JP2013230890A - シート搬送装置及び画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ジャム処理時の作業性・視認性を良好にし、斜行・横レジ等の画像印字性能を向上可能なシート搬送装置及び画像形成装置を提供する。
【解決手段】シート搬送装置は、上側搬送ガイド板128に配置される上側ローラ支持ユニット148と下側搬送ガイド板129に配置される下側ローラ支持ユニット149とを有する。そして、連結機構(133,155,134,139,140)が、従動ローラ117bを駆動ローラ117aに圧接させて搬送ニップを形成するように下側搬送ガイド板129を上側搬送ガイド板128に接近させた状態で、両ローラ支持ユニット148,149が全体として両搬送ガイド板128,129に対し移動可能なスライドユニット152となるように、両ローラ支持ユニットを連結し且つ両搬送ガイド板を連結する。
【選択図】図17
【解決手段】シート搬送装置は、上側搬送ガイド板128に配置される上側ローラ支持ユニット148と下側搬送ガイド板129に配置される下側ローラ支持ユニット149とを有する。そして、連結機構(133,155,134,139,140)が、従動ローラ117bを駆動ローラ117aに圧接させて搬送ニップを形成するように下側搬送ガイド板129を上側搬送ガイド板128に接近させた状態で、両ローラ支持ユニット148,149が全体として両搬送ガイド板128,129に対し移動可能なスライドユニット152となるように、両ローラ支持ユニットを連結し且つ両搬送ガイド板を連結する。
【選択図】図17
Description
本発明は、シートを搬送するシート搬送装置、及びこのシート搬送装置を備えた複写機、ファクシミリ、プリンタ等の画像形成装置に関する。
複写機、ファクシミリ、プリンタ等の画像形成装置において、プリントされた画像の印字位置が、シートに対してずれてしまうことがある。これは例えば、シートが、給紙カセット内で画像に対してシート搬送方向と直交する幅方向(以下「横レジ」ともいう)にずれていたり、斜めに位置(以下「斜行」ともいう)していたりすることが要因として挙げられる。更に、給送後の搬送路においても、上記横レジや斜行が発生することがある。
そこで、画像印字精度を向上させる構成として、シート先端突き当てによる斜行補正や、レジストレーションローラシフトによる横レジ補正が知られている。例えば、レジストレーションローラにシート先端を突き当てて斜行を補正する斜行補正機構を備えた搬送装置が知られている(特許文献1参照)。
この搬送装置では、まず、停止しているレジストレーションローラのニップ部稜線に、レジストレーション上流ローラ(以下「レジストレーション前ローラ」という)から搬送されたシート先端の進み側が突き当たる。そして、更にレジストレーション前ローラでシートを過剰に押し込むことにより、レジストレーションローラとの間でループを形成する。これにより、シートがループ内で旋回されることで徐々に遅れ側へ当接が移行し、最終的にシート先端の全域がレジストレーションローラのニップ部稜線に倣うことで斜行が補正される。その後、レジストレーションローラを駆動させることにより画像形成部に搬送する。
また、レジストレーションローラシフトによる横レジ補正を行う構成を備えた画像形成装置が知られている(特許文献2参照)。この画像形成装置では、シートの側端部を検知する横レジ検知センサと、レジストレーションローラをスラスト方向に移動させる機構とを有している。そして、レジストレーションローラにてシートを挟持した状態で、横レジ検知センサの検知に基づいてシート端部を適正位置までスラスト移動させることで、横レジを補正する。
ところが、このようなレジストレーションローラシフトによる横レジ補正機構では、レジストレーション前ローラとレジストレーションローラとの間でニップ(挟持)されている状態でシートがシフトされるため、次のような不都合が生じていた。つまり、両者間におけるループの捩れに起因する反力により、レジストレーションローラにてシートを搬送する際に斜行したり、シワ等が発生したりという不都合が生じることがあった。特に、シートが剛度の高い厚紙の場合には、ループ捩れによる反力が大きいために、斜行が顕著になる。
そこで、上記ループ捩れを解消するように構成したシート整合装置が提案されている(特許文献3参照)。このシート整合装置では、レジストレーション前ローラをリニアベアリング部材によってスラストフリーに支持する構成(以下「スライド構成」という)を備えている。これにより、シート整合装置では、シートを挟持した状態でレジストレーションローラをシフトした際に、シートを介してレジストレーション前ローラもスラスト移動されることでループ捩れを解消する。レジストレーション前ローラの両端部には、圧縮バネが配置されてこのローラを中央に付勢しているため、シートの後端が抜けた後、レジストレーション前ローラは自動的に中央位置に戻る。
このシート整合装置の構成は、レジストレーション前ローラに限定されるものではなく、更に上流の搬送ローラに適用することで、サイズの大きいシートに対するループ捩れの解消に有効である。具体的には、図19に示すシート整合装置10にて、シート給送装置からのシート搬送路161にて、シフトするレジストレーションローラ11と、スラスト移動自在に配置されたレジストレーション前ローラ12と、スライドローラとを配置している。これにより、前述したサイズの大きいシートに対するループ捩れの解消に有効な構成が得られている。
シート整合装置10では、レジストレーションローラ11の駆動軸11aの他端部に、駆動軸11aの移動位置を規制するセンサSrが配置されている。シートの整合を行う場合、シートSの先端部を挟持した状態でレジストレーションローラ11を横移動機構15で横方向に移動させる。そして、シートSの側部Peを基準線Kに整合させる状態で給送しつつ、シートSの後端部が通過し終えると、センサSrに基づいて設定される位置までレジストレーションローラ11を戻して待機させる。なお、図中の符号3は、レジストレーションローラ11の直前に配置されてシート搬送路に対して出没可能なゲート部材、Spはシートセンサ、30,30aは圧縮バネ等の横移動規制部材、16はラック、17は駆動ギヤ、18は被駆動ギヤである。
ところで、上記従来のシート整合装置10では、搬送ニップ形成のための付勢力の反力によってレジストレーション前ローラ12がスライド移動するときに負荷が生じる。そのため、レジストレーション前ローラ12がスムーズにスライド移動できずに、斜行・横レジ等に係るシートの位置精度が低下する恐れがあった。
上記の問題に対応するためにレジストレーション前ローラ12等の搬送ローラ対の各ローラを個々に支持する一対のガイド部材を一体化すると以下の問題がある。即ち、スライド構成を備えたシート搬送路内でシートの詰まり(ジャム)が発生した場合は、シート搬送路を開放することができない。そのため、ユーザやオペレータが、搬送ローラ対の上流側又は下流側のシート端部を掴んで、搬送ローラ対にニップされているシートを引っ張り抜く作業を行わなければならない。このため、一対のガイド部材を開放してジャム処理する場合に比べて、作業性・視認性が劣るという問題があった。
本発明は、搬送の精度を向上しながらも、ジャム処理時の作業性・視認性を良好にしたシート搬送装置及び画像形成装置を提供することを目的とする。
本発明は、装置本体に支持される第1搬送ガイド板と、前記第1搬送ガイド板に対して開閉可能に支持される第2搬送ガイド板と、第1ローラを有し、前記第1搬送ガイド板に配置される第1ローラ支持ユニットと、前記第1ローラに向かうように付勢部材で付勢した第2ローラを有し、前記第2搬送ガイド板に配置される第2ローラ支持ユニットと、を有し、前記第1搬送ガイド板に対して前記第2搬送ガイド板を開くと、前記第1ローラから前記第2ローラが離間するように前記第1ローラ支持ユニットに対して前記第2ローラ支持ユニットが離れるシート搬送装置であって、前記第1及び第2ローラ支持ユニットを一体的に前記第1及び第2搬送ガイド板に対し、シート搬送方向と直交する幅方向に移動可能に支持するスライド機構と、前記第2ローラを前記第1ローラに圧接させて搬送ニップを形成するように前記第2搬送ガイド板を前記第1搬送ガイド板に接近させた状態で、前記第1及び第2ローラ支持ユニットが一体的に前記第1及び第2搬送ガイド板に対し移動可能なスライドユニットとなるように、前記第1及び第2ローラ支持ユニットを連結し且つ前記第1及び第2搬送ガイド板を連結する連結機構と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、ジャム処理時の作業性を良好にしつつ、搬送ニップ形成のための付勢力をスライド機構に作用させずに、スライド機構でスライドユニットの重量のみを担持しながら、ローラ対を幅方向にスライド移動することができる。これにより、スライド移動時の負荷を低減し、斜行・横レジ等に関するシートの位置精度を向上しながら、ジャム処理時の作業性・視認性を良好にすることができる。
以下、本発明に係る実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。なお、図1は、本発明に係る画像形成装置としてのカラーデジタルプリンタの概略断面図である。
<第1の実施形態>
[画像形成装置全体の構成]
図1に示すように、画像形成装置100は、装置本体97と、装置本体97に給送バッファ装置118を介して連結された給送デッキ150とを備えている。装置本体97内には、装置各部を統括的に制御する制御部50が設けられている。
[画像形成装置全体の構成]
図1に示すように、画像形成装置100は、装置本体97と、装置本体97に給送バッファ装置118を介して連結された給送デッキ150とを備えている。装置本体97内には、装置各部を統括的に制御する制御部50が設けられている。
画像形成装置100では、搬送されるシートに画像を形成する画像形成部96に設けられた4つの感光体ドラム101a〜101dが、それぞれ帯電ローラ102a〜102dによって表面を一様な電荷に帯電される。画像形成部96に設けられたレーザスキャナ103a〜103dには、それぞれイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の画像信号が入力され、この画像信号に応じてドラム表面をレーザ光で照射し、電荷を中和し、潜像を形成する。
感光体ドラム101a〜101d上に形成された潜像は、現像器104a〜104dによってそれぞれイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックのトナーで現像される。各感光体ドラム101a〜101d上に現像されたトナーは、1次転写ローラ105a〜105dによって無端ベルト状の像担持体である中間転写ベルト106に順番に転写され、中間転写ベルト106上にフルカラーのトナー像が形成される。
一方、給紙カセット111,112のいずれかから給送された記録紙などの被転写材であるシートSは、搬送ローラ対114及びレジストレーション前ローラ対115を介してレジストレーションローラ対120に向けて搬送される。また、給送デッキ150から給送されたシートSは、駆動ローラ117a及び従動ローラ117bからなる給送バッファローラ対117と、レジストレーション前ローラ対115とを介してレジストレーションローラ対120に向けて搬送される。
レジストレーションローラ対120、レジストレーション前ローラ対115、CIS(Contact Image Sensor)143、レジストレーションセンサ160、斜行検知センサ141F,141Rにより、レジストレーション部116が構成される。
レジストレーションローラ対120により、中間転写ベルト106上のトナー像に対してタイミングを合わせることで、シートSと画像のずれが無いように制御する。トナー像は、2次転写部99を介して中間転写ベルト106からシートSに転写された後、定着装置110で加熱及び加圧されて定着される。その後、シートSは、排出部119aもしくは119bから装置本体97上部の積載部98に排出される。なお、2次転写部99は、中間転写ベルト106を挟んで対向配置された2次転写外ローラ109aと2次転写内ローラ109bとによって構成される。
給紙カセット111,112や給送デッキ150には、シート搬送方向と直交する幅方向においてシートSの位置を規制する不図示のサイド規制板が、シートSの側端部に合わせて移動可能に配置されている。これにより、シートSの幅方向の位置(以下「横レジ位置」という)を画像形成部に対して合わせることができる。
給紙カセット111,112には、収納されたシートSを送り出す給送ローラ93と、送り出されたシートSを1枚のみに分離して給送するフィードローラ94及びリタードローラ95からなる分離ローラ対とが配置されている。給送デッキ150には、収納されたシートSをピックアップローラ126と、送り出されたシートSを1枚のみに分離して給送するデッキ引抜ローラ125(図9参照)とが配設されている。更に、給送デッキ150には、デッキ引抜ローラ125から送り出されたシートSを給送バッファ装置118に送り出すデッキ給送ローラ124(図9も併せて参照)が配置されている。
デッキ引抜ローラ125には、ピックアップローラ126の駆動回転が無端状ベルト75を介して伝達される。なお、図1では、便宜上、無端状ベルト75及びデッキ引抜ローラ125等を図示省略しているが、実際には図9に示す構成を有している。
またサイド規制板には、シート給送時に生じる斜行や、給送ローラ93等の下流側の搬送ローラで生じる斜行を防止する効果も奏する。しかし実際には、サイド規制板とシート間の僅かなガタにより横レジずれと斜行が発生することがあり、レジストレーションローラ対120へ入力する際の横レジ量(以下「入力横レジ量」)、及び斜行量(以下「入力斜行量」)がばらつくことがある。
そのため、停止しているレジストレーションローラ対120にシート先端を当接させ、更に、その上流のレジストレーション前ローラ対115にてループを形成させることで、斜行を補正することができる。このときのループ量は、シート先端を検知するレジストレーションセンサ160を通過後、所定量の過剰送り込みを行うことで調整している。レジストレーションローラ対120と2次転写部99との間には、シートSの横レジ位置を検知するためのCIS143が配置されている。
レジストレーションローラ対120による搬送を開始後、制御部50は、CIS143による検知結果と称呼位置とのずれ量を、横レジ補正量として算出する。そして、上記横レジシフト量だけレジストレーションローラ対120をスラスト方向にシフトさせることで、シートの横レジ位置を補正する。
[レジストレーション部116の構成]
次に、レジストレーション部の構成、斜行補正動作及び横レジ補正動作について、図2を参照して説明する。なお、図2は、本実施形態におけるレジストレーション部116を備えたシート斜行補正装置の斜視図である。ただし、ここでは簡単のため、シート搬送ガイドの下側のみを示し、上側は図示を省略している。
次に、レジストレーション部の構成、斜行補正動作及び横レジ補正動作について、図2を参照して説明する。なお、図2は、本実施形態におけるレジストレーション部116を備えたシート斜行補正装置の斜視図である。ただし、ここでは簡単のため、シート搬送ガイドの下側のみを示し、上側は図示を省略している。
図2に示すように、レジストレーション前ローラ対115は、ポリアセタール(POM)製のコロを有するレジストレーション前上ローラ115aと、ゴムローラで形成されるレジストレーション前下ローラ115bとが対向配置されて構成される。レジストレーション前上ローラ115aに複数備えられた軸受け部には、それぞれ加圧バネ113が掛けられている。これにより、レジストレーション前上ローラ115aはレジストレーション前下ローラ115bに対して加圧されて搬送ニップを形成する。シートSの搬送は、後述する図7、図8に示すレジストレーション前駆動モータ(以下「駆動モータ」という)121を駆動源として行われる。
同様に、レジストレーションローラ対120は、図2に示すように、POM製のコロを有するレジストレーション上ローラ120aと、ゴムローラで形成されるレジストレーション下ローラ120bとが対向配置されて構成される。レジストレーション上ローラ120aに複数備えた軸受け部には、それぞれ加圧バネ13がそれぞれ掛けられている。これにより、レジストレーション上ローラ120aは、レジストレーション下ローラ120bに対して加圧されて搬送ニップを形成する。
レジストレーションローラ対120は、前述したように、シートSの斜行補正及び横レジ補正を担っており、また、画像形成部96へのシート搬送を正確に行う必要がある。そのため、レジストレーションローラ対120の挟持圧は、他のローラに比べて高く設定されていることが多い(例えば2.5kgf〜5.0kgf程度)。シートSの搬送は、ステッピングモータ等の駆動モータ61を駆動源として行われる。
ここで、シートSをスラスト方向(図2の左右方向)にシフトする機構は、以下のように構成されている。つまり、レジストレーションローラ対120をスラスト方向にシフトするレジストレーションローラシフトモータ(レジストローラシフトモータ)42が駆動すると、その回転軸に固着されたピニオンギヤ44が回転する。これにより、このピニオンギヤ44に噛合するラック45が並進移動する。
このラック45は、レジストレーションローラ対120の回転軸120cに対し、回転方向にはフリーとされ且つスラスト方向には位置決めされた状態で支持される。これにより、ラック45と回転軸120cとは、スラスト方向で相対位置が変わらない構成とされる。
上記構成により、レジストレーションローラ対120のスラスト移動動作が可能となり、レジストレーションローラ対120によって挟持されたシートSを、シート搬送方向と直交する幅方向(図2の左右方向)にシフトさせることができる。
レジストレーション下ローラ120bの回転軸120dの一端部には、入力ギヤ63が固定されている。この入力ギヤ63の近傍には、回転軸120dを回転駆動してレジストレーションローラ対120を回転駆動する駆動モータ61が配置されている。この駆動モータ61の回転軸には、回転軸120dの入力ギヤ63に噛合して入力ギヤ63に駆動モータ61の回転を伝えるモータギヤ62が固着されている。
この入力ギヤ63は、モータギヤ62に対して歯幅が広く構成されている。これは、レジストレーションローラ対120及び入力ギヤ63がスラスト移動した場合でも、ギヤの噛み合いを良好に維持してレジストレーションローラ対120を回転可能にするためである。
また、入力横レジ量の検知はCIS143によって行われる。CIS143の配置は、シート搬送方向においては2次転写部99の手前であり、シート搬送方向と直交する幅方向においては中央から偏るように配置される。これは、最小幅から最大幅におけるシートSの片側の側端部を検知すれば十分であるためである。
[斜行補正動作及び横レジ補正動作]
次に、レジストレーション部116における、シートの基本的な斜行補正動作及び横レジ補正動作について図3〜図5を参照して説明する。なお、図3(a)〜(d)は夫々、レジストレーション前ローラ対115によってレジストレーションローラ対120に搬送されてくるシートSの斜行補正動作及び横レジ補正動作を搬送経路上側からと側面から見た平面図及び側面図である。また、図4は、これらの動作を説明するためのフローチャート図、図5は本実施形態における制御系を示すブロック図である。
次に、レジストレーション部116における、シートの基本的な斜行補正動作及び横レジ補正動作について図3〜図5を参照して説明する。なお、図3(a)〜(d)は夫々、レジストレーション前ローラ対115によってレジストレーションローラ対120に搬送されてくるシートSの斜行補正動作及び横レジ補正動作を搬送経路上側からと側面から見た平面図及び側面図である。また、図4は、これらの動作を説明するためのフローチャート図、図5は本実施形態における制御系を示すブロック図である。
図5に示すように、装置本体97に設けられた制御部50には、装置本体97に備えられた操作部200(図1では不図示)と、レジストレーション駆動モータ(レジストモータ)61とが接続されている。制御部50には、レジストローラシフトモータとしてのレジストレーションローラシフトモータ(以下「シフトモータ」)42と、給送モータ54と、レジストレーションセンサ(レジストセンサ)160とが接続されている。更に制御部50には、斜行検知センサ141F,141Rと、CIS(横レジ検知センサ)143とが接続されると共に、画像形成装置100と直接又はネットワークを介して接続されたパーソナルコンピュータ等のコンピュータ201が接続されている。
処理が開始されると、制御部50は、操作部200から或いはコンピュータ201から入力されるプリントジョブの実行を開始する(図4のStep101)。そして、給送ローラ93又は給送ローラ90によるシートSの給送動作が開始されると(Step102)、このシートは、搬送ローラ対114又は給送バッファ装置118の給送バッファローラ対117を介して、レジストレーション部116まで搬送される。
この際、例えば装置奥側(図1の紙面奥側)が進んだ方向に斜行した状態でシートSが図3(a)の矢印A方向に搬送されてくると、図1及び図2に示す斜行検知センサ141F,141Rによって、入力斜行が算出される(Step103)。
更に搬送を続けると、レジストレーション上ローラ120aの装置奥側のコロ部材120eにシートSの搬送方向右側の先端が当接する。この際、シートSのコシ(剛度)による突き当て力よりもレジストレーションローラ駆動モータ(以下「駆動モータ」という)61の静止トルクが大きい。そのため、レジストレーションローラ対120は停止したままであり、レジストレーション上ローラ120aにシートSはその進行を妨げられる。
このとき、シートSは斜行しているため、レジストレーションローラ対120の装置手前側(図1の紙面手前側)のコロ部材120eは、シートSに当接するに至っていない。レジストレーション前ローラ対115により更に搬送を続行されることで、図3(b)に示すようにループLoが形成され、シートSと当接していなかった装置手前側のコロ部材120eにもシートSが当接する状態となる(Step104)。
つまり、レジストレーション前ローラ対115の位置では、斜行しているシートSを、レジストレーションローラ対120の搬送ニップにその先端を揃えることで斜行補正を行っている。このため、シートSには、この時点でループLoに捩れが生じている。
その後、制御部50は、駆動モータ61を駆動してレジストレーションローラ対120の回転を開始する。そして制御部50は、斜行が補正された状態を維持しながらレジストレーションローラ対120の回転でシートSを下流側へと搬送させ(図3(c))、CIS143にてシート側端部を検知し、入力横レジ量を求める(Step105)。
そして、検知結果と称呼値との差分が補正すべき横レジシフト補正量となり、制御部50は、シフトモータ42を駆動してレジストレーションローラ対120をスラスト方向にシフトさせ、シートの横レジを補正する(Step106)。このとき、レジストレーション前ローラ対115とレジストレーションローラ対120とで横レジ位置が異なることになり、ループLoに捩れが生じている(図3(d))。
その後、レジストレーションローラ対120でシートSを搬送し(Step107)、2次転写部99に送ってシートSへの画像転写を行った後、排出部119a又は119bから積載部98への排紙動作を実行する(Step108)。そして、一連のプリントジョブが終了した(Step109)後、レジストレーションローラ対120は、スラスト移動する前のホームポジション位置(HP)に戻される(Step110)。
[斜行補正及び横レジ補正起因ループの説明]
次に、横レジ補正及び斜行補正起因のループに関して図6を参照して説明する。なお、図6は、レジストレーションローラ対120とレジストレーション前ローラ対115とによってシートSを挟持した状態でレジストレーションローラ対120を矢印B方向にシフトしたときのループ形状を示す平面図である。
次に、横レジ補正及び斜行補正起因のループに関して図6を参照して説明する。なお、図6は、レジストレーションローラ対120とレジストレーション前ローラ対115とによってシートSを挟持した状態でレジストレーションローラ対120を矢印B方向にシフトしたときのループ形状を示す平面図である。
ここでは、装置本体97の手前側から奥側への移動をプラスシフト、奥側から手前側への移動をマイナスシフトと定義する。図6は、レジストレーションローラ対120を矢印B方向に移動させてプラスシフトしたときの状態を示している。
このとき、ループ形状の特徴としては、前側(図1の手前側)のループ高さ(大きさ)LoFと、奥側(図1の奥側)のループの大きさLoRとは均等であることが挙げられる。更に、屈曲の偏曲点となる稜線e1d,e1uは夫々平行で、且つそれらはシート先端エッジに対して或る角度αをもっていることが挙げられる。その結果、シートSは、レジストレーションローラ対120により挟持している部分で、図6中の矢印D方向に旋回してしまう力を生じることが分かっている。
実際には、このような開放空間でループが形成されることは少なく、通常は搬送ガイド空間に囲まれた状況にあり、上記ループの変形によってシートSが搬送ガイドに接触する可能性が有る。この場合、矢印D方向の旋回力が更に大きくなる。そして、この旋回力が、レジストレーションローラ対120の挟持力を上回ると、レジストレーションローラ対120にて斜行がより顕著になることがある。
前述したように、レジストレーションローラ対120は、一般に画像との先端タイミング合わせを正確に行うために、搬送スリップが生じないように挟持圧を他の搬送ローラよりも高く設定されている。しかし、それでも大きな旋回力が生じると、スリップが発生してしまうことがある。
[レジストレーション前ローラ対115の構成]
前述したように、レジストレーションローラ対120による斜行補正及び横レジ補正起因のループ捩れにより、旋回力が生じ、スリップが発生してしまうことがある。そこで、本実施形態では、レジストレーションローラ対120による横レジ補正が行われる際に、レジストレーション前ローラ対115の搬送ニップを開放する構成を採用している。
前述したように、レジストレーションローラ対120による斜行補正及び横レジ補正起因のループ捩れにより、旋回力が生じ、スリップが発生してしまうことがある。そこで、本実施形態では、レジストレーションローラ対120による横レジ補正が行われる際に、レジストレーション前ローラ対115の搬送ニップを開放する構成を採用している。
なお、レジストレーション前ローラ対115の離間構成を、図7及び図8にそれぞれレジストレーションローラ対120からレジストレーション前ローラ対115への方向を正面とし、(a)左側面図、(b)正面図、(c)右側面図として示す。そして、図7(a)〜(c)は、レジストレーション前ローラ対115が搬送ニップを形成している状態を示し、図8(a)〜(c)は、レジストレーション前ローラ対115が搬送ニップを解除されている状態を示す。
すなわち、図8に示す状態において、レジストレーション前ローラ対115は、制御部50の制御で駆動される駆動モータ121によって回転駆動される。この駆動時、レジストレーション前上ローラ115aが、主動回転するレジストレーション前下ローラ115bに連れ回りする(従動回転)。
レジストレーション前上ローラ115aは、図2で説明した加圧バネ113によってレジストレーション前下ローラ115bに接近する方向に付勢されている。
ここで、レジストレーション前離間モータ122の駆動で偏心カムギヤ123が図7の位置に回転して保持されると、レジストレーション前ローラ対115の軸間が狭いLaとなり、レジストレーション前ローラ対115で搬送ニップが形成される。一方、レジストレーション前離間モータ122の駆動で偏心カムギヤ123が図8の位置に回転して保持されると、レジストレーション前ローラ対115の軸間が広いLb(>La)となって、レジストレーション前ローラ対115の搬送ニップが解除される。
以上説明した構成により、レジストレーション前ローラ対115の軸間を狭いLaと広いLbとに切換えることで、ループ捩れの旋回力によるスリップを回避し、斜行が顕著になることを防止することができる。
[上流搬送ローラ構成の説明]
次に、本発明の特徴である上流搬送ローラである給送バッファローラ対117を有するスライドユニット152の構成について説明する。なお、図9は、給送デッキ150からレジストレーション部116までの概略構成について示す断面図である。
次に、本発明の特徴である上流搬送ローラである給送バッファローラ対117を有するスライドユニット152の構成について説明する。なお、図9は、給送デッキ150からレジストレーション部116までの概略構成について示す断面図である。
図9に示すように、装置本体97に対し給送バッファ装置118を介して接続される給送デッキ150は、装置本体97内の給紙カセット111,112よりも多くのシートSを積載可能に構成されている。この給送デッキ150は、搬送路の特徴上、給紙カセット111,112からは給送搬送の困難な種類のシート(例えば、剛度の高いシートや坪量の大きいシート)を給送搬送可能に構成される。給送デッキ150は、或る一つの画像形成装置専用の給送デッキとしてではなく、様々な仕様の画像形成装置にも装着可能となるように構成されている。
精度の高い印字精度が求められる画像形成装置100について、印字精度を向上するためのレジストレーションローラシフトによる斜行補正と横レジ補正については前述した通りである。しかし、A3サイズ等のようにシート搬送方向に長いシートを搬送することもある。そのため、良好なレジストレーションローラシフトのために、給送デッキ150と装置本体97との間に、給送バッファローラ対117を含むスライドユニット152を有する給送バッファ装置118を介在している。スライドユニット152は、リニアベアリング151とスライド台159から成るスライド機構で全重量を担持された状態で、ニップされたシートのループ捩れにより生じる旋回力に追従するように該シートに牽引されて、シート搬送方向と直交する幅方向に移動する。
給送バッファ装置118の給送バッファローラ対117は、レジストレーションローラ対120(レジストレーション前ローラ対115)のシフト方向にスライドするスライド構成を有する。このスライド構成は、レジストレーションローラ対120及びレジストレーション前ローラ対115のシフト起因のループ捩れにより生じる旋回力に追従する。
本実施形態では、このスライド構成を備えた給送バッファ装置118により、ループ捩れで斜行が顕著になる問題を防止している。その実現のため、搬送方向に長いシートを搬送する際等に、レジストレーションローラ対120とレジストレーション前ローラ対115と給送バッファローラ対117との間で生じるループ捩れが無くなる方向に、給送バッファローラ対117をスライド移動させる。
給送バッファ装置118は、装置本体97と給送デッキ150との連結部であるため、給送バッファ装置118と装置本体97とに連なってシートSが滞留するジャムの発生時に、給送バッファローラ対117の搬送ニップと搬送路が開放可能に構成されている。この構成により、ジャム処理を行う作業者に対してアクセス性・視認性が良好になっている。
[搬送路開放構成及びスライド構成]
ここで説明するシート搬送装置の搬送路開放構成及びスライド構成は、給送バッファ装置118に限定されるものではなく、給紙カセット111や112からの搬送パス上に配置される搬送ローラ対114の部位等にも適用可能である。
ここで説明するシート搬送装置の搬送路開放構成及びスライド構成は、給送バッファ装置118に限定されるものではなく、給紙カセット111や112からの搬送パス上に配置される搬送ローラ対114の部位等にも適用可能である。
以下、搬送路開放構成及びスライド構成について、図10〜図15を参照して説明する。本発明に係るシート搬送装置の構成が給送バッファ装置118に限定されるものではないことは上述したが、以下では、給送バッファ装置118に本構成を適用した場合について説明する。
以下、本発明に係るシート搬送装置を、給送バッファローラ対117を含むスライドユニット152を有する給送バッファ装置118に適用した例について説明する。なお、図10(a)は、スライドユニット152を含むスライド構成を示す斜視図であり、図10(b)は、スライドユニット152を抜粋して示す斜視図である。また、図10(c)は、駆動力を受けて回転する駆動ローラ117aを保持する上側ローラ支持ユニット148を抜粋して示す斜視図である。図10(d)は、駆動ローラ117aに接して連れ回り回転する従動ローラ117bを保持する下側ローラ支持ユニット149を抜粋して示す斜視図である。なお、上側ローラ支持ユニット148は、本発明の第1ローラ支持ユニットを構成する。また、下側ローラ支持ユニット149は、上側ローラ支持ユニット(第1ローラ支持ユニット)148に対して可動な本発明の第2ローラ支持ユニットを構成する。
また、図11(a)は、スライドユニット152を搬送路下流から上流方向に見た状態を示す正面図である。図11(b)は、図11(a)において、上側ローラ支持ユニット148と下側ローラ支持ユニット149とを連結する部分と、搬送ニップの形成部とを可視化した正面図である。
まず、上側ローラ支持ユニット148について説明する。図10(c)に示すように、上側ローラ支持ユニット148では、駆動ローラ117aがスライド上ガイド132にベアリング147を介して回転自在に取り付けられている。更に、駆動ローラ117aの回転軸117cの一端(同図の右端)には、給送バッファ入力ギヤ131が取り付けられている。ベアリング147は、駆動ローラ117aの一端(同図の右端)にも設けられている。上記駆動ローラ117aとこれを保持するスライド上ガイド132とにより、上側ローラ支持ユニット148が構成されている。
上側ローラ支持ユニット148は、搬送されるシートのループ捩れが無くなる方向にリニアベアリング151及びスライド台159を介して幅方向に移動可能に担持される駆動ローラ(第1ローラ)117aを有した形で上側搬送ガイド板128に配置される。なお、リニアベアリング151及びスライド台159により、本発明のスライド機構が構成される。また、上側搬送ガイド板128により、本発明の第1搬送ガイド板が構成される。
図10(a)〜(c)に示すように、上側ローラ支持ユニット148のスライド上ガイド132の手前側中央部には、滑らかな斜面を有したスライドカム部材137がスライド上ガイド132の長手方向に沿うように固定されている。スライドカム部材137は、スライドユニット152を称呼の位置に付勢するためのものであり、詳細は後述する。
なお、図10(a)及び図14(a)に示す上側搬送ガイド板128及び下側搬送ガイド板129は、実際には図9に示すように搬送上流のデッキ給送ローラ124側にやや突出するように形成されている。また、図1における上側搬送ガイド板128及び下側搬送ガイド板129は、便宜上、実際の形状よりも平坦に描かれている。なお、下側搬送ガイド板129は、本発明の第2搬送ガイド板を構成する。
給送バッファ入力ギヤ131は、給送バッファ駆動モータ127からの駆動力を受けて回転するアイドラギヤ136(図10(a))を介して回転駆動される。給送バッファ駆動モータ127は、給送バッファ装置118の装置本体(118a)(図17参照)に配置されている。
アイドラギヤ136は、装置本体(118a)に支持される上側搬送ガイド板128の一端(同図の右端)における給送バッファ入力ギヤ131に噛み合う位置に回転自在に取り付けられている(図14(a)参照)。給送バッファ駆動モータ127の回転軸127aには歯付きプーリ72(図14(a)参照)が取り付けられ、歯付きプーリ72とアイドラギヤ136端部の歯付きプーリ(不図示)との間に、無端状のタイミングベルト73(図14(a))が巻き掛けられている。
アイドラギヤ136は、手前−奥方向(図10の左右方向)に幅が厚くなるように形成されており、駆動ローラ117aが手前−奥方向にスライドした場合でもアイドラギヤ136との噛み合いが確実に保持されるように構成されている。
図11(a),(b)に示すように、第1ローラである駆動ローラ117aは、上側ローラ支持ユニット148に支持された回転軸117cに2個が所定距離を離して回転自在に支持されている。また、第2ローラである従動ローラ117bは、下側ローラ支持ユニット149にホルダ146を介して支持された回転軸117dに2個が所定距離を離して回転自在に支持されている。なお、本実施形態では、本発明の第1ローラが駆動ローラ117aであり、本発明の第2ローラが従動ローラ117bであるとしているが、この関係は逆でも可能である。つまり、本発明の第1ローラを従動ローラ117bとし、本発明の第2ローラを駆動ローラ117aとすることも可能である。
上側ローラ支持ユニット148のスライド上ガイド132の両端部には、下側ローラ支持ユニット149を連結、結合するための第2フックピン140が取り付けられている。また、図10(a)に示すように、上側搬送ガイド板128の両端部には、連結ピン88が取り付けられている(図14(a)も参照)。連結ピン88は、下側搬送ガイド板129の両端部に取り付けられた支持部材87を回動自在に連結して、上側ローラ支持ユニット148に下側ローラ支持ユニット149を開閉可能にする。
つまり、下側搬送ガイド板129は、シート搬送方向(図14(b)の手前−奥方向、図14(c)の左右方向))と直交する幅方向((図14(a)の左右方向)の軸(連結ピン88)を支点として上側搬送ガイド板128に開閉可能に支持される。
次に、下側ローラ支持ユニット149について説明する。図10(d)に示すように、従動ローラ117bとこれを保持するスライド下ガイド135とにより下側ローラ支持ユニット149が構成されている。この下側ローラ支持ユニット149は、駆動ローラ117aに向かうようにローラ加圧バネ(付勢部材)156で付勢した従動ローラ117bを有して下側搬送ガイド板129に配置される。なお、ローラ加圧バネ156は、第1ローラである駆動ローラ117aと第2ローラである従動ローラ117bとを圧接させるバネ部材も構成している。
従動ローラ117bは、図11(b)に示すように、ベアリング145を介してホルダ146に回転自在に取り付けられている。ホルダ146は、図11(b)の上下方向にスライド下ガイド135と共に移動可能となるようにスライド下ガイド135に取り付けられている。ホルダ146は、スライド下ガイド135に取り付けられた状態でローラ加圧バネ156によって矢印F方向に付勢されている。
ローラ加圧バネ156は、例えばコイルバネや板バネ等から構成されるもので、その両端部が、図17に示すように、下側ローラ支持ユニット149内の支持部149aに取り付けられ支持されている。この状態にて、下側ローラ支持ユニット149の外方に向けて従動ローラ117bが突出するようにホルダ146を付勢している。
図11(a),(b)に示すように、スライド下ガイド135の両端部にはフック軸142が取り付けられており、両端部のフック軸142には、それぞれ第2フック部材139が回動可能に取り付けられている。
スライド下ガイド135、即ち下側ローラ支持ユニット149両端にてフック軸142周りに回動可能な第2フック部材139は、第2フックピン140に係合可能となるようにフック付勢バネ80で図11(b)の矢印G方向に回転付勢されている。第2フックピン140に連結部材としての第2フック部材139が係合すると、上側ローラ支持ユニット148に下側ローラ支持ユニット149が一体化される。そして、駆動ローラ117aと従動ローラ117bとで搬送ニップが形成された図10(b)に示すスライドユニット152が構成される。
本実施形態のスライドユニット152は、シート搬送方向に長いシートを搬送する際等に、上記ローラ対120、115、117間で生じるループ捩れで生じる旋回力に追従して給送バッファローラ対117のシフト方向にスライドするスライド構成を有する。これにより、ループ捩れで斜行が顕著になる問題を防止している。
次に、スライドユニット152をスライドさせるための構成について、図11(c)及び図12(a)〜(c)を参照して説明する。なお、図11(c)は、上側搬送ガイド板128を備えた上側ローラ支持ユニット148のみを示す正面図である。また図12は、スライドユニット152、上側搬送ガイド板128及び下側搬送ガイド板129を示す正面図である。図12(a)は、スライドユニット152が称呼の位置にある状態を示し、図12(b)は、スライドユニット152が手前側(同図の左側)にスライドしている状態を示している。更に、図12(c)は、スライドユニット152が奥側(同図の右側)にスライドしている状態を示している。
スライド機構の構成としては、給送バッファ装置118の装置本体(118a)(図17参照)に固定されるように取り付けられる上側搬送ガイド板128(図9、図11(c)参照)上に、スライド台159が取り付けられている。上側ローラ支持ユニット148のスライド上ガイド132にはリニアベアリング151が取り付けられている。上側搬送ガイド板128上にてスライド台159にリニアベアリング151を対向した状態で上側ローラ支持ユニット148を装着する。これにより、リニアベアリング151とスライド台159とが結合し、上側ローラ支持ユニット148が上側搬送ガイド板128に対して手前−奥方向(図12の左右方向)にスライド可能となるように支持される。
以上により、第2フック部材139と第2フックピン140の係合で一体化された両支持ユニット148,149からなるスライドユニット152は、スライド台159とリニアベアリング151によりスライド可能に支持される。
次に、図13(a)〜(c)を参照してスライドユニット152のスライド構成について説明する。なお、図13は、図10(a)におけるスライド付勢部分のスライド中央位置決め部46を上方から見た状態で示す平面図である。図13(a)は、スライドユニット152がスライドせずに称呼の中心位置にある状態を示し、図13(b)は、スライドユニット152が手前側にスライドしている状態を示し、図13(c)は、スライドユニット152が奥側にスライドしている状態を示している。
図13(a)のように、スライド上ガイド132(上側ローラ支持ユニット148)に取り付けられたスライドカム部材137と、これに対向するように装置本体(図17の支持部118a)側に取り付けられたスライド中央位置決め部46とが配置される。スライド中央位置決め部46は、装置本体(支持部118a)側に固定部65aを固定された支持部材65と、支持部材65にその上下方向に取り付けられた回動支軸66と、回動支軸66に一端部を支持されて延びるローラ支持部材138とを有する。
更に、スライド中央位置決め部46は、ローラ支持部材138のスライドカム部材137を向く側に取り付けられた支持部材67と、支持部材67に軸68で回転自在に支持されたローラ部材69とを有している。ローラ支持部材138は、他端部におけるローラ部材69と反対の側を、固定部65a内面に取り付けられた圧縮バネ70によってスライドカム部材137に向けて付勢されている。
以上の構成を有するスライド中央位置決め部46では、ローラ支持部材138が圧縮バネ70で付勢されて図13(a)の時計回り方向に回動支軸66を中心に回動するため、ローラ部材69がスライドカム部材137のカム溝71に弾性的に当接(弾接)する。
カム溝71は、平面視における中央部が最も凹み、この凹み部分を頂部としてスライド中央位置決め部46側に斜めに延びる2つの斜辺を有する三角形状に構成されている。このようなカム溝71は、図13(a)に示す称呼位置に対応して最も凹んだ第1係合部71aと、図13(b)に示す手前側スライド位置に対応する第2係合部71bと、図13(c)に示す奥側スライド位置に対応する第3係合部71cとを備える。
図13(a)の称呼位置では、ローラ部材69がカム溝71の第1係合部71aに弾接係合するため、スライドユニット152(図12(a)参照)は、スライドカム部材137を介して称呼位置に安定的に留まる。
また、図13(b)の手前側スライド位置では、ローラ部材69がカム溝71の斜面である第2係合部71bに弾性係合するため、スライドユニット152は、スライドカム部材137を介して手前−奥方向の中央部に向けて常時付勢される力を受ける。
更に、図13(c)の奥側スライド位置では、ローラ部材69がカム溝71の斜面である第3係合部71cに弾性係合するため、スライドユニット152は、スライドカム部材137を介して手前−奥方向の中央部に向けて常時付勢される力を受ける。
これにより、搬送されるシートのループ捩れの旋回力でスライドユニット152がスライドしてループ捩れを解消したとき、このシートが給送バッファローラ対117を通り過ぎた時点で自動的にスライドユニット152を称呼位置に復帰させることができる。
上側ローラ支持ユニット148には、スライド機構に担持されてシート搬送方向と直交する幅方向に移動するスライドユニット152をホームポジション(図13(a)の位置)に戻すためのカム溝71を有するスライドカム部材137が配置される。スライド機構は、リニアベアリング151及びスライド台159から構成される。そして、給送バッファ装置118の支持部(装置本体)118aには、カム溝71に向けて常時付勢された状態でスライドユニット152の移動時にホームポジションに戻すように機能するローラ部材(回転部材)69が配置される。以上のように、スライドカム部材137及びスライド中央位置決め部46によるスライド機構を構成することで、スライドユニット152を安定してスライドさせることができる。
本実施形態では、給送バッファローラ対117のニップ圧の力関係が、スライドユニット152内で完結している。即ち、従動ローラ117bを駆動ローラ117a側に付勢してニップ圧を与えるローラ加圧バネ156(図11(b))の反力を、上記支持ユニット148の第2フックピン140に係合した上記支持ユニット149の第2フック部材139で受けるからである。
次に、搬送ニップ及び搬送路の開放構成について、図14を参照して説明する。なお、図14(a)は、給送バッファローラ対117の搬送ニップと下側搬送ガイド板129を開放した状態を示す斜視図である。また、図14(b),(c)は、給送バッファローラ対117の搬送ニップと下側搬送ガイド板129を開放するときの状態において、搬送路の下流側から上流方向を見た状態を示す正面図と、その左側面から見た状態を示す図である。
図14(a)に示すように、下側搬送ガイド板129には、上下ガイドラッチ軸153が回動自在に支持されている。上下ガイドラッチ軸153には、操作摘み部134と、第1フック部材133と、図14(b),(c)に示すフック解除部材154とが、この順に取り付けられている。
フック解除部材154は、上下ガイドラッチ軸153の両端部にそれぞれ取り付けられている。フック解除部材154は、図14(b)及び図15(a),(c),(d)に示すように、下側ローラ支持ユニット149の両端部にフック軸142で回動支持された2つの第2フック部材139に夫々対応する位置に取り付けられている。
フック解除部材154は、2つの第2フック部材139から中央部分に向かって延びるように形成された張出し部139aの下方に延びるように形成されている。これによりフック解除部材154は、操作摘み部134の回動操作で上下ガイドラッチ軸153が図15(b)の矢印H方向に回動した際にその先端で張出し部139aを押し上げて、2つの第2フック部材139を図15(a)の逆方向に夫々回動させる。2つの第2フック部材139は、図15(a)に示す位置に復帰可能となるようにトーションバネ(不図示)で常時回動付勢されている。また、第1フック部材133は、上下ガイドラッチ軸153における操作摘み部134側にのみ設けられている。
また、上下ガイドラッチ軸153は、不図示のトーションバネにより図14(a)の反時計回り方向に常時付勢されている。上側搬送ガイド板128の一端部(手前側)には、第1フック部材133を係合させる第1フックピン155が固定されている。下側搬送ガイド板129側の第1フック部材133は、上側搬送ガイド板128側の第1フックピン155に係合することで、上側搬送ガイド板128に下側搬送ガイド板129を連結して一体化させる。
なお、第1フック部材133、第1フックピン155、第2フック部材139、第2フックピン140及び操作摘み部134により、本発明の連結機構が構成される。この連結機構は、従動ローラ117bを駆動ローラ117aに圧接させて搬送ニップを形成するように下側搬送ガイド板129を上側搬送ガイド板128に接近させた状態で以下のように機能できる。つまりこの状態で、両支持ユニット148,149が一体的に両搬送ガイド板128,129に対し移動可能なスライドユニット152となるように、両ローラ支持ユニット148,149を連結し且つ上側及び下側搬送ガイド板128,129を連結する。
また、第1フック部材133及び第1フックピン155により、下側搬送ガイド板129を上側搬送ガイド板128に連結する本発明の第1ロック部が構成される。更に、第2フック部材139及び第2フックピン140により、下側ローラ支持ユニット149を上側ローラ支持ユニット148に連結する本発明の第2ロック部が構成される。また、操作摘み部134は、第1及び第2ロック部を同時に動作させて、上側及び下側ローラ支持ユニット148,149の連結と解除、並びに上側及び下側搬送ガイド板128,129の連結と解除を連動して操作可能な本発明の操作部を構成する。この操作摘み部(操作部)134は、駆動ローラ117aと従動ローラ117bとが互いに離間可能な状態となるように上側ローラ支持ユニット148と下側ローラ支持ユニット149の第2フック部材(連結部材)139による連結の解除を行う。
ここで、給送バッファローラ対117の搬送ニップと下側搬送ガイド板129を開放するときの動作について説明する。
まず、操作摘み部134を図14(c)の矢印H方向にトーションバネ(不図示)の付勢力に抗して回動させると、上下ガイドラッチ軸153と第1フック部材133とフック解除部材154が、同方向に一斉に回動する。すると、第1フック部材133が矢印H方向に回動することで、上側搬送ガイド板128側の第1フックピン155との係合が解除される。これと同時に、フック解除部材154が矢印H方向に回動することで、2つの第2フック部材139が図14(b)及び図15(c)の矢印I方向に夫々回動して、第2フックピン140との係合を解除される。
このため、第1フック部材133が第1フックピン155から係合解除した第1段階の離脱に続き、第2フック部材139が第2フックピン140から係合解除した第2段階の離脱により、下側搬送ガイド板129が連結ピン88及び支持部材87の部分で回動する。これにより、上側ローラ支持ユニット148が下側ローラ支持ユニット149から離脱し、下側搬送ガイド板129が上側搬送ガイド板128から離れる。そのため、給送バッファローラ対117の搬送ニップ、及び下側搬送ガイド板129と上側搬送ガイド板128間に形成されていた搬送路が開放される。
ここで説明した動作の理解をより容易にするため、図15(a),(b),(c),(d)に夫々、第2フック部材139、フック解除部材154及び上下ガイドラッチ軸153の斜視図、左側面図、正面図、底面図を示す。図15には、図14で述べた矢印H方向と矢印I方向についても同様に記載している。
操作摘み部134の矢印H方向の回動操作により、上側搬送ガイド板128と下側搬送ガイド板129とで形成される搬送路と、給送バッファローラ対117の搬送ニップが共に解除される。下側搬送ガイド板129の内側には、下側ローラ支持ユニット149が配置されている。
搬送路を開放した図14(a)の状態では、下側搬送ガイド板129に下側ローラ支持ユニット149(図14(a)には不図示)が支えられた状態で、従動ローラ117bが駆動ローラ117a(図14(a)には不図示)から大きく離れている。このため、給送バッファ装置118に滞留しているシートを取り除くジャム処理時のアクセス性及び視認性を大幅に向上したスライドユニット152を提供することができる。
また、開放した搬送路と給送バッファローラ対117の搬送ニップを元の状態に戻す場合は、上記で説明した動作順の逆を追って操作すれば良い。まず、操作摘み部134を摘んで上記と同じ矢印H方向に回動させて保持する。これにより、第1フック部材133と第2フック部材139とがそれぞれ上記と同じ方向に回動した状態に保持される。
更に、この状態で、下側搬送ガイド板129を上側搬送ガイド板128に接近させて操作摘み部134の回動操作を終了する。これにより、第1フック部材133がトーションバネ(不図示)のバネ力で回動して第1フックピン155に係合して搬送路を形成する。同時に、第2フック部材139がトーションバネ(不図示)のバネ力で第2フックピン140に係合して給送バッファローラ対117の搬送ニップが形成されて、一体化したスライドユニット152が形成される。
ここで、本実施形態のシート搬送装置におけるスライドユニット152に係る構成を、概略的にまとめて図17に示す。図17では各部を機能的に示しているため、第2フック部材139、リニアベアリング151、スライド台159、ローラ加圧バネ156等の位置や形状及びサイズは、他の図とは異なっている。
図17に示すように、本実施形態では、給送バッファ装置118の装置本体における支持部118aに上側搬送ガイド板128が固定されると共に、この上側搬送ガイド板128に対し下側搬送ガイド板129が開閉自在に連結されている。
上側搬送ガイド板128には、駆動ローラ117aが、上側搬送ガイド板128上に固定されたスライド台159と、スライド台159上をスラスト方向に自在に移動するリニアベアリング151とを介して支持されている。これにより、駆動ローラ117aは、矢印Q方向に所定距離の範囲で往復移動自在に支持される。また、上側搬送ガイド板128には、駆動ローラ117aを下方に突出させてそのスライド方向移動を許容するサイズに形成された開口部128aが設けられている。
また、下側搬送ガイド板129には、従動ローラ117bが、第2フック部材139と第2フックピン140との係合状態で駆動ローラ117aと一体的に矢印Q方向に所定距離の範囲で往復移動自在に支持されている。下側搬送ガイド板129には、従動ローラ117bに対応する開口部129aが開口部128aに対向して形成されている。開口部129aは、従動ローラ117bを上方に突出させてそのスライド方向移動を許容するサイズに形成されている。
従動ローラ117bは、両端部が下側ローラ支持ユニット149内の支持部149aに取り付けられたローラ加圧バネ156により、下側ローラ支持ユニット149の外方に向けて突出するようにホルダ146(図11(b))を介して付勢されている。これにより、図17のように、第1フックピン155に第1フック部材133が係合し、かつ第2フックピン140に第2フック部材139が係合した状態で、上側搬送ガイド板128に対し下側搬送ガイド板129が閉じられたスライドユニット152が形成される。
以上の構成により、本実施形態では、従動ローラ117bを付勢してニップ圧を与えるローラ加圧バネ156の反力を、第2フックピン140に係合した第2フック部材139で受けることができる。このため、給送バッファローラ対117のニップ圧の力関係を、スライドユニット152内で完結させることができる。
ここで、以上の本実施形態による効果をより理解し易くするため、図18に示す比較例を挙げて説明する。この比較例は、本発明の基礎となる技術を示している。
すなわち、図18では、シート搬送路242を形成するガイド部材242a,242bを開放することで、ジャム処理ができるように構成される。レジストレーション前ローラ12のローラ12aをガイド部材242aに支持し、ローラ12bをガイド部材242bに支持し、ガイド部材242bをガイド部材242aに対し開放可能に支持している。そして、ガイド部材242a,242b及びレジストレーション前ローラ12のローラ12a,12bを、装置本体側に支持されたスライド機構79に連結し、これら全体をスライド機構79によりスラスト方向にスライド移動可能に構成している。
レジストレーション前ローラ12のローラ12bは、ガイド部材242bがガイド部材242a側に近接してシート搬送路242を形成した状態で、装置本体側の支持部38に支持される圧接バネ39でローラ12a側に付勢されて搬送ニップを形成する。
しかしこの構成では、ジャム処理時の作業性等は向上できるものの、スライド機構79が、ガイド部材242a,242b及びローラ12a,12bの全自重を担持することに加え、圧接バネ39の付勢力を受けた状態でスライド移動しなければならない。そのため、スライド移動時の負荷が大きくなって、斜行・横レジといった画像印字性能の向上を損なうといった新たな課題を生じることになる。
このような比較例に対し、本実施形態では、給送バッファローラ対117のニップ圧の力関係がスライドユニット152内で完結するため、スライド機構としてのリニアベアリング151に給送バッファローラ対117のニップ圧を背負わせることがない。このため、ローラ加圧バネ156の付勢力を受けることはなく、スライドユニット152全体の自重のみをリニアベアリング151で担持した状態で給送バッファローラ対117がスライド移動すれば良い。これにより、摺動抵抗の少ない形でスライドユニット152のスライド動作を実現でき、ループ捩れの旋回力に対するスライドに良好に追従する給送バッファローラ対117とすることができる。
従って、本実施形態によると、ジャム処理時の作業性・視認性を良好なものにしながらも、搬送ニップ形成のために従動ローラ117bを駆動ローラ117aに付勢する付勢力をリニアベアリング151に作用させることがない。このため、スライド移動時の負荷を低減して、斜行・横レジ等の画像印字性能を向上させることができる。
<第2の実施形態>
次に、図16を参照して、本発明に係る第2の実施形態について説明する。第1の実施形態では、レジストレーションローラ対120とレジストレーション前ローラ対115と給送バッファローラ対117との間で生じるループ捩れに追従する形でスライドユニット152をスライド移動させた。これに対し本実施形態では、スライド駆動モータ157を有するスライド駆動部83によってスライドユニット152を能動的にスライド移動させる点で異なる。このような本実施形態は、スライド構成におけるリニアベアリング部、給送バッファローラ対117の搬送ニップ及び搬送路の開放構成については第1の実施形態と同一であり、重複するため、それらの説明は省略する。
次に、図16を参照して、本発明に係る第2の実施形態について説明する。第1の実施形態では、レジストレーションローラ対120とレジストレーション前ローラ対115と給送バッファローラ対117との間で生じるループ捩れに追従する形でスライドユニット152をスライド移動させた。これに対し本実施形態では、スライド駆動モータ157を有するスライド駆動部83によってスライドユニット152を能動的にスライド移動させる点で異なる。このような本実施形態は、スライド構成におけるリニアベアリング部、給送バッファローラ対117の搬送ニップ及び搬送路の開放構成については第1の実施形態と同一であり、重複するため、それらの説明は省略する。
なお、図16(a)は、スライド駆動モータ157が駆動ローラ117aをシフトさせずに称呼の中央位置に保持しているときの図である。図16(b)は、スライド駆動モータ157が駆動ローラ117aを手前側(同図の左側)にシフトさせているときの図である。図16(c)は、スライド駆動モータ157が駆動ローラ117aを奥側(同図の右側)にシフトさせているときの図である。図16(d)は、奥側(図16(c)の右側)からスライド駆動部83を見たときの図である。図16(e)は、図16(d)のスライド駆動部83を斜め手前側から見たときの図である。
図16(a)〜(e)に示すように、駆動ローラ117aの回転軸117cの一端には、給送バッファ入力ギヤ131が取り付けられている。この回転軸117c一端の延長部には、スライド駆動部83におけるラック89の取付け部であるスリーブ部89aが嵌合状態で取り付けられている。スリーブ部89aは、回転軸117cの一端に対し、駆動ローラ117aの回転は許容し且つスラスト方向の移動は規制する状態で結合されている。
スライド駆動部83は、給送バッファ装置118の装置本体に配置されたスライド駆動モータ157を有している。スライド駆動モータ157の回転軸157aには、ピニオン85が取り付けられている。給送バッファ装置118の装置本体には、ピニオン85に噛み合う大径の伝達ギヤ84と、この伝達ギヤ84の先端に一体的に設けられた小径のピニオン86とが、不図示の支持部材によって回転自在に支持されている。ラック89には、ホルダ部82が一体的に設けられている。
ホルダ部82は、ラック89の部分から上方に延びる「逆コの字状」に形成される。そして、「逆コ字状の部分」に形成された開口部82aにピニオン86を挿入した状態で、「逆コ字状の部分」の伝達ギヤ84側のものが、伝達ギヤ84とピニオン86との間の軸部分にて摺動自在に支持される。
このような構成を有するスライド駆動部83では、制御部50(図1参照)の制御でスライド駆動モータ157が駆動すると、ピニオン85及び伝達ギヤ84を介して回転させられるピニオン86がラック89をスラストに移動させる。これにより、例えばスライド駆動モータ157の正転時には、スライドユニット152は、駆動ローラ117aが牽引されることにより装置本体の手前側から奥側(つまり、図16(c)の矢印Y方向)に移動させられる。一方、スライド駆動モータ157の逆転時には、スライドユニット152は、駆動ローラ117aが押されることにより装置本体の手前側から奥側(つまり、図16(b)の矢印X方向)に移動させられる。
このように本実施形態のスライドユニット152は、リニアベアリング151及びスライド台159から成るスライド機構で全重量を担持された状態で、駆動源であるスライド駆動モータ157の駆動力により、シート搬送方向と直交する幅方向に移動される。
上記スライド駆動部83を備えたことで、スライドユニット152は、スライド駆動モータ157の駆動で駆動ローラ117aのスラスト移動動作ができる。このため、給送バッファローラ対117により挟持したシートSを制御部50の制御で適正にシフトさせることができる。このような本実施形態によっても、第1の実施形態とほぼ同様の効果を得ることができる。
96…画像形成部、100…画像形成装置、117a…第1ローラ(駆動ローラ)、117b…第2ローラ(従動ローラ)、118…シート搬送装置(給送バッファ装置)、118a…装置本体(給送バッファ装置の支持部)、128…第1搬送ガイド板(上側搬送ガイド板)、129…第2搬送ガイド板(下側搬送ガイド板)、133,155…連結機構,第1ロック部(第1フック部材,第1フックピン)、134…操作部(操作摘み部)、139,140…連結機構,第2ロック部(第2フック部材(連結部材),第2フックピン)、148…第1ローラ支持ユニット(上側ローラ支持ユニット)、149…第2ローラ支持ユニット(下側ローラ支持ユニット)、151…スライド機構(リニアベアリング)、152…スライドユニット、156…付勢部材,バネ部材(ローラ加圧バネ)、157…駆動源(スライド駆動モータ)、S…シート
Claims (7)
- 装置本体に支持される第1搬送ガイド板と、
前記第1搬送ガイド板に対して開閉可能に支持される第2搬送ガイド板と、
第1ローラを有し、前記第1搬送ガイド板に配置される第1ローラ支持ユニットと、
前記第1ローラに向かうように付勢部材で付勢した第2ローラを有し、前記第2搬送ガイド板に配置される第2ローラ支持ユニットと、を有し、
前記第1搬送ガイド板に対して前記第2搬送ガイド板を開くと、前記第1ローラから前記第2ローラが離間するように前記第1ローラ支持ユニットに対して前記第2ローラ支持ユニットが離れるシート搬送装置であって、
前記第1及び第2ローラ支持ユニットを一体的に前記第1及び第2搬送ガイド板に対し、シート搬送方向と直交する幅方向に移動可能に支持するスライド機構と、
前記第2ローラを前記第1ローラに圧接させて搬送ニップを形成するように前記第2搬送ガイド板を前記第1搬送ガイド板に接近させた状態で、前記第1及び第2ローラ支持ユニットが一体的に前記第1及び第2搬送ガイド板に対し移動可能なスライドユニットとなるように、前記第1及び第2ローラ支持ユニットを連結し且つ前記第1及び第2搬送ガイド板を連結する連結機構と、を備える、
ことを特徴とするシート搬送装置。 - 前記連結機構は、
前記第2搬送ガイド板を前記第1搬送ガイド板に連結する第1ロック部と、
前記第2ローラ支持ユニットを前記第1ローラ支持ユニットに連結する第2ロック部と、
前記第1及び第2ロック部を同時に動作させて、前記第1及び第2ローラ支持ユニットの連結の解除、並びに前記第1及び第2搬送ガイド板の連結の解除を連動させて操作可能な操作部と、を有する、
ことを特徴とする請求項1に記載のシート搬送装置 - 第1ローラを有した第1ローラ支持ユニットと、
前記第1ローラと圧接される第2ローラを有し、前記第1ローラと前記第2ローラとが互いに離間するように第1ローラ支持ユニットに対して可動な第2ローラ支持ユニットと、
前記第1ローラと前記第2ローラとを圧接させるバネ部材と、
前記第1ローラと前記第2ローラとを前記バネ部材によって圧接させるように、前記バネ部材の反力を受けながら前記第1及び第2ローラ支持ユニットを連結する連結部材と、
前記連結部材によって連結された前記第1及び第2ローラ支持ユニットをスライドユニットとして一体的にシート搬送方向と直交する幅方向にスライド移動可能に支持するスライド機構と、
前記第1ローラと前記第2ローラとが互いに離間可能な状態となるように前記第1ローラ支持ユニットと前記第2ローラ支持ユニットの前記連結部材による連結の解除を行うための操作部と、を有する、
ことを特徴とするシート搬送装置。 - 前記スライドユニットは、前記スライド機構に担持された状態で、前記第1ローラと前記第2ローラとによってニップされたシートのループ捩れにより生じる旋回力に追従するように該シートに牽引されて前記幅方向に移動する、
ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のシート搬送装置。 - 前記スライドユニットは、前記スライド機構に担持された状態で、駆動源の駆動力により前記幅方向に移動される、
ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のシート搬送装置。 - 前記第1ローラは、駆動力を受けて回転する駆動ローラであり、
前記第2ローラは、前記駆動ローラに接して連れ回り回転する従動ローラである、
ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載のシート搬送装置。 - 請求項1乃至6のいずれか1項に記載のシート搬送装置と、
搬送されるシートに画像を形成する画像形成部と、を備える、
ことを特徴とする画像形成装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012103001A JP2013230890A (ja) | 2012-04-27 | 2012-04-27 | シート搬送装置及び画像形成装置 |
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Family
ID=49677724
Family Applications (1)
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JP2012103001A Pending JP2013230890A (ja) | 2012-04-27 | 2012-04-27 | シート搬送装置及び画像形成装置 |
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JP (1) | JP2013230890A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015200781A (ja) * | 2014-04-08 | 2015-11-12 | コニカミノルタ株式会社 | 画像形成装置 |
WO2016147838A1 (ja) * | 2015-03-17 | 2016-09-22 | グローリー株式会社 | 紙葉類搬送装置 |
US10108139B2 (en) | 2016-11-22 | 2018-10-23 | S-Printing Solution Co., Ltd. | Moveable member to move a pressure roller in a direction away from a feeding roller according to an opening operation of a door |
-
2012
- 2012-04-27 JP JP2012103001A patent/JP2013230890A/ja active Pending
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