JP2013216939A - Ni基耐熱合金 - Google Patents

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Abstract

【課題】高温で長時間使用後のクリープ強度及びクリープ延性に優れたNi基耐熱合金を提供する。
【解決手段】本実施形態によるNi基耐熱合金は、質量%で、C:0.1%以下、Si:1%以下、Mn:1%以下、Cr:15.0%以上28.0%未満、Mo+0.5W:3〜18%、Al:0.5%よりも高く、2.5%以下、Ti:0.5%よりも高く、2.0%以下、Nb:0.1〜2.0%及びB:0.0005〜0.01%を含有し、残部は50%以上のNi及び不純物からなり、式(1)及び式(2)を満たし、析出相と母相との整合格子ひずみが0.4%以下であり、750℃におけるガンマプライム相の体積分率が25mol%以下である。
Al−Ti≧−0.1 (1)
Al−(Ti+Nb)≦0.1 (2)
ここで、式(1)及び式(2)中の元素記号には、対応する元素の含有量(質量%)が代入される。
【選択図】なし

Description

本発明は、Ni基合金に関し、さらに詳しくは、Ni基耐熱合金に関する。
近年、高効率化のために蒸気の温度と圧力を高めた超々臨界圧ボイラの建設が世界中で進められている。超々臨界圧ボイラでは、従来600℃前後であった蒸気温度を650℃以上、さらには700℃以上にまで高める計画である。これは、省エネルギーと資源の有効活用、及び、環境保全のためのCOガス排出量削減がエネルギー問題の解決課題の一つとなっており、重要な産業政策となっているためである。さらに、化石燃料を燃焼させる発電用ボイラ、化学工業用の反応炉等の場合には、効率の高い、超々臨界圧ボイラや反応炉が有利なためである。
上述のとおり、蒸気の高温高圧化は、ボイラの過熱器管及び化学工業用の反応炉管に使用される耐熱材料(厚板及び鍛造品等)の実稼動時における温度を700℃以上に上昇させる。したがって、このような過酷な環境において長期間使用される耐熱材料には、高温強度及び高温耐食性だけでなく、クリープ強度に優れることが要求される。
さらに、長期間使用後の補修等のメンテナンスにおいては、長期経年変化した耐熱材料に対して切断、加工、溶接等の作業を行う必要が生じる。したがって、耐熱材料には、高温で長期間使用後であっても優れたクリープ延性を有することが求められる。
上記の厳しい要求に対して、オーステナイトステンレス鋼などのFe基合金では、クリープ強度が不足する。このため、耐熱材料として、ガンマプライム相(γ’相)等の析出を活用したNi基耐熱合金が利用される。
Ni基耐熱合金をさらに改善する技術が、特開昭51−84726号公報(特許文献1)、特開昭51−84727号公報(特許文献2)、特開平7−150277号公報(特許文献3)、特開平7−216511号公報(特許文献4)、特開平8−127848号公報(特許文献5)、特開平8−218140号公報(特許文献6)、特開平9−157779号公報(特許文献7)及び特表2002−518599号公報(特許文献8)に提案されている。特許文献1〜8に開示されたNi基耐熱合金は、Mo及び/又はWを含有して固溶強化を図り、さらに、Al及びTiを含有して金属間化合物であるγ’相、具体的には、Ni(Al、Ti)の析出強化を活用する。そのため、Ni基耐熱合金は過酷な高温環境下でも使用できると、これらの特許文献には記載されている。特許文献4〜6に開示されたNi基耐熱合金はさらに、28質量%以上のCrを含有する。そのため、bcc構造を有するα−Cr相も多量に析出し、高温強度が高まると、これらの特許文献には記載されている。
特許第3840555号(特許文献9)に開示されたNi基単結晶超合金は、整合格子ひずみを調整することによりクリープ強度を高める。
特開昭61−179834号公報(特許文献10)に開示されたNi基合金は、MnやCrといった添加元素を多く含有することにより、高温クリープ強度を高める。
国際公開第2010/038826号(特許文献11)に開示されたNi基合金は、Mo及びWを所定量含有し、さらに、Nd及びBを所定量含有する。この文献のNi基合金はさらに、不純物としてSb、Zn及びAsの総含有量を制限する。これにより、高温での熱間加工性及びクリープ破断強度が向上すると、この文献には記載されている。
特開昭51−84726号公報 特開昭51−84727号公報 特開平7−150277号公報 特開平7−216511号公報 特開平8−127848号公報 特開平8−218140号公報 特開平9−157779号公報 特表2002−518599号公報 特許第3840555号 特開昭61−179834号公報 国際公開第2010/038826号
特許文献1〜8で開示されたNi基耐熱合金では、γ’相やα−Cr相が析出する。そのため、高温下でのクリープ延性が従来のオーステナイト鋼などに比べて低く、特に、長期間使用した場合には、経年変化を生じて延性が新材と比較して大きく低下する。
上述のとおり、長期使用後の定期検査、使用中の事故および不具合により行うメンテナンス作業において、不具合のある一部材料を切り出して新材と交換する場合がある。この場合、継続使用する経年材と新材とが溶接される。状況によっては経年材に対して部分的に曲げ加工も実施される。経年材の延性が低ければ、経年材で溶接割れや加工割れが生じる場合がある。特許文献1〜8は、このような耐熱合金の長期経年劣化の抑制について開示していない。
特許文献9に開示されたNi基耐熱合金は、単結晶合金である。これまでNi基耐熱合金は、組織的に弱い粒界の無い単結晶合金の開発が進められ、Ni基超合金としてジェットエンジンやガスタービンに利用されてきた。したがって、単結晶合金では、クリープ損傷が著しい粒界が存在しない。そのため、強化相であるγ’相の相分率を大きく増加させ、クリープ強度を高めることが可能である。さらに、整合格子ひずみは負であり、母相の格子定数がγ’相の格子定数よりも大きい。一方、ボイラ等の用途に利用されるNi基耐熱合金は、例えば製管などの加工が必要である。そのため、単結晶では加工不可能なため利用されず、粒界を有する多結晶材料が利用されようとしており、クリープ強度と延性のバランスが重要な課題となっている。
特許文献10に開示されたNi基耐熱合金は、添加元素の含有量が多い。この場合、変形抵抗は増大してクリープ強度は高まるものの、クリープ延性は著しく小さい。さらに、特許文献11に開示されたNi基耐熱合金においても、高温で長期間使用後のクリープ強度及びクリープ延性が低い場合がある。
本発明の目的は、高温で長時間使用後のクリープ強度及びクリープ延性に優れたNi基耐熱合金を提供することである。
本実施形態によるNi基耐熱合金は、質量%で、C:0.1%以下、Si:1%以下、Mn:1%以下、Cr:15.0%以上28.0%未満、Mo+0.5W:3〜18%、Al:0.5%よりも高く、2.5%以下、Ti:0.5%よりも高く、2.0%以下、Nb:0.1〜2.0%及びB:0.0005〜0.01%を含有し、残部は50%以上のNi及び不純物からなり、式(1)及び式(2)を満たし、ガンマプライム相と母相との整合格子ひずみが0.4%以下であり、750℃におけるガンマプライム相の体積分率が25mol%以下である。
Al−Ti≧−0.1 (1)
Al−(Ti+Nb)≦0.1 (2)
ここで、式(1)及び式(2)中の元素記号には、対応する元素の含有量(質量%)が代入される。
本実施形態のNi基耐熱合金は、高温で長時間使用後のクリープ強度及びクリープ延性に優れる。
以下、本発明の実施の形態を詳しく説明する。化学組成の元素に関する%は、質量%を意味する。
本発明者らは、高温での長時間使用後のNi基耐熱合金のクリープ強度及びクリープ延性について調査、検討した。その結果、本発明者らは次の知見を得た。
(A)ガンマプライム相(γ’相)は、Ni基耐熱合金の粒内に微細析出し、粒内を強化する。γ’相は、CuAu構造を有する立方晶のNiAlであり、AlサイトがTi及びNbに置換可能な析出物である。
γ’相が増加すれば、粒内強度が高まり、クリープ強度が高まる。しかしながら、γ’相が増加し過ぎれば、γ’相と母相との整合格子ひずみが増大し、高温での長時間使用後の延性が低下する。高温での長時間使用後のクリープ延性は、クリープ試験における破断伸び(%)で評価することができる。破断伸びが大きければ、高温下で使用時の熱膨張における十分な抗力(破壊抵抗)を有し、また熱間加工性にも優れることを意味する。ここで、γ’相と母相との整合格子ひずみ(%)は、式(I)で定義される。
整合格子ひずみ=(a2−a1)/a1×100 (I)
式(I)中のa1は母相の格子定数(単位はnm)であり、a2はγ’相の格子定数(nm)である。
γ’相と母相との整合格子ひずみが0.4%以下であれば、高温で長時間使用した後のクリープ強度を高めつつ、クリープ延性にも優れる(つまり、優れた破断伸びが得られる)。
(B)γ’相の750℃での体積分率が大きければ、クリープ強度は高まるものの、クリープ延性が低下する。γ’相の750℃での体積分率が25mol%以下であれば、クリープ強度を高めつつ、優れたクリープ延性も得られる。
(C)上述のとおり、γ’相内のAlサイトは、Ti及びNbに置換され得る。この置換によりγ’相は安定化する。一部のTi及びNbはさらに、母相(γ相)にも固溶して粒内を固溶強化する。母相に固溶したTiは積層欠陥エネルギーの低下に寄与する。そのため、固溶Tiは基底強度を高め、長時間側のクリープ強度低下の抑制に寄与する。一方、母相に固溶したNbは、転位の引きずり抵抗となり、転位の易動度を減少させる。そのため、固溶Nbは、クリープ強度及びクリープ延性の向上に寄与する。
以上のとおり、本実施形態のNi基耐熱合金において、Al含有量、Ti含有量及びNb含有量のバランスは、クリープ強度及びクリープ延性に強く影響する。具体的には、次の式(1)及び式(2)を満たすことにより、本実施形態のNi基耐熱合金は、優れたクリープ強度及びクリープ延性を有する。
Al−Ti≧−0.1 (1)
Al−(Ti+Nb)≦0.1 (2)
ここで、式(1)及び式(2)中の元素記号には、対応する元素の含有量(質量%)が代入される。
(D)好ましくはさらに、本実施形態のNi基耐熱合金は、式(3)〜式(5)を満たす。
0.3≦Al/(Al+Ti+Nb)≦0.6 (3)
0.2≦Ti/(Al+Ti+Nb)≦0.5 (4)
0<Nb/(Al+Ti+Nb)≦0.5 (5)
ここで、式(3)〜式(5)中の元素記号には、対応する元素の含有量(質量%)が代入される。
式(3)〜式(5)はAl、Ti及びNb含有量の総量に対する、Al含有量、Ti含有量及びNb含有量の比をそれぞれ示す。
式(3)〜式(5)を満足する場合、TiとNbの固溶効果とγ’相の析出強化のバランスが良好となる。そのため、クリープ強度とクリープ延性とがさらに改善される。
(E)炭素(C)は、Cr及びMoと結合して粒界炭化物(主に、(Cr,Mo)23,Xは炭素(C)又はボロン(B))を形成し、粒界を強化する。粒界炭化物が形成された場合であって、Bを含有する場合、Bは粒界に固溶して、粒界すべりの抵抗となり、粒界強度を高める。そのため、C含有量及びB含有量が適切なバランスを維持する場合、クリープ強度及びクリープ延性が向上する。
C及びBが式(6)を満たせば、C含有量及びB含有量が適切であり、優れたクリープ強度及びクリープ延性が得られる。
C≦20×B (6)
ここで、式(6)中の元素記号には、対応する元素の含有量(質量%)が代入される。
以上の知見に基づいて、本発明者らは、本発明を完成した。以下、本発明によるNi基耐熱合金について説明する。
[化学組成]
本発明によるNi基耐熱合金は、次に示す化学組成を有する。
C:0.1%以下
炭素(C)は、主に粒界に炭化物を形成して高温環境下における合金の引張強度及びクリープ強度を高める。また粒界析出によって粒界強度が高められ、クリープ延性の向上にも寄与する。しかしながら、C含有量が高すぎれば、溶体化状態における未固溶炭化物量が増加して、クリープ強度及びクリープ延性の向上に寄与しなくなる。さらに、靭性及び溶接性が低下する。したがって、C含有量は0.1%以下である。好ましいC含有量の下限は、0.001%であり、さらに好ましくは、0.002%である。好ましいC含有量の上限は、0.1%未満であり、さらに好ましくは、0.08%である。
Si:1%以下
シリコン(Si)は、合金を脱酸する。しかしながら、Si含有量が高すぎれば、溶接性及び熱間加工性が低下する。さらに、シグマ(σ)相等の金属間化合物の生成が促進され、高温における組織の安定性が低下する。そのため、合金の靭性及び延性が低下する。したがって、Si含有量は1%以下である。好ましいSi含有量の上限は1%未満であり、さらに好ましくは0.8%であり、さらに好ましくは0.5%である。好ましいSi含有量の下限は0.01%であり、さらに好ましくは0.02%であり、さらに好ましくは0.04%である。
Mn:1%以下
マンガン(Mn)は、Siと同じく合金を脱酸する。Mnはさらに、不純物であるSを硫化物として固着して、合金の熱間加工性を高める。しかしながら、Mn含有量が高すぎれば、スピネル型酸化皮膜の形成が促進され、高温での耐酸化性が低下する。したがって、Mn含有量は1%以下である。好ましいMn含有量の上限は1%未満であり、さらに好ましくは0.8%以下であり、さらに好ましくは0.5%以下である。好ましいMn含有量の下限は0.01%であり、さらに好ましくは0.02%であり、さらに好ましくは0.04%である。
Cr:15.0%以上28.0%未満
クロム(Cr)は、合金の耐酸化性、耐水蒸気酸化性、耐高温腐食性等の耐食性を高める。一方、本実施形態ではAl及びTiを含有することにより金属間化合物であるγ’相の析出強化を利用するが、Cr含有量が高すぎれば、α−Cr相やσ相が過剰に析出し粗大化して、長時間使用時に析出物界面にクリープボイドが容易に形成される。それらは破壊の起点となり、クリープ強度およびクリープ延性が低下し、さらに熱間加工性も低下する。一方で、Crは、粒界に偏析し(Cr,Mo)23(X=C,B)を主に形成し粒界強化に寄与し、クリープ強度及びクリープ延性の向上に寄与する。したがって、Cr含有量は、15.0%以上28.0%未満である。好ましいCr含有量の下限は、15.0%よりも高く、さらに好ましくは、16.0%であり、さらに好ましくは18.0%である。好ましいCr含有量の上限は、28.0%未満であり、さらに好ましくは27.0%であり、さらに好ましくは26.0%である。
Mo+0.5W:3〜18%
「Mo+0.5W」の「Mo」及び「W」にはそれぞれ、Mo含有量及びW含有量が代入される。モリブデン(Mo)及びタングステン(W)はいずれも、合金を固溶強化する。Mo及びWはさらに、1000℃以下における組織安定性を高める。Wは、Moの2倍の含有量で、Moと同等の効果を発揮する。つまり、Mo含有量=0.5×W含有量で、MoとWは同等の効果を発揮する。Mo+0.5Wが3%以上であれば、上記効果が有効に得られる。しかしながら、Mo+0.5W含有量が高すぎれば、熱間加工性が低下する。したがって、Mo+0.5Wは、3〜18%である。好ましいMo+0.5W含有量の下限は、3%よりも高く、さらに好ましくは、4.0%であり、さらに好ましくは、5.0%である。Mo+0.5W含有量の好ましい上限は、18%未満であり、さらに好ましくは12%以下であり、さらに好ましくは11%以下である。
なお、Wは必ずしも含有される必要はない。Mo+0.5W含有量は、上述の範囲であれば足りる。
Al:0.5%よりも高く2.5%以下
アルミニウム(Al)は、γ’相(NiAl)を形成し、クリープ強度を高める。しかしながら、Al含有量が高すぎれば、γ’相の析出温度が上昇して高温におけるγ’相の体積分率が増大し、熱間加工性が低下し、熱間鍛造及び熱間製管といった熱間加工が困難となる。したがって、Al含有量は、0.5%よりも高く2.5%以下である。好ましいAl含有量の下限は、0.6%であり、さらに好ましくは0.7%である。好ましいAl含有量の上限は2.5%未満であり、さらに好ましくは2.3%であり、さらに好ましくは2.2%である。なお、本明細書において、Al含有量は、sol.Al(酸可溶Al)の含有量を意味する。
Ti:0.5%よりも高く2.0%以下
チタン(Ti)は、Alとともにγ’相を形成して、合金のクリープ強度を高める。しかしながら、Ti含有量が高すぎれば、Alと同様に、熱間加工性が低下する。したがって、Ti含有量は、0.5%よりも高く2.0%以下である。好ましいTi含有量の下限は0.8%であり、さらに好ましくは0.9%である。好ましいTi含有量の上限は2.0%未満であり、さらに好ましくは1.8%であり、さらに好ましくは1.7%である。
Nb:0.1〜2.0%
ニオブ(Nb)はγ’相に固溶し、γ’相を強化する。Nbはさらに、母相を固溶強化する。そのため、Nbは、合金の高温強度を高める。しかしながら、Nb含有量が高すぎれば、γ’相が増加し、かつ、Nbの母相(粒内)への固溶量も増加する。そのため、粒内が極度に強化される。さらに、粗大なNb炭化物が形成され、組織が弱くなる。そのため、クリープ強度及び延性が低下し、熱間加工性も低下する。したがって、Nb含有量は0.1〜2.0%である。好ましいNb含有量の下限は0.1%よりも高く、さらに好ましくは0.2%であり、さらに好ましくは0.5%である。好ましいNb含有量の上限は2.0%未満であり、さらに好ましくは1.8%であり、さらに好ましくは1.7%である。
B:0.0005〜0.01%
ボロン(B)は、粒界を強化し、Ni基耐熱合金のクリープ強度とクリープ延性とを高める。しかしながら、B含有量が高すぎれば、溶接性が低下し、クリープ強度及びクリープ延性も低下する。したがって、B含有量は0.0005〜0.01%である。好ましいB含有量の下限は、0.0005%よりも高く、さらに好ましくは0.001%であり、さらに好ましくは0.002%である。好ましいB含有量の上限は、0.01%未満であり、さらに好ましくは0.009%であり、さらに好ましくは0.008%である。
本実施形態のNi基耐熱合金の残部は、50%以上のNi及び不純物である。Ni含有量が50%以上であれば、他の元素の含有によりクリープ強度を高めながら延性低下を抑制する。さらに、γ’相と母相(γ相)との整合格子ひずみを適度に保つことができ、強度と延性バランスに優れた組織が得られる。一方、Ni含有量が低すぎれば、他の元素の含有割合が増大するため、粒内変形抵抗が著しく増大し、クリープ延性は低下する。したがって、Ni含有量は50%以上である。好ましいNi含有量の下限は50%よりも高く、さらに好ましくは51%以上であり、さらに好ましくは52%以上である。
[選択元素について]
本実施形態のNi基耐熱合金はさらに、Niの一部に代えて、Co及びZrの1種以上を含有してもよい。これらの元素はいずれも、γ‘相を安定化するとともに粒界を強化し、クリープ強度及びクリープ延性を高める。
Co:25.0%以下
コバルト(Co)は選択元素である。本実施形態において、Coは、γ相及びγ’相に概ね2:1の割合で分配され、主に固溶強化として作用する。Coはさらに、γ’に固溶することにより格子定数を大きく低下し、整合格子ひずみを低下する。そのため、Coはクリープ強度及びクリープ延性を向上する。破断伸びの増加量は、Co含有による整合格子ひずみの低下量に対応する。Coはさらに、脆化相であるσ相の析出温度を低下し、粒内の強度及び延性バランスに優れたγ+γ’の二相領域を拡げる。
しかしながら、Co含有量が高すぎれば、延性の向上効果は飽和する。さらに、Coの過剰な固溶により母相が著しく強化し、熱間加工性が低下する。したがって、Co含有量は25.0%以下である。好ましいCo含有量の下限は5.0%よりも高く、さらに好ましくは7.0%であり、さらに好ましくは10.0%である。好ましいCo含有量の上限は25.0%未満であり、さらに好ましくは22.0%であり、さらに好ましくは20.0%である。
Zr:0.2%以下
ジルコニウム(Zr)は選択元素である。Zrは、粒内γ’相と粒界に分配され、粒内では、Tiと同様に粒内γ’を安定化する。さらに、粒界では、Bと同様に粒界固溶元素として作用する。そのため、Ni基耐熱合金のクリープ強度及びクリープ延性を高める。しかしながら、Zrの含有量が高すぎれば、粒内に分配されるZrにより粒内が著しく強化し、熱間加工性が低下する。さらに、Zrの一部が介在物として粗大な(Zr,Nb)炭化物を形成し、クリープ強度が低下する。したがって、Zr含有量は0.2%以下である。好ましいZr含有量の下限は0.005%であり、さらに好ましくは0.01%であり、さらに好ましくは0.02%である。好ましいZr含有量の上限は、0.2%未満であり、さらに好ましくは0.1%であり、さらに好ましくは0.05%である。
本実施形態のNi基耐熱合金はさらに、Niの一部に代えて、下記のグループ(A)〜(D)から選択された1種以上を含有する。
[グループ(A)]
Fe:15%以下
鉄(Fe)は、選択元素である。Feは、Ni基耐熱合金の熱間加工性を高める。しかしながら、Fe含有量が高すぎれば、耐酸化性及び組織安定性が低下する。したがって、Fe含有量は15%以下である。好ましいFe含有量の下限は0.02%であり、さらに好ましくは0.04%であり、さらに好ましくは0.06%である。好ましいFe含有量の上限は15.0%未満であり、さらに好ましくは12.0%であり、さらに好ましくは10.0%である。
[グループ(B)]
バナジウム(V)及びハフニウム(Hf)はいずれも選択元素である。これらの元素はいずれも、クリープ強度を高める。
V:1.5%以下
バナジウム(V)は、炭窒化物を形成してクリープ強度を高める。しかしながら、V含有量が高すぎれば、高温腐食の発生と脆化相の析出に起因して、延性および靱性が低下する。したがって、V含有量は、1.5%以下である。好ましいV含有量の下限は、0.02%であり、さらに好ましくは0.04%であり、さらに好ましくは0.06%である。好ましいV含有量の上限は、1.5%未満であり、さらに好ましくは1.2%であり、さらに好ましくは1.0%である。
Hf:1%以下
ハフニウム(Hf)は、主として粒界強化に寄与してクリープ強度を高める。しかしながら、Hf含有量が高すぎれば、熱間加工性および溶接性が低下する。したがって、Hf含有量は1%以下である。好ましいHf含有量の下限は、0.005%であり、さらに好ましくは、0.008%であり、さらに好ましくは0.01%である。好ましいHf含有量の上限は、1%未満であり、さらに好ましくは0.8%であり、さらに好ましくは0.5%である。
上記のV及びHfは、そのうちのいずれか1種のみ、又は2種の複合で含有してもよい。V及びHfを含有する場合、これらの元素の好ましい合計含有量は2.8%以下である。
[グループ(C)]
マグネシウム(Mg)、カルシウム(Ca)、ネオジム(Nd)、イットリウム(Y)、ランタン(La)及びセリウム(Ce)はいずれも選択元素である。これらの元素はいずれも、不純物であるSを硫化物として固着して熱間加工性を高める。
Mg:0.05%以下、
Ca:0.05%以下
マグネシウム(Mg)及びカルシウム(Ca)はいずれも、不純物であるSを硫化物として固着して熱間加工性を高める。しかしながら、Mg含有量が高すぎれば、清浄性が低下し、かえって熱間加工性及び延性が低下する。したがって、Mg含有量及びCa含有量はいずれも、0.05%以下である。好ましいMg含有量の下限は、0.0005%であり、さらに好ましくは0.0008%であり、さらに好ましくは0.001%である。好ましいMg含有量の上限は、0.05%未満であり、さらに好ましくは、0.02%であり、さらに好ましくは0.01%である。
Nd:0.5%以下、
Y:0.5%以下、
La:0.5%以下、
Ce:0.5%以下
ネオジム(Nd)、イットリウム(Y)、ランタン(La)及びセリウム(Ce)はいずれも、Sを硫化物として固着して熱間加工性を高める。これらの元素はさらに、合金表面のCr保護皮膜の密着性を高め、特に、繰り返し酸化時の耐酸化性を高める。これらの元素はさらに、粒界を強化して、クリープ強度及び破断ひずみを高める。しかしながら、これらの元素の含有量が高すぎれば、酸化物などの介在物が多くなり熱間加工性及び溶接性が低下する。したがって、Nd含有量、Y含有量、La含有量及びCe含有量はいずれも0.5%以下である。これらの元素含有量の好ましい下限はいずれも、0.001%であり、さらに好ましくは0.002%であり、さらに好ましくは0.003%である。これらの元素含有量の好ましい上限はいずれも、0.5%未満であり、さらに好ましくは0.3%であり、さらに好ましくは0.15%である。
上記のMg、Ca、Nd、Y、La及びCeは、そのうちのいずれか1種のみ、又は2種以上の複合で含有することができる。これらの元素の好ましい合計含有量は0.94%以下である。
[グループ(D)]
タンタル(Ta)及びレニウム(Re)はいずれも選択元素である。これらの元素はいずれも、固溶強化によりクリープ強度を高める。
Ta:8%以下
Re:8%以下
タンタル(Ta)及びレニウム(Re)はいずれも、炭窒化物を形成するとともに母相に固溶して、クリープ強度を高める。これらの元素はさらに、γ’相に固溶し高温強度を高める。しかしながら、これらの元素の含有量が高すぎれば、加工性および機械的性質が低下する。したがって、Ta含有量及びRe含有量はそれぞれ、8%以下である。これらの元素含有量の好ましい下限はいずれも、0.01%であり、さらに好ましくは0.1%であり、さらに好ましくは0.5%である。これらの元素含有量の好ましい上限はいずれも、8%未満であり、さらに好ましくは7%であり、さらに好ましくは6%である。
上記のTaおよびReは、そのうちのいずれか1種のみ、又は2種の複合で含有することができる。これらの元素の好ましい合計含有量は14%以下である。
[整合格子ひずみ]
本実施形態によるNi基耐熱合金では、ガンマプライム相(γ’相)と母相(γ相)との整合格子ひずみが0.4%以下である。ここで、整合格子ひずみ(%)は次の式(I)で定義される。
整合格子ひずみ=(a2−a1)/a1×100 (I)
ここで、a1は母相の格子定数(単位はnm)であり、a2はγ’相の格子定数(nm)である。
強化相となるγ’相を安定化する元素の含有量を単純に増やせば、γ’相量の増加に伴って、整合格子ひずみが増大する。整合格子ひずみが大きすぎれば、クリープ強度が高まるものの、延性が著しく低下する。整合格子ひずみが0.4%以下であれば、クリープ強度が高くなっても、優れたクリープ延性(破断伸び)が得られる。
[γ’相の体積分率]
本実施形態によるNi基耐熱合金ではさらに、750℃におけるγ’相の体積分率が25mol%以下である。
なお、プロセスによっては粒界にもγ‘相が多少析出する場合がある。しかしながら、本実施形態においては、粒内に析出したγ’相のみを対象とする。そのため、「750℃におけるγ’相の体積分率」(mol%)とは、母相(γ相)中のNi粒内(オーステナイト粒内)におけるγ’相の体積分率を意味する。
「750℃におけるγ’相の体積分率」は次の方法で測定される。溶体化熱処理後の試験片を750℃で32時間時効熱処理する。時効熱処理後の試験片に対してX線回折測定を実施し、母相(γ相)及びγ’相のニ相モデルでX線Rietveld法による構造最適化によって相分率解析する。ここで、粒界に析出したγ’相は薄いフィルム状で、かつ疎であるため、X線回折測定では検出されない。つまり、X線回折測定において検出されるγ’相は、γ粒内に析出したγ’相である。したがって、上述のX線回折法により相分率を解析することにより、γ’相の体積分率を求める。
なお、γ’相の体積分率は、走査型電子顕微鏡(SEM)や透過型電子顕微鏡(TEM)を用いた画像解析でも測定が可能である。この場合、画像解析により、γ粒内に析出したγ’相の面積率を求め、求めた面積率をもって、γ’相の体積分率と定義する。
γ’相の体積分率が高すぎれば、クリープ強度が高まるものの、その一方でγ’相を安定化する元素量が増加する。その結果、整合格子ひずみも増大し、粒内延性が低下する。さらに、γ’相の析出温度が上昇するため、熱間加工性が低下する。
750℃におけるγ’相の体積分率が25mol%以下であれば、強度と延性のバランスが保たれ、優れた高温強度(クリープ強度)及び延性、熱間加工性(破断伸び)が得られる。
[式(1)及び式(2)について]
本実施形態によるNi基耐熱合金はさらに、式(1)及び式(2)を満たす。
Al−Ti≧−0.1 (1)
Al−(Ti+Nb)≦0.1 (2)
ここで、式(1)及び式(2)中の元素記号には、対応する元素の含有量(質量%)が代入される。
式(1)及び式(2)はいずれも、γ’相におけるAlと、γ’相を安定化する元素であるTi、Nbとの含有量の関係を示す。
式(1)は、Al含有量とTi含有量との関係を示す。式(1)を満たさない場合、Al含有量に対するTi含有量が多すぎる。この場合、固溶Ti量の増加による積層欠陥エネルギーの著しい低下により、Ni基耐熱合金が脆化する。そのため、クリープ強度が低下する。式(1)が満たされれば、Al含有量に対するTi含有量が適切であるため、優れたクリープ強度が得られる。
式(2)は、Al含有量と、Ti及びNbの合計含有量との関係を示す。式(2)を満たさない場合、Ti及びNb含有量に対して、Al含有量が多すぎる。この場合、延性及びクリープ強度が低い。式(2)を満たす場合、Al含有量に対して、Ti及びNbの合計含有量が適切である。そのため、Ti及びNbが延性及びクリープ強度を高めることができる。
[式(3)〜式(5)について]
好ましくは、Ni基耐熱合金はさらに、式(3)〜(5)を満たす。
0.3≦Al/(Al+Ti+Nb)≦0.6 (3)
0.2≦Ti/(Al+Ti+Nb)≦0.5 (4)
0<Nb/(Al+Ti+Nb)≦0.5 (5)
ここで、式(3)〜式(5)中の元素記号には、対応する元素の含有量(質量%)が代入される。
式(3)〜式(5)はAl、Ti及びNb含有量の総量に対する、Al含有量、Ti含有量及びNb含有量の比をそれぞれ示す。
式(3)〜式(5)を満足する場合、TiとNbの個別の固溶効果とγ’相の析出強化とのバランスが良好となる。つまりこの場合、析出強化に因る著しい強度増加と、固溶強化に因る延性と強度の増加によって、優れたクリープ強度とクリープ延性とが得られる。
[式(6)について]
好ましくは、Ni基耐熱合金はさらに、式(6)を満たす。
C≦20×B (6)
ここで、式(6)中の「C」及び「B」には、C含有量(質量%)及びB含有量(質量%)が代入される。
Bは粒界に偏析して粒界を固溶強化する。具体的には、粒界に固溶するBにより、粒界粘度が高まり、粒界すべりが抑制され、粒界強度が高まる。
Bはさらに、主として平衡相としてB化物((Cr,Mo))を粒界に生成し、粒界を析出強化する。しかしながら、B化物の生成により固溶Bが減少する。
粒界炭化物((Cr,Mo)23、ここで、Xは炭素(C)又はボロン(B))は、B化物と同様に、粒界を析出強化する。ここで、Cは、Bよりも、Cr及びMoとの親和力が高い。そのため、Cが含有されれば、粒界炭化物の生成が促進され、B化物の生成は抑制される。その結果、固溶Bが増加し、粒界をさらに強化する。したがって、粒界炭化物及び固溶Bにより、粒界を強化するのが好ましい。この場合、γ’相によって粒内が強化され、粒界炭化物及び固溶Bによって、粒界が強化される。そのため、優れたクリープ強度及びクリープ延性が得られる。
B化物中には、1ボロンあたり、0.4個の(Cr,Mo)が存在する。一方、炭化物では1Cあたり、3.8個の(Cr、Mo)が存在し、B化合物に比べ、おおよそ10倍の(Cr、Mo)が存在する。したがって、同等のB化合物に代え、炭化物析出ならびに固溶Bにより粒界を強化するためには、Cに対して、20倍以上のBを含有するのが好ましい。つまり、式(6)を満たせば、粒界が顕著に強化され、粒内強度とのバランスが向上し、クリープ強度及びクリープ延性が高まる。
[製造方法]
本実施形態によるNi基耐熱合金の製造方法の一例を説明する。本例では、Ni基耐熱合金管の製造方法を説明する。
初めに、上記化学組成を有する素材を準備する。素材は中空ビレットである。中空ビレットはたとえば、機械加工又は竪型穿孔により製造される。中空ビレットに対して熱間押出加工を実施する。
熱間押出加工の一例として、ユジーン・セジュルネ法による熱間押出加工について説明する。初めに、中空ビレットを加熱する。加熱された中空ビレットを熱間押出装置のコンテナ内に収容する。コンテナに収容された中空ビレットの心孔にマンドレルを挿入し、中空ビレットをステムにより前方に押し出す。コンテナの前方にはダイが配置される。ステムにより前方に押し出された中空ビレットは、ダイとマンドレルとの間から管状に押し出される。以上の熱間押出加工により、Ni基耐熱合金管が製造される。熱間押出加工後のNi基耐熱合金管に対してさらに、冷間圧延及び/又は冷間抽伸といった冷間加工を実施してもよい。
その後、溶体化熱処理と時効熱処理を実施する。溶体化熱処理後の時効熱処理で2段熱処理を実施してもよい。この場合、γ‘相の体積分率を制御しやすい。
具体的には、時効熱処理は、前段処理と、前段処理後に実施される後段処理とを含む。前段処理では、Ni基耐熱合金管を850〜950℃に均熱する。後段処理では、Ni基耐熱合金管を700〜800℃に均熱する。
前段処理において、後段処理よりも高温でNi基耐熱合金を加熱すれば、γ’相を一部粒界にフィルム状・扁平状に析出させて、粒内のγ'安定化元素の固溶量を低下させることができる。そのため、上述の2段の時効熱処理により、整合格子ひずみとは別にγ’相の体積分率のみを制御することができ、γ’相の体積分率を25mol%以下にすることができる。上記の前熱処理は、温度と時間によって粒内γ’析出量を制御できる。そのため、種々の熱処理温度の前段処理を複数回設けてもよい。
上述ではNi基耐熱合金として、合金管の製造方法を説明した。しかしながら、Ni耐熱合金は、管以外の他の形状に製造されてもよい。たとえば、Ni基耐熱合金は、鋼板であってもよいし、他の形状であってもよい。
表1及び表2に示す化学組成を有する試験番号1〜55のNi基耐熱合金を製造した。
Figure 2013216939
Figure 2013216939
表2は表1の続きである。表1及び表2中のF1〜F6はそれぞれ、以下のとおりに定義した。
F1=Al−Ti
F2=Al−(Ti+Nb)
F3=Al/(Al+Ti+Nb)
F4=Ti/(Al+Ti+Nb)
F5=Nb/(Al+Ti+Nb)
F6=C−20×B
試験番号1〜35の化学組成はいずれも、適切であった。さらに、F1及びF2が式(1)及び式(2)を満たした。試験番号36〜55では、いずれかの元素、又は、F1及びF2のいずれかが適切でなかった。
各試験番号の合金を高周波真空溶解炉で溶製し、25kgのインゴットを製造した。各インゴットを1160℃に加熱した。加熱されたインゴットを熱間鍛造して、厚さ25mmの板材を製造した。熱間鍛造終了後、板材を空冷した。板材をさらに熱間圧延して、厚さ15mmの板材を製造した。熱間圧延後の板材に対して、1100℃で溶体化熱処理を実施した。長時間使用後の耐熱材料を想定して、溶体化熱処理後、板材に対して750℃で32時間の時効熱処理を実施した。
[クリープ破断試験]
各板材の厚さ方向中心部から、長手方向に平行に、直径が6mmで標点距離が30mmの丸棒引張試験片を機械加工により作製した。作成された丸棒引張試験片を用いて、クリープ破断試験を実施した。
クリープ破断試験により、各試験番号のクリープ強度及びクリープ延性を次のとおり評価した。具体的には、クリープ破断試験により、750℃又は850℃の大気中において、130MPaの荷重で実施し、破断時間及び破断伸びを求めた。さらに、得られた破断時間をLarson−Millerパラメータ(LMP)法で回帰し、得られた値をクリープ強度の指標とした。また、破断伸びをクリープ延性の指標とした。
LMPは、次の式(II)で定義される。本試験では、式(II)中の係数Cを20とした。
LMP=(273+T)×(log10(t)+C) (II)
ここで、Tは温度(℃)であり、tは破断時間(h)である。
既存のNi基合金の中で最も強度及び延性のバランスに優れた合金をAlloy263(Nimonic263)と仮定した。この合金のCreep−rupture sheetに基づいて、850℃、130MPaのLMPを求めたところ、Alloy263のLMPは24700であった。そこで、本試験では、LMP=24700をクリープ強度のしきい値と定義した。
[整合格子ひずみ測定試験]
各試験番号の合金の整合格子ひずみを、次の方法で求めた。クリープ破断試験前の試験片に対して、X線回折を実施した。測定条件として、40KV、40mAとして、Cuターゲットを用いて測定を実施した。測定により得られた母相(γ相)の{111}面間隔と、γ’相の{111}面間隔とを、Lorentz関数とGauss関数とを足し合わせたPseudo−Voight関数でピーク分離して、γ相及びγ’相の格子定数をそれぞれ計算した。得られた格子定数及び式(I)に基づいて、各試験番号の整合格子ひずみを求めた。
[γ’相の体積分率測定試験]
整合格子ひずみ測定試験時に得られたX線回折パターンから、Rietveld法によって構造を最適化し、γ’相の体積分率を求めた。
[試験結果]
試験結果を表3に示す。
Figure 2013216939
表3を参照して、試験番号1〜35のNi基耐熱合金の化学組成は適切であり、F1及びF2が式(1)及び式(2)を満たした。さらに、これらの試験番号の整合格子ひずみは0.4%以下であり、750℃におけるγ’相体積分率も25mol%以下であった。そのため、これらの試験番号ではいずれも、破断ひずみが10%以上であり、LMPが24700以上であった。
試験番号24では、F3〜F5が式(3)〜式(5)を満たさなかった。また、試験番号31では、F4が式(4)を満たさず、試験番号33及び34では、F3が式(3)を満たさなかった。これらの試験番号のLMPは、F3〜F5が式(3)〜式(5)を満たす試験番号1〜23及び25〜30と比較して、LMPが低かった。ただし、これらの試験番号のLMPは24700以上であった。
試験番号32では、F6が式(6)を満たさなかった。そのため、F6が式(6)を満たす試験番号1〜23及び25〜30と比較して、LMPが低かった。ただし、これらの試験番号のLMPは24700以上であった。
一方、試験番号36〜55では、破断ひずみ及び/又はLMPが低かった。具体的には、試験番号36では、Mo+0.5W含有量が高すぎた。さらに、整合格子ひずみが0.4%を超え、γ’相体積分率も25mol%を超えた。そのため、破断ひずみが10%未満と低かった。
試験番号37では、Mo+0.5W含有量が低すぎた。さらに、γ’相体積分率も25mol%を超えた。そのため、破断ひずみが10%未満と低すぎた。
試験番号38は、Nbを含有しなかった。さらに、F2値が式(2)を満たさなかった。さらに、整合格子ひずみが0.4%を超えた。そのため、破断ひずみが10%以下と低く、さらに、LMPが24700未満であった。
試験番号39では、Ti含有量が高すぎた。さらに、整合格子ひずみが0.4%を超え、γ’相体積分率も25mol%を超えた。そのため、破断ひずみが10%未満と低かった。
試験番号40では、Mo+0.5W含有量が低すぎた。さらに、Nb含有量が高すぎた。さらに、整合格子ひずみが0.4%を超え、γ’相体積分率も25mol%を超えた。そのため、破断伸びが10%未満と低かった。
試験番号41では、Mo+0.5W含有量が低すぎた。さらに、Bが含有されなかった。そのため、破断伸びが10%未満であり、LMPも24700未満であった。
試験番号42では、Cr含有量が高すぎた。そのため、破断伸びが10%と低かった。さらに、LMPも24700未満であった。
試験番号43では、C含有量が低すぎた。そのため、破断伸びが10%未満と低く、さらに、LMPも24700未満であった。
試験番号44では、Al含有量が高すぎた。さらに、整合格子ひずみが0.4%を超え、γ’相体積分率も25mol%を超えた。そのため、LMPが24700未満であった。
試験番号45では、Cr含有量が低すぎた。そのため、破断伸びが10%未満と低く、さらに、LMPも24700未満であった。
試験番号46では、Ni含有量が低すぎた。そのため、破断伸びが10%未満と低く、さらに、LMPも24700未満であった。
試験番号47では、Mo+0.5W含有量が低すぎ、固溶強化不十分であり、LMPが24700未満であった。さらに、Co含有量が高すぎた。そのため、破断伸びが10%未満であった。
試験番号48では、Ti含有量が低すぎた。さらに、F2が式(2)を満たさなかった。さらに、整合格子ひずみが0.4%を超えた。そのため、LMPが24700未満であった。
試験番号49では、Al含有量が低すぎた。さらに、F1が式(1)を満たさなかった。そのため、LMPが24700未満であった。
試験番号50では、Zr含有量が高すぎた。そのため、LMPが24700未満と低く、破断伸びも10%未満であった。
試験番号51では、F1が式(1)を満たさず、整合格子ひずみも0.4%を超えた。そのため、破断伸びが10%未満と低く、さらに、LMPも24700未満であった。
試験番号52では、F1が式(1)を満たさず、整合格子ひずみが0.4%を超え、γ’相体積分率も25mol%を超えた。そのため、破断伸びが10%未満と低かった。
試験番号53及び55では、F2が式(2)を満たさなかった。そのため、破断伸びが10%未満と低く、さらに、LMPも24700未満であった。
試験番号54では、F1が式(1)を満たさなかった。そのため、LMPが24700未満であった。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、上述した実施の形態は本発明を実施するための例示に過ぎない。よって、本発明は上述した実施の形態に限定されることなく、その趣旨を逸脱しない範囲内で上述した実施の形態を適宜変形して実施することが可能である。

Claims (5)

  1. 質量%で、C:0.1%以下、Si:1%以下、Mn:1%以下、Cr:15.0%以上28.0%未満、Mo+0.5W:3〜18%、Al:0.5%よりも高く、2.5%以下、Ti:0.5%よりも高く、2.0%以下、Nb:0.1〜2.0%及びB:0.0005〜0.01%を含有し、残部は50%以上のNi及び不純物からなり、
    式(1)及び式(2)を満たし、
    ガンマプライム相と母相との整合格子ひずみが0.4%以下であり、
    750℃における前記ガンマプライム相の体積分率が25mol%以下である、Ni基耐熱合金。
    Al−Ti≧−0.1 (1)
    Al−(Ti+Nb)≦0.1 (2)
    ここで、式(1)及び式(2)中の元素記号には、対応する元素の含有量(質量%)が代入される。
  2. 請求項1に記載のNi基耐熱合金であってさらに、
    前記Niの一部に代えて、質量%で、Co:25.0%以下及びZr:0.2%以下の1種以上を含有する、Ni基耐熱合金。
  3. 請求項1又は請求項2に記載のNi基耐熱合金であってさらに、
    式(3)〜式(5)を満たす、Ni基耐熱合金。
    0.3≦Al/(Al+Ti+Nb)≦0.6 (3)
    0.2≦Ti/(Al+Ti+Nb)≦0.5 (4)
    0<Nb/(Al+Ti+Nb)≦0.5 (5)
    ここで、式(3)〜式(5)中の元素記号には、対応する元素の含有量(質量%)が代入される。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載のNi基耐熱合金であってさらに、
    式(6)を満たす、Ni基耐熱合金。
    C≦20×B (6)
    ここで、式(6)中の元素記号には、対応する元素の含有量(質量%)が代入される。
  5. 請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載のNi基耐熱合金であってさらに、
    前記Niの一部に代えて、下記のグループ(A)〜(D)から選択された1種以上を含有する、Ni基耐熱合金。
    (A)Fe:15.0%以下、
    (B)V:1.5%以下及びHf:1%以下、
    (C)Mg:0.05%以下、Ca:0.05%以下、Nd:0.5%以下、Y:0.5%以下、La:0.5%以下及びCe:0.5%以下、
    (D)Ta:8%以下及びRe:8%以下
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