JP2013120233A - マイクロレンズアレイ露光用フォトスペーサ用感光性樹脂組成物 - Google Patents

マイクロレンズアレイ露光用フォトスペーサ用感光性樹脂組成物 Download PDF

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Abstract

【課題】MLA露光によっても、残渣が残らないフォトスペーサ用感光性樹脂組成物の提供。
【解決手段】(A)分子内に重合性基を有するバインダー樹脂、(B)重合性化合物、(C)オキシム系光重合開始剤、および(E)重合禁止剤を含有する、マイクロレンズアレイ露光用フォトスペーサ用感光性樹脂組成物。
【選択図】 なし

Description

本発明は、マイクロレンズアレイ露光装置を用いてフォトスペーサを形成するための、感光性樹脂組成物に関する。また、かかる感光性樹脂組成物を用いて形成したフォトスペーサおよび表示装置に関する。
近年、スマートフォンの普及により、画面の高精細化が押し寄せている。高精細化は基板上に、例えば、特許文献1に記載の感光性樹脂組成物を適用し、フォトマスクの像を結像レンズにより縮小投影して露光するステッパ露光装置を使用することにより対処することができるが、例えば1m角以上の大面積の基板に対して露光を行う場合には、使用するレンズ口径が基板の大きさに対応して大きくなり高価なものとなるという問題がある。この問題に対しては、特許文献2に記載のマイクロレンズアレイ(MLA)露光装置を用いることで、大面積の被露光体における非周期性のパターンの露光を高解像力にて行える露光装置を低コストで製造を行うことができることが記述されている。
また、特定の構造を有するオキシム系化合物が有効な重合開始剤として働くことが知られている(特許文献3)。
特開2010−152362号公報 特開2011−118155号公報 特開2007−231000号公報
しかし、上述のような、マクロレンズアレイ露光装置に対応する材料はほとんど知られていない。さらに、本願発明者が検討したところ、公知の感光性樹脂組成物の中には、MLA露光装置で露光すると、露光ライン間に残渣が残りやすいことが分かった。本願発明はかかるMLA露光特有の問題を解決することを目的としてものであって、MLA露光装置で露光しても、露光ライン間の残渣を解消すると共に、高精細、高感度、高矩形性を必要とするフォトスペーサパターンを形成し得る組成物を提供するものである。
上記課題のもと、発明者が検討した結果、オキシム系重合開始剤を用いた感光性組成物を用いると、MLA露光を行っても、露光ライン間に残渣が残らず、高精細、高感度、高矩形性を必要とするフォトスペーサパターンを形成し得ることがわかった。特に、従来から広く用いられているMPA露光装置を用いて露光する場合にオキシム系重合開始剤を用いた感光性組成物を用いると残渣が著しく残る場合があったが、MLA露光装置を用いると残渣が顕著になくなることは驚くべきことである。
具体的には、下記手段<1>により、好ましくは、<2>〜<13>により、上記課題は解決された。
<1>(A)分子内に重合性基を有するバインダー樹脂、(B)重合性化合物、(C)オキシム系光重合開始剤、および(E)重合禁止剤を含有する、マイクロレンズアレイ露光用フォトスペーサ用感光性樹脂組成物。
<2>前記(A)分子内に重合性基を有するバインダー樹脂が、エチレン性不飽和基を有する、<1>に記載の感光性樹脂組成物。
<3>前記(C)オキシム系光重合開始剤が、下記のいずれかの式で表される<1>または<2>に記載の感光性樹脂組成物。
式(3−3)
Figure 2013120233
(式(3−3)中、RおよびXは、それぞれ、一価の置換基を表し、Aは二価の有機基を表し、Arはアリール基を表す。nは0〜5の整数である。)
式(4−1)
Figure 2013120233
(式(4−1)中、X1、X2、およびX3は、それぞれ、水素原子、ハロゲン原子、またはアルキル基を表し、R1は−R、−OR、−COR、−SR、−CONRR'、または−CNを表し、R2およびR3は、それぞれ、−R、−OR、−COR、−SR、または−NRR'を表す。RおよびR'は、それぞれ、アルキル基、アリール基、アラルキル基、または、複素環基を表し、これらの基は、ハロゲン原子および複素環基からなる群より選択される1以上で置換されていてもよく、該アルキル基、およびアラルキル基におけるアルキル鎖を構成する炭素原子の1以上が、不飽和結合、エーテル結合、またはエステル結合に置き換わっていてもよく、RおよびR'は互いに結合して環を形成していてもよい。)
式(5−3)
Figure 2013120233
(式(5−3)中、R1は、水素原子、アシル基、アルコキシカルボニル基、または、アリールオキシカルボニル基を表し、R2は、それぞれ、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、アルキルオキシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、または、アミノ基を表し、mは、0〜4の整数を表す。mが2以上の場合は、R2は互いに連結し環を形成してもよい。Xは、−CH2−、−O−、または、−S−を表す。lは、1〜3の整数を表す。)
式(5−4)
Figure 2013120233
(式(5−4)中、R1は、水素原子、アシル基、アルコキシカルボニル基、または、アリールオキシカルボニル基を表し、R2は、それぞれ、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、アルキルオキシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、または、アミノ基を表し、mは、0〜4の整数を表す。mが2以上の場合は、R2は互いに連結し環を形成してもよい。Xは、−CH2−、−O−、または、−S−を表す。lは、1〜3の整数を表す。)
<4>前記(A)分子内に重合性基を有するバインダー樹脂中、重合性基を含む繰り返し単位の割合が、20〜90モル%である、<1>〜<3>のいずれかに記載の感光性樹脂組成物。
<5>(E)重合禁止剤が、カテコール、フェノチアジン、フェノキサジン、ヒンダードアミン及びこれらの誘導体から選択される少なくとも1種である、<1>〜<4>のいずれかに記載の感光性樹脂組成物。
<6>未露光部の現像時間(Break Point)が15秒以内である<1>〜<5>のいずれかに記載の感光性樹脂組成物。
<7>(B)重合性化合物が、カルボキシル基を含有する、<1>〜<6>のいずれかに記載の感光性樹脂組成物。
<8>(B)重合性化合物の酸価が25〜120mgKOH/gである、<1>〜<7>のいずれかに記載の感光性樹脂組成物。
<9>(A)バインダー樹脂が側鎖に酸性基を含む、<1>〜<8>のいずれかに記載の感光性樹脂組成物。
<10><1>〜<9>のいずれかに記載の感光性樹脂組成物を基板上に付与してフォトスペーサ層を形成する層形成工程と、前記フォトスペーサ層に対してマスク露光を行い、MLA露光装置で、露光部を硬化させる露光工程と、フォトスペーサ層の未硬化部を現像により除去する現像工程と、を含むパターン形成方法。
<11><10>に記載のパターン形成方法により、基板上にフォトスペーサパターンを形成する工程を含むフォトスペーサの製造方法。
<12><11>に記載の製造方法により製造されたフォトスペーサ。
<13><12>に記載のフォトスペーサを有する表示装置。
本発明により、MLA露光を行っても、露光ライン間に残渣が残らず、高精細、高感度、高矩形性を必要とするフォトスペーサパターンを形成可能になった。
以下において、本発明の内容について詳細に説明する。尚、本願明細書において「〜」とはその前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む意味で使用される。
本発明のマイクロレンズアレイ(Micro Lens Array、MLAと略すこともある)露光用フォトスペーサ用感光性樹脂組成物は、(A)分子内に重合性基を有するバインダー樹脂、(B)重合性化合物、(C)オキシム系光重合開始剤、および(E)重合禁止剤を含有することを特徴とする。以下、本発明の詳細について、説明する。
(A)分子内に重合性基を有するバインダー樹脂
本発明の感光性樹脂組成物は、(A)分子内に重合性基を有するバインダー樹脂を含む。重合性基としては、エチレン性不飽和基を有する基が好ましく、(メタ)アクリロイル基が好ましい。本発明では特に、(A)バインダー樹脂が有する重合性基を含む繰り返し単位の割合が、樹脂を構成する全繰り返し単位中(20〜90)モル%であることが好ましく、(30〜80)モル%であることがより好ましい。このような範囲とすることにより、残渣、形状がより優れる傾向にある。
本発明で用いる(A)バインダー樹脂は、また、酸性基を有することが好ましい。
より具体的には、本発明で好ましい態様としては、側鎖に酸性基を有する基:Y(繰り返し単位:yモル%)と、エチレン性不飽和基を有する基:Z(繰り返し単位:zモル%)を有する態様であり、特に本発明で好ましい態様としては、側鎖に分岐および/または脂環構造を有する基:X(繰り返し単位:xモル%)と、酸性基を有する基:Y(繰り返し単位:yモル%)と、エチレン性不飽和基を有する基:Z(繰り返し単位:zモル%)を含有するバインダー樹脂である。さらに、(A)バインダー樹脂は、必要に応じてその他の基(L)(lモル%)を有していてもよい。
また、(A)樹脂バインダー中のひとつの基の中にX、Y、及びZが複数組み合わされていてもよい。
―側鎖に分岐および/または脂環構造を有する基:X―
前記「側鎖に分岐および/または脂環構造を有する基」について説明する。
まず、分岐を有する基としては、炭素原子数3〜12個の分岐状のアルキル基を示し、例えば、i−プロピル基、i−ブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、2−メチルブチル基、イソヘキシル基、2−エチルヘキシル基、2−メチルヘキシル基、i−アミル基、t−アミル基、3−オクチル、t−オクチル等が挙げられる。これらの中でも、i−プロピル基、s−ブチル基、t−ブチル基、イソペンチル基等が好ましく、さらにi−プロピル基、s−ブチル基、t−ブチル基等が好ましい。
次に脂環構造を有する基としては、炭素原子数5〜20個の脂環式炭化水素基を示し、例えば、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、ノルボルニル基、イソボルニル基、アダマンチル基、トリシクロデシル基、ジシクロペンテニル基、ジシクロペンタニル基、トリシクロペンテニル基、及びトリシクロペンタニル基等が挙げられる。これらの中でも、シクロヘキシル基、ノルボルニル基、イソボルニル基、アダマンチル基、トリシクロデシル基、トリシクロペンテニル基、トリシクロペンタニル基等が好ましく、更にシクロヘキシル基、ノルボルニル基、イソボルニル基、トリシクロペンテニル基等が好ましい。
前記側鎖に分岐および/または脂環構造を有する基を含有する単量体としては、スチレン類、(メタ)アクリレート類、ビニルエーテル類、ビニルエステル類、(メタ)アクリルアミド類などが挙げられ、(メタ)アクリレート類、ビニルエステル類、(メタ)アクリルアミド類が好ましく、さらに好ましくは(メタ)アクリレート類である。
前記側鎖に分岐構造を有する基を含有する単量体の具体例としては、(メタ)アクリル酸i−プロピル、(メタ)アクリル酸i−ブチル、(メタ)アクリル酸s−ブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸i−アミル、(メタ)アクリル酸t−アミル、(メタ)アクリル酸sec−iso−アミル、(メタ)アクリル酸2−オクチル、(メタ)アクリル酸3−オクチル、(メタ)アクリル酸t−オクチル等が挙げられ、その中でも、(メタ)アクリル酸i−プロピル、(メタ)アクリル酸i−ブチル、メタクリル酸t−ブチル等が好ましく、さらに好ましくは、メタクリル酸i−プロピル、メタクリル酸t−ブチル等である。
次に、前記側鎖に脂環構造を有する基を含有する単量体の具体例としては、炭素原子数5〜20個の脂環式炭化水素基を有する(メタ)アクリレートである。具体的な例としては、(メタ)アクリル酸(ビシクロ〔2.2.1]ヘプチル−2)、(メタ)アクリル酸−1−アダマンチル、(メタ)アクリル酸−2−アダマンチル、(メタ)アクリル酸−3−メチル−1−アダマンチル、(メタ)アクリル酸−3,5−ジメチル−1−アダマンチル、(メタ)アクリル酸−3−エチルアダマンチル、(メタ)アクリル酸−3−メチル−5−エチル−1−アダマンチル、(メタ)アクリル酸−3,5,8−トリエチル−1−アダマンチル、(メタ)アクリル酸−3,5−ジメチル−8−エチル−1−アダマンチル、(メタ)アクリル酸 2−メチル−2−アダマンチル、(メタ)アクリル酸 2−エチル−2−アダマンチル、(メタ)アクリル酸 3−ヒドロキシ−1−アダマンチル、(メタ)アクリル酸オクタヒドロ−4,7−メンタノインデン−5−イル、(メタ)アクリル酸オクタヒドロ−4,7−メンタノインデン−1−イルメチル、(メタ)アクリル酸−1−メンチル、(メタ)アクリル酸トリシクロデシル、(メタ)アクリル酸−3−ヒドロキシ−2,6,6−トリメチル−ビシクロ〔3.1.1〕ヘプチル、(メタ)アクリル酸−3,7,7−トリメチル−4−ヒドロキシ−ビシクロ〔4.1.0〕ヘプチル、(メタ)アクリル酸(ノル)ボルニル、(メタ)アクリル酸イソボルニル、(メタ)アクリル酸フエンチル、(メタ)アクリル酸−2,2,5−トリメチルシクロヘキシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、などが挙げられる。これら(メタ)アクリル酸エステルの中でも、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸(ノル)ボルニル、(メタ)アクリル酸イソボルニル、(メタ)アクリル酸−1−アダマンチル、(メタ)アクリル酸−2−アダマンチル、(メタ)アクリル酸フエンチル、(メタ)アクリル酸1−メンチル、(メタ)アクリル酸トリシクロデシルなどが好ましく、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸(ノル)ボルニル、(メタ)アクリル酸イソボルニル、(メタ)アクリル酸−2−アダマンチルが特に好ましい。
更に、前記側鎖に脂環構造を有する基を含有する単量体の具体例としては、下記式(1−1)又は(1−2)で表される化合物が挙げられる。ここで、式(1−1)、(1−2)において、xは1又は2を表し、Rは水素又はメチル基を表す。m及びnはそれぞれ独立に0〜15を表す。式(1−1)、(1−2)の中でも、x=1又は2、m=0〜8、n=0〜4が好ましく、m=1〜4、n=0〜2がより好ましい。式(1−1)又は(1−2)で表される化合物の好ましい具体例として、下記化合物D−1〜D−5、T−1〜T−8が挙げられる。
式(1−1)
Figure 2013120233
式(1−2)
Figure 2013120233
Figure 2013120233
Figure 2013120233
前記側鎖に脂環構造を有する基を含有する単量体は適宜製造したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。
前記市販品としては、日立化成工業(株)製:FA−511A、FA−512A(S)、FA−512M、FA−513A、FA−513M、TCPD−A、TCPD−M、H−TCPD−A、H−TCPD−M、TOE−A、TOE−M、H−TOE−A、H−TOE−M等が挙げられる。これらの中でも現像性に優れ、変形回復率に優れる点で、FA−512A(S),512Mが好ましい。
―側鎖に酸性基を有する基:Y―
前記酸性基としては、特に制限はなく、公知のものの中から適宜選択することができ、例えば、カルボキシル基、スルホン酸基、スルホンアミド基、リン酸基、フェノール性水酸基等が挙げられる。これらの中でも、現像性、及び硬化膜の耐水性が優れる点から、カルボキシ基、フェノール性水酸基であることが好ましい。
前記側鎖に酸性基を有する基の単量体としては、特に制限はなく、スチレン類、(メタ)アクリレート類、ビニルエーテル類、ビニルエステル類、(メタ)アクリルアミド類などが挙げられ、(メタ)アクリレート類、ビニルエステル類、(メタ)アクリルアミド類が好ましく、さらに好ましくは(メタ)アクリレート類である。
前記側鎖に酸性基を有する基の単量体の具体例としては、公知のものの中から適宜選択することができ、例えば、(メタ)アクリル酸、ビニル安息香酸、マレイン酸、マレイン酸モノアルキルエステル、フマル酸、イタコン酸、クロトン酸、桂皮酸、ソルビン酸、α−シアノ桂皮酸、アクリル酸ダイマー、水酸基を有する単量体と環状酸無水物との付加反応物、ω−カルボキシ−ポリカプロラクトンモノ(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらは、適宜製造したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。
前記水酸基を有する単量体と環状酸無水物との付加反応物に用いられる水酸基を有する単量体としては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。前記環状酸無水物としては、例えば、無水マレイン酸、無水フタル酸、シクロヘキサンジカルボン酸無水物等が挙げられる。
前記市販品としては、東亜合成化学工業(株)製:アロニックスM−5300、アロニックスM−5400、アロニックスM−5500、アロニックスM−5600、新中村化学工業(株)製:NKエステルCB−1、NKエステルCBX−1、共栄社油脂化学工業(株)製:HOA−MP、HOA−MS、大阪有機化学工業(株)製:ビスコート#2100等が挙げられる。これらの中でも現像性に優れ、低コストである点で(メタ)アクリル酸等が好ましい。
―側鎖にエチレン性不飽和基を有する基:Z―
前記「側鎖にエチレン性不飽和基」としては、特に制限はなく、エチレン性不飽和基としては、(メタ)アクリロイル基が好ましい。また、エチレン性不飽和基と単量体との連結はエステル基、アミド基、カルバモイル基などの2価の連結基であれば特に制限はない。側鎖にエチレン性不飽和基を導入する方法は公知のものの中から適宜選択することができ、例えば、酸性基を持つ基にエポキシ基を持つ(メタ)アクリレートを付加する方法、ヒドロキシル基を持つ基にイソシアネート基を持つ(メタ)アクリレートを付加した付加する方法、イソシアネート基を持つ基にヒドロキシ基を持つ(メタ)アクリレートを付加する方法などが挙げられる。
側鎖にエチレン性不飽和基を有する基を有する繰り返し単位として、以下の繰り返し単位が例示される。
Figure 2013120233
上記式中、R11〜R15はそれぞれ、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、アルキル基、又はアリール基を表し、R16は水素原子又はメチル基を表す。
11〜R15は水素原子が好ましい。
前記エチレン性不飽和結合及びエポキシ基を有する(メタ)アクリレートとしては、これらを有すれば特に制限はないが、例えば、下記式(2−1)で表される化合物及び下記構造式(2−2)で表される化合物が好ましい。
式(2−1)
Figure 2013120233
ただし、前記式(2−1)中、R1は水素原子又はメチル基を表す。L1は有機基を表す。
式(2−2)
Figure 2013120233
ただし、前記式(2−1)中、R2は水素原子又はメチル基を表す。L2は有機基を表す。Wは4〜7員環の脂肪族炭化水素基を表す。
前記式(2−1)で表される化合物及び式(2−2)で表される化合物の中でも、式(2−1)で表される化合物が式(2−2)よりも好ましい。前記式(2−1)及び(2−2)においては、L1及びL2がそれぞれ独立に炭素数1〜4のアルキレン基のものがより好ましい。
前記式(2−1)で表される化合物又は式(2−2)で表される化合物としては、特に制限はないが、例えば、以下の例示化合物(1)〜(10)が挙げられる。
Figure 2013120233
―その他の単量体―
前記その他の単量体としては、特に制限はなく、例えば分岐および/または脂環構造をもたない(メタ)アクリル酸エステル、スチレン、ビニルエーテル、二塩基酸無水物基、ビニルエステル基、炭化水素アルケニル基等を有する単量体などが挙げられる。
前記ビニルエーテル基としては、特に制限はなく、例えば、ブチルビニルエーテル基などが挙げられる。
前記二塩基酸無水物基としては、特に制限はなく、例えば、無水マレイン酸基、無水イタコン酸基などが挙げられる。
前記ビニルエステル基としては、特に制限はなく、例えば、酢酸ビニル基などが挙げられる。
前記炭化水素アルケニル基としては、特に制限はなく、例えば、ブタジエン基、イソプレン基などが挙げられる。
前記(A)バインダー樹脂におけるその他の単量体由来の繰り返し単位の含有率としては、モル組成比が、0〜30mol%であることが好ましく、0〜20mol%であることがより好ましい。
(A)バインダー樹脂の具体例としては、例えば、下記化合物P−1〜P−35で表される化合物が挙げられる。さらに、x、y、z、lの成分比については、これらの範囲に加えてさらに広げることも可能である。
Figure 2013120233
Figure 2013120233
Figure 2013120233
Figure 2013120233
Figure 2013120233
Figure 2013120233
Figure 2013120233
―製造法について―
前記(A)バインダー樹脂は、モノマーの(共)重合反応の工程とエチレン性不飽和基を導入する工程の二段階の工程から作られる。
まず、(共)重合反応は種々のモノマーの(共)重合反応によって作られ、特に制限はなく公知のものの中から適宜選択することができる。例えば、重合の活性種については、ラジカル重合、カチオン重合、アニオン重合、配位重合などを適宜選択することができる。これらの中でも合成が容易であり、低コストである点からラジカル重合であることが好ましい。また、重合方法についても特に制限はなく公知のものの中から適宜選択することができる。例えば、バルク重合法、懸濁重合法、乳化重合法、溶液重合法などを適宜選択することができる。これらの中でも、溶液重合法であることがより望ましい。
−分子量−
(A)バインダー樹脂として好適な前記共重合体の重量平均分子量は、10,000〜100,000が好ましく、12,000〜60,000が更に好ましく、15,000〜45,000が特に好ましい。重量平均分子量が前記範囲内であると、共重合体の製造適性、現像性の点で望ましい。また、溶融粘度の低下により形成された形状が潰れ難い点で、また、架橋不良となり難い点、現像でのスペーサ形状の残渣がない点で好ましい。
−ガラス転移温度−
(A)バインダー樹脂として好適なガラス転移温度(Tg)は、40〜180℃であることが好ましく、45〜140℃であることはより好ましく、50〜130℃であることが特に好ましい。ガラス転移温度(Tg)が前記好ましい範囲内であると、良好な現像性、力学強度を有するフォトスペーサが得られる。
―酸価−
(A)バインダー樹脂として好適な酸価はとりうる分子構造により好ましい範囲は変動するが、一般には20〜200mgKOH/gであることが好ましく、20〜150mgKOH/gであることはより好ましく、20〜100mgKOH/gであることが特に好ましい。酸価が前記好ましい範囲内であると、良好な現像性、力学強度を有するフォトスペーサが得られる。
前記(A)バインダー樹脂のガラス転移温度(Tg)が40〜180℃であり、かつ重量平均分子量が10,000〜100,000であることが良好な現像性、力学強度を有するフォトスペーサが得られる点で好ましい。
更に、前記(A)バインダー樹脂の好ましい例は、好ましい前記分子量、ガラス転移温度(Tg)、及び酸価のそれぞれの組合せがより好ましい。
本発明における(A)バインダー樹脂は、前記側鎖に分岐および/または脂環構造を有する基:X(xモル%)と、酸性基を有する基:Y(yモル%)と、エチレン性不飽和基を有する基:Z(zモル%)とをそれぞれ別の共重合単位に有する少なくとも3元共重合以上の共重合体であることが変形回復率、現像残渣、レチキュレーションの観点から好ましい。具体的には、前記X,Y,Zを構成する各々の単量体を少なくとも1つ共重合させてなる共重合体が好ましい。
前記(A)バインダー樹脂の前記各成分の共重合組成比については、ガラス転移温度と酸価を勘案して決定され、一概に言えないが、「側鎖に分岐および/または脂環構造を有する基を有する繰り返し単位」は10〜70モル%が好ましく、15〜65モル%が更に好ましく、20〜60モル%が特に好ましい。側鎖に分岐および/または脂環構造を有する基が前記範囲内であると、良好な現像性が得られると共に、画像部の現像液耐性も良好である。
また、「側鎖に酸性基を有する基を有する繰り返し単位」は5〜70モル%が好ましく、10〜60モル%が更に好ましく、20〜50モル%が特に好ましい。側鎖に酸性基を有する基が前記範囲内であると、良好な硬化性、現像性が得られる。
さらに、「側鎖にエチレン性不飽和基を有する基を有する繰り返し単位」は10〜70モル%が好ましく、20〜70モル%が更に好ましく、30〜70モル%が特に好ましい。
前記(A)バインダー樹脂の含有量としては、前記感光性樹脂組成物全固形分に対して、5〜70質量%が好ましく、10〜50質量%がより好ましい。(A)バインダー樹脂は後述のその他の樹脂を含有することができるが、実質的に(A)バインダー樹脂のみが好ましい。
−その他の樹脂−
前記(A)バインダー樹脂と併用することができる樹脂としては、アルカリ性水溶液に対して膨潤性を示す化合物が好ましく、アルカリ性水溶液に対して可溶性である化合物がより好ましい。
アルカリ性水溶液に対して膨潤性又は溶解性を示す樹脂としては、例えば、酸性基を有するものが好適に挙げられ、具体的には、エポキシ化合物にエチレン性不飽和二重結合と酸性基とを導入した化合物(エポキシアクリレート化合物)、側鎖に(メタ)アクリロイル基、及び酸性基を有するビニル共重合体、エポキシアクリレート化合物と、側鎖に(メタ)アクリロイル基、及び酸性基を有するビニル共重合体との混合物、マレアミド酸系共重合体、などが好ましい。
前記酸性基としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、カルボキシル基、スルホン酸基、リン酸基、などが挙げられ、これらの中でも、原料の入手性などの観点から、カルボキシル基が好ましく挙げられる。
−(A)バインダー樹脂とその他の樹脂の比率―
前記(A)バインダー樹脂と併用することができる樹脂との合計の含有量としては、前記カラムスペーサ用感光性樹脂組成物全固形分に対して、5〜70質量%が好ましく、10〜50質量%がより好ましい。該固形分含有量が、5質量%未満であると、後述する感光層の膜強度が弱くなりやすく、該感光層の表面のタック性が悪化することがあり、70質量%を超えると、露光感度が低下することがある。なお、前記含有量は、固形分含有量のことを示している。
(B)重合性化合物
本発明では、重合性化合物を含む。重合性化合物としては、エチレン性不飽和二重結合を2個以上有し、光の照射によって付加重合するモノマー又はオリゴマーであることが好ましい。さらに、(B)重合性化合物の少なくとも1種がカルボキシル基含有多官能性単量体であることが好ましい。
[カルボキシル基含有多官能性単量体]
本発明に用いることができるカルボキシル基含有多官能性単量体とは、分子内に少なくとも1個のカルボキシル基を有し、好ましくは1〜4個、更に好ましくは1〜3個のカルボキシル基を有するモノマーをいう。また多官能として、重合性不飽和二重結合を2以上有し、好ましくは2〜12、更に好ましくは3〜6有する。
具体的には例えば、2価以上の多価アルコール類と、2個以上のカルボキシル基を有する重合性不飽和カルボン酸類との、遊離カルボキシル基含有多官能性エステル化物;(b1)3価以上の多価アルコールと(b2)1個以上のカルボキシル基を有する重合性不飽和カルボン酸との(T1)遊離水酸基含有多官能性エステル類と、(b3)ジカルボン酸類との、遊離カルボキシル基含有エステル化物(以下(B1)多官能性単量体という);(b4)3価以上の多価カルボン酸類と(b5)1個以上の水酸基を有する重合性不飽和化合物との、遊離カルボキシル基含有多官能性エステル化物(以下(B2)多官能性単量体という)等を挙げることができる。
(b1)+(b2)→(T1) (1−1)
(T1)+(b3)→(B1) (1−2)
(b4)+(b5)→(B2) (2)
本発明におけるカルボキシル基含有多官能性単量体としては、(B1)多官能性単量体、(B2)多官能性単量体が好ましい。(B1)多官能性単量体において上記3価以上の多価アルコールとしては、例えば、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール等を挙げることができる。
上記1個以上のカルボキシル基を有する重合性不飽和カルボン酸としては、例えば、(メタ)アクリル酸、クロトン酸、α−クロルアクリル酸、ケイ皮酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸、メサコン酸等を挙げることができる。
上記ジカルボン酸類としては、例えば、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ブラシル酸、メチルマロン酸、エチルマロン酸、ジメチルマロン酸、メチルコハク酸、テトラメチルコハク酸、シクロヘキサン−1,2−ジカルボン酸、シクロヘキサン−1,3−ジカルボン酸、シクロヘキサン−1,4−ジカルボン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸等を挙げることができる。
また(B2)多官能性単量体において、3価以上の多価カルボン酸類としては、例えば、プロパン−1,2,3−トリカルボン酸(トリカルバリル酸)、ブタン−1,2,4−トリカルボン酸、アコニット酸、カンホロン酸、シクロヘキサン−1,2,3−トリカルボン酸、シクロヘキサン−1,2,4−トリカルボン酸、シクロヘキサン−1,3,5−トリカルボン酸、ベンゼン−1,2,3−トリカルボン酸、トリメリット酸、トリメシン酸、メロファン酸、ピロメリット酸等を挙げることができる。
上記1個以上の水酸基を有する重合性不飽和化合物としては、例えば、(メタ)アリルアルコール、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等を挙げることができる。
本発明における好ましい(B1)多官能性単量体及び(B2)多官能性単量体の例をより具体的に示すと、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート等のモノヒドロキシ基含有オリゴ(メタ)アクリレート類と、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、フタル酸、テレフタル酸等のジカルボン酸類との、遊離カルボキシル基含有モノエステル化物;プロパン−1,2,3−トリカルボン酸、ブタン−1,2,4−トリカルボン酸、ベンゼン−1,2,3−トリカルボン酸、トリメリット酸、トリメシン酸等のトリカルボン酸類と、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等のモノヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート類との、遊離カルボキシル基含有オリゴエステル化物等を挙げることができる。
また、カルボキシル基含有多官能性単量体としては、例えば下記のようなM−1〜M−4が挙げられるが、光硬化性、アルカリ現像性の観点から、下記単量体M−1またはM−2がより好ましく、M−1がさらに好ましい。
Figure 2013120233
Figure 2013120233
本発明においてカルボキシル基含有多官能性単量体は、その酸価が10〜150mgKOH/gであることが好ましい。より好ましくは、20〜120mgKOH/gであり、さらに好ましくは25〜100mgKOH/gである。本発明において、酸価はJIS規格(JIS K 0070:1992)記載の方法により求める。
本発明におけるカルボキシル基含有多官能性単量体は当該産業分野において広く知られるものであり、本発明においてはこれらを特に限定なく用いることができ、市販品を用いてよいし、適宜合成したものを用いてもよい。
本発明の感光性樹脂組成物は、(B)重合性化合物として、カルボキシル基含有多官能性単量体の他に、他の多官能性単量体を併用してもよい。
ここでカルボキシル基含有多官能性単量体の全多官能性単量体に対する使用割合は、好ましくは10質量%〜100質量%、さらに好ましくは20質量%〜100質量%、特に好ましくは50質量%〜100質量%である。上記範囲とすることで、所望のパターンの形成が容易となり、現像性が良好となる。
本発明で用いることができる重合性化合物としては、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート及びフェノキシエチル(メタ)アクリレートなどの単官能アクリレートや単官能メタクリレート;ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリアクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジアクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(アクリロイルオキシプロピル)エーテル、トリ(アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート、トリ(アクリロイルオキシエチル)シアヌレート、グリセリントリ(メタ)アクリレート;トリメチロールプロパンやグリセリン等の多官能アルコールにエチレンオキシド又はプロピレンオキシドを付加した後(メタ)アクリレート化したもの等の多官能アクリレートや多官能メタクリレートを挙げることができる。
更に特公昭48−41708号公報、特公昭50−6034号公報及び特開昭51−37193号公報に記載されているウレタンアクリレート類;特開昭48−64183号公報、特公昭49−43191号公報及び特公昭52−30490号公報に記載されているポリエステルアクリレート類;エポキシ樹脂と(メタ)アクリル酸の反応生成物であるエポキシアクリレート類等の多官能アクリレー卜やメタクリレートを挙げることができる。また、この他、特開平11−133600号公報に記載の「重合性化合物B」も好適なものとして挙げることができる。
(B)重合性化合物は、単独でも、二種類以上を混合して用いてもよく、感光性樹脂組成物の全固形分に対する含有量は5〜50質量%が好ましく、10〜40質量%がより好ましい。
(C)オキシム系光重合開始剤
本発明では、オキシム系重合開始剤を含む。オキシム系重合開始剤とは、分子内に、「>C=N−O−」で表される構造を有する重合開始剤をいい、本発明では、公知のオキシム系重合開始剤を広く採用することができる。
本発明で用いるオキシム系重合開始剤の好ましい第一の態様としては、下記式(3−1)で表される化合物である。
式(3−1)
Figure 2013120233
上記式(3−1)中、R及びBは、それぞれ、一価の置換基を表し、Aは二価の有機基を表し、Arはアリール基を表す。
前記Rで表される一価の置換基としては、以下に示す一価の非金属原子団であることが好ましい。
Rで表される一価の非金属原子団としては、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアリール基、置換基を有してもよいアルキルスルフィニル基、置換基を有してもよいアリールスルフィニル基、置換基を有してもよいアルキルスルホニル基、置換基を有してもよいアリールスルホニル基、置換基を有してもよいアシル基、置換基を有してもよいアルコキシカルボニル基、置換基を有してもよいアリールオキシカルボニル基、置換基を有してもよいホスフィノイル基、置換基を有してもよいアルキルチオカルボニル基、置換基を有してもよいアリールチオカルボニル基、置換基を有してもよいジアルキルアミノカルボニル基等が挙げられる。
置換基を有してもよいアルキル基としては、炭素数1〜30のアルキル基が好ましく、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、トリフルオロメチル基、フェナシル基、3−フルオロフェナシル基、3−トリフルオロメチルフェナシル基等が挙げられる。
置換基を有してもよいアリール基としては、炭素数6〜30のアリール基が好ましく、フェニル基、ビフェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、o−、m−、及びp−トリル基、キシリル基等が挙げられる。
置換基を有してもよいアルキルスルフィニル基としては、炭素数1〜20のアルキルスルフィニル基が好ましく、例えば、メチルスルフィニル基、エチルスルフィニル基、メトキシメチルスルフィニル基等が挙げられる。
置換基を有してもよいアリールスルフィニル基としては、炭素数6〜30のアリールスルフィニル基が好ましく、例えば、フェニルスルフィニル基、1−ナフチルスルフィニル基、2−ナフチルスルフィニル基、4−ジメチルアミノフェニルスルフィニル基等が挙げられる。
置換基を有してもよいアルキルスルホニル基としては、炭素数1〜20のアルキルスルホニル基が好ましく、例えば、メチルスルホニル基、エチルスルホニル基、パーフルオロアルキルスルホニル基等が挙げられる。
置換基を有してもよいアリールスルホニル基としては、炭素数6〜30のアリールスルホニル基が好ましく、例えば、フェニルスルホニル基、1−ナフチルスルホニル基、2−ナフチルスルホニル基、2−クロロフェニルスルホニル基、4−ジメチルアミノフェニルスルホニル基等が挙げられる。
置換基を有してもよいアシル基としては、炭素数2〜20のアシル基が好ましく、例えば、アセチル基、エチロイル基、プロピオイル基、ベンゾイル基、1−ナフトイル基、2−ナフトイル基、4−ジメチルアミノベンゾイル基、4−ジエチルアミノベンゾイル基、2−クロロベンゾイル基、2−メチルベンゾイル基、トルイル基、2−メトキシベンゾイル基等が挙げられる。
置換基を有してもよいアルコキシカルボニル基としては、炭素数2〜20のアルコキシカルボニル基が好ましく、例えば、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、トリフルオロメチルオキシカルボニル基等が挙げられる。
置換基を有してもよいアリールオキシカルボニル基としては、炭素数7〜30のアリールオキシカルボニル基が好ましく、例えば、フェノキシカルボニル基、4−ジメチルアミノフェニルオキシカルボニル基、2−クロロフェニルオキシカルボニル基、2−メチルフェニルオキシカルボニル基等が挙げられる。
置換基を有してもよいホスフィノイル基としては、総炭素数2〜50のホスフィノイル基が好ましく、例えば、ジメチルホスフィノイル基、ジエチルホスフィノイル基、ジフェニルホスフィノイル基等が挙げられる。
置換基を有してもよいアルキルチオカルボニル基としては、炭素数2〜20のアルキルチオカルボニル基が好ましく、例えば、メチルチオカルボニル基、トリフルオロメチルチオカルボニル基等が挙げられる。
置換基を有してもよいアリールチオカルボニル基としては、炭素数7〜30のアリールチオカルボニル基が好ましく、例えば、1−ナフチルチオカルボニル基、2−ナフチルチオカルボニル基、4−ジメチルアミノフェニルチオカルボニル基、4−ジエチルアミノフェニルチオカルボニル基、2−クロロフェニルチオカルボニル基、3−トリフルオロメチルフェニルチオカルボニル基等が挙げられる。
置換基を有してもよいジアルキルアミノカルボニル基としては、炭素数3〜20のアルコキシカルボニル基が好ましく、例えば、ジメチルアミノカルボニル基、ジエチルアミノカルボニル基等が挙げられる。
中でも、高感度化の点から、Rとしてはアシル基がより好ましく、具体的には、アセチル基、エチロイル基、プロピオイル基、ベンゾイル基、トルイル基が好ましい。
前記Bで表される一価の置換基としては、置換基を有してもよいアリール基、置換基を有してもよい複素環基、置換基を有してもよいアリールカルボニル基、又は、置換基を有してもよい複素環カルボニル基を表すことが好ましい。中でも、特に好ましくは以下に示す構造である。
下記の構造中、Y、X、及びnは、それぞれ、後述する式(3−2)におけるY、X、及びnと同義であり、好ましい例も同様である。
Figure 2013120233
前記Aで表される二価の有機基としては、置換基を有してもよい炭素数1〜12のアルキレン、置換基を有してもよいシクロヘキシレン、置換基を有してもよい炭素数2〜12のアルキニレンが挙げられる。
中でも、Aとしては、感度を高め、加熱経時による着色を抑制する点から、無置換のアルキレン基、アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、tert−ブチル基、ドデシル基)で置換された炭素数1〜4のアルキレン基、アルケニル基(例えば、ビニル基、アリル基)で置換された炭素数1〜4のアルキレン基、アリール基(例えば、フェニル基、p−トリル基、キシリル基、クメニル基、ナフチル基、アンスリル基、フェナントリル基、スチリル基)で置換された炭素数1〜4のアルキレン基が好ましい。
前記Arで表されるアリール基としては、炭素数6〜30のアリール基が好ましく、また、置換基を有していてもよい。
具体的には、フェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、o−、m−、及びp−トリル基、キシリル基、o−、m−、及びp−クメニル基、メシチル基、等が挙げられる。中でも、感度を高め、加熱経時による着色を抑制する点から、置換又は無置換のフェニル基が好ましい。
上記フェニル基が置換基を有している場合、その置換基としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子等のハロゲン基、メトキシ基等のアルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、フェニルチオ基、アリールチオ基、メトキシカルボニル基等のアルコキシカルボニル基、アルケニルオキシカルボニル基、アシルオキシ基、アシル基、アリールスルファニル基、アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、アリールアミノ基、メチル基等(炭素数1〜15)のアルキル基、ヒドロキシ基、カルボキシ基、ホルミル基、メルカプト基、スルホ基、メシル基、p−トルエンスルホニル基、アミノ基、ニトロ基、シアノ基、トリフルオロメチル基、トリクロロメチル基、トリメチルシリル基、ホスフィニル基、ホスホノ基、トリメチルアンモニウミル基、ジメチルスルホニウミル基、トリフェニルフェナシルホスホニウミル基等が挙げられる。
式(3−1)においては、前記Arと隣接するSとで形成される「SAr」の構造が、以下に示す構造であることが感度の点で好ましい。
Figure 2013120233
本発明におけるオキシムエステル化合物は、下記式(3−2)で表される化合物であることが好ましい。
式(3−2)
Figure 2013120233
上記式(3−2)中、R及びXは各々独立に一価の置換基を表し、A及びYは二価の有機基を表し、Arはアリール基を表す。nは0〜5の整数である。
式(3−2)におけるR、A、及びArは、前記式(3−1)におけるR、A、及びArと同義であり、好ましい例も同様である。
前記Xで表される一価の置換基としては、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアリール基、置換基を有してもよいアルコキシ基、置換基を有してもよいアリールオキシ基、置換基を有してもよいアルキルスルファニル基、置換基を有してもよいアリールスルファニル基、置換基を有してもよいアミノ基等が挙げられる。
置換基を有してもよいアルキル基としては、炭素数1〜30のアルキル基が好ましく、例えば、メチル基、エチル基、エトキシカルボニルメチル基等が挙げられる。
置換基を有してもよいアリール基としては、炭素数6〜30のアリール基が好ましく、フェニル基、ビフェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基等が挙げられる。
置換基を有してもよいアルコキシ基としては、炭素数1〜30のアルコキシ基が好ましく、例えば、メトキシ基、エトキシ基、ベンジルオキシ基、等が挙げられる。
置換基を有してもよいアリールオキシ基としては、炭素数6〜30のアリールオキシ基が好ましく、例えば、フェニルオキシ基、1−ナフチルオキシ基、2−ナフチルオキシ基、4−メトキシフェニルオキシ基、4−ジメチルアミノフェニルオキシ基等がある。
置換基を有してもよいアルキルスルファニル基としては、炭素数1〜20のアルキルスルファニル基が好ましく、例えば、メチルスルファニル基、エチルスルファニル基、メトキシメチルスルファニル基等が挙げられる。
置換基を有してもよいアリールスルファニル基としては、炭素数6〜30のアリールスルファニル基が好ましく、例えば、フェニルスルファニル基、1−ナフチルスルファニル基、2−ナフチルスルファニル基、2−クロロフェニルスルファニル基、2−メチルフェニルスルファニル基、4−ジメチルアミノフェニルスルファニル基等が挙げられる。
置換基を有してもよいアミノ基としては、総炭素数0〜50のアミノ基が好ましく、例えば、アミノ基、N−アルキルアミノ基、N−アリールアミノ基、N−アシルアミノ基、N−スルホニルアミノ基、N,N−ジアルキルアミノ基、N,N−ジアリールアミノ基、N−アルキル−N−アリールアミノ基、N、N−ジスルホニルアミノ基等が挙げられる。より具体的には、N−メチルアミノ基、N−エチルアミノ基、N、N−ジメチルアミノ基、モルホリノ基、3,5−ジメチルモルホリノ基、カルバゾール基等が挙げられる。
更に、前述した置換基を有してもよいアルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルスルファニル基、アリールスルファニル基、アミノ基等は、更に他の置換基で置換されていてもよい。
これらの中でも、Xとしては、溶剤溶解性と長波長領域の吸収効率向上の点から、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアミノ基が好ましい。
また、式(3−2)におけるnは0〜5の整数を表すが、0〜2の整数が好ましい。
前記Yで表される二価の有機基としては、以下に示す構造が挙げられる。なお、以下に示される基において、「*」は、式(3−2)において、Yと隣接する炭素原子との結合位置を示す。
Figure 2013120233
中でも、高感度化の観点から、下記に示す構造が好ましい。
Figure 2013120233
本発明におけるオキシムエステル化合物は、下記式(3−3)で表される化合物であることが好ましい。
Figure 2013120233
(上記式中、RおよびXは、それぞれ、一価の置換基を表し、Aは二価の有機基を表し、Arはアリール基を表す。nは0〜5の整数である。)
式(3−3)におけるR、X、A、Ar及びnは、式(3−2)におけるR、X、A、Ar、及びnとそれぞれ同義であり、好ましい例も同様である。
以下、式(3−1)で表されるオキシム系重合開始剤の好ましい具体例を以下に示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
Figure 2013120233
Figure 2013120233
Figure 2013120233
本発明で用いるオキシム系重合開始剤の好ましい第二の態様としては、カルバゾール骨格を有するオキシム系重合開始剤である。このようなオキシム系重合開始剤としては、上記第一の態様において開示した化合物の中で、カルバゾール骨格を有するものや、下記式(4−1)で表される化合物である。
Figure 2013120233
(式(4−1)中、X1、X2、およびX3は、それぞれ、水素原子、ハロゲン原子、またはアルキル基を表し、R1は−R、−OR、−COR、−SR、−CONRR'、または−CNを表し、R2およびR3は、それぞれ、−R、−OR、−COR、−SR、または−NRR'を表す。RおよびR'は、それぞれ、アルキル基、アリール基、アラルキル基、または、複素環基を表し、これらの基は、ハロゲン原子および複素環基からなる群より選択される1以上で置換されていてもよく、該アルキル基、およびアラルキル基におけるアルキル鎖を構成する炭素原子の1以上が、不飽和結合、エーテル結合、またはエステル結合に置き換わっていてもよく、RおよびR'は互いに結合して環を形成していてもよい。)
1、X2、およびX3は、それぞれ、水素原子、ハロゲン原子またはメチル基が好ましく、水素原子がより好ましい。
1、R2およびR3は、それぞれ、Rが好ましく、アルキル基がより好ましく、炭素数1〜3のアルキル基がさらに好ましい。
本発明で用いるオキシム系重合開始剤の好ましい第三の態様としては、下記式(5−1)で表されるオキシム系重合開始剤である。
式(5−1)
Figure 2013120233
(式(5−1)中、R1は、水素原子、置換基を有してもよいアシル基、アルコキシカルボニル基、及びアリールオキシカルボニル基のいずれかを表し、R2は、それぞれ独立に、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、アルキルオキシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、及びアミノ基のいずれかを表す。mは、0〜4の整数を表し、2以上の場合は、互いに連結し環を形成してもよい。Aは、4、5、6、及び7員環のいずれかを表す。)
式(5−1)で表されるオキシム系重合開始剤においては、保存安定性に優れ、高感度であり、該オキシム系重合開始剤を添加することにより、保存時は重合を生じることなく保存安定性に優れ、取り扱いが容易であり、エネルギー線、特に光の照射により活性ラジカルを発生して効率的に重合を開始し、該重合性化合物が短時間で効率的に重合し得る高感度な感光性樹脂組成物が得られる。
また、式(5−1)で表されるオキシム系重合開始剤は、式(5−2)で表されるオキシム系重合開始剤であることがより好ましい。
式(5−2)
Figure 2013120233
(式(5−2)中、R1は、水素原子、置換基を有してもよいアシル基、アルコキシカルボニル基、及びアリールオキシカルボニル基のいずれかを表し、R2は、それぞれ独立に、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、アルキルオキシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、及びアミノ基のいずれかを表し、mは、0〜4の整数を表す。Xは、CH2、O、及びSのいずれかを表す。lは、1〜3の整数を表す。)
また、式(5−1)で表されるオキシム系重合開始剤は、下記式(5−3)及び(5−4)のいずれかで表されるオキシム系重合開始剤であることがより好ましい。
式(5−3)
Figure 2013120233
(式(5−3)中、R1は、水素原子、アシル基、アルコキシカルボニル基、または、アリールオキシカルボニル基を表し、R2は、それぞれ、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、アルキルオキシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、または、アミノ基を表し、mは、0〜4の整数を表す。mが2以上の場合は、R2は互いに連結し環を形成してもよい。Xは、−CH2−、−O−、または、−S−を表す。lは、1〜3の整数を表す。)
式(5−4)
Figure 2013120233
(式(5−4)中、R1は、水素原子、アシル基、アルコキシカルボニル基、または、アリールオキシカルボニル基を表し、R2は、それぞれ、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、アルキルオキシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、または、アミノ基を表し、mは、0〜4の整数を表す。mが2以上の場合は、R2は互いに連結し環を形成してもよい。Xは、−CH2−、−O−、または、−S−を表す。lは、1〜3の整数を表す。)
前記式(5−2)から(5−4)のいずれかに記載のオキシム系重合開始剤は、前記式(5−2)から(5−4)中、Xが、O及びSのいずれかであり、lが、1及び2のいずれかであり、R1が、置換基を有してもよいアシル基、及びアルコキシカルボニル基のいずれかであることが好ましい。
式(5−1)、(5−2)、(5−3)及び(5−4)中、R1は、水素原子、置換基を有してもよいアシル基、アルコキシカルボニル基、及びアリールオキシカルボニル基のいずれかである。
アシル基としては、脂肪族、芳香族、及び複素環のいずれでもよい。総炭素数2〜30のものが好ましく、総炭素数2〜20のものがより好ましく、総炭素数2〜16のものが特に好ましい。前記アシル基は、更に置換基を有してもよい。置換基としては、アルコキシ基、アリールオキシ基、及びハロゲン原子のいずれかが好ましい。
アシル基としては、置換基を有していてもよく、例えば、アセチル基、n−プロパノイル基、i−プロパノイル基、メチルプロパノイル基、ブタノイル基、ピバロイル基、ヘキサノイル基、シクロヘキサンカルボニル基、オクタノイル基、デカノイル基、ドデカノイル基、オクタデカノイル基、ベンジルカルボニル基、フェノキシアセチル基、2−エチルヘキサノイル基、クロロアセチル基、ベンゾイル基、トルエンカルボニル基、パラメトキシベンゾイル基、2,5−ジブトキシベンゾイル基、1−ナフトイル基、2−ナフトイル基、ピリジルカルボニル基、メタクリロイル基、アクリロイル基等が挙げられる。
アルキルオキシカルボニル基としては、置換基を有していてもよく、総炭素数が2〜30のものが好ましく、総炭素数2〜20のものがより好ましく、総炭素数2〜16のものが特に好ましい。このようなアルコキシカルボニル基としては、例えば、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、イソプロポキシカルボニルブトキシカルボニル基、イソブチルオキシカルボニル基、アリルオキシカルボニル基、オクチルオキシカルボニル基、ドデシルオキシカルボニル基、エトキシエトキシカルボニル基が挙げられる。
アリールオキシカルボニル基としては、置換基を有していてもよく、総炭素数7〜30のアルコキシカルボニル基が好ましく、総炭素数7〜20のものがより好ましく、総炭素数7〜16のものが特に好ましい。このようなアリールオキシカルボニル基としては、例えば、フェノキシカルボニル基、2−ナフトキシカルボニル基、パラメトキシフェノキシカルボニル基、2,5−ジエトキシフェノキシカルボニル基、パラクロロフェノキシカルボニル基、パラニトロフェノキシカルボニル基、パラシアノフェノキシカルボニル基が挙げられる。
前記式(5−1)、(5−2)、(5−3)及び(5−4)中、R2としては、それぞれ独立に、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、アルキルオキシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、及びアミノ基のいずれかが挙げられ、特に、脂肪族、芳香族、複素芳香族、ハロゲン原子、−OR3、−SR3、−NR34が挙げられる。R3及びR4は、互いに連結して環を形成してもよい。また、R3及びR4は、それぞれ独立に水素原子若しくは脂肪族基、芳香族基、複素芳香族基のいずれかを表す。mが2以上であり、互いに連結して環を形成する場合は、それぞれ独立したR2同士で環を形成してもよく、R3及びR4の少なくともいずれかを介して環を形成してもよい。
前記置換基R2を介して環を形成する場合は、下記構造が挙げられる。
Figure 2013120233
前記構造式中、Y及びZは、CH2、−O−、−S−、及び−NR−のいずれかを表す。
アルキル基としては、置換基を有してもよく、総炭素数1〜18のものが好ましく、特に総炭素数1〜10のものが好ましい。このようなアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、n−ヘキシル基、n−オクチル基、t−オクチル基、n−デシル基が挙げられる。
アリール基としては、置換基を有してもよく、総炭素数6〜20のものが好ましく、特に総炭素数6〜12のものが好ましい。このようなアルキル基としては、フェニル基、ビフェニル基、ナフチル基、クロロフェニル基、メトキシフェニル基が挙げられる。
アルキルオキシ基としては、置換基を有してもよく、総炭素数1〜18のものが好ましく、特に総炭素数1〜12のものが好ましい。このようなアルキルオキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、n−プロピルオキシ基、i−プロピルオキシ基、n−ブチルオキシ基、t-ブチルオキシ基、2−エチルヘキシルオキシ基、n−デシルオキシ基、フェネチルオキシ基、フェノキシエトキシ基が挙げられる。
アリールオキシ基としては、置換基を有してもよく、総炭素数6〜20のものが好ましく、特に総炭素数6〜12のものが好ましい。このようなアリールオキシ基としては、フェノキシ基、ナフチルオキシ基、クロロフェニルオキシ基、メトキシフェニルオキシ基が挙げられる。
アルキルチオ基としては、置換基を有してもよく、総炭素数1〜18のものが好ましく、特に総炭素数1〜12のものが好ましい。このようなアルキルチオ基としては、メチルチオ基、エチルチオ基、i−プロピルチオ基、n−ブチルチオ基、n−オクチルチオ基、n−ドデシルチオ基、2−エチルヘキシルチオ基が挙げられる。
アリールチオ基としては、総炭素数6〜20のものが好ましく、特に総炭素数6〜12のものが好ましい。このようなアリールチオ基としては、フェニルチオ基、トリルチオ基、クロロフェニルチオ基、エトキシカルボニルフェニルチオ基が挙げられる。
アミノ基としては、アルキル基及びアリール基の少なくともいずれかが置換されていてもよく、総炭素数1〜20のものが好ましく、特に総炭素数1〜12のものが好ましい。このようなアミノ基としては、−NH2基、ジエチルアミノ基、ジフェニルアミノ基、メチルフェニルアミノ基が挙げられる。
2、R3、及びR4の脂肪族基、芳香族基、及び複素芳香族基の具体例としては、前記R1と同様のものが挙げられる。
式(5−3)および(5−4)は、特に、以下の場合が好ましい:
1は、ぞれぞれ、水素原子、アシル基、アルコキシカルボニル基、または、アリールオキシカルボニル基であり、R2は、それぞれ、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、アルキルオキシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、またはアミノ基を表し、mは、0〜4の整数を表す。Xは、−CH2−、−O−、または−S−を表す。lは、1または2を表す。
前記式(1)〜(4)で表されるオキシム系重合開始剤の具体例としては、下記構造式(1)〜(52)で表される化合物が挙げられるが、本発明は、これらに限定されるものではない。
Figure 2013120233
Figure 2013120233
上記オキシム系重合開始剤は、市販品を利用しても良いし、特開2010−282180号公報等の公知技術を利用して、合成することもできる。
(C)オキシム系重合開始剤は、単独でも、二種類以上を混合して用いてもよく、感光性樹脂組成物の全固形分に対し、0.5〜10質量%であることが好ましく、1.0〜5.0質量%であることがより好ましい。
(D)増感剤
本発明の感光性樹脂組成物は、増感剤を含む。増感剤の種類は光重合開始剤の開始効率を上げる限り特に定めるものではない。
増感剤としては、芳香族化合物を用いるのが特に好ましく、縮合環を有する化合物がより好ましい。
増感剤の例としては、ベンゾフェノン及びその誘導体、チオキサントン及びその誘導体、アントラキノン及びその誘導体、クマリン及びその誘導体、フェノチアジン及びその誘導体、3−(アロイルメチレン)チアゾリン、ローダニン、カンファーキノン、エオシン、ローダミン、エリスロシン、キサンテン、チオキサンテン、アクリジン(例えば、9−フェニルアクリジン)、1,7−ビス(9−アクリジニル)ヘプタン、1,5−ビス(9−アクリジニル)ペンタン、シアニン、メロシアニン染料が挙げられる。
ベンゾフェノン及びその誘導体の例としては、ベンゾフェノン、4−フェニルベンゾフェノン、4−メトキシベンゾフェノン、4,4'−ジメトキシベンゾフェノン、4,4'−ジメチルベンゾフェノン、4,4'−ジクロロベンゾフェノン、4,4'−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4'−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4'−ビス(メチルエチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4'−ビス(p−イソプロピルフェノキシ)ベンゾフェノン、4−メチルベンゾフェノン、2,4,6−トリメチルベンゾフェノン、4−(4−メチルチオフェニル)ベンゾフェノン、3,3'−ジメチル−4−メトキシベンゾフェノン、メチル−2−ベンゾイルベンゾアート、4−(2−ヒドロキシエチルチオ)ベンゾフェノン、4−(4−トリルチオ)ベンゾフェノン、1−〔4−(4−ベンゾイルフェニルスルファニル)フェニル〕−2−メチル−2−(トルエン−4−スルホニル)プロパン−1−オン、4−ベンゾイル−N,N,N−トリメチルベンゼンメタナミニウムクロリド、2−ヒドロキシ−3−(4−ベンゾイルフェノキシ)−N,N,N−トリメチル−1−プロパナミニウムクロリド一水和物、4−(13−アクリロイル−1,4,7,10,13−ペンタオキサトリデシル)ベンゾフェノン、4−ベンゾイル−N,N−ジメチル−N−〔2−(1−オキソ−2−プロペニル)オキシ〕エチルベンゼンメタナミニウムクロリドが挙げられる。
チオキサントン及びその誘導体の例としては、チオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、1−クロロ−4−プロポキシチオキサントン、2−ドデシルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、1−メトキシカルボニルチオキサントン、2−エトキシカルボニルチオキサントン、3−(2−メトキシエトキシカルボニル)チオキサントン、4−ブトキシカルボニルチオキサントン、3−ブトキシカルボニル−7−メチルチオキサントン、1−シアノ−3−クロロチオキサントン、1−エトキシカルボニル−3−クロロチオキサントン、1−エトキシカルボニル−3−エトキシチオキサントン、1−エトキシカルボニル−3−アミノチオキサントン、1−エトキシカルボニル−3−フェニルスルフリルチオキサントン、3,4−ジ−〔2−(2−メトキシエトキシ)エトキシカルボニル〕チオキサントン、1,3−ジメチル−2−ヒドロキシ−9H−チオキサンテン−9−オン
2−エチルヘキシルエーテル、1−エトキシカルボニル−3−(1−メチル−1−モルホリノエチル)チオキサントン、2−メチル−6−ジメトキシメチルチオキサントン、2−メチル−6−(1,1−ジメトキシベンジル)チオキサントン、2−モルホリノメチルチオキサントン、2−メチル−6−モルホリノメチルチオキサントン、N−アリルチオキサントン−3,4−ジカルボキシイミド、N−オクチルチオキサントン−3,4−ジカルボキシイミド、N−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)チオキサントン−3,4−ジカルボキシイミド、1−フェノキシチオキサントン、6−エトキシカルボニル−2−メトキシチオキサントン、6−エトキシカルボニル−2−メチルチオキサントン、チオキサントン−2−カルボン酸ポリエチレングリコールエステル、2−ヒドロキシ−3−(3,4−ジメチル−9−オキソ−9H−チオキサントン−2−イルオキシ)−N,N,N−トリメチル−1−プロパンアミニウムクロリドが挙げられる。
アントラキノンおよびその誘導体としては、9,10−アントラキノン、および下記化合物が挙げられる。
Figure 2013120233
これら増感剤の中でも、活性光線又は放射線を吸収して電子励起状態となり、光酸発生剤への電子移動作用を有する増感剤が好ましく、特に、多環芳香族類、アクリドン類、スチリル類、ベーススチリル類、クマリン類が好ましい。
上述した増感剤の中でも、より好適な増感剤としては、下記一般式(III)、一般式(IV)、一般式(V)、又は一般式(VI)で表される化合物に包含される増感剤が挙げられる。
Figure 2013120233
一般式(III)中、R1及びR2は、炭素原子数1〜4のアルキル基を表し、且つR1及びR2は同一である。R3及びR4は、各々独立に、一価の置換基を表す。m及びnは、各々独立に、0〜4の整数を表す。
1又はR2で表される炭素原子数1〜4のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、又はn−ブチル基が好ましい。
3又はR4で表される一価の置換基としては、ハロゲン原子、水酸基、炭素原子数1〜4のアルキル基、炭素原子数1〜4のアルコキシ基、又はニトロ基が挙げられ、メチル基、エチル基、n−プロピル基、メトキシ基、エトキシ基、又はn−プロピルオキシ基が好ましい。
mとしては、0〜2が好ましく、0〜1がより好ましい。
nとしては、0〜2が好ましく、0〜1がより好ましい。
Figure 2013120233
一般式(IV)中、R5は、炭素原子数1〜6のアルキル基又は置換されていてもよいフェニル基を表す。R6及びR7は、各々独立に、一価の置換基を表す。o及びpは、各々独立に、0〜4の整数を表す。
5で表される炭素原子数1〜6のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、又はn−ブチル基が好ましい。置換されていてもよいフェニル基は無置換のものが好ましい。
6又はR7で表される一価の置換基としては、ハロゲン原子、水酸基、炭素原子数1〜4のアルキル基、炭素原子数1〜4のアルコキシ基、又はニトロ基が挙げられ、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、メチル基、エチル基、n−プロピル基、メトキシ基、エトキシ基、又はn−プロピルオキシ基が好ましい。
oとしては、0〜2が好ましく、0〜1がより好ましい。
pとしては、0〜2が好ましく、0〜1がより好ましい。
クマリンおよびその誘導体の例としては、クマリン1、クマリン2、クマリン6、クマリン7、クマリン30、クマリン102、クマリン106、クマリン138、クマリン152、クマリン153、クマリン307、クマリン314、クマリン314T、クマリン334、クマリン337、クマリン500、3−ベンゾイルクマリン、3−ベンゾイル−7−メトキシクマリン、3−ベンゾイル−5,7−ジメトキシクマリン、3−ベンゾイル−5,7−ジプロポキシクマリン、3−ベンゾイル−6,8−ジクロロクマリン、3−ベンゾイル−6−クロロクマリン、3,3'−カルボニル−ビス〔5,7−ジ(プロポキシ)クマリン〕、3,3'−カルボニル−ビス(7−ジエチルアミノクマリン)、3−イソブチロイルクマリン、3−ベンゾイル−5,7−ジメトキシクマリン、3−ベンゾイル−5,7−ジエトキシクマリン、3−ベンゾイル−5,7−ジブトキシクマリン、3−ベンゾイル−5,7−ジ(メトキシエトキシ)クマリン、3−ベンゾイル−5,7−ジ(アリルオキシ)クマリン、3−ベンゾイル−7−ジメチルアミノクマリン、3−ベンゾイル−7−ジエチルアミノクマリン、3−イソブチロイル−7−ジメチルアミノクマリン、5,7−ジメトキシ−3−(1−ナフトイル)クマリン、5,7−ジエトキシ−3−(1−ナフトイル)クマリン、3−ベンゾイルベンゾ〔f〕クマリン、7−ジエチルアミノ−3−チエノイルクマリン、3−(4−シアノベンゾイル)−5,7−ジメトキシクマリン、3−(4−シアノベンゾイル)−5,7−ジプロポキシクマリン、7−ジメチルアミノ−3−フェニルクマリン、7−ジエチルアミノ−3−フェニルクマリン、特開平9−179,299号及び第9−325,209号公報に開示されたクマリン誘導体、例えば7−〔{4−クロロ−6−(ジエチルアミノ)−S−トリアジン−2−イル}アミノ〕−3−フェニルクマリンが挙げられる。
3−(アロイルメチレン)チアゾリンの例としては、3−メチル−2−ベンゾイルメチレン−β−ナフトチアゾリン、3−メチル−2−ベンゾイルメチレン−ベンゾチアゾリン、3−エチル−2−プロピオニルメチレン−β−ナフトチアゾリンが挙げられる。
ローダニンの例としては、4−ジメチルアミノベンザルローダニン、4−ジエチルアミノベンザルローダニン、3−エチル−5−(3−オクチル−2−ベンゾチアゾリニリデン)ローダニン、特開平8−305019号公報に開示された、式〔1〕、〔2〕、〔7〕で表されるローダニン誘導体が挙げられる。
前記化合物の他にも、アセトフェノン、3−メトキシアセトフェノン、4−フェニルアセトフェノン、ベンジル、4,4'−ビス(ジメチルアミノ)ベンジル、2−アセチルナフタレン、2−ナフトアルデヒド、ダンシル酸誘導体、アントラセン、ピレン、アミノピレン、ペリレン、フェナトレン、フェントレンキノン、9−フルオレノン、ジベンゾスベロン、クルクミン、キサントン、チオミヒラーケトン、α−(4−ジメチルアミノベンジリデン)ケトン、2,5−ビス(4−ジエチルアミノベンジリデンシクロペンタノン、2−(4−ジメチルアミノベンジリデン)インダン−1−オン、3−(4−ジメチルアミノフェニル)−1−インダン−5−イルプロペノン、3−フェニルチオフタルイミド、N−メチル−3,5−ジ(エチルチオ)フタルイミド、N−メチル−3,5−ジ(エチルチオ)フタルイミド、フェノチアジン、メチルフェノチアジン、アミン、N−フェニルグリシン、4−ジメチルアミノ安息香酸エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸ブトキシエチル、4−ジメチルアミノアセトフェノン、トリエタノールアミン、メチルジエタノールアミン、ジメチルアミノエタノール、2−(ジメチルアミノ)エチルベンゾアート、ポリ(プロピレングリコール)−4−(ジメチルアミノ)ベンゾアート等を用いることができる。
本発明の感光性樹脂組成物に添加する(D)増感剤としては、前記の中でも、ベンゾフェノン及びその誘導体、チオキサントン及びその誘導体、アントラキノン及びその誘導体、クマリン誘導体から選択される少なくとも1種の光増感剤化合物が好ましく挙げられる。
本発明の感光性樹脂組成物における増感剤の含有量は、重合成長速度と連鎖移動のバランスによる硬化速度の向上の観点から、感光性樹脂組成物の全固形分の質量に対し、0.5〜10質量%の範囲が好ましく、0.5〜5質量%の範囲がより好ましい。
(E)重合禁止剤
本発明のフォトスペーサ用感光性樹脂組成物は、重合禁止剤を含む。重合禁止剤を添加することによって、感度を効果的に向上させることが可能になる。
(E)重合禁止剤の種類としては、硬調で、かつ、感度を下げないものが好ましく採用される。具体的には、ステップウエッジを用いて露光した場合における、ベタ段数(十分な露光量で固めた膜厚を100%基準に、90%以上の膜厚となるステップ段数を言う。)の内、最小となる膜厚を有するベタ段数とクリア段数との差が3段以内、より好ましくは、2以内を達成できるような重合禁止剤を選定することが好ましい。このような重合禁止剤としては、カテコール、フェノチアジン、フェノキサジン、ヒンダードアミン及びこれらの誘導体から選択される少なくとも1種が例示される。
カテコールおよびその誘導体としては、カテコール、4−t−ブチルカテコール、3−メトキシカテコールが例示され、カテコール、4−t−ブチルカテコールが好ましい。
フェノチアジンおよびその誘導体としては、フェノチアジン、クロルプロマジン、レボメプロマジン、フルフェナジン、チオリダジンが例示され、フェノチアジンが好ましい。
フェノキサジンおよびその誘導体としては、フェノキサジン、3,7−ビス(ジエチルアミノ)フェノキサジン−5−イウム・ペルクロラート、 5−アミノ−9−(ジメチルアミノ)−10−メチルベンゾ[a]フェノキサジン−7−イウム・クロリド、7−(ペンチルオキシ)−3H−フェノキサジン−3−オン、5,9−ジアミノベンゾ[a]フェノキサジン−7−イウム・アセタート、7−エトキシ−3H−フェノキサジン−3−オンが例示され、フェノキサジンが好ましい。
ヒンダードアミンおよびその誘導体としては、CHIMASSORB 2020 FDL、TINUVIN 144、765、770すべてBASF社製が例示され、TINUVIN 144 が好ましい。
本発明の感光性樹脂組成物における重合禁止剤の含有量は、感光性樹脂組成物の全固形分の質量に対し、0.01〜0.5質量%の範囲が好ましく、0.02〜0.2質量%の範囲がより好ましい。重合禁止剤の配合量を調整することによって、感度を効果的に向上させることができる。
(F)溶剤
本発明の感光性樹脂組成物においては、溶剤を用いることが好ましい。溶剤の例としては、メチルエチルケトン、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、シクロヘキサノン、シクロヘキサノール、メチルイソブチルケトン、乳酸エチル、乳酸メチル、カプロラクタム等を挙げることができる。
(G)多官能チオール化合物
本発明のフォトスペーサ用感光性樹脂組成物には、多官能チオール化合物を含んでもよい。
本発明において「多官能チオール化合物」とは、チオール基を分子内に2個以上有する化合物を意味する。多官能チオール化合物は、チオール基を分子内に2〜6個有することが好ましく、感度および硬化膜の着色抑制の観点からは、2〜4個有するもの(2官能〜4官能)がより好ましく、感度、硬化膜の着色抑制、および直線性に優れたパターン形成性の観点からは、チオール基を分子内に2個有するもの(2官能)が特に好ましい。
多官能チオール化合物としては、分子量100以上の化合物が好ましく、分子量100〜1500であることが好ましく、分子量150〜1000の化合物がさらに好ましい。
多官能チオール化合物の例としては、エチレングリコールビスチオプロピオネート(EGTP)、ブタンジオールビスチオプロピオネート(BDTP)、トリメチロールプロパントリスチオプロピオネート(TMTP)、ペンタエリスリトールテトラキスチオプロピオネート(PETP)、テトラエチレングリコールビス(3−メルカプトプロピオネート)、ジペンタエリスリトールヘキサキス(3−メルカプトプロピオネート)、ペンタエリスリトールテトラキス(チオグリコレート)等の多官能性メルカプタン系化合物が挙げられ、これらの中でも、ブタンジオールビスチオプロピオネート(BDTP)がより好ましい。
多官能チオール化合物としては、市販品を用いることもできる。市販品の例としては、カレンズ(登録商標、以下同様)カレンズMTBD1、カレンズMTPE1、カレンズMTNR1(以上、昭和電工(株)製)等が挙げられる。
本発明のフォトスペーサ用感光性樹脂組成物における多官能チオール化合物の含有量は、該組成物の全固形分に対して、0.1〜15質量%が好ましく、0.3〜10.0質量%がより好ましく、0.3〜5.0質量%がさらに好ましい。
また、本発明の効果を損ねない範囲で、2−メルカプトベンゾチアゾール、2−メルカプトベンゾオキサゾール、2−メルカプトベンゾイミダゾール、2−メルカプト−4(3H)−キナゾリン、βメルカプトナフタレン、N−フェニル−メルカプトベンズイミダゾール等の単官能チオール化合物を併用してもよい。
本発明のフォトスペーサ用感光性樹脂組成物は、上記(A)〜(G)の成分に加えて、他の成分を含んでいても良い。他の成分は、該感光性樹脂組成物の10質量%以下の範囲であることが好ましい。
他の成分としては、シリカ等の体質顔料や染料、可塑剤、カップリング剤等の密着向上剤が例示される。
本発明の方法によって形成されるフォトスペーサは、その形状等は特に定めるものではないが、円柱状、切頭円錐状であることが好ましい。これらの形状は、厳密な円柱状、切頭円錐状であるもののほか、本発明の趣旨を逸脱しない範囲での誤差を含むものであることはいうまでもない。
本発明の方法によって形成されるフォトスペーサは、好ましくは、高さが5.0〜1.0μmである。
[フォトスペーサの形成方法]
本発明におけるスペーサの形成は、支持体上に形成された感光性樹脂層を露光及び現像してパターニングすることによって形成できる。
本発明におけるフォトスペーサは、仮支持体上に、アルカリ可溶に構成された熱可塑性樹脂層用組成物を適用(通常は、塗布)し、乾燥することによりアルカリ可溶な熱可塑性樹脂層を設け、該熱可塑性樹脂層上に、該熱可塑性樹脂層を溶解しない水系溶媒を用いた中間層用組成物を適用(通常は、塗布)し、乾燥することにより中間層を設け、さらに該中間層上に、該中間層を溶解しない溶剤を用いた感光性樹脂組成物を適用(通常は、塗布)し、乾燥することにより感光性樹脂層を設けることによって製造することができる。このときの塗布膜厚としては、1.0〜10.0μmが好ましく、2.0〜5.0μmがさらに好ましい。
また別の方法として、カバーフィルム上に感光性樹脂層を設けたものと、仮支持体上に該支持体側から順にアルカリ可溶な熱可塑性樹脂層と中間層とを設けたものとを作製し、前者の感光性樹脂層表面と後者の中間層表面とが互いに接するように貼り合わせることによって、或いは、カバーフィルム上に該カバーフィルム側から順に感光性樹脂層と中間層とを設けたものと、仮支持体上にアルカリ可溶な熱可塑性樹脂層を設けたものとを作製し、前者の中間層表面と後者の熱可塑性樹脂層表面とが互いに接するように貼り合わせることによって製造することができる。
上記のようにして作製した本発明における感光性樹脂転写フィルムからカバーフィルムを取り除いた後、露出した感光性樹脂層を加圧・加熱下で所望の被転写体上に貼り合わせる(ラミネート)。貼り合わせは、公知のラミネーター、真空ラミネーター等を用いて好適に行なうことができ、より生産性を高める観点からはオートカットラミネーターも好適に使用することができる。ラミネートした後、仮支持体を熱可塑性樹脂層との界面で剥離除去し、所定のマスクを用いて、熱可塑性樹脂層及び中間層を通して感光性樹脂層を画像様に露光し、その後現像する。
本発明では、例えば、本発明における感光性樹脂転写フィルムのカバーフィルムを取り除き、露出した感光性樹脂層を被転写体にラミネートして貼り合わせ、仮支持体を熱可塑性樹脂層との界面で剥離除去することにより被転写体に転写する。その後、感光性樹脂層に対し、熱可塑性樹脂層及び中間層を介して、所定のハーフトーンマスクを通して露光を行ない、感光性樹脂層の非露光部をアルカリ性水溶液を用いて現像除去し、露光部のみを硬化させることでスペーサを形成することができる。
露光波長としては、i線、gh線、ghi線が好ましく、増感剤により分光増感されたときの感度からするとgh線がより好ましい。
露光方式としては、本発明では、MLA露光が採用される。MLA露光とは、マイクロレンズを格子状に並べた光学系を採用する露光方式であり、スマートフォンやタブレットPC等において、超高精細ディスプレイ製造に対応することができる露光装置である。マイクロレンズの直径は、1〜1000μmが好ましく、10〜500μmがより好ましい。マイクロレンズは、凸型が好ましい。各レンズは、10〜300μmのピッチで並べられることが好ましい。投影倍率は、通常、1:1であることが好ましい。
具体的な露光装置としては、特開2011−118155号公報に記載のものが挙げられ、特開2011−118155号公報の内容は本明細書に組み込まれる。すなわち、ステージ上に保持された被露光体の面に露光される露光パターンと同一形状のマスクパターンを形成したフォトマスクと、前記フォトマスクと前記ステージとの間に配設され、前記フォトマスクに形成されたマスクパターンの等倍正立像を前記被露光体表面に結像可能に前記フォトマスクの法線方向に複数の凸レンズを配置して構成した単位レンズ群を前記フォトマスク及び前記ステージ上に保持された被露光体の面に平行な面内に複数配列したレンズ組立体と、前記レンズ組立体を前記フォトマスク及び前記ステージ上の被露光体の面に平行な面内を移動させる移動手段と、を備えたことを特徴とする露光装置を採用することができる。また、株式会社ブイ・テクノロジーから販売されているMLA露光装置なども好ましく採用できる。
現像は、公知のアルカリ現像の方法にしたがって行なうことができ、例えば、溶剤若しくは水性の現像液、特にアルカリ水溶液(アルカリ現像液)等を用いて、露光後の被転写体を、現像液を収容した現像浴中に浸漬させるか、被転写体上の層に対してスプレー等で噴霧等し、更にその表面を回転ブラシ、湿潤スポンジ等で擦ったり超音波を照射させながら処理することによって行なうことができる。現像温度としては、通常、室温付近〜40℃程度が好ましい。また、現像後には、水洗処理を行なうのが好ましい。
また、本発明では、未露光部の現像時間が15秒以下であることが生産性の観点より好ましい。
なお、露光後の現像や不要部分の除去の過程において、感光性樹脂層及び熱可塑性樹脂層の溶解に用いるアルカリ性水溶液としては、例えば、アルカリ性物質の希薄水溶液が好ましく、更に水混和性のある有機溶剤を少量添加したものも好ましい。
前記アルカリ性物質としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物類、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等のアルカリ金属炭酸塩類、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム等のアルカリ金属重炭酸塩類、ケイ酸ナトリウム、ケイ酸カリウム等のアルカリ金属ケイ酸塩類、メタケイ酸ナトリウム、メタケイ酸カリウム等のアルカリ金属メタケイ酸塩類、トリエタノールアミン、ジエタノールアミン、モノエタノールアミン、モルホリン、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド等のテトラアルキルアンモンニウムヒドロキシド類又は燐酸三ナトリウム、などが挙げられる。これらは、1種単独で用いる以外に、2種以上を併用してもよい。
前記アルカリ性水溶液としては、アルカリ性物質の濃度が0.01〜30質量%であるのが好ましく、pHが8〜14であるのが好ましい。
前記水混和性を有する有機溶剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、メタノール、エタノール、2−プロパノール、1−プロパノール、ブタノール、ジアセトンアルコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノn−ブチルエーテル、ベンジルアルコール、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、ε−カプロラクトン、γ−ブチロラクトン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ヘキサメチルホスホルアミド、乳酸エチル、乳酸メチル、ε−カプロラクタム、N−メチルピロリドンなどが挙げられる。
水混和性を有する有機溶剤の添加量としては、0.1〜30質量%が好ましい。
なお、前記アルカリ性水溶液には、公知の種々の界面活性剤を添加することができ、該界面活性剤を添加する場合の添加量は、0.01〜10質量%であるのが好ましい。
本発明のフォトスペーサは、ブラックマトリクス等の黒色遮蔽部及び着色画素等の着色部を含むカラーフィルタを形成した後に形成することができる。当然ながら、ITO上やSiNx上に形成することもできる。
前記黒色遮蔽部及び着色部とフォトスペーサとは、感光性組成物を塗布する塗布法と感光性組成物からなる感光性樹脂層を有する転写材料を用いる転写法と、を任意に組合せて形成することが可能である。
前記黒色遮蔽部及び着色部並びに前記フォトスペーサはそれぞれ感光性組成物から形成でき、具体的には、例えば、基板に液体の前記感光性組成物を直接塗布することにより感光性樹脂層を形成した後に、露光・現像を行い、前記黒色遮蔽部及び着色部をパターン状に形成し、その後、別の液体の前記感光性組成物を前記基板とは異なる別の基板(仮支持体)上に設置して感光性樹脂層を形成することにより作製された転写材料を用い、この転写材料を前記黒色遮蔽部もしくはITO上やSiNx及び着色部が形成された前記基板に密着させて感光性樹脂層を転写した後に、露光・現像を行うことによりフォトスペーサをパターン状に形成することができる。このようにして、フォトスペーサが設けられたカラーフィルタを作製することができる。この場合の露光・現像も、上記同様の手段によって行うことができる。
<液晶表示装置用基板>
本発明の液晶表示装置用基板は、前記本発明のフォトスペーサの製造方法により得られたフォトスペーサを備えたものである。フォトスペーサは、支持体上に形成されたブラックマトリクス等の表示用遮光部の上やTFT等の駆動素子上に形成されることが好ましい。また、ブラックマトリクス等の表示用遮光部やTFT等の駆動素子とフォトスペーサとの間にITO等の透明導電層(透明電極)やポリイミド等の液晶配向膜が存在していてもよい。COA(カラーフィルターオンアレイ)のようにTFT上に保護膜を設け、その上に形成されることも好ましい。
例えば、フォトスペーサが表示用遮光部や駆動素子の上に設けられる場合、該支持体に予め配設された表示用遮光部(ブラックマトリクスなど)や駆動素子を覆うようにして、例えば感光性樹脂層を支持体面にラミネートし、剥離転写して感光性樹脂層を形成した後、これに露光、現像、加熱処理等を施してフォトスペーサを形成することによって、本発明の液晶表示装置用基板を作製することができる。
本発明の液晶表示装置用基板には更に、必要に応じて赤色(R)、青色(B)、緑色(G)3色等の着色画素が設けられていてもよい。
<液晶表示素子>
前記本発明の液晶表示装置用基板を設けて液晶表示素子を構成することができる。液晶表示素子の1つとして、少なくとも一方が光透過性の一対の支持体(本発明の液晶表示装置用基板を含む。)間に液晶層と液晶駆動手段(単純マトリックス駆動方式及びアクティブマトリックス駆動方式を含む。)を少なくとも備えたものが挙げられる。
この場合、本発明の液晶表示装置用基板は、複数のRGB画素群を有し、該画素群を構成する各画素が互いにブラックマトリックスで離画されているカラーフィルタ基板として構成できる。このカラーフィルタ基板には、高さ均一で変形回復性に優れたフォトスペーサが設けられるため、該カラーフィルタ基板を備えた液晶表示素子は、カラーフィルタ基板と対向基板との間にセルギャップムラ(セル厚変動)の発生が抑えられ、色ムラ等の表示ムラの発生を効果的に防止することができる。これにより、作製された液晶表示素子は鮮やかな画像を表示できる。
また、液晶表示素子の別の態様として、少なくとも一方が光透過性の一対の支持体(本発明の液晶表示装置用基板を含む。)間に液晶層と液晶駆動手段とを少なくとも備え、前記液晶駆動手段がアクティブ素子(例えばTFT)を有し、かつ一対の基板間が高さ均一で変形回復性に優れたフォトスペーサにより所定幅に規制して構成されたものである。
この場合も、本発明の液晶表示装置用基板は、複数のRGB画素群を有し、該画素群を構成する各画素が互いにブラックマトリックスで離画されたカラーフィルタ基板として構成されている。
本発明において使用可能な液晶としては、ネマチック液晶、コレステリック液晶、スメクチック液晶、強誘電液晶が挙げられる。
また、前記カラーフィルタ基板の前記画素群は、互いに異なる色を呈する2色の画素からなるものでも、3色の画素、4色以上の画素からなるものであってもよい。例えば3色の場合、赤(R)、緑(G)及び青(B)の3つの色相で構成される。RGB3色の画素群を配置する場合には、モザイク型、トライアングル型等の配置が好ましく、4色以上の画素群を配置する場合にはどのような配置であってもよい。カラーフィルタ基板の作製は、例えば2色以上の画素群を形成した後既述のようにブラックマトリックスを形成してもよいし、逆にブラックマトリックスを形成した後に画素群を形成するようにしてもよい。RGB画素の形成については、特開2004−347831号公報等を参考にすることができる。
<液晶表示装置>
本発明における液晶表示装置は、前記液晶表示装置用基板を設けて構成されたものである。また、本発明の液晶表示装置は、前記液晶表示素子を設けて構成されたものである。すなわち、互いに向き合うように対向配置された一対の基板間を既述のように、本発明のフォトスペーサの製造方法により作製されたフォトスペーサで所定幅に規制し、規制された間隙に液晶材料を封入(封入部位を液晶層と称する。)して構成されており、液晶層の厚さ(セル厚)が所望の均一厚に保持されるようになっている。
液晶表示装置における液晶表示モードとしては、STN型、TN型、GH型、ECB型、強誘電性液晶、反強誘電性液晶、VA型、IPS型、OCB型、ASM型、その他種々のものが好適に挙げられる。中でも、本発明の液晶表示装置においては、最も効果的に本発明の効果を奏する観点から、液晶セルのセル厚の変動により表示ムラを起こし易い表示モードが望ましく、セル厚が2〜4μmであるVA型表示モード、IPS型表示モード、OCB型表示モードに構成されるのが好ましい。
本発明の液晶表示装置の基本的な構成態様としては、(a)薄膜トランジスタ(TFT)等の駆動素子と画素電極(導電層)とが配列形成された駆動側基板と、対向電極(導電層)を備えた対向基板とをフォトスペーサを介在させて対向配置し、その間隙部に液晶材料を封入して構成したもの、(b)駆動基板と、対向電極(導電層)を備えた対向基板とをフォトスペーサを介在させて対向配置し、その間隙部に液晶材料を封入して構成したもの、等が挙げられ、本発明の液晶表示装置は、各種液晶表示機器に好適に適用することができる。
液晶表示装置については、例えば「次世代液晶ディスプレイ技術(内田龍男編集、側工業調査会、1994年発行)」に記載がある。本発明の液晶表示装置には、本発明の液晶表示素子を備える以外に特に制限はなく、例えば前記「次世代液晶ディスプレイ技術」に記載された種々の方式の液晶表示装置に構成することができる。中でも特に、カラーTFT方式の液晶表示装置を構成するのに有効である。カラーTFT方式の液晶表示装置については、例えば「カラーTFT液晶ディスプレイ(共立出版(株)、1996年発行)」に記載がある。
本発明の液晶表示装置は、既述の本発明の液晶表示素子を備える以外は、電極基板、偏光フィルム、位相差フィルム、バックライト、スペーサ、視野角補償フィルム、反射防止フィルム、光拡散フィルム、防眩フィルムなどの様々な部材を用いて一般的に構成できる。これら部材については、例えば「'94液晶ディスプレイ周辺材料・ケミカルズの市場(島健太郎、(株)シーエムシー、1994年発行)」、「2003液晶関連市場の現状と将来展望(下巻)(表良吉、(株)富士キメラ総研、2003等発行)」に記載されている。
その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内において、特開2006−276488号公報の記載を参酌することができる。
以下に実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する。以下の実施例に示す材料、使用量、割合、処理内容、処理手順等は、本発明の趣旨を逸脱しない限り、適宜、変更することができる。従って、本発明の範囲は以下に示す具体例に限定されるものではない。
(A)バインダー樹脂
(A−1)特開2008−146018号公報の記載に従って、下記樹脂を合成した(Mw=30000)。
Figure 2013120233
(A−2)特開2008−146018号公報の記載に従って、下記樹脂を合成した。
Figure 2013120233
(A−3)上記(A−1)において、上記a〜dの比を、20:24:46:10となるように合成した。
(A−4)公知の方法に従って下記樹脂を合成した(Mw30000)。酸価:113mgKOH/g
(A−5)上記(A−2)において、a:b:c:dの比率を20:20:46:14とした。
(A−6)上記(A−2)において、a:b:c:dの比率を20:45:33:2とした。
Figure 2013120233
(B)重合性モノマー
(B−1)下記重合性モノマー:TO−2349(東亜合成化学株式会社製)、平均酸価:67.0±20mgKOH/g
Figure 2013120233
(B−2)DPHA、日本化薬、KAYARAD DPHA(ジペンタエリスリトールペンタアクリレートとジペンタエリスリトールヘキサアクリレートの混合物)
(C)重合開始剤
(C−1)下記化合物:特開2010−282180に記載の方法で合成した。
Figure 2013120233
(C−2)下記化合物:特開2007−231000号公報に記載の方法で合成した。
Figure 2013120233
(C−3)下記化合物:以下の方法で合成した。
Figure 2013120233
(C−3)の合成
<ステップ1:カルバゾール誘導体1の製造>
下記カルバゾール誘導体1を、以下のようにして製造した。
Figure 2013120233
2−チオフェンカルボニルクロリド7.53g(0.05モル)、N−エチルカルバゾール14.6g(0.075モル)、塩化亜鉛0.34g(0.0025モル)及びクロロベンゼン100gを仕込み、75〜90℃で2日間攪拌した。その後、酢酸エチル200g及び水200gを加えて油層を抽出した。さらに、溶媒を留去後、カラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:n−ヘキサン=1:4〜1:2)により精製を行い、緑色粘性液状物(収量6.5g、収率43%、純度94.3%)を得た。
得られた液状物の1H−NMRのケミカルシフトは次の通りであり、該液状物は目的物であるカルバゾール誘導体1であることを確認した。
8.71(s:1H)、8.13(d:1H)、8.10(d:1H)、7.73(d:2H)、7.53(d:1H)、7.46(t:2H)、7.34(d:1H)、7.32(t:1H)、4.42(q:2H)、1.48(t:3H)
<ステップ2:アセチル体1の製造>
下記アセチル体1を、以下のようにして製造した。
Figure 2013120233
ステップ1で得られたカルバゾール誘導体1の9.1g(0.03モル)、塩化アルミニウム9.6g(0.072モル)及びクロロベンゼン50gを仕込み、0℃でアセチルクロリド2.62g(0.033モル)を30分かけて滴下し、さらに室温で1時間攪拌した。その後、酢酸エチル30gと水40gを加えて塩化アルミニウムを分解し、油層を抽出して溶媒を留去することにより、緑色粘性液状物(収量9.2g、収率89%、純度94%)を得た。
得られた液状物は、1H−NMRのケミカルシフトが次の通りであり、該液状物は目的物であるアセチル体1であることを確認した。
8.77(s:1H)、8.74(s:1H)、8.17(d:1H)、8.12(d:1H)、7.74(d:2H)、7.52(d:2H)、7.22(t:1H)、4.44(q:2H)、2.74(s:3H)、1.50(t:3H)
<ステップ3:オキシム体1の製造>
下記オキシム体1を、以下のようにして製造した。
Figure 2013120233
ステップ2で得られたアセチル体1の10.4g(0.03モル)、塩酸ヒドロキシルアミン9.6g(0.072モル)及びジメチルホルムアミド30gを仕込み、80℃で2時間攪拌した。その後、酢酸エチル30g、n−ヘキサン10g及び水50gを加えて油層を抽出した。溶媒を留去してカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:n−ヘキサン=1:1〜1:3)により精製を行い、淡黄色固体(収量3.0g、収率28%、純度94%)を得た。
得られた固体は、1H−NMRのケミカルシフトが次の通りであり、該固体は目的物であるオキシム体1であることを確認した。
8.72(s:1H)、8.38(s:1H)、8.10(d:1H)、7.87(d:1H)、7.74(d:2H)、7.48(d:2H)、7.21(t:1H)、4.42(q:2H)、2.43(s:3H)、1.50(t:3H)
<ステップ4:(C−3)の製造>
重合開始剤(C−3)を、以下のようにして製造した。
ステップ3で得られたオキシム体1の1.82g(0.005モル)、無水酢酸0.61g(0.006モル)及び酢酸プロピル15gを仕込み、80℃で2時間攪拌すると固体が析出した。30℃で固体をろ別し、メタノール/酢酸プロピル混合溶媒により洗浄し、白色固体(収量1.4g、収率70%、純度98%)を得た。
得られた固体は、1H−NMRのケミカルシフトが次の通りであり、該固体は目的物である(C−3)(特定重合開始剤)であることを確認した。
8.72(s:1H)、8.51(s:1H)、8.12(d:1H)、7.99(d:1H)、7.74(d:2H)、7.52(d:2H)、7.21(t:1H)、4.42(q:2H)、2.53(s:3H)、2.30(s:3H)、1.49(t:3H)
(C−4)製造元:BASF製、IRGACURE OXE 02
Figure 2013120233
(C−5)下記化合物(BASF製、IRGACURE OXE 01)
Figure 2013120233
(C−6)IRGACURE 379(BASF製)
Figure 2013120233
(D)増感剤
(D−1)下記化合物(日本化薬製、KAYACURE DETX−S)
Figure 2013120233
(E)重合禁止剤
(E−1)下記化合物(和光純薬工業製、フェノキサジン)
Figure 2013120233
(F)溶剤:PGMEA
実施例および比較例
フォトスペーサをスリット塗布法により形成した。具体的には、以下のとおり行った。
〔感光性樹脂組成物層形成用塗布液の処方〕
(A)表1に記載のバインダー樹脂 12.96重量部
(B)表1に記載の重合性モノマー 19.4重量部
(C)表1に記載の重合開始剤 0.72重量部
(D)増感剤 2.52重量部
(E)重合禁止剤 0.12重量部
(F)溶剤 64.0重量部
シランカップリング剤KBM−403信越化学社製 0.36重量部
界面活性剤メガファックF−554 0.0144重量部
特開2005−3861号公報の段落番号0084〜0095に記載の方法でブラックマトリクス、R画素、G画素、B画素を有するカラーフィルタを作製した。次いで、カラーフィルタ基板のR画素、G画素、及びB画素並びにブラックマトリクスの上に更に、ITO(Indium Tin Oxide)の透明電極をスパッタリングにより形成した。
上記で作製したITO透明電極がスパッタ形成されたカラーフィルタ基板のITO透明電極上に、スリット状ノズルを有するガラス基板用コーターMH−1600(エフ・エー・エス・アジア社製)にて下記処方(スリット塗布処方)からなる感光性樹脂層用塗布液をスリット塗布した。引き続き、真空乾燥機VCD(東京応化社製)を用いて30秒間溶媒の一部を乾燥させて塗布膜の流動性をなくした後、80℃で2分間プリベークし、膜厚3.8μmの感光性樹脂層を形成した。
続いて、表1に示すとおり、以下のいずれかの露光を行った。
<MLA露光>
超高圧水銀灯を有するマイクロレンズアレイ型露光装置(Vテクノロジー(株)製、マイクロレンズは4個の石英部材からなり、130μm直径、150μmピッチ)を用いて、投影倍率は1:1、MLAチップはサンプル基材とフォトマスクの間に位置させ、スキャン露光させた。
フォトマスクで直径4μmのホール径を有するパターン(画像パターンを有する石英露光マスク)と、該マスクと感光性樹脂層とが向き合うように配置したカラーフィルタ基板と、を略平行に垂直に立てた状態で、露光波長(ghi線)にて露光量20mJ/cm2で露光した。
<MPA露光>
超高圧水銀灯を有するプロキシミティー型露光機(日立ハイテク電子エンジニアリング(株)製)を用い、他は、MLA露光と同様に行った。
次に、TMAH系現像液(0.5%テトラメチルアンモニウムハイドライド)を用いて24℃で30秒間、コーン型ノズル圧力0.18MPaでシャワー現像し、パターン像を形成した。引き続いて、リンス処理(純水)を用いて24℃で20秒間、コーン型ノズル圧力0.18MPaにてシャワーで吹きかけ、形成されたパターン像の周辺の残渣除去を行ない、円柱状のPSを形成した(パターニング工程)。
次に、スペースパターンが設けられたカラーフィルタ基板を、230℃下で30分間加熱処理を行なう(熱処理工程)ことにより、カラーフィルタ基板上にフォトスペーサを作製した。
得られたフォトスペーサ1000個を、三次元表面構造解析顕微鏡(メーカー:ZYGO Corporation、型式:New View 5022)を用いて観察した。以下の通り評価した。
<矩形性>
上記で得られたフォトスペーサーについて、画素の下底の直径と上底の直径の差によって、以下の通り評価した。
1点:画素の下底の直径と上底の直径の差が0.4μm以上
2点:画素の下底の直径と上底の直径の差が0.3以上0.4未満
3点:画素の下底の直径と上底の直径の差が0.2μm以上0.3μm未満
4点:画素の下底の直径と上底の直径の差が0.1μm以上0.2μm未満
5点:画素の下底の直径と上底の直径の差が0.1μm未満
<解像力>
上記フォトスペーサの形成方法と同じ方法で、但し、平均高さ3.2μmの膜厚になるように塗布し、マスクを介して露光現像し、ラインアンドスペースパターンのうち解像しうる最も小さなパターンの線幅を解像度とした。
1点:解像度が4μmより大きい
2点:解像度が3μmより大きく、4μm以下
3点:解像度が2.5μmより大きく、3μm以下
4点:解像度が2.0μmより大きく、2.5μm以下
5点:解像度が2.0μm以下
<非画像部現像時間>
上記フォトスペーサの形成方法と同じ方法で、但し、平均高さ3.2μmの膜厚になるように塗布し、露光することなく現像液に塗布膜を溶解させ、完全に溶解するまでの時間を非画像部現像時間とした。
1点:非画像部現像時間が20秒より長い
2点:非画像部現像時間が15秒より長く20秒以下
3点:非画像部現像時間が10秒より長く15秒以下
4点:非画像部現像時間が5秒より長く10秒以下
5点:非画像部現像時間が5秒以下
<残渣>
上記で得られたフォトスペーサーについて、ラインアンドスペースパターンのスペース部分を光学顕微鏡(微分干渉)、倍率x500倍で観察した
1点:非常に多い。残渣が連なり、個数が数えられない程度に多数ある。
2点:有り。一視野に20以上100未満観察される。
3点:一視野に5以上20未満観察される。
4点:一視野に1以上5未満観察される。実害が無い程度。
5点:なし
<総合性能>
上記矩形性、解像力、非画像現像時間、残渣の結果を踏まえ、以下の通り総合的に評価した。
1点:使用に耐えないレベル
2点:使用するにはかなり問題があり直ぐに導入できないレベル
3点:実用上使用するには、多少改良しないとならないレベル
4点:多少問題あるが、実用上は問題ないレベル
5点:全く実用上問題がないレベル
結果を下記表に示す。
Figure 2013120233
表1から明らかなとおり、本発明の感光性樹脂組成物を用いた場合、MPA露光を行うと残渣が残るが、MLA露光を行っても、露光ライン間に残渣が残らないことが分かった。
<液晶表示装置の作製>
別途、対向基板としてガラス基板を用意し、上記で得られたカラーフィルタ基板の透明電極上及び対向基板上にそれぞれPVAモード用にパターニングを施し、その上に更にポリイミドよりなる配向膜を設けた。
その後、カラーフィルタの画素群を取り囲むように周囲に設けられたブラックマトリックス外枠に相当する位置に紫外線硬化樹脂のシール剤をディスペンサ方式により塗布し、PVAモード用液晶を滴下し、対向基板と貼り合わせた後、貼り合わされた基板をUV照射した後、熱処理してシール剤を硬化させた。このようにして得た液晶セルの両面に、(株)サンリッツ製の偏光板HLC2−2518を貼り付けた。
次いで、赤色(R)LEDとしてFR1112H(スタンレー電気(株)製のチップ型LED)、緑色(G)LEDとしてDG1112H(スタンレー電気(株)製のチップ型LED)、青色(B)LEDとしてDB1112H(スタンレー電気(株)製のチップ型LED)を用いてサイドライト方式のバックライトを構成し、前記偏光板が設けられた液晶セルの背面となる側に配置し、液晶表示装置とした。
本発明のPSパターンは、車載ナビゲーション用タッチパネル、タッチパネル、携帯用モバイル機器およびスマートフォンなどの高精細を必要とする素子のPSとして用いることができる。

Claims (13)

  1. (A)分子内に重合性基を有するバインダー樹脂、(B)重合性化合物、(C)オキシム系光重合開始剤、および(E)重合禁止剤を含有する、マイクロレンズアレイ露光用フォトスペーサ用感光性樹脂組成物。
  2. 前記(A)分子内に重合性基を有するバインダー樹脂が、エチレン性不飽和基を有する、請求項1に記載の感光性樹脂組成物。
  3. 前記(C)オキシム系光重合開始剤が、下記のいずれかの式で表される請求項1または2に記載の感光性樹脂組成物。
    式(3−3)
    Figure 2013120233
    (式(3−3)中、RおよびXは、それぞれ、一価の置換基を表し、Aは二価の有機基を表し、Arはアリール基を表す。nは0〜5の整数である。)
    式(4−1)
    Figure 2013120233
    (式(4−1)中、X1、X2、およびX3は、それぞれ、水素原子、ハロゲン原子、またはアルキル基を表し、R1は−R、−OR、−COR、−SR、−CONRR'、または−CNを表し、R2およびR3は、それぞれ、−R、−OR、−COR、−SR、または−NRR'を表す。RおよびR'は、それぞれ、アルキル基、アリール基、アラルキル基、または、複素環基を表し、これらの基は、ハロゲン原子および複素環基からなる群より選択される1以上で置換されていてもよく、該アルキル基、およびアラルキル基におけるアルキル鎖を構成する炭素原子の1以上が、不飽和結合、エーテル結合、またはエステル結合に置き換わっていてもよく、RおよびR'は互いに結合して環を形成していてもよい。)
    式(5−3)
    Figure 2013120233
    (式(5−3)中、R1は、水素原子、アシル基、アルコキシカルボニル基、または、アリールオキシカルボニル基を表し、R2は、それぞれ、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、アルキルオキシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、または、アミノ基を表し、mは、0〜4の整数を表す。mが2以上の場合は、R2は互いに連結し環を形成してもよい。Xは、−CH2−、−O−、または、−S−を表す。lは、1〜3の整数を表す。)
    式(5−4)
    Figure 2013120233
    (式(5−4)中、R1は、水素原子、アシル基、アルコキシカルボニル基、または、アリールオキシカルボニル基を表し、R2は、それぞれ、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、アルキルオキシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、または、アミノ基を表し、mは、0〜4の整数を表す。mが2以上の場合は、R2は互いに連結し環を形成してもよい。Xは、−CH2−、−O−、または、−S−を表す。lは、1〜3の整数を表す。)
  4. 前記(A)分子内に重合性基を有するバインダー樹脂中、重合性基を含む繰り返し単位の割合が、20〜90モル%である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の感光性樹脂組成物。
  5. (E)重合禁止剤が、カテコール、フェノチアジン、フェノキサジン、ヒンダードアミン及びこれらの誘導体から選択される少なくとも1種である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の感光性樹脂組成物。
  6. 未露光部の現像時間(Break Point)が15秒以内である請求項1〜5のいずれか1項に記載の感光性樹脂組成物。
  7. (B)重合性化合物が、カルボキシル基を含有する、請求項1〜6のいずれか1項に記載の感光性樹脂組成物。
  8. (B)重合性化合物の酸価が25〜120mgKOH/gである、請求項1〜7のいずれか1項に記載の感光性樹脂組成物。
  9. (A)バインダー樹脂が側鎖に酸性基を含む、請求項1〜8のいずれか1項に記載の感光性樹脂組成物。
  10. 請求項1〜9のいずれか1項に記載の感光性樹脂組成物を基板上に付与してフォトスペーサ層を形成する層形成工程と、前記フォトスペーサ層に対してマスク露光を行い、MLA露光装置で、露光部を硬化させる露光工程と、フォトスペーサ層の未硬化部を現像により除去する現像工程と、を含むパターン形成方法。
  11. 請求項10に記載のパターン形成方法により、基板上にフォトスペーサパターンを形成する工程を含むフォトスペーサの製造方法。
  12. 請求項11に記載の製造方法により製造されたフォトスペーサ。
  13. 請求項12に記載のフォトスペーサを有する表示装置。
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