JP2013055853A - 電動車両の電源制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】車載される複数の蓄電装置からの電力供給開始時に流れる突入電流を抑制でき、かつ、当該複数の蓄電装置に蓄えられた電力を有効活用することができる電動車両の電源制御装置を提供する。
【解決手段】電動車両5の電源制御装置は、蓄電装置100と、蓄電装置150と、蓄電装置100と電力線HPLとの間で双方向の直流電圧変換を実行するためのコンバータ110と、蓄電装置150と電力線HPLとの間に接続されたリレーRL1と、蓄電装置150と接地線NL1との間に接続されたリレーRL2と、電動機MG1、MG2の動作状態に応じて、リレーRL1,RL2のオンオフを制御する制御装置300とを備える。制御装置300は、リレーRL2をオンすると、コンバータ110の直流電圧変換によって、蓄電装置150の出力電圧に対する電力線HPLの電圧の偏差を所定のしきい値まで低下させた後にリレーRL1をオンする。
【選択図】図1

Description

この発明は、電動車両の電源制御装置に関し、より特定的には、複数の蓄電装置を搭載した電動車両の電源制御装置に関する。
電動車両に適用される電源制御装置として、たとえば特開2007−209114号公報(特許文献1)には、高電圧の走行用バッテリと、走行用バッテリより低電圧で充放電される補機バッテリと、走行用バッテリからの電圧が開閉スイッチを介して入力されるインバータ回路と、走行用バッテリとインバータ回路との間に並列に設けられた平滑コンデンサと、補機バッテリの出力電圧を昇圧してインバータ回路の入力電圧とするDC/DCコンバータとを備えた構成が開示される。
この特許文献1では、走行用バッテリからインバータ回路への通電を開始する前に、DC/DCコンバータからの出力電圧を制御して平滑コンデンサをプリチャージする。そして、平滑コンデンサのプリチャージ後に開閉スイッチを閉じることにより、走行用バッテリとインバータ回路とを電気的に接続する。
特開2007−209114号公報 特開2007−318878号公報 特開2006−121874号公報
上記の特許文献1では、平滑コンデンサのプリチャージ後に開閉スイッチを閉じることにより、開閉スイッチの接点の損傷を防止している。しかしながら、特許文献1の構成では、開閉スイッチを閉じた後は、インバータ回路の直流側電圧は、走行用バッテリの出力電圧に固定される。したがって、インバータ回路の直流側電圧を可変制御することができない。さらに、インバータ回路に常時接続される走行用バッテリのみを使用して走行用モータから駆動力を発生させる構成となっているため、電動車両の航続距離が制限されてしまう問題がある。
電動車両の航続距離を拡大するための1つの解決策は、インバータ回路に対して複数の走行用バッテリを並列接続して、複数の走行用バッテリを使用することである。しかしながら、この構成において、インバータ回路の直流側電圧を可変制御するためには、各走行用バッテリに対応付けてコンバータを設けることが必要となり、電力損失を増大させるとともに、電源システムの大型化およびコスト上昇を招いてしまう。したがって、コンバータによる直流電圧の可変制御機能を確保しつつ、複数の走行用バッテリを有効に活用するための仕組みを簡素かつ効率的に構築する必要がある。
さらに、この構成においては、複数の走行用バッテリの各々からインバータ回路への電力供給開始時に流れる突入電流を抑制する必要がある。
それゆえ、この発明はかかる課題を解決するためになされたものであり、その目的は、車載される複数の蓄電装置からの電力供給開始時に流れる突入電流を抑制でき、かつ、当該複数の蓄電装置に蓄えられた電力を有効活用することができる電動車両の電源制御装置を提供することである。
この発明のある局面では、車両駆動力を発生するための電動機を搭載した電動車両の電源制御装置は、第1の蓄電装置と、第2の蓄電装置と、電動機に対して入出力される電力を伝達するための電力線と、第1の蓄電装置と電力線との間で双方向の直流電圧変換を実行するためのコンバータと、第2の蓄電装置と電力線との間に接続された第1の開閉器と、第2の蓄電装置と接地線との間に接続された第2の開閉器と、電動機の動作状態に応じて、第1および第2の開閉器のオンオフを制御する制御装置とを備える。制御装置は、第2の開閉器をオンすると、コンバータの直流電圧変換によって、第2の蓄電装置の出力電圧に対する電力線の電圧の偏差を所定のしきい値まで低下させた後に第1の開閉器をオンする。
好ましくは、制御装置は、電動機の動作状態に応じて電力線の電圧指令値を設定する設定手段と、第2の蓄電装置の出力電圧と電圧指令値との比較結果に応じて、第1および第2の開閉器のオンオフを制御する開閉制御手段とを含む。
好ましくは、設定手段は、電動機の動作状態に応じて電力線の必要最低電圧を算出するとともに、必要最低電圧以上の範囲で電圧指令値を設定する。開閉制御手段は、第2の蓄電装置の出力電圧が電圧指令値以上となるときには第1および第2の開閉器をオンする一方で、第2の蓄電装置の出力電圧が電圧指令値よりも低いときには第1および第2の開閉器をオフする。
好ましくは、制御装置は、電力線の電圧が、第2の蓄電装置の出力電圧および所定のしきい値により規定される許容範囲内となるように、コンバータの直流電圧変換を制御する電圧変換制御手段をさらに含む。開閉制御手段は、電圧変換制御手段により電力線の電圧が許容範囲内となったときに、第1および第2の開閉器をオンする。
好ましくは、第1の蓄電装置の出力電圧の定格値は、第2の蓄電装置の出力電圧の定格値よりも低い。
この発明によれば、複数の蓄電装置を搭載した電動車両において、各蓄電装置からの電力供給開始時における突入電流を抑制しつつ、複数の蓄電装置に蓄えられた電力を有効活用することができる。
本発明の実施の形態に従う電源制御装置を搭載した電動車両の概略構成図である。 システム電圧とモータジェネレータの動作可能領域との関係を示す概念図である。 本発明の実施の形態による電源制御装置の制御処理の一例を説明するフローチャートである。 制御装置におけるリレーおよびコンバータの制御処理を説明するためのタイミングチャートである。 制御装置におけるリレーおよびコンバータの制御を実現するための制御ブロックの構成例を説明する図である。 制御装置におけるリレーおよびコンバータの制御を実現するための制御処理手順を示したフローチャートである。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明が繰返さない。
図1は、本発明の実施の形態に従う電源制御装置を搭載した電動車両5の概略構成図である。
図1を参照して、電動車両5は、代表的にハイブリッド車両であり、内燃機関(エンジン)220と電動機(MG:Motor Generator)とを搭載し、それぞれからの駆動力を最適な比率に制御して走行する。電動車両5は、このモータジェネレータに電力を供給するための複数(たとえば2個)の蓄電装置を搭載する。これらの蓄電装置は、電動車両5のシステム起動状態において、エンジン220の作動により生じる動力を受けて充電可能であるとともに、電動車両5のシステム停止中において、図示しない接続部を介して車両外部の電源と電気的に接続されて充電可能である。
なお、本実施の形態においては、電動車両5が2つのモータジェネレータおよびそれに対応するインバータを備える例について説明するが、1つのモータジェネレータおよびインバータを備える場合でも、3つ以上のモータジェネレータおよびインバータを備える場合でも本発明を適用可能である。
電動車両5は、負荷10と、電源システム20と、制御装置300とを備える。負荷10は、インバータ120と、モータジェネレータMG1,MG2と、動力分割機構250と、エンジン220と、駆動輪260とを含む。
モータジェネレータMG1,MG2は、交流回転電機であり、たとえば、永久磁石が埋設されたロータと中性点でY結線された三相コイルを有するステータとを備える永久磁石型同期電動機である。
モータジェネレータMG1,MG2の出力トルクは、動力分割機構250を介して駆動輪260に伝達されて、電動車両5を走行させる。モータジェネレータMG1,MG2は、電動車両5の回生制動時には、駆動輪260の回転力によって発電することができる。そして、その発電電力は、コンバータ110およびインバータ120によって蓄電装置100および/または150の充電電力に変換される。
また、モータジェネレータMG1,MG2は、動力分割機構250を介してエンジン220とも結合される。そして、制御装置300により、モータジェネレータMG1,MG2およびエンジン220が協働的に運転されて必要な車両駆動力が発生される。さらに、モータジェネレータMG1,MG2は、エンジン220の回転により発電が可能であり、この発電電力を用いて蓄電装置100および/または150を充電することができる。なお、本実施の形態においては、モータジェネレータMG2を主として駆動輪260を駆動するための電動機として用い、モータジェネレータMG1を主としてエンジン220により駆動される発電機として用いるものとする。すなわち、モータジェネレータMG2は、車両駆動力を発生するための「電動機」に対応する。
動力分割機構250は、エンジン220の動力を、駆動輪260とモータジェネレータMG1とに振り分けるために、遊星歯車機構(プラネタリギヤ)を含んで構成される。
電流センサ230,240は、モータジェネレータMG1,MG2にそれぞれ流れるモータ電流(すなわち、インバータ出力電流)MCRT1,MCRT2をそれぞれ検出し、その検出したモータ電流を制御装置300へ出力する。なお、U,V,W相の各電流iu,iv,iwの瞬時値の和は零であるので、電流センサ230,240は、U,V,W相のうちの2相分のモータ電流(たとえば、V相電流ivおよびW相電流iw)を検出するように配置すれば足りる。
回転角センサ(たとえば、レゾルバ)270,280は、モータジェネレータMG1,MG2の回転角θ1,θ2をそれぞれ検出し、その検出した回転角θ1,θ2を制御装置300へ送出する。制御装置300では、回転角θ1,θ2に基づきモータジェネレータMG1,MG2の回転速度および角速度が算出できる。なお、回転角センサ270,280については、回転角θ1,θ2を制御装置300にてモータ電圧や電流から直接演算することによって、配置を省略してもよい。
インバータ120は、電源ラインHPLおよび接地ラインNL1間の直流電力と、モータジェネレータMG1およびMG2に入出力される交流電力との間で双方向の電力変換を実行する。すなわち、電源ラインHPLは、モータジェネレータMG1およびMG2に対して入出力される電力を伝達するための「電力線」に対応する。
インバータ120は、図示は省略するが、モータジェネレータMG1を駆動するための第1インバータと、モータジェネレータMG2を駆動するための第2インバータとを含む。主として、第1インバータは、制御装置300からの制御信号PWIに応じて、エンジン220の出力によってモータジェネレータMG1が発生する交流電力を直流電力に変換し、電源ラインHPLおよび接地ラインNL1へ供給する。このとき、コンバータ110は、降圧回路として動作するように制御装置300によって制御される。これにより、車両走行中も、エンジン220の出力によって蓄電装置100および/または蓄電装置150を能動的に充電できる。
また、第1インバータは、エンジン220の始動時には、制御装置300からの制御信号PWIに応じて、蓄電装置100および蓄電装置150からの直流電力を交流電力に変換して、モータジェネレータMG1へ供給する。これにより、エンジン220は、モータジェネレータMG1をスタータとして始動することができる。
第2インバータは、制御装置300からの制御信号PWIに応じて、電源ラインHPLおよび接地ラインNL1を介して供給される直流電力を交流電力に変換して、モータジェネレータMG2へ供給する。これにより、モータジェネレータMG2は、電動車両5の駆動力を発生する。
一方、電動車両5の回生制動時には、モータジェネレータMG2は、駆動輪260の減速に伴なって交流電力を発電する。このとき、第2インバータは、制御装置300からの制御信号PWIに応じて、モータジェネレータMG2が発生する交流電力を直流電力に変換し、電源ラインHPLおよび接地ラインNL1へ供給する。これにより、減速時や降坂走行時に蓄電装置100および/または蓄電装置150が充電される。
電源システム20は、「第1の蓄電装置」に対応する蓄電装置100と、「第2の蓄電装置」に対応する蓄電装置150と、システムメインリレー190と、DC/DCコンバータ130と、リレーRL1,R2と、コンバータ110と、平滑コンデンサC1,C2とを含む。
蓄電装置100,150は、再充電可能な電力貯蔵要素であり、代表的には、リチウムイオン電池やニッケル水素電池などの二次電池が適用される。したがって、以下では、蓄電装置100および蓄電装置150を、それぞれバッテリ100およびバッテリ150とも称する。ただし、電気二重層キャパシタなどの電池以外の電力貯蔵要素、あるいは電池以外の電力貯蔵要素とバッテリとの組合せによって、蓄電装置100,150を構成してもよい。
また、蓄電装置100および150は、同一種類の蓄電装置によって構成されてもよく、異なる種類の蓄電装置によって構成されてもよい。
バッテリ100および150の各々は、直列接続された複数の電池セルによって構成される。すなわち、バッテリ100および150のそれぞれの出力電圧の定格値は、直列接続される電池セルの個数に依存する。
バッテリ150には、バッテリ電圧VB2を検出するための電圧センサ155が設けられる。電圧センサ155による検出値は、制御装置300へ伝達される。
システムメインリレー190は、リレーSMR1〜SMR3および抵抗R1を含む。リレーSMR1,SMR3は、電源ラインPL1および接地ラインNL1にそれぞれ介挿される。リレーSMR2は、リレーSMR1に対して並列に、かつ抵抗R1に対して直列に接続される。すなわち、リレーSMR2と抵抗R1とが直列に接続された回路が、リレーSMR1に対して並列に接続される。リレーSMR1〜SMR3は、制御装置300から与えられるリレー制御信号SE1〜SE3に応じてオン(閉成)/オフ(開放)が制御される。
DC/DCコンバータ130は、蓄電装置100とコンバータ110との間において、コンバータ110と並列に接続される。DC/DCコンバータ130は、直流電圧を降圧する。DC/DCコンバータ130から出力される電力は、図示しない補機バッテリに充電される。なお、補機バッテリに充電された電力は、空調装置の電動コンプレッサ等の補機負荷および制御装置300に供給される。
リレーRL1は、電源ラインHPLと蓄電装置150の正極端子との間に接続される。リレーRL2は、蓄電装置150の負極端子と接地ラインNL1との間に接続される。リレーRL1,RL2は、制御装置300から与えられるリレー制御信号SR1,SR2に応じてオン(閉成)/オフ(開放)が制御される。リレーRL1は、蓄電装置150と電源ラインHPLとの電気的接続を遮断可能な「第1の開閉器」の代表例として用いられる。リレーRL2は、蓄電装置150と接地ラインNL1との電気的接続を遮断可能な「第2の開閉器」の代表例として用いられる。すなわち、任意の形式の開閉器をリレーRL1,RL2に代えて適用することができる。
コンバータ110は、蓄電装置100とインバータ120の直流リンク電圧を伝達する電源ラインHPLとの間で、双方向の直流電圧変換を実行するように構成される。すなわち、蓄電装置100の入出力電圧と、電源ラインHPLおよび接地ラインNL1間の直流電圧とは、双方向に昇圧または降圧される。
具体的には、コンバータ110は、一方端が電源ラインPL1に接続されるリアクトルL1と、電源ラインHPLおよび接地ラインNL1の間に直列に接続されるスイッチング素子Q1,Q2と、スイッチング素子Q1,Q2にそれぞれ並列に接続されるダイオードD1,D2とを含む。スイッチング素子は、代表的にはIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)、バイポーラトランジスタ、MOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)、もしくはGTO(Gate Turn Off Thyristor)などが用いられる。なお、本実施の形態においては、スイッチング素子としてIGBTを使用した場合を例として説明する。
リアクトルL1の他方端はスイッチング素子Q1のエミッタおよびスイッチング素子Q2のコレクタに接続される。ダイオードD1のカソードはスイッチング素子Q1のコレクタと接続され、ダイオードD1のアノードはスイッチング素子Q1のエミッタと接続される。ダイオードD2のカソードはスイッチング素子Q2のコレクタと接続され、ダイオードD2のアノードはスイッチング素子Q2のエミッタと接続される。
スイッチング素子Q1,Q2は、制御装置300からの制御信号PWCによってオンまたはオフに制御される。
平滑コンデンサC1は、電源ラインPL1および接地ラインNL1の間に接続され、電源ラインPL1および接地ラインNL1間の電圧変動を減少させる。電圧センサ170は、平滑コンデンサC1の端子間電圧VLを検出して制御装置300に対して出力する。コンバータ110は、平滑コンデンサC1の端子間電圧を昇圧する。
平滑コンデンサC2は、電源ラインHPLおよび接地ラインNL1の間に接続され、電源ラインHPLおよび接地ラインNL1間の電圧変動を減少させる。すなわち、平滑コンデンサC2は、コンバータ110によって昇圧された電圧を平滑化する。電圧センサ180は、平滑コンデンサC2の端子間電圧VHを検出して制御装置300に対して出力する。以下では、平滑コンデンサC2の端子間電圧VH(すなわち、インバータ120の直流側電圧)を「システム電圧VH」とも称する。
制御装置300は、いずれも図示しないがCPU(Central Processing Unit)、記憶装置および入出力バッファを含み、コンバータ110およびインバータ120を制御する。なお、これらの制御については、ソフトウェアによる処理に限られず、専用のハードウェア(電子回路)で構築して処理することも可能である。
制御装置300は、電流センサ230,240によって検出されたモータジェネレータMG1,MG2のそれぞれに流れるモータ電流MCRT1,MCRT2の検出値を受ける。制御装置300は、回転角センサ270,280によって検出されたモータジェネレータMG1,MG2の回転角θ1,θ2の検出値を受ける。また、制御装置300は、電圧センサ170,180によって検出された平滑コンデンサC1,C2の両端の電圧VL,VHの検出値を受ける。さらに、制御装置300は、図示しないイグニッションスイッチのオン/オフ状態を示すイグニッション信号IGを受ける。
制御装置300は、平滑コンデンサC1,C2の両端の電圧VL,VHに基づいて、コンバータ110の制御信号PWCを生成する。そして、制御装置300は、制御信号PWCによりコンバータ110のスイッチング素子Q1,Q2を駆動することによって、コンバータ110に昇圧動作または降圧動作を行なわせる。
また、制御装置300は、電流センサ230,240によって検出されたモータジェネレータMG1,MG2のそれぞれに流れるモータ電流MCRT1,MCRT2、および回転角センサ270,280によって検出されたモータジェネレータMG1,MG2の回転角θ1,θ2に基づいて、インバータ120を駆動するための制御信号PWIを生成する。そして、制御装置300は、制御信号PWIによりインバータ120のスイッチング素子を駆動することによって、コンバータ110から供給された直流電力を、モータジェネレータMG1,MG2を駆動するための交流電力に変換する。
制御装置300は、イグニッション信号IGに基づいてリレー制御信号SE1〜SE3を生成する。そして、制御装置300は、リレー制御信号SE1〜SE3によりシステムメインリレー190のリレーSMR1〜SMR3のオンオフを制御する。具体的には、運転者がイグニッションスイッチをオンすることによりイグニッション信号IGがオフ状態からオン状態に切替わると、制御装置300は、まず、リレーSMR1をオフ状態のまま、リレーSMR2,SMR3をオンする。このとき、抵抗R1により一部の電流が消費されて、平滑コンデンサC1に流れ込む電流を小さくできるので、平滑コンデンサC1への突入電流を防止することができる。その後、平滑コンデンサC1のプリチャージが完了すると、リレーSMR1がオンされ、それに引き続いてリレーSMR2がオフされる。
制御装置300は、モータジェネレータMG1,MG2の動作状態および各センサの検出値に基づいて、リレー制御信号SR1,SR2を生成する。そして、制御装置300は、リレー制御信号SR1,SR2によりリレーRL1,RL2のオンオフを制御する。
なお、本実施の形態に示される各リレーは、代表的には、通電時に接点間を接続することによってオン(閉成)される一方で、非通電時には接点間を非接続とすることによってオフ(開放)される電磁リレーによって構成される。ただし、閉成(オン)および開放(オフ)を制御可能な構成であれば、半導体リレーを始めとして、任意の開閉器を適用することができる。
このように、本発明の実施の形態による電源システム20は、複数の蓄電装置100および150を含んで構成される。そして、蓄電装置150は、コンバータ110を介することなく、直接、電源ラインHPLに対して電気的に接続される。したがって、リレーRL1,RL2のオン時には、システム電圧VHをバッテリ電圧VB2によりも高くすることができない。
一方、蓄電装置100は、コンバータ110を介して電源ラインHPLに接続される。したがって、バッテリ電圧VB1がシステム電圧VHよりも低い状態でも、蓄電装置100から電源ラインHPLへ電力を供給できるとともに、電源ラインHPLの電力によって蓄電装置100を充電することができる。
このため、蓄電装置100の出力電圧の定格値は、蓄電装置150の出力電圧の定格値よりも低くすることが好ましい。このようにすると、蓄電装置100での直列接続される電池セル数を少なくしても、蓄電装置100および150を並列に使用することができる。
次に、モータジェネレータMG1,MG2の動作状態と、システム電圧VHとの関係について詳細に説明する。
モータジェネレータMG1,MG2を円滑に駆動するためには、モータジェネレータMG1,MG2の動作点、具体的には、回転数およびトルクに応じて、システム電圧VHを適切に設定する必要がある。第1に、インバータ120における電力変換の変調率には一定の限界があるため、システム電圧VHに対して、出力可能な上限トルクが存在する。
図2は、システム電圧とモータジェネレータの動作可能領域との関係を示す概念図である。
図2を参照して、モータジェネレータの動作可能領域および動作点は、回転数およびトルクの組合せによって示される。最大出力線200は、システム電圧VH=Vmax(上限電圧)であるときの動作可能領域の限界を示すものである。最大出力線200は、トルクT<Tmax(最大トルク)かつ回転数N<Nmax(最高回転数)であっても、出力電力に相当するT×Nによって制限される部分を有する。システム電圧VHが低下すると、動作可能領域は狭くなっていく。
たとえば、動作点P1は、システム電圧VH=Vaで実現可能である。この状態から、ユーザのアクセル操作によって、電動車両5が加速する場合には、車両駆動力の要求値が高くなる。これにより、モータジェネレータMG2の出力トルクが増加するので、動作点はP2に変化する。しかしながら、動作点P2には、システム電圧VHをVb(Vb>Va)に上昇させなければ対応することができない。
図2に示した、システム電圧VHと動作領域の限界線との関係に基づいて、モータジェネレータMG1,MG2の各動作点(回転数、トルク)における、システム電圧VHの下限値(必要最低電圧VHmin)を求めることができる。
また、モータジェネレータMG1,MG2には、回転数に応じた誘起電圧が発生する。この誘起電圧がシステム電圧VHよりも高くなると、モータジェネレータMG1,MG2の電流を制御できなくなる。したがって、モータジェネレータMG1,MG2の回転数が高くなる電動車両5の高速走行時には、システム電圧VHの必要最低電圧VHminが上昇する。
これらの観点から、モータジェネレータMG1,MG2の動作点に対応させて、当該動作点に従った出力を確保するための必要最低電圧VHminを予め算出可能であることが理解される。
図3は、本発明の実施の形態による電源制御装置の制御処理の一例を説明するフローチャートである。図3を始めとして、以下に示すフローチャートの各ステップの処理は、制御装置300によるソフトウェア処理またはハードウェア処理によって実行される。また、以下に示すフローチャートの各々による一連の制御処理は、制御装置300によって所定の制御周期毎に実行される。
図3を参照して、制御装置300は、ステップS01において、モータジェネレータMG1,MG2の動作状態より、上述の必要電圧マップを用いて必要最低電圧VHminを算出する。さらに、制御装置300は、必要最低電圧VHminを考慮して電圧指令値VH*を設定する。電圧指令値VH*は、必要最低電圧VHmin以上となるように設定される。たとえば、VH>VHminのときよりも、電源システム20および負荷10での損失が最小となる電圧が存在するときには、燃費優先の観点から、電圧指令値VH*を当該電圧に設定することが好ましい。一方、蓄電装置150を積極的に使用したい場合には、電圧指令値VH*が低いほうが好ましいので、電圧指令値VH*=VHminに設定してもよい。
このように、電圧指令値VH*は、必要最低電圧VHminを考慮したうえで、モータジェネレータMG1,MG2の動作点に対応して算出できる。このため、モータジェネレータMG1,MG2の動作点に対応させて、当該動作点に従った電圧指令値VH*を算出するためのマップ(電圧指令値マップ)を予め作成することができる。電圧指令値マップは、制御装置300の図示しないメモリに記憶される。このように、本実施の形態による電動車両では、モータジェネレータMG1,MG2を円滑かつ効率的に駆動するために、システム電圧VHを可変制御している。すなわち、モータジェネレータMG1,MG2へ印加される電圧振幅(パルス電圧振幅)が、モータジェネレータMG1,MG2の動作状態(回転数およびトルク)に応じて可変制御される。
制御装置300は、ステップS02では、図1に示した電圧センサ155の検出値に基づいて、バッテリ情報を読み込む。バッテリ情報には、バッテリ電圧VB2が少なくとも含まれる。
制御装置300は、ステップS03により、バッテリ電圧VB2と、ステップS01で設定された電圧指令値VH*とを比較する。バッテリ電圧VB2が電圧指令値VH*以上となるとき(ステップS03のYES判定時)には、制御装置300は、ステップS04に処理を進めて、リレーRL1,RL2をオンする。これにより、蓄電装置150が電源ラインHPLに接続される。
コンバータ110は、システム電圧VHを電圧指令値VH*に一致させるように、蓄電装置100の充放電を制御する。これにより、蓄電装置100,150を並列に用いて、負荷10に対する充放電を制御することができる。この状態で電動車両5が回生制動を行なうと、蓄電装置100,150を並列に充電することができる。
一方、バッテリ電圧VB2が電圧指令値VH*を下回るとき(ステップS03のNO判定時)には、制御装置300は、ステップS05に処理を進めて、リレーRL1,RL2をオフする。これにより、蓄電装置150は電源ラインHPLから切り離される。上述のように、電圧指令値VH*≧VHminであるから、少なくとも、VB2<VHminのときにはリレーRL1,RL2は確実にオフされる。
このときには、コンバータ110を介して、蓄電装置100のみを用いて負荷10に対する充放電が制御される。この状態で、電動車両5が回生制動を行なうと、蓄電装置100のみが充電される。
このように、本実施の形態による電源車両では、複数の蓄電装置100,150を備えた電動制御装置において、蓄電装置100のみにコンバータを設ける構成としても、モータジェネレータMG1,MG2の動作状態に応じたシステム電圧VHの可変制御を実現することができる。この結果、複数の蓄電装置100,150の電力によりモータジェネレータMG1,MG2の出力による走行距離を拡大できる電源システムを、簡素かつ効率的に構成できる。
特に、車両加速時等に対応したシステム電圧VHの高電圧領域に対しては、電圧指令値(必要最低電圧)よりも出力電圧が低い蓄電装置150を電源ラインHPLから切り離すとともに、蓄電装置100の出力電圧をコンバータ110によって昇圧することで対応できる。また、蓄電装置150の出力電圧が、電圧指令値(必要最低電圧)よりも高く、蓄電装置150が使用可能であるときには、蓄電装置100,150を並列に使用することができる。このように、複数の蓄電装置100,150を有効に活用して、モータジェネレータMG1,MG2に電力を供給することができるので、電源システムを小型化かつ低コストで効率的に構成することが可能となる。
以上のように、本発明の実施の形態による電源システム20では、蓄電装置150が使用される第1のモードと、蓄電装置150が不使用とされる第2のモードとが選択される。第2のモードから第1のモードへの切替え時には、リレーRL1,RL2をオンすることによって、蓄電装置150が電源ラインHPLおよび接地ラインNL1に接続される。
なお、リレーRL2については、蓄電装置150の負極端子を蓄電装置100の負極端子と電気的に接続することによって、配置を省略することも可能である。このようにすると、リレーの個数削減により、小型化および低コスト化が図られる。一方で、図1のようにリレーRL2を配置すると、蓄電装置150を完全に電源システム20から電気的に切離すことができるので、安全上好ましい構成とすることができる。
ここで、システム電圧VHとバッテリ電圧VB2との電圧差ΔV(ΔV=VB2−VH)が大きいと、蓄電装置150と電源ラインHPLおよび接地ラインNL1との接続時において、蓄電装置150(または、平滑コンデンサC2)に対して大きな突入電流が流れ込む虞がある。リレーRL1,RL2では、この突入電流によってアークが発生することにより、接点が溶着してしまう虞がある。
蓄電装置150(または平滑コンデンサC2)に突入電流が流れるのを抑制するためには、上述したシステムメインリレー190の構成と同様に、リレーRL1,RL2のいずれか一方に対して並列に、プリチャージ用リレーと制限抵抗とが直列に接続された回路を接続する構成とすることができる。このような構成において、リレーRL1,RL2およびプリチャージ用リレーのオンオフは、まず、リレーRL1をオフ状態のまま、リレーRL2およびプリチャージ用リレーをオンするように制御される。これにより、制限抵抗により一部の電流が消費されて、蓄電装置150(または平滑コンデンサC2)に流れ込む電流を小さくできるので、蓄電装置150(または平滑コンデンサC2)への突入電流を防止することができる。その後、平滑コンデンサC2のプリチャージが完了すると、リレーRL1がオンされ、それに引き続いてプリチャージ用リレーがオフされる。
しかしながら、本実施の形態による電源システム20においては、このようなプリチャージ用リレーおよび制限抵抗からなる回路を用いた構成では、蓄電装置150(または平滑コンデンサC2)への突入電流を制限することが困難である。電源システム20では、コンバータ110による可変制御によってシステム電圧VHがダイナミックに変化することに加えて、蓄電装置100よりも高い出力電圧定格値を有する蓄電装置150の出力電圧VB2もダイナミックに変化するため、システム電圧VHとバッテリ電圧VB2との電圧差ΔVの変化に対して、プリチャージ用リレーおよび制限抵抗によるプリチャージ処理では、十分に対応することができないためである。
そこで、本発明の実施の形態では、リレーRL1,RL2のオンオフ制御に付随して、コンバータ110を用いてシステム電圧VHを以下のように制御することにより、蓄電装置150と電源ラインHPLとの接続時における突入電流を防止する。
図4は、制御装置300におけるリレーRL1,RL2およびコンバータ110の制御処理を説明するためのタイミングチャートである。
図4を参照して、時刻t0において、蓄電装置150を不使用とする第2のモードが選択されているものとする。この時刻t0では、リレーRL1,RL2はオフされている。
ここで、蓄電装置150を使用する第1のモードが選択されると、まず、時刻t1において、制御装置300は、リレーRL1をオフしたままで、リレーRL2のみをオンする。このように、蓄電装置150の負極端子と接地ラインNL1とを最初に接続することによって、接地ラインNL1の電位を安定させる。
次に、制御装置300は、電圧センサ180により検出されるシステム電圧VHと、電圧センサ155により検出されるバッテリ電圧VB2とを比較する。そして、システム電圧VHが予め定められた許容範囲から外れている場合には、制御装置300は、システム電圧VHが当該許容範囲内に収まるように、コンバータ110の電圧変換動作を制御する。
なお、システム電圧VHの許容範囲は、電圧センサ155からのバッテリ電圧VB2に応じて設定される。図4では、バッテリ電圧VB2に対して所定のしきい値ΔVthを持つように、許容範囲が設定される。このしきい値ΔVthは、リレーRL1,RL2の接点が溶着しないように、リレーRL1,RL2の許容電流を考慮して設定される。
コンバータ110の電圧変換動作によって、システム電圧VHが許容範囲内に収束すると(時刻t2)、制御装置300は、リレーRL1をオンする。これにより、蓄電装置150が電源ラインHPLに接続される。
図5は、制御装置300におけるリレーRL1,RL2およびコンバータ110の制御を実現するための制御ブロックの構成例を説明する図である。
図5を参照して、制御装置300は、電圧指令生成部310と、減算部320と、PI制御部330と、伝達関数340と、リレー制御部350とを含む。
電圧指令生成部310は、モータジェネレータMG1,MG2の動作状態に基づいて、電圧指令値VH*を設定する。電圧指令生成部310は、図2で説明したように、モータジェネレータMG1,MG2の動作状態より、必要最低電圧VHminを算出し、算出した必要最低電圧VHminを考慮して電圧指令値VH*を設定する。
電圧指令生成部310は、電圧指令値VH*を設定すると、図3のフローチャートに示した制御処理を実行することにより、電圧指令値VH*とバッテリ電圧VB2との比較結果に応じて、蓄電装置150を使用する第1のモードおよび蓄電装置150を不使用とする第2のモードのいずれか一方を選択する。そして、電圧指令生成部310は、選択したモードに関する情報をリレー制御部350へ出力する。
電圧指令生成部310は、第2のモードが選択された場合には、電圧センサ155により検出されるバッテリ電圧VB2を、電圧指令値VH*に設定する。
減算部320は、電圧指令値VH*とシステム電圧VHとの差から電圧偏差ΔVHを演算し、PI制御部330へ出力する。PI制御部330は、所定の比例ゲインおよび積分ゲインに従って、電圧偏差ΔVHに応じたPI出力を生成し、伝達関数340へ出力する。PI制御部330は、電圧フィードバック制御要素を構成する。
具体的には、PI制御部330は、比例要素と、積分要素と、加算部とを含む。比例要素は、電圧偏差ΔVHに所定の比例ゲインKpを乗じて加算部へ出力し、積分要素は、所定の積分ゲインKi(積分時間:1/Ki)で電圧偏差ΔVHを積分して加算部へ出力する。加算部は、比例要素および積分要素からの出力を加算してPI出力を生成する。このPI出力は、電圧制御を実現するためのフィードバック制御量に相当する。PI制御部330は、フィードバック制御量と、フィードフォワード制御量DvFFとの和に従って、電圧制御のためのデューティ比指令値dを生成する。デューティ比指令値dは、電圧制御におけるコンバータ110のスイッチング素子Q2(図1)のオン・デューティを規定する制御指令である。また、電圧制御におけるフィードフォワード制御量DvFFは、電圧指令値VH*と蓄電装置100の電圧VB1との電圧差に応じて設定される。伝達関数340は、電圧源として動作する蓄電装置100に対するコンバータ110の伝達関数に相当する。
リレー制御部350は、電圧指令生成部310から与えられるモード情報に応じて、リレーRL1,RL2のオンオフを制御する。第2のモードが選択されている場合には、リレー制御部350は、リレー制御信号SR1,SR2により、リレーRL1,RL2をオフする。そして、第2のモードから第1のモードへの切替え時には、リレー制御部350は、最初に、リレー制御信号SR2によりリレーRL2をオンし、蓄電装置150の負極端子を接地ラインNL1に接続する。そして、リレー制御部350は、システム電圧VHとバッテリ電圧VB2とを比較する。システム電圧VHが許容範囲(VB2±ΔVth)内に収束したと判断されると、リレー制御部350は、リレー制御信号SR1により、リレーRL1をオンする。これにより、蓄電装置150の正極端子が電源ラインHPLに接続される。
図6は、制御装置300におけるリレーRL1,RL2およびコンバータ110の制御を実現するための制御処理手順を示したフローチャートである。図6のフローチャートの処理は、所定のメインルーチンから一定時間ごとまたは所定の条件が成立するごとに呼び出されて実行される。
図6を参照して、制御装置300は、ステップS01において、蓄電装置150を使用する第1のモードが選択されているか否かを判定する。第1のモードが選択されていない場合(ステップS01のNO判定時)には、処理は最初に戻される。
一方、第1のモードが選択されている場合(ステップS01のYES判定時)には、制御装置300は、続いてステップS02により、リレーRL1,RL2がオンされているか否かを判定する。リレーRL1,RL2がオンされている場合(ステップS02のYES判定時)には、処理は最初に戻される。
これに対して、リレーRL1,RL2がオフされている場合(ステップS02のNO判定時)には、制御装置300は、ステップS03により、リレー制御信号SR1,SR2により、リレーRL1をオフしたまま、リレーRL2のみをオンする。
続いて、制御装置300は、電圧センサ155からのバッテリ電圧VB2に基づいて、電圧指令値VH*を設定するとともに、システム電圧VHの許容範囲(VB2±ΔVth)を設定する。そして、システム電圧VHが電圧指令値VH*に一致するように、コンバータ110を制御する。
具体的には、制御装置300は、ステップS04により、システム電圧VHが許容範囲の上限値(VB2+ΔVth)よりも高いか否かを判定する。システム電圧VHが上限値(VB2+ΔVth)よりも高い場合(ステップS04のYES判定時)には、制御装置300は、ステップS05により、システム電圧VHを降下させるようにコンバータ110を制御する。
一方、システム電圧VHが上限値(VB2+ΔVth)以下となる場合(ステップS04のNO判定時)には、続いてステップS06により、システム電圧VHが許容範囲の下限値(VB2−ΔVth)よりも低いか否かを判定する。システム電圧VHが下限値(VB2−ΔVth)よりも低い場合(ステップS06のYES判定時)には、制御装置300は、ステップS07により、システム電圧VHを上昇させるようにコンバータ110を制御する。
これに対して、システム電圧VHが下限値(VB2−ΔVth)以上となる場合(ステップS07のNO判定時)には、制御装置300は、システム電圧VHが許容範囲内に収束したと判断して、ステップS08に進み、リレーRL1をオンする。
以上説明したように、この発明の実施の形態では、蓄電装置100の出力電圧を昇圧可能なコンバータの出力側に蓄電装置150を設けた電源システムにおいて、蓄電装置150を電源ラインHPLおよび接地ラインNL1に接続するときには、最初に、蓄電装置150の負極側のリレーRL2をオンし、コンバータ110の直流電圧変換によって蓄電装置150の出力電圧と電力線の電圧との電圧差を小さくした後に、蓄電装置150の正極側のリレーRL1をオンする。これにより、プリチャージ用リレーおよび制限抵抗を用いることなく、蓄電装置150と電力線および接地線との接続時における突入電流を防止することができる。その結果、突入電流によってリレーが溶着するのを回避できる。
なお、図1に示した電動車両5の負荷10(すなわち、駆動系)の構成は、図示された構成に限定されるものではない。すなわち、電気自動車、燃料電池自動車等、走行用電動機を搭載した電動車両に対して、本発明は共通に適用することができる。さらに、負荷10としては、車両の駆動力を発生する駆動系に限定されず、電力消費を行なう装置に適用することができることを確認的に記載する。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施の形態の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
5 電動車両、10 負荷、20 電源システム、100,150 蓄電装置、110 コンバータ、120 インバータ、130 DC/DCコンバータ、170,180 電圧センサ、190 システムメインリレー、220 エンジン、230,240 電流センサ、250 動力分割機構、260 駆動輪、270,280 回転角センサ、300 制御装置、310 電圧指令生成部、320 減算部、330 PI制御部、340 伝達関数、350 リレー制御部、C1,C2 平滑コンデンサ、MG1,MG2 モータジェネレータ、SMR1〜SMR3,RL1,R2 リレー。

Claims (5)

  1. 車両駆動力を発生するための電動機を搭載した電動車両の電源制御装置であって、
    第1の蓄電装置と、
    第2の蓄電装置と、
    前記電動機に対して入出力される電力を伝達するための電力線と、
    前記第1の蓄電装置と前記電力線との間で双方向の直流電圧変換を実行するためのコンバータと、
    前記第2の蓄電装置と前記電力線との間に接続された第1の開閉器と、
    前記第2の蓄電装置と接地線との間に接続された第2の開閉器と、
    前記電動機の動作状態に応じて、前記第1および第2の開閉器のオンオフを制御する制御装置とを備え、
    前記制御装置は、前記第2の開閉器をオンすると、前記コンバータの直流電圧変換によって、前記第2の蓄電装置の出力電圧に対する前記電力線の電圧の偏差を所定のしきい値まで低下させた後に前記第1の開閉器をオンする、電動車両の電源制御装置。
  2. 前記制御装置は、
    前記電動機の動作状態に応じて前記電力線の電圧指令値を設定する設定手段と、
    前記第2の蓄電装置の出力電圧と前記電圧指令値との比較結果に応じて、前記第1および第2の開閉器のオンオフを制御する開閉制御手段とを含む、請求項1に記載の電動車両の電源制御装置。
  3. 前記設定手段は、前記電動機の動作状態に応じて前記電力線の必要最低電圧を算出するとともに、前記必要最低電圧以上の範囲で前記電圧指令値を設定し、
    前記開閉制御手段は、前記第2の蓄電装置の出力電圧が前記電圧指令値以上となるときには前記第1および第2の開閉器をオンする一方で、前記第2の蓄電装置の出力電圧が前記電圧指令値よりも低いときには前記第1および第2の開閉器をオフする、請求項2に記載の電動車両の電源制御装置。
  4. 前記制御装置は、
    前記電力線の電圧が、前記第2の蓄電装置の出力電圧および前記所定のしきい値により規定される許容範囲内となるように、前記コンバータの直流電圧変換を制御する電圧変換制御手段をさらに含み、
    前記開閉制御手段は、前記電圧変換制御手段により前記電力線の電圧が前記許容範囲内となったときに、前記第1および第2の開閉器をオンする、請求項2に記載の電動車両の電源制御装置。
  5. 前記第1の蓄電装置の出力電圧の定格値は、前記第2の蓄電装置の出力電圧の定格値よりも低い、請求項1から4のいずれか1項に記載の電動車両の電源制御装置。
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