JP2013171954A - テラヘルツ波発生素子、それを用いた応用装置、及び装置製造方法 - Google Patents

テラヘルツ波発生素子、それを用いた応用装置、及び装置製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】テラヘルツ波パルス発生に寄与する励起光の割合を向上させることができるテラヘルツ波発生素子等を提供する。
【解決手段】励起光8の照射によってテラヘルツ波を発生するテラヘルツ波発生素子は、励起光が有する波長範囲に相当するエネルギーよりも小さいバンドギャップを持つ半導体からなり励起光の照射方向を考慮して決められた基準面を有する励起光吸収部2を有する。励起光吸収部2は、基準面に対して垂直方向に階段状に距離が異なり基準面と平行な平面をそれぞれ有する複数の階段ステップ4、5、6、7が、距離の異なる平面の間を繋ぐ側面を介して連なって構成された階段形状部3を有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、ミリ波帯からテラヘルツ波帯(30GHz〜30THz)までの周波数領域の電磁波成分を含むテラヘルツ波を発生するテラヘルツ波発生素子、それを用いたテラヘルツ波発生装置、テラヘルツ時間領域分光(THz−TDS)装置、テラヘルツイメージング装置、テラヘルツ波発生装置の製造方法等に関する。
近年、テラヘルツ波を用いた非破壊なセンシング技術が開発されている。この周波数帯の電磁波の応用分野として、イメージング技術、物質の吸収スペクトルや複素誘電率を求めて分子の結合状態などの物性を調べる分光技術、キャリア濃度や移動度、導電率などの物性を調べる計測技術、生体分子の解析技術などが開発されている。これらの技術を実用化するためには、テラヘルツ波の発生技術の進歩が重要な要素の一つとなっている。この様なテラヘルツ波の発生技術として、フォトデンバー効果を利用したテラヘルツ波発生素子が提案されている(特許文献1参照)。ここでフォトデンバー効果とは、半導体表面に励起光パルスを照射した際に生じる2つの光励起キャリア(電子と正孔)の拡散速度差に起因した瞬間的な表面電流の時間変化によりテラヘルツ波パルスを生じる効果である。励起光パルスが半導体表面に照射された瞬間、励起キャリアは表面付近で高密度であるために半導体内部へ拡散しようとする。電子の拡散速度は一般に正孔の拡散速度より大きいので、電子のほうがより遠くへより速く拡散する。これにより、電子と正孔の数密度分布に差異が生じる。これは瞬間的に電流が変化したと看做すことができ、この電流変化の時間スケール(典型的には数ピコ秒程度)のフーリエ成分に応じた周波数を有するテラヘルツ波パルスが生じる。
上記ではフォトデンバー効果による電流変化の向きが半導体表面に対して垂直なケースを説明したが、特許文献1に記載の発生素子では、その電流変化の向きが半導体表面に対して平行方向になるような構造となっている。これは、電流変化の向きと垂直な方向に、テラヘルツ波パルスが最も強く放射されることを考慮しての構造である。電流変化の向きが半導体表面に対して平行方向となることで、テラヘルツ波パルスが強く放射する方向が半導体表面に対して垂直方向になる。電流変化の方向を調整する方法として、遮光膜で半導体表面の一部を覆うなどして励起キャリアの分布が半導体表面平行方向に急峻な勾配を持つようにして電流変化の向きを半導体表面平行方向にする例が開示されている。この様な素子構成により、テラヘルツ波パルスの放射方向を半導体表面に対して垂直方向にすることで、テラヘルツ波パルスを発生素子の外部へ取出しやすくし、空間へ放射されるテラヘルツ波パルスのパワーを向上する効果があるとされている。
国際公開WO2010142313
しかしながら、特許文献1に記載された発生素子では、励起キャリアの分布が半導体表面平行方向に急峻な勾配を持つようにする構造において、励起光パルスが照射されてもテラヘルツ波パルスの発生に寄与しない箇所があった(例えば遮光膜の箇所など)。そのため、励起光パルスの利用効率が低下する懸念がある。
上記課題に鑑み、本発明のテラヘルツ波発生素子は、励起光の照射によってテラヘルツ波を発生する素子であって、前記励起光が有する波長範囲に相当するエネルギーよりも小さいバンドギャップを持つ半導体からなり、前記励起光の照射方向を考慮して決められた基準面を有する励起光吸収部を有する。そして、前記励起光吸収部は、前記基準面に対して垂直方向に階段状に距離が異なり前記基準面と平行な平面をそれぞれ有する複数の階段ステップが前記距離の異なる平面の間を繋ぐ側面を介して連なって構成された階段形状部を少なくとも1つ有する。
本発明のテラヘルツ波発生素子によれば、それぞれの階段ステップに照射される励起光を、基準面(各階段ステップの平面と平行な面)に対してほぼ垂直方向のテラヘルツ波パルスの発生に多く利用することができる。したがって、テラヘルツ波パルス発生に寄与する励起光の割合を向上させることができるという効果を奏する。
実施形態1のテラヘルツ波発生素子の構成例を説明する図。 実施形態1のテラヘルツ波発生素子でのキャリア数分布を説明する図。 実施形態1のテラヘルツ波発生素子の変形例を説明する図。 実施形態1のテラヘルツ波発生素子への励起光パルスの入射方法を説明する図。 実施形態1のテラヘルツ波発生素子の変形例を説明する図。 実施形態1のテラヘルツ波発生素子の変形例を説明する図。 実施形態1のテラヘルツ波発生素子の変形例を説明する図。 実施形態1のテラヘルツ波発生素子の製造方法の例を説明する図。 実施形態1のテラヘルツ波発生素子の製造方法の例を説明する図。 実施形態1のテラヘルツ波発生素子の製造方法の例を説明する図。 実施形態1のテラヘルツ波発生素子の変形例を説明する図。 実施形態2の装置の構成例を説明する図。 実施形態2の測定方法の例を説明する図。 階段ステップの側面の傾きについて説明する図。
本発明のテラヘルツ波発生素子は、励起光吸収部に階段形状部に形成することで、それぞれの階段ステップにおいてその平面に対してほぼ垂直方向にテラヘルツ波を発生できるようにすることを特徴とする。これにより、励起光パルスの利用効率を向上させようとするものである。階段形状部は、上述した様に、前記基準面に対して垂直方向に階段状に距離が異なり前記基準面と平行な平面をそれぞれ有する複数の階段ステップが前記距離の異なる平面の間を繋ぐ側面を介して連なって構成される。ここで、階段形状部の階段ステップは、隣接する階段ステップとの間を繋ぐ側面の角度が必ずしも直角(すなわち、基準面ないしそれに平行な階段ステップの平面に対して垂直)に形成されている必要はなく、階段形状部の各階段ステップの前記基準面と平行な平面のレベルにおいて実質的に急峻な励起キャリア分布を基準面平行方向に実現できるものであればよい。
以下、図を用いて実施形態を説明する。
(実施形態1)
本発明の実施形態1を、図1を参照して説明する。図1(a)はテラヘルツ波発生素子の断面図、図1(b)は上面図である。図1では、基板1に接して励起光吸収部2が配置されている。励起光吸収部2は階段形状部3を有している。ここでは、基板1は基準面と平行な上下面を有する平行平板状であり、基板1と励起光吸収部2は基準面と平行な面で接している。まず、本明細書中での方向について、定義をする。図1において、階段形状部3の階段ステップの平面と平行な面を基準面とする。また、基準面の方向に垂直な方向を基準面垂直方向とする。階段ステップの平面ないし基準面に対して或る角度(典型的には垂直)で励起光を照射して、この面にほぼ垂直な方向にテラヘルツ波を発生させるので、基準面は励起光の照射方向を考慮して決められ、それに応じて励起光吸収部の階段ステップの平面が決まる。また、励起光吸収部に接して基板を備える場合、基板1から見て励起光吸収部2がある側を素子上面側とする。その反対側を素子下面側とする。
本実施形態において、励起光吸収部2は、照射される励起光パルス8を吸収して光励起キャリアを生じさせるために、励起光パルス8の主要な波長範囲に相当するエネルギーよりも小さいバンドギャップを持つ半導体からなる。主要な波長範囲とは、例えば励起光パルス8のピーク波長やマイナス3dB帯域の長波長端または中心波長、などである。励起光吸収部2は励起光パルス8の主要な波長範囲に応じて、例えば、GaAs、InAs、InSb、GaSb、InGaAs、InP、GaN、GaAsN、GaInAsN、Si、C(ダイヤモンド)、InN、ZnOなどを用いることができる。その他の材料の選択基準としては、より強いテラヘルツ波を発生するために、キャリア移動度が大きいことや電子とホールの移動度の差が大きいことなどが挙げられる。
励起光吸収部2の階段形状部3の階段形状とは、基準面垂直方向の厚み(基準面に対する垂直方向の距離)が基準面平行方向に段々に変化している形状を指す。本明細書では、この厚みが段々(階段状)に変化している箇所それぞれの段を階段ステップと称する。階段ステップの数は2つ以上で任意である。図1では、励起光吸収部2の階段形状部3は4段の階段ステップ4、5、6、7からなる。
基板1は、テラヘルツ波の吸収を小さくするために、自由キャリアの少ない絶縁性の高い材料からなることが望ましい。例えば、半絶縁性ガリウムヒ素(SI(Semi−Insulating)−GaAs)や半絶縁性インジウムリン(SI−InP)などが適用できる。基板1と励起光吸収部2は同一の材料からなっていてもよい。また、基板1はなくてもよい。基板1に励起光吸収部2をMBE法(Molecular Beam Epitaxy)などで成長させる場合には、励起光吸収部2の種類に応じて、格子整合などの観点から基板1の材料が選択される。基板1と励起光吸収部2の間に他の層を有していてもよい。また、基板1として、テラヘルツ波領域において吸収の少ない高抵抗シリコン(Si)やシクロオレフィンなどの樹脂を用いてもよい。石英やセラミックスなどを用いることもできる。この場合は、別の基板上に成長させた励起光吸収部2を基板1に転写接着する方法などを適用して作製することができる。Si基板へは、AlGa1−xAs(0≦x≦1)/Geといったバッファー層を介すなどして励起光吸収部2をMBE法などで成長させる方法もある。
テラヘルツ波の発生には、励起光吸収部2において励起光パルス8の照射時に基準面平行方向に生じる急峻なキャリア分布を利用する。この様なキャリア分布にすると、基準面平行方向にフォトデンバー効果が起こる。つまり、励起光吸収部2に励起光パルス8を照射した際に生じる2つの光励起キャリア(電子と正孔)の拡散速度差に起因した瞬間的な表面電流の時間変化により、テラヘルツ波パルスを生じる効果が生じる。このとき、キャリアの移動度を大きくし、電子とホールの移動度の差を大きくすることがテラヘルツ波パルスの高強度化に有効である。これは、移動度が大きいほど電流が大きくなること、電子とホールの移動度差が大きく両者が離れるほど電流が大きくなることによる。ここでは、基準面平行方向に実質的に電流変化が起こっている。電流変化の向きが基準面平行方向となることで、テラヘルツ波パルスが強く放射する方向が基準面垂直方向すなわち階段ステップの平面に垂直な方向になる。図1のような構成では、空気の誘電率より基板1の誘電率のほうが一般に大きいため(例えば、GaAsの誘電率は約13)、とくに素子下面側に大きなテラヘルツ波放射強度が得られる。ここでは、励起光吸収部2と基板1の接する面及び基板1の底面は基準面すなわち階段ステップの平面と平行であるので、テラヘルツ波パルスが強く放射する方向は基板1の底面にほぼ垂直な方向になる。これに対して、励起光吸収部2と基板1の接する面または/及び基板1の底面が基準面と非平行である場合は、接する面または/及び基板1の底面においてテラヘルツ波パルスが屈折して放射することになる。
上記したような基準面平行方向の急峻なキャリア分布を生じさせる構成について説明する。説明を平易にするために、励起光パルス8が素子上面側から基準面垂直方向に発生素子に照射される場合(図2(a)参照)を考える。ここでは、階段ステップ4に注目する。階段ステップ4へ到達する励起光パルス8は2種類に分けられる。1つは空気中を伝搬して直接階段ステップ4へ到達する励起光パルス8であり、もう1つは階段ステップ5などにより一部吸収や反射などされた後に階段ステップ4の平面のレベルへ到達する励起光パルス8である。後者の励起光パルス8は、そのパワーが大きく低下している。その結果、階段ステップ4の平面のレベルにおいて両者が励起するキャリア数に差が生じる。励起光吸収部2において光励起キャリアが多い領域22は図2(a)に示すよう分布する。したがって、図2(b)に示すように、階段ステップ4と階段ステップ5の段差(両階段ステップの平面間の側面)付近の領域21で急峻なキャリア分布が基準面平行方向に生成される。
ここで、図2(a)は図1の階段ステップ4付近の拡大図であり、図2(b)は励起光パルス8の照射直後の階段ステップ4の平面のレベルにおけるキャリア分布を示す図である。この様なキャリア分布が、その他の階段ステップ5、6でも生成される。図1の構成では最上段の階段ステップ7へ照射される励起光パルス8の強度を基準面平行方向に急峻に変化させる構成がないため、階段ステップ7では基準面平行方向に急峻なキャリア分布は生じない。
本明細書中で励起光パルス8の「パルス」とは、テラヘルツ周波数領域の電磁波を強く発生させる程度のパルス幅(半値全幅)を有する励起光のこととする。周波数1THzは時間領域で1psに対応するので、励起光パルス8のパルス幅は半値全幅10ps以下が望ましい。1ps以下であればより望ましい。
各階段ステップのサイズについて説明する。各階段ステップの基準面垂直方向の厚みd(図2(a)参照)は励起光パルスの主要な波長範囲に対する光吸収長以下が望ましい。これは、基準面垂直方向に生じるキャリア分布の急峻さを低減することで基準面垂直方向への電流変化を抑え、テラヘルツ波が基準面平行方向に強く放射されてしまうのを防ぐためである。なお、光吸収長とは材料を光が透過した際に、光の透過量が1/eとなる材料厚さとする。一方で、dが小さ過ぎると光吸収量が減ってしまうため、dの値は光吸収長の0.5倍以上2倍以下が望ましい。すなわち、階段形状部を構成する各階段ステップの層の基準面に対して垂直な方向の厚さが、励起光吸収部をなす材料の励起光が有する波長範囲における光吸収長の0.5倍以上2倍以下であることが好ましい。また、各階段ステップの平面の基準面平行方向の幅W(図2(a)参照)はフォトデンバー効果のキャリア拡散の空間スケール程度以下であることが望ましい。これは、各階段ステップにおいて生じる励起キャリアをテラヘルツ波の発生に有効に利用するためである。急峻なキャリア分布が生じる箇所(例えば、図2(b)中の領域21)からキャリア拡散の空間スケールより大きく離れた場所で発生した励起キャリアは、急峻なキャリア分布が生じる箇所に到達できない。したがって、それらの励起キャリアのテラヘルツ波の発生への寄与は小さくなってしまうので、幅Wはフォトデンバー効果のキャリア拡散の空間スケール程度以下であることが望ましい。なお、フォトデンバー効果のキャリア拡散の空間スケールはGaAsの場合に1μm程度とされている。こうした場合を考慮して、階段形状部を構成する各階段ステップの平面の側部間の幅は1μm以下であることが好ましい。それぞれの階段ステップの基準面垂直方向の厚みdや基準面平行方向の幅Wは各々異なっていても勿論よい。
最上段の階段ステップ7の上面の一部に励起光パルス8を遮光する遮光膜9を形成して、基準面平行方向に急峻なキャリア分布が形成されるようにしてもよい(図3)。遮光膜9は、励起光パルス8を反射または吸収するものであれば金属でも誘電体でもよい。例えば、厚さ200nm程度のチタン/金(Ti/Au)膜を使うことができる。遮光膜9は、階段形状部3の最上段の階段ステップの平面において、励起光パルス8のビーム直径以内の位置に配置される。これは、階段形状部3と遮光膜9付近の両方で効率よくテラヘルツ波を発生させるためである。ここで、励起光パルス8のビーム直径とは、励起光パルス8の光軸垂直面内のパワー分布においてピークパワーの1/eとなる点をつないだ円の直径である。この様に、階段形状部に接して遮光部を、階段形状部において励起光のビーム直径以内の位置に配置することもできる。
以上の様な発生素子として、例えば、基板1にSI−GaAs、励起光吸収部2にU/D(Undope)−InAsを用いることができる。励起光パルスには、励起光吸収部2の材料であるInAsが吸収できる1.5μm帯のフェムト秒レーザを使うことができる。基板1と励起光吸収部2に格子定数差があるため励起光吸収部2の結晶性が劣化する恐れがある場合は、その結晶性を向上するために基板1と励起光吸収部2の間にバッファー層を形成してもよい。バッファー層としては、AlInAsSbの単一組成の層、もしくはグレーデッド層などを用いることができる。それぞれの厚さは、基板1を500μm、バッファー層を1μm、励起光吸収部2を2.4μm、励起光吸収部2の各階段ステップ4、5、6、7の厚さ(側面の高さ)をそれぞれ0.6μmとする。各階段ステップの厚さは、励起光パルスの波長1.5μm帯でのInAsの光吸収長である約0.6μmと等しく設定する。
上記構成において、それぞれの階段ステップから発生したテラヘルツ波は合成されてテラヘルツ波発生素子の外部に放射される。上述した様に、基準面に対する階段ステップの側面の角は直角に形成されている必要はない。このことについて図14を用いて詳述する。基準面に対する階段形状部の側面111の傾きが垂直(α=90°)でない場合でも、励起光吸収部2において実質的に急峻な励起キャリア分布を実現できるならば構わない。励起キャリア数は励起光パルス8のパワー密度に比例すると考えられるので、励起光パルス8のパワー密度の観点から、階段形状の側面111の傾きの許容範囲を計算できる。上記のように材料としてInAs(屈折率3.5)を使用する場合、階段形状部の側面111の傾きαは75度以上が望ましい。これは、約75度が、階段形状部の側面111において屈折して励起光吸収部2へ入射する励起光パルス8の基準面平行面でのパワー密度が光線垂直面上でのパワー密度の約半分になる角度に相当するからである。つまり、一般に知られるように、評価面への光線の入射角をθとすると、評価面上でのパワー密度は光線垂直面上でのパワー密度に比べてcosθ倍に減少する(cos(60°)=1/2)。ただし、上記計算は簡単化した一例である。階段形状部の側面111の傾きの許容範囲は、他のパラメータ(例えば、励起光パルス8の入射方向や偏光方向、励起光吸収部2の吸収係数や厚さ、フォトデンバー長、階段形状部の側面111の表面状態(粗さなど))にも依存することは勿論である。よって、実質的に急峻な励起キャリア分布を実現できる基準面に対する階段ステップの側面の傾きの許容範囲は、個々の構成における種々のパラメータを考慮して決められるべきものである。典型的には、テラヘルツ波パルス発生に寄与する励起光パルスの割合を従来例に対して有意に向上させるという観点から、励起光パルス8の基準面平行面でのパワー密度が光線垂直面上でのパワー密度の約半分以上になる角度範囲(例えば、約75度から90度の範囲)であることが望ましい。
発生素子への励起光パルスの照射方法について、図4を用いて説明する。図4(b)、(c)は基板上面側の斜め方向から励起光パルス8が照射される場合を示す。図4(b)では、励起光パルス8が基準面垂直方向よりも階段形状部の厚い側に傾いて照射されている。一方、図4(c)では、その逆側に傾いた励起光パルス8が照射されている。図4(b)のような構成では、或る階段ステップの凸部分(平面と側面の境界付近)は、それより素子下面側にある階段ステップへ照射される励起光パルス8の分布を急峻にカットすることができる。したがって、基準面平行方向の急峻なキャリア分布を生成することが可能である。一方、図4(c)では、光励起キャリアの分布が図4(a)、(b)と比べて緩くなる。したがって、より高強度のテラヘルツ波を生じさせるには図4(a)、(b)のような照射方法が望ましい。また、ここでは素子上面側から励起光パルス8を照射したが、上述した様に、素子下面側から照射してもよい。この場合は、励起光吸収部において階段ステップが素子下面側(基板側)に形成されるようにする。これには転写接着プロセスなどを用いればよい。基板1を通過することによる励起光パルス8の周波数分散や吸収、反射を避けるために、基板1において励起光パルス8が通過する箇所をくりぬいた構成にしてもよい。励起光吸収部2において階段形状部を基板垂直面に対して対称に形成し、そこに励起光パルス8を対称に照射した場合(図5(a)参照)、対称面の両側で生成されるテラヘルツ波は、互いに位相が180度反転した電界強度を有している。これら2つのテラヘルツ波は互いに打ち消しあってしまうので、図5(a)のような配置は好ましくない。励起光吸収部2の階段形状部が基板垂直面に対して対称に形成されている場合は励起光パルス8を非対称に照射するとよい(図5(b)参照)。
励起光吸収部2の形状として、図6のような同心円状のものを用いることもできる。この場合、励起光パルス8は図6のように励起光吸収部2に対して非対称に照射する。テラヘルツ波の電界方向は励起光吸収部2において発生する電流変化の方向に一致する。したがって、図6において励起光パルス8を励起光吸収部2へ照射する位置によってテラヘルツ波の偏光を制御することが可能である。
各階段ステップの層の間に、キャリアバリア層や励起光反射層を設けてもよい(図7参照)。図7において、10の構成要素は、キャリアバリア層もしくは励起光反射層である。キャリアバリア層10を利用すると、それぞれの階段ステップで発生した光励起キャリアが他の階段ステップへ移動する確率が低下する。したがって、それぞれの階段ステップ間において、キャリアが互いに与える影響を低減することができ、より高強度なテラヘルツ波を発生することが可能となる。例えば励起光吸収部2がInAsの場合、キャリアバリア層10としてはAlInAsSbなどを用いることができる。また、励起光反射層10を利用すると、或る階段ステップ層を通ってそれより下の層への励起光パルスの侵入を低減できる。したがって、より急峻な光励起キャリア分布を形成でき、より高強度なテラヘルツ波を発生することが可能となる。特に、各階段ステップの基準面垂直方向の厚みdが励起光パルス8の主要な波長範囲に対する光吸収長以下のときに、励起光反射層10は有効である。これは、励起光反射層10が、より基板側にある階段ステップへ到達する励起光パルス8の基準面平行方向のパワー分布を急峻にするからである。
発生素子の製造方法の一例を、図8を用いて説明する。図8(a)は基板1の上に励起光吸収部2が成膜された状態である。励起光吸収部の励起光が照射される予定の素子上面側の面に、フォトリソグラフィー法によりフォトレジスト膜73をパターニングして形成する(図8(b))。次に、パターニングしたフォトレジスト膜73をマスクとして、ドライエッチング法により励起光吸収部2をエッチングする(図8(c))。つまり、フォトレジスト膜でカバーされた領域以外の励起光吸収部をエッチングする。ここで、後に階段形状部を形成するために、励起光吸収部2は膜の途中までエッチングする。図8(c)に示す様に励起光吸収部2の膜の途中でエッチングを止めるには、エッチングレートからエッチング量を計算したり、エッチングストップ層を励起光吸収部2の内部に設けたりするとよい。また、エッチングはウェットエッチング法を使用してもよい。エッチングが終了したら、フォトレジスト膜73を剥離する。この様な工程を各階段ステップごとに繰り返すことで、最終的に図8(d)のような構造を形成することができる。
また、階段状のレジスト73を塗布する方法を用いてもよい。まず、図9(a)のように励起光吸収部2の上に階段状のレジスト73を形成する。階段状のレジスト73は、スプレーコーターを使用して形成することができる。また、多階調フォトマスクやレーザ描画装置を使い露光量を調整することで、リソグラフィーによって形成してもよい。次に、ドライエッチング法により励起光吸収部2をエッチングしていくが、その際にレジスト73も同時にエッチングされる。もっとも薄いレジスト73の領域81がエッチングされてなくなると、その下(基板側)にある励起光吸収部2がエッチングされ始める。この様な工程を繰り返していくことにより、図9(b)のように階段形状部を有する励起光吸収部2を形成できる。
その他にも、最初に塗布したレジスト73を徐々に後退させつつ励起光吸収部2をエッチングしていく方法がある。まず、励起光吸収部2の上に端面を持つようにレジスト73を形成する(図10(a))。レジスト73をマスクとして励起光吸収部2をエッチングする(図10(b))。レジスト73を階段ステップの幅方向の長さ分だけ後退させる(図10(c))。このために、後退させる分だけレジスト73をレーザ描画装置で露光して除去したり、レーザアブレーションで除去したりする。この様な工程を繰り返していくことにより、図10(d)のように階段形状部を有する励起光吸収部2を形成することができる。
これまで述べたような発生素子は基準面平行方向に複数並べてアレイ形状に配置してもよい(図11参照)。つまり、励起光吸収部は階段形状部を複数有することができる。このとき、アレイ内で発生するテラヘルツ波パルスが互いに打ち消し合うことがないように、テラヘルツ波パルスの電界方向(ひいてはキャリア分布の発生方向)を考慮する必要がある。例えば、単素子の場合に説明したように、アレイにおける発生素子の構造を非対称にしたり(つまり階段形状部を、励起光の照射方向を含む面に対して非対称に形成されている領域を含むように形成する)、励起光パルスの照射位置を非対称にしたりする。励起光パルスはアレイの全体に照射してもよいし、一部に照射してもよい。図11(a)はアレイ形状配置のテラヘルツ波発生素子の断面図であり、図1で示したような励起光吸収部2を複数有する。発生したテラヘルツ波を互いに打ち消し合うことがないように、それぞれの励起光吸収部2の階段形状部の向きは、図11(a)のように基準面平行方向で、同じ向きとなっていることが望ましい。図11(b)は、9個の励起光吸収部2を並べたテラヘルツ波発生素子の上面図である。励起光パルス8は図9に示したようにアレイ全体に照射してもよいし、レンズアレイなどを用いてそれぞれの励起光吸収部2の領域のみに照射してもよい。それぞれの励起光吸収部2に照射する励起光パルス8の位相を制御することで、発生するテラヘルツ波の放射方向を変えることができる(フェーズドアレイ)。
以上に述べたような発生素子により、励起光パルスがテラヘルツ波発生に利用される効率を向上させることができる。すなわち、上記テラヘルツ波発生素子に励起光を照射してテラヘルツ波を効率良く発生させることができる。
(実施形態2)
実施形態2は、実施形態1で説明したような発生素子を利用したテラヘルツ時間領域分光(THz−TDS;Terahertz Time Domain Spectroscopy)装置に関する。図12に、本実施形態におけるテラヘルツ時間領域分光装置の構成例を示す。このテラヘルツ時間領域分光装置は、30GHz〜30THz程度の周波数領域の電磁波成分を含むテラヘルツ波を利用する装置である。すなわち、本実施形態は、本発明のテラヘルツ波発生素子と、この発生素子に照射する励起光を発生する励起光発生部と、励起光をテラヘルツ波発生素子に照射する照射手段を有するテラヘルツ波発生装置を備える。そして、テラヘルツ波発生装置と共に、テラヘルツ波の電界強度を検出するテラヘルツ波検出装置と、サンプルにテラヘルツ波を照射してサンプルにおいて透過または反射したテラヘルツ波をテラヘルツ波検出装置に導くテラヘルツ波光学系と、テラヘルツ波検出装置で検出されたテラヘルツ波の電界強度からテラヘルツ波の時間波形を算出する処理部を備える。
具体的に説明する。図12において、励起光パルス発生部80は励起光パルス81を出射する。励起光パルス発生部80としては、ファイバレーザなどを使用することができる。励起光パルス81は、ここでは、波長1.5μm帯、パルス時間幅(パワー表示での半値全幅)30fs程度のパルスレーザとする。励起光パルス81はビームスプリッタ82で二手に分けられる。一方の励起光パルス81はテラヘルツ波パルス発生部83へ入射し、もう一方の励起光パルス81は第二次高調波発生部84へ入射する。
テラヘルツ波パルス発生部83は上記実施形態で説明したようなテラヘルツ波発生素子を含む。励起光パルス81はレンズで集光されてビーム直径10μm程度でテラヘルツ波発生素子の光吸収部へ照射される。テラヘルツ波パルス85は、発生素子が形成された基板の裏面方向に強く放射される場合、基板裏面にシリコン半球レンズを接して配置して、空間への放射パワーを高めてもよい。ここでは、励起光パルス81の波長を1.5μm帯としたので、光吸収部としては、この波長の励起光を吸収して光励起キャリアを発生できるInAsを使うことができる。
上記説明の構成とすれば、パルス時間幅(半値全幅)数100fsから数ps程度のテラヘルツ波パルス85を放射させることが可能である。空間に放射されたテラヘルツ波パルス85はレンズやミラー等の光学素子によってサンプル86へと集光される。サンプル86から反射したテラヘルツ波パルス85は、光学素子によってテラヘルツ波パルス検出素子87に入射させられる。
ビームスプリッタ82で分けられて第二次高調波発生部84へ入射したもう一方の励起光パルス81は、第二次高調波変換過程によって波長0.8μm帯のパルスレーザとなる。第二次高調波変換素子としては、PPLN結晶(Periodically Poled Lithium Niobate)などを使用できる。他の非線形過程で生ずる波長や、波長変換されずに出射してくる1.5μm帯の波長のレーザは、ダイクロイックミラー等(不図示)によって励起光パルス81から排除される。0.8μm帯の波長に変換された励起光パルス81は、励起光遅延系88を通過してテラヘルツ波パルス検出素子87へと入射する。
テラヘルツ波パルス検出素子87としては、光伝導素子を使用することができる。検出側では、第二次高調波発生部88で生成される波長0.8μm帯の励起光パルス81を吸収するために、光伝導素子の光伝導層には低温成長GaAsが好適に用いられる。光伝導層で発生した光励起キャリアはテラヘルツ波パルス85の電界によって加速され、電極間に電流を生じさせる。この電流値は、光電流が流れている時間内のテラヘルツ波パルス84の電界強度を反映している。電流を電流電圧変換デバイスによって電圧に変換してもよい。テラヘルツ波パルス検出素子87は、光伝導素子に限らず、テラヘルツ領域で一般に使われる他の方法、例えば電気光学結晶の複屈折を利用した検出方法などを使用しても勿論よい。
励起光遅延系88は、可動式のレトロリフレクターなどを含み、処理部89によって制御されて、テラヘルツ波パルス検出素子87に到達する励起光パルス81の遅延時間を掃引する。これにより、テラヘルツ波パルス85と励起光パルス81がテラヘルツ波パルス検出素子87に到達する相対時間差を変えつつ、テラヘルツ波パルス87の電界強度を測定することができる。したがって、テラヘルツ波パルス85の電界強度の時間波形を再構成することができる。処理部89では、励起光遅延系88による励起光パルス81の遅延時間を制御する。さらに、テラヘルツ波パルス85の時間波形やその周波数成分からサンプル86の情報(複素屈折率や形状など)を取得し、表示部90に表示する。
サンプル86の表面や内部界面で反射されたテラヘルツ波パルス85の時間間隔を取得することで、それらの面間隔を評価することもできる(Time of Flight法)。図13はその説明図である。入射テラヘルツパルス100は、サンプル86によって反射される。サンプル86はテラヘルツパルスを反射する界面を3面持つとすると、反射テラヘルツパルス101は3つのパルスで構成される。さらにサンプル86における測定箇所を走査することで、トモグラフィックイメージングを行うことも可能である。図12ではサンプル86から反射するテラヘルツ波パルス85を検出しているが、サンプル86を透過するテラヘルツ波パルス85を検出してもよい。こうして、例えば、処理部において算出したテラヘルツ波の時間波形からサンプルの屈折率界面構造もしくは構成物体の物性を取得して、テラヘルツイメージング装置を構成することができる。
本発明のテラヘルツ波発生素子を使用することで高強度なテラヘルツ波パルスを利用できるので、以上のようなテラヘルツ時間領域分光装置などの応用装置において、物体の同定やイメージングなどを高精度に行うことが可能となる。これらの特徴を生かして、医療、美容の分野や工業製品検査などの分野等で利用することができる。
1・・・基板、2・・・励起光吸収部、3・・・階段形状部、4、5、6、7・・・階段ステップ、8・・・励起光

Claims (12)

  1. 励起光の照射によってテラヘルツ波を発生する素子であって、
    前記励起光が有する波長範囲に相当するエネルギーよりも小さいバンドギャップを持つ半導体からなり、前記励起光の照射方向を考慮して決められた基準面を有する励起光吸収部を有し、
    前記励起光吸収部は、前記基準面に対して垂直方向に階段状に距離が異なり前記基準面と平行な平面をそれぞれ有する複数の階段ステップが前記距離の異なる平面の間を繋ぐ側面を介して連なって構成された階段形状部を少なくとも1つ有することを特徴とするテラヘルツ波発生素子。
  2. 前記階段形状部は、前記励起光の照射方向を含む面に対して非対称に形成されている領域を含むことを特徴とする請求項1に記載のテラヘルツ波発生素子。
  3. 前記階段形状部を構成する各階段ステップの層の前記基準面に対して垂直方向の厚さが、前記励起光吸収部をなす材料の前記励起光が有する波長範囲における光吸収長の0.5倍以上2倍以下であることを特徴とする請求項1または2に記載のテラヘルツ波発生素子。
  4. 前記階段形状部を構成する各階段ステップの前記平面の前記側部間の幅が1μm以下であることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のテラヘルツ波発生素子。
  5. 前記階段形状部を構成する各階段ステップの層の間にキャリアバリア層、または前記励起光パルスを反射する励起光反射層を有することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載のテラヘルツ波発生素子。
  6. 前記階段形状部に接して配置される遮光部を有し、該遮光部は前記階段形状部において前記励起光のビーム直径以内の位置に配置されることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載のテラヘルツ波発生素子。
  7. 前記階段形状部を照射する前記励起光は半値全幅10ps以下のパルスであることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載のテラヘルツ波発生素子。
  8. 前記励起光吸収部に接して基板を備えることを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載のテラヘルツ波発生素子。
  9. 請求項1から8のいずれか1項に記載のテラヘルツ波発生素子と、前記テラヘルツ波発生素子に照射する前記励起光を発生する励起光発生部と、前記励起光を前記テラヘルツ波発生素子に照射する照射手段を有することを特徴とするテラヘルツ波発生装置。
  10. 請求項9に記載のテラヘルツ波発生装置を用いたテラヘルツ時間領域分光装置であって、
    前記テラヘルツ波の電界強度を検出するテラヘルツ波検出装置と、
    サンプルに前記テラヘルツ波を照射して前記サンプルにおいて透過または反射した前記テラヘルツ波を前記テラヘルツ波検出装置に導くテラヘルツ波光学系と、
    前記テラヘルツ波検出装置で検出された前記テラヘルツ波の電界強度から前記テラヘルツ波の時間波形を算出する処理部と、
    を有することを特徴とするテラヘルツ時間領域分光装置。
  11. 請求項10に記載のテラヘルツ時間領域分光装置を用いて前記サンプルのイメージングを行うテラヘルツイメージング装置であって、
    前記処理部において算出した前記テラヘルツ波の時間波形から前記サンプルの屈折率界面構造もしくは構成物体の物性を取得することを特徴とするテラヘルツイメージング装置。
  12. 請求項1から8のいずれか1項に記載のテラヘルツ波発生素子のための製造方法であって、
    前記励起光吸収部の前記励起光が照射される予定の素子上面側の面にフォトレジスト膜をパターニングして形成するパターニング工程と、
    前記フォトレジスト膜でカバーされた領域以外の前記励起光吸収部の領域の少なくとも一部を除去するエッチング工程と、
    前記フォトレジスト膜を前記励起光吸収部から剥離する剥離工程と、
    を含み、
    前記パターニング工程と前記エッチング工程と前記剥離工程を、前記励起光吸収部が階段形状部を構成するように繰り返すことを特徴とするテラヘルツ波発生素子の製造方法。
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