JP2013190349A - レーダ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】レーダ装置の距離分解能と速度分解能の両方を同時に向上させる。
【解決手段】送信部1は、搬送波のパルスを生成し、放射部3は、パルスを放射して、空間に存在する物体で反射された反射波を取り込む。受信部4は、反射波に周波数変換を施して受信信号を生成し、AD変換部5でAD変換する。信号処理部6は、1つのパルスの反射波の受信信号から、パルスより短い2つの区間の信号を抽出し、2つの区間の信号にフーリエ変換を施して、区間ごとの周波数領域受信信号を生成する。さらに、区間ごとの周波数領域受信信号の、最大の電力の周波数点の最大電力周波数成分を抽出し、2つの区間の最大電力周波数成分の複素共役積を計算して、放射したパルスごとに計算した複素共役積を加算して積分後複素共役積を得る。そして、速度算出部は、積分後複素共役積の位相からドップラー速度を算出する。
【選択図】図1

Description

本発明は、電磁波を送受信して目標物までの距離等を計測するレーダ装置に関する。
従来、遠隔点の風を計測する装置として、コヒーレントライダ等の装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。コヒーレントライダは、送信パルス幅毎に受信IF(中間周波数:Intermediate Frequency)信号を切り出し、フーリエ変換等の周波数解析によってドップラー周波数を算出している(例えば、非特許文献1参照)。
ここで、非特許文献1に示されるように、送信波長1.5μm程度のレーザ光を用いて、−37〜37m/sの視線方向の風速を計測する場合、そのドップラー周波数は−50〜50MHzとなる。すなわち、100MHzの帯域幅のドップラー周波数を計測する必要があるので、標本化定理に基づいて、200MSample/s以上のAD変換により受信信号を収集して周波数解析を実行する。
また、距離計測は、レーザ光のパルス(バースト)を送信し、送受信の時間差を計測することによって実行される。したがって距離分解能は、パルス幅によって決定される。例えば、上記非特許文献1のコヒーレントライダにおいて、送信パルス幅を200nsとすると、距離分解能は30mとなる。
一方、速度分解能は、ドップラー周波数の分解能によって決定される。ここで、ドップラー周波数の分解能は、受信信号の観測時間の逆数となるので、観測時間が長くなるほどドップラー周波数の分解能は高くなる。しかしながら、受信信号の観測時間は、最大でも送信パルス幅となる。
そのため、上記非特許文献1のコヒーレントライダにおいて、送信パルス幅が200nsの場合には、ドップラー周波数の分解能は5MHzとなり、送信波長が1.5μmのときの速度分解能は3.75m/sとなる。このことから、距離分解能と速度分解能とは、ともに送信パルス幅によって決定される。また、送信パルス幅が短いほうが距離分解能は高くなるが、逆に速度分解能は低くなるという関係がある。
特許文献2には、距離分解能および速度分解能の両方を同時に向上するレーダ装置が提案されている。特許文献2のレーダ装置は、受信信号から、送信波に含まれるパルスと同じ幅を有する区間の信号を抽出し、この信号に対してフーリエ変換を実行して、フーリエ変換後の受信信号から、電力値が最大となる周波数点の信号成分を、最大電力周波数成分として抽出する。そして、送信波に含まれるパルスの間隔と同じ時間間隔で得られる複数の最大電力周波数成分のうち、任意の2つを選択して複素共役積を算出し、複素共役積を複数回の観測について加算した積分後複素共役積の位相から、ドップラー速度を算出する。
特開2009−162678号公報 国際公開第2011/021262号
浅香公雄他、風速計測用光波レーダの開発、信学技報SANE2000-39, 2007年、電子情報通信学会、信学技報SANE2000-39、P.15-20
しかしながら、従来技術には、以下のような課題がある。非特許文献1のコヒーレントライダでは、送信パルス幅を200nsとしたときの距離分解能が30mとなるが、例えば航空機の後方に生じる後方乱気流の一つの渦の直径は数10m程度であることから、渦の構造を正確に捉えるには、必ずしも十分な距離分解能であるとは言えない。また、このとき、速度分解能を3.75m/sより落とすことは現実的でないので、結局のところ、十分な距離分解能を得ることができない。
コヒーレントライダでは、ビームが近距離ではほとんど広がらないので、電波を送受信するレーダと比較して、極めて高い角度分解能を得ることができるものの、上述したように、距離分解能は不充分である。以上のように従来のコヒーレントライダでは、距離分解能と速度分解能とが互いにトレードオフの関係があるため、両者を同時に向上することができないという問題がある。
特許文献2には、距離分解能および速度分解能の両方を同時に向上する技術が提案されている。特許文献2の技術では、パルス幅とパルス間隔を所望の分解能が得られるように調整する必要がある。この場合、2つのパルス(バースト)の波どうしがコヒーレントである必要がある。しかし、コヒーレントライダ装置では、送信するパルスの間のコヒーレントを保ってパルス間隔を自由に調整することは困難である。
本発明は上述のような事情に鑑みてなされたものであり、レーダ装置の距離分解能と速度分解能の両方を同時に向上させることを目的とする。
本発明に係るレーダ装置は、搬送波のパルスを生成する送信部と、送信部で生成した搬送波のパルスを空間へ放射し、空間に存在する物体で反射された反射波を取り込む放射部と、放射部で取り込んだ反射波に周波数変換を施して受信信号を生成する受信部と、1つのパルスの反射波の受信信号から、パルスより短い2つの区間の信号を抽出する区間抽出部と、を備える。フーリエ変換部は、2つの区間の信号にフーリエ変換を施して、区間ごとの周波数領域受信信号を生成し、ピーク抽出部は、区間ごとの周波数領域受信信号の、最大の電力の周波数点の成分を最大電力周波数成分として抽出する。乗算部は、2つの区間の最大電力周波数成分の複素共役積を計算し、乗算値積分部は、放射したパルスごとに乗算部で計算した複素共役積を加算して積分後複素共役積を得る。そして、速度算出部は、積分後複素共役積の位相からドップラー速度を算出する。
本発明によれば、レーダ装置の距離分解能と速度分解能の両方を同時に向上させることができる。
本発明の実施の形態1に係るレーダ装置を示すブロック構成図である。 実施の形態1に係るレーダ装置における送信波の振幅形状と受信信号から抽出する区間の関係を示す模式図である。 実施の形態1に係るレーダ装置の信号処理部を示すブロック構成図である。 実施の形態1に係るレーダ装置において、受信信号に含まれる不要反射成分の発生状況を説明する図である。 実施の形態1に係るレーダ装置における受信信号のドップラースペクトルを示す模式図である。 実施の形態1に係るレーダ装置の信号処理部の変形例を示すブロック構成図である。 実施の形態1に係るドップラー速度測定の動作の一例を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態2に係るレーダ装置において、受信信号に含まれる不要反射成分の発生状況を説明する図である。 実施の形態2に係るレーダ装置の信号処理部を示すブロック構成図である。 本発明の実施の形態3に係るレーダ装置における受信信号から抽出する区間の関係を示す模式図である。
以下、本発明を実施するための形態について図面を参照して詳細に説明する。なお図中、同一または同等の部分には同一の符号を付す。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1に係るレーダ装置を示すブロック構成図である。レーダ装置は、送信部1、切替部2、放射部3、受信部4、AD変換部5および信号処理部6を備える。以下、このレーダ装置の機能について説明する。なお、以下の実施の形態では、搬送波がレーザ光である場合を想定して説明するが、搬送波がレーザ光に限定されるものではなく、光の周波数領域以外の一般の電磁波、あるいは音波などにも同様に適用することができる。
送信部1は単一周波数の連続波を振幅変調して発生された搬送波のパルス(バースト)を生成して切替部2に出力する。また、送信部1は、パルスを受信部4に出力する。切替部2は、送信部1からのパルスを空間に放射するとともに、放射部3からの受信波を受信部4に出力する。放射部3は、切替部2からのパルスを空間に放射するとともに、パルスが空間中に存在する目標物100で反射した反射波の一部を、受信波として受信する。
送信部1は、光源31、光分配器32およびパルス変調器33を含む。受信部4は、周波数シフタ41、光カプラ42および光受信機43を含む。光源31は光分配器32に接続され、光分配器32はパルス変調器33と受信部4の周波数シフタ41に接続されている。パルス変調器33は切替部2に接続されている。切替部2は、搬送波がレーザ光の場合、光サーキュレータである。
切替部2は、放射部3と受信部4の光カプラ42に接続されている。放射部3は、搬送波がレーザ光の場合、送受光学系である。光カプラ42は周波数シフタ41と光受信機43に接続されている。光受信機43はAD変換部5に接続されている。AD変換部5は信号処理部6に接続されている。
光源31と光分配器32との間、光分配器32とパルス変調器33との間、パルス変調器33と切替部2(光サーキュレータ)との間、切替部2と放射部3(送受光学系)との間、切替部2と光カプラ42との間、光分配器32と周波数シフタ41との間、周波数シフタ41と光カプラ42との間、および光カプラ42と光受信機43との間は、全て光回路接続されており、例えば光ファイバにより接続されている。また、光受信機43とAD変換部5との間、AD変換部5と信号処理部6との間は、全て電気回路により接続されている。
光源31は、単一周波数からなるCW(Continuous Wave:連続波)光を出力する。光分配器32は、光源31からの光を2分して一方をパルス変調器33に、他の一方を周波数シフタ41に、各々送る。パルス変調器33は、入力された光信号に対しパルス変調をかける。周波数シフタ41は、入力された光信号に所定の周波数シフトを与える。
切替部2は、パルス変調器33からの光信号を放射部3に送り、放射部3からの光信号を光カプラ42に送る。放射部3は、切替部2からの光信号を大気中に送信し、大気中からの散乱光を受信光として受信して切替部2に送る。光カプラ42は、周波数シフタ41および切替部2からの光信号を合波して光受信機43に送る。光受信機43は光カプラ42からの光信号をヘテロダイン検波により電気信号に変換して、受信信号としてAD変換部5に送る。
AD変換部5は、受信信号をA−D(Analogue to Digital)変換し、信号処理部6に送る。信号処理部6はAD変換部5からの受信信号を信号処理し、風速のレーザビーム送受信方向における距離依存性を計測する。
なお、図1において、上記周波数シフタ41による周波数シフトは、ヘテロダイン検波して得られる電気信号にIF周波数を乗せ、ドップラー周波数シフトの正負を識別することを目的として配置されているが、周波数シフタ41を図1に示した位置から除き、パルス変調器33に周波数シフタ41を用いてこれに変調信号を送ることで、周波数シフタ41をパルス変調器33として機能させることもできる。上述の非特許文献1では、この構成をとっている。以下、レーダ装置の動作を説明する。
まず、光源31から単一周波数からなるCW光信号を送信し、この光信号を光分配器32により分配して、一方をパルス変調器33に、他方を周波数シフタ41に送る。パルス変調器33は、所定のパルス幅と繰り返し周期からなる変調信号で、入力されたCW光信号をパルス化(定めた長さのバーストに)する。そして、パルス化された光信号を切替部2、放射部3を介し大気中に送信する。それと同時に、AD変換部5および信号処理部6に、上記変調信号に同期したトリガ信号を送信する。
大気中に送信された光信号は、大気中に浮遊するエアロゾル等の散乱体により散乱され、この散乱光が放射部3により受信光として受信される。この際、エアロゾル等の散乱体が風に乗って移動しているため、受信光には風速に相当するドップラー周波数シフトが生じている。受信光は、放射部3、切替部2を介し光カプラ42に送られる。光カプラ42では、周波数シフタ41からのローカル光と受信光とを合波した後、光受信機43に送る。
光受信機43では、ローカル光と受信光とをヘテロダイン検波して電気信号である受信信号に変換する。このとき、受信信号の周波数は、風速に相当するドップラー周波数シフトと同じ値となる。AD変換部5は、光受信機43からの受信信号をA−D変換して、このデジタル信号を信号処理部6に送る。信号処理部6では、放射したパルスの反射波の受信信号から、放射したパルスより短い2つの区間の信号を抽出し、2つの区間の信号の相関値の位相からドップラー速度を算出する。
図2は、実施の形態1に係るレーダ装置における送信波の振幅形状と受信信号から抽出する区間の関係を示す模式図である。放射部3から放射されるパルスは、単一周波数の連続波を振幅変調して発生されたパルス幅102の長さの単一のパルス101である。1つのパルス101の中で、レーザ光はコヒーレントである。パルス101の放射は、時間間隔105の周期で繰り返される。
信号処理部6は、1つのパルスの反射波の受信信号110から、パルス101の長さ(パルス幅102)より短い2つの区間111a、111bを抽出する。図2では、受信信号110を1つの矩形で表しているが、パルス101は、連続した距離範囲の各点で反射されるので、実際には、拡散した長い時間幅の信号が得られる。ここでは、観測対象の距離で反射された光が受信される時間を、受信信号110で表している。観測対象の距離rに対して、パルス101とパルス110との時間差118を遅延時間tとすると、遅延時間tは、次式(1)で表される。
= 2r/c (1)
図2の例では、区間111aの長さ(区間幅112a)と区間111bの長さ(区間幅112b)とは、互いに等しい。また、区間111aと区間111bは、区間間隔114の時間差をとっている。区間間隔114は区間111a、111bの中心の間の時間である。区間111aと区間111bは、パルス101ごとに観測対象の距離の遅延時間をとって、繰り返し抽出される。
区間幅112aおよび区間幅112bは、実現する距離分解能に応じて決定される。所望の距離分解能が△rのとき、区間幅τは、次式(2)で表される。cは光の速さである。
τ = 2△r/c (2)
また、区間111aおよび111bのそれぞれの最大の電力の周波数の成分をa、bとすると、図3に示す区間間隔114の間に信号の位相がどれだけ進んだかは、a、bの複素共役積である相互相関値Rの位相で表される。各区間111aと111bに含まれる不要反射成分を無視すれば、区間111aと111bの相互相関値R=a・bの位相arg(R)用いて、ドップラー速度vは次式(3)で表される。bはbの複素共役を表す。ここで、時間間隔Tは、区間111a、111bの区間間隔114である。
= (λ/4πT)arg(R) (3)
式(3)より、速度分解能が区間間隔114によって決定されることが分かる。
パルス101の周期である時間間隔105を周期Pと表したときに、周期Pは、次式(4)を満足するように設定される。式(4)において、Rmaxは最大観測距離を示す。
P > 2Rmax/c (4)
式(4)は、最大観測距離に存在する目標物で反射した送信波が受信された後に、次のパルス101を送信することを意味する。
図2において、AD変換部5によるデータ収録は、受信信号110の期間で実行される。ここで、受信信号110の開始タイミングは、パルス101の送信の終了以降となり、受信信号110の終了タイミングは、時間間隔105によって決まる次のパルス101の開始よりも前となるように設定されている。逆にいえば、観測対象の距離範囲にかからないように、パルス幅102と時間間隔105を設定する。
受信信号110は、サンプリング周期△tでサンプリングされる。サンプリング周期△tは、次式(5)を満足するように設定される。式(5)において、λはレーザ光(搬送波)の波長、Vaは計測するドップラー速度の範囲の幅を示す。
Δt < λ/Va (5)
例えば、ドップラー速度の計測範囲が−Vmaxから+Vmax (Vmax>0)の場合には、計測するドップラー速度の範囲の幅Vaは、次式(6)のようになる。
Va = 2Vmax (6)
図3は、実施の形態1に係るレーダ装置の信号処理部を示すブロック構成図である。信号処理部6は、区間抽出部10、フーリエ変換部11、スペクトル積分部12、ピーク検出部13、ピーク抽出部14、乗算部15、乗算値積分部16および速度算出部17を備える。以下、信号処理部6の機能について説明する。
区間抽出部10は、前述のように、距離分解能と速度分解能に応じて、区間幅112a、112b、およびパルス間隔114で、受信信号110から区間111aおよび区間111bを抽出する。区間抽出部10は、時間間隔105の周期で繰り返されるパルス101ごとに、区間111aおよび111bを抽出する。
フーリエ変換部11は、区間抽出部10で抽出した区間111aおよび区間111bのそれぞれにフーリエ変換を施す。これによって得られるフーリエ変換後の受信信号(周波数領域受信信号)は、ドップラー周波数に対応する周波数点にピークを有するものとなる。
スペクトル積分部12は、フーリエ変換部11からの周波数領域受信信号の電力値を算出することにより、受信信号のパワースペクトルを得る。ここで、スペクトル積分部12は、得られたパワースペクトルからピーク検出を実行する際の検出性能を向上させるために、複数回のパルス101で得られるパワースペクトルを電力加算、すなわち積分する。ピーク検出部13は、スペクトル積分部12からの積分されたパワースペクトルに対してピーク検出処理を実行し、パワースペクトルが最大となるピークを検出して、ピーク位置の周波数点をピーク抽出部14に出力する。
ピーク抽出部14は、フーリエ変換部11で得られた周波数領域受信信号から、ピーク検出部13で検出された周波数点の信号成分を抽出する。ここで、抽出する信号の位相情報を用いて後段のドップラー速度の算出を実行するために、位相情報を含んでいるフーリエ変換部11の出力から信号成分を抽出する。なお、スペクトル積分部12で積分されるパワースペクトルは、電力値となっているので、位相情報を含んでいない。そのため、パワースペクトルの情報は、ピーク位置の周波数点を取り出すことにのみ使用される。
ピーク抽出部14は、i番目のパルス101に対応する受信信号110の区間111aと区間111bのそれぞれから抽出した信号成分を、a(i)、b(i)とする。番号iは、i番目のパルス101による観測で得られた信号であることを示す。乗算部15は、2つの信号成分a(i)、b(i)の複素共役積をとることにより、次式(7)で表される相互相関値R(i)を算出する。
R(i)=a(i)b*(i) (7)
相互相関値R(i)の位相は、前述のとおり、図3に示す区間間隔114の間に、信号の位相がどれだけ進んだかを表している。したがって、相互相関値R(i)の位相から、ドップラー周波数を算出することができる。しかしながら、信号成分a(i)、b(i)には、不要成分が含まれている。
図4は、実施の形態1に係るレーダ装置において、受信信号に含まれる不要反射成分の発生状況を説明する図である。図4において、水平方向は時間を示し、垂直方向は距離を示す。
送信部1で生成されて放射部3から空間に放射された送信波のパルス101のうち、区間103aおよび区間103bが、距離Bに存在する目標物で反射され、区間111aおよび区間111bでそれぞれ受信される。そして、フーリエ変換後にピーク抽出部14で信号成分が抽出されて信号成分a(i)および信号成分b(i)となる。ここで、信号成分a(i)は、区間103bが距離Cで反射された不要反射成分を含み、信号成分b(i)は、区間103aが距離Aで反射された不要反射成分を含む。そのため、相互相関値R(i)は、距離Aおよび距離Cからの不要反射成分の影響を含む。
乗算値積分部16は、上記不要反射成分の影響を取り除くために、次式(8)で表されるように、相互相関値R(i)を積分し、積分後相互相関値R〜(チルダ)を算出する。
R〜 = Σ(R(i));i=1,...,N (8)
距離Cでの不要反射成分は信号成分a(i)にしか含まれないので、信号成分b(i)とは相関がなく、また、距離Aでの不要反射成分は信号成分b(i)にしか含まれないので、信号成分a(i)とは相関がない。したがって、複数回の観測の平均を取ることにより、距離Aおよび距離Cでの不要反射成分は、距離Bからの反射成分と比較して、相対的に小さくなる。そこで、式(8)より、積分回数Nを適度に大きくすれば、距離Aおよび距離Cからの不要反射成分の、積分後相互相関値R〜(チルダ)への影響を無視できる程度に相対的に小さくできる。
速度算出部17は、不要反射成分の影響が低減された積分後相互相関値R〜(チルダ)の位相から、次式(9)を用いて、ドップラー速度vを算出する。式(9)においてTは、R〜(チルダ)を算出した区間111aおよび111bの区間間隔114の平均を示す。
= (λ/4πT)arg(R〜) (9)
式(9)より、速度分解能が区間間隔114によって決定されることが分かる。また、式(9)で算出したドップラー速度vは、時間間隔T(区間間隔114)での位相差に基づいて算出した値である。位相は2πの周期を有するので、算出したドップラー速度vには、位相の周期2πの整数倍に相当する暖昧さが含まれる。すなわち、曖昧さを含まずに算出できる(位相を−π〜πの範囲に限定できる)ドップラー速度vの幅は、λ/(2T)である。
一方、区間111aまたは区間111bのフーリエ変換では、上述したサンプリング周期△tによって、速度算出の暖昧さが決定される。したがって、サンプリング周期△tが十分に小さくなるようなサンプリングをAD変換部5で実行すれば、ドップラー速度vの暖昧さは生じない。そのため、ピーク検出部13での検出結果を用いることにより、速度算出部17で算出されたドップラー速度vの暖昧さを解消することができる。
フーリエ変換では、区間111aの区間幅112aで決定されるドップラー周波数の分解能しか得ることができない。区間111aの区間幅112aをパルス幅τとすると、ドップラー周波数の分解能は1/τとなり、ドップラー速度の分解能はλ/(2τ)となる。
ここで、時間間隔Tがパルス幅τよりも大きくなると、フーリエ変換によるドップラー速度の分解能が、速度算出部17で算出されたドップラー速度vに含まれる暖昧さよりも大きくなる。このことは、速度算出部17の速度算出結果の暖昧さを完全に解消できるほどの精度が、フーリエ変換にないことを意味している。
そこで、フーリエ変換による速度推定において、速度分解能よりも細かい精度で推定値を得ることを考える。その一例として、例えばフーリエ変換部11に入力される受信信号の系列の後に、0の系列を付加(0詰め)することが挙げられる。これにより、実際の受信信号の長さを長くすることはできないが、みかけの信号長を長くすることはできる。
このような0詰め後の受信信号に対してフーリエ変換を実行したときの結果を、図5に模式的に示す。図5において、破線は真のドップラースペクトルを表している。0詰めをしていない受信信号に対するフーリエ変換では、上述したように、ドップラー周波数の分解能は1/τとなり、図5中の黒丸のようにフーリエ変換の結果が得られる。
このとき、例えば元の受信信号と同じ長さの0を付加した後にフーリエ変換を実行すると、フーリエ変換の対象となる信号長が2倍になる。そのため、ドップラー周波数の分解能を半分にすることができる。したがって、この場合には、図5中の白丸の位置にもフーリエ変換の結果を得ることができる。その結果、ピーク周波数の抽出精度を向上させることができる。
このように、フーリエ変換による速度の算出において、従来の観測時間から決定される速度分解能よりも高い精度でドップラー速度vを算出することができる。しかしながら、受信信号に雑音が含まれている場合には、上述した方法による速度分解能の向上にも限界がある。
そこで、より高い精度でドップラー速度vを算出するために、より長い受信信号の観測時間によってドップラー速度vを算出すること、すなわち、速度算出部17において、時間間隔T(=区間間隔114)の観測時間によって算出されたドップラー速度vを組み合わせることを考える。
具体的には、暖昧さを考慮すると、速度算出部17によるドップラー速度vの算出結果は、次式(10)で表される。式(10)において、nは整数、vaは2πに相当するドップラー速度を示す。
= (λ/4πT)arg(R〜)+nva (10)
図6は、実施の形態1に係るレーダ装置の信号処理部の変形例を示すブロック構成図である。信号処理部6の変形例は、図3の構成に折り返し補正部18を追加している。ピーク検出部13は、ピーク位置の周波数点をピーク抽出部14および折り返し補正部18に出力する。折り返し補正部18は、式(10)の整数nを変えて得られるドップラー速度vのうち、ピーク検出部13で検出されたパワースペクトルのピークで得られるドップラー速度に最も近い値が、真のドップラー速度vであるとして、測定値を算出する。折り返し補正部18は、このような暖昧さの解消、すなわち速度折り返し補正を実行する。
図7は、実施の形態1に係るドップラー速度測定の動作の一例を示すフローチャートである。送信部1で搬送波のパルスを生成し、放射部3からパルスを放射する(ステップS01)。受信部4は、観測対象の距離で反射される1つのパルスの反射波を抽出し、AD変換部5でA−D変換して受信信号を生成する(ステップS02)。
区間抽出部10は、受信信号から定めた間隔で2つの区間を抽出する(ステップS03)。フーリエ変換部11は、抽出した2つの区間のそれぞれをフーリエ変換し、スペクトル積分部12は、それぞれスペクトル積分し、ピーク検出部13は、スペクトルから最大電力の周波数点を検出する(ステップS04)。そして、ピーク抽出部14は、最大電力の周波数点から、最大電力周波数成分を抽出する(ステップS05)。乗算部15は、2つの区間の最大電力周波数成分の複素共役積を算出する(ステップS06)。乗算値積分部16は、パルスごとの複素共役積を加算する(ステップS07)。
複素共役積の数が定めた回数に達していなければ(ステップS08;NO)、ステップS01に戻って、搬送波のパルスの放射から繰り返す。複素共役積の数が定めた回数に達したら(ステップS08;YES)、速度算出部17は、積分後複素共役積からドップラー速度を算出して(ステップS09)、処理を終了する。
複素共役積の積分(加算)を、定めた個数の移動和として、定めた回数以降は、パルスごとにドップラー速度を算出してもよい。
以上説明したように、実施の形態1によれば、送信波に対する受信信号の遅延時間に基づいて、目標物までの距離を計測するレーダ装置において、区間抽出部10は、放射した搬送波のパルスより短い長さの2つの区間を抽出し、フーリエ変換部11は、抽出した2つの区間の信号に対してフーリエ変換を実行して、フーリエ変換後の受信信号を生成する。ピーク抽出部14は、フーリエ変換後の受信信号から、電力値が最大となる周波数点の信号成分を、最大電力周波数成分として抽出する。乗算部15は、送信波に含まれるパルスの間隔と同じ時間間隔で得られる複数の最大電力周波数成分のうち、任意の2つを選択して複素共役積を算出する。乗算値積分部16は、乗算部15で算出された複素共役積を複数回の観測について加算し、積分後複素共役積を算出する。速度算出部17は、積分後複素共役積の位相から、ドップラー速度を算出する。これにより、距離分解能をパルスの幅で決定し、速度分解能をパルスの間隔で決定することができる。その結果、距離分解能および速度分解能の両方を同時に向上させることができるレーダ装置を得ることができる。
また、放射するパルスのパルス幅とパルス間隔を送信部1で調整しなくても、距離分解能と速度分解能を変えることができる。特に、レーザ光を用いるライダ装置(LIDAR:Light Detection And Ranging)でも、放射するパルスどうしのコヒーレント性を保つ必要がなく、一定のパルスでも距離分解能と速度分解能を変えることができる。
さらに、折り返し補正部18は、ピーク抽出部14で最大電力周波数成分を抽出した周波数を入力し、その周波数から粗い精度のドップラー速度を得るとともに、粗い精度のドップラー速度と整合するように、速度算出部17で算出されたドップラー速度の折り返し補正を実行する。また、フーリエ変換部11は、フーリエ変換前の受信信号に0の系列を付加してもよい。その結果、ドップラー速度に含まれる暖昧さを解消して、ドップラー速度を高精度に算出することができる。
なお、折り返し補正部18は、ピーク抽出部14で最大電力周波数成分を抽出した周波数の近傍において、電力値分布の重心となる周波数を推定し、その周波数から粗い精度のドップラー速度を得るとともに、粗い精度のドップラー速度と整合するように、速度算出部17で算出されたドップラー速度の折り返し補正を実行してもよい。
また、折り返し補正部18は、電力値分布に理論的な電力分布モデルを適用することによって、電力値が最大となる周波数を推定し、その周波数から粗い精度のドップラー速度を得るとともに、粗い精度のドップラー速度と整合するように、速度算出部17で算出されたドップラー速度の折り返し補正を実行してもよい。
実施の形態2.
上述の実施の形態1では、パルス101が観測対象の距離で反射された受信信号から、2つの区間を抽出する場合を例に挙げて説明した。受信信号から抽出する区間の数は、2つに限定されず、3つ以上の区間を抽出してもよい。実施の形態2では、受信信号から3つの区間を抽出する場合について説明する。
図8は、本発明の実施の形態2に係るレーダ装置において、受信信号に含まれる不要反射成分の発生状況を説明する図である。図8では、図4と比較して、受信信号110から抽出する区間111cが追加されている。また、区間111cに対応して、観測対象の距離Bで反射されるパルス101の区間103cを追加して記載している。
図8において、受信信号には、距離A、B、Cからの反射波の他に、距離D、Eからの反射波も含まれることとなる。しかしながら、受信信号の3つの区間111a、112b、112cのうち、複数の区間で受信されるのは、距離Bからの反射波のみである。そのため、例えば区間111aおよび区間111bの受信信号を用いて算出されるドップラー速度v1と、区間111bおよび区間111cの受信信号を用いて算出されるドップラー速度v2とは、速度の折り返しを除いてそれぞれ正しい値となる。
ここで、区間111aと区間111bの区間間隔114aと、区間111bと区間111cの区間間隔114bとが互いに異なるように、3つの区間111a、111bおよび111cを抽出する。ドップラー速度v1とドップラー速度v2とは、用いる区間の区間間隔が互いに異なるために、速度の折り返し方が両者で異なる。そこで、暖昧さを考慮して算出されるドップラー速度v1およびドップラー速度v2の候補のうち、両者で整合の取れる値(最も近い値)を選択すれば、折り返しのない正しいドップラー速度を得ることができる。
図9は、実施の形態2に係るレーダ装置の信号処理部を示すブロック構成図である。実施の形態2では、信号処理部6は、区間抽出部10、フーリエ変換部11、切替部19、スペクトル積分部12a、12b、ピーク検出部13a、13b、ピーク抽出部14a、14b、乗算部15a、15b、乗算値積分部16a、16b、速度算出部17a、17b、切替部19および速度修正部20を有している。区間抽出部10は、受信信号から3つの区間111a、111bおよび111cを抽出する。フーリエ変換部11は、区間抽出部10で抽出した区間111a、111bおよび111cのそれぞれにフーリエ変換を施す。
図9の例では、スペクトル積分部12a、12bから速度演算部17a、17bまでは、2重になっている。なお、符号にaを付けたものは、区間111aおよび区間111bの受信信号を処理する系であり、符号にbを付けたものは、区間111bおよび区間111cの受信信号を処理する系である。すなわち、切替部19は、フーリエ変換部11からのフーリエ変換後の受信信号のうち、区間111aおよび区間111bに対応する信号を、符号にaを付けた系に出力し、区間111bおよび区間111cに対応する信号を、符号にbを付けた系に出力する。
スペクトル積分部12a、12b、ピーク検出部13a、13b、ピーク抽出部14a、14b、乗算部15a、15b、乗算値積分部16a、16b、および、速度算出部17a、17bは、区間11aと区間111b、および、区間111bと区間111cから、それぞれ実施の形態1と同様に、ドップラー速度v1およびドップラー速度v2を算出する
速度算出部17aで算出されるドップラー速度と、速度算出部17bで算出されるドップラー速度とは、速度の折り返しを除いて互いに等しい。そこで、速度修正部20は、速度算出部17aおよび速度算出部17bで算出されるドップラー速度について、それぞれ複数の折り返し数を想定してドップラー速度の候補を算出し、両者で一致する値を正しいドップラー速度として選択する。
以上説明したように、実施の形態2によれば、区間抽出部10は、観測対象の距離の反射波の受信信号から3つ以上の区間を抽出し、乗算部15a、15bは、異なる時間間隔の組み合わせで複素共役積を算出する。速度算出部17a、17bは、異なる時間間隔の組み合わせについて算出された積分後複素共役積の全てと整合するようにドップラー速度を算出する。その結果、距離分解能を向上させるためにパルス間隔を短くした場合であっても、ドップラー速度を高精度に算出することができる。また、受信信号から3つ以上の区間を抽出するので、折返し補正も可能となり、ドップラー速度を高精度に算出することができる。
実施の形態3.
実施の形態1および実施の形態2では、送信するパルスごとに得られる受信信号から、同じ区間間隔で2つ以上の区間を抽出する場合を例に挙げて説明した。受信信号から抽出する区間の区間間隔を、パルスごとに複数通りに変えてもよい。実施の形態3では、放射パルスごとに区間間隔を複数通りに変えて観測を実行する場合について説明する。実施の形態3に係るレーダ装置の信号処理部6の構成は、実施の形態2の信号処理部6の構成と同様である。
図10は、本発明の実施の形態3に係るレーダ装置における受信信号から抽出する区間の関係を示す模式図である。実施の形態3でも、送信するパルス101のパルス幅102と、周期である時間間隔105は一定である。図10では、受信信号から抽出する区間のみを示し、パルス101および受信信号110を省略している。受信信号110の長さは、パルス幅102と同じであり、受信信号110の周期は、パルス101の時間間隔105と同じなので、パルス幅102と時間間隔105で受信信号110の長さと周期を示している。
図10では、1番目の受信信号では区間間隔114aで区間111a、111bを抽出し、2番目の受信信号では区間間隔114bで、区間111c、111dを抽出する。以降、1番目の区間間隔114aによる区間111a、111bの抽出と、2番目の区間間隔114bによる区間111c、111dの抽出を、交互に繰り返す。
区間間隔114bは、区間間隔114aよりも長い間隔となっている。このとき、区間間隔114aの送信波に対応する受信信号を用いて算出されるドップラー速度と、区間間隔114bの送信波に対応する受信信号を用いて算出されるドップラー速度とは、速度の折り返しを除いてそれぞれ正しい値となる。
そこで、実施の形態2と同様に、速度修正部20において、速度算出部17aで算出されるドップラー速度(区間間隔114aの区間111a、111bに対応)、および速度算出部17bで算出されるドップラー速度(区間間隔114bの区間111c、111dに対応)について、それぞれ複数の折り返し数を想定してドップラー速度の候補を算出し、両者で一致する値(最も近い値)を正しいドップラー速度として選択する。
さらに2種類の区間間隔に限らず、区間抽出部10が、受信信号から区間間隔がパルスごとに所定の周期で変化するように2つの区間を抽出し、速度修正部20が、区間間隔の互いに異なる受信信号による観測において、速度算出部17a、17bで算出された全てのドップラー速度と整合するように、ドップラー速度の折り返し補正を行ってもよい。
以上のように、実施の形態3によれば、区間抽出部10は、受信信号から区間の間隔が、パルスごとに所定の周期で変化するように、2つの区間を抽出し、乗算値積分部16a、16bは、等しい区間間隔について積分後複素共役積を算出し、速度算出部17a、17bは、等しい区間間隔の組み合わせについて算出された積分後複素共役積の全てと整合するようにドップラー速度を算出する。
その結果、実施の形態2と同様に、距離分解能を向上させるためにパルス間隔を短くした場合であっても、ドップラー速度を高精度に算出することができる。また、複数通りの区間間隔でドップラー速度を算出することができるので、折返し補正も可能となり、ドップラー速度を高精度に算出することができる。
1 送信部
2 切替部
3 放射部
4 受信部
5 AD変換部
6 信号処理部
10 区間抽出部
11 フーリエ変換部
12、12a、12b スペクトル積分部
13、13a、13b ピーク検出部
14、14a、14b ピーク抽出部
15、15a、15b 乗算部
16、16a、16b 乗算値積分部
17、17a、17b 速度算出部
18 折り返し補正部
19 切替部
20 速度修正部
31 光源
32 光分配器
33 パルス変調器
41 周波数シフタ
42 光カプラ
43 光受信機

Claims (10)

  1. 搬送波のパルスを生成する送信部と、
    前記送信部で生成した搬送波のパルスを空間へ放射し、空間に存在する物体で反射された反射波を取り込む放射部と、
    前記放射部で取り込んだ反射波に周波数変換を施して受信信号を生成する受信部と、
    1つの前記パルスの反射波の受信信号から、前記パルスより短い2つの区間の信号を抽出する区間抽出部と、
    前記2つの区間の信号にフーリエ変換を施して、前記区間ごとの周波数領域受信信号を生成するフーリエ変換部と、
    前記区間ごとの前記周波数領域受信信号の、最大の電力の周波数点の成分を最大電力周波数成分として抽出するピーク抽出部と、
    前記2つの区間の最大電力周波数成分の複素共役積を計算する乗算部と、
    前記放射したパルスごとに前記乗算部で計算した複素共役積を加算して積分後複素共役積を得る乗算値積分部と、
    前記積分後複素共役積の位相からドップラー速度を算出する速度算出部と、
    を備えるレーダ装置。
  2. 前記区間抽出部は、前記区間の長さと同じ、または前記区間の長さより長い間隔で、前記2つの区間の信号を抽出する、請求項1に記載のレーダ装置。
  3. 前記送信部は、想定する最大観測距離に対応する前記受信信号の遅延時間よりも長い時間間隔で繰り返し前記パルスを生成する請求項1または2に記載のレーダ装置。
  4. 前記区間抽出部は、1つの前記パルスの反射波の受信信号から、前記パルスより短い3つ以上の区間の信号を抽出し、
    前記フーリエ変換部は、前記3つ以上の区間の信号にフーリエ変換を施して、前記区間ごとの周波数領域受信信号を生成し、
    前記乗算部は、前記3つ以上の区間のうち異なる時間間隔の2区間の組み合わせで前記複素共役積を算出し、
    前記速度算出部は、異なる時間間隔の2区間の組み合わせについて算出された前記積分後複素共役積の全てと整合するように前記ドップラー速度を算出する、
    請求項1ないし3のいずれか1項に記載のレーダ装置。
  5. 前記区間抽出部は、前記パルスごとに定めた周期で変化する前記2つの区間の間隔で、1つの前記パルスの反射波の受信信号から前記2つの区間の信号を抽出し、
    前記乗算値積分部は、1つの前記パルスから抽出した2区間の間隔が等しい前記パルスごとに前記複素共役積を加算して、前記2つの区間の間隔が等しい前記パルスごとの前記積分後複素共役積を算出し、
    前記速度算出部は、前記2つの区間の間隔が等しいパルスごとの前記積分後複素共役積の全てと整合するように前記ドップラー速度を算出する、
    請求項1ないし3のいずれか1項に記載のレーダ装置。
  6. 前記ピーク抽出部で前記最大電力周波数成分を抽出した周波数を入力し、その周波数から粗い精度のドップラー速度を得るとともに、前記粗い精度のドップラー速度と整合するように、前記速度算出部で算出された前記ドップラー速度の折り返し補正を実行する折り返し補正部をさらに備える、請求項1ないし3のいずれか1項に記載のレーダ装置。
  7. 前記フーリエ変換部は、フーリエ変換前の前記区間の受信信号に0の系列を付加して、前記フーリエ変換を施す、請求項6に記載のレーダ装置。
  8. 前記ピーク抽出部で前記最大電力周波数成分を抽出した周波数の近傍において、電力値分布の重心となる周波数を推定し、その周波数から粗い精度のドップラー速度を得るとともに、前記粗い精度のドップラー速度と整合するように、前記速度算出部で算出された前記ドップラー速度の折り返し補正を実行する折り返し補正部をさらに備える、請求項1ないし3のいずれか1項に記載のレーダ装置。
  9. 前記ピーク抽出部で前記最大電力周波数成分を抽出した周波数の近傍において、電力値分布に理論的な電力分布モデルを適用することによって、電力値が最大となる周波数を推定し、その周波数から粗い精度のドップラー速度を得るとともに、前記粗い精度のドップラー速度と整合するように、前記速度算出部で算出された前記ドップラー速度の折り返し補正を実行する折り返し補正部をさらに備える、請求項1ないし3のいずれか1項に記載のレーダ装置。
  10. 前記区間抽出部は、前記パルスごとに定めた周期で変化する前記2つの区間の間隔で、1つの前記パルスの反射波の受信信号から前記2つの区間の信号を抽出し、
    前記乗算値積分部は、1つの前記パルスから抽出した2区間の間隔が等しい前記パルスごとに前記複素共役積を加算して、前記2つの区間の間隔が等しい前記パルスごとの前記積分後複素共役積を算出し、
    前記速度算出部は、前記2つの区間の間隔が等しいパルスごとの前記積分後複素共役積の全てと整合するように前記ドップラー速度を算出し、
    前記折り返し補正部は、前記2つの区間の間隔の互いに異なる前記パルスの受信信号において、前記速度算出部で算出された全てのドップラー速度と整合するように、前記ドップラー速度の折り返し補正を実行する、
    請求項6ないし9のいずれか1項に記載のレーダ装置。
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