JP2013146418A - 空気清浄機 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】加熱ユニットと脱臭エレメントの相対的位置関係を変更する位置変更手段と、送風手段と加熱ユニットと前記位置変更手段の通電と動作を制御する制御手段と、を備え、前記制御手段は、前記脱臭エレメントの脱臭性能の回復に必要な温度に昇温させるまでの間に、1ないし複数回、前記加熱ユニットの通電を停止させるように構成すれば良い。
【選択図】図11
Description
そして、臭気を吸着した脱臭部の吸着材は、加熱部により加熱されることで、臭気成分が除去されて、脱臭機能を回復させることができる(例えば、特許文献1)。
従って、このような構造では、脱臭部に室内空気を通過させても、一度に大幅に臭気を除去することが困難であることから、人が室内空気の臭気が減少したと感じることができるようになるまで、長い時間の間、空気清浄機を運転する必要がある。
従って、このような構造では、消臭部を流れる室内空気に含まれた臭気を吸着材が十分に吸着しきれない状態で、空気清浄機から室内へと空気が排出されることになり、人が室内空気の臭気が減少したと感じることができるまで、長い時間の間、空気清浄機を運転する必要がある。
これにより、ヒーターに近い吸着材の部位は、効率よく加熱することがでるので臭気を除去できるが、ヒーターから離れた吸着材の部位は、ヒーターからの熱が効率よく伝わらない恐れがあり、確実に臭気を除去しきれない可能性がある。
効率的な再生のためには上記温度域の上限以下に加熱温度を制御する必要があるが、上記上限温度を超えると急激な温度上昇を伴う反応を生じる可能性があるため、全ての物質の上限温度以下で加熱再生する従来の制御においては、吸着剤の吸着物を充分に回復させることができず、空気清浄機において吸着剤の機能を効率よく回復することができないという課題がある。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態1について説明する。
図1〜図6を参照すると、本実施の形態に係る空気清浄機Aは、外郭を成す本体ケースCと、この本体ケースCに設けられる脱臭部60などの各種機能部品により構成されている。
この本体ケースCは、樹脂により形成された箱形状を成しており、前パネル10と前ケース20と後ケース40などの複数の部品により構成されている。
そして、この仕切板23には、後方に向いて開口する円形の後開口24が形成されている。つまり、前ケース20は、前開口22と後開口24とが連通した状態となっている。
尚、仕切板23の後開口24は、後述する送風ファン44のファン開口44dの周囲にベルマウスを形成している。
また、フレーム21の上辺は、左右の2辺より前方に突出することで、上突出部28が形成されており、上辺の上部の前側には、複数の操作ボタンや表示部を形成するLEDなどからなる操作部26が設けられている。
そして、この操作部26に対応して、フレーム21の上辺の上部内側には、これらの操作ボタンやLEDが実装されている操作基板(図示せず)が設けられている。尚、この操作基板は、後述する制御部47に電気的に接続されている。
また、前パネル10の前面に、左右方向に延びるスリットを形成することにより、前パネル10の前後方向に連通する空気吸込口11(以下、吸込口11)が形成されている。つまり、前パネル10は、前後方向に貫いて空気が流れることが可能なように、通気性が確保されている。
そして、後面43には、室内空気を空気清浄機内部に取り込むための送風手段である送風ファン44と、この送風ファン44から流下する空気を空気吹出口42へと導く風路を形成するスワロール形状の仕切45が設けられている。
更に、後ケース40の内側の上部であって、吹出口42の近傍には、空気吹出口42から室内に向けて吹き出す空気の風向を変えたり、空気吹出口42を閉じたりするルーバー46が設けられている。
尚、吹出口42の開口部分は、ルーバー46を直接触れられないように、格子が取付けられている。
そして、送風ファン44は、羽44aを回転駆動させるモーター44bが、回転軸44cの向きが前方を向き、水平方向に伸びるように、後ケース40の後面43に取付けられている。
このように送風ファン44を後ケース40に取付けることで、送風ファン44は、回転軸44cの軸方向である前方を向くファン開口44dから空気を吸込み、送風ファン44の上方を含む、送風ファン44の径方向に空気を吐き出す。
つまり仕切板45は、送風ファン44の周囲を囲み、端部が空気吹出口42と接続するように袋状となるように後ケース40に配置されている。
そして、ルーバー46は、複数の板状の風向板46aが、空気吹出口42の開口に所定の間隔を空けて、それぞれ平行となるように並んで配置されており、それぞれの風向板46aは、この風向板46aの両端に形成された軸46dで、空気吹出口42に軸支されている。
また、枠体61の内部には、枠体61の開口を遮るように(開口を前後に仕切るように)中仕切板65が設けられている。
また、開口65aの前側には、開口65a内に空気が流入可能な枠65hが設けられている。この枠65hは、後述する脱臭エレメント62に使用者が直接触れることを防止するためのものである。
このガイド部65eの縁には、開口65aの内方に突出するように、後述する脱臭エレメント62をこのガイド部65e取付けた際に、脱臭エレメント62を受ける受部65fが設けられている。
尚、この蓋体65dはステンレスにより形成されており、中仕切板65の後面側(裏面側)から、梁部65cにネジなどにより固定される。
尚、蓋体65dには、熱放射率を向上させるための黒色の耐熱塗装が施されている。
尚、この触媒は、白金系やマンガンを用いたものなど、臭気成分(特に、アンモニア臭)を吸着、また加熱により臭気成分を酸化分解する性質を有する触媒を用いる。
ここで、上記のように様に脱臭エレメント62は、ハニカムコアにより形成され、前面に設けられたエレメントフレーム62aは所定の開口が形成されているので、脱臭エレメント62の内部を前後方向に貫いて空気が流れることができる。
このギア部62bを含む脱臭エレメント62の直径は、中仕切板65に形成された円形状の開口65aの直径より大きくなるように構成されている。
このヒーターユニット63aは、制御部47に電気的に接続されており、空気清浄機Aの状態に応じて通電制御されるものである。
つまり、ユーターユニット63aは、ヒーター部63gで生じた熱を板状の発熱部63fが受け、板面全体から熱を放射することにより、対向する脱臭エレメント62をムラが少なく加熱する。
そして、ヒーターユニット63aは所定の時間通電された場合、ヒーターユニット63aから所定の隙間を介在して配置された脱臭エレメント62に対向した部位を、脱臭エレメント62に吸着した臭気を除去可能な所定の温度まで上昇させることができる加熱能力に設定してある。
このPTCヒーターは、自己温度制御性があり、外部からの温度制御を必要としないことから、サーモスタットのように断続的制御を行わないので安定して使用することができる。
凹部63cは、ヒーターユニット63aの平面形状と一致した扇形状を成しており、内部にヒーターユニット63aを凹部63cの開口に臨ませた状態でヒーターユニット63aが設けられている。フランジ部63dには、加熱ユニット63を所定の位置に取り付ける際に螺子を貫通させるための螺子穴63eが形成されている。
以上のように構成される加熱ユニット63は、平面形状がヒーターユニット63aの発熱部の形状に合わせて、扇形状に構成されており、凹部63cの開口も扇形状に構成されている。
駆動手段64は、モーター64aと、このモーター64aを保持するブラケット64bからなる。モーター64aの回転軸には、ギアが取付けられている。また、モーター64aは、制御部47に電気的に接続されており、空気清浄機Aの状態に応じて通電制御されるものである。
まず、枠体61の裏面より、中央支持体65bに設けられた軸65jに、脱臭エレメント62の開口部62cが軸受となって回転自在に嵌り込む。
そして、この状態において、ガイド部65eの縁に、開口65aの内方に突出するように、脱臭エレメント62を受ける受部65fが、脱臭エレメント62の回転方向の動きを大きく阻害しない程度に、脱臭エレメント62の後方(裏面)より保持する。
尚、中央支持体65bに設けた軸65jと脱臭エレメント62の開口部62aを、上記のように軸と軸受の関係となるように構成しなくても、脱臭エレメント62をガイド部65eにより保持する構造でもよい。
まず、加熱ユニット63は、脱臭エレメント62の中心から下側の部位を跨いで脱臭エレメント62の回転を妨げないように配置される。
この状態において、加熱ユニット63のヒーターユニット63aが脱臭エレメント62に直接近接して対向するように、ヒーターユニット63aが設けられた凹部63cの開口が前方を向いている。
尚、この状態において、加熱ユニット63と蓋体65dは、脱臭エレメント62を介して向かい合う位置関係となっている。
また、加熱ユニット63と蓋体65dが向かい合って枠体61に配置されるので、加熱ユニット63と蓋体65dの間に脱臭エレメン62を介在させた状態で、ヒーターユニット63aの熱を留める空間が形成される。更に、発熱部63fは、熱の放射率を向上させる塗装が施されているので、ヒーター部63gから受けた熱を効率よく放射する。
これにより、加熱ユニット63は、対向する脱臭エレメント62の部位を局所的に効率よく加熱することができるように構成されている。
また、駆動手段64の配置位置は、中仕切板65の裏面であって、開口65aと中仕切板65の角65gに挟まれた部位である。更に、この駆動手段64を設ける部位は、4つある角65gの内、加熱ユニット63から離れた上方に位置する角65gと開口65aにより挟まれた部位であるとよい。
つまり、加熱ユニット63と脱臭エレメント62の相対的位置関係を変更可能とすることができる。
また、開口65aと角65gに挟まれた位置に駆動部64を設けたので、長方形の中仕切板65に形成された開口65aの周囲のデットスペースを有効に利用できる。更に、加熱ユニット63から離れた位置に駆動手段64を設けたので、加熱ユニット63から生じる熱の影響を駆動部64が受けにくい構造とすることができる。
まず、後ケース40は開口41を前方に向けて、前ケース20の後面に取付けられる。この時、後ケース40に設けられた送風ファン44の開口44dは、前ケース20に設けられた仕切板23に形成された後開口24と、対向した位置関係となっている。また、後開口24の開口中心は、送風ファン44の回転軸の軸心と、前後に一致している。
このように脱臭部60が前ケース20に取付けられた状態において、脱臭部60の後面側(加熱ユニット63が取付けられている位置側)が、前ケース20の後開口24を向くように配置され、脱臭エレメント62と後開口24の間に、加熱ユニット63が位置することになる。
加熱ユニット63は、このようにして形成された間隔Dの部位に位置している。
そして、プレフィルター13の前面側に、前ケース20の上突出部28と下突出部25に挟まれて、前パネル10が設けられることで、空気清浄機Aが構成される。
また、プレフィルター13とは、HEPAフィルターで空気をろ過する前に、あらかじめ空気に含まれる大きな塵埃を取っておく目の粗いフィルターであり、HEPAフィルターの効果を長期間保つ為のものである
まず、使用者が操作部26を操作することで、制御部47に対して入力を行うことにより、空気清浄機Aの運転を行う所定のプログラムが実行される。
空気吸込口11から取り込まれた空気は、空気清浄機Aの内部を後方へと流れ、プレフィルター13で大きな塵埃を取り除いた後、HEPAフィルター12で微細な塵埃を取り除く。
尚、「空気から臭気が取り除かれる」とは、空気から完全に臭気が無くなる状態のみならず、空気の脱臭エレメント62を通過する前の状態から臭気が減少した状態も含む。
ここで、上記のように空気清浄機Aを運転し続けることにより、脱臭エレメント62には、吸着した臭気が蓄積されていくことになり、吸着した臭気が増えるに従って、脱臭エレメント62の脱臭能力が低下していく。
送風ファン44へと流れる空気は、送風ファン44の軸方向前方から周囲を羽44aに囲まれたファン開口44dの内部へと流下し、送風ファン44の上方を含む送風ファン44の径方向へと送風ファン44の外部に吐き出される。
このように通風路Rは、空気吸込口11から水平方向に空気清浄機本体の後部へと繋がり、この後部で上方へと向きを変えて空気吹出口42へと至る風路である。
このシロッコファンは、ファンの回転軸方向から空気を取り込み、ファンの径方向へと取り込んだ空気を吐き出すので、室内空気を本体ケースCの前面から後方への直線的な流れを作り出すと共に、吹出口42に向けて効率よく風の向きを変えることができる。
これにより、脱臭エレメントまで空気の流れがまっすぐで、各フィルター面に垂直に空気が当たるので空気の流れがよい構成となっている。
Y≧0.6X
となるように構成されている。
制御部47は、所定のタイミング、例えば、運転開始又は前回行った脱臭エレメント62の脱臭性能回復動作からの累積運転時間が所定の時間を超えた場合、次のように脱臭性能回復動作を行う。好ましくは、24時間に1回以上の脱臭性能回復動作を行う。
この脱臭エレメント62の加熱温度及び加熱時間は、脱臭エレメント62に吸着した臭気を除去させるのに十分な温度と時間である。尚、加熱ユニット63と脱臭エレメント62は空気を介して対向しているため、加熱ユニット63に入力する温度と脱臭エレメント62の温度には差異が生じる。これは空気層で冷却されるためであり、この分を加味した温度を加熱する必要がある。
本実施の形態1では、脱臭部材の温度が、吸着剤に吸着された臭気成分を除去するのに適した温度域のうち、その最低温度(以降、注目温度と称する)を越えた場合においても、空気清浄機において吸着剤の機能を効率良く回復させるために、以下のような制御を行う。
具体的には、脱臭エレメント62を所定温度αまで上昇させる間に、複数回ヒーターユニット63aへの通電を一時的に停止させて脱臭エレメント62への加熱を中断する。通電の停止は、例えば、所定温度αに至るまでの間で予め設定した設定温度a、bに到達した際に実施される。そして、加熱を中断した際、加熱ユニット63に配置される温度検出手段(図示せず)により温度を検出し、急激な温度上昇がないことを確認する。上記中断時間は、例えば4、5分程度行う。
まず、再生動作開始後、ステップS1においてヒーターユニット63aへの通電を開始させる。
次に、ステップS2において温度検出手段の検出温度と設定温度aとを比較して、設定温度a以下の場合は(NO)ステップS2に戻る。一方、設定温度a以上となった場合は(YES)、ステップS3に移行してヒーターユニット63aへの通電を停止させる。
次に、ステップS8に移行して、温度検出手段の温度に基づき上記で定義した急激な温度上昇であるかを判断し、急激な温度上昇を検出した場合(YES)、ステップS16に移行してエラーを報知する。一方、急激な温度上昇を検出しなかった場合(NO)は、次のステップS9に移行してヒーターユニット63aへの通電を開始する。
次に、ステップS12に移行して、温度検出手段の温度に基づき上記で定義した急激な温度上昇であるかを判断し、急激な温度上昇を検出した場合(YES)、ステップS16に移行してエラーを報知する。一方、急激な温度上昇を検出しなかった場合(NO)は、次のステップS13に移行する。
次に、ステップS15に移行し、所定時間α’経過したか判断する。そして、所定時間α’経過していない場合(NO)ステップS10に戻る。一方、所定時間α’経過した場合(YES)、再生動作を終了する。
以上の制御を行うことにより、図11に示すように脱臭手段の時間に対する温度特性を得ることが出来る。
尚、上記説明では、所定時間α‘を再生動作の起動からの経過時間として説明したが、設定温度αに達してからの経過時間としても良い。
上記設定温度は一つの例示であり、注目温度に対する具体的な割合数値は、所定温度αが注目温度に対して上方か下方か、処理対象とする物質の物性値を鑑みて決定するものであり、任意に決定される。
また、脱臭エレメント62は、ヒーターユニット63aと蓋体63dに挟まれて位置しているので、これら部材から放射される熱が、脱臭エレメント62の近傍に留まりやすく、より効率よく脱臭エレメント62を加熱することができる。
この動作により、加熱ユニット63と対向していた脱臭エレメント62の加熱処理が終了した部位が、加熱エレメント63に対して回転方向にずれる。
これにより、加熱処理が完了している脱臭ユニット62の部位が、加熱ユニット63と蓋体63dに挟まれた位置から外れると共に、新たに臭気を多く吸着した脱臭エレメント62の部位が、加熱ユニット63と蓋体63dに挟まれた部位に位置することとなる。
また、脱臭ユニット62を動かすタイミングは、加熱処理の後、直ぐに行ってもよく、また、次に行う空気清浄運転の直前に行ってもよい。
まず、(1)脱臭エレメント62に吸着されていた物質の注目温度が、所定温度αより高い場合について考える。
本実施の形態のように、脱臭エレメント62の再生動作において、脱臭エレメントの再生に必要な所定温度αに上昇させるまでの間に急激な温度上昇の検知動作を実施することで、あらかじめ注目温度以下の温度(設定温度αより低いa、b等)で、脱臭エレメント62に対する加熱を一旦停止して吸着されていた物質を加熱して分解させた後に遠方に拡散させるため、注目温度に達した際には、すでに吸着されていた物質が大部分放出されて、この吸着物質による急激な温度上昇が生ずることを減少させることが出来る。
このことより、予め低い温度で加熱して吸着物質を段階的に放出することにより、一度に加熱して吸着物質を放出することで、注目温度近くなったときに吸着物質の残存量が減少しているので、急激な温度上昇を起こしにくくなることが分かる。また、加熱を停止して急激な温度上昇の有無を検知するため、発熱反応による急激な温度上昇を事前に防ぐことが出来る
特に、脱臭エレメント62に触媒が担持された場合には、吸着した臭気成分が加熱により酸化分解される際に発熱する可能性がある。それにより、設定温度αが注目温度以下であっても、この発熱反応により注目温度以上になる可能性がある。この場合も、上記のように、設定温度以下で加熱を停止して反応熱を放出させることで、急激な温度上昇を伴う発熱反応を防止することができる。また、加熱を停止して急激な温度上昇の有無を検知するため、発熱反応による急激な温度上昇を事前に防ぐことが出来る。
この加熱ユニット63の小型化のメリットは、例えば、脱臭エレメント62の全域を確実に加熱処理できるように、脱臭エレメント62の全域に対面するような、大型のヒーターを配置する必要がなく、構造の簡略化やコスト低減を可能とする。
つまり、常に脱臭エレメント62が加熱ユニット63と対向する部位は、限られた部分で済むことから、加熱ユニット63が脱臭エレメント62を流れる空気の流れの妨げを最小限ですむ。これにより、脱臭エレメント62に対して、より多くの空気を流すことが可能であり、より多くの臭気を一度に空気中から取り除くことができる。
これにより、脱臭エレメント62の各部位間の加熱ムラを少なくでき、脱臭エレメント62の脱臭能力を効率よく回復することが可能である。
このように構成することにより、臭気の発生源に対して、大きく開口する吸込口11を対向しやすいので、より速く臭気を吸込み、室内空気から臭気を除去することができる。
また、吹出口11が本体の側面、天面、又は背面のいずれかに形成されるので、臭気の発生源に清浄された空気が流れ難く、臭気の拡散を防止することができる。
これにより、ヒーターユニット63a発熱する部位である加熱ユニット63が本体ケースCの内部を動かないことから、発熱させるための電源を供給する配線の取り回しや高温の部位が本体ケースCの内部で位置を変えることによる本体ケースC内部の広範囲にわたる熱対策を考慮する必要がない。
また、脱臭エレメント62が回動することで、加熱ユニット63と対向する面を変えるので、1つの方向にだけ脱臭エレメント62を動かすだけで、ムラ無く脱臭エレメント62の全面を加熱ユニット63に対向させることができる。
つまり、本体ケースCの内部の脱臭エレメント62の配置領域を小さくすることができる。
これにより、より多くの空気が脱臭エレメント62を通って流れることができるので、脱臭力を維持しながら風量を大きくすることができる。
特に本実施の形態であれば、短時間の間に、より多くの空気から臭気を取り除くことができるので、病院や介護施設など多くの人が利用する場所における介護などの臭いのトラブルを迅速に解決することが可能である。
このように構成されているので、脱臭エレメント62と送風ファン44の開口44dの周囲で生じる圧損(空気の流れの損失)を低減するために設けられたスペースを、加熱ユニット63の配置位置として用いることができる。
また、上記のケース63bの形状は扇形となっている。これにより、脱臭エレメント62を覆う面積を必要最小限とすることができる。尚、扇形の開角は、脱臭エレメント62を回転させる際の1回の回転角度を目安に構成されている。
これにより、脱臭エレメント62を加熱する際に、制御部47により自動的に脱臭エレメント62の脱臭すべき部位を加熱ユニット63に対向することができる。
これにより、脱臭エレメント62の回転から加熱に至る一連の動作を制御部47により自動的に行うことができる。
このように構成することにより、本体ケースCの前側から塵埃濾過フィルターを着脱することができるので、大きめな塵埃が付着しやすい塵埃濾過フィルターのメンテナンス性を向上することができる。
このような多翼式ファン(シロッコファン)は、ファンの回転軸方向から空気を取り込み、ファンの径方向へと取り込んだ空気を吐き出すので、室内空気を本体ケースCの前面から後方への直線的な流れを作り出すと共に、吹出口42に向けて効率よく風の向きを変えることができる。
このように、ヒーターユニット63aなどを有するある程度重量がある加熱ユニットを低い位置に配置することで、空気清浄機Aの重心を低くすることができる。これにより、床面に安定して設置することができる空気清浄機Aを構成することができる。
「B≧0.6A」
となるように構成されている。
この関係は、本体ケースCの正面視の面積に対して、開口65a吸込口が室内空気を最大限取り込める関係であり、より室内空気を多く取り込み脱臭エレメント62へ流すことが可能な空気清浄機を構成することができる。
図14は発明の実施の形態2における空気清浄機の運転制御を示した図である。尚、装置の基本的な構成は実施の形態1と同様であり、重複事項の説明は省略する。
実施の形態2では、再生動作開始時に送風ファン44を稼動させ、設定温度に到達時に停止させて急激な温度上昇検知動作中においては送風ファン44を停止させた状態とする。急激な温度上昇がなくヒーターユニット63aでの加熱を再開した場合には、次の設定温度或いは所定温度α到達時まで送風ファン44を稼動させ、設定温度或いは所定温度α到達時には停止させる。
尚、その他の動作は実施の形態1と同様に動作する。
また、急激な温度上昇の検知動作中に温度検知部位(図示せず)が送風により冷却されないことから、急激な温度上昇の発生有無をより早い段階で検知することができる。万が一、急激な温度上昇が発生した場合においても、設定温度が低い状態であるほど脱臭エレメント62から脱離する物質の量も少ないことから、急激な温度上昇を伴う発熱反応を防止することができる。また、加熱を停止して急激な温度上昇の有無を検知するため、発熱反応による急激な温度上昇を事前に防ぐことが出来る。
図15は発明の実施の形態3における空気清浄機の運転制御を示した図である。尚、装置の基本的な構成は実施の形態1と同様であり、重複事項の説明は省略する。
実施の形態3では、再生動作開始時に送風ファン44は停止状態、設定温度に到達時に稼動させて急激な温度上昇検知動作中においては送風ファン44を稼動させた状態とする。急激な温度上昇がなくヒーターユニット63aでの加熱を再開した場合には、次の設定温度或いは所定温度α到達時まで送風ファン44を停止させ、次の設定温度到達時には稼動、所定温度α到達時にはそのまま停止状態を継続させる。
尚、その他の動作は実施の形態1と同様に動作する。
尚、脱臭性能回復動作中の所定温度α到達後、送風ファン44を停止させることで一定の温度を維持しやすいという利点がある一方、脱臭性能回復動作中に放出された物質が加熱ユニット63周辺に蓄積して濃度が増加し、触媒との反応による放出熱によって空気と反応可能な混合物を作ることが出来る最低温度に到達してしまう可能性もある。これは特に、脱臭性能回復動作にかかる所定時間α´が長いほど起こる可能性が高い。そこで、所定温度αに到達後、脱臭性能回復動作が終了する前に送風ファン44を再稼動させて脱臭エレメント62より放出された物質を加熱ユニット63周辺から強制的に除去し、放出物質の拡散を促進することが有効である。本制御は、何れの実施の形態においても適用できるものであり、その適用要否は、上記同様、空気清浄機の製品の全体構成により決定されるものであり、それぞれの条件を鑑みて任意に決定する。
また、実施の形態1から3として記載したが、これらの実施の形態は単なる一例でありこれらに限定されることはない。また、各実施の形態は適宜組み合わせて実施されても構わない。
10 前パネル、11 空気吸込口、12 HEPAフィルター、13 プレフィルター、
20 前ケース、21 フレーム、23 仕切板、26 操作部、
40 後ケース、42 空気吹出口、44 送風ファン、45 仕切板、46 ルーバー、46a 風向板、46c リンク機構、47 制御部、
60 脱臭部、61 枠体、62 脱臭エレメント、63 加熱ユニット、
64 駆動手段、65 中仕切板、65d 蓋体、66 断熱材、67 カバー、
90 車輪、91 ハンドル、91a 握り部
このガイド部65eの縁には、開口65aの内方に突出するように、後述する脱臭エレメント62をこのガイド部65eを取付けた際に、脱臭エレメント62を受ける受部65fが設けられている。
つまり、ヒーターユニット63aは、ヒーター部63gで生じた熱を板状の発熱部63fが受け、板面全体から熱を放射することにより、対向する脱臭エレメント62をムラが少なく加熱する。
そして、ヒーターユニット63aは所定の時間通電された場合、ヒーターユニット63aから所定の隙間を介在して配置された脱臭エレメント62に対向した部位を、脱臭エレメント62に吸着した臭気を除去可能な所定の温度まで上昇させることができる加熱能力に設定してある。
Claims (9)
- 外部に向けて開口する吸込口及び吹出口が形成され、該吸込口と該吹出口を連通する通風路を有する本体ケースと、
前記本体ケースに内蔵され、前記吸込口から前記吹出口に至る前記通風路に室内空気を導入する送風手段と、
前記通風路に設けられ、導入された空気が通過可能な脱臭エレメントと、
前記脱臭エレメントを加熱することで前記脱臭エレメントの脱臭機能を回復させるための加熱ユニットと、
前記加熱ユニットと前記脱臭エレメントの相対的位置関係を変更する位置変更手段と、
前記送風手段と前記加熱手段と前記位置変更手段の通電と動作を制御する制御手段と、を備え、
前記制御手段は、前記脱臭エレメントの脱臭性能の回復に必要な温度に昇温させるまでの間に、1ないし複数回、前記加熱ユニットの通電を停止させることを特徴とする空気清浄機。 - 前記制御手段は、前記加熱ユニットの通電を停止させた際に、前記加熱ユニットの温度を検出することを特徴とする請求項1記載の空気清浄機。
- 前記制御手段は、前記加熱ユニットの通電を一時的に停止させた際に検出した温度に基づき、加熱ユニットへの通電続行可否を判定することを特徴とする請求項2記載の空気清浄機。
- 前記制御手段は、前記加熱ユニットを停止させている間は前記送風手段を停止させることを特徴とする請求項1〜3記載の空気清浄機。
- 前記制御手段は、前記脱臭エレメントの脱臭性能の回復に必要な温度に到達以降、前記送風手段を停止させることを特徴とする請求項1〜3記載の空気清浄機。
- 前記制御手段は、前記脱臭エレメントの脱臭性能の回復に必要な温度に到達以降、前記送風手段を停止させたのち、再稼動することを特徴とする請求項1〜3記載の空気清浄機。
- 前記制御手段は、前記制御手段を制御するためのプログラムを内蔵していることを特徴とする請求項1〜6に記載の空気清浄機。
- 前記制御プログラムは、前記位置変更手段を所定のタイミングで駆動して前記脱臭エレメントを所定の回転角度だけ回動した後停止させ、その停止状態で前記加熱ユニットを所定時間通電する処理ステップを有することを特徴とする請求項1〜7に記載の空気清浄機。
- 前記脱臭エレメントは、アンモニアを吸着し、かつ、加熱によりアンモニアを酸化分解する触媒を表面に塗布又は含浸させていることを特徴とする請求項1〜8に記載の空気清浄機。
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