JP2013208920A - 補助動力付き自転車 - Google Patents

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Abstract

【課題】アシストモータによりバッテリの回生充電を可能とした補助動力付き自転車において、バッテリの満充電時にも制動アシストを可能とする。
【解決手段】ペダルクランク軸3にワンウェイクラッチ29を介して接続される伝動筒17と、伝動筒17に設けられるドライブスプロケット31と、伝動筒17に接続されるアシストモータ15とを備え、アシストモータ15のモータ駆動軸16上に、該モータ駆動軸16が所定速度以上の回転をしたときに作動してリヤブレーキBRに制動力を発揮させる遠心ガバナ51を備える。
【選択図】図3

Description

本発明は、アシストモータによりバッテリの回生充電を可能とした補助動力付き自転車に関する。
従来、補助動力付き自転車において、ペダルクランク軸を挿通すると共にワンウェイクラッチを介して接続される駆動筒と、駆動筒の外周に固定されるドライブスプロケットと、駆動筒に動力伝達可能に接続されるアシストモータとを備えたものがある(例えば、特許文献1参照)。
上記自転車において、アシストモータは、ペダルに加わる踏力に応じた補助動力を発生するべく駆動制御される。すなわち、ペダル踏み込み時にはその力が駆動筒、ワンウェイクラッチ及びドライブスプロケット等を介して駆動輪に伝達されると共に、駆動アシスト時にはアシストモータの駆動力が伝動機構、駆動筒、ワンウェイクラッチ及びドライブスプロケット等を介して駆動輪に伝達される。一方、ペダル踏み込みやモータ駆動のない空走時には、駆動輪の回転力はワンウェイクラッチによってペダルには伝達されず、モータのみに伝達されて回生に供することが可能とされる。
特開平9−267790号公報
ところで、上記従来の技術では、空走時には回生ブレーキを実施しつつバッテリを充電しているが、バッテリが満充電になった場合には回生をキャンセルするため、回生ブレーキによる制動アシストがなくなるという課題がある。
そこで本発明は、アシストモータによりバッテリの回生充電を可能とした補助動力付き自転車において、バッテリの満充電時にも制動アシストを可能とすることを目的とする。
上記課題の解決手段として、請求項1に記載した発明は、ペダルクランク軸(3)にワンウェイクラッチ(29)を介して接続される出力軸(17)と、前記出力軸(17)に設けられる車輪駆動部(31)と、前記出力軸(17)に接続されるアシストモータ(15)と、前記出力軸(17)及び前記アシストモータ(15)間の動力伝達機構(18)とを備える補助動力付き自転車(1)において、前記出力軸(17)、前記アシストモータ(15)及び前記動力伝達機構(18)の何れかの回転軸(16)上に、該回転軸(16)が所定速度以上の回転をしたときに作動して車輪制動装置(BR)に制動力を発揮させる遠心ガバナ(51)を備えることを特徴とする。
請求項2に記載した発明は、前記遠心ガバナ(51)が、遠心ウェイト(54)の作動により軸方向で移動する可動部(53)と、該可動部(53)の軸方向移動により一端部に入力を受けて揺動すると共に他端部から前記車輪制動装置(BR)への出力を行うブレーキアーム(57)とを有することを特徴とする。
請求項3に記載した発明は、前記ブレーキアーム(57)が、前記アシストモータ(15)及び可動部(53)を覆う駆動ケース(11)の外方に配置され、前記駆動ケース(11)外側の揺動規制部(13c)に当接することで、前記可動部(53)から入力を受けた際の揺動限界位置を規定することを特徴とする。
請求項4に記載した発明は、前記車輪駆動部(31)が、前記出力軸(17)及び駆動輪(7)間に渡るチェーン式伝動機構(34)のドライブスプロケットであり、前記遠心ガバナ(51)が、側面視で前記チェーン式伝動機構(34)のチェーンライン(TU,TL)の内方に位置し、前記ブレーキアーム(57)が、上面視で前記チェーンライン(TU,TL)と重なるように配置されることを特徴とする。
請求項5に記載した発明は、前記車輪駆動部(31)が、前記出力軸(17)及び駆動輪(7)間に渡るチェーン式伝動機構(34)のドライブスプロケットであり、前記遠心ガバナ(51)が、上面視で前記チェーン式伝動機構(34)のチェーンライン(TU,TL)よりも車体左右中心寄りに配置され、かつ前記出力軸(17)及びアシストモータ(15)間に渡る前記動力伝達機構(18)よりも後方に配置されることを特徴とする。
請求項1に記載した発明によれば、バッテリの満充電時にも、出力軸及びアシストモータ間の任意の回転軸が所定速度以上の回転をしたときに車輪制動力を発生可能となり、例えば降坂時の速度調整用のブレーキ操作を抑えて快適に走行できると共に、回生ブレーキ解除時の挙動変化を軽減できる。
請求項2に記載した発明によれば、簡単な構成で車輪制動装置の操作力を発揮できる。
請求項3に記載した発明によれば、駆動輪と共に回転する出力軸を含む前記回転軸の回転速度が大きくなっても、遠心ガバナにより発生する車輪制動力を適度に制限できる。
請求項4に記載した発明によれば、駆動ケース外方のブレーキアームを含む遠心ガバナを、チェーンライン内方のデッドスペースに効率よく配置できる。
請求項5に記載した発明によれば、駆動輪に対するチェーン式伝動機構及びアシストモータからの動力伝達機構の周辺のデッドスペースを、遠心ガバナの配置スペースとして有効利用できる。
本発明の実施形態における補助動力付き自転車の左側面図である。 上記自転車のパワーユニットの左側面図である。 図2のA−A断面図である。 図3の要部拡大図である。 上記パワーユニットの遠心ガバナを示す図4のB−B断面図である。 上記自転車のリヤブレーキ周辺の左側面図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。なお、以下の説明における前後左右等の向きは、特に記載が無ければ以下に説明する車両における向きと同一とする。また以下の説明に用いる図中適所には、車両前方を示す矢印FR、車両左方を示す矢印LH、車両上方を示す矢印UPが示されている。
図1に示す自転車1は、ペダル2に加わる踏力に応じた補助動力を発生するアシストモータ15を備えた電動アシスト自転車であり、左右方向に沿うペダルクランク軸3の周囲に補助動力装置10を構成し、かつ車体フレーム4に沿ってバッテリ5を搭載する。図中符号6は前輪、符号7は後輪、符号8はハンドル、符号9はシート、符号2aはペダルクランクアーム、符号BRはリヤブレーキをそれぞれ示す。
図2,3に示すように、補助動力装置10は、ペダルクランク軸3の後方にこれと平行な駆動軸(以下、モータ駆動軸16という。)を有するアシストモータ15を配置し、モータ駆動軸16及びペダルクランク軸3の間でこれらよりも下方に動力伝達機構18におけるペダルクランク軸3と平行な中継軸19を配置する。アシストモータ15及び動力伝達機構18は、車体フレーム4に固定的に支持されたユニットケース11内に収容、支持される。図中符号C1はペダルクランク軸3の中心軸線、符号C2はモータ駆動軸16の中心軸線、符号C3は中継軸19の中心軸線、符号Mはユニットケース11の車体フレーム4への固定部をそれぞれ示す。
ユニットケース11は、車体左右中心線CLを跨いで配置される左ケース体12と、左ケース体12の右方に取り付けられる右ケース体13と、左ケース体12の後部左方に取り付けられるモータカバー14とに分割される。左ケース体12は右方に開放するトレー状に形成され、右ケース体13は左方に開放するトレー状に形成され、モータカバー14は右方に開放するカップ状に形成される。左右ケース体12,13が開放部同士を突き当てて形成する閉空間内には動力伝達機構18が収容され、左ケース体12の後部左側にモータカバー14が取り付いて形成する閉空間内にはアシストモータ15が収容される。左右ケース体12,13及びモータカバー14は、それぞれ一体の例えばアルミニウム合金製の鋳造成形品とされる。
左ケース体12は、その前部に左方へ突出するカップ状の膨出部12aを形成する。膨出部12aの左端部には、ペダルクランク軸3の左側部を左前ベアリング21aを介して支持する左前軸受け部21が設けられる。
左ケース体12の後部は左方(ケース外方)に開放するトレー状に形成され、この左ケース体12後部の開放部にモータカバー14の開放部が整合して互いを閉塞する。左ケース体12後部の中央部には、モータ駆動軸16の左右中間部を中央後ベアリング22aを介して支持する中央後軸受け部22が設けられる。左ケース体12後部における中央後軸受け部22よりも前方には、その右側面に中継軸19の左端部を第二中央後ベアリング23aを介して支持する第二中央後軸受け部23が設けられる。
右ケース体13は、その前部にペダルクランク軸3の右側部を右前ベアリング24a及び後述する伝動筒17を介して支持する右前軸受け部24が設けられる。右ケース体13の後部には、その左側面にモータ駆動軸16の右端部を右後ベアリング25aを介して支持する右後軸受け部25が設けられる。右ケース体13後部における右後軸受け部25よりも前方には、その左側面に中継軸19の右端部を第二右後ベアリング26aを介して支持する第二右後軸受け部26が設けられる。
モータカバー14の左側部の中央部には、その右側面にモータ駆動軸16の左端部を左後ベアリング27aを介して支持する左後軸受け部27が設けられる。
アシストモータ15は直流モータであり、モータ駆動軸16を一体回転可能に挿通するロータ15aと、ロータ15aの外周で左ケース体12(又はモータカバー14)に固定されるステータ15bとを有する。
ペダルクランク軸3は、その左右端部にそれぞれ左右ペダルクランクアーム2aの基端部を一体回転可能に連結する。左右ペダルクランクアーム2aの先端部にはそれぞれ左右ペダル2が支持される(図1参照)。ペダルクランク軸3の外周には、円筒状の伝動筒17が左右一対のニードルベアリング28を介して支持される。伝動筒17は、その左端部に拡径部17aを形成し、該拡径部17aの内周にワンウェイクラッチ29を配置する。
ワンウェイクラッチ29は、伝動筒17に対してペダルクランク軸3が正転方向(自転車1を前進させる方向)に相対回転しようとする際は、伝動筒17及びペダルクランク軸3間のトルク伝達を可能とする一方、伝動筒17に対してペダルクランク軸3が逆転方向に相対回転しようとする際は、伝動筒17及びペダルクランク軸3間のトルク伝達を不能とする(空転させる)。伝動筒17の右端部は右前軸受け部24の右方(ケース外方)に突出し、この右端部にドライブスプロケット31が一体回転可能に取り付けられる。ドライブスプロケット31には、後輪7(駆動輪)右側の不図示のドリブンスプロケット32(図1参照)と共に無端状のドライブチェーン33が巻き掛けられ、これらがペダルクランク軸3及び後輪7間のチェーン式伝動機構34を構成する。
自転車1において、乗員がペダル2を踏んで走行する際には、ペダルクランク軸3の駆動力はワンウェイクラッチ29、伝動筒17及びチェーン式伝動機構34を介して後輪7に伝達される。このとき、アシストモータ15が駆動すると、その駆動力が動力伝達機構18を介して伝動筒17に伝達され、ペダル踏力を軽減するべくアシストする。
一方、ペダル2が停止した状態で走行する際には、後輪7の回転力はチェーン式伝動機構34及び伝動筒17には伝達可能であるが、伝動筒17からペダルクランク軸3へのトルク伝達は、伝動筒17に対してペダルクランク軸3が逆転方向に相対回転する場合に相当することから、ワンウェイクラッチ29がトルク伝達をせずにペダル2の停止状態が維持される。このとき、後輪7の回転力は、伝動筒17から動力伝達機構18を介してアシストモータ15に伝達可能であり、アシストモータ15を発電機とした回生が可能となる。
伝動筒17の中間部の外周面には、磁性合金製の薄帯35aが一体に巻き付けられる。薄帯35aの外周方には、左ケース体12に支持された左右一対のトルク検出コイル35bが配置される。これら薄帯35a及び左右トルク検出コイル35bにより、磁歪式トルクセンサ35が構成される。すなわち、伝動筒17の中間部の左右のトルク差が薄帯35aに剪断歪を生じさせ、この歪による薄帯35aの透磁率の変化を左右トルク検出コイル35bにより検出することで、伝動筒17に作用するトルクが検出される。
伝動筒17には、トルク検出コイル35bよりも左方の部位からペダルクランク軸3によるトルク入力があり、このトルクがトルク検出コイル35bよりも右方の部位よりチェーン式伝動機構34に出力される。このとき、磁歪式トルクセンサ35により所定以上のトルクが検出されると、アシストモータ15が駆動して伝動筒17におけるトルク検出コイル35bよりも右方の部位にアシストトルクが入力される。これにより、ペダルクランク軸3の回転トルクひいてはペダル踏力の軽減が図られる。
アシストモータ15の駆動制御は、不図示のECU(電子コントロールユニット)によりなされる。ECUは、磁歪式トルクセンサ35及び不図示の車速センサ等からの入力に基づき、不図示のモータドライバに制御信号を出力してアシストモータ15を駆動させる。アシストモータ15は、車速が所定未満でかつ、伝動筒17に対してペダルクランク軸3が正転方向に相対回転する場合に相当する所定以上のトルクが検出された場合に、ペダル踏力を軽減するべく駆動する。
自動二輪車のペダル停止状態での走行時には、ペダルクランク軸3からは伝動筒17にトルクが伝達されず、後輪7から伝動筒17にトルクが伝達可能である。このとき、アシストモータ15を回生モードに制御することで、後輪7の回転によりアシストモータ15が発電してバッテリ5を充電可能となり、かつアシストモータ15の回生ブレーキにより後輪7に制動力を付与することが可能となる。
動力伝達機構18は、伝動筒17の右側部外周に一体回転可能に支持される第一大径ギヤ41と、中継軸19の右側部に例えば一体形成される第一小径ギヤ42と、中継軸19の左側部に一体回転可能に支持される第二大径ギヤ44と、モータ駆動軸16の右側部に例えば一体形成される第二小径ギヤ45とを有する。第一大径ギヤ41と第一小径ギヤ42とは互いに噛み合い第一減速ギヤ対43を構成し、第二大径ギヤ44と第二小径ギヤ45とは互いに噛み合い第二減速ギヤ対46を構成する。
モータ駆動軸16の右端部周辺には、後輪7の走行用ブレーキであるリヤブレーキBRを補助的に作動させるための遠心ガバナ51が設けられる。
図4,5を併せて参照し、遠心ガバナ51は、モータ駆動軸16の右端部に固定的に支持される円盤状のランププレート52と、ランププレート52の右方でモータ駆動軸16の右端部に軸方向で摺動可能に支持される円盤状のドライブプレート53と、ランププレート52及びドライブプレート53間に保持される複数の例えば球状の遠心ウェイト54と、ドライブプレート53を左方(ランププレート52側)に付勢する圧縮コイルバネ55と、モータ駆動軸16の右端部に軸方向で摺動可能に保持されるプッシュロッド56と、プッシュロッド56の先端部に一端部を係合させると共に他端部にリヤブレーキBRに至るブレーキケーブル59の基端部を係合させるベルクランク57と、を有する。
ランププレート52は、モータ駆動軸16の第二小径ギヤ45の右方に隣接し、モータ駆動軸16と一体回転可能に支持される。ランププレート52は、モータ駆動軸16を挿通するハブ部52aと、ハブ部52aの外周方に形成されて外周側ほど右側(ドライブプレート53側)に位置するように傾斜する傾斜部52bと、傾斜部52bの外縁から右方へ起立する規制壁52cとを有する。
ドライブプレート53は、モータ駆動軸16を軸方向で摺動可能に挿通するハブ部53aと、ハブ部53aの外周方に形成されて外周側ほど左方(ランププレート52側)に位置するように傾斜する傾斜部53bとを有する。
図6を併せて参照し、各遠心ウェイト54は、各傾斜部52b,53b間で周方向で等間隔に並び、かつ各傾斜部52b,53b間で径方向で転動可能に保持される。各遠心ウェイト54に遠心力が作用しない場合、各傾斜部52b,53bが圧縮コイルバネ55の付勢力により互いに近接することから、各遠心ウェイト54は各傾斜部52b,53bの傾斜に沿って径方向内側へ移動する。一方、各遠心ウェイト54に所定以上の遠心力が作用すると、これらがドライブプレート53を圧縮コイルバネ55の付勢力に抗して右方へ移動させつつ径方向外側に移動する。
各遠心ウェイト54の径方向外側への移動及びドライブプレート53の右方への移動は、各遠心ウェイト54が規制壁52cの内周面に突き当たることで制限される。圧縮コイルバネ55の左端部は、ドライブプレート53のハブ部53aの右側に外嵌する左スプリングシート55aに保持され、圧縮コイルバネ55の右端部は、モータ駆動軸16に外嵌する右スプリングシート55bに保持される。
プッシュロッド56は、モータ駆動軸16と平行に延びる。モータ駆動軸16の右端部内には、軸線C2に沿う挿通孔16aが形成され、この挿通孔16a内にプッシュロッド56が軸方向で摺動可能に挿通される。ドライブプレート53のハブ部53aには、プッシュロッド56と直交するように配された係合ピン56bが、モータ駆動軸16及びハブ部53aを径方向で貫通した状態で嵌合する。係合ピン56bは、左スプリングシート55aにより抜け止めがなされる。係合ピン56bの長手方向中央部には、プッシュロッド56の左端が当接し、ドライブプレート53の右方への移動に伴いプッシュロッド56を右方に摺動させる。モータ駆動軸16の右端部には、係合ピン56bをモータ駆動軸16の軸方向で移動可能に挿通する長孔16bが形成される。
ベルクランク57は、モータ駆動軸16と略直交する揺動軸58を介して右ケース体13に保持される。ベルクランク57は、プッシュロッド56における右ケース体13の外方に臨む先端部の周囲に配された揺動軸58を挿通する基部57aと、基部57aからプッシュロッド56の先端部に向けて延びる第一アーム57bと、基部57aからブレーキケーブル59の基端部に向けて延びる第二アーム57cとを有し、揺動軸58の軸方向視でL字形状に形成される。
第一アーム57bの先端部には、その左方からプッシュロッド56の先端部が当接する。第二アーム57cの先端部には、ブレーキケーブル59のインナーケーブル59aの先端部が係止される。ブレーキケーブル59のアウターケーブル59bの先端部は、右ケース体13の外側面に突設されたケーブル保持部13aに保持される。右ケース体13における右後軸受け部25の外周方の側壁には、モータ駆動軸16と略平行な段差面13cを介して左方(ケース内方)に変位する凹部13bが形成される。
凹部13b内には、ベルクランク57の第二アーム57c及びブレーキケーブル59が配置される。第二アーム57cは、プッシュロッド56が第一アーム57bを押圧する前は段差面13cから離間し、プッシュロッド56が第一アーム57bを押圧した際は段差面13cに当接するまで揺動する。遠心ガバナ51は、その一部(ベルクランク57)がドライブチェーン33と左右方向位置をラップさせており、かつ車体側面視ではドライブチェーン33の上下チェーンラインTU,TLの間に位置する。すなわち、遠心ガバナ51は、ドライブチェーン33の上下チェーンラインTU,TLの内側に配置されている。
上記構成において、所定速度以上でペダル2が停止し、かつバッテリ5が満充電でアシストモータ15による回生もなされない空走時には、アシストモータ15の回生ブレーキに代わり、遠心ガバナ51の作動によりリヤブレーキBRが作動して車輪制動力を発揮させる。
すなわち、遠心ガバナ51において、後輪7に連動して回転するモータ駆動軸16の回転数が所定以上になると、各遠心ウェイト54の径方向外側への移動によりドライブプレート53が右方へ移動し、プッシュロッド56の先端部をケース外方に突出させる。すると、ベルクランク57が揺動してブレーキケーブル59を介してリヤブレーキBRを作動させる。
図6を参照し、リヤブレーキBRは、後輪7のハブ部周辺に構成される。図中符号7aは後輪車軸を示す。リヤブレーキBRは、ブレーキアームBAを図中矢印方向に揺動させて制動力を発揮させる。ブレーキアームBAの揺動先端側には、前記ブレーキケーブル59、及びブレーキレバー等の操作子から延びるメインブレーキケーブル61がそれぞれ係止される。各ブレーキケーブル59,61は、車体フレーム4における後端部に後輪7を軸支するリヤフォーク5aに沿って前方に取り回される。
本実施形態では、車速が24km/hまではアシストモータ15による駆動アシストがなされると共に遠心ガバナ51が非作動状態を保ち、車速が25km/hを越えるとアシストモータ15による駆動アシストが停止すると共に遠心ガバナ51が作動してリヤブレーキBRに制動力を発揮させる。
以上説明したように、上記実施形態における補助動力付きの自転車1は、ペダルクランク軸3にワンウェイクラッチ29を介して接続される伝動筒17と、前記伝動筒17に設けられるドライブスプロケット31と、前記伝動筒17に接続されるアシストモータ15と、前記伝動筒17及び前記アシストモータ15間の動力伝達機構18とを備えるものにおいて、前記アシストモータ15のモータ駆動軸16上に、該モータ駆動軸16が所定速度以上の回転をしたときに作動してリヤブレーキBRに制動力を発揮させる遠心ガバナ51を備えるものである。
この構成によれば、バッテリ5の満充電時にも、駆動輪と連動するモータ駆動軸16が所定速度以上の回転をしたときに車輪制動力を発生可能となり、例えば降坂時の速度調整用のブレーキ操作を抑えて快適に走行できると共に、回生ブレーキ解除時の挙動変化を軽減できる。
上記自転車1は、前記遠心ガバナ51が、遠心ウェイト54の作動により軸方向で移動するドライブプレート53と、該ドライブプレート53の軸方向移動により一端部に入力を受けて揺動すると共に他端部から前記リヤブレーキBRへの出力を行うベルクランク57とを有するものである。
この構成によれば、簡単な構成でリヤブレーキBRの操作力を発揮できる。
上記自転車1は、前記ドライブスプロケット31が、前記伝動筒17及び後輪7間に渡るチェーン式伝動機構34の一部であり、前記遠心ガバナ51が、上面視で前記チェーン式伝動機構34のチェーンラインTU,TLよりも車体左右中心寄りに配置され、かつ前記伝動筒17及びアシストモータ15間に渡る動力伝達機構18よりも後方に配置されるものである。
この構成によれば、後輪7に対するチェーン式伝動機構34及びアシストモータ15からの動力伝達機構18の周辺のデッドスペースを、遠心ガバナ51の配置スペースとして有効利用できる。
上記自転車1は、前記ベルクランク57が、前記アシストモータ15及びドライブプレート53を覆うユニットケース11の外方に配置され、前記ユニットケース11外側の段差面13cに当接することで、前記ドライブプレート53から入力を受けた際の揺動限界位置を規定するものである。
この構成によれば、駆動輪と共に回転するモータ駆動軸16の回転速度が大きくなっても、遠心ガバナ51により発生する車輪制動力を適度に制限できる。
上記自転車1は、前記遠心ガバナ51が、側面視で前記チェーン式伝動機構34のチェーンラインTU,TLの内方に位置し、前記ベルクランク57が、上面視で前記チェーンラインTU,TLと重なるように配置されるものである。
この構成によれば、ユニットケース11外方のベルクランク57を含む遠心ガバナ51を、チェーンラインTU,TL内方のデッドスペースに効率よく配置できる。
なお、本発明は上記実施形態に限られるものではなく、例えば、遠心ガバナ51は、モータ駆動軸16に限らず、伝動筒17の延長上や動力伝達機構18の回転軸上に設けてもよい。遠心ガバナ51を減速後の回転軸に設けると作動速度を高く設定し易くなり、遠心ガバナ51を減速前の回転軸に設けると低車速時に作動させ易くなる。遠心ガバナ51が前後輪6,7の走行用ブレーキ及びこれらとは別に設けた補助ブレーキの少なくとも一つを作動させる構成でもよい。
そして、上記実施形態における構成は本発明の一例であり、当該発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
1 自転車(補助動力付き自転車)
3 ペダルクランク軸
11 ユニットケース(駆動ケース)
13c 段差面(揺動規制部)
15 アシストモータ
16 モータ駆動軸(回転軸)
17 伝動筒(出力軸)
18 動力伝達機構
29 ワンウェイクラッチ
31 ドライブスプロケット(車輪駆動部)
34 チェーン式伝動機構
51 遠心ガバナ
53 ドライブプレート(可動部)
54 遠心ウェイト
57 ベルクランク(ブレーキアーム)
TU,TL チェーンライン
BR リヤブレーキ

Claims (5)

  1. ペダルクランク軸(3)にワンウェイクラッチ(29)を介して接続される出力軸(17)と、前記出力軸(17)に設けられる車輪駆動部(31)と、前記出力軸(17)に接続されるアシストモータ(15)と、前記出力軸(17)及び前記アシストモータ(15)間の動力伝達機構(18)とを備える補助動力付き自転車(1)において、
    前記出力軸(17)、前記アシストモータ(15)及び前記動力伝達機構(18)の何れかの回転軸(16)上に、該回転軸(16)が所定速度以上の回転をしたときに作動して車輪制動装置(BR)に制動力を発揮させる遠心ガバナ(51)を備えることを特徴とする補助動力付き自転車。
  2. 前記遠心ガバナ(51)は、遠心ウェイト(54)の作動により軸方向で移動する可動部(53)と、該可動部(53)の軸方向移動により一端部に入力を受けて揺動すると共に他端部から前記車輪制動装置(BR)への出力を行うブレーキアーム(57)とを有することを特徴とする請求項1に記載の補助動力付き自転車。
  3. 前記ブレーキアーム(57)は、前記アシストモータ(15)及び可動部(53)を覆う駆動ケース(11)の外方に配置され、前記駆動ケース(11)外側の揺動規制部(13c)に当接することで、前記可動部(53)から入力を受けた際の揺動限界位置を規定することを特徴とする請求項2に記載の補助動力付き自転車。
  4. 前記車輪駆動部(31)は、前記出力軸(17)及び駆動輪(7)間に渡るチェーン式伝動機構(34)のドライブスプロケットであり、
    前記遠心ガバナ(51)は、側面視で前記チェーン式伝動機構(34)のチェーンライン(TU,TL)の内方に位置し、
    前記ブレーキアーム(57)は、上面視で前記チェーンライン(TU,TL)と重なるように配置されることを特徴とする請求項2又は3に記載の補助動力付き自転車。
  5. 前記車輪駆動部(31)は、前記出力軸(17)及び駆動輪(7)間に渡るチェーン式伝動機構(34)のドライブスプロケットであり、
    前記遠心ガバナ(51)は、上面視で前記チェーン式伝動機構(34)のチェーンライン(TU,TL)よりも車体左右中心寄りに配置され、かつ前記出力軸(17)及びアシストモータ(15)間に渡る前記動力伝達機構(18)よりも後方に配置されることを特徴とする請求項1から4の何れか一項に記載の補助動力付き自転車。
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