JP2013172606A - アクチュエータ装置、レンズ鏡筒およびカメラ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明のアクチュエータ装置160は、第一電気機械変換素子13により発生された進行性振動波により駆動力を発生して移動体L1を移動させる第一アクチュエータ10と、第二電気機械変換素子51により発生された変位により駆動力を発生して移動体L1を移動させる第二アクチュエータ50と、前記第一アクチュエータ10および前記第二アクチュエータ50を制御する制御部111と、を備えるアクチュエータ装置160であって、前記制御部111は、前記移動体L1の粗動動作の際には前記第一アクチュエータ10により前記移動体L1を移動させ、前記移動体L1の微動動作の際には前記第二アクチュエータ50により前記移動体L1を移動させること、を特徴とする。
【選択図】図6
Description
従来、レンズ鏡筒におけるレンズの位置精度の向上のため、レンズ駆動を行う振動アクチュエータを、粗動駆動と微動駆動とに分ける方法が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のアクチュエータ装置(160)において、前記第一アクチュエータ(10)は、駆動信号により振動する前記第一電気機械変換素子(13)に接合され、前記振動により駆動面(12a)に前記進行性振動波を生じる弾性体(12)と、前記弾性体(12)の前記駆動面(12a)に加圧接触される摺動面(15a)を有し、前記進行性振動波によって駆動される第一相対運動部材(15)と、を有し、前記第二アクチュエータ(50)は、駆動信号により伸縮する前記第二電気機械変換素子(51)と、前記第二電気機械変換素子(51)に一端が接合され、該第二電気機械変換素子(51)の伸縮により変位する第二相対運動部材(29)と、を有すること、を特徴とするアクチュエータ装置(160)である。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載のアクチュエータ装置(160)において、前記第一アクチュエータ(10)は、前記第二アクチュエータ(50)を移動させることにより前記移動体(L1)を移動させること、を特徴とするアクチュエータ装置(160)である。
請求項4に記載の発明は、請求項1から3のいずれか1項に記載のアクチュエータ装置(160)において、前記移動体(L1)の位置を検出する検出部(115)を備え、前記制御部(111)は、前記移動体(L1)を目標位置まで粗動駆動すべく前記第一アクチュエータ(10)を駆動し、前記検出部(115)は、前記第一アクチュエータ(10)で移動された後の前記移動体(L1)の現位置を検出し、前記制御部(111)は、前記移動体(L1)を前記現位置から前記目標位置まで微動駆動すべく前記第二アクチュエータ(50)を駆動すること、を特徴とするアクチュエータ装置(160)である。
請求項5に記載の発明は、請求項1から4のいずれか1項に記載のアクチュエータ装置(160)を備え、カメラ本体(40)に着脱可能なレンズ鏡筒(20)であって、前記移動体はレンズ群(L1)であり、前記カメラ本体(40)から静止画撮影を行う信号を受信した場合のみ、前記第二アクチュエータ(50)を駆動させること、を特徴とするレンズ鏡筒(20)である。
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載のレンズ鏡筒(20)において、前記レンズ群(L1)のズーム機構を有し、前記制御部(111)は、該レンズ鏡筒(20)の焦点距離が、所定の焦点距離より大きい場合には、第一アクチュエータ(10)と第二アクチュエータ(50)とを駆動させ、前記所定の焦点距離よりも小さい場合には、前記第一アクチュエータ(10)のみを駆動させること、を特徴とするレンズ鏡筒(20)である。
請求項7に記載の発明は、請求項1から5のいずれか1項に記載のレンズ鏡筒(20)において、前記第一アクチュエータはリニア型の振動波アクチュエータ(220)であること、を特徴とするレンズ鏡筒(20)である。
請求項8に記載の発明は、請求項5から7のいずれか項に記載のレンズ鏡筒(20)を備えるカメラ(1)である。
なお、符号を付して説明した構成は、適宜改良してもよく、また、少なくとも一部を他の構成物に代替してもよい。
以下、本発明にかかるアクチュエータ装置を備える電子カメラの第一実施形態について、添付図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、第一実施形態のアクチュエータ装置を備える電子カメラ1を説明する図である。
電子カメラ1は、撮像光学系(レンズ鏡筒)20と、カメラ本体40とを備える。カメラ本体40は、撮像素子30と、AFE(Analog front end)回路60と、画像処理部70と、音声検出部80と、を備える。さらに電子カメラ1は、操作部材90と、バッファメモリ110と、記録インターフェイス120と、メモリ130と、モニタ140と、CPU100とを備え、外部機器のPC150との接続が可能となっている。
撮像素子30への露光時間(シャッタースピード)は、操作部材90または画像の状況により決定される。
静止画撮影や動画撮影の選択も、該操作部材90により行われ、選択操作に応じた操作信号はCPU100へ送出される。
記録インターフェイス120は、不図示のコネクタを有し、該コネクタに記録媒体が接続され、接続された記録媒体に対して、データの書き込みや、記録媒体からのデータの読み込みを行う。
この様な構成の電子カメラ1において、本発明は、動画に対応した画像を取り込む。
モニタ140は、液晶パネルによって構成され、CPU100からの指示に応じて画像や操作メニュー等を表示する。
振動子11は、電気エネルギーを機械エネルギーに変換する圧電素子や電歪素子等を例とした電気機械変換素子(以下、圧電体と称する)13と、圧電体13を接合した弾性体12とから構成されている。振動子11には進行波が発生するが、本実施形態では一例として9波の進行波として説明する。
不織布16は、フェルトを例としたものであり、圧電体13に隣接して配置され、振動体の振動の加圧板17や加圧部材18への伝達を防止する。
加圧部材18は、加圧板17の下に配置されていて、加圧力を発生させるものである。本実施形態では、加圧部材18を皿バネとしたが、皿バネでなくともコイルバネやウェーブバネでもよい。加圧部材18は、押さえ環19を介して固定部材21に固定されることで、保持される。
移動子15における振動子側と反対側には、移動子15の縦方向の振動を吸収するために、ゴム等な振動吸収部材22が配置され、さらに出力伝達部材23が配置されている。
出力伝達部材23は、突起部25があり、該突起部25には、カム環26に接続されたフォーク27がかん合しており、出力伝達部材23の回転とともに、カム環26が回転される。
第二アクチュエータ50は、AF環28とAFレンズ保持部29との間に設けられている。これらの第二アクチュエータ50、AF環28、およびAFレンズ保持部29が一体に回転しながら光軸方向に駆動される。
なお、本実施形態のレンズ鏡筒20は、ズームレンズであり、ズームレンズ群L2も有している。
分極方向を厚さ方向に処理した方形状の圧電体板51を4層重ね、各厚さの間に電圧を与えて厚さ方向に伸縮させる。
図4(a)は電圧=0Vの状態である。図4(b)は端子Aに−、端子BをGNDとし、光軸方向に縮めた状態、(c)は端子Aに+、端子BをGNDとし、光軸方向に伸ばした状態である。電圧と伸縮量はほぼ比例関係であるため、伸縮量は電圧値により制御する。
AF環28の端面とAFレンズ保持部29の端面の間に接合され、4箇所設置されている。
本実施形態では、第二アクチュエータ50を4層としたが、6層、8層・・・・と何十層でも同様な作用となる。層が多く、厚さが薄ければ、低電圧で大伸縮量が得られる。
まず、第一アクチュエータ10の駆動/制御について説明する。
移相部113は、発振部112で発生した駆動信号を位相の異なる2つの駆動信号に分ける。
第一増幅部114は、移相部113によって分けられた2つの駆動信号をそれぞれ所望の電圧に昇圧する。
第一増幅部114からの駆動信号は、第一アクチュエータ10に伝達され、この駆動信号の印加により振動子11に進行波が発生し、移動子15が駆動される。
制御部111は、第一アクチュエータ10に対しては、発振部112への周波数制御、移相部113への位相差制御、第一増幅部114への電圧制御を行なう。
第二アクチュエータ50に対しては、DC発生部152への電圧制御を行なう。
まず、カメラ1からの撮影情報や焦点距離情報が伝達されると、第一アクチュエータ10によるレンズL1の粗動駆動を行う。
粗動駆動において、レンズ鏡筒20、カメラ本体40または検出部115からの情報を基に、制御部111から発振部112に設定周波数が伝達される。発振部112からは駆動信号が発生し、その信号は位相部により90度位相の異なる2つの駆動信号に分割され、第一増幅部114により所望の電圧に増幅される。
そして、ほぼ目標位置になったと検出された時、第一アクチュエータ10は停止される。
第一アクチュエータ10の駆動が終了した後に、目標位置と現在の位置の差を検出し、その検出値を基に第二アクチュエータ50に印加する直流電圧を決定する。目標位置が現在位置より正方向にある場合には、正の直流電圧を印加し、目標位置が現在位置より負方向にある場合には、負の直流電圧を印加する。
まず、カメラ1のレリーズボタン(操作部材90)が半押しされると、CPU100よりカメラ1の制御部111は、その信号を受信する(S01)。
制御部111は、動画モードか静止画モードかを区別する(S02)。動画モードの場合には、別駆動方式となる(S02,YES)。本実施形態は静止画モード特有の駆動方式となる。
制御部111はAFレンズ目標位置(合焦位置)に関する信号を受信する(S03)。
制御部111は第一アクチュエータ10の電源をONにする(S04)。
第一アクチュエータ10の速度を設定し、制御を開始する(S05)。
サンプリング時間毎に、検出部115において現在位置と目標位置との差を検出し、目標位置に達したかどうかを判断する(S06)。
目標位置との差に応じて第一アクチュエータ10の速度を決定する(S07)。
S09において検出された目標位置と現位置との差より、第二アクチュエータ50に印加する電圧値を決定する(S10)。そして、第二アクチュエータ50に電圧を加えて変位させ(S11)、AFレンズL1を微動させ、目標位置に移動させる。
その後、第二アクチュエータの電源をOFFにする(S14)。
S12において、レリーズ90が全押しされていない場合(S12,NO)、半押しが解除されていれば(S15,YES)終了し、半押しが解除されていなければ(S15,NO)、S12に戻る。
図8は、第二実施形態のアクチュエータ装置160のレンズ駆動制御を説明するフローチャートである。第二実施形態のアクチュエータ装置の構成は第一実施形態と同じであるが、第二アクチュエータ50に電圧を加える時間を静止画撮影時に限定していることが第一実施形態と異なり、このようにすることによって、省電力化を図っている。
第二実施形態では、第二アクチュエータ50の電圧値を算出すると(S210)、第二アクチュエータ50に電圧を印加する前に、レリーズ90が全押しかどうか判断する(S211)。全押しされている場合に(S211,YES)、第二アクチュエータ50に電圧を加えて変位させる(S212)。そしてAFレンズL1を微動させ、目標位置に移動させ、静止画像を取り込む(S213)。
その後、第二アクチュエータの電源をOFFにする(S214)。
図9は、第三実施形態のアクチュエータ装置160のレンズ駆動制御を説明するフローチャートである。本実施形態は、半押ししながら移動する被写体を追い続ける場合を想定したものである。本実施形態は、第一、第二実施形態と同様に第一アクチュエータ10によりレンズL1を粗動させる。その後、半押しが継続している間、被写体を追い続け、被写体に合焦する、レンズL1の新たな目標位置と現位置との差の検出を継続し、第二アクチュエータ50によりレンズL1を駆動し続ける。
S312において、制御部111は、カメラ1が全押しされたかどうかを判断する。全押しされた場合(S312,YES)、静止画像を取り込み(S313)、第二アクチュエータの電源をOFFにする(S314)。
そしてS315において、カメラ1の半押しが解除されていれば(S315,YES)、第二アクチュエータの電源をOFFにする(S314)。
本実施形態によると、被写体が移動する場合も、合焦させることができる。
次に、第四実施形態(図示せず)を説明する。第二実施形態に説明した様に、第二アクチュエータは、変位を発生させるためには、常に電圧を印加していなくてはならず、電力を消費する。そこで、本実施形態では、焦点深度が深くなる焦点距離が小さい場合には、または、絞りを絞ってF値を大きくした場合には、第一アクチュエータ10の駆動のみとして、第二アクチュエータの駆動はさせないようにする。
構成は、第一実施形態のレンズ鏡筒と同一であるが、ズームレンズ群による焦点距離値を検出できる焦点距離検出部が設けられ、焦点距離がある値よりも小さい場合には、制御部は第二アクチュエータの駆動を実施しないこととする。これにより、より省電力化が図られる。
図10は、本発明の第五実施形態のレンズ鏡筒220を説明する図であり、リニア型の第一アクチュエータ210をレンズ鏡筒220に組み込んだ状態の図である。
振動子211は、図11および図12に説明するように、圧電素子213および出力取出用の突部251,252から構成される。弾性体212の設計は縦1次振動と曲げ2次振動との共振周波数が一致するようにする。
次に第五実施形態のレンズ鏡筒220の構成を説明する。
振動子211は、固定部材221に設けられた板バネ218により、振動子211中央部を長手方向に支持される。
固定部材221は、固定筒222に取り付けられ、取り付けることで、移動子215、振動子211、板バネ218までを、1つのモータユニットとして構成できるようになる。
移動子215は、アルミニウム等の軽金属からなり、摺動面の表面には耐摩耗性向上のための摺動メッキが設けられている。また、移動子215は、リニアガイド223に固定され、リニアガイド223は固定筒222に固定され、移動子215は固定筒222に対して直線方向に移動可能となっている。
AF環228は、固定鏡筒232に設けられた直線レール230に沿って可動な構造となっている。直線レール230には、AF環228に設けられたガイド部231がかん合し、移動子215の直進駆動に伴って、光軸方向に直進方向に駆動され、所望の位置に停止できる様にされている。
第二アクチュエータ250は、AF環228とAFレンズ保持部29の間に設けられており、これら第二アクチュエータ250、AF環228、およびAFレンズ保持部229が一体に回転しながら光軸方向に駆動される。
なお、本実施形態のレンズ鏡筒220は、ズームレンズであり、ズームレンズ群も有する。
また、本実施形態では、直進駆動するAF環をリニア型第一アクチュエータ10によりダイレクトに駆動するため、第一実施形態の円環型超音波モータを搭載した場合の様に、回転→直進に変換する時に生じる損失がなくなるため、変換効率が向上する。そのため、駆動システム全体として効率向上できる。
Claims (8)
- 第一電気機械変換素子により発生された進行性振動波により駆動力を発生して移動体を移動させる第一アクチュエータと、
第二電気機械変換素子により発生された変位により駆動力を発生して移動体を移動させる第二アクチュエータと、
前記第一アクチュエータおよび前記第二アクチュエータを制御する制御部と、
を備えるアクチュエータ装置であって、
前記制御部は、前記移動体の粗動動作の際には前記第一アクチュエータにより前記移動体を移動させ、前記移動体の微動動作の際には前記第二アクチュエータにより前記移動体を移動させること、
を特徴とするアクチュエータ装置。 - 請求項1に記載のアクチュエータ装置において、
前記第一アクチュエータは、
駆動信号により振動する前記第一電気機械変換素子に接合され、前記振動により駆動面に前記進行性振動波を生じる弾性体と、
前記弾性体の前記駆動面に加圧接触される摺動面を有し、前記進行性振動波によって駆動される第一相対運動部材と、を有し、
前記第二アクチュエータは、
駆動信号により伸縮する前記第二電気機械変換素子と、
前記第二電気機械変換素子に一端が接合され、該第二電気機械変換素子の伸縮により変位する第二相対運動部材と、を有すること、
を特徴とするアクチュエータ装置。 - 請求項2に記載のアクチュエータ装置において、
前記第一アクチュエータは、前記第二アクチュエータを移動させることにより前記移動体を移動させること、
を特徴とするアクチュエータ装置。 - 請求項1から3のいずれか1項に記載のアクチュエータ装置において、
前記移動体の位置を検出する検出部を備え、
前記制御部は、前記移動体を目標位置まで粗動駆動すべく前記第一アクチュエータを駆動し、
前記検出部は、前記第一アクチュエータで移動された後の前記移動体の現位置を検出し、
前記制御部は、前記移動体を前記現位置から前記目標位置まで微動駆動すべく前記第二アクチュエータを駆動すること、
を特徴とするアクチュエータ装置。 - 請求項1から4のいずれか1項に記載のアクチュエータ装置を備え、カメラ本体に着脱可能なレンズ鏡筒であって、
前記移動体はレンズ群であり、
前記カメラ本体から静止画撮影を行う信号を受信した場合のみ、前記第二アクチュエータを駆動させること、
を特徴とするレンズ鏡筒。 - 請求項5に記載のレンズ鏡筒において、
前記レンズ群のズーム機構を有し、
前記制御部は、該レンズ鏡筒の焦点距離が、所定の焦点距離より大きい場合には、第一アクチュエータと第二アクチュエータとを駆動させ、
前記所定の焦点距離よりも小さい場合には、前記第一アクチュエータのみを駆動させること、
を特徴とするレンズ鏡筒。 - 請求項1から5のいずれか1項に記載のレンズ鏡筒において、
前記第一アクチュエータはリニア型の振動波アクチュエータであること、
を特徴とするレンズ鏡筒。 - 請求項5から7のいずれか1項に記載のレンズ鏡筒を備えるカメラ。
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