JP2013237354A - エアバッグ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】エアバッグの取付部を車両部材に取り付ける手段を取付部に容易かつ確実に保持する。
【解決手段】エアバッグ10は、車両部材に取り付けられる取付部11に取付孔18を有する。装着部材20は、取付孔18に重なる開口21を有し、車両部材の反対側において取付部11に装着される。取付ボルト40は、開口21と取付孔18の内側を通って取付部11から突出し、装着部材20を車両部材に取り付ける。規制部材30は、取付孔18内で取付ボルト40の周囲に配置され、装着部材20の車両部材への取り付け時に、取付ボルト40の締め込みを規制する。保持ナット50は、取付部11から突出する取付ボルト40に装着され、装着部材20を取付部11に装着した状態で、取付ボルト40を取付部11に保持する。
【選択図】 図6
【解決手段】エアバッグ10は、車両部材に取り付けられる取付部11に取付孔18を有する。装着部材20は、取付孔18に重なる開口21を有し、車両部材の反対側において取付部11に装着される。取付ボルト40は、開口21と取付孔18の内側を通って取付部11から突出し、装着部材20を車両部材に取り付ける。規制部材30は、取付孔18内で取付ボルト40の周囲に配置され、装着部材20の車両部材への取り付け時に、取付ボルト40の締め込みを規制する。保持ナット50は、取付部11から突出する取付ボルト40に装着され、装着部材20を取付部11に装着した状態で、取付ボルト40を取付部11に保持する。
【選択図】 図6
Description
本発明は、車両部材に取り付けられた状態で膨張展開するエアバッグを備えたエアバッグ装置に関する。
車両の緊急時や衝突時に、車両の側壁において乗員を保護するため、側壁に沿ってカーテンのように膨張展開するエアバッグを備えたエアバッグ装置(カーテンエアバッグ装置)が普及してきている。このエアバッグ装置では、エアバッグが長いため、複数の取付部がエアバッグの上部に設けられて、車両部材である側壁(例えば、ルーフサイドレール)に取り付けられる。
ところで、このようなエアバッグの取付部には、エアバッグの膨張展開時に、大きな引っ張り力が作用する。そのため、取付部が車両部材から外れないように、取付手段(例えば、取付ブラケットと取付ボルト)により、取付部を車両部材にしっかりと取り付ける必要がある。これに対し、従来、取付部を挟む2つのプレートをボルトにより車体に取り付けるエアバッグ装置が知られている(特許文献1参照)。
しかしながら、特許文献1に記載されたエアバッグ装置では、ボルトを締めるときに、2つのプレートの間の取付部がクッションになるため、ボルトをしっかりと締め込めたか否かを把握し難い。また、ボルトを所定のトルクで締めるのが困難であり、ボルトの締め込みを正確に行えない虞がある。加えて、取付部をプレートで圧縮した状態で長時間経過すると、取付部の劣化や熱膨張により、ボルトの軸方向の締め付け力が低下する虞もある。
また、従来、折り曲げたプレートでエアバッグの耳部を挟み、プレートをボルトにより車体に取り付けるエアバッグ装置も知られている(特許文献2参照)。
ところが、特許文献2に記載されたエアバッグ装置でも、プレートの間の耳部が圧縮されてクッションになるため、特許文献1に記載されたエアバッグ装置と同様の問題が生じる。
ところが、特許文献2に記載されたエアバッグ装置でも、プレートの間の耳部が圧縮されてクッションになるため、特許文献1に記載されたエアバッグ装置と同様の問題が生じる。
以上の問題に対処するため、従来、取付片部を挟む2つの板(取付ブラケット)を車両部材に取り付けるときに、2つの板の取付ボルトにより押される部分を接触させるエアバッグ装置が知られている(特許文献3参照)。
特許文献3に記載されたエアバッグ装置では、取付ボルトを締めるときに、取付片部がクッションとして作用するのが抑制される。
特許文献3に記載されたエアバッグ装置では、取付ボルトを締めるときに、取付片部がクッションとして作用するのが抑制される。
しかしながら、このエアバッグ装置では、取付片部の取り付け時に、2つの板を取付片部の両面に別々に当てつつ、2つの板の位置を調整する必要がある。また、2つの板をカシメることで、取付ブラケットを取付片部に取り付け、取付ボルトを取付ブラケットと取付片部の孔に挿入して車両部材に取り付ける。そのため、取付片部を車両部材に取り付けるための作業が煩雑になり、取り付け作業の手間と時間が増加する傾向がある。また、カシメによる取り付けでは、取付片部に取付ブラケットを容易かつ確実に保持するのは難しく、エアバッグ装置の保管時や運搬時に、取付片部から取付ブラケットが外れる虞がある。従って、エアバッグ装置の保管や運搬を容易に行えないことがある。
本発明は、前記従来の問題に鑑みなされたもので、その目的は、エアバッグの取付部を車両部材に取り付ける手段を取付部に容易かつ確実に保持することである。また、他の目的は、取付ボルトの締め込みを正確に行いつつ、エアバッグの取付部を車両部材に容易に取り付けることである。
本発明は、車両部材に取り付けられる取付部に取付孔を有するエアバッグを備えたエアバッグ装置であって、取付部の取付孔に重なる開口を有し、車両部材の反対側において取付部に装着される装着部材と、装着部材の開口と取付部の取付孔の内側を通って取付部から突出し、装着部材を車両部材に取り付ける取付ボルトと、取付部の取付孔内で取付ボルトの周囲に配置され、装着部材の車両部材への取り付け時に、取付ボルトの締め込みを規制する規制部材と、取付部から突出する取付ボルトに装着され、装着部材を取付部に装着した状態で、取付ボルトを取付部に保持する保持ナットと、を備えたエアバッグ装置である。
また、本発明は、車両部材に取り付けられる取付部に取付孔を有するエアバッグを備えたエアバッグ装置であって、取付部の取付孔に重なる開口を有し、車両部材の反対側において取付部に装着される装着部材と、装着部材の開口と取付部の取付孔の内側を通って取付部から突出し、装着部材を車両部材に取り付ける取付ボルトと、取付部から突出する取付ボルトに装着され、装着部材を取付部に装着した状態で、取付ボルトを取付部に保持する保持ナットと、を備え、取付ボルトが、装着部材の開口及び取付部の取付孔内に配置され、装着部材の車両部材への取り付け時に、取付ボルトの締め込みを規制する規制部を有するエアバッグ装置である。
また、本発明は、車両部材に取り付けられる取付部に取付孔を有するエアバッグを備えたエアバッグ装置であって、取付部の取付孔に重なる開口を有し、車両部材の反対側において取付部に装着される装着部材と、装着部材の開口と取付部の取付孔の内側を通って取付部から突出し、装着部材を車両部材に取り付ける取付ボルトと、取付部から突出する取付ボルトに装着され、装着部材を取付部に装着した状態で、取付ボルトを取付部に保持する保持ナットと、を備え、取付ボルトが、装着部材の開口及び取付部の取付孔内に配置され、装着部材の車両部材への取り付け時に、取付ボルトの締め込みを規制する規制部を有するエアバッグ装置である。
本発明によれば、エアバッグの取付部を車両部材に取り付ける手段を取付部に容易かつ確実に保持することができる。また、取付ボルトの締め込みを正確に行いつつ、エアバッグの取付部を車両部材に容易に取り付けることができる。
本発明のエアバッグ装置の一実施形態について図面を参照して説明する。
本実施形態のエアバッグ装置は、エアバッグにより車両の乗員を保護する保護装置であり、車両に設けられた車両部材に取り付けられる。車両部材は、エアバッグ装置とエアバッグが取り付けられる車両の被取付部材であり、取り付けられたエアバッグ装置とエアバッグを保持する。以下の各実施形態では、エアバッグ装置について、車両の側壁の上部に沿って配置されるエアバッグ装置(カーテンエアバッグ装置)を例に採り説明する。
本実施形態のエアバッグ装置は、エアバッグにより車両の乗員を保護する保護装置であり、車両に設けられた車両部材に取り付けられる。車両部材は、エアバッグ装置とエアバッグが取り付けられる車両の被取付部材であり、取り付けられたエアバッグ装置とエアバッグを保持する。以下の各実施形態では、エアバッグ装置について、車両の側壁の上部に沿って配置されるエアバッグ装置(カーテンエアバッグ装置)を例に採り説明する。
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態のエアバッグ装置1を搭載した車両90を示す図であり、車両90の側壁91とエアバッグ装置1を車室内からみて示している。また、車両に搭載されたエアバッグ装置1を、車両90の内面を透視して示している。
図2は、車両90に取り付けられるエアバッグ装置1を示す側面図である。
図1は、第1実施形態のエアバッグ装置1を搭載した車両90を示す図であり、車両90の側壁91とエアバッグ装置1を車室内からみて示している。また、車両に搭載されたエアバッグ装置1を、車両90の内面を透視して示している。
図2は、車両90に取り付けられるエアバッグ装置1を示す側面図である。
エアバッグ装置1は、図示のように、膨張展開可能なエアバッグ(カーテンエアバッグ)10と、筒状のインフレータ2と、インフレータ2の取付部材3と、エアバッグ10の取付手段4Aを備えている。エアバッグ10は、細長く折り畳まれた状態で、車両前後方向に沿って配置され、複数の取付手段4Aにより車両部材92に取り付けられる。ここでは、車両部材92は、側壁91(例えば、ルーフサイドレール)であり、エアバッグ10は、側壁91の上部に取り付けられた状態で、車両90の収容部(図示せず)に収容される。
また、エアバッグ10は、上方に突出する複数の取付部11と、ベルト状の連結部材12と、筒状のガス導入部13を有する。取付部11は、エアバッグ10の上縁部に形成された矩形状の取付片であり、取付手段4Aにより車両部材92に取り付けられる。連結部材12は、エアバッグ10の前端部と車両90のフロントピラー93に固定され、エアバッグ10とフロントピラー93を連結する。ガス導入部13は、エアバッグ10の上縁部に形成され、エアバッグ10の長手方向の中間部から上方に突出する。
インフレータ2は、シリンダタイプのガス発生装置であり、例えば、ガスの案内部材やディフューザが設けられたガス導入部13に挿入される。その際、インフレータ2の一端部(ガス噴出し部)が、エアバッグ10のガス導入部13内に配置される。取付部材3は、ガス導入部13を締め付けつつ、ボルト(図示せず)により車両部材92(側壁91)に取り付けられる。これにより、インフレータ2とガス導入部13が車両部材92に取り付けられる。
車両緊急時や衝撃検知時には、車両の指示装置(図示せず)から受信した作動指示信号に応じて、インフレータ2が作動して、エアバッグ10内でガスを発生する。このガスが折り畳まれたエアバッグ10内に供給されて、ガスにより、エアバッグ10が、側壁91を覆うように側壁91に沿って膨張展開する。エアバッグ10は、車両90内で下方に向かってカーテン状に展開して、乗員(ここでは、主に頭部)を受け止めて保護する。
図3は、展開したエアバッグ10を示す図であり、エアバッグ10のみを模式的に示している。
エアバッグ10は、図示のように、袋状をなし、側壁91の形状に対応して横長な形状に形成されている。エアバッグ10の形成時には、同じ形状の基布14、15を重ね合わせ、対向する基布14、15を外縁接合部16で縫製(又は、縫製と接着)により接合する。これにより、ガス導入部13と膨張部17がエアバッグ10に形成される。ガス導入部13は、基布14、15の突出部を縁部に沿って接合することで形成され、膨張部17に繋がる。インフレータ2から供給されるガスは、ガス導入部13からエアバッグ10の膨張部17内に導入される。
エアバッグ10は、図示のように、袋状をなし、側壁91の形状に対応して横長な形状に形成されている。エアバッグ10の形成時には、同じ形状の基布14、15を重ね合わせ、対向する基布14、15を外縁接合部16で縫製(又は、縫製と接着)により接合する。これにより、ガス導入部13と膨張部17がエアバッグ10に形成される。ガス導入部13は、基布14、15の突出部を縁部に沿って接合することで形成され、膨張部17に繋がる。インフレータ2から供給されるガスは、ガス導入部13からエアバッグ10の膨張部17内に導入される。
エアバッグ10の取付部11は、基布14、15の上縁部に形成された突片であり、膨張部17の外部に位置する。エアバッグ10は、複数の取付部11のそれぞれに取付孔18を有し、取付孔18を含む取付部11により、車両部材92に取り付けられる。取付孔18は、取付部11に形成された円形状の孔である。取付手段4A(図1、図2参照)は、取付孔18を用いて取付部11に取り付けられ、その状態で、取付部11を車両部材92に取り付ける。
図4〜図6は、第1実施形態の取付手段4Aとエアバッグ10の取付部11を示す図である。
図4Aは取付手段4Aを分解して示す斜視図、図4Bは取付部11に設けられた取付手段4Aを車内側からみた斜視図、図4Cは取付部11に設けられた取付手段4Aを車外側からみた斜視図である。
図5Aは取付部11に設けられた取付手段4Aを車内側からみた正面図、図5Bは図5AのV方向からみた取付手段4Aと取付部11の側面図、図5Cは図5AのW−W線に沿った取付手段4Aと取付部11の断面図である。図5Dは、取付手段4Aにより車両部材92(側壁91)に取り付けられた取付部11を示す断面図である。
図6Aは図5CのX部を拡大して示す断面図、図6Bは図6AのY部を拡大して示す断面図である。
図4Aは取付手段4Aを分解して示す斜視図、図4Bは取付部11に設けられた取付手段4Aを車内側からみた斜視図、図4Cは取付部11に設けられた取付手段4Aを車外側からみた斜視図である。
図5Aは取付部11に設けられた取付手段4Aを車内側からみた正面図、図5Bは図5AのV方向からみた取付手段4Aと取付部11の側面図、図5Cは図5AのW−W線に沿った取付手段4Aと取付部11の断面図である。図5Dは、取付手段4Aにより車両部材92(側壁91)に取り付けられた取付部11を示す断面図である。
図6Aは図5CのX部を拡大して示す断面図、図6Bは図6AのY部を拡大して示す断面図である。
取付手段4Aは、図示のように、取付部11に装着される装着部材20と、装着部材20に設けられた規制部材30と、取付部11の取付孔18に挿入される取付ボルト40と、取付ボルト40に装着される保持ナット50を有する。
装着部材20は、エアバッグ10の取付部11を車両部材92に取り付ける取付ブラケットであり、例えば円盤状の金属プレートからなる。また、装着部材20は、取付部11への装着時に、取付部11の取付孔18に重なる開口21を有し、取付部11の車両部材92の反対側(ここでは車内側)に配置される。開口21は、装着部材20の中央部に形成された円形状の孔であり、取付ボルト40は、装着部材20の開口21に挿入される。この取付ボルト40により、装着部材20は、車両部材92の反対側において、取付部11の一方の面に接するように取付部11に装着される。
規制部材30は、円形状の貫通孔(内孔)31を有する環状部材(ここでは円環状部材)であり、取付部11の厚さに対応した所定の厚さに形成されている。貫通孔31は、装着部材20の開口21に繋がり、貫通孔31と開口21は、取付ボルト40を挿入できる大きさに形成されている。取付部11は、装着部材20の開口21と規制部材30の貫通孔31に挿入された取付ボルト40により、車両部材92に取り付けられる。規制部材30は、装着部材20の取付部11側の面に一体に設けられ、装着部材20を取付部11に装着するときに、取付部11の取付孔18の内側に配置される。その状態で、装着部材20と規制部材30が取付ボルト40を囲む。また、規制部材30は、取付孔18内で、取付ボルト40の周囲に配置されて、取付ボルト40の締め込みを規制する。
この取付手段4Aでは、例えば、規制部材30と装着部材20は、一体に加工され、或いは、接合(溶接等)により一体化される。このように、規制部材30は、装着部材20と一体に形成されており、装着部材20とともに取付ブラケットを構成する。また、規制部材30は、取付孔18内で取付部11に対して相対回転可能な形状をなし、取付孔18に挿入可能な外径の円環状に形成されている。ただし、規制部材30の形状は、取付孔18内で取付ボルト40の周囲に配置される形状(楕円形状、多角形状、筒状等)であればよい。ここでは、これら貫通孔31を有する部材を総称して環状部材という。
取付ボルト40は、フランジ付き六角ボルトであり、軸部41と頭部42を有する。軸部41は、雄ネジが形成された雄ネジ部であり、装着部材20の開口21と規制部材30の貫通孔31に挿入される。頭部42は、装着部材20の開口21よりも大きいフランジ43を有する。取付ボルト40は、装着部材20の開口21、規制部材30の貫通孔31、及び、取付部11の取付孔18の内側を通って、取付部11から車両部材92側(ここでは車外側)に突出し、車両部材92に固定される。この取付ボルト40により、装着部材20と規制部材30が、車両部材92に取り付けられる。その際、装着部材20は、頭部42(フランジ43)により押さえられて取付部11に装着され、取付部11とともに車両部材92に取り付けられる。
保持ナット50は、取付ボルト40を取付部11に保持するためのプレート状の保持部材(保持プレート)であり、取付ボルト40に組み合わされるネジ部51(図6参照)と、回転止め部52(図4参照)を有する。ネジ部51は、雌ネジが形成された雌ネジ部であり、取付ボルト40は、ネジ部51にねじ込まれる。回転止め部52は、保持ナット50の外縁部に形成された少なくとも1つの平面部からなり、ここでは、ネジ部51の両側に形成された平行な2つの平面部からなる。
保持ナット50の取付ボルト40への装着時には、止め治具を回転止め部52にセットし、回転工具(例えば、インパクトレンチ)により、取付ボルト40(頭部42)を回転させる。これにより、取付ボルト40を保持ナット50に対して相対回転させて締め込み、保持ナット50を取付ボルト40に装着する。その際、止め治具により回転止め部52が止められて、保持ナット50の回転が防止される。このように、回転止め部52により、取付ボルト40の回転に対して保持ナット50の回転を止めることで、保持ナット50が取付ボルト40に容易かつ確実に装着される。なお、止め治具を取付ボルト40にセットし、回転工具により保持ナット50を回転するようにしてもよい。
保持ナット50は、取付部11の車両部材92側(装着部材20の反対側)において、取付部11から突出する取付ボルト40に装着され、取付ボルト40の突出する部分(軸部41)に取り付けられる。これにより、保持ナット50が、規制部材30の先端部(装着部材20の反対側の端部)に配置され、取付部11と規制部材30が、装着部材20と保持ナット50の間に配置される。装着部材20と保持ナット50は、取付部11の取付孔18及び規制部材30よりも大きく形成されている。そのため、装着部材20と保持ナット50により、取付部11が押さえられて、取付部11が取付手段4A(装着部材20、保持ナット50)から外れるのが防止される。
このように、保持ナット50は、装着部材20を取付部11に装着した状態で、装着部材20、規制部材30、及び、取付ボルト40を取付部11に保持する。保持ナット50により、装着部材20の車両部材92への取り付け前に、かつ、装着部材20を車両部材92に取り付けるときの状態で、装着部材20、規制部材30、及び、取付ボルト40が取付部11に保持される。また、規制部材30は、取付ボルト40に装着された保持ナット50により、保持ナット50と装着部材20の間において、取付部11の取付孔18内に配置されるとともに、取付孔18内に保持される。エアバッグ10の取付部11は、装着部材20と保持ナット50の間に配置されて、取付ボルト40と規制部材30の外側に保持される。装着部材20の車両部材92への取り付け時には、規制部材30は、取付ボルト40の車両部材92に対する締め込みと、締め込みに伴う装着部材20による取付部11の圧縮を規制する。
取付手段4Aをエアバッグ10の取付部11に取り付けるときには、まず、装着部材20を取付部11の装着位置に配置して、規制部材30を取付部11の取付孔18に挿入する。次に、規制部材30の貫通孔31を保持ナット50のネジ部51に合わせつつ、保持ナット50を規制部材30の先端部に配置する。その状態で、取付ボルト40を、装着部材20の開口21と規制部材30の貫通孔31に挿入し、保持ナット50にねじ込む。これにより、装着部材20を取付部11に装着した状態で、取付手段4Aを取付部11に取り付けて保持する。
その際、取付ボルト40の頭部42(フランジ43)は装着部材20に接触し、保持ナット50は規制部材30に接触する。取付ボルト40と保持ナット50により、取付ボルト40、装着部材20、規制部材30、及び、保持ナット50が連結されるため、それらの全体が取付部11に対して相対回転する。
エアバッグ10の取付部11を車両部材92に取り付けるときには(図5D参照)、取付部11から突出する取付ボルト40を車両部材92に設けられた挿入孔92Aに挿入する。次に、取付ボルト40を回転して、車両部材92に固定された固定ナット5にねじ込む。取付ボルト40の回転により、保持ナット50が車両部材92に接触した後、取付ボルト40が車両部材92(固定ナット5)に対して締め込まれる。固定ナット5は、挿入孔92Aの位置に合わせて、車両部材92の車外側に配置され、取付ボルト40を車両部材92に固定する。装着部材20、規制部材30、及び、保持ナット50は、取付ボルト40により車両部材92に取り付けられる。これにより、取付手段4Aによる取付部11の車両部材92への取り付けが完了する。取付部11は、装着部材20により押さえられて、車両部材92に取り付けられる。
取付部11の車両部材92への取り付け時は、装着部材20の車両部材92への取り付け時、及び、取付ボルト40の締め込み時である。その際、装着部材20、規制部材30、及び、保持ナット50は、取付ボルト40の頭部42と車両部材92の間に位置する。また、規制部材30は、頭部42と車両部材92の間(装着部材20と保持ナット50の間)に位置して、取付ボルト40の締め込みを規制する。規制部材30により、取付ボルト40の変位と締め込みが止められて、装着部材20と保持ナット50の接近が規制される。これにより、装着部材20による取付部11の圧縮が抑制される。
ここでは、規制部材30は、取付ボルト40の締め込みにより取付部11を車両部材92に取り付けた状態で、取付部11がクッションとして取付ボルト40に作用しない所定の厚さに形成されている。この厚さは、取付ボルト92の中心線に沿う規制部材30の寸法であり、取付部11の厚さに対応して設定される。規制部材30は、取付ボルト40の締め込みを規制することで、装着部材20と保持ナット50の間隔を前記所定の厚さに規制する。また、規制部材30により、取付ボルト40の頭部42と保持ナット50の間隔が所定の間隔に規制される。
以上説明したように、規制部材30により取付ボルト40の締め込みを規制することで、装着部材20と保持ナット50の間の取付部11がクッションとして作用するのを抑制できる。そのため、取付部11の取り付け作業において、取付ボルト40を締め込んだときの底付き感が得られる。また、取付ボルト40をしっかりと締め込めたか否かを容易に把握でき、取付ボルト40の締め込み時のトルクを調整することもできる。従って、取付部11の取り付け時に、取付ボルト40の締め込みを正確に行うことができる。取付部11の圧縮を抑制することで、取付部11の劣化等による取付ボルト40の軸方向の締め付け力の低下を防止することもできる。
保持ナット50を取付ボルト40に装着するだけで、取付手段4A(装着部材20、規制部材30、取付ボルト40、及び、保持ナット50)を取付部11に容易に取り付けて保持できる。そのため、取り付け作業の効率を向上させることができる。また、保持ナット50では、緩みや取付ボルト40からの外れが生じ難いため、保持ナット50と取付ボルト40により、取付手段4Aを取付部11に確実に保持できる。これに伴い、取付手段4Aの取付部11への取り付けと、取付部11の車両部材92への取り付けを分けて実施することができ、予め取付手段4Aを取付部11に保持した状態で、エアバッグ装置1を保管や運搬することができる。その際、取付手段4Aが取付部11から外れるのを防止できるため、エアバッグ装置1の保管や運搬を容易に行うことができる。
取付部11に予め保持された取付ボルト40により、取付部11を車両部材92に容易に取り付けることができる。その際、取付ボルト40を車両部材92に向かって締め込むだけで、取付部11を車両部材92の所定位置に取り付けることができる。従って、簡易な作業で取付部11を車両部材92に取り付けることができ、作業効率を向上させることができる。
また、取付ボルト40を手で回して固定ナット5にねじ込むことで、取付手段4Aを車両部材92に簡単に配置できる。このように、複数の取付手段4Aを車両部材92に仮に配置することで、エアバッグ10の全体の状態を車両部材92への取り付け前に確認できる。その後、取付ボルト40を回転工具でしっかりと締めることで、エアバッグ10の全体が車両部材92に正確に取り付けられる。
なお、保持ナット50は、規制部材30の外側の取付部11が抜けるのを防止できる形状と寸法であればよく、種々の形状(例えば、円形状、楕円形状、矩形状)に形成される。また、保持ナット50のネジ部51は、取付ボルト40へ支障なく装着される程度の厚さに形成され、保持ナット50は、そのようなネジ部51が形成できる厚さに形成される。取付ボルト40の頭部42は、装着部材20が抜けるのを防止できる形状と寸法であればよい。そのため、頭部42の形状と寸法によっては、フランジ43を頭部42に設けないようにしてもよく、取付ボルト40には種々のボルトを使用できる。取付ボルト40は、例えば、車両部材92の挿入孔92Aに形成されたネジ部に固定するようにしてもよい。
装着部材20の開口21と規制部材30の貫通孔31は、円形状以外の形状に形成してもよい。また、これら開口21と貫通孔31を一方向に長い形状(楕円形状、長方形状等)に形成すると、装着部材20と規制部財30に対する取付ボルト40の位置を調整することができる。そのため、複数の取付孔18の間隔と複数の固定ナット5の間隔にズレがあるときでも、取付ボルト40を固定ナット5に容易に固定することができる。
規制部材30を装着部材20と一体に形成することで、規制部材30を装着部材20とともに取付部11に容易に配置できる。同時に、規制部材30を取付孔18内に容易かつ確実に保持できる。これに対し、規制部材30を装着部材20から分離して、規制部材30を装着部材20及び保持ナット50と別体に形成してもよい。この場合には、規制部材30と装着部材20を接合等により一体に形成する手間を省くことができる。取付手段4Aを取付部11に保持するときには、取付ボルト40を装着部材20の開口21と規制部材30の貫通孔31に挿入した後、規制部材30を取付孔18内に配置する。その状態で、保持ナット50を取付ボルト40に装着する。
装着部材20は、取付ボルト40と一体に形成するようにしてもよい。例えば、装着部材20と取付ボルト40の頭部42を接合することで、装着部材20と取付ボルト40を一体化する。取付ボルト40は、規制部材30付きの装着部材20、又は、規制部材30なしの装着部材20と一体に形成される。装着部材20に規制部材30が設けられているときには、取付ボルト40の取付孔18への挿入により、装着部材20と規制部材30が取付部11に配置される。そのため、取付手段4Aの取り扱いが容易になり、取付手段4Aを取付部11に簡単に保持できる。装着部材20に規制部材30が設けられていないときには、規制部材30と装着部材20を接合等により一体に形成する手間を省くことができる。
ここで、保持ナット50に替えて歯付きワッシャを用いても、取付ボルト40を取付部11に保持できる。ただし、その場合には、歯付きワッシャを取付ボルト40に装着するときに、煩雑な作業が必要なことがある。例えば、歯付きワッシャの形状によっては、歯付きワッシャを取付ボルト40に押し込んだときに、歯付きワッシャの状態にバラツキが生じる場合がある。そのため、歯付きワッシャを取付ボルト40に装着した後に、歯付きワッシャが規制部材30に接触した状態で取付ボルト40にしっかりと装着されているか否かの確認が必要な場合がある。
これに対し、保持ナット50では、相対回転や締め込みが容易であり、保持ナット50を取付ボルト40に容易かつ確実に装着できる。その結果、作業効率の向上とコストの削減を図ることができる。また、保持ナット50のみにより取付ボルト40を保持できるため、部品数とコストを削減できる。保持ナット50では、取付ボルト40に装着した後に、回転による緩みが生じ難く、取付ボルト40に確実に装着することができる。
次に、第1実施形態の取付手段4Aと一部が異なる他の実施形態の取付手段について説明する。以下説明する第2〜第8実施形態の取付手段は、基本的には、第1実施形態の取付手段4Aと同様に構成されている。また、第2〜第8実施形態の取付手段では、第1実施形態の取付手段4Aと同様の効果が得られる。そのため、以下では、既に説明した事項とは異なる事項を説明し、既に説明した事項と同じ事項の説明は省略する。第2〜第8実施形態の取付手段に関して、第1実施形態の取付手段4Aと同じ構成には同じ名称と符号を付す。
(第2実施形態)
図7は、第2実施形態の取付手段4Bとエアバッグ10の取付部11を示す斜視図であり、取付手段4Bを分解して示している。
この取付手段4Bでは、図示のように、保持ナット50の回転止め部52が、第1実施形態の取付手段4Aと相違する。回転止め部52は、保持ナット50に形成された少なくとも1つの凹部又は孔部からなる。ここでは、回転止め部52は、ネジ部51の両側に形成された2つの孔部からなり、円盤状の保持ナット50内で、外縁部とネジ部51の間に形成されている。保持ナット50の取付ボルト40への装着時に、回転止め部52により、取付ボルト40に対する保持ナット50の回転が止められる。
図7は、第2実施形態の取付手段4Bとエアバッグ10の取付部11を示す斜視図であり、取付手段4Bを分解して示している。
この取付手段4Bでは、図示のように、保持ナット50の回転止め部52が、第1実施形態の取付手段4Aと相違する。回転止め部52は、保持ナット50に形成された少なくとも1つの凹部又は孔部からなる。ここでは、回転止め部52は、ネジ部51の両側に形成された2つの孔部からなり、円盤状の保持ナット50内で、外縁部とネジ部51の間に形成されている。保持ナット50の取付ボルト40への装着時に、回転止め部52により、取付ボルト40に対する保持ナット50の回転が止められる。
(第3実施形態)
図8〜図10は、第3実施形態の取付手段4Cとエアバッグ10の取付部11を示す図であり、それぞれ図4〜図6に対応させて取付手段4Cと取付部11を示している。
この取付手段4Cでは、図示のように、装着部材20、規制部材30、及び、保持ナット50が、第1実施形態の取付手段4Aと相違する。規制部材30は、装着部材20と別体に形成され、かつ、保持ナット50と一体に形成されている。また、規制部材30は、保持ナット50とともに取付ボルト40に装着されるネジ部32を有する。ネジ部32は、規制部材30の内周面(貫通孔31)に形成された雌ネジ部であり、保持ナット50のネジ部51に連続して形成されている。
図8〜図10は、第3実施形態の取付手段4Cとエアバッグ10の取付部11を示す図であり、それぞれ図4〜図6に対応させて取付手段4Cと取付部11を示している。
この取付手段4Cでは、図示のように、装着部材20、規制部材30、及び、保持ナット50が、第1実施形態の取付手段4Aと相違する。規制部材30は、装着部材20と別体に形成され、かつ、保持ナット50と一体に形成されている。また、規制部材30は、保持ナット50とともに取付ボルト40に装着されるネジ部32を有する。ネジ部32は、規制部材30の内周面(貫通孔31)に形成された雌ネジ部であり、保持ナット50のネジ部51に連続して形成されている。
取付手段4Cを取付部11に取り付けるときには、装着部材20と保持ナット50を取付部11に配置し、規制部材30を取付部11の取付孔18に挿入する。その状態で、取付ボルト40を規制部材30のネジ部32と保持ナット50のネジ部51にねじ込む。これにより、規制部材30を装着部材20に接触させて、規制部材30と保持ナット50を取付ボルト40に装着する。また、取付ボルト40を含む取付手段4Cは、装着部材20を取付部11に装着した状態で、取付部11に取り付けられて保持される。規制部材30は、取付ボルト40に装着された保持ナット50により、保持ナット50と装着部材20の間において、取付部11の取付孔18内に配置される。
規制部材30にネジ部32を設けることで、保持ナット50のネジ部51を薄くしても、保持ナット50を取付ボルト40にしっかりと装着できる。そのため、保持ナット50を薄くすることができる。これに対し、規制部材30にネジ部32を設けず、規制部材30の貫通孔31を保持ナット50のネジ部51よりも大きく形成するようにしてもよい。また、保持ナット50にネジ部51を設けず、規制部材30のみにネジ部32を設けるようにしてもよい。装着部材20は、取付ボルト40と一体に形成してもよい。
(第4実施形態)
図11〜図13は、第4実施形態の取付手段4Dとエアバッグ10の取付部11を示す図であり、それぞれ図4〜図6に対応させて取付手段4Dと取付部11を示している。
この取付手段4Dでは、図示のように、装着部材20が、第3実施形態の取付手段4Cと相違する。装着部材20の開口21は、規制部材30よりも大きく形成されており、装着部材20は、規制部材30の外側に配置される。また、開口21と規制部材30は、相対回転可能な形状に形成されている。規制部材30は、装着部材20に対して相対回転可能に装着部材20の開口21内に配置される。
図11〜図13は、第4実施形態の取付手段4Dとエアバッグ10の取付部11を示す図であり、それぞれ図4〜図6に対応させて取付手段4Dと取付部11を示している。
この取付手段4Dでは、図示のように、装着部材20が、第3実施形態の取付手段4Cと相違する。装着部材20の開口21は、規制部材30よりも大きく形成されており、装着部材20は、規制部材30の外側に配置される。また、開口21と規制部材30は、相対回転可能な形状に形成されている。規制部材30は、装着部材20に対して相対回転可能に装着部材20の開口21内に配置される。
取付手段4Dは、第3実施形態の取付手段4Cと同様に取付部11に取り付けられる。その際、規制部材30は、装着部材20の開口21内に挿入されて、取付ボルト40の頭部42に接触する。また、規制部材30は、取付ボルト40に装着された保持ナット50により、保持ナット50と取付ボルト40の頭部42の間において、取付部11の取付孔18内に配置される。装着部材20は、取付ボルト40の頭部42に押さえられて取付部11に装着された状態で、取付ボルト40、規制部材30、及び、保持ナット50に対して相対回転する。
装着部材20の車両部材92への取り付け時には、規制部材30と保持ナット50が、取付ボルト40の頭部42と車両部材92の間に配置される。規制部材30は、頭部42と車両部材92の間に位置して、取付ボルト40の締め込みを規制する。また、規制部材30により、装着部材20と保持ナット50の間隔が規制されるとともに、頭部42と保持ナット50の間隔が所定の間隔(ここでは、規制部材30の前記所定の厚さ)に規制される。
なお、規制部材30は、ネジ部32を設けずに、保持ナット50と別体に形成してもよい。この場合には、規制部材30を、取付ボルト40と一体に形成してもよい。装着部材20を、取付ボルト40と一体に形成するようにしてもよい。
(第5実施形態)
図14〜図16は、第5実施形態の取付手段4Eとエアバッグ10の取付部11を示す図であり、それぞれ図4〜図6に対応させて取付手段4Eと取付部11を示している。
この取付手段4Eでは、図示のように、取付ボルト40と保持ナット50が、第4実施形態の取付手段4Dと相違する。また、取付手段4Eは、規制部材30を有さない。取付ボルト40は、段付きボルトであり、フランジ43よりも細く、かつ、軸部41よりも太い規制部(段部)44を有する。規制部44は、頭部42(フランジ43)と軸部41の間に形成されている。
図14〜図16は、第5実施形態の取付手段4Eとエアバッグ10の取付部11を示す図であり、それぞれ図4〜図6に対応させて取付手段4Eと取付部11を示している。
この取付手段4Eでは、図示のように、取付ボルト40と保持ナット50が、第4実施形態の取付手段4Dと相違する。また、取付手段4Eは、規制部材30を有さない。取付ボルト40は、段付きボルトであり、フランジ43よりも細く、かつ、軸部41よりも太い規制部(段部)44を有する。規制部44は、頭部42(フランジ43)と軸部41の間に形成されている。
取付ボルト40の規制部44は、装着部材20の開口21及び取付部11の取付孔18内に配置され、規制部材30と同様の作用及び効果を発揮する。即ち、この取付手段4Eの取付ボルト40は、第3実施形態の取付ボルト40と規制部材30が一体化した形状に形成されている。そのため、規制部44は、規制部材30と同様の外形及び所定の厚さに形成され、装着部材20に対して相対回転可能に装着部材20の開口21内に配置される。また、規制部材30が設けられていない保持ナット50が取付ボルト40に装着される。
取付手段4Eは、第4実施形態の取付手段4Dと同様に取付部11に取り付けられる。その際、取付ボルト40の規制部44を装着部材20の開口21と取付部11の取付孔18に挿入し、保持ナット50を取付ボルト40に装着する。この装着時に、回転止め部52により、取付ボルト40に対する保持ナット50の回転が止められる。取付ボルト40に装着された保持ナット50は、規制部44に接触して、取付ボルト40を保持する。装着部材20は、取付ボルト40の頭部42に押さえられて取付部11に装着された状態で、取付ボルト40と保持ナット50に対して相対回転する。
装着部材20の車両部材92への取り付け時には、規制部44と保持ナット50が、取付ボルト40の頭部42と車両部材92の間に配置される。規制部44は、頭部42と車両部材92の間に位置して、取付ボルト40の締め込みを規制する。また、規制部44により、装着部材20と保持ナット50の間隔が規制されるとともに、取付ボルト40の頭部42と保持ナット50の間隔が所定の間隔(ここでは、規制部44の前記所定の厚さ)に規制される。エアバッグ10の取付部11は、装着部材20と保持ナット50の間に配置されて、取付ボルト40の規制部44の外側に保持される。
規制部44を取付ボルト40に設けることで、取付手段4Eの取り扱いが容易になり、取付手段4Eを取付部11に簡単に保持できる。なお、取付ボルト40の規制部44は、取付孔18内で取付部11に対して相対回転可能な形状に形成されており、例えば、取付孔18に挿入可能な外径の円柱形状に形成される。ただし、規制部44は、円柱形状以外の形状(楕円形状、多角形状、角柱状等)に形成してもよい。同様に、規制部44は、開口21内で装着部材20に対して相対回転可能な形状に形成されている。装着部材20は、取付ボルト40と一体に形成するようにしてもよい。
(第6実施形態)
図17〜図19は、第6実施形態の取付手段4Fとエアバッグ10の取付部11を示す図である。図17、図18は、それぞれ図4、図5(図5Dを除く)に対応させて取付手段4Fと取付部11を示している。また、図19Aは図18AのZ−Z線に沿った取付手段4Fと取付部11の断面図、図19Bは取付手段4Fにより車両部材92に取り付けられた取付部11を示す断面図である。
図17〜図19は、第6実施形態の取付手段4Fとエアバッグ10の取付部11を示す図である。図17、図18は、それぞれ図4、図5(図5Dを除く)に対応させて取付手段4Fと取付部11を示している。また、図19Aは図18AのZ−Z線に沿った取付手段4Fと取付部11の断面図、図19Bは取付手段4Fにより車両部材92に取り付けられた取付部11を示す断面図である。
この取付手段4Fでは、図示のように、装着部材20が、第4実施形態の取付手段4Dと相違する。装着部材20は、少なくとも1つの係止部材22を有し、係止部材22により車両部材92に係止される。係止部材22は、鉤状部材からなり、装着部材20から車両部材92側に突出する。ここでは、一対の係止部材22が、互いに平行な状態で、装着部材20の外縁部に形成されている。また、規制部材30は、装着部材20と別体に形成されている。一対の係止部材22に対応して、一対の通過孔19が取付部11に形成され、一対の係止孔92B(図19B参照)が車両部材92に形成される。通過孔19と係止孔92Bは、矩形状の孔、又は、スリットからなる。
取付手段4Fは、第4実施形態の取付手段4Dと同様に取付部11に取り付けられる。その際、装着部材20の係止部材22は、取付部11の通過孔19を通って車両部材92側に突出するように配置される。装着部材20は、一対の係止部材22が取付部11から突出した状態で、取付部11に装着される。取付部11の車両部材92への取り付け時には(図19B参照)、一対の係止部材22を一対の係止孔92Bに挿入して、係止部材22を係止孔92Bに係止する。その状態で、取付ボルト40を車両部材92の挿入孔92Aに挿入して回転する。これにより、係止部材22を係止孔92Bに次第に挿入しながら、取付ボルト40を固定ナット5にねじ込み、取付部11を車両部材92に取り付ける。
このように、係止部材22が車両部材92に設けられた係止孔92Bに係止されるため、取付手段4Fと取付部11を、車両部材92に正確に取り付けることができる。また、装着部材20が、車両部材92に対して回転するのを防止できる。更に、複数の取付手段4Fの係止部材22を係止孔92Bに係止することで、簡単な作業でエアバッグ10を車両部材92に仮に配置することができる。その後、エアバッグ10の全体の状態の確認等を行ってから、取付ボルト40を回転工具でしっかりと締めることで、エアバッグ10の全体が車両部材92に正確に取り付けられる。
(第7実施形態)
図20〜図22は、第7実施形態の取付手段4Gとエアバッグ10の取付部11を示す図であり、それぞれ図17〜図19に対応させて取付手段4Gと取付部11を示している。
この取付手段4Gでは、図示のように、装着部材20が、第5実施形態の取付手段4Eと相違する。装着部材20は、第6実施形態で説明した係止部材22を有し、係止部材22は、車両部材92に設けられた係止孔92Bに係止される。
図20〜図22は、第7実施形態の取付手段4Gとエアバッグ10の取付部11を示す図であり、それぞれ図17〜図19に対応させて取付手段4Gと取付部11を示している。
この取付手段4Gでは、図示のように、装着部材20が、第5実施形態の取付手段4Eと相違する。装着部材20は、第6実施形態で説明した係止部材22を有し、係止部材22は、車両部材92に設けられた係止孔92Bに係止される。
(第8実施形態)
図23は、第8実施形態の取付手段4Hとエアバッグ10の取付部11を示す図である。図23Aは図18Bに対応する側面図、図23Bは図18Cに対応する断面図である。
この取付手段4Hは、第6実施形態の取付手段4Fの構成に加えて、取付ボルト40の頭部42(フランジ43)と装着部材20の間に配置された弾性部材6を有する。弾性部材6は、波型に形成された環状のウエーブワッシャからなり、規制部材30を囲むように規制部材30の端部に配置される。
図23は、第8実施形態の取付手段4Hとエアバッグ10の取付部11を示す図である。図23Aは図18Bに対応する側面図、図23Bは図18Cに対応する断面図である。
この取付手段4Hは、第6実施形態の取付手段4Fの構成に加えて、取付ボルト40の頭部42(フランジ43)と装着部材20の間に配置された弾性部材6を有する。弾性部材6は、波型に形成された環状のウエーブワッシャからなり、規制部材30を囲むように規制部材30の端部に配置される。
取付部11の車両部材92への取り付け時に、弾性部材6は、取付ボルト40と装着部材20から受ける力により弾性変形する。その状態で、規制部材30は、取付ボルト40の頭部42と保持ナット50の間隔を所定の間隔(ここでは、規制部材30の前記所定の厚さ)に規制する。また、規制部材30により、取付ボルト40の締め込みが規制されて、装着部材20と保持ナット50の間隔が規制される。
この取付手段4Hでは、弾性部材6により、装着部材20が取付部11に押し付けられるため、取付ボルト40と装着部材20のがたつきをなくすことができる。装着部材20は、がたつきなく取付部11に装着される。装着部材20と取付部11の摩擦により、取付部11に対する装着部材20の変位を防止することもできる。また、装着部材20の係止部材22と車両部材92のがたつき、又は、装着部材20と規制部材30のがたつきを、なくすこともできる。がたつきが、取付ボルト40の中心線方向と半径方向に生じるときでも、各方向のがたつきをなくすことができる。その結果、車両が振動した時等に、各部材のがたつきや接触により異音が発生するのを防止できる。
なお、弾性部材6は、第4実施形態の取付手段4D(図12参照)、第5実施形態の取付手段4E(図15参照)、第7実施形態の取付手段4G(図21参照)に設けるようにしてもよい。このようにすることで、各取付手段4D、4E、4Gにおいて、第8実施形態の取付手段4Hと同様に、がたつきによる異音の発生を防止できる。
以上、本発明をカーテンエアバッグ装置に適用した例を説明したが、本発明は、カーテンエアバッグ装置以外のエアバッグ装置に適用することもできる。即ち、本発明は、上記と同様に車両部材に取り付けられるエアバッグを備えた各種のエアバッグ装置に適用できる。その場合には、各エアバッグの取付部は、各エアバッグが配置される車両部材(シートフレーム、インストルメントパネル等)に取り付けられる。また、エアバッグの取付部は、矩形状以外の形状であってもよく、車両部材に取り付けられる各種の形状に形成される。
1・・・エアバッグ装置、2・・・インフレータ、3・・・取付部材、4A〜4H・・・取付手段、5・・・固定ナット、6・・・弾性部材、10・・・エアバッグ、11・・・取付部、12・・・連結部材、13・・・ガス導入部、14、15・・・基布、16・・・外縁接合部、17・・・膨張部、18・・・取付孔、19・・・通過孔、20・・・装着部材、21・・・開口、22・・・係止部材、30・・・規制部材、31・・・貫通孔、32・・・ネジ部、40・・・取付ボルト、41・・・軸部、42・・・頭部、43・・・フランジ、44・・・規制部、50・・・保持ナット、51・・・ネジ部、52・・・回転止め部、90・・・車両、91・・・側壁、92・・・車両部材、92A・・・挿入孔、92B・・・係止孔、93・・・フロントピラー。
Claims (12)
- 車両部材に取り付けられる取付部に取付孔を有するエアバッグを備えたエアバッグ装置であって、
取付部の取付孔に重なる開口を有し、車両部材の反対側において取付部に装着される装着部材と、
装着部材の開口と取付部の取付孔の内側を通って取付部から突出し、装着部材を車両部材に取り付ける取付ボルトと、
取付部の取付孔内で取付ボルトの周囲に配置され、装着部材の車両部材への取り付け時に、取付ボルトの締め込みを規制する規制部材と、
取付部から突出する取付ボルトに装着され、装着部材を取付部に装着した状態で、取付ボルトを取付部に保持する保持ナットと、
を備えたエアバッグ装置。 - 請求項1に記載されたエアバッグ装置において、
エアバッグの取付部が、装着部材と保持ナットの間に配置されて、取付ボルトと規制部材の外側に保持されるエアバッグ装置。 - 請求項1又は2に記載されたエアバッグ装置において、
保持ナットが、取付ボルトへの装着時に、取付ボルトの回転に対して保持ナットの回転を止める回転止め部を有するエアバッグ装置。 - 請求項1ないし3のいずれかに記載されたエアバッグ装置において、
規制部材が、保持ナットとともに取付ボルトに装着されるネジ部を有し、保持ナットと一体に形成されたエアバッグ装置。 - 請求項1ないし3のいずれかに記載されたエアバッグ装置において、
規制部材が、装着部材と一体に形成されたエアバッグ装置。 - 請求項1ないし4のいずれかに記載されたエアバッグ装置において、
規制部材が、装着部材に対して相対回転可能に装着部材の開口内に配置され、
装着部材が、車両部材に設けられた係止孔に係止される係止部材を有するエアバッグ装置。 - 請求項1ないし5のいずれかに記載されたエアバッグ装置において、
装着部材が、取付ボルトと一体に形成されたエアバッグ装置。 - 車両部材に取り付けられる取付部に取付孔を有するエアバッグを備えたエアバッグ装置であって、
取付部の取付孔に重なる開口を有し、車両部材の反対側において取付部に装着される装着部材と、
装着部材の開口と取付部の取付孔の内側を通って取付部から突出し、装着部材を車両部材に取り付ける取付ボルトと、
取付部から突出する取付ボルトに装着され、装着部材を取付部に装着した状態で、取付ボルトを取付部に保持する保持ナットと、を備え、
取付ボルトが、装着部材の開口及び取付部の取付孔内に配置され、装着部材の車両部材への取り付け時に、取付ボルトの締め込みを規制する規制部を有するエアバッグ装置。 - 請求項8に記載されたエアバッグ装置において、
エアバッグの取付部が、装着部材と保持ナットの間に配置されて、取付ボルトの規制部の外側に保持されるエアバッグ装置。 - 請求項8又は9に記載されたエアバッグ装置において、
保持ナットが、取付ボルトへの装着時に、取付ボルトの回転に対して保持ナットの回転を止める回転止め部を有するエアバッグ装置。 - 請求項8ないし10のいずれかに記載されたエアバッグ装置において、
取付ボルトの規制部が、装着部材に対して相対回転可能に装着部材の開口内に配置され、
装着部材が、車両部材に設けられた係止孔に係止される係止部材を有するエアバッグ装置。 - 請求項8ないし10のいずれかに記載されたエアバッグ装置において、
装着部材が、取付ボルトと一体に形成されたエアバッグ装置。
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