JP2013215393A - リップグロス塗布容器 - Google Patents

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Abstract

【課題】容器の中で雑菌が繁殖して悪臭を発生させない、リップグロスを収納するリップグロス塗布容器を提供する。
【解決手段】本発明のリップグロス塗布容器は、吐出口が塗布部の中心軸上に設けられ、蓋がその天板の内壁中央部に一体形成される上記吐出口を閉じる棒状閉塞材を備えており、上記塗布部が金型に接して形成されるポリエチレン樹脂中に、そして、上記蓋が金型に接して形成されるポリプロピレン樹脂中に、平均粒径10〜40μmの中実の球状ガラスビーズを40〜70重量%、平均粒径1〜10μmの銀ガラスを1〜3重量%の範囲で含有しており、上記傾斜面の厚さが上記棒状閉塞材と嵌り合う厚さの形状を有することで、上記塗布部の傾斜面及び蓋の棒状閉塞材が唇についていた食品などの汚れにより発生する悪臭を防止することを特徴とする。
【選択図】 図3

Description

本発明は、粘性のあるリップグロスを収納するリップグロス塗布容器に関し、特に、唇を塗布する塗布具から発生する悪臭を防止するリップグロス塗布容器に関する。
粘性のある液状化粧料であるリップグロスは、唇の荒れを防止しながら望む唇の色と輝きが保たれるようにし、また、唇の健康と美容効果を得るために用いられている。従来の図5(a)及び5(b)に示す化粧品容器は、リップグロスを収容する容器ボディー1、上面にリップグロスを噴出させる複数の噴出穴25が形成された噴出部材2、その噴出部材2を覆う蓋7とで構成され、そして、容器ボディー1の上部には、リップグロス液9を収容する円筒形のシリンダー11が嵌合されている(特許文献1参照)。また、図6(a)及び6(b)に示す化粧料収納容器は、リップグロス等の液状化粧料3が収納される液状化粧料収納筒9、この液状化粧料収納筒9の下端部に液状化粧料3を流出させるために取付けられたアプリケーター10、このアプリケーター10の流出口14を閉じる棒状の閉塞材68とで構成され、液状化粧料用キャップ15が上記液状化粧料収納筒9に着脱可能に取付けられている(特許文献2参照)。
上記化粧品容器及び化粧料収納容器は、塗布部(特許文献1の噴出部材2及び特許文献2のアプリケーター10に相当)でリップグロスを唇に塗布するので、唇についていた食品などの汚れが上記塗布部の吐出口(特許文献1の噴出穴25及び特許文献2の流出口14に相当)に移って容器に入り、容器の中で雑菌が繁殖して悪臭を発生させるといわれている。そのため、ユーザーは雑菌が容器の中に入らないように、使用後に容器の塗布部を清掃して雑菌の繁殖の防止に努めている。しかしながら、最悪の場合には雑菌の繁殖による悪臭がひどくなり使用途中の容器の廃棄をせざるをえない等の問題点があった。
ところで、本発明者等は、熱可塑性樹脂であるポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂及びポリアミド樹脂からなる群から選ばれる一種の樹脂中に、中実の球状ガラスビーズをその配合率が40〜70重量%の範囲において含有するペレットを、発明の名称「ガラス含有成形用ペレット及びその製造方法」として特許出願をし、その発明は、平成21年8月26日の特許公報(特許文献3参照)に掲載されている。その公知のペレットを射出成形機に投入して、球状ガラスビーズ含有の溶融樹脂を金型に射出して成形されたガラス含有樹脂成形体は、その表面にスキン層が形成されないこと、そして、その表面に球状ガラスビーズ及び充填剤が存在することで充填剤の作用が発揮できることを見出し、発明の名称「充填剤・ガラス含有樹脂成形体」を完成して特許出願をし、その発明は、平成22年5月12日の特許公報(特許文献4参照)に掲載されている。
特許文献4に記載の実施例には、例えば、実施例35に見られるように、ポリプロピレン樹脂、球状ガラスビーズ、抗菌剤及び抗かび剤を配合したものが示されている。銀抗菌剤として0.1重量%の銀ガラスを用いており、抗菌性試験は、JIS Z2801に基づき抗菌効果を調べたところ、従来の銀ガラス含有樹脂成形体が用いている0.5重量%と同等の抗菌効果があることが判明した。そこで、本発明者等は、ポリプロピレン樹脂に50重量%の球状ガラスビーズと0.1重量%又は0.5重量%の銀ガラスを含有する、特許文献1及び2に示すような塗布部及び蓋を備える容器を作製して、雑菌の繁殖による悪臭の発生を防止できるか否かのテストを試みた。
特許文献2に示すような容器の構造では、雑菌などの汚れの付いた塗布部の流出口を、棒状の閉塞材を押し込んで閉塞する構造なので、この構造は悪臭の発生を促進するものと考えられる。一方、特許文献1に示すような容器の構造は、上記閉塞材を押し込んで閉塞する構造ではないので、この構造は悪臭の発生を防止しやすいものと考えられる。そこで、特許文献1及び2に示すような容器を作製して、5名のパネラーにより官能評価を行ったところ、両方の構造ともに悪臭の発生を防止できないことが分かった。
特表2007−511272号公報 特開2011−218046号公報 特許第4320372号公報 特許第4460649号公報
それ故に、本発明は、上記従来技術の問題点に鑑み、上記容器の中で雑菌が繁殖して悪臭を発生させない、リップグロスを収納するリップグロス塗布容器を提供することを課題とする。
本発明者等は、上記課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、蓋のポリプロピレン樹脂に、また、塗布部のポリエチレン樹脂に平均粒径10〜40μmの中実の球状ガラスビーズを40〜70重量%、平均粒径1〜10μmの銀ガラスを1〜3重量%の範囲で含有させると、塗布部の傾斜面及び蓋の棒状閉塞材が唇についていた食品などの汚れにより発生する悪臭を防止することができることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、以下の通りのものである。本発明の請求項1に係るリップグロス塗布容器は、リップグロスを収納するチューブ、そのチューブの上端に先端が傾斜面の形状をした塗布部が設けられ、その塗布部の傾斜面にリップグロスを吐出する吐出口が設けられ、上記チューブの外周面に着脱自在に嵌合されて該塗布部を密閉させる蓋からなるリップグロス塗布容器であって、前記吐出口が前記塗布部の中心軸上に設けられ、前記蓋がその天板の内壁中央部に一体形成される上記吐出口を閉じる棒状閉塞材を備えており、前記塗布部が金型に接して形成されるポリエチレン樹脂中に、そして、前記蓋が金型に接して形成されるポリプロピレン樹脂中に、平均粒径10〜40μmの中実の球状ガラスビーズを40〜70重量%、平均粒径1〜10μmの銀ガラスを1〜3重量%の範囲で含有しており、上記塗布部の傾斜面及び蓋の棒状閉塞材が唇についていた食品などの汚れにより発生する悪臭を防止することを特徴とする。
本発明の請求項2に係るリップグロス塗布容器は、前記傾斜面が平面形状又は湾曲形状であることを特徴とする。
本発明の請求項3に係るリップグロス塗布容器は、前記平面形状又は湾曲形状の傾斜面の厚さが、均一でない形状で形成されていることを特徴とする。
本発明の請求項4に係るリップグロス塗布容器は、前記平面形状又は湾曲形状の傾斜面の厚さが、均一の形状で形成されていることを特徴とする。
本発明の塗布部が金型に接して形成されるポリエチレン樹脂中に、そして、前記蓋が金型に接して形成されるポリプロピレン樹脂中に、平均粒径10〜40μmの中実の球状ガラスビーズを40〜70重量%、平均粒径1〜10μmの銀ガラスを1〜3重量%の範囲で含有しており、上記塗布部の傾斜面及び蓋の棒状閉塞材が唇についていた食品などの汚れにより発生する悪臭を防止することができる。
本発明の第1の形態であるリップグロスを収納するリップグロス塗布容器の正面図。 本発明の第1の形態であるチューブの外周面に着脱自在に嵌合される蓋の縦断面図。 本発明の第1の形態であるチューブに嵌合された蓋からなるリップグロス容器の縦断面図。 本発明の第2の形態であるチューブに嵌合された蓋からなるリップグロス容器の縦断面図。 従来のリップグロス容器の概要図及び縦断面図 従来のリップグロス容器の縦断面図
以下、図面を参照して、本発明を実施するための形態を説明する。
図1、2及び3はそれぞれ、本発明の第1の形態であるリップグロスを収納するリップグロス塗布容器の正面図と、そのチューブの外周面に着脱自在に嵌合される蓋の縦断面図と、上記チューブに嵌合された蓋からなるリップグロス塗布容器の縦断面図である。図1及び3は、リップグロスを収納する量に応じてチューブの長さは任意に変更できるので、その下端部を破断線で示している。
図1、2及び3を参照して本発明の第1の形態であるリップグロス塗布容器を説明する。
符号1はリップグロス塗布容器で、符号2はその蓋で、符号3はリップグロスを収納するするチューブで、符号4はリップグロスを均一に広げて上下の唇をむらなく塗ることができる塗布部である。
上記蓋2は中空円錐台形状の形状を有し、その下端部の内周面には螺旋溝が切られており、塗布部4へ着脱可能に螺着される螺着部22を有する。
なお、蓋2と塗布部4を着脱可能に螺着する形態を示すが、この形態に限定することはなく、例えば嵌合する形態等の蓋2と塗布部4を着脱可能な形態であれば何れでも良い。
その天板の内壁中央部に一体形成される棒状閉塞材21を備えている。上記蓋2はポリプロピレン樹脂中に、平均粒径10〜40μmの中実の球状ガラスビーズを40〜70重量%、平均粒径1〜10μmの銀ガラスを1〜3重量%の範囲、で含有しており、射出成形により金型に接して形成される。
リップグロスを収納するチューブ3は、低密度ポリエチレン樹脂からなる円筒形状であり、その端部は熱によりヒートセットされており扁平形状である。
塗布部4は、チューブ3の上端に先端が湾曲形状の傾斜面41を有し、上記塗布部4の中心軸上に吐出口42を有する円柱部43と、その下端に外周面が螺旋溝を切られている被螺着部44と、その下端に上記チューブ3を融着する肩部45とを備えている。上記湾曲形状の傾斜面41は、その形状によりリップグロスを均一に広げて上下の唇をむらなく塗ることができる。上記湾曲形状の傾斜面41の厚さは、図3に示すように均一ではなく上記棒状閉塞材21を包み込む形状で形成されている。
なお、上記傾斜面41の厚さは上記棒状閉塞材21を包み込む形状で形成するものとして実施の形態を示したが、その厚さは均一の形状であっても良い。上記吐出口42の厚さが上記棒状閉塞材21と嵌り合う厚さであれば良い。
上記チューブ3の外周面には螺旋溝が切られており、その溝が上記蓋2の螺旋溝と着脱自在に嵌合されて上記塗布部4を密閉させる。上記塗布部4はポリエチレン樹脂中に、平均粒径10〜40μmの中実の球状ガラスビーズを40〜70重量%、平均粒径1〜10μmの銀ガラスを1〜3重量%の範囲、で含有しており、射出成形により金型に接して形成される。
次に、図4を参照して本発明の第2の形態であるリップグロス塗布容器を説明する。
本発明の第2の形態は、本発明の第1の形態が上記塗布部4の傾斜面41が湾曲形状であるのに対して、それが平面形状である点が相違する。そこで、本発明の第1の形態と同一部材のものには同一の符号を付して説明する。
塗布部4′は、チューブ3の上端に先端が平面形状の傾斜面41′を有する円柱部43と、その下端に外周面が螺旋溝を切られている被螺着部44と、その下端に上記チューブ3を融着する肩部45とを備えている。その平面形状の傾斜面41′にリップグロスを吐出する吐出口42が設けられている。上記平面形状の傾斜面41′は、その形状によりリップグロスを均一に広げて上下の唇をむらなく塗ることができる。上記平面形状の傾斜面41′の厚さは、図4に示すように均一ではなく上記棒状閉塞材21を包み込む形状で形成されている。
なお、上記傾斜面41′の厚さは上記棒状閉塞材21を包み込む形状で形成するものとして最良の形態を示したが、その厚さは均一の形状であっても良い。上記吐出口42の厚さが上記棒状閉塞材21と嵌り合う厚さであれば良い。
上記チューブ3の外周面には螺旋溝が切られており、その溝が上記蓋2の螺旋溝と着脱自在に嵌合されて上記塗布部4′を密閉させる。上記塗布部4′はポリエチレン樹脂中に、平均粒径10〜40μmの中実の球状ガラスビーズを40〜70重量%、平均粒径1〜10μmの銀ガラスを1〜3重量%の範囲、で含有しており、射出成形により金型に接して形成される。
(リップグロス塗布容器の蓋の製造)
リップグロス塗布容器の蓋の製造方法について説明する。
例として、ポリプロピレン樹脂中に、平均粒径30μmの中実の球状ガラスビーズを48.5重量%、平均粒径5μmの銀ガラス1.5重量%を含有するペレットを用いて射出成形により形成される蓋の製造方法を説明する。
熱可塑性樹脂としてポリプロピレン樹脂(以下、「PP」という。)を用いて、噴霧法でシラン化処理した球状ガラスビーズ及び銀ガラスとPPの重量配合率が50:50のガラス含有成形用ペレットを作製した。
上記した特許文献3に記載の押出機の第1ホッパーよりPPとしてノバテックPP MA3(商品名:日本ポリプロ株式会社製品)の重量を計量して50重量%を投入し、220℃で溶融状態にした中に、第2ホッパーより平均粒径30μmの中実の球状ガラスビーズ48.5重量%、平均粒径5μmの銀ガラス1.5重量%(PG721ST;興亜硝子株式会社製品)の重量を計量して溶融温度220℃と同じ温度に予熱した両者を投入して、220℃、スクリュー回転数120回/分で混練し、3mm径の棒状に押し出しし、水冷して長さ4mmに切断してペレット状として成形用ペレットを得た。この成形用ペレットを射出成形機のホッパーに投入して220℃で溶融状態にし、蓋の形状の金型に射出して製造した。
(リップグロス塗布容器の塗布部の製造)
リップグロス塗布容器の塗布部の製造方法について説明する。
例として、ポリエチレン樹脂中に、平均粒径30μmの中実の球状ガラスビーズを48.5重量%、平均粒径5μmの銀ガラス1.5重量%を含有するペレットを用いて射出成形により形成される塗布部の製造方法を説明する。
熱可塑性樹脂としてポリエチレン樹脂(以下、「PE」という。)を用いて、噴霧法でシラン化処理した球状ガラスビーズ及び銀ガラスとPEの重量配合率が50:50のガラス含有成形用ペレットを作製した。
上記した特許文献3に記載の押出機の第1ホッパーよりPEとしてノバテックHDPE(商品名:日本ポリエチレン株式会社製品)の重量を計量して50重量%を投入し、230℃で溶融状態にした中に、第2ホッパーより平均粒径30μmの中実の球状ガラスビーズ48.5重量%、平均粒径5μmの銀ガラス1.5重量%(PG721ST;興亜硝子株式会社製品)の重量を計量して溶融温度230℃と同じ温度に予熱した両者を投入して、230℃、スクリュー回転数100回/分で混練し、3mm径の棒状に押し出しし、水冷して長さ4mmに切断してペレット状として成形用ペレットを得た。この成形用ペレットを射出成形機のホッパーに投入して230℃で溶融状態にし、塗布部の形状の金型に射出して製造した。
上述した本発明の第1及び第2の形態は、蓋及び塗布部の金型に接した表面が、スキン層を形成しないこと、そして、その表面に球状ガラス及び銀ガラスが存在することで抗菌作用が発揮される。
リップグロス塗布容器を使用する際には、必要とするリップグロスの量をチューブの側面を押すことで調節し、上記吐出口から押し出されたリップグロスを上下の唇に塗布することで、上記湾曲形状の傾斜面にリップグロスが均一に広がり、上下の唇にむらなく塗ることができる。
しかしながら、使用後にリップグロス塗布容器の塗布部の傾斜面を清掃して雑菌の繁殖の防止に努めないと、唇についていた食品などの汚れが上記塗布部の吐出口に移ってチューブ内に入り、その中のリップグロスに雑菌が繁殖して悪臭を発生させるといわれている。
そこで、図3に示す傾斜面41の形状が湾曲状で均一の厚さでない上記塗布部4のリップグロス塗布容器1の実施例1、2と、図4に示す傾斜面41′の形状が平面状の本発明の第2の形態の例である、均一の厚さのリップグロス塗布容器の実施例3、4と、実施例1及び実施例3と同じ形状の比較例1、2を作製して、5名のパネラーにより官能評価を行った。
実施例は、蓋にポリプロピレン樹脂を、塗布部にポリエチレン樹脂を用いて、平均粒径10〜40μmの中実の球状ガラスビーズを47〜49重量%、平均粒径1〜10μmの銀ガラスを1〜3重量%の範囲で含有するペレットで蓋と塗布部を成形した。
また、比較例は、蓋にポリプロピレン樹脂を、塗布部にポリエチレン樹脂を用いて、平均粒径10〜40μmの中実の球状ガラスビーズを50重量%含有するペレットで蓋と塗布部を成形した。
(臭いの測定)
リップグロス塗布容器を5名のパネラーにより官能評価した。
通常、リップグロスは、使用開始後1週間程度経過すると容器内に入った雑菌の増殖により悪臭が問題となるので、本測定では1週間連続で毎日3回使用した後、36℃で相対湿度95%以上の保温器中で1週間保存したリップグロスについて測定を行った。
臭いは、無臭を0とした5段階評価でスコア付けし、パネラー5名の平均値を示した。 ここで、平均値が3未満であれば許容可能な臭いと判断される。
表2のとおり、実施例1〜4のリップグロス塗布容器に入ったリップグロスについては、臭いの問題は全く無かった。一方、比較例1、2のリップグロス塗布容器に入ったリップグロスについては、悪臭がするとの評価であった。
(雑菌増殖に関するシミユレーション)
唇に付着した汚れがリップグロス塗布容器の吐出口から容器内に入り、雑菌が増殖する過程のシミユレーションを行った。本シミユレーションは、リップグロス塗布容器の吐出口からの汚染伝播を遮断できるかどうかを確認するためのものである。
JIS L 1902繊維製品の抗菌性試験方法・抗菌効果に準じ、ブイヨン液体培地(1/20N)を容積10mlのリップグロス塗布容器に8ml充填した。一方、本JIS試験方法で使用されるコットン製の標準白布を使用し、この標準白布の表面に黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus NBRC13276)懸濁液(菌濃度3.8×10CFU/ml)を散布し、上記実施例及び比較例の容器の塗布部で表面をなでた。その後、これらの容器を35℃、48時間保持し、容器内の液体培地中の生残菌数を求めた。なお、菌数測定は、ハートインフージョン寒天培地(栄研化学株式会社製品)を用い、混釈平板法により求めた。
その結果を表3に示す。
表3のとおり、実施例1〜4のリップグロス塗布容器では、問題となるような黄色ブドウ球菌の生残菌数では無かった。一方、比較例1、2のリップグロス塗布容器では、明らかに問題となる黄色ブドウ球菌の生残菌数であった。
表2及び表3が示す結果を考察する。
特許文献4に記載の銀ガラス・ガラス含有樹脂成形体が、その表面にスキン層が形成されないこと、そして、その表面に球状ガラスビーズ及び銀ガラスが存在することで、銀ガラスの抗菌作用が発揮できるものであることは、上述したとおりである。そこで、段落5及び6に記載したように、0.5重量%の銀ガラス含有の塗布部及び蓋を備える容器を作製して、その容器での雑菌の繁殖による悪臭の発生を防止できるか否かのテストの結果は、悪臭が防止できないことを示したが、銀ガラスの配合割合が1〜3重量%であれば悪臭の発生を防止できることが判明した。そして、実施例1、2とその傾斜面41′の厚さが異なる実施例3、4は、官能評価の臭いの問題が全く無いことから、傾斜面41、41′の厚さが棒状閉塞材21と嵌り合う厚さであれば悪臭の発生を防止できることが判明した。
1 リップグロス塗布容器
2 蓋
21 棒状閉塞材
22 螺着部
3 チューブ
4 塗布部
41 傾斜面
42 吐出口
43 円柱部
44 被螺着部
45 肩部

Claims (4)

  1. リップグロスを収納するチューブ、そのチューブの上端に先端が傾斜面の形状をした塗布部が設けられ、その塗布部の傾斜面にリップグロスを吐出する吐出口が設けられ、上記チューブの外周面に着脱自在に嵌合されて該塗布部を密閉させる蓋からなるリップグロス塗布容器であって、
    前記吐出口が前記塗布部の中心軸上に設けられ、前記蓋がその天板の内壁中央部に一体形成される上記吐出口を閉じる棒状閉塞材を備えており、前記塗布部が金型に接して形成されるポリエチレン樹脂中に、そして、前記蓋が金型に接して形成されるポリプロピレン樹脂中に、平均粒径10〜40μmの中実の球状ガラスビーズを40〜70重量%、平均粒径1〜10μmの銀ガラスを1〜3重量%の範囲で含有しており、上記傾斜面の厚さが上記棒状閉塞材と嵌り合う厚さの形状を有することで、上記塗布部の傾斜面及び蓋の棒状閉塞材が唇についていた食品などの汚れにより発生する悪臭を防止することを特徴とするリップグロス塗布容器。
  2. 前記傾斜面が平面形状又は湾曲形状であることを特徴とする請求項1に記載のリップグロス塗布容器。
  3. 前記平面形状又は湾曲形状の傾斜面の厚さが、均一でない形状で形成されていることを特徴とする請求項2に記載のリップグロス塗布容器。
  4. 前記平面形状又は湾曲形状の傾斜面の厚さが、均一の形状で形成されていることを特徴とする請求項2に記載のリップグロス塗布容器。
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