり、2〜4が好ましく、3が最も好ましい。
1は炭素数8〜18のアルキル基であり、10〜16が好ましく、12〜14がより好ましい。R1は、直鎖状、分岐鎖状又は環状のいずれであってもよく、直鎖状又は分岐鎖状が好ましい。
2は(CH2mNH2である。
mは2〜6の整数であり、2〜4が好ましく、3が最も好ましい。nとmとは同じでも異なっていてもよい。
上記のなかでも、(c)成分としては、消臭性付与効果が特に高まることから、R1の炭素数が12,14のアルキル基でありかつn=3のものが好ましく、結晶性が低く、保存安定性がより良好であることから、R1の炭素数が12,14のアルキル基、R2が(CH2mNH2、m=3でありかつn=3のものが特に好ましい。市販のものとしては、ライオンアクゾ社製のトリアミンY−12D(商品名)が好適に挙げられる。
Figure 0005914937
・・・(c2)
[式中、R5は直鎖又は分岐したC7~27炭化水素基を表し、ここでR5はヒドロキシ基及びアミノ基からなる群より選ばれた置換基を有していてもよく、またR5は炭素鎖中に連結基を有していてもよく、R6は直鎖又は分岐したC1~25炭化水素基を表し、ここでR6はヒドロキシル基を有していてもよく、またR6は炭素鎖中に連結基を有していてもよく、R7は直鎖又は分岐したC1~4アルキル基、直鎖又は分岐したC1~4ヒドロキシアルキル基、又はエチレンオキサイド付加モル数1〜25のポリオキシエチレン基を表す。]
一般式(c2)中、R5は直鎖又は分岐したC7~27炭化水素基、好ましくは直鎖又は分岐したC7~25炭化水素基である。R5は飽和していてもよく、不飽和であってもよい。また、R5は、ヒドロキシ基、アミノ基により置換されていてもよい。更にR5は炭素鎖中に連結基を有していてもよい。連結基としてはアミド基、エステル基及びエーテル基が挙げられ、アミド基及びエステル基が好ましい。なお、置換基や連結基の炭素数は上述の炭化水素基の炭素数7〜27には含まれない。中でも、R5としては、−R8−W(式中、R8は直鎖又は分岐したC1~4アルキレン基であり、Wは−NHCO−R9又は−OOC−R10であり、R9はC7~23炭化水素基、好ましくはC7~21炭化水素基であり、R10はC11~23炭化水素基、好ましくはC12~20炭化水素基であり、R9およびR10は直鎖であっても分岐鎖であってもよく、飽和であっても不飽和であってもよい。)が好ましい。
6は直鎖又は分岐したC1~25炭化水素基、好ましくは直鎖又は分岐したC1~4炭化水素基である。R6は飽和していてもよく、不飽和であってもよい。また、R6はヒドロキシル基により置換されていてもよい。更にR6は炭素鎖中に連結基を有していてもよい。連結基としてはアミド基、エステル基及びエーテル基が挙げられる。R6としては、直鎖又は分岐したC1~4アルキル基及び直鎖又は分岐したC1~4ヒドロキシアルキル基が好ましい。
7は直鎖又は分岐したC1~4アルキル基、直鎖又は分岐したC1~4ヒドロキシアルキル基、又はエチレンオキサイド付加モル数1〜25のポリオキシエチレン基である。直鎖又は分岐したC1~4アルキル基と直鎖又は分岐したC1~4ヒドロキシアルキル基が好ましい。
上記の一般式(c2)で表される化合物は、単独で用いてもよく、また複数種類の一般式(c2)で表される化合物を組み合わせて使用してもよい。
一般式(c2)で表される化合物のなかでも、下記一般式(c2−2)で表される化合物が好ましい。
Figure 0005914937
…(c2−2)
式(c2−2)中、R11及びR12は、それぞれ独立して直鎖又は分岐したC1~4アルキル基、又は、直鎖又は分岐したC1~4ヒドロキシアルキル基である。
13は直鎖又は分岐したC1~4アルキレン基である。
Zは、下記一般式(c2−3)又は(c2−4)で表される基である。
Figure 0005914937
…(c2−3)
Figure 0005914937
…(c2−4)
一般式(c2−3)中、R14は、直鎖又は分岐したC7~23炭化水素基、好ましくは直鎖又は分岐したC7~21炭化水素基であり、一般式(c2−4)中、R15は、直鎖又は分岐したC11~23炭化水素基、好ましくは直鎖又は分岐したC12~20炭化水素基である。R14及びR15は、それぞれ独立して飽和していてもよく、不飽和であってもよい。
上記の一般式(c2−2)で表される化合物は、単独で用いてもよく、複数種類の一般式(c2−2)で表される化合物を組み合わせて使用してもよい。
一般式(c2)(及び(c2−2))で表される化合物は公知物質であり、市場において容易に入手することができるか、又は、調製可能である。一般式(c1)で表される化合物の具体例としては、カプリル酸ジメチルアミノプロピルアミド、カプリン酸ジメチルアミノプロピルアミド、ラウリン酸ジメチルアミノプロピルアミド、ミリスチン酸ジメチルアミノプロピルアミド、パルミチン酸ジメチルアミノプロピルアミド、ステアリン酸ジメチルアミノプロピルアミド、ベヘニン酸ジメチルアミノプロピルアミド、オレイン酸ジメチルアミノプロピルアミド等の長鎖脂肪族アミドジアルキル3級アミン;パルミチン酸ジエタノールアミノプロピルアミド、ステアリン酸ジエタノールアミノプロピルアミド等の長鎖脂肪族アミドジアルカノール3級アミン;パルミテートエステルプロピルジメチルアミン、ステアレートエステルプロピルジメチルアミン等の脂肪族エステルジアルキル3級アミン;ラウリルジメチルアミン、ミリスチルジメチルアミン、ヤシアルキルジメチルアミン、パルミチルジメチルアミン、牛脂アルキルジメチルアミン、硬化牛脂アルキルジメチルアミン、ステアリルジメチルアミン、ステアリルジエタノールアミン、ポリオキシエチレン硬化牛脂アルキルアミン(ライオンアクゾ(株)製、商品名:ETHOMEEN HT/14など)等が挙げられる。これらを、単独で又は、2つ以上を組み合わせて使用することが特に好ましい。中でもパルミチン酸アミドプロピルジメチルアミンとステアリン酸アミドプロピルジメチルアミンを併用することがより好ましい。この場合、パルミチン酸アミドプロピルジメチルアミンとステアリン酸アミドプロピルジメチルアミンとの質量比は、10:90〜50:50であることが好ましく、20:80〜40:60であることがより好ましい。このような比率で使用することにより、安定性に優れ、かつ残香性向上効果が高い組成物が得られる。
ここで、一般式(c2)で表される化合物の具体例である「脂肪族アミドアルキル3級アミン」は、脂肪酸又は脂肪酸誘導体(脂肪酸低級アルキルエステル若しくは動・植物性油脂等)と、ジアルキル(又はアルカノール)アミノアルキルアミンとを縮合反応させ、その後、未反応のジアルキル(又はアルカノール)アミノアルキルアミンを減圧又は窒素ブローにて留去することにより製造することができる。
前記の脂肪酸又は脂肪酸誘導体としては、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、ベヘニン酸、エルカ酸、12−ヒドロキシステアリン酸、ヤシ油脂肪酸、綿実油脂肪酸、とうもろこし油脂肪酸、牛脂脂肪酸、パーム核油脂肪酸、大豆油脂肪酸、アマニ油脂肪酸、ひまし油脂肪酸、オリーブ油脂肪酸等の植物油又は動物油脂肪酸や、これらのメチルエステル、エチルエステル、グリセライド等が挙げられ、中でも、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸やベヘニン酸が特に好ましい。これらの脂肪酸及び脂肪酸誘導体は、1種類を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
前記のジアルキル(又はアルカノール)アミノアルキルアミンとしては、ジメチルアミノプロピルアミン、ジメチルアミノエチルアミン、ジエチルアミノプロピルアミンや、ジエチルアミノエチルアミン等が挙げられ、中でも、ジメチルアミノプロピルアミンが特に好ましい。
ジアルキル(又はアルカノール)アミノアルキルアミンの使用量は、脂肪酸又はその誘導体に対し、0.9〜2.0倍モルが好ましく、1.0〜1.5倍モルが特に好ましい。
反応温度は、通常100〜220℃であり、好ましくは150〜200℃である。反応温度を100℃以上にすることで、反応速度を適度に保つことができ、220℃以下とすることにより得られる3級アミン化合物の着色を予防又は低減することができる。
一般式(c2)で表される化合物の具体例である「脂肪族エステルアルキル3級アミン」は、脂肪酸又は脂肪酸誘導体(脂肪酸低級アルキルエステル若しくは動・植物性油脂等)と、ジアルキルアミノアルコールとを縮合反応させ、その後、未反応のジアルキルアミノアルコールを減圧又は窒素ブローにて留去することにより製造することができる。
前記の脂肪酸又は脂肪酸誘導体としては、上述の「脂肪族アミドアルキル3級アミン」の製造方法で記載したものと同様である。
前記のジアルキルアミノアルコールとしては、ジステアリルアミノアルコール、ジミリスチルアミノアルコール、ジオレイルアミノアルコールが挙げられる。
ジアルキルアミノアルコールの使用量は、脂肪酸又はその誘導体に対して、0.1〜5.0倍モルが好ましく、0.3〜3.0倍モルがより好ましく、0.9〜2.0倍モルがさらに好ましく、1.0〜1.5倍モルが特に好ましい。
反応温度は、通常100〜220℃であり、好ましくは120〜180℃である。上記範囲であると、適切な反応速度を維持しつつ、生成物である3級アミンの着色を抑制することができる。
成分(C)としては、式(c1)で表される化合物が好ましい。
本発明の組成物が繊維製品用処理剤組成物である場合、(A)が、亜鉛、銅又は銀の水溶性塩であり、(B)がメチルグリシンジ酢酸、ラウリルアミノジ酢酸又はこれらの塩であり、(C)が式(c1)で表される化合物であるのが特に好ましい。
本発明の組成物が液体洗浄剤組成物である場合、(A)が水溶性亜鉛塩であり、(B)がメチルグリシンジ酢酸又はその塩であり、(C)が式(c1)で表される化合物であるのが特に好ましい。
成分(C)の配合量は、本発明の消臭剤組成物又は繊維製品用処理剤組成物の総質量に対して0.001〜3.0%質量%が好ましく、0.005〜1.0質量%がより好ましく、0.01〜0.5質量%がさらに好ましい。成分(C)の含有量が0.001質量%未満であると、十分な消臭効果が得られない。また、含有量が3.0質量%を超えても、効果が高まらず、コスト的にも不利である。
成分(C)の配合量は、本発明の組成物が液体洗浄剤組成物の場合、該組成物の総質量に対して0.01〜5.0%質量%が好ましく、0.1〜4.0質量%がより好ましく、0.5〜3.0質量%がさらに好ましい。成分(C)の含有量が0.01質量%未満であると、十分な消臭効果が得られない。また、含有量が5.0質量%を超えても、効果が高まらず、コスト的にも不利である。
また、成分(C)の質量に対する成分(B)の質量の比(B/C)は、好ましくは0.1〜10であり、より好ましくは0.2〜3であり、最も好ましくは約0.3である。
本発明の消臭剤組成物には、本発明の効果を損なわない範囲で一般的な繊維製品用消臭剤組成物に配合される以下の任意成分を配合することができる。
(D)成分:非イオン界面活性剤
<非イオン界面活性剤>
本発明の液体洗浄剤において、非イオン界面活性剤は、主として洗浄力を付与するために用いられる。
非イオン界面活性剤としては、ポリオキシアルキレン型非イオン界面活性剤が好ましい。具体的には、下記一般式(a1)で表されるポリオキシアルキレン型非イオン界面活性剤、後述の一般式(a2)で表されるポリオキシアルキレン型非イオン界面活性剤が好適に挙げられる。
Figure 0005914937
[式中、R11は炭素数8〜18の疎水基である。XはO、COO又はCONHである。R12は水素原子、炭素数1〜6のアルキル基、又は炭素数2〜6のアルケニル基である。EOはオキシエチレン基、POはオキシプロピレン基を表す。sはEOの平均繰返し数を表し、3〜20の数である。tはPOの平均繰返し数を表し、0〜6の数である。EOとPOとは混在して配列してもよい。]
前記式(a1)中、R11は、洗浄力がより高まることから、炭素数10〜18の疎水基であることが好ましく、炭素数10〜16の疎水基であることがより好ましく、炭素数12〜14の疎水基であることがさらに好ましく、直鎖状、分岐鎖状又は環状のいずれであってもよく、直鎖状、分岐鎖状であることが好ましい。該疎水基としては、1級又は2級の高級アルコール、高級脂肪酸、高級脂肪酸アミド等の原料に由来するものが挙げられ、飽和炭化水素基であっても不飽和炭化水素基であってもよい。
R12のアルキル基は、炭素数1〜3のアルキル基が好ましい。R12のアルケニル基は、炭素数2〜3のアルケニル基が好ましい。また、R12のアルキル基、アルケニル基は、直鎖状、分岐鎖状であることが好ましい。
XはO、COOが好ましい。
前記式(a1)中、XがOのとき、非イオン界面活性剤はアルコールアルコキシレートである。
この場合において、洗浄力がより高まることから、R11の炭素数は10〜18であることが好ましく、R11は不飽和結合を有していてもよい。また、この場合において、R12は、水素原子であることが好ましい。
前記式(a1)中、XがCOOのとき、非イオン界面活性剤は脂肪酸エステル型非イオン界面活性剤である。この場合において、洗浄力がより高まることから、R11の炭素数は9〜18であることが好ましく、より好ましくは11〜18である。R11は不飽和結合を有していてもよい。また、この場合において、R12は、炭素数1〜3のアルキル基であることが好ましい。
前記式(a1)中、sは、好ましくは5〜18の数である。sが20を超えると、HLB値が高くなりすぎて、洗浄力が低下する傾向にある。一方、sが3未満であると、(D)成分自体の原料臭気が劣化しやすくなる傾向にある。
tは、好ましくは0〜3の数である。tが6を超えると、液体洗浄剤の高温下での保存安定性が低下する傾向にある。
EOとPOとは混在して配列してもよく、(EO)s/(PO)tは、EOとPOとがランダム状に付加していてもよく、ブロック状に付加していてもよい。
前記式(a1)で表される(D)成分において、EO又はPOの付加モル数分布は特に限定されず、(D)成分を製造する際の反応方法によって変動しやすい。たとえば、EO又はPOの付加モル数分布は、一般的な水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ触媒を用いて、エチレンオキシド又はプロピレンオキシドを疎水基原料(1級又は2級の高級アルコール、高級脂肪酸、高級脂肪酸アミド等)に付加させた際には、比較的広い分布となる傾向にある。また、特公平6−15038号公報に記載のAl3+、Ga3+、In3+、Tl3+、Co3+、Sc3+、La3+、Mn2+等の金属イオンを添加した酸化マグネシウム等の特定のアルコキシル化触媒を用いて、エチレンオキシド又はプロピレンオキシドを該疎水基原料に付加させた際には、比較的狭い分布となる傾向にある。
前記式(a1)で表される(D)成分の具体例としては、三菱化学社製の商品名Diadol(C13、Cは炭素数を示す。以下同様。)、Shell社製の商品名Neodol(C12とC13との混合物)、Sasol社製の商品名Safol23(C12とC13との混合物)等のアルコールに対して、12モル相当、又は15モル相当のエチレンオキシドを付加したもの;P&G社製の商品名CO−1214又はCO−1270等の天然アルコールに対して、12モル相当、又は15モル相当のエチレンオキシドを付加したもの;ヤシ脂肪酸メチルに、アルコキシル化触媒を用いて、15モル相当のエチレンオキシドを付加したもの;ブテンを3量化して得られるC12アルケンをオキソ法に供して得られるC13アルコールに対して、7モル相当のエチレンオキシドを付加したもの(BASF社製の商品名Lutensol TO7);ペンタノールをガーベット反応に供して得られるC10アルコールに対して、9モル相当のエチレンオキシドを付加したもの(BASF社製の商品名Lutensol XP90);ペンタノールをガーベット反応に供して得られるC10アルコールに対して、7モル相当のエチレンオキシドを付加したもの(BASF社製の商品名Lutensol XL70);ペンタノールをガーベット反応に供して得られるC10アルコールに対して、6モル相当のエチレンオキシドを付加したもの(BASF社製の商品名Lutensol XA60);炭素数12〜14の第2級アルコールに対して、9モル相当、又は15モル相当のエチレンオキシドを付加したもの(日本触媒社製の商品名ソフタノール90、ソフタノール150)等が挙げられる。
Figure 0005914937
[式中、R13は炭素数8〜18の疎水基である。EOはオキシエチレン基、POはオキシプロピレン基を表す。pはEOの平均繰返し数を表し、qはPOの平均繰返し数を表し、rはEOの平均繰返し数を表し、p、q、rはp>1、r≧0、1<q≦3、p+r=10〜30を満たす数である。(EO)p/(PO)qにおけるEOとPOとは混在して配列してもよい。]
前記式(a2)中、R13は、炭素数8〜18のアルキル基又はアルケニル基であることが好ましく、直鎖状、分岐鎖状又は環状のいずれであってもよく、直鎖状、分岐鎖状であることが好ましい。
前記式(a2)中、rは、r≧0であり、好ましくはr≧1である。p+r=10〜30を満たす数であり、好ましくはp+r=14〜20を満たす数である。
前記式(a2)中、EOとPOとの比率は、q/(p+r)で表される比で0.1〜0.5であることが好ましく、より好ましくは0.1〜0.3である。q/(p+r)で表される比が下限値以上であると、泡が立ちすぎず、泡立ちの適正化が図られやすい。上限値以下であると、適度な粘度が得られやすくなり、ゲル化が抑制されやすい。
(EO)p/(PO)qにおけるEOとPOとは、混在して配列してもよく、EOとPOとがランダム状に付加していてもよく、ブロック状に付加していてもよい。
前記式(a2)で表される非イオン界面活性剤は、公知の方法で製造することができる。具体的には、天然油脂から誘導されたR13の疎水基を有するアルコールに対して、エチレンオキシド、プロピレンオキシドの順に付加反応した後、又はエチレンオキシドとプロピレンオキシドとを混合付加(ランダム付加)した後、再度、エチレンオキシドを付加することで製造できる。
この式(a2)で表される非イオン界面活性剤を用いると、液体洗浄剤は適度な粘度が得られやすくなり、ゲル化も抑制される。また、泡立ち性が向上し、生分解性もより良好になる。
非イオン界面活性剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記のなかでも、(D)成分としては、前記式(a1)で表されるポリオキシアルキレン型非イオン界面活性剤が好ましい。
このなかでも、被洗物への柔軟性付与効果がより良好であることから、アルコールアルコキシレート(XがOの場合)、又は、脂肪酸エステル型非イオン界面活性剤(XがCOOの場合)が好ましく、脂肪酸エステル型非イオン界面活性剤(XがCOOの場合)がより好ましい。
アルコールアルコキシレート(XがOの場合)として、より具体的には、炭素数12〜14の第2級アルコールに対して、9モル相当、又は15モル相当のエチレンオキシドを付加したもの(日本触媒社製の商品名ソフタノール90、ソフタノール150)が好適なものとして挙げられる。
本発明の液体洗浄剤においては、非イオン界面活性剤が、脂肪酸エステル型非イオン界面活性剤、すなわち下記一般式(a1−1)で表される化合物、を含むことが特に好ましい。この化合物を含む非イオン界面活性剤を用いることにより、被洗物への消臭性付与効果がさらに向上する。
Figure 0005914937
[式中、R11、R12、s、t、EO、POは、前記式 非イオン界面活性剤におけるR11、R12、s、t、EO、POとそれぞれ同じである。]
非イオン性界面活性剤を含ませることにより、本発明の繊維製品用消臭剤組成物の分散安定性を高めることができる。
本発明において使用できる非イオン性界面活性剤としては、炭素数8〜22の脂肪酸メチルエステルにC2-3アルコキシドを2〜30モル付加したアルキルエステルアルコキシレート、炭素数10〜22のアルキル基又はアルケニル基を有し、オキシエチレン基の平均付加モル数が10〜100モルであるポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸アルキル(C1〜3)エステルや、オキシエチレン基の平均付加モル数が10〜100モルであるポリオキシエチレンアルキルアミン、炭素数8〜18のアルキル基又はアルケニル基を有するアルキルポリグルコシド、オキシエチレン基の平均付加モル数が20〜100モルである硬化ヒマシ油、などが挙げられる。中でも、炭素数8〜22の脂肪酸メチルエステルにC2-3アルコキシドを10〜30モル付加したアルキルエステルアルコキシレート、炭素数10〜14のアルキル基を有し、オキシエチレン基の平均付加モル数が5〜20モルのポリオキシエチレンアルキルエーテル、オキシエチレン基の平均付加モル数が30〜50モルである硬化ヒマシ油が好ましい。炭素数8〜22の脂肪酸メチルエステルにC2-3アルコキシドを12〜20モル付加したアルキルエステルアルコキシレートが特に好ましい。ヤシ油脂肪酸メチルエステルにエチレンオキサイドを12〜20モル付加したメチルエステルエトキシレートがさらに特に好ましい。
本発明の消臭剤組成物又は繊維製品用処理剤組成物における非イオン性界面活性剤の配合量は、好ましくは0.01〜5質量%、より好ましくは0.1〜3質量%である。
本発明の液体洗浄剤組成物における非イオン性界面活性剤の配合量は、好ましくは10〜70質量%、より好ましくは20〜70質量%である。さらにより好ましくは25〜60質量%である。
(E)成分:4級アンモニウム化合物
本発明の組成物に4級アンモニウム化合物を含ませることにより、組成物が布に浸透しやすくなり、消臭効果を高めることができるので好ましい。4級アンモニウム化合物としては、下記式(V)で表される化合物を用いることができる。
Figure 0005914937
式中、Rは、互いに同一でも異なっていてもよく、それぞれHまたは炭素数1〜14で、間にOやベンゼン環を含んでいてもよい。好ましくは炭素数8〜12の炭化水素基、好ましくは直鎖又は分岐アルキル基又はアルケニル基を表す。Xは、Cl、Br、CH3SO4又はC25SO4を示す。
前記式(V)で表される化合物としては、例えば、塩化ジデシルジメチルアンモニウム、ステアリルトリメチルアンモニウムクロライド、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウムなどが挙げられるが、塩化ジデシルジメチルアンモニウム、ステアリルトリメチルアンモニウムクロライドが効果の面から好ましい。
(E)成分の配合量は、本発明の組成物中、通常0〜20質量%、好ましくは0.01〜20質量%、更に好ましくは0.05〜5質量%である。これより多く配合しても効果が上がらない。
(A)/(E)の質量比は、通常0〜100、好ましくは0.01〜100であり、より好ましくは0.1〜10である。このような割合で両者を併用すると、(A)成分を繊維製品に効率的に浸透させることができるので好ましい。
繊維製品用処理剤組成物に、その他配合されるものとしては、キレート剤、再汚染防止剤、高分子、防腐剤、抗菌剤、防カビ剤、忌避剤、天然物などのエキス、分散剤、色素、酸化防止剤、増粘剤、減粘剤、紫外線吸収剤など、安全性が高くしかも通常の繊維製品処理剤又は液体洗浄剤に使用されるものであればどのようなものでもよく、特に限定されるものではない。本発明における上記任意成分の配合量は、上限が好ましくは5質量%以下、より好ましくは3質量%以下が好ましい。
繊維製品用処理剤組成物について、繊維製品上での菌の増殖を抑制し、不快臭の発生を抑制する観点から、有機系防菌防黴剤、無機系防菌防黴剤の中から1種を単独で又は2種以上を混合して用いることができる。有機系防菌防黴剤としては、アルコール系、フェノール系、アルデヒド系、カルボン酸系、エステル系、エーテル系、ニトリル系、過酸化物・エポキシ系、ハロゲン系、ピリジン・キノリン系、トリアジン系、イソチアゾロン系、イミダゾール・チアゾール系、アニリド系、ビグアナイド系、ジスルフィド系、チオカーバメート系、糖質系、トロポロン系、有機金属系のものが含まれる。また、無機系防菌防黴剤としては、金属酸化物、銀系が含まれる。例えばイソプロピルメチルフェノールなどの抗菌剤或いは除菌剤を消臭剤組成物中に0.05〜1質量%の範囲で配合することが好ましい。
また、繊維製品用処理剤組成物に含まれる成分の保存安定性を確保するために、pH調整剤を消臭剤組成物に配合できる。酸として、例えば塩酸、硫酸等の無機酸、酢酸、クエン酸等のカルボン酸が挙げられる。アルカリとして、例えば水酸化ナトリウム等のアルカリ金属塩、トリエタノールアミン等のアルカノールアミン等が挙げられる。
さらに、繊維製品用処理剤組成物そのもの、または繊維製品用処理剤組成物により処理された繊維製品に香り付けをするために、香料を消臭剤組成物に配合できる。本発明の分野において通常使用されているいかなる香料が使用でき、例えば特開2008-7872号公報に記載されているような香料成分、溶剤、安定化剤を含有する香料組成物が挙げられ、繊維製品用処理剤組成物中に0.005〜5質量%配合することができる。香り付けの効果と経済性の観点から、0.01〜1質量%配合することが好ましい。
また、繊維製品用処理剤組成物にシリコーン化合物を配合し、消臭効果とスーツ等の着用じわを減少させる「しわ取り消臭剤組成物」とすることもできる。シリコーン化合物としては、ジメチルシリコーン、ポリエーテル変性シリコーン、メチルフェニルシリコーン、アルキル変性シリコーン、高級脂肪酸変性シリコーン、メチルハイドロジェンシリコーン、フッ素変性シリコーン、エポキシ変性シリコーン、カルボキシ変性シリコーン、カルビノール変性シリコーン及びアミノ変性シリコーンなどが挙げられる。本発明において、使用するシリコーン化合物としては、ポリエーテル変性シリコーンが好ましく、中でもHLBが13以下、好ましくは10以下、更に好ましくは7以下のポリエーテル変性シリコーンが、着用じわを減少させる観点から好ましい。具体的には東レ・ダウコーニング社製のSH3775C、SH3772Cなどの化合物が好適である。これらシリコーン化合物の配合量は、消臭剤組成物中に0.01〜5質量%配合することができる。しわ減少効果と経済性の観点から、0.1〜1質量%配合することが好ましい。
本発明の繊維製品用処理剤組成物は定法により製造することができる。例えば、水溶性溶剤に、必要により(E)4級アンモニウム化合物、シリコーン化合物、非イオン界面活性剤等の任意成分を添加して混合後、水をある程度添加し、次いで(A)成分及び(B)成分を添加し、混合する。その後必要であれば水酸化ナトリウムや塩酸、硫酸等のpH調整剤を用い、pHメーター(例えば、Mettler Toledo社製 型番MP230)で、配合物をスターラーにて攪拌したままpHを調整した後、残りの水を添加することにより製造することができる。
また、任意の量の水にA成分とB成分を添加攪拌した後、事前にA成分とB成分と水以外を混合した小物を添加し、水酸化ナトリウムや塩酸、硫酸等のpH調整剤を用い、pHメーター(例えば、Mettler Toledo社製 型番MP230)で、配合物をスターラーにて攪拌したままpHを調整した後、残りの水を添加することにより製造するという方法もあるが、これに限らない。
本発明の繊維製品用処理剤組成物のpHは特に限定されない。しかしながら、組成物の貯蔵安定性や対象の臭気抑制効果を確保するために、上記pH調整剤を用いて消臭剤組成物のpHを一定の範囲に調整することが好ましい。このようなpHの範囲は例えば、下限が好ましくは3以上、上限は好ましくは8以下、より好ましくは6.5以下であると使用中のタオル類の悪臭消臭効果を高めることができる。また、下限が好ましくは4以上、より好ましくは5.5以上、上限が好ましくは9以下であると枕カバー臭や体臭などの悪臭消臭効果を高めることができる。
保存安定性の観点からは、組成物のpHは6.5以下が好ましく、5以下であると更に好ましい。組成物のpHが6.5より高い場合、保存によって組成物の外観が変化してしまうことがあるが、その理由としては、如何なる理論にも拘束されるものではないが、A成分/B成分のモル比が1より大きくなればなるほど組成物中のA成分が組成物中でイオンの状態になっている量が多くなり、経時で水不溶性の化合物を形成してしまうことが考えられる。また、保存によってにおいが変化してしまうことがあるが、その理由としては、如何なる理論にも拘束されるものではないが、pHが高いことによりB成分が変質してしまうことが考えられる。
また、本発明の繊維製品用処理剤組成物の粘度は10mPa・s以下であることが好ましい。スプレー容器に入れて使用する場合には5mPa・s以下であることがより好ましい。なお、ここで示す粘度はB型粘度計(トキメック社製)を用いて、原液を25℃で測定した場合の数値である。
本発明の繊維製品用処理剤組成物を、繊維製品に使用する使用方法としては、特に限定されない。繊維製品を組成物中に浸漬した後風乾してもよいし、組成物をスプレー容器に収納し、繊維製品に対して組成物を噴霧した後風乾してもよい。特に、家庭においても手軽に実施できる簡便性や、必要量の組成物を繊維製品のニオイが気になる部位にのみ作用できるという経済性の点から、組成物をスプレー容器に収納し、繊維製品に噴霧して使用する方法が好ましい。
繊維製品用処理剤組成物のスプレー容器としては、エアゾールスプレー容器、トリガースプレー容器(直圧型あるいは蓄圧型)、ディスペンサースプレー容器等が挙げられる。エアゾールスプレー容器の例としては、特開平9-3441号公報、及び特開平9-58765号公報等に記載されているものが挙げられる。また、噴射剤としてはLPG(液化プロパンガス)、DME(ジメチルエーテル)、炭酸ガス、窒素ガス等が挙げられ、これらは単独で使用しても良く、2種以上を混合して使用しても良い。トリガースプレー容器の例としては、特開平9-268473号公報、特開平9-256272号公報、特開平10-76196号公報等に記載のものが挙げられる。ディスペンサースプレー容器の例としては、特開平9-256272号公報等に記載のものが挙げられる。
本発明の繊維製品用処理剤組成物の物品を、対象となる繊維製品に噴霧して使用する場合の噴霧量は、付着したニオイの強度にもよるため、特に限定はされないが、繊維製品の質量に対して、下限が好ましくは5質量%以上、より好ましくは10質量%以上、更に好ましくは20質量%以上であり、上限は好ましくは100質量%以下、より好ましくは80質量%以下、更に好ましくは50質量%以下である。噴霧量がこの範囲内にあると、消臭効果及び経済性に優れるので好ましい。
また、本発明の繊維製品用処理剤組成物は、プラスチック製容器に収納することができる。プラスチック製容器としては、ボトル容器や詰替え用のスタンディングパウチ等が挙げられる。スタンディングパウチとしては、例えば、特開2000-72181号公報に記載のものが挙げられるが、材質としては、内層に100〜250μmの線状低密度ポリエチレン、外層に15〜30μmの延伸ナイロンの二層構造又は15μmの延伸ナイロンを中間層、15μmの延伸ナイロンを外層にした三層構造のスタンディングパウチが保存安定性の点から好ましい。
本発明の繊維製品用処理剤組成物を使用する対象の繊維製品としては、特に限定されないが、例えば、Yシャツ、Tシャツ、ポロシャツ、ブラウス、チノパン、スーツ、スラックス、スカート、テーブルクロス、ランチョンマット、カーテン、ソファ、枕カバー、シーツ、靴、トイレマット等が挙げられる。また、対象とする繊維製品の素材も、特に限定されないが、例えば、綿、ウール、麻等の天然繊維、ポリエステル、ナイロン、アクリル等の合成繊維、アセテート等の半合成繊維、レーヨン、テンセル、ポリノジック等の再生繊維及びこれら各種繊維の混紡品、混織品、混編品等が挙げられ、その中でも、普段の手入れが困難なウール及びその混紡品において、本発明の組成物の効果が顕著に発揮される。
<その他の成分>
本発明の液体洗浄剤には、本発明の効果を損なわない範囲で必要に応じて、上述した成分以外のその他の成分を配合してもよい。
その他の成分としては、特に限定されず、衣料用などの液体洗浄剤に通常用いられる成分を配合することができ、具体的には以下に示すものが挙げられる。
<陰イオン界面活性剤>
本発明の液体洗浄剤に用いる陰イオン界面活性剤は、特に限定されず、公知の陰イオン界面活性剤のなかから適宜選択して用いることができる。本発明の液体洗浄剤において、陰イオン界面活性剤は、主として被洗物の黄ばみ発生を抑制するために用いられる。
本発明において好ましく用いられる陰イオン界面活性剤としては、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、直鎖状又は分岐鎖状のアルキル硫酸エステル塩、アルキルエーテル硫酸エステル塩、アルケニルエーテル硫酸エステル塩、アルキル基を有するアルカンスルホン酸塩、α−スルホ脂肪酸エステル塩などが挙げられる。
これらの(b)成分における塩としては、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属塩、マグネシウム等のアルカリ土類金属塩、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン等のアルカノールアミン塩などが挙げられる。
直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩としては、直鎖アルキル基の炭素数8〜16のものが好ましく、炭素数10〜14のものが特に好ましい。
α−オレフィンスルホン酸塩としては、炭素数10〜20のものが好ましい。
アルキル硫酸エステル塩としては、アルキル基の炭素数が10〜20のものが好ましい。
アルキルエーテル硫酸エステル塩又はアルケニルエーテル硫酸エステル塩としては、炭素数10〜20の直鎖状もしくは分岐鎖状のアルキル基又はアルケニル基を有し、平均1〜10モルのエチレンオキシドが付加されたもの(すなわち、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩又はポリオキシエチレンアルケニルエーテル硫酸エステル塩)が好ましい。
アルカンスルホン酸塩としては、アルキル基の炭素数10〜20のものが好ましく、炭素数14〜17のものがより好ましい。なかでも、該アルキル基が2級アルキル基であるもの(すなわち2級アルカンスルホン酸塩)が特に好ましい。
α−スルホ脂肪酸エステル塩としては、脂肪酸残基の炭素数が10〜20のものが好ましい。
陰イオン界面活性剤は、上記以外の他の陰イオン界面活性剤を用いてもよい。該他の陰イオン界面活性剤としては、炭素数10〜20の高級脂肪酸塩、アルキルエーテルカルボン酸塩、ポリオキシアルキレンエーテルカルボン酸塩、アルキルアミドエーテルカルボン酸塩、アルケニルアミドエーテルカルボン酸塩、アシルアミノカルボン酸塩等のカルボン酸型陰イオン界面活性剤;アルキルリン酸エステル塩、ポリオキシアルキレンアルキルリン酸エステル塩、ポリオキシアルキレンアルキルフェニルリン酸エステル塩、グリセリン脂肪酸エステルモノリン酸エステル塩等のリン酸エステル型陰イオン界面活性剤などが挙げられる。
なお、本発明において、陰イオン界面活性剤は、塩形成前の酸形態やエステル形態の原料が、液体洗浄剤を製造する過程で中和された塩を包含する。
陰イオン界面活性剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記のなかでも、(b)成分としては、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルカンスルホン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩、及びα−オレフィンスルホン酸塩からなる群より選ばれる1種以上を用いることが特に好ましい。
陰イオン界面活性剤の含有量は、液体洗浄剤の総質量に対して1〜10質量%が好ましく、より好ましくは2〜8質量%であり、さらに好ましくは4〜6質量%である。
(陽イオン界面活性剤)
本発明の液体洗浄剤に用いる陽イオン界面活性剤としては、公知の陽イオン界面活性剤のなかから適宜選択して用いることができる。たとえばアルキルトリメチルアンモニウム塩、ジアルキルジメチルアンモニウム塩、アルキルベンジルジメチルアンモニウム塩、アルキルピリジニウム塩などの陽イオン界面活性剤が挙げられる。
(両性界面活性剤)
本発明の液体洗浄剤に用いる両性界面活性剤としては、公知の両性界面活性剤のなかから適宜選択して用いることができる。たとえばアルキルベタイン型、アルキルアミドベタイン型、イミダゾリン型、アルキルアミノスルホン型、アルキルアミノカルボン酸型、アルキルアミドカルボン酸型、アミドアミノ酸型、又はリン酸型の両性界面活性剤などが挙げられる。
(水混和性有機溶媒)
本発明の液体洗浄剤に用いる水混和性有機溶媒は、水と混合した際に均一な溶液となるものであればよく、たとえばエタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール等のアルコール類;プロピレングリコール、ブチレングリコール、ヘキシレングリコール等のグリコール類;ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、平均分子量約200〜1000のポリエチレングリコール、ジプロピレングリコール等のポリグリコール類;ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル(ブチルカルビトール)等のアルキルエーテル類などが挙げられる。
液体洗浄剤中、水混和性有機溶媒の含有量は、液体洗浄剤の総質量に対して0.1〜15質量%が好ましい。
(減粘剤又は可溶化剤)
本発明の液体洗浄剤に用いる減粘剤又は可溶化剤は、液体洗浄剤の液表面において、該液体洗浄剤がゲル化することにより皮膜が形成されるのを抑制するのに好適に配合されるものであり、芳香族スルホン酸又はその塩などが挙げられる。その具体例としては、たとえばトルエンスルホン酸、キシレンスルホン酸、クメンスルホン酸、置換もしくは非置換ナフタレンスルホン酸、トルエンスルホン酸塩、キシレンスルホン酸塩、クメンスルホン酸塩、置換もしくは非置換ナフタレンスルホン酸塩が挙げられる。塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩、アンモニウム塩、アルカノールアミン塩等が挙げられる。
減粘剤又は溶化剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用することもできる。
液体洗浄剤中、減粘剤又は可溶化剤の含有量は、液体洗浄剤の総質量に対して0.01〜15質量%が好ましい。この範囲にあると、液体洗浄剤の液表面における皮膜形成を抑制する効果が向上する。
(アルカリ剤)
本発明の液体洗浄剤に用いるアルカリ剤としては、たとえばモノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアルカノールアミンが挙げられる。
アルカリ剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
液体洗浄剤中、アルカリ剤の含有量は、液体洗浄剤の総質量に対して0.5〜5質量%が好ましい。
(金属イオン捕捉剤)
本発明の液体洗浄剤に用いる金属イオン捕捉剤としては、たとえばマロン酸、コハク酸、リンゴ酸、ジグリコール酸、酒石酸、クエン酸などが挙げられる。
金属イオン捕捉剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
液体洗浄剤中、金属イオン捕捉剤の含有量は、液体洗浄剤の総質量に対して0.1〜20質量%が好ましい。
(酸化防止剤)
本発明の液体洗浄剤に用いる酸化防止剤としては、洗浄力と液安定性とが良好であることから、フェノール系酸化防止剤が好ましい。フェノール系酸化防止剤として具体的には、ジブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソール、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、dl−α−トコフェロールがより好ましく、ジブチルヒドロキシトルエン、dl−α−トコフェロールが特に好ましい。
酸化防止剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
液体洗浄剤中、酸化防止剤の含有量は、液体洗浄剤の総質量に対して0.01〜2質量%が好ましい。
(風合い向上剤)
本発明の液体洗浄剤においては、風合い向上を目的としてジメチルシリコーン、ポリエーテル変性シリコーン、アミノ変性シリコーン等のシリコーンを配合してもよい。
液体洗浄剤中、風合い向上剤の含有量は、液体洗浄剤の総質量に対して0〜5質量%が好ましい。
(蛍光増白剤)
本発明の液体洗浄剤においては、白色衣類の白度向上を目的としてジスチリルビフェニル型等の蛍光増白剤を配合してもよい。
液体洗浄剤中、蛍光増白剤の含有量は、液体洗浄剤の総質量に対して0〜1質量%が好ましい。
(再汚染防止剤)
本発明の液体洗浄剤においては、移染防止剤、再汚染防止を目的として、ポリビニルピロリドン、カルボキシメチルセルロース等の再汚染防止剤を配合してもよい。
液体洗浄剤中、再汚染防止剤の含有量は、液体洗浄剤の総質量に対して0〜2質量%が好ましい。
(パール剤、ソイルリリース剤)
本発明の液体洗浄剤には、パール剤、ソイルリリース剤等を配合してもよい。
(着香剤、着色剤、乳濁化剤、エキス類)
本発明の液体洗浄剤においては、商品の付加価値向上等を目的として着香剤、着色剤、乳濁化剤、天然物エキス等のエキス類を配合してもよい。
着香剤としては、代表的な例として、特開2002−146399号公報の表11〜18に記載の香料組成物A、B、C、Dなどが使用できる。液体洗浄剤中、着香剤の含有量は、液体洗浄剤の総質量に対して0.1〜1質量%が好ましい。
着色剤としては、アシッドレッド138、Polar Red RLS、アシッドイエロー203、アシッドブルー9、青色1号、青色205号、緑色3号、ターコイズP−GR(いずれも商品名)等の汎用の色素や顔料が挙げられる。液体洗浄剤中、着色剤の含有量は、液体洗浄剤の総質量に対して0.00005〜0.005質量%程度が好ましい。
乳濁剤としては、ポリスチレンエマルション、ポリ酢酸ビニルエマルジョン等が挙げられ、通常、固形分30〜50質量%のエマルションが好適に用いられる。その具体例としては、ポリスチレンエマルション(サイデン化学社製、商品名サイビノールRPX−196 PE−3、固形分40質量%)等が挙げられる。液体洗浄剤中、乳濁剤の含有量は、液体洗浄剤の総質量に対して0.01〜0.5質量%が好ましい。
エキス類としては、イヌエンジュ、ウワウルシ、エキナセア、コガネバナ、キハダ、オウレン、オールスパイス、オレガノ、エンジュ、カミツレ、スイカズラ、クララ、ケイガイ、ケイ、ゲッケイジュ、ホオノキ、ゴボウ、コンフリー、ジャショウ、ワレモコウ、シャクヤク、ショウガ、セイタカアワダチソウ、セイヨウニワトコ、セージ、ヤドリギ、ホソバオケラ、タイム、ハナスゲ、チョウジ、ウンシュウミカン、ティーツリー、バーベリー、ドクダミ、ナンテン、ニュウコウ、ヨロイグサ、シロガヤ、ボウフウ、オランダヒユ、ホップ、ホンシタン、マウンテングレープ、ムラサキタガヤサン、セイヨウヤマハッカ、ヒオウギ、ヤマジソ、ユーカリ、ラベンダー、ローズ、ローズマリー、バラン、スギ、ギレアドバルサムノキ、ハクセン、ホウキギ、ミチヤナギ、ジンギョウ、フウ、ツリガネニンジン、ヤマビシ、ヤブガラシ、カンゾウ、セイヨウオトギリソウ等の植物エキスなどが挙げられる。液体洗浄剤中、エキス類の含有量は、液体洗浄剤の総質量に対して0〜0.5質量%程度が好ましい。
さらに、洗浄力向上を目的として、リパ−ゼ、セルラ−ゼ、アミラ−ゼ、プロテア−ゼ等の酵素を0〜1質量%、酵素安定化を目的として、ホウ酸、ホウ砂、蟻酸又はその塩、塩化カルシウム・硫酸カルシウム等のカルシウム塩類0〜3質量%
(pH調整剤)
本発明の液体洗浄剤には、pHを所望の値とするためにpH調整剤を配合してもよい。但し、上述した各成分を配合したのみで液体洗浄剤のpHが所望の値となる場合は、pH調整剤は必ずしも配合しなくてもよい。
pH調整剤としては、たとえば硫酸、塩酸等の酸性化合物;モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアルカノールアミン、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ性化合物が挙げられる。これらのpH調整剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。これらのなかでも、液体洗浄剤の経時安定性の点から、硫酸、塩酸、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アルカノールアミンが好ましく、硫酸、塩酸、水酸化ナトリウムがより好ましい。
本発明の液体洗浄剤は、25℃におけるpHが4〜9であることが好ましく、pHが6〜9であることがより好ましい。液体洗浄剤のpHが前記の好ましい範囲内であると、液体洗浄剤を長期保存した際、良好な洗浄力が維持されやすい。加えて、被洗物に液体洗浄剤を直接塗布して汚れを除去するのに必要な洗浄力(塗布洗浄力)も高まる。
本発明において、液体洗浄剤の25℃におけるpHは、pHメーター(製品名:HM−30G、東亜ディーケーケー(株)製)等により測定される値を示す。
本発明の液体洗浄剤は、一例として、(A)成分、(B)成分、(D)成分と、陰イオン界面活性剤と、水と、必要に応じてその他の成分とを混合し、得られる混合溶液のpHを6に調整した後、(c)成分を加えて混合し、その後、所定のpHに調整する方法により製造することができる。
本発明の液体洗浄剤の使用方法(洗濯方法)は、一般的な液体洗浄剤の使用方法と同様であってよい。具体例として、液体洗浄剤(本発明品)を、洗濯時に被洗物と一緒に水に投入する方法、被洗物における泥汚れ部位や皮脂汚れ部位に本発明品を直接塗布する方法、本発明品を予め水に溶かした水溶液に被洗物を浸漬する方法等が挙げられる。また、本発明品を被洗物に塗布後、適宜放置し、その後、通常の洗濯液を用いて通常の洗濯を行う方法も好ましい。
1.実施例及び比較例の組成物を調製するのに用いた成分を以下に示す。
〔A成分〕
・(A-1):硫酸亜鉛(II)七水和物(関東化学株式会社製)
・(A-2):硫酸銅(II)五水和物(関東化学株式会社製)
・(A-3):硫酸銀(特級、和光純薬工業株式会社製)
〔B成分〕
・(B-1):メチルグリシン二酢酸三ナトリウム(表中「MGDA・3Na」、商品名トリロンM liquid、BASF社製)
・(B-2):ラウリルアミノジ酢酸ナトリウム
ラウリルアミン(一級、和光純薬工業株式会社製)3.6g(19.5mmol)、モノクロロ酢酸(特級、和光純薬工業株式会社製)5.0g(52.9mmol)を、水5mL、エタノール(特級、関東化学株式会社製)32cm3の混合溶液に加え、6時間還流撹拌した。この還流攪拌中に、水酸化ナトリウム(特級、関東化学株式会社製)より調製した水酸化ナトリウム水溶液(5.0mol/dm3)7.8cm3を加えpH調整を行った。その後、溶液を4℃に冷却し、沈殿物を生成した。生成した沈殿物を、エタノールにて洗浄した後、ろ過し、減圧乾燥させて固体を回収し、ラウリルアミノジ酢酸ナトリウムを得た。
〔C成分〕
・(C-1):トリアミン(ライオンアクゾ社製、商品名トリアミンY−12D、式(c1)において、n=3、R1=炭素数12、14のアルキル基、R2=(CH2)3NH2、m=3の化合物)。
・(C-2):C16-18アミドアミン(品名「カチナールMPAS−R」、脂肪酸(C16/C18)ジメチルアミノプロピルアミド、ステアリン酸/パルミチン酸の質量比=7/3)東邦化学社製、式(c2)において、)
〔D成分〕
・(D-1):ノニオン界面活性剤(表中、「LMAO」)
LMAOは、天然アルコール(P&G社製の商品名CO−1214)に、15モル相当のエチレンオキシドを付加したものであり、下記一般式(a1)において、X=O、R11=炭素数12,14のアルキル基、R12=水素原子、s=15、t=0である化合物である。
Figure 0005914937
LMAOは以下のようにして合成した。具体的には、P&G社製の商品名「CO−1214」861.2gと、30質量%NaOH水溶液2.0gとを耐圧型反応容器中に採取し、容器内を窒素置換した。次に、温度100℃、圧力2.0kPa以下で30分間脱水した後、温度を160℃まで昇温した。次いで、反応液を撹拌しながら、エチレンオキシド(ガス状)760.6gを反応液中に徐々に加えた。このとき、吹き込み管を使って、反応温度が180℃を超えないように添加速度を調節しながら加えた。エチレンオキシドの添加終了後、温度180℃、圧力0.3MPa以下で30分間熟成した後、温度180℃、圧力6.0kPa以下で10分間、未反応のエチレンオキシドを留去した。次に、温度を100℃以下まで冷却した後、反応物の1質量%水溶液のpHが約7になるように、70質量%p−トルエンスルホン酸を加えて中和し、LMAO(C12/14−15EO)を得た。
(D-2):ノニオン界面活性剤(表中、「MEE」)
MEEは、ヤシ脂肪酸メチル(質量比でラウリン酸メチル/ミリスチン酸メチル=8/2の混合物)に、アルコキシル化触媒を用いて、15モル相当のエチレンオキシドを付加したものである。
MEEは、特開2000−144179号公報に記載の合成方法(サンプルDに対応するもの)に準じて合成した。具体的には、化学組成が2.5MgO・Al2O3・nH2Oである水酸化アルミナ・マグネシウム(協和化学工業社製の商品名「キョーワード330」)を600℃で1時間、窒素雰囲気下で焼成して得られた焼成水酸化アルミナ・マグネシウム(未改質)触媒2.2gと、0.5規定の水酸化カリウムエタノール溶液2.9mLと、ラウリン酸メチルエステル280gと、ミリスチン酸メチルエステル70gとを4Lオートクレーブに仕込み、オートクレーブ内で触媒の改質を行った。次いで、オートクレーブ内を窒素で置換した後、昇温を行い、温度を180℃、圧力を3×105Paに維持しつつ、エチレンオキシド1052gを導入し、撹拌しながら反応させた。さらに、反応液を80℃に冷却し、水159gと、濾別助剤として活性白土及び珪藻土をそれぞれ5gとを添加した後、触媒を濾別し、MEE(C12/14−15EO)を得た。
〔任意成分〕
表1及び表2に記載の共通成分A,B,Cを調製するのに用いた成分は以下のとおりである:
・塩化ジデシルジメチルアンモニウム「AQ210」(アーカード210-80E、ライオンアクゾ(株)製)
・ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(HC40:日本エマルジョン)
・ポリエーテル変性シリコーン(SH3775M:東レ・ダウコーニング株式会社製)
・香料A:特開2008-7872号公報の実施例に記載の香料組成物a-1-1:0.02%
・LAS:直鎖アルキル(炭素数10〜14)ベンゼンスルホン酸[ライオン株式会社製、商品名:ライポンLH−200(LAS−H 純分96質量%)]、平均分子量322(液体洗浄剤製造時、pH調整剤である水酸化ナトリウムにより中和され、ナトリウム塩となる)。
・エタノール :品名「特定アルコール95度合成」、日本アルコール販売社製
・香料B :特開2002−146399号公報の表11〜18に記載の香料組成物A。
・安息香酸ナトリウム:品名「安息香酸ナトリウム」、東亜合成製
・パラトルエンスルホン酸水溶液:品名「PTS酸」、協和発酵工業社製
・クエン酸 :液体クエン酸、一方社油脂工業社製
・イソチアゾロン液 :品名「ケーソンCG(5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン/2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン/マグネシウム塩/水混合液)」、ローム・アンド・ハウス社製
・色素 :商品名「緑色3号」、癸巳化成社製
・水酸化ナトリウム :鶴見曹達社製
・水 :精製水
Figure 0005914937
Figure 0005914937
各配合成分の含有量(質量%)は液体洗浄剤中の割合を示す。pH調整剤の含有量を示す「適量」とは、液体洗浄剤のpH(25℃)を、表3に示すpHに調整するために配合した水酸化ナトリウムと塩酸の一方又は合計の量を示す。精製水の含有量を示す「バランス」とは、最終調製物である繊維製品処理剤組成物又は液体洗浄剤組成物の総量が100質量%になるように加えた配合量を示す。
2.繊維処理剤組成物の調製(実施例1A〜3A、比較例1A)
表3に示す組成(配合成分、含有量(質量%))に従い、各例の繊維洗浄剤を下記の方法によりそれぞれ調整した。なお、表3中、配合成分の欄の記載空欄の場合、その配合成分は配合されていないことを意味する。また、配合成分の含有量は純分換算量を示す。
(A)成分、(B)成分及び精製水以外の成分を予め混合したものに、精製水をある程度添加し、次いで(A)成分と(B)成分を添加した。
その後、室温25℃の部屋にてpH測定器(株式会社堀場製作所製 pHメーター 型番F−52、pH電極 型番9615−10D)を用い、組成物を攪拌しながらpHを測定しながら0.1規定の水酸化ナトリウムもしくは希硫酸を用いてpHを調整し、残りの精製水を添加した。
3.液体洗浄剤の製造例(実施例1B〜16B、比較例1B〜3B)
表3に示す組成(配合成分、含有量(質量%))に従い、各例の液体洗浄剤を下記の方法によりそれぞれ製造した。
500mLビーカーに(A)成分と(B)成分と精製水の一部とを入れ、適宜マグネットスターラー(MITAMURA KOGYO INC.製)を用いて充分に攪拌した。つづいて(C)成分、(D)成分、共通成分(精製水とpH調整剤を除く)を加えて攪拌しながら、全体量が80質量部になるように精製水を入れ、さらによく攪拌した。
その後、さらに表3に示したpHとなるようにpH調整剤(水酸化ナトリウム又はパラトルエンスルホン酸)を添加し、全体量が100質量部になるように残りの精製水を加えて、各例の液体洗浄剤をそれぞれ得た。
なお、混合溶液等の25℃でのpHは、pHメーター(製品名:HM−30G、東亜ディーケーケー株式会社製)を用い、25℃に調温した混合溶液等に、該pHメーターの電極を入れ、2分後の値を読み取ることにより測定した。
4.評価法
繊維製品用処理剤組成物及び液体洗浄剤組成物を、下記方法によって評価した。結果を表3に併記する。
(1)製剤の臭気の抑制
実施例もしくは比較例に記載の組成物(以下、「評価サンプル」)と、基準として(C)成分未配合の「評価サンプル」(以下、「基準サンプル」)を調製した。
「基準サンプル」と比べて「評価サンプル」の刺激臭の強さについて、専門評価者10名が官能試験を行い、下記評価基準Aに示す六段階臭気強度表示法に基づき採点した。その平均値に基づき評価基準Bにしたがって製剤の臭気の抑制効果を評価した。
<評価基準A>
5点:強烈なニオイ
4点:強いニオイ
3点:楽に感知できる程度のニオイの強さ
2点:何の臭いか分かる程度のニオイの強さ
1点:やっと感知できる程度のニオイの強さ
0点:無臭
<評価基準B>
◎:2点未満
○:2点以上3点未満
△:3点以上4点未満
×:4点以上
△、○、◎を合格とする。
(2)消臭性(通常使用)
<使用時タオル消臭性評価方法>
手や顔を拭くタオルとして1時間ごとに計5回使用したものを8等分したものを試験布とした。
実施例もしくは比較例に記載の組成物をディスペンサーポンプスプレー(スタイルガード しわもニオイもすっきりスプレー、ライオン(株)製)を用いて、上記試験布に均一に1g噴霧した。そのまま10分間放置した後、試験布の臭いの強さを評価基準Aに従って点数付けをした。評価は、10人のパネラーが、布に残っている悪臭の強さを下記の基準により官能試験を行い、下記評価基準Aに示す六段階臭気強度表示法に基づき採点した。その平均値から評価基準Bにしたがって消臭性(通常使用)を評価した。
<評価基準A>
5点:強烈なニオイ
4点:強いニオイ
3点:楽に感知できる程度のニオイの強さ
2点:何の臭いか分かる程度のニオイの強さ
1点:やっと感知できる程度のニオイの強さ
0点:無臭
<評価基準B>
◎:1点未満
○:1点以上2点未満
△:2点以上3点未満
×:3点以上
△、○、◎を合格とする。
(3)消臭性(繰り返し5回洗濯後に通常使用)
<使用時タオル消臭性評価方法>
(i)8等分に裁断したタオルを試験布として準備した。
(ii)1時間ごとに計5回、上記8等分した試験布で手や顔を拭いた。
(iii)実施例もしくは比較例に記載の組成物を、ディスペンサーポンプスプレー(スタイルガード しわもニオイもすっきりスプレー、ライオン(株)製)を用いて、上記試験布に均一に1g噴霧した。そのまま10分間放置した。
(iv)その後、洗剤(商品名トップクリアリキッド、ライオン株式会社製(lot.120208C2C))を用いて全自動洗濯機(製品名:JW−Z23A、Haier社製)で、15℃の水道水を用いて浴比15倍で標準コース洗濯した。室内で風乾後、8等分したタオルを1枚に縫い合わせ、次に使用できるようにした。
(v)上記(ii)から(iv)を更に4回繰り返した。
(vi)上記(ii)及び(iii)を更に1回行った後、試験布の臭いの強さを評価基準Aに従って点数付けをした。評価は、10人のパネラーが、布に残っている悪臭の強さを下記の基準により官能試験を行い、下記評価基準Aに示す六段階臭気強度表示法に基づき採点した。その平均値から評価基準Bにしたがって消臭性(通常使用)を評価した。
<評価基準A>
5点:強烈なニオイ
4点:強いニオイ
3点:楽に感知できる程度のニオイの強さ
2点:何の臭いか分かる程度のニオイの強さ
1点:やっと感知できる程度のニオイの強さ
0点:無臭
<評価基準B>
◎:1点未満
○:1点以上2点未満
△:2点以上3点未満
×:3点以上
△、○、◎を合格とする。
(4)消臭性(使用中タオル)
手や顔を拭くタオルとして1時間ごとに計10回使用し、8等分したものを試験布とした。全自動洗濯機(製品名:JW−Z23A、Haier社製)を使用し、15℃の水道水を用いて、上記試験布、湿式人工汚染布(財団法人洗濯科学協会製、オレイン酸28.3質量%、トリオレイン15.6質量%、コレステロールオレート12.2質量%、流動パラフィン2.5質量%、スクアレン2.5質量%、コレステロール1.6質量%、ゼラチン7.0質量%、泥29.8質量%、カーボンブラック0.5質量%、10cm×10cm/1枚)10枚、さらには肌シャツ(BVD社肌シャツ:綿100%、G0134TS)を入れて浴比15倍となるよう調整した。その後標準コースで洗浄した。洗浄後、室内で風乾した。
試験布の臭いの強さを評価基準Aに従って点数付けをした。評価は、10人のパネラーが、布に残っている悪臭の強さを下記の基準により官能試験を行い、下記評価基準Aに示す六段階臭気強度表示法に基づき採点した。その平均値から評価基準Bにしたがって消臭性(通常使用)を評価した。
<評価基準A>
5点:強烈なニオイ
4点:強いニオイ
3点:楽に感知できる程度のニオイの強さ
2点:何の臭いか分かる程度のニオイの強さ
1点:やっと感知できる程度のニオイの強さ
0点:無臭
<評価基準B>
◎:1点未満
○:1点以上2点未満
△:2点以上3点未満
×:3点以上
△、○、◎を合格とする。
Figure 0005914937

Claims (6)

  1. 下記(A)〜(C)を含有することを特徴とする繊維製品用消臭剤組成物。
    (A)銅の水溶性塩、亜鉛の水溶性塩及び銀の水溶性塩からなる群から選択される1種以上の水溶性金属塩;
    (B)下記式(I)〜(IV)で表される少なくとも一種の化合物;
    Figure 0005914937

    (式(I)中、AIはアルキル基、スルホ基、アミノ基、水酸基、水素原子又はCOOMIを表し、MIは互いに同一でも異なっていてもよく、それぞれ水素原子、アルカリ金属、アルカリ土類金属、カチオン性アンモニウム基及びアルカノールアミンからなる群より選ばれる1種を示し、mI及びnIは、それぞれ0〜2の整数である。
    式(II)中、XII-1〜XII-4はそれぞれ同一でも異なっていてもよく、それぞれ独立して水素原子、アルカリ金属、アルカリ土類金属、カチオン性アンモニウム基及びアルカノールアミンからなる群より選ばれる1種を示し、QIIは水素原子またはアルキル基を表し、RIIは水素原子または水酸基を表し、 II は0または1の整数を表す。
    式(III)中、RIIIは直鎖あるいは分岐を有する炭素数C8−C22のアルキルおよびアルケニル基、AIIIはH、メチル基、又は(CH2)nIII−COOXIII、XIIIはそれぞれH、アルカリ金属原子、アルカリ土類金属原子、アルカノールアミン、又はNH4を表わす。nIIIは1〜3のいずれかを示す。
    式(IV)中、XIVは水素原子、アルカリ金属、またはアルカリ土類金属を表す。nIVは1または2の整数を表し、nIVが2の場合、XIVは同一でも異なっていても良い。)
    (C)下記式(c1)で表される化合物、下記式(c2−2)で表される化合物、及びこれらの塩からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物;
    Figure 0005914937

    [式中、nは2〜の整数である。R1は炭素数10〜16の直鎖又は分岐アルキル基であり、R2は(CH2mNH2である。mは2〜の整数である。]
    Figure 0005914937
    …(c2−2
    (式(c2−2)中、R11及びR12は、それぞれ独立して直鎖又は分岐したC1~4アルキル基、又は、直鎖又は分岐したC1~4ヒドロキシアルキル基である。
    13は直鎖又は分岐したC1~4アルキレン基である。
    Zは、下記一般式(c2−3)又は(c2−4)で表される基である。
    Figure 0005914937
    …(c2−3
    Figure 0005914937
    …(c2−4
    一般式(c2−3)中、R 14 は、直鎖又は分岐したC 7~23 炭化水素基であり、一般式(c2−4)中、R 15 は、直鎖又は分岐したC 11~23 炭化水素基である。R 14 及びR 15 は、それぞれ独立して飽和していてもよく、不飽和であってもよい。))
  2. (A)の質量に対する成分(B)の質量の比(B/A)が0.5〜10.0である請求項1記載の消臭剤組成物
  3. (B)が、式(I)で表される化合物である請求項1又は2記載の消臭剤組成物。
  4. (A)が水溶性亜鉛塩である請求項1〜のいずれか1項記載の消臭剤組成物。
  5. 請求項1〜のいずれか1項記載の消臭剤組成物と、アニオン界面活性剤及び/又はノニオン界面活性剤とを含有する、液体洗浄剤組成物。
  6. (A)が水溶性亜鉛塩であり、(B)がメチルグリシンジ酢酸又はその塩であり、(C)が式(c1)で表される化合物である請求項記載の液体洗浄剤組成物。
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