以下に添付図面を参照して、この発明にかかる退出者監視システム、退出者監視方法および退出者監視プログラムの好適な実施の形態を詳細に説明する。
(退出者監視システムのシステム構成)
まず、この発明にかかる実施の形態の退出者監視システムのシステム構成について説明する。図1は、この発明にかかる実施の形態の退出者監視システムのシステム構成を示す説明図である。
図1において、この発明にかかる実施の形態の退出者監視システム100は、退出者監視装置110と、ゲート装置120(120a、120b、120c、120d、120e)と、移動監視装置130と、精算装置140と、意見受付装置150と、を備えている。退出者監視装置110は、たとえば、店舗101のバックヤード(売場に供さないスペース)などに設置され、各ゲート装置120(入店者用ゲート、退出者用ゲート、決済者用ゲート)、移動監視装置130、精算装置140および意見受付装置150と、それぞれ通信可能とされている。退出者監視装置110は、たとえば、パーソナルコンピュータなどと称されるコンピュータ装置によって実現することができる。
ゲート装置120(120a、120b、120c、120d、120e)は、退出者監視システム100において複数設けられており、それぞれ、入店者用ゲート、退出者用ゲートあるいは決済者用ゲートを実現する。入店者用ゲートを実現するゲート装置120は、たとえば、店舗101への入り口102に設置される。入店者用ゲートを実現するゲート装置120(120a、120b)は、店舗の外から商品陳列エリア104までの間に設置される。
決済者用ゲートを実現するゲート装置120(120c、120d)は、決済者用通路103に設けられる。決済者用通路103は、たとえば、店舗101内であって、当該店舗101に入店した顧客が、店舗101内の商品陳列エリア104から、商品の決済をおこなう決済エリアに設置された決済者用ゲートを実現するゲート装置120(120c、120d)を経由して出口105に至る通路(領域)によって実現することができる。
退出者用ゲートを実現するゲート装置120(120e)は、退出者用通路106に設けられる。退出者用通路106は、たとえば、店舗101内であって、当該店舗101に入店した顧客が、当該店舗101内の商品陳列エリア104から、決済エリアに設置された退出者用ゲートを実現するゲート装置120(120e)を通過せずに当該店舗からの出口に移動可能な通路(領域)によって実現することができる。
この発明にかかる実施の形態の退出者監視システム100を適用する店舗101は、入店者用ゲートを実現するゲート装置120(120a、120b)を通過しなくては店舗101(商品陳列エリア104)内へ入ることができず、決済者用ゲートを実現するゲート装置120(120c、120d)あるいは退出者用ゲートを実現するゲート装置120(120e)を通過しなくては店舗101(商品陳列エリア104)から退出できないように構成されている。
移動監視装置130は、商品陳列エリア104から外へ移動した顧客や商品を監視する。移動監視装置130は、それぞれ、退出者用ゲートあるいは決済者用ゲートに対応付けて設けられている。移動監視装置130は、退出者用ゲート、決済者用ゲートよりも商品陳列エリア104側に設けられ、退出者用通路106および決済者用通路103に侵入した商品に付された商品のRFIDタグ(図3−3における符号333を参照)が記憶する商品情報を読み取る。
移動監視装置130は、商品のRFIDタグから読み取った商品情報に基づいて、ほぼ同時とみなせる所定時間範囲内に移動監視装置130が読み取った商品情報によって特定される商品の販売価格の合計である決済金額を表示するディスプレイ(図4における符号407を参照)を備えている。移動監視装置130が備えるディスプレイは、移動監視装置130が読み取った商品情報によって特定される商品の決済金額を、当該商品を持って決済者用通路103に移動した顧客が視認可能な位置に設けられている。
精算装置140は、決済者用ゲートを実現するゲート装置120(120c、120d)の近傍に設けられる。精算装置140は、たとえば、店舗101内であって、決済者用通路103に設けられる。意見受付装置150は、店舗101内であって、退出者用ゲートを実現するゲート装置120(120e)の近傍に設けられる。意見受付装置150は、たとえば、退出者用通路106に設けられる。
図1において、符号107は、商品陳列エリア104において商品を陳列するための商品棚を示している。また、図1において、符号108は、決済者用ゲートを実現するゲート装置120(120c、120d)を通過した顧客が、決済済みの商品を袋詰めするサッカー台を示している。
(退出者監視装置110を実現するコンピュータ装置のハードウエア構成)
つぎに、この発明にかかる実施の形態の退出者監視システム100が備える退出者監視装置110を実現するコンピュータ装置のハードウエア構成について説明する。図2は、退出者監視装置110を実現するコンピュータ装置のハードウエア構成を示す説明図である。
図2において、退出者監視装置110を実現するコンピュータ装置は、CPU201と、ROM202と、RAM203と、HDD(ハードディスクドライブ)204と、HD(ハードディスク)205と、通信I/F(インターフェイス)206と、を備えている。退出者監視装置110を実現するコンピュータ装置が備える各部201〜206は、バス200によってそれぞれ接続されている。
CPU201は、退出者監視装置110を実現するコンピュータ装置全体の制御をつかさどる。ROM202は、ブートプログラムなどのプログラムを記憶している。RAM203は、CPU201のワークエリアとして使用される。HDD204は、CPU201の制御にしたがってHD205に対するデータのリード/ライトを制御する。HD205は、HDD204の制御で書き込まれたデータを記憶する。
通信I/F206は、LAN(Local Area Network)などのネットワークを介して各ゲート装置120(入店者用ゲート、退出者用ゲート、決済者用ゲート)、通信装置および精算装置140に接続されている。通信I/F206は、退出者監視装置110を実現するコンピュータ装置内部とネットワークとのインターフェイスをつかさどり、退出者監視装置110を実現するコンピュータ装置におけるデータの入出力を制御する。
ネットワークは、光ファイバーなどを用いた有線接続によって構成されていてもよいし、無線接続によって構成されていてもよい。無線接続によってネットワークを構成する場合、電波の中継地点となる無線LANアクセスポイントや、電波の送受信をおこなう無線LANアダプターなどの無線LAN機器を用いる。
(ゲート装置120の一例)
つぎに、この発明にかかる実施の形態の退出者監視システム100が備えるゲート装置120の一例について説明する。図3−1は、この発明にかかる実施の形態の退出者監視システム100が備えるゲート装置120の外観の一例を示す説明図である。
図3−1において、ゲート装置120は、当該ゲート装置120が設置された通路における顧客の通行を可能とする通行状態(図3−1における(a)を参照)と、当該通路における顧客の通行を規制する規制状態(図3−1における(b)を参照)とに切り換え可能とされている。ゲート装置120は、通路上の位置と、当該通路上の位置から退避する位置と、のいずれか一方に選択的に位置付けられる規制部材311を備えている。
ゲート装置120は、たとえば、フラッパゲートなどと称されるセキュリティゲートと同様の構造をなし、通路を開閉する扉状の部材と、当該扉状の部材を支持する支持部材312と、を備えている。この場合、通路を開閉する扉状の部材によって規制部材311を実現することができる。
あるいは、規制部材311は、たとえば、鉄道の遮断機などのような棒状の部材によって実現されるものであってもよい。ゲート装置120は、規制部材311を通路上の位置に位置付けることにより規制状態を実現し、規制部材311を通路上の位置から退避する位置に位置付けることにより通行状態を実現する。
また、ゲート装置120は、顧客のRFID(Radio Frequency IDentification)タグと通信をおこなうリーダライタ(図3−2における符号325を参照)を備えている。リーダライタは、たとえば、ゲート装置120(支持部材312)に取り付けられた所定の筐体313内に収められている。
ゲート装置120は、商品のRFIDタグ(図3−3における符号333を参照)と通信をおこなうリーダを備えていてもよい。この場合、リーダは、たとえば、上記のリーダライタを収容し、ゲート装置120(支持部材312)に取り付けられた所定の筐体313内に収めることができる。
図3−2は、この発明にかかる実施の形態の退出者監視システム100が備えるゲート装置120のハードウエア構成を示す説明図である。図3−2において、ゲート装置120は、CPU321と、ROM322と、RAM323と、通信I/F324と、リーダライタ325と、モータ326と、を備えている。ゲート装置120が備える各部321〜326は、バス320によってそれぞれ接続されている。
CPU321は、ゲート装置120を実現するコンピュータ装置全体の制御をつかさどる。ROM322は、ブートプログラムなどのプログラムを記憶している。RAM323は、CPU321のワークエリアとして使用される。通信I/F324は、ネットワークを介して退出者監視装置110に接続されている。通信I/F324は、ゲート装置120とネットワークとのインターフェイスをつかさどり、ゲート装置120におけるデータの入出力を制御する。
リーダライタ325は、当該リーダライタ325の通信範囲内すなわちゲート装置120から所定距離範囲内に侵入した顧客のRFIDタグと通信をおこなう。リーダライタ325は、たとえば、送信機、受信機、符号化器、復号器、アンテナ(いずれも図示を省略する)などを備える。リーダライタ325は、送信機により電波などを送信することによってRFIDタグに対して電源や所定の信号を供給し、送信機により電波を送信した結果RFIDタグから送信された信号を、アンテナを介して受信機によって受信する。符号化器は、送信機により送信する電波を符号化(エンコード)し、復号器は受信した信号を復号(デコード)する。
顧客のRFIDタグは、あらかじめ発行された会員カードなどに設けられる。RFIDタグは、顧客の識別情報を記憶するICチップを備えている。顧客の識別情報は、顧客を識別可能な情報であって、たとえば、所定の順番で配置された所定桁数の数字やアルファベットによって実現することができる。
RFIDタグは、ゲート装置120からの電波をエネルギー源として動作するパッシブタイプであることが好ましい。通信装置は、RFIDタグとの間で、電磁界や電波などを用いた近距離の無線通信をおこなうことによって、RFIDタグが備えるICチップに記憶された顧客の識別情報を取得する。顧客のRFIDタグは、リーダライタ325との通信によって、情報を追加記録したり更新したりすることができるものであってもよい。
上記の通信I/F324は、RFIDタグから読み取った顧客の識別情報を、退出者監視装置110へ出力する。また、通信I/F324は、RFIDタグから読み取った顧客の識別情報に加えて、当該顧客の識別情報の送信元となるゲート装置120の識別情報を、退出者監視装置110へ出力する。
リーダライタ325は、顧客のRFIDタグに、決済金額を書き込んでもよい。この場合、リーダライタ325は、顧客のRFIDタグに記憶された顧客の識別情報を読み取り、当該顧客の識別情報と関連付けて算出された決済金額を書き込む。決済金額については、説明を省略する。
モータ326は、CPU321によって駆動制御されて、規制部材311を動作させる。モータ326は、正回転および逆回転可能であって、正回転することによって規制部材311を通行状態となる位置に位置付け、逆回転することによって規制部材311を規制状態となる位置に位置付ける。
入店者用ゲートを実現するゲート装置120(120a、120b)は、顧客の入店を可能とする通行状態と、顧客の入店を規制する規制状態とに切り換え可能とされている。入店者用ゲートを実現するゲート装置120(120a、120b)は、当該入店者用ゲートを実現するゲート装置120(120a、120b)が備える規制部材311を入店者用通路上の位置から退避する位置に位置付けることにより、店舗101内への顧客の入店を可能とする通行状態を実現する。また、入店者用ゲートを実現するゲート装置120(120a、120b)は、当該ゲート装置120(120a、120b)が備える規制部材311を入店者用通路上の位置に位置付けることにより、店舗101内への顧客の入店を規制する規制状態を実現する。
決済者用ゲートを実現するゲート装置120(120c、120d)は、当該ゲート装置120(120c、120d)が備える規制部材311を決済者用通路103上の位置から退避する位置に位置付けることにより、店舗101からの顧客の退出を可能とする通行状態を実現する。また、決済者用ゲートを実現するゲート装置120(120c、120d)は、当該ゲート装置120(120c、120d)が備える規制部材311を決済者用通路103上の位置に位置付けることにより、店舗101からの顧客の退出を規制する規制状態を実現する。
退出者用ゲートを実現するゲート装置120(120e)は、当該ゲート装置120(120e)が備える規制部材311を退出者用通路106上の位置に位置付けることにより、店舗101からの顧客の退出を可能とする通行状態を実現する。また、退出者用ゲートを実現するゲート装置120(120e)は、当該ゲート装置120(120e)が備える規制部材311を退出者用通路106上の位置から退避する位置に位置付けることにより、店舗101からの顧客の退出を規制する規制状態を実現する。
図3−3は、この発明にかかる実施の形態の退出者監視システム100が備えるゲート装置120の動作例を示す説明図である。図3−3において、符号331で示す線は、ゲート装置120が備えるリーダライタ325の通信範囲の境界位置を仮想的に示している。
ゲート装置120は、顧客が所持する会員カードなどの媒体332に設けられた顧客のRFIDタグ332aが、リーダライタ325の通信範囲の境界位置331よりも当該ゲート装置120から離間する位置に存在する場合、規制部材311を規制状態に位置付ける(図3−3(a)を参照)。また、ゲート装置120は、顧客のRFIDタグ332aが、リーダライタ325の通信範囲の境界位置331よりも当該ゲート装置120に近い位置に存在する場合、規制部材311を通行状態に位置付ける(図3−3(b)を参照)。図3−3において、符号333は、商品に付されたRFIDタグ(商品のRFIDタグ)を示している。
(移動監視装置130のハードウエア構成)
つぎに、この発明にかかる実施の形態の退出者監視システム100が備える移動監視装置130のハードウエア構成について説明する。図4は、この発明にかかる実施の形態の退出者監視システム100が備える移動監視装置130のハードウエア構成を示す説明図である。
図4において、移動監視装置130は、CPU401と、ROM402と、RAM403と、リーダライタ404と、リーダ405と、通信I/F406と、ディスプレイ407と、を備えている。移動監視装置130が備える各部401〜407は、バス400によってそれぞれ接続されている。CPU401は、移動監視装置130全体の制御をつかさどる。ROM402は、ブートプログラムなどのプログラムを記憶している。RAM403は、CPU401のワークエリアとして使用される。
リーダライタ404は、当該リーダライタ404の通信範囲内すなわち移動監視装置130から所定距離範囲内に侵入した顧客のRFIDタグ332aと通信をおこなう。リーダライタ404は、上記のリーダライタ325と同様の構成をなし、当該リーダライタ325と同様にして顧客のRFIDタグ332aと通信をおこなう。リーダライタ404は、顧客のRFIDタグ332aと通信をおこなうことにより、たとえば、移動監視装置130による通信範囲内に顧客が侵入した日時に関する情報を、顧客のRFIDタグ332aに書き込んでもよい。
リーダ405は、当該リーダ405の通信範囲内すなわち移動監視装置130から所定距離範囲内に侵入した商品のRFIDタグ333と通信をおこなう。商品のRFIDタグ333は、たとえば、商品ごとに固有の商品コードなどの商品を特定可能な情報を含む商品情報を記憶する。また、商品のRFIDタグ333は、たとえば、商品コードに加えて、商品の単価や商品名などを含む商品情報を記憶していてもよい。リーダ405は、上記のリーダライタ325と同様の構成をなし、公知の技術を用いて容易に実現可能であるため説明を省略する。
通信I/F406は、顧客のRFIDタグ332aから読み取った顧客の識別情報や商品のRFIDタグ333から読み取った商品情報を、退出者監視装置110へ出力する。通信I/F406は、顧客のRFIDタグ332aから読み取った顧客の識別情報や商品のRFIDタグ333から読み取った商品情報に加えて、当該顧客の識別情報の送信元となるゲート装置120の識別情報を、退出者監視装置110へ出力する。
ディスプレイ407は、通信I/F406を介して退出者監視装置110との間で通信をおこなうことにより取得した、商品の決済金額を表示する。ディスプレイ407は、たとえば、電光掲示板によって実現することができる。
(精算装置140のハードウエア構成)
つぎに、この発明にかかる実施の形態の退出者監視システム100が備える精算装置140のハードウエア構成について説明する。図5−1および図5−2は、この発明にかかる実施の形態の退出者監視システム100が備える精算装置140のハードウエア構成を示す説明図である。図5−1においては、現金による精算処理をおこなう精算装置140を示している。
図5−1において、精算装置140は、CPU511と、ROM512と、RAM513と、通信I/F514と、リーダライタ515と、ディスプレイ516と、操作部517と、入出金装置518と、プリンタ519と、を備えている。精算装置140が備える各部511〜519は、バス510によってそれぞれ接続されている。
CPU511は、精算装置140全体の制御をつかさどる。ROM512は、ブートプログラムなどのプログラムを記憶している。RAM513は、CPU511のワークエリアとして使用される。CPU511は、たとえば、ROM512に記憶されたプログラムに基づいて、RAM512をワークエリアとして使用しながら精算処理をおこなう。精算処理については公知の技術を用いて容易に実現可能であるため、説明を省略する。
通信I/F514は、ネットワークを介して退出者管理装置110に接続されている。通信I/F514は、精算装置140とネットワークとのインターフェイスをつかさどり、精算装置140におけるデータの入出力を制御する。通信I/F514は、たとえば、精算装置140がおこなった精算処理の結果に関する情報を含む完了通知を、退出者管理装置110に送信する。
リーダライタ515は、顧客が精算装置140における所定部位に会員カード332をかざすなどして、リーダライタ515の通信範囲内に位置付けられた顧客のRFIDタグ332aと通信をおこなう。リーダライタ515は、上記のリーダライタ325と同様の構成をなし、顧客のRFIDタグ332aから顧客の識別情報を取得する。リーダライタ515は、顧客のRFIDタグ332aに対して、精算装置140がおこなった精算処理の内容を書き込んでもよい。
ディスプレイ516は、各種の表示画面(図7−1、図7−2、図7−3を参照)を表示する。ディスプレイ516は、具体的には、たとえばTFT液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、有機ELディスプレイなど、公知の各種のディスプレイによって実現することができる。
操作部517は、たとえば、タッチパネルによって実現することができる。操作部517をタッチパネルによって実現する場合、当該タッチパネルは、ディスプレイ516の表示面側に積層される。タッチパネルは、指などが接触したことを検出した場合に、タッチパネルに対する指の接触位置(操作位置)に応じた電気信号を出力する。タッチパネルは、抵抗膜方式、静電容量方式、電磁誘導方式、表面弾性波方式など公知の各種の方式によってタッチパネルに対する操作位置を検出し、検出した操作位置に応じた電気信号を、CPU511に対して出力する。
あるいは、操作部517は、文字、数値、各種指示などの入力のための各種のキーによって構成されていてもよい。この場合、操作部517は、たとえば、数字を入力するテンキーや、処理の実行を指示するエンターキーなどの複数の入力キーを備えたキーボードによって実現することができる。また、この場合、操作部517は、操作位置を移動させるカーソルキーを備えていてもよい。この場合の操作部517は、操作されたキーに応じた信号をCPU511に対して出力する。
入出金装置518は、現金の入金を受け付け、受け付けた現金を計数して収容し、釣り銭の払い出しの指示を受け付けた場合に収容した現金を適宜払い出す。入出金装置518は、硬貨を種類ごとに分類して収容する硬貨収容部、紙幣を種類ごとに分類して収容する紙幣収容部、入金された硬貨や紙幣の真偽を判別する検銭部などを備えている(いずれも図示を省略する)。
検銭部は、硬貨受付部に投入された硬貨や紙幣受付部に挿入された紙幣の真偽を判別する。硬貨受付部は複数の硬貨の一括投入を受け付けることが可能であってもよく、検銭部は硬貨受付部に複数の硬貨が一括投入された場合、各硬貨の真偽を一枚ずつ判別する。紙幣受付部は複数の紙幣の一括投入を受け付けることが可能であってもよく、検銭部は紙幣受付部において一度に複数の紙幣を受け付けた場合、各紙幣の真偽を一枚ずつ判別する。硬貨収容部は、検銭部による判別の結果、正規な硬貨のみを種類ごとに分類して収容する。紙幣収容部は、検銭部による判別の結果、正規な紙幣のみを種類ごとに分類して収容する。
プリンタ519は、CPU511によって駆動制御され、CPU511の指示を受け付けた場合に、精算処理の内容を印刷したレシートをプリント出力する。プリンタ519は、たとえば、レーザプリンタ、インクジェットプリンタ、インパクトドットプリンタなど公知の各種のプリント方式によってプリントをおこなうプリンタによって実現することができる。
図5−2においては、クレジットカードを用いた精算処理をおこなう精算装置140を示している。図5−2において、精算装置140は、CPU511と、ROM512と、RAM513と、通信I/F514と、リーダライタ515と、ディスプレイ516と、操作部517と、カードリーダ521と、プリンタ519と、を備えている。精算装置140が備える各部511〜517、519、521は、バス520によってそれぞれ接続されている。
クレジットカードを用いた精算処理をおこなう精算装置140は、現金による精算処理をおこなう精算装置140が備える入出金装置518に代えて、カードリーダ521を備えている。カードリーダ521は、クレジットカードが備える記録媒体に記録されたカード情報を読み取る。カード情報は、たとえば、クレジットカードを一意に識別するクレジットカード番号などを含む。
クレジットカードを用いた精算処理をおこなう精算装置140は、カードリーダ521が読み取ったカード情報に基づいて精算処理をおこなう。クレジットカードを用いた精算処理については、公知の技術であるため、説明を省略する。精算装置140は、精算処理が完了すると、当該精算処理の内容を示す完了通知を退出者監視装置110に出力する。
(意見受付装置150のハードウエア構成)
つぎに、この発明にかかる実施の形態の退出者監視システム100が備える意見受付装置150のハードウエア構成について説明する。図6は、この発明にかかる実施の形態の退出者監視システムが備える意見受付装置150のハードウエア構成を示す説明図である。
図6において、意見受付装置150は、CPU601と、ROM602と、RAM603と、通信I/F604と、リーダライタ605と、ディスプレイ606と、操作部607と、プリンタ608と、を備えている。意見受付装置150が備える各部601〜608は、バス600によって接続されている。
CPU601は、意見受付装置150全体の制御をつかさどる。ROM602は、ブートプログラムなどのプログラムを記憶している。RAM603は、CPU601のワークエリアとして使用される。通信I/F604は、ネットワークを介して退出者管理装置110に接続されている。通信I/F604は、意見受付装置150とネットワークとのインターフェイスをつかさどり、意見受付装置150におけるデータの入出力を制御する。
リーダライタ605は、当該リーダライタ605の通信範囲内すなわち移動監視装置130から所定距離範囲内に侵入した顧客のRFIDタグ332aと通信をおこなう。リーダライタ605は、上記のリーダライタ325と同様の構成をなし、当該リーダライタ325と同様にして顧客のRFIDタグ332aと通信をおこなう。リーダライタ605は、顧客のRFIDタグ332aと通信をおこなうことにより、たとえば、決済の内容に関する情報を、顧客のRFIDタグ332aに書き込んでもよい。
ディスプレイ606は、各種の表示画面(図8−1、図8−2、図8−3、図8−4を参照)を表示する。ディスプレイ606は、上記のディスプレイ516と同様に、具体的には、たとえばTFT液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、有機ELディスプレイなど、公知の各種のディスプレイによって実現することができる。
操作部607は、たとえば、上記の操作部517と同様に、タッチパネルによって実現することができる。あるいは、操作部607は、文字、数値、各種指示などの入力のための各種のキーによって構成されていてもよい。操作部607は、当該操作部607に対する入力操作に応じた信号をCPU601に対して出力する。
プリンタ608は、CPU601によって駆動制御され、CPU601の指示を受け付けた場合に、クーポンをプリント出力する。退出者監視システム100においては、意見受付装置150によって、商品の販売価格から所定の金額を割り引く内容のクーポンを発行することができる。この実施の形態においては、プリンタ608を備える意見受付装置150によってプリンタ装置を実現することができる。
また、退出者監視システム100においては、たとえば、プリンタ608によって、特定の商品をサービスする内容のクーポンを発行してもよい。また、退出者監視システム100においては、たとえば、商品を買わずに店舗を退出する理由に関連する商品の販売価格を割り引く内容のクーポンを発行してもよい。退出者監視システム100においては、次回の来店時以降に利用可能となる使用条件が設けられたクーポンを発行することが好ましい。
(精算装置140の表示画面例)
つぎに、この発明にかかる実施の形態の退出者監視システムが備える精算装置140の表示画面例について説明する。図7−1、図7−2、図7−3は、この発明にかかる実施の形態の退出者監視システムが備える精算装置140の表示画面例を示す説明図である。図7−1、図7−2、図7−3において、表示画面710、720、730は、精算装置140が備えるディスプレイ516に表示される。
図7−1において、表示画面710は、たとえば、「お客様番号を入力してください。」などのように、顧客に対して顧客の識別情報(図7−1における「お客様番号」)の入力を促すメッセージや、入力された顧客の識別情報を表示する表示欄を表示する。また、表示画面710は、表示欄に入力した情報を確定し、つぎの操作をおこなう表示画面(図7−2を参照)への切り換えを指示する操作キーなどを表示する。
図7−2において、表示画面720は、精算金額を表示する。表示画面720は、表示画面710において入力を受け付けた顧客の識別情報に関連付けられた精算金額を表示する。また、表示画面720は、当該表示画面720に表示された精算金額での精算処理の実行を指示する操作キーや、表示画面710への切り換えを指示する操作キーなどを表示する。表示画面720は、さらに、精算にかかる処理を中断させる操作キーを表示してもよい。
現金による精算処理をおこなう精算装置140は、表示画面720の内容に加えて、「表示された金額でよろしければ、現金を投入し、『精算する』キーを操作してください。」などのように、精算金額分の現金の投入を促すメッセージ(図示を省略する)を含む表示画面720を表示してもよい。クレジットカードを用いた精算処理をおこなう精算装置140は、表示画面720の内容に加えて、「表示された金額でよろしければ、お手持ちのクレジットカードを挿入し、『精算する』キーを操作してください。」などのように、クレジットカードの挿入を促すメッセージ(図示を省略する)を表示してもよい。
図7−3において、表示画面730は、現金またはクレジットカードを用いた精算が完了した場合に表示される。表示画面730は、精算が終了した顧客に対して、該当するゲート装置120を介して店舗の外へ退出するよう案内するメッセージを表示する。また、表示画面730は、精算により一旦通行状態とされたゲート装置120が再び規制状態になるまでの時間を表示してもよい。
(意見受付装置150の表示画面例)
つぎに、この発明にかかる実施の形態の退出者監視システム100が備える意見受付装置150の表示画面例について説明する。図8−1、図8−2、図8−3、図8−4は、この発明にかかる実施の形態の退出者監視システムが備える意見受付装置150の表示画面例を示す説明図である。図8−1、図8−2、図8−3、図8−4において、表示画面810、820、830、840は、意見受付装置150が備えるディスプレイ606に表示される。
図8−1において、表示画面810は、顧客に対して、顧客が商品を買わずに店舗を退出する理由の入力を求めるメッセージや、当該理由として考えられる複数の選択肢を含むリスト表示する。表示画面810においては、顧客が商品を買わずに店舗を退出する理由(お帰りの理由)として、「目的の商品がない」が選択された状態を示している。
また、表示画面810は、「つぎへ」キーのように、リストの中から選択した理由を確定し、つぎの表示画面(図8−2を参照)に切り換えを指示する操作キーなどを表示する。表示画面810において、リスト中の理由は、一つのみ選択させるようにしてもよいし、複数選択できるようにしてもよい。
意見受付装置150は、当該表示画面810の表示に先立って、たとえば、「お客様番号を入力してください。」などのように、顧客に対して顧客の識別情報(お客様番号)の入力を促すメッセージおよび入力された顧客の識別情報を表示する表示欄やつぎの表示画面への切り換えを指示する操作キーなどを含む表示画面を表示し、当該操作キーが操作された場合に表示画面810を表示するようにしてもよい。これにより、表示画面810において入力された理由と、当該理由により商品を買わずに店舗を退出した顧客と、を関連付けることができる。
図8−2において、表示画面820は、表示画面810において「目的の商品がない」が選択された状態で、当該表示画面810における「つぎへ」キーが操作された場合に表示する。表示画面820は、顧客が目的とする商品を指定するためのリストを表示する。表示画面820におけるリストは、複数階層に分類されており、階層が下がるほど商品の属性を詳細に示すように分類されている。これにより、顧客は、当該顧客が目的とする商品の特徴を分類にしたがって徐々に細かく指定することができる。これによって、顧客が目的とする商品に近い商品を指定させることができる。
図8−3において、表示画面830は、表示画面810において「目的の商品がない」以外の項目が選択された状態で当該表示画面810における「つぎへ」キーが操作された場合、および、表示画面820において「つぎへ」キーが操作された場合に表示する。
表示画面830は、「ご意見ありがとうございました。」などのように、商品を買わずに店舗を退出する理由の入力に対する感謝を示すメッセージを表示する。また、表示画面830は、「クーポンが発行されます。」などのように、商品を買わずに店舗を退出する理由を入力したことに対してクーポンが発行されることを案内するメッセージを表示する。また、表示画面830は、「次回ご来店時にご利用ください。」などのように、発行されるクーポンが利用可能となる時期を案内するメッセージを表示してもよい。
商品を買わずに店舗を退出する理由を示す退出理由情報の入力を受け付けた直後に、表示画面830を表示することにより、商品を買わずに店舗を退出する理由を入力することによりクーポンが得られることを、顧客に容易かつ確実に案内することができる。また、表示画面830において、クーポンが発行されることを案内することにより、クーポンの取り忘れを防止し、商品を買わずに店舗を退出する顧客に、確実にクーポンを渡すことができる。このように、クーポンを発行し、発行したクーポンが確実に顧客に渡るようにすることにより、たとえば、入店したものの目的とする商品がなく退店するだけの場合よりも、店舗に対する評価の低下を抑えることができる。
表示画面820において指定された商品、当該商品と同じ属性の商品、当該商品と類似する商品がある場合、表示画面830に代えて、図8−4に示した表示画面840を表示してもよい。表示画面840は、表示画面820において指定された商品、当該商品と同じ属性の商品、当該商品と類似する商品など、該当する(関連性のある)商品の陳列位置を案内する情報を表示する。また、表示画面840は、「その場所は既に確認済」キー、「売り場位置を確認」キーなどの操作キーを表示する。この場合、「その場所は既に確認済」キーが操作された場合に、上記の表示画面830を表示するようにしてもよい。
(データベースの一例)
つぎに、この発明にかかる実施の形態の退出者監視システム100が用いる各種のデータベースの一例について説明する。図9は、移動商品情報データベースの一例を示す説明図である。図9において、移動商品情報データベース900は、移動監視装置130が商品のRFIDタグ333から読み取った商品情報を記憶する。
商品のRFIDタグ333が記憶する商品情報は、商品コードのみであってもよい。この場合、商品コードと当該商品コードによって特定される商品の属性情報(商品名、商品分類、販売価格など)とを関連付けて記憶する商品情報データベースを別途設けておき、商品のRFIDタグ333から商品コードを読み取るごとに、商品情報データベースにおいて当該商品コードに関連付けて記憶されている商品の属性情報を取得することによって、退出者監視システム100において必要とする商品情報を取得することができる。
上記のように、移動監視装置130は、退出者用ゲート、決済者用ゲートよりも商品陳列エリア104側に設けられ、退出者用通路106および決済者用通路103に侵入した商品に付された商品のRFIDタグ333が記憶する商品情報を読み取る。このため、移動商品情報データベース900は、退出者用通路106および決済者用通路103に侵入した商品の商品情報を記憶する。
移動商品情報データベース900は、商品情報ごとに、当該商品情報を読み取った日時に関する情報を関連付けて記憶する。また、移動商品情報データベース900は、商品情報ごとに、当該商品情報を読み取った移動監視装置130の識別情報を関連付けて記憶する。
移動監視装置130は、それぞれ、退出者用ゲートあるいは決済者用ゲートに対応付けて設けられているため、図9の移動商品情報データベース900においては、商品情報ごとに、各移動監視装置130に対応する退出者用ゲートや決済者用ゲートの識別情報を関連付けて記憶している。退出者用ゲートや決済者用ゲートが複数存在する場合、退出者用ゲートや決済者用ゲートの識別情報は、退出者用ゲートごと、決済者用ゲートごとに設けられる。
図10は、顧客状況データベースの一例を示す説明図である。図10において、顧客状況データベース1000は、退出者用通路106および決済者用通路103に侵入した顧客のRFIDタグ332aから読み取った当該顧客の識別情報ごとに、当該顧客の識別情報を取得した日時に関する情報を関連付けて記憶している。
また、顧客状況データベース1000は、退出者用通路106および決済者用通路103に侵入した顧客のRFIDタグ332aから読み取った当該顧客の識別情報ごとに、当該顧客の識別情報を取得した(受け付けた)時点を基準とする所定時間内に移動監視装置130が読み取った商品情報を関連付けて記憶している。顧客の識別情報を取得した(受け付けた)時点を基準とする所定時間内に移動監視装置130が読み取った商品情報は、顧客状況データベース1000に記憶されているものに限らず、当該商品情報を必要とする都度、移動商品情報データベース900から取得するものであってもよい。
また、顧客状況データベース1000は、顧客の識別情報ごとに、当該顧客の識別情報に関連付けられた商品情報によって特定される商品の販売金額を合計した決済金額に関する情報を関連付けて記憶している。決済金額は、顧客の識別情報を取得した(受け付けた)時点を基準とする所定時間内に移動監視装置130が読み取った商品情報に基づいて、当該商品情報に含まれる商品の販売価格を抽出し、抽出した販売価格を合計することによって算出することができる。
また、顧客状況データベース1000は、顧客の識別情報ごとに、当該顧客の識別情報に関連付けられた商品情報によって特定される商品についての決済の状況を示す情報を関連付けて記憶している。決済の状況は、具体的には、たとえば、対象とする決済が完了しているか、当該決済の待機中であるかによって示すことができる。
また、顧客状況データベース1000は、顧客の識別情報ごとに、退出理由情報を関連付けて記憶している。退出理由情報は、商品を買わずに店舗101を退出する理由を示し、意見受付装置150において上記の表示画面810、820などの表示画面にしたがって、顧客によって入力される。
具体的には、退出理由情報は、たとえば、「目的の商品がない」、「商品の状態がよくない(鮮度など)」、「値段が高い」、「バラ売り/小売りしてほしい」、「サイズや容量が大きすぎる(あるいは小さすぎる)」などを示す情報によって実現することができる。顧客状況データベース1000は、退出理由情報を、テキスト形式で記憶していてもよいし、あらかじめ店舗側が想定した退出理由に識別番号などを設定しておき当該識別番号を記憶していてもよい。
また、顧客状況データベース1000は、さらに、退出理由情報の入力についての受け付けの状況を示す情報を関連付けて記憶していてもよい。顧客状況データベース1000においては、顧客の識別情報に関連付けられた商品情報が存在する場合、当該商品情報によって特定される商品についての決済の状況を示す情報を関連付けて記憶し、顧客の識別情報に関連付けられた商品情報が存在しない場合、退出理由情報の入力についての受け付けの状況を示す情報を関連付けて記憶する。退出理由情報は、顧客状況データベース1000において、顧客の識別情報に関連付けられた商品情報が存在しない場合に、入力を受け付けることが可能になるようにしてもよい。
(退出者監視システム100の機能的構成)
つぎに、この発明にかかる実施の形態の退出者監視システム100の機能的構成について説明する。図11は、この発明にかかる実施の形態の退出者監視システム100の機能的構成を示すブロック図である。
図11において、この発明にかかる実施の形態の退出者監視システム100の各機能は、記憶部1101と、入店者情報取得部1102と、入店者用ゲート制御部1103と、決済者情報取得部1104と、決済商品情報取得部1105と、決済金額算出部1106と、決済情報生成部1107と、識別情報受付部1108と、決済情報取得部1109と、決済情報出力部1110と、完了通知受付部1111と、更新部1112と、完了判断部1113と、決済者用ゲート制御部1114と、退出者情報取得部1115と、退出理由情報受付部1116と、商品情報取得部1117と、第1の判断部1118と、第2の判断部1119と、クーポン発行部1120と、退出者用ゲート制御部1121と、によって実現することができる。退出者監視システム100の各機能を実現する各部1101〜1121は、退出者監視システム100を構成する各装置110、120、130、140、150が備える各部によって実現することができる。
記憶部1101は、移動商品情報データベース900や顧客状況データベース1000などの各種のデータベースを記憶する。また、記憶部1101は、適宜、商品情報データベースを記憶していてもよい(図示を省略する)。記憶部1101は、各種の情報を書き替え、追記可能に記憶する。
入店者情報取得部1102は、顧客のRFIDタグ332aが記憶する顧客の識別情報を取得する。入店者情報取得部1102は、たとえば、入店者用ゲートを実現するゲート装置120(120a、120b)が店舗に入店する顧客が所持する顧客のRFIDタグ332aと通信をおこなうことにより当該顧客のRFIDタグ332aから読み取った顧客の識別情報を、当該入店者用ゲートを実現するゲート装置120(120a、120b)から受け付けることによって、顧客の識別情報を取得することができる。
入店者用ゲート制御部1103は、入店者情報取得部1102が顧客の識別情報を取得した場合に、所定時間(以下「ゲート開放時間」という)だけ入店者用ゲートを規制状態から通行状態に切り換える。ゲート開放時間は、たとえば、入店者用ゲートとしてのゲート装置120が備えるリーダライタ325の通信距離などに応じて、退出者監視システム100の管理者などが任意に設定することができる。ゲート開放時間は、具体的には、たとえば、「10秒」、「30秒」などのように、退出者監視システム100の管理者などが任意に設定することができる。
決済者情報取得部1104は、顧客のRFIDタグ332aと通信をおこなうことにより、商品陳列エリア104から決済者用通路103に移動した顧客の識別情報を取得する。決済者情報取得部1104は、たとえば、決済者用通路103に設置された移動監視装置130が決済者用通路103に移動した顧客が所持する顧客のRFIDタグ332aと通信をおこなうことにより当該顧客のRFIDタグ332aから読み取った顧客の識別情報を、当該移動監視装置130から受け付けることによって、商品陳列エリア104から決済者用通路103に移動した顧客の識別情報を取得することができる。
決済者情報取得部1104が顧客の識別情報を取得する範囲、すなわち、移動監視装置130が顧客のRFIDタグ332aと通信をおこなう範囲は、たとえば、決済者用通路103における移動監視装置130の設置位置や移動監視装置130が備えるリーダライタ404の通信距離などを調整することにより、任意に設定することができる。決済者情報取得部1104が取得した顧客の識別情報は、たとえば、当該顧客の識別情報を取得するごとに、決済状況データベースに記憶される。
決済商品情報取得部1105は、商品のRFIDタグ333と通信をおこなうことにより、商品陳列エリア104から決済者用通路103に移動した商品の商品情報を取得する。決済商品情報取得部1105は、たとえば、決済者用通路103に設置された移動監視装置130が決済者用通路103に移動した商品のRFIDタグ333と通信をおこなうことにより当該商品のRFIDタグ333から読み取った商品の商品情報を、当該移動監視装置130から受け付けることによって、商品陳列エリア104から決済者用通路103に移動した商品の商品情報を取得することができる。
決済商品情報取得部1105が商品の商品情報を取得する範囲、すなわち、移動監視装置130が商品のRFIDタグ333と通信をおこなう範囲は、たとえば、決済者用通路103における移動監視装置130の設置位置や移動監視装置130が備えるリーダ405の通信距離などを調整することにより、任意に設定することができる。決済商品情報取得部1105が取得した商品の商品情報は、たとえば、当該商品情報を取得するごとに、移動商品情報データベース900に記憶される。
決済金額算出部1106は、決済者情報取得部1104が顧客の識別情報を取得した(受け付けた)時点を基準とする所定時間内に決済商品情報取得部1105が取得した商品情報に基づいて、決済金額を算出する。決済金額算出部1106は、たとえば、決済状況データベースを参照して、顧客の識別情報ごとに、当該顧客の識別情報に関連付けられた商品情報に含まれる販売金額を合計することによって決済金額を算出することができる。
あるいは、決済金額算出部1106は、たとえば、決済者情報取得部1104が顧客の識別情報を取得するごとに、移動商品情報データベース900を参照して、決済者情報取得部1104が顧客の識別情報を取得した(受け付けた)日時およびゲート装置120の識別情報に基づいて、当該顧客の識別情報を取得した(受け付けた)ゲート装置120から送信された商品情報のうち、当該顧客の識別情報を取得した(受け付けた)時点を基準とする所定時間内に取得された商品情報を取得し、当該商品情報に含まれる販売価格に基づいて、決済金額を算出してもよい。
具体的には、決済金額算出部1106は、決済者情報取得部1104が顧客の識別情報を取得した日時の1秒前から、当該日時の1秒後までの合計2秒間の間に、決済商品情報取得部1105が取得した商品情報に含まれる販売価格に基づいて、決済金額を算出することができる。決済金額算出部1106による決済金額の算出に用いる商品の決定にかかる所定時間は、2秒に限るものではない。
決済金額の算出に用いる商品の決定にかかる所定時間は、決済者情報取得部1104が顧客の識別情報を取得することによって決済者用通路103に移動したと判断される顧客が選択した商品である、すなわち、当該顧客と同時に決済者用通路103に移動した商品であると特定可能な長さ時間であればよい。具体的には、決済金額の算出に用いる商品の決定にかかる所定時間は、たとえば、決済者情報取得部1104が顧客の識別情報を取得した日時より後の1秒間であってもよい。また、決済金額の算出に用いる商品の決定にかかる所定時間は、たとえば、決済者情報取得部1104が顧客の識別情報を取得した日時の0.5秒前から、当該日時の0.5秒後までの合計1秒間であってもよい。
決済情報生成部1107は、決済者情報取得部1104が取得した顧客の識別情報と、決済金額算出部1106が算出した決済金額と、当該決済金額の算出に供された商品情報と、を含む決済情報を生成する。決済情報生成部1107は、精算装置140における精算処理に要する情報を含む決済情報を生成する。決済情報生成部1107が生成した決済情報は、記憶部1101に記憶される。
識別情報受付部1108は、精算処理の対象となる顧客の識別情報を受け付ける。識別情報受付部1108は、たとえば、決済者用通路103に移動した顧客が精算装置140に会員カード332をかざすなどした場合に当該精算装置140が読み取った顧客の識別情報の、精算装置140からの入力を受け付けることにより、精算処理の対象となる顧客の識別情報を受け付けることができる。
決済情報取得部1109は、顧客状況データベース1000を参照して、識別情報受付部1108が受け付けた精算処理の対象となる顧客の識別情報を含む決済情報を取得する。決済情報出力部1110は、決済情報取得部1109が取得した決済情報を、識別情報受付部1108が受け付けた精算処理の対象となる顧客の識別情報の送信元となる精算装置140に対して送信する。
完了通知受付部1111は、精算装置140がおこなった精算処理の結果に関する情報を含む完了通知を受け付ける。完了通知は、該当する精算が完了したか否かを示す情報を含む。また、完了通知は、該当する精算が正常に完了したか否かを示す情報を含む。更新部1112は、完了通知受付部1111が受け付けた完了通知に基づいて、顧客状況データベース1000を更新する。すなわち、更新部1112は、完了通知受付部1111が受け付けた完了通知に基づいて、顧客状況データベース1000における決済の状況を示す情報を更新する。
完了判断部1113は、決済情報生成部1107が生成した決済情報にかかる決済が完了したか否かを判断する。完了判断部1113は、たとえば、精算装置140から受け取った完了通知に基づいて更新された、顧客状況データベース1000の記憶内容に基づいて、決済情報生成部1107が生成した決済情報に含まれる顧客の識別情報に関連付けられた決済状況が、「完了」であるか「待機中」であるかを判断することにより、該当する決済が完了したか否かを判断することができる。
決済者用ゲート制御部1114は、完了判断部1113が決済が完了したと判断した場合は決済者用ゲートを規制状態から通行状態に切り換え、完了判断部1113が決済が完了していないと判断した場合は退出者用ゲートを規制状態とする。決済者用ゲート制御部1114は、完了判断部1113が決済が完了したと判断してからゲート開放時間だけ決済者用ゲートが通行状態となるように、決済者用ゲートを実現するゲート装置120(120c、120d)に対して通行状態への切り換え指示を出力した後、ゲート開放時間が経過した場合に、当該ゲート装置120に対して規制状態への切り換え指示を出力する。
退出者情報取得部1115は、退出者用通路に設置された移動監視装置130を介して顧客のRFIDタグ332aと通信をおこなうことにより、商品陳列エリア104から退出者用通路106に移動した顧客の識別情報を取得する。具体的には、退出者情報取得部1115は、退出者用通路106に設けられた移動監視装置130が顧客のRFIDタグ332aと通信をおこなうことにより読み取った顧客の識別情報に基づいて、当該移動監視装置130が出力した退出理由情報を受け付けることによって、商品陳列エリア104から退出者用通路106に移動した顧客の識別情報を取得する。退出者情報取得部1115が顧客の識別情報を取得する範囲は、たとえば、退出者用通路106における移動監視装置130の設置位置を調整することにより、任意に設定することができる。
退出理由情報受付部1116は、退出者用通路106において顧客の識別情報および当該識別情報によって識別される顧客の退出理由を含む退出理由情報の入力を受け付ける。具体的には、退出理由情報受付部1116は、退出者用通路106に設けられた意見受付装置150が所定の入力操作を受け付けることによって入力を受け付けた退出理由に基づいて、当該意見受付装置150が出力した退出理由情報を受け付ける。
商品情報取得部1117は、商品ごとに付されて当該商品に関する商品情報を記憶する商品のRFIDタグ333と通信をおこなうことにより、商品陳列エリア104から退出者用通路106に移動した商品の商品情報を取得する。具体的には、商品情報取得部1117は、退出者用通路106に設けられた移動監視装置130が商品のRFIDタグ333と通信をおこなうことにより読み取った商品の商品情報に基づいて、当該移動監視装置130が出力した商品情報を受け付けることによって、商品陳列エリア104から退出者用通路106に移動した商品の識別情報を取得する。
商品情報取得部1117が取得した商品情報は、当該商品情報を取得した日時に関する情報や、当該商品情報の送信元となるゲート装置120(受け付けゲート装置120)の識別情報と関連付けて、移動商品情報データベース900に記憶される。
第1の判断部1118は、退出者情報取得部1115が顧客の識別情報を取得した(受け付けた)時点を基準とする所定時間内に商品情報取得部1117が商品情報を取得したか否かを判断する。記憶部1101は、退出者情報取得部1115が顧客の識別情報に関連付けて、第1の判断部1118の判断結果を記憶してもよい。
第1の判断部1118は、たとえば、移動商品情報データベース900を参照して、退出者情報取得部1115が顧客の識別情報を取得した日時および受け付けゲート装置120の識別情報に基づいて、当該顧客の識別情報を取得した受け付けゲート装置120から送信された商品情報のうち、当該顧客の識別情報を取得した(受け付けた)時点を基準とする所定時間内に取得された商品情報の有無を判断することにより、該当する商品情報を取得したか否かを判断することができる。
具体的には、第1の判断部1118は、退出者情報取得部1115が顧客の識別情報を取得した日時の1秒前から、当該日時の1秒後までの合計2秒間の間に、商品情報取得部1117が商品情報を取得したか否かを判断する。第1の判断部1118による判断の基準となる所定時間は、2秒に限るものではない。
第1の判断部1118による判断の基準となる所定時間は、退出者情報取得部1115が顧客の識別情報を取得することによって退出者用通路106に移動したと判断される顧客が選択した商品である、すなわち、当該顧客と同時に退出者用通路106に移動した商品であると特定可能な長さ時間であればよい。具体的には、第1の判断部1118による判断の基準となる所定時間は、たとえば、退出者情報取得部1115が顧客の識別情報を取得した日時より後の1秒間であってもよい。また、第1の判断部1118による判断の基準となる所定時間は、たとえば、退出者情報取得部1115が顧客の識別情報を取得した日時の0.5秒前から、当該日時の0.5秒後までの合計1秒間であってもよい。
第2の判断部1119は、第1の判断部1118が商品情報を取得していないと判断した場合、退出理由情報受付部1116が、退出者情報取得部1115が取得した顧客の識別情報を含む退出理由情報を受け付けたか否かを判断する。第2の判断部1119は、たとえば、顧客状況データベース1000を参照して、退出者情報取得部1115が取得した顧客の識別情報に関連付けられた退出理由情報の有無を判断することにより、当該顧客の識別情報を含む退出理由情報を受け付けたか否かを判断することができる。記憶部1101は、退出者情報取得部1115が取得した顧客の識別情報に関連付けて、第2の判断部1119の判断結果を記憶してもよい。
クーポン発行部1120は、第2の判断部1119が退出理由情報の入力を受け付けたと判断した場合、プリンタ装置を実現する精算装置140を制御して、所定の特典を提供するクーポンをプリント出力して発行する。クーポン発行部1120は、第2の判断部1119が退出理由情報の入力を受け付けたと判断した場合、プリンタ装置を実現する精算装置140に対して、所定のクーポンの発行指示を出力することにより、当該精算装置140から所定の特典を提供するクーポンをプリント出力して発行させる。
クーポン発行部1120は、退出理由情報受付部1116が退出者情報取得部1115が取得した退出理由情報に基づいてクーポンの内容(特典)を決定し、決定された特典を提供するクーポンをプリント出力して発行してもよい。具体的には、クーポン発行部1120は、たとえば、退出理由が「目的の商品がない」であって、目的とする商品が欠品中のジャムであった場合、「次回ご来店時に、××社製イチゴジャムを通常価格から1割値引きいたします。」など、商品を購入せずに退出する顧客が所望する商品に関連する商品を割り引く特典を提供するクーポンの発行指示を、精算装置140に対して出力する。
退出者用ゲート制御部1121は、第2の判断部1119が退出理由情報の入力を受け付けたと判断した場合は退出者用ゲートを規制状態から通行状態に切り換え、第2の判断部1119が退出理由情報の入力を受け付けていないと判断した場合および第1の判断部1118が商品情報を取得したと判断した場合は退出者用ゲートを規制状態とする。
退出者用ゲート制御部1121は、第2の判断部1119が退出理由情報の入力を受け付けたと判断してからゲート開放時間だけ退出者用ゲートが通行状態となるように、退出者用ゲートを実現するゲート装置120(120e)に対して通行状態への切り換え指示を出力した後、ゲート開放時間が経過した場合に、当該ゲート装置120に対して規制状態への切り換え指示を出力する。
退出者用ゲートを実現するゲート装置120のゲート開放時間は、退出者監視システム100の管理者などが任意に設定することができる。退出者用ゲートを実現するゲート装置120(120e)のゲート開放時間は、たとえば、上記の入店者用ゲートを実現するゲート装置120(120a、120b)のゲート開放時間と同じであってもよく、異なる時間であってもよい。
退出者用ゲート制御部1121は、クーポン発行部1120によりクーポンを発行した後に退出者用ゲートを規制状態から通行状態に切り換える。あるいは、退出者用ゲート制御部1121は、クーポン発行部1120により発行したクーポンを、顧客が回収した場合に、退出者用ゲートを規制状態から通行状態に切り換えるものであってもよい。
具体的には、たとえば、意見受付装置150が備えるプリンタのクーポン発行口の近傍に、クーポンの有無に応じて出力が変化するセンサを設け、当該センサの出力変化に基づいてクーポンの存在を検出し、その後の当該センサの出力変化に基づいてクーポンが回収されたことを検出した場合に、退出者用ゲートを規制状態から通行状態に切り換えることによって実現することができる。
(退出者監視システム100の処理手順)
つぎに、この発明にかかる実施の形態の退出者監視システム100の処理手順について説明する。図12は、この発明にかかる実施の形態の退出者監視システム100における退出者監視装置110の処理手順を示すフローチャートである。図12のフローチャートは、入店者用ゲートを実現するゲート装置120(120a、120b)が備えるリーダライタ325が、顧客のRFIDタグ332aから顧客の識別情報を読み取り、読み取った顧客の識別情報を退出者監視装置110に対して出力した場合に開始される。
図12のフローチャートにおいて、まず、入店者用ゲートを実現するゲート装置120(120a、120b)から、当該ゲート装置120(120a、120b)が読み取って出力した顧客の識別情報を受け付けるまで待機する(ステップS1201:No)。ステップS1201において、入店者用ゲートを実現するゲート装置120(120a、120b)から顧客の識別情報を受け付けた場合(ステップS1201:Yes)、ステップS1201:Yesにおいて受け付けた顧客の識別情報の出力元となるゲート装置120(120a、120b)に対して、通行状態への切り換え指示を出力する(ステップS1202)。
そして、ステップS1202において通行状態への切り換え指示を出力してからカウントが開始されたゲート開放時間が経過するまで待機する(ステップS1203:No)。ステップS1203においては、入店者用ゲートを実現するゲート装置120(120a、120b)用に設定されたゲート開放時間が経過するまで待機する。
ステップS1203において、ステップS1202において通行状態への切り換え指示を出力してからカウントが開始されたゲート開放時間が経過した場合(ステップS1203:Yes)、ステップS1201:Yesにおいて受け付けた顧客の識別情報の出力元となるゲート装置120(120a、120b)に対して、規制状態への切り換え指示を出力して(ステップS1204)、一連の処理を終了する。
図13は、この発明にかかる実施の形態の退出者監視システム100における退出者監視装置110の処理手順を示すフローチャートである。図13のフローチャートは、決済者用通路103に設置された移動監視装置130が備えるリーダライタ404が、決済者用通路103に移動した商品のRFIDタグ333から商品の商品情報を読み取り、読み取った商品の商品情報を退出者監視装置110に対して出力した場合に開始される。
図13のフローチャートにおいて、まず、決済者用通路103に移動した商品の商品情報を受け付けるまで待機する(ステップS1301:No)。ステップS1301においては、決済者用通路103に設置された移動監視装置130から、当該移動監視装置130が読み取って出力した商品の商品情報の入力を受け付けるまで待機する。
つぎに、ステップS1301において、決済者用通路103に移動した商品の商品情報を受け付けた場合(ステップS1301:Yes)、移動商品情報データベース900に、受け付けた商品の商品情報を記憶して(ステップS1302)、一連の処理を終了する。ステップS1302においては、ステップS1301:Yesにおいて入力を受け付けた商品の商品情報と、当該商品情報の送信元となるゲート装置120(120c、120d)の識別情報と、当該商品情報の入力を受け付けた日時に関する情報と、を関連付けて、移動商品情報データベース900に記憶する。
図14は、この発明にかかる実施の形態の退出者監視システム100における退出者監視装置110の処理手順を示すフローチャートである。図14のフローチャートは、決済者用通路103に設置された移動監視装置130が備えるリーダライタ404が、顧客のRFIDタグ332aから当該顧客の識別情報を読み取り、読み取った識別情報を退出者監視装置110に対して出力した場合に開始される。
図14のフローチャートにおいて、まず、決済者用通路103に移動した顧客の識別情報を受け付けるまで待機する(ステップS1401:No)。ステップS1401においては、決済者用通路103に設置された移動監視装置130から、当該移動監視装置130が読み取って出力した顧客の識別情報を受け付けるまで待機する。
つぎに、ステップS1401において、決済者用通路103に移動した顧客の識別情報を受け付けた場合(ステップS1401:Yes)、移動商品情報データベース900を参照して、ステップS1401:Yesにおいて顧客の識別情報を受け付けた時点を基準とする所定時間内に移動監視装置130が読み取った商品情報を特定する(ステップS1402)。そして、ステップS1402において特定した商品情報に基づいて決済金額を算出し(ステップS1403)、算出した決済金額を出力する(ステップS1404)。
ステップS1403においては、ステップS1401:Yesにおいて受け付けた顧客の識別情報の送信元となる移動監視装置130の識別情報に基づいて、当該移動監視装置130に対してステップS1403において算出した決済金額を出力する。退出者監視装置110から出力された決済金額を受け付けた移動監視装置130は、受け付けた決済金額を、当該移動監視装置130が備えるディスプレイ407に表示する。これにより、決済者用通路103に移動した顧客は、当該顧客が選んだ商品の決済金額を把握することができる。
また、ステップS1401:Yesにおいて受け付けた顧客の識別情報と、ステップS1402において特定した商品情報と、ステップS1403において算出した決済金額とを含む決済情報を生成する(ステップS1405)。その後、顧客状況データベース1000に、ステップS1405において生成した決済情報を記憶して(ステップS1406)、一連の処理を終了する。
図15は、この発明にかかる実施の形態の退出者監視システム100における精算装置140の処理手順を示すフローチャートである。図15のフローチャートにおいて、まず、精算装置140において、顧客の識別情報の入力を受け付けるまで待機する(ステップS1501:No)。ステップS1501においては、たとえば、決済者用通路103に設置された精算装置140が備えるリーダライタ407が、当該精算装置140の所定の位置にかざされた会員カード332に設けられた顧客のRFIDタグ332aが記憶する顧客の識別情報を読み取った場合に、顧客の識別情報の入力を受け付けたと判断することができる。
ステップS1501において顧客の識別情報の入力を受け付けた場合(ステップS1501:Yes)、顧客状況データベース1000を参照して、ステップS1501:Yesにおいて入力を受け付けた顧客の識別情報を含む決済情報を取得する(ステップS1502)。そして、ステップS1502において取得した決済情報に基づいて、精算装置140が備えるディスプレイ516に、当該決済情報に含まれる決済金額を表示し(ステップS1503)、決済の実行指示を受け付けるまで待機する(ステップS1504:No)。
ステップS1504においては、たとえば、精算装置140が備える操作部517に対する所定の入力操作がおこなわれた場合に、決済の実行指示を受け付けたと判断する。あるいは、ステップS1504においては、たとえば、現金の投入を受け付けた場合やクレジットカードの挿入を受け付けた場合に、決済の実行指示を受け付けたと判断するようにしてもよい。
ステップS1504において決済の実行指示を受け付けた場合(ステップS1504:Yes)、ステップS1502において取得した決済情報に基づいて決済処理を実行する(ステップS1505)。その後、ステップS1505において実行した決済処理の内容に関する決済の完了通知を生成し(ステップS1506)、退出者監視装置110に対して、ステップS1506において生成した完了通知を出力して(ステップS1507)、一連の処理を終了する。ステップS1506においては、ステップS1505において実行した決済処理に用いた決済情報に含まれる各情報を含む完了通知を生成する。
図16は、この発明にかかる実施の形態の退出者監視システム100における退出者監視装置110の処理手順を示すフローチャートである。図16のフローチャートは、図15のステップS1507において、移動監視装置130から完了通知が出力された場合に、退出者監視装置110において実行される。図16のフローチャートにおいて、まず、図15のステップS1507において移動監視装置130から出力された完了通知を受け付けるまで待機する(ステップS1601)。
ステップS1601において、完了通知を受け付けた場合(ステップS1601:Yes)、当該完了通知に含まれる顧客の識別情報を抽出する(ステップS1602)。その後、顧客状況データベース1000が記憶する各決済情報のうち、ステップS1602において抽出した顧客の識別情報によって特定される決済情報の決済状況を更新して(ステップS1603)、一連の処理を終了する。
図17は、この発明にかかる実施の形態の退出者監視システム100における退出者監視装置110の処理手順を示すフローチャートである。図17のフローチャートは、決済者用ゲートを実現するゲート装置120(120c、120d)が備えるリーダライタ325が、顧客のRFIDタグ332aから当該顧客の識別情報を読み取り、読み取った識別情報を退出者監視装置110に対して出力した場合に開始される。図17のフローチャートにおいて、まず、決済者用通路103に移動した顧客の識別情報を受け付けるまで待機する(ステップS1701:No)。ステップS1701においては、決済者用ゲートを実現するゲート装置120(120c、120d)から、当該ゲート装置120(120c、120d)が読み取って出力した顧客の識別情報の入力を受け付けるまで待機する。
つぎに、ステップS1701において、決済者用通路103に移動した顧客の識別情報を受け付けた場合(ステップS1701:Yes)、受け付けた顧客の識別情報に基づいて、顧客状況データベース1000から該当する決済情報を抽出する(ステップS1702)。ステップS1702においては、ステップS1701:Yesにおいて受け付けた顧客の識別情報を含む決済情報を抽出する。そして、ステップS1702において抽出した決済情報に基づいて、当該決済情報に基づく決済が完了しているか否かを判断する(ステップS1703)。
ステップS1703において、ステップS1702において抽出した決済情報に基づいて、当該決済情報に基づく決済が完了している場合(ステップS1703:Yes)、ステップS1701:Yesにおいて受け付けた顧客の識別情報の送信元となるゲート装置120(120c、120d)に対して、当該ゲート装置120(120c、120d)を通行状態へ切り換えるための切り換え指示(通行状態への切り換え指示)を出力する(ステップS1704)。
そして、ステップS1704において通行状態への切り換え指示を出力してからカウントが開始されたゲート開放時間が経過するまで待機する(ステップS1705:No)。ステップS1705においては、決済者用ゲートを実現するゲート装置120(120c、120d)用に設定されたゲート開放時間が経過するまで待機する。
ステップS1705において、ステップS1704において通行状態への切り換え指示を出力してからカウントが開始されたゲート開放時間が経過した場合(ステップS1705:Yes)、ステップS1701:Yesにおいて受け付けた顧客の識別情報の出力元となるゲート装置120(120a、120b)に対して、規制状態への切り換え指示を出力して(ステップS1706)、一連の処理を終了する。
一方、ステップS1703において、ステップS1702において抽出した決済情報に基づいて、当該決済情報に基づく決済が完了していない場合(ステップS1703:No)、ステップS1701:Yesにおいて受け付けた顧客の識別情報の送信元となるゲート装置120(120c、120d)に対して、所定のエラー通知指示を出力して(ステップS1707)、一連の処理を終了する。
ステップS1707においては、該当するゲート装置120(120c、120d)において、たとえば、「決済が完了しているか確認してください。」や「決済が完了していません。決済処理を再度おこなってください。」などのメッセージを出力させるためのエラー通知指示を出力する。これにより、顧客に対して、該当するゲート装置120(120c、120d)が開かない旨を案内するとともに、決済が完了していない商品を持って店舗101の外へ退出することを確実に防止することができる。
図18は、この発明にかかる実施の形態の退出者監視システム100における退出者監視装置110の処理手順を示すフローチャートである。図18のフローチャートは、退出者用ゲートを実現するゲート装置120(120e)が備えるリーダライタ325が、顧客のRFIDタグ332aから顧客の識別情報を読み取り、読み取った顧客の識別情報を退出者監視装置110に対して出力した場合に開始される。図18のフローチャートにおいて、まず、退出者用ゲートを実現するゲート装置120(120e)から、当該ゲート装置120(120e)が読み取って出力した顧客の識別情報を受け付けるまで待機する(ステップS1801:No)。
ステップS1801において、退出者用ゲートを実現するゲート装置120(120e)から顧客の識別情報を受け付けた場合(ステップS1801:Yes)、当該顧客の識別情報を受け付けた日時に基づいて、移動商品情報データベース900を参照し、該当する商品情報があるか否かを判断する(ステップS1802)。ステップS1802においては、ステップS1801:Yesにおいて顧客の識別情報を受け付けた時点を基準とする所定時間内に移動監視装置130が読み取った商品情報があるか否かを判断する。
ステップS1802において、該当する商品情報がない場合(ステップS1802:No)、顧客状況データベース1000を参照して、該当する退出理由情報があるか否かを判断する(ステップS1803)。ステップS1803においては、ステップS1801:Yesにおいて受け付けた顧客の識別情報に関連付けられた退出理由情報がある場合(ステップS1803:Yes)、ステップS1801:Yesにおいて受け付けた顧客の識別情報の出力元となるゲート装置120(120e)に対して、通行状態への切り換え指示を出力する(ステップS1804)。
そして、ステップS1804において通行状態への切り換え指示を出力してからカウントが開始されたゲート開放時間が経過するまで待機する(ステップS1805:No)。ステップS1805においては、退出者用ゲートを実現するゲート装置120(120e)用に設定されたゲート開放時間が経過するまで待機する。
ステップS1805において、ステップS1804において通行状態への切り換え指示を出力してからカウントが開始されたゲート開放時間が経過した場合(ステップS1805:Yes)、ステップS1801:Yesにおいて受け付けた顧客の識別情報の出力元となるゲート装置120(120e)に対して、規制状態への切り換え指示を出力して(ステップS1806)、一連の処理を終了する。
一方、ステップS1802において該当する商品情報がある場合(ステップS1802:Yes)、および、ステップS1803において該当する退出理由情報がない場合(ステップS1803:No)、ステップS1801:Yesにおいて受け付けた顧客の識別情報の出力元となるゲート装置120(120e)に対して、所定のエラー通知指示を出力して(ステップS1807)、一連の処理を終了する。
ステップS1802においては、具体的には、たとえば、未精算の商品を持って退出者用通路106に移動した場合、該当する商品情報があると判断する。ステップS1803においては、具体的には、たとえば、未精算の商品は持っていないが、意見受付装置150において退出理由情報の入力を受け付けていない場合、該当する退出理由情報がないと判断する。
図19は、この発明にかかる実施の形態の退出者監視システム100における意見受付装置150の処理手順を示すフローチャートである。図19のフローチャートにおいて、まず、顧客の識別情報の入力を受け付けるまで待機する(ステップS1901:No)。ステップS1901においては、たとえば、顧客が精算装置140における所定部位に会員カード332をかざすなどして、リーダライタ515の通信範囲内に顧客のRFIDタグ332aが位置付けられた場合に、顧客の識別情報の入力を受け付けたと判断する。
ステップS1901において、顧客の識別情報の入力を受け付けた場合(ステップS1901:Yes)、退出者監視装置110に対して、該当する退出理由情報の問い合わせ要求を出力する(ステップS1902)。ステップS1902においては、ステップS1901:Yesにおいて入力を受け付けた顧客の識別情報に関連付けられた退出理由情報が、顧客状況データベース1000に記憶されているか否かの問い合わせ要求を出力する。問い合わせ要求は、ステップS1901:Yesにおいて入力を受け付けた顧客の識別情報や、当該問い合わせ要求の送信元となる意見受付装置150の識別情報を含む。
退出者監視装置110は、意見受付装置150から問い合わせ要求を受け付けると、当該問い合わせ要求に含まれる顧客の識別情報に基づいて該当する退出理由情報の有無を判断し、当該問い合わせ要求に含まれる意見受付装置150の識別情報によって識別される意見受付装置150に対して判断結果を出力する。
つぎに、ステップS1902において問い合わせ要求を出力した結果、意見受付装置150から出力された判断結果に基づいて、顧客状況データベース1000において該当する退出理由情報が記憶されているか否かを判断する(ステップS1903)。ステップS1903において、顧客状況データベース1000において該当する退出理由情報が記憶されている場合(ステップS1903:Yes)、ステップS1909へ移行する。一方、ステップS1903において、顧客状況データベース1000において該当する退出理由情報が記憶されていないと判断した場合(ステップS1903:No)、退出理由情報の入力を受け付ける表示画面(たとえば、図8−1、図8−2を参照)を表示する(ステップS1904)。顧客は、表示画面の表示内容にしたがって、退出理由情報を入力する。
そして、退出理由情報の入力を受け付けるまで待機し(ステップS1905:No)、退出理由情報の入力を受け付けた場合(ステップS1905:Yes)、入力を受け付けた退出理由情報に基づいて、顧客が所望している商品に該当する商品があるか否かを判断する(ステップS1906)。ステップS1906においては、たとえば、顧客が所望している商品が「ジャム」であり、退出理由が「売り場が見つけられなかった」である場合、店舗101においてジャムの取り扱いがあるか否かを判断することにより、顧客が所望している商品に該当する商品があるか否かを判断する。
ステップS1906において、顧客が所望している商品に該当する商品がない場合(ステップS1906:No)、ステップS1909へ移行する。一方、ステップS1906において、顧客が所望している商品に該当する商品がある場合(ステップS1906:Yes)、表示画面840のように、該当する(関連性のある)商品の陳列位置を案内する情報を表示する表示画面を表示する(ステップS1907)。そして、ステップS1907において表示した表示画面における「確認済」キーの操作を受け付けたか否かを判断する(ステップS1908)。
ステップS1908において、ステップS1907において表示した表示画面840における「確認済」キーの操作を受け付けた場合(ステップS1908:Yes)、クーポンを発行する(ステップS1909)。ステップS1909においては、たとえば、商品の販売価格から所定の金額を割り引く内容のクーポンや、特定の商品をサービスする内容のクーポンなどを発行する。
ステップS1909においては、次回の来店時以降に利用可能となる使用条件が設けられたクーポンを発行することが好ましい。これによって、顧客の再度の来店を期待することができ、来店時に所望している商品がなかった顧客に対して、店舗101に対する魅力を持たせ、以降の販売の機会を逸することを防止できる。
つぎに、クーポンが発行されることを案内する表示画面830を表示し(ステップS1910)、その後、ステップS1901:Yesにおいて顧客の識別情報の入力を受け付けた意見受付装置150が設置されている退出者用通路106に設置されたゲート装置120(120e)に対して、通行状態への切り換え指示を出力する(ステップS1911)。これにより、ゲート装置120(120e)が閉まってしまうことに対する顧客の焦燥を抑え、クーポンを確実に回収させた後に、店舗101を退出させることができる。
そして、ステップS1911において通行状態への切り換え指示を出力してからカウントが開始されたゲート開放時間が経過するまで待機する(ステップS1912:No)。ステップS1912においては、退出者用ゲートを実現するゲート装置120(120e)用に設定されたゲート開放時間が経過するまで待機する。
ステップS1912において、ステップS1911において通行状態への切り換え指示を出力してからカウントが開始されたゲート開放時間が経過した場合(ステップS1912:Yes)、該当するゲート装置120(120e)に対して、規制状態への切り換え指示を出力して(ステップS1913)、一連の処理を終了する。
一方、ステップS1908において、ステップS1907において表示した表示画面における「確認済」キーの操作を受け付けていない場合(ステップS1908:No)、表示画面840における「売り場位置を確認」キーの操作を受け付けたか否かを判断する(ステップS1914)。ステップS1914において、表示画面840における「売り場位置を確認」キーの操作を受け付けた場合(ステップS1914:Yes)、該当する商品の売り場位置を案内する表示画面を表示して(ステップS1915)、一連の処理を終了する。この場合、退出者用ゲートを実現するゲート装置120(120e)は、規制状態のままとされる。
ステップS1914において、表示画面840における「売り場位置を確認」キーの操作を受け付けていない場合(ステップS1914:No)、ステップS1907において該当する(関連性のある)商品の陳列位置を案内する情報を表示する表示画面を表示してから所定時間が経過したか否かを判断する(ステップS1916)。ステップS1916において、所定時間は、たとえば、ステップS1907において表示した表示画面を確認後、顧客が商品陳列エリア104に戻ったと判断できる程度の、任意の長さの時間に設定することができる。
ステップS1916において、ステップS1907において表示画面を表示してから所定時間が経過していない場合(ステップS1916:No)、ステップS1908に戻る。一方、ステップS1916において、ステップS1907において表示画面を表示してから所定時間が経過した場合(ステップS1916:Yes)、一連の処理を終了する。この場合、退出者用ゲートを実現するゲート装置120(120e)は、規制状態のままとされる。
上述した実施の形態の退出者監視システム100においては、顧客が所持する顧客のRFIDタグ332aと通信をおこなうことにより顧客の識別情報を取得するようにしたが、これに限るものではない。顧客のRFIDタグ332aに代えて、たとえば、顧客が所持する端末装置(顧客の端末装置)と通信をおこなうことにより顧客の識別情報を取得するようにしてもよい。
この場合、顧客の端末装置は、たとえば、顧客が所持する当該顧客の携帯型電話機によって実現することができる。顧客の携帯型電話機によって顧客の端末装置を実現する場合、移動監視装置130と顧客の携帯型電話機との間においては、赤外線を利用した赤外線通信や、2.45GHz帯の電波を利用したBluetooth(登録商標)などの近距離無線通信をおこなうことによって通信をおこなうことができる。
また、顧客の端末装置は、たとえば、来店時に顧客に貸し出す携帯型の端末装置によって実現してもよい。来店時に顧客に貸し出す携帯型の端末装置は、たとえば、顧客が手で持つなどして携帯するものであってもよいし、ショッピングカートにあらかじめ取り付けられていてもよい。
この実施の形態の退出者監視システム100においては、移動監視装置130が扉などの規制部材311を備えない構成としている。このため、移動監視装置130による監視位置の通過に制限がなく、たとえば、顧客が未決済の商品を持って移動監視装置130による監視位置をゲート装置120側に通過した場合も、ふたたび商品陳列エリア104に戻ることができる。これによって、買い忘れた商品を決済直前に思い出した場合などにおいても、店員によって決済をおこなっていた従来の方式と同様に、一旦ゲート装置120(120c、120d)を通過することなく、買い忘れた商品を追加することができる。
また、上述した実施の形態の退出者監視システム100においては、商品を売る店舗などの施設に限らず、図書館などに適用してもよい。この場合、精算装置140に代えて書籍の貸し出しのための処理をおこなう装置を決済者用通路103に設け、決済者用ゲートは、書籍の貸し出しのための処理がおこなわれた場合に規制状態から通行状態に切り換えるようにする。
以上説明したように、この実施の形態の退出者監視システム100は、店舗への入り口102において顧客が所持する顧客のRFIDタグ332aから顧客の識別情報を取得した場合に、所定時間だけ入店者用ゲートを実現するゲート装置120(120a、120b)を規制状態から通行状態に切り換える。
そして、この実施の形態の退出者監視システム100は、退出者用通路106において顧客が所持する顧客のRFIDタグ332aから顧客の識別情報を取得した(受け付けた)場合に、当該顧客の識別情報を取得した時点を基準とする所定時間内に商品のRFIDタグ333から商品情報を取得しておらず、かつ、当該識別情報によって識別される顧客の退出理由を含む退出理由情報の入力を受け付けていれば、退出者用ゲートを実現するゲート装置120(120e)を通行状態とするようにしたことを特徴としている。
これにより、この発明にかかる実施の形態の退出者監視システム100によれば、入店したものの商品を購入せずに店舗101から退出する顧客の退出理由を、当該顧客から直接収集することができる。これによって、この発明にかかる実施の形態の退出者監視システム100によれば、入店したものの商品を購入せずに店舗101から退出する顧客を含む幅広い顧客に対してニーズリサーチをおこなうことができるので、顧客の要望にあった商品を揃え、店舗101に対する顧客の満足度の向上を図るとともに店舗101の集客力の向上を図ることができる。
また、この実施の形態の退出者監視システム100は、退出者用通路106において顧客が所持する顧客のRFIDタグ332aから顧客の識別情報を取得した場合に、当該顧客の識別情報を取得した時点を基準とする所定時間内に商品のRFIDタグ333から商品情報を取得していれば、退出者用ゲートを実現するゲート装置120(120e)を規制状態とする。
これにより、この発明にかかる実施の形態の退出者監視システム100によれば、入店したものの商品を購入せずに店舗101から退出する顧客専用の退出者用通路106を設けることにより、当該顧客をチェックアウト待ちの顧客の列に関わらせることなくスムーズに退出させるとともに、退出者用通路106を設けた場合にも顧客が未精算の商品を持ったまま店舗101から退出することを規制することができる。これにより、この発明にかかる実施の形態の退出者監視システム100によれば、入店したものの商品を購入せずに店舗101から退出する顧客に不快感やストレスを与えることなく、代金を払わずに商品を持ち去る、いわゆる万引きを確実に防止することができる。
特に、この発明にかかる実施の形態の退出者監視システム100によれば、顧客の識別情報を用いて当該顧客を特定し、当該顧客の識別情報を用いて、商品の移動のみでなく、商品の移動を顧客の移動とあわせて監視することにより、万引きに対する顧客の自制意識を高め、万引きを確実に防止することができる。
また、この発明にかかる実施の形態の退出者監視システム100によれば、入店者用ゲートを実現するゲート装置120(120a、120b)を設け、店舗101に入店する時点において顧客を識別することにより、万引きに対する顧客の自制意識を一層高め、万引きを確実に防止することができる。
このように、この発明にかかる実施の形態の退出者監視システム100によれば、アンケートやアンケートの集計をおこなう人員や警備員や監視員などと称される人員を確保することなく店舗101に対する顧客の満足度や店舗の集客力の向上を図るとともに、不正をおこなっていない一般の顧客に不愉快な思いをさせることなく、万引きを防止することができるので、店舗101の収益向上を図ることができる。
また、この発明にかかる実施の形態の退出者監視システム100は、決済者用通路103において顧客のRFIDタグ332aから顧客の識別情報を取得した(受け付けた)場合に、当該顧客の識別情報を取得した時点を基準とする所定時間内に商品のRFIDタグ333から取得した商品情報に基づいて、決済金額を算出し、算出した決済金額、決済者用通路103において取得した顧客の識別情報などを含む決済情報にかかる決済が完了したか否かを判断する。
そして、決済者用通路103において取得した顧客の識別情報を含む決済情報にかかる決済が完了した場合は、決済者用ゲートを実現するゲート装置120(120c、120d)を通行状態とする。決済者用通路103において取得した顧客の識別情報を含む決済情報にかかる決済が完了していない場合は退出者用ゲートを実現するゲート装置120(120e)を規制状態とするようにしたことを特徴としている。
この発明にかかる実施の形態の退出者監視システム100によれば、顧客が商品陳列エリア104において選択した商品を持って決済者用通路103を通過するだけで、個々の商品をスキャンすることなく、選択した商品の決済金額を把握することができる。これにより、この発明にかかる実施の形態の退出者監視システム100によれば、顧客自身が個々の商品のスキャンをおこなうセルフチェックアウト方式を採用した場合と比較して、顧客の負担軽減を図るとともにチェックアウトの順番待ちによる混雑を抑制することができるので、店舗101に対する顧客の満足度の向上を図るとともに店舗101の集客力の向上を図ることができる。
また、この発明にかかる実施の形態の退出者監視システム100によれば、RFIDタグを利用することにより、決済者用通路103に移動した顧客が選択したすべての商品の商品情報を一括して取得し、当該すべての商品の決済が完了していない顧客が店舗101から退出することを規制することができる。これにより、この発明にかかる実施の形態の退出者監視システム100によれば、顧客自身が商品のスキャンをおこなうセルフチェックアウト方式のため店員の監視が届きにくくなったために、選択した複数の商品のうち一部の商品のスキャンをおこなわずに当該商品を持ち去る、いわゆるカゴ抜けを確実に防止することができる。
また、この実施の形態の退出者監視システム100は、退出者用通路106において顧客が所持する顧客のRFIDタグ332aから顧客の識別情報を取得した場合に、退出者用通路106において取得した顧客の識別情報に関連付けられた退出理由情報を取得して(受け付けて)いれば、クーポンをプリント出力して発行するようにしたことを特徴としている。
この発明にかかる実施の形態の退出者監視システム100によれば、商品を購入せずに店舗101から退出する顧客に対してクーポンを発行することにより、当該顧客の次回の来店を誘導することができる。これにより、この発明にかかる実施の形態の退出者監視システム100によれば、顧客が所望する商品が欠品している、あるいは、顧客が所望する商品の仕入れがないなどの理由によって客離れが起こることを抑制することができる。
この発明にかかる実施の形態の退出者監視システム100は、顧客から取得した退出理由情報に基づいて、当該退出理由に応じた所定の特典を提供するクーポンをプリント出力して発行するようにしたことを特徴としている。
この発明にかかる実施の形態の退出者監視システム100によれば、退出理由情報に基づいた特典を提供するクーポンを発行することにより、商品を購入せずに店舗101から退出する顧客に対して、当該顧客が所望している商品に関わりがある商品のクーポンを発行することができる。これにより、この発明にかかる実施の形態の退出者監視システム100によれば、顧客が所望する商品が欠品している、あるいは、顧客が所望する商品の仕入れがないなどの理由によって客離れが起こることを抑制し、顧客の次回の来店を誘導することができる。