JP2013186109A - 放射線量測定システム、並びにそれに用いるデータ収集装置及び測定局 - Google Patents

放射線量測定システム、並びにそれに用いるデータ収集装置及び測定局 Download PDF

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邦雄 平川
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Abstract

【課題】 早く、正確な線量値を得ることができる放射線量測定システムを提供する。
【解決手段】 放射線量測定システム1001は、測定局110と、測定局110と通信するデータ収集装置210とを備え、放射線の線量を測定する。測定局110は、放射線を検出する測定部114と、測定部114にて検出された放射線の量を示す測定データを送信する送信部111とを備える。データ収集装置210は、測定データを受信する受信部211と、受信部211にて受信した複数の測定データを用いた移動平均によって、線量値を算出する線量値算出部215と、受信部211にて受信した複数の測定データのうちの誤検出による測定データを線量値算出部215における移動平均から除外するノイズ除去処理部216とを備えている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、測定局で測定を行うとともに、その測定データを収集する放射線量測定システム、並びにそれに用いるデータ収集装置及び測定局に関するものである。
従来、複数の箇所に測定局(放射線量測定装置)を配置して、各測定局の測定データをデータ収集装置で収集する放射線量測定システムが知られている。この放射線量測定システムによれば、データ収集装置で収集した測定データを線量値に変換して出力することで、複数の箇所における線量値を1箇所で監視することができ、複数の測定局の各々について、その設置場所まで行って線量値を確認する必要がなくなる。
例えば、学校施設を測定対象とする場合には、敷地内の複数の箇所に測定局が設置され、1つのデータ収集装置が適当な箇所に設置される。データ収集装置は、無線通信によって各測定局から測定データを収集する。このデータ収集装置にPC(パーソナルコンピュータ)を接続することで、各測定箇所の線量値をPCで監視する。
ここで、線量値の計測は無作為に飛んでいる放射線をセンサで受けることで計測しおり、さらに各測定局に採用される放射線センサ(PINフォトダイオード)は、振動や他のノイズの影響を受け易いものである。よって、より正確な線量値を得るためには、理想的には各測定局で少なくとも放射線の検出回数が400カウント程度になってから、それに要した時間に基づいて、線量値を算出することが望ましい。ただし、放射線が400カウント検出されるまで待って線量値を求めると、場所や時間によって放射線量が一定でないため、線量値が得られる(更新される)までの時間がまちまちになる。そこで、従来の放射線量測定システムでは、測定局にて放射線の検出回数が400カウント程度になるのに要する時間として、例えば30分という一定の時間を設定して、30分ごとに線量値を求める(更新する)ようにしている。
なお、本発明に関連する先行技術として、以下の先行技術文献がある。
特開2011−220975号公報
しかしながら、上記の従来の放射線量測定システムでは、正確な線量値を得るのに時間がかかってしまうという問題がある。上記の例では、30分ごとにしか線量値が得られない(更新されない)。
本発明は、上記の問題に鑑みてなされたものであり、より早く、より正確な線量値を得ることができる放射線量測定システムを提供することを目的とする。
本発明の放射線量測定システムは、測定局と、前記測定局と通信するデータ収集装置とを備え、放射線の線量を測定する放射線量測定システムであって、前記測定局は、放射線を検出する測定部と、前記測定部にて検出された放射線の量を示す測定データを送信する送信部とを備え、前記データ収集装置は、前記測定データを受信する受信部と、前記受信部にて受信した複数の測定データを用いた移動平均によって、線量値を算出する線量値算出部と、前記受信部にて受信した複数の測定データのうちの誤検出による測定データを前記線量値算出部における移動平均から除外するノイズ除去処理部とを備えた構成を有している。
この構成により、線量値算出部は、複数の測定データを用いた移動平均によって線量値を算出するが、このとき誤検出による測定データはこの移動平均の計算には用いられないので、この移動平均に用いられる複数の測定データを得るための時間を短くしたとしても、線量値の精度の低下を抑えることができ、よって、より早く、より正確な線量値を得ることができる。
上記の放射線量測定システムにおいて、前記ノイズ除去処理部は、前記受信部にて受信した前の測定データとの差分が所定の閾値以上である測定データを、前記誤検出による測定データとして移動平均から除外してよい。
この構成により、急激に増加した測定データを誤検出による測定データとして、移動平均の計算に用いないようにすることができる。
上記の放射線量測定システムにおいて、前記ノイズ除去処理部は、前記受信部にて受信した前及び後の測定データとのそれぞれの差分がいずれも所定の閾値以上である測定データを、前記誤検出による測定データとして移動平均から除外してよい。
この構成により、測定データが急激に増加した後に急激に減少した場合に、そのような急激に増加した測定データを誤検出による測定データとして、移動平均の計算に用いないようにすることができる。
上記の放射線量測定システムにおいて、前記ノイズ除去処理部は、前記受信部にて受信した他の測定局の測定データとの差分が所定の閾値以上である測定データを、前記誤検出による測定データとして移動平均から除外してよい。
この構成により、ある測定局にて測定データが急激に増加した場合にも他の測定局の測定データがそのような急激な増加をしていないときは、当該急激に増加した測定データを誤検出による測定データとして、移動平均の計算に用いないようにすることができる。
本発明の別の態様の放射線量測定システムは、測定局と、前記測定局と通信するデータ収集装置とを備え、放射線の線量を測定する放射線量測定システムであって、前記測定局は、放射線を検出する測定部と、前記測定部にて検出された放射線の量を示す測定データを送信する送信部とを備え、前記データ収集装置は、前記測定データを受信する受信部と、前記受信部にて受信した複数の測定データを用いた移動平均によって、線量値を算出する線量値算出部と、前記測定局の設置箇所における環境の情報を取得する環境情報取得部と、前記環境の情報に基づいて、前記移動平均に用いる過去の測定データをリセットするリセット処理部とを備えた構成を有している。
この構成により、線量値算出部は、複数の測定データを用いた移動平均によって線量値を算出するが、このとき雨、雪、風などの環境によって急激に放射線量が増加する可能性がある場合には、移動平均の計算に用いる過去の測定データをリセットするので、放射線量が急激に増加した場合に、移動平均によって過去の測定データに引きずられることがなくなる。これにより、そのような急激な放射線量の増加を直ちに線量値に反映させることができ、よって、より早く、より正確な線量値を得ることができる。
上記の放射線量測定システムにおいて、前記環境情報取得部は、降雨量を検出する雨量センサであってよく、前記リセット処理部は、検出された前記降雨量が所定の閾値以上であるときに、移動平均に用いる過去の測定データをリセットしてよい。
この構成により、降雨量に基づいて移動平均に用いる過去の測定データをリセットできる。
本発明のさらに別の態様の放射線量測定システムは、測定局と、前記測定局と通信するデータ収集装置とを備え、放射線量を測定する放射線量測定システムであって、前記測定局は、放射線を検出する測定部と、第1の測定モードにおいて、所定時間内に前記測定部にて検出された放射線の数に基づいて測定データを生成し、第2の測定モードにおいて、前記測定部にて所定数の放射線が検出された時間に基づいて測定データを生成する測定制御部と、前記測定制御部にて生成された測定データを送信する送信部とを備え、前記データ収集装置は、前記測定データを受信する受信部と、前記受信部にて受信した測定データから線量値を算出する線量値算出部とを備えた構成を有している。
この構成により、第1の測定モードでは、所定時間ごとに測定データが得られ、第2の測定モードでは、十分な放射線が検出されたときに所定時間の経過を待たずに直ちに測定データが得られるので、より早く、より正確な線量値を得ることができる。
上記の放射線量測定システムにおいて、前記データ収集装置は、算出された前記線量値に基づいて、前記測定モードを指定する測定方法設定部をさらに備えていてよく、前記測定制御部は、前記測定方法設定部にて指定された測定モードで測定データを生成してよい。
この構成により、線量値が低いときには、第1の測定モードを指定することで、安定して測定データを得ることができ、線量値が高いときには、第2の測定モードを指定することで、十分な量の放射線が検出されたときに所定時間の経過を待たずに直ちに測定データを得ることができるなど、線量値に応じて適切な測定モードを選択できる。
本発明のさらに別の態様の放射線量測定システムは、測定局と、前記測定局と通信するデータ収集装置とを備え、放射線量を測定する放射線量測定システムであって、前記測定局は、放射線を検出する測定部と、前記測定部にて所定時間内に所定量の放射線が検出されたときは、その時間に基づいて測定データを生成するとともに、前記所定量の放射線が検出されずに前記所定時間が経過したときは、前記所定時間内に前記測定部にて検出された放射線の数に基づいて測定データを生成する測定制御部と、前記測定制御部にて生成された測定データを送信する送信部とを備え、前記データ収集装置は、前記測定データを受信する受信部と、前記受信部にて受信した測定データから線量値を算出する線量値算出部とを備えた構成を有している。
この構成により、放射線量が少ないときには、十分な測定データが得られていなくても所定時間が経過すると測定データが得られるので、安定して測定データを得ることができるとともに、放射線量が多いときには、十分な量の放射線が検出されたときに所定時間の経過を待たずに直ちに測定データが得られるので、より早く、より正確な線量値を得ることができる。
本発明の別の態様は、測定局と、前記測定局と通信するデータ収集装置とを備え、放射線の線量を測定する放射線量測定システムにおけるデータ収集装置であって、このデータ収集装置は、前記測定局から送信されてきた、放射線の量を示す測定データを受信する受信部と、前記受信部にて受信した複数の測定データを用いた移動平均によって、線量値を算出する線量値算出部と、前記受信部にて受信した複数の測定データのうちの誤検出による測定データを前記線量値算出部における移動平均から除外するノイズ除去処理部とを備えた構成を有している。
この構成によっても、線量値算出部は、複数の測定データを用いた移動平均によって線量値を算出するが、このとき誤検出による測定データはこの移動平均の計算には用いられないので、この移動平均に用いられる複数の測定データを得るための時間を短くしたとしても、線量値の精度の低下を抑えることができ、よって、より早く、より正確な線量値を得ることができる。
本発明の別の態様のデータ収集装置は、測定局と、前記測定局と通信するデータ収集装置とを備え、放射線の線量を測定する放射線量測定システムにおけるデータ収集装置であって、前記測定局から送信されてきた、放射線の量を示す測定データを受信する受信部と、前記受信部にて受信した複数の測定データを用いた移動平均によって、線量値を算出する線量値算出部と、前記測定局の設置箇所における環境の情報を取得する天候情報取得部と、前記環境の情報に基づいて、前記移動平均に用いる過去の測定データをリセットするリセット処理部とを備えた構成を有している。
この構成によっても、線量値算出部は、複数の測定データを用いた移動平均によって線量値を算出するが、このとき雨、雪、風などの環境によって急激に放射線量が増加する可能性がある場合には、移動平均の計算に用いる過去の測定データをリセットするので、放射線量が急激に増加した場合に、移動平均によって過去の測定データに引きずられることがなくなる。これにより、そのような急激な放射線量の増加を直ちに線量値に反映させることができ、よって、より早く、より正確な線量値を得ることができる。
本発明の別の態様は、測定局と、前記測定局と通信するデータ収集装置とを備え、放射線量を測定する放射線量測定システムにおける測定局であって、この測定局は、放射線を検出する測定部と、前記測定部にて所定時間内に所定量の放射線が検出されたときは、その時間に基づいて測定データを生成するとともに、前記所定量の放射線が検出されずに前記所定時間が経過したときは、前記所定時間内に前記測定部にて検出された放射線の数に基づいて測定データを生成する測定制御部と、前記測定制御部にて生成された測定データを送信する送信部とを備えた構成を有している。
この構成によっても、放射線量が少ないときには、十分な測定データが得られていなくても所定時間が経過すると測定データが得られるので、安定して測定データを得ることができるとともに、放射線量が多いときには、十分な量の放射線が検出されたときに所定時間の経過を待たずに直ちに測定データが得られるので、より早く、より正確な線量値を得ることができる。
本発明によれば、測定局と、測定局と通信するデータ収集装置とを備え、放射線量を測定する放射線量測定システムにおいて、より早く、より正確な線量値を得ることができる。
本発明の第1の実施の形態における放射線量測定システムの構成を示すブロック図 本発明の実施の形態における放射線量測定システムの構成図 本発明の第1の実施の形態における移動平均を説明する図 本発明の第1の実施の形態における測定局のカウント値の推移を示すグラフ 本発明の第1の実施の形態における線量値の推移を示す図 本発明の第1の実施の形態における放射線量測定システムの動作フロー図 本発明の第2の実施の形態における放射線量測定システムの構成を示すブロック図 本発明の第2の実施の形態における放射線量測定システムの動作フロー図 本発明の第2の実施の形態の変形例における放射線量測定システムの構成を示すブロック図 本発明の第2の実施の形態の変形例における放射線量測定システムの動作フロー図
以下、本発明の実施の形態の放射線量測定システムについて、図面を参照しながら説明する。以下では、本発明の放射線量測定システムの実施の形態として、第1及び第2の実施の形態を説明する。この説明に先立って、図2を参照して、第1及び第2の実施の形態に共通する放射線量測定システムの基本的な構成を説明する。
図2は、本発明の実施の形態における放射線量測定システムの構成図である。図2に示すように放射線量測定システム1000は、複数の測定局100と、データ収集装置200と、PC300を備えている。複数の測定局100は、データ収集装置200との間で無線通信を行う。各測定局100は、無線通信によってデータ収集装置200に測定データを送信する。データ収集装置200とPC300とは有線で接続されている。複数の測定局100は、それぞれ、測定対象場所の各箇所に設置される。なお、図2では、3つの測定局100がある例を示しているが、測定局100の数はそれ以上又はそれ以下であってよく、測定局100が1つであってもよい。放射線量測定システム1000は、例えば、学校施設に設置され得る。このとき、測定局100は、例えば、校舎内、運動場、体育館等の複数の箇所に設置することができる。
測定局100は、500mlペットボトル大の小型の安価なものである。また、測定局100は、電池で駆動するので、測定局100の設置にあたって電源工事が不要である。測定局100とデータ収集装置200との間の無線通信は、1.9GHzのDECT準拠方式を採用する。以下、第1及び第2の実施の形態を説明する。
〔第1の実施の形態〕
図1は、本発明の第1の実施の形態における放射線量測定システムの構成を示すブロック図である。図1に示すように、放射線量測定システム1001は、測定局110、データ収集装置210、及びPC310を備えている。
測定局110は、無線部111、計時部112、測定制御部113、及び測定部114を備えている。測定部114は、PINダイオードからなる放射線センサであり、受けた放射線を検出する。計時部112は、時間を計時して測定制御部113に通知する。測定制御部113は、測定部114にて得られた検出結果、及び計時部112から得た時間に基づいて、測定データを生成する。具体的には、測定制御部113は、計時部112で1分間を計時するごとに、その1分間に測定部114にて放射線を受けた回数(カウント値)を測定データとして生成する。測定データの単位はCPM(Counts per Minute)、即ち毎分のカウント値である。無線部111は、データ収集装置210と無線通信を行う。無線部111は、特に、測定制御部113で生成された測定データをデータ収集装置210に送信する。
データ収集装置210は、無線部211、データベース212、雨量センサ213、リセット処理部214、線量変換部215、ノイズ除去処理部216、及び表示データ生成部217を備えている。無線部211は、各測定局110の無線部111と無線通信を行う。無線部211は、特に、各測定局110から送信されてくる測定データを受信する。データベース212は、無線部211で受信した測定データを測定局210ごとに分けて保存する。雨量センサ213は、雨水を検出して、その降雨量を示す降雨量データを生成し、リセット処理部214に提供する。リセット処理部214は、線量変換部215における後述する移動平均に用いる過去の測定データをリセットする。線量変換部215は、データベース212に保存された各測定局110の測定データを用いた移動平均によって、各測定局110の線量値を算出する。測定局110から送信されてくる測定データが毎分のカウント値を表すのに対して、線量値は単位時間当たりのシーベルト値を示す。即ち、線量変換部215は、測定局110における単位時間のカウント値を単位時間当たりのシーベルト値に変換する。
ノイズ除去処理部216は、データベース212に保存された各測定局110の測定データのうちの誤検出による測定データを特定して、その測定データを線量変換部215における後述する移動平均から除外する。線量変換部215は、ノイズ除去処理部216によって特定された誤検出による測定データを除外して移動平均を求める。表示データ生成部217は、線量変換部215で算出された線量値をPC310にて表示するための表示データを生成する。PC310は、表示データ生成部217にて生成された表示データをモニタに表示する。以下、線量変換、ノイズ除去処理、及びリセット処理を詳細に説明する。
(線量変換)
上述のように、各測定局110からは、1分ごとにその1分間で受けた放射線量、即ち、毎分のカウント値を示す測定データが送信される。よって、データベース212には、各測定局110について、1分ごとのカウント値が保存されている。線量変換部215は、各測定局110について、データベース212に保存された複数の測定データを用いて、1分ごとに、移動平均を求める。
図3は、本発明の第1の実施の形態における移動平均を説明する図である。図3の例では、ある測定局110から、A1、A2、・・・というカウント値を示す測定データが送信されてきている。これらのカウント値A1、A2、・・・は、測定局110から1分おきに送られてくる。データ収集装置210は、これらのカウント値A1、A2、・・・を受信すると、データベース212に保存していく。
データ収集装置210にて、カウント値A1が得られたときには、その測定局110の測定データとしては、このカウント値A1しかないため、線量変換部215は、このカウント値A1のみから線量値C1を求める。その1分後にカウント値A2が得られると、線量変換部215は、カウント値A1及びA2から線量値C2を求める。さらに1分後にはカウント値A3が得られるので、線量変換部215は、カウント値A1、A2、及びA3を用いて線量値C3を求める。
以下同様にして、データベース212に保存されている測定データが5個に満たない場合には、線量変換部215は、得られているすべての測定データから線量値を求める。データベースに212に保存されている測定データが5個以上になると、線量変換部215は、最新の5個の測定データを用いて線量値を求める。図3の例では、カウント値A6が得られたときには、線量値C6は、最新の5個のカウント値A2〜A6を用いて算出される。以下同様に、線量値C7は、最新の5個のカウント値A3〜A7を用いて算出され、線量値C8は、最新の5個のカウント値A4〜A8を用いて算出される。
このように、線量変換部215は、最新の5個の測定データを用いて線量値を算出するので、線量値の算出に用いられる測定データの範囲が、線量値を算出するごとにシフトしていく。即ち、線量変換部215は、移動平均によって線量値を算出する。また、線量変換部215は、1分ごとの測定データを5個用いているので、移動平均における参照する測定データの範囲は5分となる。即ち、線量値は、測定局110における5分の放射線検出によって得られた検出結果に基づいて求められる。
(ノイズ除去処理)
上述のように、測定局100は、振動や他の要因によるノイズの影響を受け易い。例えば、測定局100を学校施設に設置した場合には、児童が触ったり、ボールが当たったりすることで、振動し、この振動を放射線と誤検出してしまうことがある。図4は、本発明の第1の実施の形態における測定局のカウント値の推移を示すグラフである。実線は、第1の測定局110のカウント値の推移を示し、一点鎖線は第2の測定局110のカウント値の推移を示し、二点鎖線は第3の測定局のカウント値の推移を示している。図4の例では、時刻8分において、第1の測定局110のカウント値a8が、前後のカウント値a7及びa9と比較して極端に高い。また、この第1の測定局110のカウント値a8は、同時刻の他の測定局110のカウント値b8、c8と比較しても極端に高い。
放射線については、ある短い時間(1分間)だけ線量が多くなり、その前後では通常の状態であるということは考えにくく、また、比較的近くに設置された複数の測定局において1つの測定局のみで顕著に高い放射線が観測されることも一般的には考えにくい。したがって、図4におけるカウント値a8は、上記のような測定局110の振動による誤検出である可能性が高い。
そこで、本実施の形態では、ノイズ除去処理部216によって、このような誤検出によるノイズを特定して、線量変換部215では、このノイズを除去した上で移動平均を求める。このためにノイズ除去処理部216は、まず、ある測定局110についてデータベース212に保存された測定データのカウント値と、他の複数の測定局110の同時刻の測定データのカウンタ値とをそれぞれ比較して、それらの差分がいずれも所定の閾値を超えている場合には、この測定局110のカウント値を誤検出による測定データであると特定し、この測定データを線量変換部215における平均の計算対象から除外する。
これにより、線量変換部215は、誤検出による測定データであると特定された測定データを除外して、残りの測定データを用いてその平均を計算する。なお、最新の測定データについては、後の測定データと比較することができないため、ノイズ除去処理部216によっては誤検出による測定データであるとは判断されないが、次の測定データが取得されたときに、前後の測定データと比較されることで、平均の計算対象から除外され得る。
以上のように、ノイズ除去処理部216は、線量変換部215が平均の計算に用いる測定データについて、同時刻の他の測定局の測定データとの比較に基づいて、その測定データがノイズであるか否かを判断し、かつ、同一測定局の前後の測定データとの比較に基づいて、その測定データがノイズであるか否かを判断する。そして、線量変換部215は、ノイズ除去処理部216にてノイズであると判断された測定データを除外して平均を計算して、線量値を求める。よって、線量値の精度が向上する。
(リセット処理)
放射線量の測定においては、測定場所で雨が降ることで、地上にとどまっていた放射線源や空気中の放射線源が1箇所に集まり、局所的に放射線量が急激に増加することがある。本実施の形態のように、移動平均によって線量値を求めると、過去の測定データに影響されて、このような急激な放射線量の変化が線量値に反映されにくくなる。図5は、本発明の第1の実施の形態における線量値の推移を示す図である。図5において、実線は、実際の放射線量を示し、一点鎖線は、通常通りに移動平均によって求めた線量値を示し、二点鎖線は、本実施の形態のリセット処理を行って求めた線量値を示している。
図5に示すように、時刻5分において、実際の放射線量は急激に増加しているが、通常通りに移動平均によって線量値を計算すると、時刻1分〜4分までの測定データも含めた平均によって時刻5分の線量値が計算されるので、一点鎖線で示すように線量値は実際ほど急激には上昇しない。よって、ユーザは、この急激な上昇に早期に気づかないことがある。
そこで、本実施の形態では、データ収集装置210に、降雨量を検出する雨量センサ213を設ける。そして、リセット処理部214は、雨量センサ213で検出された降雨量が所定の閾値(例えば、10mm)以上であるときに、線量変換部215での移動平均の計算に用いる過去の測定データをリセットする。線量変換部215は、リセット処理部214にて上記のリセットの処理が行われると、過去の測定データを参照せずに、リセット後の測定データのみを用いて移動平均を計算する。
図5の例では、5分の時点でリセット処理部214によって過去の測定データがリセットされるので、線量変換部215は、1分〜4分の測定データは用いずに、5分の時点では、5分の測定データのみを用いて線量値が算出される。また、6分以降も5分以降のデータのみを用いて線量値を算出する。この結果、図5の実線で示すように、線量値は急激に立ち上がり、ユーザは、急激な放射線量の増加を把握しやすくなる。
以上のように、リセット処理部214は、雨が降った場合には、線量変換部215での移動平均の計算に用いる過去の測定データをリセットするので、雨によって放射線量が急激に増加した場合にも、線量値の値を実際の放射線量に近い値として算出することが可能となる。
上記のように構成された放射線量測定システムの動作を説明する。図6は、本発明の第1の実施の形態における放射線量測定システムの動作フロー図である。データ収集装置210は、測定局110から毎分のカウント値を示す測定データを受信すると(ステップS61)、まず、ノイズ除去処理部216が、その受信した測定データのカウント値と他の測定局から受信した測定データのカウント値との差分が所定の閾値(TH1)以上であるか否かを判断する(ステップS62)。本実施の形態では、他の測定局110が複数ある場合には、それらのすべての測定局110のカウント値との差分が閾値以上であるか否かを判断する。
他の測定局のカウント値との差が閾値(TH1)以上である場合は(ステップS62にてYES)、ノイズ除去処理部216は、その測定データを誤検出による測定データであると特定して、線量変換部215に対してノイズ除去処理を行なう(ステップS63)。線量変換部215は、このノイズ除去処理によって、当該測定データを線量値の移動平均を計算する際に参照する測定データから除外する。次に、リセット処理部214は、雨量センサ213によって検出された降雨量が所定の閾値(TH2)以上であるか否かを判断することで、降雨によるリセットを行うか否かを判断する(ステップS64)。なお、ステップS62にて、他の測定局のカウンタ値との差が閾値(TH1)未満であるときは(ステップS62にてNO)、ステップS63のノイズ除去処理を行なわずに、そのままステップS64で降雨量の判断を行なう。
降雨量が閾値以上であるときは(ステップS64にてYES)、リセット処理部214は、線量変換部215で移動平均の計算に用いる過去の測定データをリセットするリセット処理を行い(ステップS65)、線量変換部215は、過去の測定データを移動平均の計算から除外する。降雨量が閾値(TH2)に満たない場合(ステップS64にてNO)、及び降雨量が閾値(TH2)以上であることで上記のリセット処理が行なわれた(ステップS65)後には、線量変換部215は、過去5分間分のデータがあるか否かを判断する(ステップS66)。5分間分のデータがある場合には、直近の5分間分の測定データを用いて移動平均を計算する(ステップS67)。過去の5分間分の測定データがない場合には、その時点で取得できた分だけの測定データで平均を計算する(ステップS68)。なお、リセットがされた直後には(ステップS65)、過去5分間部の測定データはないことになる。
この移動平均の計算において(ステップS67、ステップS68)、線量変換部215は、過去5分間分の測定データ、又は取得できた分だけの測定データの中に、前後の測定データとそれぞれ比較して、いずれの差分も所定の閾値(TH3)以上である測定データがある場合には、その測定データを平均の計算対象から除外する。線量変換部215は、このようにして移動平均によって線量値を算出して、表示データ生成部217に出力する。表示データ生成部217は、線量変換部215から得た線量値を用いて、PC310にてこの線量値の推移を表示するための表示データを生成する(ステップS69)。
以上のように、本実施の形態の放射線量測定システム1001によれば、ノイズ除去処理部216によってノイズが除去されるので、精度の高い線量値を得ることができる。また、雨が降った場合にはリセット処理部214での移動平均の計算に用いる過去の測定データがリセットされるので、降雨による急激な放射線量の増加を迅速に線量値に反映させることができる。
なお、上記の実施の形態では、測定局110は、1分ごとに測定データを生成して送信し、データ収集装置210は、測定データを受信するごとに線量値を算出していたが、本発明はこれに限られない。測定局110は、1分より長い時間又は短い時間ごとに測定データを生成して送信してもよい。また、データ収集装置210は、複数回の測定データを受信するごとに、又はその他の任意のタイミングで線量値を算出してよい。また、上記の実施の形態では、線量変換部215は、過去の最新の5分間の測定データの平均を計算するという移動平均によって線量値を算出したが、本発明はこれに限られない。線量変換部215は、5分より長い時間又は短い時間の測定データを用いて移動平均を計算してよい。
また、上記の実施の形態では、雨量センサ213はデータ収集装置210に設けられたが、雨量センサ213は、データ収集装置210と別に設けられてもよい。雨量センサ213は、例えば測定局110又はその付近に設けられて、降雨量の検出値を無線又は有線によってデータ収集装置210に送信してもよい。また、上記の実施の形態のデータ収集装置210の無線部211及び雨量センサ213以外の構成がすべてPC310に組み込まれてもよい。即ち、データ収集装置210は、無線部211だけであってもよい。
また、上記の実施の形態では、リセット処理のために、雨量センサ213を設けて、降雨量が閾値以上となった場合に線量変換部215で移動平均の計算に用いる測定データをリセットしたが、本発明はこれに限られない。例えば、雨量センサ213に代えて、又は雨量センサ213に加えて、風力を検出する風力センサを設けてもよい。また、雪や人為的な散水を検地するセンサを設けてもよい。この場合、リセット処理部214は、風力センサで検出された風力が所定の閾値以上となった場合に、線量変換部215での移動平均の計算に用いる測定データをリセットする。さらに、リセット処理部215は、天気情報を受けてその天気情報に基づいて雨が降っているか否かを判断して、雨が降っている場合に上記のリセット処理を行なってよい。また、上記の実施の形態のリセット処理部214は、センサの検出値に基づいてリセット処理を行なったが、これに代えて、又はこれに追加して、ユーザからの指示に応じてリセット処理を行なってもよい。
また、上記の実施の形態では、ノイズ除去処理部216は、ある測定局の測定データが他のすべての測定局の同時刻の測定データよりも極端に高い場合、及びある測定局の測定データがその測定局の前後の測定データよりも極端に高い場合のいずれの場合にも、その測定データを平均の計算対象から除外したが、本発明はこれに限られない。ある測定局の測定データが他のすべての測定局の同時刻の測定データよりも極端に高く、かつその測定データがその測定局の前後の測定データよりも極端に高い場合にのみ、その測定データを平均の計算対象から除外してもよい。また、上記の実施の形態では、ノイズ除去処理部216は、ある測定局の測定データがその測定局の前の測定データよりも極端に高い場合に、その測定データを平均の計算対象から除外してもよい。即ち、測定データをその前後ではなく前の測定データとのみ比較して誤検出による測定データであるか否かを判断してよい。
また、上記の実施の形態において、リセット処理部214は、雨量センサ213が各測定局110又はその付近に設けられているときは、測定局110ごとに、測定データをリセットするか否かを判断してよい。
〔第2の実施の形態〕
図7は、本発明の第2の実施の形態における放射線量測定システムの構成を示すブロック図である。図7の放射線量測定システム1002において第1の実施の形態の放射線量測定システム1001と同様の構成については、同一の符号を付して説明を省略する。
放射線量測定システム1002は、第1の実施の形態と同様に、複数の測定局120、データ収集装置220、及びPC310を備えている。放射線量測定システム1002は、第1の測定モードと第2の測定モードのいずれかを選択して測定を行なう。放射線量測定システム1002のデータ収集装置220は、測定方法設定部228を備えている。測定方法設定部228は、線量変換部225にて求められた線量値が所定の閾値未満である場合には、第1の測定モードを選択し、線量変換部225にて求められた線量値が所定の閾値以上である場合には、第2の測定モードを選択する。測定方法設定部228は、選択した測定モードを線量変換部215に通知し、また、無線部211を介して各測定局120に通知する。各測定局120では、無線局111でこの通知を受けて、測定制御部123に提供する。
第1の測定モードでは、各測定局120の測定制御部123は、計時部112の計時に従って、30分ごとに測定データ生成する。この30分という時間は、通常時において、測定部114において数百カウントの放射線が検出される時間である。測定データは、30分間で測定部114が受けた放射線の数(カウント値)であってもよいし、30分間に受けた放射線の数に基づいて算出された毎分の平均の放射線の数(毎分のカウント値、単位はCPM)であってもよい。データ収集部210の線量変換部215は、測定データを受けると、この測定データを線量値(シーベルト値)に変換する。
このように、第1の測定モードでは、30分間という十分な時間に受けた放射線の数(数百程度)に基づいて測定データが生成されるので、データ収集装置220の線量変換部215では精度の高い線量値が得られる。しかしながら、第1の測定モードでは、測定場所における放射線量が多い場合にも、30分ごとにしか線量値が得られない(30分おきにしか線量値が更新されない)。そこで、測定方法設定部228は、線量変換部225で算出される線量値を監視して、この線量値が所定の閾値よりも高くなった場合には、第2の測定モードに切り替える。
第2の測定モードでは、測定局120の測定制御部123は、測定部114が受けた放射線の数をカウントして、その数が定数(例えば400)になったときに、計時部112が計時している時間を測定データとして生成する。即ち、第1の測定モードでは、一定の時間ごとに、その時間で受けた放射線の数に基づく測定データを生成したが、第2の測定モードでは、第1の測定モードのように定期的に測定データを生成するのではなく、所定のカウント値が得られたときに測定データを生成して送信する。よって、各測定局120において、測定データが生成されて送信される間隔は一定ではない。
データ収集装置225の線量変換部は、測定データを受けると、その測定データが示す時間と定数の線量に基づいて、線量値を算出する。このように、第2の測定モードでは、測定局120の測定部114にて、線量値を求めるのに十分な放射線が検出できた場合には、30分等の決まった時間の経過を待たずに直ちに測定データを生成して送信し、データ収集装置220にて測定データを受けるごとに線量値を算出するので、正確な線量値をより早く得ることができる。
放射線量が少なくなると、第2の測定モードでは、長時間が経過しても、測定データを生成して送信するだけの放射線を検出できないことになり、データ収集装置220においても、なかなか新たな線量値が得られない(線量値が更新されない)ことになる。そこで、第2の測定モードにおいても、測定方法設定部228は、線量変換部225にて算出される線量値を監視して、この線量値が所定の閾値未満となったときに、測定モードを第1の測定モードに切り替える。
以上のように構成された放射線量測定システム1002の動作を説明する。図8は、本発明の第2の実施の形態における放射線量測定システムの動作フロー図である。測定方法設定部228は、線量変換部215にて算出された線量値が所定の閾値(TH4)以上であるか否かを判断する(ステップS81)。線量値が閾値(TH4)未満であるときは(ステップS81にてNO)、測定方法設定部228は、測定モードとして第1の測定モードを選択して、線量変換部215及び測定局120の測定制御部123に指示する(ステップS82)。
第1の測定モードが設定されると、測定局120の測定制御部123は、計時部112の計時に基づいて、経過時間が所定の時間(TH5、例えば30分)に達するのを待つ(ステップS83)。所定の時間(TH5)が経過すると(ステップS83にてYES)、測定制御部123は、それまでに測定部114で受けた放射線の数(カウント値)に基づいて測定データを生成して、無線部111がこれを送信する(ステップS84)。
一方、測定方法設定部228における線量値の監視において、線量値が所定の閾値(TH4)以上であると判断されると(ステップS81にてYES)、測定方法設定部228は、第2の測定モードを選択して、線量変換部225及び測定局120の測定制御部123に指示をする。測定制御部123は、測定部114における放射線のカウント値が所定の閾値(TH6、例えば400)になるのを待つ(ステップS86)。測定部114における放射線のカウント値が閾値(TH6)に達すると(ステップS86にてYES)、測定制御部123は、計時部112の計時に基づいてそれまでに要した時間を用いて、測定データを生成し、無線部111がこれを送信する(ステップS84)。
以上のように、本実施の形態の放射線量測定システム1002では、算出された線量値に応じて第1の測定モードと第2の測定モードとを適宜に切り替えるので、常に、より早く、より正確な線量値を求めることができる。
なお、上記の実施の形態では、第2の測定モードでは、所定数の放射線を検出するのに要した時間を測定モードとしていたが、本発明はこれに限られない。第2の測定モードにおいても、所定のカウント値が得られたときに、測定制御部123にて、そのときの計時部112による計時に基づいて、毎分の平均のカウント値を求めてこれを測定データとしてもよい。上記の実施の形態では、第1の測定モードでは線量変換部215にはカウント値を示す測定データが与えられる一方、第2の測定モードでは線量変換部215に時間を示す測定データが与えられるので、線量変換部225は、与えられた測定データがカウント値を示すのか時間を示すのかを把握するために、設定されている測定モードを認識しておく必要があった。このために、上記の実施の形態では、測定方法設定部228は、選択した測定モードを線量変換部225に通知した。しかしながら、上記のように、第1の測定モードにおいても第2の測定モードにおいてもカウント値を示す測定データが与えられるのであれば、線量変換部225は設定されている測定モードを意識することなく、与えられた測定データを線量値に変換すればよい。よって、この場合には、測定方法設定部228は、選択した測定モードを線量変換部225に通知する必要はない。
〔第2の実施の形態の変形例〕
上記の第2の実施の形態の変形例を説明する。図9は、本発明の第2の実施の形態の変形例における放射線量測定システムの構成を示すブロック図である。図9の放射線量測定システム1003において第1の実施の形態の放射線量測定システム1001又は第2の実施の形態の放射線量測定システム1002と同様の構成については、同一の符号を付して説明を省略する。
放射線量測定システム1003は、第1の実施の形態と同様に、複数の測定局130、データ収集装置230、及びPC310を備えている。図9に示すように、この変形例のデータ収集装置230には、測定方法設定部228は備えられていない。
本実施の形態の測定局130の測定制御部133は、計時部112による計時によって所定の時間(TH5)が経過するか、又は測定部114における放射線検出の回数(カウント値)が所定の閾値(TH6)になるかのいずれかの条件が満たされたときに、測定データを生成する。即ち、測定制御部133は、計時部112の計時と測定部114のカウント値を同時に監視し、カウント値が所定値(TH6)に達する前に、所定の時間(TH5)が経過したときには、その所定の時間内に受けた放射線の数に基づいて測定データを生成する。また、所定の時間(TH5)が経過する前に、カウント値が所定値(TH6)に達した場合には、その所定のカウント値に達するのに要した時間に基づいて測定データを生成する。
所定の時間(TH5)が経過する前に、カウント値が所定値(TH6)に達した場合に、その所定のカウント値に達するのに要した時間に基づいて生成される測定データは、カウント値が所定値(TH6)に達するのに要した時間であってもよいし、カウント値が所定値(TH6)に達するまでの毎分の平均のカウント値であってもよい。前者の場合には、その測定データに、それが時間を表すことを示すフラグを含めることで、データ収集装置230における線量値算出の際に測定データが時間を表すことを判別できるようにしてよい。
以上のように構成された放射線量測定システム1003の動作を説明する。図10は、本発明の第2の実施の形態の変形例における放射線量測定システムの動作フロー図である。測定制御部113は、経過時間が所定の時間(TH5)に達したか否かを判断する(ステップS101)。所定の時間に達していない場合には(ステップS101にてNO)、測定制御部113は、次に、カウント値が所定の閾値(TH6)に達したか否かを判断する(ステップS102)、カウント値が閾値(TH6)に達していない場合には(ステップS102にてNO)、ステップS101に戻って経過時間が所定の時間(TH5)に達したかを判断する。即ち、ステップS101及びステップS102にていずれかがYESとなるまで、ステップS101及びステップS102のループを繰り返す。
経過時間が所定の時間(TH5)に達し、又はカウント値が所定の閾値(TH6)に達すると(ステップS101にてYES、又はステップS102にてYES)、測定制御部133が測定データを生成して、無線部111がこれを送信する(ステップS103)。
以上のように、本変形例によれば、少なくとも一定の時間ごとには測定データが生成されて送信されるので、測定部114にて十分な放射線が検出されないことで、データ収集装置230にて長時間にわたり線量値が更新されないという事態を防止できるととともに、測定部114にて十分な放射線が検出された場合には直ちに測定データが生成されて送信されるので、正確な線量値をより早く得ることができる。換言すると、本変形例によれば、十分な放射線が検出されてから測定データを送ることで、正確な線量値を得ることができるようにするとともに、十分な放射線が検出されるまでにあまりに長時間を要する場合には、十分な放射線が検出されるのを待たずに測定データを生成して送信するので、正確な線量値を得ることができるとともに、一定時間間隔での線量値の更新も保証される。
なお、上記の第2の実施の形態又はその変形例を、第1の実施の形態と同時に採用してもよい。
本発明は、測定局と、測定局と通信するデータ収集装置とを備え、放射線量を測定する放射線量測定システムにおいて、より早く、より正確な線量値を得ることができるという効果を有し、測定局で測定を行うとともに、その測定データを収集する放射線量測定システム等として有用である。
1000、1001、1002、1003 放射線量測定システム
100、110、120、130 測定局
111 無線部
112 計時部
113、123、133 測定制御部
114 測定部
200、210、220、230 データ収集装置
211 無線部
212 データベース
213 雨量センサ
214 リセット処理部
215、225、235 線量変換部
216 ノイズ除去処理部
217 表示データ生成部
228 測定方法設定部
300、310 PC

Claims (12)

  1. 測定局と、前記測定局と通信するデータ収集装置とを備え、放射線の線量を測定する放射線量測定システムであって、
    前記測定局は、
    放射線を検出する測定部と、
    前記測定部にて検出された放射線の量を示す測定データを送信する送信部とを備え、
    前記データ収集装置は、
    前記測定データを受信する受信部と、
    前記受信部にて受信した複数の測定データを用いた移動平均によって、線量値を算出する線量値算出部と、
    前記受信部にて受信した複数の測定データのうちの誤検出による測定データを前記線量値算出部における移動平均から除外するノイズ除去処理部とを備えた
    ことを特徴とする放射線量測定システム。
  2. 前記ノイズ除去処理部は、前記受信部にて受信した前の測定データとの差分が所定の閾値以上である測定データを、前記誤検出による測定データとして移動平均から除外することを特徴とする請求項1に記載の放射線量測定システム。
  3. 前記ノイズ除去処理部は、前記受信部にて受信した前及び後の測定データとのそれぞれの差分がいずれも所定の閾値以上である測定データを、前記誤検出による測定データとして移動平均から除外することを特徴とする請求項1に記載の放射線量測定システム。
  4. 前記ノイズ除去処理部は、前記受信部にて受信した他の測定局の測定データとの差分が所定の閾値以上である測定データを、前記誤検出による測定データとして移動平均から除外することを特徴とする請求項1ないし3のいずれか一項に記載の放射線量測定システム。
  5. 測定局と、前記測定局と通信するデータ収集装置とを備え、放射線の線量を測定する放射線量測定システムであって、
    前記測定局は、
    放射線を検出する測定部と、
    前記測定部にて検出された放射線の量を示す測定データを送信する送信部とを備え、
    前記データ収集装置は、
    前記測定データを受信する受信部と、
    前記受信部にて受信した複数の測定データを用いた移動平均によって、線量値を算出する線量値算出部と、
    前記測定局の設置箇所における環境情報を取得する環境情報取得部と、
    前記環境情報に基づいて、前記移動平均に用いる過去の測定データをリセットするリセット処理部とを備えた
    ことを特徴とする放射線量測定システム。
  6. 前記環境情報取得部は、降雨量を検出する雨量センサであり、
    前記リセット処理部は、検出された前記降雨量が所定の閾値以上であるときに、移動平均に用いる過去の測定データをリセットする
    ことを特徴とする請求項5に記載の放射線量測定システム。
  7. 測定局と、前記測定局と通信するデータ収集装置とを備え、放射線量を測定する放射線量測定システムであって、
    前記測定局は、
    放射線を検出する測定部と、
    第1の測定モードにおいて、所定時間内に前記測定部にて検出された放射線の数に基づいて測定データを生成し、第2の測定モードにおいて、前記測定部にて所定数の放射線が検出された時間に基づいて測定データを生成する測定制御部と、
    前記測定制御部にて生成された測定データを送信する送信部とを備え、
    前記データ収集装置は、
    前記測定データを受信する受信部と、
    前記受信部にて受信した測定データから線量値を算出する線量値算出部とを備えた
    ことを特徴とする放射線量測定システム。
  8. 前記データ収集装置は、算出された前記線量値に基づいて、前記測定モードを指定する測定方法設定部をさらに備え、
    前記測定制御部は、前記測定方法設定部にて指定された測定モードで測定データを生成する
    ことを特徴とする請求項7に記載の放射線量測定システム。
  9. 測定局と、前記測定局と通信するデータ収集装置とを備え、放射線量を測定する放射線量測定システムであって、
    前記測定局は、
    放射線を検出する測定部と、
    前記測定部にて所定時間内に所定量の放射線が検出されたときは、その時間に基づいて測定データを生成するとともに、前記所定量の放射線が検出されずに前記所定時間が経過したときは、前記所定時間内に前記測定部にて検出された放射線の数に基づいて測定データを生成する測定制御部と、
    前記測定制御部にて生成された測定データを送信する送信部とを備え、
    前記データ収集装置は、
    前記測定データを受信する受信部と、
    前記受信部にて受信した測定データから線量値を算出する線量値算出部とを備えた
    ことを特徴とする放射線量測定システム。
  10. 測定局と、前記測定局と通信するデータ収集装置とを備え、放射線の線量を測定する放射線量測定システムにおけるデータ収集装置であって、
    前記測定局から送信されてきた、放射線の量を示す測定データを受信する受信部と、
    前記受信部にて受信した複数の測定データを用いた移動平均によって、線量値を算出する線量値算出部と、
    前記受信部にて受信した複数の測定データのうちの誤検出による測定データを前記線量値算出部における移動平均から除外するノイズ除去処理部とを備えた
    ことを特徴とするデータ収集装置。
  11. 測定局と、前記測定局と通信するデータ収集装置とを備え、放射線の線量を測定する放射線量測定システムにおけるデータ収集装置であって、
    前記測定局から送信されてきた、放射線の量を示す測定データを受信する受信部と、
    前記受信部にて受信した複数の測定データを用いた移動平均によって、線量値を算出する線量値算出部と、
    前記測定局の設置箇所における天候の情報を取得する天候情報取得部と、
    前記天候の情報に基づいて、前記移動平均に用いる過去の測定データをリセットするリセット処理部とを備えた
    ことを特徴とするデータ収集装置。
  12. 測定局と、前記測定局と通信するデータ収集装置とを備え、放射線量を測定する放射線量測定システムにおける測定局であって、
    放射線を検出する測定部と、
    前記測定部にて所定時間内に所定量の放射線が検出されたときは、その時間に基づいて測定データを生成するとともに、前記所定量の放射線が検出されずに前記所定時間が経過したときは、前記所定時間内に前記測定部にて検出された放射線の数に基づいて測定データを生成する測定制御部と、
    前記測定制御部にて生成された測定データを送信する送信部とを備えた
    ことを特徴とする測定局。
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