JP2013060328A - 炭化珪素結晶の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】半導体基板として利用可能な、直径が4インチ超のSiC結晶の製造方法を提供する。
【解決手段】本発明の炭化珪素結晶の製造方法は、成長容器内に、種基板および炭化珪素結晶の原料を配置する工程と、昇華法により、種基板の表面に直径が4インチを超える炭化珪素結晶を成長させる工程と、を備える。上記成長させる工程において、成長容器内の圧力が所定の圧力から所定の変動割合で変動する。
【選択図】図1

Description

本発明は、昇華法により炭化珪素結晶を製造する方法に関する。
近年、半導体装置の製造に用いられる半導体基板として炭化珪素(SiC)結晶の利用が進められつつある。SiCは、より一般的に用いられているシリコン(Si)に比べて大きなバンドギャップを有する。そのため、SiCを用いた半導体装置は、耐圧が高く、オン抵抗が低く、また高温環境下での特性の低下が小さい、といった利点を有することから、注目を集めている。
このようなSiC結晶の成長方法の一つとして、気相成長法の昇華法が挙げられる。たとえば、特許文献1には、昇華法によって、SiCブールを形成し、これをスライス、研磨し、さらに溶融KOHを用いてエッチングすることによって、SiCウエハを製造する方法が開示されている。特許文献1に記載の方法によれば、少なくとも100mm(4インチ)の直径を有し、約25cm-2未満のマイクロパイプ密度を有するSiCウエハを製造することができるとされている。
特表2008−515749号公報
ところで、近年、半導体基板を効率的に製造するために、半導体基板の大型化が望まれている。しかしながら、上記特許文献1に記載されるように、これまで、SiC基板の大きさは工業的には100mm(4インチ)程度にとどまっており、このため直径が4インチ超の大型のSiC基板を用いて半導体装置を効率よく製造することができないのが実情である。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、半導体基板として利用可能な、直径が4インチ超のSiC結晶の製造方法を提供することである。
本発明者らは、上記目的を達成すべく、昇華法を用いて直径が4インチ超のSiC結晶を製造する検討を行ったところ、従来より利用されている昇華法を用いた場合、SiC結晶が大型になるにつれて、結晶成長の面内均一性が低下する傾向にあることを発見した。面内均一性の低いSiC結晶は表面に凹凸を有することになるため、半導体基板として適さない。本発明者らは、この原因について鋭意検討を重ね、以下の原因を導き出した。
従来、昇華法によって種基板の表面に半導体結晶を成長させる場合、種基板および半導体結晶の原料を収容する成長容器内の圧力は一定に保たれた状態で加熱されていた。これは、結晶成長を安定化させるために、成長時の圧力は一定に保たれるべきとする一般的な考え方に基づいている。このような条件下において、成長容器内に発生した原料ガスは、熱対流および拡散によって成長容器内に分散される。十分に分散された原料ガスは、種基板の表面に均一に付着し、これにより、均質な半導体結晶が作製されていたものと考えられる。
しかしながら、SiC結晶を種基板の表面に成長させる場合、原料ガスの分圧が低いため、成長容器内は減圧環境とする必要がある。このような条件下では、成長容器内において熱対流が発生し難く、このため、原料ガスは主に、拡散によって成長容器内に分散されることになる。特に、直径が4インチ超のSiC結晶を製造する場合には、成長容器内における原料ガスの分散が不十分となる。このため、原料ガスを直径の大きな種基板の表面に均一に付着させることができず、結果的に、SiC結晶の成長が面内で不均一となっていた。
そこで、本発明者らは、上記原因に由来する上述の問題を解消して、半導体基板としての仕様に耐え得る直径が4インチ超のSiC結晶を製造するために鋭意検討を重ね、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、成長容器内に、種基板およびSiC結晶の原料を配置する工程と、昇華法により、種基板の表面に直径が4インチを超えるSiC結晶を成長させる工程と、を備え、成長させる工程において、成長容器内の圧力が所定の圧力から所定の変動割合で変動する、SiC結晶の製造方法である。
本発明によれば、成長容器内の圧力が所定の圧力から所定の変動割合で変動するため、成長容器内のガスのゆらぎを強制的に発生させることができる。これにより、成長容器内に発生したSiC結晶の原料は、成長容器内に十分に分散され、種基板の表面に均一に付着することができ、結果的に、種基板の面内においてSiC結晶を均一に成長させることができる。したがって、面内均一性の高い、半導体基板として利用可能な、直径が4インチ超のSiC結晶を製造することができる。
上記SiC結晶の製造方法は、成長させる工程において、所定の圧力は5kPa以下であり、所定の変動割合は、所定の圧力の0.1%以上5%以下であることが好ましい。
これにより、成長容器内の原料ガスをより効率的に分散させることができるため、結果的に、作製されるSiC結晶の面内均一性をさらに高めることができる。
また、上記SiC結晶の製造方法は、成長させる工程における成長容器内の温度の変動割合は、所定の温度の0.1%以下であることが好ましい。
これにより、成長容器内の原料ガスをより効率的に分散させることができるため、結果的に、作製されるSiC結晶の面内均一性をさらに高めることができる。
また、上記SiC結晶の製造方法は、成長させる工程において、成長容器内の圧力は、1分間に1回以上変動することが好ましい。
これにより、成長容器内の原料ガスをより効率的に分散させることができるため、結果的に、作製されるSiC結晶の面内均一性をさらに高めることができる。
また、上記SiC結晶の製造方法において、SiC結晶は単結晶であることが好ましい。
上記SiC結晶の製造方法によれば、単結晶からなる面内均一性の高いSiC結晶を容易に製造することができる。
以上説明したように、本発明のSiC結晶の製造方法によれば、半導体結晶に利用可能な、直径が4インチ超のSiC結晶を製造することができる。
本発明の実施形態におけるSiC結晶の製造方法を示す概略図である。 図2(a)および(b)は、SiC結晶の成長を説明するための概略図である。 実施例1における圧力の変化を示すグラフである。
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。なお、以下の図面において同一または相当する部分には、同一の参照符号を付し、その説明は繰り返さない。また、本明細書中においては、個別面を()、集合面を{}、集合方位を<>でそれぞれ示している。また、負の指数については、結晶学上、”−”(バー)を数字の上に付けることになっているが、本明細書中では、数字の前に負の符号を付けている。
図1は、本発明の実施形態におけるSiC結晶の製造方法を示す概略図である。図1に示すように、本発明の製造方法は、成長容器1内に、種基板2およびSiC結晶の原料3を配置する工程と、昇華法により、種基板2の表面に直径が4インチを超えるSiC結晶4を成長させる工程と、を備える。特に、本発明は、成長させる工程において、成長容器1内の圧力が所定の圧力から所定の変動割合で変動することを特徴とする。
(結晶製造装置)
上記製造方法についてさらに詳細に説明するが、上記製造方法の理解を容易とするために、まず、図1に示す結晶製造装置について説明する。
図1を参照し、結晶製造装置は、縦型の坩堝5を有する。坩堝5の内部中央部には、成長容器1が配置されおり、また、成長容器1の周りには、成長容器1の内部と外部との通気が可能となるように、加熱体6が設けられている。坩堝5の外部中央部には加熱体6を加熱するための高周波加熱コイル7が配置されている。
坩堝5の上端部には、坩堝5の内部にガスを流入させるためのガス導入口8が設けられており、ガス導入口8には、ガスの導入量を制御するための流量コントローラ9が設けられている。また、坩堝5の下端部には、坩堝5の内部のガスを流出させるためのガス排出口10が設けられており、ガス排出口10には、ガスの排出量を制御するための流量コントローラ11が設けられている。さらに、坩堝5の天井面5aおよび底面5bには、それぞれ、成長容器1の上面および下面の温度を測定するための放射温度計12a、12bが設けられている。
成長容器1には、通気口1aが設けられており、また、上述のように、成長容器1の周りに設けられた加熱体6は、成長容器1の内部と外部との通気を可能とするように設けられているため、坩堝5内のガスの流れは、成長容器1の内部にも反映される。通気口1aの位置は特に限定されず、成長容器1の内部に種基板2および原料3を配置可能であり、通気口1aからの原料3の流出などが発生しない位置であればよい。
また、たとえば、成長容器1がグラファイトからなる場合、通気口1aを設ける必要はない。この場合、成長容器1の壁は微細なポーラス形状となるため、通気口1aを設けなくても、成長容器1の内部と外部との通気は可能となるためである。また、この場合、通気口1aからのガスの出入りと異なり、成長容器1の全表面におけるガスの出入りが可能となるので、坩堝3内のガスのゆらぎが安定的に成長容器1内に反映され易く、また、不要な予期せぬガスの流れが発生し難いため、より好ましい。
(SiC結晶の製造方法)
次に、図1および図2を用いて、上記結晶製造装置を用いた、本実施形態におけるSiC結晶の製造方法について説明する。なお、図2(a)および(b)は、SiC結晶の成長を説明するための概略図である。
まず、成長容器1内に、種基板2およびSiC結晶の原料3を配置する。図1において、種基板2は、成長容器1の天井面に設置されている。種基板2の設置方法は特に制限されず、たとえば、天井面に種基板2を直接固定してもよく、天井面に台座を設け、該台座に種基板2を固定してもよい。また、原料3は、成長容器1内の底部に収容される。
種基板2は、SiC結晶からなり、その結晶構造は六方晶系であることが好ましく、なかでも、4H−SiCまたは6H−SiCであることがより好ましい。また、種基板2の表面、すなわちSiC結晶4の成長面の面方位は、低指数面が好ましく、たとえば、六方晶系である場合、(0001)面、(000−1)面、(10−10)面、(11−20)面などが挙げられる。なかでも、成長させたSiC結晶4の結晶性の観点から、(0001)面であることが好ましい。また、これらの結晶面から適宜オフ角が付いていると好ましい。具体的な一例としては、(0001)面を<11−20>方向に−5°以上5°以下オフさせた面であることが好ましい。また、SiC結晶からなる種基板2は不純物を含んでもよく、不純物濃度は、たとえば5×1016cm-3以上5×1019cm-3以下である。
種基板2の主面形状は特に限定されることはなく、所望の結晶の形状に合わせたものを用いればよい。たとえば、円形、長方形、短冊が例示される。好ましくは、円形である。また、本実施形態において、直径が4インチ以上のSiC結晶4を製造するためには、種基板3の直径は少なくとも、4インチを超えることが好ましい。
原料3は、SiC結晶4を成長させるための原料であり、SiC2ガス、Si2Cガスなどの原料ガスを発生させるものであれば特に制限されず、また、原料ガスを種基板3の表面に到達可能であれば、その形状および配置も特に制限されない。たとえば、取扱いの容易性、および原料の準備の容易性から、SiC粉末を用いることが好ましい。SiC粉末は、たとえば、SiC多結晶を粉砕することによって得ることができる。また、窒素およびリンなどの不純物がドーピングされたSiC結晶4を成長させる場合には、原料3に不純物を混合させればよい。
次に、図2(a)および図2(b)に示すように、昇華法により、種基板2の表面に直径が4インチを超えるSiC結晶4を成長させる。具体的には、本工程において、ガス導入口8より、不活性ガスを坩堝5内に導入するとともに、ガス排出口10から坩堝5内のガスを排出させる。
このとき、導入量と排出量を、流量コントローラ9,11によって制御することにより、坩堝3内の圧力が制御される。坩堝3内の圧力は、成長容器1内の雰囲気の温度により適宜変更されるが、少なくとも5kPa以下となるように制御される。坩堝3内と、成長容器1内とは通気可能な構成となっているため、上述の圧力の制御により、坩堝3内の圧力もまた、5kPa以下に減圧されることになる。なお、不活性ガスとしては、たとえば、アルゴン、ヘリウムおよび窒素からなる群から選択された少なくとも1種を含む不活性ガスを導入することができる。
また、本工程において、高周波加熱コイル7が坩堝3内の加熱体6を加熱する。これにより、加熱体6は所定の温度にまで昇温されるため、加熱体6に囲まれる成長容器1内もまた、所定の温度にまで昇温される。成長容器1内の好ましい温度は、坩堝3内の圧力によって適宜変更されるが、少なくとも、2000℃以上2500℃以下の温度に加熱される。なお、昇華法において、原料3から発生した原料ガスが効率的に種基板2の表面に向かうために、成長容器1は原料3側(成長容器1の内部下部側)から種基板2側(成長容器1の内部上部側)にかけて、成長容器1内の温度が低下する温度勾配が設けられるように加熱される。
そして、本工程において、成長容器1の内部の雰囲気の圧力が、5kPa以下の所定の圧力(成長圧力)になり、成長容器1の内部の雰囲気の温度が2000℃以上2500℃以下温度範囲(成長温度)となり、SiC粉末の昇華によって原料3から原料ガスが発生する環境下となった時点で、昇華法によるSiC結晶4の気相成長が開始する。具体的には、たとえば、成長容器1の内部下部側の成長温度を2400℃とした場合、上記圧力が1kPaに達することにより、SiC結晶4の気相成長が開始する。
ここで、本発明は、本工程において、成長容器1の内部の雰囲気の圧力が上記所定の圧力から所定の変動割合で変動するように、坩堝5内の圧力が制御される。このような圧力の変動は、たとえば、流量コントローラ9,11により、間欠的に坩堝5内にガスを導入して、坩堝5内および成長容器1内の圧力を変動させることによって実施することができる。また、PID制御によっても実施することができる。また、強制的に圧力を変動するように制御するかわりに、制御パラメータを調整して圧力が変動するようにしてもよい。
成長容器1の内部の雰囲気の圧力が、上記所定の圧力から所定の変動割合で変動することにより、成長容器1内において、ガスのゆらぎが発生する。これにより、原料ガスは、成長容器1内において十分に拡散することができ、拡散された原料ガスは種基板3の表面に均一に付着することができる。したがって、種基板3の表面におけるSiC結晶4の成長が面内において均一となり、もって、SiC結晶4の面内均一性を高めることができる。
なお、SiC結晶4の面内均一性は、SiC結晶4の表面4aの各位置における結晶成長方向の厚みを測定することによって測定することができる。すなわち、上記厚みが表面4aの各位置において一定であれば、面内均一性は高く、上記厚みが表面4aの各位置においてばらついていれば、面内均一性は低くなる。
上記所定の圧力は、5kPa以下であることが好ましい。これにより、原料ガスを効率的に発生させることができる。より好ましくは1kPa以下である。また、本工程において、所定の圧力から0.1%以上5%以下の変動割合で変動するように、坩堝5内の圧力を制御することが好ましい。この場合、たとえば、成長容器1内の温度を2400℃とし、成長容器1内の圧力を1kPaとした場合、圧力の変動幅は1Pa以上50Pa以下の範囲となる。なお、所定の圧力から0.1%以上5%以下減少させて変動させてもよく、増加させて変動させてもよい。
成長圧力の変動割合を0.1%以上とすることにより、SiC結晶の面内均一性を高めることができ、また、5%以下とすることにより、SiC結晶の成長過程において、SiC結晶のポリタイプの変化、およびSiC結晶の多結晶化を抑制することができる。したがって、本工程において、成長圧力の0.1%以上5%以下の変動割合で成長圧力を変動させることにより、単結晶からなるSiC結晶を歩留まりよく製造することができる。
また、本工程において、成長容器1内の温度の変動割合は、上記所定の温度の0.1%以下であることが好ましい。温度の変動割合を0.1%以下に制御することにより、SiC結晶のポリタイプの変化、およびSiC結晶の多結晶化をさらに抑制することができる。
また、本工程において、成長容器1内の圧力は、1分間に1回以上変動することが好ましい。ここで、1分間に1回変動とは、1分間に、一度圧力が上下して振幅することをいう。成長容器1内の圧力の変動を1分間に1回以上とすることにより、より効果的に、原料ガスの均一な分散を促進することができ、もって、SiC結晶の面内均一性をさらに高めることができる。
以上図1および図2を用いて、本発明の一例であるSiC結晶の製造方法の一例について説明した。上記製造方法により、面内均一性の高い、直径が4インチ以上のSiC結晶を製造することができる。このようなSiC結晶は、半導体装置の製造に用いられる半導体基板に用いることができる。
また、SiC結晶は多結晶でも単結晶でもよい。特に、圧力変動の割合を0.1%以上5%以下とすることにより、高い歩留りで容易に高品質のSiC単結晶を製造することができる。また、成長容器1内の温度の変動の割合を0.1%以下とし、および/または成長容器1内の圧力が1分間に1回以上変動するように制御することにより、さらに高い歩留りで容易に高品質のSiC単結晶を製造することができる。上記SiC単結晶は、たとえば、種基板2の表面に対するオフ角度が5°以下となるように成長させることができる。
本発明を実施例および比較例によりさらに具体的に説明する。ただし、これらの実施例および比較例により本発明が限定されるものではない。
(検討1:圧力の変動割合)
図1に示す結晶製造装置を用いて、実施例1のSiC結晶を製造した。まず、高純度のSiC粉末を、グラファイトからなる成長容器1内に表面が平坦となるように充填し原料とした。用いた原料の総量は2000gであった。そして、種基板を成長容器1内の天井面に配置した。種基板としては、公知の方法で作製した、主面形状が円形状であり、直径が150mm(6インチ)、その厚みが1mmの4H−SiC単結晶を用いた。種基板は、(0001)面が主面でオフ角度が4°であった。
次に、坩堝5の上端部のガス導入口8からHeガスを導入して、坩堝5内の内部の雰囲気の圧力を1000Paまで減圧させた。また、同時に、高周波加熱コイル7を用いて、成長容器1内の雰囲気の温度が2350℃となるように、成長容器1の内部の雰囲気を加熱した。
ここで、成長容器1の内部の雰囲気の加熱は、原料から種基板にかけて成長容器1の内部の温度が直線的に低下する温度勾配が形成されるように行なった。この温度勾配により、放射温度計12aおよび12bで測定した成長容器1の下部の温度(成長温度)は2350℃であり、成長容器1の上部の温度は2200℃となった。また、放射温度計12bで成長温度の変動を測定したところ、その変動は0.1%よりも小さいことがわかった。
そして、成長容器1内の雰囲気の温度が上記温度勾配下となり、成長容器1内の雰囲気の圧力が1000Paとなった時点で、成長容器1内の雰囲気の圧力が1分間に2回の頻度で1000Paから0.1%変動するように、流量コントローラ9及び流量コントローラ11により、坩堝3内の成長圧力を変動させた。上記変動は図3に示す挙動を示した。成長圧力を図3に示すように定期的に変動させながら、上記温度勾配を維持した状態で、250時間SiC結晶を成長させ、その後、成長容器1内の温度を室温まで冷却させた。
また、実施例2として、成長容器1内の雰囲気の圧力が1000Paから1%変動するように坩堝3内の圧力を変動させた以外は、実施例1と同様の方法によりSiC結晶を成長させた。実施例3として、成長容器1内の雰囲気の圧力が1000Paから3%変動するように坩堝3内の圧力を変動させた以外は、実施例1と同様の方法によりSiC結晶を成長させた。実施例4として、成長容器1内の雰囲気の圧力が1000Paから5%変動するように坩堝3内の圧力を変動させた以外は、実施例1と同様の方法によりSiC結晶を成長させた。
さらに、比較例1として、成長容器1内の雰囲気の圧力が1000Paから0.5%変動するように坩堝3内の圧力を変動させた以外は、実施例1と同様の方法によりSiC結晶を成長させた。比較例2として、成長容器1内の雰囲気の圧力が1000Paから8%変動するように坩堝3内の圧力を変動させた以外は、実施例1と同様の方法によりSiC結晶を成長させた。比較例3として、成長容器1内の雰囲気の圧力が1000Paから10%変動するように坩堝3内の圧力を変動させた以外は、実施例1と同様の方法によりSiC結晶を成長させた。
(評価)
実施例1〜4のSiC結晶および比較例1〜3のSiC結晶について、面内均一性を評価した。
具体的には、各SiC結晶において、主面である(0001)面の中心の厚みを測定し、該主面から<11−20>方向および<10−10>方向のそれぞれに1mmピッチで移動しながら各位置の厚みを測定した。そして、各方向におけるSiC結晶の厚みの不均一性から、面内不均一性(%)を算出した。また、各SiC結晶を(0001)面でスライスし、これを研磨後に溶融KOHでエッチングして、多結晶化の有無、ポリタイプの変化の有無、および積層欠陥の有無を観察した。結果を表1に示す。
Figure 2013060328
表1を参照し、圧力の変動が0.05%の比較例1のSiC結晶と比較して、実施例1〜4、すなわち、圧力の変動が0.1%以上5%以下の場合のSiC結晶の面内不均一性は12%以下と低いことがわかった。また、比較例1のSiC結晶には積層欠陥が観察されたが、実施例1〜4のSiC結晶において、積層欠陥は観察されなかった。
さらに、実施例1〜4のSiC結晶のポリタイプは4Hのみであったが、比較例2および3のSiC結晶には、4Hのポリタイプと6Hのポリタイプとが混合していた。また、実施例1〜4のSiC結晶は単結晶のみから構成されていたが、比較例3のSiC結晶には多結晶化された領域が存在していた。
(検討2:温度の変動割合)
実施例5として、成長容器1内の成長温度を、0.1%の変動割合で変動させた以外は、実施例2と同様の方法によりSiC結晶を製造させた。なお、成長温度の変動頻度は2回/分であって、圧力の変動の挙動と同様の挙動となるようにし、成長容器1内の温度勾配の傾きは維持した。同様に、実施例6および7として、成長容器1内の成長温度を、それぞれ0.3%および0.5%変動させた以外は、実施例5と同様の方法によりSiC結晶を製造させた。
(評価)
実施例5〜7のSiC結晶について、実施例2と同様の方法により、面内不均一性(%)を算出し、さらに、多結晶化の有無、ポリタイプの変化の有無、および積層欠陥の有無を観察した。結果を表2に示す。なお、表2において、温度の変動割合に関する評価を容易とするために、実施例2の結果も併せて示す。
Figure 2013060328
表2を参照し、温度の変動が0.1%以下の場合(実施例2および実施例5)には、多結晶化、ポリタイプの変化、および積層欠陥のいずれも観察されなかったのに対し、温度の変動が0.3%、0.5%の場合(実施例6および7)の場合には、ポリタイプの変化および/または多結晶化が観察された。本検討により、温度変動を0.1%以下とすることにより、半導体基板に使用可能なSiC単結晶の歩留まりが向上することがわかった。
(検討3:圧力の変動の頻度)
実施例8として、成長容器1内の雰囲気の圧力が1分間に1回の頻度で坩堝3内の圧力を変動させた以外は、実施例2と同様の方法によりSiC結晶を成長させた。実施例9として、成長容器1内の雰囲気の圧力が1分間に0.5回(すなわち、2分間に1回)の頻度で変動するように坩堝3内の圧力を変動させた以外は、実施例2と同様の方法によりSiC結晶を成長させた。実施例10として、成長容器1内の雰囲気の圧力が1分間に0.25回(すなわち、4分間に1回)の頻度で変動するように坩堝3内の圧力を変動させた以外は、実施例2と同様の方法によりSiC結晶を成長させた。
(評価)
実施例8〜10のSiC結晶について、実施例2と同様の方法により、面内不均一性(%)を算出し、さらに、多結晶化の有無、ポリタイプの変化の有無、および積層欠陥の有無を観察した。結果を表3に示す。なお、表3において、圧力変動の頻度に関する評価を容易とするために、実施例2の結果も併せて示す。
Figure 2013060328
表3を参照し、圧力の変動の頻度が1分間に1回以上の場合(実施例2および8)には、多結晶化、ポリタイプの変化、および積層欠陥のいずれも観察されなかったのに対し、圧力の変動の頻度が1分間に0.5回以下の場合(実施例9および10)には、積層欠陥が観察された。また、圧力の変動の頻度が1分間に0.5回以下の場合には、面内不均一性が低下する傾向にあった。本検討により、圧力の変動の頻度を1分間に1回以上とすることにより、半導体基板に使用可能なSiC単結晶の歩留まりが向上することが分かった。
今回開示された実施の形態および実施例はすべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味、および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明は、半導体基板用の高品質なSiC結晶を歩留まりよく製造する製造方法に利用できる可能性がある。
1 成長容器、2 種基板、3 原料、4 SiC結晶、5 坩堝、6 加熱体、7 高周波加熱コイル、8 ガス導入口、9,11 流量コントローラ、10 ガス排出口、12a,b 放射温度計。

Claims (5)

  1. 成長容器内に、種基板および炭化珪素結晶の原料を配置する工程と、
    昇華法により、前記種基板の表面に直径が4インチを超える炭化珪素結晶を成長させる工程と、を備え、
    前記成長させる工程において、前記成長容器内の圧力が所定の圧力から所定の変動割合で変動する、炭化珪素結晶の製造方法。
  2. 前記成長させる工程において、前記所定の圧力は5kPa以下であり、前記所定の変動割合は、前記所定の圧力の0.1%以上5%以下である、請求項1に記載の炭化珪素結晶の製造方法。
  3. 前記成長させる工程において、前記成長容器内の温度の変動割合は、所定の温度の0.1%以下である、請求項1または2に記載の炭化珪素結晶の製造方法。
  4. 前記成長させる工程において、前記成長容器内の圧力は、1分間に1回以上変動する、請求項1から3のいずれかに記載の炭化珪素結晶の製造方法。
  5. 前記炭化珪素結晶は単結晶である、請求項1から4のいずれかに記載の炭化珪素結晶の製造方法。
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