JP2013221122A - 三次元積層型半導体装置用の層間充填剤組成物およびその塗布液 - Google Patents

三次元積層型半導体装置用の層間充填剤組成物およびその塗布液 Download PDF

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Abstract

【課題】ボイド低減とはんだ接合が両立可能な三次元積層型半導体装置用の層間充填剤組成物を提供する。
【解決手段】少なくともエポキシ樹脂(A)と硬化剤(B)とを含む三次元積層型半導体装置用の層間充填剤組成物。硬化剤(B)は一級アミノ基を有する化合物、二級アミノ基を有する化合物、酸無水物を有する化合物、フェノール性水酸基を有する化合物、ジシアンジアミドのいずれかである。更に硬化促進剤(C)を含むことが好ましく、硬化促進剤(C)としてはイミダゾール化合物が好ましい。
【選択図】なし

Description

本発明は、三次元積層型半導体装置用の層間充填剤組成物、該組成物を含有する塗布液および該組成物の硬化物並びにこれらを用いてなる三次元積層型半導体装置およびその製造方法に関するものである。
近年、半導体デバイスの更なる高速化・高容量化などの性能向上のために、トランジスタや配線の微細化に加えて、半導体チップを2層以上積み重ねた三次元積層(3D)化による性能向上に向けた研究開発が進められている。
具体的には、半導体チップの積層後に基板間に層間充填剤組成物を流し込むアンダーフィルプロセス(後供給型と呼ばれる)や、ウェハ上に層間充填剤組成物の塗布薄膜を形成した後に、Bステージ化を行い、次いでダイシングにより半導体チップを切り出し、この半導体チップを用いた仮接合により積層体を得、最終的に加圧加熱条件下で本接合(はんだ接合)と樹脂硬化を同時に行い、三次元積層型半導体装置を形成する先供給型と呼ばれるプロセスが提案されている(非特許文献1、2参照)。
「エレクトロニクスパッケージ技術(CMCテクニカルライブラリー)」、シーエムシー出版(2003年)、p.102 第23回エレクトロニクス実装学会講演大会講演論文集、社団法人エレクトロニクス実装学会(2009年)、p.61
非特許文献1および2に開示されるような三次元積層型半導体装置の実用化に向けて種々の課題が指摘されているが、その一つに層間充填剤内部におけるボイドの発生がある。これは、半導体チップ−基板間、あるいは半導体チップ−半導体チップ間の充填剤中に、接合時や充填剤硬化時に気泡が生じてしまう現象であり、充填剤のボイドは、半導体デバイスの信頼性、高速化・高容量化を損なう要因となる。
従って、ボイドを抑制しつつ、電気的接続のためのはんだ接合を実現することは、三次元積層型半導体装置の工業化に向けた大きな課題である。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、三次元積層型半導体装置の層間充填剤中のボイド低減とはんだ接合を両立し得る層間充填剤組成物を提供することである。
本発明の目的はまた、該層間充填剤組成物を含有する塗布液、該層間充填剤組成物の硬化物、該層間充填剤組成物塗布液を用いてなる三次元積層型半導体装置の製造方法、および、該層間充填剤組成物の硬化物を含有する三次元積層型半導体装置を提供することである。
本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、下記発明が上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は以下を要旨とする。
[1] 少なくともエポキシ樹脂(A)と硬化剤(B)とを含み、硬化剤(B)が一級アミノ基を有する化合物、二級アミノ基を有する化合物、酸無水物を有する化合物、フェノール性水酸基を有する化合物、およびジシアンジアミドよりなる群から選ばれる1種または2種以上であることを特徴とする三次元積層型半導体装置用の層間充填剤組成物。
[2] さらに硬化促進剤(C)を含むことを特徴とする[1]に記載の三次元積層型半導体装置用の層間充填剤組成物。
[3] 硬化促進剤(C)がイミダゾール化合物であることを特徴とする[2]に記載の三次元積層型半導体装置用の層間充填剤組成物。
[4] [1]から[3]のいずれかに記載の層間充填剤組成物に、更に、有機溶媒(D)を含むことを特徴とする三次元積層型半導体装置用の層間充填剤組成物塗布液。
[5] [1]から[3]のいずれかに記載の層間充填剤組成物を硬化させてなることを特徴とする三次元積層型半導体装置用の層間充填剤硬化物。
[6] [4]に記載の層間充填剤組成物塗布液をチップ上に塗布した後にBステージ化を行って室温でのタック性を低減し、その後にチップ接合を行うことを特徴とする三次元積層型半導体装置の製造方法。
[7] [5]に記載の層間充填剤硬化物を使用してなることを特徴とする三次元積層型半導体装置。
本発明により、三次元積層型半導体装置の層間充填剤中のボイドの低減とはんだ接合を両立し得る層間充填材組成物が提供される。また、本発明により、該層間充填剤組成物を含有する塗布液、該層間充填剤組成物の硬化物、該層間充填剤組成物を用いてなる三次元積層型半導体装置の製造方法、および、該層間充填剤組成物の硬化物を含有する三次元積層型半導体装置が提供される。
以下、本発明の実施の形態について説明するが、本発明は以下の実施の形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で種々変形して実施することができる。
本発明は、先ず、少なくともエポキシ樹脂(A)と硬化剤(B)とを含み、硬化剤(B)が一級アミノ基を有する化合物、二級アミノ基を有する化合物、酸無水物を有する化合物、フェノール性水酸基を有する化合物、ジシアンジアミドのいずれかから選ばれることを特徴とする三次元積層型半導体装置用の層間充填剤組成物(以下、単に「層間充填剤組成物」ということがある。)に係るものである。
ここに、本発明の三次元集積型半導体装置とは、半導体デバイス層が形成された半導体チップを少なくとも2層以上積層した半導体チップ積層体である。各半導体チップには、貫通電極(TSV)が設けられており、半導体チップ間では、バンプを介してTSVが接続される。この積層体の層間には、層間充填剤(層間充填剤組成物)が使用される。
このような三次元積層型半導体装置を形成するプロセスとして、ウェハ上に層間充填剤組成物の塗布薄膜を形成した後に、Bステージ化を行いタック性を低減させ、次いでダイシングにより半導体チップを切り出し、この半導体チップを用いた仮接合により積層体を得、最終的に加圧加熱条件下で本接合(はんだ接合)を行う工程が提案されている。
この工程において、層間充填剤にボイドを形成することなく、はんだ接合を行うことが、半導体デバイスの信頼性を向上させ、高速化・高容量化を図るために重要となる。
エポキシ樹脂(A)と硬化剤(B)を含有し、硬化剤(B)が一級アミノ基を有する化合物、二級アミノ基を有する化合物、酸無水物を有する化合物、フェノール性水酸基を有する化合物、ジシアンジアミドのいずれかから選ばれることを特徴とする本発明の層間充填剤組成物は、Bステージ化が可能であり、はんだ接合時の高温時においてボイドの抑制が可能である点から鑑みて、かかる要求性能に適合するものであり、更に、硬化促進剤(C)を含有することにより、より一層優れた層間充填剤組成物とすることができる。
〔層間充填剤組成物〕
[エポキシ樹脂(A)]
本発明の層間充填剤組成物に用いるエポキシ樹脂(A)は、分子内に2個以上のエポキシ基を有するものであることが好ましく、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、フェノールアラルキル型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、トリフェニルメタン型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、グリシジルエステル型エポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂、多官能フェノール型エポキシ樹脂、トリスフェノールメタン型多官能エポキシ樹脂、ビスフェノールA型やビスフェノールF型の固形エポキシ樹脂、フェノキシ樹脂、エポキシ樹脂の反応性希釈剤等の、各種エポキシ樹脂を使用することができる。これらは1種を単独で又は2種以上の混合体として使用することができる。
[硬化剤(B)]
本発明で用いる硬化剤(B)とは、エポキシ樹脂のエポキシ基間の架橋反応に寄与する物質を示す。
本発明においては、硬化剤(B)が一級アミノ基を有する化合物、二級アミノ基を有する化合物、酸無水物を有する化合物、フェノール性水酸基を有する化合物、ジシアンジアミドのいずれかから選ばれることを特徴とする。
一級アミノ基あるいは二級アミノ基を含む化合物の具体例として、脂肪族アミン類としては、エチレンジアミン、1,3−ジアミノプロパン、1,4−ジアミノプロパン、ヘキサメチレンジアミン、2,5−ジメチルヘキサメチレンジアミン、トリメチルヘキサメチレンジアミン、ジエチレントリアミン、イミノビスプロピルアミン、ビス(ヘキサメチレン)トリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミン、N−ヒドロキシエチルエチレンジアミン、テトラ(ヒドロキシエチル)エチレンジアミン等が例示される。ポリエーテルアミン類としては、トリエチレングリコールジアミン、テトラエチレングリコールジアミン、ジエチレングリコールビス(プロピルアミン)、ポリオキシプロピレンジアミン、ポリオキシプロピレントリアミン類等が例示される。脂環式アミン類としては、イソホロンジアミン、メタセンジアミン、N−アミノエチルピペラジン、ビス(4−アミノ−3−メチルジシクロヘキシル)メタン、ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、3,9−ビス(3−アミノプロピル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ(5,5)ウンデカン、ノルボルネンジアミン等が例示される。芳香族アミン類としては、テトラクロロ−p−キシレンジアミン、m−キシレンジアミン、p−キシレンジアミン、m−フェニレンジアミン、o−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、2,4−ジアミノアニソール、2,4−トルエンジアミン、2,4−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノ−1,2−ジフェニルエタン、2,4−ジアミノジフェニルスルホン、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、m−アミノフェノール、m−アミノベンジルアミン、ベンジルジメチルアミン、2−ジメチルアミノメチル)フェノール、トリエタノールアミン、メチルベンジルアミン、α−(m−アミノフェニル)エチルアミン、α−(p−アミノフェニル)エチルアミン、ジアミノジエチルジメチルジフェニルメタン、α,α’−ビス(4−アミノフェニル)−p−ジイソプロピルベンゼン等が例示される。
酸無水物を含む化合物の具体例としては、ドデセニル無水コハク酸、ポリアジピン酸無水物、ポリアゼライン酸無水物、ポリセバシン酸無水物、ポリ(エチルオクタデカン二酸)無水物、ポリ(フェニルヘキサデカン二酸)無水物、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、無水メチルハイミック酸、テトラヒドロ無水フタル酸、トリアルキルテトラヒドロ無水フタル酸、メチルシクロヘキセンジカルボン酸無水物、メチルシクロヘキセンテトラカルボン酸無水物、無水フタル酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸無水物、エチレングリコールビストリメリテート二無水物、無水ヘット酸、無水ナジック酸、無水メチルナジック酸、5−(2,5−ジオキソテトラヒドロ−3−フラニル)−3−メチル−3−シクロヘキサン−1,2−ジカルボン酸無水物、3,4−ジカルボキシ−1,2,3,4−テトラヒドロ−1−ナフタレンコハク酸二無水物、1−メチル−ジカルボキシ−1,2,3,4−テトラヒドロ−1−ナフタレンコハク酸二無水物等が例示される。
フェノール性水酸基を含む化合物の具体例としては、ビスフェノールA、ビスフェノールF、4,4’−ジヒドロキシジフェニルメタン、4,4’−ジヒドロキシジフェニルエーテル、1,4−ビス(4−ヒドロキシフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(4−ヒドロキシフェノキシ)ベンゼン、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフィド、4,4’−ジヒドロキシジフェニルケトン、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4,4’−ジヒドロキシビフェニル、2,2’−ジヒドロキシビフェニル、10−(2,5−ジヒドロキシフェニル)−10H−9−オキサ−10−ホスファフェナンスレン−10−オキサイド、フェノールノボラック、ビスフェノールAノボラック、o−クレゾールノボラック、m−クレゾールノボラック、p−クレゾールノボラック、キシレノールノボラック、ポリ−p−ヒドロキシスチレン、ハイドロキノン、レゾルシン、カテコール、t−ブチルカテコール、t−ブチルハイドロキノン、フルオログリシノール、ピロガロール、t−ブチルピロガロール、アリル化ピロガロール、ポリアリル化ピロガロール、1,2,4−ベンゼントリオール、2,3,4−トリヒドロキシベンゾフェノン、1,2−ジヒドロキシナフタレン、1,3−ジヒドロキシナフタレン、1,4−ジヒドロキシナフタレン、1,5−ジヒドロキシナフタレン、1,6−ジヒドロキシナフタレン、1,7−ジヒドロキシナフタレン、1,8−ジヒドロキシナフタレン、2,3−ジヒドロキシナフタレン、2,4−ジヒドロキシナフタレン、2,5−ジヒドロキシナフタレン、2,6−ジヒドロキシナフタレン、2,7−ジヒドロキシナフタレン、2,8−ジヒドロキシナフタレン、上記ジヒドロキシナフタレンのアリル化物又はポリアリル化物、アリル化ビスフェノールA、アリル化ビスフェノールF、アリル化フェノールノボラック、アリル化ピロガロール等が例示される。
これらのうち、Bステージ化の制御性、および、高温時にボイド抑制が可能であることから、一級アミノ基あるいは二級アミノ基を含む化合物、ジシアンジアミドを用いることが好ましい。
これらの硬化剤(B)は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を任意の組み合わせおよび比率で混合して用いてもよい。
本発明の層間充填剤組成物中の硬化剤(B)の含有量は、エポキシ樹脂(A)100重量部当たり、0.05重量部以上65重量部以下であることが好ましく、より好ましくは0.1重量部以上60重量部以下ある。
硬化剤(B)の含有量が、エポキシ樹脂(A)100重量部当たり0.05重量部未満であると、硬化が不十分になるおそれがあり、65重量部を超えると硬化剤が過剰なために所望の物性が得られない場合がある。
[硬化促進剤(C)]
本発明の層間充填剤組成物中においては、硬化温度を下げ、硬化時間を短くするために硬化剤(B)とともに、硬化促進剤(C)が併用されることがある。
硬化促進剤(C)の例としては、三級アミノ基を含有する化合物、イミダゾールおよびその誘導体、有機ホスフィン類、ジメチル尿素などが挙げられる。
三級アミノ基を含有する化合物としては、1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7、トリエチレンジアミン、ベンジルジメチルアミン、トリエタノールアミン、ジメチルアミノエタノール、トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール等が例示される。
イミダゾールおよびその誘導体としては、1−シアノエチルー2−フェニルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2−エチル−4(5)−メチルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール、1−ベンジル−2−メチルイミダゾール、1−ベンジル−2−フェニルイミダゾール、1−シアノエチル−2−ウンデシルイミダゾール、1−シアノ−2−フェニルイミダゾール、1−シアノエチル−2−ウンデシルイミダゾールトリメリテイト、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾリウムトリメリテイト、2,4−ジアミノ−6−[2’−メチルイミダゾリル−(1’)]−エチル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−[2’−エチル−4’−メチルイミダゾリル−(1’)]−エチル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−[2’−メチルイミダゾリル−(1’)]−エチル−s−トリアジンイソシアヌル酸付加体、2−フェニルイミダゾールイソシアヌル酸付加体、2−フェニル−4,5−ジヒドロキシメチルイミダゾール、2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾール、およびエポキシ樹脂と上記イミダゾール類との付加体、2−フェニル−4,5−ジヒドロキシメチルイミダゾール、2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾール等が例示される。
有機ホスフィン類としては、トリブチルホスフィン、メチルジフェニルホスフイン、トリフェニルホスフィン、ジフェニルホスフィン、フェニルホスフィン等が例示され、ホスホニウム塩としては、テトラフェニルホスホニウム・テトラフェニルボレート、テトラフェニルホスホニウム・エチルトリフェニルボレート、テトラブチルホスホニウム・テトラブチルボレート等が例示され、テトラフェニルボロン塩としては、2−エチル−4−メチルイミダゾール・テトラフェニルボレート、N−メチルモルホリン・テトラフェニルボレート等が例示される。
これらのうち、比較的長いポットライフ、中温域での高い硬化性、硬化樹脂の高い耐熱性などの特徴から、イミダゾール化合物(イミダゾールおよびその誘導体)を用いることが好ましい。
これらの硬化促進剤(C)は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を任意の組み合わせおよび比率で混合して用いてもよい。
本発明の層間充填剤組成物中の硬化促進剤(C)の含有量は、エポキシ樹脂(A)100重量部当たり、0.001重量部以上10重量部以下であることが好ましく、より好ましくは0.01重量部以上5重量部以下ある。
硬化促進剤(C)の含有量がエポキシ樹脂(A)100重量部当たり0.05重量部未満であると、硬化促進効果が不十分になるおそれがあり、10重量部を超えると触媒硬化反応が支配的となり、ボイドの低減が達成できない場合がある。
[その他の添加剤]
本発明の層間充填剤組成物には、その機能性の更なる向上を目的として、本発明の効果を損なわない範囲において、各種の添加剤を含んでいてもよい。
添加剤の例としては、無機フィラー、はんだ接合性向上のためのフラックス、基材との接着性やマトリックス樹脂と無機フィラーとの接着性向上のためのカップリング剤、保存安定性向上のための紫外線防止剤、酸化防止剤、可塑剤、難燃剤、着色剤、分散剤、流動性改良剤、基材との密着性向上剤等が挙げられる。
これらは、いずれも1種を単独で用いてもよく、2種以上を任意の組み合わせおよび比率で混合して用いてもよい。その他の添加剤の配合量には特に制限はなく、必要な機能性が得られる程度に、通常の樹脂組成物の配合量で用いられるが、無機フィラー以外のその他の添加剤成分の配合量は、エポキシ樹脂(A)100重量部当たり、10重量部以下が好ましく、好ましくは5重量部以下であることがより好ましい。
<無機フィラー>
無機フィラーは、熱伝導性の向上と線膨張係数の制御を目的に添加されるものであり、特に熱伝導性の向上が主目的である。
そのため、本発明で用いる無機フィラーは高い熱伝導性を有するものが好ましく、当該無機フィラーとしては、熱伝導率が1W/m・K以上、特に2W/m・K以上の高熱伝導性無機フィラーが好ましい。
無機フィラーとしては、アルミナ(Al)、窒化アルミニウム(AlN)、窒化ホウ素(BN)、窒化ケイ素(Si)、シリカ(SiO)などが挙げられ、なかでも、Al、AlN、BN、SiOが好ましく、とりわけAl、BN、SiOが好ましい。これらの無機フィラーは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を任意の組み合わせおよび比率で混合して用いてもよい。
無機フィラーは、その粒径が大き過ぎると積層を阻害することがあり、小さ過ぎると凝集しやすくなり分散性が悪くなることから、粒状や扁平状の無機フィラーであれば、平均粒径0.05〜1000μm程度のものを用いることが好ましい。
また、凝集状の無機フィラーであれば、平均結晶径が0.01μm〜5μmで、平均凝集径が1〜1000μmのものを用いることが好ましい。
本発明の層間充填剤組成物が無機フィラーを含有する場合、その無機フィラーの含有量は、エポキシ樹脂(A)100重量部当たり、10重量部以上400重量部以下が好ましく、20重量部以上300重量部以下がより好ましい。無機フィラーの含有量が全エポキシ樹脂100重量部当たり、10重量部未満であると、無機フィラーの添加効果が小さくなり、目的とする熱伝導性が得られない場合があり、400重量部を超えるとフィラーの存在が接合性を阻害することがある。
<フラックス>
フラックスとは、具体的には、金属端子のはんだ接合時において、はんだバンプ等の金属電気信号端子およびランドの表面酸化膜の溶解除去や、はんだバンプのランド表面における濡れ広がり性の向上、更にははんだバンプの金属端子表面の再酸化防止などの機能を有する化合物である。
本発明で用いるフラックスとしては、蓚酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、乳酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、オレイン酸、ステアリン酸などの脂肪族カルボン酸、安息香酸、サリチル酸、フタル酸、トリメリト酸、トリメリト酸無水物、トリメシン酸、ベンゼンテトラカルボン酸などの芳香族カルボン酸やその酸無水物、アビエチン酸、ロジンなどのテルペン系カルボン酸などの有機カルボン酸、および有機カルボン酸をアルキルビニルエーテル類と反応して変換したヘミアセタールエステルである有機カルボン酸エステル、グルタミン酸塩酸塩、アニリン塩酸塩、ヒドラジン塩酸塩、臭化セチルピリジン、フェニルヒドラジン塩酸塩、テトラクロルナフタレン、メチルヒドラジン塩酸塩、メチルアミン塩酸塩、エチルアミン塩酸塩、ジエチルアミン塩酸塩、ブチルアミン塩酸塩などの有機ハロゲン化合物、尿素、ジエチレントリアミンヒドラジンなどのアミン類、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、グリセリンなどの多価アルコール類、塩酸、フッ酸、燐酸、ホウフッ化水素酸などの無機酸、フッ化カリウム、フッ化ナトリウム、フッ化アンモニウム、フッ化銅、フッ化ニッケル、フッ化亜鉛などのフッ化物、塩化カリウム、塩化ナトリウム、塩化第一銅、塩化ニッケル、塩化アンモニウム、塩化亜鉛、塩化第一錫などの塩化物、臭化カリウム、臭化ナトリウム、臭化アンモニウム、臭化錫、臭化亜鉛などの臭化物などが挙げられる。これらの化合物は、そのまま用いても、また有機ポリマーや無機化合物等による被覆剤を用いてマイクロカプセル化したものを用いても良い。これらの化合物は1種を単独で用いてもよく、2種以上を任意の組み合わせおよび比率で混合して用いてもよい。
本発明の層間充填剤組成物中がフラックスを含む場合、その含有量は、エポキシ樹脂(A)100重量部当たり、好ましくは0.1重量部以上10重量部以下、より好ましくは0.5重量部以上5重量部以下である。フラックスの含有量がエポキシ樹脂(A)100重量部当たり0.1重量部未満では、酸化膜除去性低下によるはんだ接続不良のおそれがあり、また10重量部を超えると組成物の粘度上昇による接続不良の恐れがでてくる。
<カップリング剤>
さらに、本発明の層間充填剤組成物は、エポキシ樹脂成分と無機フィラーとの密着性を向上させる観点から、シランカップリング剤、チタネートカップリング剤等のカップリング剤を含んでいてもよい。
ここで、シランカップリング剤としては、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン等のエポキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−ウレイドプロピルトリエトキシシラン等のアミノシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン等のメルカプトシラン、p−スチリルトリメトキシシラン、ビニルトリクロルシラン、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン等のビニルシラン、さらに、エポキシ系、アミノ系、ビニル系の高分子タイプのシラン等が挙げられる。
一方、チタネートカップリング剤としては、イソプロピルトリイソステアロイルチタネート、イソプロピルトリ(N−アミノエチル・アミノエチル)チタネート、ジイソプロピルビス(ジオクチルホスフェート)チタネート、テトライソプロピルビス(ジオクチルホスファイト)チタネート、テトラオクチルビス(ジトリデシルホスファイト)チタネート、テトラ(2,2−ジアリルオキシメチル−1−ブチル)ビス(ジトリデシル)ホスファイトチタネート、ビス(ジオクチルパイロホスフェート)オキシアセテートチタネート、ビス(ジオクチルパイロホスフェート)エチレンチタネート等が挙げられる。
これらのカップリング剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を任意の組み合わせおよび比率で混合して用いてもよい。
本発明の層間充填剤組成物がカップリング剤を含む場合、その含有量は、層間充填剤組成物中の全固形分に対して0.1〜2.0重量%程度とすることが好ましい。カップリング剤の配合量が少ないと、カップリング剤を配合したことによるマトリックス樹脂であるエポキシ樹脂(A)と無機フィラーとの密着性の向上効果を十分に得ることができず、多過ぎると得られる硬化物からカップリング剤がブリードアウトする問題がある。
<熱可塑性のオリゴマー類>
また、本発明の層間充填剤組成物には、成形時の流動性改良および基材との密着性向上の観点より、熱可塑性のオリゴマー類を添加することができる。熱可塑性のオリゴマー類としては、C5系およびC9系の石油樹脂、スチレン樹脂、インデン樹脂、インデン・スチレン共重合樹脂、インデン・スチレン・フェノール共重合樹脂、インデン・クマロン共重合樹脂、インデン・ベンゾチオフェン共重合樹脂等が例示される。これらは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。本発明の層間充填剤組成物がこれらの熱可塑性のオリゴマー類を含む場合、その含有量としては、通常、エポキシ樹脂(A)100重量部に対して、2〜30重量部の範囲である。
[層間充填剤組成物の製造方法]
本発明の層間充填剤組成物は、通常、エポキシ樹脂(A)、硬化剤(B)、必要に応じて用いられる硬化促進剤(C)、その他の添加剤成分をミキサー等によって均一に混合した後、加熱ロール、ニーダー等によって混練して製造される。これらの成分の配合順序には特に制限はない。また、混練後にプレス機などを用いてフィルム化することも可能である。更には、混練後に溶融混練物の粉砕を行い、パウダー化することやタブレット化することも可能である。
〔層間充填剤組成物塗布液〕
本発明の層間充填剤組成物は、エポキシ樹脂(A)、硬化剤(B)、必要に応じて用いられる硬化促進剤(C)、その他の添加剤成分を、更に有機溶媒(D)に分散して塗布液とすることができる。
[有機溶媒(D)]
本発明の層間充填剤組成物塗布液で用いる有機溶媒(D)としては、例えばアセトン、メチルエチルケトン(MEK)、メチルイソブチルケトン、メチルアミルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類、酢酸エチル等のエステル類、エチレングリコールモノメチルエーテル等のエーテル類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等のアミド類、メタノール、エタノール等のアルコール類、ヘキサン、シクロヘキサン等のアルカン類、トルエン、キシレン等の芳香族類などが挙げられる。
このうち、樹脂の溶解性および溶媒の沸点等を勘案すると、メチルエチルケトンやシクロヘキサノン等のケトン類、エステル類およびエーテル類が好ましく、特にメチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類を用いることが特に好ましい。
これらの有機溶媒(D)は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を任意の組み合わせおよび比率で混合して用いてもよい。
本発明の層間充填剤組成物塗布液において、有機溶媒(D)の他の成分に対する混合割合は、特に制限はないが、好ましくは層間充填剤組成物塗布液中の有機溶媒(D)以外の成分(全固形分)100重量部に対して好ましくは5重量部以上400重量部以下、特に好ましくは10重量部以上200重量部以下である。このような混合割合とすることにより、本発明の塗布液を使用して、任意の塗布法によって良好な塗布膜を形成することができる。
有機溶媒(D)の混合割合が、上記下限未満では塗布液の粘度が上昇し良好な塗布膜が得られない場合があり、または上記上限を超えると所定の膜厚が得られない等の問題が出てくる可能性がある。
[その他の添加剤]
本発明の層間充填剤組成物塗布液には、更に各種の添加剤を含んでいてもよい。
このような添加剤としては、前述の本発明の層間充填剤組成物の添加剤の他、塗布液中での各成分の分散性を向上させる界面活性剤、乳化剤、低弾性化剤、希釈剤、消泡剤、イオントラップ剤等が挙げられる。
<界面活性剤>
界面活性剤としては、従来公知のアニオン系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤のいずれも使用できる。
例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル類、ポリオキシエチレンアルキルエステル類、ソルビタンアルキルエステル類、モノグリセリドアルキルエステル類、アルキルベンゼンスルホン酸塩類、アルキルナフタレンスルホン酸塩類、アルキル硫酸塩類、アルキルスルホン酸塩類、スルホコハク酸エステル塩類、アルキルベタイン類、アミノ酸類などが挙げられる。
界面活性剤の含有量としては、本発明の層間充填剤組成物塗布液中の全固形分に対して、0.001〜5重量%程度とすることが好ましい。界面活性剤の含有量が0.001重量%未満では、所定の膜厚均一性が得られない場合があり、また5重量%を超えるとエポキシ樹脂成分との相分離等を引き起こす場合があり好ましくない。なお、ここで、層間充填剤組成物塗布液の全固形分とは、層間充填剤組成物塗布液中の有機溶媒(D)以外の成分の合計をさす。
[塗布液の製造方法]
本発明の層間充填剤組成物塗布液の製造方法は、特に限定されず従来公知の方法によればよく、塗布液の構成成分を混合することで製造することができる。なお、その際、塗布液の均一性の向上、脱泡等を目的として、ペイントシェーカーやビーズミル、プラネタリミキサ、撹拌型分散機、自公転攪拌混合機、三本ロールなどを用いて混合することが好ましい。
また、混合順序も反応や沈殿物が発生するなど特段の問題がない限り任意であり、塗布液の構成成分のうち、何れか2成分又は3成分以上を予め混合し、その後に残りの成分を混合してもよいし、一度に全部を混合してもよい。
〔層間充填剤硬化物〕
以下、本発明の層間充填剤組成物塗布液から硬化物を得る場合につき詳述する。
本発明の層間充填剤組成物塗布液を三次元積層型半導体装置の製造に適用して硬化物を得る場合は、通常以下の手順で行われる。
本発明の層間充填剤組成物塗布液をウェハ基板上に塗布し、形成された塗布膜から溶媒を除去してAステージ膜とし、更に半硬化させてBステージ膜とした後、ウェハから半導体チップを切り出す。切り出したチップを基板上に載せ、位置合わせ後に加圧・加熱を行って仮接着した後に、はんだの溶融温度まで半導体チップ−基板を加圧・加熱して接合を行う。その後、この接合済みの半導体チップ−基板をオーブン中などで加熱し、硬化させる。なお、Bステージ膜とは、塗布膜をその膜面が鉛直方向となるように傾けた場合にも室温で塗布膜が流動しない、タック性が低減された状態の薄膜をさす。
本発明の塗布液の塗布方法としては特に制限はないが、均一な薄膜を容易に形成することができることから、スピンコート、ディップコート、スプレーコート、フローコート、ドクターブレード法、スクリーン印刷法、インクジェット法などを採用することが好ましい。
形成された塗布膜から溶媒を除去してAステージ膜を得る際の溶媒の除去は、膜を常温あるいは加熱下において溶媒を蒸発させることにより行うことができる。この際必要に応じて減圧を行うことも出来る。この溶媒の除去は、層間充填剤組成物の硬化温度未満の温度で行うことが接着性を得る上で重要である。なお、ここで、層間充填剤組成物の硬化温度とはゲル化点の温度であり、通常20〜200℃程度である。溶媒除去時の処理温度は、層間充填剤組成物の硬化温度に対して10〜100℃程度低い温度とすることが好ましい。
ここで得られたAステージ膜を半硬化させてBステージ膜を得ることが出来る。
なお、上述のようにウェハ基板上やチップ上でAステージ化した後に更に加熱してBステージ膜を得るのではなく、まず、塗布液中で半硬化反応を進めた後にチップ上に塗布し、溶媒を除去することでBステージ膜を得ることも出来る。
また、塗布液から溶媒を留去した後、プレス機やロールを用いてフィルムなどに成形し、得られたフィルムを半導体チップ−基板間に挟み込み、加圧・加熱によりはんだ接合を行った後に加熱して硬化させることも出来る。
[三次元積層型半導体装置]
本発明の三次元積層型半導体装置は、本発明の層間充填剤組成物を硬化させてなる層間充填剤組成物硬化物を層間に有するものであり、ボイドレス接合を実現して半導体デバイスの信頼性の向上、高速化・高容量化に寄与することが期待される。
以下に実施例および比較例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例により何ら限定されるものではない。
以下において、層間充填剤組成物または塗布液の調製に用いた配合成分は次の通りである。
1)エポキシ樹脂(A)
エポキシ樹脂(A1):三菱化学(株)製 ビスフェノールA型エポキシ樹脂
商品名「YL6810」
エポキシ樹脂(A2):三菱化学(株)製 トリスフェノールメタン型多官能
エポキシ樹脂 商品名「1032H60」
(60重量%メチルエチルケトン溶液を調製)
エポキシ樹脂(A3):三菱化学(株)製 ビスフェノールA型固形エポキシ樹脂 商品名「1009」
(30重量%メチルエチルケトン溶液を調製)
2)硬化剤(B)
三菱化学(株)製 ジシアンジアミド 商品名「DICY7」
3)硬化促進剤(C)
三菱化学(株)製 2−エチル−4(5)−メチルイミダゾール
商品名「EMI24」
4)有機溶媒(D)
メチルエチルケトン(MEK)
また、以下の実施例で使用した半導体チップおよびフリップチップボンダーは以下の通りである。
5)評価用半導体チップ:株式会社 ウォルツ製 テストビークル
商品名「FC150(10mm×10mm)はんだボール型」
または「CC80(7.3mm×7.3mm)Cuポスト+はんだ型」
6)フリップチップボンダー:東レエンジニアリング 商品名「FC3000S」
[実施例1〜3]
上記エポキシ樹脂(A1)、(A2)、(A3)と硬化剤(B)、および硬化促進剤(C)、有機溶媒(D)を表1に示す配合重量比として自転公転ミキサーで混合して層間充填剤組成物又は塗布液を調製した。
この層間充填剤組成物または塗布液を、表1に示す半導体チップ上にスポイトにより塗布し、有機溶媒を含んでいない場合は、表1に示す条件でBステージ化(半硬化)を行い、有機溶媒を含んでいる場合は、60℃で15分、次いで80℃で15分、次いで120℃で30分間加熱してAステージ化(溶媒留去)した後に、続けて表1に示す条件でBステージ化を行い、Bステージ化後室温まで冷却した。
得られたBステージ膜のタック性を評価したところ、全ての場合において無タック性が確認された。
その後、フリップチップボンダーを用いてBステージ膜が載ったチップをガラス基板に押しつけた後にチップを250℃まで昇温し、250℃で30秒保持した後、室温まで冷却した。このサンプルを光学顕微鏡を用いてガラス基板側から観察し、はんだバンプ周辺のボイドの有無とはんだの流動性を評価したところ、全ての場合でボイドは観察されず、また、はんだの溶融に起因するはんだの変形が認められた。
この結果より、本発明の層間充填剤組成物は、半導体チップ−基板接合の際にボイドの抑制とはんだ接合が両立することが確認された。
これらの結果を表1にまとめる。
Figure 2013221122
本発明により、ボイド低減とはんだ接合が両立可能な三次元積層型半導体装置の層間充填剤組成物が提供される。本発明の層間充填剤組成物を用いてなる三次元積層型半導体装置は、信頼性に優れ、半導体デバイスの高速化・高容量化に寄与することが期待される。

Claims (7)

  1. 少なくともエポキシ樹脂(A)と硬化剤(B)とを含み、硬化剤(B)が一級アミノ基を有する化合物、二級アミノ基を有する化合物、酸無水物を有する化合物、フェノール性水酸基を有する化合物、およびジシアンジアミドよりなる群から選ばれる1種または2種以上であることを特徴とする三次元積層型半導体装置用の層間充填剤組成物。
  2. さらに硬化促進剤(C)を含むことを特徴とする請求項1に記載の三次元積層型半導体装置用の層間充填剤組成物。
  3. 硬化促進剤(C)がイミダゾール化合物であることを特徴とする請求項2に記載の三次元積層型半導体装置用の層間充填剤組成物。
  4. 請求項1から3のいずれか1項に記載の層間充填剤組成物に、更に、有機溶媒(D)を含むことを特徴とする三次元積層型半導体装置用の層間充填剤組成物塗布液。
  5. 請求項1から3のいずれか1項に記載の層間充填剤組成物を硬化させてなることを特徴とする三次元積層型半導体装置用の層間充填剤硬化物。
  6. 請求項4に記載の層間充填剤組成物塗布液をチップ上に塗布した後にBステージ化を行って室温でのタック性を低減し、その後にチップ接合を行うことを特徴とする三次元積層型半導体装置の製造方法。
  7. 請求項5に記載の層間充填剤硬化物を使用してなることを特徴とする三次元積層型半導体装置。
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