JP2013144801A - ペイント中の接着促進剤としてのコポリマーの使用 - Google Patents
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Abstract
【課題】老化した有機コーティングのような基材に対しても実質的により高い接着性を示す、固相ペイント膜の接着性を改良するためのペイント用添加剤を提供すること。
【解決手段】N−ビニルラクタムと共に、N−ビニルイミダゾールが10〜90重量%共重合されていて、かつビニルピロリドンをモノマー成分として含まないコポリマーの、基材に対する固相ペイント膜の接着性を改良するためのペイント用添加剤であって、前記ペイント中の前記添加剤の割合が、添加剤を含めた前記ペイントの全重量を基準にして、0.05〜5重量%であることを特徴とするペイント用添加剤としての使用である。
【選択図】なし
【解決手段】N−ビニルラクタムと共に、N−ビニルイミダゾールが10〜90重量%共重合されていて、かつビニルピロリドンをモノマー成分として含まないコポリマーの、基材に対する固相ペイント膜の接着性を改良するためのペイント用添加剤であって、前記ペイント中の前記添加剤の割合が、添加剤を含めた前記ペイントの全重量を基準にして、0.05〜5重量%であることを特徴とするペイント用添加剤としての使用である。
【選択図】なし
Description
本発明は、その他のモノマーと共に、複素環式塩基性基を含むモノマーが10%〜90重量%共重合されていて、かつビニルピロリドンをモノマー成分として含まないコポリマーの、基材に対する固相ペイント膜の接着性を改良するためのペイント用添加剤としての使用に関する。「固相ペイント膜」という用語には、物理的または化学的に硬化された全てのタイプのコーティング層が包含される。
ペイントおよびコーティングは、装飾目的に役立つとともに、有害な作用から基材を保護するためにも役立つ。この機能を発揮させるためには、それらのコーティングが、慣用される手段、たとえばスプレー塗装、ロール塗装、浸漬塗装などによって塗装した基材に対しても接着していることが極めて重要である。
油性ペイントの場合でもある種のケースにおいては接着性が低いことは知られているが、水性ペイント系のケース、より具体的には水性エマルションペイントにおける程には深刻な問題ではない。今日では、それらの水性エマルションペイント、たとえば、アクリレート、メタクリレート、ビニルエステル、ビニルエステル−アクリレートおよびスチレン−アクリレートエマルションポリマーならびにアルキド樹脂エマルションをベースとするものがますます多く使用されるようになっているが、その理由は、それらが極めて環境に優しく、たとえば溶媒のような揮発性の有機成分をほんの少量しか含まないか、あるいはまったく含んでいないからである。
各種の基材に対する接着性に関するこの問題を解決するための試みを示す、一連の特許が存在している。
具体的には、接着性改良剤モノマーを共重合された形態で含むエマルションポリマーの記載が存在する。ここで提案された解決法は、改良された接着性を確かに与えるが、そのコーティングまたはペイントの製造者は、バインダーとしてそれらの高価なエマルションポリマーを使用しなければならないことになる。それらの提案は、実質的に、環状尿素反応生成物をベースとしていて、それらは実際に共重合の段階でコモノマーとして使用されるが、その一例はメタクリロイルオキシエチルエチレン尿素である。それらは、米国特許第3,369,008号明細書;米国特許第3,366,613号明細書;米国特許第2,881,171号明細書;米国特許第3,509,085号明細書;米国特許第2,980,562号明細書、および米国特許第4,219,454号明細書に記載されている。
欧州特許第0928820号明細書には、この問題についての極めて明確な記載があり、この問題を解消するための解決法を提案しているが、その方法では、エマルションポリマーに添加剤として、環状尿素を含む反応生成物(これらの添加物も同様にエマルションポリマーで構成されている)を後で添加する。この提案で既存の問題点が完全に解決された訳ではなく、水性エマルションペイント系に対する接着改良性添加物に関しては依然として大きな問題が残っているが、特に問題となる基材は、たとえば、充填および/または顔料添加アルキド樹脂もしくはアクリレート樹脂をベースとする老化した有機コーティング、またはたとえば、充填および/または繊維強化熱可塑性プラスチック、熱硬化性プラスチック、エラストマー、たとえばポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリスチレン(PS)、ポリカーボネート(PC)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレングラフトコポリマー(ABS)、ポリアミド(PA)、ポリオキシメチレン(POM)、不飽和ポリエステル(UP)、エポキシ樹脂(EP)、メラミン樹脂(MF)、フェノール樹脂(PF)、ポリウレタン(PU)、エチレン−プロピレン−ジエンエラストマー(EPDM)、および前記プラスチックの市販ブレンド物などの基材である。
国際公開第2004/081128号パンフレットには、金属を表面処理するための窒素含有ポリマーが記載されている。このプロセスでは、窒素含有ポリマーの水溶液を用いた薄膜コーティングを含め、金属を徹底的に前処理する必要がある。そうした後では、そのように前処理した金属に対するコーティングの接着性が改良されると言われている。このプロセスは実質的には、コーティングする金属を不動態化させる方法の一つであって、その二次的な効果として、その不動態化された表面に対して、適切であれば塗布された、ペイント層の接着性が向上したのである。
独国特許出願公開第10005113A1号明細書には、金属表面を腐食防止処理するためのプロセスが記載されているが、その方法は、その金属表面をビニルピロリドンのホモポリマーまたはコポリマーに接触させることを特徴としている。この場合もまた、その不動態化された金属表面に対して、適切であれば次いで塗布された各種有機コーティングの接着性の改良は、単に二次的な効果であって、その焦点は主として、金属基材の上のビニルピロリドンのホモポリマーまたはコポリマーの腐食防止効果の上に当てられている。
ビー・エー・エス・エフ(BASF)社のパンフレットである「PVP・アンド・モア(PVP and more)」には、ビニルピロリドンとビニルイミダゾールとのコポリマーが腐食防止における接着促進剤として記載されている。
独国特許出願公開第10107384A1号明細書には、電極のための導電性接着促進剤としてこれらポリビニルピロリドンホモポリマーおよび/またはコポリマーが記載されている。
欧州特許第0658574号明細書からは、モノ不飽和カルボン酸もしくはそれらの誘導体とエチレン性不飽和化合物たとえばα−オレフィンとポリアミンとのコポリマーをベースとするアミドアミン、イミドアミン、およびエステルアミンが、PVCを主成分とするプラスチゾル中での接着促進剤として有効であるということは公知である。
これらの記載されているポリマーは、長鎖の脂肪族で疎水性の側鎖を有していて、プラスチゾルで代表されるような、比較的に無極性の系においてのみ有効である。そのようなプラスチゾルは一般的に、120℃〜200℃の温度でのみ焼き付けされる。室温で適用することは不可能である。
欧州特許第0171650号明細書には、同様に、不飽和ポリカルボン酸、実質的には二量化または三量化された脂肪酸とピペラジン誘導体とのポリアミノアミドをベースとした、PVCプラスチゾルへの接着性改良性添加物が記載されている。それらの化合物もまた、極めて疎水性が高く、そのために、120℃以上の温度で焼き付けされる無極性の系においてのみ有効である。
それら引用した特許に記載されている提案は、一方では、コーティングされる基材、主として金属表面を前処理して、その後で塗布されるペイントの接着性の改良を達成しなければならない欠点や、他方では、その発明のポリマーがすべて、共重合の場合に、有毒性のモノマーの形態で使用されるポリビニルピロリドンを含んでいるという欠点を有している。
本発明は上記欠点を解決するためになされたものである。
驚くべきことには、分子中に複素環式塩基性基、好ましくはイミダゾール基を含み、かつポリビニルピロリドンを含まないコポリマーが、接着性改良性化合物としてペイント系に直接それらを添加すると、この問題を解決できることが見出された。このことが意味しているのは、従来技術とは対照的に、極めて少量のコポリマーを添加することによって、基材に対するペイント系の接着性における改良が達成され、しかも、不動態化層を適用することによって基材を前処理する必要もなく、また、本発明の接着性改良性化合物の共重合のためには、毒性のあるビニルピロリドンモノマーを一切使用する必要もないということである。しかしながら、独国特許出願公開第10005113A1号明細書および独国特許出願公開第10107384A1号明細書においては、ポリビニルピロリドンの存在が必須であると規定されている。本発明において使用するためのコポリマーには、10%〜90重量%、好ましくは20%〜80重量%、特に好ましくは40%〜70重量%の複素環式塩基性基を含むモノマーに加えて、その他のモノマーたとえば、(メタ)アクリルエステル、芳香族ビニル化合物、ビニルエステル、イタコン酸エステル、無水マレイン酸、マレイン酸エステル、ビニルエーテル、およびその他のビニル化合物(ビニルピロリドンを除く)が含まれる。
(メタ)アクリルエステルのケースにおいては、(メタ)アクリル酸を、各種のアルコール、たとえばC1〜C4の鎖長を有する直鎖状および分岐状のアルコール、6〜15個のC原子を有する環状の置換および非置換のアルコールを用いてエステル化することにより調製された化合物を使用することが可能であるが、そのようなものの例としては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、またはアリール(メタ)アクリレートたとえば、ベンジルメタクリレートもしくはフェニルアクリレートなどが挙げられるが、それらのアリールラジカルはいずれの場合においても、非置換であっても、あるいは4階層までは置換されていてもよく、たとえば4−ニトロフェニルメタクリレートである。2〜36個のC原子を有する直鎖状、分岐状もしくは脂環式ジオールのヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、たとえば、3−ヒドロキシプロピルメタクリレート、3,4−ジヒドロキシブチルモノメタクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート;5〜80個のC原子を有するエーテル、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールもしくは混合ポリエチレン/ポリプロピレングリコールのモノ(メタ)アクリレート、たとえば、テトラヒドロフルフリルメタクリレート、メトキシエトキシエチルメタクリレート、1−ブトキシプロピルメタクリレート、シクロヘキシルオキシメチルメタクリレート、メトキシメトキシエチルメタクリレート、ベンジルオキシメチルメタクリレート、フルフリルメタクリレート、2−ブトキシエチルメタクリレート、2−エトキシエチルメタクリレート、1−エトキシブチルメタクリレート、1−エトキシエチルメタクリレート、エトキシメチルメタクリレート、ポリ(エチレングリコール)メチルエーテル(メタ)アクリレート、ポリ(プロピレングリコール)メチルエーテル(メタ)アクリレート;平均分子量Mn220〜1200g/molを有するカプロラクトン−および/またはバレロラクトン変性ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート;好ましくは2〜8個のC原子を有する直鎖状、分岐状、または脂環式ジオールから誘導されたヒドロキシ(メタ)アクリレートであるが、最後に挙げた製品は、たとえば、ダウ(DOW)から、トーン(Tone)(登録商標)M100の形で市販されている。ヒドロキシエチルエチレン尿素の(メタ)アクリルエステルおよびアミノエチルエチレン尿素の(メタ)アクリルアミドもまた同様に好適である。
ハロゲン化アルコールの(メタ)アクリレート、たとえば6〜20個のC原子を有するペルフルオロアルキル(メタ)アクリレート;オキシラニル(メタ)アクリレート、たとえば2,3−エポキシブチルメタクリレート、3,4−エポキシブチルメタクリレートおよびグリシジル(メタ)アクリレート;マレイン酸エステル、たとえばマレイン酸ジエチルおよびマレイン酸ジブチル(これらの化合物は市場で安価に購入できる)、および不飽和ニトリル化合物、たとえばメタクリロニトリルおよびアクリロニトリル;マレイミド、N−フェニルマレイミド、および1〜4個のC原子を有する直鎖状または分岐状のアルキル基でN−置換されたマレイミド、たとえばN−エチルマレイミドおよびN−ブチルマレイミド;(メタ)アクリルアミドならびに1〜4個のC原子を有する直鎖状、分岐状または脂環式アルキル基で置換されたN−アルキル−およびN,N−ジアルキル−アクリルアミド、たとえばN−(tert−ブチル)アクリルアミドおよびN,N−ジメチルアクリルアミド;ならびに、シリル含有(メタ)アクリレート、たとえばトリメチルシリル(メタ)アクリレートおよび3−(トリメチルシリル)プロピルメタクリレートなどが、好適なモノマーとして使用される。複素環式塩基性基を含む共重合性モノマーは、比較的に高いコストや不便もなく、調製したり、市場で入手したりすることができず、したがってコポリマーのための、使用されるN−ビニルイミダゾールまたは2−および4−ビニルピリジンを、実質的に容易に入手することが可能である。
上述のモノマーは、N−ビニルイミダゾールとの混合物として重合させることもできる。
芳香族ビニル化合物の中でも特に好適なものとしては、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、または5−ビニル−2−ノルボルネンが挙げられる。ビニルエステルのケースにおいては、酢酸ビニルが特に適しているが、クロトン酸ビニルもまた使用することが可能である。
ビニルエーテルのケースにおいては、エチルビニルエーテルおよびn−ブチルビニルエーテルが特に好適であるが、イソブチルビニルエーテル、tert−ブチルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテルおよび4−ヒドロキシブチルビニルエーテルもまた使用することが可能である。
コモノマーとして好適なその他のビニル化合物は、N−ビニルラクタム、たとえばN−ビニルカプロラクタムおよびN−ビニルピペリドン、(毒性のあるビニルピロリドンは含まない)、またはビニル複素芳香族、たとえば2−および4−ビニルピリジンN−オキシドである。必須条件は、それらのモノマーを、共に採用したコモノマーと共重合させること、ならびに、本発明のポリマーにとっては決定的に重要な複素環式塩基性基を、共重合によってポリマーの中に所定の量で組み入れることである。
コモノマーとしてマクロモノマーを使用することも、同様に可能である。それらのマクロモノマーは、たとえば下記の文献に記載の公知の方法によって調製することができる;米国特許第5,770,646号明細書、米国特許第5,310,813号明細書、ロシアン・ケミカル・レビューズ(Russian Chemical Reviews)、56(8)、1987、ならびに、XXIV・インターナショナル・カンファレンス・イン・オーガニック・コーティングズ(XXIV International Conference in Organic Coatings)(1998年6月6日〜10日)「アプリケーション・オブ・グラフト・コポリマーズ・バイ・マクロモノマー・メソッド・トゥ・2−コンポーネント・ポリウレタン・コーティングズ(Application of Graft Copolymers by Macromonomer method to 2-component polyurethane coatings)」(関西ペイント(株)(Kansai Paint Co.Ltd.)。
マクロモノマーを調製するのに好適なのは、好ましくは1〜4個のC原子を有する直鎖状または分岐状のアルコールの(メタ)アクリルエステル、たとえばメチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ならびにn−およびイソブチル(メタ)アクリレートである。さらに、脂環式(メタ)アクリレート、たとえばシクロヘキシル(メタ)アクリレートおよびイソボルニル(メタ)アクリレートを使用することもまた可能である。同様に、ベンジル(メタ)アクリレートも好適である。その他の好適なモノマーの例としては、スチレン、α−メチルスチレン、アクリロニトリル、およびすでに先に述べたようなアルキルビニルエーテルが挙げられる。しかしながら、それらのモノマーの混合物を使用してもよい。
しかしながら、末端(メタ)アクリル官能基を有するポリ(メタ)アクリレートに加えて、その他のマクロモノマーもまたコモノマーとして適している。モノヒドロキシ官能性ポリシロキサン(たとえばシンエツ(Shin Etsu)から入手可能)と(メタ)アクリル酸との反応によって得られる、モノ−ビニル末端ポリジメチルシロキサンが好ましい。それらのマクロモノマーは、200〜5000g/mol、好ましくは500〜1000g/molの数平均分子量(Mn)を有している。
これらのマクロモノマーが実質的にただ一つだけのエチレン性不飽和末端基を確実に担持しているようにするには、特別な合成方法を必要とする。一つの方法としては、米国特許第5,770,646号明細書に記載されているようにして、連鎖移動剤と呼ばれるものを使用してそれらを調製することができる。これは、5〜1000ppmの濃度のコバルト錯体を使用して実施される。たとえば、コバルト(II)ペンタシアノ(penta-cyanocobaltate(II))、またはコバルト(II)ジアクアビス(ボロンジフルオロジメチルフェニルグリオキシマト)(diaquabis(boron difluorodimethylphenylglyoximato)cobaltate(II))が好ましい。それらに対応するCo(III)錯体も同等に使用できることが判っている。このケースにおいては、溶媒、たとえば芳香族化合物、ケトン、酢酸エステル、アルコール、またはグリコールエーテルの中で重合を実施することができる。使用することが可能なフリーラジカル開始剤は、当業者には公知の、ペルオキソおよび/またはアゾ重合開始剤である。別な方法としては、それらのマクロモノマーを、鎖調節剤としてのメルカプト官能性カルボン酸、たとえばメルカプト酢酸またはメルカプトプロピオン酸の存在下でフリーラジカル重合によって調製することができる。この末端カルボキシル官能基をグリシジルメタクリレートとさらに反応させて、メタクリル官能性を有する重合性マクロモノマーを得る。
ヒドロキシ官能性鎖調節剤、たとえばメルカプトエタノールまたはメルカプトプロパノールも同様にして採用することができる。したがって、これらの反応剤を使用して得られたポリマーは一端にヒドロキシ官能基を担持していて、それをさらに(メタ)アクリロイルクロリドと反応させて、(メタ)アクリル官能基を有する重合性マクロモノマーを得る。
マクロモノマーの調製についての詳細は、上述の特許類に記載されている。
本発明のポリマーにおいては、それらのマクロモノマーを、好ましくは0.5%〜15重量%、特に好ましくは2%〜10重量%の量で使用する。
本発明のコポリマーにおいてそのようなマクロモノマーを使用することによって、特に親ポリマーおよびマクロマーの中で異なったモノマー/モノマー混合物を使用することによって、ある意味では、ブロック構造を調製することができる。
たとえば、調節重合(controlled polymerization)プロセスを使用して、たとえばブロックコポリマーの形態で達成することが可能なようにして、複素環式塩基性基をポリマー中に蓄積させることが、ある種の用途においては有利となりうる。近年になって、ブロックコポリマーを調製するのに適した、各種のリビング、調節重合プロセスの開発が見られるようになってきた。それらのプロセスとしては、たとえば可逆的付加切断連鎖移動(Reversible Addition Fragmentation Chain Transfer)(RAFT)が挙げられるが、この方法は、ある種の重合調節剤を使用した場合にはMADIXおよび付加切断連鎖移動(Addition Fragmentation Chain Transfer)とも呼ばれるが、本明細書においては単にRAFTと呼ぶこととする。それは、たとえば下記の文献に記載されている:ポリマー・インターナショナル(Polym.Int.)、2000、49、993、オーストラリアン・ジャーナル・オブ・ケミストリー(Aust.J.Chem.)、2005、58、379、ジャーナル・オブ・ポリマー・サイエンス、パートA:ポリマー・ケミストリー(J.Polym.Sci.,Part A:Polym.Chem.)2005、43、5347、米国特許第6291620号明細書、国際公開第98/01478号パンフレット、国際公開第98/58974号パンフレット、および国際公開第99/31144号パンフレット。重合調節剤としてニトロキシル化合物を用いた調節重合(NMP)は、たとえばケミカル・レビューズ(Chem.Rev.)2001、101、3661に開示されている。アトム・トランスファー・ラジカル重合(Atom Transfer Radical Polymerization)(ATRP)は、たとえば、ケミカル・レビューズ(Chem.Rev.)2001、101、2921に記載されている。グループ・トランスファー重合(Group Transfer Polymerization)(GTP)は、たとえば、『エンサイクロペディア・オブ・ポリマー・サイエンス・アンド・エンジニアリング(Encyclopedia of Polymer Science and Engineering)』(H.F.マーク(H.F. Mark)、N.M.バイケイルズ(N,M.Bikales)、C.G.オーバーベルガー(C.G.Overberger)およびC.メンゲス(C.Menges)編、ワイリー・インターサイエンス(Wiley Interscience)、ニューヨーク(New York)、1987)第7巻の中、p.580のO.W.ウェブスター(O.W.Webster)「グループ・トランスファー・ポリメリゼーション(Group Transfer Polymerization)に開示されている。テトラフェニルエタンを用いた調節フリーラジカル重合は、たとえば、マクロモレキュラー・シンポジウム(Macromol.Symp.)1996、111、63に記載され、重合調節剤として1,1−ジフェニルエテンを用いた調節フリーラジカル重合は、たとえば、マクロモレキュラー・ラピッド・コミュニケーションズ(Macromolecular Rapid Communications)、2001、22、700に記載がある。イニファーター(iniferter)を用いた調節フリーラジカル重合は、たとえば、マクロモレキュラー・ケミストリー・ラピッド・コミュニケーションズ(Macromol.Chem.Rapid.Commun.)1982、3、127に開示され、そしてオルガノコバルト錯体を用いた調節フリーラジカル重合は、たとえば、ジャーナル・オブ・ジ・アメリカン・ケミカル・ソサイエティ(J.Am.Chem.Soc.)、1994、116、7973に開示されている。
本発明のポリマーの数平均分子量(Mn)は、好ましくは1000〜50000g/molの範囲、より好ましくは2000〜25000g/mol、極めて好ましくは3000〜15000g/molの範囲に位置している。数平均分子量(Mn)は、ポリメチルメタクリレート標準を使用したゲル浸透クロマトグラフィーの手段により求めることができる。
本発明の分岐状ポリマーの複素環式塩基性基もまた塩を形成することができる。使用される塩形成性成分は、モノカルボン酸たとえば、酢酸、プロピオン酸、ステアリン酸もしくはオレイン酸、ヒドロキシカルボン酸たとえば、リシノール脂肪酸、ヒドロキシステアリン酸、一般式HOSO2R1のスルホン酸、一般式HOSO3R1の硫酸エステル、ポリオキシアルキレングリコールモノアルキルエーテル、欧州特許第0417490号明細書に記載されているタイプのモノ/ジ−リン酸エステルおよび一般式(OH)3-nPO(OR2)nのリン酸エステル(n=1または2)、ならびに、さらには無機酸、たとえばリン酸などである。ラジカルR1およびR2は、それらが、6個以上の炭素原子を有する少なくとも1個のアルキル、アリールおよび/もしくはアラルキルラジカル、および/またはカルボン酸エステル官能基(−COO−)および/またはウレタン基(−NHCOO−)を含んでいることを特徴としている。
塩形成性成分はさらに、少なくとも部分的に、実際の共重合の間に、たとえば、(メタ)アクリル酸の形態で共重合によって組み込まれてもよい。その他の共重合性の酸としては、クロトン酸、アリル酢酸、およびビニル酢酸が挙げられる。追加として、モノエチレン性不飽和ジカルボン酸、たとえばマレイン酸、フマル酸、イタコン酸、および無水マレイン酸もまた好適である。さらに、スルホン酸基を含むモノマー、たとえばビニルスルホン酸、アリルスルホン酸、および2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、およびさらにはホスホン酸基を含むモノマー、たとえばビニルホスホン酸を使用することも可能である。それらの酸は、単独で使用することも、混合物として使用することも可能である。酸含有モノマーは、全モノマー画分を基準にして、1%〜5%の間、好ましくは1%〜3%の間の量で使用する。その重合を水性媒体の中で実施する場合には、酸含有モノマーを塩、たとえばナトリウム塩またはカリウム塩の形態で使用することも可能である。
一つの好ましい実施態様には、N−ビニルイミダゾールをフリーラジカル的に適切な溶媒中で上述のコポリマーと共重合させることが含まれるが、その溶媒は、その後に適用する場合に妨害効果を有さないものである。
本発明のポリマーは、当業者には公知の方法、好ましくは有機溶媒中でフリーラジカル開始剤、たとえばペルオキシドまたはアゾ化合物を使用したフリーラジカル重合の手段によって調製する。
好適な溶媒は、エステルたとえば、酢酸エチル、酢酸n−ブチルもしくは酢酸1−メトキシ−2−プロピル、およびさらにはアルコールたとえば、エタノール、イソプロパノール、n−ブタノールもしくは1−メトキシ−2−プロパノール、およびグリコールエーテルたとえば、2−エトキシエタノール、2−プロポキシエタノール、2−ブトキシエタノール、2−(2−エトキシエトキシ)エタノールもしくは2−(2−ブトキシエトキシ)エタノールである。芳香族溶媒たとえば、トルエン、キシレンまたは高沸点のアルキルベンゼンを使用することもまた可能である。その他の溶媒の使用または溶媒混合物の使用も考えられるが、単一または複数の溶媒の選択は、本発明のコポリマーが意図している用途から導かれる。エステルおよびグリコールエーテルの使用が好ましいが、特に好ましいのは、テキサノール(Texanol)(登録商標)(2,2,4−トリメチルペンタン−1,3−ジオールモノイソブチレート)、1−メトキシ−2−酢酸プロピル、および2−ブトキシエタノールである。
共重合させるためには、典型的なペルオキシド系の重合開始剤たとえば、tert−ブチルペルオキソベンゾエートもしくはジベンゾイルペルオキシド、またはアゾ重合開始剤たとえば、アゾイソブチロニトリル(AIBN)、または好ましくは、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)(AMBN)を使用することができる。さらには、当業者には公知のように、分子量を所望の大きさに調節する目的で、連鎖停止剤たとえばドデシルメルカプタン、メルカプトエタノールもしくはその他のチオールを使用することも可能である。
重合は、約60℃〜180℃、好ましくは70℃〜150℃、より好ましくは75℃〜130℃の温度で実施する。
重合は、溶媒が望ましくない場合には、バルクで実施することもできるし、あるいは重合において使用された溶媒、たとえばアルコール、エステル、グリコールエーテル、およびケトン、たとえばエタノール、酢酸ブチル、酢酸エチル、テキサノール(Texanol)(登録商標)、ブチルグリコール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジイソブチルケトンおよびメチルエチルケトンを、重合後に全部または部分的に蒸留除去して、ポリマーを水性エマルションペイントとするのに好適な、適切なキャリヤー媒体の中に取り上げる。この目的のために特に好ましいのは、たとえば、エステル、グリコールエーテル、アルコールたとえば、テキサノール(Texanol)(登録商標)、2−ブトキシエタノールまたは、エタノール/水および/または揮発性有機溶媒(VOC)には分類されないような高分子量のグリコールエーテルである。
共重合において使用されるコモノマーは、後にそのポリマーを適用する分野から導かれる。したがって、エマルションポリマー中で高い相溶性を与え、同様にしてコーティングされる基材にもある程度の親和性を有するように、モノマー組成物を選択するのが賢明である。たとえば、親水性ペイント系の基材に対する接着性を改良することを意図している場合には、N−ビニルイミダゾールと共に使用するコモノマーが、親水性モノマーたとえば、ポリエチレングリコールモノメチルエーテルメタクリレート400(この数字はおよその分子量を示している)であるのが好ましい。親水性モノマーとは、22J1/2cm3/2以上の溶解パラメーターを有するものであり、それに対して疎水性モノマーとは、22J1/2cm3/2未満の溶解パラメーターを有するものである(国際公開第97/28200号パンフレットに従った区別)。
先にも説明したように、本発明のポリマーは直接合成法によっては調製されないが、ポリマー類似の反応(polymer-analogous reaction)の手段によってポリマーの中に複素環式塩基性基を導入することも可能である。
この目的に適しているのは、複素環式塩基性基を、たとえば開環アミド化の手段によって、カルボン酸無水物基を含むポリマーの中に導入する反応である。この反応は、一級アミン基を担持する複素環式塩基性基、たとえばアミノプロピルイミダゾールの手段によって実施するならば、イミドの段階にまでさらに進めることができる。このタイプのポリマー類似の反応を実施するのに適したベースポリマーの例としては、スチレン−無水マレイン酸(MAn)コポリマーを挙げることができるが、それらは、各種の分子量およびスチレン/MAn比のものを、市場で入手することが可能である。商品として慣用されているスチレン/MAnコポリマーに加えて、その他のたとえばエチレン/MAnまたはオクテン/MAnコポリマーのようなアルケン/MAnコポリマーもまた入手可能であるが、さらにはビニルエーテル/MAnコポリマーも入手可能であって、複素環式基を含む塩基性置換基とさらなる反応をさせるためのベースポリマーとして採用することができる。たとえばヒドロキシエチルイミダゾールを開環に使用するとすれば、これらおよび同様の反応も、エステル化条件下で実施することができる。
1000〜20000g/molの間、好ましくは2000〜10000g/mol、より好ましくは3000〜7500g/molの間の分子量を有する、ポリ(メタ)アクリレート、好ましくはポリ(アルキルアクリレート)、より好ましくはポリ(n−ブチルアクリレート)およびそれらのコポリマーをベースポリマーとして使用することも可能であり、複素環式基を含む塩基性化合物、たとえばヒドロキシエチルイミダゾールまたはアミノプロピルイミダゾールを、エステル交換反応またはアミド交換反応の手段によってそのポリマーの中に導入して、アルカノール、好ましくはn−ブタノールを放出させる。それらのエステル交換反応またはアミド交換反応は、独国特許第19721728号明細書に記載されているようにして、典型的な触媒のたとえばテトライソプロピルチタネートまたはパラ−トルエンスルホン酸(PTS)を使用する常法に従って実施することもできるし、あるいは別な方法として、独国特許第19850507号明細書に記載されているような酵素反応の手段によって実施することもできる。
同様にして、エポキシ基を含むベースポリマーも、一級または二級アミノ基を含む複素環式塩基性基を含む化合物との開環反応で反応させることができる。
それらの化合物を無限に入手することは不可能であるので、たとえばヒドロキシアルキルアクリレートをマイケル付加反応において、たとえばアミノプロピルイミダゾールと反応させる手段によって、ヒドロキシ官能性誘導体を調製することも可能である。そのような反応性化合物はさらに、複素環式塩基性化合物、たとえばイミダゾール、2−メチルイミダゾール、2−エチルイミダゾール、4−メチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、ピラゾール、N−メチルピペラジン、N−エチルピペラジン、およびN−(2−アミノエチル)モルホリンを、たとえば、ヒドロキシエチルアクリレートと、マイケル付加反応で反応させることにより、対応するヒドロキシ化合物を得るという単純な方法で調製することもできる。この反応は、例を挙げれば、次の反応機構に従う:
使用するヒドロキシ含有アクリレートに依存して、この手段により、たとえば、マイケル付加反応のためのアルコキシル化ヒドロキシアルキルアクリレートを使用し、次いでそれらの中間体をOH反応性ベースポリマーとさらに反応させることによって、極めて極性の強いものを調製することも可能である。
開環アミド化、イミド化またはエステル化の過程において、その主反応生成物は遊離のカルボン酸であり、それが塩基性の複素環式化合物と容易に反応して分子間または分子内塩を形成し、溶解性がほとんどないかまたはまったくない化合物を形成する可能性がある。ここで三級アミンによってその対応策を得ることができるが、三級アミンはその反応の中に等モルの割合で添加され、遊離のカルボキシル基を捕捉して、プロセス中で塩を形成する。
一つの好ましい実施態様においては、MAnコポリマーを、適切であるならば触媒たとえばパラ−トルエンスルホン酸の助けを借りて、アミノプロピルイミダゾールと反応させて、アミド−および/またはイミド含有ポリマーを形成させる。そのMAnコポリマーの分子量は、1000〜10000g/molの間、好ましくは2000〜5000g/molの間である。それらのポリマー類似反応は、無溶媒で実施することもできるし、あるいは、非プロトン性溶媒、たとえば酢酸エチル、酢酸ブチル、PMAまたは芳香族化合物たとえばキシレンの中で実施することもできる。適用の分野に依存しては、合成のために使用した溶媒を反応混合物の中に残留させることも可能であるし、あるいは全面的または部分的に除去し、適切であれば、他の溶媒またはキャリヤー媒体によって置き換える。
溶媒は、たとえば適切であれば減圧下、および/または水を添加して共沸的に蒸留する手段によって、全面的または部分的に除去してもよい。それらの方法の一つによって得られた活性物質は、次いで、特定の使用分野に適した溶媒の中で希釈することができる。
一つのさらに好ましい実施態様においては、複素環式塩基性残基を含む化合物をアクリレートと反応させてマイケルアダクトを形成させ、次いでそれをさらなる工程でMAnコポリマーと付加反応させて、エステル残基を形成させる。
本発明は、好ましくは水性エマルションペイント系への接着性改良剤添加物としての、複素環式塩基性基、好ましくはイミダゾール基を含むコポリマー、特に問題のある基材のための使用に関するが、そのような基材としては、たとえば老化した、たとえば充填および/または顔料添加アルキド樹脂およびアクリレート樹脂をベースとする有機コーティング、または基材、たとえば充填および/または繊維強化熱可塑性プラスチック、熱硬化性プラスチック、エラストマーたとえば、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリスチレン(PS)、ポリカーボネート(PC)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレングラフトコポリマー(ABS)、ポリアミド(PA)、ポリオキシメチレン(POM)、不飽和ポリエステル(UP)、エポキシ樹脂(EP)、メラミン樹脂(MF)、フェノール樹脂(PF)、ポリウレタン(PU)、エチレン−プロピレン−ジエンエラストマー(EPDM)、ならびに前記プラスチックの市販されているブレンド物などが挙げられる。
本発明のポリマーを未塗装の金属上で使用したり、むき出しの金属表面上への腐食防止コーティングとして使用したりすることは、本発明の主題ではない。
複素環式塩基性基、好ましくはイミダゾール基を含む本発明のコポリマーを、好ましくは水性エマルションペイント系への接着性改良剤添加物として使用する際の量は、配合物全体の重量を基準にして、好ましくは0.05%〜5.0重量%活性物質、より好ましくは0.1%〜3.0重量%活性物質、極めて好ましくは0.2%〜2.0重量%活性物質である。
本発明によってさらに提供されるのは、接着性改良剤添加物として、複素環式塩基性基、好ましくはイミダゾール基を含む1種または複数のコポリマーを含む硬化および未硬化のポリマー組成物である。
以下において、実際の例を参照しながら、本発明をさらに詳しく説明する。
調製例:
実施例1:
撹拌器、環流冷却器および温度計を取り付けた1リットルの3口フラスコに、室温で100gのN−ビニルカプロラクタムおよび270.6gのPMを仕込み、この初期仕込み物を窒素雰囲気下で加熱して125℃とする。この溶液の中に、25gのN−ビニルイミダゾールと25gのPMとの混合物を、重合開始剤としての6.48gのトリゴノックス(Trigonox)(登録商標)CM50(tert−ブチルペルオキソベンゾエート、鉱油中50%、アクゾ・ノーベル(Akzo Nobel)製)と同時に、60分かけて計量仕込みする。モノマー添加が終了してから2時間後に、0.32gのトリゴノックス(Trigonox)(登録商標)CM50を加え、その混合物を125℃でさらに3時間撹拌する。その反応生成物は、30%の固形分含量を有している。
実施例1:
撹拌器、環流冷却器および温度計を取り付けた1リットルの3口フラスコに、室温で100gのN−ビニルカプロラクタムおよび270.6gのPMを仕込み、この初期仕込み物を窒素雰囲気下で加熱して125℃とする。この溶液の中に、25gのN−ビニルイミダゾールと25gのPMとの混合物を、重合開始剤としての6.48gのトリゴノックス(Trigonox)(登録商標)CM50(tert−ブチルペルオキソベンゾエート、鉱油中50%、アクゾ・ノーベル(Akzo Nobel)製)と同時に、60分かけて計量仕込みする。モノマー添加が終了してから2時間後に、0.32gのトリゴノックス(Trigonox)(登録商標)CM50を加え、その混合物を125℃でさらに3時間撹拌する。その反応生成物は、30%の固形分含量を有している。
実施例2:
撹拌器、環流冷却器および温度計を取り付けた1リットルの3口フラスコに、室温で250gのブチルグリコールを仕込み、この初期仕込み物を窒素雰囲気下で加熱して125℃とする。この溶液の中に、65.0gのN−ビニルカプロラクタム、73.2gのN−ビニルイミダゾール、8.1gのヒドロキシエチルメタクリレートおよび95gのブチルグリコールの混合物を、5gのブチルグリコール中の3.3gのトリゴノックス(Trigonox)CM50と同時に、150分かけて計量仕込みする。モノマー添加が終了してから2時間後に、0.4gのトリゴノックス(Trigonox)CM50を加え、その混合物を125℃でさらに3時間撹拌する。その反応生成物は、30%の固形分含量を有している。
撹拌器、環流冷却器および温度計を取り付けた1リットルの3口フラスコに、室温で250gのブチルグリコールを仕込み、この初期仕込み物を窒素雰囲気下で加熱して125℃とする。この溶液の中に、65.0gのN−ビニルカプロラクタム、73.2gのN−ビニルイミダゾール、8.1gのヒドロキシエチルメタクリレートおよび95gのブチルグリコールの混合物を、5gのブチルグリコール中の3.3gのトリゴノックス(Trigonox)CM50と同時に、150分かけて計量仕込みする。モノマー添加が終了してから2時間後に、0.4gのトリゴノックス(Trigonox)CM50を加え、その混合物を125℃でさらに3時間撹拌する。その反応生成物は、30%の固形分含量を有している。
実施例3〜6は、実施例2と同様の方法で調製する。
実施例7:
撹拌器、環流冷却器および温度計を取り付けた1リットルの3口フラスコに、室温で260gのエタノールを仕込み、この初期仕込み物を窒素雰囲気下で沸騰させる。環流条件下で、102.5gのN−ビニルイミダゾール、29.3gのN−ビニルカプロラクタム、14.6gのポリエチレングリコールモノメチルメタクリレート350(数字は、およその分子量を表している)および75gのエタノールを、10gのエタノール中の1.9gの2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)と同時に、120分かけて計量仕込みする。モノマー添加が終了してから3時間後に、6.4gのエタノール中の0.2gの2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)を加え、その混合物を環流条件下でさらに3時間撹拌する。その反応生成物は、30%の固形分含量を有している。
撹拌器、環流冷却器および温度計を取り付けた1リットルの3口フラスコに、室温で260gのエタノールを仕込み、この初期仕込み物を窒素雰囲気下で沸騰させる。環流条件下で、102.5gのN−ビニルイミダゾール、29.3gのN−ビニルカプロラクタム、14.6gのポリエチレングリコールモノメチルメタクリレート350(数字は、およその分子量を表している)および75gのエタノールを、10gのエタノール中の1.9gの2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)と同時に、120分かけて計量仕込みする。モノマー添加が終了してから3時間後に、6.4gのエタノール中の0.2gの2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)を加え、その混合物を環流条件下でさらに3時間撹拌する。その反応生成物は、30%の固形分含量を有している。
実施例8〜10は、実施例7と同様の方法で調製する。
実施例11:
SMA2000のアミノプロピルイミダゾールとの反応
撹拌器、温度計、蒸留ブリッジ(distillation bridge)および滴下ロートを取り付けた250mLの4口フラスコに、室温で50gのキシレンおよび36gのアミノプロピルイミダゾールを仕込み、この初期仕込み物を窒素雰囲気下で加熱して135℃とする。この溶液に、25gのSMA2000樹脂(スチレンと無水マレイン酸とのコポリマー、ピリジン酸価=320、サルトマー(Sartomer)製)および25gの酢酸ブチルの混合物を、滴下により約30分かけて添加する。乳白色の分散体が形成される。1時間かけて温度を180℃まで上昇させ、蒸留により溶媒を部分的に除去する。温度が180℃に達する頃には、その溶液が透明になる。その反応混合物を180℃に3時間保持する。次いでNMR分析を行うと、アミド構造およびイミド構造が存在していることが判る。次いで、減圧下180℃で残っている溶媒を除去してから、テキサノール(Texanol)を加えて、固形分含量が30%になるようにする。
SMA2000のアミノプロピルイミダゾールとの反応
撹拌器、温度計、蒸留ブリッジ(distillation bridge)および滴下ロートを取り付けた250mLの4口フラスコに、室温で50gのキシレンおよび36gのアミノプロピルイミダゾールを仕込み、この初期仕込み物を窒素雰囲気下で加熱して135℃とする。この溶液に、25gのSMA2000樹脂(スチレンと無水マレイン酸とのコポリマー、ピリジン酸価=320、サルトマー(Sartomer)製)および25gの酢酸ブチルの混合物を、滴下により約30分かけて添加する。乳白色の分散体が形成される。1時間かけて温度を180℃まで上昇させ、蒸留により溶媒を部分的に除去する。温度が180℃に達する頃には、その溶液が透明になる。その反応混合物を180℃に3時間保持する。次いでNMR分析を行うと、アミド構造およびイミド構造が存在していることが判る。次いで、減圧下180℃で残っている溶媒を除去してから、テキサノール(Texanol)を加えて、固形分含量が30%になるようにする。
実施例12:
SMA4000のアミノプロピルイミダゾールとの反応
撹拌器、温度計、環流冷却器付き水分離器、および滴下ロートを取り付けた250mLの4口フラスコに、室温で75gのSMA4000樹脂(スチレンと無水マレイン酸とのコポリマー、ピリジン酸価=211、サルトマー(Sartomer)製)、75gのキシレンおよび0.5gのp−トルエンスルホン酸を仕込み、この初期仕込み物を窒素雰囲気下で加熱して135℃とする。135℃で得られる溶液は透明である。温度が135℃に達したときに、70.6gのアミノプロピルイミダゾールの計量添加を開始する。3時間の計量仕込み時間および2時間の後反応時間の間に、循環しながら約5gの水が除去される。次いでNMR分析を行うと、イミド構造と共にアミド構造もまた存在していることが判る。温度を上げて180℃とし、揮発性成分を減圧下に除去する。次いで、ブチルグリコールを添加して、固形分含量が30%になるようにする。
SMA4000のアミノプロピルイミダゾールとの反応
撹拌器、温度計、環流冷却器付き水分離器、および滴下ロートを取り付けた250mLの4口フラスコに、室温で75gのSMA4000樹脂(スチレンと無水マレイン酸とのコポリマー、ピリジン酸価=211、サルトマー(Sartomer)製)、75gのキシレンおよび0.5gのp−トルエンスルホン酸を仕込み、この初期仕込み物を窒素雰囲気下で加熱して135℃とする。135℃で得られる溶液は透明である。温度が135℃に達したときに、70.6gのアミノプロピルイミダゾールの計量添加を開始する。3時間の計量仕込み時間および2時間の後反応時間の間に、循環しながら約5gの水が除去される。次いでNMR分析を行うと、イミド構造と共にアミド構造もまた存在していることが判る。温度を上げて180℃とし、揮発性成分を減圧下に除去する。次いで、ブチルグリコールを添加して、固形分含量が30%になるようにする。
実施例13:
ヒドロキシエチルアクリレートのアミノプロピルイミダゾールとの反応
撹拌器、温度計、環流冷却器および滴下ロートを取り付けた250mLの4口フラスコに、室温で38.71gのヒドロキシエチルアクリレートを仕込む。次いで、窒素雰囲気下で、41.72gのアミノプロピルイミダゾールを滴下により30分かけて添加する。その反応は強い発熱反応であって、発熱の結果として、70℃の反応温度に達する。アミノプロピルイミダゾールを全部添加してから、温度をさらに2時間、70℃に保持する。次いでNMR分析を行うと、ほとんど定量的に反応が進行して、所望のマイケルアダクトが得られたことが判る。透明で黄色の油状物が得られる。
ヒドロキシエチルアクリレートのアミノプロピルイミダゾールとの反応
撹拌器、温度計、環流冷却器および滴下ロートを取り付けた250mLの4口フラスコに、室温で38.71gのヒドロキシエチルアクリレートを仕込む。次いで、窒素雰囲気下で、41.72gのアミノプロピルイミダゾールを滴下により30分かけて添加する。その反応は強い発熱反応であって、発熱の結果として、70℃の反応温度に達する。アミノプロピルイミダゾールを全部添加してから、温度をさらに2時間、70℃に保持する。次いでNMR分析を行うと、ほとんど定量的に反応が進行して、所望のマイケルアダクトが得られたことが判る。透明で黄色の油状物が得られる。
SMA4000の、HEAとアミノプロピルイミダゾールとのアダクトとの反応
撹拌器、温度計、環流冷却器付き水分離器、および滴下ロートを取り付けた250mLの4口フラスコに、室温で38.6gのSMA4000樹脂(スチレンと無水マレイン酸とのコポリマー、ピリジン酸価=211、サルトマー(Sartomer)製)、38.6gのキシレンおよび0.5gのp−トルエンスルホン酸を仕込み、この初期仕込み物を窒素雰囲気下で加熱して135℃とする。135℃で得られる溶液は透明である。温度が135℃に達したときに、アミノプロピルイミダゾールおよびヒドロキシエチルアクリレートのアダクト70gを、1時間かけて計量仕込みする。温度を上げて180℃とし、揮発性成分を減圧下に除去する。その反応混合物を180℃に3時間保持する。次いでNMR分析を行うと、エステル構造が存在していることが判る。次いで、テキサノール(Texanol)を添加して、固形分含量が30%になるようにする。
撹拌器、温度計、環流冷却器付き水分離器、および滴下ロートを取り付けた250mLの4口フラスコに、室温で38.6gのSMA4000樹脂(スチレンと無水マレイン酸とのコポリマー、ピリジン酸価=211、サルトマー(Sartomer)製)、38.6gのキシレンおよび0.5gのp−トルエンスルホン酸を仕込み、この初期仕込み物を窒素雰囲気下で加熱して135℃とする。135℃で得られる溶液は透明である。温度が135℃に達したときに、アミノプロピルイミダゾールおよびヒドロキシエチルアクリレートのアダクト70gを、1時間かけて計量仕込みする。温度を上げて180℃とし、揮発性成分を減圧下に除去する。その反応混合物を180℃に3時間保持する。次いでNMR分析を行うと、エステル構造が存在していることが判る。次いで、テキサノール(Texanol)を添加して、固形分含量が30%になるようにする。
実施例14:
ヒドロキシプロピルアクリレートのピラゾールとの反応
撹拌器、温度計および環流冷却器を取り付けた250mLの4口フラスコに、室温で70gのヒドロキシプロピルアクリレート(HPA)を仕込む。次いで、窒素雰囲気下、36.6gの固形のピラゾールを少量ずつ15分かけて添加する。この添加の間に、温度が低下して7℃となる。次いでそのバッチを加熱して80℃とし、その温度で10時間撹拌する。透明でオレンジ色の油状物が得られる。
ヒドロキシプロピルアクリレートのピラゾールとの反応
撹拌器、温度計および環流冷却器を取り付けた250mLの4口フラスコに、室温で70gのヒドロキシプロピルアクリレート(HPA)を仕込む。次いで、窒素雰囲気下、36.6gの固形のピラゾールを少量ずつ15分かけて添加する。この添加の間に、温度が低下して7℃となる。次いでそのバッチを加熱して80℃とし、その温度で10時間撹拌する。透明でオレンジ色の油状物が得られる。
SMA2000の、HPAとピラゾールとのアダクトとの反応
撹拌器、温度計、環流冷却器および滴下ロートを取り付けた250mLの4口フラスコに、室温で30gの酢酸ブチルおよび56.5gのヒドロキシプロピルアクリレートとピラゾールとのアダクトを仕込み、この初期仕込み物を窒素雰囲気下で加熱して135℃とする。この溶液に、25gのSMA2000樹脂(スチレンと無水マレイン酸とのコポリマー、ピリジン酸価=320、サルトマー(Sartomer)製)および25gの酢酸ブチルの混合物を、滴下により約30分かけて添加する。1時間かけて温度を180℃まで上昇させ、蒸留により溶媒を部分的に除去する。その反応混合物を180℃に3時間保持する。次いでNMR分析を行うと、エステル構造が存在していることが判る。次いで、減圧下180℃で残存溶媒を除去してから、ブチルグリコールを加えて、固形分含量が30%になるようにする。
撹拌器、温度計、環流冷却器および滴下ロートを取り付けた250mLの4口フラスコに、室温で30gの酢酸ブチルおよび56.5gのヒドロキシプロピルアクリレートとピラゾールとのアダクトを仕込み、この初期仕込み物を窒素雰囲気下で加熱して135℃とする。この溶液に、25gのSMA2000樹脂(スチレンと無水マレイン酸とのコポリマー、ピリジン酸価=320、サルトマー(Sartomer)製)および25gの酢酸ブチルの混合物を、滴下により約30分かけて添加する。1時間かけて温度を180℃まで上昇させ、蒸留により溶媒を部分的に除去する。その反応混合物を180℃に3時間保持する。次いでNMR分析を行うと、エステル構造が存在していることが判る。次いで、減圧下180℃で残存溶媒を除去してから、ブチルグリコールを加えて、固形分含量が30%になるようにする。
実施例15(本発明ではない)
撹拌器、環流冷却器および温度計を取り付けた1リットルの3口フラスコに、室温で180gのエタノールを仕込み、この初期仕込み物を窒素雰囲気下で沸騰させる。環流条件下で、36gのポリエチレングリコールモノメチルエーテルメタクリレート400、24gのブチルアクリレート、60gの1−[2−(メタクリロイルオキシ)エチル]−2−イミダゾリジノンおよび92.5gのエタノールの混合物を、10gのエタノール中の2.9gのトリゴノックス(Trigonox)(登録商標)25−C75(tert−ブチルペルオキソピバレート、鉱油中75%、アクゾ・ノーベル(Akzo Nobel)製)と同時に、120分かけて計量仕込みする。モノマー添加が終了してから2時間後に、5gのエタノール中の0.3gのトリゴノックス(Trigonox)(登録商標)25−C75を加え、そのバッチを環流条件下でさらに3時間撹拌する。その反応生成物は、30%の固形分含量を有している。
撹拌器、環流冷却器および温度計を取り付けた1リットルの3口フラスコに、室温で180gのエタノールを仕込み、この初期仕込み物を窒素雰囲気下で沸騰させる。環流条件下で、36gのポリエチレングリコールモノメチルエーテルメタクリレート400、24gのブチルアクリレート、60gの1−[2−(メタクリロイルオキシ)エチル]−2−イミダゾリジノンおよび92.5gのエタノールの混合物を、10gのエタノール中の2.9gのトリゴノックス(Trigonox)(登録商標)25−C75(tert−ブチルペルオキソピバレート、鉱油中75%、アクゾ・ノーベル(Akzo Nobel)製)と同時に、120分かけて計量仕込みする。モノマー添加が終了してから2時間後に、5gのエタノール中の0.3gのトリゴノックス(Trigonox)(登録商標)25−C75を加え、そのバッチを環流条件下でさらに3時間撹拌する。その反応生成物は、30%の固形分含量を有している。
使用例
エマルションペイントの古いコーティングに対する接着性
古いコーティングに対するコーティングの接着性を、顔料添加水性分散体を調製し、RTで1日保存した後、低剪断速度で本発明の化合物を組み入れることにより評価した。
エマルションペイントの古いコーティングに対する接着性
古いコーティングに対するコーティングの接着性を、顔料添加水性分散体を調製し、RTで1日保存した後、低剪断速度で本発明の化合物を組み入れることにより評価した。
その古いコーティングを製造するために、相当するアルキド樹脂ペイントを、150μmワイヤードクターの手段によってスチールパネルに塗布し、そのペイントを室温で7日かけて酸化的に乾燥させ、そのようにして得られたコーティングを、60℃で24時間かけてエージングさせた。
上述のようにしてエージングさせたコーティングに対して、本発明の化合物を含むエマルションペイントを、100μmの箱形断面(box-section)のコーティングバーを使用して塗布してから、そのペイントを、室温で7日間同様に乾燥させてコンディショニングさせてから、60℃で24時間かけてエージングさせた。
エージングさせたアルキド樹脂コーティングに対する新規なコーティングの相当する接着性を、それぞれのケースについて、DIN53230に従った引っ掻き試験の手段により測定した。
ペイントの配合:
(量の数字は重量部)
100mLの二重壁のディスパーマット(Dispermat)ポットの中に、以下の表にしめした原料の重量比で秤込むことにより、ペイントを調製した。秤込んだ原料の量と等しい量の、直径2mmのガラスビーズを加えてから、45mmのテフロン(Teflon)ディスクを使用し、本体を水冷しながら分散を実施する。
(量の数字は重量部)
100mLの二重壁のディスパーマット(Dispermat)ポットの中に、以下の表にしめした原料の重量比で秤込むことにより、ペイントを調製した。秤込んだ原料の量と等しい量の、直径2mmのガラスビーズを加えてから、45mmのテフロン(Teflon)ディスクを使用し、本体を水冷しながら分散を実施する。
分散時間は、23m/sの周速度(テフロン(Teflon)ディスク)で、30分間である。ペイントを冷却した後で、残りの原料を撹拌しながら組み入れる。
このようにして調製されたペイントを、紙篩(paper sieve)(メッシュサイズ:80μm)で篩別し、ガラスビンの中に小分けする。
A1:実施例1
A2:実施例2
A3:実施例5
A4:実施例8
A5:実施例10
A6:実施例11
A7:実施例13
A8:実施例15
A2:実施例2
A3:実施例5
A4:実施例8
A5:実施例10
A6:実施例11
A7:実施例13
A8:実施例15
本発明の化合物を使用して製造したコーティングは、本発明の化合物を使用しないコーティング(A8)に比較して、エージングさせたアルキド樹脂コーティング基材の上で、実質的により高い接着性を示している(K1=極めて良好な接着性;K5=貧弱な接着性)。
Claims (10)
- N−ビニルラクタムと共に、N−ビニルイミダゾールが10〜90重量%共重合されていて、かつビニルピロリドンをモノマー成分として含まないコポリマーの、基材に対する固相ペイント膜の接着性を改良するためのペイント用添加剤であって、前記ペイント中の前記添加剤の割合が、添加剤を含めた前記ペイントの全重量を基準にして、0.05〜5重量%であることを特徴とするペイント用添加剤としての使用。
- 前記コポリマーが、その他のモノマーとして、(メタ)アクリルエステル、芳香族ビニル化合物、ビニルエステル、イタコン酸エステル、無水マレイン酸、マレイン酸エステルおよび/またはビニルエーテルを、共重合された形態で含むことを特徴とする、請求項1に記載の使用。
- 前記コポリマーが、共重合された形態のマクロモノマーを含むことを特徴とする、請求項1または2に記載の使用。
- 前記コポリマーが、前記コポリマーの全重量を基準にして20〜80重量%の、N−ビニルイミダゾールを共重合された形態で含むことを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の使用。
- 前記コポリマーが、前記コポリマーの全重量を基準にして40〜70重量%の、N−ビニルイミダゾールを共重合された形態で含むことを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の使用。
- 前記コポリマーがブロックコポリマーであることを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載の使用。
- 前記コポリマーの数平均分子量が、1000〜50000g/molであることを特徴とする、請求項1〜6のいずれかに記載の使用。
- 前記コポリマーが、少なくとも部分的に、それらの塩の形態で使用されることを特徴とする、請求項1〜7のいずれかに記載の使用。
- 前記コポリマーが、水性エマルションペイントにおいて接着性改良剤添加物として使用されることを特徴とする、請求項1〜8のいずれかに記載の使用。
- 前記基材が老化した有機コーティングである請求項1〜9のいずれかに記載の使用。
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JPH09111180A (ja) | 水性塗料組成物 |
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