JP2013224601A - 車両の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】惰性走行時における燃料消費量の増大を抑えつつ冷却液の冷却が可能な車両の制御装置を提供する。
【解決手段】車両の制御装置は、エンジン11の出力軸11aにファンクラッチ13を介して連結されたファン14の回転を制御するECU20と、惰性走行時にクラッチ15を制御して、エンジン11の出力軸11aと伝達軸16とを非連結状態にする惰行制御を実行するECU17とで構成されている。ECU20の主制御部22は、冷却液温度を検出する温度検出センサー31からの検出信号に基づいて演算したファン14の目標回転速度が所定の閾値以上であるとき、惰行制御を停止するための停止信号をECU17に出力する。ECU17は、惰行制御時に停止信号が入力されると、クラッチ15を制御してエンジン11の出力軸11aと伝達軸16とを連結状態に切り替える。
【選択図】図1

Description

本発明は、エンジンの出力により回転するファンを備える車両の制御装置に関する。
従来から、自動車用のエンジンには、一般に、エンジンを冷却する冷却液の冷却効率を高めるため、エンジンの出力軸にファンクラッチを介してファンが連結されている。こうしたファンでは、通常、冷却液の冷却が不要なときにまでファンが作動すると、エンジンへの負荷が増大するばかりか、冷却液の温度が過度に低下して燃費の向上が妨げられることとなる。そのため、ファンの駆動される態様としては、冷却液の温度等に基づいて該冷却液の冷却が必要なときにだけ駆動されることが望ましい。
そこで、特許文献1には、ファンクラッチの制御方法として、冷却液の温度等に基づいて該冷却液の冷却が必要なときにだけファンが駆動される方法が提案されている。また、特許文献2には、ファンクラッチの制御方法として、冷却液の冷却が必要なときにだけファンが駆動されることに加えて、ファンの駆動によってエンジンへの負荷が増大することを利用して、排気ブレーキやリターダ等の補助ブレーキが作動している期間に出力軸とファンとが連結され続ける方法が提案されている。
特開2005−3131号公報 特開2006−322384号公報
ところで、自動車に搭載される動力伝達機構の制御の一つとして惰行制御が知られている。惰行制御では、例えば、アクセルの開度や車速等に基づいて自動車が惰性走行状態にあると判断されると、クラッチが切断状態に切り替わり、あるいは、トランスミッションがニュートラル状態に切り替わり、エンジンと駆動輪とが切り離される。こうした惰行制御によれば、エンジンフリクションが低減されて惰性走行時における走行距離が長くなることから、結果として、燃費の向上が図られる。
一方、上述のファンは、エンジンの出力軸にファンクラッチを介して連結されているため、こうしたファンの回転速度は、エンジンの回転速度よりも高くはならない。そして、上述の惰行制御時では、エンジンがアイドリング状態であるから、冷却液の冷却が必要となったとしても、ファンの回転速度は、アイドリング時のエンジンの回転速度よりも高くはならない。結果として、上述の惰性走行時にファンの回転速度が不足してしまい、冷却液が十分に冷却されない虞があるから、上述の惰行制御では、依然として改善の余地が残されるものとなっている。
本開示の技術は、惰性走行時における冷却液の冷却不足を抑えることの可能な車両の制御装置を提供することを目的とする。
本開示における車両の制御装置の一態様は、電子制御式のファンクラッチを通してエンジンの出力を受けることにより前記エンジンの冷却液を冷却するファンに対し、前記ファンクラッチの接続と切断とによって前記ファンの回転速度を制御するファン制御部と、前記エンジンの出力を駆動輪へと伝達する動力伝達機構を、前記エンジンの出力が伝達される連結状態と前記エンジンの出力が伝達されない非連結状態とに切り替え、車両の惰性走行時に前記非連結状態にする惰行制御を実行する惰性走行制御部とを備え、前記ファン制御部は、前記惰性走行時に前記冷却液の温度に基づいて前記ファンの目標回転速度を演算し、前記目標回転速度が所定の閾値以上であるときに、前記惰行制御を停止するための停止信号を出力し、前記惰性走行制御部は、前記ファン制御部が前記停止信号を出力することにより前記非連結状態を前記連結状態に切り替える。
本開示における車両の制御装置の一態様によれば、ファンの目標回転速度が所定の閾値以上であるときには、惰行制御時に動力伝達機構が連結状態に切り替えられる。これによりエンジンブレーキが作動することから、エンジンの回転速度は、アイドリング状態における回転速度よりも高い回転速度となる。すなわち、惰性走行時において、燃料消費量の低減が優先されるときには動力伝達機構が非連結状態となり、冷却液の冷却が優先されるときには動力伝達機構が連結状態となる。その結果、惰性走行時における燃料消費量の増大を抑えつつ冷却液の冷却不足を抑えることができる。
本開示における車両の制御装置の他の態様は、前記ファン制御部は、前記目標回転速度が所定の閾値未満であり、且つ前記冷却液の温度が所定の閾値以上であるとき、前記停止信号を出力する。
本開示における車両の制御装置の他の態様によれば、ファン制御部は、目標回転速度が所定の閾値以上でなくとも、冷却液の温度が所定の閾値以上であれば停止信号を出力する。これにより、惰性走行時に冷却液の冷却が必要となった場合にも、冷却液の冷却を実行することが可能である。その結果、惰性走行時における冷却液の過度な温度上昇を高い確率の下で抑えることができる。
本開示における車両の制御装置の他の態様は、前記動力伝達機構は、前記エンジンの駆動力の伝達を断接するクラッチを有し、前記惰性走行制御部は、前記クラッチの接続と切断とを制御することにより前記連結状態と前記非連結状態とを切り替える。
本開示における車両の制御装置の他の態様によれば、惰性走行制御部によるクラッチの断接操作によって、動力伝達機構が連結状態あるいは非連結状態に切り替えられる。その結果、動力伝達機構を連結状態あるいは非連結状態に切り替える機構を動力伝達機構に対して別途配設する場合に比べて、惰行制御の実行及び停止を簡易な構成の下で実現することができる。
本開示における車両の制御装置の他の態様は、前記惰行制御が開始されるエンジン回転速度よりも、前記目標回転速度の閾値の方が小さい。
本開示における車両の制御装置の他の態様によれば、惰行制御が開始されるエンジン回転速度よりも、惰行制御において動力伝達機構が連結状態に切り替えられるファンの目標回転速度の閾値に相当するエンジン回転速度の方が小さい。そのため、惰性走行時において、惰行制御の開始される回転速度から目標回転速度の閾値までエンジン回転速度が低下するまでの間に、惰行制御を停止させるか否かを判断することが可能である。その結果、例えば惰行制御の開始されるエンジン回転速度と目標回転速度の閾値とが同じ値である場合に比べて、惰性走行時における冷却液の冷却を高い頻度で行うことができる。その結果、冷却液の過度な温度上昇を高い確率の下で抑えることができる。
本開示における車両の制御装置の他の態様は、前記ファン制御部は、前記車両の運転状態を推定する運転状態推定部と、前記冷却液の温度と前記ファンの駆動量とが対応付けられた制御マップを前記運転状態ごとに記憶する記憶部とをさらに備え、前記運転状態推定部の推定した前記運転状態に対応する前記制御マップと前記冷却液の温度とから前記ファンの目標回転速度を演算する。
本発明の車両の制御装置の他の態様によれば、記憶部には、車両の運転状態に対応付けられた制御マップが記憶されており、運転状態推定部によって推定された運転状態に対応する制御マップに基づいてファンの回転速度が設定される。そのため、車両の運転状態に応じた回転速度でファンを回転させることができる。
本発明の一実施形態における車両の制御装置を制御対象となるファン及びクラッチをエンジンとともに機能的に示す機能ブロック図。 同実施形態におけるファン制御部が実行する運転状態推定処理の処理手順を示すフローチャート。 同実施形態におけるファン制御部が実行する惰行制御判定処理の処理手順を示すフローチャート。 同実施形態における惰性走行制御部が実行する惰行制御処理の処理手順を示すフローチャート。
以下、本開示における車両の制御装置を具体化した一実施形態について、図1〜図4を参照して説明する。
図1に示されるように、エンジン11とラジエーター12との間には、電子制御式のファンクラッチ13を介してエンジン11の出力軸11aに接続されたファン14が配設されている。ファンクラッチ13の接続と切断とは、車両の制御装置を構成するファン制御部としてのECU(Electronic Control Unit)20によってPWM制御(Pulse Width Modulation:パルス幅変調制御)される。そして、ファン14とエンジン11の出力軸11aとが接続されている間、出力軸11aの回転力がファン14に伝達されて出力軸11aとともにファン14が回転する。
また、エンジン11の出力軸11aには、該エンジン11に対するファン14の反対側の端部に、動力伝達機構を構成するクラッチ15を介して伝達軸16が連結されている。伝達軸16は、図示されないトランスミッション等を介して車両の駆動輪へと連結されている。
クラッチ15は、通常時は出力軸11aと伝達軸16とを接続状態に維持しており、車両を運転するドライバーによるクラッチペダルの操作中は出力軸11aと伝達軸16とを切断状態に維持する。また、クラッチ15は、ドライバーによるクラッチペダルの非操作時に、車両の制御装置を構成する惰性走行制御部としてのECU17によって出力軸11aと伝達軸16との連結状態が制御される。ECU17は、所定の条件が成立するとクラッチ15を接続状態から切断状態に制御する惰行制御を実行する。また、ECU17は、上記惰行制御時に該惰行制御を停止する条件が成立するとクラッチ15を切断状態から接続状態へと制御する。そして、エンジン11は、クラッチ15が上記接続状態にあるとき、伝達軸16を介して該エンジン11の出力を駆動輪に伝達する。また、エンジン11は、クラッチ15が上記切断状態に維持されているとき、動力伝達機構から切り離された状態となりアイドリング状態に維持される。
次に、ECU20について詳しく説明する。
ECU20は、図示されないCPU、各種制御プログラムや各種データが格納されたROM、各種データが一時的に格納されるRAM等によって構成され、ROMに格納された各種制御プログラムに基づいて各種処理を実行する。
ECU20の入力部21には、エンジン冷却液の現在の温度である冷却液温度Tを示す検出信号が温度検出部としての温度検出センサー31から入力され、また、燃料噴射量Qを示す検出信号が燃料噴射量センサー32から所定の制御周期で入力される。また、入力部21には、アクセル開度Acを示す検出信号がアクセル開度センサー33から入力され、また、エンジン11が搭載された車両の車速vを示す検出信号が車速センサー34から入力され、さらにまたエンジン回転速度Neを示す検出信号がエンジン回転速度センサー35から所定の制御周期で入力される。
ECU20の主制御部22は、運転状態推定部を構成するとともに、入力部21に入力された冷却液温度T、燃料噴射量Q、アクセル開度Ac、車速v、エンジン回転速度Ne、これら5つの情報に基づいて、車両の運転状態を推定する運転状態推定処理を実行する。なお、主制御部22は、車両の運転状態が下記3つの運転状態のいずれであるかを推定する。
・エンジン冷却液の温度上昇が相対的に小さい運転状態である通常状態
・エンジン冷却液の温度上昇が相対的に大きい運転状態である高負荷状態
・発進あるいは加速している運転状態である発進・加速状態
ECU20の記憶部23には、ファン14の回転速度であるファン回転速度FSのエンジン回転速度Neに対する比率である駆動比率Rと、冷却液温度Tとを関連付けた制御マップが、上述した3つの運転状態の各々に対して各別に記憶されている。すなわち、記憶部23には、通常状態に対応する通常マップ24a、高負荷状態に対応する高負荷マップ24b、及び発進・加速状態に対応する発進・加速マップ24cが記憶されている。制御マップに設定された駆動比率Rは、エンジン冷却液が目標温度になる際のファン14のファン回転速度FSに基づく値であって、各種の実験結果やシミュレーション結果に基づいて上述した運転状態とエンジン回転速度Neごとに規定された値である。
通常マップ24aでは、冷却液温度Tが増えるに連れて駆動比率Rが段階的に増えるように、互い異なる複数の駆動比率Rが、互いに異なる温度範囲の各々に対して設定されている。
また、高負荷マップ24bでは、これもまた冷却液温度Tが増えるに連れて駆動比率Rが段階的に増えるように、互い異なる複数の駆動比率Rが、互いに異なる複数の温度範囲の各々に対して設定されている。また、高負荷マップ24bでは、駆動比率Rが0.0%よりも大きくなる冷却液温度Tが、通常マップ24aと比べて低く、同じ冷却液温度Tにて、通常マップ24aと同じ駆動比率R、あるいは通常マップ24aよりも高い駆動比率Rが設定されている。
また、発進・加速マップ24cでは、冷却液温度Tに関わらず、駆動比率Rが0.0%に設定されている。
ECU20の主制御部22は、運転状態推定処理にて選択した運転状態の制御マップと冷却液温度Tとに基づいて駆動比率Rを選択する。そして、主制御部22は、回転速度演算部として、該主制御部22の選択した駆動比率Rとエンジン回転速度Neとに基づいて、ファン回転速度FSの目標値である目標回転速度TFSを算出し、該算出した目標回転速度TFSをPWM制御部25に出力する。
PWM制御部25には、上記目標回転速度TFSの他、ファン14の現在の回転速度を示す検出信号がファン回転速度検出センサー36から所定の制御周期で入力される。PWM制御部25は、ファン14の現在の回転速度と目標回転速度TFSとに基づくフィードバック制御によりデューティ比を演算し、該演算したデューティ比に基づく駆動信号をファンクラッチ13に出力する。
また、ECU20の主制御部22は、上述した目標回転速度TFSと冷却液温度Tとに基づいて、ECU17による惰行制御を停止すべきか否かを判定する惰行制御判定処理を実行する。惰行制御判定処理において主制御部22は、惰行制御による燃料消費量の低減よりも、冷却液の冷却を優先させるか否かを判定する。そして主制御部22は、冷却液の冷却を優先すべきと判定されるときには、ECU17に対して惰行制御を停止する停止信号を出力する。
次に、ECU20が実行する運転状態推定処理の処理手順について図2を参照して説明する。
図2に示されるように、まず、主制御部22は、予め設定された第1設定車速v1、例えば20km/hと車速vとを比較し、車速vが第1設定車速v1以上であるか否かを判断する(ステップS11)。車速vが第1設定車速v1未満であると判断された場合(ステップS11:NO)、主制御部22は、予め設定された第1設定開度Ac1、例えば10%とアクセル開度Acとを比較し、アクセル開度Acが第1設定開度Ac1以上であるか否かを判断する(ステップS12)。
アクセル開度Acが第1設定開度Ac1以上であると判断された場合(ステップS12:YES)、主制御部22は、予め設定された第3設定温度T3、例えば93℃と冷却液温度Tとを比較し、冷却液温度Tが第3設定温度T3以下であるか否かを判断する(ステップS13)。そして、冷却液温度Tが第3設定温度T3以下であると判断された場合(ステップS13:YES)、主制御部22は、車両の運転状態が発進・加速状態であると推定(ステップS14)して一連の処理を終了する。
一方、車速vが第1設定車速v1以上であると判断された場合(ステップS11:YES)、また、ステップS12においてアクセル開度Acが第1設定開度Ac1未満であると判断された場合(ステップS12:NO)、主制御部22は、ステップS15の処理を進める。すなわち、主制御部22は、予め設定された設定回転速度Ne1、例えば1300rpmとエンジン回転速度Neとを比較し、エンジン回転速度Neが設定回転速度Ne1以下であるか否かを判断する。
エンジン回転速度Neが設定回転速度Ne1よりも大きいと判断された場合(ステップS15:NO)、主制御部22は、上記第1設定車速v1よりも大きく予め設定された第2設定車速v2、例えば50km/hと車速vとを比較し、車速vが第2設定車速v2以下であるか否かを判断する(ステップS16)。車速vが第2設定車速v2以下であると判断された場合(ステップS16:YES)、主制御部22は、予め設定された第2設定開度Ac2、例えば70%とアクセル開度Acとを比較し、アクセル開度Acが第2設定開度Ac2以下であるか否かを判断する(ステップS17)。そして、アクセル開度Acが第2設定開度Ac2以下であると判断された場合(ステップS17:YES)、主制御部22は、ステップS13の処理を進める。
他方、エンジン回転速度Neが設定回転速度Ne1以下であると判断された場合(ステップS15:YES)、また、ステップS16において車速vが第2設定車速v2よりも大きいと判断された場合(ステップS16:NO)、主制御部22は、ステップS18の処理を進める。また、ステップS17においてアクセル開度Acが第2設定開度Ac2よりも大きいと判断された場合、また、ステップS13において冷却液温度Tが第3設定温度T3よりも大きいと判断された場合にも(ステップS13:NO)、主制御部22は、ステップS18の処理を進める。
ステップS18にて、主制御部22は、予め設定された設定噴射量Q1、例えば10cc/secと燃料噴射量Qとを比較し、燃料噴射量Qが設定噴射量Q1以上である状態が一定期間FP、例えば10sec以上継続しているか否かを判断する。設定噴射量Q1以上である状態が一定期間FP継続していると判断された場合(ステップS18:YES)、主制御部22は、車速vと第1設定車速v1とを比較し、車速vが第1設定車速v1以上であるか否かを判断する(ステップS19)。
車速vが第1設定車速v1以上であると判断された場合(ステップS19:YES)、主制御部22は、第3設定温度T3よりも小さく予め設定された第1設定温度T1、例えば89℃と冷却液温度Tとを比較し、冷却液温度Tが第1設定温度T1以上であるか否かを判断する(ステップS20)。そして、冷却液温度Tが第1設定温度T1以上であると判断された場合(ステップS20:YES)、主制御部22は、車両の運転状態を高負荷状態と推定(ステップS21)して一連の処理を終了する。
一方、設定噴射量Q1以上である状態が一定期間FP継続していないと判断された場合(ステップS18:NO)、また、ステップS19にて車速vが第1設定車速v1未満であると判断された場合(ステップS19:NO)、主制御部22は、ステップS22の処理を進める。ステップS22にて主制御部22は、一定期間FPにおける冷却液温度Tの上昇幅ΔTが予め設定された設定上昇幅ΔT1、例えば2℃以上であるか否かを判断する。
上昇幅ΔTが設定上昇幅ΔT1以上であると判断された場合(ステップS22:YES)、主制御部22は、ステップS20の処理を進める。そして、上昇幅ΔTが設定上昇幅ΔT1未満であると判断された場合(ステップS22:NO)、また、ステップS20において冷却液温度Tが第1設定温度T1未満であった場合(ステップS20:NO)、主制御部22は、車両の運転状態を通常状態と推定して一連の処理を終了する(ステップS23)。
このようにECU20は、冷却液温度T、燃料噴射量Q、アクセル開度Ac、車速v、エンジン回転速度Ne、これら5つの情報に基づいて、エンジン11を搭載した車両の運転状態を推定する。そして、ECU20は、推定された運転状態に関連付けられた制御マップと上記冷却液温度Tとに基づいて駆動比率Rを決定する。ECU20は、決定された駆動比率Rと上記エンジン回転速度Neとに基づいて、ファン14の目標回転速度TFSを算出する。そして、ECU20は、算出された目標回転速度TFSとファン14の現在の回転速度とに基づくフィードバック制御によりファン回転速度FSを制御する。これにより、ファン14は、車両の運転状態及び冷却液温度Tに応じた回転速度で駆動される。
次に、ECU20が実行する惰行制御判定処理の処理手順について図3に参照して説明する。
図3に示されるように、主制御部22は、予め設定された目標回転速度TFSの閾値TFS1、例えば650rpmと、該主制御部22が算出した目標回転速度TFSとを比較し、目標回転速度TFSが閾値TFS1以上であるか否かを判定する(ステップS31)。主制御部22は、目標回転速度TFSが閾値TFS1以上であると判断された場合(ステップS31:YES)、惰行制御による燃料消費量の低減よりも冷却液の冷却を優先すべきとして惰行制御を停止する停止信号をECU17に出力し(ステップS32)、一連の処理を終了する。
一方、目標回転速度TFSが閾値TFS1未満であった場合(ステップS31:NO)、主制御部22は、予め設定された冷却液温度Tの閾値T4、例えば93℃と、温度検出センサー31から入力された冷却液温度Tとに基づいて、冷却液温度Tが閾値T4以上であるか否かを判断する(ステップS33)。冷却液温度Tが閾値T4以上であった場合(ステップS33:YES)、主制御部22は、ステップS32に移行して停止信号をECU17に対して出力して一連の処理を終了する。一方、冷却液温度Tが閾値T4未満であった場合(ステップS33:NO)、主制御部22は、そのまま一連の処理を終了する。
すなわち、主制御部22は、目標回転速度TFSが閾値TFS1未満(ステップS31:NO)、且つ冷却液温度Tが閾値T4未満であった場合(ステップS33:NO)には、ECU17に対して停止信号を出力することなく一連の処理を終了する。
次に、ECU17について詳しく説明する。
ECU17は、図示されないCPU、各種制御プログラムや各種データが格納されたROM、各種データが一時的に格納されるRAM等によって構成され、ROMに格納された各種制御プログラムに基づいて各種処理を実行する。
ECU17には、例えば、アクセル開度Acを示す検出信号がアクセル開度センサー33から入力され、また、エンジン11が搭載された車両の車速vを示す検出信号が車速センサー34から入力され、さらにまたエンジン回転速度Neを示す検出信号がエンジン回転速度センサー35から所定の制御周期で入力される。また、ECU17には、ドライバーによって操作される惰行制御スイッチ37から惰性走行時に惰行制御を実行するか否かを示す信号が所定の制御周期で入力される。また、ECU17には、惰行制御を実行するか否かを判断するための各種情報、例えばドライバーによってクラッチ15が操作中であるか否か、補助ブレーキが作動中であるか否か等を示す信号が各種のセンサー38から所定の制御周期で入力される。
ECU17は、該ECU17に入力される各種情報に基づいて、惰行制御を実行するか否かを判断して、クラッチ15を接続状態あるいは切断状態に制御する惰行制御処理を実行する。また、ECU17は、惰行制御を実行中であることを示す惰行制御フラグFを設定する機能を備えている。ECU17は、惰行制御処理において、惰行制御を実行すると判断された場合には惰行制御フラグFを「1」に設定し、実行中の惰行制御を停止すると判断された場合には惰行制御フラグFを「0」に設定する。
ECU17は、所定の期間における車速変化Δvを取得するために図示されないカウンターを備えている。ECU17は、惰行制御処理において所定の条件が成立すると、上記カウンターのカウント値と車速センサー34から入力される車速vとに基づいて、所定の期間における車速変化Δvを取得する。
次に、ECU17が実行する惰行制御処理について図4を参照して説明する。
図4に示されるように、まず、ECU17は、惰行制御を実行中であるか否かを示す惰行制御フラグFが「1」であるか否かを判断する(ステップS41)。
惰行制御フラグFが「0」であった場合(ステップS41:NO)、ECU17は、該ECU17に入力される各種情報に基づいて、予め設定された条件であって惰行制御を開始するための開始条件の全てが成立しているか否かを判断する(ステップS42)。
以下に開始条件の一例を示す。なお、以下に示す開始条件が成立しているとき、車両の運転状態は、通常状態に該当する。
・車速vが40km/hよりも大きく且つ94km/h未満であること。
・アクセル開度Acが10%未満であること。
・エンジン回転速度Neが1200rpm未満であること。
・惰行制御スイッチ37のオン操作がなされていること。
・トランスミッションが変速中ではないこと。
・ドライバー要求トルクが5%未満であること。
・フットブレーキが踏まれていないこと。
・補助ブレーキが作動中ではないこと。
・クラッチペダルが操作中ではないこと。
・ウィンカーが作動中ではないこと。
上記開始条件のうちで1つでも成立していない条件があった場合(ステップS42:NO)、ECU17は、惰行制御を実行しないものとしてクラッチ15を接続状態に維持するとともに惰行制御フラグFを「0」に設定し(ステップS43)、一連の処理を終了する。
反対に、上記開始条件の全てが成立している場合(ステップS42:YES)、ECU17は、続いて予め設定されたアクセル開度変化ΔAc1、例えば5%/16msとアクセル開度変化ΔAcとを比較する(ステップS44)。
アクセル開度変化ΔAcがアクセル開度変化ΔAc1以下であった場合(ステップS44:NO)、ECU17は、続いてステップS45に移行する。ステップS45においてECU17は、該ECU17に内蔵されたカウンターのカウント値と車速センサー34からの車速vとに基づいて、予め設定された期間、例えば2sec間における車速変化Δv1を取得し、該車速変化Δv1が予め設定された閾値Δvt1よりも小さいか否かを判断する。
車速変化Δv1が閾値Δvt1よりも小さかった場合(ステップS45:YES)、ECU17は、惰行制御を実行するべくクラッチ15を切断状態に制御するとともに惰行制御フラグFを「1」に設定し(ステップS46)、一連の処理を終了する。
反対に、車速変化Δvが閾値Δvt1以上であった場合(ステップS45:NO)、ECU17は、ステップS43に移行し、クラッチ15を接続状態に維持するとともに惰行制御フラグFを「0」に設定して一連の処理を終了する。
一方、アクセル開度変化ΔAcがアクセル開度変化ΔAc1よりも大きかった場合(ステップS44:YES)、ECU17は、続いてステップS47に移行する。
ステップS47においてECU17は、該ECU17に内蔵されたカウンターのカウント値と車速センサー34からの車速vとに基づいて、予め設定された期間、例えば5sec間における車速変化Δv2を取得し、該車速変化Δv2が予め設定された閾値Δvt2よりも小さいか否かを判断する。
車速変化Δv2が閾値Δvt2よりも小さかった場合(ステップS47:YES)、ECU17は、ステップS46に移行して、クラッチ15を切断状態に制御するとともに惰行制御フラグFを「1」に設定し、一連の処理を終了する。
反対に、車速変化Δv2が閾値Δvt2以上であった場合(ステップS47:NO)、ECU17は、ステップS43に移行し、クラッチ15を接続状態に維持するとともに惰行制御フラグFを「0」に設定して一連の処理を終了する。
また、ステップS41において惰行制御フラグFが「1」であった場合(ステップS41:YES)、ECU17は、該ECU17に入力される各種情報に基づいて、予め設定された条件であって惰行制御を停止するための停止条件が成立しているか否かを判断する(ステップS48)。
以下に停止条件の一例を示す。
・ECU20から停止信号が入力されていること。
・車速vが30km/h未満、または94km/h以上であること。
・アクセル開度Acが15%よりも大きいこと。
・惰行制御スイッチ37のオフ操作がなされていること。
・トランスミッションが変速中であること。
・ドライバー要求トルクが7%よりも大きいこと。
・フットブレーキが踏まれていること。
・補助ブレーキが作動中であること。
・クラッチペダルの操作中であること。
・ウィンカーが作動中であること。
上記停止条件のうちの少なくとも1つが成立していた場合(ステップS48:YES)、ECU17は、惰行制御を停止するものとしてクラッチ15を切断状態から接続状態に制御するとともに惰行制御フラグFを「0」に設定し(ステップS49)、一連の処理を終了する。
一方、上記停止条件の全てが成立していない場合(ステップS48:NO)、ECU17は、続いてステップS50に移行する。ステップS50においてECU17は、該ECU17に内蔵されたカウンターのカウント値と車速センサー34からの車速vとに基づいて、予め設定された期間、例えば1sec間における車速変化Δv3を取得し、該車速変化Δv3が予め設定された閾値Δvt3よりも大きいか否かを判断する。
車速変化Δv3が閾値Δvt3よりも大きかった場合(ステップS50:YES)、ECU17は、ステップS49に移行し、惰行制御を停止するべくクラッチ15を切断状態から接続状態に制御するとともに惰行制御フラグFを「0」に設定して一連の処理を終了する。
反対に、車速変化Δv3が閾値Δvt3以下であった場合(ステップS50:NO)、ECU17は、惰行制御を継続させるべくクラッチ15を接続状態に維持するとともに惰行制御フラグFを「1」に設定し(ステップS51)、一連の処理を終了する。
次に、ECU17,20によって構成される車両の制御装置の作用について説明する。
上述したように、ECU20においては、目標回転速度TFSと冷却液温度Tとに基づいて、惰行制御を停止すべきか否かを判定する惰行制御判定処理が実行される。そして、該惰行制御判定処理によって惰行制御が停止されるべきと判断されると、ECU20は、ECU17に対して惰行制御を停止することを示す停止信号を出力する。上記停止信号を受けたECU17は、切断状態にあるクラッチ15を接続状態に制御して、実行中の惰行制御を停止する。
これにより、エンジン回転速度Neは、エンジンブレーキが作動することによってアイドリング状態よりも高くなる。すなわち、エンジン11に対する燃料供給量の増大を抑えつつエンジン回転速度Neを高めること、換言すれば、ファン回転速度FSを高めることができる。その結果、惰性走行時における燃料消費量の増大を抑えつつ冷却液の冷却を行なうことができる。
しかも、ECU20は、エンジン回転速度Neが目標回転速度TFSの閾値TFS1以下であったとしても、冷却液温度Tが閾値T4を超えていれば、ECU17に対して停止信号を出力する。すなわち、惰行制御は、惰性走行時に冷却液温度Tが上昇して該冷却液の冷却が必要となった場合にも停止されることになる。その結果、惰性走行時における冷却液の過度な温度上昇を高い確率の下で抑えることができる。
また、惰行制御の開始条件におけるエンジン回転速度Neよりも、惰行制御の停止条件における目標回転速度TFSの閾値TFS1に相当するエンジン回転速度Neの方が小さい。すなわち、惰性走行時におけるエンジン回転速度Neが、惰行制御の開始されるエンジン回転速度Neから目標回転速度TFSの閾値TFS1に相当するエンジン回転速度Neに低下するまでの間に惰行制御を実行するか否かを判断することが可能である。そのため、惰行制御の開始されるエンジン回転速度Neと、惰行制御の停止される目標回転速度TFSの閾値TFS1とが同じ値である場合に比べて、惰性走行時における冷却液の冷却を高い頻度の下で行なうことができる。その結果、惰性走行時における冷却液の過度な温度上昇を高い確率の下で抑えることができる。
また、ECU20は、車両の運転状態を推定し、その推定された運転状態に応じた制御マップに基づいてファン14の目標回転速度TFSを設定する。そのため、車両の運転状態に応じた回転速度でファン14を回転させることができる。
以上説明したように、本実施形態のECU20及びECU17によって構成される車両の制御装置によれば、以下に列挙する効果が得られるようになる。
(1)惰性走行時に惰行制御が停止されエンジンブレーキが作動することによってエンジン回転速度Neが高められることから、これにともないファン回転速度FSを高めることができる。その結果、惰性走行時における燃料消費量の増大を抑えつつ冷却液の冷却を行なうことができる。
(2)ECU20は、目標回転速度TFSが閾値TFS1以下であったとしても冷却液温度Tが閾値T4を超えていれば、ECU17に対して停止信号を出力する。その結果、惰性走行時における冷却液温度Tの過度な上昇を高い確率の下で抑えることができる。
(3)ECU17は、エンジン11の駆動力の伝達をクラッチ15を制御することによって惰行制御を行なう。こうした構成によれば、動力伝達装置からエンジン11を切り離す機構を別途配設する場合に比べて、惰行制御の実行及び停止を簡易な構成の下で実現することができる。
(4)惰行制御の開始条件におけるエンジン回転速度Neよりも、惰行制御の停止条件におけるエンジン回転速度Neの方が小さいことから、惰性走行時における冷却液の冷却を高い頻度の下で行なうことができる。その結果、冷却液の過度な温度上昇を高い確率の下で抑えることができる。
(5)車両の運転状態ごとの制御マップと冷却液温度Tとからファン14のファン回転速度FSが設定される。その結果、その運転状態に応じた回転速度でファン14を回転させることができる。そのため、例えばエンジン11の冷却に必要とされる回転速度以上の回転速度でファンが駆動される場合に比べて、ファン14の駆動にともなうエンジン出力の損失を抑えること、ひいてはエンジン11の温度を所定の範囲内に保ちつつ燃費の向上を図ることが可能となる。
(6)しかも、エンジン11の冷却に必要とされる回転速度以上の回転速度でファン14が駆動される場合に比べて、冷却液温度Tが高温に維持されやすくなるとともに、エンジンオイルも高温に維持されやすくなることから、エンジンフリクションによるエンジン出力の損失も抑えることができる。
(7)また、車両が発進して加速している発進・加速状態では、通常、低速高負荷状態にあるため、単に負荷状態に応じて運転状態が推定されるとなれば、このような発進・加速状態に対しても、高負荷状態と同様の制御マップが利用されることになる。この点、上述した実施形態であれば、発進・加速状態と高負荷状態に対しても各別の制御マップが利用されることになる。それゆえに、上述した(5)(6)に記載した効果がより顕著なものとなる。
(8)各運転状態に応じた制御マップが予め記憶されていることから、たとえ冷却液温度Tが同じであっても、通常状態、高負荷状態、発進・加速状態に応じたファン回転速度FSでファン14を回転させることができる。
(9)通常マップ24aと高負荷マップ24bとを比較すると、高負荷マップ24bでは、より低い温度でファン14が駆動されるとともに、同じ温度であっても通常マップ24aにおける駆動比率R以上の駆動比率Rが設定されている。こうした構成によれば、高負荷状態におけるエンジン11の冷却と通常状態における燃費の向上とを、より高い確率で実現することが可能である。
(10)車両が発進して加速している運転状態では、エンジンの出力が特に必要とされる運転状態でもある。この点、上述したように、発進・加速状態では、ファン14が停止しているため、燃費の向上が図られることに加え、車両の加速性能が低下することを抑えることが可能でもある。
(11)しかも、冷却液温度Tが第3設定温度T3より大きな場合(ステップS15:NO)には、たとえ車両が加速中であっても、発進・加速状態を選択しない。そのため、発進・加速時におけるファン14の停止により冷却液が過度に上昇することを抑えつつ、車両の加速性能が低下することを抑えることができる。
(12)設定噴射量Q1以上である状態が一定期間FP継続する場合、あるいは一定期間FPにおける冷却液温度Tの上昇幅ΔTが設定上昇幅ΔT1以上である場合に、該運転状態が高負荷状態と推定される。こうした条件を設定することにより、制御マップが頻繁に切り替わることを抑えることが可能である。
なお、上記実施形態は、以下のように適宜変更して実施することもできる。
・上記実施形態において、発進・加速マップには、高負荷マップ及び前記通常マップにおいて同じ冷却液温度Tに対応付けられている駆動比率R以下の駆動比率Rが対応付けられていてもよい。
・通常マップ24a及び高負荷マップ24bには、同じ冷却液温度Tからファン14が駆動されるように駆動比率Rが設定されていてもよい。また、通常マップ24aにおいてファン14が駆動される開始温度が、高負荷マップ24bにおいてファン14が駆動される開始温度よりも高い構成であって、通常マップ24aにおける駆動比率Rが、高負荷マップ24bにおける駆動比率Rよりも低い構成であってもよい。
・各運転状態に複数の制御マップが対応付けられていてもよい。例えば、高負荷状態における制御マップが第1高負荷マップ、第2高負荷マップで構成されているとき、エンジン回転速度Neに閾値を設けて、この閾値を境に第1高負荷マップ、第2高負荷マップが切り替わるようにしてもよい。
・また、各運転状態に複数の制御マップが対応付けられているとき、制御マップに規定される駆動量は、駆動比率Rに限らず、目標回転速度TFSそのものであってもよい。
・ECU20は、車両の運転状態を推定することなく、冷却液温度Tに応じて駆動比率Rを設定して目標回転速度TFSを算出してもよい。
・目標回転速度TFSの閾値TFS1は、惰行制御の開始条件におけるエンジン回転速度Ne以下の範囲において適宜変更することが可能である。例えば、該閾値TFS1が、惰行制御の開始条件におけるエンジン回転速度Neと等しい値であってもよい。
・ECU17は、トランスミッションをニュートラル化させることによって、動力伝達機構を非連結状態に制御するようにしてもよい。なお、こうした構成においては、非連結状態にあった動力伝達機構を連結状態にする際、その時々の車速vに応じた最適なギヤに接続されることが好ましい。
・ECU20は、目標回転速度TFSのみに基づいてECU17に対して停止信号を出力するようにしてもよい。
・エンジンブレーキ作動時には、エンジン11への燃料の供給が停止される燃料カットが実行されることが好ましい。こうした構成であれば、燃料消費量の増大をさらに抑えることができる。
・惰行制御の開始条件は、上記実施形態に記載したものに対して適宜変更、追加、削除することが可能である。
・惰行制御の停止条件は、ECU20からの停止信号による条件が含まれていればよく、上記実施形態に記載したものに対して適宜変更、追加、削除することが可能である。
・車両の制御装置は、上記実施形態のように複数のECUで構成されてもよいし、1つのECUで構成されてもよい。
11…エンジン、11a…出力軸、12…ラジエーター、13…ファンクラッチ、14…ファン、15…クラッチ、16…伝達軸、17,20…ECU、21…入力部、22…主制御部、23…記憶部、24a…通常マップ、24b…高負荷マップ、24c…発進・加速マップ、25…PWM制御部、31…温度検出センサー、32…燃料噴射量センサー、33…アクセル開度センサー、34…車速センサー、35…エンジン回転速度センサー、36…ファン回転速度検出センサー、37…惰行制御スイッチ、38…センサー。

Claims (5)

  1. 電子制御式のファンクラッチを通してエンジンの出力を受けることにより前記エンジンの冷却液を冷却するファンに対し、前記ファンクラッチの接続と切断とによって前記ファンの回転速度を制御するファン制御部と、
    前記エンジンの出力を駆動輪へと伝達する動力伝達機構を、前記エンジンの出力が伝達される連結状態と前記エンジンの出力が伝達されない非連結状態とに切り替え、車両の惰性走行時に前記非連結状態にする惰行制御を実行する惰性走行制御部とを備え、
    前記ファン制御部は、
    前記惰性走行時に前記冷却液の温度に基づいて前記ファンの目標回転速度を演算し、前記目標回転速度が所定の閾値以上であるときに、前記惰行制御を停止するための停止信号を出力し、
    前記惰性走行制御部は、
    前記ファン制御部が前記停止信号を出力することにより前記非連結状態を前記連結状態に切り替える
    ことを特徴とする車両の制御装置。
  2. 前記ファン制御部は、
    前記目標回転速度が所定の閾値未満であり、且つ前記冷却液の温度が所定の閾値以上であるとき、前記停止信号を出力する
    請求項1に記載の車両の制御装置。
  3. 前記動力伝達機構は、
    前記エンジンの駆動力の伝達を断接するクラッチを有し、
    前記惰性走行制御部は、
    前記クラッチの接続と切断とを制御することにより前記連結状態と前記非連結状態とを切り替える
    請求項1または2に記載の車両の制御装置。
  4. 前記惰行制御が開始されるエンジン回転速度よりも、前記目標回転速度の閾値の方が小さい
    請求項1〜3のいずれか一項に記載の車両の制御装置。
  5. 前記ファン制御部は、
    前記車両の運転状態を推定する運転状態推定部と、
    前記冷却液の温度と前記ファンの駆動量とが対応付けられた制御マップを前記運転状態ごとに記憶する記憶部とをさらに備え、
    前記運転状態推定部の推定した前記運転状態に対応する前記制御マップと前記冷却液の温度とから前記ファンの目標回転速度を演算する
    請求項1〜4のいずれか一項に記載の車両の制御装置。
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