JP2013159326A - 車両の制御装置 - Google Patents

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達也 今村
Atsushi Tabata
淳 田端
Toru Matsubara
亨 松原
Koichi Okuda
弘一 奥田
Kenta Kumazaki
健太 熊▲崎▼
Keita Imai
恵太 今井
Takeshi Kitahata
剛 北畑
Haruya Kato
春哉 加藤
Yasuhiro Hiasa
康博 日浅
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Abstract

【課題】トルクコンバータの入力側回転部材に連結された第1電動機、およびトルクコンバータの出力側回転部材に連結された第2電動機を備える車両用駆動装置において、加速性能を確保できる車両の制御装置を提供する。
【解決手段】トルクコンバータを介して伝達される第1電動機MG1によるトルクアシスト量Ta1と、トルクコンバータを介さない第2電動機MG2によるトルクアシスト量Ta2とを、トルクコンバータの速度比eを考慮して決定することで、十分な加速性能を確保することができる。
【選択図】図9

Description

本発明は、車両の制御装置に係り、特に、トルクコンバータの入力側回転部材に連結された第1電動機、およびトルクコンバータの出力側回転部材に連結された第2電動機を備える車両の制御装置に関する。
トルクコンバータの入力側回転部材に連結された第1電動機、およびトルクコンバータの出力側回転部材に連結された第2電動機を備える車両用駆動装置が知られている。特許文献1に記載の車両用駆動装置がその一例である。特許文献1では、トルクコンバータ14のポンプ翼車に第1モータジェネレータMG1が連結され、トルクコンバータ14のタービン翼車に自動変速機16を介して第2モータジェネレータMG2が連結されている。そして、例えばアクセル踏み込みによる車両発進時において、第1モータジェネレータMG1または第2モータジェネレータMG2によってトルクアシストを行うことが記載されている。
特開2007−314146号公報
ところで、特許文献1の車両用駆動装置において、第1電動機によってトルクアシストする場合と、第2電動機によってトルクアシストする場合とでは、トルクの伝達経路が異なるので、駆動輪に伝達されるトルクアシスト量が異なる。具体的には、第1モータジェネレータMG1から出力されるトルクはトルクコンバータを経由して駆動輪に伝達される。一方、第2モータジェネレータMG2から出力されるトルクは、トルクコンバータを介すことなく駆動輪に伝達される。このようにトルクの伝達経路が異なるので、同じトルクであっても駆動輪に伝達されるトルクアシスト量が異なる。従って、加速性能を確保できる最適な制御が必要とされるが、このような制御について特許文献1にも何等提案されていない。
本発明は、以上の事情を背景として為されたものであり、その目的とするところは、トルクコンバータの入力側回転部材に連結された第1電動機、およびトルクコンバータの出力側回転部材に連結された第2電動機を備える車両用駆動装置において、運転者の要求に応じた加速性能を確保できる車両の制御装置を提供することにある。
上記目的を達成するための、第1発明の要旨とするところは、(a)エンジンからの動力が入力される入力側回転部材と駆動輪への動力を出力する出力側回転部材とを有するトルクコンバータと、前記入力側回転部材に直接または間接的に連結された第1電動機と、前記出力側回転部材に直接または間接的に連結された第2電動機とを、備えた車両の制御装置であって、(b)少なくとも前記エンジンによって走行している間に運転者による加速要求があった場合には、前記第1電動機によるトルクアシスト量と前記第2電動機によるトルクアシスト量との割合を、前記トルクコンバータの速度比に基づいて決定することを特徴とする。
このようにすれば、トルクコンバータを介して伝達される第1電動機によるトルクアシスト量と、トルクコンバータを介さない第2電動機によるトルクアシスト量との割合を、トルクコンバータの速度比を考慮して決定することで、最適な加速性能を確保することができる。
また、好適には、第2発明の要旨とするところは、第1発明の車両の制御装置において、(a)前記第1電動機によって前記トルクコンバータを介して前記駆動輪に出力されるトルクアシスト量と、前記第2電動機によって前記駆動輪に出力されるトルクアシスト量とを、比較し、(b)前記駆動輪に出力される前記トルクアシスト量が大きくなる側の電動機によってトルクアシストを実行する。このようにすれば、駆動輪に出力されるトルクアシスト量の大きい側の電動機を用いることで十分な加速性能を確保することができる。
また、好適には、第3発明の要旨とするところは、第2発明の車両の制御装置において、前記速度比が小さい領域では、前記第1電動機によって出力される場合のトルクアシスト量は、前記第2電動機によって出力される場合のトルクアシスト量よりも大きく、前記第1電動機によって出力される場合のトルクアシスト量は、前記速度比が増加するに従って小さくなり、その速度比が所定値を超えると、前記第2電動機によって出力される場合のトルクアシスト量が、前記第1電動機によって出力される場合のトルクアシスト量よりも大きくなる。このようにすれば、速度比に応じてトルクアシスト量の大きい側の電動機を判断することができる。
また、好適には、第4発明の要旨とするところは、第1発明乃至第3発明のいずれか1の車両の制御装置において、前記エンジンのパワーを前記駆動輪に伝達する経路として、前記トルクコンバータを介して伝達する機械パスと、前記第1電動機によって回生された電力を用いて前記第2電動機によって伝達する電気パスとが設けられ、運転者による加速要求が急加速要求である場合には、前記電気パスによる動力伝達を止めて、前記機械パスを用いて動力が伝達される。このようにすれば電動機の出力を全てトルクアシストに使用することができるため、加速性能の確保が可能となる。
また、好適には、第5発明の要旨とするところは、第4発明の車両の制御装置において、前記運転者による加速要求が緩加速要求である場合には、前記電気パスが維持され、前記第1電動機および前記第2電動機を制御して前記エンジンの動作点を予め設定されている燃費最適点に変更し、前記第2電動機によるトルクアシストを実行する。このようにすれば、燃費を悪化させることなく、第2電動機によって出力可能な範囲でトルクアシストを実行することができる。
本発明の一実施例である車両に備えられる車両用駆動装置の構成を説明する骨子図である。 図1に示す自動変速機において各変速段を成立させる為の各油圧式摩擦係合装置の作動表である。 図1の車両用動力伝達装置において、自動変速機の変速判断の基となる予め記憶された変速線図の一例と、エンジン走行とモータ走行とを切り換える為の予め記憶された駆動力源切換線図の一例とを示す図であって、それぞれの関係を示す図でもある。 図1の車両用駆動装置を制御するための制御装置である電子制御装置の概略構成と、その電子制御装置に対する入出力信号とを説明するための図である。 図4の電子制御装置の制御機能の要部を説明する機能ブロック線図である。 ある一定のタービン回転速度の下で、エンジン最少燃料消費率線上の動作点を目標エンジン動作点としたときの第1電動機トルク及びポンプトルクを表した図である。 第2電動機の出力特性を示す図である。 トルクコンバータの速度比とトルク比との関係を示す特性図である。 トルクコンバータの速度比とアシストトルク量との関係を示す特性図である。 電気パスを維持した状態において第2電動機によって出力可能なトルクアシスト余力を示す図である。 図4の電子制御装置の制御作動の要部すなわちエンジン走行中に運転者が加速要求を出力した際に好適な加速を実現する制御作動を説明するためのフローチャートである。
ここで、好適には、運転者のアクセルペダルの踏み込み量であるアクセル開度の増加率が予め設定されている所定値以上である場合には急加速と判断され、所定値未満の場合には緩加速と判断される。
また、好適には、前記第1電動機及び前記第2電動機の各々と電力授受可能に接続された蓄電装置を備えており、例えばその第1電動機が発電した電力からその蓄電装置に充電される電力を差し引いた残部をその第2電動機に供給してその第2電動機を駆動する。
以下、本発明の実施例を図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、以下の実施例において図は適宜簡略化或いは変形されており、各部の寸法比および形状等は必ずしも正確に描かれていない。
図1は、本発明の一実施例である車両8に備えられる車両用駆動装置10の構成を説明する骨子図である。図1において、車両用駆動装置10は、FF(フロントエンジン・フロントドライブ)方式の車両に好適に採用されるものであり、内燃機関であるエンジン12と、そのエンジン12のクランク軸14に連結されたトルクコンバータ(流体伝動装置)16と、そのトルクコンバータ16と駆動輪26との間に配設されてトルクコンバータ16の出力側に連結された自動変速機18と、エンジン12とトルクコンバータ16との間に配設されてクランク軸14に連結された第1電動機MG1と、トルクコンバータ16と自動変速機18との間に配設されて自動変速機18の入力軸20に連結された第2電動機MG2とを備えている。
トルクコンバータ16は、エンジン12からの動力が入力される入力側回転部材であるポンプ翼車16pと、駆動輪26へ動力を出力する出力側回転部材であるタービン翼車16tと、ステータ翼車16sと、一方向クラッチF1とを備えた流体伝動装置である。そのポンプ翼車16pすなわちポンプインペラは、エンジン12のクランク軸14と第1電動機MG1とに連結されており、そのエンジン12により回転駆動されることによってトルクコンバータ16内の作動油の流動による流体流を発生させる。タービン翼車16tすなわちタービンランナは、自動変速機18の入力軸20に連結されており、上記ポンプ翼車16pからの流体流を受けて回転させられる。ステータ翼車16sは、上記ポンプ翼車16pからタービン翼車16tへの流体流中に配設され、一方向クラッチF1によってクランク軸14の正回転方向(エンジン12作動時のクランク軸14の回転方向)に回転可能且つ負回転方向に回転不能に支持されている。上記自動変速機18の入力軸20は、トルクコンバータ16の出力軸すなわちタービン軸としても機能するものである。図1から判るように本実施例では、エンジン12と第1電動機MG1とポンプ翼車16pとは直列に連結されているので、ポンプ翼車16pの回転速度Np(以下、ポンプ回転速度Npという)は第1電動機MG1の回転速度Nmg1(以下、第1電動機回転速度Nmg1という)及びエンジン12の回転速度Ne(以下、エンジン回転速度Neという)と同じである。また、タービン翼車16tと第2電動機MG2と自動変速機18の入力軸20とは直列に連結されているので、タービン翼車16tの回転速度Nt(以下、タービン回転速度Ntという)は第2電動機MG2の回転速度Nmg2(以下、第2電動機回転速度Nmg2という)及び入力軸20の回転速度Natin(以下、変速機入力回転速度Natinという)と同じである。
また、トルクコンバータ16は、上記ポンプ翼車16pとタービン翼車16tとの間を選択的に連結するロックアップクラッチLCを備えている。このロックアップクラッチLCは、油圧制御回路90(図5参照)からの作動油で作動し、係合状態、スリップ状態、及び解放状態の何れか1の状態に制御される。ロックアップクラッチLCが解放状態とされた場合には、上記のようにクランク軸14と入力軸20との間のトルク伝達がトルクコンバータ16内の作動油を介して行われる。そして、ロックアップクラッチLCが係合状態とされた場合には、ロックアップクラッチLCがポンプ翼車16pとタービン翼車16tとを機械的に直結するので、エンジン12のクランク軸14と自動変速機18の入力軸20とが相互に一体的に連結されて、それらクランク軸14と入力軸20との間のトルク伝達がトルクコンバータ16内の作動油を介さずに直接的に行われる。
第1電動機MG1は、エンジン12のクランク軸14に例えば脈動を吸収するダンパ等を介して直列に連結されており、トルクコンバータ16のポンプ翼車16pに直接連結されている。要するに、第1電動機MG1はエンジン12とトルクコンバータ16との間の動力伝達経路に連結されている。また、第2電動機MG2は、トルクコンバータ16と駆動輪26との間の動力伝達経路に連結されており、詳細には、自動変速機18等を介して間接的に駆動輪26に連結されている。第1電動機MG1及び第2電動機MG2は、駆動トルクを発生させる電動モータとしての機能と回生トルクを発生させる発電機としての機能とが選択的に得られるように構成された回転機であって、例えば交流同期型のモータジェネレータにより構成される。また、バッテリである特電装置36と電動機MG1,MG2を制御する為のインバータ38とが車両用駆動装置10に設けられており、その特電装置36と第1電動機MG1と第2電動機MG2とは相互に電力授受可能に接続されている。上記第1電動機MG1及び第2電動機MG2はそれぞれ、その駆動によってクランク軸14及び入力軸20に正回転方向の駆動トルクを付与することができる。また、第1電動機MG1及び第2電動機MG2はそれぞれ、その発電(回生)によってクランク軸14及び入力軸20に負回転方向の負荷トルクすなわち制動トルクを付与すると共に、車両に設けられた特電装置36をインバータ38を介して充電することができる。尚、上記クランク軸14及び入力軸20の正回転方向とは、エンジン12の駆動時におけるクランク軸14の回転方向であり、上記負回転方向とはその正回転方向とは逆向きの回転方向である。
自動変速機18は、トルクコンバータ16と駆動輪26との間に介装されており、第2電動機MG2と駆動輪26との間の動力伝達経路の一部を構成する機械式変速機である。具体的に、自動変速機18は、非回転部材であるトランスミッションケース24内に、第1遊星歯車装置30、第2遊星歯車装置32、第3遊星歯車装置34、及び複数の油圧式摩擦係合装置C1,C2,B1,B2,B3を備えた公知の遊星歯車式多段変速機である。自動変速機18は、入力回転部材である入力軸20に入力されたエンジン12の動力を、出力回転部材である出力歯車22から駆動輪26に向けて出力する。そして、この自動変速機18においては、公知の各油圧式摩擦係合装置(クラッチC1、C2、ブレーキB1、B2、B3)が図2に示す所定の作動表に従って油圧制御回路90からの作動油でそれぞれ係合又は解放されることにより、自動変速機18の変速比γat(=変速機入力回転速度Natin/出力歯車22の回転速度Nout)がそれぞれ異なる複数の変速段(ギヤ段)が択一的に成立させられる。図2において、「○」は係合状態を、空欄は解放状態をそれぞれ示している。また、この自動変速機18の自動変速制御は、例えば図3に示すような予め定められて記憶されたアップシフト線及びダウンシフト線を有する公知の関係(変速線図、変速マップ)に従って実行される。
以上のように構成された車両用駆動装置10においては、車両の走行状態に応じて、エンジン12の動力により車両を走行させるエンジン走行と第2電動機MG2の動力により車両を走行させるモータ走行とが切り換えられて作動させられるようになっている。上記エンジン走行とモータ走行との切り換えは、例えば図3に示すような前記変速線図と同様の二次元座標内において予め定められて記憶されたエンジン走行領域及びモータ走行領域を有する公知の関係(駆動力源切換線図、駆動力源切換マップ)に従って実行される。このように、本実施例の車両はエンジン走行とモータ走行とが切り換えられるハイブリッド車両である。
なお、車両用駆動装置10では、例えば、車両の走行状態がモータ走行領域に属していても蓄電装置36の充電状態(充電容量、充電残量)SOC(state of charge)が所定値以下である場合にはエンジン走行が行われる。また、車両の急発進時や急加速時などにはエンジン12および第1電動機MG1或いは第2電動機MG2の出力が用いられて車両が走行させられるトルクアシスト等の制御が適宜行われる。また、一般的に、エンジン12は比較的低回転高負荷領域で運転させた方が効率が良く、第2電動機MG2は比較的高回転低負荷領域で運転させた方が効率が良い。その為、図3に示されるように、モータ走行領域においてモータ走行する際にはエンジン走行するときと比較して同じ走行状態でもより低車速側のギヤ段が用いられるように、モータ走行時とエンジン走行時とでは異なる変速線が設定されている。
図4は、車両用駆動装置10を制御するための制御装置である電子制御装置40の概略構成と、その電子制御装置40に対する入出力信号とを説明するための図である。図4において、電子制御装置40は、CPU、RAM、ROM、入出力インターフェース等を備えた所謂マイクロコンピュータを含んで構成されており、CPUがRAMの一時記憶機能を利用しつつROMに予め記憶されたプログラムに従って信号処理を行うことにより、エンジン12の出力制御、自動変速機18の変速制御、および電動機MG1、MG2の出力制御、およびロックアップクラッチLCのトルク容量制御などを実行する。具体的に、電子制御装置40は、相互に連携した複数のECU、すなわち、車両用駆動装置10の走行全体を制御するHVECUと、第1電動機MG1および第2電動機MG2の駆動制御を行うMGECUと、エンジン12の駆動制御を行うエンジンECUと、自動変速機18の変速制御を行う変速機ECUとを含んで構成されている。なお、これらは必ずしも別個に構成される必要はなく、1つのECUで構成されていても構わない。
また、図4に示すように、電子制御装置40には、エンジン回転速度センサ42からエンジン回転速度Neを表す信号、第1電動機回転速度センサ44から第1電動機回転速度Nmg1を表す信号、タービン回転速度センサ46からタービン回転速度Ntを表す信号、第2電動機回転速度センサ48から第2電動機回転速度Nmg2を表す信号、車速センサ50から車速Vに対応する出力軸22の回転速度である変速機出力回転速度Noutを表す信号、ステータ回転速度センサ51からステータ回転速度Nsを表す信号、アクセル開度センサ52からアクセル開度Accを表す信号、油温センサ56からトルクコンバータ16および自動変速機18などを作動させる為の作動油の温度である作動油温THoilを表す信号、バッテリセンサ58から蓄電装置36のバッテリ温度THbatやバッテリ充放電電流Ibatやバッテリ電圧Vbatを表す信号、ブレーキペダルセンサ59からペダル踏力Bfや踏込量Bl(ストローク量Bl)を表す信号などがそれぞれ供給される。また、電子制御装置40からは、第1電動機MG1の駆動電流、第2電動機MG2の駆動電流、エンジン12の電子スロットル弁の開度θth(以下、スロットル弁開度θthという)、自動変速機18が有するクラッチC1、C2、C3を係合させる各クラッチ油圧、自動変速機18が有するブレーキB1、B2を係合させる各ブレーキ油圧などを表す各種出力信号(例えばエンジン出力制御信号、電動機出力制御信号、油圧制御信号など)が各装置(例えばエンジン12、インバータ38、油圧制御回路90など)にそれぞれ供給される。なお、電子制御装置40は、例えば上記バッテリ温度THbat、バッテリ充放電電流Ibat、およびバッテリ電圧Vbatなどに基づいて蓄電装置36の充電容量SOCを逐次算出する。
図5は、電子制御装置40の制御機能の要部を説明する機能ブロック線図である。図5において、エンジン動作点制御部68は、エンジン走行時において、第1電動機MG1を制御することによりエンジン12の動作点を、エンジン12の燃料消費率が最小となる動作点に移動することで、燃費悪化を抑制する。なお、このときロックアップクラッチLCは解放されている。
図6は、第1電動機MG1を制御することによりエンジン動作点を燃料消費率が最小となる動作点P03に変更した状態を示している。図6において、破線L01は、トルクコンバータ16の速度比e(=Nt/Np)に応じてポンプ翼車16pに生じる入力側負荷トルクであるポンプトルクTpを示している。ポンプトルクTpは、ある一定のタービン回転速度Ntの下では、破線L01で示すようにエンジン回転速度Neとの関係になる。その破線L01で示すポンプトルクTpとエンジン回転速度Ne(=Np)との関係は、上記速度比eの関数であるトルクコンバータ16の容量係数τを用いて表せば、「Tp=τ×Ne」という式が成立する関係である。従って、図6に示すように、ポンプトルクTpはエンジン回転速度Neが高いほど大きくなる。
また、図6の実線L02は、必要エンジンパワーPe*すなわちエンジン出力Pe(単位は例えばkW)の目標値である目標エンジン出力Pe*をある一定値としエンジン出力Peがその目標エンジン出力Pe*に収束するように制御されたときのエンジン回転速度NeとエンジントルクTeとの関係を示す等パワー曲線である。図6にはエンジン動作点がその等パワー曲線(実線L02)上で任意に設定される例が示されている。図6において、ポンプトルクTpとエンジン回転速度Neとの関係が破線L01で示され且つエンジン出力Peが実線L02で示す目標エンジン出力Pe*にされる場合には、第1電動機MG1の出力トルクTmg1(以下、第1電動機トルクTmg1という)が発生させられないとすればエンジン動作点は点P01になる。
一方、第1電動機MG1を発電動作させ第1電動機トルクTmg1を負回転方向に発生させればエンジン動作点を変更することができる。例えば図6に示すように、第1電動機トルクTmg1をT01だけ発生させた場合には、エンジン動作点を点P02に変更することができる。要するに、本実施例の車両用駆動装置10では、エンジントルクTeと第1電動機トルクTmg1との和がポンプトルクTpと釣り合うように、すなわち「Tp=Te+Tmg1(図6のTmg1は負の値)」という関係が成立するように、第1電動機トルクTmg1が調節されることで、エンジン動作点をタービン回転速度Ntに拘束されることなく任意に変化させることが可能である。このように第1電動機MG1を発電動作させる場合には、その第1電動機MG1によって発電された電力は蓄電装置36に充電されてもよいが、基本的には第2電動機MG2に供給されて第2電動機MG2が駆動される。すなわち、車両用駆動装置10は、エンジン12と駆動輪26との間において、第1電動機MG1によって回生された電力を第2電動機MG2に供給して電気的に動力(単位は例えばkW)が伝達される電気パスと、トルクコンバータ16を介して機械的に動力が伝達される機械パスという互いに並列である2つの動力伝達経路を備えている。
また、図6において、エンジン最少燃料消費率線LFLは、エンジン12の燃料消費率が最小となるように予め実験的に定められたエンジン回転速度NeとエンジントルクTeとの関係を表すエンジン12の動作曲線であり、言い換えれば、エンジン12の燃費向上に最適な動作点である燃費最適点の連なりである。従って、このエンジン最少燃料消費率線LFL上でエンジン12を作動させることで燃費が向上することとなる。エンジン動作点制御部68は、図6に示すような予め定められたエンジン最少燃料消費率線LFL上で目標エンジン出力Pe*が達成されるエンジン動作点P03を目標エンジン動作点として逐次決定する。なお、目標エンジン出力(必要エンジンパワー)Pe*は、運転者が車両に対して要求する出力であり、運転者の出力要求に対応できるように予め実験的に定められた関係からアクセル開度Accと車速Vとに基づいて逐次決定されるものであり、例えばその目標エンジン出力Pe*はアクセル開度Accが大きいほど大きく決定される。そして、エンジン動作点制御部68は、第1電動機MG1を制御することにより、エンジン動作点を決定された燃費最適点P03に変更する。
ところで、車両用駆動装置10において、エンジン走行中に運転者からの加速要求が出力されると、エンジン12からの駆動力に加えて、第1電動機MG1或いは第2電動機MG2によるトルクアシストが実行される。ここで、第1電動機MG1や第2電動機MG2のトルクアシストを実行する際には、運転者の加速要求に応じた加速性能を確保する必要がある。本実施例では、以下に説明する制御を実行することで十分な加速性能を確保する。なお、トルクアシスト時は、エンジン走行時であって、ロックアップクラッチLCは解放される。
図5に戻り、加速要求判断部70は、運転者による加速要求が出力されたか否かを判断する。加速要求判断部70は、例えばアクセルペダルの踏み込み量に相当するアクセル開度Accを検出し、そのアクセル開度Accが増加したか否かに基づいて運転者による加速要求が出力されたか否かを判断する。
加速要求判断部70は、運転者による加速要求があったことを判断すると、その加速要求が急加速要求であるか否かを判断する。加速要求判断部70は、その急加速要求の判断を、例えばアクセル開度Accの増加率に基づいて判断する。具体的には、アクセル開度Accの単位時間当たりの増加量ΔAcc(すなわち増加率)を逐次算出し、その増加率ΔAccが予め設定されている所定値α以上となったか否かを判断する。そして、増加率ΔAccが所定値α以上となった場合には急加速要求が出力されたものと判断し、増加率ΔAccが所定値α未満の場合には緩加速要求であることを判断する。この所定値αは、予め実験などに基づいて求められ、一般に運転者が急加速を要求しているものと判断される適合値に設定される。
バッテリ出力制限制御部72は、蓄電装置36の充電容量SOCを検出し、その充電容量SOCが予め設定されている下限値β以下であるか否かを判断する。この下限値βは、予め設定された値であり、第1電動機MG1および第2電動機MG2に供給される電力量の上限が制限される(厳しくなる)値の閾値に設定されている。バッテリ出力制限制御部72は、充電容量SOCが下限値β以下であることを判断すると、その充電容量SOCに基づいて、トルクアシスト時に出力される電力量の上限値を変更する。なお、上記電力量の上限値は、予め設定されて記憶される値であり、充電量容量SOCが少なくなるに従って小さな値に設定される。すなわち、充電容量SOCが少なくなるに従って、電力量の使用制限が大きくなる(厳しくなる)。
トルクアシスト量制御部74は、運転者による加速要求が急加速要求であると判断した場合には、トルクアシスト時において、第1電動機MG1によるトルクアシストおよび第2電動機MG2によるトルクアシストうち、いずれのトルクアシストの方が自動変速機18の入力軸20(トルクコンバータ16の出力側)に伝達されるトルク、言い換えれば自動変速機18等を介して駆動輪26に出力(伝達)されるトルクが大きくなるかを判断する。トルクアシスト量制御部74は、第1電動機MG1によるトルクアシスト量Ta1、および第2電動機MG2によるトルクアシスト量Ta2をそれぞれ算出し、算出されたトルクアシスト量Ta1,Ta2のうち何れのトルクアシスト量が大きいかを判断する。なお、第1電動機MG1によるトルクアシスト量Ta1および第2電動機MG2によるトルクアシスト量Ta2は、いずれもトルクコンバータ16の出力側である自動変速機18の入力軸20に出力されるトルク、すなわち自動変速機18等を介して駆動輪26に出力(伝達)されるトルク量である。
前記第1電動機MG1および第2電動機MG2のトルクアシスト量Ta1,Ta2は、トルクアシスト量算出部76によって算出される。
先ず、第2電動機MG2を使用した場合のトルクアシスト量Ta2の算出方法について説明する。トルクアシスト量算出部76は、予め定格的に定められている図7に示すような第2電動機MG2のモータ性能曲線(出力特性)に基づいて第2電動機MG2の出力可能なトルクTmg2を算出する。図7において、横軸は第2電動機MG2の第2電動機回転速度Nmg2を示し、縦軸が第2電動機MG2の出力トルクTmg2を示している。図7からもわかるように、第2電動機回転速度Nmg2が増加するに従って、第2電動機MG2の出力可能なトルクTmg2が低下する性質を有している。
また、実線が、蓄電装置36の充電容量SOCが下限値βよりも大きい状態の第2電動機MG2の性能曲線を示しており、破線が、充電容量SOCが下限値βよりも小さくなり、電力量の上限値が制限された場合の性能曲線の一例を示している。電力量の使用可能な上限値が制限されている場合には、それに応じて変更される性能曲線に基づいて第2電動機MG2の出力トルクTmg2が算出される。トルクアシスト量算出部76は、図7のモータ性能曲線より現在の第2電動機回転速度Nmg2を参照することで、出力可能なトルクTmg2を算出する。ここで、図1にも示したように、第2電動機MG2は自動変速機18の入力軸20に直接接続されており、入力軸20がトルクコンバータ16の出力側となるので、トルクアシスト量算出部76は、この算出されたトルクTmg2を第2電動機MG2のトルクアシスト量Ta2(=Tmg2)に設定する。
次に、第1電動機MG1を使用した場合のトルクアシスト量Ta1の算出方法について説明する。トルクアシスト量算出部76は、第2電動機MG2と同様に、予め定格的に定められて記憶されている第1電動機MG1のモータ性能曲線より、現在の第1電動機回転速度Nmg1を参照することにより、第1電動機MG1の出力可能なトルクTmg1を算出する。なお、第1電動機MG1のモータ性能曲線は図示されていないが、図7に示す第2電動機MG2と同様の傾向を示す。
トルクアシスト量算出部76は、出力可能なトルクTmg1を算出すると、予め求められている図8に示すトルクコンバータ16の特性曲線に基づいてトルク比tを算出する。なお、図8において、横軸は速度比e(=タービン回転速度Nt/ポンプ回転速度Np)を示し、縦軸がトルクtを示している。トルクアシスト量算出部76は、ポンプ回転速度Npおよびタービン回転速度Ntを検出して、速度比eを逐次算出し、図8のトルクコンバータ16の特性曲線から算出された速度比eを参照することによりトルク比tを逐次算出する。そして、トルクアシスト量算出部76は、算出されたトルク比tと第1電動機MG1の出力可能なトルクTmg1との積によって、トルクコンバータ16の出力側である自動変速機18の入力軸20に伝達される第1電動機MG1のトルクアシスト量Ta1(=t×Tmg1)を算出する。なお、ポンプ翼車16pは、エンジン12および第1電動機MG1に連結されているので、エンジン回転速度Neまたは第1電動機回転速度Nmg1を検出することで求められる。また、タービン回転速度Ntは、タービン回転速度センサ46から直接的に求めてもいいし、車速センサ50から自動変速機18のギヤ比を考慮して求めることもできる。
トルクアシスト量制御部74は、トルクアシスト量算出部74によって算出された第1電動機MG1によるトルクアシスト量Ta1および第2電動機MG2によるトルクアシスト量Ta2を比較し、どちらのトルクアシスト量が大きいかを判断する。そして、トルクアシスト量制御部74は、トルクアシスト量の大きい側の電動機を用いてトルクアシストを実行する指令をインバータ38に出力する。なお、第1電動機MG1によるトルクアシスト量Ta1は、速度比eに応じて変化することを考慮すると、第1電動機MG1および第2電動機MG2の何れを用いるか、すなわち第1電動機MG1および第2電動機MG2のトルクアシスト量の割合は、速度比eによって決定されるということもできる。このとき、第1電動機MG1および第2電動機MG2の何れでトルクアシストを実行する場合であっても、前記第1電動機MG1によってエンジン動作点を燃費最適点とする制御は行われない。すなわち、第1電動機MG1と第2電動機MG2との間での電力授受により電気的に動力(単位は例えばkW)が伝達される前記電気パスを止めて、トルクコンバータ16を介して機械的に動力が伝達される前記機械パスを用いて動力が伝達される。トルクアシスト時は、電動機の動力を全てトルクアシストに使用するためである。
図9に、第1電動機MG1を使用した場合のトルクアシスト量Ta1と、第2電動機MG2を使用した場合のトルクアシスト量Ta2との大小関係を示す。なお、図9においては、使用される電力量は等しいものとする。第2電動機MG2のトルクアシスト量Ta2は、速度比eに拘わらず一定の値となっている。また、第2電動機MG2のトルクアシスト量Ta2は、速度比eに依存しない。一方、第1電動機MG1のトルクアシスト量Ta1は、トルクコンバータ16のトルク比tと同様に、速度比eが増加するに従って小さくなり、速度比e1(カップリングポイント)を超えると一定の値となる。すなわち、第1電動機MG1のトルクアシスト量Ta1は、速度比eに応じて変化する。これは、第1電動機MG1がトルクコンバータ16のポンプ翼車16pに連結されているので、第1電動機MG1のトルクTmg1がトルクコンバータ16を介して自動変速機18の入力軸20に伝達されるためである。なお、前記速度比e1以下の速度比域がコンバータレンジとなり、所定の速度比e1以上の領域がカップリングレンジとなる。図9に示すように、速度比eが小さい領域では第1電動機MG1を使用した場合のトルクアシスト量Ta1が、第2電動機を使用した場合のトルクアシスト量Ta2よりも大きくなる。また、速度比eが増加するに従って第1電動機MG1を使用した場合のトルクアシスト量Ta1が小さくなり、第1電動機MG1を使用した場合のトルクアシストTa1量と第2電動機MG2を使用した場合のトルクアシスト量Ta2との差は徐々に小さくなる。そして、速度比eが所定の速度比e2を超えると、第2電動機MG2を使用した場合のトルクアシスト量Ta2が、第1電動機MG1を使用した場合のトルクアシスト量Ta1よりも大きくなる。
次に、運転者による加速要求が緩加速要求であると判断された場合について説明する。また、トルクアシスト量制御部74は、運転者による加速要求が緩加速要求であった場合には燃費が重視され、エンジン動作点を燃費最適点に維持した状態すなわち前記電気パスを維持した状態で、第2電動機MG2によるトルクアシストを実行する。具体的には、エンジン動作点制御部74は、第1電動機MG1を制御してエンジン動作点を燃費最適点に維持し、その第1電動機MG1によって発電された電力を第2電動機に供給する。図10に、前記電気パスが維持された状態での第2電動機の出力特性を示す。電気パスが維持された状態では、例えば第2電動機MG2が回転速度Nmg2aで回転している場合、第2電動機MG2からはその電気パス量(第1電動機MG1による発電量)に基づく駆動力(電気パス量)が出力される。そして、図10に示すように、第2電動機MG2の出力可能なトルクから電気パス量によるトルクを差し引いた分だけ、トルクアシスト余力として出力可能となる。トルクアシスト量制御手段74は、そのトルクアシスト余力分だけのトルクアシストを実行する。これより、燃費悪化を抑制しつつ緩加速を実現することができる。
図11は、電子制御装置40の制御作動の要部すなわちエンジン走行中に運転者が加速要求を出力した際に好適な加速を実現する制御作動を説明するためのフローチャートであり、例えば数msec乃至数十msec程度の極めて短いサイクルタイムで繰り返し実行されるものである。
先ず、加速要求判断部70に対応するステップSA1(以下、ステップを省略する)において、運転者による加速要求が出力されたか否かが判断される。SA1が否定される場合、SA8において電動機によるトルクアシストは実施されず、本ルーチンは終了させられる。SA1が肯定される場合、加速要求判断部70に対応するSA2において、その加速要求が急加速要求であるか否かが判断される。なお、急加速の判断は、例えばアクセル開度Accの増加率ΔAccに基づいて判断される。SA2が否定される場合、運転者による加速要求が緩加速要求であると判断され、トルクアシスト量制御部74およびエンジン動作点制御部68に対応するSA7において、電動機MG2によるトルクアシストが実行される。このとき、第1電動機MG1によってエンジン動作点が燃費最適点上にくるように制御され、第1電動機MG1によって発電(回生)された電力で第2電動機MG2から動力が出力される電気パスが維持される。さらに、第2電動機MG2の出力特性に基づくトルクアシスト可能な余力分を利用してトルクアシストが実行される。
SA2が肯定される場合、バッテリ出力制限制御部72に対応するSA3において、バッテリ出力制限が為されるか否かが判断される。具体的には、蓄電装置36の充電容量SOCを検出し、その充電容量SOCが予め設定されている下限値β以下か否かが判断される。充電容量SOCが下限値β以上であれば、バッテリ出力制限は為されないものと判断されSA3が否定される。一方、下限値β以下であれば、バッテリ出力制限が為されるものと判断されSA3が肯定される。
SA3が肯定される場合、バッテリ出力制限制御部72に対応するSA6において、使用可能な電力量の上限値が変更される。この上限値は、充電容量SOCに応じて変更される。SA3が否定される場合、或いはSA6に基づいて使用可能な電力量の上限値が変更されると、トルクアシスト量算出部76およびトルクアシスト量制御部74に対応するSA4において、第1電動機MG1によるトルクアシスト量Ta1および第2電動機MG2によるトルクアシスト量Ta2がそれぞれ算出される。さらに、算出された第1電動機MG1によるトルクアシスト量Ta1と第2電動機MG2によるトルクアシスト量Ta2とを比較し、トルクアシスト量の大きい側の電動機を選択する。さらに、トルクアシスト量制御部74に対応するSA5において、SA4で選択された電動機を用いてトルクアシストを実行する指令がインバータ38に出力され、その選択された電動機によるトルクアシストが実行される。
上述のように、本実施例によれば、トルクコンバータ16を介して伝達される第1電動機MG1によるトルクアシスト量Tmg1と、トルクコンバータ16を介さない第2電動機MG2によるトルクアシスト量Ta2とを、トルクコンバータ16の速度比eを考慮して決定することで、十分な加速性能を確保することができる。
また、本実施例によれば、トルクコンバータ16の速度比eに基づくトルクアシスト量を、第1電動機MG1および第2電動機MG2毎に予め記憶しており、その速度比eに基づいてトルクコンバータ16を介して出力される第1電動機のトMG1ルクアシスト量Ta1と、第2電動機MG2のトルクアシスト量Ta2とを比較し、トルクアシスト量の大きい側の電動機によってトルクアシストを実行する。このようにすれば、トルクアシスト量の大きい側の電動機を用いることで十分な加速性能を確保することができる。
また、本実施例によれば、第1電動機MG1によるトルクアシスト量Ta1は、速度比eが小さい領域では第2電動機MG2によるトルクアシスト量Ta2よりも大きく、速度比eが増加するに従って、第1電動機MG1によるトルクアシスト量Ta1が小さくなり、その速度比eが所定値e2を超えると、第2電動機MG2によるトルクアシスト量Ta2が第1電動機MG1によるトルクアシスト量Ta1よりも大きくなる。このようにすれば、速度比eに応じてトルクアシスト量の大きい側の電動機を判断することができる。
また、本実施例によれば、エンジン12の駆動力を駆動輪26に伝達する経路として、トルクコンバータ16を介して伝達する機械パスと、第1電動機MG1によって回生された電力を用いて第2電動機MG2によって伝達する電気パスとが設けられ、運転者による加速要求が急加速要求である場合には、電気パスによる動力伝達を止めて、機械パスを用いて動力が伝達される。このようにすれば、エンジン12の動作点が燃費最適点からずれるものの、電動機の出力を全てトルクアシストに使用することができるため、加速性能の確保が可能となる。
また、本実施例によれば、運転者による加速要求が緩加速要求である場合には、電気パスが維持され、第1電動機MG1および第2電動機MG2を制御してエンジン12の動作点を予め設定されている燃費最適点に変更し、第2電動機MG2によるトルクアシストを実行する。このようにすれば、燃費を悪化させることなく、第2電動機MG2によって出力可能な範囲でトルクアシストを実行することができる。
以上、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明したが、本発明はその他の態様においても適用される。
例えば、前述の実施例において、自動変速機18は有段式の自動変速機であったが、無段式の自動変速機など自由に変更することができる。或いは、自動変速機を無くした構造であっても本発明を適用することができる。
また、前述の実施例では、第1電動機MG1がトルクコンバータ16のポンプ翼車16pに直結され、第2電動機MG2がトルクコンバータ16のタービン翼車16tに直結されていたが、必ずも直結される必要はなく、例えば歯車等を介して間接的に連結されていても構わない。
また、前述の実施例では、第1電動機MG1および第2電動機MG2のうち、算出されたトルクアシスト量の大きい側の電動機によってトルクアシストを実行する、すなわち第1電動機MG1によるトルクアシスト量Ta1および第2電動機MG2によるトルクアシスト量Ta2の割合を、速度比eに応じて一方を100%、他方を0%とするものであったが、必ずしも何れか一方を100%、他方を0%とする必要はない。例えばトルクアシスト時において第1電動機MG1および第2電動機MG2の両方を使用し、第1電動機MG1および第2電動機MG2のトルクアシスト量の割合を速度比eに基づいて決定するものであっても構わない。例えば、第1電動機MG1によるトルクアシスト量Ta1を80%、第2電動機MG2によるトルクアシスト量Ta2を20%とするなど、速度比eから判断される、トルクアシストに有利な側の電動機によるトルクアシスト量の割合を高くするような構成であっても構わない。
また、前述の実施例では、緩加速時には電気パスを維持してエンジンを燃費最適点で作動させていたが、運転者の加速要求が出力されると、一律に電気パスを止めてトルクアシスト量の大きい側の電動機を用いてトルクアシストを行うものであっても構わない。
また、前述の実施例では、電力量の出力制限は、充電容量SOCに基づいて設定されるとしたが、それに加えて電動機温度など他のパラメータも考慮する構成であっても構わない。
なお、上述したのはあくまでも一実施形態であり、本発明は当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を加えた態様で実施することができる。
8:車両
12:エンジン
16:トルクコンバータ
16p:ポンプ翼車(入力側回転部材)
16t:タービン翼車(出力側回転部材)
26:駆動輪
40:電子制御装置(制御装置)
MG1:第1電動機
MG2:第2電動機

Claims (5)

  1. エンジンからの動力が入力される入力側回転部材と駆動輪への動力を出力する出力側回転部材とを有するトルクコンバータと、前記入力側回転部材に直接または間接的に連結された第1電動機と、前記出力側回転部材に直接または間接的に連結された第2電動機とを、備えた車両の制御装置であって、
    少なくとも前記エンジンによって走行している間に運転者による加速要求があった場合には、前記第1電動機によるトルクアシスト量と前記第2電動機によるトルクアシスト量との割合を、前記トルクコンバータの速度比に基づいて決定することを特徴とする車両の制御装置。
  2. 前記第1電動機によって前記トルクコンバータを介して前記駆動輪に出力されるトルクアシスト量と、前記第2電動機によって前記駆動輪に出力されるトルクアシスト量とを、比較し、
    前記駆動輪に出力される前記トルクアシスト量が大きくなる側の電動機によってトルクアシストを実行することを特徴とする請求項1の車両の制御装置。
  3. 前記速度比が小さい領域では、前記第1電動機によって出力される場合のトルクアシスト量は、前記第2電動機によって出力される場合のトルクアシスト量よりも大きく、
    前記第1電動機によって出力される場合のトルクアシスト量は、前記速度比が増加するに従って小さくなり、
    該速度比が所定値を超えると、前記第2電動機によって出力される場合のトルクアシスト量が、前記第1電動機によって出力される場合のトルクアシスト量よりも大きくなることを特徴とする請求項2の車両の制御装置。
  4. 前記エンジンのパワーを前記駆動輪に伝達する経路として、前記トルクコンバータを介して伝達する機械パスと、前記第1電動機によって回生された電力を用いて前記第2電動機によって伝達する電気パスとが設けられ、
    運転者による加速要求が急加速要求である場合には、前記電気パスによる動力伝達を止めて、前記機械パスを用いて動力が伝達されることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1の車両の制御装置。
  5. 前記運転者による加速要求が緩加速要求である場合には、前記電気パスが維持され、前記第1電動機および前記第2電動機を制御して前記エンジンの動作点を予め設定されている燃費最適点に変更し、
    前記第2電動機によるトルクアシストを実行することを特徴とする請求項4の車両の制御装置。
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