JP2013116697A - 四輪駆動車両 - Google Patents

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Abstract

【課題】同期機構が設けられていないクラッチによって主駆動輪側切断機構および従駆動輪側切断機構をそれぞれ構成しても、二輪駆動モードと四輪駆動モードとを走行中に円滑に切り換えることができる四輪駆動車両を提供する。
【解決手段】プロペラシャフト17と前輪15L、15Rとを接続または切断する主駆動側クラッチ53と、プロペラシャフト17と後輪20L、20Rとを接続または切断する従駆動側クラッチ65と、プロペラシャフト17を回転させるようにプロペラシャフト17に設けられたモータ70とを備えた四輪駆動車両において、プロペラシャフト17によって伝達される動力を調整するようにプロペラシャフト17に設けられた電子制御カップリング18を備え、モータ70を電子制御カップリング18より前輪15L、15R側に設ける。
【選択図】図1

Description

本発明は、四輪駆動車両に関する。
近時、四輪駆動車両としては、主駆動輪および従駆動輪とそれぞれ切断可能なプロペラシャフトを有するものが知られている。このような四輪駆動車両として、プロペラシャフトにモータを設けることにより、走行中に二輪駆動モードから四輪駆動モードに切り換えるときに、プロペラシャフトの回転をモータによって調整するものがある。
例えば、ドライブラインをエンジンに結合するための第1クラッチと、プロペラシャフトから従駆動輪への駆動を接断すべく動作可能な第2クラッチを有する補助ドライブラインと、補助ドライブラインに結合されたモータとを備え、二輪駆動モードにおいてプロペラシャフトをエンジンと従駆動輪の両方から切り離し、走行中に二輪駆動モードから四輪駆動モードへ切り換えるとき、プロペラシャフトの回転が所定速度に上昇するようにモータを駆動し、補助ドライブラインがエンジンおよび従駆動輪へ結合するように第1および第2クラッチを作動させるものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
このように、特許文献1に開示されたものは、走行中に二輪駆動モードから四輪駆動モードに切り換えるときに、プロペラシャフトの回転が所定速度に上昇するようにモータを駆動することによって、各クラッチが円滑に連結するようにしていた。
特開2007−223588号公報
このような従来の四輪駆動車両においては、走行中に、二輪駆動モードと四輪駆動モードとの切り換えを行うときに、第1クラッチにおける主駆動輪側とプロペラシャフト側との回転、および、第2クラッチにおける従駆動輪側とプロペラシャフト側との回転をそれぞれ同期させることができないため、同期機構を有するクラッチによって第1および第2クラッチをそれぞれ構成する必要があった。
しかしながら、従来の四輪駆動車両は、同期機構が設けられていないクラッチ、例えば、ドグ歯やスプライン等が結合する安価なクラッチによって第1および第2クラッチをそれぞれ構成することについて、何ら考慮されていなかった。
したがって、従来の四輪駆動車両は、同期機構が設けられていないクラッチによって第1および第2クラッチをそれぞれ構成することにより、二輪駆動モードと四輪駆動モードとを走行中に円滑に切り換えることができなくなってしまうといった課題があった。
本発明は、このような課題を解決するためになされたもので、プロペラシャフトと主駆動輪とを接続または切断する主駆動輪側切断機構、および、プロペラシャフトと従駆動輪とを接続または切断する従駆動輪側切断機構を、同期機構が設けられていないクラッチによってそれぞれ構成しても、二輪駆動モードと四輪駆動モードとを走行中に円滑に切り換えることができる四輪駆動車両を提供することを目的とする。
本発明の四輪駆動車両は、上記目的を達成するため、(1)プロペラシャフトと主駆動輪とを接続する接続状態および前記プロペラシャフトと前記主駆動輪とを切断する切断状態のいずれか一方の状態に切り換えられる主駆動輪側切断機構と、前記プロペラシャフトと従駆動輪とを接続する接続状態および前記プロペラシャフトと主駆動輪とを切断する切断状態のいずれか一方の状態に切り換えられる従駆動輪側切断機構と、前記プロペラシャフトを回転させるように前記プロペラシャフトに設けられた回転電機と、を備えた四輪駆動車両において、前記プロペラシャフトによって伝達される動力を調整するように前記プロペラシャフトに設けられた電子制御カップリングを備え、前記回転電機は、前記電子制御カップリングより前記主駆動輪側に設けられている。
この構成により、本発明の四輪駆動車両は、主駆動輪側切断機構が切断状態にあり、電子制御カップリングが動力を遮断する状態にあり、従駆動輪側切断機構が切断状態にある状態で、主駆動輪側切断機構におけるプロペラシャフト側の回転が主駆動輪側の回転に同期するように回転電機を作動させ、主駆動輪側切断機構におけるプロペラシャフト側の回転が主駆動輪側の回転に同期したことを条件として、主駆動輪側切断機構を接続状態にし、従駆動輪側切断機構におけるプロペラシャフト側の回転が従駆動輪側の回転に同期するように電子制御カップリングを作動させ、従駆動輪側切断機構におけるプロペラシャフト側の回転が従駆動輪側の回転に同期したことを条件として、従駆動輪側切断機構を接続状態にすることができる。
このように、本発明の四輪駆動車両は、主駆動輪側切断機構における前記主駆動輪側の回転と前記プロペラシャフト側との回転、および、従駆動輪側切断機構における前記プロペラシャフト側の回転と前記従駆動輪側の回転とをそれぞれ同期させることができるため、同期機構が設けられていないクラッチによって主駆動輪側切断機構および従駆動輪側切断機構をそれぞれ構成しても、二輪駆動モードと四輪駆動モードとを走行中に円滑に切り換えることができる。
また、上記(1)に記載の四輪駆動車両において、(2)少なくとも前記主駆動輪側切断機構と、前記従駆動輪側切断機構と、前記電子制御カップリングと、前記回転電機とを制御する制御部を備え、前記制御部は、前記主駆動輪側切断機構が前記切断状態にあり、前記電子制御カップリングが前記動力を遮断する状態にあり、前記従駆動輪側切断機構が前記切断状態にある状態で、前記主駆動輪側切断機構における前記プロペラシャフト側の回転が前記主駆動輪側の回転に同期するように前記回転電機を制御し、前記主駆動輪側切断機構における前記プロペラシャフト側の回転が前記主駆動輪側の回転に同期したことを条件として、前記主駆動輪側切断機構を前記接続状態になるように制御し、前記従駆動輪側切断機構における前記プロペラシャフト側の回転が前記従駆動輪側の回転に同期するように前記電子制御カップリングを制御し、前記従駆動輪側切断機構における前記プロペラシャフト側の回転が前記従駆動輪側の回転に同期したことを条件として、前記従駆動輪側切断機構を前記接続状態になるように制御するようにしてもよい。
この構成により、本発明の四輪駆動車両は、主駆動輪側切断機構における前記主駆動輪側の回転と前記プロペラシャフト側との回転、および、従駆動輪側切断機構における前記プロペラシャフト側の回転と前記従駆動輪側の回転とをそれぞれ同期させることができるため、同期機構が設けられていないクラッチによって主駆動輪側切断機構および従駆動輪側切断機構をそれぞれ構成しても、二輪駆動モードと四輪駆動モードとを走行中に円滑に切り換えることができる。
また、上記(2)に記載の四輪駆動車両において、(3)前記制御部は、前記主駆動輪側切断機構が前記接続状態にあり、前記電子制御カップリングが前記動力を伝達する状態にあり、前記従駆動輪側切断機構が前記接続状態にある状態で、前記動力を遮断する状態になるように前記電子制御カップリングを制御し、前記主駆動輪側切断機構を前記切断状態になるように制御すると共に、前記従駆動輪側切断機構を前記切断状態になるように制御し、前記プロペラシャフトの回転力から電力を回生するように前記回転電機を制御するようにしてもよい。
この構成により、本発明の四輪駆動車両は、プロペラシャフトによって伝達されている動力を遮断するように電子制御カップリングを制御することにより、主駆動輪側切断機構および従駆動輪側切断機構にかかるトルクを低減させるため、同期機構が設けられていないクラッチによって主駆動輪側切断機構および従駆動輪側切断機構をそれぞれ構成しても、四輪駆動モードから二輪駆動モードに走行中に円滑に切り換えることができる。
また、本発明の四輪駆動車両は、主駆動輪側切断機構および電子制御カップリングから伝達されていた動力が遮断されたことによってプロペラシャフトが空転するため、プロペラシャフトの空転による回転力から電力を回生することができる。
また、上記(1)に記載の四輪駆動車両において、(4)前記制御部は、少なくとも前記主駆動輪側切断機構と、前記回転電機とを制御する制御部を備え、前記主駆動輪側切断機構が前記切断状態にあり、前記電子制御カップリングが前記動力を遮断する状態にあり、前記従駆動輪側切断機構が前記切断状態にある状態で、前記主駆動輪側切断機構における前記プロペラシャフト側の回転が前記主駆動輪側の回転に同期するように前記回転電機を制御し、前記主駆動輪側切断機構における前記プロペラシャフト側の回転が前記主駆動輪側の回転に同期したことを条件として、前記主駆動輪側切断機構を前記接続状態になるように制御し、前記プロペラシャフトの回転力から電力を回生するように前記回転電機を制御するようにしてもよい。
この構成により、本発明の四輪駆動車両は、二輪駆動モードで走行しているときに、主駆動輪側切断機構を切断状態から接続状態に円滑に切り換えつつ、主駆動輪側からプロペラシャフトに伝達される動力から電力を回生することができる。
また、上記(1)に記載の四輪駆動車両において、(5)少なくとも前記従駆動輪側切断機構と、前記電子制御カップリングと、前記回転電機とを制御する制御部を備え、前記制御部は、前記主駆動輪側切断機構が前記切断状態にあり、前記電子制御カップリングが前記動力を遮断する状態にあり、前記従駆動輪側切断機構が前記切断状態にある状態で、前記動力を伝達する状態になるように前記電子制御カップリングを制御し、前記従駆動輪側切断機構における前記プロペラシャフト側の回転が前記従駆動輪側の回転に同期するように前記回転電機を制御し、前記従駆動輪側切断機構における前記プロペラシャフト側の回転が前記従駆動輪側の回転に同期したことを条件として、前記従駆動輪側切断機構を前記接続状態になるように制御し、前記プロペラシャフトの回転力から電力を回生するように前記回転電機を制御するようにしてもよい。
この構成により、本発明の四輪駆動車両は、二輪駆動モードで走行しているときに、従駆動輪側切断機構を切断状態から接続状態に円滑に切り換えつつ、従駆動輪側からプロペラシャフトに伝達された動力から電力を回生することができる。
また、上記(1)に記載の四輪駆動車両において、(6)少なくとも前記従駆動輪側切断機構と、前記電子制御カップリングと、前記回転電機とを制御する制御部を備え、前記制御部は、前記主駆動輪側切断機構が前記接続状態にあり、前記電子制御カップリングが前記動力を伝達する状態にあり、前記従駆動輪側切断機構が前記接続状態にある状態で、前記動力を遮断する状態になるように前記電子制御カップリングを制御し、前記従駆動輪側切断機構を前記切断状態になるように制御し、前記プロペラシャフトの回転力から電力を回生するように前記回転電機を制御するようにしてもよい。
この構成により、本発明の四輪駆動車両は、四輪駆動モードで走行しているときに、従駆動輪側切断機構を接続状態から切断状態に円滑に切り換えつつ、主駆動輪側からプロペラシャフトに伝達された動力から電力を回生することができる。
また、上記(1)に記載の四輪駆動車両において、(7)少なくとも前記主駆動輪側切断機構と、前記電子制御カップリングと、前記回転電機とを制御する制御部を備え、前記制御部は、前記主駆動輪側切断機構が前記接続状態にあり、前記電子制御カップリングが前記動力を伝達する状態にあり、前記従駆動輪側切断機構が前記接続状態にある状態で、前記動力を遮断する状態になるように前記電子制御カップリングを制御し、前記主駆動輪側切断機構を前記切断状態になるように制御し、前記動力を伝達する状態になるように前記電子制御カップリングを制御し、前記プロペラシャフトの回転力から電力を回生するように前記回転電機を制御するようにしてもよい。
この構成により、本発明の四輪駆動車両は、四輪駆動モードで走行しているときに、主駆動輪側切断機構を接続状態から切断状態に円滑に切り換えつつ、従駆動輪側からプロペラシャフトに伝達された動力から電力を回生することができる。
本発明によれば、プロペラシャフトと主駆動輪とを接続または切断する主駆動輪側切断機構、および、プロペラシャフトと従駆動輪とを接続または切断する従駆動輪側切断機構を、同期機構が設けられていないクラッチによってそれぞれ構成しても、二輪駆動モードと四輪駆動モードとを走行中に円滑に切り換えることができる四輪駆動車両を提供することができる。
本発明の実施の形態に係る四輪駆動車両の構成を示すブロック図である。 図1に示す四輪駆動車両を構成するECUの入出力部分を示すブロック図である。 本発明の実施の形態に係る四輪駆動車両を構成するECUの四輪駆動モード切り換え動作を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態に係る四輪駆動車両を構成するECUの二輪駆動モード切り換え動作を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態に係る四輪駆動車両を構成するECUの第1の電力回生動作を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態に係る四輪駆動車両を構成するECUの第2の電力回生動作を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態に係る四輪駆動車両を構成するECUの第3の電力回生動作を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態に係る四輪駆動車両を構成するECUの第4の電力回生動作を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。
図1に示すように、本実施の形態における車両は、フロントエンジン・フロントドライブ形式の所謂、FF形式の四輪駆動車両1によって構成される。四輪駆動車両1は、駆動力を発生する内燃機関としてのエンジン10と、変速機11およびフロントディファレンシャル装置(以下、単に「フロントデフ」という)12を含んで構成されるトランスアクスル13と、トランスファ装置14と、左右の前輪15L、15Rと、左右のドライブシャフト16L、16Rと、プロペラシャフト17と、電子制御カップリング18と、リヤディファレンシャル装置(以下、単に「リヤデフ」という)19と、左右の後輪20L、20Rと、左右のドライブシャフト21L、21Rと、ECU(Electronic Control Unit)23とを備えている。
なお、本実施の形態おいて、エンジン10は、ガソリンを燃料とする直列4気筒のエンジンによって構成されているものとして説明するが、本発明においては、直列6気筒エンジン、V型6気筒エンジン、V型12気筒エンジンまたは水平対向6気筒エンジン等の種々の型式のエンジンによって構成されていてもよい。
また、エンジン10に用いられる燃料は、ガソリンに代えて、軽油等の炭化水素系の燃料であってもよく、エタノール等のアルコールとガソリンとを混合したアルコール燃料であってもよい。
変速機11は、エンジン10とフロントデフ12との間に設けられており、エンジン10の回転を変速してフロントデフ12に出力するようになっている。変速機11は、トルクコンバータ30と、複数の前進用変速段および後進段を形成するギヤユニット31と、出力軸32とを備えている。
出力軸32の一端には、出力ギヤ33が一体回転可能に取り付けられている。なお、本実施の形態において、変速機11は、自動変速機として説明するが、本発明においては、無段変速機等によって構成されてもよい。
フロントデフ12は、デフケース40を備えており、デフケース40は、図示しない軸受を介してトランスアクスル13のハウジング13aに回転自在に支持されている。デフケース40の外周部には、出力ギヤ33と噛み合うリングギヤ41が設けられており、デフケース40内には、互いに向かい合うように一対のデフピニオンギヤ42が取り付けられている。
一対のデフピニオンギヤ42は、デフケース40と共に公転可能であり、かつデフケース40に対して自転可能である。一対のデフピニオンギヤ42には、一対のサイドギヤ43が噛み合っている。一対のサイドギヤ43は、ドライブシャフト16L、16Rを介して前輪15L、15Rにそれぞれ連結されている。なお、本実施の形態において、前輪15L、15Rは、本発明における主駆動輪を構成する。
このように、フロントデフ12は、ドライブシャフト16L、16Rに接続されており、エンジン10から変速機11を介して出力された駆動力を前輪15L、15Rに分配して伝達することにより、エンジン10の駆動力の回転速度差を許容するようになっている。
また、ドライブシャフト16L、16Rには、前輪15L、15Rがそれぞれ連結されており、前輪15L、15Rは、ドライブシャフト16L、16Rを中心に回転するようになっている。
トランスファ装置14は、フロントデフ12の回転軸方向に位置するように設けられている。なお、フロントデフ12の回転軸方向は、デフケース40およびドライブシャフト16L、16Rの回転軸方向と同一方向である。
デフケース40の端部には、トランスファ装置14内に突出した円筒状のボス40aが形成されている。トランスファ装置14は、ベベルギヤ50と、ベベルギヤ軸51と、主駆動側クラッチ53と、アクチュエータ54と、出力ピニオン55とを備えている。
ベベルギヤ50は、ベベルギヤ軸51の外周部に固定されている。ベベルギヤ軸51は、主駆動側クラッチ53によってボス40aと接続および切断されるようになっている。すなわち、主駆動側クラッチ53は、ベベルギヤ軸51とボス40aとを接続する接続状態と、ベベルギヤ軸51とボス40aとを切断する切断状態とのいずれか一方の状態に切り換えられる。
したがって、主駆動側クラッチ53が接続状態にある場合には、前輪15L、15Rとプロペラシャフト17とが接続される。一方、主駆動側クラッチ53が切断状態にある場合には、前輪15L、15Rとプロペラシャフト17とが切断される。
アクチュエータ54は、ECU23から駆動信号が入力されている状態で、主駆動側クラッチ53を接続状態にし、ECU23から駆動信号が入力されていない状態で、主駆動側クラッチ53を切断状態にするようになっている。
このように、本実施の形態における主駆動側クラッチ53およびアクチュエータ54は、本発明における主駆動輪側切断機構を構成する。また、本実施の形態において、主駆動側クラッチ53は、同期機構が設けられていないクラッチ、例えば、ドグ歯やスプライン等が結合する安価なクラッチによって構成されている。
プロペラシャフト17は、トランスファ装置14と電子制御カップリング18との間に設けられており、プロペラシャフト17の先端部は、トランスファ装置14の出力ピニオン55に接続されている。
プロペラシャフト17には、トランスファ装置14と電子制御カップリング18との間に、電力と回転力とを相互に変換するモータ70が設けられている。モータ70は、回転磁界を形成するステータ71と、ステータ71の内部に配置され複数の永久磁石が埋め込まれたロータ72と、を備えており、ステータ71は、ステータコアおよびステータコアに巻き掛けられた三相コイルを備えている。
ロータ72は、プロペラシャフト17に結合されており、ステータ71のステータコアは、例えば、電磁鋼板の薄板を積層して形成され、四輪駆動車両1に固定された本体ケース73の内周部に固定されている。
このように構成されたモータ70において、ステータ71の三相コイルに三相交流電力が供給されると、ステータ71によって回転磁界が形成され、この回転磁界にロータ72に埋め込まれた永久磁石が引かれることにより、ロータ72が回転駆動される。このように、モータ70は、電力を回転力に変換する電動機として機能するようになっている。
また、ロータ72に埋め込まれた永久磁石が回転すると、回転磁界が形成され、この回転磁界によりステータ71の三相コイルに誘導電流が流れることにより、三相コイルの両端に電力が発生する。このように、モータ70は、回転力を電力に変換する電力回生器として機能するようになっている。
モータ70は、インバータ75を介して、バッテリ76と接続されており、バッテリ76は、四輪駆動車両1の各部に電力を供給するようになっている。インバータ75は、ECU23からの制御信号に基づいて、バッテリ76から供給された電力でモータ70を駆動させたり、プロペラシャフト17の回転力からモータ70によって回生された電力をバッテリ76に充電させたりするようになっている。このように、本実施の形態において、モータ70は、本発明における回転電機を構成する。
プロペラシャフト17の後端部には電子制御カップリング18が設けられており、電子制御カップリング18は、先端部でプロペラシャフト17に連結され、後端部でリヤデフ19に連結されている。
電子制御カップリング18は、ECU23から出力される制御電流に応じて作動することにより、エンジン10から発生されたトルクを前輪15L、15R側および後輪20L、20R側で100:0から50:50までの範囲で無段階に配分するようになっている。
なお、本実施の形態において、特に、電子制御カップリング18がエンジン10から発生されたトルクを前輪15L、15R側および後輪20L、20R側で100:0に配分している状態、すなわち、前輪15L、15R側のみに配分している状態を「切断状態」といい、エンジン10から発生されたトルクを前輪15L、15R側だけでなく後輪20L、20R側にも配分している状態を「接続状態」という。
リヤデフ19は、デフケース60を備えており、デフケース60の外周には電子制御カップリング18のドライブピニオンギヤ18aと噛み合うリングギヤ61が設けられている。
デフケース60内には、互いに向かい合うように一対のデフピニオンギヤ62が取り付けられている。一対のデフピニオンギヤ62は、デフケース60と共に公転自在で、かつデフケース60に対して自転自在となっている。
一対のデフピニオンギヤ62には、一対のサイドギヤ63が噛み合わされており、一対のサイドギヤ63は、ドライブシャフト21L、21Rを介して後輪20L、20Rにそれぞれ連結されている。なお、本実施の形態において、後輪20L、20Rは、本発明における従駆動輪を構成する。
ドライブシャフト21Lには、従駆動側クラッチ65が設けられ、従駆動側クラッチ65には、アクチュエータ66が設けられている。従駆動側クラッチ65は、後輪20Lとリヤデフ19とを接続する接続状態と、後輪20Lとリヤデフ19とを切断する切断状態とのいずれか一方の状態に切り換えられる。
すなわち、従駆動側クラッチ65が接続状態にある場合には、後輪20L、20Rとプロペラシャフト17とが接続される。一方、従駆動側クラッチ65が切断状態にある場合には、後輪20L、20Rとプロペラシャフト17とが切断される。
アクチュエータ54は、ECU23から駆動信号が入力されている状態で、従駆動側クラッチ65を接続状態にし、ECU23から駆動信号が入力されていない状態で、従駆動側クラッチ65を切断状態にするようになっている。
このように、本実施の形態における従駆動側クラッチ65およびアクチュエータ66は、本発明における従駆動輪側切断機構を構成する。また、本実施の形態において、従駆動側クラッチ65は、同期機構が設けられていないクラッチ、例えば、ドグ歯やスプライン等が結合する安価なクラッチによって構成されている。
ECU23は、図示を省略するが、CPU(Central Processing Unit)と、ROM(Read Only Memory)と、RAM(Random Access Memory)と、フラッシュメモリと、入出力ポートとを備えたマイクロプロセッサによって構成されている。
ECU23のROMには、当該マイクロプロセッサをECU23として機能させるためのプログラムが記憶されている。すなわち、ECU23のCPUがRAMを作業領域としてROMに記憶されたプログラムを実行することにより、当該マイクロプロセッサは、ECU23として機能する。なお、本実施の形態において、ECU23は、本発明における制御部を構成する。
四輪駆動車両1の室内には、四輪駆動車両1を二輪駆動モードと四輪駆動モードとの間で切り換えるための駆動切換スイッチ80が設けられている。駆動切換スイッチ80は、ECU23に接続されており、二輪駆動モードまたは四輪駆動モードに応じた信号をECU23に出力するようになっている。
四輪駆動車両1は、主駆動側クラッチ53、電子制御カップリング18および従駆動側クラッチ65がそれぞれ接続状態となることで、四輪駆動モードとなり、主駆動側クラッチ53、電子制御カップリング18および従駆動側クラッチ65がそれぞれ切断状態となることで、二輪駆動モードとなる。
図2に示すように、本実施の形態において、ECU23の入力側には、駆動切換スイッチ80に加えて、モータ70の回転角を検出するモータ回転角センサ100、各ドライブシャフト16L、16Rの回転角をそれぞれ検出する主駆動軸回転角センサ101R、101L、電子制御カップリング18の出力側(ドライブピニオンギヤ18a側)の回転角を検出するカップリング出力角センサ102、ドライブシャフト21L、21Rの回転角を検出する従駆動軸回転角センサ103L、103R、および、四輪駆動車両1の前後方向の加速度を検出する加速度センサ104等のセンサが接続されている。また、ECU23の出力側には、電子制御カップリング18、アクチュエータ54、66、および、インバータ75等が接続されている。
本実施の形態において、ECU23は、駆動切換スイッチ80、モータ回転角センサ100、主駆動軸回転角センサ101R、101L、カップリング出力角センサ102および従駆動軸回転角センサ103Lから入力された信号に基づいて、電子制御カップリング18、アクチュエータ54、66およびインバータ75を制御するようになっている。
例えば、ECU23は、四輪駆動車両1を二輪駆動モードから四輪駆動モードに切り換える場合には、主駆動側クラッチ53におけるプロペラシャフト17側の回転が前輪15L、15R側の回転に同期するようにモータ70を制御し、主駆動側クラッチ53におけるプロペラシャフト17側の回転が前輪15L、15R側の回転に同期したことを条件として、主駆動側クラッチ53が接続状態になるようにアクチュエータ54を制御し、従駆動側クラッチ65におけるプロペラシャフト17側の回転が後輪20L側の回転に同期するように電子制御カップリング18を制御し、従駆動側クラッチ65におけるプロペラシャフト17側の回転が後輪20L側の回転に同期したことを条件として、従駆動側クラッチ65が接続状態になるようにアクチュエータ66を制御するようになっている。
ここで、ECU23は、モータ回転角センサ100によって検出されたモータ70の回転角から得られるプロペラシャフト17の回転速度と、主駆動軸回転角センサ101L、101Rによって検出された各ドライブシャフト16L、16Rの回転角から得られるドライブシャフト16L、16Rの回転速度との比が予め定められた比Rfになったことを条件として、主駆動側クラッチ53におけるプロペラシャフト17側の回転が前輪15L、15R側の回転に同期したと判断するようになっている。
なお、主駆動軸回転角センサ101L、101Rによって検出された各ドライブシャフト16L、16Rの回転角から得られる各ドライブシャフト16L、16Rの回転速度が異なる場合には、ECU23は、ドライブシャフト16L、16Rの回転速度の平均値を算出し、算出した平均値をドライブシャフト16L、16Rの回転速度とするようになっている。また、本実施の形態における比Rfは、ベベルギヤ50と出力ピニオン55とのギヤ比に相当する。
また、ECU23は、カップリング出力角センサ102によって検出された電子制御カップリング18の出力側の回転角から得られる電子制御カップリング18の出力側の回転速度と、従駆動軸回転角センサ103Lによって検出されたドライブシャフト21Lの回転角から得られるドライブシャフト16Lの回転速度との比が予め定められた比Rrになったことを条件として、従駆動側クラッチ65におけるプロペラシャフト17側の回転が後輪20L側の回転に同期したと判断するようになっている。
なお、従駆動軸回転角センサ103L、103Rによって検出された各ドライブシャフト21L、21Rの回転角から得られる各ドライブシャフト21L、21Rの回転速度が異なる場合には、ECU23は、電子制御カップリング18の出力側の回転速度に比Rrを乗算し、乗算結果からドライブシャフト21Rの回転速度を減じた値がドライブシャフト21Lの回転速度と等しいか否かによって、従駆動側クラッチ65におけるプロペラシャフト17側の回転が後輪20L側の回転に同期したか否かを判断するようになっている。また、本実施の形態における比Rrは、ドライブピニオンギヤ18aとリングギヤ61とのギヤ比に相当する。
また、ECU23は、四輪駆動車両1を四輪駆動モードから二輪駆動モードに切り換える場合には、電子制御カップリング18を切断状態になるように制御し、主駆動側クラッチ53が切断状態になるようにアクチュエータ54を制御すると共に、従駆動側クラッチ65が切断状態になるようにアクチュエータ66を制御し、プロペラシャフト17の回転力からモータ70によって電力を回生するようにインバータ75を制御するようになっている。
以上のように構成された四輪駆動車両1を構成するECU23による四輪駆動モード切り換え動作について図3を参照して説明する。なお、以下に説明する四輪駆動モード切り換え動作は、四輪駆動車両1が二輪駆動モードにあるときに、駆動切換スイッチ80から四輪駆動モードに応じた信号がECU23に入力されたことを条件として実行される。
まず、ECU23は、主駆動側クラッチ53におけるプロペラシャフト17側の回転が前輪15L、15R側の回転に同期するようにインバータ75を制御してモータ70を駆動させる(ステップS1)。ここで、ECU23は、主駆動側クラッチ53におけるプロペラシャフト17側と前輪15L、15R側との回転、すなわち、主駆動側クラッチ53の両端の回転が同期したことを条件として(ステップS2)、アクチュエータ54を制御して主駆動側クラッチ53を接続状態にする(ステップS3)。
次いで、ECU23は、従駆動側クラッチ65におけるプロペラシャフト17側の回転が後輪20L側の回転に同期するように電子制御カップリング18を作動させる(ステップS4)。ここで、ECU23は、従駆動側クラッチ65におけるプロペラシャフト17側と後輪20L側との回転、すなわち、従駆動側クラッチ65の両端の回転が同期したことを条件として(ステップS5)、アクチュエータ66を制御して従駆動側クラッチ65を接続状態にし(ステップS6)、四輪駆動モード切り換え動作を終了する。
このように、ECU23は、四輪駆動車両1を二輪駆動モードから四輪駆動モードに切り換えるときに、主駆動側クラッチ53の両端の回転、および、従駆動側クラッチ65の両端の回転をそれぞれ同期させるため、主駆動側クラッチ53および従駆動側クラッチ65を円滑に接続状態にすることができる。
次に、ECU23による二輪駆動モード切り換え動作について図4を参照して説明する。なお、以下に説明する二輪駆動モード切り換え動作は、四輪駆動車両1が四輪駆動モードにあるときに、駆動切換スイッチ80から二輪駆動モードに応じた信号がECU23に入力されたことを条件として実行される。
まず、ECU23は、電子制御カップリング18を切断状態にする(ステップS11)。次いで、ECU23は、アクチュエータ54を制御して主駆動側クラッチ53を切断状態にすると共に(ステップS12)、アクチュエータ66を制御して従駆動側クラッチ65を切断状態にする(ステップS13)。
次いで、ECU23は、主駆動側クラッチ53および電子制御カップリング18との間で伝達される動力が遮断されたことによって空転しているプロペラシャフト17の回転力からモータ70によって電力を回生するようインバータ75を制御し(ステップS14)、二輪駆動モード切り換え動作を終了する。
このように、ECU23は、電子制御カップリング18を切断状態にすることにより、主駆動側クラッチ53および従駆動側クラッチ65にかかるトルクを低減させるため、主駆動側クラッチ53および従駆動側クラッチ65を円滑に切断状態にすることができる。
また、ECU23は、主駆動側クラッチ53および電子制御カップリング18との間で伝達される動力が遮断されたことによって空転しているプロペラシャフト17の回転力からモータ70によって電力を回生することができる。
上述したように構成された本実施の形態に係る四輪駆動車両1は、二輪駆動モードと四輪駆動モードとを走行中に円滑に切り換えることができる他に、バッテリ76の残容量が不足したときに、モータ70によって電力を回生することができる。
このようなECU23による電力回生動作について図5乃至図8を参照して説明する。まず、四輪駆動車両1が二輪駆動モードにあるときに、前輪15L、15R側からの回転力から電力を回生する電力回生動作について説明する。
図5において、まず、ECU23は、主駆動側クラッチ53におけるプロペラシャフト17側の回転が前輪15L、15R側の回転に同期するようにインバータ75を制御してモータ70を駆動させる(ステップS21)。
次いで、ECU23は、主駆動側クラッチ53におけるプロペラシャフト17側と前輪15L、15R側との回転、すなわち、主駆動側クラッチ53の両端の回転が同期したことを条件として(ステップS22)、アクチュエータ54を制御して主駆動側クラッチ53を接続状態にする(ステップS23)。次いで、ECU23は、プロペラシャフト17の回転力からモータ70によって電力を回生するようインバータ75を制御し(ステップS24)、電力回生動作を終了する。
このように、ECU23は、四輪駆動車両1が二輪駆動モードで走行しているときに、主駆動側クラッチ53を切断状態から接続状態に円滑に切り換えつつ、前輪15L、15R側からプロペラシャフト17に伝達された動力から電力を回生することができる。
次に、四輪駆動車両1が二輪駆動モードにあるときに、後輪20L、20R側からの回転力から電力を回生する電力回生動作について説明する。
図6において、まず、ECU23は、電子制御カップリング18を接続状態にする(ステップS31)。次いで、ECU23は、従駆動側クラッチ65におけるプロペラシャフト17側の回転が後輪20L側の回転に同期するようにインバータ75を制御してモータ70を駆動させる(ステップS32)。
ここで、ECU23は、従駆動側クラッチ65におけるプロペラシャフト17側と後輪20L側との回転、すなわち、従駆動側クラッチ65の両端の回転が同期したことを条件として(ステップS33)、アクチュエータ66を制御して従駆動側クラッチ65を接続状態にする(ステップS34)。次いで、ECU23は、プロペラシャフト17の回転力からモータ70によって電力を回生するようインバータ75を制御し(ステップS35)、電力回生動作を終了する。
このように、ECU23は、四輪駆動車両1が二輪駆動モードで走行しているときに、従駆動側クラッチ65を切断状態から接続状態に円滑に切り換えつつ、後輪20L、20R側からプロペラシャフト17に伝達された動力から電力を回生することができる。
上述したように、四輪駆動車両1が二輪駆動モードにあるときに、ECU23は、前輪15L、15R側および後輪20L、20R側のいずれか一方からの回転力から電力を回生することができる。
ここで、ECU23は、接地荷重が大きい駆動輪側からの回転力から電力を回生するようにすることが好ましい。具体的には、ECU23は、加速度センサ104の検出値が予め定められた閾値THgより大きい場合には、前輪15L、15R側からの回転力から電力を回生し、加速度センサ104の検出値が閾値THgより小さい場合には、後輪20L、20R側からの回転力から電力を回生する。
次に、四輪駆動車両1が四輪駆動モードにあるときに、前輪15L、15R側からの回転力から電力を回生する電力回生動作について説明する。
図7において、まず、ECU23は、電子制御カップリング18を切断状態にし(ステップS41)、アクチュエータ66を制御して従駆動側クラッチ65を切断状態にする(ステップS42)。次いで、ECU23は、プロペラシャフト17の回転力からモータ70によって電力を回生するようインバータ75を制御し(ステップS43)、電力回生動作を終了する。
このように、ECU23は、四輪駆動車両1が四輪駆動モードで走行しているときに、従駆動側クラッチ65を接続状態から切断状態に円滑に切り換えつつ、前輪15L、15R側からプロペラシャフト17に伝達された動力から電力を回生することができる。
次に、四輪駆動車両1が四輪駆動モードにあるときに、後輪20L、20R側からの回転力から電力を回生する電力回生動作について説明する。
図8において、まず、ECU23は、電子制御カップリング18を切断状態にし(ステップS51)、アクチュエータ54を制御して主駆動側クラッチ53を切断状態にする(ステップS52)。
次いで、ECU23は電子制御カップリング18を接続状態にし(ステップS53)、プロペラシャフト17の回転力からモータ70によって電力を回生するようインバータ75を制御し(ステップS54)、電力回生動作を終了する。
このように、ECU23は、四輪駆動車両1が四輪駆動モードで走行しているときに、主駆動側クラッチ53を接続状態から切断状態に円滑に切り換えつつ、後輪20L、20R側からプロペラシャフト17に伝達された動力から電力を回生することができる。
上述したように、四輪駆動車両1が四輪駆動モードにあるときに、ECU23は、前輪15L、15R側および後輪20L、20R側のいずれか一方からの回転力から電力を回生することができる。
ここで、ECU23は、接地荷重が大きい駆動輪側からの回転力から電力を回生するようにすることが好ましい。具体的には、ECU23は、加速度センサ104の検出値が閾値THgより大きい場合には、前輪15L、15R側からの回転力から電力を回生し、加速度センサ104の検出値が閾値THgより小さい場合には、後輪20L、20R側からの回転力から電力を回生する。
以上のように、本実施の形態に係る四輪駆動車両1は、主駆動側クラッチ53におけるプロペラシャフト17側と前輪15L、15R側との回転、および、従駆動側クラッチ65におけるプロペラシャフト17側と後輪20L側との回転をそれぞれ同期させるため、同期機構が設けられていないクラッチによって主駆動側クラッチ53および従駆動側クラッチ65をそれぞれ構成しても、二輪駆動モードから四輪駆動モードに走行中に円滑に切り換えることができる。
また、四輪駆動車両1は、電子制御カップリング18を切断状態にすることにより、主駆動側クラッチ53および従駆動側クラッチ65にかかるトルクを低減させることにより、主駆動側クラッチ53および従駆動側クラッチ65を円滑に切断状態にすることができるため、四輪駆動モードから二輪駆動モードに走行中に円滑に切り換えることができる。
なお、本実施の形態において、ECU23は、駆動切換スイッチ80から出力された信号に応じて四輪駆動車両1を二輪駆動モードと四輪駆動モードとの間で切り換えるものとして説明したが、本発明において、各センサの検出結果から得られる四輪駆動車両1の走行状態に応じて四輪駆動車両1を二輪駆動モードと四輪駆動モードとの間で切り換えるようにしてもよい。
また、本実施の形態において、従駆動側クラッチ65は、ドライブシャフト21Lに設けられたものとして説明したが、本発明において、従駆動側クラッチ65は、ドライブシャフト21Rに設けてもよい。
この場合、ECU23は、四輪駆動モード切り換え動作および電力回生動作において、従駆動側クラッチ65におけるプロペラシャフト17側と後輪20L側の回転を同期させるのに代えて、従駆動側クラッチ65におけるプロペラシャフト17側と後輪20R側の回転を同期させるように構成される。
また、今回開示された実施の形態は、全ての点で例示であってこの実施の形態に制限されるものではない。本発明の範囲は、上記した実施の形態のみの説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
以上に説明したように、本発明に係る四輪駆動車両は、主プロペラシャフトと主駆動輪とを接続または切断する主駆動輪側切断機構、および、プロペラシャフトと従駆動輪とを接続または切断する従駆動輪側切断機構を、同期機構が設けられていないクラッチによってそれぞれ構成しても、二輪駆動モードと四輪駆動モードとを走行中に円滑に切り換えることができるという効果を有し、主駆動輪および従駆動輪とそれぞれ切断可能なプロペラシャフトを有する四輪駆動車両に有用である。
1 四輪駆動車両
15L、15R 前輪(主駆動輪)
17 プロペラシャフト
18 電子制御カップリング
20L、20R 後輪(従駆動輪)
23 ECU(制御部)
53 主駆動側クラッチ(主駆動輪側切断機構)
54 アクチュエータ(主駆動輪側切断機構)
65 従駆動側クラッチ(従駆動輪側切断機構)
66 アクチュエータ(従駆動輪側切断機構)
70 モータ(回転電機)

Claims (7)

  1. プロペラシャフトと主駆動輪とを接続する接続状態および前記プロペラシャフトと前記主駆動輪とを切断する切断状態のいずれか一方の状態に切り換えられる主駆動輪側切断機構と、
    前記プロペラシャフトと従駆動輪とを接続する接続状態および前記プロペラシャフトと主駆動輪とを切断する切断状態のいずれか一方の状態に切り換えられる従駆動輪側切断機構と、
    前記プロペラシャフトを回転させるように前記プロペラシャフトに設けられた回転電機と、を備えた四輪駆動車両において、
    前記プロペラシャフトによって伝達される動力を調整するように前記プロペラシャフトに設けられた電子制御カップリングを備え、
    前記回転電機は、前記電子制御カップリングより前記主駆動輪側に設けられていることを特徴とする四輪駆動車両。
  2. 少なくとも前記主駆動輪側切断機構と、前記従駆動輪側切断機構と、前記電子制御カップリングと、前記回転電機とを制御する制御部を備え、
    前記制御部は、前記主駆動輪側切断機構が前記切断状態にあり、前記電子制御カップリングが前記動力を遮断する状態にあり、前記従駆動輪側切断機構が前記切断状態にある状態で、前記主駆動輪側切断機構における前記プロペラシャフト側の回転が前記主駆動輪側の回転に同期するように前記回転電機を制御し、前記主駆動輪側切断機構における前記プロペラシャフト側の回転が前記主駆動輪側の回転に同期したことを条件として、前記主駆動輪側切断機構を前記接続状態になるように制御し、前記従駆動輪側切断機構における前記プロペラシャフト側の回転が前記従駆動輪側の回転に同期するように前記電子制御カップリングを制御し、前記従駆動輪側切断機構における前記プロペラシャフト側の回転が前記従駆動輪側の回転に同期したことを条件として、前記従駆動輪側切断機構を前記接続状態になるように制御することを特徴とする請求項1に記載の四輪駆動車両。
  3. 前記制御部は、前記主駆動輪側切断機構が前記接続状態にあり、前記電子制御カップリングが前記動力を伝達する状態にあり、前記従駆動輪側切断機構が前記接続状態にある状態で、前記動力を遮断する状態になるように前記電子制御カップリングを制御し、前記主駆動輪側切断機構を前記切断状態になるように制御すると共に、前記従駆動輪側切断機構を前記切断状態になるように制御し、前記プロペラシャフトの回転力から電力を回生するように前記回転電機を制御することを特徴とする請求項2に記載の四輪駆動車両。
  4. 少なくとも前記主駆動輪側切断機構と、前記回転電機とを制御する制御部を備え、
    前記制御部は、前記主駆動輪側切断機構が前記切断状態にあり、前記電子制御カップリングが前記動力を遮断する状態にあり、前記従駆動輪側切断機構が前記切断状態にある状態で、前記主駆動輪側切断機構における前記プロペラシャフト側の回転が前記主駆動輪側の回転に同期するように前記回転電機を制御し、前記主駆動輪側切断機構における前記プロペラシャフト側の回転が前記主駆動輪側の回転に同期したことを条件として、前記主駆動輪側切断機構を前記接続状態になるように制御し、前記プロペラシャフトの回転力から電力を回生するように前記回転電機を制御することを特徴とする請求項1に記載の四輪駆動車両。
  5. 少なくとも前記従駆動輪側切断機構と、前記電子制御カップリングと、前記回転電機とを制御する制御部を備え、
    前記制御部は、前記主駆動輪側切断機構が前記切断状態にあり、前記電子制御カップリングが前記動力を遮断する状態にあり、前記従駆動輪側切断機構が前記切断状態にある状態で、前記従駆動輪側切断機構における前記プロペラシャフト側の回転が前記従駆動輪側の回転に同期するように前記電子制御カップリングを制御し、前記従駆動輪側切断機構における前記プロペラシャフト側の回転が前記従駆動輪側の回転に同期したことを条件として、前記従駆動輪側切断機構を前記接続状態になるように制御し、前記プロペラシャフトの回転力から電力を回生するように前記回転電機を制御することを特徴とする請求項1に記載の四輪駆動車両。
  6. 少なくとも前記従駆動輪側切断機構と、前記電子制御カップリングと、前記回転電機とを制御する制御部を備え、
    前記制御部は、前記主駆動輪側切断機構が前記接続状態にあり、前記電子制御カップリングが前記動力を伝達する状態にあり、前記従駆動輪側切断機構が前記接続状態にある状態で、前記動力を遮断する状態になるように前記電子制御カップリングを制御し、前記従駆動輪側切断機構を前記切断状態になるように制御し、前記プロペラシャフトの回転力から電力を回生するように前記回転電機を制御することを特徴とする請求項1に記載の四輪駆動車両。
  7. 少なくとも前記主駆動輪側切断機構と、前記電子制御カップリングと、前記回転電機とを制御する制御部を備え、
    前記制御部は、前記主駆動輪側切断機構が前記接続状態にあり、前記電子制御カップリングが前記動力を伝達する状態にあり、前記従駆動輪側切断機構が前記接続状態にある状態で、前記動力を遮断する状態になるように前記電子制御カップリングを制御し、前記主駆動輪側切断機構を前記切断状態になるように制御し、前記動力を伝達する状態になるように前記電子制御カップリングを制御し、前記プロペラシャフトの回転力から電力を回生するように前記回転電機を制御することを特徴とする請求項1に記載の四輪駆動車両。
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