JP2013145370A - 反射防止膜の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 形状の均一性が良好な中空粒子を用いた、反射率の低い反射防止膜の製造方法およびレンズを提供する。
【解決手段】 基材上に設けられた反射防止膜の製造方法であって、基材上に有機高分子をコアとし、シリカをシェルとしたコアシェル粒子を含有する分散液を塗布する工程、前記分散液を乾燥して前記コアシェル粒子を含有する膜を成膜する工程、前記コアシェル粒子を含有する膜に紫外線を照射して、前記有機高分子を除去してコアシェル粒子を中空粒子とする工程を有する。
【選択図】 なし
【解決手段】 基材上に設けられた反射防止膜の製造方法であって、基材上に有機高分子をコアとし、シリカをシェルとしたコアシェル粒子を含有する分散液を塗布する工程、前記分散液を乾燥して前記コアシェル粒子を含有する膜を成膜する工程、前記コアシェル粒子を含有する膜に紫外線を照射して、前記有機高分子を除去してコアシェル粒子を中空粒子とする工程を有する。
【選択図】 なし
Description
本発明は反射防止膜の製造方法に関し、特に反射率の低い反射防止膜の製造方法に関する。
レンズ、フィルムなどを光学素子として用いる場合、その表面を加工し、光の透過率を上げ、反射を低減する工夫が従来なされてきた。たとえば反射を低減する方法として、反射を防止したい表面に微小な凹凸を設けて、光の散乱により反射像を散らして輪郭をぼやかせる防眩処理と言われる方法がある。しかし、この方法は画像の解像度が低下するためレンズなどには不向きである。
また、反射を防止したい表面に光の波長程度の厚みからなる薄膜を単層または複数積層し(以下反射防止膜と呼ぶ)、光の干渉効果により反射を低減する方法がある。この方法は、画像の解像度が低下することがないため、レンズなどの精密部材に用いられることが多い。
このような反射防止膜を基材に設けることによって、処理前は4から5%の反射率を有する基材の反射率が0.5%以下に抑えることが可能となる。
反射防止膜を単層で用いる場合は、低屈折率の材料からなるものを選ぶことが好ましい。たとえば屈折率Aの基材上に、√Aの屈折率をもつ材料を、λ/4(λは設計波長)の光学膜厚でコーティングすることで反射率は理論上ゼロとなることが知られている。
また異なる屈折率を有する薄膜を複数積層する場合は、低屈折の材料と高屈折の材料を交互に積層し、最表層に最も屈折率の低い材料を設ける。
低屈折の材料としては、MgF2(屈折率1.38)やSiO2(屈折率1.45)を、スパッタ、蒸着などの乾式成膜方法あるいはゾルゲル法などの化学反応を利用した湿式成膜方法で成膜する方法が知られている。
さらに低い屈折率が必要な場合は、屈折率が1.0である空気を利用することが有効である。たとえば、粒子の内部に空隙を有する中空粒子を製造し、その中空粒子を基材表面に成膜し屈折率を低減する方法がある。この方法では、空気と粒子の材質の割合に応じて、屈折率を変化させることが可能となる。
たとえば、シリカをシェル(殻)として、コア(内部)に空隙を有する直径50から200nm程度の中空粒子の製造方法が種々知られている(特許文献1、特許文献2)。空隙の割合に応じて、屈折率の低減が可能であり、シリカをシェルとした場合、コアおよび膜中の空隙を50%程度とすると、屈折率は1.23程度にまで低減させることができる。
しかし、最近では、光学素子の性能向上を図るため、粒径を更に小さくし、また粒径分布の狭い中空粒子が要求されてきている。
特許文献1には、炭酸カルシウムなどの無機微粒子をコアとして、その周囲にシリカを付着させたコアシェル粒子を作製し、その後コアとした炭酸カルシウムを硝酸で除去して中空粒子を製造する方法が記載されている。この方法では、コアとした炭酸カルシウムの形状が球状ではなくまた不揃いのため、製造された中空粒子の形状も不揃いとなっている。このような形状の中空粒子を用いると、成膜時の表面の平滑性が損なわれるため、散乱が発生する原因となることが予想される。
特許文献2には、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレートなどの高分子微粒子をコアとして、その周囲にシリカを付着させたコアシェル粒子を作製し、その後コアとした高分子微粒子を有機溶媒で溶解し除去する方法が記載されている。高分子微粒子は、粒径分布の狭い球に近い形状で合成することができるため、シリカを付着させるところまでは球状性のよい粒子が作成可能である。しかし、その後の有機溶媒による有機微粒子の溶解除去が進行しにくいため、中空にならない粒子(中実粒子)または中心部に高分子微粒子の一部が残ってしまう中空粒子が存在していた。このような中実粒子または高分子微粒子の一部が残る中空粒子が存在してしまうと、屈折率の上昇がおこり、その結果反射率の増加となる。
また、シリカを付着後に400℃以上の熱を粒子に加えることによって、高分子微粒子を焼成してしまう方法もある。この方法では、高分子微粒子の除去は確実に行われ中空粒子が生成されるが、中空粒子同士が凝集してしまい再分散が困難となるため、成膜ができなくなる。シリカ付着後の粒子を基板に成膜後400℃以上に加熱する方法もあるが、基材および基材に予め設けられている高屈折材料、遮光材料などの周辺部材の劣化が起こり好ましくなかった。
本発明は、この様な背景技術に鑑みてなされたものであり、形状の均一性が良好な中空粒子を用いた、反射率の低い反射防止膜を製造する方法を提供するものである。
上記の課題を解決する反射防止膜の製造方法は、基材上に設けられた反射防止膜の製造方法であって、基材上に有機高分子をコアとし、シリカをシェルとしたコアシェル粒子を含有する分散液を塗布する工程、前記分散液を乾燥して前記コアシェル粒子を含有する膜を成膜する工程、前記コアシェル粒子を含有する膜に紫外線を照射して、前記有機高分子を除去してコアシェル粒子を中空粒子とする工程を有することを特徴とする。
また、上記の課題を解決する反射防止膜の製造方法は、基材上に設けられた反射防止膜の製造方法であって、基材上に有機高分子をコアとし、シリカをシェルとしたコアシェル粒子を含有する分散液を塗布する工程、前記分散液を乾燥して前記コアシェル粒子を含有する膜を成膜する工程、前記コアシェル粒子を含有する膜に紫外線を照射して、前記有機高分子を除去してコアシェル粒子を中空粒子とする工程、バインダーを形成するために必要な成分を含有する溶液を塗工し前記中空粒子同士の隙間にバインダーを充填する工程を有することを特徴とする。
本発明によれば、形状の均一性が良好な中空粒子を用いた、反射率の低い反射防止膜を製造する方法を提供することができる。
以下に、本発明の実施の形態を説明する。
本発明に係る第一の反射防止膜の製造方法は、基材上に有機高分子をコアとし、シリカをシェルとしたコアシェル粒子を含有する塗工液を塗布する工程、前記塗工液を乾燥して前記コアシェル粒子を含有する膜を成膜する工程、前記コアシェル粒子を含有する膜に紫外線を照射して、前記有機高分子を除去してコアシェル粒子を中空粒子とする工程を有することを特徴とする。
まず、基材上に、有機高分子をコアとし、シリカをシェルとしたコアシェル粒子を含有する塗工液を塗布する工程について説明する。
コアシェル粒子の製造方法において、有機高分子からなるコアには、有機高分子微粒子が用いられる。
コアとなる有機高分子微粒子(以降、高分子微粒子とも略記する。)の組成については、限定されるものではなく、例えば、ポリスチレン、ポリアクリル酸ブチル、ポリブタジエン、アクリル酸ブチル−ブタジエン共重合体、アクリル酸ブチル−スチレン共重合体、アクリル酸ブチル−アクリロニトリル共重合体、アクリル酸ブチル−スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体等の微粒子を用いることができる。
有機高分子微粒子の製造方法は、特に限定されず、乳化重合法、マイクロサスペンジョン重合法、マイクロエマルション重合法、水系分散重合法など公知の方法を使用できる。
高分子微粒子の平均粒子径は、10nmから100nm程度が好ましい。10nmより小さいと、高分子微粒子の製造が困難となるため好ましくない。また100nmを超えると、反射防止膜として用いた場合、反射防止膜面での散乱が大きくなり好ましくない。
前記高分子微粒子の重合にはラジカル重合開始剤が用いられる。ラジカル重合開始剤の具体例としては、例えば、クメンハイドロパーオキサイド、t−ブチルハイドロパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、パラメンタンハイドロパーオキサイドなどの有機過酸化物、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウムなどの無機過酸化物、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス−2,4−ジメチルバレロニトリル、アゾビスイソブチルアミジン二塩酸塩などのアゾ化合物などが挙げられる。
高分子微粒子の製造に使用できる乳化剤としては、アニオン系、カチオン系、ノニオン系が使用されうる。アニオン系乳化剤の具体例としては、例えば、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ラウリルスルホン酸ナトリウム、オレイン酸カリウムなどが挙げられる。カチオン系乳化剤としては、臭化ヘキサデシルトリメチルアンモニウム、塩化ジステアリルジメチルアンモニウム、塩化ベンザルコニウムなどが挙げられる。ノニオン系乳化剤の具体例としては、例えば、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテルやポリオキシエチレンラウリルエーテルなどが挙げられる。
上記の方法により製造されたコアとなる高分子微粒子の周囲を、シェルとなるシリカで被覆してコアシェル粒子を得る。
コアシェル粒子の製造方法は、コアとする高分子微粒子および水系の分散媒を含有する分散体に、下記一般式(1)で表される化合物(以下、「化合物1」ともいう。)を酸触媒、塩基性触媒の存在下で加水分解縮合して、高分子微粒子の表面にシリカを析出させ被覆層を形成する。ここで、加水分解縮合における反応温度は0から100℃、好ましくは20から80℃である。反応時間は30から1000分、好ましくは30から300分である。
R1 mSi(OR2)4−m ・・・(1)(式中、R1、R2は独立して1価の有機基を表し、mは0から3の整数を示す。)
上記一般式(1)において、R1、R2で表される1価の有機基としては、アルキル基、アルケニル基、アリール基、アリル基、グリシジル基等を挙げることができる。R1で表される1価の有機基は、アルキル基またはフェニル基が好ましい。
上記一般式(1)において、R1、R2で表される1価の有機基としては、アルキル基、アルケニル基、アリール基、アリル基、グリシジル基等を挙げることができる。R1で表される1価の有機基は、アルキル基またはフェニル基が好ましい。
アルキル基としては、好ましくは炭素数1から5のアルキル基であり、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等が挙げられる。これらのアルキル基は鎖状でも、分枝していてもよく、さらに水素原子がフッ素原子等に置換されていてもよい。アリール基としては、フェニル基、ナフチル基、メチルフェニル基、エチルフェニル基、クロロフェニル基、ブロモフェニル基、フルオロフェニル基等を挙げることができる。アルケニル基としては、例えばビニル基、プロペニル基、3−ブテニル基、3−ペンテニル基、3−ヘキセニル基を挙げることができる。
m=0の場合における化合物1の具体例としては、例えば、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラ−n−プロポキシシラン、テトラ−iso−プロポキシシラン、テトラ−n−ブトキシラン、テトラ−sec−ブトキシシラン、テトラ−tert−ブトキシシラン、テトラフェノキシシランなどを挙げることができる。これらは、1種あるいは2種以上を同時に使用してもよい。
m=1から3の場合における化合物1の具体例としては、例えば、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリ−n−プロポキシシラン、メチルトリイソプロポキシシラン、メチルトリ−n−ブトキシシラン、メチルトリ−sec−ブトキシシラン、フェニルトリ−n−プロポキシシラン、フェニルトリイソプロポキシシラン、フェニルトリ−n−ブトキシシラン、フェニルトリ−sec−ブトキシシラン、ジ−n−ブチルジメトキシシラン、ジ−n−ブチルジエトキシシラン、ジ−n−ブチルジ−n−プロポキシシランなどを挙げることができる。これらは、1種あるいは2種以上を同時に使用してもよい。
上記一般式(1)で表される化合物、ケイ酸およびケイ酸塩の加水分解縮合を促進させるため、加水分解縮合において、酸触媒、塩基性触媒を使用するのが好ましい。
本発明に用いることのできる酸触媒、塩基性触媒は、例えば、脂肪族スルホン酸、脂肪族置換ベンゼンスルホン酸、脂肪族置換ナフタレンスルホン酸などのスルホン酸類、アミノ酸類および硫酸、塩酸、硝酸、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどが挙げられる。
被覆するシリカの厚みは、1nmから20nmが好ましい。1nmより薄いと、高分子微粒子を除去した後の中空粒子の強度が低く、実用的ではなくなる。また、20nmより厚いと、中空粒子における空隙率が低くなるため、屈折率の上昇がおこり好ましくない。
このようにして作製したコアシェル粒子を分散媒に分散して分散液(塗工液)を作製した後、基材上に分散液(塗工液)を塗布する。分散媒には、水あるいは有機溶媒などが用いられ、塗工する基材に合わせて選ぶことができる。
具体的な有機溶媒としては、メタノール、エタノール、n−プロパノール、i−プロパノール、n−ブタノール、i−ブタノール、sec−ブタノール、t−ブタノール、n−ペンタノール、i−ペンタノール、2−メチルブタノール、sec−ペンタノール、t−ペンタノール、3−メトキシブタノール、n−ヘキサノール、2−メチルペンタノール、sec−ヘキサノール、2−エチルブタノール、sec−ヘプタノール、3−ヘプタノール、n−オクタノール、2−エチルヘキサノール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノ−2−エチルブチルエーテル、キシレン、トルエン、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどが挙げられる。
分散液(塗工液)には、コアシェル粒子以外に、密着性を向上させるためにバインダーを形成するために必要な成分を加えても構わない。具体的なバインダーを形成するために必要な成分としては前記一般式(1)で例示されるシリカ系材料およびアルミナなどの無機系材料が好ましい。これらは単独または2種以上組み合わせて用いられる。
また、界面活性剤、消泡剤、撥水剤なども同時に使用しても構わない。
これらのバインダーを形成するために必要な成分、界面活性剤、消泡剤、撥水剤は、後述するコアシェル粒子からコアを除去し中空粒子とする工程の後に、中空粒子同士の間隙に浸透させて、密着力を上げたり、機能を付与したりする目的で使用してもよい。
分散液(塗工液)に含有されるコアシェル粒子の含有量は、0.5重量%以上50重量%以下、好ましくは1重量%以上40重量%以下が望ましい。その理由は、0.5重量未満では、コアシェル粒子の濃度が低いため、後述する基材に十分に塗工することができなかったり、所望の膜厚に到達するまでに塗工を何度も繰り返す必要があるため好ましくない。また50重量%を超えると、逆に膜厚が厚くなったり、分散液(塗工液)の粘度が高くなり塗工に適さなくなるため好ましくない。
塗工の方法は特に限定されることはなく、ディップコート法、スピンコート法、スプレーコート法、ロールコート法など液状塗工液の一般的な塗工方法を用いることが出来る。塗工回数は通常1回が好ましいが、乾燥と塗工を複数回繰り返してもよい。
基材の材質としては、ガラス、樹脂などを用いることができる。ガラスは、FC5、FCD1、FCD10、LAC7(以上 HOYA株式会社製)、N−SK4、N−SK5、N−SK10、N−LAK10(以上 ショット社製)などを一例としてあげることができる。樹脂としてはウレタンアクリレート、メタクリレート、ポリエチレンテレフタレート、セルロースなどからなるプラスチックで、屈折率が1.5以上のものを用いることができる。
基材の形状は限定されることはなく、平面、曲面、凹面、凸面、塊状、フィルム状であって構わない。基材は、レンズ、フィルム等が好ましい。
前記基材上に屈折率が1.30以上である光学膜を1層あるいは複数層積層し、積層した前記光学膜上に、コアシェル粒子を含有する分散液(塗工液)を塗布する方法を用いてもよい。
屈折率が1.30以上である光学膜として、高屈折率層および中屈折率層などを単層あるいは複数層有していてもよい。高屈折率層、中屈折率層としては、具体的には、酸化ジルコニウム、酸化チタン、酸化タンタル、酸化ランタン、酸化ハフニウム、酸化ニオブ、フッ化マグネシウム、シリカなどを挙げることが出来る。
これらの高屈折率層、中屈折率層は、真空蒸着法、スパッタ法、CVD法、ディップコート法、スピンコート法、スプレーコート法、ロールコート法などを用いて形成することが出来る。
塗工後は、コアシェル粒子が分散している分散液(塗工液)を乾燥して溶媒を除去する。乾燥は乾燥機、ホットプレート、電気炉などを用いることが出来る。乾燥温度は、基材に影響を与えない程度の温度と時間が好ましい。一般的には70℃以上200℃以下の温度が好ましい。
このようにして得られるコアシェル粒子を含有する膜の膜厚は、基材の種類、基材とコアシェル粒子の間にある高屈折率層、中屈折率層の種類、厚みなどによって決まるが、概ね50nmから200nm程度が好ましい。
次に、コアシェル粒子を含有する膜に紫外線を照射して、コアの有機高分子を除去してコアシェル粒子を中空粒子とする工程を行う。
コアシェル粒子を塗工、乾燥した後のコアの有機高分子の除去工程は、塗工されたコアシェル粒子に紫外線を照射し、コアの有機高分子を分解し、系外に除去し中空粒子とする。
照射に用いる紫外線の光源としては、波長が200nm以上365nm以下の波長の紫外線を照射する光源が好ましい。メタルハライドランプ、エキシマランプ、深UVランプ、低圧水銀灯、高圧水銀灯が使用できる。
照射に用いる紫外線の光源としては、波長が200nm以上365nm以下の波長の紫外線を照射する光源が好ましい。メタルハライドランプ、エキシマランプ、深UVランプ、低圧水銀灯、高圧水銀灯が使用できる。
紫外線をコアシェル粒子のコアとしている高分子微粒子に照射することによって、有機高分子が単量体に分解され、シェルとしたシリカの殻の隙間を透過して系外に除去される。その結果、コア部が空隙となり中空粒子が生成される。
照射する紫外線量は、例えば254nmの波長において20mw/cm2程度のパワーであれば10分から2時間程度照射すればよい。
また、紫外線照射時にコアとした有機高分子の分解を促進するために、コアシェル粒子を加熱しておいてもよい。加熱する温度は、基材、高屈折率層、中屈折率層および周辺部材などが劣化しなければ特に制限はないが、前記紫外線の照射は、基材が100℃以上200℃以下の温度に保持されている状態で行われることが好ましい。
また、本発明に係る第二の反射防止膜の製造方法は、基材上に設けられた反射防止膜の製造方法であって、基材上に有機高分子をコアとし、シリカをシェルとしたコアシェル粒子を含有する分散液を塗布する工程、前記分散液を乾燥して前記コアシェル粒子を含有する膜を成膜する工程、前記コアシェル粒子を含有する膜に紫外線を照射して、前記有機高分子を除去してコアシェル粒子を中空粒子とする工程、バインダーを形成するために必要な成分を含有する溶液を塗工し、前記中空粒子同士の隙間にバインダーを充填する工程を有することを特徴とする。
この第二の反射防止膜の製造方法は、上記の第一の反射防止膜の製造方法に加えて、さらにバインダーを形成するために必要な成分を含有する溶液を塗工し、前記中空粒子同士の隙間にバインダーを充填する工程を有することを特徴とする。
具体的なバインダーを形成するために必要な成分としては、ポリビニルアルコール、ポリエチレンオキシド、ポリアクリルアミド、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリビニルピロリドン、ポリカプロラクタム、ポリメチルメタクリレート、酢酸ビニル、セルロース類、マレイン酸樹脂、ジエン系重合体、アクリル系重合体、メラミン樹脂、尿素樹脂、ポリウレタン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリビニルブチラール、アルキッド樹脂等の高分子樹脂が挙げられる。さらには、前記一般式(1)で例示されるシリカ系材料およびアルミナなどの無機系材料を用いてもよい。これらは単独または2種以上組み合わせて用いられる。
また、界面活性剤、消泡剤、撥水剤なども同時に使用しても構わない。
また、中空粒子同士の隙間にバインダーを充填する方法は、バインダーを形成するために必要な成分を有機溶剤、水などに溶解あるいは分散した溶液(塗工液)を作製し、中空粒子の表面に塗工し乾燥、焼成することにより行われる。塗工の方法は、スピンコート法、ディップコート法、スプレーコート法、ロールコート法などを用いることができる。
本発明の反射防止膜の製造方法を用いることにより、光学素子を得ることができる。図1は、本発明の製造方法により製造された反射防止膜を有する光学素子の一例を示す説明図である。1は基材であり、2は、本発明の第一の反射防止膜の製造方法により形成された中空粒子を含む反射防止膜である。つまり、有機高分子をコアとし、シリカをシェルとしたコアシェル粒子を含有する分散液(塗工液)を塗布し、前記分散液(塗工液)を乾燥して前記コアシェル粒子を含有する膜を成膜する。その後、前記コアシェル粒子を含有する膜に紫外線を照射して、前記有機高分子を除去してコアシェル粒子を中空粒子とし、形成される中空粒子を含有する反射防止膜である。さらにバインダーを形成するために必要な成分を含有する溶液を塗工し、中空粒子同士の隙間にバインダーが充填されていてもよい。
また、図2は本発明の製造方法により製造された反射防止膜を有する光学素子の他の例を示す説明図である。第一の実施形態と同様に、1は基材であり、2は本発明の第一の反射防止膜の製造方法により形成された中空粒子を含有する反射防止膜である。つまり、有機高分子をコアとし、シリカをシェルとしたコアシェル粒子を含有する分散液(塗工液)を塗布し、前記分散液(塗工液)を乾燥して前記コアシェル粒子を含有する膜を成膜する。その後、前記コアシェル粒子を含有する膜に紫外線を照射して、前記有機高分子を除去してコアシェル粒子を中空粒子とし、形成される中空粒子を含む反射防止膜である。さらにバインダーを形成するために必要な成分を含有する溶液を塗工し、中空粒子同士の隙間にバインダーが充填されていてもよい。3は屈折率が1.30以上である1層あるいは複数層積層された光学膜である。
基材1の形状は限定されることはなく、平面、曲面、凹面、凸面、塊状、フィルム状であって構わない。基材1は、レンズ、フィルム等が好ましい。
屈折率が1.30以上である光学膜3として、高屈折率層および中屈折率層などを単層あるいは複数層有していてもよい。高屈折率層、中屈折率層としては、具体的には、酸化ジルコニウム、酸化チタン、酸化タンタル、酸化ランタン、酸化ハフニウム、酸化ニオブ、フッ化マグネシウム、シリカなどを挙げることが出来る。
本発明の第一の反射防止膜の製造方法を用いることにより得られる図1および図2に示す光学素子は、形状の均一性が良好な中空粒子を含む膜が形成されており、反射率が低く非常に優れた光学特性が発現される。
以下、実施例により本発明を具体的に説明する。ただし本発明はかかる実施例に限定されるものではない。
(製造例1)
コアシェル粒子の製造例を示す。本発明に用いるコアシェル粒子を以下の通り製造した。
コアシェル粒子の製造例を示す。本発明に用いるコアシェル粒子を以下の通り製造した。
水200mlに臭化セチルトリメチルアンモニウム0.2gを加熱しながら溶かし、80℃まで昇温した。スチレンモノマー2mlを添加して撹拌後、アゾビスイソブチルアミジン二塩酸塩0.6gを添加した。そのまま3時間撹拌して反応を終了した。反応液の一部をレーザー式粒度分布計(マルバーン社製 ゼータサイザーナノS)で粒径を測定したところ、体積平均粒子径23.8nm 多分散度0.056のポリスチレン粒子の生成が確認できた。また、一部を乾燥させ、電子顕微鏡で観察したところ、球状のポリスチレン粒子の生成が確認できた。
次に、上記の反応を終了した反応液100mlを分取し、オクタン18g、リジン水溶液(水8gにリジン0.08gを溶かしたもの)8.08gを添加し、室温にて撹拌を行った。さらにトリエトキシメチルシラン4.0gを添加した後、40時間撹拌し、ポリスチレン粒子の周囲にシリカを析出させ被覆した。
オクタンの層を除いて、ポリスチレンのコアの周囲にシリカを被覆したコアシェル粒子が分散している水層を得た。さらに、遠心分離と洗浄を繰り返し、コアシェル粒子以外の不純物を除去し、コアシェル粒子の分散液を得た。分散液の一部をレーザー式粒度分布計(マルバーン社製 ゼータサイザーナノS)で粒径を測定したところ、体積平均粒子径31.4nm 多分散度0.045のコアシェル粒子の生成が確認できた。また、一部を乾燥させ、電子顕微鏡で観察したところ、球状のコアシェル粒子の生成が確認できた。
(実施例1)
基材として、マイクロスライドグラス(松浪硝子工業株式会社製 屈折率1.52)を用い、その片面に、製造例1で作製したコアシェル粒子の分散液を、スピナーを用いて塗工、乾燥した。乾燥時の膜厚は110nmであった。
基材として、マイクロスライドグラス(松浪硝子工業株式会社製 屈折率1.52)を用い、その片面に、製造例1で作製したコアシェル粒子の分散液を、スピナーを用いて塗工、乾燥した。乾燥時の膜厚は110nmであった。
次にコアシェル粒子の塗工面に紫外線を照射した。卓上型光表面処理装置PL−16−110(セン特殊光源株式会社製)に紫外線ランプ[低圧水銀ランプSUV10GS−36(セン特殊光源株式会社製110W)]を装着し、紫外線ランプのガラス面より2cmのところに、コアシェル粒子を塗工したマイクロスライドグラスをおいた。紫外線ランプを点灯させ、紫外線の照射を1時間行った後、装置から取り出して反射防止膜を作製した。
コアのポリスチレンの除去を、電子顕微鏡の透過モードで確認したところ、コアが除去され中空粒子であった。中空粒子の形状は、均一であった。
(実施例2)
基材として、屈折率1.52の光学レンズの上に、厚み18nmのアルミナ(屈折率1.63)、厚み13nmの酸化タンタル(屈折率2.11)、厚み64nmのシリカ(屈折率1.46)、厚み16nmの酸化タンタルをこの順番に4層積層した。更に、酸化タンタルの上に製造例1で作製したコアシェル粒子を厚み125nmとなるよう塗工、乾燥した)。実施例1と同様に紫外線を照射して反射防止膜を作製した。図3は、本実施例2により製造された反射防止膜を有する光学素子を示す説明図である。
基材として、屈折率1.52の光学レンズの上に、厚み18nmのアルミナ(屈折率1.63)、厚み13nmの酸化タンタル(屈折率2.11)、厚み64nmのシリカ(屈折率1.46)、厚み16nmの酸化タンタルをこの順番に4層積層した。更に、酸化タンタルの上に製造例1で作製したコアシェル粒子を厚み125nmとなるよう塗工、乾燥した)。実施例1と同様に紫外線を照射して反射防止膜を作製した。図3は、本実施例2により製造された反射防止膜を有する光学素子を示す説明図である。
コアのポリスチレンの除去を、電子顕微鏡の透過モードで確認したところ、コアが除去され中空粒子であった。中空粒子の形状は、均一であった。
(実施例3)
実施例1において、紫外線照射時に基材を200℃に保持した。紫外線照射および200℃での保持時間は20分とした以外は、実施例1と同様にして反射防止膜を作製した。コアのポリスチレンの除去を、電子顕微鏡の透過モードで確認したところ、コアが除去され中空粒子であった。中空粒子の形状は、均一であった。
実施例1において、紫外線照射時に基材を200℃に保持した。紫外線照射および200℃での保持時間は20分とした以外は、実施例1と同様にして反射防止膜を作製した。コアのポリスチレンの除去を、電子顕微鏡の透過モードで確認したところ、コアが除去され中空粒子であった。中空粒子の形状は、均一であった。
(実施例4)
実施例2において、紫外線照射時に基材を200℃に保持した。紫外線照射および200℃での保持時間は20分とした以外は、実施例2と同様にして反射防止膜を作製した。コアのポリスチレンの除去を、電子顕微鏡の透過モードで確認したところ、コアが除去され中空粒子であった。中空粒子の形状は、均一であった。
実施例2において、紫外線照射時に基材を200℃に保持した。紫外線照射および200℃での保持時間は20分とした以外は、実施例2と同様にして反射防止膜を作製した。コアのポリスチレンの除去を、電子顕微鏡の透過モードで確認したところ、コアが除去され中空粒子であった。中空粒子の形状は、均一であった。
(実施例5)
実施例1において、紫外線照射後のサンプルに、メチルトリエトキシシランをエタノールで2重量%まで希釈したものをスピナーを用いて中空粒子の隙間および表面に塗工し乾燥した。その後200℃で30分加熱し、メチルトリエトキシシランを縮合させてシリカとし、バインダーを形成した。
実施例1において、紫外線照射後のサンプルに、メチルトリエトキシシランをエタノールで2重量%まで希釈したものをスピナーを用いて中空粒子の隙間および表面に塗工し乾燥した。その後200℃で30分加熱し、メチルトリエトキシシランを縮合させてシリカとし、バインダーを形成した。
コアのポリスチレンの除去を、電子顕微鏡の透過モードで確認したところ、コアが除去され中空粒子であった。中空粒子の形状は、均一であった。
(実施例6)
実施例4において、紫外線照射後のサンプルに、メチルトリエトキシシランをエタノールで2重量%まで希釈したものをスピナーを用いて中空粒子の隙間および表面に塗工し乾燥した。その後200℃で30分加熱し、メチルトリエトキシシランを縮合させてシリカとし、バインダーを形成した。
実施例4において、紫外線照射後のサンプルに、メチルトリエトキシシランをエタノールで2重量%まで希釈したものをスピナーを用いて中空粒子の隙間および表面に塗工し乾燥した。その後200℃で30分加熱し、メチルトリエトキシシランを縮合させてシリカとし、バインダーを形成した。
コアのポリスチレンの除去を、電子顕微鏡の透過モードで確認したところ、コアが除去され中空粒子であった。中空粒子の形状は、均一であった。
(実施例7)
実施例1において、紫外線照射時に基材を120℃に保持した。紫外線照射および120℃での保持時間は30分とした以外は、実施例1と同様にして反射防止膜を作製した。コアのポリスチレンの除去を、電子顕微鏡の透過モードで確認したところ、コアが除去され中空粒子であった。中空粒子の形状は、均一であった。
実施例1において、紫外線照射時に基材を120℃に保持した。紫外線照射および120℃での保持時間は30分とした以外は、実施例1と同様にして反射防止膜を作製した。コアのポリスチレンの除去を、電子顕微鏡の透過モードで確認したところ、コアが除去され中空粒子であった。中空粒子の形状は、均一であった。
(比較例1)
製造例1で作製したコアシェル粒子の分散液をトルエンで置換し、そのまま2日間撹拌しながら放置し、コアのポリスチレンの溶解除去を行った。遠心分離によって洗浄を行い中空粒子の分散液を得た。
製造例1で作製したコアシェル粒子の分散液をトルエンで置換し、そのまま2日間撹拌しながら放置し、コアのポリスチレンの溶解除去を行った。遠心分離によって洗浄を行い中空粒子の分散液を得た。
実施例1と同様の基材に塗工、乾燥した。但し紫外線の照射は行わなかった。
(比較例2)
製造例1で作製したコアシェル粒子分散液を乾燥しコアシェル粒子を粉末として取り出した。この粉末を450℃で1時間焼成し、コアのポリスチレンの除去を行った。その後、この粉末をトルエン中に分散しようとしたが、凝集が顕著に見られ、溶剤への分散はできなかった。
製造例1で作製したコアシェル粒子分散液を乾燥しコアシェル粒子を粉末として取り出した。この粉末を450℃で1時間焼成し、コアのポリスチレンの除去を行った。その後、この粉末をトルエン中に分散しようとしたが、凝集が顕著に見られ、溶剤への分散はできなかった。
(反射率の評価)
実施例および比較例で作製したサンプルの反射率を以下の通り測定した。コアシェル粒子を成膜した面を測定面とし、オリンパス株式会社製、顕微分光測定機USPM−RUIIIを用いて可視領域(波長400から700nm)の反射率を測定した。波長550nmにおける反射率を表1に示す。
実施例および比較例で作製したサンプルの反射率を以下の通り測定した。コアシェル粒子を成膜した面を測定面とし、オリンパス株式会社製、顕微分光測定機USPM−RUIIIを用いて可視領域(波長400から700nm)の反射率を測定した。波長550nmにおける反射率を表1に示す。
表1より、実施例1から6の反射率は何れも0.5%以下であるため反射防止膜として使用が可能である。比較例1は、コアのポリスチレンが除去できていない粒子が残存しているため、反射率が実施例に比較し高い値となっている。また比較例2は、粒子同士の凝集が顕著なため分散液の作製ができず評価ができなかった。
本発明は、反射率の低い反射防止膜を製造できるので、レンズやディスプレイなどの光学素子に利用することができる。
1 基材
2 反射防止膜
3 光学膜
2 反射防止膜
3 光学膜
Claims (9)
- 基材上に設けられた反射防止膜の製造方法であって、基材上に有機高分子をコアとし、シリカをシェルとしたコアシェル粒子を含有する分散液を塗布する工程、前記分散液を乾燥して前記コアシェル粒子を含有する膜を成膜する工程、前記コアシェル粒子を含有する膜に紫外線を照射して、前記有機高分子を除去してコアシェル粒子を中空粒子とする工程を有することを特徴とする反射防止膜の製造方法。
- 前記基材上に屈折率が1.30以上である光学膜を1層あるいは複数層積層し、積層した前記光学膜上に前記分散液を塗布することを特徴とする請求項1に記載の反射防止膜の製造方法。
- 前記分散液は、バインダーを形成するために必要な成分を含有することを特徴とする請求項1に記載の反射防止膜の製造方法。
- 前記紫外線の照射は、基材が100℃以上200℃以下の温度に保持されている状態で行われることを特徴とする請求項1に記載の反射防止膜の製造方法。
- 請求項1に記載の反射防止膜の製造方法によって製造された反射防止膜を有するレンズ。
- 基材上に設けられた反射防止膜の製造方法であって、基材上に有機高分子をコアとし、シリカをシェルとしたコアシェル粒子を含有する分散液を塗布する工程、前記分散液を乾燥して前記コアシェル粒子を含有する膜を成膜する工程、前記コアシェル粒子を含有する膜に紫外線を照射して、前記有機高分子を除去してコアシェル粒子を中空粒子とする工程、バインダーを形成するために必要な成分を含有する溶液を塗工し前記中空粒子同士の隙間にバインダーを充填する工程を有することを特徴とする反射防止膜の製造方法。
- 前記基材上に屈折率が1.30以上である光学膜を1層あるいは複数層積層し、積層した前記光学膜上に前記分散液を塗布することを特徴とする請求項6に記載の反射防止膜の製造方法。
- 前記紫外線の照射は、基材が100℃以上200℃以下の温度に保持されている状態で行われることを特徴とする請求項6に記載の反射防止膜の製造方法。
- 請求項6に記載の反射防止膜の製造方法によって製造された反射防止膜を有するレンズ。
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