JP2013136122A - 研削装置及び研削方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】研削砥石による衝撃力や押圧力が原因で生じる研削中や後工程でのウェーハ割れを抑制できる研削装置及び研削方法を提供することを目的とする。
【解決手段】ウェーハの裏面を保持する回転可能な保持手段と、該保持手段に保持された前記ウェーハの表面を研削する回転可能な研削砥石とを具備し、前記研削砥石が上方から前記ウェーハの表面に接触することで前記ウェーハの表面を研削する研削装置であって、
前記保持手段は、JIS K 6253に規定される硬度が60〜90の樹脂から成る吸着パットを介して前記ウェーハの裏面を真空吸着して保持するものであることを特徴とする研削装置。
【選択図】 図1
【解決手段】ウェーハの裏面を保持する回転可能な保持手段と、該保持手段に保持された前記ウェーハの表面を研削する回転可能な研削砥石とを具備し、前記研削砥石が上方から前記ウェーハの表面に接触することで前記ウェーハの表面を研削する研削装置であって、
前記保持手段は、JIS K 6253に規定される硬度が60〜90の樹脂から成る吸着パットを介して前記ウェーハの裏面を真空吸着して保持するものであることを特徴とする研削装置。
【選択図】 図1
Description
本発明は、インゴットから切り出したシリコンウェーハなどのウェーハの表面を研削する研削装置及び研削方法に関する。
集積回路の原料となる例えばシリコン単結晶ウェーハなどのウェーハの製造工程において、品質検査のために、引き上げられたインゴットから厚さ1〜2mm程度のウェーハを数枚切断することがある。この切断後のウェーハは、所定の厚さ、及び表面粗さに仕上げるために表面および裏面がダイヤモンド砥石などで研削される。このウェーハの研削に用いられる従来の研削装置の概略を図3に示す。
図3に示すように、研削装置101にはウェーハWを真空吸着して保持するテーブル102と、ウェーハWの表面を研削するための研削砥石103と、研削水を供給する研削水供給手段106とを有している。この研削砥石103とテーブル102とをそれぞれ軸周りに回転させ、研削水供給手段106により研削水を供給しながら、研削砥石103をテーブル上に保持したウェーハWの上方から押し下げてウェーハWの表面と接触させ、押圧力をかけることによって研削を行う。
従来の研削装置101では、テーブルにセラミックス等の硬い材質が使われている(例えば、特許文献1参照)。これは研削砥石の押圧力をテーブルで受け止めることにより、パワーロスをなくし研削能力を向上する効果があるためである。
しかしながら、硬いテーブル上に保持されたウェーハは、研削時に研削砥石が当たることによる衝撃や、研削砥石の押圧によるストレスでウェーハにクラック等の歪みが生じ、研削中や後工程でウェーハが割れてしまうという問題がある。ウェーハが割れてしまうと再度ウェーハを切断しなおす必要があるため生産性が低下し、材料ロスのためコストが増加する原因となっている。
特許文献2には、ウェーハの割れの原因となる研削砥石による衝撃力や研削砥石の微振動がウェーハに伝達されないように、研削砥石のホイールマウントとホイールベースとの間に緩衝材を介在させた研削装置が開示されている。
しかし、この特許文献2の研削装置では、介在させた緩衝材のために研削砥石による押圧力を制御しにくくなるという問題がある。
しかし、この特許文献2の研削装置では、介在させた緩衝材のために研削砥石による押圧力を制御しにくくなるという問題がある。
本発明は前述のような問題に鑑みてなされたもので、研削砥石による衝撃力や押圧力が原因で生じる研削中や後工程でのウェーハの割れを抑制できる研削装置及び研削方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明によれば、ウェーハの裏面を保持する回転可能な保持手段と、該保持手段に保持された前記ウェーハの表面を研削する回転可能な研削砥石とを具備し、前記研削砥石が上方から前記ウェーハの表面に接触することで前記ウェーハの表面を研削する研削装置であって、前記保持手段は、JIS K 6253に規定される硬度が60〜90の樹脂から成る吸着パットを介して前記ウェーハの裏面を真空吸着して保持するものであることを特徴とする研削装置が提供される。
このような研削装置であれば、研削砥石によるウェーハへの衝撃を吸収し、そりや厚さばらつき等のようなウェーハ自体の形状の影響を少なくすることができ、研削中や後工程でのウェーハ割れを抑制できるものとなる。また、ウェーハと吸着パットとが密着して研削後に剥がせなくなるという搬送面での問題が生じることもない。
このとき、前記吸着パットの樹脂をニトリルゴム、エチレンプロピレンゴム、又はフッ素ゴムとすることができる。
このようなものであれば、ウェーハの割れを抑制できるとともに、耐水性に優れた吸着パットとなり、寿命を向上できる。
このようなものであれば、ウェーハの割れを抑制できるとともに、耐水性に優れた吸着パットとなり、寿命を向上できる。
またこのとき、前記吸着パットの厚さが2〜3mmであることが好ましい。
このようなものであれば、研削砥石によるウェーハへの衝撃吸収及びウェーハ形状の影響抑制の効果を確実に奏するものとなり、かつ研削時に必要な吸着パットの硬度を確保できる。
このようなものであれば、研削砥石によるウェーハへの衝撃吸収及びウェーハ形状の影響抑制の効果を確実に奏するものとなり、かつ研削時に必要な吸着パットの硬度を確保できる。
またこのとき、前記吸着パットに、前記ウェーハを真空吸着するための、直径が1〜1.5mmの複数の貫通孔が設けられたものとすることができる。
このようなものであれば、継続使用するにつれ貫通孔が塞がっていくのを抑制でき、かつ真空吸着時のリークを防いでウェーハを確実に保持できるものとなる。
このようなものであれば、継続使用するにつれ貫通孔が塞がっていくのを抑制でき、かつ真空吸着時のリークを防いでウェーハを確実に保持できるものとなる。
また、本発明によれば、保持手段によりウェーハの裏面を保持し、前記保持手段及び研削砥石を回転させながら、前記研削砥石を上方から前記保持手段に保持された前記ウェーハの表面に接触させることで前記ウェーハの表面を研削する研削方法であって、前記保持手段による前記ウェーハの裏面の保持は、JIS K 6253に規定される硬度が60〜90の樹脂から成る吸着パットを介して真空吸着することで行うことを特徴とする研削方法が提供される。
このような研削方法であれば、研削砥石によるウェーハへの衝撃を吸収し、そりや厚さばらつき等のようなウェーハ自体の形状の影響を少なくすることができ、研削中や後工程でのウェーハ割れを抑制できる。また、ウェーハと吸着パットとが密着して研削後に剥がせなくなるという搬送面での問題が生じることもない。
このとき、前記吸着パットの樹脂をニトリルゴム、エチレンプロピレンゴム、又はフッ素ゴムとすることができる。
このようにすれば、、ウェーハの割れを抑制できるとともに、吸着パットを耐水性に優れたものにして、寿命を向上できる。
このようにすれば、、ウェーハの割れを抑制できるとともに、吸着パットを耐水性に優れたものにして、寿命を向上できる。
またこのとき、前記吸着パットの厚さを2〜3mmとすることが好ましい。
このようにすれば、研削砥石によるウェーハへの衝撃吸収及びウェーハ形状の影響抑制の効果を確実に奏することができ、かつ研削時に必要な吸着パットの硬度を確保できる。
このようにすれば、研削砥石によるウェーハへの衝撃吸収及びウェーハ形状の影響抑制の効果を確実に奏することができ、かつ研削時に必要な吸着パットの硬度を確保できる。
またこのとき、前記吸着パットに、前記ウェーハを真空吸着するための、直径が1〜1.5mmの複数の貫通孔を設けることができる。
このようにすれば、継続使用するにつれ貫通孔が塞がっていくのを抑制でき、かつ真空吸着時のリークを防いでウェーハを確実に保持できる。
このようにすれば、継続使用するにつれ貫通孔が塞がっていくのを抑制でき、かつ真空吸着時のリークを防いでウェーハを確実に保持できる。
またこのとき、前記ウェーハの裏面を真空吸着するときの吸着圧を−80kPa〜−50kPaとすることが好ましい。
このようにすれば、吸着パッドの軟らかさを損なうことなくウェーハを吸着保持でき、確実に研削中や後工程でのウェーハ割れを抑制できる。
このようにすれば、吸着パッドの軟らかさを損なうことなくウェーハを吸着保持でき、確実に研削中や後工程でのウェーハ割れを抑制できる。
本発明では、研削装置において、保持手段によるウェーハの裏面の保持を、JIS K 6253に規定される硬度が60〜90の樹脂から成る吸着パットを介して真空吸着することで行うので、研削砥石によるウェーハへの衝撃を吸収し、そりや厚さばらつき等のようなウェーハ自体の形状の影響を少なくすることができ、研削中や後工程でのウェーハ割れを抑制することができる。
以下、本発明について実施の形態を説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
従来の研削装置では、テーブルにセラミックス等の硬い材質が使われている。このような硬いテーブル上に保持されたウェーハに、研削時に研削砥石の接触時の衝撃や押圧によって与えられるストレスが原因で歪みが発生し、研削中や後工程でウェーハが割れてしまうという問題がある。
従来の研削装置では、テーブルにセラミックス等の硬い材質が使われている。このような硬いテーブル上に保持されたウェーハに、研削時に研削砥石の接触時の衝撃や押圧によって与えられるストレスが原因で歪みが発生し、研削中や後工程でウェーハが割れてしまうという問題がある。
そこで、本発明者はこのような問題を解決すべく鋭意検討を重ねた。その結果、研削砥石による押圧時に、ウェーハ厚さのばらつきやそり等の研磨するウェーハ自体の形状が影響して局部的に圧力が加わり、これが上記ストレスの一因となっていることが分かった。さらに、研削砥石によるウェーハへの衝撃を吸収し、かつ、ウェーハ形状の影響を少なくするためにウェーハを載せる吸着パッドを軟らかい材質にすることに想到し、吸着パッドの適度な材質を検討することで本発明を完成させた。
まず、本発明の研削装置について説明する。
図1に示すように、本発明の研削装置1はウェーハWの裏面を保持する保持手段2と、保持手段2に保持されたウェーハWの表面を研削する研削砥石3とを有している。
保持手段2は軸周りに回転可能なターンテーブル4と吸着パッド5とを有しており、この吸着パッド5を介してウェーハWの裏面を真空吸着して保持するものである。保持手段2はウェーハWを保持した状態で回転することができる。
研削砥石3は、例えば軸周りに回転可能なホイールベース8の下端に円板状の砥石部9が取り付けられて構成される。例えば、砥石部9としてダイヤモンド砥石を用いることができる。
図1に示すように、本発明の研削装置1はウェーハWの裏面を保持する保持手段2と、保持手段2に保持されたウェーハWの表面を研削する研削砥石3とを有している。
保持手段2は軸周りに回転可能なターンテーブル4と吸着パッド5とを有しており、この吸着パッド5を介してウェーハWの裏面を真空吸着して保持するものである。保持手段2はウェーハWを保持した状態で回転することができる。
研削砥石3は、例えば軸周りに回転可能なホイールベース8の下端に円板状の砥石部9が取り付けられて構成される。例えば、砥石部9としてダイヤモンド砥石を用いることができる。
保持手段2の吸着パッド5はJIS K 6253に規定される硬度が60〜90の樹脂から成るものである。吸着パッド5のこの硬度が90以下であれば、研削時において研削砥石3によるウェーハWへの衝撃を確実に吸収し、ウェーハWの表面形状が研削に影響を及ぼすのを確実に抑制できる。また、吸着パッド5のこの硬度が60以上であれば、研削時に必要な硬度を確保し、またウェーハWと吸着パッドとが密着して研削後に剥がせなくなることを防ぐことができるものとなる。
一般的に、上記硬度がおおよそ15〜100までの樹脂が入手可能であるが、硬度が90を超える樹脂から成る吸着パッドを用いて研削した場合にはウェーハWの割れの数が増加傾向にある。
一般的に、上記硬度がおおよそ15〜100までの樹脂が入手可能であるが、硬度が90を超える樹脂から成る吸着パッドを用いて研削した場合にはウェーハWの割れの数が増加傾向にある。
吸着パット5には、ウェーハWを真空吸着するための複数の貫通孔7及び吸着手段(不図示)が設けられている。吸着手段は吸着圧を所望の値に調整し、吸着パット5の複数の貫通孔を通じてウェーハWを真空吸着する。この貫通孔の直径は1〜1.5mmであることが好ましい。この直径が1mm以上であれば、吸着パット5の材質が軟らかいために継続使用するにつれて貫通孔が塞がっていくことを防止できるものとなり、貫通孔を形成し直す必要もない。また、この直径が1.5mm以下であれば、例えウェーハの吸着面の状態が粗い状態でも真空がリークするのを抑制できるものとなる。
図1に示すように、研削装置1は、さらに研削中に研削砥石3の研削面に研削水を供給する研削水供給手段6を有している。図1では、研削水供給手段6を研削砥石3の側方に配置しているが、研削水供給手段6の配置は特にこれに限定されず、例えば研削砥石3の回転軸に設けた供給孔を介して研削水を供給するように構成することもできる。
このように研削水を供給しながらウェーハWを研削するので、吸着パット5の材質は耐水性の高い樹脂であることが望ましい。例えば、吸着パット5の材質をニトリルゴム、エチレンプロピレンゴム、又はフッ素ゴムとすることができる。このような耐水性に優れたものであれば、寿命を向上できる。
このように研削水を供給しながらウェーハWを研削するので、吸着パット5の材質は耐水性の高い樹脂であることが望ましい。例えば、吸着パット5の材質をニトリルゴム、エチレンプロピレンゴム、又はフッ素ゴムとすることができる。このような耐水性に優れたものであれば、寿命を向上できる。
吸着パット5の厚さは研削時に必要な吸着パット5の硬度を確保でき、必要以上に厚くない2〜3mmの範囲内であることが好ましい。このようなものであれば、上記した本発明のウェーハへの衝撃吸収及びウェーハ形状の影響抑制の効果を確実に奏すことができる。
また、研磨装置1に研削中のウェーハの厚さをリアルタイムで測定するためのセンサを設けることもできる。
また、研磨装置1に研削中のウェーハの厚さをリアルタイムで測定するためのセンサを設けることもできる。
この研削装置1によりウェーハWを研削する際には、ウェーハWを保持した保持手段2及び研削砥石3を所定の回転速度で回転し、研削水供給手段6により研磨面に研削水を供給しながら研削砥石3が上方からウェーハWの表面に接触することでウェーハWの表面を研削する。
このような本発明の研削装置であれば、研削時に研削砥石によるウェーハへの衝撃を吸収し、例えばそりやウェーハ厚さのばらつき等のウェーハ形状の影響を少なくすることができるので、ウェーハの歪みの発生を抑制できる。そのため、研削中や後工程でのウェーハ割れを抑制できる。セラミックス製のテーブルを用いた従来の研削装置では研削するウェーハのそり量が大きくなればウェーハの割れ率も高くなるが、本発明の研削装置では、例えウェーハのそり量が大きくてもウェーハの割れ率を低減できる。
このような本発明の研削装置であれば、研削時に研削砥石によるウェーハへの衝撃を吸収し、例えばそりやウェーハ厚さのばらつき等のウェーハ形状の影響を少なくすることができるので、ウェーハの歪みの発生を抑制できる。そのため、研削中や後工程でのウェーハ割れを抑制できる。セラミックス製のテーブルを用いた従来の研削装置では研削するウェーハのそり量が大きくなればウェーハの割れ率も高くなるが、本発明の研削装置では、例えウェーハのそり量が大きくてもウェーハの割れ率を低減できる。
次に、本発明の研削方法について説明する。ここでは、図1に示す本発明の研削装置1を用いた場合について説明する。
まず、保持手段2によりウェーハWの裏面を保持する。この際、保持手段2によるウェーハWの裏面の保持は、JIS K 6253に規定される硬度が60〜90の樹脂から成る吸着パット5を介して真空吸着することで行う。真空吸着は吸着手段(不図示)により吸着圧を調整し、吸着パット5の複数の貫通孔7を通じて行う。
まず、保持手段2によりウェーハWの裏面を保持する。この際、保持手段2によるウェーハWの裏面の保持は、JIS K 6253に規定される硬度が60〜90の樹脂から成る吸着パット5を介して真空吸着することで行う。真空吸着は吸着手段(不図示)により吸着圧を調整し、吸着パット5の複数の貫通孔7を通じて行う。
ここで、貫通孔7の直径を1〜1.5mmとすることができる。このようにすれば、上記したように、継続使用するにつれ貫通孔が塞がっていくのを抑制でき、真空吸着時のリークを防いでウェーハWを確実に保持できる。
また、吸着圧を−80kPa〜−50kPaとすることが好ましい。このようにすれば、吸着パッド5の軟らかさを損なうことなく、研削時にウェーハWの吸着保持が外れることを防止できる。
吸着パット5の樹脂として、ニトリルゴム、エチレンプロピレンゴム、又はフッ素ゴムを用いることができる。このようにすれば、吸着パット5を耐水性に優れたものにして、寿命を向上できる。
また、吸着圧を−80kPa〜−50kPaとすることが好ましい。このようにすれば、吸着パッド5の軟らかさを損なうことなく、研削時にウェーハWの吸着保持が外れることを防止できる。
吸着パット5の樹脂として、ニトリルゴム、エチレンプロピレンゴム、又はフッ素ゴムを用いることができる。このようにすれば、吸着パット5を耐水性に優れたものにして、寿命を向上できる。
次に、保持手段2及び研削砥石3を回転させ、研削水供給手段6により研削砥石3の研削面に研削水を供給しながら、研削砥石3を上方から保持手段2に保持されたウェーハWの表面に接触させることでウェーハWの表面を研削する。このとき、ウェーハを精度良く所定の厚さに研削するために、ウェーハの厚さをリアルタイムで測定しながら研削することができる。
このような本発明の研削方法であれば、研削時に研削砥石によるウェーハへの衝撃を吸収し、例えばそりやウェーハ厚さのばらつき等のウェーハ形状の影響を少なくすることができるので、ウェーハの歪みの発生を抑制できる。そのため、研削中や後工程でのウェーハ割れを抑制できる。
このような本発明の研削方法であれば、研削時に研削砥石によるウェーハへの衝撃を吸収し、例えばそりやウェーハ厚さのばらつき等のウェーハ形状の影響を少なくすることができるので、ウェーハの歪みの発生を抑制できる。そのため、研削中や後工程でのウェーハ割れを抑制できる。
吸着パット5の厚さは2〜3mmとすることが好ましい。このようにすれば、研削砥石によるウェーハへの衝撃吸収及びウェーハ形状の影響抑制の効果を確実に奏することができ、かつ研削時に必要な吸着パット5の硬度を確保できる。
ウェーハの両面を研削する場合には、片面の研削を完了後にウェーハを裏返してその逆側表面を研削する。
ウェーハの両面を研削する場合には、片面の研削を完了後にウェーハを裏返してその逆側表面を研削する。
上記したように、本発明の研削装置及び研削方法では、研削砥石が上方からウェーハの表面に接触するように構成される。この構成の利点として以下が挙げられる。
まず、ウェーハを上方から研削砥石に接触させるよりも、研削砥石を上方からウェーハに接触させたほうが、ウェーハへの押圧力を制御し易い。また、研削中のウェーハの厚さをリアルタイムでモニタリングする場合に厚さの測定誤差をより少なくでき、厚さをより精度よく検知できる。さらに、供給した研削水が十分に行き渡り、局所的な過負荷を防ぎ、より精度良く研削できる。
まず、ウェーハを上方から研削砥石に接触させるよりも、研削砥石を上方からウェーハに接触させたほうが、ウェーハへの押圧力を制御し易い。また、研削中のウェーハの厚さをリアルタイムでモニタリングする場合に厚さの測定誤差をより少なくでき、厚さをより精度よく検知できる。さらに、供給した研削水が十分に行き渡り、局所的な過負荷を防ぎ、より精度良く研削できる。
以下、本発明の実施例及び比較例を示して本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例1−2)
図1に示す本発明の研削装置を用い、本発明の研削方法に従って、シリコン単結晶インゴットを切断して得られた厚さ1.5mmのシリコン単結晶ウェーハを研削し、ウェーハの割れの発生率を評価した。吸着パッドとして、材質がニトリルゴム、JIS K 6253による硬度が90(実施例1)と60(実施例2)、厚さが2.5mmのものを使用した。また、吸着パッドの貫通孔の直径を1mmとし、吸着圧を−70kPaとした。研削砥石として、ダイヤモンド砥石を用いた。
図1に示す本発明の研削装置を用い、本発明の研削方法に従って、シリコン単結晶インゴットを切断して得られた厚さ1.5mmのシリコン単結晶ウェーハを研削し、ウェーハの割れの発生率を評価した。吸着パッドとして、材質がニトリルゴム、JIS K 6253による硬度が90(実施例1)と60(実施例2)、厚さが2.5mmのものを使用した。また、吸着パッドの貫通孔の直径を1mmとし、吸着圧を−70kPaとした。研削砥石として、ダイヤモンド砥石を用いた。
硬度90のニトリルゴム製の吸着パットを用いた実施例1では、ウェーハを55枚研削したところ、研削中及び後工程での割れ発生数は0枚であった。この際に研削したウェーハの最大そり量は100μmであった。
硬度60のニトリルゴム製の吸着パットを用いた実施例2では、ウェーハを25枚研削したところ、研削中及び後工程での割れ発生数は0枚であった。この際に研削したウェーハの最大そり量は140μmであった。
また、実施例1、2共に、研削後のウェーハを吸着パットから問題なく外して自動搬送できた。
硬度60のニトリルゴム製の吸着パットを用いた実施例2では、ウェーハを25枚研削したところ、研削中及び後工程での割れ発生数は0枚であった。この際に研削したウェーハの最大そり量は140μmであった。
また、実施例1、2共に、研削後のウェーハを吸着パットから問題なく外して自動搬送できた。
さらに、実施例1の条件でウェーハの研削を続け、研削前のウェーハのそりの平均量に対するウェーハの割れ発生率を評価した。その結果を図2に示す。図2に示すように、研削するウェーハのそり量が大きくなってもウェーハの割れ発生率の増加は少なく、ウェーハの割れが抑制されていることが分かった。一方、後述する比較例1では、研削するウェーハのそり量が大きくなるのに伴いウェーハの割れ発生率が大幅に増加していることが分かった。
また、実施例1の研削条件でそり460μmの薄いシリコン単結晶ウェーハを研削したところ、ウェーハが割れることなく研削でき、さらに後工程でも割れが発生しなかった。一方、後述する比較例1では、そり460μmのシリコン単結晶ウェーハを研削すると全てのウェーハが割れてしまった。
以上より、本発明の研削装置及び研削方法は、研削砥石による衝撃力や押圧力が原因で生じる研削中や後工程でのウェーハ割れを抑制できることが確認できた。
以上より、本発明の研削装置及び研削方法は、研削砥石による衝撃力や押圧力が原因で生じる研削中や後工程でのウェーハ割れを抑制できることが確認できた。
(比較例1)
図3に示すセラミックス製のテーブル上にウェーハを保持する従来の研削装置を用いた以外、実施例1と同様の条件でシリコン単結晶ウェーハを研削し、実施例1と同様に評価した。
研削前のウェーハのそりの平均量に対するウェーハの割れ発生率の結果を図2に示す。図2に示すように、研削するウェーハのそり量が大きくなるのに伴いウェーハの割れ発生率が大幅に増加してしまった。
また、そり460μmのシリコン単結晶ウェーハを研削すると全てのウェーハが割れてしまい、正常に研削できなかった。
図3に示すセラミックス製のテーブル上にウェーハを保持する従来の研削装置を用いた以外、実施例1と同様の条件でシリコン単結晶ウェーハを研削し、実施例1と同様に評価した。
研削前のウェーハのそりの平均量に対するウェーハの割れ発生率の結果を図2に示す。図2に示すように、研削するウェーハのそり量が大きくなるのに伴いウェーハの割れ発生率が大幅に増加してしまった。
また、そり460μmのシリコン単結晶ウェーハを研削すると全てのウェーハが割れてしまい、正常に研削できなかった。
(比較例2)
硬度40のニトリルゴム製の吸着パットを用いた以外、実施例1と同様な条件でシリコン単結晶ウェーハを研削したところ、研削後のウェーハと吸着パットが密着して剥がせなくなったため、自動搬送できなかった。
硬度40のニトリルゴム製の吸着パットを用いた以外、実施例1と同様な条件でシリコン単結晶ウェーハを研削したところ、研削後のウェーハと吸着パットが密着して剥がせなくなったため、自動搬送できなかった。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
1…研削装置、 2…保持手段、 3…研削砥石、
4…ターンテーブル、 5…吸着パット、 6…研削水供給手段、
7…貫通孔、 8…ホイールベース、 9…砥石部。
4…ターンテーブル、 5…吸着パット、 6…研削水供給手段、
7…貫通孔、 8…ホイールベース、 9…砥石部。
Claims (9)
- ウェーハの裏面を保持する回転可能な保持手段と、該保持手段に保持された前記ウェーハの表面を研削する回転可能な研削砥石とを具備し、前記研削砥石が上方から前記ウェーハの表面に接触することで前記ウェーハの表面を研削する研削装置であって、
前記保持手段は、JIS K 6253に規定される硬度が60〜90の樹脂から成る吸着パットを介して前記ウェーハの裏面を真空吸着して保持するものであることを特徴とする研削装置。 - 前記吸着パットの樹脂がニトリルゴム、エチレンプロピレンゴム、又はフッ素ゴムであることを特徴とする請求項1に記載の研削装置。
- 前記吸着パットの厚さが2〜3mmであることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の研削装置。
- 前記吸着パットに、前記ウェーハを真空吸着するための、直径が1〜1.5mmの複数の貫通孔が設けられたものであることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の研削装置。
- 保持手段によりウェーハの裏面を保持し、前記保持手段及び研削砥石を回転させながら、前記研削砥石を上方から前記保持手段に保持された前記ウェーハの表面に接触させることで前記ウェーハの表面を研削する研削方法であって、
前記保持手段による前記ウェーハの裏面の保持は、JIS K 6253に規定される硬度が60〜90の樹脂から成る吸着パットを介して真空吸着することで行うことを特徴とする研削方法。 - 前記吸着パットの樹脂をニトリルゴム、エチレンプロピレンゴム、又はフッ素ゴムとすることを特徴とする請求項5に記載の研削方法。
- 前記吸着パットの厚さを2〜3mmとすることを特徴とする請求項5又は請求項6に記載の研削方法。
- 前記吸着パットに、前記ウェーハを真空吸着するための、直径が1〜1.5mmの複数の貫通孔を設けることを特徴とする請求項5乃至請求項7のいずれか1項に記載の研削方法。
- 前記ウェーハの裏面を真空吸着するときの吸着圧を−80kPa〜−50kPaとすることを特徴とする請求項5乃至請求項8のいずれか1項に記載の研削方法。
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JP2011288397A JP2013136122A (ja) | 2011-12-28 | 2011-12-28 | 研削装置及び研削方法 |
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JP2011288397A JP2013136122A (ja) | 2011-12-28 | 2011-12-28 | 研削装置及び研削方法 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN105345546A (zh) * | 2015-10-30 | 2016-02-24 | 四川玛瑞焊业发展有限公司 | 适于型材的加工工装 |
CN111941155A (zh) * | 2020-08-13 | 2020-11-17 | 蚌埠中光电科技有限公司 | 一种消除玻璃面研磨痕迹的研磨垫处理方法 |
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2011
- 2011-12-28 JP JP2011288397A patent/JP2013136122A/ja active Pending
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