JP6435600B2 - 振動アクチュエータ、レンズ鏡筒及びカメラ - Google Patents
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Description
本発明の課題は、駆動電圧を2相入力と3相入力とで切替可能なレンズ鏡筒及びカメラを提供することである。
本実施形態の電子カメラ1は、撮像光学系(レンズ鏡筒20)と、撮像素子30と、AFE(Analog front end)回路60と、画像処理部70と、バッファメモリ110と、記録インターフェイス120と、モニタ140と、操作部材90と、メモリ130と、CPU100とから構成され、外部機器のPC150との接続が可能となっている。
バッファメモリ110は、画像処理部70による画像処理の前工程や後工程での画像データを一時的に記録する。
モニタ140は、液晶パネルによって構成され、CPU100からの指示に応じて画像や操作メニューなどを表示する。
操作部材90は、モードダイヤル、十字キー、決定ボタンやレリーズボタンを示し、各操作に応じた操作信号をCPU100へ送出する。静止画撮影や動画撮影の設定は、該操作部材90により設定される。
メモリ130は、画像処理した一連の画像データを記録する。
電気機械変換素子13の下には、不織布16、加圧板17、加圧部材18が配置されている。
不織布16は、例えばフェルトの材質で製造されており、電気機械変換素子13の下に配置されて、振動子11の振動を加圧板17や加圧部材18に伝えないように機能する。
加圧板17は、加圧部材18の加圧を受ける。
加圧部材18は、加圧板17の下に配置され、加圧力を発生する。本実施形態では、加圧部材18を皿バネとしたが、皿バネでなくともコイルバネやウェーブバネでも良い。加圧部材18は、固定部材14に固定される押さえ環19に固定されることで、保持される。
移動子15の摺動面15aと反対側(図3のZプラス方向、光軸方向被写体側)には、移動子15の縦方向(図3のZ方向)の振動を吸収するために、ゴムの様な振動吸収部材23が配置され、さらにそのZプラス方向には、出力伝達部材24が配置されている。
出力伝達部材24は、突起部24aがあり、そこからカム環36に接続されたフォーク35がかん合しており、出力伝達部材24の回転とともに、カム環36が回転される。
出力伝達部材24は、突起部24aがあり、そこからカム環36に接続された固定部材14は、押さえ環19がネジにより取り付けられ、これを取り付けることで、出力伝達部材24から移動子15、振動子11、加圧部材18までを一つのモータユニットとして構成できるようになる。
まず、振動アクチュエータ10の制御部41について説明する。
移相部43は、制御部41の指令により、該発振部42で発生した駆動信号を位相の異なる2つまたは3つの駆動信号に分ける。
増幅部44は、移相部43によって分けられた2つまたは3つの駆動信号をそれぞれ所望の電圧に昇圧する。
増幅部44からの駆動信号は、振動アクチュエータ10に伝達され、この駆動信号の印加により、後述する振動アクチュエータ10の振動子11に進行波が発生し、移動子15が駆動される。
図5は第1実施形態の電気機械変換素子13を示した図である。
本実施形態の電気機械変換素子13は、これに限定されるものではないが、進行波を7つ発生させる。
電気機械変換素子13はそれぞれが120度のA領域、B領域、C領域の3つの領域に分かれている。
それぞれの領域は、生じさせる進行波の数の7で全周の360度を割った360/7度を、さらに2つの分割した半波長の、それぞれが角度にして180/7度の小領域が4個設けられている。
A領域の小領域はB領域側からA1,A2,A3,A4である。
B領域の小領域はA領域側からB1,B2,B3,B4である。
C領域の小領域はA領域側からC1,C2,C3,C4である。
A領域とB領域との間には、17.14度(360/7/3)、すなわち進行波の波長の1/3に相当する小領域D2が設けられている。
B領域とC領域との間には、17.14度(360/7/3)、すなわち進行波の波長の1/3に相当する小領域D3が設けられている。
すなわち、小領域A1,A3の分極方向をA+とすると、小領域A2,A4の分極方向は逆方向のA−である。
小領域B1,B3の分極方向はB−で、小領域B2,B4の分極方向は逆方向のB+である。
小領域C1,C3の分極方向はC−で、小領域C2,C4の分極方向は逆方向のC+である。
+の小領域と−の小領域の両方に、電極を介して同電圧を印加するとそれぞれが逆方向に変形し、+と−との1組で1波長の波を生じる。
なお、小領域D1、D2、D3は、分極されていなくても、いずれかの方向に分極されても良い。
A領域の小領域は4つ、即ち2波長分であって、n波分、
B領域の小領域が4つ、即ち2波長分であって、n波分、
C領域の小領域が4つ、即ち2波長分であって、n波分、
A領域とC領域との間の小領域D1、A領域とB領域との間の小領域D2、B領域とC領域との間の小領域D3は、それぞれ1/3波長で、それらを合計すると1波長分となる。
例えば、フォーカスレンズが静止している状態から起動させる場合、駆動力が大きくなるように3相の駆動電圧を用い、移動を開始したら消費電力が小さくなるように2相に切り替える。
これによると、電気機械変換素子13に3相の駆動電圧が入力され、3つの波によって進行波が生成されるので、電気機械変換素子13として大きな駆動力を得ることができる。
そして、駆動装置40Aは、領域A,Bにおける小領域A1〜A4,小領域B1〜B4のそれぞれに、互いに位相が120度ずれた駆動電圧を入力する。
すなわち、2相入力のときは領域Aと領域Bを用い、領域Cの小領域に駆動電圧は入力しない。これにより、3相入力のときと比べて消費電力を低減することができる。
図6は、本発明の第2実施形態の電気機械変換素子213を示した図である。図示する電気機械変換素子213に生じる進行波の波数は7であり、3n+1(n=2)(4,7,10,13波・・・)で表される。
A領域の小領域は5つ、即ち2.5波長分であって、n+0.5波分、
B領域の小領域は5つ、即ち2.5波長分であって、n+0.5波分、
C領域の小領域は2つ、即ち1波長分であって、n−1波分であり、
小領域D1,D2,D3は、それぞれ1/3波長で、それらを合計すると1波長分となる。
ただし、本実施形態において、2相の駆動電力を入力する場合、第1実施形態と比べて、A領域及びB領域は大きいので、より大きな駆動力を得ることができる。一方、3相の駆動電圧を入力する場合、C領域は小さいので、C領域による進行波に対するアシスト(補助効果)は弱めとなる。
駆動装置40Aが3相駆動時においてA領域、B領域及びC領域に駆動電圧を入力する場合、それぞれの領域の静電容量が等価であることが好ましく、それぞれの静電容量が異なると、回路構成が複雑化する。
このため、本実施形態では、図7に示すように、C領域と並列にコンデンサを加え、C領域の静電容量を大きくして、A領域、B領域と揃えてもよい。
なお、静電容量を等しくするために、A領域、B領域での小領域の内外径を狭め(このとき、内外径の平均半径は変えない)てもよい。
図8は、本発明の第3実施形態の電気機械変換素子313を示した図である。図示する電気機械変換素子313に生じる波数は9であり、3n(n=3)(6,9,12,15波・・・・)で表される。
A領域の小領域は5つ、即ち2.5波長分であって、n−0.5波分、
B領域の小領域は5つ、即ち2.5波長分であって、n−0.5波分、
C領域の小領域は6つ、即ち3波長分であって、n波分であり、
小領域D1,D2,D3は、それぞれ1/3波長で、それらを合計すると1波長分となる。
ただし、本実施形態において、2相の駆動電力を入力する場合、第1実施形態と比べて、A領域及びB領域は小さいので、駆動力は小さい。一方、3相の駆動電圧を入力する場合、C領域が大きいので、C領域による進行波に対するアシスト(補助効果)は強めとなる。
この場合も、駆動装置40Aが3相駆動時においてA領域、B領域及びC領域に駆動電圧を入力する場合、それぞれの静電容量が異なると、回路構成が複雑化する。
このため本実施形態では、図9に示すように、A領域及びB領域に並列にコンデンサを加え、A領域、B領域の静電容量をC領域と揃える。
なお、静電容量を等しくするために、C領域の小領域の内外径を狭め(このとき、内外径の平均半径は変えない)てもよい。
図10は、本発明の第4実施形態の電気機械変換素子413を示した図である。図示する電気機械変換素子413に生じる進行波の数は9であり、3n(n=3)(6,9,12,15波・・・・)で表される。
A領域の小領域は6つ、即ち3波長分であって、n波分、
B領域の小領域は6つ、即ち3波長分であって、n波分、
C領域の小領域は4つ、即ち2波長分であって、n−1波分、であり、
小領域D1,D2,D3は、それぞれ1/3波長で、それらを合計すると1波長分となる。
ただし、本実施形態において、第2実施形態同様に、2相の駆動電力を入力する場合、第1実施形態と比べて、A領域及びB領域は大きいので、より大きな駆動力を得ることができる。一方、3相の駆動電圧を入力する場合、C領域は小さいので、C領域による進行波に対するアシスト(補助効果)は弱めとなる。
このため、本実施形態では、図7に示すように、C領域と並列にコンデンサを加え、C領域の静電容量を大きくして、A領域、B領域と揃えてもよい。
なお、静電容量を等しくするために、A領域、B領域での小領域の内外径を狭め(このとき、内外径の平均半径は変えない)てもよい。
図11は、本発明の第5実施形態の電気機械変換素子513を示した図である。図示する電気機械変換素子513に生じる進行波の波数は8であり、3n+2(n=2)(5,8,11,14波・・・・)で表される。
A領域の小領域は5つ、即ち2.5波長分であって、n+0.5波分、
B領域の小領域も5つ、即ち2.5波長分であって、n+0.5波分、
C領域の小領域は4つ、即ち2波長分であって、n波分、であり、
小領域D1,D2,D3は、それぞれ1/3波長で、それらを合計すると1波長分となる。
ただし、本実施形態において、第2実施形態同様に、2相の駆動電力を入力する場合、第1実施形態と比べて、A領域及びB領域は大きいので、より大きな駆動力を得ることができる。一方、3相の駆動電圧を入力する場合、C領域は小さいので、C領域による進行波に対するアシスト(補助効果)は弱めとなる。
このため、本実施形態では、図7に示すように、C領域と並列にコンデンサを加え、C領域の静電容量を大きくして、A領域、B領域と揃えてもよい。
なお、静電容量を等しくするために、A領域、B領域での小領域の内外径を狭め(このとき、内外径の平均半径は変えない)てもよい。
図12は、本発明の第6実施形態の電気機械変換素子613を示した図である。図示する電気機械変換素子613に生じる進行波の波数は8であり、3n+2(n=2)(5,8,11,14波・・・・)で表される。
A領域の小領域は4つ、即ち2波長分であって、n波分、
B領域の小領域も4つ、即ち2波長分であって、n波分、
C領域の小領域は6つ、即ち3波長分であって、n+1波分であり、
小領域D1,D2,D3は、それぞれ1/3波長で、それらを合計すると1波長分となる。
ただし、本実施形態において、2相の駆動電力を入力する場合、第1実施形態と比べて、A領域及びB領域は小さいので、駆動力は小さい。一方、3相の駆動電圧を入力する場合、C領域が大きいので、C領域による進行波に対するアシスト(補助効果)は強めとなる。
この場合も、駆動装置40Aが3相駆動時においてA領域、B領域及びC領域に駆動電圧を入力する場合、それぞれの静電容量が異なると、回路構成が複雑化する。
このため本実施形態では、図9に示すように、A領域及びB領域に並列にコンデンサを加え、A領域、B領域の静電容量をC領域と揃える。
なお、静電容量を等しくするために、C領域の小領域の内外径を狭め(このとき、内外径の平均半径は変えない)てもよい。
Claims (15)
- 第1領域と第2領域と第3領域とに駆動電圧によって進行波を発生する円環形状の電気機械変換素子と、
前記第1領域と前記第2領域と前記第3領域とに位相の異なる3相の駆動電圧を供給する第1制御と、前記第1領域と前記第2領域と前記第3領域とのうちの2つの領域に位相の異なる2相の駆動電圧を供給する第2制御と、が制御可能な制御部と、
を備えた振動アクチュエータ。 - 請求項1に記載の振動アクチュエータにおいて、
前記制御部は、前記振動アクチュエータの駆動により移動するレンズの移動速度が第1移動速度では第1制御を行い、前記レンズの移動速度が前記第1移動速度よりも速い第2移動速度では前記第2制御を行う振動アクチュエータ。 - 請求項1に記載の振動アクチュエータにおいて、
前記制御部は、前記振動アクチュエータの駆動により移動するレンズが停止状態から移動させる場合は第1制御を行い、前記レンズの移動速度が移動を開始した後に前記第2制御を行う振動アクチュエータ。 - 請求項1から3のいずれか一項に記載の振動アクチュエータにおいて、
前記第1領域、前記第2領域、及び前記第3領域のそれぞれの大きさが、前記進行波の波数を3で割ったときの商nと余りの数に基づいて決定されている振動アクチュエータ。 - 請求項4に記載の振動アクチュエータであって、
前記進行波の波数を3n、3n+1、3n+2(nは1以上の整数)のいずれかに分類したとき、3n+1に分類されるとき、
前記第1領域と、前記第2領域と、前記第3領域との3つの領域それぞれの大きさを、前記進行波のn波分とすること、
を特徴とする振動アクチュエータ。 - 請求項1に記載の振動アクチュエータであって、
前記進行波の波数を3n、3n+1、3n+2(nは2以上の整数)のいずれかに分類したとき、3n+1に分類されるとき、
前記第1領域と、前記第2領域との2つの領域それぞれの大きさを、前記進行波のn+0.5波分とし、
前記第3領域の大きさを、前記進行波のn−1波分とすること、
を特徴とする振動アクチュエータ。 - 請求項1に記載の振動アクチュエータであって、
前記進行波の波数を3n、3n+1、3n+2(nは2以上の整数)のいずれかに分類したとき、3nに分類されるとき、
前記第1領域と、前記第2領域との2つの領域それぞれの大きさを、前記進行波のn−0.5波分とし、
前記第3領域の大きさを、前記進行波のn波分とすること、
を特徴とする振動アクチュエータ。 - 請求項1に記載の振動アクチュエータであって、
前記進行波の波数を3n、3n+1、3n+2(nは2以上の整数)のいずれかに分類したとき、3nに分類されるとき、
前記第1領域と、前記第2領域との2つの領域それぞれの大きさを、前記進行波のn波分とし、
前記第3領域の大きさを、前記進行波のn−1波分とすること、
を特徴とする振動アクチュエータ。 - 請求項1に記載の振動アクチュエータであって、
前記進行波の波数を3n、3n+1、3n+2(nは1以上の整数)のいずれかに分類したとき、3n+2に分類されるとき、
前記第1領域と、前記第2領域との2つの領域それぞれの大きさを、前記進行波のn+0.5波分とし、
前記第3領域の大きさを、前記進行波のn波分とすること、
を特徴とする振動アクチュエータ。 - 請求項1に記載の振動アクチュエータであって、
前記進行波の波数を3n、3n+1、3n+2(nは1以上の整数)のいずれかに分類したとき、3n+2に分類されるとき、
前記第1領域と、前記第2領域との2つの領域それぞれの大きさを、前記進行波のn波分とし、
前記第3領域の大きさを、前記進行波のn+1波分とすること、
を特徴とする振動アクチュエータ。 - 請求項1から10のいずれか1項に記載の振動アクチュエータであって、
前記第1領域の第1静電容量、
前記第2領域の第2静電容量、及び、
前記第3領域の第3静電容量が異なる場合に、
前記第1領域、前記第2領域及び前記第3領域うちの静電容量が少ない領域に、コンデンサを加えること、
を特徴とする振動アクチュエータ。 - 請求項1から10のいずれか1項に記載の振動アクチュエータであって、
前記第1領域の第1静電容量、前記第2領域の第2静電容量、及び、前記第3領域の第3静電容量が等しくなるように、前記第1領域、前記第2領域及び前記第3領域に形成されている小領域の内外径を異ならせること、
を特徴とする振動アクチュエータ。 - 請求項1から12のいずれか1項に記載の振動アクチュエータであって、
前記電気機械変換素子は、単板であること、
を特徴とする振動アクチュエータ。 - 請求項1から13のいずれか1項に記載の振動アクチュエータを備えるレンズ鏡筒。
- 請求項1から13のいずれか1項に記載の振動アクチュエータを備えるカメラ。
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