JP2013221826A - 位置検出装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】励磁信号Scは、変調波sinθ、cosθのそれぞれによって振幅変調され、それらが差動増幅回路34,36によって電圧変換された被変調波Sin,Cosは、マイコン40に入力される。そして、デジタルデータに変換された被変調波SIN,COSのそれぞれにcosφ、sinφが乗算され、減算処理がなされることで誤差相関量εが算出される。誤差相関量εに、励磁信号Scが正であるか負であるかに応じた2値の検波信号Rdが乗算された被検波量εcが角度算出部62に入力されることで、算出角度φが算出される。検波信号Rdの生成のための入力は、励磁信号Scの過去のサンプリング値によって補正された値を用いて生成される。
【選択図】 図1
Description
以下、本発明にかかる位置検出装置をレゾルバのデジタルコンバータに適用した第1の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
ε=sinωt・sinθ・cosφ−sinωt・cosθ・sinφ
=sinωt・sin(θ―φ)…(c1)
誤差相関量εは、実際の回転角度θと算出角度φとの差がゼロとなることで、ゼロとなる。また、励磁信号Scの大きさの影響を除く場合、算出角度φと実際の回転角度θとの差に応じて絶対値が変化するものであって且つ、差の絶対値が同一であれば、符号にかかわらず絶対値が同一となるものである。さらに、励磁信号Scの符号(sinωtの符号)の影響を除く場合、算出角度φが実際の回転角度θよりも進角側の値であるか遅角側の値であるかを示す量でもある。誤差相関量εから、励磁信号Scの符号の影響を除く除去処理は、同期検波によってなされる。
K・|sinωt|・sin(θ−φ)−sinφ・Nof・Rd/|Rd|
…(c2)
上記の式(c2)の右辺第2項は、検波信号Rdに応じた符号を有する量となる。このため、ノイズの重畳期間において検波信号Rdの符号が正のものと負のものとの数が等しいなら、上記右辺第2項の平均値は、ゼロとなる。しかし、正となるものと負となるものとの数に差が生じる場合には、右辺第2項の平均値がゼロとならないため、算出角度φの算出精度に影響しやすい。特に、本実施形態のように、角度算出部62を2重積分要素を備えて構成する場合にあっては、上記正となるものと負となるものとの数に差が生じることで、その影響が増幅される。
<第2の実施形態>
以下、第2の実施形態について、先の第1の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
<第3の実施形態>
以下、第3の実施形態について、先の第1の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
<第4の実施形態>
以下、第4の実施形態について、先の第3の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
<第5の実施形態>
以下、第5の実施形態について、先の第1の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
<第6の実施形態>
以下、第6の実施形態について、先の第5の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
<第7の実施形態>
以下、第7の実施形態について、先の第1の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
これにより、発振器42の温度特性等によって励磁信号Scの周期が変動したとしても、先の図3に示した処理の効果を好適に奏することができる。
<第8の実施形態>
以下、第8の実施形態について、先の第1の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
<第9の実施形態>
以下、第9の実施形態について、先の第1の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
<その他の実施形態>
なお、上記各実施形態は、以下のように変更して実施してもよい。
上記第5の実施形態(図10)では、2値化信号RSの立ち上がり期間を計時したが、立ち下がり期間を計時してもよい。この場合、先の図12において、計時処理の完了後、まず第1に、検波信号Rdの立ち下がりエッジを設定する処理を行えばよい。また、2値化信号RSの立ち上がり期間と、立ち下がり期間との双方であってもよい。この場合、たとえば、立ち上がり期間に基づき、次回の検波信号Rdの立ち上がりエッジを設定して且つ、立ち下がり期間に基づき、次回の検波信号Rdの立ち下がりエッジを設定すればよい。
マイコン40の外に設けられた2値化回路に限らず、マイコン40内に搭載されるものであってもよい。
上記第5の実施形態(図12)では、立ち上がり時間T1の計時後、半周期後および1周期後に対応する検波信号Rdのエッジを設定したが、これに限らない。たとえば、1.5周期後および2周期後に対応する検波信号Rdのエッジを設定してもよい。
CPU50の外にあるタイマ72に搭載されるものに限らない。たとえば、タイマ72としてこの機能を備えないものを用いて且つ、CPU50によるソフトウェア処理として、禁止手段を構成してもよい。こうしたものにあっては、CPU50において、タイマ72によって計時された立ち上がり時間Thが短い場合、これを採用することなく、前回値を採用するなどすればよい。
指数移動平均処理を行なうものに限らない。たとえば、今回のサンプリング値ri(n)と、過去N(>1)回のサンプリング値ri(n−1),ri(n−2),…との単純移動平均処理を行なうものであってもよい。
暫定オフセット量O0(n)の算出手法としては、上記第2の実施形態(図6)において例示したものに限らない。たとえば、上記第2の実施形態における暫定レファレンスRi0(n)の算出処理と同様の処理によって算出してもよい。
暫定レファレンスRi0(n)と平均レファレンスRi(n)との差や、暫定オフセット量O0(n)と平均オフセット量O(n)との差に基づき判断を行なうものに限らない。たとえば、励磁信号Scの周期を計時するタイマを備え、タイマによって計時される時間の時系列データに基づき、それらに変化があることで変動が生じたと判断するものであってもよい。
上記第1の実施形態(図3)等では、入力側励磁信号SCの位相PH1〜PH10の全てについて、これを所定の位相として、平均レファレンスR1(n)〜R10(n)を算出したが、これに限らない。たとえば、先の図2に示した位相PH1〜PH10でサンプリングを行いつつも、平均レファレンスRi(n)については、位相PH1,PH5,PH6,PH10に限って算出してもよい。これは、励磁信号Scが変動中心に近い値となるタイミングほど、ノイズに対する耐性が低下することに鑑みたものである。
先の図2に示したように、励磁信号Scの一周期の整数分の1を、サンプリング周期とするものに限らない。要は、互いに逆位相となる一対のタイミング(位相がπだけずれた一対のタイミング)を、サンプリングタイミングとするものであるなら、それら一対のサンプリングタイミングの1または複数組におけるレファレンスREFの単純移動平均値として瞬時オフセット量offsetを算出することができる。
上記第1の実施形態(図3)において、たとえば「平均処理手段について」の欄に記載したものに準じた変更をしてもよい。
上記第1の実施形態(図3)において、平均オフセット量O(n)によって都度のレファレンスREF(サンプリング値ri(n))を補正する代わりに、上記第8の実施形態(図18)に例示されるように、入力側励磁信号SCを補正するようにしてもよい。
上記第1の実施形態(図3)において、差動増幅回路32,34,36を構成するオペアンプの電源電圧を共通として且つ、上記第8の実施形態(図18)の要領で、被変調波SIN,COSのオフセット補正をしてもよい。もっとも、被変調波Sin,Cosのオフセットの要因が上記電源電圧の誤差に限らないことに鑑み、差動増幅回路32,34,36を構成するオペアンプの電源電圧を共通とする場合であっても、レファレンスREFのみをオフセット補正してもよい。すなわち、入力側励磁信号SCのオフセットが検出された場合であっても、被変調波SIN,COSのオフセット補正を行わないものであってもよい。
上記第8の実施形態(図18)では、タイマ72によって立ち上がり時間T1を計時したが、これに限らず、立ち下がり時間を計時してもよく、立ち上がり時間および立ち下がり時間の合計値を計時してもよい。
周期変更手段としては、ハードウェア処理によってアナログデジタル変換器46のサンプリング周期を変更する手段に限らず、CPU50を用いたソフトウェア処理を含むものであってもよい。
上記第4の実施形態(図9)では、振幅A、オフセット量O、角速度ω0および位相δを推定対象としたが、これに限らない。たとえば、先の図18等に例示されるように、励磁信号Scの周期を計時する機能を有する場合、それに基づき算出される角速度を用いることで、角速度については推定対象からはずしてもよい。また、振幅についてはこれを推定対象からはずすなどすることも可能である。
上記第9の実施形態(図20)においては、バンドパスフィルタ80をソフトウェアによって構成したが、これに限らない。
励磁信号Sc(レファレンスREF)が0以上であるか否かに応じた2値の検波信号Rdを算出するものに限らない。たとえば、0よりも大きいか否かに応じた2値の検波信号Rdを算出するものであってもよい。
上記実施形態において例示したものに限らない。たとえば、レファレンスREFを0と、正の値、および負の値の3つの値を有する3つの閾値で4段階に区分することで、4値化された検波信号Rdを生成するものであってもよい。
被変調波Sin,Cosおよび入力側励磁信号SCをデジタルデータに変換する手段としては、単一のアナログデジタル変換器46に限らない。たとえば、被変調波Sin,Cosと、入力側励磁信号SCとで各別の変換器を備えてもよく、またたとえば、被変調波Sin,被変調波Cos、および入力側励磁信号SCのそれぞれで、各別の変換器を備えてもよい。
a)誤差相関量εについて
励磁信号Scの符号の影響を除くことで、回転角度θに対する算出角度φのずれの方向に応じた符号を有する量としては、上記第1の実施形態(図1)において例示した誤差相関量εに限らない。たとえば、被変調波COSに「cos(φ−π/2)」を乗算したものと、被変調波SINに「sin(φ−π/2)」を乗算したものとの和であってもよい。この場合、誤差相関量εは、「sinωtcos(θ―φ+π/2)」に比例した量となり、励磁信号sinωtの符号の影響を除くことで、回転角度θに対して算出角度φが進角している場合に正、遅角している場合に負となる。
被検波量εcを入力とし、算出角度φを算出する処理としては、上記実施形態において例示したものに限らない。たとえば積分要素を3つ(3重積分)以上有するものであってもよい。
ソフトウェア処理手段として構成されるものに限らない。ハードウェア処理手段であっても、復調に用いられる入力側励磁信号SC等のサンプリング頻度が低くなるにつれて、ノイズに対する耐性を低下させる事情についてはなんら変わりがないと考えられる。
回転機のロータに限らない。要は、位置情報に応じて励磁信号を振幅変調可能なものであるなら、本発明の適用は有効である。
Claims (15)
- 交流の励磁信号(Sc)が位置検出対象(10a)の位置情報に応じて振幅変調された被変調波(Sin,Cos)を入力とし、前記励磁信号の一周期の間に前記被変調波の複数のサンプリング値を用いて前記位置情報を復調する復調手段(40)を備え、
前記復調手段は、
前記入力された前記被変調波に基づき前記位置情報を復調するに際して、前記励磁信号を入力とし、前記位置情報から前記励磁信号の符号の影響を除去する除去処理を行なう検波手段を備えて且つ、
前記位置情報を、前記復調に用いる前記被変調波のサンプリング値よりも過去においてサンプリングされた前記励磁信号を用いて復調する
ことを特徴とする位置検出装置。 - 前記検波手段は、
前記励磁信号が正であるか負であるかに応じて2値化された2値化信号を算出する2値化信号算出手段(70)と、
前記2値化信号のエッジを基点として、前記励磁信号の周期情報に基づき定まる時間が経過したタイミングを前記励磁信号が変動中心となるタイミングとし、該タイミングを前記除去処理に用いる検波信号の反転タイミングとするエッジ設定手段(74)と、
を備えることを特徴とする請求項1記載の位置検出装置。 - 前記2値化信号のいずれか一方の値の継続時間およびいずれか他方の値の継続時間の少なくとも一方を計時する計時手段を備え、
前記エッジ設定手段は、前記計時された時間を前記周期情報として用いることを特徴とする請求項2記載の位置検出装置。 - 前記検波手段の入力となる現在の励磁信号を、過去の励磁信号によって補正する補正手段(50)を備えることを特徴とする請求項1記載の位置検出装置。
- 前記補正手段は、前記励磁信号の所定の位相における現在のサンプリング値を、該所定の位相における過去のサンプリング値によって補正するサンプリング値補正手段(S16)を備えることを特徴とする請求項4記載の位置検出装置。
- 前記サンプリング値補正手段は、前記現在のサンプリング値と、前記過去のサンプリング値との平均値を補正後のサンプリング値とする平均処理手段(S14)を備えることを特徴とする請求項5記載の位置検出装置。
- 前記励磁信号に不定期の変動が生じたか否かを判断する判断手段(S30)と、
該判断手段によって前記不定期の変動が生じたと判断される場合、前記平均処理手段による平均値の採用を回避する回避手段(S32)を備えることを特徴とする請求項6記載の位置検出装置。 - 前記回避手段は、前記判断手段によって前記不定期の変動が生じたと判断される場合、前記平均処理手段による過去のサンプリング値の寄与率を低下させた平均値を採用することで、前記変動があると判断されない場合において採用される平均値の採用を回避することを特徴とする請求項7記載の位置検出装置。
- 前記検波手段は、前記励磁信号が正であるか負であるかに応じて2値化された検波信号を算出する2値検波信号算出手段を備え、
前記所定の位相は、前記検波手段の入力となる励磁信号のサンプリング値のうち、前記励磁信号が小さいものに対応する位相を含むことを特徴とする請求項5〜8のいずれか1項に記載の位置検出装置。 - 前記所定の位相は、前記励磁信号のN周期(N:自然数)の整数分の1の間隔の各位相であることを特徴とする請求項5〜9のいずれか1項に記載の位置検出装置。
- 前記補正手段は、
前記励磁信号のサンプリング結果に基づき、前記励磁信号の変動中心とゼロとの間の乖離量であるオフセット量を算出するオフセット量算出手段(S20)と、
該オフセット量算出手段によって算出されたオフセット量に基づき、前記検波手段の入力となる前記励磁信号を補正するオフセット補正手段(S16)と、
を備えることを特徴とする請求項4〜10のいずれか1項に記載の位置検出装置。 - 前記励磁信号の周期を計時する周期計時手段(S72)と、
該周期計時手段によって計時された周期に基づき、前記励磁信号のサンプリングの周期を変更する周期変更手段(S76)と、
を備えることを特徴とする請求項4〜11のいずれか1項に記載の位置検出装置。 - 前記補正手段は、
前記励磁信号の変動中心とゼロとの間の乖離量であるオフセット量、前記励磁信号の振幅、前記励磁信号の角速度、および前記励磁信号の位相の少なくとも1つを推定対象とし、前記励磁信号の複数のサンプリング値に基づき、該推定対象の値を推定する推定手段(S46)を備え、
該推定手段による推定値に基づき、前記検波手段の入力となる前記励磁信号を補正することを特徴とする請求項4記載の位置検出装置。 - 前記励磁信号が正であるか負であるかに応じて2値化された2値化信号を生成する2値化信号算出手段を備え、
前記補正手段は、
前記2値化信号のいずれか一方の値の継続時間と前記励磁信号の半周期との差、および前記2値化信号のいずれか他方の値の継続時間と前記励磁信号の半周期との差の少なくとも一方に基づき、前記励磁信号の変動中心とゼロとの間の乖離量であるオフセット量を算出するオフセット量算出手段(78)と、
該オフセット量算出手段によって算出されたオフセット量に基づき、前記検波手段の入力となる前記励磁信号を補正するオフセット補正手段(78)と、
を備えることを特徴とする請求項4記載の位置検出装置。 - 前記検波手段は、
前記励磁信号を入力とし、該励磁信号の周波数成分を透過させるフィルタ(80)を備え、
前記フィルタの出力値に基づき、前記除去処理を行なう
ことを特徴とする請求項1記載の位置検出装置。
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