JP2013184693A - 自転車用ブレーキ、自転車 - Google Patents

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Abstract

【課題】レバーに指を掛けて手前に引く操作が要求されず、操作性に優れた自転車用ブレーキを提供する。
【解決手段】軸方向Aに延伸する長孔21を形成し且つ回転不能なベース筒状体2と、ワイヤWの一端部を保持したまま突部32を長孔21にガイドさせながらベース筒状体2内で軸方向Aに進退移動可能な進退可動体3と、ベース筒状体2を被覆した状態で回転可能な回転筒状体4とを備え、回転筒状体4に、回転動作に伴って突部32を長孔21に沿って軸方向Aに進退させるガイド部として機能するスパイラル孔41を形成し、回転筒状体4を回転させる操作力に基づいて進退可動体3が軸方向Aに移動してワイヤWを牽引することによって制動力解除状態から制動力作用状態に切替可能に構成した。
【選択図】図1

Description

本発明は、自転車に適用される自転車用ブレーキ、及び自転車用ブレーキを備えた自転車に関するものである。
従来より、自転車に適用される自転車用ブレーキとして、車輪のリムにブレーキシューを押し付けて、その摩擦力で車輪を制動するものが知られている。この種の自転車用ブレーキは、ハンドルに設けたレバーを手前に引く操作に基づいてブレーキワイヤを牽引し、このブレーキワイヤの牽引動作に連動してブレーキシューを車輪(リム)に押し付けるように構成されている(例えば下記特許文献1)。
特開平08−119177号公報
ところが、レバーを手前に引く操作は、握力が弱い人にとっては困難な操作であり、また、咄嗟のブレーキ操作が強いられる場面では、ハンドルを握っている指を瞬時にレバーに掛けて手前に引く操作が要求されることになる。
本発明は、このような問題に着目してなされたものであって、主たる目的は、従来のようなレバーに指を掛けて手前に引く操作が要求されず、操作性に優れた自転車用ブレーキ、及びそのような自転車用ブレーキを備えた自転車を提供することにある。
すなわち本発明は、ワイヤを牽引してブレーキシューを自転車の車輪に押し付けることによって車輪に制動力を作用させる制動力作用状態と、ワイヤの牽引力を停止または弱めることで制動力を解除した制動力解除状態との間で切替可能な自転車用ブレーキに関するものである。
そして、本発明の自転車用ブレーキは、長手方向に一致する軸方向に延伸する長孔を形成し且つ回転不能なベース筒状体と、ワイヤの一端部を保持した状態でベース筒状体の内部に収容され且つ外周面に設けた突部を長孔にガイドさせながらベース筒状体の軸方向に進退移動可能な進退可動体と、ベース筒状体を被覆した状態で回転可能な回転筒状体とを備えている。本発明の自転車用ブレーキは、回転筒状体として、回転動作に伴って突部を長孔に沿ってベース筒状体の軸方向に進退させるガイド部として機能するスパイラル孔を有するものを適用し、回転筒状体を所定の方向へ回転させる操作力に基づいて、突部をスパイラル孔及び長孔に沿って移動させることにより、進退可動体がベース筒状体の軸方向に移動してワイヤを牽引することによって制動力解除状態から制動力作用状態に切替可能に構成していることを特徴としている。
このような自転車用ブレーキであれば、回転筒状体を所定方向へ回転させる操作力に基づき、進退可動体の突部を回転筒状体のスパイラル孔及びベース筒状体の長孔に沿って移動させることにより、進退可動体をベース筒状体の軸方向に移動させることができる。そして、本発明の自転車用ブレーキは、ワイヤを牽引することによって制動力解除状態から制動力作用状態に切替可能であるため、レバーを手前に引く操作が要求される周知の自転車用ブレーキと比較して、握力が弱い人にとっても操作が簡単であり、また、咄嗟のブレーキ操作が強いられる場面においては、運転時に掴んでいる回転筒状体を所定方向(好ましくは使用者の手前に回す方向)に回す操作力を付与することで好適に対応でき、実用性にも優れている。
加えて、本発明の自転車用ブレーキであれば、進退可動体がベース筒状体の軸方向へ移動する際、ベース筒状体に形成した軸方向に延伸する長孔に進退可動体の突部をガイドさせる構成を採用しているため、進退可動体のスムーズな移動を簡単な構造で実現することができ、例えば進退可動体がベース筒状体内で回転しながら軸方向に移動する事態や、進退可動体の回転に伴うブレーキワイヤのねじれを好適に回避することができる。
特に、本発明の自転車用ブレーキにおいて、制動力解除状態から制動力作用状態へ切り替える際のワイヤの牽引方向とは反対方向に進退可動体を付勢する付勢手段を設ければ、回転筒状体を所定方向に回す操作力を付与していない通常運転時には、進退可動体がワイヤを牽引する方向へ不意に移動する事態を回避することができ、また、回転筒状体を所定方向に回す操作力を停止したり、弱めた場合には、付勢手段の付勢力によって進退可動体をワイヤの牽引方向とは反対方向に移動させることで制動力作用状態から制動力解除状態に自動的に切り替えることができる。
さらに、本発明の自転車ブレーキでは、ベース筒状体として、ハンドルバーとは別体のものを適用することも可能であるが、部品点数の削減やベース筒状体をハンドルバーに溶接処理などで固定する作業を要さずに、しかもハンドルバーとの固定部分の剛性低下を回避するには、ハンドルバーと一体に形成したベース筒状体を適用することが好ましい。
また、本発明の自転車は、上述した構成の自転車用ブレーキを備えていることを特徴としている。
本発明によれば、レバーに指を掛けて手前に引く操作が要求されず、操作性に優れた自転車用ブレーキ、及びそのような自転車用ブレーキを備えた自転車を提供することができる。
本発明の一実施形態に係る自転車用ブレーキの全体概略図。 同実施形態におけるベース筒状体の全体外観図。 同ベース筒状体の平面図。 同実施形態におけるキャップの外観図。 同キャップの側面図。 図5のx方向矢視図。 同実施形態における進退可動体の分解斜視図。 同実施形態におけるスライダの平面図。 図8のy−y線断面図。 同実施形態における回転筒状体の外観図。 同回転筒状体の平面図。 図11のz−z線断面図。 図1の要部拡大断面模式図。
以下、本発明の一実施形態を、図面を参照して説明する。
本実施形態に係る自転車用ブレーキ1は、図1に示すように、長尺形状をなすベース筒状体2と、ベース筒状体2の内部に収容されてベース筒状体2の長手方向Aに沿って所定範囲内で進退移動可能な進退可動体3と、ベース筒状体2を外嵌した状態で周方向に回転可能な長尺形状の回転筒状体4とを主たる構成要素として備えたものである。
ベース筒状体2は、長手方向A中央部分で図示しないステムを介してフロントフォークに接続され前輪に操舵力を伝えるハンドルバーHと一体に形成した中空円筒状(パイプ状の中空構造)をなすものである。そして、図2及び図3に示すように、ベース筒状体2の両端近傍部分には、それぞれ軸方向に延伸する長孔21を形成している。各長孔21の軸方向A両端は外部に開放されていない閉止端である。また、ベース筒状体2の長手方向A中央部分近傍には、ブレーキワイヤWを通すための孔(ワイヤ挿通孔22)を形成している。なお、ワイヤ挿通孔22の開口縁には、ワイヤ挿通孔22を塞がない範囲で摩擦低減用の適宜のキャップやテープなどを装着したり、貼り付けてもよい。ハンドルバーHとしても機能する本実施形態のベース筒状体1の長手寸法は、自転車の規格(適応身長)などに応じて適宜の値に設定することができる。また、図1乃至図3では、直線状のベース筒状体1を示しているが、フロントフォークに接続される長手方向A中央部分(クランプ部)と、使用者が握る部分に相当する部分(握り部)との間にカーブを持たせた形状や、握り部をクランプ部よりも高い位置に設定した形状に設定することも可能である。
このベース筒状体2の端部には、それぞれ図4乃至図6(図6は図5のx方向矢視図である)に示すようなキャップ5を取り付けることができる。本実施形態では、ベース筒状体2の両端部の内周面に雌ネジを形成し、キャップ5のうちベース筒状体2内に挿入可能な挿入部51の外周面に設けた雄ネジを雌ネジに螺合することによってキャップ5をベース筒状体2に取付可能に構成している。本実施形態のキャップ5は、ベース筒状体2に取り付けた状態でベース筒状体2の外部に露出するキャップ本体52に六角孔53を形成し(図6参照)、この六角孔53に工具を挿入して所定の正逆方向に回すことによってキャップ5をベース筒状体2にスムーズに締め付けたり、また取り外すことができる。このようなベース筒状体2は、ステムを介してフロントフォークに接続した固定状態では、回転不能であり、また長手方向A(軸方向)にも移動不能である。
進退可動体3は、図7に示すように、ベース筒状体2の端部近傍部分における内部空間に配置されてベース筒状体2の長手方向Aに移動可能なスライダ31と、スライダ31の外面よりも突出させた状態でスライダ31に取付可能な突部32とを備えている。なお、図1では、説明の便宜上、ベース筒状体2の一方の端部側にのみ進退可動体3及び回転筒状体4を装着している状態を示し、他方の端部側は進退可動体3及び回転筒状体4を装着していない状態を示している。そして、例えばベース筒状体2の一方の端部側領域とこの領域に設けた進退可動体3及び回転筒状体4等によって構成した自転車用ブレーキ1を前輪用とし、ベース筒状体2の他方の端部側領域とこの領域に設けた進退可動体3及び回転筒状体4等によって構成した自転車用ブレーキ1を後輪用とすることができる。
スライダ31は、図7乃至図9(図9は図8のy−y線断面図である)に示すように、ブレーキワイヤWの一端部を挿入するためのワイヤ引出孔31aと、このワイヤ引出孔31aに連続し且つワイヤWを収容可能なワイヤ収容空間31bとを有するものである。スライダ31のうち、ベース筒状体2の軸方向Aと一致する長手方向Aの一端部には突部32を取り付けるための突部取付孔311を形成し、長手方向Aの他端部にはワイヤ収容空間31bに収容したワイヤWを固定可能なホーローセット312を螺合して取り付けている。本実施形態のスライダ31は、長手方向A両端部分の外径をベース筒状体2の内径よりも僅かに小さく設定するとともに、中央部の外径を両端部の外径よりも小さく設定している。これにより、ベース筒状体2内でスライダ31が移動する場合、長手方向A両端部分がベース筒状体2に接触または近接することでベース筒状体2内におけるスライダ31自体の無用なふらつきを防止することができるとともに、長手方向A中央部分はベース筒状体2の内周面に接触し得ないため、スライド移動時の摩擦を有効に低減することができる。本実施形態では、スライダ31のうち突部取付孔311を形成した一端部が、ホーローセット312を取り付けている他端部よりも相対的にベース筒状体2の端部側(キャップ5を取り付ける側)となる姿勢でベース筒状体2内に収容している。また、ワイヤ引出孔31aからワイヤ収容空間31bに挿入したワイヤWにホーローセット312の先端部を押し付けることで、ワイヤWをスライダ31に固定することができる。
突部32は、基端部32Aがスライダ31の突部取付孔311に圧入可能な突部本体321と、突部本体321の先端部32Bに回転可能に取り付けたベアリング322(図1参照)とを備えたものである。なお図7ではベアリング322を省略している
このようなスライダ31及び突部32を用いて構成した進退可動体3は、突部32を取り付けていない状態のスライダ31(スライダ31単体)をベース筒状体2の内部に収容した後に、ベース筒状体2の長孔21とスライダ31の突部取付孔311とを一致させ、この状態で突部本体321の基端部32Aを長孔21側から突部取付孔311に圧入することによって、ベース筒状体2の内部に進退動可能に収容することができる。この収容状態において、突部32を長孔21にガイドさせながら進退可動体3全体が長手方向A(軸方向)に長孔21の長手寸法に相当する範囲内でスライド移動できるように構成している。特に、本実施形態では、突部32のうちベアリング322を長孔21に添接させているため、進退可動体3のスムーズなスライド移動を実現している。以下では、進退可動体3をベース筒状体2の内部に進退動可能に収容した状態のものを「中間ユニット体」と称す。
回転筒状体4は、図10乃至図12(図12は図11のz−z線断面図である)に示すように、ベース筒状体2を被覆した状態で回転可能な中空円筒状をなし、回転筒状体4自体の回転動作に伴って突部32を長孔21に沿ってベース筒状体2の軸方向に進退させるガイド部として機能するスパイラル孔41を有するものである。本実施形態では、回転筒状体4として金属製のものを適用している。スパイラル孔41の両端は、回転筒状体4の端部にまで到達しておらず、閉止端である。本実施形態では、ベース筒状体2の軸方向Aに一致する長手方向Aに沿って所定角度で延伸しながら、回転筒状体4の外周面を周方向に90度以上180度以下の適宜の角度分だけ周回させたスパイラル孔41を適用している。また、スパイラル孔41は、回転筒状体4の長手方向A一端部側の所定領域内に形成している。このようなスパイラル孔41の周方向の幅は、突部32の外径(具体的にはベアリング322の外径)よりも一回り大きく、突部32がスパイラル孔41内に収容可能に構成している。また、回転筒状体4の内径は、ベース筒状体2の外径よりも一回り大きく、回転筒状体4の一端部には他の内周面よりも径方向中心に向かって突出させた鍔部42を一体に形成している(図12参照)。
このような回転筒状体4を中間ユニット体に装着する作業は、中間ユニット体のうち突部32をスライダ31から取り外した状態にしておき、回転筒状体4のうち鍔部42を形成していない方の端部からベース筒状体2を被覆し得るように中間ユニット体に挿入することによって行う。回転筒状体4をある程度挿入した時点で、回転筒状体4の鍔部42がベース筒状体2の端部に当たることにより、それ以上の挿入動作は規制される。そして、回転筒状体4のスパイラル孔41、ベース筒状体2の長孔21、及びスライダ31の突部取付孔311を相互に連通させた状態で、突部本体321の基端部32Aをスパイラル孔41及び長孔21側から突部取付孔311に圧入する。最後に、ベース筒状体2の端部にキャップ5を取り付ける。なお、スパイラル孔41の一端を、回転筒状体4のうち鍔部42を形成していない方の端部に到達させた開放端に設定した場合には、突部32をスライダ31に取り付けた状態の中間ユニット体に対して、スパイラル孔41の開放端を通じて突部32をスパイラル孔41内に収容することが可能であり、回転筒状体4を中間ユニット体に装着する際に突部32をスライダ31から一旦取り外しておく必要がなく、この点で有利である。
本実施形態では、キャップ5として、回転筒状体4の外径と略同じ外径を有する円盤状のキャップ本体52と、回転筒状体4の内径よりも僅かに小さい外径を有する挿入部51とを一体に備えたものを適用している。そして、挿入部51をベース筒状体2のうち端部に挿入することにより、キャップ5をベース筒状体2に取り付けることができる。この取付状態では、図1の要部断面模式図である図13に示すように、キャップ本体52とベース筒状体2の端部との間に回転筒状部の鍔部42を挟み込んでいる状態となり、回転筒状体4がベース筒状体2の端部から抜け外れることを防止し、回転筒状体4をベース筒状体2の軸方向Aに移動不能にすることができる。本実施形態では、上述したように、キャップ5のうち挿入部51の外周面に、ベース筒状体2のうち端部近傍領域の内周面に形成したメネジ部に螺合可能なオネジ部を形成し、このオネジ部をベース筒状体2のメネジ部に螺合することによって、キャップ5がベース筒状体2から不意に抜け外れることを防止している。
以上の手順により、中間ユニット体に回転筒状体4を装着した状態では、回転筒状体4はベース筒状体2の軸方向(長手方向A)に移動不能であり、周方向に所定角度範囲内で回転可能である。この回転筒状体4の回転可能な角度範囲を規定しているのがスパイラル孔41である。
また、本実施形態に係る自転車用ブレーキ1は、進退可動体3をベース筒状体2の長手方向A中心側に向かってワイヤWの牽引方向W1とは反対方向に付勢する付勢手段6を備えている(図13参照)。本実施形態では、付勢手段6として、進退可動体3とキャップ5との間に圧縮状態で配置したバネ61を適用している。このバネ61の付勢力が、進退可動体3をキャップ5から離れる方向に移動させる力として進退可動体3に作用する。また、進退可動体3及びキャップ5のうちそれぞれバネ61が当たる部分は軸方向Aに直行するフラットな面に形成され、バネ61の伸縮方向(軸方向A)両端部の接触面積をできるだけ大きく設定している(図13参照)。このようなバネ61を用いて構成される付勢手段6は、中間ユニット体に回転筒状体4を装着した後にベース筒状体2の端部からバネ61をベース筒状体2内にバネ61を収容し、引き続いてキャップ5をベース筒状体2の端部に取り付けることによって、バネ61が圧縮状態となり、進退可動体3を常にキャップ5から離間する方向に付勢するものとなる。
以上のような各部材からなる本実施形態に係る自転車用ブレーキ1は、進退可動体3のスライダ31に一端部を保持させているブレーキワイヤWを、ベース筒状体2内を通し、ベース筒状体2に形成したワイヤ挿通孔22を通じてベース筒状体2の外部に引き出すことができ、このブレーキワイヤWを所定の牽引方向W1へ牽引することによって左右のブレーキシューを車輪のリムに押し付けることで制動力を発揮する。
具体的にこの自転車用ブレーキ1は、回転筒状体4に対して所定の回転力が作用していない制動力解除状態では、付勢手段6によって進退可動体3をキャップ5から離間する方向に付勢しており、進退可動体3の突部32がベース筒状体2の長孔21のうち反キャップ5側の縁部に当たるか、また回転筒状体4のスパイラル孔41のうち反キャップ5側の縁部に当たっている(図示例では長孔21のうち反キャップ5側の縁部に当たっている)。この制動力解除状態では、左右のブレーキシューを車輪のリムに押し付けることはできず、車輪に制動力は作用しない。
一方、回転筒状体4に対して所定方向(好ましくは手前側)へ回転させる操作力を与えると、この回転筒状体4の回転に伴って、突部32がスパイラル孔41及び長孔21にガイドされてキャップ5側へ移動し、この突部32と一体動作可能なスライダ31も当然キャップ5側へ移動する。つまり、進退可動体3全体が、付勢手段6の付勢力に抗してキャップ5側へ移動する。その結果、進退可動体3のスライダ31に一端部を保持させているブレーキワイヤWをキャップ5側(牽引方向W1)へ牽引することができ、左右のブレーキシューを車輪のリムに押し付けて車輪に制動力が作用する制動力作用状態となる。本実施形態では、進退可動体3が制動力解除状態時の位置(通常位置)からワイヤ牽引方向Wへ例えば1cm程度移動すれば制動力作用状態となるように設定している。つまり、進退可動体3を長孔21やスパイラル孔41の軸方向A寸法に相当する距離よりも短い所定距離だけ移動させることでブレーキが効くように設定している。これは、ブレーキ操作時に使用者が回転筒状体4を必要角度以上回転させた場合に、体勢バランスを崩したり、無理な姿勢を強いられるといった事態を回避するためである。
このように、本実施形態に係る自転車用ブレーキ1は、回転筒状体4を所定方向へ回転させる操作力に基づいて、進退可動体3の突部32を回転筒状体4のスパイラル孔41及びベース筒状体2の長孔21に沿って移動させることにより、ベース筒状体2に対して進退可動体3をベース筒状体2の軸方向Aに移動させてワイヤWを牽引することによって制動力解除状態から制動力作用状態に切替可能なものであるため、レバーを手前に引く操作が要求される周知の自転車用ブレーキと比較して、握力が弱い人にとっても操作が簡単であり、また、咄嗟のブレーキ操作が強いられる場面では、運転時に掴んでいる回転筒状体4を所定方向(好ましくは使用者の手前に回す方向)に回す操作力を付与することで好適に対応でき、実用性にも優れている。特に、本実施形態の自転車用ブレーキ1では、進退可動体3がベース筒状体2の軸方向Aへ移動する際、ベース筒状体2に形成した軸方向Aに延伸する長孔21に進退可動体3の突部32をガイドさせるため、進退可動体3が例えばベース筒状体2に対して回転しながら移動する事態、ひいてはブレーキワイヤWがベース筒状体2内でねじれてしまう事態を回避し、進退可動体3のスムーズな移動を簡単な構造で実現することができる。
また、本実施形態の自転車用ブレーキ1は、ブレーキワイヤWのうちワイヤ挿通孔21からスライダ31に亘る領域をベース筒状体2内において他の部材に接触していない状態で収容することができる。これにより、例えばワイヤWの軸方向に沿った所定領域が他の部材と接触し続けたまま制動力解除状態と制動力作用状態とで切り替わる構成と比較して、ブレーキ操作の繰り返しなどによるワイヤ自体やワイヤが接触している部品の摩耗や損傷を防止することができる。
さらに、本実施形態に係る自転車用ブレーキ1は、進退可動体3をワイヤWの牽引方向W1とは反対方向に付勢する付勢手段6を備えているため、回転筒状体4を所定方向に回す操作力を付与していない通常運転時には、進退可動体3がワイヤWを牽引する方向へ不意に移動する事態を回避することができ、また、回転筒状体4を所定方向に回す操作力を停止したり、弱めた場合には、付勢手段6の付勢力によって進退可動体3をワイヤWの牽引方向W1とは反対方向に付勢することによって、制動力作用状態から制動力解除状態に自動で切り替えることができ、便利である。特に、付勢手段6の付勢力の設定次第で、進退可動体3を制動力解除状態時の位置(通常位置)からワイヤWを牽引する方向へ移動させるのに必要な操作力を調整できるため、遵守すべき法規(例えば時速0キロで走行中3メートル以内で停止できるもの)の許容範囲内でブレーキ操作に必要な操作力を適宜設定することができ、好適である。
また、本実施形態の自転車用ブレーキ1は、ベース筒状体2として、ハンドルバーHと一体に形成したものを適用しているため、ベース筒状体とハンドルバーとが別々である場合と比較して、部品点数の削減を図ることができるとともに、例えばハンドルバーとは別体のベース筒状体をハンドルバーに溶接処理などで固定する作業も不要であり、ハンドルバーと同等の剛性を与えることができる。
上述したような自転車用ブレーキ1を備えた自転車は、ブレーキの操作性に優れ、使用者にとって便利である。
なお、本発明は上述した実施形態に限定されるものではない。例えば、ベース筒状体として、ハンドルバーとは別体のものを適用し、ハンドルバーの両端にそれぞれベース筒状体を溶接などの適宜の手段で固定した自転車用ブレーキであってもよい。この場合、ベース筒状体の長手寸法は、進退可動体の長手寸法よりも大きく設定するのが望ましい。また、ベース筒状体とハンドルバーとを別体にした場合、上記実施形態のワイヤ挿通孔に相当する孔は、ベース筒状体またはハンドルバーの何れに形成してもよい。
また、回転筒状体を被覆するグリップを備えた自転車用ブレーキであってもよい。グリップは、回転筒状体に対して挿脱可能なキャップタイプのものであってもよいし、適宜のテーピング材で回転筒状体の外面に巻いた巻きタイプのものであってもよい。
また、付勢手段を備えていない自転車用ブレーキであっても構わない。
その他、各部の具体的構成についても上記実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
1…自転車用ブレーキ
2…ベース筒状体
21…長孔
3…進退可動体
32…突部
4…回転筒状体
41…スパイラル孔
6…付勢手段
W…ブレーキワイヤ

Claims (4)

  1. ワイヤを牽引してブレーキシューを自転車の車輪に押し付けることによって前記車輪に制動力を作用させる制動力作用状態と、ワイヤの牽引力を停止または弱めることで前記制動力を解除した制動力解除状態との間で切替可能な自転車用ブレーキであって、
    長手方向に一致する軸方向に延伸する長孔を形成し且つ回転不能なベース筒状体と、
    前記ワイヤの一端部を保持した状態で前記ベース筒状体の内部に収容され且つ外周面に設けた突部を前記長孔にガイドさせながら前記ベース筒状体の前記軸方向に進退移動可能な進退可動体と、
    前記ベース筒状体を被覆した状態で回転可能な回転筒状体とを備え、
    前記回転筒状体が、回転動作に伴って前記突部を前記長孔に沿ってベース筒状体の前記軸方向に進退させるガイド部として機能するスパイラル孔を有するものであり、
    前記回転筒状体を所定の方向へ回転させる操作力に基づいて、前記突部を前記スパイラル孔及び前記長孔に沿って移動させることにより、前記進退可動体が前記ベース筒状体の前記軸方向に移動して前記ワイヤを牽引することによって前記制動力解除状態から前記制動力作用状態に切替可能に構成していることを特徴とする自転車用ブレーキ。
  2. 前記進退可動体を前記制動力解除状態から前記制動力作用状態へ切り替える際の前記ワイヤの牽引方向とは反対方向に付勢する付勢手段を備えている請求項1に記載の自転車用ブレーキ。
  3. 前記ベース筒状体が、ハンドルバーと一体に形成したものである請求項1又は2に記載の自転車用ブレーキ。
  4. 請求項1乃至3の何れかに記載の自転車用ブレーキを備えたことを特徴としている自転車。
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