JP2013095153A - 車両前部構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】車両の前面衝突時に電装部品の損傷を防止又は抑制することができる車両前部構造を得る。
【解決手段】モータコンパートメントクロスメンバ32には充電器42を介してブラケット44の下壁部46が取り付けられている。ブラケット44は、車両側面視の断面形状のL字形状とされ、下壁部46の車両後方側の端部から屈曲されて車両上方側に延設された縦壁部50を備えている。ブラケット44の縦壁部50の上部には、その前面にDC/DCコンバータ52が取り付けられている。DC/DCコンバータ52の上部は、車両正面視でカウル26とオーバーラップする位置に設定されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、車両前部構造に関する。
車両前部においては、インバータやコンバータ等の電装部品を含んで構成された高電圧ユニットがモータルーム内に配置された構造が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2011−020624公報
しかしながら、このような構造では、例えば、電装部品がその車両後方側に配置されるカウル等の部材に対して車両正面視でオーバーラップするように配置されている場合には、車両の前面衝突時にカウル等の部材が電装部品に車両後方側から干渉してしまう可能性がある。このため、車両の前面衝突時に電装部品の損傷を防止又は抑制する点において改善の余地がある。
本発明は、上記事実を考慮して、車両の前面衝突時に電装部品の損傷を防止又は抑制することができる車両前部構造を得ることが目的である。
請求項1に記載する本発明の車両前部構造は、車室と当該車室前方に位置する車両前部空間とを仕切るダッシュパネルの上部に設けられて車両前方側に延設された延設部と、前記車両前部空間に配置されて少なくとも一部が車両正面視で前記延設部とオーバーラップする位置に設定された電装部品と、前記車両前部空間に配置されて車両側面視の断面形状がL字形状とされ、車体側に取り付けられた下壁部と、前記下壁部の車両前後方向の一方の端部から屈曲されて車両上方側に延設されると共に上部に前記電装部品が取り付けられた縦壁部と、を備えたブラケットと、を有する。
請求項1に記載する本発明の車両前部構造によれば、ブラケットの上部に取り付けられた電装部品は、車両前部空間に配置され、ダッシュパネルの上部に設けられた延設部と車両正面視で少なくとも一部がオーバーラップする位置に設定されている。従って、車両の前面衝突時にブラケットがダッシュパネルの側に後退した場合、ブラケットが変形しなければ、電装部品は延設部の側へ接近することになる。
ここで、ブラケットは、車両側面視の断面形状がL字形状となっており、下壁部が車体側に取り付けられると共に、電装部品が上部に取り付けられた縦壁部が下壁部の車両前後方向の一方の端部から屈曲されて車両上方側に延設されている。このため、車両の前面衝突時には、電装部品に作用する車両前方側への慣性力によって、ブラケットは、縦壁部と下壁部との境界の屈曲点を起点として、縦壁部の自由端側である上端側が車両前方側へ倒れ込むように変形する。従って、基本的には延設部と電装部品との干渉が回避され、仮に延設部が電装部品に干渉しても、縦壁部が倒れ込むことで延設部側から電装部品側へ作用する衝撃が抑えられる。
請求項2に記載する本発明の車両前部構造は、請求項1記載の構成において、前記電装部品を第一車載部品とし、前記第一車載部品に対して車両前方側に離間して第二車載部品が配置され、かつ前記第二車載部品は車両正面視で前記第一車載部品の下部とオーバーラップする位置に設定されている。
請求項2に記載する本発明の車両前部構造によれば、第一車載部品の車両前方側には第二車載部品が第一車載部品に対して離間して配置されているが、第二車載部品は、車両正面視で第一車載部品の下部とオーバーラップする位置に設定されているので、第二車載部品と第一車載部品との車両前後方向の距離を短く設定しても、車両の前面衝突時には、ブラケットの縦壁部が所定量倒れ込むまでは、第一車載部品と第二車載部品との干渉が回避される。
請求項3に記載する本発明の車両前部構造は、請求項2記載の構成において、前記ブラケットを支持して車両前後方向に延在する支持部材を有し、前記ブラケットは、前記下壁部に前記第二車載部品が取り付けられると共に、前記縦壁部が前記下壁部の車両後方側の端部から屈曲されて車両上方側に延設されている。
請求項3に記載する本発明の車両前部構造によれば、第一車載部品及び第二車載部品は、同一のブラケットに取り付けられることによって、一体的に取り扱い可能なユニット化が図られており、ブラケットを介して支持部材に支持される。また、第一車載部品及び第二車載部品は、その取付相手が同一のブラケットであるため、両者の車両前後方向における取付範囲も限られた範囲になっており、省スペース化が図られる。一方、第一車載部品及び第二車載部品の車両前後方向における取付範囲が限られた範囲(狭い範囲)であっても、車両の前面衝突時には、ブラケットの縦壁部が所定量倒れ込むまでは、第一車載部品と第二車載部品との干渉が回避される。
請求項4に記載する本発明の車両前部構造は、請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の構成において、前記ブラケットを支持して車両前後方向に延在する支持部材を有し、前記支持部材における車両前方側の部位に前記電装部品よりも車両前方側に配置されて車両幅方向に延在する閉断面部が形成されている。
請求項4に記載する本発明の車両前部構造によれば、ブラケットを支持する支持部材は、車両前後方向に延在すると共に車両前方側の部位に車両幅方向に延在する閉断面部が形成されているので、車両の前面衝突時には支持部材における車両前方側の部位の変形が抑えられる。ここで、支持部材における車両前方側の部位に形成された閉断面部は、電装部品よりも車両前方側に配置されているので、支持部材に対して車両前方側に配置された部材と電装部品との干渉が防止又は抑制される。
請求項5に記載する本発明の車両前部構造は、請求項4記載の構成において、前記電装部品と、前記ブラケットと、を含んで構成された電装ユニットを有し、前記支持部材における前記閉断面部の車両前方側の端部が前記電装ユニットよりも車両前方側に配置されている。
請求項5に記載する本発明の車両前部構造によれば、支持部材における閉断面部の車両前方側の端部は、電装部品とブラケットとを含んで構成された電装ユニットよりも車両前方側に配置されているので、車両の前面衝突時には、支持部材に対して車両前方側に配置された部材と電装ユニットとの干渉が防止又は抑制される。
請求項6に記載する本発明の車両前部構造は、請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の構成において、前記縦壁部の車両前方側の面に前記電装部品が取り付けられている。
請求項6に記載する本発明の車両前部構造によれば、ブラケットの縦壁部の車両前方側の面に電装部品が取り付けられているので、電装部品は、縦壁部に対して、車両の前面衝突時における縦壁部の倒れ込み側に位置する。このため、車両の前面衝突時には、電装部品が慣性マスとして効果的に作用し、ブラケットの縦壁部が容易に変位する。
以上説明したように、本発明に係る車両前部構造によれば、車両の前面衝突時に電装部品の損傷を防止又は抑制することができるという優れた効果を有する。
本発明の一実施形態に係る車両前部構造を示す側断面図である。 本発明の一実施形態に係る車両前部構造を示す概略平面図である。 本発明の一実施形態に係る車両前部構造における車両の前面衝突時の作用を説明するための模式的な側断面図である。
(実施形態の構成)
本発明の一実施形態に係る車両前部構造について図1〜図3を用いて説明する。なお、これらの図において適宜示される矢印FRは車両前方側を示しており、矢印UPは車両上方側を示しており、矢印Wは車両幅方向を示している。また、本実施形態の車両としては、電気自動車(又はハイブリッド電気自動車)が適用される。
図1には、本実施形態に係る車両前部構造の側断面図が示されている。なお、図1は、車両前部を車両幅方向のほぼ中央で切断した状態を車両側方から見た状態で示している。また、図2には、車両前部構造の概略平面図が示されている。
これらの図に示されるように、車両前部10には、原動機として搭載されるモータ(図示省略、電動機)等が収容される車両前部空間としてのモータコンパートメント(モータルームともいう。)10Aが形成されると共に、車両幅方向の両サイドに左右一対のフロントサイドメンバ14が車両前後方向を長手方向として配置されている。フロントサイドメンバ14は、車体骨格部材であり、閉断面構造に構成されている。また、図2に示されるように、各フロントサイドメンバ14の前端部には、角筒形状に形成されたクラッシュボックス16が同軸上に接合されている。クラッシュボックス16は、軸方向荷重を受けると圧縮塑性変形してエネルギー吸収するようになっている。
また、左右のクラッシュボックス16の前端部は、フロントバンパリインフォースメント20に接合されている。フロントバンパリインフォースメント20は、車両前端部に略車両幅方向を長手方向として配置され、平面視では中央部が両端部よりも車両前方側に膨らんだ湾曲形状を成している。このフロントバンパリインフォースメント20は、フロントバンパ18の骨格部材を構成する部材であり、閉断面構造とされている。フロントバンパ18は、フロントバンパリインフォースメント20と、意匠面を構成するフロントバンパカバー22と、を含んで構成されている。
一方、図1に示されるように、フロントサイドメンバ14の後端部は、ダッシュパネル(車体客室前壁)24に接合されている。ダッシュパネル24は、車室としてのキャビン12と、キャビン12の前方に位置するモータコンパートメント10Aとを仕切っている。ダッシュパネル24の上端部は、延設部としてのカウル26と結合されている。カウル26は、樋状とされ、ダッシュパネル24の上端部から車両前方側に延設されると共に、フロントウインドシールドガラス(図示省略)の下縁に沿って略車両幅方向に延在し、左右のフロントピラー(図示省略)を連結している。カウル26は、キャビン12内へ入る空気と水を分離する機能を有し、断面内にはワイパ機構(図示省略)が収納されている。なお、カウル26は、複数のパネルで構成されているが、図中では、これを簡略化して一枚のパネルで示すと共に、形状自体も簡略化して図示している。
ダッシュパネル24の車両前方側となるモータコンパートメント10Aにおいて、前述した左右のクラッシュボックス16に対して車両幅方向内側には、車体骨格部材を構成するラジエータサポート28が配設されている。ラジエータサポート28は、車両正面視で略矩形枠状に形成されており、ラジエータサポート28の枠内には、冷却系部品30Aが配設されている。冷却系部品30Aは、冷却ユニット30(クーリングモジュール)の一部を構成する熱交換用とされ、ラジエータとコンデンサとが一体化されている。また、冷却系部品30Aの車両後方側には、冷却ユニット30の一部を構成するファン30Bが隣接配置され、車体に取り付けられている。
また、図2に示されるように、左右一対のフロントサイドメンバ14の長手方向の中間部の間には、支持部材としてのモータコンパートメントクロスメンバ32(以下、単に「クロスメンバ32」という。)が車両幅方向に掛け渡されてファン30Bよりも車両後方側に配置されている。クロスメンバ32の車両幅方向の両端部は、フロントサイドメンバ14にボルト締結(又は溶接)等により結合されている。図1に示されるように、クロスメンバ32は、車両前後方向に延在しており、上部側を構成するモータコンパートメントクロスメンバアッパ34(以下、単に「クロスメンバアッパ34」という。)と、下部側を構成するモータコンパートメントクロスメンバロア36(以下、単に「クロスメンバロア36」という。)と、を備えている。
クロスメンバアッパ34は、車両側面視の縦断面形状が矩形波状を成すように形成されている。すなわち、クロスメンバアッパ34は、前部に第一凸部34A、後部に第二凸部34Cがそれぞれ車両上方側へ突出形成され、第一凸部34Aの後下端部と第二凸部34Cの前下端部とが平坦部34Bにより連結されると共に、後端部34Dが第二凸部34Cの後下端部から車両後方側へ向けて延設されている。
これに対して、クロスメンバロア36には、クロスメンバアッパ34の第一凸部34Aに対して車両下方側に配置された凹部36Aが形成されており、この凹部36Aは、車両上方側が開放されて車両下方側へ突出形成されている。クロスメンバロア36の凹部36Aにおける前端上部の前面は、クロスメンバアッパ34の第一凸部34Aにおける前端下部の後面に溶接により結合されている。また、クロスメンバロア36には、凹部36Aの後上端部から屈曲されて車両後方側へ延設されたフランジ部36Bが形成されており、クロスメンバアッパ34の平坦部34Bの前端部に対して車両下方側に配置されている。そして、クロスメンバロア36のフランジ部36Bにおける上面は、クロスメンバアッパ34の平坦部34Bにおける前端部の下面に溶接により結合されている。
これらによって、クロスメンバ32における車両前方側の部位(前端部)には、クロスメンバアッパ34とクロスメンバロア36とで閉断面部38が形成されている。この閉断面部38は、車両幅方向に延在している。
クロスメンバ32の第二凸部34Cの車両上方側には、電装ユニットとしての高電圧ユニット40が配置されている。モータコンパートメント10Aに配置された高電圧ユニット40の車両前後方向位置は、クロスメンバ32の閉断面部38の車両前方側の端部位置よりも車両後方側に設定されている。高電圧ユニット40は、充電器42、ブラケット44、電装部品としての第一車載部品としてのかつDC/DCコンバータ52、及び第二車載部品としてのPTC(Positive Temperature Coefficient)ヒータ54を含んで構成されている。なお、充電器42、DC/DCコンバータ52、及びPTCヒータ54は、補機(電力機器)として把握される要素である。
充電器42は、自動車の駆動用電池を充電するための機器であり、クロスメンバ32上の車両幅方向中間部に配置されて略直方体形状とされている。この充電器42は、その外郭がハウジングによって構成されており、ハウジングから水平に張り出した固定用のフランジ部(図示省略)が第一凸部34A及び第二凸部34Cの頂壁部にボルト締結によって固定されている。
充電器42の上面にはブラケット44が固定されている。ブラケット44は、車両側面視の縦断面形状がL字形状とされたマウントブラケットであり、その上部に対する荷重入力が(車両幅方向の場合や車両上下方向の場合に比べて)車両前後方向の場合に変形しやすくなるように配設されている。なお、ブラケット44は、車両幅方向や車両上下方向の荷重入力に対して十分な強度・剛性を有し、車両の通常走行時における加減速に伴う車両前後方向の荷重入力に対しても十分な強度・剛性を有している。
ブラケット44は、下壁部46が充電器42の上面に固定されている。すなわち、下壁部46は、充電器42を介して車体側のクロスメンバ32に取り付けられている。これによって、ブラケット44はクロスメンバ32に支持されている。また、ブラケット44は、下壁部46の車両後方側の端部(車両前後方向の一方の端部)から屈曲されて(屈曲点を符号48で示す)車両上方側に延設された縦壁部50を備えている。ブラケット44の縦壁部50の上部は、車両正面視でカウル26とオーバーラップする位置に設定されている。
ブラケット44の縦壁部50の上部には、その前面(車両前方側の面)にDC/DCコンバータ52が取り付けられている。換言すれば、DC/DCコンバータ52は、ブラケット44の縦壁部50において屈曲点48から離れた部位でかつ重心が縦壁部50よりも車両前方側となるように設定されている。DC/DCコンバータ52は、直流電源の電圧を変換する電力変換装置(高電圧部品)である。DC/DCコンバータ52の上部は、車両正面視でカウル26とオーバーラップする位置に設定されている。また、DC/DCコンバータ52の車両前後方向位置は、クロスメンバ32の閉断面部38よりも車両後方側に設定されている。
また、ブラケット44の下壁部46の前端部には、その上面にPTCヒータ54が取り付けられている。PTCヒータ54は、DC/DCコンバータ52に対して車両前方側に離間して配置されて車両正面視でDC/DCコンバータ52の下部とオーバーラップする位置に設定されている。また、PTCヒータ54とDC/DCコンバータ52との間には、他の車載部材が配置されていない。
(実施形態の作用・効果)
次に、上記実施形態の作用及び効果について説明する。
図1及び図2に示されるように、車両前部10の前面衝突前の状態では、ブラケット44の上部に取り付けられたDC/DCコンバータ52は、ダッシュパネル24の上部に設けられたカウル26と車両正面視で一部がオーバーラップする位置に設定されている。
この状態から図3に示されるように車両前部10がバリア(衝突体)56に前面衝突すると、その際の衝突荷重はフロントバンパリインフォースメント20からクラッシュボックス16を介してフロントサイドメンバ14に入力される。これにより、クラッシュボックス16は軸方向に圧縮されて塑性変形し、更に、フロントサイドメンバ14の前部が軸方向に圧縮されて塑性変形することにより、衝突エネルギーが吸収される。この過程で、バリア56は、フロントサイドメンバ14をダッシュパネル24の側へ押圧すると共に、冷却ユニット30等を介してクロスメンバ32をダッシュパネル24の側へ押圧するので、ブラケット44はダッシュパネル24の側へ後退する。その結果、ブラケット44が変形しなければ、対向位置にあるDC/DCコンバータ52がカウル26の側へ接近することになる。
ここで、図1に示されるように、ブラケット44は、車両側面視の断面形状がL字形状となっており、下壁部46が充電器42を介して車体側のクロスメンバ32に取り付けられると共に、DC/DCコンバータ52が上部に取り付けられた縦壁部50が下壁部46の車両後方側の端部から屈曲されて車両上方側に延設されている。このため、車両の前面衝突時には、図3に示されるように、DC/DCコンバータ52に作用する車両前方側への慣性力によって、ブラケット44は、縦壁部50と下壁部46との境界の屈曲点48を起点として、縦壁部50の自由端側である上端側が車両前方側に倒れ込むような変形モードで変形する。換言すれば、縦壁部50は屈曲点48を回転中心(回転軸)として回転移動する。
そして、図1に示されるように、本実施形態では、DC/DCコンバータ52がブラケット44の縦壁部50の車両前方側の面に取り付けられているので、DC/DCコンバータ52は、縦壁部50に対して、車両の前面衝突時における縦壁部50の倒れ込み側に位置している。このため、車両の前面衝突時には、DC/DCコンバータ52が慣性マスとして効果的に作用し、図3に示されるように、ブラケット44の縦壁部50が容易に倒れ込むように変位する。
従って、基本的にはカウル26とDC/DCコンバータ52との干渉が回避され、仮にカウル26がブラケット44の上部を介してDC/DCコンバータ52に干渉しても、縦壁部50が倒れ込むことでカウル26側からDC/DCコンバータ52側へ作用する衝撃が抑えられる。
また、図1に示されるように、DC/DCコンバータ52の車両前方側には、PTCヒータ54がブラケット44の下壁部46に取り付けられている。PTCヒータ54は、DC/DCコンバータ52に対して離間して配置されているが、DC/DCコンバータ52及びPTCヒータ54は、その取付相手が同一のブラケット44であるため、両者の車両前後方向における取付範囲も限られた範囲(狭い範囲)になっており、省スペース化が図られている。一方、PTCヒータ54は、車両正面視でDC/DCコンバータ52の下部とオーバーラップする位置に設定されている。このため、PTCヒータ54とDC/DCコンバータ52との車両前後方向の距離を短く設定しても、車両の前面衝突時には、ブラケット44の縦壁部50が所定量倒れ込む(ストロークする)までは、DC/DCコンバータ52とPTCヒータ54との干渉が回避される(図3参照)。
さらに、本実施形態に係る車両前部構造では、ブラケット44を支持するクロスメンバ32は、車両前後方向に延在すると共に車両前方側の部位に車両幅方向に延在する閉断面部38が形成されているので、車両の前面衝突時にはクロスメンバ32における車両前方側の部位の変形が抑えられる。ここで、クロスメンバ32における車両前方側の部位に形成された閉断面部38の車両前方側の端部は、DC/DCコンバータ52を備えた高電圧ユニット40よりも車両前方側に配置されているので、図3に示されるように、クロスメンバ32に対して車両前方側に配置された冷却ユニット30及びラジエータサポート28と高電圧ユニット40との干渉が防止又は抑制される。補足すると、車両の前面衝突時における高電圧ユニット40の周辺部品(冷却ユニット30等)の変形モードを予測するのは難しいが、本実施形態ではクロスメンバ32の前端部の変形を抑えることで、クロスメンバ32に対して車両前方側に配置された周辺部品が高電圧ユニット40と干渉する可能性を小さくしている。
以上説明したように、本実施形態に係る車両前部構造によれば、車両の前面衝突時にDC/DCコンバータ52の損傷を防止又は抑制することができる。
なお、DC/DCコンバータ52及びPTCヒータ54は、同一のブラケット44に取り付けられることによって、ユニット化が図られているので、一体的な取り扱いが可能になっている。このため、本実施形態では、組み付け作業性も良好となっている。
(実施形態の補足説明)
なお、上記実施形態では、電装部品がDC/DCコンバータ52の場合を例に挙げて説明したが、電装部品は、例えば、インバータ等の他の電装部品であってもよい。
また、上記実施形態では、電装部品としてのDC/DCコンバータ52の上部が車両正面視で延設部としてのカウル26とオーバーラップする位置に設定されているが、電装部品は、その全部が車両正面視で延設部とオーバーラップする位置に設定されたものであってもよい。
また、上記実施形態では、延設部がカウル26である場合を例に挙げて説明したが、延設部は、例えば、ダッシュパネルの上部を構成するダッシュアッパパネルにおいて車両前方側に延設された部分等のような他の延設部としてもよい。
また、上記実施形態では、ブラケット44の縦壁部50の上部は、車両正面視でカウル26とオーバーラップする位置に設定されているが、電装部品の少なくとも一部が車両正面視で延設部とオーバーラップする位置に設定されていれば、ブラケットの縦壁部の上部が車両正面視で延設部とオーバーラップする位置に設定されていない構成であってもよい。
また、上記実施形態の変形例として、縦壁部は、下壁部の車両前方側の端部(車両前後方向の一方の端部)から屈曲されて車両上方側に延設されると共に電装部品が取り付けられた縦壁部であってもよい。
また、上記実施形態では、第二車載部品としてのPTCヒータ54が第一車載部品(電装部品)としてのDC/DCコンバータ52に対して車両前方側に離間して配置されて車両正面視でDC/DCコンバータ52の下部とオーバーラップする位置に設定されているが、PTCヒータ54がこのような位置に設定されない構成とすることも可能である。
また、上記実施形態では、第二車載部品としてのPTCヒータ54がブラケット44の下壁部46に取り付けられているが、PTCヒータ54(第二車載部品)がブラケット44以外の部材に取り付けられた構成とすることも可能である。
また、上記実施形態では、支持部材としてのモータコンパートメントクロスメンバ32の車両前方側の部位に車両幅方向に延在する閉断面部38が形成されており、このような構成がより好ましいが、閉断面部38が形成されない構成も可能である。
また、上記実施形態の変形例として、例えば、(PTCヒータ(54)が取り付けられず)電装部品としてのDC/DCコンバータ(52)のみが取り付けられたブラケット(44)が支持部材としてのモータコンパートメントクロスメンバ(32)に直接取り付けると共に、モータコンパートメントクロスメンバ(32)の閉断面部(38)がブラケット(44)の下壁部(46)の下方側でかつDC/DCコンバータ(52)よりも車両前方側に配置されているような構成とすることも可能である。
また、上記実施形態では、ブラケット44における縦壁部50の車両前方側の面に電装部品としてのDC/DCコンバータ52が取り付けられており、このような構成がより好ましいが、電装部品は、ブラケットにおける縦壁部の車両後方側の面に取り付けられていてもよい。
さらに、請求項1記載の「L字形状」の概念には、上記実施形態のように直角に曲げられたものの他、直角よりも若干小さい角度又は直角よりも若干大きいで曲げられたものであって、直角に曲げられた場合と実質的に同様の作用及び効果が得られて、実質的に「L字形状」と把握されるようなものも含まれる。
なお、上記実施形態及び上述の複数の変形例は、適宜組み合わされて実施可能である。
10 車両前部
10A モータコンパートメント(車両前部空間)
12 キャビン(車室)
24 ダッシュパネル
26 カウル(延設部)
32 モータコンパートメントクロスメンバ(支持部材)
38 閉断面部
40 高電圧ユニット(電装ユニット)
44 ブラケット
46 下壁部
50 縦壁部
52 DC/DCコンバータ(電装部品、第一車載部品)
54 PTCヒータ(第二車載部品)

Claims (6)

  1. 車室と当該車室前方に位置する車両前部空間とを仕切るダッシュパネルの上部に設けられて車両前方側に延設された延設部と、
    前記車両前部空間に配置されて少なくとも一部が車両正面視で前記延設部とオーバーラップする位置に設定された電装部品と、
    前記車両前部空間に配置されて車両側面視の断面形状がL字形状とされ、車体側に取り付けられた下壁部と、前記下壁部の車両前後方向の一方の端部から屈曲されて車両上方側に延設されると共に上部に前記電装部品が取り付けられた縦壁部と、を備えたブラケットと、
    を有する車両前部構造。
  2. 前記電装部品を第一車載部品とし、前記第一車載部品に対して車両前方側に離間して第二車載部品が配置され、かつ前記第二車載部品は車両正面視で前記第一車載部品の下部とオーバーラップする位置に設定されている、請求項1記載の車両前部構造。
  3. 前記ブラケットを支持して車両前後方向に延在する支持部材を有し、
    前記ブラケットは、前記下壁部に前記第二車載部品が取り付けられると共に、前記縦壁部が前記下壁部の車両後方側の端部から屈曲されて車両上方側に延設されている、請求項2記載の車両前部構造。
  4. 前記ブラケットを支持して車両前後方向に延在する支持部材を有し、
    前記支持部材における車両前方側の部位に前記電装部品よりも車両前方側に配置されて車両幅方向に延在する閉断面部が形成されている、請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の車両前部構造。
  5. 前記電装部品と、前記ブラケットと、を含んで構成された電装ユニットを有し、
    前記支持部材における前記閉断面部の車両前方側の端部が前記電装ユニットよりも車両前方側に配置されている、請求項4記載の車両前部構造。
  6. 前記縦壁部の車両前方側の面に前記電装部品が取り付けられている、請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の車両前部構造。
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