JP2013123340A - モータ制御装置および空気調和機 - Google Patents

モータ制御装置および空気調和機 Download PDF

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浩二 月井
Kenji Tamura
建司 田村
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Yuji Funayama
裕治 船山
Masahiro Tamura
正博 田村
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Abstract

【課題】スイッチング素子を熱破壊から適確に保護することができるようにする。
【解決手段】複数のスイッチング素子を有して直流電力を三相交流電力に変換する三相インバータ回路17Aを用いて、三相同期モータ15の駆動制御を行うモータ制御装置11Aである。スイッチング素子に係る接合部温度を検出する接合部温度検出部21と、三相インバータ回路17Aに流れる電流を検出する電流検出部19と、電流検出部19で検出された電流が、予め設定されて過電流か否かを判定する際の基準となる過電流しきい値を超えた場合、三相同期モータ15の駆動を停止させる制御を行う過電流停止制御部23と、を備える。過電流しきい値は、接合部温度検出部21で検出された接合部温度が低い領域では高く、接合部温度が前記の低い領域と比べて高い領域では低くなるように、接合部温度の変化に応じて可変となる温度特性を有して設定される。
【選択図】図1

Description

本発明は、複数のスイッチング素子を有して直流電力を三相交流電力に変換する三相インバータ回路を用いて三相同期モータの駆動制御を行うモータ制御装置および空気調和機に関する。
複数のスイッチング素子を有して直流電力を三相交流電力に変換する三相インバータ回路では、スイッチング素子を順次オン/オフさせることで三相交流電力を生成して三相同期モータを駆動する。三相同期モータを高速で駆動した場合、スイッチング素子には大きな電流が流れる。この際に、スイッチング素子に係る接合部温度が最大定格を超えて発熱し熱破壊するおそれがある。こうしたスイッチング素子の熱破壊を防ぐために、従来、特許文献1に係る技術が提案されている。
特許文献1は、モータの回転を制御するスイッチング回路と、パルス幅変調された矩形波を用いてスイッチング回路をドライブするドライブ回路と、温度変化に伴うサーミスタの緩やかな抵抗値の変化を捉えて温度検出信号として出力する温度検出回路と、モータ電流が所定値を超えた場合に異常信号を出力する過電流検出回路とを備え、温度検出信号が変化した場合は、その変化に応じてドライブ回路の出力を変化させ、異常信号が変化した場合は、直ちにドライブ回路の出力を停止する技術を開示している。
特開2008−29198号公報
しかしながら、特許文献1に係る技術では、温度変化に伴うサーミスタ抵抗値の緩やかな変化に応じてドライブ回路の出力を変化させているところ、サーミスタは、その性質上、過電流通流時のように短時間での急激な温度変化は捉えにくい。このため、例えば、スイッチング素子としてMOSFETのように発熱しやすい素子を用いた場合、サーミスタの温度検出のみでは過電流通流時の素子の急激な温度変化を捉えきれず、スイッチング素子を熱破壊から適確に保護することのできないおそれがあった。
本発明は、前記課題を解決するためになされたものであり、スイッチング素子を熱破壊から適確に保護することを目的とする。
前記課題を解決するために、本発明は、複数のスイッチング素子を有して直流電力を三相交流電力に変換する三相インバータ回路を用いて、三相モータの駆動制御を行うモータ制御装置であって、前記スイッチング素子に係る接合部温度を検出する接合部温度検出部と、前記三相インバータ回路に流れる電流を検出する電流検出部と、前記電流検出部で検出された電流が、予め設定されて過電流か否かを判定する際の基準となる過電流しきい値を超えた場合、前記三相モータの駆動を停止させる制御を行う制御部と、を備え、前記過電流しきい値は、前記接合部温度検出部で検出された接合部温度が低い領域では高く、前記接合部温度が前記の低い領域と比べて高い領域では低くなるように、前記接合部温度の変化に応じて可変となる温度特性を有して設定される、ことを最も主要な特徴とする。
本発明によれば、スイッチング素子を熱破壊から適確に保護することができる。
本発明の第1実施形態に係るモータ制御装置の全体構成を表すブロック図である。 IGBTとMOSFETの電流に対する電圧特性を表す図である。 IGBTとMOSFETの電流に対する損失特性を表す図である。 素子に係る接合部温度に対する過電流しきい値情報および電流制限しきい値情報を表す図である。 本発明の第2実施形態に係るモータ制御装置の全体構成を表すブロック図である。 本発明の第2B1実施形態に係るモータ制御装置の全体構成を表すブロック図である。 本発明の第2B2実施形態に係るモータ制御装置の全体構成を表すブロック図である。 本発明の第3実施形態に係るモータ制御装置の全体構成を表すブロック図である。
(本発明の概要)
はじめに、本発明の概要について説明する。
本発明者らの研究によると、スイッチング素子の最大定格電流(ここでいう最大定格電流とは、温度特性を有する相対的な最大定格電流であり、絶対的な最大定格電流とは異なる。)は、素子に係る接合部温度が低い領域では高く、素子に係る接合部温度が前記の低い領域と比べて高い領域では低くなるように、素子に係る接合部温度の変化に追従して変動することがわかっている。仮に、過電流か否かを判定する際の基準となる過電流しきい値を、素子に係る接合部温度が高い場合を基準として低い固定値に設定したとする。すると、実際の素子に係る接合部温度が低い際において、事実上の過電流まではまだ余裕があるにもかかわらず、設定上の過電流に達したと判定してモータの駆動が遮断されてしまう。これでは、スイッチング素子の最大定格電流が温度特性を有する点を加味したモータの効率的な駆動を行わせることができない。
そこで、本発明に係るモータ制御装置では、予め設定されて過電流か否かを判定する際の基準となる過電流しきい値を、素子に係る接合部温度が低い領域では高く、素子に係る接合部温度が前記の低い領域と比べて高い領域では低くなるように、素子に係る接合部温度の変化に応じて可変となる温度特性を有して設定する構成を採用することとした。
同様に、過電流しきい値と比べて低い値に予め設定されて電流を制限すべきか否かを判定する際の基準となる電流制限しきい値を、素子に係る接合部温度が低い領域では高く、素子に係る接合部温度が前記の低い領域と比べて高い領域では低くなるように、素子に係る接合部温度の変化に応じて可変となる温度特性を有して設定する構成を採用することとした。
以下、本発明の複数の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
[第1実施形態]
(本発明の第1実施形態に係るモータ制御装置11Aの全体構成)
はじめに、本発明の第1実施形態に係るモータ制御装置11Aの全体構成について、図1を参照して説明する。図1は、本発明の第1実施形態に係るモータ制御装置11Aの全体構成を表すブロック図である。
第1実施形態に係るモータ制御装置11Aについて、三相インバータ回路17Aにより三相同期モータ15(本発明の“三相モータ”に相当する。具体的には、例えば直流ブラシレスモータなどを用いる。)の駆動制御を行う例をあげて説明する。
第1実施形態に係るモータ制御装置11Aは、図1に示すように、直流電源13と、三相同期モータ15の駆動制御を行う三相インバータ回路17Aと、電磁誘導式の架線電流センサ19と、接合部温度検出部21と、過電流停止制御部23と、インバータ駆動回路25と、を備えて構成されている。
直流電源13は、例えば蓄電池である。ただし、直流電源13として、不図示の交流電源と、この交流電源に接続されるコンバータ回路(例えば、不図示のリアクタ、全波整流回路、および、平滑回路を含んでなる。)との組み合わせを採用してもよい。
三相インバータ回路17Aは、パルス幅変調波信号(PWM信号)に基づいて、直流電源13から与えられた直流電力を、u相・v相・w相の擬似正弦波である三相交流電力に変換し、変換後の擬似正弦波である三相交流電力を三相同期モータ15に供給することで、三相同期モータ15の駆動制御を行う機能を有する。
三相インバータ回路17Aは、図1に示すように、第1〜第6のスイッチング素子SIup,SMun,SIvp,SMvn,SIwp,SMwnを有する。第1、第3、第5のスイッチング素子SIup,SIvp,SIwpとしては、IGBT(Insulate Gate Bipola Transisitor)構造のものを用いる。一方、第2、第4、第6のスイッチング素子SMun,SMvn,SMwnとしては、MOSFET(Metal OxIde Semiconductor Field Effect Transistor)構造のものを用いる。
第1および第2のスイッチング素子SIup,SMunは、第1の接続点Nd1を介して直列接続されている。第1および第2のスイッチング素子SIup,SMunのそれぞれには、還流ダイオードDupおよび寄生ダイオードDunが逆並列接続されている。第1の接続点Nd1は、三相同期モータ15のu相動力線に接続されている。以下の説明において、第1のスイッチング素子SIupを第1の上アームUA1と呼び、第2のスイッチング素子SMunを第1の下アームLA1と呼ぶ場合がある。
第3および第4のスイッチング素子SIvp,SMvnは、第2の接続点Nd2を介して直列接続されている。第3および第4のスイッチング素子SIvp,SMvnのそれぞれには、還流ダイオードDvpおよび寄生ダイオードDvnが逆並列接続されている。第2の接続点Nd2は、三相同期モータ15のv相動力線に接続されている。以下の説明において、第3のスイッチング素子SIvpを第2の上アームUA2と呼び、第4のスイッチング素子SMvnを第2の下アームLA2と呼ぶ場合がある。
第5および第6のスイッチング素子SIwp,SMwnは、第3の接続点Nd3を介して直列接続されている。第5および第6のスイッチング素子SIwp,SMwnのそれぞれには、還流ダイオードDwpおよび寄生ダイオードDwnが逆並列接続されている。第3の接続点Nd3は、三相同期モータ15のw相動力線に接続されている。以下の説明において、第5のスイッチング素子SIwpを第3の上アームUA3と呼び、第6のスイッチング素子SMwnを第3の下アームLA3と呼ぶ場合がある。
第1および第2のスイッチング素子SIup,SMunの直列接続回路、第3および第4のスイッチング素子SIvp,SMvnの直列接続回路、および、第5および第6のスイッチング素子SIwp,SMwnの直列接続回路のそれぞれは、正の直流母線PLおよび負の直流母線NLの間に、相互に並列に接続されている。
架線電流センサ19は、図1に示すように、負の直流母線NLに近接させて設けられている。負の直流母線NLは接地されている。架線電流センサ19は、直流電源13から三相インバータ回路17Aへと流れる回路電流Ioを検出する機能を有する。架線電流センサ19で検出された回路電流Ioは、後記する接合部温度推定部31および過電流判定部37へとそれぞれ送られる。
接合部温度検出部21は、第1〜第6のスイッチング素子SIup,SMun,SIvp,SMvn,SIwp,SMwnの接合部温度Tj(以下、これらを“素子に係る接合部温度”と総称する場合がある。)を検出する機能を有する。接合部温度検出部21は、温度実測部30および接合部温度推定部31からなる。
温度実測部30は、第1〜第6のスイッチング素子SIup,SMun,SIvp,SMvn,SIwp,SMwnが実装された基板(不図示)の温度を実測する機能を有する。温度実測部30は、直流電源Vddと接地端子との間に、プルアップ抵抗33およびサーミスタ35を直列接続して構成されている。プルアップ抵抗33およびサーミスタ35は、基板上に直接実装されている。これは、例えばヒートシンクなどにプルアップ抵抗33およびサーミスタ35を基板に対して間接的に設ける場合と比べて、基板温度の検出精度が高まり、ひいては素子に係る接合部温度Tjの推定精度が高まるからである。プルアップ抵抗33およびサーミスタ35の接続点P1の電位(基板温度情報)は、接合部温度推定部31へと送られる。
接合部温度推定部31は、接合部温度Tjを推定する機能を有する。具体的には、接合部温度推定部31は、温度実測部30で実測された基板温度情報(接続点P1の電位)と、予め取得してある、基板と第1〜第6のスイッチング素子SIup,SMun,SIvp,SMvn,SIwp,SMwnとの各間の熱抵抗に係る情報を用いて、第1〜第6のスイッチング素子SIup,SMun,SIvp,SMvn,SIwp,SMwnの接合部温度Tjを推定する。
本発明の“制御部”に相当する過電流停止制御部23は、過電流判定部37および過電流停止指令部39からなる。過電流判定部37は、後記する過電流しきい値情報32を記憶しており、この過電流しきい値情報32、接合部温度推定部31で推定された素子に係る接合部温度Tj、および、架線電流センサ19で検出された三相インバータ回路17Aに流れる回路電流Ioに基づいて、三相インバータ回路17Aに過電流が流れているか否かを判定する機能を有する。過電流停止指令部39は、過電流判定部37で過電流が流れている旨の判定が下された場合、三相同期モータ15を停止させる停止指令を発行する機能を有する。
過電流停止制御部23、および、接合部温度推定部31は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)などを備えた不図示のマイクロコンピュータ(以下“マイコン”という。)により構成される。このマイコンは、ROMに記憶されているプログラムを読み出して実行し、接合部温度推定部31、過電流判定部37、および、過電流停止指令部39を含む各種機能部の実行制御を行う機能を有する。
インバータ駆動回路25は、過電流停止指令部39から送られてきた停止指令にしたがって、第1〜第6のスイッチング素子SIup,SMun,SIvp,SMvn,SIwp,SMwnのスイッチング動作を停止させることにより、三相同期モータ15の駆動を停止させるように動作する。
ここで、第1〜第6のスイッチング素子SIup,SMun,SIvp,SMvn,SIwp,SMwnで用いられている、IGBTおよびMOSFETの特性について説明する。図2は、IGBTとMOSFETの電流に対する電圧特性を表す図である。図3は、IGBTとMOSFETの電流に対する損失特性を表す図である。
図2に示すように、IGBTのコレクタ電流に対するコレクタ−エミッタ間電圧特性は、コレクタ電流の立ち上がり区間において急増し、その後、なだらかな略線形の増加特性を描く。一方、MOSFETのドレイン電流に対するドレイン−ソース間電圧特性は、すべての電流区間においてなだらかな略線形の増加特性を描く。IGBTに係るコレクタ−エミッタ間電圧特性と、MOSFETに係るドレイン−ソース間電圧特性とは、図2に示すように、臨界点において交差している。要するに、臨界点に比べて低入力領域では、IGBTに係るコレクタ−エミッタ間電圧特性がMOSFETに係るドレイン−ソース間電圧特性を上回っているが、臨界点に比べて高入力領域では、前記両者の関係が逆転している。
図2に表す関係に起因して、図3に示すように、臨界点に比べて低入力領域では、IGBTに係る損失特性がMOSFETに係る損失特性を上回っているが、臨界点に比べて高入力領域では、前記両者の関係が逆転している。つまり、MOSFETの損失は、低入力領域ではIGBTと比べて小さいが、高入力領域では、IGBTと比べて大きくなる。これは、MOSFETの損失が電流の2乗で増大するからである。そのため、MOSFETは、高負荷時の温度上昇割合がIGBTと比べて大きく、熱破壊を起こしやすい、という問題がある。
かかる問題を解決するために、仮に、過電流か否かを判定する際の基準となる過電流しきい値を、余裕をみて低い固定値に設定したとする。すると、事実上の過電流まではまだ余裕があるにもかかわらず、過電流に達したと判定してモータの駆動が遮断されてしまう。これでは、三相同期モータ15の運転領域を狭めてしまい、三相同期モータ15の効率的な駆動を行わせることができない。
そこで、第1実施形態に係るモータ制御装置11Aでは、三相同期モータ15の運転領域を拡大しながら、過電流による第1〜第6のスイッチング素子SIup,SMun,SIvp,SMvn,SIwp,SMwnの熱破壊を未然に防ぐために、図4に示す過電流しきい値情報32を採用している。図4は、素子に係る接合部温度Tjに対する過電流しきい値情報32および電流制限しきい値情報34,36,38を表す図である。
過電流しきい値情報32は、図4に示すように、接合部温度検出部21で検出された接合部温度Tjが低い領域(40〜50°C)では高く、接合部温度Tjが前記の低い領域と比べて高い領域(50〜90°C)では低くなるように、接合部温度Tjの変化に応じて可変となる温度特性を有して設定される。実際には、過電流しきい値情報32は、第1〜第6のスイッチング素子SIup,SMun,SIvp,SMvn,SIwp,SMwnの最大定格電流が有する温度特性を考慮した、適宜の温度特性を有して設定される。
(第1実施形態に係るモータ制御装置11Aの動作)
次に、第1実施形態に係るモータ制御装置11Aの動作について説明する。
第1実施形態に係るモータ制御装置11Aの電源スイッチ(不図示)がオンされると、三相インバータ回路17Aは、第1〜第6のスイッチング素子SIup,SMun,SIvp,SMvn,SIwp,SMwnを順次オン/オフさせることで疑似正弦波の3相交流電力を生成し、これをもって三相同期モータ15を駆動する。
三相同期モータ15の駆動中に、接合部温度推定部31は、電流検出部19で検出した三相インバータ回路17Aに流れる回路電流Ioと、温度実測部30で実測した基板温度と、予め取得してある、基板から各素子SIup,SMun,SIvp,SMvn,SIwp,SMwnに至る間の熱抵抗を用いて、素子に係る接合部温度Tjを推定する。
次いで、過電流判定部37は、接合部温度推定部31で推定された素子に係る接合部温度Tjを、過電流しきい値情報32に照らして、そのときの接合部温度Tjに対応する過電流しきい値を読み出す。過電流判定部37は、前記の通り読み出した過電流しきい値と、接合部温度推定部31で推定された素子に係る接合部温度Tjとの大小関係を比較する。過電流判定部37は、接合部温度Tjが過電流しきい値を超える旨の判定が下された場合、その判定結果を過電流停止指令部39へ送る。
これを受けて過電流停止指令部39は、三相同期モータ15を停止させる停止指令をインバータ駆動回路25へ発行する。そして、インバータ駆動回路25は、過電流停止指令部39から送られてきた停止指令にしたがって、第1〜第6のスイッチング素子SIup,SMun,SIvp,SMvn,SIwp,SMwnのスイッチング動作を停止させることによって、三相同期モータ15の駆動を停止させるように動作する。
(第1実施形態に係るモータ制御装置11Aの作用効果)
第1実施形態に係るモータ制御装置11Aによれば、過電流しきい値情報32を、接合部温度検出部21で検出された接合部温度Tjが低い領域(40〜50°C)では高く、接合部温度Tjが前記の低い領域と比べて高い領域(50〜90°C)では低くなるように、接合部温度Tjの変化に応じて可変となる温度特性を有して設定する構成を採用したので、第1〜第6のスイッチング素子SIup,SMun,SIvp,SMvn,SIwp,SMwnを、短時間の急激な温度上昇による熱破壊から適確に保護することができる。
また、第1実施形態に係るモータ制御装置11Aによれば、三相同期モータ15の運転領域を拡大しながら、三相同期モータ15の効率的な駆動を行わせることができる。
[第2実施形態]
(本発明の第2実施形態に係るモータ制御装置11Bの全体構成)
次に、本発明の第2実施形態に係るモータ制御装置11Bについて、図5を参照して説明する。図5は、本発明の第2実施形態に係るモータ制御装置11Bの全体構成を表すブロック図である。
なお、第1実施形態に係るモータ制御装置11Aと、第2実施形態に係るモータ制御装置11Bとでは、第2実施形態が電流制限制御部41をさらに備える点を除き、その他の構成は共通である。したがって、第1および第2実施形態間において共通の機能を有する部材については、共通の符号を付してその説明を省略し、前記の相違点に注目して説明を進めることとする。
第2実施形態に係るモータ制御装置11Bは、図5に示すように、本発明の“制御部”に相当する電流制限制御部41をさらに備える。電流制限制御部41は、電流制限判定部43および回転速度指令部45からなる。
電流制限判定部43は、図4に示す第1〜第3の電流制限しきい値情報34,36,38を記憶しており、第1〜第3の電流制限しきい値情報34,36,38、接合部温度推定部31で推定された素子に係る接合部温度Tj、および、架線電流センサ19で検出された三相インバータ回路17Aに流れる回路電流Ioに基づいて、三相インバータ回路17Aに制限すべき大きさの電流が流れているか否かを判定する機能を有する。
回転速度指令部45は、電流制限判定部43で制限すべき大きさの電流が三相インバータ回路17Aに流れている旨の判定が下された場合、定常の回転速度に対し、所定の減速レートを乗算した回転速度をもって、三相同期モータ15を駆動させる駆動制御指令を発行する機能を有する。
電流制限制御部23は、例えば、マイコンにより構成される。このマイコンは、ROMに記憶されているプログラムを読み出して実行し、電流制限制御部23を含む各種機能部の実行制御を行う機能を有する。
ここで、第1〜第3の電流制限しきい値情報34,36,38は、図4に示すように、三相同期モータ15が定常駆動される定常領域と、三相同期モータ15が停止される停止領域との間を帯状に区画するように設けられる、過電流しきい値と比べて低い値に予め設定されて電流を制限すべきか否かを判定する際の基準となる情報である。
第1〜第3の電流制限しきい値情報34,36,38のそれぞれは、図4に示すように、接合部温度検出部21で検出された接合部温度Tjが低い領域(40〜50°C)では高く、接合部温度Tjが前記の低い領域と比べて高い領域(50〜90°C)では低くなるように、接合部温度Tjの変化に応じて可変となる温度特性を有して設定される。具体的には、例えば、第1〜第3の電流制限しきい値情報34,36,38のそれぞれは、素子に係る接合部温度Tjが、一般的なパワースイッチング素子の動作保証温度である150°Cに対して30%のマージンをとった温度である105°Cを超えないことを考慮して、後記のように適宜の値に設定される。
第2実施形態では、第1〜第3の電流制限しきい値情報34,36,38は、図4に示すように、三段階に設定されている。第1の電流制限しきい値情報34と、第2の電流制限しきい値情報36との間には、第1減速領域が区画形成されている。また、第2の電流制限しきい値情報36と、第3の電流制限しきい値情報38との間には、第2減速領域が区画形成されている。そして、第3の電流制限しきい値情報38と、過電流しきい値情報32との間には、第3減速領域が区画形成されている。
第1減速領域では、定常の回転速度に対し、第1の減速レートを乗算した回転速度をもって、三相同期モータ15が駆動される。また、第2減速領域では、定常の回転速度に対し、第2の減速レートを乗算した回転速度をもって、三相同期モータ15が駆動される。そして、第3減速領域では、定常の回転速度に対し、第3の減速レートを乗算した回転速度をもって、三相同期モータ15が駆動される。
第1〜第3の減速レートの大きさは、例えば、70%,50%,30%のようにそれぞれ設定される。この例の場合、第1減速領域では、定常の回転速度に対し、第1の減速レート(70%)を乗算した回転速度をもって三相同期モータ15が駆動される。また、第2減速領域では、定常の回転速度に対し、第2の減速レート(50%)を乗算した回転速度をもって三相同期モータ15が駆動される。そして、第3減速領域では、定常の回転速度に対し、第3の減速レート(30%)を乗算した回転速度をもって三相同期モータ15が駆動される。
(第2実施形態に係るモータ制御装置11Bの動作)
次に、第2実施形態に係るモータ制御装置11Bの動作について説明する。
第2実施形態に係るモータ制御装置11Bの電源スイッチがオンされると、三相インバータ回路17Aは、第1〜第6のスイッチング素子SIup,SMun,SIvp,SMvn,SIwp,SMwnを順次オン/オフさせることで疑似正弦波の3相交流電力を生成し、これをもって三相同期モータ15を駆動する。
三相同期モータ15の駆動中に、接合部温度推定部31は、電流検出部19で検出した三相インバータ回路17Aに流れる回路電流Ioと、温度実測部30で実測した基板温度と、予め取得してある、基板から各素子SIup,SMun,SIvp,SMvn,SIwp,SMwnに至る間の熱抵抗を用いて、素子に係る接合部温度Tjを推定する。
次いで、過電流判定部37は、接合部温度推定部31で推定された素子に係る接合部温度Tjを、過電流しきい値情報32に照らして、そのときの接合部温度Tjに対応する過電流しきい値を読み出す。過電流判定部37は、前記の通り読み出した過電流しきい値と、接合部温度推定部31で推定された素子に係る接合部温度Tjとの大小関係を比較する。過電流判定部37は、接合部温度Tjが過電流しきい値を超える旨の判定が下された場合、その判定結果を過電流停止指令部39へ送る。
ここまでは、第1実施形態の動作と同じである。以下の動作は、接合部温度Tjが、過電流しきい値を超えない旨の判定が下された場合に実行される。
電流制限判定部43は、接合部温度推定部31で推定された素子に係る接合部温度Tjを、第1〜第3の電流制限しきい値情報34,36,38に照らして、そのときの接合部温度Tjに対応する第1〜第3の電流制限しきい値を読み出す。電流制限判定部43は、前記の通り読み出した第1〜第3の電流制限しきい値と、接合部温度推定部31で推定された素子に係る接合部温度Tjとの大小関係をそれぞれ比較する。そして、電流制限判定部43は、接合部温度Tjが、第1〜第3減速領域のうちいずれに属しているのかに係る判定を行い、その判定結果を回転速度指令部45へ送る。
第1〜第3減速領域のうちいずれに属しているのかに係る判定結果を受けて、回転速度指令部45は、対応する減速領域に割り当てられた減速レートを、定常の回転速度に対して乗算した回転速度をもって三相同期モータ15を駆動すべき回転速度指令をインバータ駆動回路25へ発行する。そして、インバータ駆動回路25は、回転速度指令部45から送られてきた回転速度指令にしたがって、第1〜第6のスイッチング素子SIup,SMun,SIvp,SMvn,SIwp,SMwnのPWMスイッチング動作を適宜行わせることによって、三相同期モータ15を駆動させるように動作する。
(第2実施形態に係るモータ制御装置11Bの作用効果)
第2実施形態に係るモータ制御装置11Bによれば、第1〜第3の電流制限しきい値情報34,36,38を、接合部温度検出部21で検出された接合部温度Tjが低い領域では高く、接合部温度Tjが前記の低い領域と比べて高い領域では低くなるように、接合部温度Tjの変化に応じて可変となる温度特性を有して設定する構成を採用したので、第1〜第6のスイッチング素子SIup,SMun,SIvp,SMvn,SIwp,SMwnを、短時間の急激な温度上昇、および、定常的な温度上昇による熱破壊から適確に保護することができる。
また、第2実施形態に係るモータ制御装置11Bによれば、第1実施形態に係るモータ制御装置11Aと同様に、三相同期モータ15の運転領域を拡大しながら、三相同期モータ15の効率的な駆動を行わせることができる。
(本発明の第2B1実施形態に係るモータ制御装置11B1の全体構成)
次に、本発明の第2B1実施形態に係るモータ制御装置11B1について、図6を参照して説明する。図6は、本発明の第2B1実施形態に係るモータ制御装置11B1の全体構成を表すブロック図である。
なお、第2実施形態に係るモータ制御装置11Bと、第2B1実施形態に係るモータ制御装置11B1とでは、三相インバータ回路17Aの構成を除き、その他の構成は共通である。したがって、第2および第2B1実施形態間において共通の機能を有する部材については、共通の符号を付してその説明を省略し、前記の相違点に注目して説明を進めることとする。
第2実施形態に係るモータ制御装置11Bにおいて、三相インバータ回路17Aでは、図5に示すように、第1〜第3の上アームUA1〜UA3側のスイッチング素子としてIGBTを用い、第1〜第3の下アームLA1〜LA3側のスイッチング素子としてMOSFETを用いる構成を採用している。
これに対し、第2B1実施形態に係るモータ制御装置11B1において、三相インバータ回路17Bでは、図6に示すように、第1〜第3の上アームUA1〜UA3側のスイッチング素子としてMOSFETを用い、第1〜第3の下アームLA1〜LA3側のスイッチング素子としてIGBTを用いる構成を採用することとした。
第2B1実施形態に係るモータ制御装置11B1によれば、第2実施形態に係るモータ制御装置11Bと同様の効果を奏する。
(本発明の第2B2実施形態に係るモータ制御装置11B2の全体構成)
次に、本発明の第2B2実施形態に係るモータ制御装置11B2について、図7を参照して説明する。図7は、本発明の第2B2実施形態に係るモータ制御装置11B2の全体構成を表すブロック図である。
なお、第2実施形態に係るモータ制御装置11Bと、第2B2実施形態に係るモータ制御装置11B2とでは、三相インバータ回路17Aの構成を除き、その他の構成は共通である。したがって、第2および第2B2実施形態間において共通の機能を有する部材については、共通の符号を付してその説明を省略し、前記の相違点に注目して説明を進めることとする。
第2実施形態に係るモータ制御装置11Bにおいて、三相インバータ回路17Aでは、図5に示すように、第1〜第3の上アームUA1〜UA3側のスイッチング素子としてIGBTを用い、第1〜第3の下アームLA1〜LA3側のスイッチング素子としてMOSFETを用いる構成を採用している。
これに対し、第2B2実施形態に係るモータ制御装置11B2において、三相インバータ回路17Cでは、図7に示すように、第1〜第3の上アームUA1〜UA3側、および、第1〜第3の下アームLA1〜LA3側のスイッチング素子としてMOSFETを用いる構成を採用することとした。
第2B2実施形態に係るモータ制御装置11B2によれば、第2B2実施形態に係るモータ制御装置11B2の三相インバータ回路17Cでは、第1〜第3の上アームUA1〜UA3側、および、第1〜第3の下アームLA1〜LA3側のスイッチング素子としてMOSFETを用いる構成を採用したので、第1実施形態に係るモータ制御装置11A、または、第2実施形態に係るモータ制御装置11Bなどと比べて、より効率の高い三相同期モータ15の駆動を行わせることができる。
なお、スイッチング素子としてMOSFETを6つ用いているため、素子の温度上昇にはじゅうぶんな注意が必要である。
ところが、第2実施形態のように、過電流しきい値情報32を、接合部温度検出部21で検出された接合部温度Tjが低い領域では高く、接合部温度Tjが前記の低い領域と比べて高い領域では低くなるように、接合部温度Tjの変化に応じて可変となる温度特性を有して設定すると共に、第1〜第3の電流制限しきい値情報34,36,38のそれぞれを、接合部温度検出部21で検出された接合部温度Tjが低い領域では高く、接合部温度Tjが前記の低い領域と比べて高い領域では低くなるように、接合部温度Tjの変化に応じて可変となる温度特性を有して設定する構成を採用することによって、三相同期モータ15の運転領域を拡大しながら、より効率の高い三相同期モータ15の駆動を行わせることができる。
また、スイッチング素子としての6つMOSFETは、スーパー・ジャンクション・MOSFETであってもよい。このように構成すれば、より一層効率の高い三相同期モータ15の駆動を行わせることができる。
ところで、温度実測部30の構成部材としてサーミスタ35を採用した場合において、サーミスタ35の温度検出に係る応答速度は遅いため、過電流通流時の素子の温度上昇を捉えきれないおそれがある。
そうした観点から、後記する第3実施形態に係るモータ制御装置11Cでは、電流検出部19で検出された電流の変化率が、予め設定されて過電流か否かを判定する際の基準となる変化率しきい値を超えた場合、三相同期モータ15の駆動を停止させる制御を行う電流変化率制御部47をさらに備える構成を採用することとした。
[第3実施形態]
(本発明の第3実施形態に係るモータ制御装置11Cの全体構成)
次に、本発明の第3実施形態に係るモータ制御装置11Cについて、図8を参照して説明する。図8は、本発明の第3実施形態に係るモータ制御装置11Cの全体構成を表すブロック図である。
なお、第2B2実施形態に係るモータ制御装置11B2と、第3実施形態に係るモータ制御装置11Cとでは、第3実施形態が電流変化率制御部47をさらに備える点を除き、その他の構成は共通である。したがって、第2B2および第3実施形態間において共通の機能を有する部材については、共通の符号を付してその説明を省略し、前記の相違点に注目して説明を進めることとする。
第3実施形態に係るモータ制御装置11Cは、図8に示すように、本発明の“制御部”の一部に相当する電流変化率制御部47をさらに備える。電流変化率制御部47は、遅延部48および電流変化率判定部49からなる。遅延部48は、所定時間前の回路電流Ioを時間的に遅延させて電流変化率判定部49へ出力する機能を有する。電流変化率判定部49は、所定時間の経過前後における回路電流Ioの値に基づいて、所定時間内における回路電流Ioの変化率を算出すると共に、その算出結果と所定値との大小関係を比較する。この比較の結果、算出結果が所定値と比べて大きい場合、電流変化率判定部49は、三相同期モータ15を停止させる停止指令を過電流停止指令部39へ発行する。
第3実施形態に係るモータ制御装置11Cによれば、電流検出部19で検出された電流の変化率が、予め設定されて過電流か否かを判定する際の基準となる変化率しきい値を超えた場合、三相同期モータ15の駆動を停止させる制御を行う電流変化率制御部47をさらに備える構成を採用した。
このため、温度実測部30の構成部材としてサーミスタ35を採用した場合であっても、過電流通流時の素子の温度上昇を適確に捉えて、第1〜第6のスイッチング素子SMup,SMun,SMvp,SMvn,SMwp,SMwnを熱破壊から適確に保護することができる。
[その他の実施形態]
以上説明した実施形態および変形例は、本発明の具現化例を示したものである。したがって、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されることがあってはならない。本発明はその要旨またはその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形態で実施することができるからである。
すなわち、例えば、第3実施形態に係るモータ制御装置11Cにおいて、第3実施形態の特徴部分である電流変化率制御部47を、第2B2実施形態に係るモータ制御装置11B2と組み合わせる例をあげて説明したが、本発明はこの例に限定されない。第3実施形態の特徴部分である電流変化率制御部47を、第1実施形態に係るモータ制御装置11A、第2実施形態に係るモータ制御装置11B、または、第2B1実施形態に係るモータ制御装置11B1と組み合わせる実施態様も、本発明の技術的範囲に包含される。
また、本発明の第1〜第3実施形態に係る説明において、素子に係る接合部温度を検出する部材として、温度実測部30および接合部温度推定部31からなる接合部温度検出部21を例示して説明したが、本発明はこの例に限定されない。素子に係る接合部温度を検出する部材としては、素子に係る接合部温度の相関値(素子に係る接合部温度それ自体を含む)を検出することが可能である限りにおいて、いかなる構成を採用してもよい。
また、本発明の第1〜第3実施形態に係るモータ制御装置11A〜11Cのいずれかを搭載した空気調和機であって、このモータ制御装置11A〜11Cのいずれかは、三相同期モータ15の駆動制御を行う、空気調和機の構成を採用してよい。このように構成すれば、高い省エネ性能を有する空気調和機を提供することができる。
具体的には、例えば、本発明の第1〜第3実施形態に係るモータ制御装置11A〜11Cのいずれかを空気調和機に搭載し、このモータ制御装置11A〜11Cのいずれかを、空気調和機の室外ファンモータ(不図示)の駆動制御用途に適用すると、高効率で高い省エネ性能を有する空気調和機を実現することができる。
また、本発明の第1〜第3実施形態に係るモータ制御装置11A〜11Cのいずれかを空気調和機に搭載し、このモータ制御装置11A〜11Cのいずれかを、空気調和機の圧縮機(不図示)を駆動する三相同期モータ15の駆動制御用途に適用しても、高効率で高い省エネ性能を有する空気調和機を実現することができる。
空気調和機は、図2および図3に示す低入力領域(中間・定格領域)での効率を向上させることで、省エネ性能を表す指数であるAPF(Annual Performance Factor)を大きく向上させることができる。本発明の第1〜第3実施形態に係るモータ制御装置11A〜11Cでは、スイッチング素子として、低入力領域でIGBTと比べて損失の小さいMOSFETを用いる構成を採用している。このため、本発明の第1〜第3実施形態に係るモータ制御装置11A〜11Cによれば、省エネ性能の高い空気調和機を提供することができる。
前記のように構成した空気調和機は、図2および図3に示す高入力領域(低温暖房領域)であっても、スイッチング素子(MOSFET)の温度上昇を可及的に抑制して、素子の熱破壊を未然に防止しながら、高効率な運転を実現することができる。さらに、スイッチング素子としてスーパー・ジャンクション・MOSFETを採用することで、より高い省エネ性能を有する空気調和機を提供することができる。
最後に、本発明の第1〜第3実施形態に係るモータ制御装置11A〜11Cにおいて、負の直流母線NLに近接させて設けた架線電流センサ19を用いて電流検出を行う例をあげて説明したが、本発明はこの例に限定されない。本発明において、複数の電流センサを三相インバータ回路17A〜17Cの出力ラインに設けて回路電流を検出したり、三相インバータ回路17A〜17Cの第1〜第3の下アームLA1〜LA3と接地端子との間にシャント抵抗(不図示)を挿入し、電流検出を行ってもよいことはいうまでもない。
11A 第1実施形態に係るモータ制御装置
11B 第2実施形態に係るモータ制御装置
11B1 第2B1実施形態に係るモータ制御装置
11B2 第2B2実施形態に係るモータ制御装置
11C 第3実施形態に係るモータ制御装置
13 直流電源
15 三相同期モータ(三相モータ)
17A,17B,17C 三相インバータ回路
19 架線電流センサ
21 接合部温度検出部
23 過電流停止制御部
25 インバータ駆動回路
30 温度実測部
31 接合部温度推定部
33 プルアップ抵抗
35 サーミスタ
37 過電流判定部
39 過電流停止指令部
41 電流制限制御部
43 電流制限判定部
45 回転速度指令部
47 電流変化率制御部
48 遅延部
49 電流変化率判定部
Dup 還流ダイオード
Dun 寄生ダイオード
Dvp 還流ダイオード
Dvn 寄生ダイオード
Dwp 還流ダイオード
Dwn 寄生ダイオード
Io 回路電流
PL 正の直流母線
NL 負の直流母線
SIup,SMup(UA1) 第1のスイッチング素子
SIun,SMun(LA1) 第2のスイッチング素子
SIvp,SMvp(UA2) 第3のスイッチング素子
SIvn,SMvn(LA2) 第4のスイッチング素子
SIwp,SMwp(UA3) 第5のスイッチング素子
SIwn,SMwn(LA3) 第6のスイッチング素子

Claims (9)

  1. 複数のスイッチング素子を有して直流電力を三相交流電力に変換する三相インバータ回路を用いて、三相モータの駆動制御を行うモータ制御装置であって、
    前記スイッチング素子に係る接合部温度を検出する接合部温度検出部と、
    前記三相インバータ回路に流れる電流を検出する電流検出部と、
    前記電流検出部で検出された電流が、予め設定されて過電流か否かを判定する際の基準となる過電流しきい値を超えた場合、前記三相モータの駆動を停止させる制御を行う制御部と、
    を備え、
    前記過電流しきい値は、前記接合部温度検出部で検出された接合部温度が低い領域では高く、前記接合部温度が前記の低い領域と比べて高い領域では低くなるように、前記接合部温度の変化に応じて可変となる温度特性を有して設定される、
    ことを特徴とするモータ制御装置。
  2. 請求項1に記載のモータ制御装置であって、
    前記制御部は、前記電流検出部で検出された電流が、前記過電流しきい値と比べて低い値に予め設定されて電流を制限すべきか否かを判定する際の基準となる電流制限しきい値を超えており、かつ、前記過電流しきい値以下である場合、前記三相モータの駆動を、定常の回転速度と比べて減速させる制御を行い、
    前記電流制限しきい値は、前記接合部温度検出部で検出された接合部温度が低い領域では高く、前記接合部温度が前記の低い領域と比べて高い領域では低くなるように、前記接合部温度の変化に応じて可変となる温度特性を有して設定される、
    ことを特徴とするモータ制御装置。
  3. 請求項2に記載のモータ制御装置であって、
    前記電流制限しきい値は、複数段階の前記温度特性を有して設定される、
    ことを特徴とするモータ制御装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載のモータ制御装置であって、
    前記制御部は、前記電流検出部で検出された電流の変化率が、予め設定されて過電流か否かを判定する際の基準となる変化率しきい値を超えた場合、前記三相モータの駆動を停止させる制御を行う、
    ことを特徴とするモータ制御装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載のモータ制御装置であって、
    前記三相インバータ回路は、上アームおよび下アームを対とする前記スイッチング素子を3組有して構成され、
    前記上アーム側の前記スイッチング素子としてIGBTを用い、前記下アーム側の前記スイッチング素子としてMOSFETを用いる、
    ことを特徴とするモータ制御装置。
  6. 請求項1〜4のいずれか一項に記載のモータ制御装置であって、
    前記三相インバータ回路は、上アームおよび下アームを対とする前記スイッチング素子を3組有して構成され、
    前記上アーム側の前記スイッチング素子としてMOSFETを用い、前記下アーム側の前記スイッチング素子としてIGBTを用いる、
    ことを特徴とするモータ制御装置。
  7. 請求項1〜4のいずれか一項に記載のモータ制御装置であって、
    前記三相インバータ回路は、上アームおよび下アームを対とする前記スイッチング素子を3組有して構成され、
    前記上アーム側および前記下アーム側の前記スイッチング素子としてMOSFETを用いる、
    ことを特徴とするモータ制御装置。
  8. 請求項5〜7のいずれか一項に記載のモータ制御装置であって、
    前記MOSFETは、スーパー・ジャンクション・MOSFETである、
    ことを特徴とするモータ制御装置。
  9. 請求項1〜8のいずれか一項に記載のモータ制御装置を搭載した空気調和機であって、
    前記モータ制御装置は、前記三相モータの駆動制御を行う、
    ことを特徴とする空気調和機。
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