JP2013120252A - 筒状ラベルの印刷方法、及び筒状ラベル開口用介在部材 - Google Patents

筒状ラベルの印刷方法、及び筒状ラベル開口用介在部材 Download PDF

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Abstract

【課題】 レーザー印刷によって所定位置に所望の表示を綺麗に表すことができる筒状ラベルの印刷方法を提供する。
【解決手段】 レーザー発色層を有する長尺状のフィルムを筒状に形成した筒状ラベル長尺体10に、レーザー印刷装置Bにてレーザー光を照射して印刷する筒状ラベルの印刷方法であって、前記筒状ラベル長尺体10を開口してその筒状ラベル長尺体の内側に粉塵収集手段4を設けた状態で、前記筒状ラベル長尺体10の外面からレーザー光を照射してレーザー発色層を発色させる。前記粉塵収集手段10としては、例えば、扁平状の筒状ラベル長尺体を開口させる介在部材であって、レーザー光の照射に対応する部分に粉塵収容凹部が形成されている介在部材が用いられる。
【選択図】 図4

Description

本発明は、筒状ラベルにレーザー光を用いて所望の表示を印刷する方法、及び、筒状ラベル長尺体又は筒状ラベルに印刷する際にその筒状ラベル長尺体などの内側に介在させて使用される筒状ラベル開口用介在部材に関する。
従来、飲料容器などの各種被着体の周囲に、筒状ラベルが装着されたラベル付き被着体が広く流通している。
筒状ラベルは、通常、長尺状のフィルムを筒状に形成した筒状ラベル長尺体を、所定長さに切断することによって得られ、この筒状ラベルを被着体に被せることによってラベル付き被着体が得られる。
機械的且つ連続的にラベル付き被着体を製造する場合には、長尺状のフィルムを筒状に形成した筒状ラベル長尺体を扁平状に折り畳み、これをロールに巻き取り、このロールをラベラーに装填し、ロールから筒状ラベル長尺体を引き出してライン上に送り、その送り途中で必要に応じてミシン目などを形成した後、被着体の直前で筒状ラベル長尺体を所定長さに切断して1つの筒状ラベルを形成し、その筒状ラベルを開口させた状態で被着体に被せて装着するという一連の工程が行われる。
ところで、筒状ラベルには、グラビア印刷法などによって、様々な表示が印刷されている。
グラビア印刷法などの有版印刷法は、予めデザインが決まっている表示(例えば、商品名、商品に関する図柄、製造販売者名など。以下、定型表示という)を印刷することには適していても、状況に応じて個々に変化し得るオンデマンド的な表示(例えば、製造年月日、賞味期限、懸賞キャンペーンを行っている場合の懸賞応募IDなど。以下、可変表示という)を印刷することには適さない。
このような可変表示の印刷は、例えばレーザー印刷が適している。なお、レーザー印刷は、レーザー光を照射することにより所望の表示が表れる印刷方式である。
このようなレーザー印刷可能なラベルとして、レーザー発色層を有するフィルムを用いたラベルが知られている(特許文献1)。
かかるラベルにおいては、レーザーを照射することによりその発色層が部分的に炭化し、所望の表示が表れる。
例えば、レーザー印刷可能な筒状ラベルにレーザー印刷する場合、本発明者らは、(1)その筒状ラベルを被着体に装着した後、筒状ラベルの外面からレーザー光を照射する、又は、(2)長尺状のフィルムを筒状に形成する前に、レーザー光を照射する、というパターンを考えつく。
上記(1)の場合、被着体に対して筒状ラベルを所定位置に装着してラベル付き被着体を得た後、そのラベル付き被着体の所定位置にある、筒状ラベルのレーザー発色層(レーザー印刷予定領域)にレーザー光を照射する。このため、筒状ラベルを被着体の所定位置に装着する必要がある上、レーザー印刷装置に対してラベル付き被着体のレーザー印刷予定領域が対面するように、ラベル付き被着体そのものを所定位置に固定する必要がある。
しかしながら、例えば、被着体の外形が略円柱状である場合には、筒状ラベルを被着体の所定位置に正確に装着し難く、さらに、ラベル付き被着体をレーザー印刷装置に対して所定位置に固定することが困難である。このため、レーザー印刷がレーザー印刷予定領域の所定位置からずれたり、レーザー印刷によって表される表示がレーザー印刷予定領域から外れてしまい、その一部が表れなかったりするおそれがある。
上記(2)の場合、長尺状のフィルムの状態でレーザー光を照射するので、レーザー印刷予定領域に対して比較的簡単且つ正確な位置にレーザー印刷できる。
しかしながら、上述のように、長尺状のフィルムを筒状にし、それを切断して筒状ラベルを得た後、筒状ラベルを被着体に装着するので、長尺状のフィルムにレーザー印刷してからこれを筒状ラベルとして被着体に装着するまでに長いタイムラグがある。このような長いタイムラグがあると、レーザー印刷によって製造年月日や賞味期限等の可変表示の内容を正確に表すことができない。また、長尺状のフィルムから筒状ラベルを得るまでの間に、製造ラインなどの機械設備にレーザー印刷による表示が接触し、その表示が不鮮明になるおそれもある。
特開2008−279701号公報
本発明の目的は、レーザー印刷によって所定の位置に所望の表示を綺麗に表すことができる筒状ラベルの印刷方法などを提供することである。
筒状ラベルは、上述のように、機械的製造工程では、扁平状に折り畳んだ筒状ラベル長尺体を所定長さに切断することによって得られ、得られた扁平状の筒状ラベルは、それを開口させて被着体に装着される。
本発明者らは、被着体に装着する前の筒状ラベル(前記筒状ラベル連続体の状態のとき又はこれを切断した直後の筒状ラベルの状態)に対してレーザー印刷すると、所定位置にレーザー印刷でき、且つ、タイムラグも短いことに着目した。
しかしながら、扁平状の筒状ラベル長尺体又は筒状ラベルの印刷予定領域に対してレーザー印刷を行うと、筒状ラベルに微細な斑点が表れ、それが外観を損ねるという問題点に直面した。
かかる問題点について、さらに鋭意研究したところ、次のようなことが判ってきた。
すなわち、筒状ラベルを形成するフィルムとして、レーザー発色層を2枚の製膜フィルムの間に挟み込んだラミネートフィルムを用いた場合には、前記微細な斑点が表れる頻度が低い。その一方で、1枚の製膜フィルムの裏面にレーザー発色層を設け且つその発色層の裏面に印刷法によって形成された層(例えば、背景印刷層やオーバーコート層など)を設けたフィルムを用いて形成された筒状ラベルにあっては、前記微細な斑点が生じる頻度が高い。
そして、上記微細な斑点の発生は、レーザー光の照射時に粉塵が飛び散り、筒状ラベルの内面に付着することがその原因であることを見出した。2枚の製膜フィルムでレーザー発色層を挟み込んだラミネートフィルムを用いた場合には、斑点が生じる頻度が低いことから、前記粉塵は、レーザー光の照射時にレーザー発色層の形成材料や筒状ラベルの最内面に設けられたオーバーコート層の形成材料などが砕けることによって生じるものと推定される。
なお、特許文献1には、レーザー発色層の裏面に、レーザー発色層の厚みの3倍以上の厚みを有するインキ層を設けたラベルを用いることにより、レーザー照射条件を強くしても表面の膨れ、剥がれのない適正な印字濃度を得ることができることが開示されている。かかる特許文献1のラベルを筒状にし、これを扁平状とした状態でレーザー印刷を行うと微細な斑点が生じると考えられるが、特許文献1には、そのような問題点は一切示唆されていない。
本発明は、レーザー発色層を有する長尺状のフィルムを筒状に形成した筒状ラベル長尺体又は筒状ラベルに、レーザー光を照射して印刷する筒状ラベルの印刷方法であって、前記筒状ラベル長尺体又は筒状ラベルを開口してその内側に粉塵収集手段を設けた状態で、前記筒状ラベル長尺体又は筒状ラベルの外面からレーザー光を照射してレーザー発色層を発色させる筒状ラベルの印刷方法を提供する。
上述のように、筒状ラベル長尺体又は筒状ラベルの外面からレーザー光を照射した際に、レーザー発色層などの形成材料が砕け、それに起因する粉塵が筒状ラベル長尺体又は筒状ラベルの内側に発生する。
上記本発明の筒状ラベルの印刷方法は、筒状ラベル長尺体又は筒状ラベルの内側に粉塵収集手段を設けているので、筒状ラベル長尺体又は筒状ラベルの外面からレーザー光を照射した際に、レーザー発色層などの形成材料に起因する粉塵が粉塵収集手段に集められる。そのため、粉塵が筒状ラベル長尺体又は筒状ラベルの内面に付着することを防止でき、レーザー印刷によって所望の表示を綺麗に表すことができる。
また、筒状ラベル長尺体又は筒状ラベルに対してレーザー印刷すれば、比較的簡単に所定位置に印刷でき、さらに、レーザー印刷後から被着体に装着されるまでのタイムラグも短いので、例えば、可変表示をレーザー印刷する場合にもその内容を正確に表すことができる。
本発明の好ましい筒状ラベルの印刷方法は、前記粉塵収集手段が、前記筒状ラベル長尺体又は筒状ラベルを挿通して扁平状の筒状ラベル長尺体又は筒状ラベルを開口させる介在部材であって、レーザー光の照射に対応する部分に粉塵収容凹部が形成されている介在部材である。
かかる介在部材は、レーザー光の照射に対応する部分に粉塵収容凹部が形成されているので、筒状ラベル長尺体又は筒状ラベルの外面からレーザー光を照射した際に生じる粉塵が、粉塵収容凹部に収集される。
本発明の好ましい筒状ラベルの印刷方法は、前記介在部材の粉塵収容凹部に、粉塵を捕捉する捕捉材が設けられている。
粉塵収容凹部に捕捉材が設けられている介在部材を使用することにより、粉塵収容凹部に収集された粉塵が捕捉材に保持される。そのため、一旦、粉塵収容凹部に集まった粉塵が、その凹部から筒状ラベル長尺体側へ飛散することを防止できる。
本発明の好ましい筒状ラベルの印刷方法は、前記粉塵収容凹部の上方側が、一部に開口部を有する天壁によって覆われている。
粉塵収容凹部の上方側が一部に開口部を有する天壁に覆われている介在部材を使用することにより、天壁の開口部から粉塵収容凹部に収集された粉塵がその凹部から筒状ラベル長尺体側へ飛散することを防止できる。
本発明の別の局面によれば、筒状ラベル開口用介在部材を提供する。
この介在部材は、扁平状に折り畳まれた筒状ラベル連続体又は筒状ラベルを開口させるためにその内側に介在させて用いられ、前記筒状ラベル長尺体又は筒状ラベルから生じる粉塵を収容する粉塵収容凹部が設けられている。
本発明の筒状ラベルの印刷方法は、レーザー印刷によって所定位置に所望の表示を筒状ラベルに表すことができる。
本発明の筒状ラベルの印刷方法によれば、レーザー印刷時に生じる粉塵が筒状ラベル長尺体又は筒状ラベルの内面に付着し難いので、綺麗な外観を有する筒状ラベルを製造できる。
また、本発明の筒状ラベル開口用介在部材は、レーザー印刷を行うときに筒状ラベル長尺体又は筒状ラベルを開口させる部材として好適である。
開口状態の筒状ラベルの斜視図。 扁平状態の筒状ラベルの斜視図。 図2のIII−III線における一部拡大断面図(筒状ラベルを形成するフィルムの断面図)。 筒状ラベル長尺体から筒状ラベルを形成し、それを被着体に装着するまでの製造ライン上での流れを示す概略参考図。 第1実施形態に係る介在部材の平面図。 同側面図。 図5のVII−VII線における断面図。 図5のVIII−VIII線における断面図。 介在部材の外側に挿通された筒状ラベル長尺体に、レーザー印刷を行っている状態を示す参考断面図であって、筒状ラベル長尺体の長手方向と直交する方向で切断した断面図。 同参考断面図であって、筒状ラベル長尺体の長手方向に沿って切断した断面図。 第1実施形態の変形例に係る介在部材の断面図(図5のVIII−VIII線と同様の箇所で切断した断面図)。 第1実施形態のさらなる変形例に係る介在部材の断面図(図5のVIII−VIII線と同様の箇所で切断した断面図)。 第2実施形態に係る介在部材の平面図。 図13のXIV−XIV線における断面図。 第2実施形態の変形例に係る介在部材の平面図。 図15のXVI−XVI線における断面図。 第3実施形態に係る介在部材の斜視図。 同平面図。 同側面図。 図18のXX−XX線における断面図。 第3実施形態の変形例に係る介在部材の断面図(図18のXX−XX線と同様の箇所で切断した断面図)。
[筒状ラベルについて]
本発明の筒状ラベルは、少なくとも周方向に熱収縮しうる熱収縮性筒状ラベル、少なくとも周方向に伸縮しうる自己伸縮性筒状ラベル、又は、少なくとも周方向に熱収縮及び伸縮しうる熱収縮及び自己伸縮性筒状ラベルの何れでもよい。
なお、前記熱収縮性筒状ラベルは、シュリンクチューブ或いはシュリンクラベルとも呼ばれており、前記自己伸縮性筒状ラベルは、ストレッチ筒状ラベル或いはストレッチラベルとも呼ばれており、前記熱収縮及び自己伸縮性筒状ラベルは、シュリンクストレッチラベルとも呼ばれている。
本発明の筒状ラベルは、レーザー発色層を有するフィルムを筒状に形成した筒状体である。
筒状ラベルを構成するフィルムは、ベースフィルムと、ベースフィルムの裏面に積層されたレーザー発色層と、を少なくとも有し、必要に応じて、意匠印刷層、背景印刷層、オーバーコート層、断熱層、遮光層、ガスバリア層などを有していてもよい。
ベースフィルムは、その面内の少なくとも一方向に熱収縮性又は/及び自己伸縮性を有する。熱収縮性を有するベースフィルムを用いることにより、熱収縮性筒状ラベルを構成でき、自己伸縮性を有するベースフィルムを用いることにより、自己伸縮性筒状ラベルを構成でき、熱収縮性及び自己伸縮性を有するベースフィルムを用いることにより、熱収縮及び自己伸縮性筒状ラベルを構成できる。
上記ベースフィルムの材質は、特に限定されず、その性質に応じて、従来公知の材料を用いることができる。例えば、熱収縮性を有するベースフィルムの形成材料としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリ乳酸などのポリエステル系樹脂、ポリプロピレンなどのオレフィン系樹脂、ポリスチレン、スチレン−ブタジエン共重合体などのスチレン系樹脂、環状オレフィン系樹脂、塩化ビニル系樹脂などの熱可塑性樹脂から選ばれる1種、又は2種以上の混合物などからなる合成樹脂製の製膜フィルムが挙げられる。
ベースフィルムは、単層の製膜フィルムでもよいし、2層以上の製膜フィルムが積層接着された積層フィルムでもよい。
また、ベースフィルムは、非透明でもよいが、通常、透明性に優れたものが用いられる。透明なベースフィルムとしては、全光線透過率が70%以上であるフィルムが好ましく、より好ましくは80%以上であり、さらに好ましくは90%以上である。ただし、全光線透過率は、JIS K7105(プラスチックの光学的特性試験方法)に準拠した測定法によって測定される値をいう。
ベースフィルムの厚みは、特に限定されないが、一般に、10μm〜100μmであり、好ましくは20μm〜80μmである。
ベースフィルムには、通常、意匠印刷層が設けられている。意匠印刷層は、主として定型表示を表すためにベースフィルムに設けられ、その意匠印刷層の印刷は、従来公知の印刷法を用いることできる。通常、意匠印刷層は、グラビア印刷法などの有版印刷法によって形成される。
意匠印刷層は、ベースフィルムの略全体にベタ状に設けられていてもよいし、或いは、ベースフィルムの一部の領域に設けられていてもよい。
意匠印刷層の厚みは、通常、1μm〜10μmである。
背景印刷層は、白色などの所定色のインキをベタ状に印刷した層である。背景印刷層は、レーザー発色層に表される表示や意匠印刷層に表されたデザインを見やすくするために、必要に応じて設けられる。背景印刷層は、グラビア印刷法などの有版印刷法によって形成される。背景印刷層の色は、レーザー発色層の発色剤の色彩や意匠印刷層の色彩などに応じて適宜設定されるが、通常、白色又は銀色であり、好ましくは白色である。背景印刷層は、ベースフィルムの面の略全体にベタ状に設けられていてもよいし、或いは、ベースフィルムの一部の領域に設けられていてもよい。
背景印刷層の厚みは、通常、1μm〜10μmである。
レーザー発色層の形成材料としては、レーザー光の照射によって発色し得るものであれば特に限定されず、従来公知のものを採用できる。例えば、レーザー発色層の形成材料は、レーザー光の照射に反応する発色剤と、この発色剤を固定するバインダーと、を含み、必要に応じて、各種の添加剤を含む。
前記発色剤としては、例えば、レーザー光の照射によってそれ自身が発色する剤、レーザー光の照射によってその周囲に存するバインダー樹脂などを発色(例えば、炭化によって黒色に変化)させる剤、発色剤自身とバインダー樹脂等との協働によって発色する剤などが挙げられる。
前記発色剤としては、例えば、顔料、染料、無機材料等などを使用することができる。具体的には、発色剤としては、黄色酸化鉄、無機鉛化合物、マンガンバイオレット、コバルトバイオレット、水銀、コバルト、銅、ビスマス、ニッケル等の金属化合物、真珠光沢顔料、珪素化合物、雲母類、カオリン類、珪砂、硅藻土、タルク、酸化アンチモン・酸化スズ、酸化チタン被覆雲母類などが挙げられる。これら発色剤は、1種単独で、又は2種以上併用できる。
バインダーとしては、例えば、ポリエチレン、エチレン−αオレフィン共重合体、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマー樹脂、エチレン−アクリル酸共重合体などのオレフィン系樹脂及びこれを酸で変性した酸変性オレフィン樹脂;酢酸ビニル系樹脂;(メタ)アクリル系樹脂;塩化ビニル系樹脂;スチレン系樹脂;カーボネート系樹脂;ポリエステル系樹脂等の熱可塑性樹脂が挙げられる。また、バインダーとして、光硬化型樹脂、二液反応型樹脂などを使用することもできる。
添加剤としては、顕色剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、充填剤、難燃剤などが挙げられる。添加剤は、発色剤の発色を損ねない範囲で添加される。
なお、特開2008−279701号公報に記載されたレーザー発色層の形成材料を、本発明のレーザー発色層の形成に利用することもできる。
レーザー発色層中の発色剤の含有量は、従来公知の範囲内に調整でき、通常、1質量%〜50質量%程度である。
レーザー発色層の厚みは、特に限定されず、通常、0.5μm〜50μmであり、好ましくは1μm〜30μmである。
レーザー発色層の形成方法は、バインダーの材質などに応じて適宜選定される。好ましくは、発色剤、バインダー及び添加剤を適切な溶媒に溶解させ、この溶液をベースフィルムに塗布乾燥する方法(溶液塗布法)により、レーザー発色層を形成することができる。
上記レーザー発色層は、レーザー光の照射によって、発色剤が炭化・熱変色などを起こし、所定の色彩を発色する。
レーザー光としては、YAGレーザー光線(イットリウム・アルミニウム・ガーネットレーザー光線。波長=1,064nm)や、YVOレーザー光線(イットリウム・バナデートレーザー光線。波長=1,064nm)などを使用できる。これらのレーザー光は、ベースフィルムを透過するので、ベースフィルムを損傷することなく発色剤を発色させることができる。
レーザー発色層は、ベースフィルムの表面又は裏面の何れに積層してもよいが、通常、ベースフィルムの裏面に積層される。なお、フィルムの裏面は、筒状ラベルとした際に、その内側となり、一方、フィルムの表面は、筒状ラベルとした際に、その外側となる。
レーザー発色層は、ベースフィルムの略全体にベタ状に設けられていてもよいし、或いは、ベースフィルムの一部の領域に設けられていてもよい。
また、必要に応じて、ベースフィルムの最裏面の略全体にオーバーコート層が設けられていてもよい。
オーバーコート層は、筒状ラベルの最内面を形成する層である。オーバーコート層を設けることにより、意匠印刷層やレーザー発色層の脱落を防止でき、さらに、オーバーコート層の形成材料にシリコーン樹脂などを混合することにより、被着体に対する筒状ラベルの滑り性を向上できる。
オーバーコート層の形成材料は、特に限定されず、アクリル樹脂などの従来公知な樹脂を使用できる。
オーバーコート層の厚みは、特に限定されず、通常、1μm〜5μm程度である。
図1は、本発明の筒状ラベルの一例であって、その筒状ラベルを開口した状態の斜視図であり、図2は、同筒状ラベルを扁平状に折り畳んだ状態の斜視図であり、図3は、同筒状ラベルを構成しているフィルムの一部分を拡大した断面図である。
筒状ラベル1は、開口状態にして被着体に装着される(図1参照)。もっとも、図1では、筒状ラベル1は略真円筒状に開口されているが、被着体の装着時に、筒状ラベル1が略真円筒状に開口されるというわけではない。
筒状ラベル1は、被着体に装着前には、通常、図2に示すように、縦方向に延びる2つの対向折り線26,27にて折り畳まれて扁平状とされている。また、特に図示しないが、筒状ラベル1の前駆体である筒状ラベル長尺体も、図2と同様に、通常、その長手方向に沿って延びる2つの対向折り線にて折り畳まれて保管、搬送及び各種処理に供される。
筒状ラベル1は、フィルムを筒状に丸め、そのフィルムの両側端部を重ね合わせて接着することにより形成されている。
図3に、本発明の筒状ラベル1を構成するフィルム2の一例を示す。
このフィルム2は、ベースフィルム21と、レーザー発色層22と、意匠印刷層23と、を有し、必要に応じて、オーバーコート層24と、背景印刷層25と、をさらに有する。
このフィルム2は、レーザー発色層22及び意匠印刷層23が、透明なベースフィルム21の裏面に設けられ、さらに、背景印刷層25及びオーバーコート層24が、レーザー発色層22及び意匠印刷層23の裏面を覆うようにこれらの裏面に設けられている。
なお、図示例のフィルム2は、レーザー発色層22がベースフィルム21の一部の領域に設けられているものであり、意匠印刷層23がレーザー発色層22に重ならないように設けられている。意匠印刷層23がレーザー発色層22に重なっていないことにより、レーザー光を照射したときに意匠印刷層23の変色などを防止できる。もっとも、レーザー発色層22の一部又は全部の領域に意匠印刷層23が重ねて設けられていてもよい。
また、背景印刷層25は、レーザー印刷層22の裏面全体及び意匠印刷層23の裏面全体に設けられていることが好ましいが、レーザー印刷層22の裏面全体若しくは裏面の一部、又は、意匠印刷層23の裏面全体若しくは裏面の一部に設けられていてもよい。
なお、特に図示しないが、レーザー発色層22がベースフィルム21の略全体に設けられていてもよいことは上述の通りである。
その他、本発明の筒状ラベル1を構成するフィルム2の層構成は、上述した事項及び従来技術を考慮して適宜変更できる。
例えば、上記では、レーザー発色層22の裏面側には、オーバーコート層24が設けられているが(つまり、オーバーコート層24の裏面が、フィルム2の裏面を構成しているが)、レーザー発色層22の裏面側に、オーバーコート層24に代えて又はオーバーコート層24の裏面に、製膜フィルムが設けられていてもよい(つまり、製膜フィルムの裏面が、フィルム2の裏面を構成している)。その裏面に設けられる製膜フィルムとしては、上記ベースフィルムで例示したような合成樹脂製のものを用いることができる。この場合のフィルム2は、レーザー発色層22が2つの製膜フィルムに挟まれた(レーザー発色層22が上記ベースフィルムと前記裏面の製膜フィルムとの間に挟まれた)ラミネートフィルムとなる。
上述のように、レーザー発色層を2枚の製膜フィルムの間に挟み込んだラミネートフィルムを用いた筒状ラベルは、扁平状の状態でレーザー印刷しても微細な斑点が生じ難いので、本発明の効果を顕著に奏するという意味において、レーザー発色層22の裏面側に製膜フィルムを有さないフィルム2を用いることが好ましい。
製膜フィルムは、比較的長い分子の樹脂成分の複数が強固にバインドし合って層を成し、その層自身で枚葉状を維持できる。かかる製膜フィルムは、レーザー光をレーザー発色層に照射したときの衝撃によって砕け難いので、微細な斑点を発生し難いと推定される。
他方、意匠印刷層、背景印刷層及びオーバーコート層は、通常、樹脂成分の複数がバインドし合って層を成しているが、そのバインドは製膜フィルムに比して弱く、一般には、それらの層は、それ自身で枚葉状を維持できない脆弱な層である。このため、意匠印刷層、背景印刷層又はオーバーコート層が、フィルムの裏面を構成している(フィルムの最内面層を構成している)場合には、レーザー光をレーザー発色層に照射したときの衝撃によって砕け易いので、微細な斑点を発生し易いと推定される。
よって、(a)レーザー発色層の裏面がフィルム裏面を構成しているフィルム、(b)レーザー発色層の裏面に、意匠印刷層、背景印刷層及びオーバーコート層の少なくとも何れか1つの層が設けられ、且つその何れか1つの裏面がフィルム裏面を構成しているフィルム、を用いた筒状ラベルを用いて、本発明を実施することにより、顕著な効果を奏する。なお、前記(a)及び(b)のフィルムは、何れも、レーザー発色層の裏面側に製膜フィルムを有さないフィルムに相当する。
[筒状ラベルの製造の概要]
本発明の筒状ラベルは、例えば、次のようにして機械的に製造され、被着体に装着される。
好ましくは、下記筒状ラベル長尺体から筒状ラベルを得て、それが被着体に装着される前までの間に、レーザー印刷によりレーザー発色層の所定位置に所望の表示(可変表示など)が表される。
<筒状ラベル長尺体の形成工程>
上記レーザー発色層及び意匠印刷層が所定箇所に形成された長尺状のフィルムを、引き出しながら、長手方向に沿った両側縁部を重ね合わせて接着することにより、長尺状の筒状体(筒状ラベル長尺体)を形成する。
この長尺状のフィルムは、概念的には、1つの筒状ラベル分に相当するレーザー発色層及び意匠印刷層が設けられた矩形状のフィルムが長手方向に連続的に繋がっているものであり、換言すると、レーザー発色層及び意匠印刷層の1つの特定パターン(1つの筒状ラベル)が長手方向に繰り返して設けられているものである。
なお、前記長尺状とは、一方向(長手方向)の長さが幅方向(短手方向)に対して十分に長い形状を意味し、例えば、長手方向の長さが短手方向の長さの10倍以上、好ましくは20倍以上である。
形成された筒状ラベル長尺体は、扁平状に折り畳まれ、一旦、ロールに巻き取られる。
この時点での筒状ラベル長尺体においては、意匠印刷層に所望の表示(定型表示など)が表されているが、レーザー発色層は未発色(レーザー発色層には表示が表れていない)である。
<筒状ラベル長尺体の装填工程>
このロールをラベラー(ミシン目刻設装置や折り返し装置を備えていてもよいラベラー)に装填する。
図4は、ラベラーAによる、筒状ラベル長尺体10から筒状ラベル1を形成する工程、それを被着体9に装着する工程までの概略を示した参考図である。
なお、図4では、ロール81から引き出された筒状ラベル長尺体10は、下方向に送られるように図示しているが、実際の設備では、右方向、上方向、斜め方向などの様々な方向に送られる場合がある。
図4の符号82は、ピンチロールを示す。
<ミシン目処理工程>
ロール81に巻き取られた扁平状の筒状ラベル長尺体10は、搬送装置(図示せず)によって、その長手方向に引き出される。なお、図4の矢印は、筒状ラベル長尺体の送り出し方向を示す。製造ライン上に送られる途中で、必要に応じて、ミシン目刻設装置83によって、扁平状の筒状ラベル長尺体10にミシン目が形成される。
ミシン目の形成時、扁平状の筒状ラベル長尺体10の重なった内面同士が擬似的に付着することがあるので、この筒状ラベル長尺体10の内面同士を一旦離反させる。すなわち、ミシン目刻設装置83の下流側には、インナーガイド3(介在部材の1種)が設けられている。なお、下流側は、筒状ラベル長尺体10の送り出し側(ロール81から離れる側)を指し、上流側は、その送り出し側とは反対側(ロール81に近い側)を指す。
扁平状の筒状ラベル長尺体10をインナーガイド3に挿通することにより、扁平状の筒状ラベル長尺体10の内面同士が離反し、筒状ラベル長尺体10を開口させることができる。
インナーガイド3は、製造ラインの所定位置に保持されているが、その保持機構は、特に限定されず、例えば、特開平09−58626号や特開2010−70201号などに開示されているガイドユニットなどを利用できる。
もっとも、ミシン目は、上記ミシン目処理工程で形成する場合に限定されず、例えば、長尺状のフィルムの段階で予め形成しておいてもよい。例えば、上記筒状ラベル長尺体の形成工程において、長尺状のフィルムにミシン目を形成し、その後、筒状ラベル長尺体を形成する場合などが挙げられる。
<折り返し処理工程>
インナーガイド3で一旦開口された筒状ラベル長尺体10は、ピンチロール82に挟まれて再び扁平状に折り畳まれ、ラインの下流側へと送られる。
その途中で、必要に応じて、筒状ラベル長尺体10の折り返し処理が行われる。すなわち、扁平状に折り畳まれた筒状ラベル長尺体10は、被着体9に被しやすい形状に開口し難いので、筒状ラベル長尺体10に対して折り返し処理が行われる。折り返し処理は、扁平状の筒状ラベル長尺体10を一旦開口して、扁平時の折り線同士が重なるようにして新たな折り線にて扁平状に折り畳む。これにより、筒状ラベル長尺体10の周方向に略等間隔で4本の折り線(元の2本の折り線及び折り返し後に生じる新たな2本の折り線)が形成される。
折り返し処理は、扁平状の筒状ラベル長尺体10を、テトラガイド4(介在部材の1種)に挿通することにより行われる。
テトラガイド4の機能は、例えば、特開2011−63285号に開示されているのでそれも参照されたい。また、テトラガイド4は、製造ラインの所定位置に保持されているが、その保持機構は、特に限定されず、例えば、特開2010−70201号などに開示されているガイドユニットなどを利用できる。
<筒状ラベルの形成工程>
上述の折り返し処理された筒状ラベル長尺体10は、新たな2本の折り線にて扁平状に折り畳まれ、ラインの下流側へと送られる。
その途中で、筒状ラベル長尺体10をカッター84で周方向の切断予定線に従って切断することにより、所定長さの扁平状の筒状ラベル1が得られる。
<筒状ラベルの装着工程>
得られた扁平状の筒状ラベル1は、バキュームやマンドレルなどの拡張装置85によって開口され、その開口状態で被着体9に被せられる。
この筒状ラベル1が熱収縮性筒状ラベルである場合には、被せた後に拡張装置85による開口を解除すると共にそれを加熱することにより、被着体9にその筒状ラベル1が装着される。一方、筒状ラベル1が自己伸縮性筒状ラベルである場合には、拡張装置85による開口を解除することにより、被着体9にその筒状ラベル1が装着される。得られたラベル付き被着体は、事後、箱詰めなどに供される。
被着体9は、特に限定されず、飲料などが充填されたボトル型容器、化粧品などを充填した容器、調味料や食品などを充填した容器などが挙げられる。
<レーザー印刷工程>
上記筒状ラベル長尺体の装填工程から筒状ラベルの装着工程の間に、レーザー印刷を行うことが好ましい。
一例を挙げると、図4に示すように、折り返し処理工程において、扁平状の筒状ラベル長尺体10がテトラガイド4によって開口されたときに、レーザー光を照射するレーザー印刷装置Bを用いて筒状ラベル長尺体にレーザー印刷が行われる。
[筒状ラベルの印刷方法]
本発明の筒状ラベルの印刷方法は、上記筒状ラベル長尺体又は筒状ラベルにレーザー印刷を行うときに、筒状ラベル長尺体又は筒状ラベルの内側に発生する粉塵を収集することを特徴とする。
すなわち、本発明の筒状ラベルの印刷方法は、筒状ラベル長尺体又は筒状ラベルの外面からレーザー光を照射してレーザー発色層を発色させつつ、前記筒状ラベル長尺体又は筒状ラベルの内側に発生する粉塵を収集することを特徴とする。
なお、「筒状ラベルの印刷方法」という記載は、「筒状ラベル長尺体又は筒状ラベルの印刷方法」を省略した記載である。
筒状ラベル長尺体又は筒状ラベルの外面からレーザー光を照射した際には、レーザー発色層やオーバーコート層などの形成材料が砕け、それに起因する粉塵が筒状ラベル長尺体又は筒状ラベルの内側に発生する。本発明の筒状ラベルの印刷方法によれば、レーザー印刷を行いながら筒状ラベル長尺体又は筒状ラベルの内側に発生した粉塵を収集するので、その粉塵が筒状ラベル長尺体又は筒状ラベルの内面に付着することを防止できる。従って、レーザー印刷によって所望の表示を綺麗に表すことができる。
また、被着体に装着する前の、扁平状の筒状ラベル長尺体又は筒状ラベルに対してレーザー印刷を行うので、従来のように、被着体に対する筒状ラベルの装着位置の正確な位置合わせやラベル付き被着体の正確な位置合わせが不要である。また、筒状ラベル長尺体又は筒状ラベルに対してレーザー印刷を行うので、従来のように、長尺状のフィルムにレーザー印刷する場合に比して、タイムラグが短く、レーザー印刷を行った後、可変表示の内容に問題が生じないほどの時間差で且つ可変表示が外的要因により不鮮明になることなく筒状ラベルを被着体に装着できる。
レーザー印刷によって表される表示は、特に限定されず、可変表示でもよいし、或いは、定型表示でもよい。
レーザー印刷を行うことができるレーザー印刷予定領域は、特に限定されず、レーザー発色層がベースフィルムの全体に積層されている場合には、筒状ラベル長尺体又は筒状ラベルの全部がレーザー印刷予定領域となり得る。レーザー発色層がベースフィルムの一部の領域に設けられている場合には、その領域がレーザー印刷予定領域となる。
通常、レーザー印刷は賞味期限などの可変表示を表すために行われるので、その表示は、意匠印刷層に表された商品名などの定型表示を出来るだけ隠さないようにすることが好ましいことから、レーザー印刷は、通常、筒状ラベルの下方側の一部の領域に行われる。
本発明の筒状ラベルの印刷方法において、レーザー印刷は、(扁平状態の筒状ラベル長尺体又は筒状ラベルに対して行わず)開口状態の筒状ラベル長尺体又は筒状ラベルに対して行われる。
レーザー印刷は、筒状ラベル長尺体を形成した後、上記[筒状ラベルの製造の概要]で説明した、各工程の中から選ばれる1つ又は2つ以上の工程における処理と併せて行ってもよいし、或いは、上記[筒状ラベルの製造の概要]では説明していない従来公知の工程における処理と併せて行ってもよい。また、上記[筒状ラベルの製造の概要]において、筒状ラベルを被着体に装着する前までの間にレーザー印刷のみを行うためのレーザー印刷工程を別途設けてもよい。
例えば、筒状ラベル長尺体にレーザー印刷を行う場合、上記ミシン目処理工程において、ミシン目を形成した後インナーガイドで筒状ラベル長尺体を開口した際にレーザー印刷を行ってもよいし、或いは、上記折り返し工程において、テトラガイドで筒状ラベル長尺体を開口した際にレーザー印刷を行ってもよいし、或いは、上記筒状ラベル長尺体の装填工程から折り返し工程の前までの任意の時点で、他の工程と独立して、扁平状の筒状ラベル長尺体をインナーガイドなどを用いて開口してレーザー印刷を行ってもよい。
例えば、筒状ラベルにレーザー印刷を行う場合には、上記[筒状ラベルの製造の概要]の筒状ラベルの装着工程において、拡張装置で扁平状の筒状ラベルを開口した際にレーザー印刷を行ってもよいし、或いは、インナーガイドのような介在部材に扁平状の筒状ラベルを挿通してこれを開口し、レーザー印刷を行ってもよい。
また、本発明の筒状ラベルの印刷方法は、ラベラーを用いて実施される場合に限定されず、ラベラーを用いずに、扁平状の筒状ラベル長尺体又は筒状ラベルを開口しこれにレーザー印刷を行うレーザー印刷装置を用いて実施してもよい。
レーザー印刷に際して、扁平状の筒状ラベル長尺体又は筒状ラベルを開口させてその内面同士を離反させ、その状態で筒状ラベル長尺体又は筒状ラベルの外面から、レーザー印刷予定領域に対してレーザー光を照射する。
扁平状の筒状ラベル長尺体又は筒状ラベルのレーザー印刷予定領域に対してレーザー印刷を行うと、その領域に対応する内面から生じた粉塵が、その内面に重なった反対側の内面に付着するが、開口状態の筒状ラベル長尺体又は筒状ラベルにレーザー印刷を行うと、その開口状態の筒状ラベル長尺体又は筒状ラベルの内側に粉塵が飛散する。この飛散した粉塵が、筒状ラベル長尺体又は筒状ラベルに再付着すると、それが微細な斑点の原因となり、外観の綺麗な筒状ラベルを得ることができない。
本発明では、開口状態の筒状ラベル長尺体又は筒状ラベルの内側に、粉塵収集手段を設け、その状態でレーザー印刷予定領域にレーザー光を照射する。筒状ラベル長尺体又は筒状ラベルの内側に生じた粉塵は、前記粉塵収集手段によって所定箇所に集められる。そのため、粉塵が筒状ラベル長尺体又は筒状ラベルの内面に再付着することを防止できる。
前記粉塵収集手段としては、特に限定されず、例えば、下記(1)乃至(3)のような手段が挙げられる。
(1)レーザー印刷時、開口状態の筒状ラベル長尺体又は筒状ラベルの内側に、その一方側から長手方向に向かってエアーを送る又はエアーを吸引し、そのエアーの流れによって筒状ラベル長尺体又は筒状ラベルの外側へ出された粉塵を回収する。
(2)粉塵が静電気を帯びている場合には、レーザー印刷時、開口状態の筒状ラベル長尺体又は筒状ラベルの内側に、静電吸着作用を有する部材を挿入し、その部材に粉塵を吸着させて収集する。
(3)扁平状の筒状ラベル長尺体又は筒状ラベルを開口させるために用いられる、介在部材に粉塵収容凹部を設けておき、その介在部材を筒状ラベル長尺体又は筒状ラベルの内側に介在させた状態でレーザー印刷を行う。
既存のラベラーのラインをそのまま利用できること、比較的安価に実施できること、及び、粉塵の収集を行い易いことなどの理由から、粉塵収集手段として、介在部材を用いることが好ましい。
[介在部材]
次に、レーザー印刷に用いられる、本発明の筒状ラベル開口用介在部材について説明する。
本発明において、介在部材は、扁平状の筒状ラベル長尺体又は筒状ラベルの重なった内面同士を離反させるため、扁平状の筒状ラベル長尺体又は筒状ラベルを挿通して使用される部材である。
介在部材は、通常、扁平状の筒状ラベル長尺体又は筒状ラベルを送るラインの途中に配置され、そのライン上に送られる扁平状の筒状ラベル長尺体又は筒状ラベルが介在部材を囲繞するように通過することにより、扁平状の筒状ラベル長尺体を開口させる機能を有する。
本発明の介在部材は、このような基本的機能を発揮できるように構成されていれば、特に限定されない。介在部材としては、上記[筒状ラベルの製造の概要]で説明したような、インナーガイドやテトラガイドなどが挙げられるが、これらに限定されない。
<介在部材の第1実施形態>
図5乃至図8に、第1実施形態に係る介在部材を示している。
この介在部材3aは、例えば、上記[筒状ラベルの製造の概要]で説明したミシン目処理工程のインナーガイドとして使用できる。この介在部材3aがミシン目処理工程のインナーガイドとして使用される場合には、介在部材3aは、ミシン目形成によって擬似的に付着した筒状ラベル長尺体又は筒状ラベルの内面同士を一旦離反させるインナーガイドとしての機能と、粉塵収集手段と、を兼用する。
なお、この介在部材3aは、ミシン目処理工程でのみ使用されるというわけではなく、上述のように、この介在部材3aを他の処理を行う際に使用してもよいし、或いは、レーザー印刷のみを行うために使用してもよい。
この介在部材3aは、本体31aと、本体31aに凹設された粉塵収容凹部32aと、を有する。
本体31aは、その一端側に向かうに従って肉厚が薄くなる第1窄み部311aと、肉厚が略均一な中央部313aと、他端側に向かうに従って肉厚が薄くなる第2窄み部312aと、を有する。
第1窄み部311a及び第2窄み部312aは、何れも、極めて鋭角な屋根型形状を成しており、何れの先端部(稜線)も丸みを持って尖っている。第1窄み部311a及び第2窄み部312aの各一面及び他面は、それぞれ平坦面であり、中央部313aの一面及び他面に向かって傾斜している。第1窄み部311aは、第2窄み部312aよりも長く突き出ている。第1窄み部311aの一面及び他面の傾斜角度(中央部313aの一面及び他面に対する傾斜角度)は、第2窄み部312aの一面及び多面に対する傾斜角度よりも若干大きい(つまり、第1窄み部311aの一面及び他面の鈍角度合いは、第2窄み部312aのそれよりも大きい)。
なお、前記一面は、図6を参照するとその上側の面であり(図5を参照すると、表されている面であり)、前記他面は、図6を参照するとその下側の面である(図5を参照すると、表されていない)。
本体31aは、図6に示すように、側面視略舟形状に形成されている。本体31aの中央部313aの一面及び多面は、略平行である。本体31aの中央部313aの周長は、図9に示すように、筒状ラベル長尺体の内周長さよりも短い。従って、図9及び図10に示すように、筒状ラベル長尺体又は筒状ラベルが本体31aを囲繞するような状態で(筒状ラベル長尺体又は筒状ラベルの内面が、本体31aの一面及び他面に接する又は近接するような状態で)、筒状ラベル長尺体を、第1窄み部311aから中央部313a、中央部313aから第2窄み部312aへと送り出すことができる。
この介在部材3aをライン上に配置する場合には、通常、その第1窄み部311aを上流側に且つ第2窄み部312aを下流側に向けて配置される。
粉塵収容凹部32aは、レーザー光の照射に対応する部分に設けられる。図示例では、粉塵収容凹部32aは、本体31aの中央部313aの一面側に設けられている。もっとも、粉塵収容凹部32aは、第1窄み部311aの一面側又は第2窄み部312aの一面側に設けられていてもよいし、或いは、本体31aの中央部313aから第1窄み部311a又は/及び第2窄み部312aにかけて設けられていてもよい(何れも、図示せず)。
粉塵収容凹部32aは、凹みの底面321aと、その底面321aの周囲に起立した周壁面322aと、から区画されるスペースであり、本体31aの中央部313aの一面には、周壁面322aの上縁によって開口部323aが形成されている。この開口部323aは、粉塵が粉塵収容凹部32aに入る入り口であり、図示例では、開口部323aの開口面積は、底面321aの面積と略同じである。
粉塵収容凹部32aの深さ(周壁面322aの高さ)は、特に限定されないが、それが余りに小さいと、筒状ラベル長尺体又は筒状ラベルの送り出し時に、その内面が、粉塵の溜まった粉塵収容凹部32aの底面321aに接するおそれがある。かかる観点から、粉塵収容凹部32aの深さは、5mm以上が好ましく、さらに、10mm以上がより好ましい。粉塵収容凹部32aの深さは、介在部材3aの肉厚を限度として大きければ大きいほどよいが、その上限の一例を示せば、例えば、50mmである。
レーザー印刷予定領域が介在部材3aの開口部323a上を通過するように位置合わせして、介在部材3aの外側に筒状ラベル長尺体10を挿通する。そして、図9及び図10に示すように、介在部材3aの開口部323aに対応する筒状ラベル長尺体10の外面に対してレーザー印刷装置Bによりレーザー光を照射する。なお、図10の矢印は、筒状ラベル長尺体の送り出し方向を示す。
レーザー光の照射により、筒状ラベル長尺体10の内側から粉塵が生じ(図中、粉塵をドットで示している)、かかる粉塵が、開口部323aから粉塵収容凹部32aの底面321aに収集されて溜まっていく。このため、粉塵が、レーザー光照射に対応する筒状ラベル長尺体10の内面に再付着したり、或いは、その内面に対向する内面に付着することを防止できる。
なお、上記第1実施形態の介在部材3aは、粉塵収容凹部32aの底面321aが平坦状であるが、例えば、図11に示すように、粉塵収容凹部32aの底面321aが、略V字状に形成されていてもよい。このような底面321aを有する粉塵収容凹部32aは、より多くの粉塵を開口部323aから離して溜めることができる。
また、図12に示すように、粉塵収容凹部32aの底面321aが、凸凹状に形成されていてもよい。このような底面321aを有する粉塵収容凹部32aも、より多くの粉塵を開口部323aから離して溜めることができる。
また、特に図示しないが、上記粉塵収容凹部32aの表面(底面321a又は/及び周壁面322a)に、粉塵を捕捉する捕捉材を設けてもよい。好ましくは、前記粉塵の捕捉材は、少なくとも底面321aの一部又は全部に設けられる。
前記捕捉材は、粉塵を容易に捕らえ且つ離れないような機能を有する材であれば特に限定されない。前記捕捉材としては、例えば、各種の粘着剤(例えば、粘着テープなどで使用されている感圧型粘着剤など)、粉塵を静電的に吸着する静電吸着剤、表面に微細な孔を有する多孔質材、不織布などのメッシュ材、水などの液体などが挙げられる。
粉塵収容凹部32aに捕捉材を設けることにより、粉塵収容凹部32aに収集された粉塵が捕捉材に保持される。そのため、一旦、粉塵収容凹部32に溜まった粉塵が、その凹部32aから飛散することがない。
<介在部材の第2実施形態>
次に、介在部材の第2実施形態を説明する。
第2実施形態に係る介在部材は、上記第1実施形態の介在部材3aと同様に、筒状ラベル長尺体又は筒状ラベルの内面同士を離反させて開口させるインナーガイドとしての機能と、粉塵収集手段と、を兼用している。
第2実施形態に係る介在部材も、上記第1実施形態の介在部材3aと同様に、ミシン目処理工程、その他の処理工程、又は、レーザー印刷のみを行うレーザー印刷工程などに使用できる。
図13及び図14において、第2実施形態に係る介在部材3bは、本体31bと、本体31b内に設けられた粉塵収容用の粉塵収容凹部32bと、を有する。
本体31bは、その一端側に向かうに従って肉厚が薄くなる第1窄み部311bと、肉厚が略均一な中央部313bと、他端側に向かうに従って肉厚が薄くなる第2窄み部312bと、を有する。本体31bの構成は、上記第1実施形態の介在部材3aの本体31aよりも厚肉状であることを除いて、上記第1実施形態と同様である。そのため、本体31bの説明は、ここでは省略する。
この介在部材3bをライン上に配置する場合には、上記第1実施形態と同様に、通常、その第1窄み部311bを上流側に且つ第2窄み部312bを下流側に向けて配置される。
粉塵収容凹部32bは、本体31bの中央部313bに設けられている。もっとも、粉塵収容凹部32bは、第1窄み部311b又は第2窄み部312bに設けられていてもよいし、或いは、本体31bの中央部313bから第1窄み部311b又は/及び第2窄み部312bにかけて設けられていてもよい(何れも、図示せず)。
粉塵収容凹部32bは、凹みの底面321bと、その底面321bの周囲に起立した周壁面322bと、から区画されている。その周壁面322bの上端部には、一部に開口部323bを有する天壁324bが形成されており、粉塵収容凹部32bと天壁324bとで空洞部が形成されている。
天壁324bは、粉塵収容凹部32bの上方側に設けられている。粉塵収容凹部32bの上方側は、一部に開口部323bを有する天壁324bによって覆われている。
この開口部323bは、粉塵収容凹部32bに連通しており、粉塵は、開口部323bを通じて、粉塵収容凹部32bに収集される。
開口部323bの開口面積は、粉塵収容凹部32bの任意の箇所での横断面の最大面積よりも小さく、且つ、レーザー印刷予定領域の面積以上に形成されている。
粉塵収容凹部32bの深さは、特に限定されないが、より多くの粉塵を収容でき且つ飛散を防止する観点から、その深さは、10mm以上が好ましく、さらに、15mm以上がより好ましい。粉塵収容凹部32bの深さは、介在部材3bの肉厚を限度として大きければ大きいほどよいが、その上限の一例を示せば、例えば、50mmである。
なお、図14に示すように、天壁324bの内面は、開口部323bから底面321bに向かうに従って粉塵収容凹部32bの横断面の面積が大きくなるような、傾斜面とされており、周壁面322bと天壁324bの内面は兼用されている。
第2実施形態の介在部材3bも、上記第1実施形態の介在部材3aと同様に使用される。すなわち、レーザー印刷予定領域が介在部材3bの開口部323b上を通過するように位置合わせして、介在部材3bの外側に筒状ラベル長尺体を挿通する。そして、介在部材3bの開口部323bに対応する筒状ラベル長尺体の外面に対してレーザー光を照射する。
レーザー光の照射により、筒状ラベル長尺体の内側から粉塵が生じ、かかる粉塵が、開口部323bから粉塵収容凹部32bの底面321bに収集されて溜まっていく。このため、粉塵が、レーザー光照射に対応する筒状ラベル長尺体の内面に再付着したり、或いは、その内面に対向する内面に付着することを防止できる。
第2実施形態の介在部材3bは、粉塵収容凹部32bの上方側が一部に開口部323bを有する天壁324bによって覆われているので、開口部323bから粉塵収容凹部32bに収集された粉塵がその凹部32bから筒状ラベル長尺体側へ飛散することを防止できる。特に、図14に示すように、天壁324bの内面は傾斜面とされており、粉塵収容凹部32bの一端側及び他端側(筒状ラベル長尺体の送り出し方向側及びそれとは反対側)が狭まっている(尖っている)。このため、粉塵がその粉塵収容凹部32bの一端部又は他端部に集まって溜まり易く、よって、溜まった粉塵が開口部323bから外部へと飛散することを防止できる。
なお、上記第2実施形態の介在部材3bにおいて、開口部323bに漏斗状の導き構造を設けてもよい。
例えば、図15及び図16に示すように、天壁324bに形成された開口部323bに、下方に向かうに従い下端辺が互いに近づくように傾斜させた一対の板状傾斜壁325b,326bを設け、この傾斜壁325b,326bの下端辺間に隙間327bを空けておく。この隙間327bは、細長い帯状であり、粉塵収容凹部32bに連通する開口部となっている。
向かい合った下端辺の間に隙間327を有する傾斜壁325b,326bが、漏斗状の導き構造であり、かかる構造は、例えば、賽銭箱の構造に近似している。
このような導き構造を有する介在部材3bであれば、図13及び14の介在部材3bに比して、粉塵収容凹部3bに溜まった粉塵が外部へと飛散することをより確実に防止できる。
また、上記第2実施形態の介在部材3bの粉塵収容凹部32bに、粉塵を補足する補足材を設けてもよい。
粉塵の補足材については、上記第1実施形態に例示のものなどを用いることができる。
<介在部材の第3実施形態>
次に、介在部材の第3実施形態を説明する。
この介在部材は、例えば、上記[筒状ラベルの製造の概要]で説明した折り返し処理工程のテトラガイドとして使用できる。この介在部材が折り返し処理工程のテトラガイドとして使用される場合には、介在部材は、筒状ラベル長尺体の内面同士を一旦離反させる機能と、粉塵収集手段と、を兼用する。
なお、この介在部材は、折り返し処理工程でのみ使用されるというわけではなく、上述のように、この介在部材を他の処理を行う際に使用してもよいし、或いは、レーザー印刷のみを行うために使用してもよい。
図17乃至図20において、第3実施形態に係る介在部材3cは、本体31cと、本体31c内に設けられた粉塵収容用の粉塵収容凹部32cと、を有する。
本体31cは、その一端側に向かうに従って肉厚が薄くなる第1窄み部311cと、他端側に向かうに従って肉厚が薄くなる第2窄み部312cと、第1窄み部311cと第2窄み部312cとを連結する中央部313cと、を有する。
本体31cは、2つの三角柱の一側面同士を接合し且つ接合状態で2つの三角柱の対向する2つの辺が90度ねじれの位置となる八面体構造を成している。換言すると、本体31cは、三角柱を寝かせた形のA型テントの2つの底面を、稜線が90度ねじれの位置となるようにその底面同士を接合したような八面体構造を成している。
第1窄み部311c及び第2窄み部312cは、何れも、極めて鋭角な屋根型形状を成しており、何れの先端部(稜線)も丸みを持って尖っている。第一窄み部311cの先端部(稜線)と第2窄み部312cの先端部(稜線)は、90度ねじれの位置関係にある。
第1窄み部311c及び第2窄み部312cの各一面及び他面は、それぞれ平坦面であり、中央部313cに向かって傾斜している。
この介在部材3cをライン上に配置する場合には、通常、その第1窄み部311cを上流側に且つ第2窄み部312cを下流側に向けて配置される。なお、この介在部材3cをライン上に配置する場合には、通常、天地方向に配置される。一方、第1及び第2実施形態のインナーガイドは、水平方向(天地方向と直交する方向)に配置される。
粉塵収容凹部32cは、本体31cの第1窄み部311cから第2窄み部312cにかけて設けられている。もっとも、粉塵収容凹部32cは、第1窄み部311c又は第2窄み部312cに設けられていてもよい(図示せず)。
粉塵収容凹部32cは、凹みの底面321cと、その底面321cの周囲に起立した周壁面322cと、から区画されている。その周壁面322cの上端部には、一部に開口部323cを有する天壁324cが形成されており、粉塵収容凹部32cと天壁324cとで空洞部が形成されている。
天壁324cは、粉塵収容凹部32cの上方側に設けられている。粉塵収容凹部32cの上方側は、一部に開口部323cを有する天壁324cによって覆われている。
この開口部323cは、粉塵収容凹部32cに連通しており、粉塵は、開口部323cを通じて、粉塵収容凹部32cに収集される。
開口部323cの開口面積は、粉塵収容凹部32cの任意の箇所での横断面の最大面積よりも小さく、且つ、レーザー印刷予定領域の面積以上に形成されている。
第3実施形態の介在部材3cも、上記第1実施形態の介在部材3aと同様に使用される。すなわち、レーザー印刷予定領域が介在部材3cの開口部323c上を通過するように位置合わせして、介在部材3cの外側に筒状ラベル長尺体を挿通する。そして、介在部材3cの開口部323cに対応する筒状ラベル長尺体の外面に対してレーザー光を照射する。
レーザー光の照射により、筒状ラベル長尺体の内側から粉塵が生じ、かかる粉塵が、開口部323cから粉塵収容凹部32cの底面321cに収集されて溜まっていく(天地方向に配置される場合には、粉塵は、第2窄み部312c側の周壁面322cに収集されて溜まっていく)。このため、粉塵が、レーザー光照射に対応する筒状ラベル長尺体の内面に再付着したり、或いは、その内面に対向する内面に付着することを防止できる。
第3実施形態の介在部材3cも、粉塵収容凹部32cの上方側が一部に開口部323cを有する天壁324cによって覆われているので、開口部323cから粉塵収容凹部32cに収集された粉塵がその凹部32cから筒状ラベル長尺体側へ飛散することを防止できる。
なお、上記第3実施形態の介在部材3cの粉塵収容凹部32cに、粉塵を補足する補足材を設けてもよい。粉塵の補足材については、上記第1実施形態に例示のものなどを用いることができる。
また、上記第3実施形態の介在部材3cの開口部323cに、上記第2実施形態で示したような漏斗状の導き構造を設けてもよい。
さらに、上記第3実施形態の介在部材3cの粉塵収容凹部32cに、粉塵を一方向に流す送風装置が設けられていてもよい。
具体的には、図21に示すように、粉塵収容凹部32cの周壁面322cの近傍に、送風装置51(小型ファンなど)を配置する。送風装置51は、第1窄み部311c側における周壁面322cの近傍であって、開口部323cの下方(第1窄み部311cの先端部寄りの開口部323cの下方)に設けられていることが好ましい。
この送風装置51により、粉塵収容凹部32c内には第1窄み部311c側から第2窄み部312c側へと風が流れる。このため、開口部323cから入った粉塵は風に乗って粉塵収容凹部32cの端部に集まり易くなり、溜まった粉塵が開口部323cから外部へと飛散することを防止できる。
さらに、粉塵収容凹部32cの、前記風の流れの下流側(第2窄み部312c側)に、粉塵を補足する補足材52を設けてもよい。捕捉材52は、風の流れ方向に複数並設されていることが好ましい。この捕捉材52の材質としては、上記第1実施形態で例示したようなものが挙げられるが、その捕捉材52の形態としては、通気性を有するシート状であることが好ましい。シート状の捕捉材52は、そのシート面が風の流れ方向に対して略直交するように配置することが好ましい。捕捉材52としては、例えば、不織布などの粉塵吸着フィルターなどが挙げられる。
このような風下に捕捉材52を張架しておくことにより、送風装置51によって運ばれる粉塵を確実に捕捉材52にて保持して、粉塵収容凹部32cの空間中から除去できる。
また、粉塵収容凹部32c中で風が一方向にスムースに流れるようにするために、必要に応じて、風下に通気口53を形成してもよい。例えば、第2窄み部312cの先端部に、粉塵収容凹部32cと外部を連通する孔部53を形成してもよい。
また、図21に示したような、上記第3実施形態の変形例である、送風装置51による粉塵の一方向へ流すこと、風下に捕捉材52を設けること、及び、通気口53を設けることから選択される事項を、第2実施形態の介在部材3bに適用してもよい。
その他、上記第1乃至第3実施形態で示した様々な構造を適宜組み合わせて、本発明の介在部材を構成することもできる。
1…筒状ラベル、3…インナーガイド、4…テトラガイド、3a,3b,3c…介在部材、32a,32b,32c…粉塵収容凹部、323a,323b,323c…開口部、324b,324c…天壁

Claims (5)

  1. レーザー発色層を有する長尺状のフィルムを筒状に形成した筒状ラベル長尺体又は筒状ラベルに、レーザー光を照射して印刷する筒状ラベルの印刷方法であって、
    前記筒状ラベル長尺体又は筒状ラベルを開口してその内側に粉塵収集手段を設けた状態で、前記筒状ラベル長尺体又は筒状ラベルの外面からレーザー光を照射してレーザー発色層を発色させることを特徴とする、筒状ラベルの印刷方法。
  2. 前記粉塵収集手段が、前記筒状ラベル長尺体又は筒状ラベルを挿通して扁平状の筒状ラベル長尺体又は筒状ラベルを開口させる介在部材であって、レーザー光の照射に対応する部分に粉塵収容凹部が形成されている介在部材である、請求項1に記載の筒状ラベルの印刷方法。
  3. 前記介在部材の粉塵収容凹部に、粉塵を捕捉する捕捉材が設けられている、請求項2に記載の筒状ラベルの印刷方法。
  4. 前記粉塵収容凹部の上方側が、一部に開口部を有する天壁によって覆われている、請求項2または3に記載の筒状ラベルの印刷方法。
  5. 扁平状に折り畳まれた筒状ラベル連続体又は筒状ラベルを開口させるためにその内側に介在させる介在部材であって、
    前記筒状ラベル長尺体又は筒状ラベルから生じる粉塵を収容する粉塵収容凹部が設けられていることを特徴とする筒状ラベル開口用介在部材。
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