JP2013152664A - 自動取引装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】被災時において利用者が銀行カードを所持していない場合でも、出金取引を可能する自動取引装置を提供する。
【解決手段】利用者の希望する取引を許容する取引処理装置において、利用者から取引時に入力された個人情報を利用者毎に記憶する記憶手段と、通信手段に異常が有る、或いは上位端末から顧客情報を取得出来ないことを検知する異常検知手段と、取引運用として、通常取引運用と限定取引運用と、通常取引運用から限定取引運用に取引運用を切替処理する運用切替手段とを設け、異常検知手段が、通信手段に異常が有る、或いは上位端末から利用者情報を取得出来ないことを検知した場合に、運用切替手段が、通常取引運用から限定取引運用へ切替るとともに、限定取引運用においては、利用者の取引時に、利用者が入力する個人情報と、記憶手段が記憶する顧客情報とを照合し、照合結果に基づいて、利用者の希望する取引を許容する。
【選択図】図7
【解決手段】利用者の希望する取引を許容する取引処理装置において、利用者から取引時に入力された個人情報を利用者毎に記憶する記憶手段と、通信手段に異常が有る、或いは上位端末から顧客情報を取得出来ないことを検知する異常検知手段と、取引運用として、通常取引運用と限定取引運用と、通常取引運用から限定取引運用に取引運用を切替処理する運用切替手段とを設け、異常検知手段が、通信手段に異常が有る、或いは上位端末から利用者情報を取得出来ないことを検知した場合に、運用切替手段が、通常取引運用から限定取引運用へ切替るとともに、限定取引運用においては、利用者の取引時に、利用者が入力する個人情報と、記憶手段が記憶する顧客情報とを照合し、照合結果に基づいて、利用者の希望する取引を許容する。
【選択図】図7
Description
本発明は、金融機関等に設置されるATM(Automated Teller Machine)等の自動取引装置に関し、特に、災害時等の異常時においても出金取引を可能とした特殊運用モードを設けた自動取引装置に関する。
従来の取引処理装置のように、利用者との取引処理を行なう場合、上位ホストコンピュータから取引に関する顧客情報を入手、或いは問合せを行なうことで前記取引処理を進めていく顧客対面型オンライン取引装置が開発されている。これらの取引装置においては、通信回線を介して関連する金融機関の上位ホストから顧客情報を取得し、その取得した顧客情報と、利用者が取引処理に提示するカード情報或いは、操作部で許容する入力機能から入力される個人情報と、を照合し、その照合結果に問題がなければ、利用者の取引を許容するように構成されている。
従来の取引処理装置においては、上位ホストと送信が途絶えた場合は、即時に取引運用が停止し、専門員による障害普及を実施しない限りは取引が実行出来ない構成となっている。例えば、特許文献1では、従来の取引処理装置における上記課題を解決するために、オフライン中においても取引処理装置の入金あるいは振込を可能とした技術が提供されている。本特許文献1においては、ホストコンピュータと切断されているオフラインの際には、利用者に実際の処理が遅れることを確認してもらった後で、ATMにて入金と振込の処理を継続し、日付、カード内の口座番号、入金金額等をATMの外部記憶装置に存在する取引履歴ファイルに保存しておき、障害が復旧しオンラインになった際に取引履歴ファイルに基づきホストコンピュータに入金もしくは振込要求電文を送信し、当該ホストコンピュータのデータベースを更新することを特徴とする無停止ATMが提供されている。
しかしながら、震災等の災害時には、銀行カードだけでなく身分証も持たずに避難するため、利用者が銀行カードを所持していることを前提とした特許文献1では、ATMを使用することはできず、当面必要な現金を出金することはできない。また、ホストコンピュータと接続できない、オフラインの状態では、店舗間の情報連携ができないため、悪意をもった利用者が複数の店舗を回り、不正に出金するおそれがある。
本発明の目的は、被災時において利用者が銀行カードを所持していない場合でも、適切に出金取引を可能する自動取引装置を提供することである。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明にかかる自動取引装置は、利用者が取引する際に取引処理装置に入力する個人情報と、該取引処理装置と通信手段を介して接続された上位端末から取得した前記利用者の顧客情報と、を照合し、該照合結果に基づいて、前記利用者の希望する取引を許容する取引処理装置において、前記利用者から取引時に入力された前記個人情報を利用者毎に記憶する記憶手段と、前記通信手段に異常が有る、或いは前記上位端末から前記顧客情報を取得出来ないことを検知する異常検知手段と、取引運用として、少なくとも、通常取引運用と限定取引運用とを設け、前記通常取引運用から前記限定取引運用に取引運用を切替処理する運用切替手段と、を設け、前記異常検知手段が、前記通信手段に異常が有る、或いは前記上位端末から前記利用者情報を取得出来ないことを検知した場合に、前記運用切替手段が、該取引処理装置の取引運用を、通常取引運用から限定取引運用へ切替るとともに、前記限定取引運用においては、利用者の取引時に、利用者が入力する前記個人情報と、前記記憶手段が記憶する前記顧客情報と、を照合し、該照合結果に基づいて、前記利用者の希望する取引を許容する、ことを特徴とする。
本発明によれば、被災時において利用者が銀行カードを所持していない場合でも、適切にATMで出金取引を可能した自動取引装置を提供することが出来る。
以下に図1から図8を参照して、本発明にかかる自動取引装置の実施の形態を詳細に説明する。以下では、本発明にかかる自動取引装置を、金融機関システムに採用されるATM(Automated Teller Machine)について適用した場合について説明しているが、出金取引が可能な装置であればこれに限定されることはない。
図1は、本実施形態に係る自動取引装置1と通信網を介してホストコンピュータ11に接続されたシステムとの接続図であり、図2は、自動取引装置1とホストコンピュータ11の内部構成図である。以下、本接続図および内部構成図を用いて、概略構造を説明する。
自動取引装置(以下ATMとする)1は、金融機関等に設置され、顧客の操作によって現金の入金や出金等の取引を行う自動取引装置であり、回線接続部8によりホストコンピュータ11の回線接続部12に接続されている。ATM1は、利用者の要求する種々の取引を自動的に実行する装置であり、操作部3と、カード/明細票機構部4と、通帳機構部5と、紙幣入出金機構部6と、硬貨入出金機構部7と、音声案内ガイダンス部9と、静脈認証機構部10と、カメラ撮像部20と、ファイル部21と、これら各部を制御する制御部2とを有して構成されている。制御部2は、CPU(Central Processing Unit)、メモリ等のハードウェア構成と、プログラム、データ等のソフトウェア構成とから成り、各種処理、取引を制御する。
以下に各部位の説明を行う。操作部3は、各種の情報を画面に表示する機能や、キー入力を検知する機能を有している。操作部3は、主にATM1の利用者が取引を行う際に、取引操作の誘導画面を表示したり、暗証番号など利用者の操作や指で押されたキー入力を受付ける部分である。尚、操作部3はタッチパネル等により構成された入力兼表示部(入力表示部ともいう)が望ましく、様々な情報を表示画面に表示し、この表示画面に含まれる色々な項目への押下についてももちろん検知する。
カード機構部4は、利用者によるカードの挿入又は排出動作、カードの磁気ストライプ又はICチップへのリード又はライト動作、カードエンボス部分のイメージの読取り、さらにはカードを発行する機能などを有する。また、カード機構部4は、取引した内容を印字部により明細票に印字し、装置内から排出する明細票機構部4を有する。
通帳機構部5は、利用者による通帳の挿入/排出動作、磁気ストライプのリード/ライト動作、通帳への印字部による印字機能などを有する。紙幣入出金機構部6および硬貨入出金機構部7は、現金の入金や出金機能、現金の鑑別や搬送、収納機能を有する。
また、静脈認証機構部10は、利用者の静脈を読み取る読取機能を有している。カメラ撮影部20は、利用者の顔画像を撮影する機能を有している。
ファイル部21は、利用者の口座情報、取引履歴などを記憶する機能を有し、その内部に口座情報ファイル22と災害時取引管理ファイル23と記憶する。そして、上述のように、これらの各部位は制御部2によってその処理が制御される。
一方、ATM1と接続するホストコンピュータ(以下ホスト)11は、ATM1の回線制御部8と接続し、ATM1とのデータの送信または受信を行う回線接続部12と、利用者の口座情報などを記憶する口座情報ファイル16および各種ファイル17を内部に設けたファイル部14と、これらを制御するホストコンピュータ制御部15とを有する。この口座情報ファイル16には利用者の暗証番号も記憶されている。ホストコンピュータ制御部15は、ATM1から受信するデータに含まれる暗証番号と、口座情報ファイル16に記憶されている利用者の暗証番号とを比較してその結果をATM1に送信する。これによりATM1によって入力された暗証番号の可否が判断される。
通常取引におけるシステムの運用時は、上述の通り、ホスト11とATM1が通信網を介して接続された状態で取引が処理されるが、震災等の災害が発生した場合は、ホスト11とATM1との間の通信回線が寸断され、ATM1が孤立することが想定される。さらには、被災地の利用者は、避難の際に必要最小限の物しか持ち出さず、銀行カードを所持していないことが考えられる。そこで本発明でのATMでは、被災地において、ATM1とホスト11が接続できない状態で、銀行カードを所持していない利用者でも出金取引を可能とする機能を提供する。
図3、図4はATM1が提供する操作部3に表示する画面であって、運用ごとの顧客案内画面の例を示したものである。ATM1の制御部2は、ホスト11との接続状態に応じて、その運用のモードを通常時モードと災害時モードに切り替える。図3は、通常時モードで操作部3に表示される顧客案内画面である。この画面では、ATM1とホスト11が接続状態であるため、ホスト11内のファイル部14にあらかじめ記憶されている情報をホスト11から取得して残高照会、出金、入金などの取引を提供する。
一方、図4は災害時モードでの顧客案内画面であり、ATM1の制御部2は、ATM1とホスト11が接続できないため、ATM1内のファイル部21の情報を読み出して出金取引を提供する。ATM1の制御部2は、初期状態では通常時モードでの運用を行い、災害時モードへの切替えは、ATM1の回線制御部8がホスト11との接続を確立できないことを検知した際に切替えたり、または銀行員などの係員による設定変更操作によって切替える。また、災害時モードから通常時モードへの切替えについても、ATM1の制御部2は、ホスト1との接続を確立できた場合に切替え、または係員の設定変更操作により切替えることが可能である。図4に示す例では、災害時モードである旨と、操作可能な顧客の地域と、災害時に可能な取引(引き出しおよびカード発行)とが表示されている場合について示している。
次に、ATM1内のファイル部21のデータ構成例について説明する。図5は、ATM1内のファイル部21のデータ構成例を示す図である。図5に示すように、ファイル部21は、口座番号、顧客名、生年月日、住所(カナ情報)、連絡先、暗証番号、生体情報、残高、最終取引日時(期日)、災害時取引管理Noの各情報を有する口座情報データ(図5(a))と、災害時取引管理No、登録日、現連絡先、生体情報、累積出金金額を有する災害時取引管理データ(図5(b))を有する。この口座情報データは全顧客分ではなく、ATM1が設置されている地区の近隣地区に在住する顧客のデータに限定して保持する。具体的には、ファイル部21は、口座情報データとして、あらかじめATM1の設置場所(設置位置)によって災害時の取引提供地区を区分けしておき、その区分した地区内の場所と同じ場所を登録住所としている顧客のデータを保持する。
口座情報データの更新は、ATM1の制御部2が、通常時モードにおいては、1ヶ月などの規定期間ごとに、ホスト11のファイル部14から、顧客氏名(顧客名)、生年月日、住所(カナ情報)、電話番号(連絡先)、口座番号、暗証番号、残高を取得し、ATM1内のファイル部21に反映する。さらに、ATM1の制御部2は、通常時モードにおいて利用者がATM1で取引をする際に、口座番号を確認し、ATM1内のファイル部21に登録されている顧客である場合、取引後の残高、顔画像や静脈情報などの生体情報、最終取引日時(期日)をATM1内のファイル部21の当該顧客のデータとして保存しておく。
図5に示す例では、口座情報データ(a)として、住所「アイチケン□□シ○○チョウ1−1」、連絡先「111222333」であって、生年月日「2000年11月11日」の顧客「○○タロウ」が口座番号「12345678」で識別される口座を有し、その残高が「100,000円」であることを示している。また、暗証番号として「1234」が登録され、生体情報として「ファイルxxx」が登録され、最終取引日時(期日)が「2011年9月9日」であることを示している。さらに、この口座情報データには、災害時取引管理No「A1234」が設定され、既に災害時モードにおけるカード発行の処理(図6)が行われたことを示している。
また、図5に示す例では、災害時取引データ(b)として、現連絡先(場所、携帯電話番号)として「○○ヒナンジョ 0901234567」が登録され、生体情報として、顔画像のファイルA1234が登録されていることを示している。また、この災害時取引データは、管理Noによって紐付けされ、その番号が「A1234」であることから、口座情報データに登録されている「○○タロウ」に関する災害取引データであることがわかり、災害時における累積出金金額は「10,000円」であり、登録日は「2011年10月10日」であることを示している。この災害時取引データの登録や更新については、図6、7を用いて後述する。
次に、災害時モードにおいてATM1で取引を行う場合の取引フローを図6、図7を用いて説明する。図6は、災害時モードにおけるカード発行の処理フロー例である。また、図7は、災害時モードにおける出金取引の処理フロー例である。
まず、ATM1の制御部2は、操作部3に設けた取引操作の誘導画面の初期画面(図4)を表示する。この初期画面には、「カード発行」「お引出し」の取引項目が表示されている(S600)。利用者は、前記取引項目の中から「カード発行」を選択(取引ボタン押下)し(S601)、その選択を操作部3が検知することで選択された取引を開始する。
続いて、利用者を確認するため、ATM1の制御部2は、操作部3に対して顧客案内画面に利用者情報入力画面を表示させる(S602)。利用者情報は、利用者があらかじめ金融機関に登録した、氏名、生年月日、住所、連絡先である。次に、利用者が各項目を入力し終えると(S603)、制御部2はファイル部21を参照し、利用者の入力内容と一致する口座情報データを検索する(S604)。
そして、制御部2は、利用者の入力内容と一致する口座情報データがあるか否かを判定し(S605)、利用者の入力内容と一致する口座情報データがないと判定した場合(S605;No)、災害時の取引提供地区外の顧客、もしくは口座が開設されていない顧客と判断し、取引取扱不可画面1(図8A)を操作部3に表示し(S623)、取引を終了させる。
一方、制御部2は、利用者の入力内容と一致する口座情報データがあると判定した場合(S605;Yes)、次に、暗証番号の入力画面を操作部3に表示させる(S606)。このとき、利用者の入力内容と一致する口座情報データが複数ある場合(つまり同一顧客で複数の口座が開設されている場合)には、利用者が当面必要な現金を十分に引き出せるように、制御部2は、それらの口座情報データの中から残高が高い口座情報データを特定する。
そして、制御部2は、利用者が暗証番号を入力し(S607)、その暗証番号に対応する口座情報データの有無を確認し(S608)、その暗証番号と前記口座情報データの暗証番号が一致するか否かを判定する(S609)。制御部2は、これらの暗証番号が一致していると判定した場合(S609;Yes)、本人確認できたものとして次の処理に進む。なお、本人確認内容として、暗証番号の一致チェックだけでなく、顔画像や静脈情報などの生体情報の一致チェックを併用することによって、セキュリティを高めることも可能である。具体的には、通常時モードでの取引の際に残高と同時に保存した顔画像や静脈情報を使用し、これらの一致チェックを行う。一方、制御部2は、これらの暗証番号が一致していないと判定した場合(S609;No)、暗証番号の誤入力や不正と判断し、取引取扱不可画面2(図8B)を操作部3に表示し(S624)、取引を終了させる。
次に、制御部2は、災害時用カードが発行済であるかを確認する(S610)。具体的には、口座情報データの「災害時取引管理No」を確認し、管理Noに採番されている場合は、カード発行済と判断し(S610;No)、取扱不可画面3(図8C)を表示する(S625)。一方、制御部2は、口座情報データの「災害時取引管理No」が採番されていない場合は、カード未発行と判断し(S610;Yes)、出金可能金額の判定処理に進む(S611)。
出金可能金額は口座情報データに記録されている残高以内の金額とし、制御部2は、利用日から規定期間内にATM1での取引実績のある利用者であれば、当該残高値はホストの残高との差異が少ないと判断し、出金可能金額を当該残高値に近くしてもよい。一方、災害時は、ATM内の現金の補充が通常時ほど頻繁にできないこと、当面必要な現金をより多くの利用者に提供することを考慮して、出金可能金額の上限を定めてもよい。
制御部2は、上述で定めた出金可能金額が0円であるか否かを判定し(S611)、出金可能金額が0円でないと判定した場合(S611;Yes)、本人確認用データの登録画面を操作部3に表示する。制御部2は、その登録情報のうちの1つとして、現在の連絡先の入力画面を操作部3に表示し(S612)、操作部3は、利用者から、災害により家を失い、避難所生活をする利用者の場合、避難所名を入力する等、後日連絡がとれる情報の入力を受け付ける(S613)。さらに制御部2は、もう1つの登録情報として、カメラ撮像部20に顔画像を撮影させる(S614)。制御部2は、ATM1のカメラ撮像部20によって、本人の顔画像を撮影させる(S615)。この際、サングラス、帽子等で顔が覆われている場合は、操作部3に注意を促し、本人確認を確実できる顔画像を撮影する。制御部2は、上述した現在の連絡先と顔画像を、ATM1内のファイル部21の災害時取引データに登録する(S616)。
一方、制御部2は、出金可能金額が0円であると判定した場合(S611;No)、出金可能な残高がないと判断し、取引取扱不可画面4(図8D)を操作部3に表示し(S626)、取引を終了させる。
次に、制御部2は、カード発行処理を行うために、操作部3にカード発行画面を表示し(S617)、カード機構部にて新カードの磁気ストライプに口座情報をライトし、カード排出準備ができ、カード発行処理を行うと(S618)、操作部3にカード抜き取り画面を表示する(S619)。そして、カード機構部がカードの抜き取りを検知すると(S620)、災害時取引データの管理Noを口座情報データの「災害時取引管理No」に登録(更新)し、口座情報データと災害時取引データを紐付ける(S621)。最後に、操作部3に取引終了画面を表示する(S622)。
次に、利用者が「カード発行」によって発行されたカードを使って出金取引を行う処理について説明する。
まず、制御部2は、操作部3に顧客案内画面を表示した場合において(S700)、操作部3が「お引出し」の選択を受け付けると(S701)、カード機構部がカード受付準備を行い、カード挿入画面を操作部3に表示する(S702)。
そして、利用者がカードを挿入すると(S703)、カード機構部が磁気ストライプをリードし、読みとった情報を制御部2に送る。制御部2は、ファイル部21の口座情報データを検索し、カード情報に一致する口座情報を抽出するための顧客データ検索処理を行い、その顧客の口座情報があるか否かを判定する(S704)。ここで、制御部2は、利用者が通常運用時の銀行カードを所持している場合、その銀行カードについても受け付け可能とする。ただし、利用者の登録住所が災害時の出金取引提供地区内であることをチェックする。具体的には、制御部2は、磁気ストライプから読み取った口座情報がファイル部21の口座情報データ内に存在する場合に取扱可能とする。
そして、制御部2は、口座情報データにその顧客の口座情報がないと判定した場合(S705;No)、取扱不可画面1(図8A)を操作部3に表示する(S719)。一方、制御部2は、口座情報データにその顧客の口座情報があると判定した場合(S705;Yes)、操作部3に暗証番号入力画面を表示し(S706)、操作部3は暗証番号の入力を受け付ける(S707)。その後、制御部2は、図6に示した場合と同様に、利用者の入力暗証番号と顧客データの暗証番号が一致すると(S708、S709)、出金可能金額をチェックする(S710)。
制御部2は、災害時取引データの該当出金累積金額が出金可能金額を超えている場合(S710;No)、出金できないことを示す取扱不可画面4(図8D)を操作部3に表示し(S721)、カード返却等の取消処理を行う(S722)。一方、制御部2は、災害時取引データの該当出金累積金額が出金可能金額を超えておらず、出金可能金額が0円でなければ(S710;Yes)、金額入力画面を操作部3に表示する(S711)。
操作部3が利用者から金額の入力を受け付けると(S712)、制御部2は、金額を合わせた累積金額が出金可能金額以内であれば、操作部3に処理中画面を表示し(S713)、紙幣入出金機構部または硬貨入出金機構部において現金の繰り出し処理を行う(S714)。
次に、制御部2は、操作部3にカードと現金の受け取りを促す画面を表示し(S715)、カード機構部ではカード排出処理、紙幣入出金機能部または硬貨入出金機構部では現金排出処理を行う。そして、利用者がカードと現金を受け取ると(S716)、制御部2はファイル部21の災害時取引データの該当出金累積金額を更新し(S717)、操作部3に取引終了画面を表示し(S718)、取引を終了する。
このように、本実施の形態では、利用者が取引する際にATM1に入力する個人情報と、ATM1と通信手段(回線接続部8および回線接続部12)を介して接続されたホストコンピュータ11から取得した利用者の顧客情報(利用者情報)と、を照合し、その照合結果に基づいて、利用者の希望する取引を許容するATM1において、利用者から取引時に入力された個人情報を利用者毎に記憶するファイル部21と、通信手段に異常が有る(すなわち回線接続部8、回線接続部12、通信回線のいずれかに異常が有る)、或いはホストコンピュータ11から顧客情報を取得出来ないことを検知する異常検知手段(制御部2)と、取引運用として、少なくとも、通常取引運用と限定取引運用とを設け、通常取引運用から限定取引運用に取引運用を切替処理する運用切替手段(制御部2)と、を設け、異常検知手段が、通信手段に異常が有る、或いはホストコンピュータ11から利用者情報を取得出来ないことを検知した場合に、運用切替手段が、そのATM1の取引運用を、通常取引運用から限定取引運用へ切替るとともに、限定取引運用においては、利用者の取引時に、利用者が入力する個人情報と、ファイル部21が記憶する顧客情報と、を照合し、その照合結果に基づいて、利用者の希望する取引を許容する。
従来の取引処理装置では、利用者との取引処理を行なう場合、上位ホストから取引に関する顧客情報を入手、或いは問合せを行なうことで取引処理を進めていく顧客対面型オンライン取引装置においては、上位ホストとの接続が何かの原因で接続出来ない場合は、その時点で取引不可となってしまい、障害処理として取扱われるケースが大半である。しかし、本実施の形態では、上位装置であるホストコンピュータ11との接続が正常であるかどうかを検知し、検知した結果、異常が認められた場合、正常時に比べて機能を限定したオフラインモードである限定取引運用で取引処理を続行する機能を設けている。さらに、本実施の形態では、本ATM1がホストコンピュータ11との接続に異常があったという事で、一方的に上記記載の限定取引運用で取引処理を続行するケースのみならず、例えば、異常があったことを報知し、本ATM1の管理者、例えば、金融機関の係員、或いはATM1の保守員が装置保守モードにおいて、本ATM1の取引運用を通常取引運用から限定取引運用へ切替え処理する機能を設けておき、その機能によって、運用を限定取引運用に切替えて取引処理を継続することも可能となる。一方、限定取引運用に切替えて取引処理を継続する場合、オフラインでの取引運用となり、ホストコンピュータ11から顧客情報が取得出来ないため、ATM1内部に記録した顧客情報と、利用者が提示する個人情報との照合に基づいて本人確認ができれば、取引処理を実行することができる。
また、上述した個人情報には、利用者の氏名、住所、連絡先、生年月日の各情報、及び、利用者の生体情報の少なくとも一つを含めることができる。
さらに、ATM1は、ATM1が設置されている設置位置情報を記憶するファイル部21と、ファイル部21に記憶された設置位置情報と、利用者の住所情報と照合する照合手段(制御部2)と、をさらに有し、限定取引運用時において、利用者の提示した個人情報において、照合手段での照合結果、設置位置の略近隣エリアに利用者の住所が属する場合に、利用者の希望する取引を許容し、かつ、利用者の取引許容した取引情報を更新して記録する。
したがって、例えば限定取引運用に切替えて取引処理を継続する場合、オフラインでの取引運用となり、上位のホストコンピュータ11から顧客情報が取得出来ないことから本人確認、さらいには、取引に必要な顧客情報をATM1の内部に予め記憶しておく必要がある。従って、通常取引運用時において、利用者との取引情報をATM1に記憶させておく必要が生じてくるが、利用者数、及び装置台数を考慮した場合、全ての利用者情報を設置された全ての装置に記憶させることは物理的に困難である。よって、その条件として、地域別に利用者、及び設置された装置を分類し、その地域に対応した装置の各々に、対応した利用者情報を記憶させることで実現を可能としている。従って、まず、顧客情報から住所情報を抽出し、その住所情報を基に予め定めた地域別分類に従って、顧客を分類、さらに、設置された装置の設置場所情報を基に同様にして予め定めた地域別分類に従って、各装置においても分類し、同じ分類の属する装置が同じ分類の属する顧客情報を記憶して管理する。
また、ここでの略近隣エリアとは、予め、各ATM1が設置されている場所を含む領域(地域)を分割した各エリアを示し、本ATM1が設置された設置情報、つまり場所情報からその場所が属する上記分割されたエリアを特定する。同様にして利用者の提示する個人情報の中から住所情報を抽出し、その住所が上記分割されたエリアのどのエリアに属しているか特定する。上述の2つの特定情報を基に、各利用者の利用可能なATM1が対応付けできる構成となっている。よって、対応付けされたATM1においては、その利用者情報も予めATM1本体に記憶されているので、支障なく取引が出来るようになっている。また、利用可能なATM1は単体だけでなく、エリア内に設置された複数のATM1で構成してもよい。さらには、エリアを跨って近隣エリアで対応できる構成であってもよい。ATM1が有する記憶装置の容量と利用者情報の容量との兼ね合いで対応エリアを決定する(例えば、単体のATM1の記憶装置の容量が不足している場合には複数のATM1を利用可能なATMとする)構成であってもよい。
また、ここでの個人情報とは、利用者の氏名、住所、連絡先、生年月日の各情報の他に、利用者の生体情報等も含まれており、例えば、通常取引運用時には、特に必要としなかった個人情報の一つを、限定取引運用において新たに付加して取引前に確認する構成であってもよい。さらには、ATM1内部に記憶した顧客情報の中には、利用者の氏名のみしか存在しなかった場合は、限定取引運用時の初回の取引時において、住所、連絡先、生年月日、さらに必要に応じて生体認証を取得する構成であってもよい。ここでの連絡先情報とは、連絡が取れる電話番号やメールアドレス等を示し、さらに、連絡が取れる、避難所名、他人情報であってもよい。
さらに、上述した更新して記録する取引情報とは、少なくとも、利用者の取引後の残高情報、或いは認証許容した生体情報の一つを含めてもよい。例えば限定取引運用においては、オフライン状態となっているため、上位のホストコンピュータ11が有する顧客情報を更新出来ない構成となっている。よって、特定エリア内のATM1で取引許容した取引情報の内、最低限必要な口座の残高情報、及び本人確認で必要な生体情報を更新しておくことで、次回の取引を正常に行うことができる構成となっている。また、ここでエリア内に複数の利用可能なATM1が存在する場合は、エリア内のATM1間を接続する回線を新たに設ける構成とし、更新された顧客情報を共有化する構成で対応するものでよい。さらには、限定取引運用において、カード取引に取引処理を限定し、カードの磁気ストライプ、或いはICカードチップ等の記憶媒体に取引日時情報、或いは最低限の個人情報を記憶させる構成で対応してもよい。このように特定エリア内の複数の本ATM1内での取引が自由に取引許容できる構成を設けることで、更なる利用者の取引がスムーズに実現出来る。
さらに、ATM1は、利用者の取引処理時に利用者の顔画像を撮像するカメラ撮像部20、或いは、利用者の取引処理時に利用者の指、或いは掌を認証する静脈認証機構部10の少なくとも一つを有し、生体情報は、カメラ撮像部20が撮像した利用者の顔画像と、或いは静脈認証機構部10が取得した利用者の指、或いは掌の静脈情報と、の少なくとも一つを含めてもよい。このようにすることで、例えば限定取引運用において、生体情報を取得することによって、本人確認の認証精度が向上した取引処理を実現することで、後日に利用者特定できるため、取引後の事後処理や、不正取引対策などに効果を奏する。具体的構成としては、例えば本ATM1の上部前面に撮像装置を設けておき、利用者との取引成立時に利用者の顔画像を撮像し、生体情報として記録するように構成してもよい。さらには、本ATM1の接客部上部に生体認証装置を設けておき、取引処理時に利用者に本人の生体情報として、指、掌の静脈情報の提示を促す構成であってもよい。
さらに、ATM1は、利用者の取引情報を基に、通常取引運用時における利用者が最後に実施した取引の取引履歴情報を抽出する取引履歴情報抽出手段(制御部2)と、を有し、取引履歴情報抽出手段が取得した取引履歴情報から最終取引期日、及び最終取引後の口座残高を取得し、利用者の個人情報としてファイル部21に記憶しておき、限定取引運用時において、ファイル部21で記憶した個人情報が、利用者が取引実施時に提示された利用者情報と照合した結果、少なくとも利用者の名前、住所、連絡先、生年月日の各情報、及び、利用者の生体情報の各々が全て一致した場合、所定の取引条件に基づく出金取引を許容する。このようにすることで、例えば通常取引運用時における利用者が最後に実施した取引の取引履歴情報を抽出して記憶しておく事で、その後の突然の障害、災害等で上位装置であるホストコンピュータ11との接続が途絶え、通常取引運用から限定取引運用に切り替わった場合においても、継続して取引処理が実行出来る。また、限定取引運用においては、ホストコンピュータ11が保有していた顧客情報との照合が出来ないことより、本人認証の精度が低減することが想定される。よって、限定取引運用においては、個人が特定でき、かつ異常において利用者とスムーズに連絡が出来るように、取引共用する取引においては、予め必要な情報をここで確実に取得することが望ましい。また、本人認証手段として、生体情報を取得する構成によって、本人認証精度が向上するので、取引不正を未然に抑止する効果も生じる。
さらに、ATM1は、ファイル部21に記憶した利用者の最終取引期日を基に取引許可期間を算出する算出手段(制御部2)を有し、と所定の取引条件は、算出手段(制御部2)が算出した取引許可期間内の取引であり、かつ、利用者の希望する出金取引金額が、最終取引後の口座残高以内である出金取引である場合は全額を、照合結果の一部に問題がある場合や、或いは取引許可期間外の取引に該当する取引履歴を有する利用者の出金取引である場合は所定の出金金額を、各々出金許容する。このようにすることで、例えば、取引許可期間を限定取引運用においては、過去取引履歴がある顧客に対しても取引出来るようにするための構成として、前回取引利用した日付を基に取引許可期限を算出し、その取引許可期限内の利用者において、限定取引運用においても取引出来る。さらに、最終取引後の口座残高情報を記録していることで、口座残高を超える出金取引を抑止することができる。ここで、照合結果の一部に問題がある場合とは、例えば、所定の取得すべき個人情報の一部が不明である利用者や、過去に問題があった特定者であった場合等も含んでいる。さらに、取引許可期間外の取引に該当する取引履歴を有する利用者とは、利用者の最終取引期日が略近日ではなく、長い期間の間取引が無かった利用者が今回取引を希望している場合、及び利用者の最終取引期日が略近日であっても、生活する上で不必要な金額を複数に渡って繰り返し、出金取引を実施している経緯がある利用者等を示している。よって、それらの利用者の取引履歴に不信を抱く利用者に対しては、その過去の取引履歴に対応した出金金額を取引許容する構成とすることで、不正取引を抑止するように対応したものである。
さらに、ATM1は、限定取引運用専用の取引カードを発行するカード/明細票機構部4と、カード/明細票機構部4が発行した取引カードを読み取る読取手段(カード/明細票機構部4)を有し、限定取引運用時において、利用者が提示した取引カードを読取手段で読み取った読取結果に基づいて利用者の希望する取引を許容する。このようにすることで、例えば、限定取引運用において、まず利用者の所定の本人確認を行ない、取得すべき本人情報が入手出来た後、その情報を記録したカードを発行し、そのカードを用いた取引処理に限定することができる。よって、限定取引運用で取引処理する利用者においては、確実に身元情報が把握できているため、不正取引に対して更なる抑止効果を奏する。また、カード発行時に、暗証番号なども付与する構成とし、カード内部の記録装置に記録しておくことで、カード紛失時や、そのカードを利用した不正取引に対しても効果を奏する。また、本カードによるカード取引と、カード無し取引を併用する構成においては、カード取引と、カード無し取引の各々の出金可能な限度額に差異を設ける或いは、取引時の本人確認条件に差異を設けて取引運用する構成であってもよい。また、上述でも記載したように、カード取引に取引処理を限定し、カードの磁気ストライプ、或いはICカードチップ等の記憶媒体に取引日時情報、或いは最低限の前記個人情報を記憶させることとしてもよい。このように特定エリア内の複数の本装置内での取引が自由に取引許容できる構成を設けることで、更なる利用者の取引がスムーズに実現出来る。
続いて、別の実施形態として、カード発行を伴わない、出金取引例を図9A〜図10にて説明する。上述では災害時モード用のカードを発行し、そのカードを使っての出金取引を提供したが、被災地では頻繁に出金する必要はなく、当面の現金が1回出金できればよいと想定される。そこで、カード発行をせずに1回きりの出金取引を行うケースについて説明する。
図9Aは、操作部3の顧客案内画面であり、「お引出し(カードをお持ちのかた)」と「お引出し(カードをお持ちでないかた)」の取引項目が表示されている。利用者が「お引出し(カードをお持ちのかた)」を選択した場合の処理フローは、前述の実施形態の「お引出し」と同じである(図7)。
次に、利用者が「お引出し(カードをお持ちでないかた)」を選択した場合の処理フローを図10に示す。まず、制御部2は、顧客案内画面(S1000)において「お引出し(カードをお持ちでないかた)」が選択されると(S1001)、利用者を確認するため、操作部3に顧客案内画面に氏名、生年月日、住所、連絡先の入力画面を表示する(S1002)。
そして、利用者が各項目を入力し終えると(S1003)、制御部2は、ファイル部21を参照し、利用者の入力内容と一致する口座情報データを検索する(S1004)。制御部2は、利用者の入力内容と一致する口座情報データがあるか否かを判定し(S1005)、利用者の入力内容と一致する口座情報データがないと判定した場合(S1005;No)、災害時の取引提供地区外の顧客、もしくは口座が開設されていない顧客と判断し、取引取扱不可画面1(図8A)を操作部3に表示し(S1025)、取引の取消処理を行う(S1029)。
一方、制御部2は、利用者の入力内容と一致する口座情報データがあると判定した場合(S1005;Yes)、次のステップに進んで暗証番号の入力画面を操作部3に表示する(S1006)。そして、制御部2は、入力内容と一致する口座情報データが複数存在する場合、つまり同一顧客で複数の口座が開設されている場合は、図6に示した場合と同様に、利用者が当面必要な現金を十分に引き出せるように、残高が高いほうの口座情報データを使用する。
操作部3は利用者が入力した暗証番号を受け付け(S1007)、制御部2は、入力された暗証番号と前記口座情報データの暗証番号が一致するか否かを判定し(S1009)、両者が一致すると判定した場合(S1009;Yes)、本人確認できたものとして次の処理に進む。なお、本人確認内容として、暗証番号の一致チェックだけでなく、顔画像や静脈情報などの生体情報の一致チェックを併用することによって、セキュリティを高めることも可能である。具体的には、通常時モードでの取引の際に残高と同時に保存した顔画像や静脈情報を使用し、一致チェックを行う。
次に、制御部2は、災害時モードで出金取引を実施済であるか否かを確認する(S1010)。具体的には、制御部2は、口座情報データの「災害時取引管理No」を確認し、管理Noに番号が採番されている場合は、出金取引が実施済とし、取扱不可画面5(図9B)を表示する(S1027)。一方、制御部2は、管理Noが採番されていない場合は、出金取引が未実施なので、出金可能金額の判定処理に進む(S1011)。
ここで、図6に示した場合と同様に、出金可能金額は口座情報データに記録されている残高以内の金額とし、制御部2は、利用日から規定期間内にATM1での取引実績のある利用者であれば、当該残高値はホストの残高との差異が少ないと判断し、出金可能金額を当該残高値に近くしてもよい。一方、災害時は、ATM内の現金の補充が通常時ほど頻繁にできないこと、当面必要な現金をより多くの利用者に提供することを考慮して、出金可能金額の上限を定めてもよい。
そして、制御部2は、上述で定めた出金可能金額が0円であるか否かを判定し(S1011)、出金可能金額が0円でないと判定した場合(S1011;Yes)、本人確認用データの登録画面を操作部3に表示する。制御部2は、その登録情報のうちの1つとして、現在の連絡先の入力画面を操作部3に表示し(S1012)、操作部3は、利用者から、災害により家を失い、避難所生活をする利用者の場合、避難所名を入力する等、後日連絡がとれる情報の入力を受け付ける(S1013)。さらに制御部2は、もう1つの登録情報として、カメラ撮像部20に顔画像を撮影させる(S1014)。制御部2は、ATM1のカメラ撮像部20によって、本人の顔画像を撮影させる(S1015)。この際、サングラス、帽子等で顔が覆われている場合は、操作部3に注意を促し、本人確認を確実できる顔画像を撮影する。制御部2は、上述した現在の連絡先と顔画像を、ATM1内のファイル部21の災害時取引データに登録する(S1016)。
一方、制御部2は、出金可能金額が0円であると判定した場合(S1011;No)、出金可能な残高がないと判断し、取引取扱不可画面4(図8D)を操作部3に表示し(S626)、取引を終了させる。
次に、制御部2は、操作部3に金額入力画面を表示し(S1017)、操作部3は金額の入力を受け付ける(S1018)。ここで、入力可能金額は、上述で決定した出金可能金額以内である。操作部3が金額の確定操作を受け付けると、制御部2は、操作部3に処理中画面を表示し(S1019)、紙幣入出金機構部または硬貨入出金機構部において現金の繰り出し処理を行う(S1020)。
制御部2は、操作部3に現金の受け取りを促す画面を表示し(S1021)、紙幣入出金機能部または硬貨入出金機構部にて現金排出処理を行う。そして、利用者が現金を受け取ると(S1022)、制御部2は、ファイル部21の災害時取引データの該当出金累積金額を更新し(S1023)、操作部3に取引終了画面を表示し(S1024)、取引を終了する。
このように、ATM1では、取引カードを発行しない場合であっても、限定取引運用時における出金取引を1回に限り実行可能とするので、災害時において出金取引に関する混乱を避けることができる。また、一人当たりの利用者がATM1の利用回数を制限しているので、被災者同士の公平性を担保することができる。
1 ATM
2 制御部
3 操作部
4 カード/明細票機構部
5 通帳機構部
6 紙幣入出金機構部
7 硬貨入出金機構部
8 回線接続部
9 音声案内ガイダンス部
10 静脈認証機構部
11 ホストコンピュータ
12 回線接続部
14 ファイル部
15 ホストコンピュータ制御部
16 口座情報ファイル
17 各種ファイル
20 カメラ撮像部
21 ファイル部
22 口座情報ファイル
23 災害時取引管理ファイル。
2 制御部
3 操作部
4 カード/明細票機構部
5 通帳機構部
6 紙幣入出金機構部
7 硬貨入出金機構部
8 回線接続部
9 音声案内ガイダンス部
10 静脈認証機構部
11 ホストコンピュータ
12 回線接続部
14 ファイル部
15 ホストコンピュータ制御部
16 口座情報ファイル
17 各種ファイル
20 カメラ撮像部
21 ファイル部
22 口座情報ファイル
23 災害時取引管理ファイル。
Claims (9)
- 利用者が取引する際に取引処理装置に入力する個人情報と、該取引処理装置と通信手段を介して接続された上位端末から取得した前記利用者の顧客情報と、を照合し、該照合結果に基づいて、前記利用者の希望する取引を許容する取引処理装置において、
前記利用者から取引時に入力された前記個人情報を利用者毎に記憶する記憶手段と、
前記通信手段に異常が有る、或いは前記上位端末から前記顧客情報を取得出来ないことを検知する異常検知手段と、
取引運用として、少なくとも、通常取引運用と限定取引運用とを設け、前記通常取引運用から前記限定取引運用に取引運用を切替処理する運用切替手段と、を設け、
前記異常検知手段が、前記通信手段に異常が有る、或いは前記上位端末から前記利用者情報を取得出来ないことを検知した場合に、前記運用切替手段が、該取引処理装置の取引運用を、通常取引運用から限定取引運用へ切替るとともに、前記限定取引運用においては、利用者の取引時に、利用者が入力する前記個人情報と、前記記憶手段が記憶する前記顧客情報と、を照合し、該照合結果に基づいて、前記利用者の希望する取引を許容する、
ことを特徴とする自動取引装置。 - 前記個人情報には、前記利用者の氏名、住所、連絡先、生年月日の各情報、及び、前記利用者の生体情報の少なくとも一つを含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の自動取引装置。 - 前記取引処理装置は、
該取引処理装置が設置されている位置を示す設置位置情報を記憶した第2の記憶手段と、
前記第2の記憶手段に記憶された前記設置位置情報と、前記利用者の住所情報と照合する照合手段と、をさらに有し、
前記限定取引運用時において、前記利用者の入力した個人情報において、前記照合手段での照合結果、前記設置位置の略近隣エリアに前記利用者の住所が属する場合に、前記利用者の希望する取引を許容し、かつ、前記利用者の取引許容した取引情報を更新して記録する、
ことを特徴とする請求項2に記載の自動取引装置。 - 前記更新して記録する取引情報とは、
少なくとも、前記利用者の該取引後の残高情報、或いは認証許容した生体情報の一つを含む、
ことを特徴とする請求項3記載の自動取引装置。 - 前記取引処理装置は、
前記利用者の取引処理時に前記利用者の顔画像を撮像する撮像手段、或いは、前記利用者の取引処理時に前記利用者の指、或いは掌を認証する静脈情報取得手段の少なくとも一つを有し、
前記生体情報は、前記撮像手段が撮像した前記利用者の顔画像と、或いは前記静脈情報取得手段が取得した前記利用者の指、或いは掌の静脈情報と、の少なくとも一つを含む、
ことを特徴とする請求項2〜4のいずれか1項に記載の自動取引装置。 - 前記取引処理装置は、
前記利用者の取引情報を基に、前記通常取引運用時における前記利用者が最後にした取引の取引履歴情報を抽出する取引履歴情報抽出手段と、を有し、
前記取引履歴情報抽出手段が取得した取引履歴情報から最終取引期日、及び最終取引後の口座残高を取得し、前記利用者の個人情報として前記記憶手段に記憶しておき、
前記限定取引運用時において、前記記憶手段で記憶した個人情報が、前記利用者が取引時に入力された前記利用者情報と照合した結果、少なくとも前記利用者の名前、住所、連絡先、生年月日の各情報、及び、前記利用者の生体情報の各々が全て一致した場合、所定の取引条件に基づく出金取引を許容する、
ことを特徴とする請求項2〜5のいずれか1項に記載の自動取引装置。 - 前記取引処理装置は、
前記記憶手段に記憶した前記利用者の最終取引期日を基に取引許可期間を算出する算出手段を有し、
前記所定の取引条件は、前記算出手段が算出した取引許可期間内の取引であり、かつ、前記利用者の希望する出金取引金額が、前記最終取引後の口座残高以内である出金取引である場合は全額を、前記照合結果の一部に問題がある場合や、或いは取引許可期間外の取引に該当する取引履歴を有する利用者の出金取引である場合は所定の出金金額を、各々出金許容する、
ことを特徴とする請求項6に記載の自動取引装置。 - 前記取引処理装置は、
前記限定取引運用専用の取引カードを発行する発行手段と、
前記発行手段が発行した前記取引カードを読み取る読取手段を有し、
前記限定取引運用時において、利用者が入力した前記取引カードを前記読取手段が読み取った読取結果に基づいて前記利用者の希望する取引を許容する、
ことを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の自動取引装置。 - 前記取引処理装置は、
前記取引カードを発行しない場合であっても、前記限定取引運用時における前記出金取引を1回に限り実行可能とする、
ことを特徴とする請求項8に記載の自動取引装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012013791A JP2013152664A (ja) | 2012-01-26 | 2012-01-26 | 自動取引装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012013791A JP2013152664A (ja) | 2012-01-26 | 2012-01-26 | 自動取引装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2013152664A true JP2013152664A (ja) | 2013-08-08 |
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2012013791A Pending JP2013152664A (ja) | 2012-01-26 | 2012-01-26 | 自動取引装置 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2013152664A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2019504415A (ja) * | 2016-01-06 | 2019-02-14 | アリババ グループ ホウルディング リミテッド | データ格納サービス処理方法及び装置 |
-
2012
- 2012-01-26 JP JP2012013791A patent/JP2013152664A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2019504415A (ja) * | 2016-01-06 | 2019-02-14 | アリババ グループ ホウルディング リミテッド | データ格納サービス処理方法及び装置 |
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