JP2013191789A - 接合装置、接合システム、接合方法、プログラム及びコンピュータ記憶媒体 - Google Patents

接合装置、接合システム、接合方法、プログラム及びコンピュータ記憶媒体 Download PDF

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Abstract

【課題】基板間の外周部に気泡が発生するのを抑制して、基板同士を適切に接合する。
【解決手段】接合装置は、下面に上ウェハWを真空引きして吸着保持する上チャック230と、上チャック230の下方に設けられ、上面に下ウェハWを真空引きして吸着保持する下チャック231と、を有している。上チャック230は、上ウェハWを所定の温度に加熱する第1の加熱機構242を有している。下チャック231は、下ウェハWを所定の温度に加熱する第2の加熱機構262を有している。
【選択図】図15

Description

本発明は、基板同士を分子間力によって接合する接合装置、当該接合装置を備えた接合システム、当該接合装置を用いた接合方法、プログラム及びコンピュータ記憶媒体に関する。
近年、半導体デバイスの高集積化が進んでいる。高集積化した複数の半導体デバイスを水平面内で配置し、これら半導体デバイスを配線で接続して製品化する場合、配線長が増大し、それにより配線の抵抗が大きくなること、また配線遅延が大きくなることが懸念される。
そこで、半導体デバイスを3次元に積層する3次元集積技術を用いることが提案されている。この3次元集積技術においては、例えば接合システムを用いて、2枚の半導体ウェハ(以下、「ウェハ」という。)の接合が行われる。例えば接合システムは、基板の接合される表面を親水化する表面親水化装置と、当該表面親水化装置で表面が親水化された基板同士を接合する接合装置と、を有している。かかる接合システムでは、表面親水化装置において基板の表面に純水を供給して当該基板の表面を親水化した後、接合装置において基板同士をファンデルワールス力及び水素結合(分子間力)によって接合する(特許文献1)。
特開2011−187716号公報
しかしながら、発明者らが鋭意検討したところ、特許文献1に記載した接合システムを用いた場合、接合された基板間の外周部に気泡が発生する場合があることが分かった。なお、この基板間の外周部に気泡が発生するメカニズムについては、後述において説明する。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、基板間の外周部に気泡が発生するのを抑制して、基板同士を適切に接合することを目的とする。
前記の目的を達成するため、本発明は、基板同士を分子間力によって接合する接合装置であって、下面に第1の基板を真空引きして吸着保持する第1の保持部材と、前記第1の保持部材の下方に設けられ、上面に第2の基板を真空引きして吸着保持する第2の保持部材と、有し、少なくとも前記第1の保持部材又は前記第2の保持部材は、少なくとも第1の基板又は第2の基板を所定の温度に加熱する加熱機構を有することを特徴としている。
発明者らが鋭意検討したところ、例えば上述した特許文献1の接合システムを用いた場合のように基板同士を分子間力によって接合する際、基板間の外周部の気泡は、基板の表面を親水化する際に供給される純水に起因して発生することが分かった。基板の表面を親水化するため供給される純水には、基板同士の接合に用いられる純水と、その他の余剰分の純水とが含まれる。そして、例えば基板間の結合は基板の中心部から外周部に向けて拡散するが、この拡散する接合、いわゆるボンディングウェーブによって、余剰分の純水は基板の表面に浮上し、且つ基板の外周部に到達する。この余剰分の純水が残存し、さらに純水が空気になることで、基板間の外周部において気泡が発生すると推察される。
そこで、本発明によれば、第1の保持部材に保持された第1の基板と、第2の保持部材に保持された第2の基板とを接合する際に、少なくとも第1の基板又は第2の基板を所定の温度に加熱することができる。かかる加熱によって、第1の基板と第2の基板の表面に供給された余剰分の純水を、当該第1の基板と第2の基板の表面から除去することができる。したがって、基板間の外周部に気泡が発生するのを抑制して、基板同士を分子間力によって適切に接合することができる。
前記第1の保持部材は第1の基板を加熱する第1の加熱機構を有し、前記第2の保持部材は第2の基板を加熱する第2の加熱機構を有し、前記第1の加熱機構と前記第2の加熱機構には、前記第1の加熱機構による第1の基板の加熱温度と、前記第2の加熱機構による第2の基板の加熱温度とを異なる温度に制御する制御部が設けられていてもよい。
かかる場合、前記第1の基板の加熱温度と前記第2の基板の加熱温度の温度差は、10℃〜20℃であってもよい。
前記第1の保持部材は第1の基板を加熱する第1の加熱機構を有し、前記第2の保持部材は第2の基板を加熱する第2の加熱機構を有し、前記第1の加熱機構と前記第2の加熱機構には、前記第1の保持部材に保持された第1の基板と、前記第2の保持部材に保持された第2の基板との少なくとも鉛直方向又は水平方向の位置調節をしながら、第1の基板と第2の基板を加熱するように制御する制御部が設けられていてもよい。
前記所定の温度は、50℃〜100℃であってもよい。
別な観点による本発明は、前記接合装置を備えた接合システムであって、前記接合装置を備えた処理ステーションと、第1の基板、第2の基板又は第1の基板と第2の基板が接合された重合基板をそれぞれ複数保有可能で、且つ前記処理ステーションに対して第1の基板、第2の基板又は重合基板を搬入出する搬入出ステーションと、を備え、前記処理ステーションは、第1の基板又は第2の基板の接合される表面を改質する表面改質装置と、前記表面改質装置で改質された第1の基板又は第2の基板の表面を親水化する表面親水化装置と、前記表面改質装置、前記表面親水化装置及び前記接合装置に対して、第1の基板、第2の基板又は重合基板を搬送するための搬送領域と、を有し、前記接合装置では、前記表面親水化装置で表面が親水化された第1の基板と第2の基板を接合することを特徴としている。
また別な観点による本発明は、基板同士を分子間力によって接合する接合方法であって、第1の保持部材の下面に吸着保持された第1の基板と、前記第1の保持部材の下方に設けられた第2の保持部材の上面に吸着保持された第2の基板とを接合する際に、少なくとも第1の基板又は第2の基板を所定の温度に加熱することを特徴としている。
前記第1の保持部材に保持された第1の基板と前記第2の保持部材に保持された第2の基板を接合する際、第1の基板と第2の基板を共に加熱し、且つ第1の基板と第2の基板を異なる温度に加熱してもよい。
かかる場合、前記第1の基板の加熱温度と前記第2の基板の加熱温度の温度差は、10℃〜20℃であってもよい。
前記第1の保持部材に保持された第1の基板と、前記第2の保持部材に保持された第2の基板との少なくとも鉛直方向又は水平方向の位置調節をしながら、第1の基板と第2の基板を共に加熱してもよい。
前記所定の温度は、50℃〜100℃であってもよい。
また別な観点による本発明によれば、前記接合方法を接合装置によって実行させるために、当該接合装置を制御する制御部のコンピュータ上で動作するプログラムが提供される。
さらに別な観点による本発明によれば、前記プログラムを格納した読み取り可能なコンピュータ記憶媒体が提供される。
本発明によれば、基板間の外周部に気泡が発生するのを抑制して、基板同士を分子間力によって適切に接合することができる。
本実施の形態にかかる接合システムの構成の概略を示す平面図である。 本実施の形態にかかる接合システムの内部構成の概略を示す側面図である。 上ウェハと下ウェハの構成の概略を示す側面図である。 表面改質装置の構成の概略を示す縦断面図である。 イオン通過構造体の平面図である。 表面親水化装置の構成の概略を示す縦断面図である。 表面親水化装置の構成の概略を示す横断面図である。 接合装置の構成の概略を示す横断面図である。 接合装置の構成の概略を示す縦断面図である。 位置調節機構の構成の概略を示す側面図である。 反転機構の構成の概略を示す平面図である。 反転機構の構成の概略を示す側面図である。 反転機構の構成の概略を示す側面図である。 保持アームと保持部材の構成の概略を示す側面図である。 上チャックと下チャックの構成の概略を示す縦断面図である。 上チャックを下方から見た平面図である。 下チャックを上方から見た平面図である。 ウェハ接合処理の主な工程を示すフローチャートである。 上ウェハと下ウェハの水平方向の位置を調節する様子を示す説明図である。 上ウェハと下ウェハの鉛直方向の位置を調節する様子を示す説明図である。 上ウェハの中心部と下ウェハの中心部を当接させて押圧する様子を示す説明図である。 上ウェハを下ウェハに順次当接させる様子を示す説明図である。 上ウェハの表面と下ウェハの表面を当接させた様子を示す説明図である。 上ウェハと下ウェハが接合された様子を示す説明図である。
以下、本発明の実施の形態について説明する。図1は、本実施の形態にかかる接合システム1の構成の概略を示す平面図である。図2は、接合システム1の内部構成の概略を示す側面図である。
接合システム1では、図3に示すように例えば2枚の基板としてのウェハW、Wを接合する。以下、上側に配置されるウェハを、第1の基板としての「上ウェハW」といい、下側に配置されるウェハを、第2の基板としての「下ウェハW」という。また、上ウェハWが接合される接合面を「表面WU1」といい、当該表面WU1と反対側の面を「裏面WU2」という。同様に、下ウェハWが接合される接合面を「表面WL1」といい、当該表面WL1と反対側の面を「裏面WL2」という。そして、接合システム1では、上ウェハWと下ウェハWを接合して、重合基板としての重合ウェハWを形成する。
接合システム1は、図1に示すように例えば外部との間で複数のウェハW、W、複数の重合ウェハWをそれぞれ収容可能なカセットC、C、Cが搬入出される搬入出ステーション2と、ウェハW、W、重合ウェハWに対して所定の処理を施す各種処理装置を備えた処理ステーション3とを一体に接続した構成を有している。
搬入出ステーション2には、カセット載置台10が設けられている。カセット載置台10には、複数、例えば4つのカセット載置板11が設けられている。カセット載置板11は、水平方向のX方向(図1中の上下方向)に一列に並べて配置されている。これらのカセット載置板11には、接合システム1の外部に対してカセットC、C、Cを搬入出する際に、カセットC、C、Cを載置することができる。このように、搬入出ステーション2は、複数の上ウェハW、複数の下ウェハW、複数の重合ウェハWを保有可能に構成されている。なお、カセット載置板11の個数は、本実施の形態に限定されず、任意に設定することができる。また、カセットの1つを異常ウェハの回収用として用いてもよい。すなわち、種々の要因で上ウェハWと下ウェハWとの接合に異常が生じたウェハを、他の正常な重合ウェハWと分離することができるカセットである。本実施の形態においては、複数のカセットCのうち、1つのカセットCを異常ウェハの回収用として用い、他のカセットCを正常な重合ウェハWの収容用として用いている。
搬入出ステーション2には、カセット載置台10に隣接してウェハ搬送部20が設けられている。ウェハ搬送部20には、X方向に延伸する搬送路21上を移動自在なウェハ搬送装置22が設けられている。ウェハ搬送装置22は、鉛直方向及び鉛直軸周り(θ方向)にも移動自在であり、各カセット載置板11上のカセットC、C、Cと、後述する処理ステーション3の第3の処理ブロックG3のトランジション装置50、51との間でウェハW、W、重合ウェハWを搬送できる。
処理ステーション3には、各種装置を備えた複数例えば3つの処理ブロックG1、G2、G3が設けられている。例えば処理ステーション3の正面側(図1のX方向負方向側)には、第1の処理ブロックG1が設けられ、処理ステーション3の背面側(図1のX方向正方向側)には、第2の処理ブロックG2が設けられている。また、処理ステーション3の搬入出ステーション2側(図1のY方向負方向側)には、第3の処理ブロックG3が設けられている。
例えば第1の処理ブロックG1には、ウェハW、Wの表面WU1、WL1を改質する表面改質装置30が配置されている。本実施の形態では、表面改質装置30において、ウェハW、Wの表面WU1、WL1におけるSiOの結合を切断して単結合のSiOとすることで、その後親水化されやすくするように当該表面WU1、WL1を改質する。
例えば第2の処理ブロックG2には、例えば純水によってウェハW、Wの表面WU1、WL1を親水化すると共に当該表面WU1、WL1を洗浄する表面親水化装置40、ウェハW、Wを接合する接合装置41が、搬入出ステーション2側からこの順で水平方向のY方向に並べて配置されている。
例えば第3の処理ブロックG3には、図2に示すようにウェハW、W、重合ウェハWのトランジション装置50、51が下から順に2段に設けられている。
図1に示すように第1の処理ブロックG1〜第3の処理ブロックG3に囲まれた領域には、ウェハ搬送領域60が形成されている。ウェハ搬送領域60には、例えばウェハ搬送装置61が配置されている。
ウェハ搬送装置61は、例えば鉛直方向、水平方向(Y方向、X方向)及び鉛直軸周りに移動自在な搬送アームを有している。ウェハ搬送装置61は、ウェハ搬送領域60内を移動し、周囲の第1の処理ブロックG1、第2の処理ブロックG2及び第3の処理ブロックG3内の所定の装置にウェハW、W、重合ウェハWを搬送できる。
次に、上述した表面改質装置30の構成について説明する。表面改質装置30は、図4に示すように処理容器100を有している。処理容器100の上面は開口し、当該上面開口部に後述するラジアルラインスロットアンテナ120が配置されて、処理容器100は内部を密閉可能に構成されている。
処理容器100のウェハ搬送領域60側の側面には、ウェハW、Wの搬入出口101が形成され、当該搬入出口101にはゲートバルブ102が設けられている。
処理容器100の底面には、吸気口103が形成されている。吸気口103には、処理容器100の内部の雰囲気を所定の真空度まで減圧する吸気装置104に連通する吸気管105が接続されている。
また、処理容器100の底面には、ウェハW、Wを載置する載置台110が設けられている。載置台110は、例えば静電吸着や真空吸着によってウェハW、Wを載置することができる。載置台110には、後述するように載置台110上のウェハW、Wに照射される処理ガスのイオン(酸素イオン)によって生じるイオン電流を測定するイオン電流計111が設けられている。
載置台110には、例えば冷却媒体を流通させる温度調節機構112が内蔵されている。温度調節機構112は、冷却媒体の温度を調節する液温調節部113に接続されている。そして、液温調節部113によって冷媒媒体の温度が調節され、載置台110の温度を制御できる。この結果、載置台110上に載置されたウェハWを所定の温度に維持できる。
なお、載置台110の下方には、ウェハW、Wを下方から支持し昇降させるための昇降ピン(図示せず)が設けられている。昇降ピンは、載置台110に形成された貫通孔(図示せず)を挿通し載置台110の上面から突出可能になっている。
処理容器100の上面開口部には、プラズマ生成用のマイクロ波を供給するラジアルラインスロットアンテナ120(RLSA:Radial Line Slot Antenna)が設けられている。ラジアルラインスロットアンテナ120は、下面が開口したアンテナ本体121を備えている。アンテナ本体121の内部には、例えば冷却媒体を流通させる流通路(図示せず)が設けられている。
アンテナ本体121の下面の開口部には、複数のスロットが形成され、アンテナとして機能するスロット板122が設けられている。スロット板122の材料には、導電性を有する材料、たとえば銅、アルミニウム、ニッケル等が用いられる。アンテナ本体121内のスロット板122の上部には、遅相板123が設けられている。遅相板123の材料には、低損失誘電体材料、例えば石英、アルミナ、窒化アルミニウム等が用いられる。
アンテナ本体121及びスロット板122の下方には、マイクロ波透過板124が設けられている。マイクロ波透過板124は、例えばOリング等のシール材(図示せず)を介して、処理容器100の内部を塞ぐように配置されている。マイクロ波透過板124の材料には、誘電体、例えば石英やAl等が用いられる。
アンテナ本体121の上部には、マイクロ波発振装置125に通じる同軸導波管126が接続されている。マイクロ波発振装置125は、処理容器100の外部に設置されており、ラジアルラインスロットアンテナ120に対し、所定周波数、例えば2.45GHzのマイクロ波を発振できる。
かかる構成により、マイクロ波発振装置125から発振されたマイクロ波は、ラジアルラインスロットアンテナ120内に伝搬され、遅相板123で圧縮され短波長化され、スロット板122で円偏波を発生させた後、マイクロ波透過板124を透過して処理容器100内に向けて放射される。
処理容器100の側面には、当該処理容器100内に処理ガスとしての酸素ガスを供給するガス供給管130が接続されている。ガス供給管130は、後述するイオン通過構造体140の上方に配置され、処理容器100内のプラズマ生成領域R1に酸素ガスを供給する。また、ガス供給管130には、内部に酸素ガスを貯留するガス供給源131に連通している。ガス供給管130には、酸素ガスの流れを制御するバルブや流量調節部等を含む供給機器群132が設けられている。
処理容器100内の載置台110とラジアルラインスロットアンテナ120との間には、イオン通過構造体140が設けられている。すなわち、イオン通過構造体140は、処理容器100の内部を、ガス供給管130から供給された酸素ガスをラジアルラインスロットアンテナ120から放射されたマイクロ波によってプラズマ化するプラズマ生成領域R1と、プラズマ生成領域R1で生成された酸素イオンを用いて載置台110上のウェハW、Wの表面WU1、WL1を改質する処理領域R2に区画するように設けられている。
イオン通過構造体140は、一対の電極141、142を有している。以下、上部に配置された電極を「上部電極141」といい、下部に配置された電極を「下部電極142」という場合がある。一対の電極141、142間には、当該一対の電極141、142を電気的に絶縁する絶縁材143が設けられている。
各電極141、142は、図4及び図5に示すように平面視においてウェハW、Wの径よりも大きい円形状を有している。また、各電極141、142には、プラズマ生成領域R1から処理領域R2に酸素イオンが通過する開口部144が複数形成されている。これら複数の開口部144は、例えば格子状に配置されている。なお、複数の開口部144の形状や配置は、本実施の形態に限定されず、任意に設定することができる。
ここで、各開口部144の寸法は、例えばラジアルラインスロットアンテナ120から放射されるマイクロ波の波長よりも短く設定されるのが好ましい。こうすることによって、ラジアルラインスロットアンテナ120から供給されたマイクロ波がイオン通過構造体140で反射され、マイクロ波の処理領域R2への進入を抑制できる。この結果、載置台110上のウェハW、Wがマイクロ波に直接曝されることがなく、マイクロ波によるウェハW、Wの損傷を防止できる。
イオン通過構造体140には、一対の電極141、142間に所定の電圧を印加する電源145が接続されている。この電源145によって印加される所定の電圧は、後述する制御部300によって制御され、最大電圧は例えば1KeVである。また、イオン通過構造体140には、一対の電極141、142間を流れる電流を測定する電流計146が接続されている。
次に、上述した表面親水化装置40の構成について説明する。表面親水化装置40は、図6に示すように内部を密閉可能な処理容器150を有している。処理容器150のウェハ搬送領域60側の側面には、図7に示すようにウェハW、Wの搬入出口151が形成され、当該搬入出口151には開閉シャッタ152が設けられている。
処理容器150内の中央部には、図6に示すようにウェハW、Wを保持して回転させるスピンチャック160が設けられている。スピンチャック160は、水平な上面を有し、当該上面には、例えばウェハW、Wを吸引する吸引口(図示せず)が設けられている。この吸引口からの吸引により、ウェハW、Wをスピンチャック160上に吸着保持できる。
スピンチャック160は、例えばモータなどを備えたチャック駆動部161を有し、そのチャック駆動部161により所定の速度に回転できる。また、チャック駆動部161には、例えばシリンダなどの昇降駆動源が設けられており、スピンチャック160は昇降自在になっている。
スピンチャック160の周囲には、ウェハW、Wから飛散又は落下する液体を受け止め、回収するカップ162が設けられている。カップ162の下面には、回収した液体を排出する排出管163と、カップ162内の雰囲気を真空引きして排気する排気管164が接続されている。
図7に示すようにカップ162のX方向負方向(図7の下方向)側には、Y方向(図7の左右方向)に沿って延伸するレール170が形成されている。レール170は、例えばカップ162のY方向負方向(図7の左方向)側の外方からY方向正方向(図7の右方向)側の外方まで形成されている。レール170には、例えばノズルアーム171とスクラブアーム172が取り付けられている。
ノズルアーム171には、図6及び図7に示すようにウェハW、Wに純水を供給する純水ノズル173が支持されている。ノズルアーム171は、図7に示すノズル駆動部174により、レール170上を移動自在である。これにより、純水ノズル173は、カップ162のY方向正方向側の外方に設置された待機部175からカップ162内のウェハW、Wの中心部上方まで移動でき、さらに当該ウェハW、W上をウェハW、Wの径方向に移動できる。また、ノズルアーム171は、ノズル駆動部174によって昇降自在であり、純水ノズル173の高さを調節できる。
純水ノズル173には、図6に示すように当該純水ノズル173に純水を供給する供給管176が接続されている。供給管176は、内部に純水を貯留する純水供給源177に連通している。また、供給管176には、純水の流れを制御するバルブや流量調節部等を含む供給機器群178が設けられている。
スクラブアーム172には、スクラブ洗浄具180が支持されている。スクラブ洗浄具180の先端部には、例えば複数の糸状やスポンジ状のブラシ180aが設けられている。スクラブアーム172は、図7に示す洗浄具駆動部181によってレール170上を移動自在であり、スクラブ洗浄具180を、カップ162のY方向負方向側の外方からカップ162内のウェハW、Wの中心部上方まで移動させることができる。また、洗浄具駆動部181によって、スクラブアーム172は昇降自在であり、スクラブ洗浄具180の高さを調節できる。
なお、以上の構成では、純水ノズル173とスクラブ洗浄具180が別々のアームに支持されていたが、同じアームに支持されていてもよい。また、純水ノズル173を省略して、スクラブ洗浄具180から純水を供給するようにしてもよい。さらに、カップ162を省略して、処理容器150の底面に液体を排出する排出管と、処理容器150内の雰囲気を排気する排気管を接続してもよい。また、以上の構成の表面親水化装置40において、帯電防止用のイオナイザ(図示せず)を設けてもよい。
次に、上述した接合装置41の構成について説明する。接合装置41は、図8に示すように内部を密閉可能な処理容器190を有している。処理容器190のウェハ搬送領域60側の側面には、ウェハW、W、重合ウェハWの搬入出口191が形成され、当該搬入出口191には開閉シャッタ192が設けられている。
処理容器190の内部は、内壁193によって、搬送領域T1と処理領域T2に区画されている。上述した搬入出口191は、搬送領域T1における処理容器190の側面に形成されている。また、内壁193にも、ウェハW、W、重合ウェハWの搬入出口194が形成されている。
搬送領域T1のX方向正方向側には、ウェハW、W、重合ウェハWを一時的に載置するためのトランジション200が設けられている。トランジション200は、例えば2段に形成され、ウェハW、W、重合ウェハWのいずれか2つを同時に載置することができる。
搬送領域T1には、ウェハ搬送機構201が設けられている。ウェハ搬送機構201は、図8及び図9に示すように例えば鉛直方向、水平方向(Y方向、X方向)及び鉛直軸周りに移動自在な搬送アームを有している。そして、ウェハ搬送機構201は、搬送領域T1内、又は搬送領域T1と処理領域T2との間でウェハW、W、重合ウェハWを搬送できる。
搬送領域T1のX方向負方向側には、ウェハW、Wの水平方向の向きを調節する位置調節機構210が設けられている。位置調節機構210は、図10に示すように基台211と、ウェハW、Wを吸着保持して回転させる保持部212と、ウェハW、Wのノッチ部の位置を検出する検出部213と、を有している。そして、位置調節機構210では、保持部212に吸着保持されたウェハW、Wを回転させながら検出部213でウェハW、Wのノッチ部の位置を検出することで、当該ノッチ部の位置を調節してウェハW、Wの水平方向の向きを調節している。
また、搬送領域T1には、上ウェハWの表裏面を反転させる反転機構220が設けられている。反転機構220は、図11〜図13に示すように上ウェハWを保持する保持アーム221を有している。保持アーム221は、水平方向(図11及び図12中のY方向)に延伸している。また保持アーム221には、上ウェハWを保持する保持部材222が例えば4箇所に設けられている。保持部材222は、図14に示すように保持アーム221に対して水平方向に移動可能に構成されている。また保持部材222の側面には、上ウェハWの外周部を保持するための切り欠き223が形成されている。そして、これら保持部材222は、上ウェハWを挟み込んで保持することができる。
保持アーム221は、図11〜図13に示すように例えばモータなどを備えた第1の駆動部224に支持されている。この第1の駆動部224によって、保持アーム221は水平軸周りに回動自在である。また保持アーム221は、第1の駆動部224を中心に回動自在であると共に、水平方向(図11及び図12中のY方向)に移動自在である。第1の駆動部224の下方には、例えばモータなどを備えた第2の駆動部225が設けられている。この第2の駆動部225によって、第1の駆動部224は鉛直方向に延伸する支持柱226に沿って鉛直方向に移動できる。このように第1の駆動部224と第2の駆動部225によって、保持部材222に保持された上ウェハWは、水平軸周りに回動できると共に鉛直方向及び水平方向に移動できる。また、保持部材222に保持された上ウェハWは、第1の駆動部224を中心に回動して、位置調節機構210から後述する上チャック230との間を移動できる。
処理領域T2には、図8及び図9に示すように上ウェハWを下面で吸着保持する第1の保持部材としての上チャック230と、下ウェハWを上面で載置して吸着保持する第2の保持部材としての下チャック231とが設けられている。下チャック231は、上チャック230の下方に設けられ、上チャック230と対向配置可能に構成されている。すなわち、上チャック230に保持された上ウェハWと下チャック231に保持された下ウェハWは対向して配置可能となっている。
上チャック230は、図9に示すように処理容器190の天井面に設けられた支持部材232に支持されている。支持部材232は、上チャック230の上面外周部を支持している。下チャック231の下方には、シャフト233を介してチャック駆動部234が設けられている。このチャック駆動部234により、下チャック231は鉛直方向に昇降自在、且つ水平方向に移動自在になっている。また、チャック駆動部234によって、下チャック231は鉛直軸周りに回転自在になっている。また、下チャック231の下方には、下ウェハWを下方から支持し昇降させるための昇降ピン(図示せず)が設けられている。昇降ピンは、下チャック231に形成された貫通孔(図示せず)を挿通し、下チャック231の上面から突出可能になっている。
上チャック230は、図15に示すように複数、例えば3つの領域230a、230b、230cに区画されている。これら領域230a、230b、230cは、図16に示すように上チャック230の中心部から外周部に向けてこの順で設けられている。そして、領域230aは平面視において円形状を有し、領域230b、230cは平面視において環状形状を有している。各領域230a、230b、230cには、図15に示すように上ウェハWを吸着保持するための吸引管240a、240b、240cがそれぞれ独立して設けられている。各吸引管240a、240b、240cには、異なる真空ポンプ241a、241b、241cがそれぞれ接続されている。したがって、上チャック230は、各領域230a、230b、230c毎に上ウェハWの真空引きを設定可能に構成されている。
なお、以下において、上述した3つの領域230a、230b、230cを、それぞれ第1の領域230a、第2の領域230b、第3の領域230cという場合がある。また、吸引管240a、240b、240cを、それぞれ第1の吸引管240a、第2の吸引管240b、第3の吸引管240cという場合がある。さらに、真空ポンプ241a、241b、241cを、それぞれ第1の真空ポンプ241a、第2の真空ポンプ241b、第3の真空ポンプ241cという場合がある。
上チャック230の内部には、上ウェハWを加熱する第1の加熱機構242が設けられている。なお、第1の加熱機構242には、例えばヒータが用いられる。
上チャック230の中心部には、当該上チャック230を厚み方向に貫通する貫通孔243が形成されている。この上チャック230の中心部は、当該上チャック230に吸着保持される上ウェハWの中心部に対応している。そして、貫通孔243には、後述する押動部材250の押動ピン251が挿通するようになっている。
上チャック230の上面には、上ウェハWの中心部を押圧する押動部材250が設けられている。押動部材250は、シリンダ構造を有し、押動ピン251と当該押動ピン251が昇降する際のガイドとなる外筒252とを有している。押動ピン251は、例えばモータを内蔵した駆動部(図示せず)によって、貫通孔243を挿通して鉛直方向に昇降自在になっている。そして、押動部材250は、後述するウェハW、Wの接合時に、上ウェハWの中心部と下ウェハWの中心部とを当接させて押圧することができる。
上チャック230には、下ウェハWの表面WL1を撮像する上部撮像部材253が設けられている。上部撮像部材253には、例えば広角型のCCDカメラが用いられる。なお、上部撮像部材253は、上チャック230上に設けられていてもよい。
下チャック231は、図17に示すように複数、例えば2つの領域231a、231bに区画されている。これら領域231a、231bは、下チャック231の中心部から外周部に向けてこの順で設けられている。そして、領域231aは平面視において円形状を有し、領域231bは平面視において環状形状を有している。各領域231a、231bには、図15に示すように下ウェハWを吸着保持するための吸引管260a、260bがそれぞれ独立して設けられている。各吸引管260a、260bには、異なる真空ポンプ261a、261bがそれぞれ接続されている。したがって、下チャック231は、各領域231a、231b毎に下ウェハWの真空引きを設定可能に構成されている。
下チャック231の内部には、下ウェハWを加熱する第2の加熱機構262が設けられている。なお、第2の加熱機構262には、例えばヒータが用いられる。
下チャック231の外周部には、ウェハW、W、重合ウェハWが当該下チャック231から飛び出したり、滑落するのを防止するストッパ部材263が設けられている。ストッパ部材263は、その頂部が少なくとも下チャック231上の重合ウェハWよりも上方に位置するように鉛直方向に延伸している。また、ストッパ部材263は、図17に示すように下チャック231の外周部に複数個所、例えば5箇所に設けられている。
下チャック231には、図15に示すように上ウェハWの表面WU1を撮像する下部撮像部材264が設けられている。下部撮像部材264には、例えば広角型のCCDカメラが用いられる。なお、下部撮像部材264は、下チャック231上に設けられていてもよい。
以上の接合システム1には、図1に示すように制御部300が設けられている。制御部300は、例えばコンピュータであり、プログラム格納部(図示せず)を有している。プログラム格納部には、接合システム1におけるウェハW、W、重合ウェハWの処理を制御するプログラムが格納されている。また、プログラム格納部には、上述の各種処理装置や搬送装置などの駆動系の動作を制御して、接合システム1における後述のウェハ接合処理を実現させるためのプログラムも格納されている。なお、前記プログラムは、例えばコンピュータ読み取り可能なハードディスク(HD)、フレキシブルディスク(FD)、コンパクトディスク(CD)、マグネットオプティカルデスク(MO)、メモリーカードなどのコンピュータに読み取り可能な記憶媒体Hに記録されていたものであって、その記憶媒体Hから制御部300にインストールされたものであってもよい。
次に、以上のように構成された接合システム1を用いて行われるウェハW、Wの接合処理方法について説明する。図18は、かかるウェハ接合処理の主な工程の例を示すフローチャートである。
先ず、複数枚の上ウェハWを収容したカセットC、複数枚の下ウェハWを収容したカセットC、及び空のカセットCが、搬入出ステーション2の所定のカセット載置板11に載置される。その後、ウェハ搬送装置22によりカセットC内の上ウェハWが取り出され、処理ステーション3の第3の処理ブロックG3のトランジション装置50に搬送される。
次に上ウェハWは、ウェハ搬送装置61によって第1の処理ブロックG1の表面改質装置30に搬送される。表面改質装置30に搬入された上ウェハWは、ウェハ搬送装置61から載置台110の上面に受け渡され載置される。その後、ウェハ搬送装置61が表面改質装置30から退出し、ゲートバルブ102が閉じられる。なお、載置台110に載置された上ウェハWは、温度調節機構112によって所定の温度、例えば25℃〜30℃に維持される。
その後、吸気装置104を作動させ、吸気口103を介して処理容器100の内部の雰囲気が所定の真空度、例えば67Pa〜333Pa(0.5Torr〜2.5Torr)まで減圧される。そして、後述するように上ウェハWを処理中、処理容器100内の雰囲気は上記所定の真空度に維持される。
その後、ガス供給管130から処理容器100内のプラズマ生成領域R1に向けて、酸素ガスが供給される。また、ラジアルラインスロットアンテナ120からプラズマ生成領域R1に向けて、例えば2.45GHzのマイクロ波が放射される。このマイクロ波の放射によって、プラズマ生成領域R1内において酸素ガスが励起されてプラズマ化され、例えば酸素ガスがイオン化する。このとき、下方に進行するマイクロ波は、イオン通過構造体140で反射し、プラズマ生成領域R1内に留まる。この結果、プラズマ生成領域R1内には、高密度のプラズマが生成される。
続いて、イオン通過構造体140において、電源145により一対の電極141、142に所定の電圧を印加する。そうすると、この一対の電極141、142によって、プラズマ生成領域R1で生成された酸素イオンのみが、イオン通過構造体140の開口部144を通過して処理領域R2に流入する。
このとき、制御部300によって、一対の電極141、142間に印加され電圧を制御することで、当該一対の電極141、142を通過する酸素イオンに付与されるエネルギーが制御される。この酸素イオンに付与されるエネルギーは、上ウェハWの表面WU1のSiOの二重結合を切断して単結合のSiOとするのに十分なエネルギーであって、当該表面WU1が損傷しないエネルギーに設定される。
またこのとき、電流計146によって一対の電極141、142間を流れる電流の電流値を測定する。この測定された電流値に基づいて、イオン通過構造体140を通過する酸素イオンの通過量が把握される。そして、制御部300では、把握された酸素イオンの通過量に基づいて、当該通過量が所定の値になるように、ガス供給管130からの酸素ガスの供給量や、一対の電極141、142間の電圧等、種々のパラメータを制御する。
その後、処理領域R2に導入された酸素イオンは、載置台110上の上ウェハWの表面WU1に照射されて注入される。そして、照射された酸素イオンによって、表面WU1におけるSiOの二重結合が切断されて単結合のSiOとなる。また、この表面WU1の改質には酸素イオンが用いられているため、上ウェハWの表面WU1に照射された酸素イオン自体がSiOの結合に寄与する。こうして、上ウェハWの表面WU1が改質される(図18の工程S1)。
このとき、イオン電流計111によって、上ウェハWの表面WU1に照射された酸素イオンによって生じるイオン電流の電流値を測定する。この測定された電流値に基づいて、上ウェハWの表面WU1に照射される酸素イオンの照射量が把握される。そして、制御部300では、把握された酸素イオンの照射量に基づいて、当該照射量が所定の値になるように、ガス供給管130からの酸素ガスの供給量や、一対の電極141、142間の電圧等、種々のパラメータを制御する。
次に上ウェハWは、ウェハ搬送装置61によって第2の処理ブロックG2の表面親水化装置40に搬送される。表面親水化装置40に搬入された上ウェハWは、ウェハ搬送装置61からスピンチャック160に受け渡され吸着保持される。
続いて、ノズルアーム171によって待機部175の純水ノズル173を上ウェハWの中心部の上方まで移動させると共に、スクラブアーム172によってスクラブ洗浄具180を上ウェハW上に移動させる。その後、スピンチャック160によって上ウェハWを回転させながら、純水ノズル173から上ウェハW上に純水を供給する。そうすると、表面改質装置30において改質された上ウェハWの表面WU1に水酸基(シラノール基)が付着して当該表面WU1が親水化される。また、純水ノズル173からの純水とスクラブ洗浄具180によって、上ウェハWの表面WU1が洗浄される(図18の工程S2)。なお、上ウェハWの表面WU1に供給された純水のうち、一部の純水は上述したように表面WU1を親水化するため、すなわち後述するようにウェハW、Wを接合するために用いられるが、残りの余剰分の純水は上ウェハWの表面WU1に残存している。
次に上ウェハWは、ウェハ搬送装置61によって第2の処理ブロックG2の接合装置41に搬送される。接合装置41に搬入された上ウェハWは、トランジション200を介してウェハ搬送機構201により位置調節機構210に搬送される。そして位置調節機構210によって、上ウェハWの水平方向の向きが調節される(図18の工程S3)。
その後、位置調節機構210から反転機構220の保持アーム221に上ウェハWが受け渡される。続いて搬送領域T1において、保持アーム221を反転させることにより、上ウェハWの表裏面が反転される(図18の工程S4)。すなわち、上ウェハWの表面WU1が下方に向けられる。
その後、反転機構220の保持アーム221が、第1の駆動部224を中心に回動して上チャック230の下方に移動する。そして、反転機構220から上チャック230に上ウェハWが受け渡される。上ウェハWは、上チャック230にその裏面WU2が吸着保持される(図18の工程S5)。このとき、すべての真空ポンプ241a、241b、241cを作動させ、上チャック230のすべての領域230a、230b、230cにおいて、上ウェハWを真空引きしている。上ウェハWは、後述する下ウェハWが接合装置41に搬送されるまで上チャック230で待機する。
上ウェハWに上述した工程S1〜S5の処理が行われている間、当該上ウェハWに続いて下ウェハWの処理が行われる。先ず、ウェハ搬送装置22によりカセットC内の下ウェハWが取り出され、処理ステーション3のトランジション装置50に搬送される。
次に下ウェハWは、ウェハ搬送装置61によって表面改質装置30に搬送され、下ウェハWの表面WL1が改質される(図18の工程S6)。なお、工程S6における下ウェハWの表面WL1の改質は、上述した工程S1と同様である。
その後、下ウェハWは、ウェハ搬送装置61によって表面親水化装置40に搬送され、下ウェハWの表面WL1が親水化される共に当該表面WL1が洗浄される(図18の工程S7)。なお、工程S7における下ウェハWの表面WL1の親水化及び洗浄は、上述した工程S2と同様であるので詳細な説明を省略する。また、下ウェハWの表面WL1に供給された純水のうち、一部の純水は表面WL1を親水化するため、すなわち後述するようにウェハW、Wを接合するために用いられるが、残りの余剰分の純水は下ウェハWの表面WL1に残存している。
その後、下ウェハWは、ウェハ搬送装置61によって接合装置41に搬送される。接合装置41に搬入された下ウェハWは、トランジション200を介してウェハ搬送機構201により位置調節機構210に搬送される。そして位置調節機構210によって、下ウェハWの水平方向の向きが調節される(図18の工程S8)。
その後、下ウェハWは、ウェハ搬送機構201によって下チャック231に搬送され、下チャック231に吸着保持される(図18の工程S9)。このとき、すべての真空ポンプ261a、261bを作動させ、下チャック231のすべての領域231a、231bにおいて、下ウェハWを真空引きしている。そして、下ウェハWの表面WL1が上方を向くように、当該下ウェハWの裏面WL2が下チャック231に吸着保持される。
次に、上チャック230に保持された上ウェハWと下チャック231に保持された下ウェハWとの水平方向の位置調節を行う。図19に示すように下ウェハWの表面WL1には予め定められた複数、例えば4点以上の基準点Aが形成され、同様に上ウェハWの表面WU1には予め定められた複数、例えば4点以上の基準点Bが形成されている。これら基準点A、Bとしては、例えばウェハW、W上に形成された所定のパターンがそれぞれ用いられる。そして、上部撮像部材253を水平方向に移動させ、下ウェハWの表面WL1が撮像される。また、下部撮像部材264を水平方向に移動させ、上ウェハWの表面WU1が撮像される。その後、上部撮像部材253が撮像した画像に表示される下ウェハWの基準点Aの位置と、下部撮像部材264が撮像した画像に表示される上ウェハWの基準点Bの位置とが合致するように、下チャック231によって下ウェハWの水平方向の位置(水平方向の向きを含む)が調節される。すなわち、チャック駆動部234によって、下チャック231を水平方向に移動させて、下ウェハWの水平方向の位置が調節される。こうして上ウェハWと下ウェハWとの水平方向の位置が調節される(図18の工程S10)。なお、上部撮像部材256と下部撮像部材264を移動させる代わりに、下チャック230を移動させてもよい。
なお、ウェハW、Wの水平方向きは、工程S3、S8において位置調節機構210によって調節されているが、工程S10において微調節が行われる。また、本実施の形態の工程S10では、基準点A、Bとして、ウェハW、W上に形成された所定のパターンを用いていたが、その他の基準点を用いることもできる。例えばウェハW、Wの外周部とノッチ部を基準点として用いることができる。
その後、チャック駆動部234によって、図20に示すように下チャック231を上昇させ、下ウェハWを所定の位置に配置する。このとき、下ウェハWの表面WL1と上ウェハWの表面WU1との間の間隔が所定の距離、例えば80μm〜200μmになるように下ウェハWを配置する。こうして上ウェハWと下ウェハWとの鉛直方向の位置が調節される(図18の工程S11)。なお、工程S5〜工程S11において、上チャック230のすべての領域230a、230b、230cにおいて、上ウェハWを真空引きしている。同様に工程S9〜工程S11において、下チャック231のすべての領域231a、231bにおいて、下ウェハWを真空引きしている。
このように工程S10、S11において上ウェハWと下ウェハWとの水平方向と鉛直方向の位置が調節されている間、上ウェハWは第1の加熱機構242によって所定の温度に加熱され、下ウェハWは第2の加熱機構262によって所定の温度に加熱される。本実施の形態では、上ウェハWと下ウェハWが加熱される所定の温度はそれぞれ例えば50℃〜100℃であって、上ウェハWと下ウェハWは同じ温度に加熱される。この所定の温度50℃〜100℃は、発明者らが鋭意検討した結果に見出した温度であり、後述するように余剰分の純水を除去できる温度である。なお、余剰分の純水を除去できる温度であれば、所定の温度は本実施の形態に限定されず、種々の温度を取り得る。
ここで工程S2、S7においてウェハW、Wに供給された純水のうち、上述したように上ウェハWの表面WU1と下ウェハWの表面WL1には、それぞれ余剰分の純水が残存している。そこで、工程S10、S11において上述のように上ウェハWと下ウェハWをそれぞれ所定の温度に加熱することによって、この余剰分の純水を除去することができる。そして、上ウェハWと下ウェハWを所定時間加熱して余剰分の純水がすべて除去されると、上ウェハWと下ウェハWの加熱が停止される。
その後、第1の真空ポンプ241aの作動を停止して、図21に示すように第1の領域230aにおける第1の吸引管240aからの上ウェハWの真空引きを停止する。このとき、第2の領域230bと第3の領域230cでは、上ウェハWが真空引きされて吸着保持されている。その後、押動部材250の押動ピン251を下降させることによって、上ウェハWの中心部を押圧しながら当該上ウェハWを下降させる。このとき、押動ピン251には、上ウェハWがない状態で当該押動ピン251が70μm移動するような荷重、例えば200gがかけられる。そして、押動部材250によって、上ウェハWの中心部と下ウェハWの中心部を当接させて押圧する(図18の工程S12)。
そうすると、押圧された上ウェハWの中心部と下ウェハWの中心部との間で接合が開始する(図21中の太線部)。すなわち、上ウェハWの表面WU1と下ウェハWの表面WL1はそれぞれ工程S1、S6において改質されているため、先ず、表面WU1、WL1間にファンデルワールス力(分子間力)が生じ、当該表面WU1、WL1同士が接合される。さらに、上ウェハWの表面WU1と下ウェハWの表面WL1はそれぞれ工程S2、S7において親水化されているため、表面WU1、WL1間の親水基が水素結合し(分子間力)、表面WU1、WL1同士が強固に接合される。
その後、図22に示すように押動部材250によって上ウェハWの中心部と下ウェハWの中心部を押圧した状態で、第2の真空ポンプ241bの作動を停止して、第2の領域230bにおける第2の吸引管240bからの上ウェハWの真空引きを停止する。そうすると、第2の領域230bに保持されていた上ウェハWが下ウェハW上に落下する。さらにその後、第3の真空ポンプ241cの作動を停止して、第3の領域230cにおける第3の吸引管240cからの上ウェハWの真空引きを停止する。このように上ウェハWの中心部から外周部に向けて、上ウェハWの真空引きを停止し、上ウェハWが下ウェハW上に順次落下して当接する。そして、上述した表面WU1、WL1間のファンデルワールス力と水素結合による接合が順次拡がる。こうして、図23に示すように上ウェハWの表面WU1と下ウェハWの表面WL1が全面で当接し、上ウェハWと下ウェハWが接合される(図18の工程S13)。
この工程S13では、ウェハW、Wの表面WU1、WL1の拡散する接合、いわゆるボンディングウェーブが生じるが、工程S10、S11において上ウェハWと下ウェハWを加熱することにより余剰分の純水が除去されているので、従来のように余剰分の純水がウェハW、Wの外周部に拡散することはない。
その後、図24に示すように押動部材250を上チャック230まで上昇させる。また、下チャック231において吸引管260a、260bからの下ウェハWの真空引きを停止して、下チャック231による下ウェハWの吸着保持を停止する。
上ウェハWと下ウェハWが接合された重合ウェハWは、ウェハ搬送装置61によってトランジション装置51に搬送され、その後搬入出ステーション2のウェハ搬送装置22によって所定のカセット載置板11のカセットCに搬送される。こうして、一連のウェハW、Wの接合処理が終了する。
以上の実施の形態によれば、工程S10、S11において、上チャック230に保持された上ウェハWと、下チャック231に保持された下ウェハWを所定の温度に加熱する。かかる加熱によって、ウェハW、Wの表面WU1、WL1上の余剰分の純水を、当該表面WU1、WL1から除去することができる。したがって、従来のように余剰分の純水がウェハW、Wの外周部に拡散することがなく、ウェハW、W間の外周部に気泡(Edge Void)が発生するのを抑制することができる。そして、ウェハW、W同士をファンデルワールス力と水素結合(分子間力)によって適切に接合することができる。
また、工程S10、S11において上チャック230に保持された上ウェハWと、下チャック231に保持された下ウェハWとを水平方向と鉛直方向に位置調節しながら、ウェハW、Wの加熱が行われるので、当該ウェハW、Wの加熱を効率よく行うことができる。したがって、ウェハ接合処理のスループットを向上させることができる。なお、ウェハW、Wの加熱は、工程S10又は工程S11のいずれか一方の工程において行ってもよい。また、ウェハW、Wの加熱は、工程S5、S9において上ウェハWが上チャック230に保持され、下ウェハWが下チャック231に保持される際に行ってもよい。
また、接合システム1は、接合装置41に加えて、ウェハW、Wの表面WU1、WL1を改質する表面改質装置と、ウェハW、Wの表面WU1、WL1を親水化すると共に当該表面WU1、WL1を洗浄する表面親水化装置40も備えているので、一のシステム内でウェハW、Wの接合を効率よく行うことができる。したがって、ウェハ接合処理のスループットをより向上させることができる。
以上の実施の形態では、第1の加熱機構242と第2の加熱機構262によって上ウェハWと下ウェハWを両方加熱していたが、上ウェハW又は下ウェハWのいずれか一方のみを加熱してもよい。そして、第1の加熱機構242又は第2の加熱機構262のいずれか一方を省略してもよい。かかる場合、例えば上ウェハWのみを加熱して所定の時間、例えば30秒経過させることで、上ウェハWの熱が下ウェハWに伝達し、下ウェハWも同一の温度に加熱される。また下ウェハWのみを加熱する場合も同様に、所定の時間経過後、上ウェハWも同一の温度に加熱される。いずれの場合でも、上ウェハWと下ウェハWの温度が所定の温度に加熱されるので、ウェハW、W間の外周部に気泡が発生するのが抑制され、ウェハW、W同士を適切に接合することができる。なお、上ウェハW又は下ウェハWのいずれか一方を加熱する時間は、ウェハ接合処理のスループットに影響のない範囲で設定される。
以上の実施の形態では、第1の加熱機構242と第2の加熱機構262によって上ウェハWと下ウェハWを同一の温度に加熱していたが、上ウェハWと下ウェハWを異なる温度に加熱してもよい。例えば工程S10、S11において、上ウェハWの加熱温度と下ウェハWの加熱温度の温度差が、例えば10℃〜20℃となるように、上ウェハWと下ウェハWを加熱する。
ここで、上チャック230の表面又は下チャック231の表面に凹凸が存在したり、或いは上チャック230の表面又は下チャック231の表面にパーティクル等が存在して、当該上チャック230の表面又は下チャック231の表面が平坦でない場合がある。かかる場合、上ウェハWと下ウェハWを接合すると、接合界面の残留応力により、接合された重合ウェハWに鉛直方向の歪み(Distortion)が生じる。
本実施の形態では、上ウェハWと下ウェハWが異なる温度に加熱されるので、上チャック230の表面と下チャック231の表面の状態に合わせて、上ウェハWと下ウェハWをそれぞれ異なる形状に変形させることができる。例えば上ウェハWを下ウェハWより高い温度で加熱すれば、上ウェハWを下ウェハWより膨張させることができる。同様に下ウェハWを上ウェハWより高い温度で加熱すれば、下ウェハWを上ウェハWより膨張させることができる。このように上ウェハWと下ウェハWの反り状態を、上チャック230の表面と下チャック231の表面の状態に合わせることにより、重合ウェハWに鉛直方向の歪みを抑制することができる。したがって、その後工程S12、S13において、上ウェハWと下ウェハWを適切に接合することができる。
なお、上ウェハWの加熱温度と下ウェハWの加熱温度の温度差10℃〜20℃は、発明者らが鋭意検討した結果に見出した温度であり、重合ウェハWに鉛直方向の歪みを十分に抑制できる温度である。
以上の実施の形態で述べたとおり、少なくとも上ウェハW又は下ウェハWを所定の温度50℃〜100℃に加熱すると、ウェハW、W間の外周部に気泡(Edge Void)が発生するのを抑制することができる。このようにEdge Voidを抑制することは、例えば表面にSiOからなる絶縁膜が形成されたSOI(Silicon On Insulater)ウェハに有用である。また、上ウェハWの加熱温度と下ウェハWの加熱温度の温度差を10℃〜20℃にすると、重合ウェハWの鉛直方向の歪み(Distortion)を抑制することができる。このようにDistortionを抑制することは、例えばCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)センサのウェハのウェハやBSIモデル(Back Side Illumination)のウェハに有用である。さらに、Edge VoidとDistortionの両方の改善が要求される場合には、少なくとも上ウェハW又は下ウェハWを所定の温度50℃〜100℃に加熱しつつ、上ウェハWの加熱温度と下ウェハWの加熱温度の温度差を10℃〜20℃にすればよい。
以上の実施の形態では、工程S10、S11において、上チャック230の第1の加熱機構242は上ウェハWをウェハ面内で均一な温度に加熱していたが、例えば上チャック230の領域230a、230b、230c毎に異なる温度で上ウェハWを加熱してもよい。同様に下チャック231の第2の加熱機構262は下ウェハWをウェハ面内で均一な温度に加熱していたが、例えば下チャック231の領域231a、231b毎に異なる温度で下ウェハWを加熱してもよい。かかる場合、上チャック230の表面と下チャック231の表面の状態に合わせて、上ウェハWと下ウェハWをより適切な形状に変形させることができる。したがって、上ウェハWと下ウェハWをより適切に接合することができる。なお、上チャック230と下チャック231を区画する数や区画される領域の配置は、本実施の形態に限定されず、任意に設定することができる。
以上の実施の形態では、チャック駆動部234によって下チャック231が鉛直方向に昇降自在且つ水平方向に移動自在になっていたが、上チャック230を鉛直方向に昇降自在にし、あるいは水平方向に移動自在に構成してもよい。また、上チャック230と下チャック231の両方が、鉛直方向に昇降自在且つ水平方向に移動自在に構成されていてもよい。
以上の実施の形態の接合システム1において、接合装置41でウェハW、Wを接合した後、さらに接合された重合ウェハWを所定の温度で加熱してもよい。重合ウェハWにかかる加熱処理を行うことで、接合界面をより強固に結合させることができる。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。本発明はこの例に限らず種々の態様を採りうるものである。本発明は、基板がウェハ以外のFPD(フラットパネルディスプレイ)、フォトマスク用のマスクレチクルなどの他の基板である場合にも適用できる。
1 接合システム
2 搬入出ステーション
3 処理ステーション
30 表面改質装置
40 表面親水化装置
41 接合装置
60 ウェハ搬送領域
230 上チャック
231 下チャック
242 第1の加熱機構
262 第2の加熱機構
300 制御部
上ウェハ
下ウェハ
重合ウェハ

Claims (13)

  1. 基板同士を分子間力によって接合する接合装置であって、
    下面に第1の基板を真空引きして吸着保持する第1の保持部材と、
    前記第1の保持部材の下方に設けられ、上面に第2の基板を真空引きして吸着保持する第2の保持部材と、有し、
    少なくとも前記第1の保持部材又は前記第2の保持部材は、少なくとも第1の基板又は第2の基板を所定の温度に加熱する加熱機構を有することを特徴とする、接合装置。
  2. 前記第1の保持部材は第1の基板を加熱する第1の加熱機構を有し、
    前記第2の保持部材は第2の基板を加熱する第2の加熱機構を有し、
    前記第1の加熱機構と前記第2の加熱機構には、前記第1の加熱機構による第1の基板の加熱温度と、前記第2の加熱機構による第2の基板の加熱温度とを異なる温度に制御する制御部が設けられていることを特徴とする、請求項1に記載の接合装置。
  3. 前記第1の基板の加熱温度と前記第2の基板の加熱温度の温度差は、10℃〜20℃であることを特徴とする、請求項2に記載の接合装置。
  4. 前記第1の保持部材は第1の基板を加熱する第1の加熱機構を有し、
    前記第2の保持部材は第2の基板を加熱する第2の加熱機構を有し、
    前記第1の加熱機構と前記第2の加熱機構には、前記第1の保持部材に保持された第1の基板と、前記第2の保持部材に保持された第2の基板との少なくとも鉛直方向又は水平方向の位置調節をしながら、第1の基板と第2の基板を加熱するように制御する制御部が設けられていることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の接合装置。
  5. 前記所定の温度は、50℃〜100℃であることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の接合装置。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の接合装置を備えた接合システムであって、
    前記接合装置を備えた処理ステーションと、
    第1の基板、第2の基板又は第1の基板と第2の基板が接合された重合基板をそれぞれ複数保有可能で、且つ前記処理ステーションに対して第1の基板、第2の基板又は重合基板を搬入出する搬入出ステーションと、を備え、
    前記処理ステーションは、
    第1の基板又は第2の基板の接合される表面を改質する表面改質装置と、
    前記表面改質装置で改質された第1の基板又は第2の基板の表面を親水化する表面親水化装置と、
    前記表面改質装置、前記表面親水化装置及び前記接合装置に対して、第1の基板、第2の基板又は重合基板を搬送するための搬送領域と、を有し、
    前記接合装置では、前記表面親水化装置で表面が親水化された第1の基板と第2の基板を接合することを特徴とする、接合システム。
  7. 基板同士を分子間力によって接合する接合方法であって、
    第1の保持部材の下面に吸着保持された第1の基板と、前記第1の保持部材の下方に設けられた第2の保持部材の上面に吸着保持された第2の基板とを接合する際に、少なくとも第1の基板又は第2の基板を所定の温度に加熱することを特徴とする、接合方法。
  8. 前記第1の保持部材に保持された第1の基板と前記第2の保持部材に保持された第2の基板を接合する際、第1の基板と第2の基板を共に加熱し、且つ第1の基板と第2の基板を異なる温度に加熱することを特徴とする、請求項7に記載の接合方法。
  9. 前記第1の基板の加熱温度と前記第2の基板の加熱温度の温度差は、10℃〜20℃であることを特徴とする、請求項8に記載の接合方法。
  10. 前記第1の保持部材に保持された第1の基板と、前記第2の保持部材に保持された第2の基板との少なくとも鉛直方向又は水平方向の位置調節をしながら、第1の基板と第2の基板を共に加熱することを特徴とする、請求項7〜9のいずれかに記載の接合方法。
  11. 前記所定の温度は、50℃〜100℃であることを特徴とする、請求項7〜10のいずれかに記載の接合方法。
  12. 請求項7〜11のいずれかに記載の接合方法を接合装置によって実行させるために、当該接合装置を制御する制御部のコンピュータ上で動作するプログラム。
  13. 請求項12に記載のプログラムを格納した読み取り可能なコンピュータ記憶媒体。
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