JP2013138795A - 使い捨ておむつ,その製造方法,及びその製造装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】使い捨ておむつの腹周り部に配置される腰周り伸縮材51を,使い捨ておむつの前身頃側又は後身頃側の幅方向中央部において,不連続に設けることにより,腰周り伸縮材51の収縮作用の影響により腰周り開口部4に歪みが発生することを防止できるという知見に基づくものである。
【選択図】図1
Description
また,廃棄用テープ1040を腰周り伸縮材1051が配置された箇所に近づけて設けると,腰周り伸縮材1051が収縮した際に生じる皺の影響により,廃棄用テープが剥がれやすくなるという問題がある。すなわち,腰周り伸縮材の影響により皺が生じると,図9(b)に示されるように,廃棄用テープ1040の基底片と中間片の折返部位(図9(b)において破線の円で示した箇所)が,使い捨ておむつの外面から剥がれるという恐れがある。このように,廃棄用テープ1040が,一部でも使い捨ておむつの外面から剥がれてしまうと,廃棄用テープ1040全体が剥がれ易くなったり,使い捨ておむつの外面から剥れた箇所が製造過程において他のおむつに接着してしまい,製造工程が煩雑になるという問題があった。
従って,従来,廃棄用テープ1040は,腰周り開口部の端縁及び腰周り伸縮材から離れた位置に取り付けなければならず,廃棄用テープ1040全体の長さを必要以上に長く形成する必要があった。
具体的に,本発明は,以下の構成を有している。
本発明の使い捨ておむつは,まず,腰周り開口部を形成する端縁近傍の腰周り部1において,その端縁に沿う方向に,複数の腰周り伸縮材51が設けられている。
そして,複数の腰周り伸縮材51の一部又は全部は,使い捨ておむつの前身頃側又は後身頃側のいずれか一方の幅方向中央部において,不連続に設けられている
そして,腹周り部2及び股下部3を中心として,使い捨ておむつの長手方向に延在する吸収性本体30が設けられている。
また,腹周り部2には,使い捨ておむつの幅方向に沿って,複数の腹周り伸縮材52が設けられている。
ここで,複数の腹周り伸縮材52は,吸収性本体30の中央部分において不連続に設けられていることが好ましい。
そして,廃棄用テープ40は,前身頃又は後身頃のいずれか一方の腰周り伸縮材不連続領域61に,廃棄用テープの全部又は一部が位置するように,取付けられていることが好ましい。
本発明の製造装置により製造される使い捨ておむつは,腰周り開口部を形成する端縁近傍の腰周り部1と,着用者の股下に位置する股下部3と,腰周り部と股下部の間に位置する腹周り部2を有している。腰周り部1には,使い捨ておむつの幅方向に沿って,アウターシート上に複数の腰周り伸縮材51が設けられ,腹周り部2には,使い捨ておむつの幅方向に沿って,アウターシート上に複数の腹周り伸縮材52が設けられている。また,腹周り部2及び股下部3を中心として,使い捨ておむつの長手方向に延在する吸収性本体30を備えている。
そして,本発明の製造装置は,腰周り伸縮材取付部と,腹周り伸縮材取付部と,伸縮材切断部を有する。
腰周り伸縮材取付部は,使い捨ておむつの腰周り部1に,使い捨ておむつの前身頃側又は後身頃側の幅方向中央部に非接着部51aが位置し,当該非接着部51aの幅方向左右両側に接着部51bが位置するように,複数の腰周り伸縮材51を,伸長状態で取付ける。
また,腹周り伸縮材取付部は,使い捨ておむつの腹周り部2に,使い捨ておむつの前身頃側又は後身頃側の幅方向中央部に非接着部52aが位置し,当該非接着部52bの幅方向左右両側に接着部52bが位置するように,複数の腹周り伸縮材52を,伸長状態で取付ける。
そして,伸縮材切断部は,腰周り伸縮材51の非接着部51aにおいて腰周り伸縮材51を切断しつつ,腹周り伸縮材52の非接着部52aにおいて腹周り伸縮材52を切断し,腰周り伸縮材51及び腹周り伸縮材52を不連続にする。
これにより,非接着部51a,52aにおいて,伸張状態となっていた腰周り伸縮材51及び腹周り伸縮部材52は,その伸張状態が解放されて,切断位置からそれぞれ左右方向に収縮する。このため,接着部51b,52bには腰周り伸縮材51及び腹周り伸縮部材52が位置し,非接着部に51a,52aおいて腰周り伸縮材51及び腹周り伸縮材52が不連続となった使い捨ておむつが製造される。
カッターローラ242は,超音波振動装置244に対面してアウターシートの他面側に回転自在に配置され,超音波振動装置244と対面する表面に,切断刃部243を有している。
そして,アウターシート上の腰周り伸縮材51と腹周り伸縮材52を,超音波振動装置244と前記切断刃部243の間を圧接状態で通過させることにより,摩擦熱によって溶断することができる。
さらに,複数の切断刃部243は,使い捨ておむつの前身頃側の腰周り伸縮材51を切断する第1の切断刃部243aと,使い捨ておむつの後身頃側の腰周り伸縮材51を切断する第2の切断刃部243bと,使い捨ておむつの前身頃側の腹周り伸縮材52を切断する第3の切断刃部243cと,使い捨ておむつの後身頃側の腹周り伸縮材52を切断する第4の切断刃部243dを有することが好ましい。
そして,第1の切断刃部243a,第2の切断刃部243b,第3の切断刃部243c,及び第4の切断刃部243dは,カッターローラ242の回転軸方向において,他の切断刃部のいずれにも重ならない位置に設けられていることが好ましい。
本発明の製造方法により製造される使い捨ておむつは,腰周り開口部を形成する端縁近傍の腰周り部1と,着用者の股下に位置する股下部3と,腰周り部と股下部の間に位置する腹周り部2を有している。腰周り部1には,使い捨ておむつの幅方向に沿って,アウターシート上に複数の腰周り伸縮材51が設けられ,腹周り部2には,使い捨ておむつの幅方向に沿って,アウターシート上に複数の腹周り伸縮材52が設けられている。また,腹周り部2及び股下部3を中心として,使い捨ておむつの長手方向に延在する吸収性本体30を備えている。
そして,本発明の製造方法は,腰周り伸縮材取付工程と,腹周り伸縮材取付工程と,伸縮材切断工程を含む。
腰周り伸縮材取付工程は,使い捨ておむつの腰周り部1に,使い捨ておむつの前身頃側又は後身頃側の幅方向中央部に非接着部51aが位置し,当該非接着部51aの幅方向左右両側に接着部51bが位置するように,複数の腰周り伸縮材51を,伸長状態で取付ける。
また,腹周り伸縮材取付工程は,使い捨ておむつの腹周り部2に,使い捨ておむつの前身頃側又は後身頃側の幅方向中央部に非接着部52aが位置し,当該非接着部52bの幅方向左右両側に接着部52bが位置するように,複数の腹周り伸縮材52を,伸長状態で取付ける。
そして,伸縮材切断工程は,腰周り伸縮材51の非接着部51aにおいて腰周り伸縮材51を切断しつつ,腹周り伸縮材52の非接着部52aにおいて腹周り伸縮材52を切断し,腰周り伸縮材51及び腹周り伸縮材52を不連続にする。
これにより,非接着部51a,52aにおいて,伸張状態となっていた腰周り伸縮材51及び腹周り伸縮部材52は,その伸張状態が解放されて,切断位置からそれぞれ左右方向に収縮する。このため,接着部51b,52bには腰周り伸縮材51及び腹周り伸縮部材52が位置し,非接着部に51a,52aおいて腰周り伸縮材51及び腹周り伸縮材52が不連続となった使い捨ておむつが製造される。
ここで,本願明細書において,「A〜B」とは,「A以上B以下」であることを意味する。
また,本願明細書において,使い捨ておむつの「長手方向」というときは,基本的に,前身頃と後身頃を結ぶ方向(図2における上下方向)を意味し,「幅方向」というときは,基本的に,長手方向に直交する方向(図2における左右方向)を意味する。
まず,本発明に係る使い捨ておむつについて説明する。
以下では,本発明について,具体的に,パンツ型使い捨ておむつのうち,外装シートが前身頃及び後身頃で分離され,前身頃外装体と後身頃外装体の間に吸収性本体が架橋された架橋型の使い捨てのおむつを例に挙げて説明する。ただし,本発明は,外装シートが前身頃から後身頃に掛けて一体となったパンツ型使い捨ておむつや,前身頃又は後身頃の両側部に接着テープが取り付けられ着用時に接着テープを利用して前身頃と後身頃を接着させるテープ型の使い捨ておむつにも適用可能である。
図1は,架橋型の使い捨ておむつ100の第1の実施形態例を示す概略図であり,使い捨ておむつ100を後身頃外装体2側からみた状態を示している。図2は,図1に示された使い捨ておむつ100の展開図であり,使い捨ておむつ100を,着用者の肌に当接する面(肌当接面)側からみた状態を示している。なお,図2においては,各所に配置された伸縮材の位置関係を示すため,使い捨ておむつを構成する各種シート材を透過的に描画している。また,図3は,図2におけるX−Xの線分において,使い捨ておむつ100を長手方向に切断した状態の例を示す断面図である。なお,使い捨ておむつを形成する各種シート材は,通常,非常に薄いものであるが,図3においては,概念的に厚みをもたせて描画している。
次に,図面を用いて,第1の実施形態に係る使い捨ておむつ100の各部構成について,具体的に説明する。
前身頃外装体10及び後身頃外装体20は,着用者の腹部及び背部に接触するとともに,使い捨ておむつ100の着用時において,前身頃外装体10及び後身頃外装体20の間に位置する吸収性本体30を,吊持するための部材である。
図3は,図2におけるX−Xの線分において,使い捨ておむつ100を,その長手方向に切断した状態を示す断面図である。図3において,右側が,着用時に着用者の肌に当接する面(肌当接面)側であり,左側が,着用時に着用者の肌に当接しない面(肌非当接面)側である。図3の断面図に示されるように,前身頃外装体10と後身頃外装体20は,インナーシート11,21とアウターシート12,22を重ね合わせることにより構成されている。インナーシート11,21は,肌当接面側に配置され,アウターシート12,22は,肌非当接面側に配置される。図3に示されるように,インナーシート11,21には,吸収性本体30が接着される。そして,アウターシート12,22は,腰周り開口部4を形成する端縁において肌当接面側に折り返され,吸収性本体30の端部を,肌当接面側から被覆するようになっている。このため,部分的には,インナーシート11,21とアウターシート12,22の間に,吸収性本体30が位置している。そして,吸収性本体30は,インナーシート11,21とアウターシート12,22の間に挟持されるように,前身頃外装体10及び後身頃外装体20に固定される。
腰周り伸縮材51は,前身頃外装体10及び後身頃外装体20によって形成される腰周り開口部4の端縁近傍に沿って伸長状態で配置され,収縮することにより,使い捨ておむつの腰周り開口部4近傍に,腰周りギャザーを形成するための部材である。
腹周り伸縮材52は,前身頃外装体1及び後身頃外装体2の腹周り部2において,幅方向にわたって伸長状態で配置されており,収縮することにより,使い捨ておむつの腹周り部2に,腹周りギャザーを形成するための部材である。
図2に示されるように,複数の腹周り伸縮材52は,前身頃外装体1と後身頃外装体2のうち,吸収性本体3の吸収体31が位置する腹周り部2に,配置されている。また,複数の腹周り伸縮材52は,前身頃外装体1や後身頃外装体2を構成するインナーシート11,21とアウターシート12,22の間に,伸長状態で固定されている。このため,複数の腹周り伸縮材52が収縮すると,前身頃外装体1と後身頃外装体2の腹周り部2に,腹周りギャザーが形成される。
吸収性本体30は,前身頃外装体10と後身頃外装体20の間に架橋された状態で保持され,使い捨ておむつ100の着用時おいて,着用者の腹周り部2及び股下部3に位置し,着用者が***した尿などの液体を吸収保持するための部材である。
吸収体31は,尿などの液体を吸収し,吸収した液体を保持するための部材である。吸収体31は,液透過性のトップシート32と,液不透過性のバックシート33の間に配置される。吸収体31は,トップシート32を透過した液体を吸収する機能を有し,吸収性材料により構成される。
トップシート32は,着用者の股下部の肌に直接接し,尿などの液体を吸収体31に透過させるための部材である。このため,トップシート32は,柔軟性が高い液透過性材料で構成される。また,トップシート32は,吸収体31の表面を被覆するように配置される。
バックシート33は,トップシート32を透過し吸収体31に吸収された液体が,漏出することを防止するための部材である。このため,バックシート33は,液不透過性材料によって構成される。そして,バックシート33は,吸収体31の底面からの液漏れを防止するため,吸収体31の底面を被覆するように配置される。
立体ギャザー34は,吸収体31の両側縁部沿って起立し,着用者が***した尿の横漏れを防止するための部材である。立体ギャザー34は,吸収体31の両側縁部に沿って一対形成されるものであってもよいし,2対以上形成されてもよい。立体ギャザー34は,起立した状態(弾性伸縮部材が収縮した状態)において尿の防漏壁となるため,トップシート32を透過しなかった尿や,吸収体31により吸収しきれなった尿が,使い捨ておむつの脚部周り開口部などから漏出する事態を防止する。
カバーシート35は,バックシート33を補強し,かつ,その手触りを良くするための部材である。図3に示されるように,カバーシート35は,バックシート33の肌当接面側に貼り合わせられる。カバーシート35を構成する材料としては,織布や不織布が用いられる。特に,カバーシート35を構成する材料として,ポリエチレン,ポリプロピレン,ポリエステルのような熱可塑性樹脂からなる不織布又は湿式不織布を用いることが好ましい。
図4は,本発明の第2の実施形態に係る使い捨ておむつを示す断面図である。第2の実施形態においては,アウターシート12,22が腰周り開口部4の端縁において折り返され,腰周り伸縮材51が,アウターシート12,22が折り返された位置に配設されている。すなわち,第2の実施形態は,腰周り伸縮材51が,インナーシート11,21とアウターシート12,22の間に挟持されておらず,アウターシート12,22の折返部12a,22aによって挟持されている点において,第1の実施形態と異なっている。このように,腰周り伸縮材51は,アウターシート12,22を折り返して,その折返部12a,22aに挟持されるものであってもよい。
図5は,本発明の第3の実施形態に係る使い捨ておむつを示す断面図である。第3の実施形態では,腰周りギャザーに,クッション構造が採用された例である。クッション構造とは,前身頃外装体10及び後身頃外装体20を構成するシート層の間に,複数の腰周り伸縮材51を配置してフィット性を向上させつつも,シート層間にクッション機能を果たす空間を形成することにより,腰周りギャザーが着用者の肌に対して与える刺激を低減させることができる構造である。具体的に説明すると,腰周り伸縮材を挟持するシート層の間に,さらにクッション形成シートを配置し,着用者の肌に接するシートとクッション形成シートを,使い捨ておむつの幅方向に間欠的に接合することで,クッション機能を果たす空間を形成することができる。
クッション形成シート13は,腹周りギャザーのクッション性と柔軟性を高めることを目的として配置されるシート材である。このクッション形成シート13は,その肌当接面側が,折返部11aの内向面(肌非当接面側)に対して,折返線12に沿う方向に間欠的に接合されている。ここで,「間欠的に接合」とは,図6に示されるように,接合部71と非接合部72が一定間隔で連続することを意味する。
(2−1.製造方法及び製造装置の第1の実施形態)
次に,本発明に係る使い捨ておむつの製造方法及び製造装置の好ましい実施形態について,図面を参照して説明する。図7は,本発明に用いられる製造装置200を模式的に示す斜視図である。図7に示されるように,製造装置200は,接着剤塗布部210,伸縮材取付部220,被覆材取付部230,伸縮材切断部240,外装シート切断部(図示省略)を備えている。このような製造装置200によって,使い捨ておむつの製造方法が実行される。
より具体的に説明すると,カッターローラ242の切断刃部243が,外装シートの腰周り伸縮材非接着部51aにおいて腰周り部伸縮材51を切断するとともに,腹周り伸縮材非接着部52aにおいて腹周り部伸縮材52を切断できるように,アンビルローラ241とカッターローラ242の回転が,外装シートの搬送速度と同期されている。
ただし,本発明の使い捨ておむつの製造装置及び製造方法は,架橋型の使い捨ておむつを製造するものに限定されず,その他,通常の用法を採用して,パンツ型の使い捨ておむつやテープ型の使い捨ておむつを製造することも可能である。
次に,本発明に係る使い捨ておむつの製造方法及び製造装置の第2の実施形態について説明する。
図9は,第2の実施形態に係る製造装置を示す概略斜視図である。図9は,要するに,腰周り伸縮材51と腹周り伸縮材52を,それぞれ,異なる切断装置によって,異なる工程で切断する例を示している。例えば,図4及び図5に示された形態の使い捨ておむつを製造するためには,腰周り伸縮材51と腹周り伸縮材52を,異なる段階で切断する必要がある。例えば,図4に示された使い捨ておむつを例に説明すると,腹周り伸縮材52は,腹周り伸縮材52上にインナーシート11を配置した段階で,切断する必要がある。一方,腰周り伸縮材51は,腹周り伸縮材52上にインナーシート11を配置し,インナーシート11上に吸収性本体30を配置し,アウターシート12を腰周り開口部端縁において折り返した後に,切断する必要がある。このように,腰周り伸縮材51と腹周り伸縮材52を,それぞれ,異なる切断装置によって,異なる段階で切断するものであってもよい。以下,腰周り伸縮材51と腹周り伸縮材52を別々に切断する製造方法及び製造装置の例について説明する。
また,図9においては,アウターシート(12,22)が一体となった例が示されているが,アウターシート(12,22)を前身頃外装体と後身頃外装体の2つに分割し,架橋型の使い捨ておむつを製造することも可能である。例えば,架橋型の使い捨ておむつを製造する場合には,インナーシート(11,21)上に,吸収性本体30を載置固定する前に,アウターシート(12,22)を前身頃外装体と後身頃外装体とを形成するものに分断し,分断した後に,前身頃外装体と後身頃外装体に架かるように吸収性本体30を載置固定することとすればよい。
次に,本発明に係る使い捨ておむつの製造方法及び製造装置の第3の実施形態について説明する。第3の実施形態は,要するに,伸縮材切断部として,カッターローラ242と,超音波振動装置244を採用したものである。上記した実施形態においては,伸縮材切断部として,カッターローラ242とアンビルローラ241を採用したものについて説明したが,第3の実施懈怠は,アンビルローラ241に代えて,超音波振動装置244を採用した点において上記実施形態と異なるものである。
以下,カッターローラ242と,超音波振動装置244を備える伸縮材切断部を中心に説明する。
図2に示されるように,超音波振動装置244とカッターローラ242の間にシートSが送り込まれる。カッターローラ242は,周側面の表面に突起した切断刃部243を有し,超音波振動装置244とカッターローラ242の切断刃部243の間においてシートSを圧接しながら,回転する。このようにして,超音波振動装置244とカッターローラ242が,シートSを各面から挟み込むことにより,超音波振動装置244から発生される超音波振動エネルギーが,シートSとカッターローラ242との接点に伝達される。超音波振動エネルギーが伝達されると,カッターローラ242とシートSが接する点に,超音波振動による摩擦熱が大きく発生する。そして,この摩擦熱により,シートSに含まれる腰周り伸縮材51及び腹周り伸縮材52が溶融し始め,最終的には,超音波振動装置244とカッターローラ242に挟み込まれた腰周り伸縮材51及び腹周り伸縮材52が溶断される。
また,本願明細書では,本発明の内容を表現するために,図面を参照しながら発明の実施形態の説明を行った。ただし,本発明は,上記実施形態に限定されるものではなく,本願明細書に記載された事項に基づいて当業者が自明な変更形態や改良形態を包含するものである。
2 腹周り部
3 股下部
4 腰周り開口部
5 脚部周り開口部
10 前身頃外装体
11 インナーシート
12 アウターシート
12a 折返部
13 クッション形成シート
20 後身頃外装体
21 インナーシート
22 アウターシート
23 クッション形成シート
22a 折返部
30 吸収性本体
31 吸収体
32 トップシート
33 バックシート
34 立体ギャザー
35 カバーシート
40 廃棄用テープ
51 腰周り伸縮材
51a 腰周り伸縮材非接着部
51b 腰周り伸縮材接着部
52 腹周り伸縮材
52a 腹周り伸縮材非接着部
52b 腹周り伸縮材接着部
53 立体ギャザー伸縮材
61 腰周り伸縮材不連続領域
62 腹周り伸縮材不連続領域
71 接合部
72 非接合部
100 使い捨ておむつ
200 製造装置
210 接着材塗布部
220 伸縮材取付部
221 伸縮材案内ローラ
230 被覆材取付部
231 ターニングローラ
232 平滑ローラ
240 伸縮材切断部
241 アンビルローラ
242 カッターローラ
243 切断刃部
243a 第1の切断刃部
243b 第2の切断刃部
243c 第3の切断刃部
243d 第4の切断刃部
244 超音波振動装置
2441 ホーン
2442 ブースタ
2443 コンバータ
245 折返装置
Claims (8)
- 腰周り開口部を形成する端縁近傍の腰周り部(1)と,着用者の股下に位置する股下部(3)と,前記腰周り部と前記股下部の間に位置する腹周り部(2)を有する使い捨ておむつであって,
前記腰周り部(1)には,前記腰周り開口部の端縁に沿う方向に,複数の腰周り伸縮材(51)が設けられ,
前記腹周り部(2)には,前記使い捨ておむつの幅方向に沿って,複数の腹周り伸縮材(52)が設けられ,
前記腹周り部(2)及び前記股下部(3)を中心として,前記使い捨ておむつの長手方向に延在する吸収性本体(30)を有し,
前記複数の腰周り伸縮材(51)の少なくとも一部は,前記使い捨ておむつの前身頃側及び後身頃側の両方又はいずれか一方の,幅方向中央部において,不連続に設けられており,
前記複数の腹周り伸縮材(52)は,前記吸収性本体(30)の中央部分において不連続に設けられている
使い捨ておむつ。
- 前記腰周り伸縮材(51)が不連続となっている腰周り伸縮材不連続領域(61)は,前記腹周り伸縮材(52)が不連続となっている腹周り伸縮材不連続領域(62)よりも,前記使い捨ておむつの幅方向における長さが,短く形成されている
請求項1に記載の使い捨ておむつ。
- 前記使い捨ておむつは,使い捨ておむつの廃棄時に,使い捨ておむつを丸めた状態で保持するための廃棄用テープ(40)をさらに有し,
前記廃棄用テープ(40)は,前記前身頃又は前記後身頃のいずれか一方に設けられた前記腰周り伸縮材不連続領域(61)に,前記廃棄用テープの全部又は一部が位置するように,取り付けられている
請求項1又は請求項2に記載の使い捨ておむつ。
- 腰周り開口部を形成する端縁近傍の腰周り部(1)と,着用者の股下に位置する股下部(3)と,前記腰周り部と前記股下部の間に位置する腹周り部(2)を有し,
前記腰周り部(1)には,前記腰周り開口部の端縁に沿って,アウターシート上に複数の腰周り伸縮材(51)が設けられ,
前記腹周り部(2)には,使い捨ておむつの幅方向に沿って,前記アウターシート上に複数の腹周り伸縮材(52)が設けられ,
前記腹周り部(2)及び前記股下部(3)を中心として,前記使い捨ておむつの長手方向に延在する吸収性本体(30)を備えた使い捨ておむつ
を製造するための製造装置であって,
前記使い捨ておむつの前記腰周り部(1)に,前記使い捨ておむつの前身頃側又は後身頃側の幅方向中央部に非接着部(51a)が位置し,当該非接着部(51a)の幅方向左右両側部に接着部(51b)が位置するように,前記複数の腰周り伸縮材(51)を,伸長状態で取り付ける腰周り伸縮材取付部と,
前記使い捨ておむつの前記腹周り部(2)に,前記使い捨ておむつの前身頃側又は後身頃側の幅方向中央部に非接着部(52a)が位置し,当該非接着部(52a)の幅方向左右両側部に接着部(52b)が位置するように,前記複数の腹周り伸縮材(52)を,伸長状態で取付ける腹周り伸縮材取付部と,
前記腰周り伸縮材(51)の非接着部(51a)において前記腰周り伸縮材(51)を切断しつつ,前記腹周り伸縮材(52)の非接着部(52a)において前記腹周り伸縮材(52)を切断し,前記腰周り伸縮材(51)及び前記腹周り伸縮材(52)を不連続にする伸縮材切断部を具備する
使い捨ておむつの製造装置。
- 前記伸縮材切断部は,
平滑面を有するアンビルローラ(241)と,切断刃部(243)を有するカッターローラ(242)を,互いに対向する位置に備え,
前記アンビルローラ(241)と前記カッターローラ(242)の間には,前記腰周り伸縮材(51)と前記腹周り伸縮材(52)の延在方向が,前記アンビルローラ(241)と前記カッターローラ(242)の回転軸に直交するように,前記アウターシートが導入され,
前記アウターシート上の前記腰周り伸縮材(51)と前記腹周り伸縮材(52)を,前記カッターローラ(242)の前記切断刃部(243)により加圧切断する
請求項4に記載の使い捨ておむつの製造装置。
- 超音波振動装置(244)とカッターローラ(242)を備え,
前記超音波振動装置(244)は,前記アウターシートの一面側に配置され,微細振動することにより,前記アウターシートの一面に対して摩擦熱を発生させ,
前記カッターローラ(242)は,前記超音波振動装置(244)に対面して前記アウターシートの他面側に回転自在に配置され,前記超音波振動装置(244)と対面する表面に,切断刃部(243)を有し,
前記アウターシート上の前記腰周り伸縮材(51)と前記腹周り伸縮材(52)を,前記超音波振動装置(244)と前記切断刃部(243)の間を圧接状態で通過させることにより,前記摩擦熱によって溶断する
請求項4に記載の使い捨ておむつの製造装置。
- 前記カッターローラ(241)は,前記カッターローラ(242)の回転軸に対し所定角度傾斜して設けられた,複数の切断刃部(243)を有し,
前記複数の切断刃部(243)は,
前記使い捨ておむつの前身頃側の腰周り伸縮材(51)を切断する第1の切断刃部(243a)と,
前記使い捨ておむつの後身頃側の腰周り伸縮材(51)を切断する第2の切断刃部(243b)と,
前記使い捨ておむつの前身頃側の腹周り伸縮材(52)を切断する第3の切断刃部(243c)と,
前記使い捨ておむつの後身頃側の腹周り伸縮材(52)を切断する第4の切断刃部(243d)を有し,
前記第1の切断刃部(243a),前記第2の切断刃部(243b),前記第3の切断刃部(243c),及び前記第4の切断刃部(243d)は,前記カッターローラ(242)の回転軸方向において,他の切断刃部のいずれにも重ならない位置に設けられている
請求項5又は請求項6に記載の使い捨ておむつの製造装置
- 腰周り開口部を形成する端縁近傍の腰周り部(1)と,着用者の股下に位置する股下部(3)と,前記腰周り部と前記股下部の間に位置する腹周り部(2)を有し,
前記腰周り部(1)には,前記腰周り開口部の端縁に沿って,アウターシート上に複数の腰周り伸縮材(51)が設けられ,
前記腹周り部(2)には,前記使い捨ておむつの幅方向に沿って,前記アウターシート上に複数の腹周り伸縮材(52)が設けられ,
前記腹周り部(2)及び前記股下部(3)を中心として,前記使い捨ておむつの長手方向に延在する吸収性本体(30)を備えた使い捨ておむつ
を製造するための製造方法であって,
前記使い捨ておむつの前記腰周り部(1)に,前記使い捨ておむつの前身頃側又は後身頃側の幅方向中央部に非接着部(51a)が位置し,当該非接着部(51a)の幅方向左右両側部に接着部(51b)が位置するように,前記複数の腰周り伸縮材(51)を,伸長状態で取付ける腰周り伸縮材取付工程と,
前記使い捨ておむつの前記腹周り部(2)に,前記使い捨ておむつの前身頃側又は後身頃側の幅方向中央部に非接着部(52a)が位置し,当該非接着部(52a)の幅方向左右両側部に接着部(52b)が位置するように,前記複数の腹周り伸縮材(52)を,伸長状態で取付ける腹周り伸縮材取付工程と,
前記腰周り伸縮材(51)の非接着部(51a)において前記腰周り伸縮材(51)を切断しつつ,前記腹周り伸縮材(52)の非接着部(52a)において前記腹周り伸縮材(52)を切断し,前記腰周り伸縮材(51)及び前記腹周り伸縮材(52)を不連続にする伸縮材切断工程を含む
使い捨ておむつの製造方法。
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