JP2013221121A - 三次元積層型半導体装置用の層間充填剤組成物塗布液 - Google Patents
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Abstract
【課題】有機溶媒を除去する際に硬化が進行することがなく、未硬化の状態で有機溶媒を効率的に除去し得る三次元積層型半導体装置用の層間充填剤組成物塗布液を提供する。
【解決手段】エポキシ樹脂(A)、硬化剤(B)、および有機溶媒(C)を含み、硬化剤(B)の融点が200℃以上である三次元積層型半導体装置用の層間充填剤組成物塗布液。硬化剤(B)としてはイミダゾール、イミダゾール誘導体、ジシアンジアミドが好ましく、その含有量は、エポキシ樹脂(A)を含む全エポキシ樹脂100重量部に対して0.001〜10重量部であることが好ましい。
【選択図】なし
【解決手段】エポキシ樹脂(A)、硬化剤(B)、および有機溶媒(C)を含み、硬化剤(B)の融点が200℃以上である三次元積層型半導体装置用の層間充填剤組成物塗布液。硬化剤(B)としてはイミダゾール、イミダゾール誘導体、ジシアンジアミドが好ましく、その含有量は、エポキシ樹脂(A)を含む全エポキシ樹脂100重量部に対して0.001〜10重量部であることが好ましい。
【選択図】なし
Description
本発明は、三次元積層型半導体装置用の層間充填剤組成物塗布液および該塗布液の硬化物並びに該塗布液を用いてなる三次元積層型半導体装置に関するものである。
近年、半導体デバイスの更なる高速化・高容量化などの性能向上のために、トランジスタや配線の微細化に加えて、半導体チップを2層以上積み重ねた三次元積層(3D)化による性能向上に向けた研究開発が進められている。
具体的には、半導体チップの積層後に基板間に層間充填剤組成物を流し込むアンダーフィルプロセス(後供給型と呼ばれる)や、ウェハ上に層間充填剤組成物の塗布薄膜を形成した後に、Bステージ化を行い、次いでダイシングにより半導体チップを切り出し、この半導体チップを用いた仮接合により積層体を得、最終的に加圧加熱条件下で本接合(はんだ接合)と樹脂硬化を同時に行い、三次元積層型半導体装置を形成する先供給型と呼ばれるプロセスが提案されている(非特許文献1、2参照)。
「エレクトロニクスパッケージ技術(CMCテクニカルライブラリー)」、シーエムシー出版(2003年)、p.102
第23回エレクトロニクス実装学会講演大会講演論文集、社団法人エレクトロニクス実装学会(2009年)、p.61
非特許文献1および2に開示されるような、三次元積層型半導体装置の実用化に向けて種々の課題が指摘されているが、その一つに層間充填剤組成物の塗布液からの溶媒除去プロセスにおける硬化制御がある。すなわち、有機溶媒を含む層間充填剤組成物塗布液を半導体チップ上に塗布後に、溶媒を留去するために加熱を行うが、ここで有機溶媒が除去される前に硬化が進行してしまう現象が起こる場合がある。電気的接続のためのはんだ接合を実現する際には溶媒除去後の層間充填剤組成物が250℃への昇温時に低溶融粘度を示すことが求められ、溶媒除去前に或いは溶媒除去時に硬化が進むことは好ましくない。一方、層間充填剤中に溶媒が残留したままではんだ接合を行うと、溶媒の揮発によって層間充填剤中にボイドが発生するので好ましくない。このようなことから、層間充填剤組成物中の樹脂が未硬化の状態で有機溶媒を効率的に除去することが、三次元積層型半導体装置の工業化に向けた大きな課題となる。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、有機溶媒を除去する際に硬化が進行しない三次元積層型半導体装置用の層間充填剤組成物塗布液を提供することである。
本発明の目的はまた、該層間充填剤組成物塗布液の硬化物、及び、該層間充填剤組成物塗布液を用いた三次元積層型半導体装置を提供することである。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、有機溶媒を除去する際に硬化が進行しない三次元積層型半導体装置用の層間充填剤組成物塗布液を提供することである。
本発明の目的はまた、該層間充填剤組成物塗布液の硬化物、及び、該層間充填剤組成物塗布液を用いた三次元積層型半導体装置を提供することである。
本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、下記発明が上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は以下を要旨とする。
[1] エポキシ樹脂(A)、硬化剤(B)、および有機溶媒(C)を含み、硬化剤(B)の融点が200℃以上であることを特徴とする三次元積層型半導体装置用の層間充填剤組成物塗布液。
[2] 硬化剤(B)がイミダゾール、イミダゾール誘導体およびジシアンジアミドより選ばれる1種又は2種以上であることを特徴とする[1]に記載の三次元積層型半導体装置用の層間充填剤組成物塗布液。
[3] 硬化剤(B)の含有量が、エポキシ樹脂(A)100重量部に対して0.001〜10重量部であることを特徴とする[1]または[2]に記載の三次元積層型半導体装置用の層間充填剤組成物塗布液。
[4] [1]から[3]のいずれかに記載の層間充填剤組成物塗布液から有機溶媒(C)を留去した後に硬化させてなることを特徴とする三次元積層型半導体装置用の層間充填剤硬化物。
[5] [1]から[3]のいずれかに記載の層間充填剤組成物塗布液を用いて作製されたことを特徴とする三次元積層型半導体装置。
本発明により、有機溶媒を除去する際に硬化が進行することがなく、未硬化の状態で有機溶媒を効率的に除去し得る三次元積層型半導体装置用の層間充填剤組成物塗布液が提供される。また、本発明により、該層間充填剤組成物塗布液の硬化物、及び、該層間充填剤組成物塗布液を用いた三次元積層型半導体装置が提供される。
以下、本発明の実施の形態について説明するが、本発明は以下の実施の形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で種々変形して実施することができる。
本発明は、先ず、エポキシ樹脂(A)、硬化剤(B)、および有機溶媒(C)を含み、硬化剤(B)の融点が200℃以上であることを特徴とする三次元積層型半導体装置用の層間充填剤組成物塗布液(以下、単に「層間充填剤組成物塗布液」ということがある。)に係るものである。
ここに、本発明の三次元集積型半導体装置とは、半導体デバイス層が形成された半導体チップを少なくとも2層以上積層した半導体チップ積層体である。各半導体チップには、貫通電極(TSV)が設けられており、半導体チップ間では、バンプを介してTSVが接続される。この積層体の層間には、層間充填剤(層間充填剤組成物)が使用される。
このような三次元積層型半導体装置を形成するプロセスとして、ウェハ上に層間充填剤組成物の塗布薄膜を形成した後に、溶媒を除去してBステージ化を行いタック性を低減させ、次いでダイシングにより半導体チップを切り出し、この半導体チップを用いた仮接合により積層体を得、最終的に加圧加熱条件下で本接合(はんだ接合)を行う工程が提案されている。
この工程において、溶媒が除去される前の層間充填剤組成物の硬化を抑制して、未硬化の状態で有機溶媒を効率的に除去することは、欠陥のない高品質な層間充填剤層を形成するために重要となる。
この工程において、溶媒が除去される前の層間充填剤組成物の硬化を抑制して、未硬化の状態で有機溶媒を効率的に除去することは、欠陥のない高品質な層間充填剤層を形成するために重要となる。
本発明の層間充填剤組成物塗布液は、硬化剤(B)が融点200℃以上であることにより、有機溶媒を除去するプロセスにおいて、塗布液が高温になっても硬化の進行が遅いため、半導体チップの電気的接合に適するとの作用機構で、かかる要求性能に適合するものである。
〔層間充填剤組成物塗布液〕
[エポキシ樹脂(A)]
本発明の層間充填剤組成物塗布液に用いるエポキシ樹脂(A)は、分子内に2個以上のエポキシ基を有するものであることが好ましく、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、フェノールアラルキル型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、トリフェニルメタン型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、グリシジルエステル型エポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂、多官能フェノール型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型やビスフェノールF型の固形エポキシ樹脂、フェノキシ樹脂、エポキシ樹脂の反応性希釈剤等の、各種エポキシ樹脂を使用することができる。これらは1種を単独で又は2種以上の混合体として使用することができる。
[エポキシ樹脂(A)]
本発明の層間充填剤組成物塗布液に用いるエポキシ樹脂(A)は、分子内に2個以上のエポキシ基を有するものであることが好ましく、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、フェノールアラルキル型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、トリフェニルメタン型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、グリシジルエステル型エポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂、多官能フェノール型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型やビスフェノールF型の固形エポキシ樹脂、フェノキシ樹脂、エポキシ樹脂の反応性希釈剤等の、各種エポキシ樹脂を使用することができる。これらは1種を単独で又は2種以上の混合体として使用することができる。
[硬化剤(B)]
本発明で用いる硬化剤(B)とは、エポキシ樹脂のエポキシ基間の架橋反応に寄与する物質を示す。
硬化剤(B)としては、室温で固体であり、融点が200℃以上であれば、特に制限はなく一般的にエポキシ樹脂硬化剤として知られているものはすべて使用できる。例えば、フェノール系硬化剤、脂肪族アミン、ポリエーテルアミン、脂環式アミン、芳香族アミンなどのアミン系硬化剤、酸無水物系硬化剤、イミダゾールおよびその誘導体、第3級アミン、アミド系硬化剤、有機ホスフィン類、ホスホニウム塩、テトラフェニルボロン塩、有機酸ジヒドラジド、ハロゲン化ホウ素アミン錯体、ポリメルカプタン系硬化剤、イソシアネート系硬化剤、ブロックイソシアネート系硬化剤等が挙げられる。この中でも高融点の観点から、イミダゾールおよびその誘導体、アミド系硬化剤が好ましい。
なお、本発明においては、有機溶媒を除去するプロセスにおいて、塗布液が高温になっても硬化の進行を遅くするために、融点が200℃以上の硬化剤(B)を用いる。硬化剤(B)の融点が200℃未満であると有機溶媒を除去するプロセスにおいて硬化反応が進行してはんだ接合が実現されない可能性がある。ただし、硬化剤(B)の融点が高過ぎると最終製品にとって好ましい硬化膜を得るまでに高温・長時間の加熱を要する可能性があることから、硬化剤(B)の融点は260℃以下であることが好ましい。以上の理由により、融点が210℃以上であることがより好ましく、220℃以上であることが更に好ましい。また、融点が250℃以下であることがより好ましく、240℃以下であることが更に好ましい。
本発明で用いる硬化剤(B)とは、エポキシ樹脂のエポキシ基間の架橋反応に寄与する物質を示す。
硬化剤(B)としては、室温で固体であり、融点が200℃以上であれば、特に制限はなく一般的にエポキシ樹脂硬化剤として知られているものはすべて使用できる。例えば、フェノール系硬化剤、脂肪族アミン、ポリエーテルアミン、脂環式アミン、芳香族アミンなどのアミン系硬化剤、酸無水物系硬化剤、イミダゾールおよびその誘導体、第3級アミン、アミド系硬化剤、有機ホスフィン類、ホスホニウム塩、テトラフェニルボロン塩、有機酸ジヒドラジド、ハロゲン化ホウ素アミン錯体、ポリメルカプタン系硬化剤、イソシアネート系硬化剤、ブロックイソシアネート系硬化剤等が挙げられる。この中でも高融点の観点から、イミダゾールおよびその誘導体、アミド系硬化剤が好ましい。
なお、本発明においては、有機溶媒を除去するプロセスにおいて、塗布液が高温になっても硬化の進行を遅くするために、融点が200℃以上の硬化剤(B)を用いる。硬化剤(B)の融点が200℃未満であると有機溶媒を除去するプロセスにおいて硬化反応が進行してはんだ接合が実現されない可能性がある。ただし、硬化剤(B)の融点が高過ぎると最終製品にとって好ましい硬化膜を得るまでに高温・長時間の加熱を要する可能性があることから、硬化剤(B)の融点は260℃以下であることが好ましい。以上の理由により、融点が210℃以上であることがより好ましく、220℃以上であることが更に好ましい。また、融点が250℃以下であることがより好ましく、240℃以下であることが更に好ましい。
融点が200℃以上のイミダゾールおよびその誘導体としては、2,4−ジアミノ−6−[2’−メチルイミダゾリル−(1’)]−エチル−s−トリアジン(融点248〜258℃)、2,4−ジアミノ−6−[2’−エチル−4’−メチルイミダゾリル−(1’)]−エチル−s−トリアジン(融点215〜225℃)、2,4−ジアミノ−6−[2’−メチルイミダゾリル−(1’)]−エチル−s−トリアジンイソシアヌル酸付加体(融点260℃)、2−フェニルイミダゾールイソシアヌル酸付加体(融点220℃)、2−フェニル−4,5−ジヒドロキシメチルイミダゾール(融点230℃)等が例示される。
融点が200℃以上のアミド系硬化剤としては、ジシアンジアミド(融点208〜211℃)が例示される。
これらの融点200℃以上の硬化剤(B)は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を任意の組み合わせおよび比率で混合して用いてもよい。
本発明の層間充填剤組成物塗布液中の硬化剤(B)の含有量は、エポキシ樹脂(A)100重量部当たり、好ましくは0.001重量部以上10重量部以下であり、より好ましくは0.01重量部以上8重量部以下である。
硬化剤(B)の含有量が上記下限未満であると、硬化が不十分になるおそれがあり、上記上限を超えると硬化剤(B)が過剰なために所望の物性が得られない場合がある。
硬化剤(B)の含有量が上記下限未満であると、硬化が不十分になるおそれがあり、上記上限を超えると硬化剤(B)が過剰なために所望の物性が得られない場合がある。
本発明においては、上記の融点200℃以上の硬化剤(B)に加えて、硬化促進剤を併用してもよい。本発明における硬化促進剤の例としては、イミダゾールおよびその誘導体、三級アミン、有機ホスフィン類、ジメチル尿素などが挙げられる。
イミダゾールおよびその誘導体としては、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2−エチル−4(5)−メチルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール、1−ベンジル−2−メチルイミダゾール、1−ベンジル−2−フェニルイミダゾール、1−シアノエチル−2−ウンデシルイミダゾール、1−シアノ−2−フェニルイミダゾール、1−シアノエチル−2−ウンデシルイミダゾールトリメリテイト、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾリウムトリメリテイト、2−フェニルイミダゾールイソシアヌル酸付加体、2−フェニル−4,5−ジヒドロキシメチルイミダゾール、2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾール、およびエポキシ樹脂と上記イミダゾール類との付加体、2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾール等が例示される。
三級アミンとしては、1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7、トリエチレンジアミン、ベンジルジメチルアミン、トリエタノールアミン、ジメチルアミノエタノール、トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール等が例示される。
有機ホスフィン類としては、トリブチルホスフィン、メチルジフェニルホスフイン、トリフェニルホスフィン、ジフェニルホスフィン、フェニルホスフィン等が例示され、ホスホニウム塩としては、テトラフェニルホスホニウム・テトラフェニルボレート、テトラフェニルホスホニウム・エチルトリフェニルボレート、テトラブチルホスホニウム・テトラブチルボレート等が例示され、テトラフェニルボロン塩としては、2−エチル−4−メチルイミダゾール・テトラフェニルボレート、N−メチルモルホリン・テトラフェニルボレート等が例示される。
これらの硬化促進剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を任意の組み合わせおよび比率で混合して用いてもよい。
本発明の層間充填剤組成物塗布液中の硬化促進剤の含有量は、エポキシ樹脂(A)100重量部当たり、好ましくは0.001重量部以上2重量部以下であり、より好ましくは0.01重量部以上1重量部以下ある。
硬化促進剤の含有量が上記下限未満であると、硬化促進効果が不十分になるおそれがあり、上記上限を超えると溶媒除去中に硬化が進行する恐れがある。
硬化促進剤の含有量が上記下限未満であると、硬化促進効果が不十分になるおそれがあり、上記上限を超えると溶媒除去中に硬化が進行する恐れがある。
[有機溶媒(C)]
本発明の層間充填剤組成物塗布液で用いる有機溶媒(C)としては、例えばアセトン、メチルエチルケトン(MEK)、メチルイソブチルケトン、メチルアミルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類、酢酸エチル等のエステル類、エチレングリコールモノメチルエーテル等のエーテル類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等のアミド類、メタノール、エタノール等のアルコール類、ヘキサン、シクロヘキサン等のアルカン類、トルエン、キシレン等の芳香族類などが挙げられる。
本発明の層間充填剤組成物塗布液で用いる有機溶媒(C)としては、例えばアセトン、メチルエチルケトン(MEK)、メチルイソブチルケトン、メチルアミルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類、酢酸エチル等のエステル類、エチレングリコールモノメチルエーテル等のエーテル類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等のアミド類、メタノール、エタノール等のアルコール類、ヘキサン、シクロヘキサン等のアルカン類、トルエン、キシレン等の芳香族類などが挙げられる。
このうち、樹脂の溶解性および溶媒の沸点等を勘案すると、メチルエチルケトンやシクロヘキサノン等のケトン類、エステル類およびエーテル類が好ましく、特にメチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類を用いることが特に好ましい。
これらの有機溶媒(C)は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を任意の組み合わせおよび比率で混合して用いてもよい。
これらの有機溶媒(C)は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を任意の組み合わせおよび比率で混合して用いてもよい。
本発明の層間充填剤組成物塗布液において、有機溶媒(C)の他の成分に対する混合割合は、特に制限はないが、好ましくは層間充填剤組成物塗布液中の有機溶媒(C)以外の成分(全固形分)100重量部に対して好ましくは5重量部以上400重量部以下、特に好ましくは10重量部以上200重量部以下である。このような混合割合とすることにより、本発明の塗布液を使用して任意の塗布法によって良好な塗布膜を形成することができる。
有機溶媒(C)の混合割合が、上記下限未満では塗布液の粘度が上昇し良好な塗布膜が得られない場合があり、または上記上限を超えると所定の膜厚が得られない等の問題が出てくる可能性がある。
有機溶媒(C)の混合割合が、上記下限未満では塗布液の粘度が上昇し良好な塗布膜が得られない場合があり、または上記上限を超えると所定の膜厚が得られない等の問題が出てくる可能性がある。
[その他の添加剤]
本発明の層間充填剤組成物塗布液には、その機能性の更なる向上を目的として、本発明の効果を損なわない範囲において、各種の添加剤を含んでいてもよい。
添加剤の例としては、無機フィラー、はんだ接合性向上のためのフラックス、基材との接着性やマトリックス樹脂と無機フィラーとの接着性向上のためのカップリング剤、保存安定性向上のための紫外線防止剤、酸化防止剤、可塑剤、難燃剤、着色剤、分散剤、流動性改良剤、基材との密着性向上剤、塗布液中での各成分の分散性を向上させる界面活性剤、乳化剤、低弾性化剤、希釈剤、消泡剤、イオントラップ剤等が挙げられる。
本発明の層間充填剤組成物塗布液には、その機能性の更なる向上を目的として、本発明の効果を損なわない範囲において、各種の添加剤を含んでいてもよい。
添加剤の例としては、無機フィラー、はんだ接合性向上のためのフラックス、基材との接着性やマトリックス樹脂と無機フィラーとの接着性向上のためのカップリング剤、保存安定性向上のための紫外線防止剤、酸化防止剤、可塑剤、難燃剤、着色剤、分散剤、流動性改良剤、基材との密着性向上剤、塗布液中での各成分の分散性を向上させる界面活性剤、乳化剤、低弾性化剤、希釈剤、消泡剤、イオントラップ剤等が挙げられる。
これらは、いずれも1種を単独で用いてもよく、2種以上を任意の組み合わせおよび比率で混合して用いてもよい。添加剤の配合量には特に制限はなく、必要な機能性が得られる程度に、通常の樹脂組成物の配合量で用いられるが、無機フィラー以外のその他の添加剤成分の配合量は、エポキシ樹脂(A)100重量部当たり、10重量部以下が好ましく、好ましくは5重量部以下であることがより好ましい。
<無機フィラー>
無機フィラーは、熱伝導性の向上と線膨張係数の制御を目的に添加されるものであり、特に熱伝導性の向上が主目的である。
そのため、本発明で用いる無機フィラーは高い熱伝導性を有するものが好ましく、当該無機フィラーとしては、熱伝導率が1W/m・K以上、特に2W/m・K以上の高熱伝導性無機フィラーが好ましい。
無機フィラーは、熱伝導性の向上と線膨張係数の制御を目的に添加されるものであり、特に熱伝導性の向上が主目的である。
そのため、本発明で用いる無機フィラーは高い熱伝導性を有するものが好ましく、当該無機フィラーとしては、熱伝導率が1W/m・K以上、特に2W/m・K以上の高熱伝導性無機フィラーが好ましい。
無機フィラーとしては、アルミナ(Al2O3)、窒化アルミニウム(AlN)、窒化ホウ素(BN)、窒化ケイ素(Si3N4)、シリカ(SiO2)などが挙げられ、なかでも、Al2O3、AlN、BN、SiO2が好ましく、とりわけAl2O3、BN、SiO2が好ましい。これらの無機フィラーは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を任意の組み合わせおよび比率で混合して用いてもよい。
無機フィラーは、その粒径が大き過ぎると積層を阻害することがあり、小さ過ぎると凝集しやすくなり分散性が悪くなることから、粒状や扁平状の無機フィラーであれば、平均粒径0.05〜1000μm程度のものを用いることが好ましい。
また、凝集状の無機フィラーであれば、平均結晶径が0.01μm〜5μmで、平均凝集径が1〜1000μmのものを用いることが好ましい。
また、凝集状の無機フィラーであれば、平均結晶径が0.01μm〜5μmで、平均凝集径が1〜1000μmのものを用いることが好ましい。
本発明の層間充填剤組成物塗布液が無機フィラーを含有する場合、その無機フィラーの含有量は、エポキシ樹脂(A)100重量部当たり、10重量部以上400重量部以下が好ましく、20重量部以上300重量部以下がより好ましい。無機フィラーの含有量が全エポキシ樹脂100重量部当たり、10重量部未満であると、無機フィラーの添加効果が小さくなり、目的とする熱伝導性が得られない場合があり、400重量部を超えると無機フィラーの存在が接合性を阻害することがある。
<フラックス>
フラックスとは、具体的には、金属端子のはんだ接合時において、はんだバンプ等の金属電気信号端子およびランドの表面酸化膜の溶解除去や、はんだバンプのランド表面における濡れ広がり性の向上、更にははんだバンプの金属端子表面の再酸化防止などの機能を有する化合物である。
フラックスとは、具体的には、金属端子のはんだ接合時において、はんだバンプ等の金属電気信号端子およびランドの表面酸化膜の溶解除去や、はんだバンプのランド表面における濡れ広がり性の向上、更にははんだバンプの金属端子表面の再酸化防止などの機能を有する化合物である。
本発明で用いるフラックスとしては、蓚酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、乳酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、オレイン酸、ステアリン酸などの脂肪族カルボン酸、安息香酸、サリチル酸、フタル酸、トリメリト酸、トリメリト酸無水物、トリメシン酸、ベンゼンテトラカルボン酸などの芳香族カルボン酸やその酸無水物、アビエチン酸、ロジンなどのテルペン系カルボン酸などの有機カルボン酸、および有機カルボン酸をアルキルビニルエーテル類と反応して変換したヘミアセタールエステルである有機カルボン酸エステル、グルタミン酸塩酸塩、アニリン塩酸塩、ヒドラジン塩酸塩、臭化セチルピリジン、フェニルヒドラジン塩酸塩、テトラクロルナフタレン、メチルヒドラジン塩酸塩、メチルアミン塩酸塩、エチルアミン塩酸塩、ジエチルアミン塩酸塩、ブチルアミン塩酸塩などの有機ハロゲン化合物、尿素、ジエチレントリアミンヒドラジンなどのアミン類、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、グリセリンなどの多価アルコール類、塩酸、フッ酸、燐酸、ホウフッ化水素酸などの無機酸、フッ化カリウム、フッ化ナトリウム、フッ化アンモニウム、フッ化銅、フッ化ニッケル、フッ化亜鉛などのフッ化物、塩化カリウム、塩化ナトリウム、塩化第一銅、塩化ニッケル、塩化アンモニウム、塩化亜鉛、塩化第一錫などの塩化物、臭化カリウム、臭化ナトリウム、臭化アンモニウム、臭化錫、臭化亜鉛などの臭化物などが挙げられる。これらの化合物は、そのまま用いても、また有機ポリマーや無機化合物等による被覆剤を用いてマイクロカプセル化したものを用いても良い。これらの化合物は1種を単独で用いてもよく、2種以上を任意の組み合わせおよび比率で混合して用いてもよい。
本発明の層間充填剤組成物塗布液がフラックスを含む場合、その含有量は、エポキシ樹脂(A)100重量部当たり、好ましくは0.1重量部以上10重量部以下、より好ましくは0.5重量部以上5重量部以下である。フラックスの含有量がエポキシ樹脂(A)100重量部当たり0.1重量部未満では、酸化膜除去性低下によるはんだ接続不良のおそれがあり、また10重量部を超えると組成物の粘度上昇による接続不良の恐れがでてくる。
<カップリング剤>
さらに、本発明の層間充填剤組成物塗布液は、エポキシ樹脂成分と無機フィラーとの密着性を向上させる観点から、シランカップリング剤、チタネートカップリング剤等のカップリング剤を含んでいてもよい。
さらに、本発明の層間充填剤組成物塗布液は、エポキシ樹脂成分と無機フィラーとの密着性を向上させる観点から、シランカップリング剤、チタネートカップリング剤等のカップリング剤を含んでいてもよい。
ここで、シランカップリング剤としては、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン等のエポキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−ウレイドプロピルトリエトキシシラン等のアミノシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン等のメルカプトシラン、p−スチリルトリメトキシシラン、ビニルトリクロルシラン、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン等のビニルシラン、さらに、エポキシ系、アミノ系、ビニル系の高分子タイプのシラン等が挙げられる。
一方、チタネートカップリング剤としては、イソプロピルトリイソステアロイルチタネート、イソプロピルトリ(N−アミノエチル・アミノエチル)チタネート、ジイソプロピルビス(ジオクチルホスフェート)チタネート、テトライソプロピルビス(ジオクチルホスファイト)チタネート、テトラオクチルビス(ジトリデシルホスファイト)チタネート、テトラ(2,2−ジアリルオキシメチル−1−ブチル)ビス(ジトリデシル)ホスファイトチタネート、ビス(ジオクチルパイロホスフェート)オキシアセテートチタネート、ビス(ジオクチルパイロホスフェート)エチレンチタネート等が挙げられる。
これらのカップリング剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を任意の組み合わせおよび比率で混合して用いてもよい。
本発明の層間充填剤組成物塗布液がカップリング剤を含む場合、その含有量は、層間充填剤組成物塗布液中の全固形分に対して0.1〜2.0重量%程度とすることが好ましい。カップリング剤の配合量が少ないと、カップリング剤を配合したことによるマトリックス樹脂であるエポキシ樹脂(A)と無機フィラーとの密着性の向上効果を十分に得ることができず、多過ぎると得られる硬化物からカップリング剤がブリードアウトする問題がある。
<熱可塑性のオリゴマー類>
また、本発明の層間充填剤組成物塗布液には、成形時の流動性改良および基材との密着性向上の観点より、熱可塑性のオリゴマー類を添加することができる。熱可塑性のオリゴマー類としては、C5系およびC9系の石油樹脂、スチレン樹脂、インデン樹脂、インデン・スチレン共重合樹脂、インデン・スチレン・フェノール共重合樹脂、インデン・クマロン共重合樹脂、インデン・ベンゾチオフェン共重合樹脂等が例示される。これらは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。本発明の層間充填剤組成物塗布液がこれらの熱可塑性のオリゴマー類を含む場合、その含有量としては、通常、エポキシ樹脂(A)100重量部に対して、2〜30重量部の範囲である。
また、本発明の層間充填剤組成物塗布液には、成形時の流動性改良および基材との密着性向上の観点より、熱可塑性のオリゴマー類を添加することができる。熱可塑性のオリゴマー類としては、C5系およびC9系の石油樹脂、スチレン樹脂、インデン樹脂、インデン・スチレン共重合樹脂、インデン・スチレン・フェノール共重合樹脂、インデン・クマロン共重合樹脂、インデン・ベンゾチオフェン共重合樹脂等が例示される。これらは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。本発明の層間充填剤組成物塗布液がこれらの熱可塑性のオリゴマー類を含む場合、その含有量としては、通常、エポキシ樹脂(A)100重量部に対して、2〜30重量部の範囲である。
<界面活性剤>
界面活性剤としては、従来公知のアニオン系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤のいずれも使用できる。
例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル類、ポリオキシエチレンアルキルエステル類、ソルビタンアルキルエステル類、モノグリセリドアルキルエステル類、アルキルベンゼンスルホン酸塩類、アルキルナフタレンスルホン酸塩類、アルキル硫酸塩類、アルキルスルホン酸塩類、スルホコハク酸エステル塩類、アルキルベタイン類、アミノ酸類などが挙げられる。
界面活性剤の含有量としては、本発明の層間充填剤組成物塗布液中の全固形分に対して、0.001〜5重量%程度とすることが好ましい。界面活性剤の含有量が0.001重量%未満では、所定の膜厚均一性が得られない場合があり、また5重量%を超えるとエポキシ樹脂成分との相分離等を引き起こす場合があり好ましくない。
界面活性剤としては、従来公知のアニオン系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤のいずれも使用できる。
例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル類、ポリオキシエチレンアルキルエステル類、ソルビタンアルキルエステル類、モノグリセリドアルキルエステル類、アルキルベンゼンスルホン酸塩類、アルキルナフタレンスルホン酸塩類、アルキル硫酸塩類、アルキルスルホン酸塩類、スルホコハク酸エステル塩類、アルキルベタイン類、アミノ酸類などが挙げられる。
界面活性剤の含有量としては、本発明の層間充填剤組成物塗布液中の全固形分に対して、0.001〜5重量%程度とすることが好ましい。界面活性剤の含有量が0.001重量%未満では、所定の膜厚均一性が得られない場合があり、また5重量%を超えるとエポキシ樹脂成分との相分離等を引き起こす場合があり好ましくない。
[塗布液の製造方法]
本発明の層間充填剤組成物塗布液の製造方法は、特に限定されず従来公知の方法によればよく、塗布液の構成成分を混合することで製造することができる。なお、その際、塗布液の均一性の向上、脱泡等を目的として、ペイントシェーカーやビーズミル、プラネタリミキサ、撹拌型分散機、自公転攪拌混合機、三本ロールなどを用いて混合することが好ましい。
また、混合順序も反応や沈殿物が発生するなど特段の問題がない限り任意であり、塗布液の構成成分のうち、何れか2成分又は3成分以上を予め混合し、その後に残りの成分を混合してもよいし、一度に全部を混合してもよい。
本発明の層間充填剤組成物塗布液の製造方法は、特に限定されず従来公知の方法によればよく、塗布液の構成成分を混合することで製造することができる。なお、その際、塗布液の均一性の向上、脱泡等を目的として、ペイントシェーカーやビーズミル、プラネタリミキサ、撹拌型分散機、自公転攪拌混合機、三本ロールなどを用いて混合することが好ましい。
また、混合順序も反応や沈殿物が発生するなど特段の問題がない限り任意であり、塗布液の構成成分のうち、何れか2成分又は3成分以上を予め混合し、その後に残りの成分を混合してもよいし、一度に全部を混合してもよい。
〔層間充填剤硬化物〕
以下、本発明の層間充填剤組成物塗布液から硬化物を得る場合につき詳述する。
本発明の層間充填剤組成物塗布液を三次元積層型半導体装置の製造に適用して硬化物を得る場合は、通常以下の手順で行われる。
以下、本発明の層間充填剤組成物塗布液から硬化物を得る場合につき詳述する。
本発明の層間充填剤組成物塗布液を三次元積層型半導体装置の製造に適用して硬化物を得る場合は、通常以下の手順で行われる。
本発明の層間充填剤組成物塗布液をウェハ基板上に塗布し、溶媒を除去してAステージ膜を得る。タック性があるようであれば、これに続けて加熱処理を行って、Bステージ膜を得、ウェハから半導体チップを切り出す。切り出したチップを基板上に載せ、位置合わせ後に加圧・加熱を行って仮接着した後に、はんだの溶融温度まで半導体チップ−基板を加圧・加熱して接合を行う。その後、この接合済みの半導体チップ−基板をオーブン中などで加熱し、硬化させる。なお、Bステージ膜とは、室温で膜の流動性が低く、タック性が低減された状態を示す。
本発明の塗布液の塗布方法としては特に制限はないが、均一な薄膜を容易に形成することができることから、スピンコート、ディップコート、スプレーコート、フローコート、ドクターブレード法、スクリーン印刷法、インクジェット法などを採用することが好ましい。
形成された塗布膜から溶媒を除去してAステージ膜を得る際の溶媒の除去は、膜を常温あるいは加熱下において溶媒を蒸発させることにより行うことができる。この際必要に応じて減圧を行うことも出来る。この溶媒の除去は、反応を進行させないために160℃以下で行うことが好ましく、150℃以下、用いた硬化剤(B)の融点に対して50〜100℃低い温度、例えば100〜150℃で行うことがより好ましい。
ここで得られたAステージ膜を半硬化させてBステージ膜を得ることが出来る。
ここで得られたAステージ膜を半硬化させてBステージ膜を得ることが出来る。
得られたBステージ膜を硬化させる際の加熱温度は100〜180℃、用いた硬化剤(B)の融点に対して20〜150℃低い温度が好ましい。
なお、上述のようにウェハ基板上やチップ上でAステージ化した後に更に加熱してBステージ膜を得るのではなく、まず、塗布液中で半硬化反応を進めた後にチップ上に塗布し、溶媒を除去することでBステージ膜を得ることも出来る。
また、塗布液から溶媒を留去した後、プレス機やロールを用いてフィルムなどに成形し、得られたフィルムを半導体チップ−基板間に挟み込み、加圧・加熱によりはんだ接合を行った後に加熱して硬化させることも出来る。
また、塗布液から溶媒を留去した後、プレス機やロールを用いてフィルムなどに成形し、得られたフィルムを半導体チップ−基板間に挟み込み、加圧・加熱によりはんだ接合を行った後に加熱して硬化させることも出来る。
[三次元積層型半導体装置]
本発明の三次元積層型半導体装置は、本発明の層間充填剤組成物塗布液を硬化させてなる層間充填剤組成物硬化物を有するものであり、層間充填剤組成物塗布液から有機溶媒を留去させた後、溶媒が留去される前の硬化を防止して良好なはんだ接合を実現することができ、半導体デバイスの信頼性の向上、高速化・高容量化に寄与することが期待される。
本発明の三次元積層型半導体装置は、本発明の層間充填剤組成物塗布液を硬化させてなる層間充填剤組成物硬化物を有するものであり、層間充填剤組成物塗布液から有機溶媒を留去させた後、溶媒が留去される前の硬化を防止して良好なはんだ接合を実現することができ、半導体デバイスの信頼性の向上、高速化・高容量化に寄与することが期待される。
以下に実施例および比較例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例により何ら限定されるものではない。
以下において、層間充填剤組成物塗布液の調製に用いた配合成分は次の通りである。
1)エポキシ樹脂(A)
三菱化学(株)製 ビスフェノールA型エポキシ樹脂 商品名「828EL」
2)硬化剤(B)
硬化剤(B1):四国化成工業(株)製 2−フェニル−4,5−ジヒドロキシメチルイミダゾール 商品名「2PHZ−PW」(融点230℃)
硬化剤(B2):四国化成工業(株)製 2,4−ジアミノ−6−[2’−エチル−4’−メチルイミダゾリル−(1’)]−エチル−s−トリアジン 商品名「2E4MZ−A」(融点215〜225℃)
硬化剤(B3):三菱化学(株)製 ジシアンジアミド 商品名「DICY7」(融点208〜211℃)
硬化剤(B4):四国化成工業(株)製 1−シアノエチル−2−ウンデシルイミダゾール 商品名「C11Z−CN」(融点47〜52℃)
硬化剤(B5):四国化成工業(株)製 2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾール 商品名「2P4MHZ−PW」(融点191〜195℃)
3)硬化促進剤:三菱化学(株)製 2−エチル−4(5)−メチルイミダゾール 商品名「EMI24」(融点41℃)
4)有機溶媒(C):メチルエチルケトン(MEK)
1)エポキシ樹脂(A)
三菱化学(株)製 ビスフェノールA型エポキシ樹脂 商品名「828EL」
2)硬化剤(B)
硬化剤(B1):四国化成工業(株)製 2−フェニル−4,5−ジヒドロキシメチルイミダゾール 商品名「2PHZ−PW」(融点230℃)
硬化剤(B2):四国化成工業(株)製 2,4−ジアミノ−6−[2’−エチル−4’−メチルイミダゾリル−(1’)]−エチル−s−トリアジン 商品名「2E4MZ−A」(融点215〜225℃)
硬化剤(B3):三菱化学(株)製 ジシアンジアミド 商品名「DICY7」(融点208〜211℃)
硬化剤(B4):四国化成工業(株)製 1−シアノエチル−2−ウンデシルイミダゾール 商品名「C11Z−CN」(融点47〜52℃)
硬化剤(B5):四国化成工業(株)製 2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾール 商品名「2P4MHZ−PW」(融点191〜195℃)
3)硬化促進剤:三菱化学(株)製 2−エチル−4(5)−メチルイミダゾール 商品名「EMI24」(融点41℃)
4)有機溶媒(C):メチルエチルケトン(MEK)
[実施例1〜4、比較例1,2]
上記のエポキシ樹脂(A)、硬化剤(B)、硬化促進剤、および有機溶媒(C)を表1に示す配合重量比として自転公転ミキサーで混合して層間充填剤組成物塗布液を調製した。
各層間充填剤組成物塗布液をスライドガラス上に20mg滴下後、溶媒の留去を目的としてホットプレートで120℃で30分加熱し、その後の流動性を評価した(脱溶媒後の流動性)。
また、この脱溶媒したサンプル上にスライドガラスを載せ、このサンプルごと150℃のホットプレートで5分間加熱して溶媒の揮発に起因する気泡の発生の有無を観察した(150℃発泡試験)。
結果を表1に示す。
上記のエポキシ樹脂(A)、硬化剤(B)、硬化促進剤、および有機溶媒(C)を表1に示す配合重量比として自転公転ミキサーで混合して層間充填剤組成物塗布液を調製した。
各層間充填剤組成物塗布液をスライドガラス上に20mg滴下後、溶媒の留去を目的としてホットプレートで120℃で30分加熱し、その後の流動性を評価した(脱溶媒後の流動性)。
また、この脱溶媒したサンプル上にスライドガラスを載せ、このサンプルごと150℃のホットプレートで5分間加熱して溶媒の揮発に起因する気泡の発生の有無を観察した(150℃発泡試験)。
結果を表1に示す。
表1より明らかなように、硬化剤(B)の融点が200℃以上である実施例1〜4の層間充填剤組成物塗布液においては、脱溶媒後でも樹脂は流動性を有しており、硬化は進んでいなかった。また、150℃発泡試験でも溶媒の揮発に起因する気泡の発生は観察されず、脱溶媒が十分に進んでいることが確認された。
一方、硬化剤(B)の融点が200℃未満である比較例1、2の場合は、脱溶媒後に樹脂には流動性がなく、硬化が進行していた。
一方、硬化剤(B)の融点が200℃未満である比較例1、2の場合は、脱溶媒後に樹脂には流動性がなく、硬化が進行していた。
本発明により、三次元積層型半導体装置の層間充填剤塗布液から溶媒を除去する際に硬化が進行しない層間充填剤組成物塗布液が提供される。本発明の層間充填剤組成物を用いてなる三次元積層型半導体装置は、半導体デバイスの信頼性の向上、高速化・高容量化に寄与することが期待される。
Claims (5)
- エポキシ樹脂(A)、硬化剤(B)、および有機溶媒(C)を含み、硬化剤(B)の融点が200℃以上であることを特徴とする三次元積層型半導体装置用の層間充填剤組成物塗布液。
- 硬化剤(B)がイミダゾール、イミダゾール誘導体およびジシアンジアミドより選ばれる1種又は2種以上であることを特徴とする請求項1に記載の三次元積層型半導体装置用の層間充填剤組成物塗布液。
- 硬化剤(B)の含有量が、エポキシ樹脂(A)100重量部に対して0.001〜10重量部であることを特徴とする請求項1または2に記載の三次元積層型半導体装置用の層間充填剤組成物塗布液。
- 請求項1から3のいずれか1項に記載の層間充填剤組成物塗布液から有機溶媒(C)を留去した後に硬化させてなることを特徴とする三次元積層型半導体装置用の層間充填剤硬化物。
- 請求項1から3のいずれか1項に記載の層間充填剤組成物塗布液を用いて作製されたことを特徴とする三次元積層型半導体装置。
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