JP2013184204A - ガスシールドアーク溶接用フラックス入りワイヤ - Google Patents

ガスシールドアーク溶接用フラックス入りワイヤ Download PDF

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Abstract

【課題】高電流でも良好な溶接作業性を保ちつつ、立向上進溶接で良好なビードを形成することができるガスシールドアーク溶接用フラックス入りワイヤを提供する。
【解決手段】
ガスシールドアーク溶接用フラックス入りワイヤは、酸化チタン原料、C、金属SiのSi換算量とSi酸化物のSi換算量との合計、金属SiのSi換算量、Mn、金属AlのAl換算量とMgとの合計、Na化合物中のNa換算量とK化合物中のK換算量との合計、F化合物中のF換算量を所定量含有し、フラックス充填率を規定し、酸化チタン原料は、TiO、Si、Al、Mn、Fe、Mg、Caを所定量とした組成を有し、粒子表面に、Ti、Fe、Mn、Al及びSiのいずれか一種以上からなる酸化物が存在しており、この酸化物は、Al及びSiの原子百分率が1≦Al+Si≦10を満足することを特徴とする。
【選択図】なし

Description

本発明はガスシールドアーク溶接用のフラックス入りワイヤに関するものである。
従来から、溶接作業を高能率に行うために、フラックス入りワイヤを用いたガスシールドアーク溶接が様々な分野で行われている。全姿勢溶接においては、溶接作業性やビード形状が良好なチタニア系フラックス入りワイヤ(例えば、特許文献1参照)が多く用いられている。このような溶接材料を多く用いる各業界は、更なるコスト低減や納期短縮などのために、溶接作業について絶えず高能率化に取組んでいる。
このような取組みに対し、スラグの焼付きを防止してスラグ剥離性を向上させる技術が開示されている(例えば特許文献2参照)。
特開S56−39193号公報 特開S57−190798号公報
しかしながら、特許文献2に記載のようなフラックス入りワイヤを用いた高電流域での立向上進溶接では、溶接金属が垂れ落ちやすく、良好なビード形状の維持が難しいという問題がある。また、良好なビード形状の形成の他、アーク安定性の向上や、ヒューム発生量、スパッタ発生量の低減等、溶接作業性の向上が望まれている。
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたものであって、高電流でも良好な溶接作業性を保ちつつ、立向上進溶接で良好なビードを形成することができるガスシールドアーク溶接用フラックス入りワイヤを提供することを課題とする。
本発明に係るガスシールドアーク溶接用フラックス入りワイヤ(以下、適宜、フラックス入りワイヤあるいはFCW、あるいは、単にワイヤという)は、ガスシールドアーク溶接用フラックス入りワイヤであって、ワイヤ全質量あたり、粒子状をなす酸化チタン原料:5.0〜9.0質量%、C:0.02〜0.11質量%、金属SiのSi換算量とSi酸化物のSi換算量との合計:0.3〜1.2質量%、金属SiのSi換算量:0.2質量%以上、Mn:1.0〜3.0質量%、金属AlのAl換算量とMgとの合計:0.1〜1.0質量%、Na化合物中のNa換算量とK化合物中のK換算量との合計:0.05〜1.50質量%、F化合物中のF換算量:0.02〜0.85質量%を含有し、ワイヤ全質量あたりのフラックス充填率が10〜25質量%であり、前記酸化チタン原料は、酸化チタン原料全質量あたり、TiO:58.0〜99.0質量%、Si:2.5質量%以下、Al:3.0質量%以下、Mn:5.0質量%以下、Fe:35.0質量%以下、Mg:5.0質量%以下、Ca:2.0質量%以下である組成を有し、かつ前記酸化チタン原料の粒子表面に、Ti、Fe、Mn、Al及びSiのいずれか一種以上からなる酸化物が存在しており、かつ、この酸化物は、Al及びSiの原子百分率が1≦Al+Si≦10を満足することを特徴とする。
かかる構成によれば、フラックス入りワイヤの成分において、酸化チタン原料、Si量を規定することで、立向上進溶接作業性が向上し、C、Mn、Al、Mg量を規定することで、靭性が向上する。また、Na、K量を規定することにより、溶接中のアーク溶滴移行が安定化し、F量を規定することにより溶接雰囲気下の水素分圧が減少し、溶接金属中の拡散性水素量が下がる。さらに、フラックス充填率を規定することで、生産性を劣化させることなく、アークの安定性が悪化せず、スパッタ発生量が抑制される。
また、酸化チタン原料の成分において、TiO量を規定することで、ビード形状が良好になり、Si,Al,Mn量含有することで、スラグの粘性が調整される。
また、Fe量を規定することで、融点の低下が抑制され、Mg、Ca量を規定することで、スパッタ発生量が抑制される。さらに、Al及びSiの原子百分率を規定することで、酸化チタン原料の融点が適度となり、ビード形状が良好となる。
本発明に係るガスシールドアーク溶接用フラックス入りワイヤは、さらに、ワイヤ全質量あたり、B:0.0003〜0.0130質量%、Ni:0.1〜1.0質量%を含有し、Cr:0.20質量%以下、Nb:0.05質量%以下、V:0.05質量%以下に抑制したことを特徴とする。
かかる構成によれば、所定量のB,Niを加え、Cr,Nb,Vの含有量を所定量に抑制することで、−40℃における低温靭性が良好になる。
本発明に係るガスシールドアーク溶接用フラックス入りワイヤは、さらに、ワイヤ全質量あたり、金属TiのTi換算量:0.05〜0.40質量%、B:0.0003〜0.0150質量%、Ni:0.3〜3.0質量%を含有し、Cr:0.20質量%以下、Nb:0.05質量%以下、V:0.05質量%以下に抑制したことを特徴とする。
かかる構成によれば、所定量のB,Niを加え、Cr,Nb,Vの含有量を所定量に抑制し、さらに、所定量の金属Tiを添加することで、−60℃の極低温でも靭性の確保が可能となる。
本発明に係るガスシールドアーク溶接用フラックス入りワイヤは、さらに、ワイヤ全質量あたり、Ni:0.3〜3.0質量%、Mo:0.01〜0.50質量%を含有し、Nb:0.05質量%以下、V:0.05質量%以下に抑制したことを特徴とする。
かかる構成によれば、所定量のNi、Moを加え、Nb,Vの含有量を所定量に抑制することで、強度が向上したフラックス入りワイヤとなる。
本発明によれば、高電流でも良好な溶接作業性を保つことができ、また、立向上進溶接で良好なビードを形成することができる。さらに、所定元素の含有量を調整することで、高電流突合せ溶接により入熱増加が生じても、良好な機械的性質を有する溶接金属を形成することができる。
また、他の形態として、所定元素の含有量を調整することで、大入熱施工による靭性の安定化や、極低温での靭性確保や、強度の向上を達成することができる。
フラックス入りワイヤにおけるビード形状となじみ性の評価基準を示す図である。
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
≪第1実施形態≫
第1実施形態は、軟鋼フラックス入りワイヤに関するものである。
本発明のガスシールドアーク溶接用フラックス入りワイヤは、粒子状をなす酸化チタン原料、C,金属SiのSi換算量とSi酸化物のSi換算量との合計,金属SiのSi換算量,Mn,金属AlのAl換算量とMgとの合計,Na化合物中のNa換算量とK化合物中のK換算量との合計,F化合物中のF換算量を所定量含有する。また、ワイヤ全質量あたりのフラックス充填率が所定量である。
さらに、酸化チタン原料が、酸化チタン原料全質量あたり、TiO,Si,Al,Mn,Fe,Mg,Caが所定量である組成を有し、かつ前記酸化チタン原料の粒子表面に、Ti、Fe、Mn、Al及びSiのいずれか一種以上からなる酸化物が存在しており、かつ、この酸化物が、Al及びSiの原子百分率で1≦Al+Si≦10を満足するものである。
ここで、「金属Si」とは、「純金属Si」および「合金Si」のうちの一種以上を意味する。同様に、「金属Al」とは、「純金属Al」および「合金Al」うちの一種以上を意味する。また、例えば単にMgと書いた場合、純金属、合金、化合物、その他すべてのMgを含む、Mgの換算量である。
また、「酸化物」とは、「単一酸化物」および「複合酸化物」のうちの一種以上を意味する。「単一酸化物」とは、例えば、TiならばTi単独の酸化物(TiO)をいい、「複合酸化物」とは、これらの単一酸化物が複数種類集合したものと、例えば、Ti,Fe,Mnといった複数の金属成分を含む酸化物との双方をいう。そして、この酸化物が、酸化チタン原料の粒子の表面に存在するという状態は、粒子の表面が酸化物状態になっている場合を含む。
以下、本発明のフラックス入りワイヤの成分限定理由および酸化チタン原料の成分限定理由について説明する。
[フラックス入りワイヤの成分限定理由]
<酸化チタン原料:5.0〜9.0質量%>
TiO源として、後記するように酸化物の組成を最適化した酸化チタン原料を用いることで、良好な立向上進溶接作業性を有することができる。ワイヤ全質量あたりの酸化チタン原料の含有量が5.0質量%未満では、立向上進性が劣化し良好なビード形状が確保できない。一方、9.0質量%を超えると、スラグ融点が高くなり、立向上進溶接でウィービングを行った場合にスラグが早く固まる。これにより、その運棒に沿い溶接金属が形成され、うろこビードとなってしまう。従って、酸化チタン原料の含有量は5.0〜9.0質量%とする。より好ましくは6.0〜8.0質量%である。この範囲にすると、ビード形状がさらに良好になる。
<C:0.02〜0.11質量%>
Cは焼入れ性元素であり、靭性を向上させる効果がある。ワイヤ全質量あたりのC含有量が0.02質量%未満では、溶接金属の焼入れ不足となり、十分な機械的性質の確保が困難となる。一方、0.11質量%を超えると、アークの吹きつけが強く、立向上進溶接の際に母材をアーク力で掘ってしまうため、ビード形状不良を起こす。従って、C含有量は0.02〜0.11質量%とする。より好ましくは0.03〜0.10質量%である。
<金属SiのSi換算量とSi酸化物のSi換算量との合計:0.3〜1.2質量%>
Siは溶接金属の粘性を向上させ、立向上進溶接作業性を向上させる。ワイヤ全質量あたりの金属SiのSi換算量とSi酸化物中のSi換算量との合計量が0.3質量%未満では、溶接金属の粘性が低下し、立向上進溶接のビード形状が劣化する。一方、1.2質量%を超えると、低融点元素であるがゆえ耐高温割れ性の劣化を招く。また、粒界フェライト析出が促進され、靭性の劣化が起こる。従って、金属SiのSi換算量とSi酸化物のSi換算量との合計量は0.3〜1.2質量%とする。より好ましくは0.8質量%以上である。なお、後記するように、金属SiのSi換算量は0.2質量%以上であることから、金属SiのSi換算量が0.3〜1.2質量%であれば、Si酸化物のSi換算量は0質量%であってもよい。
なお、金属Si、Si酸化物のどちらも立向上進性を向上させるが、作用の役割が異なる。すなわち、金属Siは溶接中に溶接金属粘度を上げ、溶接金属を垂れにくくする。酸化物はスラグで溶接金属を覆い、溶接金属の垂れを防ぐ効果がある。
<金属SiのSi換算量:0.2質量%以上>
前記のとおり、Siは溶接金属の粘性を向上させ、立向上進溶接作業性を向上させる。ワイヤ全質量あたりの金属SiのSi換算量が0.2質量%未満では、溶接金属の粘性が低下し、立向上進溶接のビード形状が劣化する。従って、金属SiのSi換算量は0.2質量%以上とする。より好ましくは0.4質量%以上である。なお、好ましい上限値は、1.2質量%である。
<Mn:1.0〜3.0質量%>
Mnは焼入れ性元素であり、靭性を向上させる効果がある。ワイヤ全質量あたりのMn含有量が1.0質量%未満では、溶接金属の焼入れ不足となり、十分な機械的性質の確保が困難となる。一方、3.0質量%を超えると、溶接部の強度が過多となり、靭性不足となる。従って、Mn含有量は1.0〜3.0質量%とする。
なお、Mn源としては、Mn金属粉、Fe−Mn、Fe−Se−Si−Mn等の金属粉、合金粉で投入するが、これらの他、Mn酸化物を加えても良い。
<金属AlのAl換算量とMgとの合計:0.1〜1.0質量%>
金属AlおよびMgは強脱酸元素であり、溶接金属の酸素量を減じ靭性を向上させる役割がある。ワイヤ全質量あたりの金属AlのAl換算量とMgとの合計量が0.1質量%未満では、溶接金属の酸素量が高く、十分な機械的性質の確保が困難となる。一方、1.0質量%を超えると、アーク不安定によるスパッタの増加が起き、溶接作業性が劣化する。従って、金属AlのAl換算量とMgとの合計は0.1〜1.0質量%とする。なお、金属AlのAl換算量およびMg含有量は、いずれか一方が0質量%であってもよい。
なお、Mg源としては、金属Mg、Al−Mg、Fe−Si−Mg等の金属粉、合金粉等で投入するが、これらの他、Mg酸化物を加えても良い。
<Na化合物中のNa換算量とK化合物中のK換算量との合計:0.05〜1.50質量%>
NaおよびKは溶接中におけるアークの溶滴移行を安定化させる役割がある。ワイヤ全質量あたりのNa換算量とK換算量との合計量が0.05質量%未満では、溶接中におけるアークの溶滴移行が不安定であり、スパッタ発生量が増加する。一方、1.50質量%を超えると、耐吸湿性が劣化する。従って、Na化合物中のNa換算量とK化合物中のK換算量との合計量は0.05〜1.50質量%とする。なお、Na化合物中のNa換算量およびK化合物中のK換算量は、いずれか一方が0質量%であってもよい。
<F:0.02〜0.85質量%>
Fはフラックス中にフッ素化合物として存在する。Fは溶接雰囲気下の水素分圧が減少し、溶接金属中の拡散性水素量が下がる。ワイヤ全質量あたりのF含有量が0.02質量%未満では、拡散性水素量が増加し、溶接部に低温割れが発生する。一方、0.85質量%を超えると、ヒューム発生量が増加し、溶接作業性が劣化する。従って、F含有量は0.02〜0.85質量%とする。
<フラックス充填率:10〜25質量%>
ワイヤ全質量あたりのフラックス充填率が10質量%未満では、アークの安定性が悪くなると共にスパッタ発生量が増加し、溶接作業性が劣化する。一方、25質量%を超えると、ワイヤの断線が発生したり、フラックスの充填中に粉がこぼれ落ちたりする等、生産性が著しく劣化する。従って、フラックス充填率は10〜25質量%とする。
<残部:Fe及び不可避的不純物>
フラックス入りワイヤ全体としての残部は、Fe及び不可避的不純物である。そして、前記したワイヤ成分の他、ワイヤ成分としてフラックス中に、Ca、Li等を脱酸等の微調整剤として、また、Cu、Co、Nを溶接金属のさらなる硬化剤として、少量含有させることもできる。これらの元素は、本発明の目的には影響を及ぼさない。また、フラックス中には上記の元素以外のアルカリ金属化合物を微量に含む。
また、不可避的不純物として、例えば、B、Ni、Mo、Cr、Nb、V等を各々、B:0.0003質量%未満、Ni:0.1質量%未満、Mo:0.01質量%未満、Cr:0.30質量%未満、Nb:0.10質量%未満、V:0.10質量%未満を含有してもよい。ただし、これらの成分、数値に限定されるものではない。
[酸化チタン原料]
<TiO:58.0〜99.0質量%>
TiOは溶接金属を支える重要な役割を担っている。立向上進溶接において、酸化チタン原料全質量あたりのTiO含有量が58.0質量%未満では、スラグ量が不十分であり、ビード形状は垂れた形状となる。一方、99.0質量%を超えると、融点が高すぎてスラグが早く固まり、溶接時のプールサイズが小さくなる。そのため、立向上進溶接でのウィービングを行う際に一定の溶融プール形状を維持することが困難となり、ビード形状が不揃いになる。従って、TiO含有量は58.0〜99.0質量%とする。なお、一般的に、酸化チタン原料としてTiO含有量が高ければ、融点が高くなるため立向溶接用に適し、TiO含有量が低ければ、隅肉溶接用に適している。
<Si:2.5質量%以下,Al:3.0質量%以下,Mn:5.0質量%以下>
Si,Al,Mnの酸化物(単一酸化物あるいは複合酸化物)や炭酸塩は、スラグの粘性を調整するために添加する。しかし、Si,Al,Mn源の酸化物や炭酸塩は、一般的には酸化チタン源を使用してではなく、別の原料(例えば珪砂、アルミナ、炭酸マンガン、二酸化マンガン等)によりフラックス中に添加する。酸化チタン源中における酸化チタン原料全質量あたりのSi,Al,Mn含有量が多くなると、機械性能及びスラグの粘性に影響を及ぼす。従って、Si含有量は2.5質量%以下、Al含有量は3.0質量%以下、Mn含有量は5.0質量%以下とする。なお、各々0質量%でもよいが、後記するように、酸化チタン原料の粒子表面におけるAl及びSiの原子百分率が「1≦Al+Si≦10」を満足する必要があるため、AlおよびSiのいずれか一種以上の含有は必須である。
<Fe:35.0質量%以下>
酸化物や炭酸塩に含まれるFeの含有量が増加すると融点が低下するため、溶融金属は垂れやすくなる。このため、一般的に隅肉溶接用材料ではFe含有量は高く、立向上進溶接材料ではFe含有量は低い方が好ましい。酸化チタン源として、あるいは、隅肉溶接用及び立向溶接用の両溶接用の原料として使用するためには、酸化チタン原料全質量あたりのFe含有量は35.0質量%以下とすることが必要である。なお、0質量%でもよい。
<Mg:5.0質量%以下、Ca:2.0質量%以下>
酸化チタン原料は天然原料(ルチール、イルミナイト、ルコキシン)から製造するため、本発明の酸化チタン原料にも、必然的にMg及びCa(酸化物、炭酸塩を含む)等の不純物が含まれてしまう。しかし、Mg及びCaが多いと、スパッタが増加するので、酸化チタン原料全質量あたりのMg含有量は5.0質量%以下、Ca含有量は2.0質量%以下とすることが必要である。なお、各々0質量%でもよい。
その他、酸化チタン原料の成分において、例えば、不可避的不純物として、C、Nb、V等を各々、C:0.30質量%以下、Nb:0.30質量%以下、V:0.30質量%以下を含有してもよい。ただし、これらの成分、数値に限定されるものではない。
<酸化チタン原料の粒子表面に、Ti、Fe、Mn、Al及びSiのいずれか一種以上からなる酸化物が存在>
この酸化物は、Al及びSiの原子百分率が「1≦Al+Si≦10」を満足する。より好ましくはAl及びSiの原子百分率が「1.5≦Al+Si≦6」である。すなわち、Al、Siの酸化物が存在することが必須である。さらに好ましくは、Ti,Fe,Mn及びOの原子百分率が「1<Ti/Fe+Mn≦100」、あるいは、「O/(Fe+Mn)≦100」である。
なお、これらの規定は、後記するように、例えば以下の方法で調整することができる。酸化チタン原料を製造した後、Fe,Mn,Al,Si,Mg,Caの酸化物及び炭酸塩等を添加して、酸化チタン原料の表面がやや溶融する程度にて焼成(焼結)する。焼成温度は、酸化チタン原料中の酸素量及び焼成方法にもよるが、約800〜1300℃程度とし、ロータリーキルン又はバッチ炉等で添加原料とともに焼結させる。
酸化チタン原料粒子の表面状態は、所定の分析方法に従った表面分析結果より算出した下記数式1〜3を満たす必要がある。即ち、EDX(Energy Dispersive X-ray spectroscopy)において、アルミニウム台にカーボンテープ(Cテープ)を貼った上に、原料(約3g)を設置し、高倍率(約2000倍)における原料表面の比較的平坦で異物が存在していない(付着していない)範囲(10μm×10μmの矩形の領域)を有する5粒子を無作為に選び、各粒子あたり1視野の原子量比を測定する。その5点の測定結果について、以下に示す数式1〜3の値を求め、数式の値の平均値を求める。この測定方法により、本発明の酸化チタン原料の評価が可能である。
数式1:(x=Al+Si)
数式2:(y=Ti/(Fe+Mn))
数式3:(z=O/(Fe+Mn))
数式1において、xは1〜10である。TiO量に対するAl,Siの量は、酸化チタン原料の融点に影響を及ぼす。数式1の値xが1と10の間では、特にビード形状に差異は見られないが、xが10を超えると、酸化チタン原料の融点が低下して、立向上進溶接時に凸ビードとなる。一方、xが1より低いと、酸化チタン原料の融点が高すぎるため、ビード形状が不揃いになる。このため、xは1〜10とするが、xが1.5〜6であると、特にビードのなじみが良好となる。
数式2において、yは1よりも大きく、100以下であることが好ましい。TiO量に対するFe,Mn量は酸化チタン原料の融点に影響を及ぼす。yの値が1以下であると、Ti量が低く、融点の低いFe、Mn量が増加するため、酸化チタン原料の融点が低くなり、溶接金属が垂れやすく、凸ビードになる。yが100を超えると、酸化チタン原料の融点が高くなり、スラグが早く固まる。そのため、溶融プール形状を制御することが難しくなり、ビード形状が劣る結果となる。このため、yは1よりも大きく、100以下とすることが好ましい。
数式3の値zは、100以下であることが好ましい。zが100を超えると、溶接金属中の酸素量が過剰となり、粘性が低下するため、立向上進溶接にてビードが垂れやすく、凸ビードとなる。このため、zは100以下とすることが好ましい。
≪第2実施形態≫
第2実施形態は、低温靭性に対応するFCWに関するものである。第2実施形態では、第1実施形態のフラックス入りワイヤにおいて、−40℃における低温靭性を良好にするために、所定量のB,Niを加え、Cr,Nb,Vの含有量を所定量に抑制したものである。
<B:0.0003〜0.0130質量%>
Bはγ粒界に偏析し、初析フェライトの生成を抑制する効果があり、溶接金属の靭性改善に有効である。ワイヤ全質量あたりのB含有量が0.0003質量%未満では、大部分のBがBNとして窒化物に固定化され、初析フェライトの生成を抑制する効果が無く、靭性の向上が確認できない。一方、0.0130質量%を超えると、溶接金属の強度が著しく増加し、靭性が低下する。従って、B含有量は0.0003〜0.0130質量%とする。
<Ni:0.1〜1.0質量%>
Niは低温靭性を安定化する効果がある。ワイヤ全質量あたりのNi含有量が0.1質量%未満では、低温靭性の向上が確認できない。一方、1.0質量%を超えると、溶接金属の強度が著しく増加し、靭性が低下する。従って、Ni含有量は0.1〜1.0質量%とする。
<Cr:0.20質量%以下>
Crは強度を向上させる効果がある。ただし、ワイヤ全質量あたりのCr含有量が0.20質量%を超えると、溶接金属の強度が著しく増加し、靭性が低下する。従って、Cr含有量は0.20質量%以下とする。なお、0質量%でもよい。
<Nb:0.05質量%以下,V:0.05質量%以下>
Nb,Vは結晶粒界に偏析することで靭性を劣化させる。靭性劣化を防ぐには、ワイヤ全質量あたりのNb,V含有量が各々0.05質量%以下であることが必要である。なお、各々0質量%でもよい。
≪第3実施形態≫
第3実施形態は、極低温の靭性に対応するFCWに関するものである。第3実施形態では、第1実施形態のフラックス入りワイヤにおいて、所定量のB,Niを加え、Cr,Nb,Vの含有量を所定量に抑制し、さらに、所定量の金属Tiを添加することによって、−60℃の極低温でも靭性を確保することができるようにしたものである。その他、所定量のMoを含有してもよい。
<金属TiのTi換算量:0.05〜0.40質量%>
金属Tiとは、「純金属Ti」および「合金Ti」のうちの一種以上を意味する。
Tiは結晶粒を微細化するとともに脱酸効果を有し、靭性を向上させる効果がある。ワイヤ全質量あたりの金属TiのTi換算量が0.05質量%未満では、その効果が確認できない。一方、0.40質量%を超えると、TiC等のTi化合物が多量に析出して強度が著しく上昇し、靭性が低下する。従って、金属TiのTi換算量は0.05〜0.40質量%とする。
<B:0.0003〜0.0150質量%>
Bはγ粒界に偏析し、初析フェライトの生成を抑制する効果があり、溶接金属の靭性改善に有効である。ワイヤ全質量あたりのB含有量が0.0003質量%未満では、大部分のBがBNとして窒化物に固定化され、初析フェライトの生成を抑制する効果が無く、靭性の向上が確認できない。一方、0.0150質量%を超えると、溶接金属の強度が著しく増加し、靭性が低下する。従って、B含有量は0.0003〜0.0150質量%とする。
<Ni:0.3〜3.0質量%>
Niは粒内のマトリックスを強化する作用を有し溶接金属の低温靭性を向上させる。ワイヤ全質量あたりのNi含有量が0.3質量%未満では、低温靭性の向上が確認できない。一方、3.0質量%を超えると、溶接金属の強度が著しく増加し、靭性が低下する。従って、Ni含有量は0.3〜3.0質量%とする。
<Cr:0.20質量%以下>
Crは強度を向上させる効果がある。ただし、ワイヤ全質量あたりのCr含有量が0.20質量%を超えると、溶接金属の強度が著しく増加し、靭性が低下する。従って、Cr含有量は0.20質量%以下とする。なお、0質量%でもよい。
<Nb:0.05質量%以下,V:0.05質量%以下>
Nb,Vは結晶粒界に偏析することで靭性を劣化させる。靭性劣化を防ぐには、ワイヤ全質量あたりのNb,V含有量が各々0.05質量%以下であることが必要である。なお、各々0質量%でもよい。
<Mo:0.01〜0.50質量%>
Moは溶接金属の組織を微細化し、強度を向上させる。ワイヤ全質量あたりのMo含有量が0.01質量%未満では、その効果を確認できない。一方、0.50質量%を超えると、強度が著しく増加し、靭性が低下する。従って、Mo含有量は0.01〜0.50質量%とする。
≪第4実施形態≫
第4実施形態は、高強度のFCWに関するものである。第4実施形態では、第1実施形態のフラックス入りワイヤにおいて、強度を向上させるため、所定量のNi、Moを加え、Nb,Vの含有量を所定量に抑制したものである。その他、所定量のCr、金属Tiを含有してもよい。
<Ni:0.3〜3.0質量%>
Niは粒内のマトリックスを強化する作用を有し、溶接金属の強度および低温靭性を向上させる。ワイヤ全質量あたりのNi含有量が0.3質量%未満では、その効果が確認できない。一方、3.0質量%を超えると、強度が著しく増加し、靭性が低下する。また、溶接部に低温割れが発生する場合がある。従って、Ni含有量は0.3〜3.0質量%とする。
<Mo:0.01〜0.50質量%>
Moは溶接金属の組織を微細化し、強度を向上させる。ワイヤ全質量あたりのMo含有量が0.01質量%未満では、強度の向上が確認できない。一方、0.50質量%を超えると、強度が著しく増加し、靭性が低下する。また、溶接部に低温割れが発生する場合がある。従って、Mo含有量は0.01〜0.50質量%とする。
<Nb:0.05質量%以下,V:0.05質量%以下>
Nb,Vは結晶粒界に偏析することで靭性を劣化させる。靭性劣化を防ぐには、ワイヤ全質量あたりのNb,V含有量が各々0.05質量%以下であることが必要である。なお、各々0質量%でもよい。
<Cr:0.20質量%以下>
Crは強度を向上させる効果がある。ただし、ワイヤ全質量あたりのCr含有量が0.20質量%を超えると、溶接金属の強度が著しく増加し、靭性が低下する。また、溶接部に低温割れが発生する場合がある。従って、Cr含有量は0.20質量%以下とする。
<金属TiのTi換算量:0.05〜0.40質量%>
Tiは結晶粒を微細化するとともに脱酸効果を有し、靭性を向上させる効果がある。ワイヤ全質量あたりの金属TiのTi換算量が0.05質量%未満では、その効果が確認できない。一方、0.40質量%を超えると、TiC等のTi化合物が多量に析出して強度が著しく上昇し、靭性が低下する。また、溶接部に低温割れが発生する場合がある。従って、金属TiのTi換算量は0.05〜0.40質量%とする。
次に、酸化チタン原料の製造方法、および、フラックス入りワイヤの製造方法について説明する。
≪酸化チタン原料の製造方法≫
酸化チタン原料の製造方法には、主に、焼成法と溶融法の2つがある。焼成法を用いるとFe量は高く、溶融法を用いるとFe量が低くなる。製造方法とチタン原料を使い分けることにより、隅肉溶接用(Fe含有量が高い方が好ましい)及び立向溶接用(Fe含有量が低い方が好ましい)の原料を、使い分けして製造することができる。
まず、焼成法について説明する。原料は、Ti源として、天然のルチール、ルコキシン、イルミナイトを使用することができる。各原料のTi含有量は、ルチール、ルコキシン、イルミナイトの順に低く、目標とする酸化チタン原料の物性に応じて使い分けし、混合して使用することができる。一般的に、立向溶接にはTi含有量が高く、隅肉溶接にはTi含有量が低い原料を使用することが好ましい。適用に際しては、より雑物の少ない原料を使用するため、酸化チタン原料の濃縮、不純物の低減を目的とした比重・磁力・浮遊選鉱を行う。Si,Al,Fe,Mn,Mg,Ca源は、Si,Al,Fe,Mn,Mg,Caの酸化物(複合酸化物を含む)及び炭酸塩等を使用(添加)することができる。ここで、単一酸化物及び炭酸塩と比較して複合酸化物は低融点であるため、表面反応に有利であり、より低温で反応させることが可能である。
焼成方法としては、焼成炉としてロータリーキルン又はバッチ炉等が挙げられるが、酸化Ti源と他の酸化物又は炭酸塩との有効な反応を考慮すると、原料同士が均一に接触するロータリーキルンが好ましい。また、バッチ炉では、焼成温度が1200℃以上になると、低融点となった混合原料全体及び一部が焼結・固化する可能性が高い。そのため、焼結・固化した酸化チタン原料の粗砕→粉砕→篩い等の余分な作業が生じるため、コストが上昇する。焼成雰囲気については、焼成温度が高いと、大気雰囲気ではチタンの窒化物である窒化チタン(融点3000℃)が生成することが考えられる。そのため、焼成雰囲気は、CO雰囲気であることが奨励されるが、焼成原料にC源を添加することにより、COガスが容易に発生する。なお、Ti源として、イルミナイトを使用する場合は、イルミナイトの見かけ上の融点を上げるために、C源を多く添加し、イルミナイト粒子表面のイルミナイトを構成する酸化Fe分を還元する。即ち、イルミナイト粒子表面の組成をイルミナイトから、天然ルチールの方向へシフトさせ、イルミナイト粒子表面の融点を上昇させる。このとき、イルミナイト粒子の中心部まで還元する必要はない。
次に、溶融法について説明する。原料は、Ti源として、低コストである天然のイルミナイトを使用することができる。また、ルチール又はルコキシンも使用できる。適用に際しては、より雑物の少ない原料を使用するため、酸化チタン原料の濃縮、不純物の低減を目的とした比重・磁力・浮遊選鉱を行う。Si,Al,Fe,Mn,Mg,Ca源は、Si,Al,Fe,Mn,Mg,Caの酸化物(複合酸化物を含む)及び炭酸塩等を使用(添加)することができる。ここで、単一酸化物又は炭酸塩と比較して複合酸化物は低融点であるため、表面反応に有利であり、より低温で反応させることが可能である。
溶融方法としては、イルミナイト及び他の原料(酸化物、炭酸塩)並びに脱酸剤(C源)を混合し(ペレット状に成型するのも可)、アーク炉又は高周波炉で1800〜2000℃に加熱することにより行うことができる。これにより、イルミナイト中の酸化Feが還元されて溶融状態となる。Feは融点が低いため、炉の下部に集まり、炉の上部にはTiとSi,Al,Mn,Fe,Mg,Caとその他の不純物からなる酸化物が生成する。なお、アーク炉、高周波炉の他、電気炉を用いることもできる。
このようにして得られた酸化物を、粗砕→粉砕→粒度調整して溶剤原料とする。ここで、求める溶接材料の特性(ビード形状)と、立向上進溶接用か隅肉溶接用かに応じて、融点の低いFe部(下部)と融点の高い酸化物部(上部)を混合して使用したり、中間層(融点が上部と下部の間)を使用すると良い。
また、焼成法及び溶融法の場合、脱酸剤中のC及びSが酸化チタン原料中に残留することがある。これらの不純物は溶接材料の品質に悪影響を及ぼすため、不純物の種類によって異なる後処理(酸洗又は焼成処理等)をする必要がある。
また、溶融法では、酸化物中の大気中のTiの価数(酸化度)が安定しないので、Tiの価数を一番安定な4価(TiOの結晶構造)にすべく、大気中(溶融中はCO還元雰囲気)で焼成する場合もある。
前記説明した焼成法及び溶融法を使用して、酸化チタン原料を製造した後、表面に存在するFe,Mn,Al,Si,Mg,Ca量等の微量元素を調整する必要があれば、Fe,Mn,Al,Si,Mg,Caの酸化物及び炭酸塩等を添加して、酸化チタン原料の表面がやや溶融する程度にて焼成(焼結)しても良い。焼成温度は、酸化チタン原料中の酸素量及び焼成方法にもよるが、約800〜1300℃程度とし、ロータリーキルン又はバッチ炉等で添加原料とともに焼結させる。Fe,Mn,Al,Si,Mg,Caは酸化されやすいため、金属として添加しても良い。
≪フラックス入りワイヤの製造方法≫
フラックス入りワイヤの製造方法の一例としては、まず、鋼帯を長手方向に送りながら成形ロールによりオープン管に成形する。次に、所定の化学組成となるようにフラックス中に酸化チタン原料及び金属または合金と、Fe粉等を所要量添加した後、断面を円形に加工する。その後、冷間引き抜き加工により、例えば1.0〜1.6mmのワイヤ径とする。なお、冷間加工途中に加工硬化したワイヤの軟化を目的に焼鈍を施してもよい。
以上説明したように、本発明は、酸化物の組成を最適化した酸化チタン原料を用いることで、良好な高電流溶接での立向上進溶接性を有すフラックス入りワイヤを可能とする。そして、その酸化チタン原料は、粒子表面のTi,Fe,Mn,Al,Si,Oの存在形態がコントロールされており、適正なスラグおよび溶融金属の融点と、粘性および酸素量とを両立し、良好なビード形状の確保が可能となる。
また、高電流溶接による突合せ溶接の機械的性質確保のため、B,Niの添加と、Cr,Nb,Vを低減することで、大入熱施工による靭性の安定化を達成するフラックス入りワイヤを可能とする。また、さらにTiを添加することで極低温でも靭性確保を達成するフラック入りワイヤを可能とする。また、Mo等を添加することで強度確保を達成するフラックス入りワイヤを可能とする。
以下、本発明の効果を説明するために、本発明の範囲に入る実施例と、本発明の範囲から外れる比較例とを比較して説明する。
なお、本実施例において、表1、2は、酸化チタン原料についてのものであり、表3はその結果、表4は用いたフラックスワイヤの組成である。表1において、表2の比較例に該当するNo.13〜16は、「比較例」と記している。ここで、酸化チタン原料には一般的にSi,Al,Mn,Fe,Mg,Ca等の不純物が含まれ、表1においてTiO及び、Si,Al,Mn,Fe,Mg,Caの成分範囲も一般的な範囲内である。したがって、これらの上下限及び上下限を超えた比較例は設けていない。
また、表5〜21はフラックス入りワイヤについてのものであり、例えば、表5は第1実施形態、表6は第2実施形態、表7は第3実施形態、表8は第4実施形態に対応するものである。そして、例えば、表5〜8のNo.1−1〜1−26は、表1、2のNo.1の酸化チタン原料を使用したものである(詳細は後述する)。
まず、供試材である酸化チタン原料の製造方法について説明する。前記のとおり、酸化チタン原料の製造方法には、主に、焼成法と溶融法の2つがあり、焼成法を用いるとFe量は高く、溶融法を用いるとFe量が低くなる。製造方法とチタン原料を使い分けることにより、隅肉溶接用(Fe含有量が高い方が好ましい)及び立向溶接用(Fe含有量が低い方が好ましい)の原料を使い分けして製造した。
まず、焼成法について説明する。原料は、Ti源として、天然のルチール、ルコキシン、イルミナイトを使用した。これらを目標とする酸化チタン原料の物性に応じて使い分けし、混合して使用した。適用に際しては、より雑物の少ない原料を使用するため、酸化チタン原料の濃縮、不純物の低減を目的とした比重・磁力・浮遊選鉱を行った。Si,Al,Fe,Mn,Mg,Ca源は、Si,Al,Fe,Mn,Mg,Caの酸化物(複合酸化物を含む)及び炭酸塩等を使用(添加)した。
焼成方法としては、焼成炉として、ロータリーキルンを用いた。焼成雰囲気は、CO雰囲気とした。なお、焼成原料にはC源を添加した。
次に、溶融法について説明する。原料は、Ti源として、低コストである天然のイルミナイトを使用した。適用に際しては、より雑物の少ない原料を使用するため、酸化チタン原料の濃縮、不純物の低減を目的とした比重・磁力・浮遊選鉱を行った。Si,Al,Fe,Mn,Mg,Ca源は、Si,Al,Fe,Mn,Mg,Caの酸化物(複合酸化物を含む)及び炭酸塩等を使用(添加)した。
溶融方法としては、イルミナイト及び他の原料(酸化物、炭酸塩)並びに脱酸剤(C源)を混合し、アーク炉で1800〜2000℃に加熱し、イルミナイト中の酸化Feを還して溶融状態とした。Feは融点が低いため、炉の下部に集まり、炉の上部にはTiとSi,Al,Mn,Fe,Mg,Caとその他の不純物からなる酸化物が生成した。
このようにして得られた酸化物を、粗砕→粉砕→粒度調整して溶剤原料とした。
また、脱酸剤中のC及びS等の不純物を除去するため、後処理として、酸洗及び焼成処理を行った。
そして、酸化チタン原料を製造した後、表面に存在するFe,Mn,Al,Si,Mg,Ca量等の微量元素を調整するため、Fe,Mn,Al,Si,Mg,Caの酸化物及び炭酸塩等を添加して、酸化チタン原料の表面がやや溶融する程度にて焼成(焼結)した。焼成温度は、800〜1300℃程度とし、ロータリーキルンで添加原料とともに焼結させた。
表1に酸化チタン原料No1〜16のバルク組成を示す。
次に、酸化チタン原料の粒子表面の原子百分率の分析方法について説明する。分析装置は以下のとおりである。
(1)第1分析装置
装置:日本電子株式会社製
WD/EDコンバイン 電子プローブマイクロアナライザ(EPMA)JXA−8200使用
分析条件:加速電圧15kv、照射電流5×10−10
(2)第2分析装置
装置:株式会社 日立ハイテクフィールデイング社製
EDS付き走査型電子顕微鏡 S−3700N 使用
EDS:エダックス ジャパン株式会社社製GENESIS400シリーズ
分析条件:加速電圧 15kv, 照射電流 5×10−12
なお、第1及び第2のEDX装置にて分析を行ったが、両者において分析結果は同等であった。
(3)定量分析方法
定量分析は、スタンダードレス分析により行った。コンピュータにデータベース化されている標準試料のスペクトルと測定されたスペクトルの相対強度比を求め、トータルが100%になるように補正計算した。
分析方法は以下のとおりである。EDXにおいて、アルミニウム台にCテープ(日新EM株式会社製 SEM用導電性テープ カーボン両面テープ)を貼った上に、原料(約100mg)を設置した後、薬包紙、ガラス板又はステンレス製マイクロスプーンで原料をCテープ上によく接着させた。通電性を確保するため、Os蒸着を施して高倍率(約2000倍)における原料表面の比較的平坦で異物が存在又は付着していない範囲(10μm×10μmの矩形の領域)を有する5粒子を無作為に選び、各粒子当たり1視野の原子百分率(原子%)を測定した。
分析条件:エネルギーフルスケール:20KeV(10eV/ch, 2Kch)
有効時間:60秒
加速電圧:15.0KV
プローブ電流:5.0×10−10
前記酸化チタン原料の表面分析で説明した数式1〜3のx、y、zの計算方法は、以下のとおりである。前述の5点(5粒子の点)の測定結果から、以下に示す数式1乃至3の値を求め、5点のx、y、zの平均値を算出する。
数式2及び数式3の計算方法は、分母及び分子を夫々独立に5点の算術平均をとり、その得られた平均値で割り算を行う。分母の平均値がゼロ(5点全てゼロ)の場合には、数式2,3の値は無限大になる。
酸化チタン原料の粒子表面の原子百分率の分析結果(すなわち、EDX分析結果)を表2に示す。
そして、フラックス入りワイヤにおける各酸化チタン原料を使用した溶接試験の評価結果を表3に示す。なお、酸化チタン原料を使用した溶接試験で使用したフラックス入りワイヤは、表1〜3に示す酸化チタン原料使用して作製したものであるが、酸化チタン原料以外の成分の配合量は下記表4に示すとおりであり、溶接条件は下記のとおりである。また、フラックス入りワイヤの製造方法は後記する方法と同様である。また、なじみ及びビード形状の評価の基準は図1に示す。
(溶接条件)
○フラック入りワイヤ
溶接電流:約220A
溶接電圧:約26V
溶接電源、極性:350A仕様サイリスタ電源、DCEP
溶接姿勢:立て向き上進
シールドガス種類:100体積%CO
シールド流量:25L/min
総合評価は、なじみ及びビード形状のいずれも「◎」の場合に「◎」、いずれかが「◎」、他方が「○」の場合に「○」である。また、なじみ及びビード形状のいずれも「△」の場合に、総合評価は「△」、いずれかが「×」の場合に「×」とした。
次に、本実施例で用いたフラックス入りワイヤ(表5〜21のもの)の製造方法について説明する(表5〜21)。
(ワイヤ製造方法)
鋼帯を長手方向に送りながら成形ロールによりオープン管に成形した。次に、表5〜21の化学組成となるようにフラックス中に酸化チタン原料及び金属または合金と、Fe粉等を所要量添加した。次に、断面を円形に加工することでフラックス入りワイヤを作製した。その後、ワイヤは冷間引き抜き加工により1.0〜1.6mmのワイヤ径とした。冷間加工途中に加工硬化したワイヤの軟化を目的に焼鈍を施している。
表5〜21に、フラックス入りワイヤの成分組成を示す。なお、表中、本発明の範囲を満たさないものについては、数値に下線を引いて示す。また、「Met.Si」、「Met.Al」、「Met.Ti」は、それぞれ、金属Si、金属Al、金属Tiであり、「Total Si」は、金属SiのSi換算量とSi酸化物のSi換算量との合計である。なお、金属Si、金属Al、金属Tiは、それぞれSi換算量、Al換算量、Ti換算量である。また、「Si酸化物」はSi酸化物中のSi換算量である。なお、これらについては表4においても同様である。
ここで、表5〜8は、表1〜3の試料No.1の酸化チタン原料を使用したものである。この試料No.1は、「Si+Al」がより好ましい範囲であり、「Ti/Fe+Mn」、及び、「O/(Fe+Mn)」が好ましい範囲のものである。
表9〜12は、表1〜3の試料No.7の酸化チタン原料を使用したものである。この試料No.7は、「Si+Al」がより好ましい範囲を外れるものである。
表13〜16は、表1〜3の試料No.9の酸化チタン原料を使用したものである。この試料No.9は、「Si+Al」がより好ましい範囲であるが、「O/(Fe+Mn)」が好ましい範囲を外れるものである。
表17〜20は、表1〜3の試料No.10の酸化チタン原料を使用したものである。この試料No.10は、「Si+Al」がより好ましい範囲を外れ、「O/(Fe+Mn)」が好ましい範囲を外れるものであり、さらに、TiOの含有量が低めのものである。
表21は、表1〜3の試料No.14の酸化チタン原料を使用したものである。この試料No.14は、「Si+Al」が範囲を外れ、「Ti/Fe+Mn」、及び、「O/(Fe+Mn)」が好ましい範囲を外れるものである。
また、表5〜21は、それぞれ、第1実施形態(軟鋼FCWに関する)、第2実施形態(低温靭性に関する)、第3実施形態(極低温靭性に関する)、第4実施形態(HTに関する)のフラックス入りワイヤに対応している。
このようにして製造したフラックス入りワイヤについて、以下の試験を行った。なお、各試験において、第1実施形態(軟鋼FCWに関する)、第2実施形態(低温靭性に関する)、第3実施形態(極低温靭性に関する)、第4実施形態(HTに関する)に対応するように、条件を変更した。
<溶接作業性>
ここではビード形状も溶接作業性に含めて評価した。
(溶接作業性確認用試験母材)
[第1〜第3実施形態に対応]
JIS G G3106に規定される溶接構造延鋼材(SM490A)からなる板厚12mm、長さ400mmの試験板を溶接作業性確認用の試験母材とした。
[第4実施形態に対応]
JIS G3218に規定される溶接構造用高降伏点鋼材(SHY685)からなる板厚12mm、長さ400mmの試験板を溶接作業性確認用の試験母材とした。
(溶接条件)
溶接電流:240A
溶接電圧:26V
溶接電源、極性:350A仕様サイリスタ電源、DCEP
溶接姿勢:立て向き上進
シールドガス種類:100体積%CO
シールド流量:25L/min
<ビード形状>
[第1〜第4実施形態に対応]
240Aにて立向上進すみ肉溶接した溶接部を観察し、ビード形状について視覚的に評価した。ビード形状が平滑で良好なものを「○」とし、ビード形状が凸なものを「×」とした。さらにビード形状が平滑で、かつ、ビード概観やビードのなじみを含めて特に優れているものを「◎」とした。
<ビード形状を除く官能評価>
[第1〜第4実施形態に対応]
評価基準はアーク安定性が良好なもの、およびヒューム発生量及びスパッタ発生量の抑制性が良好なものを「○」、それらが劣っているものを×とした。
<低温割れ>
[第4実施形態に対応]
第4実施形態に対応するものについては、溶着金属作製後の低温割れ発生有無を評価した。評価基準は溶接後に低温割れが発生していないものを「○」、発生したものを「×」とした。
<機械的性質>
(機械的性質確認用試験母材)
JIS Z3313準拠による全溶着金属を作製し、機械的性質を調査した。
[第1〜第3実施形態に対応]
JIS G3106に規定される溶接構造延鋼材(SM490A)からなる板厚20mm、長さ300mmの試験板を機械的性質確認用の試験母材とした。
[第4実施形態に対応]
JIS G3218に規定される溶接構造用高降伏点鋼材(SHY685)からなる板厚20mm、長さ300mmの試験板を機械的性質確認用の試験母材とした。
(溶接条件)
溶接電流:280A
溶接電圧:30V
溶接電源、極性:350A仕様サイリスタ電源、DCEP
溶接姿勢:下向溶接
シールドガス種類:100体積%CO
シールド流量:25L/min
パス間温度:135〜165℃
入熱:約1.8kJ/mm
ワイヤ直径:1.2mm
ワイヤ突き出し長さ:25mm
<引張強度、衝撃性能(衝撃値)>
[第1実施形態に対応]
JIS Z3313に準じて、引張強さ、−20℃吸収エネルギー(靭性)について評価した。
引張強度に関する評価基準は570MPa以上を「◎」、490〜569MPaを「○」、489MPa以下を「×」とした。
衝撃性能に関する評価基準は120J以上を「◎」、47J〜119Jを「○」、46J以下を「×」とした。
[第2実施形態に対応]
JIS Z3313に準じて、引っ張り強さ、−40℃吸収エネルギー(靭性)について評価した。
引張強度に関する評価基準は570MPa以上を「◎」、490〜569MPaを「○」、489MPa以下を「×」とした。
衝撃性能に関する評価基準は80J以上を「◎」、47〜79Jを「○」、46J以下を「×」とした。
[第3実施形態に対応]
JIS Z3313に準じて、引っ張り強さ、−60℃吸収エネルギー(靭性)について評価した。
引張強度に関する評価基準は、540MPa以上を「◎」、490〜539MPaを「○」、489MPa以下を「×」とした。
衝撃性能に関する評価基準は80J以上を「◎」、47〜79Jを「○」、46J以下を「×」とした。
[第4実施形態に対応]
JIS Z3313に準じて、引っ張り強さ、−40℃吸収エネルギー(靭性)について評価した。
引張強度に関する評価基準は800MPa以上を「◎」、780〜799MPaを「○」、779MPa以下を「×」とした。
衝撃性能に関する評価基準は80J以上を「◎」、47〜79Jを「○」、46J以下を「×」とした。
これら第1〜第4実施形態に対応する評価において、機械的性質評価として、引張強度「◎」、衝撃性能「◎」の場合は「◎」、引張強度「○」、衝撃性能「◎」、または、引張強度「◎」、衝撃性能「○」の場合は「○〜◎」、引張強度「○」、衝撃性能「○」の場合は「○」、引張強度と衝撃性能のいずれか一方が「×」の場合は「×」とした。
これらの結果を表22〜38に示す。
表22〜38に示すように、No.1−1〜1−4、No,1−9〜1−11、No.1−15〜1−17、No.1−21〜1−23、No.7−1〜7−4、No.7−9〜7−11、No.7−15〜7−17、No.7−21〜7−23、No.9−1〜9−4、No.9−9〜9−11、No.9−15〜9−17、No.9−21〜9−23、No.10−1〜10−4、No.10−9〜10−11、No.10−15〜10−17、No.10−21〜10−23は、本発明の範囲を満たすため、各評価において良好な結果を得られた。
No.1−5は、酸化チタン原料が不足しているため、ビート形状が劣化した。No.1−6は、酸化チタン原料が多いため、うろこビードが発生し、ビード形状が劣化した。また、Mn量が多いため、強度が増加し、靭性が低下した。No.1−7は、C量が多いため、アーク力が強くなり、ビード形状が劣化した。また、「Met.Al+Mg」量が多いため、スパッタ量が増加した。No.1−8は、Met.Si量が少ないため、ビード形状劣化した。また、F量が多いため、ヒューム量が増加し、「Na+K」量が多いため、耐吸湿性に劣った。No.1−12は、B量が多く著しいため、強度が増加し、靭性が低下した。No.1−13は、B,Niの量が少ないため、その効果が確認できず、靭性が低下した。No.1−14は、Nb量が多いため、靭性が低下した。
No.1−18は、Ti量が多いため、強度が著しく増加し、靭性が低下した。No.1−19は、Ni量が少ないため、その効果が確認できず、靭性が低下した。No.1−20は、Nb量が多いため、靭性が低下した。No.1−24は、Mo量が多いため、強度が著しく増加し、靭性が低下した。さらに低温割れを生じた。No.1−25は、Ni量が少ないため、その効果が確認できず、靭性が低下した。No.1−26は、Nb量が多いため、靭性が低下した。
No.7−5は、酸化チタン原料が不足しているため、ビート形状が劣化した。また「Met.Al+Mg」量が少ないため、靭性が低下した。No.7−6は、酸化チタン原料が多いため、うろこビードが発生し、ビード形状が劣化した。また、Mn量が少ないため、強度が低下した。No.7−7は、C量が多いため、アーク力が強くなり、ビード形状が劣化した。また、「Met.Al+Mg」量が多いため、スパッタ量が増加した。No.7−8は、C量が少ないため、強度が低下した。また、Total Si量及びMet.Si量が不足しているため、ビード形状が劣化した。また、Na+Kの量が少ないため、スパッタ量が増加した。No.7−12は、Ni量が多いため、著しく強度が増加し、靭性が低下した。No.7−13は、Cr量が多いため、著しく強度が増加し、靭性が低下した。No.7−14は、V量が多いため、靭性が低下した。
No.7−18は、B量が少ないため、その効果が確認できず、靭性が低下した。No.7−19は、Ni量が少ないため、その効果が確認できず、靭性が低下した。No.7−20は、Cr量が多いため、著しく強度が増加し、靭性が低下した。No.7−24は、V量が多いため、靭性が低下した。No.7−25は、Ni量が多いため、著しく強度が増加し、靭性が低下した。No.7−26は、Mo量が多いため、著しく強度が増加し、靭性が低下した。さらに低温割れを生じた。
No.9−5は、酸化チタン原料が不足しているため、ビード形状が劣化した。また、フラックス率が10質量%未満のため、アークの安定性が悪くなり、スパッタ量が増加した。No.9−6は、酸化チタン原料が多いため、うろこビードが発生し、ビード形状が劣化した。No.9−7は、C量が多いため、ビード形状が劣化した。また、F量が多いため、ヒューム量が増加し、「Na+K」量が多いため、耐吸湿性に劣った。No.9−8は、Total.Si量が不足しているため、粘性が低下し、ビート形状が劣化した。また、「Met.Al+Mg」量が多いため、スパッタ量が増加した。No.9−12は、Ni量が多いため、著しく強度が増加し、靭性が低下した。No.9−13は、B量、Cr量が多いため、著しく強度が増加し、靭性が低下した。No.9−14は、V量が多いため、靭性が低下した。
No.9−18は、Ti量が少ないため、その効果が確認できず、靭性が低下した。No.9−19は、B量が多いため、著しく強度が増加し、靭性が低下した。No.9−20は、Ni量が多いため、著しく強度が増加し、靭性が低下した。No.9−24は、Ni量が多いため、著しく強度が増加し、靭性が低下した。さらに低温割れを生じた。No.9−25は、Mo量が少ないため、その効果が確認できず、強度が低下した。No.9−26は、Ni量が少ないため、その効果が確認できず、靭性が低下した。
No.10−5は、酸化チタン原料が不足しているため、ビート形状が劣化した。No.10−6は、Total Si量が多いため、靭性が劣化した。さらに高温割れが発生した。No.10−7は、C量が多いため、ビート形状が劣化した。また、「Met.Al+Mg」量が多いため、スパッタ量が増加した。No.10−8は、Met.Si量が不足しているため、ビート形状が劣化した。また、F量が多いため、ヒューム量が増加し、「Na+K」量が多いため、耐吸湿性に劣った。No.10−12は、B,Ni量が少ないため、その効果が確認できず、靭性が低下した。No.10−13は、Ni量が多いため、強度が著しく増加し、靭性が低下した。No.10−14は、Nb量が多いため、靭性が低下した。
No.10−18は、B量が多いため、著しく強度が増加し、靭性が低下した。No.10−19は、Ti量が多いため、著しく強度が増加し、靭性が低下した。No.10−20は、V量が多いため、靭性が低下した。No.10−24は、Mo量が少ないため、その効果が確認できず、強度が低下した。No.10−25は、Mo量が多いため、強度が著しく増加し、靭性が低下した。さらに低温割れを生じた。No.10−26は、V量が多いため、靭性が低下した。No.14−1は、酸化チタン原料の粒子表面における「Si+Al」の値が上限値を超えるため、ビート形状が劣化した。
以上、本発明について実施の形態及び実施例を示して詳細に説明したが、本発明の趣旨は前記した内容に限定されることなく、その権利範囲は特許請求の範囲の記載に基づいて広く解釈しなければならない。なお、本発明の内容は、前記した記載に基づいて広く改変・変更等することが可能であることはいうまでもない。

Claims (4)

  1. ガスシールドアーク溶接用フラックス入りワイヤであって、
    ワイヤ全質量あたり、
    粒子状をなす酸化チタン原料:5.0〜9.0質量%、
    C:0.02〜0.11質量%、
    金属SiのSi換算量とSi酸化物のSi換算量との合計:0.3〜1.2質量%、
    金属SiのSi換算量:0.2質量%以上、
    Mn:1.0〜3.0質量%、
    金属AlのAl換算量とMgとの合計:0.1〜1.0質量%、
    Na化合物中のNa換算量とK化合物中のK換算量との合計:0.05〜1.50質量%、
    F化合物中のF換算量:0.02〜0.85質量%を含有し、
    ワイヤ全質量あたりのフラックス充填率が10〜25質量%であり、
    前記酸化チタン原料は、酸化チタン原料全質量あたり、
    TiO:58.0〜99.0質量%、
    Si:2.5質量%以下、
    Al:3.0質量%以下、
    Mn:5.0質量%以下、
    Fe:35.0質量%以下、
    Mg:5.0質量%以下、
    Ca:2.0質量%以下である組成を有し、かつ前記酸化チタン原料の粒子表面に、Ti、Fe、Mn、Al及びSiのいずれか一種以上からなる酸化物が存在しており、かつ、この酸化物は、Al及びSiの原子百分率が1≦Al+Si≦10を満足することを特徴とするガスシールドアーク溶接用フラックス入りワイヤ。
  2. さらに、ワイヤ全質量あたり、
    B:0.0003〜0.0130質量%、
    Ni:0.1〜1.0質量%を含有し、
    Cr:0.20質量%以下、
    Nb:0.05質量%以下、
    V:0.05質量%以下に抑制したことを特徴とする請求項1に記載のガスシールドアーク溶接用フラック入りワイヤ。
  3. さらに、ワイヤ全質量あたり、
    金属TiのTi換算量:0.05〜0.40質量%、
    B:0.0003〜0.0150質量%、
    Ni:0.3〜3.0質量%を含有し、
    Cr:0.20質量%以下、
    Nb:0.05質量%以下、
    V:0.05質量%以下に抑制したことを特徴とする請求項1に記載のガスシールドアーク溶接用フラック入りワイヤ。
  4. さらに、ワイヤ全質量あたり、
    Ni:0.3〜3.0質量%、
    Mo:0.01〜0.50質量%を含有し、
    Nb:0.05質量%以下、
    V:0.05質量%以下に抑制したことを特徴とする請求項1に記載のガスシールドアーク溶接用フラック入りワイヤ。
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